特許第6857069号(P6857069)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社荏原製作所の特許一覧

特許6857069ポンプ、犠牲陽極、犠牲陽極の余寿命予測方法
<>
  • 特許6857069-ポンプ、犠牲陽極、犠牲陽極の余寿命予測方法 図000002
  • 特許6857069-ポンプ、犠牲陽極、犠牲陽極の余寿命予測方法 図000003
  • 特許6857069-ポンプ、犠牲陽極、犠牲陽極の余寿命予測方法 図000004
  • 特許6857069-ポンプ、犠牲陽極、犠牲陽極の余寿命予測方法 図000005
  • 特許6857069-ポンプ、犠牲陽極、犠牲陽極の余寿命予測方法 図000006
  • 特許6857069-ポンプ、犠牲陽極、犠牲陽極の余寿命予測方法 図000007
  • 特許6857069-ポンプ、犠牲陽極、犠牲陽極の余寿命予測方法 図000008
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6857069
(24)【登録日】2021年3月23日
(45)【発行日】2021年4月14日
(54)【発明の名称】ポンプ、犠牲陽極、犠牲陽極の余寿命予測方法
(51)【国際特許分類】
   F04D 7/06 20060101AFI20210405BHJP
   C23F 13/16 20060101ALI20210405BHJP
   C23F 13/02 20060101ALI20210405BHJP
【FI】
   F04D7/06 D
   C23F13/16
   C23F13/02 A
   C23F13/02 M
【請求項の数】12
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-71807(P2017-71807)
(22)【出願日】2017年3月31日
(65)【公開番号】特開2018-173032(P2018-173032A)
(43)【公開日】2018年11月8日
【審査請求日】2019年11月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000239
【氏名又は名称】株式会社荏原製作所
(74)【代理人】
【識別番号】230104019
【弁護士】
【氏名又は名称】大野 聖二
(74)【代理人】
【識別番号】230112025
【弁護士】
【氏名又は名称】小林 英了
(74)【代理人】
【識別番号】230117802
【弁護士】
【氏名又は名称】大野 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100106840
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 耕司
(74)【代理人】
【識別番号】100131451
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 理
(74)【代理人】
【識別番号】100167933
【弁理士】
【氏名又は名称】松野 知紘
(74)【代理人】
【識別番号】100174137
【弁理士】
【氏名又は名称】酒谷 誠一
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【弁理士】
【氏名又は名称】野本 裕史
(72)【発明者】
【氏名】山本 涼太郎
(72)【発明者】
【氏名】八鍬 浩
【審査官】 井古田 裕昭
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−057146(JP,A)
【文献】 実公昭36−013727(JP,Y1)
【文献】 特開2015−175267(JP,A)
【文献】 実開昭63−115067(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04D 1/00−13/16
F04D 17/00−19/02
F04D 21/00−25/16
F04D 29/00−35/00
C23F 13/00−13/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポンプ本体と、
前記ポンプ本体に取り付けられた犠牲陽極と、
前記ポンプ本体の電位の変化を検知する電位センサと、
を備え、
前記犠牲陽極は、表面の一部が外部に露出された第1部分と、前記第1部分に対して前記露出された面とは反対側に配置された第2部分と、を有し、
前記第1部分が腐食により消耗されることにより、前記第2部分の表面の一部が外部に露出されるようになっており、
前記第2部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出挙動は、前記第1部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出挙動とは異なり、
前記犠牲陽極は、前記第2部分に対して前記第1部分とは反対側に配置された第3部分をさらに有し、
前記第2部分が腐食により消耗されることにより、前記第3部分の表面の一部が外部に露出されるようになっており、
前記第3部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出挙動は、前記第2部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出挙動とは異なる
ことを特徴とするポンプ。
【請求項2】
前記第1部分の外部に露出された面と平行な断面において、前記第2部分は、前記第1部分とは異なる断面積を有する
ことを特徴とする請求項1に記載のポンプ。
【請求項3】
前記第2部分は、前記第1部分とは異なる種類の金属からなる
ことを特徴とする請求項1または2に記載のポンプ。
【請求項4】
前記第3部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出挙動は、前記第1部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出挙動と同じである
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポンプ。
【請求項5】
前記第3部分は、前記第1部分と同じ種類の金属からなり、
前記第1部分の外部に露出された面と平行な断面において、前記第3部分は、前記第1部分と同じ断面積を有する
ことを特徴とする請求項に記載のポンプ。
【請求項6】
前記電位センサの検知結果に基づいて、前記第1部分が消耗されて前記第2部分が露出されたこと、および前記第2部分が消耗されて前記第3部分が露出されたこと、を検出する情報処理部をさらに備え、
前記情報処理部は、前記第1部分が消耗されるまでの時間と、前記露出された面に対して垂直な腐食方向における前記第1部分の長さと、前記腐食方向における前記第3部分の長さと、に基づいて、前記第3部分が消耗されるまでの時間を予測する
ことを特徴とする請求項またはに記載のポンプ。
【請求項7】
ポンプ本体に取り付けられた犠牲陽極の余寿命を予測する方法であって、
前記犠牲陽極は、表面の一部が外部に露出された第1部分と、前記第1部分に対して前記露出された面とは反対側に配置された第2部分と、前記第2部分に対して前記第1部分
とは反対側に配置された第3部分と、を有し、
前記第1部分が腐食により消耗されることにより、前記第2部分の表面の一部が外部に露出されるようになっており、
前記第2部分が腐食により消耗されることにより、前記第3部分の表面の一部が外部に露出されるようになっており、
前記第2部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出挙動は、前記第1部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出挙動とは異なり、
前記第3部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出挙動は、前記第1部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出挙動と同じであり、
前記ポンプ本体の電位の変化を検知する電位センサの検知結果に基づいて、前記第1部分が消耗されて前記第2部分が露出されたこと、および前記第2部分が消耗されて前記第3部分が露出されたこと、を検出し、
前記第1部分が消耗されるまでの時間と、前記露出された面に対して垂直な腐食方向における前記第1部分の長さと、前記腐食方向における前記第3部分の長さとに基づいて、前記第3部分が消耗されるまでの時間を予測する
ことを特徴とする方法。
【請求項8】
ポンプ本体に取り付けられる犠牲陽極であって、
表面の一部が外部に露出された第1部分と、前記第1部分に対して前記露出された面とは反対側に配置された第2部分と、を有し、
前記第1部分が腐食により消耗されることにより、前記第2部分の表面の一部が外部に露出されるようになっており、
前記第2部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出挙動は、前記第1部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出挙動とは異なり、
前記犠牲陽極は、前記第2部分に対して前記第1部分とは反対側に配置された第3部分をさらに有し、
前記第2部分が腐食により消耗されることにより、前記第3部分の表面の一部が外部に露出されるようになっており、
前記第3部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出速度は、前記第2部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出挙動とは異なる
ことを特徴とする犠牲陽極。
【請求項9】
前記第1部分の外部に露出された面と平行な断面において、前記第2部分は、前記第1部分とは異なる断面積を有する
ことを特徴とする請求項に記載の犠牲陽極。
【請求項10】
前記第2部分は、前記第1部分とは異なる種類の金属からなる
ことを特徴とする請求項またはに記載の犠牲陽極。
【請求項11】
前記第3部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出速度は、前記第1部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出挙動と同じである
ことを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載の犠牲陽極。
【請求項12】
前記第3部分は、前記第1部分と同じ種類の金属からなり、
前記第1部分の外部に露出された面と平行な断面において、前記第3部分は、前記第1部分と同じ断面積を有する
ことを特徴とする請求項11に記載の犠牲陽極。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポンプ、ポンプに取り付けられる犠牲陽極、犠牲陽極の余寿命予測方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ポンプ等の機器においては、各部品に要求される機能に応じて材料が選ばれるため、複数の異なった種類の材料が組み合わされて使用されることが多い。ところが、ポンプが、海水のように電気伝導度の高い溶液を扱う場合、電位が異なる材料どうしが海水を電解質とするマクロセルを構成し、電位が卑側の材料が異種金属接触腐食によって大きな被害を受けることがある。一方、電位が貴側の材料は腐食が抑制される。この腐食抑制現象を積極的に利用した防食法はカソード防食と呼ばれ、海水ポンプの防食にも利用されている。
【0003】
カソード防食には、被防食体を、その自然電位よりも卑な金属を接続して防食する方法(流電陽極法または犠牲陽極法)と、外部電源(直流電源)と補助アノード(不溶性または難溶性アノード)を用い、被防食体にカソード電流を流し込んで防食する方法(外部電源法)とが知られている。前者の方法では、犠牲陽極が腐食により消耗されるので、定期的に犠牲陽極を交換する必要があるが、犠牲陽極の消耗量を交換前に外部から確認することはできないので、犠牲陽極がだいぶ残っている状態で交換することになったり、犠牲陽極が無くなった後で交換することになったりする可能性があった。
【0004】
ところで、特許文献1および2には、実際に稼働しているポンプおよび配管を模した状況で実験を行い、その結果から実際に稼働しているポンプおよび配管における腐食の発生状況を推定する方法が提案されている。しかしながら、特許文献1および2では、犠牲陽極については何も言及されていない。特許文献3には、犠牲陽極の温度を制御して長寿命化を図ることが提案されているものの、犠牲陽極の消耗量を交換前に外部から確認することはできないので、依然として、犠牲陽極がだいぶ残っている状態で交換することになったり、犠牲陽極が無くなった後で交換することになったりする可能性があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−118703号公報
【特許文献2】特開2000−46778号公報
【特許文献3】特開2015−63734号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、犠牲陽極の消耗量を交換前に外部から確認可能なポンプを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によるポンプは、
ポンプ本体と、
前記ポンプ本体に取り付けられた犠牲陽極と、
前記ポンプ本体の電位の変化を検知する電位センサと、
を備え、
前記犠牲陽極は、表面の一部が外部に露出された第1部分と、前記第1部分に対して前記露出された面とは反対側に配置された第2部分と、を有し、
前記第1部分が腐食により消耗されることにより、前記第2部分の表面の一部が外部に露出されるようになっており、
前記第2部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出挙動は、前記第1部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出挙動とは異なる。
【0008】
本発明によれば、犠牲陽極の第1部分が腐食により消耗されることにより、第2部分の表面の一部が外部に露出されるようになっており、第2部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出挙動は、第1部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出挙動とは異なるため、第1部分が溶液中に露出されている時と第1部分が消耗されて第2部分が溶液中に露出されている時とでは、ポンプ本体の電位が異なる。したがって、第1部分が消耗されて第2部分が露出されたこと、すなわち犠牲陽極の消耗量を、電位センサの検知結果に基づいて外部から確認することができる。これにより、適切なタイミングで犠牲陽極を交換することが可能となる。
【0009】
本発明によるポンプにおいて、
前記第1部分の外部に露出された面と平行な断面において、前記第2部分は、前記第1部分とは異なる断面積を有してもよい。
【0010】
このような態様によれば、第2部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出挙動を、第1部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出挙動と異ならせることができる。
【0011】
本発明によるポンプにおいて、
前記第2部分は、前記第1部分とは異なる種類の金属からなってもよい。
【0012】
このような態様によっても、第2部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出挙動を、第1部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出挙動と異ならせることができる。
【0013】
本発明によるポンプにおいて、
前記犠牲陽極は、前記第2部分に対して前記第1部分とは反対側に配置された第3部分をさらに有し、
前記第2部分が腐食により消耗されることにより、前記第3部分の表面の一部が外部に露出されるようになっており、
前記第3部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出挙動は、前記第2部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出挙動とは異なってもよい。
【0014】
このような態様によれば、第1部分が消耗されて第2部分が露出されたことに加えて、第2部分が消耗されて第3部分が露出されたことも、電位センサの検知結果に基づいて外部から確認することができる。すなわち犠牲陽極の消耗量を2段階で外部から確認することができる。これにより、たとえば1段階目の確認ではポンプを停止せずに交換用の犠牲陽極の手配を行い、2段階目の確認ではポンプを停止して犠牲陽極の交換作業を行うなど、より適切なタイミングで犠牲陽極を交換することが可能となる。
【0015】
本発明によるポンプにおいて、
前記第3部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出挙動は、前記第1部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出挙動と同じであってもよい。
【0016】
このような態様によれば、第1部分の消耗速度と第3部分の消耗速度が同じになるので、第1部分が消耗されるまでの時間と、露出された面に対して垂直な腐食方向における第1部分の長さと、腐食方向における第3部分の長さと、に基づいて、第3部分が消耗されるまでの時間、すなわち第3部分の余寿命を予測することが可能となる。
【0017】
本発明によるポンプにおいて、
前記第3部分は、前記第1部分と同じ種類の金属からなり、
前記第1部分の外部に露出された面と平行な断面において、前記第3部分は、前記第1部分と同じ断面積を有してもよい。
【0018】
このような態様によれば、第3部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出挙動を、第1部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出挙動と同じにすることができる。
【0019】
本発明によるポンプは、
前記電位センサの検知結果に基づいて、前記第1部分が消耗されて前記第2部分が露出されたこと、および前記第2部分が消耗されて前記第3部分が露出されたこと、を検出する情報処理部をさらに備え、
前記情報処理部は、前記第1部分が消耗されるまでの時間と、前記露出された面に対して垂直な腐食方向における前記第1部分の長さと、前記腐食方向における前記第3部分の長さと、に基づいて、前記第3部分が消耗されるまでの時間を予測してもよい。
【0020】
このような態様によれば、情報処理部の動作により、第3部分が消耗されるまでの時間、すなわち第3部分の余寿命を自動的に予測することが可能である。
【0021】
本発明による犠牲陽極の余寿命予測方法は、
ポンプ本体に取り付けられた犠牲陽極の余寿命を予測する方法であって、
前記犠牲陽極は、表面の一部が外部に露出された第1部分と、前記第1部分に対して前記露出された面とは反対側に配置された第2部分と、前記第2部分に対して前記第1部分とは反対側に配置された第3部分と、を有し、
前記第1部分が腐食により消耗されることにより、前記第2部分の表面の一部が外部に露出されるようになっており、
前記第2部分が腐食により消耗されることにより、前記第3部分の表面の一部が外部に露出されるようになっており、
前記第2部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出挙動は、前記第1部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出挙動とは異なり、
前記第3部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出挙動は、前記第1部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出挙動と同じであり、
前記ポンプ本体の電位の変化を検知する電位センサの検知結果に基づいて、前記第1部分が消耗されて前記第2部分が露出されたこと、および前記第2部分が消耗されて前記第3部分が露出されたこと、を検出し、
前記第1部分が消耗されるまでの時間と、前記露出された面に対して垂直な腐食方向における前記第1部分の長さと、前記腐食方向における前記第3部分の長さとに基づいて、前記第3部分が消耗されるまでの時間を予測する。
【0022】
本発明による犠牲陽極は、
前記ポンプ本体に取り付けられる犠牲陽極であって、
表面の一部が外部に露出された第1部分と、前記第1部分に対して前記露出された面とは反対側に配置された第2部分と、を有し、
前記第1部分が腐食により消耗されることにより、前記第2部分の表面の一部が外部に露出されるようになっており、
前記第2部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出挙動は、前記第1部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出挙動とは異なる。
【0023】
本発明による犠牲陽極において、
前記第1部分の外部に露出された面と平行な断面において、前記第2部分は、前記第1部分とは異なる断面積を有してもよい。
【0024】
本発明による犠牲陽極において、
前記第2部分は、前記第1部分とは異なる種類の金属からなってもよい。
【0025】
本発明による犠牲陽極において、
前記犠牲陽極は、前記第2部分に対して前記第1部分とは反対側に配置された第3部分をさらに有し、
前記第2部分が腐食により消耗されることにより、前記第3部分の表面の一部が外部に露出されるようになっており、
前記第3部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出挙動は、前記第2部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出挙動とは異なってもよい。
【0026】
本発明による犠牲陽極において、
前記第3部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出挙動は、前記第1部分の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極の溶出挙動と同じであってもよい。
【0027】
本発明による犠牲陽極において、
前記第3部分は、前記第1部分と同じ種類の金属からなり、
前記第1部分の外部に露出された面と平行な断面において、前記第3部分は、前記第1部分と同じ断面積を有してもよい。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、犠牲陽極の消耗量を交換前に外部から確認可能なポンプを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1図1は、一実施の形態によるポンプの構造を示す概略図である。
図2図2は、図1に示すポンプが備える犠牲陽極の断面図である。
図3図3は、図2に示す犠牲陽極の第1部分が消耗されて第2部分が露出された状態を説明するための図である。
図4図4は、図2に示す犠牲陽極の第2部分が消耗されて第3部分が露出された状態を説明するための図である。
図5図5は、経過時間と電位との関係を説明するためのグラフである。
図6図6は、図2に対応する図面であって、犠牲陽極の変形例を示す断面図である。
図7図7は、図2に対応する図面であって、犠牲陽極の変形例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下に、添付の図面を参照して、一実施の形態による先行待機運転ポンプを詳細に説明する。なお、本明細書に添付する図面においては、図示の理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
【0031】
図1は、一実施の形態によるポンプの構造を示す概略図である。本実施の形態のポンプは、海水などの高い電気伝導度の溶液を送るためのポンプである。
【0032】
図1に示すように、ポンプ10は、ポンプ本体11と、ポンプ本体11に取り付けられた犠牲陽極20と、ポンプ本体11の電位の変化を検知する電位センサ15と、を備えている。
【0033】
このうちポンプ本体11は、インペラ12と、インペラ12を収容するケーシング13とを有している。
【0034】
図1に示すように、ケーシング13は、軸方向に延びる筒形状を有しており、ケーシング13の内部には回転軸18が回転可能に挿設されている。インペラ12は、回転軸18の下端部に同軸状に固定されている。
【0035】
回転軸18の上端部には原動機19が取り付けられており、原動機19から出力される駆動力によってインペラ12と回転軸18とが一体に回転される。インペラ12の回転によりケーシング13内の流体が流動されることで、ケーシング13の上端部から流体が吐き出されるとともに、ケーシング13の下端部から新たな液体が吸い込まれるようになっている。
【0036】
本実施の形態では、図1に示すように、ケーシング13は、インペラ12が格納された本体部と、本体部の下方に配置された吸込ベルとを有している。本体部と吸込ベルとは、フランジで連結されている。
【0037】
例えば、ケーシング13のうち本体部の材質は、鋳鉄であり、インペラ12および吸込ベルの材質は、ステンレス鋼である。この場合、ケーシング13の本体部の自然電位は吸込ベルの自然電位より卑であるため、海水などの電気伝導度の高い溶液をポンプ10が取り扱う場合、ケーシング13の本体部には異種金属接触腐食(ガルバニック腐食)が発生する可能性がある。
【0038】
このような問題を解決するために、本実施の形態では、ケーシング13の本体部に犠牲陽極20が取り付けられている。犠牲陽極20は、ケーシング13の本体部より電位が卑側の金属からなる。犠牲陽極20が溶液と反応して腐食することにより、ケーシング13の本体部の電位が卑側へ移行し、ケーシング13の本体部は腐食しにくくなる。
【0039】
次に、犠牲陽極20の構造について詳しく説明する。図2は、犠牲陽極20の断面図である。
【0040】
図2に示すように、犠牲陽極20は、表面の一部21aが外部に露出された第1部分21と、第1部分21に対して前記露出された面21aとは反対側に配置された第2部分22と、を有している。図示された例では、第1部分21と第2部分22とは同じ種類の金属からなる。第1部分21が腐食により消耗されることにより、第2部分22の表面の一部22aが外部に露出されるようになっている(図3参照)。
【0041】
なお、第1部分21が腐食により消耗されることにより、第2部分22の表面の一部22aが外部に露出されるようになっている限りでは、第1部分21と第2部分22とは一体であってもよいし、別体であってもよい。第1部分21と第2部分22とが別体である場合には、第1部分21と第2部分22とが密着していてもよいし、第1部分21と第2部分22の間に隙間が空けられていてもよい。
【0042】
本実施の形態では、図2に示すように、第1部分21の外部に露出された面21aと平行な断面において、第2部分22は、第1部分21とは異なる断面積を有している。図示された例では、第1部分21の外部に露出された面21aと平行な断面において、第2部分22は、第1部分21より小さい断面積を有しているが、第1部分21より大きい断面積を有していてもよい。
【0043】
第2部分22が第1部分21とは異なる断面積を有しているため、第2部分22の表面の一部22aが外部に露出された状態における犠牲陽極20の溶出挙動は、第1部分21の表面の一部21aが外部に露出された状態における犠牲陽極20の溶出挙動とは異なるようになっており、第1部分21が溶液中に露出されている時と第1部分21が消耗されて第2部分22が溶液中に露出されている時とでは、ケーシング13の本体部の電位が異なるようになっている。犠牲陽極20の溶出挙動は、犠牲陽極のアノード分極曲線と被防食対象であるケーシングのカソード分極曲線、溶液の抵抗等により変化するが、ここでは、溶液中に露出する犠牲陽極の面積変化に伴う犠牲陽極のアノード分極曲線の変化により、第1部分21が溶液中に露出されている時と第1部分21が消耗されて第2部分22が溶液中に露出されている時とで溶出挙動が異なる。
【0044】
図示された例では、第1部分21と第2部分22とが同じ種類の金属からなり、第2部分22が第1部分21より小さい断面積を有しているため、第2部分22の表面の一部22aが外部に露出された状態における犠牲陽極20の溶出速度は、第1部分21の表面の一部21aが外部に露出された状態における犠牲陽極20の溶出速度より大きい。したがって、第1部分21が消耗されて第2部分22が溶液中に露出されている時のケーシング13の本体部の電位は、第1部分21が溶液中に露出されている時のケーシング13の本体部の電位より大きくなる。
【0045】
図2に示すように、本実施の形態の犠牲陽極20は、第2部分22に対して第1部分21とは反対側に配置された第3部分23をさらに有している。図示された例では、第2部分22と第3部分23とは同じ種類の金属からなる。第2部分22が腐食により消耗されることにより、第3部分23の表面の一部23aが外部に露出されるようになっている(図4参照)。
【0046】
なお、第2部分22が腐食により消耗されることにより、第3部分23の表面の一部23aが外部に露出されるようになっている限りでは、第2部分22と第3部分23とは一体であってもよいし、別体であってもよい。第2部分22と第3部分23とが別体である場合には、第2部分22と第3部分23とが密着していてもよいし、第2部分22と第3部分23の間に隙間が空けられていてもよい。
【0047】
本実施の形態では、図2に示すように、第1部分21の外部に露出された面21aと平行な断面において、第3部分23は、第2部分22とは異なる断面積を有している。図示された例では、第1部分21の外部に露出された面21aと平行な断面において、第3部分23は、第2部分22より大きい断面積を有しているが、第2部分22より小さい断面積を有していてもよい。
【0048】
第3部分23が第2部分22とは異なる断面積を有しているため、第3部分23の表面の一部23aが外部に露出された状態における犠牲陽極20の溶出挙動は、第2部分22の表面の一部22aが外部に露出された状態における犠牲陽極20の溶出挙動とは異なるようになっており、第2部分22が溶液中に露出されている時と第2部分22が消耗されて第3部分23が溶液中に露出されている時とでは、ケーシング13の本体部の電位が異なるようになっている。
【0049】
図示された例では、第2部分22と第3部分23とが同じ種類の金属からなり、第3部分23が第2部分22より大きい断面積を有しているため、第3部分23の表面の一部23aが外部に露出された状態における犠牲陽極20の溶出速度は、第2部分22の表面の一部22aが外部に露出された状態における犠牲陽極20の溶出速度より小さい。したがって、第2部分22が消耗されて第3部分23が溶液中に露出されている時のケーシング13の本体部の電位は、第2部分22が溶液中に露出されている時のケーシング13の本体部の電位より小さくなる。
【0050】
さらに、本実施の形態では、図2に示すように、第3部分23は、第1部分21と同じ種類の金属からなり、第1部分21の外部に露出された面21aと平行な断面において、第3部分23は、第1部分21と同じ断面積を有している。そのため、第3部分23の表面の一部23aが外部に露出された状態における犠牲陽極20の溶出挙動は、第1部分21の表面の一部21aが外部に露出された状態における犠牲陽極20の溶出挙動と同じになっている。
【0051】
第1部分21、第2部分22および第3部分23に用いられる金属は、ケーシング13の本体部より自然電位が卑な金属の中から適宜選択され得る。たとえば、ケーシング13の本体部が鋳鉄からなる場合には、第1部分21、第2部分22および第3部分23の金属としてアルミニウムや亜鉛などが用いられる。
【0052】
本実施の形態では、図1に示すように、犠牲陽極20のうち第1部分21の外部に露出する面21a以外は、ポンプ10が取り扱う液体に対して不溶性または難溶性の樹脂25により覆われている。なお、図示していないが、第1部分21、第2部分22、第3部分23とケーシング13とは電気的に接続されている。
【0053】
図1に示すように、電位センサ15は、ケーシング13の本体部に取り付けられており、ケーシング13の本体部の電位変化を検知するようになっている。
【0054】
図5は、電位センサ15の検知結果の一例を示している。本実施の形態では、第2部分22の表面の一部22aが外部に露出された状態における犠牲陽極20の溶出速度が、第1部分21の表面の一部21aが外部に露出された状態における犠牲陽極20の溶出速度より大きいため、経過時間T1において第1部分21が消耗されて第2部分22が露出されると、ケーシング13の本体部の電位がE1からE2へと変化する。また、第3部分23の表面の一部23aが外部に露出された状態における犠牲陽極20の溶出速度が、第1部分21の表面の一部21aが外部に露出された状態における犠牲陽極20の溶出速度と同じであるため、経過時間T2において第2部分22が消耗されて第3部分23が露出されると、ケーシング13の本体部の電位がE2からE1へと再び変化する。
【0055】
図1に示すように、本実施の形態によるポンプ10は、電位センサ15に通信接続された情報処理部16をさらに備えている。情報処理部16は、例えばCPUやメモリを備えたコンピュータにより実現され得る。情報処理部16は、たとえば地上に設置されており、電位センサ15の検知結果を無線または有線で取得するようになっている。
【0056】
次に、情報処理部16の動作について説明する。
【0057】
情報処理部16は、電位センサ15の検知結果に基づいて、第1部分21が消耗されて第2部分22が露出されたことを検出する。具体的には、電位センサ15の検知結果(図5参照)において、ケーシング13の本体部の電位がE1からE2へと変化したこと、たとえば電位の変化量があらかじめ定められた閾値を超えたことを検出することで、第1部分21が消耗されて第2部分22が露出されたことを判断する。
【0058】
また、情報処理部16は、電位センサ15の検知結果に基づいて、第2部分22が消耗されて第3部分23が露出されたことを検出する。具体的には、電位センサ15の検知結果(図5参照)において、ケーシング13の本体部の電位がE2からE1へと変化したこと、たとえば電位の変化量があらかじめ定められた閾値を超えたことを検出することで、第2部分22が消耗されて第3部分23が露出されたことを判断する。
【0059】
次いで、情報処理部16は、第1部分21が消耗されるまでの時間T1(図5参照)と、第1部分21の外部に露出された面21aに対して垂直な腐食方向(図2に示す例では上下方向)における第1部分21の長さD1と、当該腐食方向における第3部分23の長さD2と、に基づいて、第3部分23が消耗されるまでの時間T2(図5参照)を予測する。
【0060】
具体的には、本実施の形態では、第3部分23の表面の一部23aが外部に露出された状態における犠牲陽極20の溶出挙動が、第1部分21の表面の一部21aが外部に露出された状態における犠牲陽極20の溶出挙動と同じであるから、第1部分21の消耗速度と第3部分23の消耗速度は同じである。したがって、情報処理部16は、第1部分21が消耗されるまでの時間T1と、腐食方向における第1部分21の長さD1と、腐食方向における第3部分23の長さD2と、に基づいて、T2=(D2/D1)×T1の数式により、第3部分23が消耗されるまでの時間T2、すなわち第3部分23の余寿命を予測する。
【0061】
ところで、背景技術の欄でも言及したように、被防食体をその自然電位よりも卑な金属(犠牲陽極)を接続して防食する方法(流電陽極法または犠牲陽極法)では、犠牲陽極が腐食により消耗されるので、定期的に犠牲陽極を交換する必要があるが、従来は、犠牲陽極の消耗量を交換前に外部から確認することはできないので、犠牲陽極がだいぶ残っている状態で交換することになったり、犠牲陽極が無くなった後で交換することになったりする可能性があった。
【0062】
一方、本実施の形態によれば、犠牲陽極20の第1部分21が腐食により消耗されることにより、第2部分22の表面の一部22aが外部に露出されるようになっており、第2部分22の表面の一部22aが外部に露出された状態における犠牲陽極20の溶出挙動は、第1部分21の表面の一部21aが外部に露出された状態における犠牲陽極20の溶出挙動とは異なるため、第1部分21が溶液中に露出されている時と第1部分21が消耗されて第2部分22が溶液中に露出されている時とでは、ケーシング13の本体部の電位が異なる。したがって、第1部分21が消耗されて第2部分22が露出されたこと、すなわち犠牲陽極20の消耗量を、電位センサ15の検知結果に基づいて外部から確認することができる。これにより、適切なタイミングで犠牲陽極20を交換することが可能となる。
【0063】
また、本実施の形態によれば、第1部分21が消耗されて第2部分22が露出されたことに加えて、第2部分22が消耗されて第3部分23が露出されたことを、電位センサ15の検知結果に基づいて外部から確認することができる。すなわち犠牲陽極20の消耗量を2段階で外部から確認することができる。これにより、たとえば1段階目の確認ではポンプ10を停止せずに交換用の犠牲陽極20の発注などの手配を行い、2段階目の確認ではポンプ10を停止して犠牲陽極20の交換作業を行うなど、より適切なタイミングで犠牲陽極20を交換することが可能となる。
【0064】
また、本実施の形態によれば、第3部分23の表面の一部23aが外部に露出された状態における犠牲陽極20の溶出挙動が、第1部分21の表面の一部21aが外部に露出された状態における犠牲陽極20の溶出挙動と同じであるため、第1部分21の消耗速度と第3部分23の消耗速度が同じになる。これにより、第1部分21が消耗されるまでの時間T1と、腐食方向における第1部分21の長さD1と、腐食方向における第3部分23の長さD2と、に基づいて、第3部分23が消耗されるまでの時間T2、すなわち第3部分23の余寿命を予測することが可能となる。
【0065】
なお、上述した実施の形態では、図2に示すように、第1部分21の外部に露出された面21aと平行な断面において、第2部分22が第1部分21とは異なる断面積を有していたが、第2部分22の表面の一部22aが外部に露出された状態における犠牲陽極20の溶出挙動を、第1部分21の表面の一部21aが外部に露出された状態における犠牲陽極20の溶出挙動とは異ならせることができる限りでは、上述した態様に限定されない。
【0066】
図6は、図2に対応する図面であって、犠牲陽極20の変形例を示す断面図である。
【0067】
図6に示す例では、第2部分22’は、第1部分21とは異なる種類の金属からなっている。また、第1部分21の外部に露出された面21aと平行な断面において、第2部分22’は、第1部分21と同じ断面積を有している。この場合も、第2部分22’の表面の一部が外部に露出された状態における犠牲陽極20の溶出挙動を、第1部分21の表面の一部21aが外部に露出された状態における犠牲陽極20の溶出挙動とは異ならせることができる。犠牲陽極20の溶出挙動は、犠牲陽極のアノード分極曲線と被防食対象であるケーシングのカソード分極曲線、溶液の抵抗等により変化するが、ここでは、溶液中に露出する犠牲陽極の材質変化に伴う犠牲陽極のアノード分極曲線の変化により、第1部分21が溶液中に露出されている時と第1部分21が消耗されて第2部分22が溶液中に露出されている時とで溶出挙動が異なる。
【0068】
図7は、図2に対応する図面であって、犠牲陽極20の他の変形例を示す断面図である。
【0069】
図7に示す例では、第2部分22’’は、第1部分21の外部に露出された面21aと平行な断面において、第1部分21との境界から徐々に面積が減少する形状を有しており、また、第3部分23との境界に向かって徐々に面積が増加する形状を有している。第1部分21の外部に露出された面21aと平行な断面において、第2部分22’’は、第1部分21との境界において第1部分21と同じ断面積を有しており、第3部分23との境界において第3部分23と同じ断面積を有している。犠牲陽極20の溶出挙動は、第2部分22’’が溶液中に露出されている間徐々に変化していくため、ケーシング13の電位変化を検出することができる。
【0070】
なお、上述した実施の形態では、犠牲陽極20および電位センサ15が、ケーシング13の本体部に取り付けられて、ケーシング13の本体部が防食される例を説明したが、これに限定されず、犠牲陽極20および電位センサ15が、ケーシング13の吸込ベルに取り付けられて、ケーシング13の吸込ベルが防食されてもよいし、犠牲陽極20および電位センサ15が、インペラ12に取り付けられて、インペラ12が防食されてもよい。また、犠牲陽極20および電位センサ15が、ポンプ本体11の図示しない軸受に取り付けられて、当該軸受が防食されてもよい。また、図2図7の例では第1部分とは異なる形状の第2部分を、図6の例では第1部分とは材質の異なる第2部分を例に説明したが、第1部分とは形状も材質も異なる第2部分を用いることもできる。
【符号の説明】
【0071】
10 ポンプ
11 ポンプ本体
12 インペラ
13 ケーシング
15 電位センサ
16 情報処理部
18 回転軸
19 原動機
20 犠牲陽極
21 第1部分
21a 第1部分の外部に露出する面
22 第2部分
22a 第2部分の外部に露出する面
23 第3部分
23a 第3部分の外部に露出する面
25 樹脂
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7