(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6860448
(24)【登録日】2021年3月30日
(45)【発行日】2021年4月14日
(54)【発明の名称】容器の破壊装置及び容器の破壊強度を測定する方法
(51)【国際特許分類】
G01N 3/30 20060101AFI20210405BHJP
【FI】
G01N3/30 F
【請求項の数】10
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-158944(P2017-158944)
(22)【出願日】2017年8月21日
(65)【公開番号】特開2019-35721(P2019-35721A)
(43)【公開日】2019年3月7日
【審査請求日】2020年4月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】000227009
【氏名又は名称】日清オイリオグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002583
【氏名又は名称】特許業務法人平田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大沼 一秀
【審査官】
外川 敬之
(56)【参考文献】
【文献】
特開2001−235412(JP,A)
【文献】
特開昭59−120934(JP,A)
【文献】
特開2015−205779(JP,A)
【文献】
特開平08−332400(JP,A)
【文献】
特開2014−190832(JP,A)
【文献】
特開2008−102021(JP,A)
【文献】
特開平10−002814(JP,A)
【文献】
特開2016−212025(JP,A)
【文献】
特開平07−299352(JP,A)
【文献】
特開2000−097828(JP,A)
【文献】
特開2005−106680(JP,A)
【文献】
特表昭58−500960(JP,A)
【文献】
米国特許第03955408(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 3/00
G01N 3/08
G01N 3/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部に開口部を有する容器の破壊装置であって、
前記容器を破壊する際に前記容器が載せられる台と、前記容器を破壊する際に前記開口部の開口端部に接する開口接触部と、前記容器を破壊する際に前記開口端部と前記容器の底面との間に荷重をかけるために前記台及び前記開口接触部が互いに近づく方向へ前記台及び/又は前記開口接触部を移動させる荷重負荷装置と、前記容器を破壊する際に前記容器の側方から前記容器の容器壁に衝撃を加えるための衝撃付与装置とを備えたことを特徴とする容器の破壊装置。
【請求項2】
前記容器を破壊させる破壊強度を測定するための破壊強度測定装置を備えることを特徴とする請求項1に記載の容器の破壊装置。
【請求項3】
前記台、前記開口接触部及び前記衝撃付与装置が内包されるケースを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の容器の破壊装置。
【請求項4】
前記開口接触部は、前記容器を破壊する際に前記開口端部に接する円錐面を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の容器の破壊装置。
【請求項5】
前記台は、前記容器が載せられる面に傾斜をつけるための装置を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の容器の破壊装置。
【請求項6】
前記ケースは、ポリカーボネート製であることを特徴とする請求項3に記載の容器の破壊装置。
【請求項7】
前記荷重負荷装置は、前記開口端部と前記容器の底面との間に50kN以下の荷重をかけることができることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の容器の破壊装置。
【請求項8】
前記荷重負荷装置は、油圧シリンダー又は空圧シリンダーを備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の容器の破壊装置。
【請求項9】
前記衝撃付与装置は、前記容器壁に2J以下の衝撃を加えることができることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の容器の破壊装置。
【請求項10】
上部に開口部を有する容器の破壊強度を測定する方法であって、
前記開口部の開口端部と前記容器の底面との間に荷重をかけながら、前記容器の側方から前記容器の容器壁に衝撃を加えて前記容器を破壊し、破壊した際の前記荷重の力における前記破壊強度を破壊した際の前記衝撃の力から算出することを特徴とする容器の破壊強度を測定する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器の破壊装置及び容器の破壊強度を測定する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ガラス製や陶磁器製の容器は、液体食品、例えば、飲料や食用油等の容器として使用されている。
【0003】
これらの容器は、空の状態で、もしくは、中味が充填された状態で段ボール等に梱包後、出荷前や配送時等に積み重ねて置いておかれることも多い。その際に、何らかの振動等により梱包内で容器同士がぶつかり合い、容器が破損することがある。
【0004】
このような破損対策としては、梱包強度を上げる、仕切り等を設け容器同士がぶつからないように工夫する、容器の強度を上げる等が挙げられる。
【0005】
しかし、梱包強度を上げたり、仕切りを設けたりしても、容器の強度が弱ければ、衝撃により破損してしまう。
【0006】
一方、容器の強度を上げる方法を取る場合、従来、適当に強度を上げているにすぎなかった。そのため、容器の破損を十分に防止できなかったり、過剰に容器の強度を上げすぎたりしていた。
【0007】
なお、廃品となった容器を破壊することを目的とした装置としては、特許文献1に記載の装置がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平8−332400号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、本発明者は、容器の破損を適度な強度で防止できるようにするべく、容器の破壊強度を測定できる装置の必要性に気付き、本発明をするに至った。
【0010】
従って、本発明の目的は、容器の破壊強度測定に使用可能な容器の破壊装置及び容器の破壊強度を測定する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、上記目的を達成するために、下記の容器の破壊装置及び容器の破壊強度を測定する方法を提供する。
【0012】
[1]上部に開口部を有する容器の破壊装置であって、前記容器を破壊する際に前記容器が載せられる台と、前記容器を破壊する際に前記開口部の開口端部に接する開口接触部と、前記容器を破壊する際に前記開口端部と前記容器の底面との間に荷重をかけるために前記台及び前記開口接触部が互いに近づく方向へ前記台及び/又は前記開口接触部を移動させる荷重負荷装置と、前記容器を破壊する際に前記容器の側方から前記容器の容器壁に衝撃を加えるための衝撃付与装置とを備えたことを特徴とする容器の破壊装置。
[2]前記容器を破壊させる破壊強度を測定するための破壊強度測定装置を備えることを特徴とする上記[1]に記載の容器の破壊装置。
[3]前記台、前記開口接触部及び前記衝撃付与装置が内包されるケースを備えることを特徴とする上記[1]又は[2]に記載の容器の破壊装置。
[4]前記開口接触部は、前記容器を破壊する際に前記開口端部に接する円錐面を有することを特徴とする上記[1]〜[3]のいずれか1つに記載の容器の破壊装置。
[5]前記台は、前記容器が載せられる面に傾斜をつけるための装置を備えることを特徴とする上記[1]〜[4]のいずれか1つに記載の容器の破壊装置。
[6]前記ケースは、ポリカーボネート製であることを特徴とする上記[3]に記載の容器の破壊装置。
[7]前記荷重負荷装置は、前記開口端部と前記容器の底面との間に50kN以下の荷重をかけることができることを特徴とする上記[1]〜[6]のいずれか1つに記載の容器の破壊装置。
[8]前記荷重負荷装置は、油圧シリンダー又は空圧シリンダーを備えることを特徴とする上記[1]〜[7]のいずれか1つに記載の容器の破壊装置。
[9]衝撃付与装置は、前記容器壁に2J以下の衝撃を加えることができることを特徴とする上記[1]〜[8]のいずれか1つに記載の容器の破壊装置。
[10]上部に開口部を有する容器の破壊強度を測定する方法であって、前記開口部の開口端部と前記容器の底面との間に荷重をかけながら、前記容器の側方から前記容器の容器壁に衝撃を加えて前記容器を破壊し、破壊した際の前記荷重の力における前記破壊強度を破壊した際の前記衝撃の力から算出することを特徴とする容器の破壊強度を測定する方法。
【発明の効果】
【0013】
本発明によると、容器の破壊強度測定に使用可能な容器の破壊装置及び容器の破壊強度を測定する方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の実施の形態に係る容器の破壊装置の使用状態を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
〔容器の破壊装置〕
図1は、本発明の実施の形態に係る容器の破壊装置の使用状態を示す概略図である。以下、本発明の実施の形態を図を参照して説明する。
【0016】
本発明の実施の形態に係る容器の破壊装置10は、上部に開口部21を有する容器20の破壊装置であって、容器20を破壊する際に容器20が載せられる台1と、容器20を破壊する際に開口部21の開口端部21aに接する開口接触部2と、容器20を破壊する際に開口端部21aと容器20の底面22との間に荷重をかけるために台1及び開口接触部2が互いに近づく方向へ台1及び/又は開口接触部2を移動させる荷重負荷装置(
図1では油圧シリンダー3)と、容器20を破壊する際に容器20の側方から容器20の容器壁23に衝撃を加えるための衝撃付与装置(
図1では衝撃付与部4及び空圧シリンダー5)とを備える。
【0017】
(台1)
台1は、容器20を破壊する際に容器20を載せることができ、容器20の破壊時に負荷される荷重に耐えるものであれば、その形状・材質・大きさ・厚み等は特に限定されない。例えば、容器20を載せる面が略矩形状の木製又は樹脂製の板(縦10〜30cm、横10〜30cm、厚み2〜15cm)を用いることができる。
【0018】
机やテーブルを台1としてもよいし、後述するケース6の底板を台1としてもよい。
【0019】
台1は、容器20が載せられる面に傾斜をつけるための装置を備えることができる。傾斜装置としては、傾斜がつけられればどのような構成であってもよく、例えば、
図1に示すようなボルト1aを台1の底面の四隅にそれぞれ設ける構成が挙げられる。高くしたい方のボルト1aを回すことで傾斜をつけることができる。傾斜をつけた際に容器20が移動しないように、ストッパー1bを容器20が載せられる面に設けることが望ましい。このような構成を採用することにより、容器の開口端部が底面22に対し垂直方向ではなく、斜め方向に設けられているような容器を破壊する際に、台1を傾斜させて当該開口端部が垂直方向となるように容器をセットすることができる点で有用である。
【0020】
(開口接触部2)
開口接触部2は、容器20を破壊する際に開口部21の開口端部21aに接することで、容器20を開口接触部2と台1との間に固定することができる。
【0021】
開口接触部2は、例えば、
図1に示されるような頂点が下向きの円錐形状の物体であり、上下動が可能である。台1上に容器20がセットされた後に開口接触部2が降りてきて、その円錐面が開口端部21aに接する。開口接触部2を下降させるタイミングは自由に設定可能であり、例えば、台1上に容器20をセットした直後であっても、容器20の破壊試験の直前であってもよい。
【0022】
開口接触部2の形状は、開口端部21aに対し、均等に垂直方向へ圧をかけられる形状であれば円錐形状に限られることなく、板形状やその他の形状であってもよい。様々な開口径に合わせることができるため円錐形状が好ましい。ただし、容器の開口径は1cm程度以上のものが多いので、先端の平面が直径5mm以下になるように頂点部分がカットされていてもよい。
【0023】
また、開口接触部2の材質は、容器20の破壊時に負荷される荷重に耐える硬さを有する材質であればよく、金属、木、高強度の樹脂等を使用できる。
【0024】
(荷重負荷装置)
荷重負荷装置は、容器20を破壊する際に開口端部21aと容器20の底面22との間に荷重をかけるために台1及び開口接触部2が互いに近づく方向へ台1及び/又は開口接触部2を移動させることができるものであれば、どのような構成のものであってもよい。
図1では、油圧シリンダー3を用いているが、空圧シリンダーや手動ネジ式で圧力を加えられる構造のものを用いても良い。
【0025】
油圧シリンダー3は、これに接続された開口接触部2を下降させることで、開口端部21aと容器20の底面22との間に荷重をかけることができる。
【0026】
荷重負荷装置は、油圧シリンダーのほかに、モータ(油圧モータ)、ポンプ(油圧ポンプ)、圧力制御弁や流量制御弁等の圧力制御装置、圧力計、配管などを備える。
【0027】
本実施の形態においては、開口接触部2を下方向へ(
図1に記載の下向きの白抜き矢印)移動させているが、台1の方を上方向へ移動させてもよく、この場合には、台1に油圧シリンダー3等の荷重負荷装置が接続される。両方を移動させてもよい。
【0028】
荷重負荷装置は、開口端部21aと容器20の底面22との間に50kN以下の荷重(垂直荷重)を0〜50kNの範囲で任意に選択した荷重値で加えることができるものであることが好ましい。
【0029】
(衝撃付与装置)
衝撃付与装置は、容器20を破壊する際に容器20の側方から容器20の容器壁23に衝撃を加えることができるものであれば、どのような構成のものであってもよい。
図1では、衝撃付与部4及び空圧シリンダー5を用いているが、空圧シリンダー5に替えて油圧シリンダー、スプリングなどを用いても良い。
【0030】
空圧シリンダー5は、これに接続された衝撃付与部4を
図1の左方向(
図1に記載の左向きの白抜き矢印)に移動させる。移動させられた衝撃付与部4が容器壁23に接触することで、容器20の容器壁23に衝撃を加えることができる。容器壁23に衝撃を加えた後、衝撃付与部4は元の位置に戻される。衝撃付与部4の移動回数(衝撃回数)は1回でも複数回でもよい。
【0031】
衝撃付与部4は、例えば、
図1に示されるような頂点が左向きの円錐形状の物体であり、水平方向移動(
図1における左右方向移動)が可能である。衝撃付与部4は、例えば、0.1〜30cm/秒で移動させられる。
【0032】
衝撃付与部4の形状は、円錐形状に限られることなく、その他の形状であってもよい。衝撃付与部4の先端は、円錐形状のように容器20に点接触できる形状であることが好ましいが、容器20の側面は円筒形又は球形であるので、先端は、板状もしくは三角柱の線部分であってもよく、その場合、線部分が容器に対して横方向で接触すると、容器20に点接触できるので好ましい。あるいは、先端は、面の構造であってもよく、その場合、容器20に点接触又は線接触できるので好ましい。容器に接触する衝撃付与部4の先端部分はその適正にあわせて交換可能な構成としてもよい。
【0033】
また、衝撃付与部4の材質は、容器壁23に接触した時の衝撃に耐える硬さを有する材質であればよく、金属、木、高強度の樹脂等を使用できる。
【0034】
衝撃付与装置は、衝撃付与部4や空圧シリンダー5のほかに、モータ(空圧モータ)、ポンプ(空圧ポンプ)、圧力制御弁や流量制御弁等の圧力制御装置、圧力計、配管などを備える。
【0035】
荷重負荷装置により開口端部21aと容器20の底面22との間に荷重(垂直荷重)がかけられた状態下において、衝撃付与装置により容器壁23に衝撃が加えられることで、容器20が破壊(破損を含む)される。
【0036】
衝撃付与装置は、容器壁23に2J以下の衝撃(衝撃荷重)を0〜2Jの範囲で任意に選択した荷重値で加えることができるものであることが好ましい。
【0037】
(破壊強度測定装置)
破壊装置10は、容器20を破壊させる破壊強度を測定するための破壊強度測定装置を備えることが好ましい。
【0038】
破壊強度測定装置は、例えば、前述の荷重負荷装置を構成する圧力制御装置や圧力計、前述の衝撃付与装置を構成する圧力制御装置や圧力計、及び衝撃付与部4の移動速度計を含んで構成される。容器20が破壊したときの各圧力計の数値(垂直荷重(kN)、衝撃荷重(J))と移動速度計の数値(移動速度(cm/秒))から、容器20のそれぞれの垂直荷重(kN)における破壊強度(=衝撃荷重(J)×移動速度(cm/秒))を求めることができる。
【0039】
(ケース6)
破壊装置10は、
図1に示されるように、台1、開口接触部2及び衝撃付与装置(衝撃付与部4及び空圧シリンダー5)が内包されるケース6を備えることが好ましい。これにより、容器20が破壊された際に破片が飛び散るのを防止できる。衝撃付与装置は、ケース6の外部に設けられていてもよく、ケース6の壁面に設けられた孔から衝撃付与部4が出入りする構成としてもよい。
【0040】
ケース6は、容器20が破壊された際の破片がぶつかっても耐えられる素材を使用する。例えば、ポリカーボネート製のケースが好ましい。ケース6の厚みは、例えば、10mm以上であることが好ましい。
【0041】
ケース6は、内部が外から見えるように、少なくとも一部が透明であることが望ましい。
【0042】
(容器20)
容器20は、接触衝撃等により破壊(破損)される材質からなる容器であり、例えば、ガラス製や陶磁器製の容器である。大きさは特に限定されないが、例えば、高さ10〜30cm程度、容量50〜1500ml程度のものである。また、形状も特に限定されないが、例えば、瓶(ボトル)形状のものである。容器の用途も特に限定されず、例えば、牛乳瓶、ビール瓶、日本酒瓶、ワイン瓶、ジャム瓶、食用油瓶、ドレッシング瓶、試薬瓶などが挙げられる。
【0043】
〔容器の破壊強度を測定する方法〕
本発明の実施の形態に係る容器の破壊強度を測定する方法は、上部に開口部21を有する容器20の破壊強度を測定する方法であって、開口部21の開口端部21aと容器20の底面22との間に荷重をかけながら、容器20の側方から容器20の容器壁23に衝撃を加えて容器20を破壊し、破壊した際の前記荷重の力(例えば垂直荷重)における前記破壊強度を破壊した際の前記衝撃の力(例えば衝撃荷重×衝撃付与部の移動速度)から算出することを特徴とする。なお、ここでいう破壊には完全な破壊のみならず、部分的な破損も含む。
【0044】
具体的な測定方法としては、例えば、次の通りである。
(1)容器20を破壊装置10の台1に載せる。
(2)開口部21の開口端部21aに破壊装置10の開口接触部2を接触させ、容器20を固定するとともに、開口接触部2を更に下降させて開口端部21aと容器20の底面22との間に一定の垂直荷重(50kN以下の範囲内で、例えば、容器に求められる規格値に基づき決めた荷重)をかける。なお、垂直荷重は、空圧シリンダーであれば、シリンダーの径と空圧から求めることができ、また、台1にかかる荷重から求めることができる。
(3)上記(2)の垂直荷重をかけた状態で、破壊装置10の衝撃付与部4を容器20の側方から容器20の容器壁23にぶつけて衝撃を加える。容器20が破壊されるまで徐々に衝撃荷重(2J以下の範囲内で)を上げて衝撃を加え続ける。
(4)容器20が破壊した際の上記(3)の衝撃荷重と衝撃付与部4の移動速度(cm/秒)から上記(2)の垂直荷重における破壊強度を算出する。
測定時の垂直荷重における破壊強度(=衝撃荷重(J)×移動速度(cm/秒))
【0045】
求めた破壊強度を参考にして、容器の使用形態(どの程度の垂直荷重、衝撃荷重がかかるか)に応じた容器の強度を設定することができる。これにより、容器の破損を適度な強度で防止することができる。
【0046】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されず種々に変形実施が可能である。
【符号の説明】
【0047】
1:台、1a:ボルト、1b:ストッパー
2:開口接触部、3:油圧シリンダー
4:衝撃付与部、5:空圧シリンダー
6:ケース
10:破壊装置
20:容器
21:開口部、21a:開口端部、22:底面、23:容器壁