特許第6862035号(P6862035)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6862035
(24)【登録日】2021年4月2日
(45)【発行日】2021年4月21日
(54)【発明の名称】中性洗浄剤組成物
(51)【国際特許分類】
   C11D 3/386 20060101AFI20210412BHJP
   C11D 1/72 20060101ALI20210412BHJP
   C11D 1/22 20060101ALI20210412BHJP
   C11D 3/20 20060101ALI20210412BHJP
【FI】
   C11D3/386
   C11D1/72
   C11D1/22
   C11D3/20
【請求項の数】8
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2017-8203(P2017-8203)
(22)【出願日】2017年1月20日
(65)【公開番号】特開2018-115286(P2018-115286A)
(43)【公開日】2018年7月26日
【審査請求日】2019年7月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000387
【氏名又は名称】株式会社ADEKA
(73)【特許権者】
【識別番号】593085808
【氏名又は名称】ADEKAクリーンエイド株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100122437
【弁理士】
【氏名又は名称】大宅 一宏
(74)【代理人】
【識別番号】100161115
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 智史
(72)【発明者】
【氏名】腰原 亜弥
【審査官】 柴田 啓二
(56)【参考文献】
【文献】 特表2002−523480(JP,A)
【文献】 特表2001−509535(JP,A)
【文献】 特表2001−515126(JP,A)
【文献】 特表2002−518525(JP,A)
【文献】 特表平06−507198(JP,A)
【文献】 特表2001−518478(JP,A)
【文献】 特表2001−518536(JP,A)
【文献】 特表2002−520495(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C11D
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)成分として下記の一般式(1)で表される非イオン界面活性剤、
(B)成分として芳香族スルホン酸又はその塩、
(C)成分として多価アルコール、
(D)成分としてアミラーゼ、
(E)成分としてプロテアーゼ、
(F)成分として水を含有し、
質量比で(C)/(B)の値が5.0〜200であり、(C)成分を10質量%以上、50質量%以下で含有する、中性洗浄剤組成物。
【化1】
(式中、Rは、炭素数8〜16のアルキル基を表し、mは、2〜10の数を表し、nは、0〜10の数を表し、m≧nである。)
【請求項2】
(B)成分が、キシレンスルホン酸、トルエンスルホン酸、クメンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、又は置換もしくは非置換ナフタレンスルホン酸から選ばれる少なくとも一種の芳香族スルホン酸、又はその塩を含む、請求項1に記載の中性洗浄剤組成物。
【請求項3】
(B)成分が、クメンスルホン酸又はその塩を含む、請求項1又は2のいずれか一項に記載の中性洗浄剤組成物。
【請求項4】
(C)成分の多価アルコールが、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、ソルビトールから選ばれる少なくとも一種である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の中性洗浄剤組成物。
【請求項5】
さらに、(G)成分としてヒドロキシカルボン酸又はその塩を含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の中性洗浄剤組成物。
【請求項6】
さらに、(H)成分としてリパーゼを含有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の中性洗浄剤組成物。
【請求項7】
自動食器洗浄機用又は食器浸漬用洗浄剤として用いられる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の中性洗浄剤組成物。
【請求項8】
前記(C)/(B)の値が10〜200である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の中性洗浄剤組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、排水pHによる環境への負荷が少なく、デンプン、タンパク質、油脂等の汚れに対して優れた洗浄性を有し、かつ、アミラーゼとプロテアーゼ両方の酵素安定性にも優れた中性洗浄剤組成物を提供するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、食器類の洗浄に自動食器洗浄機が広く利用されるようになっており、ホテル、レストラン、給食会社、病院、会社の食堂等においても、使用後の食器を効率よく洗浄するために、また近年の衛生意識の向上から業務用の自動食器洗浄機が広く用いられている。
【0003】
従来の自動食器洗浄機用洗浄剤、特に業務用自動食器洗浄機用洗浄剤は、アルカリ剤を主成分とし、その液性は、pH11を超える強アルカリ性である。そのため洗浄性は高いものの、皮膚や粘膜への刺激が強く、作業者への安全性に問題があった。また、このような強アルカリ性の洗浄排水は、環境へ悪影響を及ぼし好ましくない。さらに、強アルカリ性の洗浄液は被洗浄物(陶磁器、グラス、木製製品、金属(アルミニウム、鉄、銅、ステンレス等)製品、プラスチック製品等)に対する腐食の虞がある。
【0004】
これら安全性、環境への負荷軽減、腐食等の観点から、使用時の液性が弱アルカリ性もしくは中性であることが強く求められているが、アルカリ分が弱くデンプン、タンパク質、油脂等の汚れに対する洗浄性は十分ではなかった。
【0005】
デンプンやタンパク質汚れに対する洗浄性を上げるために、特許文献1には、界面活性剤、高分子キレート剤、水溶性電解物質を含み、さらにアミラーゼやプロテアーゼ等の酵素を配合した、環境、作業安全性に優れた自動食器洗浄機用洗浄剤組成物が記載されているが、酵素安定性に乏しく、デンプン、タンパク質汚れに対する十分な洗浄力が得られないという問題があった。
【0006】
特許文献2には、酵素としてアミラーゼおよびプロテアーゼ、界面活性剤、酵素安定化剤としてホウ酸もしくはホウ素化合物を配合した液体洗浄剤組成物が記載されているが、酵素安定化剤として含まれているホウ素は水質汚濁防止法で排水基準に指定されている物質であり、水質汚濁の要因となることから環境安全性に問題があった。
【0007】
特許文献3には、界面活性剤、アミラーゼおよびプロテアーゼを配合し、酵素安定化剤としてホウ酸もしくはホウ素化合物、及びカルシウムイオンが配合されており、プロテアーゼの存在下でもアミラーゼが分解されず安定である液体洗剤組成物が記載されている。しかし、カルシウムを添加すると酵素安定性は得られるが、分離や沈殿が起こりやすく貯蔵安定性に問題があった。
【0008】
特許文献4には、酵素を一種以上配合し、酵素安定化剤としてカルシウム塩を配合した弱アルカリ性の液体洗浄剤組成物が記載され、特許文献5には、アミラーゼ単独もしくは2種以上の酵素を配合し、酵素安定化剤としてカルシウム塩を配合した中性液体洗浄剤組成物が記載されているが、2種以上の酵素を配合すると組成物中の有機スルホン酸塩およびプロテアーゼの影響でアミラーゼ及びプロテアーゼの活性が失われ、酵素安定性として満足のいくものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特許第4303155号公報
【特許文献2】特開2001−31999号公報
【特許文献3】特許第4267923号公報
【特許文献4】特開2016−172814号公報
【特許文献5】特許第5207162号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従って、本発明の目的は、アミラーゼとプロテアーゼ両方の酵素安定性が維持され、デンプン、タンパク質、油脂に対して優れた洗浄性を有し、貯蔵安定性、作業安全性及び環境安全性に優れた中性洗浄剤組成物を提供することにある。
【0011】
上記課題を解決するために、本発明者等は鋭意検討した結果、(A)成分として非イオン界面活性剤、(B)成分として芳香族スルホン酸又はその塩、(C)成分として多価アルコール、(D)成分としてアミラーゼ、(E)成分としてプロテアーゼ、(F)成分として水を含有し、(B)成分と(C)成分が特定の比率になるようにした中性洗浄剤組成物が、上記従来の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】
即ち本発明は
(1)(A)成分として下記の一般式(1)で表される非イオン界面活性剤、(B)成分として芳香族スルホン酸又はその塩、(C)成分として多価アルコール、(D)成分としてアミラーゼ、(E)成分としてプロテアーゼ、(F)成分として水を含有し、質量比で(C)/(B)の値が5.0〜200であり、(C)成分を10質量%以上、50質量%以下で含有する、中性洗浄剤組成物、
【0013】
【化1】
【0014】
(式中、Rは、炭素数8〜16のアルキル基を表し、mは、2〜10の数を表し、nは、1〜6の数を表し、m≧nである。)
(B)成分が、キシレンスルホン酸、トルエンスルホン酸、クメンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、又は置換もしくは非置換ナフタレンスルホン酸から選ばれる少なくとも一種の芳香族スルホン酸、又はその塩を含む、(1)の中性洗浄剤組成物、
(3)(B)成分が、クメンスルホン酸又はその塩を含む、上記(1)又は(2)の中性洗浄剤組成物、
(4)(C)成分の多価アルコールが、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、ソルビトールから選ばれる少なくとも一種である、上記(1)〜(3)のいずれかの中性洗浄剤組成物、
(5)さらに、(G)成分としてヒドロキシカルボン酸又はその塩を含有する、上記(1)〜(4)のいずれかの中性洗浄剤組成物、
(6)さらに、(H)成分としてリパーゼを含有する、上記(1)〜(5)のいずれかの中性洗浄剤組成物
(7)自動食器洗浄機用又は食器浸漬用洗浄剤として用いられる、上記(1)〜(6)のいずれかの中性洗浄剤組成物、及び
(8)質量比で(C)/(B)の値が10〜200である、上記(1)〜(7)のいずれかの中性洗浄剤組成物
を要旨とするものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明の中性洗浄剤組成物は、作業安全性、環境安全性に優れており、デンプン、タンパク質、油脂等の汚れに対して優れた洗浄性を有し、かつ、アミラーゼとプロテアーゼ両方の酵素安定性、貯蔵安定性にも優れた効果を奏する。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の中性洗浄剤組成物において、(A)成分の非イオン界面活性剤としては、洗浄剤、特に、食器用洗浄剤組成物、より好ましくは自動食器洗浄機用洗浄剤組成物又は食器浸漬用洗浄剤組成物として一般に用いられる非イオン性界面活性剤であれば特に限定されない。例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル(エチレンオキシドとプロピレンオキシドはランダム、ブロック何れでもよい。)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルケニルエーテル(エチレンオキシドとプロピレンオキシドはランダム、ブロック何れでもよい。)、ポリオキシエチレンジアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、プルロニック型ブロックポリマー、テトロニック型ブロックポリマー、リバースプルロニック型ブロックポリマー、リバーステトロニック型ブロックポリマー、ポリエチレングリコールプロピレンオキシド付加物、ポリプロピレングリコールエチレンオキシド付加物、グリセリン脂肪酸エステル又はそのエチレンオキシド付加物、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アルキルポリグルコシド、脂肪酸モノエタノールアミド又はそのエチレンオキシド付加物、脂肪酸モノエタノールアミド又はそのエチレンオキシドプロピレンオキシド付加物、脂肪酸−N−メチルモノエタノールアミド又はそのエチレンオキシド付加物、脂肪酸ジエタノールアミド又はそのエチレンオキシド付加物、ショ糖脂肪酸エステル、アルキル(ポリ)グリセリンエーテル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、脂肪酸メチルエステルエトキシレート、N−長鎖アルキルジメチルアミンオキシド等が挙げられる。上記非イオン界面活性剤の中でも、特に、下記の一般式(1)で表される非イオン界面活性剤が好ましい。
【0017】
【化2】
【0018】
一般式(1)において、Rは、炭素数8〜16のアルキル基を表す。アルキル基としては、飽和、不飽和、直鎖、分岐のいずれのアルキル基でもよく、例えば、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基等の第1級アルキル基、第2級アルキル基が挙げられる。これらの中でも洗浄性と抑泡性の点から、Rは、炭素数12〜14のアルキル基が好ましく、炭素数12〜14の直鎖1級アルキル基がより好ましい。
【0019】
一般式(1)において、mは、2〜10の数を表し、nは、0〜10の数を表す。mは、一般式(1)中のオキシエチレン基の平均付加モル数を表し、3〜8の数であることが好ましい。nは、一般式(1)中のオキシプロピレン基の平均付加モル数を表し、1〜6の数であることが好ましい。
【0020】
本発明の中性洗浄剤組成物は、(A)成分を単独で用いても、二種以上を組み合わせてもよい。(A)成分の配合量に特に制限はないが、油脂汚れに対する洗浄性と抑泡性の点から0.1〜5.0質量%配合することが好ましく、0.5〜3.0質量%がより好ましい。(A)成分の割合が0.1質量%未満であると油脂汚れに対する洗浄性が低下する場合があり、5.0質量%を超えると抑泡性および貯蔵安定性が低下する場合がある。
【0021】
本発明の中性洗浄剤組成物において、(B)成分の芳香族スルホン酸又はその塩としては、洗浄剤、特に、食器用洗浄剤組成物、より好ましくは自動食器洗浄機用洗浄剤組成物又は食器浸漬用洗浄剤組成物として一般に用いられる芳香族スルホン酸であれば特に限定されない。例えば、キシレンスルホン酸又はその塩、トルエンスルホン酸又はその塩、クメンスルホン酸又はその塩、ベンゼンスルホン酸又はその塩、置換もしくは非置換ナフタレンスルホン酸又はその塩等が挙げられ、中でも貯蔵安定性の点からクメンスルホン酸塩が好ましい。これら芳香族スルホン酸の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩及びアルカノールアミン塩等が挙げられ、中でも酵素安定性の点からナトリウム塩、カリウム塩が好ましい。
【0022】
これらは単独で用いても、二種以上を組み合わせてもよい。(B)成分の配合量に特に制限はないが、貯蔵安定性、酵素安定性の点から0.1〜8.0質量%が好ましく、0.5〜6.0質量%がより好ましく、1.0〜5.0質量%がさらに好ましい。(B)成分の割合が0.1質量%未満であると貯蔵安定性が低下する場合があり、8.0質量%を超えると酵素安定性が低下する場合がある。
【0023】
本発明の中性洗浄剤組成物において、(C)成分の多価アルコールとしては特に限定されないが、炭素数が2〜44、水酸基が2〜15である多価アルコールを使用することが好ましい。炭素数は、2〜20がより好ましく、2〜12がさらに好ましい。水酸基は、2〜9がより好ましく、2〜5がさらに好ましい。あるいは、(C)成分の多価アルコールとして、分子量が60〜1000の化合物を使用することができ、分子量60〜500が好ましく、60〜300がより好ましい。
【0024】
(C)成分の多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ヘキシレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン、ソルビトール等が挙げられ、中でもエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、ソルビトールが好ましく、プロピレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリンがより好ましく、プロピレングリコールがさらに好ましい。これらは単独で用いても、二種以上を組み合わせてもよい。(C)成分の配合量に特に制限はないが、貯蔵安定性、酵素安定性の点から1.0〜50質量%配合することが好ましく、10〜45質量%がより好ましく、25〜40質量%がさらに好ましい。
【0025】
本発明の中性洗浄剤組成物において、(D)成分のアミラーゼは澱粉汚れに対する洗浄性を得るために配合される。(D)成分として使用するアミラーゼの至適pHは、通常、6.0〜8.0で、好ましくは6.5〜7.5である。また、至適温度は、通常、40〜70℃、好ましくは55〜65℃である。
(D)成分のアミラーゼとしては、市販のアミラーゼ製剤を使用することができる。例えば、ノボザイムズ社製の商品名Termamyl 300L、Termamyl Ultra 300L、Duramyl 120T、Duramyl 300L、Stainzyme 12L、Stainzyme Plus 12L、Stainzyme Plus Evity 12Lなどが挙げられる。
【0026】
(D)成分の配合量に特に制限はないが、洗浄性、酵素安定性の点からアミラーゼ純分で0.05〜5.0質量%配合することが好ましく、0.1〜3.0質量%がより好ましく、0.2〜2.0質量%がさらに好ましい。
【0027】
本発明の中性洗浄剤組成物において、(E)成分のプロテアーゼはタンパク質汚れに対する洗浄性を得るために配合される。(E)成分として使用するプロテアーゼの至適pHは、通常、6.0〜9.0で、好ましくは6.5〜8.0である。至適温度は、通常、40〜70℃で、好ましくは55〜65℃である
(E)成分としては、市販のプロテアーゼ製剤を使用することができる。例えば、ノボザイムズ社製のSavinase 16L、Savinase Evity 16L、Savinase Ultra 16L、Savinase Ultra 16XL、Blaze Evity 16L、Everlase 16L TypeEX、Everlase Ultra 16L、Esperase 8.0L、Alcalase 2.5L、Alcalase Ultra 2.5L、Liquanase 2.5L、Liquanase Ultra 2.5L、Liquanase Ultra 2.5XL、Liquanase Evity 3.5L、Coronase 48Lなどが挙げられる。
【0028】
(E)成分の配合量に特に制限はないが、洗浄性、酵素安定性の点からプロテアーゼ純分で0.01〜2.0質量%配合することが好ましく、0.015〜1.0質量%がより好ましく、0.02〜0.5%がさらに好ましい。(E)成分の割合が0.01質量%未満であると洗浄性が低下する場合があり、2.0質量%を超えるとアミラーゼやプロテアーゼが分解する場合がある。
【0029】
本発明の中性洗浄剤組成物において、(F)成分である水は、特に制限はないが、水道水、軟水化処理水、純水、RO水、イオン交換水、蒸留水等を用いることができる。
【0030】
本発明の中性洗浄剤組成物は、上記(B)成分と(C)成分とを質量比で、(C)/(B)の値が0.7〜200となるように含有する。(C)/(B)の値は貯蔵安定性、酵素安定性の点から5.0〜80が好ましく、10〜30がより好ましい。
【0031】
本発明の中性洗浄剤組成物は、さらに(G)成分としてヒドロキシカルボン酸又はその塩を配合することができる。(G)成分のヒドロキシカルボン酸又はその塩としては、グルコン酸又はその塩、クエン酸又はその塩、酒石酸又はその塩、リンゴ酸又はその塩、乳酸又はその塩、ヒドロキシ酢酸又はその塩、グリセリン酸又はその塩、ヘプトン酸又はその塩等が挙げられる。これらヒドロキシカルボン酸の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩及びアルカノールアミン塩等が挙げられ、中でもナトリウム塩、カリウム塩が好ましい。これらは単独で用いても、二種以上を組み合わせても良い。(G)成分の配合量に特に制限はないが、洗浄性、貯蔵安定性、酵素安定性の点で0.1〜5.0質量%配合することが好ましく、0.5〜3.0質量%がより好ましい。
【0032】
本発明の中性洗浄剤組成物は、さらに油脂汚れに対する洗浄性を得るために、(H)成分としてリパーゼを配合することができる。(H)成分としては、市販のプロテアーゼ製剤を使用することができる。例えば、ノボザイムズ社製のLipex 100L、Lipex Evity 100L、Lipolase 100Lなどが挙げられる。
【0033】
(H)成分の配合量に特に制限はないが、リパーゼ純分で0.01〜2.0質量%配合することが好ましく、0.1〜1.0質量%がより好ましい。
【0034】
本発明の中性洗浄剤組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じ当該技術分野で通常使用される他の成分を含有していてもよい。このような成分としては、高分子分散剤、増粘剤、消泡剤、色素、殺菌剤等が挙げられる。
【0035】
高分子分散剤としては、例えば、ポリアクリル酸、ポリマレイン酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸型共重合体、マレイン酸型共重合体、メタクリル酸型共重合体、アクリル酸−スルホン酸型モノマー共重合体等が挙げられる。
【0036】
本発明の中性洗浄剤組成物は、油脂、タンパク質、デンプン等、あらゆる汚れに対して優れた洗浄性能を示し、アルミ製、ステンレス製、銀製等の金属製、メラミン製、プラスチック製、ガラス製、磁器、漆器、陶磁器などあらゆる素材の食器等の洗浄用途に適し、家庭用自動食器洗浄機、業務用自動食器洗浄機の洗浄剤として用いることができるが、ホテル、レストラン、学校、病院、飲食店、給食会社、会社の食堂等において使用される業務用の自動食器洗浄機に好適に用いることができる。特に、すすぎ液の使用量の少ない節水型の業務用自動食器洗浄機用として好適である。また、自動食器洗浄機を用いて洗浄する前の、食器等の浸漬用洗浄剤として使用することができる。
【0037】
本発明の調製時の中性液体洗浄剤組成物のpHは25℃で6.0〜8.0である。pHが6未満もしくは8を超えると、洗浄性、腐食防止性、酵素安定性の点で好ましくない。pH調整剤としては、25℃のpHが6未満の場合、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、アルカノールアミン等が用いられ、pHが8を超える場合、酢酸、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等が用いられる。なお、上記pHは、後述の実施例の方法で測定されたものである。
【0038】
本発明の中性洗浄剤組成物は、自動食器洗浄機用洗浄剤および食器浸漬用洗浄剤として使用する場合、中性洗浄剤組成物の濃度が0.01〜1.0質量%、pH6.0〜8.0となるよう水または湯で希釈調製して用いる。好ましくは0.03〜0.1質量%となるように希釈調製して用いる。希釈に用いる水としては、イオン交換水、軟水、純水、水道水などが用いられるが、イオン交換水、水道水が好ましい。水道水としては、例えば、東京都荒川区の水道水(pH=7.6、総アルカリ度(炭酸カルシウム換算として)40.5mg/L、ドイツ硬度2.7°DH(そのうち、カルシウム硬度2.0°DH、マグネシウム硬度0.7°DH)、塩化物イオン21.9mg/L、ナトリウム及びその化合物15mg/L、硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素1.2mg/L、フッ素及びその化合物0.1mg/L、ホウ素及びその化合物0.04mg/L、総トリハロメタン0.016mg/L、残留塩素0.4mg/L、有機物(全有機炭素量)0.7mg/L)が挙げられる。
【実施例】
【0039】
以下、本発明を実施例と比較例により具体的に説明する。実施例、比較例において配合に用いた各成分を下記に示した。なお、表中における実施例及び比較例の配合の数値は純分の質量%を表す。また、EOはエチレンオキシド、POはプロピレンオキシドの略であり、その後の数字はそれぞれEO、POの平均付加モル数を表す。pH調整剤の含有量を示す「適量」とは、中性洗浄剤組成物のpH(25℃)を表に示すpHに調整するために配合した量を示す。pH調整剤としては、2M−塩酸または2M−水酸化ナトリウムを用いて、中性洗浄剤組成物の原液のpH(25℃)が表に示す値となるように調整した。
なお、実施例7、10、12、21及び57は参考例である。
【0040】
(A)成分
A−1:ラウリルアルコールEO8モルPO3モル付加物
A−2:トリデシルアルコールEO5モルPO3モル付加物
A−3:トリデシルアルコールEO3モルPO3モル付加物
A−4:リバースプルロニック型ブロックポリマー(ポリオキシエチレン鎖の両端にポリオキシプロピレン鎖が結合したブロックポリマー)オキシエチレン鎖の含有率が20%、アデカプルロニック25R−2、ADEKA社製
【0041】
(B)成分
B−1:クメンスルホン酸ナトリウム
B−2:クメンスルホン酸カリウム
B−3:キシレンスルホン酸ナトリウム
【0042】
(C)成分
C−1:プロピレングリコール
C−2:ペンチレングリコール
C−3:ヘキシレングリコール
C−4:グリセリン
【0043】
(D)成分
D−1:アミラーゼ1、商品名:Termamyl Ultra 300L、ノボザイムズ社製
D−2:アミラーゼ2、商品名:Stainzyme 12L、ノボザイムズ社製
【0044】
(E)成分
E−1:プロテアーゼ1、商品名:Savinase Evity 16L、ノボザイムズ社製
E−2:プロテアーゼ2、商品名:Blaze Evity 16L、ノボザイムズ社製
【0045】
(F)成分
F−1:イオン交換水
【0046】
(G)成分
G−1:グルコン酸ナトリウム
G−2:クエン酸ナトリウム
G−3:乳酸ナトリウム
【0047】
(H)成分
H−1:リパーゼ、商品名:Lipex 100L、ノボザイムズ社製
【0048】
その他成分
(I)成分
I−1:塩酸
I−2:水酸化ナトリウム
【0049】
実施例1〜60、比較例1〜9
表1〜7に示す中性洗浄剤組成物を調製した。各中性洗浄剤組成物を用いて、pH、洗浄性(デンプン、タンパク質、油脂)、腐食防止性、抑泡性、貯蔵安定性、酵素安定性を測定した。表1〜6に実施例1〜60の結果を、表7に比較例1〜9の結果をそれぞれ示す。
【0050】
※1:pHの測定方法
pHメーター(HORIBA製;pH/イオンメーター F−23)にpH測定用複合電極(HORIBA製;ガラス摺り合わせスリーブ型)を接続し、電源を入れる。pH電極内部液としては、飽和塩化カリウム水溶液(3.33mol/L)を使用した。
次に、pH4.01標準液(フタル酸塩標準液)、pH6.86(中性リン酸塩標準液)、pH9.18標準液(ホウ酸塩標準液)をそれぞれ100mLビーカーに充填し、25℃の恒温槽に30分間浸漬した。恒温に調整された標準液にpH測定用電極を3分間浸し、pH6.86→pH9.18→pH4.01の順に校正操作を行った。
各中性洗浄剤組成物を100mLビーカーに充填し、恒温槽内にて25℃に調整した。恒温に調整された試料にpH測定用電極を3分間浸し、pHを測定した。
【0051】
※2:洗浄性試験(デンプン汚れ)
<被洗浄物>
米デンプン汚れ(7.1%米デンプン水溶液を100℃で15分加熱したもの)を150×150mmのガラスパネルにコーティングロッドを用いて均一に塗布し、室温で乾燥させたものをデンプン洗浄試験片とした。
【0052】
<試験方法>
デンプン洗浄試験片3枚を洗浄ラックの所定位置に設置し、以下に記載の洗浄条件で洗浄後、室温にて乾燥させた。乾燥後、0.1質量%よう素液を試験片全体に振りかけ、よう素呈色した着色部分の状態を目視評価にて判定した。
【0053】
<洗浄条件>
使用洗浄機:SANYO製自動食器洗浄機(DW−DR62)
洗浄液温度:60℃
洗浄時間:40秒
洗浄剤濃度:0.1質量%
使用水:炭酸カルシウム換算で、50mg/L[ドイツ硬度2.8°DH]の硬水
【0054】
<評価基準>
◎:着色がほとんどない
○:着色が若干ある
△:着色がみられる
×:着色が多い
とし、△、○、◎を実用性のあるものとして判定した。
【0055】
※3:洗浄性試験(タンパク質汚れ)
<被洗浄物>
5質量%の卵黄水溶液を150×150mmのガラスパネルにコーティングロットを用いて均一に塗布し、室温で乾燥後、100℃で30秒間加温し、変性させたものをタンパク質洗浄試験片とした。
【0056】
<試験方法>
上記の方法で調整したタンパク質洗浄試験片4枚を洗浄ラックに設置し、以下に記載の洗浄条件にて洗浄、すすぎ後、室温にて乾燥させた。乾燥後、0.1質量%アミドブラック液を試験片全体に振りかけ、呈色した着色部分の状態を目視評価にて判定した。
【0057】
<洗浄条件>
使用洗浄機:SANYO製自動食器洗浄機(DW−DR62)
洗浄温度:60℃
洗浄時間:45秒
すすぎ温度:85℃
すすぎ時間:9秒
洗浄回数:上記洗浄/すすぎ工程を3回繰り返し
洗浄剤濃度:0.07質量%
使用水:炭酸カルシウム換算で、50mg/L[ドイツ硬度2.8°DH]の硬水
【0058】
<評価基準>
◎:着色がほとんどない
○:着色が若干ある
△:着色がみられる
×:着色が多い
とし、△、○、◎を実用性のあるものとして判定した。
【0059】
※4:洗浄性試験(油脂汚れ)
<被洗浄物>
米デンプン水溶液(20質量%米デンプン水溶液を80℃で3分加熱したもの)に、100℃で加熱し溶解した牛脂20gを加えよく攪拌し53℃まで冷ました後、卵黄10gを加えて攪拌したものを汚れとした。この汚れを15cm×15cmの塩化ビニル製の黒色プレートに、コーティングロッドを用いて均一に塗布し、室温で乾燥させ油脂洗浄試験片とした。
【0060】
<試験方法>
上記の方法で調整した油脂洗浄試験片1枚を洗浄ラックに設置し、以下に記載の洗浄条件にて洗浄後、流水で軽くすすいだ。洗浄すすぎ後の試験片の汚れ残留部分を5mm四方の碁盤目上にスケッチし、清浄な碁盤目を数え、その清浄面積率を洗浄率とした。洗浄率の数値が大きいほど洗浄力が優れているといえる。
【0061】
<洗浄条件>
使用洗浄機:ホシザキ製自動食器洗浄機(機種JWE−680)
洗浄温度:64 ℃
洗浄時間:40秒
洗浄剤濃度:0.07質量%
使用水:炭酸カルシウム換算で、50mg/L[ドイツ硬度2.8°DH]の硬水
【0062】
<評価基準>
◎:洗浄率が50%以上、100%以下
○:洗浄率が30%以上、50%未満
△:洗浄率が10%以上、30%未満
×:洗浄率が0%以上、10%未満
とし、△、○、◎を実用性のあるものとして判定した。
【0063】
※5:腐食防止性試験(銅合金)
試験片[砲金(BC−6)縦75mm×横25mm×厚さ3mm]は、予め中性洗剤(製品名:キャプテンV、ADEKAクリーンエイド社製)で洗浄しアセトン処理して乾燥させたものを使用する。炭酸カルシウム換算で、50mg/L[ドイツ硬度2.8°DH]の硬水で、各中性洗浄剤組成物を蒸留水で0.07質量%に希釈した希釈液120mLを200mL容量の蓋付ポリプロピレン製容器に入れ、その中に試験片を浸漬し、60℃の恒温器内で1週間保存した。保存後の試験片を取り出し、イオン交換水にて濯ぎ、乾燥させて、試験片表面の状態を目視により外観観察し、下記基準で腐食防止性を判定した。
【0064】
<評価基準>
○:腐食がない
△:やや腐食がみられるが、使用上問題ないレベル
×:腐食した
とし、△、○、を実用性のあるものとして判定した。
【0065】
※6:腐食防止性試験(アルミニウム)
試験片[アルミニウム(A1100P)縦75mm×横25mm×厚さ2mm]は、予め中性洗剤(製品名:キャプテンV、ADEKAクリーンエイド社製)で洗浄しアセトン処理して乾燥させたものを使用する。炭酸カルシウム換算で、50mg/L[ドイツ硬度2.8°DH]の硬水で、各中性洗浄剤組成物を蒸留水で0.07質量%に希釈した希釈液120mLを200mL容量の蓋付ポリプロピレン製容器に入れ、その中に試験片を浸漬し、60℃の恒温器内で1週間保存した。保存後の試験片を取り出し、イオン交換水にて濯ぎ、乾燥させて、試験片表面の状態を目視により外観観察し、下記基準で腐食防止性を判定した。
【0066】
<評価基準>
○:腐食がない
△:やや腐食がみられるが、使用上問題ないレベル
×:腐食した
とし、△、○、を実用性のあるものとして判定した。
【0067】
※7:抑泡性試験
<試験方法>
食器洗浄機の第1タンクのオーバーフローに栓をした状態でタンクのオーバーフロー水位まで水を溜め、水を40℃まで加温した後、以下の試験濃度になるように中性洗浄剤組成物を投入し、30分間洗浄機を稼動した。30分後の残渣カゴ内の泡高を測定し、抑泡性を評価した。
【0068】
<洗浄条件>
使用洗浄機:IHI社製フライトリンクコンベアタイプ洗浄機(機種JWF−645)
洗浄温度:40℃
洗浄時間:30分
洗浄剤濃度:0.07質量%
使用水:炭酸カルシウム換算で、50mg/L[ドイツ硬度2.8°DH]の硬水
【0069】
<評価基準>
◎:泡高0cm以上、2.0cm未満
○:泡高2.0cm以上、5.0cm未満
△:泡高5.0cm以上、10.0cm未満
×:泡高10.0cm以上
とし、△、○、◎を実用性のあるものとして判定した。
【0070】
※8:貯蔵安定性試験
各中性洗浄剤組成物を100mL透明ポリプロピレン容器にとり、蓋をして−5℃、25℃、40℃の恒温槽中で6か月間静置保管した後に、外観を観察し以下の基準で評価した。
【0071】
<評価基準>
○:分離や濁りが見られず安定である
△:全体的な分離はないが、若干の濁りが見られる
×:分離もしくは濁りが見られる
とし、△、○、を実用性のあるものとして判定した。
【0072】
※9:酵素安定性試験(アミラーゼ)
< アミラーゼ活性測定>
各中性洗浄剤組成物を蒸留水で0.07質量%に希釈し、その希釈液0.05mLと0.1質量%可溶性デンプン水溶液0.5mLとをpH7.0、60℃の条件下で10分間反応させた後、ヨウ素試薬0.5mLと蒸留水2mLを添加した。分光光度計(SHIMADZU UV−1800)を用いて、得られた反応液の620nmにおける吸光度を測定した。試料溶液1mLが60℃、1分間の反応でデンプンを分解する酵素の活力(アミラーゼ活性)を1単位として力価を求めた。この力価より、洗浄剤中のアミラーゼ活性の初期値を100として40℃、30日間保存後のアミラーゼ活性の残存率を求めた。
【0073】
<評価基準>
◎:初期活性値の90%以上、100%以下
○:初期活性値の75%以上、90%未満
△:初期活性値の50%以上、75%未満
×:初期活性値の0%以上、50%未満
とし、△、○、◎を実用性のあるものとして判定した。
【0074】
※10:酵素安定性試験(プロテアーゼ)
<プロテアーゼ活性測定>
各中性洗浄剤組成物をpH7.0の酢酸緩衝液で0.1質量%に希釈し、その希釈液0.2mLと0.6質量%カゼイン水溶液1mLとをpH7.0、60℃の条件下で10分間反応させた後、タンパク質沈殿試薬(TCA混液)1mLを添加して30℃で30分間放置した。放置後、得られた水溶液をろ過し、このろ液1mLに0.55MのNaCO水溶液2.5mL、および蒸留水で3倍希釈したFolin試薬0.5mLを添加し30℃、30分間反応させた。分光光度計(SHIMADZU UV−1800)を用いて、得られた反応液の660nmにおける吸光度を測定し、60℃、1分間にこの反応液全体で1γのL−チロジンの呈するFolin 呈色度を与えるプロテアーゼ活性を1単位として力価を求めた。この力価より、洗浄剤中のプロテアーゼ活性の初期値を100として40℃、30日間保存後のプロテアーゼ活性の残存率を求めた。
【0075】
<評価基準>
◎:初期活性値の90%以上、100%以下
○:初期活性値の75%以上、90%未満
△:初期活性値の50%以上、75%未満
×:初期活性値の0%以上、50%未満
とし、△、○、◎を実用性のあるものとして判定した。
【0076】
【表1】
【0077】
【表2】
【0078】
【表3】
【0079】
【表4】
【0080】
【表5】
【0081】
【表6】
【0082】
【表7】