(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6859151
(24)【登録日】2021年3月29日
(45)【発行日】2021年4月14日
(54)【発明の名称】電子・電気機器部品屑の処理方法
(51)【国際特許分類】
B09B 5/00 20060101AFI20210405BHJP
B07B 13/11 20060101ALI20210405BHJP
【FI】
B09B5/00 ZZAB
B07B13/11 E
【請求項の数】7
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2017-59700(P2017-59700)
(22)【出願日】2017年3月24日
(65)【公開番号】特開2018-161615(P2018-161615A)
(43)【公開日】2018年10月18日
【審査請求日】2019年9月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】502362758
【氏名又は名称】JX金属株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000523
【氏名又は名称】アクシス国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】青木 勝志
(72)【発明者】
【氏名】笹岡 英俊
【審査官】
藤田 雅也
(56)【参考文献】
【文献】
特開2000−301131(JP,A)
【文献】
特開2015−170480(JP,A)
【文献】
国際公開第2013/145872(WO,A1)
【文献】
実開平02−133484(JP,U)
【文献】
特開2016−44117(JP,A)
【文献】
特開平11−283813(JP,A)
【文献】
特開平2−193813(JP,A)
【文献】
特開2018−79459(JP,A)
【文献】
特開2002−194448(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B09B 1/00− 5/00
B09C 1/00− 1/10
B07B 1/00− 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子・電気機器部品屑を二軸方向に選別するベルトコンベア方式の選別機である転選機を用いて電子・電気機器部品屑から廃コンデンサとその他の部品屑とを選別することを特徴とする電子・電気機器部品屑の処理方法。
【請求項2】
前記その他部品屑が、線屑又は平板状屑を少なくとも含むことを特徴とする請求項1に記載の電子・電気機器部品屑の処理方法。
【請求項3】
前記転選機の選別面が、前記選別面上に供給される前記廃コンデンサを所定の方向へ転がすための傾斜を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の電子・電気機器部品屑の処理方法。
【請求項4】
水平方向に対する前記転選機の選別面の傾斜角度が5〜45°である請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子・電気機器部品屑の処理方法。
【請求項5】
前記転選機の選別面上に供給される廃コンデンサが所定の方向へ転がり出すように勢いをつけて前記電子・電気機器部品屑を投入することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子・電気機器部品屑の処理方法。
【請求項6】
前記転選機の少なくとも選別面上に前記廃コンデンサの向きを調整するための振動を付与することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子・電気機器部品屑の処理方法。
【請求項7】
前記廃コンデンサの向きを調整するための治具を前記転選機の選別面上に備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の電子・電気機器部品屑の処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子・電気機器部品屑の処理方法に関し、特に、使用済み電子・電気機器のリサイクル処理に好適な電子・電気機器部品屑の処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の資源保護の観点から、廃家電製品・PCや携帯電話等の電子・電気機器部品屑から、有価金属を回収することがますます盛んになってきており、その効率的な回収方法が検討されている。
【0003】
例えば、特開2015−123418号公報(特許文献1)では、銅を含む電気・電子機器部品屑を焼却後、所定のサイズ以下に粉砕し、粉砕した電気・電子機器部品屑を銅の溶錬炉で処理することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015−123418号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された方法では、電気・電子機器部品屑を粉砕する前に焼却するため、焼却のためのエネルギーコスト面で改善の余地がある。更に、電子・電気機器部品屑の金属回収工程に用いられる溶練炉等においては、アルミニウムが存在すると処理効率が低下する問題がある。そのため、溶練炉へ投入される前に、溶練炉へ投入される部品屑から製錬阻害物質を極力減らしておくことが望ましい。
【0006】
一方で、近年、電子・電気機器部品屑から単体部品を分離して処理することが検討されはじめている。しかしながら、多種多様且つ多形状の部品屑の中から所望の単体部品を選択的に分離回収することは現状では難しい。
【0007】
上記課題を鑑み、本発明は、電子・電気機器部品屑から所望の単体部品、特にコンデンサを選択的に分離することができ、電子・電気機器部品屑の処理効率を向上させることが可能な電子・電気機器部品屑の処理方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは鋭意検討の結果、種々の選別機の中でも特に転選機を用いることによって、所望の単体部品を効率良く回収できることを見いだした。
【0009】
以上の知見を基礎として完成した本発明は一側面において、
電子・電気機器部品屑を二軸方向に選別するベルトコンベア方式の選別機である転選機を用いて電子・電気機器部品屑から廃コンデンサとその他の部品屑とを選別する電子・電気機器部品屑の処理方法が提供される。
【0010】
本発明に係る電子・電気機器部品屑の処理方法は一実施態様において、その他部品屑が、線屑又は平板状屑を少なくとも含む。
【0012】
本発明に係る電子・電気機器部品屑の処理方法は別の一実施態様において、転選機の選別面が、選別面上に供給される廃コンデンサを所定の方向へ転がすための傾斜を有する。
【0013】
本発明に係る電子・電気機器部品屑の処理方法は別の一実施態様において、水平方向に対する転選機の選別面の傾斜角度が5〜45°である。
【0014】
本発明に係る電子・電気機器部品屑の処理方法は別の一実施態様において、転選機の選別面上に供給される廃コンデンサが所定の方向へ転がり出すように勢いをつけて電子・電気機器部品屑を投入する。
【0015】
本発明に係る電子・電気機器部品屑の処理方法は別の一実施態様において、転選機の少なくとも選別面上に廃コンデンサの向きを調整するための振動を付与する。
【0016】
本発明に係る電子・電気機器部品屑の処理方法は別の一実施態様において、廃コンデンサの向きを調整するための治具を転選機の選別面上に備える。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、電子・電気機器部品屑から所望の単体部品、特にコンデンサを選択的に分離することができ、電子・電気機器部品屑の処理効率を向上させることが可能な電子・電気機器部品屑の処理方法が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の実施の形態に係る転選機の一例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について説明する。本発明の実施の形態における「電子・電気機器部品屑」とは、廃家電製品・PCや携帯電話等の電子・電気機器を破砕した屑であり、回収された後、適当な大きさに破砕されたものを指す。本発明では、電子・電気機器部品屑とするための破砕は、処理者自身が行ってもよいが、市中で破砕されたものを購入等したものでもよい。
【0020】
破砕方法として、特定の装置には限定されないが、粉砕機のカテゴリーに属する装置は含まれない。また、できる限り、部品の形状を損なわない破砕がのぞましく、例えば、基板表面剥離装置、クロスフローシュレッダ、竪型回転破砕機等が挙げられる。また、パーツセパレータ等の粗粉砕機を用いてもよい。
【0021】
以下に限定されるものではないが、本実施形態では、電子・電気機器部品屑は、最大直径100mm以下程度に破砕されているものが好ましい。さらに、本実施形態に係る電子・電気機器部品屑の原料を予め粗破砕することにより、コンデンサ、プラスチック、基板、線屑、IC、コネクタ、メタル等の形態で単体分離しておくことが好ましい。これにより、後述する転選機による特定の単体部品の選別がより容易になる。
【0022】
粗破砕された電子・電気機器部品屑を風力選別し、5〜20m/sの風力選別において選別された重量物を本実施形態の処理対象としてもよい。風力選別を組み合わせることにより、選別効率が向上する。
【0023】
本実施形態では、例えば
図1に示す転選機1を用いて、電子・電気機器部品屑から廃コンデンサとその他の部品屑とを形状選別する。即ち、転選機1により、円柱状の廃コンデンサと、線屑又は平板状屑を少なくとも含むその他の部品屑とを形状選別するものである。「線屑」とは銅、銅合金又はアルミニウムなどからなる電子・電気機器の機器間配線や機器の内部に使用される電線を意味し、「平板状屑」とは、プリント配線板の樹脂、ヒートシンク材、鉄片、SUS片、IC類、コネクタ類の破砕物を意味する。
【0024】
転選機1は、原料の形状(転がりやすさ)の差を利用した分離装置であり、従来は大豆や粒状種子などの形状選別に広く利用されていたが、工業用途には利用されてこなかった。本実施形態では、種々の選別機の中でも転選機1を用いることにより、例えば、一軸エアテーブル等の従来のリサイクル材料の選別に用いられる種々の選別機に比べて原料の分散性が良く、高い選別性能が得られる。また、転選機は、原料(電子・電気機器部品屑)のそれぞれの部品屑の転がり具合に応じて、一度の処理で、原料をその転がり状態に応じた複数種類に選別することができるため、所望の単体部品を効率良く選別することができる点で有利である。
【0025】
特に、廃コンデンサは、一般的に円柱形状を有しているものが多いため、廃コンデンサが有する円柱形状の側面に沿って転選機1の選別面を所定の方向に転がすように制御することにより、コンデンサを容易に選別することができる。
【0026】
廃コンデンサは、種類にもよるが、約50%程度のアルミニウム品位を有する。そのため、廃コンデンサを、転選機1を用いて単体部品の状態で回収し、これを電子・電気機器部品屑から予め取り除いておくことで、後段の金属回収工程において製錬阻害物質となるアルミニウムを電子・電気機器部品屑処理フローの系外へ出すことが可能となる。
【0027】
転選機1は、一般的に、スパイラル方式とベルトコンベア方式があるが、本実施形態に係る電子・電気機器部品屑を分類する場合には、これらの方式の中でも特にベルトコンベア方式の選別機1を利用することが好ましい。更には、ベルトコンベア方式の中でも特に、選別面11に対し互いに直交する二軸(前後・左右)方向に選別可能な前後・左右方向選別方式の選別機を用いることが好ましい。
【0028】
転選機1は、主として、原料を転がり易いもの、転がりにくいもの、転がりが中位なものに選別することができるが、転がりが中位なものに関しては、選別面11(ベルトコンベア)の回転速度や角度などの処理条件を変更することにより、所定の方向及び位置に選別されるように調整することが容易である。
【0029】
これにより、電子・電気機器部品屑の選別効率を更に高めることができ、電子・電気機器部品屑の処理効率を向上させることができる。特に、ベルトコンベア方式選別機を用いることにより、試料を二軸方向に分散させることができるため、他の部品に絡まりやすい線屑等を効率良く処理することができる。
【0030】
転選機1は、部品屑が供給される選別面11を有し、この選別面上に供給される廃コンデンサを所定の方向へ転がすための傾斜を有することが好ましい。「廃コンデンサを所定の方向へ転がすための傾斜」とは、装置の仕様や原料となる部品屑の形状やサイズにより異なるが、部品屑を選別面11に供給した際に、廃コンデンサ全体の6割以上、典型的には8割程度が選別面11の傾斜に沿って転がり出すような傾斜を有することを意味する。
【0031】
選別面11は、転選機の前後方向、即ち電子・電気機器部品屑の供給方向と平行な方向(製品排出側傾斜又は前後傾斜ともいう)と、転選機の左右方向、即ち電子・電気機器部品屑の供給方向と垂直な方向(屑排出側傾斜又は左右傾斜ともいう)との二方向に傾斜することができるが、選別面11が二方向に傾斜していると、選別面11に供給された廃コンデンサの向きに応じて、転動方向がそれぞれ変わる原因となる場合がある。このため、本実施形態では、選別面11が電子・電気機器部品屑の供給方向Xと平行な方向に下がる傾斜角度θ1(
図1参照)を有するように、一方向に傾斜を有していることが好ましい。
【0032】
なお、傾斜角度θ1が小さい場合には、本来転がり易いもの、例えば球状のものが転がるが、傾斜角度θ1を大きくするほど、転がりやすい物の種類は増える。本実施形態で選別対象とする廃コンデンサは、円柱形態であり、円柱の軸が、転選機1の傾斜方向と合えば最も転がりにくくなるが、軸がずれると転がり易くなり、傾斜方向と軸が直角関係の場合に最も転がり易くなる。傾斜角度θ1を大きくしていけば、軸と傾斜のずれの大きいものから転がり出す。但し、傾斜角度θ1を大きくしすぎると廃コンデンサ以外のものも転がり易くなる。
【0033】
装置の仕様や部品屑の形状やサイズによっても異なるため、以下に制限されるものではないが、水平面に対する選別面の傾斜角度θ1(
図1参照)は、典型的には5〜45°であり、更に典型的には傾斜角度θ1が5〜20°である。
【0034】
また、選別面11をなすベルトコンベア表面の転選機1の左右方向の回転速度、言い換えれば部品屑の供給方向と垂直な方向へ移動する選別面11の進行方向への回転速度についても、以下に制限されるものではないが、例えば5〜30m/sとすることができ、より典型的には回転速度が10〜20m/sである。傾斜角度及び回転速度を上記範囲へ調整することにより、廃コンデンサの分離効率が高まる。
【0035】
電子・電気機器部品屑を傾斜方向に勢いをつけて選別面11上へ投入すれば、選別対象である廃コンデンサはより転がり易くなる。このため、転選機1の選別面11上に供給される電子・電気機器部品屑中に含まれる廃コンデンサが、予め設定された所定の方向へと転がり出すように、勢い又は速度をつけて、電子・電気機器部品屑を投入することが好ましい。
【0036】
ここで、廃コンデンサが所定の方向へと転がり出すのに必要な「勢い」又は「速度」とは、装置の仕様や原料となる部品屑の形状やサイズにより異なるが、部品屑を選別面11に供給した際に、廃コンデンサ全体の6割以上が選別面11の傾斜に沿って転がり出すような勢い又は速度を有することを意味する。
【0037】
上述した勢い又は速度を部品屑へ付与するためには、例えば、転選機1の選別面11の上方に配置された電子・電気機器部品屑を選別面11へ供給して分配させるための細長い断面凹状の原料投入フィーダを例えば傾斜させることにより実現できる。
【0038】
以下に制限されるものではないが、例えば、水平面を基準面とした場合に、基準面に対する原料投入フィーダの供給面の傾斜角度θ2(
図1参照)を10〜60°とすることができ、より典型的には傾斜角度θ2を40〜50°とすることができる。
【0039】
その結果、廃コンデンサの転がる方向がベルトコンベアの傾斜方向と合わない場合でも、投入された廃コンデンサの供給速度を利用して廃コンデンサを自転させることができるため、選別面11の傾斜方向への傾転の助力となる。
【0040】
更に、転選機の少なくとも選別面11上には、廃コンデンサの向きを調整するための振動を付与することが好ましい。本実施形態では、円柱状の廃コンデンサを選別対象としているが、円柱状であることから部品屑中に含まれる他の単体部品に比べて転がり方に特徴がある。しかしながら、ベルトコンベアの選別面の傾斜方向と円柱の転がり方向がずれている場合には、廃コンデンサの転がり方に違いが生じ、うまく選別できない場合がある。
【0041】
更に、本実施形態が処理対象とする部品屑は予め粗破砕されているものを含むため、粗破砕により変形が生じた廃コンデンサが存在する。或いは、線材や平板状の破砕物等に引っ掛かり、選別面から落下しない廃コンデンサ等もある。本実施形態によれば、転選機1の選別面11上に振動を付与することで、廃コンデンサを所望の向きへ変更させることや、線材や平板状の破砕物等に対する引っかかりを解除することができるため、廃コンデンサの選別効率が向上する。
【0042】
振動は、ベルトコンベアの選別面に対し垂直方向の振動幅が5〜20mmとなるように振動を付与することが好ましい。振動幅が大きすぎる場合には線屑や平板状屑もベルトコンベアの傾斜方向に進み分離効率が低下する場合があり、振動幅が小さすぎる場合には振動の効果が有意に得られなくなることから、振動幅は7〜15mmとすることが更に好ましい。或いは、転選機1の選別面11上に振動数10〜60Hzの振動を付与することが好ましく、更に好ましくは、振動数が20〜40Hzである。
【0043】
振動は、転選機1の選別面11に対し、断続的又は連続的に付与することができる。連続的に振動を付与することで安定的に廃コンデンサの回収処理を行うことができ、断続的に振動を付与することで、振動の駆動に必要な動力を省略できる。振動は、選別面11の他、原料投入フィーダに対して付与することも勿論可能である。
【0044】
転選機1には、廃コンデンサの向きを調整するための治具(傾斜板)を選別面11の上方に備えることが好ましい。転選機の後方から前方に向けて、原料投入フィーダの延伸方向と平行な方向に延在する細長い板形状を有しており、ベルトコンベアの移動方向に対して原料投入フィーダよりも下流側に配置されている。傾斜板を配置することで、転がりやすい円柱状の廃コンデンサの向きを目的とする方向へ補正することができる。
【実施例】
【0045】
以下に本発明の実施例を示すが、これらの実施例は本発明及びその利点をよりよく理解するために提供するものであり、発明が限定されることを意図するものではない。
【0046】
電子・電気機器部品屑原料を16mmの篩を用いて篩別して得られた篩下物と、風力選別で選別された重量物に対し、ベルトサイズの前後幅が1200mm、左右幅が1400mm、ベルトの傾斜角度θ1が15°で、選別面上に廃コンデンサの向きを調整するための治具を備える転選機を用いて、部品屑の選別面を構成するベルトコンベアの回転速度を15m/sで動かしながら、選別面に定期的に振動を与えながら、傾斜角度θ2が45°の原料投入フィーダからバッチで勢いをつけて供給した。
図1に示すように、転選機前側に選別かごA〜Cを設け、転選機左側に選別かごD〜Fを設け、それぞれのかごA〜Fに選別された部品屑を調査した。各かごに選別された廃コンデンサの割合(重量基準)を表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
本発明の実施の形態に係る電子・電気機器部品屑の処理方法によれば、比較的簡単な分離手法によって、電子・電気機器部品屑から所望の部品、中でも、廃コンデンサを単体部品の状態で分離することができる。従来、金属に付着したアルミニウム成分の回収を行うことは困難であったが、電子・電気機器部品屑の中から廃コンデンサを単体部品として選択的に除去することで、後段の金属回収工程において問題となる電子・電気機器部品屑中のアルミニウム濃度を低減させることができる。