【実施例】
【0084】
以下、各実施例を図面に基づいて説明する。なお、
図1、
図3、
図5、
図7及び
図9は、各実施例に係る光学系OL(OL1〜OL5)の構成及び屈折率配分を示す断面図である。
【0085】
各実施例において、回折光学面の位相形状ψは、次式(c)によって表される。
【0086】
ψ(h,n) = (2π/(n×λ0))×(C2h
2+C4h
4) (c)
但し、
h:光軸に対する垂直方向の高さ
n:回折光の次数
λ0:設計波長
Ci:位相係数(i=2,4)
【0087】
また、任意の波長λ、任意の回折次数
nに対する式(c)で表される回折光学面の屈折力φDは、最も低次の位相係数C2を用いて、次式(d)のように表される。
【0088】
φD(λ,n) = −2×C2×n×λ/λ0 (d)
【0089】
なお、各実施例の表中において、回折光学面には面番号の右側に*印を付している。
【0090】
[第1実施例]
図1は、第1実施例に係る光学系OL1の構成を示す図である。この光学系OL1は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、開口絞りSと、負の屈折力を有する第3レンズ群G3とを備え、第2レンズ群G2を光軸に沿って移動させて合焦を行う合焦レンズ群Gfとしている。
【0091】
第1レンズ群G1は、物体側より順に、両凸正レンズL11、両凸正レンズL12と両凹負レンズL13とを接合した接合正レンズ、像側に凹面を向け、この凹面に2種類の異なる材料を用いた密着複層型の回折光学素子GDが形成された正メニスカスレンズL14、及び、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL15と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL16とを接合した接合負レンズで構成されている。また、第2レンズ群G2は、物体側より順に、両凸正レンズL21と両凹負レンズL22とを接合した接合負レンズで構成されている。また、第3レンズ群G3は、物体側から順に、両凹負レンズL31と両凸正レンズL32とを接合した接合負レンズ、両凸正レンズL33と両凹負レンズL34とを接合した接合負レンズ、両凹負レンズL35、両凸
正レンズL36と両凹負レンズL37とを接合した接合正レンズCL31、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL38と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL39とを接合した接合負レンズCL32、及び、両凸正
レンズL310と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL311とを接合した接合正レンズCL33で構成されている。また、第3レンズ群G3と像面Iとの間にフィルターFLが配置されている。
【0092】
また、第1実施例に係る光学系OL1は、第3レンズ群G3内の両凸正レンズL33と両凹負レンズL34とを接合した接合負レンズ、及び、両凹負レンズL35を防振群Gvrとし、この防振群Gvrを光軸と直交する方向の変位成分を持つように移動させることにより、光学系OL1の振動等に起因する像位置の変更が補正されるように構成されている。
【0093】
以下の表1に、光学系OL1の諸元の値を掲げる。この表1において、全体諸元に示すfは全系の焦点距離、FNOはFナンバー、ωは半画角、及び、TLは全長の値を表している。ここで、全長TLは、最も物体側のレンズ面(第1面)から像面Iまでの光軸上の距離を示している。また、レンズデータにおける第1欄mは、光線の進行する方向に沿った物体側からのレンズ面の順序(面番号)を、第2欄rは、各レンズ面の曲率半径を、第3欄dは、各光学面から次の光学面までの光軸上の距離(面間隔)を、第4欄νd及び第5欄ndは、d線(λ=587.6nm)に対するアッベ数及び屈折率を、第6欄θgFは部分分散比を示している。また、曲率半径0.0000は平面を示し、空気の屈折率1.00000は省略してある。なお、レンズ群焦点距離は第1〜第3
レンズ群G1〜G3各々の始面の番号と焦点距離を示している。
【0094】
ここで、以下の全ての諸元値において掲載されている焦点距離f、曲率半径r、面間隔d、その他長さの単位は一般に「mm」が使われるが、光学系は、比例拡大または比例縮小しても同等の光学性能が得られるので、これに限られるものではない。また、これらの符号の説明及び諸元表の説明は以降の実施例においても同様である。
【0095】
(表1)第1実施例
[全体諸元]
f = 391.74403
FNo= 5.76593
ω = 3.12480
TL = 229.99999
[レンズデータ]
m r d νd nd θgF
物面 ∞
1 90.5290 9.0224 70.32 1.487490 0.5291
2 3476.6214 0.2500
3 108.6866 9.7966 70.32 1.487490 0.5291
4 -237.7886 2.5000 44.46 1.612660 0.564
5 179.8167 2.5000
6 80.0400 5.4497 64.13 1.516800 0.5357
7 140.7615 0.2000 33.36 1.527800 0.6291
8* 140.7615 0.3000 49.98 1.557147 0.5688
9 140.7615 15.9286
10 57.9333 2.0000 42.73 1.834810 0.5648
11 32.3388 9.3177 70.32 1.487490 0.5291
12 90.7740 D1
13 132.6572 4.1393 33.72 1.647690 0.593
14 -523.0292 1.7000 50.27 1.719990 0.5527
15 67.7680 D2
16 0.0000 3.0000 S
17 -434.3952 2.0000 46.59 1.816000 0.5567
18 23.9849 4.4832 58.82 1.518230 0.5449
19 -100.9429 0.1000
20 0.0000 1.0000
21 397.4081 3.6000 25.45 1.805180 0.6157
22 -96.5962 1.5000 67.90 1.593190 0.544
23 69.4057 1.5000
24 -199.5009 1.5000 67.90 1.593190 0.544
25 60.2877 4.0000
26 33.8022 6.7774 39.21 1.595510 0.5806
27 -23.0330 2.0000 82.57 1.497820 0.5386
28 49.4624 5.0000
29 257.9794 2.0000 46.59 1.816000 0.5567
30 22.5049 4.5956 44.46 1.612660 0.564
31 76.0065 2.5663
32 38.0090 9.7423 40.98 1.581440 0.5763
33 -24.5636 2.0000 22.74 1.808090 0.6287
34 -105.7609 9.1491
35 0.0000 40.5814
36 0.0000 2.0000 63.88 1.516800 0.536
37 0.0000 BF
像面 ∞
[レンズ群焦点距離]
レンズ群 始面 焦点距離
第1レンズ群 1 120.3
第2レンズ群 13 -175.5
第3レンズ群 16 -81.2
【0096】
この光学系OL1において、第8面は回折光学面である。以下の表2に回折光学面データ、すなわち設計波長λ0、次数n並びに各位相係数C2、C4の値を示す。
【0097】
(表2)
[回折光学面データ]
m λ0 n C2 C4
8 587.6 1.0 -5.00000E-05 3.46148E-10
【0098】
また、この光学系OL1において、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との軸上空気間隔D1、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との軸上空気間隔D2、及び、バックフォーカスBFは、合焦に際して変化する。次の表3に、無限遠合焦状態、中間距離合焦状態及び近距離合焦状態における可変間隔を示す。なお、D0は光学系OL1の最も物体側の面(第1面)から物体までの距離を示し、fは焦点距離、βは倍率を示し、バックフォーカスBFは、最も像面側の光学面(第37面)から像面Iまでの光軸上の距離(空気換算長)を示している(この説明は、以降の実施例においても同様である)。
【0099】
(表3)
[可変間隔データ]
合焦状態 無限遠 中間距離 近距離
f 391.74403 − −
β − -0.03333 -0.22277
D0 ∞ 11775.1260 1770.0002
D1 7.61558 9.90206 24.63002
D2 44.58471 42.29823 27.62027
BF 0.09999 0.10000 0.09999
【0100】
次の表4に、この光学系OL1における各条件式対応値を示す。なお、条件式(2−1)及び条件式(2−2)は、2つの特定負レンズ要素の値であるため、カンマ(,)で区切って並べて表示している。
【0101】
(表4)
fpf=10000.0
[条件式対応値]
(1−1)f/fpf=0.039
(1−2)nd1+0.006×νd1n=1.879
(1−3)νd1n=44.5
(1−4)TL/f=0.587
(1−5)θgF1n+0.00168×νd1n=0.639
(1−6)f1/f=0.307
(1−7)f1/fpf=0.012
(2−1)θgF3n+0.00168×νd3n=0.677, 0.667
(2−2)nd3n+0.01×νd3n=2.324, 2.035
(2−3)TL/f=0.58
(2−4)νd3n1=82.57
(2−5)νd3n2=22.74
(2−6)θgFp1+0.00168×νd3p1=0.042
(2−7)νd3p1=44.46
(2−8)f3c1/f3c2=-1.12
(2−9)f3c1/f3c3=1.10
(2−10)νd3p−νd3n=-2.13
(2−11)nd3n−nd3p=0.20
(2−12)νd2p=33.72
【0102】
このように、この光学系OL1は、上記条件式(1−1)〜(1−7)、(2−1)〜(2−8)、(2−10)〜(2−12)を満足している。
【0103】
この光学系OL1の無限遠合焦状態における球面収差図、非点収差図、歪曲収差図、倍率色収差図及びコマ収差図を
図2に示す。各収差図において、FNOはFナンバー、Yは像高をそれぞれ示す。なお、球面収差図では最大口径に対応するFナンバーの値を示し、非点収差図及び歪曲収差図では像高の最大値を示し、コマ収差図では各像高の値を示す。dはd線(λ=587.6nm)、gはg線(λ=435.8nm)をそれぞれ示す。非点収差図において、実線はサジタル像面、破線はメリディオナル像面をそれぞれ示す。また、以降に示す各実施例の収差図においても、本実施例と同様の符号を用いる。これらの各収差図より、この光学系OL1は、無限遠合焦状態から近距離合焦状態にわたって諸収差が良好に補正されていることがわかる。
【0104】
[第2実施例]
図3は、第2実施例に係る光学系OL2の構成を示す図である。この光学系OL2は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、開口絞りSと、負の屈折力を有する第3レンズ群G3とを備え、第2レンズ群G2を光軸に沿って移動させて合焦を行う合焦レンズ群Gfとしている。
【0105】
第1レンズ群G1は、物体側より順に、両凸正レンズL11、両凸正レンズL12と両凹負レンズL13とを接合した接合正レンズ、像側に凹面を向け2種類の異なる材料を用いた密着複層型の回折光学素子GDが形成された正メニスカスレンズL14、及び、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL15と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL16とを接合した接合負レンズで構成さ
れている。また、第2レンズ群G2は、物体側より順に、両凸正レンズL21と両凹負レンズL22とを接合した接合負レンズで構成されている。また、第3レンズ群G3は、物体側より順に、両凹負レンズL31と両凸正レンズL32とを接合した接合負レンズ、両凸正レンズL33と両凹負レンズL34とを接合した接合負レンズ、両凹負レンズL35、両凸
正レンズL36と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL37とを接合した接合正レンズCL31、両凹負レンズL38と両凸正レンズL39とを接合した接合負レンズCL32、及び、両凸正レンズL310と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL311とを接合した接合正レンズCL33で構成されている。
【0106】
また、第2実施例に係る光学系OL2は、第3レンズ群G3内の両凸正レンズL33と両凹負レンズL34とを接合した接合負レンズ、及び、両凹負レンズL35を防振群Gvrとし、この防振群Gvrを光軸と直交する方向の変位成分を持つように移動させることにより、光学系OL2の振動等に起因する像位置の変更が補正されるように構成されている。
【0107】
以下の表5に、光学系OL2の諸元の値を掲げる。
【0108】
(表5)第2実施例
[全体諸元]
f = 489.70405
FNo= 5.75019
ω = 2.51062
TL = 279.32422
[レンズデータ]
m r d νd nd θgF
物面 ∞
1 170.0946 12.8000 70.31 1.487490 0.5291
2 -624.7082 0.1000
3 122.1897 14.2000 70.31 1.487490 0.5291
4 -397.5861 4.2000 44.46 1.612660 0.564
5 168.6766 3.0000
6 87.1890 8.4000 64.13 1.516800 0.5356
7 159.3794 0.2000 33.41 1.527800 0.6329
8* 159.3794 0.3000 49.74 1.557100 0.5625
9 159.3794 25.8964
10 82.0499 4.0475 40.66 1.883000 0.5669
11 44.0296 9.9231 70.31 1.487490 0.5291
12 159.8899 D1
13 213.6406 3.5000 33.73 1.647690 0.5931
14 -289.8235 2.0000 50.27 1.719990 0.5527
15 81.1056 D2
16 0.0000 4.6833 S
17 -96.9087 3.0000 46.59 1.816000 0.5567
18 54.5734 4.5000 58.82 1.518230 0.5449
19 -47.3825 4.5000
20 0.0000 0.5000
21 63.6526 3.8251 36.40 1.620040 0.5878
22 -67.1997 1.2000 82.57 1.497820 0.5386
23 38.7110 3.0000
24 -104.6546 1.5000 67.90 1.593190 0.544
25 57.0672 5.0000
26 36.2961 8.4742 41.51 1.575010 0.5765
27 -29.7475 4.0000 82.57 1.497820 0.5386
28 -944.5222 9.8861
29 -43.9902 2.0000 46.59 1.816000 0.5567
30 36.4672 4.9460 44.46 1.612660 0.564
31 -108.4507 0.5000
32 69.7069 8.3459 40.98 1.581440 0.5763
33 -27.7792 2.0000 22.74 1.808090 0.6288
34 -105.8102 BF
像面 ∞
[レンズ群焦点距離]
レンズ群 始面 焦点距離
第1レンズ群 1 158.7
第2レンズ群 13 -166.5
第3レンズ群 16 -108.5
【0109】
この光学系OL2において、第8面は回折光学面である。以下の表6に回折光学面データを示す。
【0110】
(表6)
[回折光学面データ]
m λ0 n C2 C4
8 587.6 1.0 -4.25304E-05 3.00000E-10
【0111】
また、この光学系OL2において、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との軸上空気間隔D1、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との軸上空気間隔D2、及び、バックフォーカスBFは、合焦に際して変化する。次の表7に、無限遠合焦状態、中間距離合焦状態及び近距離合焦状態における可変間隔を示す。
【0112】
(表7)
[可変間隔データ]
合焦状態 無限遠 中間距離 近距離
f 489.70405 − −
β − -0.03333 -0.18012
D0 ∞ 14704.2290 2720.0000
D1 22.24696 25.12411 39.16215
D2 32.25305 29.35590 15.39786
BF 64.39657 64.40466 64.43514
【0113】
次の表8に、この光学系OL2における各条件式対応値を示す。
【0114】
(表8)
fpf=11756.3
[条件式対応値]
(1−1)f/fpf=0.038
(1−2)nd1+0.006×νd1n=1.879
(1−3)νd1n=44.5
(1−4)TL/f=0.582
(1−5)θgF1n+0.00168×νd1n=0.639
(1−6)f1/f=0.315
(1−7)f1/fpf=0.012
(2−1)θgF3n+0.00168×νd3n=0.677, 0.667
(2−2)nd3n+0.01×νd3n=2.324, 2.035
(2−3)TL/f=0.57
(2−4)νd3n1=82.57
(2−5)νd3n2=22.74
(2−6)θgFp1+0.00168×νd3p1=0.042
(2−7)νd3p1=44.46
(2−8)f3c1/f3c2=-0.97
(2−9)f3c1/f3c3=0.42
(2−10)νd3p−νd3n=-2.13
(2−11)nd3n−nd3p=0.20
(2−12)νd2p=33.72
【0115】
このように、この光学系OL2は、上記条件式(1−1)〜(1−7)、(2−1)〜(2−12)を満足している。
【0116】
この光学系OL2の無限遠合焦状態における球面収差図、非点収差図、歪曲収差図、倍率色収差図及びコマ収差図を
図4に示す。これらの各収差図より、この光学系OL2は、無限遠合焦状態から近距離合焦状態にわたって諸収差が良好に補正されていることがわかる。
【0117】
[第3実施例]
図5は、第3実施例に係る光学系OL3の構成を示す図である。この光学系OL3は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、開口絞りSと、負の屈折力を有する第3レンズ群G3とを備え、第2レンズ群G2を光軸に沿って移動させて合焦を行う合焦レンズ群Gfとしている。
【0118】
第1レンズ群G1は、物体側より順に、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL11、両凸正レンズL12と両凹負レンズL13とを接合した接合正レンズ、像側に凹面を向け2種類の異なる材料を用いた密着複層型の回折光学素子GDが形成された正メニスカスレンズL14、及び、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL15と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL16とを接合した接合正レンズで構成されている。また、第2レンズ群G2は、物体側より順に、両凸正レンズL21と両凹負レンズL22とを接合した接合負レンズで構成されている。また、第3レンズ群G3は、物体側より順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL31と両凸正レンズL32とを接合した接合負レンズ、両凸正レンズL33と両凹負レンズL34とを接合した接合負レンズ、両凹負レンズL35、両凸正レンズL36と両凹負レンズL37とを接合した接合正レンズCL31、両凸正レンズL38と物体側に凹面を向けた負メニスカスL39とを接合した接合正レンズCL32、及び、両凹負レンズL310と両凸正レンズL311とを接合した接合負レンズCL33で構成されている。また、第3レンズ群G3と像面Iとの間にフィルターFLが配置されている。
【0119】
また、第3実施例に係る光学系OL3は、第3レンズ群G3内の両凸正レンズL33と両凹負レンズL34とを接合した接合負レンズ、及び、両凹負レンズL35を防振群Gvrとし、この防振群Gvrを光軸と直交する方向の変位成分を持つように移動させることにより、光学系OL3の振動等に起因する像位置の変更が補正されるように構成されている。
【0120】
以下の表9に、光学系OL3の諸元の値を掲げる。
【0121】
(表9)第3実施例
[全体諸元]
f = 489.60699
FNo= 5.77358
ω = 2.50102
TL = 280.00477
[レンズデータ]
m r d νd nd θgF
物面 ∞
1 122.9476 12.8000 70.32 1.487490 0.5291
2 1170.7859 0.1000
3 138.4197 14.2000 70.32 1.487490 0.5291
4 -404.2440 4.2000 44.46 1.612660 0.564
5 239.1102 3.0000
6 119.7261 6.0000 64.13 1.516800 0.5356
7 182.0193 0.2000 33.36 1.527800 0.6291
8* 182.0193 0.3000 49.98 1.557147 0.5688
9 182.0193 30.5473
10 68.0810 2.5000 40.66 1.883000 0.5668
11 42.3028 10.3591 70.32 1.487490 0.5291
12 139.6949 D1
13 160.1874 3.5000 31.16 1.688930 0.5993
14 -763.1227 1.8000 49.26 1.743200 0.5526
15 72.3797 D2
16 0.0000 4.6833 S
17 184.5427 3.0000 35.72 1.902650 0.5804
18 32.0345 4.5000 46.48 1.582670 0.5663
19 -1347.5920 4.5000
20 0.0000 0.5000
21 108.6182 3.2000 33.72 1.647690 0.593
22 -132.3745 1.2000 70.32 1.487490 0.5291
23 51.5472 2.4500
24 -139.0671 1.3000 67.90 1.593190 0.544
25 71.8302 5.5639
26 30.9587 6.5741 44.46 1.612660 0.564
27 -29.7499 2.0000 67.90 1.593190 0.544
28 27.3446 6.3892
29 38.2118 9.2060 40.98 1.581440 0.5763
30 -22.9829 2.0000 22.74 1.808090 0.6287
31 -33.7014 1.9429
32 -39.4851 2.0000 40.66 1.883000 0.5668
33 57.7841 4.8763 44.46 1.612660 0.564
34 -105.7143 27.2264
35 0.0000 40.5814
36 0.0000 2.0000 63.88 1.516800 0.536
37 0.0000 BF
像面 ∞
[レンズ群焦点距離]
レンズ群 始面 焦点距離
第1レンズ群 1 156.0
第2レンズ群 13 -169.5
第3レンズ群 16 -102.5
【0122】
この光学系OL3において、第8面は回折光学面である。以下の表10に回折光学面データを示す。
【0123】
(表10)
[回折光学面データ]
m λ0 n C2 C4
8 587.6 1.0 -4.00000E-05 3.00000E-10
【0124】
また、この光学系OL3において、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との軸上空気間隔D1、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との軸上空気間隔D2、及び、バックフォーカスBFは、合焦に際して変化する。次の表11に、無限遠合焦状態、中間距離合焦状態及び近距離合焦状態における可変間隔を示す。
【0125】
(表11)
[可変間隔データ]
合焦状態 無限遠 中間距離 近距離
f 489.60699 − −
β − -0.03333 -0.17907
D0 ∞ 14688.0010 2720.0000
D1 23.65867 26.53105 40.54928
D2 31.04134 28.15895 14.21073
BF 0.10477 0.11361 0.14305
【0126】
次の表12に、この光学系OL3における各条件式対応値を示す。
【0127】
(表12)
fpf=12500.0
[条件式対応値]
(1−1)f/fpf=0.042
(1−2)nd1+0.006×νd1n=1.879
(1−3)νd1n=44.5
(1−4)TL/f=0.572
(1−5)θgF1n+0.00168×νd1n=0.639
(1−6)f1/f=0.324
(1−7)f1/fpf=0.014
(2−1)θgF3n+0.00168×νd3n=0.658, 0.667
(2−2)nd3n+0.01×νd3n=2.272, 2.035
(2−3)TL/f=0.57
(2−4)νd3n1=67.90
(2−5)νd3n2=22.74
(2−6)θgFp1+0.00168×νd3p1=0.042
(2−7)νd3p1=44.46
(2−8)f3c1/f3c2=27.82
(2−9)f3c1/f3c3=-20.67
(2−10)νd3p−νd3n=3.80
(2−11)nd3n−nd3p=0.27
(2−12)νd2p=31.16
【0128】
このように、この光学系OL3は、上記条件式(1−1)〜(1−7)、(2−1)〜(2−3)、(2−5)〜(2−7)、(2−9)〜(2−12)を満足している。
【0129】
この光学系OL3の無限遠合焦状態における球面収差図、非点収差図、歪曲収差図、倍率色収差図及びコマ収差図を
図6に示す。これらの各収差図より、この光学系OL3は、無限遠合焦状態から近距離合焦状態にわたって諸収差が良好に補正されていることがわかる。
【0130】
[第4実施例]
図7は、第4実施例に係る光学系OL4の構成を示す図である。この光学系OL4は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、開口絞りSと、負の屈折力を有する第3レンズ群G3とを備え、第2レンズ群G2を光軸に沿って移動させて合焦を行う合焦レンズ群Gfとしている。
【0131】
第1レンズ群G1は、物体側より順に、両凸正レンズL11、両凸正レンズL12と両凹負レンズL13とを接合した接合正レンズ、像側に凹面を向け2種類の異なる材料を用いた密着複層型の回折光学素子GDが形成された正メニスカスレンズL14、及び、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL15と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL16とを接合した接合負レンズで構成されている。また、第2レンズ群G2は、物体側より順に、両凸正レンズL21と両凹負レンズL22とを接合した接合負レンズで構成されている。また、第3レンズ群G3は、物体側より順に、両凹負レンズL31と両凸正レンズL32とを接合した接合負レンズ、両凸正レンズL33と両凹負レンズL34とを接合した接合負レンズ、両凹負レンズL35、両凸
正レンズL36と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL37とを接合した接合正レンズ、両凹負レンズL38と両凸正レンズL39とを接合した接合負レンズ、及び、両凸正レンズL310と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL311とを接合した接合正レンズで構成されている。
【0132】
また、第4実施例に係る光学系OL4は、第3レンズ群G3内の両凸正レンズL33と両凹負レンズL34とを接合した接合負レンズ、及び、両凹負レンズL35を防振群Gvrとし、この防振群Gvrを光軸と直交する方向の変位成分を持つように移動させることにより、光学系OL4の振動等に起因する像位置の変更が補正されるように構成されている。
【0133】
以下の表13に、光学系OL4の諸元の値を掲げる。
【0134】
(表13)第4実施例
[全体諸元]
f = 489.86648
FNo= 5.88304
ω = 2.51193
TL = 279.31858
[レンズデータ]
m r d νd nd θgF
物面 ∞
1 177.9322 10.7424 70.31 1.487490 0.5291
2 -684.2028 0.1000
3 122.4566 13.2172 70.31 1.487490 0.5291
4 -434.8886 3.3400 44.46 1.612660 0.564
5 175.1561 2.5000
6 93.5593 9.5000 64.13 1.516800 0.5356
7 182.0193 0.2000 33.41 1.527800 0.6329
8* 182.0193 0.3000 49.74 1.557100 0.5625
9 182.0193 24.6299
10 85.2289 2.7000 40.66 1.883000 0.5669
11 46.6951 9.6422 70.31 1.487490 0.5291
12 167.4939 D1
13 213.7194 3.5000 33.73 1.647690 0.5931
14 -215.1271 2.0000 50.27 1.719990 0.5527
15 81.1151 D2
16 0.0000 4.6833 S
17 -108.6991 3.0000 46.59 1.816000 0.5567
18 51.7879 4.5000 58.82 1.518230 0.5449
19 -47.3380 4.5000
20 0.0000 0.5000
21 58.5515 4.1845 36.40 1.620040 0.5878
22 -71.0652 2.0000 82.57 1.497820 0.5386
23 34.7292 3.0000
24 -96.6917 1.2000 67.90 1.593190 0.544
25 57.7620 5.0000
26 36.6409 8.3877 41.51 1.575010 0.5765
27 -29.6683 3.2259 82.57 1.497820 0.5386
28 -506.0649 8.9942
29 -47.7973 2.0000 46.59 1.816000 0.5567
30 34.9739 5.0330 44.46 1.612660 0.564
31 -108.0742 0.6389
32 61.8976 8.2352 40.98 1.581440 0.5763
33 -29.6045 2.0000 22.74 1.808090 0.6288
34 -156.7818 23.3642
35 0.0000 BF
像面 ∞
[レンズ群焦点距離]
レンズ群 始面 焦点距離
第1レンズ群 1 160.3
第2レンズ群 13 -164.1
第3レンズ群 16 -111.5
【0135】
この光学系OL4において、第8面は回折光学面である。以下の表14に回折光学面データを示す。
【0136】
(表14)
[回折光学面データ]
m λ0 n C2 C4
8 587.6 1.0 -4.06169E-05 3.00000E-10
【0137】
また、この光学系OL4において、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との軸上空気間隔D1、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との軸上空気間隔D2、及び、バックフォーカスBFは、合焦に際して変化する。次の表15に、無限遠合焦状態、中間距離合焦状態及び近距離合焦状態における可変間隔を示す。
【0138】
(表15)
[可変間隔データ]
合焦状態 無限遠 中間距離 近距離
f 489.86648 − −
β − -0.03333 -0.18008
D0 ∞ 14707.6860 2720.0000
D1 28.11673 30.99524 45.01048
D2 32.38327 29.48476 15.54952
BF 42.00002 42.00002 42.00002
【0139】
次の表16に、この光学系OL4における各条件式対応値を示す。
【0140】
(表16)
fpf=12310.1
[条件式対応値]
(1−1)f/fpf=0.040
(1−2)nd1+0.006×νd1n=1.879
(1−3)νd1n=44.5
(1−4)TL/f=0.570
(1−5)θgF1n+0.00168×νd1n=0.639
(1−6)f1/f=0.327
(1−7)f1/fpf=0.013
(2−1)θgF3n+0.00168×νd3n=0.677, 0.667
(2−2)nd3n+0.01×νd3n=2.324, 2.035
(2−3)TL/f=0.57
(2−4)νd3n1=82.57
(2−5)νd3n2=22.74
(2−6)θgFp1+0.00168×νd3p1=0.042
(2−7)νd3p1=44.46
(2−8)f3c1/f3c2=-0.89
(2−9)f3c1/f3c3=0.37
(2−10)νd3p−νd3n=-2.13
(2−11)nd3n−nd3p=0.20
(2−12)νd2p=33.72
【0141】
このように、この光学系OL4は、上記条件式(1−1)〜(1−7)、(2−1)〜(2−12)を満足している。
【0142】
この光学系OL4の無限遠合焦状態における球面収差図、非点収差図、歪曲収差図、倍率色収差図及びコマ収差図を
図8に示す。これらの各収差図より、この光学系OL4は、無限遠合焦状態から近距離合焦状態にわたって諸収差が良好に補正されていることがわかる。
【0143】
[第5実施例]
図9は、第5実施例に係る光学系OL5の構成を示す図である。この光学系OL5は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、開口絞りSと、負の屈折力を有する第3レンズ群G3とを備え、第2レンズ群G2を光軸に沿って移動させて合焦を行う合焦レンズ群Gfとしている。
【0144】
第1レンズ群G1は、物体側より順に、両凸正レンズL11、両凸正レンズL12と両凹負レンズL13とを接合した接合正レンズ、像側に凹面を向け2種類の異なる材料を用いた密着複層型の回折光学素子GDが形成された正メニスカスレンズL14、及び、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL15と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL16とを接合した接合負レンズで構成されている。また、第2レンズ群G2は、物体側より順に、両凸正レンズL21と両凹負レンズL22とを接合した接合負レンズで構成されている。また、第3レンズ群G3は、物体側より順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL31と両凸正レンズL32とを接合した接合負レンズ、両凸正レンズL33と両凹負レンズL34とを接合した接合負レンズ、両凹負レンズL35、両凸正レンズL36と両凹負レンズL37とを接合した接合正レンズCL31、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL38と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL39とを接合した接合負レンズCL32、及び、両凸正レンズL310と両凹負レンズL311とを接合した接合正レンズCL33で構成されている。
【0145】
また、第5実施例に係る光学系OL5は、第3レンズ群G3内の両凸正レンズL33と両凹負レンズL34とを接合した接合負レンズ、及び、両凹負レンズL35を防振群Gvrとし、この防振群Gvrを光軸と直交する方向の変位成分を持つように移動させることにより、光学系OL5の振動等に起因する像位置の変更が補正されるように構成されている。
【0146】
以下の表17に、光学系OL5の諸元の値を掲げる。
【0147】
(表17)第5実施例
[全体諸元]
f = 587.82207
FNo= 5.88304
ω = 2.51193
TL = 334.33637
[レンズデータ]
m r d νd nd θgF
物面 ∞
1 302.4929 12.0000 70.32 1.487490 0.5291
2 -715.9215 0.1000
3 210.7157 15.0000 70.32 1.487490 0.5291
4 -342.1326 5.0000 44.46 1.612660 0.564
5 333.1726 5.0000
6 90.8030 10.0000 63.88 1.516800 0.536
7 171.8616 0.4000 33.36 1.527800 0.6291
8* 171.8616 0.6000 49.98 1.557147 0.5688
9 171.8616 47.3894
10 80.6830 3.0000 40.66 1.883000 0.5668
11 45.9758 11.0000 70.32 1.487490 0.5291
12 158.1668 D1
13 163.1229 3.5000 33.72 1.647690 0.593
14 -678.8737 2.2000 50.27 1.719990 0.5527
15 75.9479 D2
16 0.0000 5.6200 S
17 227.5523 4.2000 46.59 1.816000 0.5567
18 43.5080 3.6503 58.82 1.518230 0.5449
19 -176.3202 3.5000
20 0.0000 0.9168
21 62.2833 4.0000 36.40 1.620040 0.5878
22 -55.1599 1.7000 67.90 1.593190 0.544
23 38.1756 2.6955
24 -129.4541 1.6000 67.90 1.593190 0.544
25 62.2355 4.0000
26 47.1782 6.3136 40.98 1.581440 0.5763
27 -35.5372 2.0000 67.90 1.593190 0.544
28 939.6807 8.3679
29 99.9008 1.5000 40.66 1.883000 0.5668
30 28.0287 5.3178 44.46 1.612660 0.564
31 118.6519 0.1000
32 39.8576 5.5971 36.40 1.620040 0.5878
33 -253.7914 1.5000 20.88 1.922860 0.639
34 92.8638 9.0000
35 0.0000 1.5000 63.88 1.516800 0.536
36 0.0000 20.0000
37 0.0000 BF
像面 ∞
[レンズ群焦点距離]
レンズ群 始面 焦点距離
第1レンズ群 1 195.3
第2レンズ群 13 -182.2
第3レンズ群 16 -121.3
【0148】
この光学系OL5において、第8面は回折光学面である。以下の表18に回折光学面データを示す。
【0149】
(表18)
[回折光学面データ]
m λ0 n C2 C4
8 587.6 1.0 -3.15496E-05 1.94872E-10
【0150】
また、この光学系OL5において、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との軸上空気間隔D1、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との軸上空気間隔D2、及び、バックフォーカスBFは、合焦に際して変化する。次の表19に、無限遠合焦状態、中間距離合焦状態及び近距離合焦状態における可変間隔を示す。
【0151】
(表19)
[可変間隔データ]
合焦状態 無限遠 中間距離 近距離
f 587.82207 − −
β − -0.03333 -0.17715
D0 ∞ 17647.0010 3314.9820
D1 23.85485 27.17253 42.96010
D2 54.71307 51.39539 35.60782
BF 42.00000 41.99968 41.99993
【0152】
次の表20に、この光学系OL5における各条件式対応値を示す。
【0153】
(表20)
fpf=15848.1
[条件式対応値]
(1−1)f/fpf=0.037
(1−2)nd1+0.006×νd1n=1.879
(1−3)νd1n=44.5
(1−4)TL/f=0.569
(1−5)θgF1n+0.00168×νd1n=0.639
(1−6)f1/f=0.332
(1−7)f1/fpf=0.012
(2−1)θgF3n+0.00168×νd3n=0.658, 0.674
(2−2)nd3n+0.01×νd3n=2.272, 2.132
(2−3)TL/f=0.57
(2−4)νd3n1=67.90
(2−5)νd3n2=20.88
(2−6)θgFp1+0.00168×νd3p1=0.042
(2−7)νd3p1=44.46
(2−8)f3c1/f3c2=-0.52
(2−9)f3c1/f3c3=0.45
(2−10)νd3p−νd3n=3.80
(2−11)nd3n−nd3p=0.27
(2−12)νd2p=33.72
【0154】
このように、この光学系OL4は、上記条件式(1−1)〜(1−7)、(2−1)〜(2−3)、(2−5)〜(2−12)を満足している。
【0155】
この光学系OL5の無限遠合焦状態における球面収差図、非点収差図、歪曲収差図、倍率色収差図及びコマ収差図を
図10に示す。これらの各収差図より、この光学系OL5は、無限遠合焦状態から近距離合焦状態にわたって諸収差が良好に補正されていることがわかる。