(54)【発明の名称】リチウム二次電池用ニッケル系活物質前駆体、その製造方法、それから形成されたリチウム二次電池用ニッケル系活物質、及びそれを含む正極を含んだリチウム二次電池
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記二次粒子の表面を構成する一次粒子の50%以上において、一次粒子の長軸が、(110)面の法線方向に配置されることを特徴とする請求項1に記載のリチウム二次電池用ニッケル系活物質前駆体。
前記多孔性コア部において、気孔サイズが150nmないし1μmであり、気孔度が5ないし15%であり、前記シェル部の気孔度が1ないし5%であることを特徴とする請求項1に記載のリチウム二次電池用ニッケル系活物質前駆体。
前記リチウム二次電池用ニッケル系活物質前駆体において、ニッケルの含量は、遷移金属の総含量を基準にし、33モル%ないし95モル%であり、マンガンの含量及びコバルトの含量に比べ、高含量であることを特徴とする請求項1に記載のリチウム二次電池用ニッケル系活物質前駆体。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施例によるリチウム二次電池用ニッケル系活物質前駆体、その製造方法、それから形成されたニッケル系活物質、及びそれを含んだ正極を具備したリチウム二次電池について詳細に説明する。以下は、例として提示されるものであり、それによって本発明が制限されるものではなく、本発明は、特許請求の範囲の範疇によって定義されるのみである。
【0013】
本明細書において、用語「粒子状構造体」は、複数の一次粒子が凝集して形成された粒子形態の構造体を意味する。
【0014】
本明細書において、用語「等方配列(isotropical arrangement)」は、物体を観察する方向が変わっても、その性質が変わらない配列であり、方向性を知ることができない配列を意味する。
【0015】
本明細書において、用語「多中心(multicenter)」は、1つの粒子内において、複数の中心を有することを意味する。多中心粒子は、粒子表面から粒子中心にリチウムイオンが移動しなければならない長さが短軸される。リチウムイオンの移動距離が短軸されるので、内部抵抗が低下し、充放電効率及び長寿命に有利な粒子構造になる。
【0016】
本明細書において、用語「放射形中心」は、
図2A及び
図2Bに図示されたところのように多孔性コア部と多孔性コア部上に放射形に配列される一次粒子を具備するシェル部を含んだ粒子状構造体の中心を意味する。
【0017】
本明細書において、「放射形」は、
図2A及び
図2Bに図示されているように、シェル部が具備する一次粒子の長軸が粒子状構造体の表面に垂直である方向、または垂直である方向と±30゜の方向をなすように配列される形態を意味する。
【0018】
本明細書において、粒子の「大きさ」は、粒子が球形である場合、平均径を示し、粒子が非球形である場合には、平均長軸長を示す。粒子サイズは、粒子サイズ分析器(PSA:particle size analyzer)を利用して測定することができる。
【0019】
本明細書において、用語「気孔サイズ」は、気孔が球形または円形の場合、該気孔サイズは、気孔の平均径または気孔の開口幅(opening width)を意味する。該気孔が楕円形のように、非球形または非円形である場合、該気孔サイズは平均長軸長を意味する。
【0020】
本明細書において、用語「不規則多孔性気孔」は、気孔の大きさ及び形態が規則的ではなく、均一性がない気孔を意味する。該不規則多孔性気孔を含んだコア部は、シェル部と異なるように非定形粒子を含み、そのような非定形粒子は、シェル部と異なり、規則性なしに配列される。
【0021】
以下の図面において、同一参照符号は、同一構成要素を指し、図面上において、各構成要素の大きさは、説明の明瞭性及び便宜性のために誇張されている。また、以下で説明される実施例は、単に例示的なものに過ぎず、そのような実施例から、多様な変形が可能である。また、以下で説明する層構造において、「上部」や「上」と記載された表現は、接触して真上にあるものだけではなく、非接触で上にあるものも含む。
【0022】
一具現例によるリチウム二次電池用ニッケル系活物質前駆体は、粒子状構造体を複数個具備する二次粒子を含み、該粒子状構造体が、多孔性コア部、及び多孔性コア部上に放射形に配置される一次粒子を具備するシェル部を含み、前記二次粒子の表面を構成する一次粒子の50%以上において、一次粒子の長軸が二次粒子表面の法線方向である。
【0023】
図1を参照すれば、リチウム二次電池用ニッケル系活物質前駆体は、複数の粒子状構造体100を具備する二次粒子200を含む。
図2A及び
図2Bを参照すれば、粒子状構造体100が、多孔性コア部10、及び多孔性コア10部上に放射形に配置される一次粒子30を具備するシェル部20を含む。
図3を参照すれば、複数の粒子状構造体100からなる二次粒子200の表面を構成する一次粒子30a,30b,30cの50%以上において、一次粒子の長軸31,31a,31b,31cが、二次粒子200表面の法線方向である。例えば、複数の粒子状構造体100からなる二次粒子200の表面を構成する一次粒子30a,30b,30cの50%以上において、一次粒子の長軸31a,31b,31cが、二次粒子200の表面に対して90°の角度αをなす。
【0024】
図2A、
図2B及び
図3を参照すれば、二次粒子200が、複数の粒子状構造体100の組立体であるので、1つの粒子状構造体からなる一般的な二次粒子に比べ、充放電時のリチウムイオンの拡散距離が短軸される。粒子状構造体100のコア部10が多孔性であり、コア部10上に、一次粒子30が放射形に配置され、シェル部20を構成するので、充放電時の一次粒子30の体積変化を効果的に受容する。従って、充放電時、二次粒子200の体積変化による二次粒子200の亀裂を抑制する。一次粒子30の(110)面は、層状結晶構造を有するニッケル系活物質前駆体から得られるニッケル系活物質において、リチウムイオンの注入及び放出がなされる結晶面である。二次粒子200の表面を構成する一次粒子の長軸31,31a,31b,31cが、二次粒子200の表面の法線方向である場合、ニッケル系活物質前駆体から得られるニッケル系活物質と、電解液との界面において、リチウムの拡散が容易であり、ニッケル系活物質前駆体から得られるニッケル系活物質内部へのリチウムイオンの拡散も容易である。従って、そのような二次粒子200からなるニッケル系活物質前駆体から得られるニッケル系活物質において、リチウムイオンの利用がさらに容易になる。
【0025】
図2A及び
図2Bを参照すれば、「シェル部20」は、粒子状構造体100の中心から表面までの総距離において、最外郭から、30ないし50長さ%、例えば、40長さ%の領域、または粒子状構造体100の表面から、2μm以内の領域を意味する。「コア部10」は、粒子状構造体100の中心から最外郭までの総距離において、中心から50ないし70長さ%、例えば、60長さ%の領域、または粒子状構造体100の表面から、2μm以内の領域を除いた残り領域を意味する。粒子状構造体100の中心は、例えば、粒子状構造体100の幾何学的中心(geometrical center)である。
図2A及び
図2Bにおいて、粒子状構造体100が完全な粒子形態を有するが、そのような粒子状構造体100が複数個組み立てられて得られる
図1の二次粒子200においては、粒子状構造体100の一部が、他の粒子状構造体と重複することにより、粒子状構造体100は、部分的な粒子形態を有する。
【0026】
図2B及び
図3を参照すれば、例示的な1つの二次粒子200において、一次粒子の長軸31a,31b,31cが、二次粒子200表面の法線方向である一次粒子30,30a,30b,30cの含量は、二次粒子200の表面を構成する一次粒子30,30a,30b,30c全体の50%ないし95%、50%ないし90%、55%ないし85%、60%ないし80%、65%ないし80%、または70%ないし80%である。そのような一次粒子30の含量範囲を有する二次粒子200を含むニッケル系活物質前駆体において、リチウムイオンの利用がさらに容易になる。また、
図2A、
図2B及び
図3を参照すれば、例示的な1つの二次粒子200において、一次粒子の長軸31a,31b,31cが、二次粒子200表面の法線方向である一次粒子30,30a,30b,30cの含量は、二次粒子200のシェル部20を構成する一次粒子30,30a,30b,30c全体の50%ないし95%、50%ないし90%、55%ないし85%、60%ないし80%、65%ないし80%、または70%ないし80%でもある。
【0027】
図2B及び
図3を参照すれば、例示的な1つの一次粒子30,30a,30b,30cは、短軸と長軸とを有する非球形粒子である。該短軸は、一次粒子30,30a,30b,30cの任意の両端部の距離が最も短い地点を連結した軸であり、該長軸は、一次粒子30,30a,30b,30cの任意の両端部の距離が最大である地点を連結した軸である。一次粒子30,30a,30b,30cの短軸と長軸との比は、例えば、1:2ないし1:20、1:3ないし1:20、または1:5ないし1:15である。一次粒子30,30a,30b,30cがそのような範囲の短軸と長軸との比を有することにより、ニッケル系活物質前駆体から得られるニッケル系活物質において、リチウムイオンの利用がさらに容易になる。
【0028】
図2B及び
図3を参照すれば、一次粒子30,30a,30b,30cは、非球形粒子であり、例えば、プレート粒子(plate particle)を含む。該プレート粒子は、互いに離隔されて対向する2個の表面を有する粒子であり、2個の表面間の距離である厚みに比べ、表面の長さが大きい。該プレート粒子の表面の長さは、表面を定義する2個の長さのうち、長い方の値である。表面を定義する2個の長さは、互いに異なっても同じであってもよく、厚みに比べて大きい。該プレート粒子の厚みが短軸の長さであり、表面の長さが長軸の長さである。該プレート粒子が有する表面の形態は、三角形、四角形、五角形、六角形のような多角形であるか、あるいは円形、楕円形などでもあるが、それらに限定されず、当該技術分野において、プレート粒子の表面形態として使用することができるものであるならば、いずれも可能である。該プレート粒子は、例えば、ナノディスク、四角形ナノシート、五角形ナノシート、六角形ナノシートである。該プレート粒子の具体的な形態は、二次粒子が製造される具体的な条件によって異なる。該プレート粒子の対向する2個の表面は、互いに平行ではなく、表面と側面との角度も多様に変形され、表面と側面とのなす角は、ラウンド形態でもあり、表面及び側面が、それぞれ平面または曲面でもある。該プレート粒子の厚みと表面の長さとの比は、例えば、1:2ないし1:20、1:3ないし1:20、または1:5ないし1:15である。例示的な1つのプレート粒子の平均の厚みは、100ないし250nm、または100nmないし200nmであり、平均の表面の長さは、250nmないし1,100nm、または300nmないし1,000nmである。該プレート粒子の平均の表面の長さは、平均の厚み対比で、2ないし10倍である。該プレート粒子がそのような範囲の厚み、平均の表面の長さ、及びそれらの比率を有することにより、プレート粒子が多孔性コア部上に放射形に配置されることがさらに容易になり、結果として、リチウムイオンの利用がさらに容易である。そして、二次粒子200において、該プレート粒子の表面長手方向に該当する長軸、すなわち、一次粒子の長軸31a,31b,31cが、二次粒子200の表面の法線方向に配置される。該プレート粒子の長軸が、そのような方向に配置されることにより、リチウム拡散経路が、二次粒子200の表面に向け、二次粒子200の表面でリチウムイオンの注入及び放出がなされる結晶面、すなわち、プレート粒子の(110)面がさらに多く露出されるので、一次粒子30としてプレート粒子を含むニッケル系活物質前駆体において、リチウムイオンの利用がさらに容易である。
【0029】
また、
図2B及び
図3を参照すれば、二次粒子200の表面を構成する一次粒子30,30a,30b,30cの50%以上において、一次粒子30,30a,30b,30cの長軸が二次粒子200の表面を構成する一次粒子30,30a,30b,30cの(110)面の法線方向に配置される。例えば、二次粒子200の表面を構成する一次粒子30,30a,30b,30cの60%ないし80%において、一次粒子30,30a,30b,30cの軸が二次粒子200の表面を構成する一次粒子30,30a,30b,30cの(110)面の法線方向に配置される。
【0030】
図1及び
図3を参照すれば、二次粒子200は、多中心を有し、等方配列に配置される複数の粒子状構造体100からなる。二次粒子200が、複数の粒子状構造体100を含み、粒子状構造体100ごとに、中心に該当する多孔性コア部10を含むので、二次粒子200は、複数の中心を有する。従って、ニッケル系活物質前駆体から得られるニッケル系活物質において、二次粒子200内部の複数中心から二次粒子200の表面まで、リチウムオンが移動する経路が短縮される。その結果として、ニッケル系活物質前駆体から得られるニッケル系活物質において、リチウムイオンの利用がさらに容易である。また、ニッケル系活物質前駆体から得られるニッケル系活物質において、二次粒子200が含む複数の粒子状構造体100が、一定方向性なしに配置される等方配列配置を有するので、二次粒子200が配置される具体的な方向に係わりなく、均一なリチウムイオンの利用が可能である。二次粒子200は、例えば、複数の粒子状構造体100が組み立てられる形態により、球形または非球形である。
【0031】
図1ないし
図3を参照すれば、ニッケル系活物質前駆体において、粒子状構造体100の大きさは、例えば、2μmないし7μm、3μmないし6μm、3μmないし5μm、または3μmないし4μmである。粒子状構造体100がそのような範囲の大きさを有することにより、複数の粒子状構造体100が組み立てられて等方配列の配置を有することが容易になり、ニッケル系活物質前駆体から得られるニッケル系活物質において、リチウムイオンの利用がさらに容易になる。
【0032】
図1を参照すれば、ニッケル系活物質前駆体において、二次粒子200の大きさは、例えば、5μmないし25μm、または8ないし20μmである。二次粒子200がそのような範囲の大きさを有することにより、ニッケル系活物質前駆体から得られるニッケル系活物質において、リチウムイオンの利用がさらに容易になる。
【0033】
図2A及び
図2Bを参照すれば、粒子状構造体100が含む多孔性コア部10において、気孔サイズは、150nmないし1μm、150nmないし550nm、または200nmないし800nmである。また、粒子状構造体100が含むシェル部20の気孔サイズは、150nm未満、100nm以下、または20ないし90nmである。粒子状構造体100が含む多孔性コア部10の気孔度(porosity)は、5ないし15%、または5ないし10%である。また、粒子状構造体100が含むシェル部20の気孔度は、1ないし5%、または1ないし3%である。粒子状構造体100がそのような範囲の気孔サイズ及び気孔度を有することにより、ニッケル系活物質前駆体から得られるニッケル系活物質の容量特性にすぐれる。例示的な1つの粒子状構造体100において、シェル部20の気孔度は、多孔性コア部10の気孔度に比べ、低く制御される。例えば、多孔性コア部10での気孔サイズ及び気孔度は、シェル部20での気孔サイズ及び気孔度に比べ、高くて不規則的に制御される。粒子状構造体100の多孔性コア部10及びシェル部20での気孔度が、そのような範囲及び関係を満足するとき、シェル部20の緻密度が、多孔性コア部10に比べて上昇することにより、粒子状構造体100と電解液との副反応が効果的に抑制される。
【0034】
例示的な1つの粒子状構造体100において、多孔性コア部10には、閉じた気孔が存在し、シェル部20には、閉じた気孔及び/または開かれた気孔が存在することができる。閉じた気孔は、電解質などが含まれ難いのに比べ、開かれた気孔は、粒子状構造体100の気孔内部に電解質などを含むことができる。また、粒子状構造体100の多孔性コア部10には、不規則多孔性気孔が存在することができる。該不規則多孔性構造を含んだコア部10は、シェル部20と同様にプレート粒子を含み、コア部10のプレート粒子は、シェル部20と異なり、規則性なしに配列されている。
【0035】
該ニッケル系活物質前駆体は、下記化学式1で表示される化合物でもある。
[化学式1]
Ni
1−x−y−zCo
xMn
yM
z(OH)
2
化学式1で、Mは、ボロン(B)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、銅(Cu)、ジルコニウム(Zr)及びアルミニウム(Al)からなるグループのうちから選択される元素であり、
x≦1−x−y−z、y≦1−x−y−z、0<x<1、0≦y<1、0≦z<1である。一具現例によれば、前記化学式1で0<1−x−y−z<1である。そのように、化学式1のニッケル系活物質前駆体においては、ニッケルの含量がコバルトの含量に比べて多く、ニッケルの含量がマンガンの含量に比べて多い。前記化学式1で、0<x≦1/3であり、0≦y≦0.5、0≦z≦0.05、1/3≦1−x−y−z≦0.95でもある。
【0036】
一具現例によれば、化学式1で、xは、0.1ないし0.3であり、yは、0.05ないし0.3であり、zは、0でもある。
【0037】
前記ニッケル系活物質前駆体は、例えば、Ni
0.6Co
0.2Mn
0.2(OH)
2、Ni
0.7Co
0.15Mn
0.15(OH)
2、Ni
0.7Co
0.1Mn
0.2(OH)
2、Ni
0.5Co
0.2Mn
0.3(OH)
2、Ni
1/3Co
1/3Mn
1/3(OH)
2、Ni
0.8Co
0.1Mn
0.1(OH)
2またはNi
0.85Co
0.1Al
0.05(OH)
2でもある。
【0038】
他の一具現例によるニッケル系活物質前駆体の製造方法は、供給原料を第1供給速度で供給して撹拌し、前駆体シードを形成する第1段階と、前記第1段階で形成された前駆体シードに、供給原料を第2供給速度で供給して撹拌し、前駆体シードを成長させる第2段階と、前記第2段階で成長された前駆体シードに、供給原料を第3供給速度で供給して撹拌し、前駆体シード成長を調節する第3段階と、を含み、該供給原料は、錯化剤、pH調節剤及びニッケル系活物質前駆体形成用金属原料を含み、ニッケル系活物質前駆体形成用金属原料の第2供給速度は、第1供給速度より速く、第3供給速度は、第2供給速度より速い。
【0039】
第1段階、第2段階及び第3段階において、金属原料の供給速度を順次に増大させることにより、前述の新たな構造を有するニッケル系活物質前駆体が得られる。第1段階、第2段階及び第3段階において、反応温度は40〜60℃、撹拌動力は、0.5〜6.0kW/m
3であり、pHは、10ないし12の範囲であり、反応混合物が含む錯化剤の含量は、0.2ないし0.8M、例えば、0.4ないし0.6M範囲である。そのような範囲において、前述の構造にさらに符合するニッケル系活物質前駆体が得られる。
【0040】
第1段階において、錯化剤及びpH調節剤を含み、pHが制御された水溶液を含む反応器に、金属原料、錯化剤を一定速度で投入しながら、pHを制御し、前駆体シードを形成させて成長させる。第1段階において、前駆体粒子の成長速度が、0.32±0.05μm/hrでもある。第1段階において、反応混合物の撹拌動力は、4kW/m
3以上6kW/m
3以下、または5.0kW/m
3であり、pHは、11超過12以下の範囲でもある。例えば、第1段階において、金属原料の供給速度は、1.0ないし10.0L/hr、例えば、5.1L/hrであり、錯化剤の供給速度は、金属原料のモル投入速度(mole/hr)対比で、0.3ないし0.6倍、例えば、0.45倍である。反応混合物の温度は、40ないし60℃、例えば、50℃であり、反応混合物のpHは、11.20ないし11.70、例えば、11.3ないし11.5である。
【0041】
第2段階において、反応条件を変更し、第1段階で生成された前駆体シードを成長させる。第2段階において、前駆体シードの成長速度は、第1段階の前駆体シードの成長速度と同一であるか、あるいは20%以上増大させる。第2段階において、金属原料の供給速度は、第1段階の金属原料の供給速度と比較し、1.1倍以上、例えば、1.1倍ないし1.5倍であり、反応混合物での錯化剤濃度は、第1段階での錯化剤濃度を基準にし、0.05M以上、例えば、0.05ないし0.15M増大するように供給することができる。第2段階において、反応混合物の撹拌動力は、1kW/m
3以上4kW/m
3未満、または3.0kW/m
3であり、pHは、10.5ないし11の範囲でもある。第2段階で得られる前駆体粒子の平均粒径(D50)が9ないし12μm、例えば、約10μmでもある。
【0042】
第3段階において、前駆体シードに対して、粒子の成長速度を調節し、リチウム二次電池用ニッケル系活物質前駆体を得る。第2段階において、前駆体粒子の平均粒径(D50)が9ないし12μm、例えば、約10μmに達すれば、第3段階を進める。第3段階においては、前駆体粒子の成長速度を第2段階より2倍以上、例えば、3倍以上増大させることができる。そのために、第2段階を経た反応器内部の反応生成物の一部を除去し、反応器内部において、反応生成物の濃度を希釈させることができる。反応器内部から除去された生成物は、他の反応器でも使用される。第3段階において、金属原料の供給速度は、第2段階の金属原料の供給速度と比較し、1.1倍以上、例えば、1.1倍ないし1.5倍であり、反応混合物での錯化剤濃度は、第2段階での錯化剤濃度を基準にし、0.05M以上、例えば、0.05ないし0.15M増大されるように供給することができる。第3段階において、沈殿物が急速成長し、ニッケル系活物質前駆体が得られる。3段階において、反応混合物の撹拌動力は、0.5kW/m
3以上1kW/m
3未満、または0.8kW/m
3であり、pHは、10ないし10.5未満の範囲でもある。
【0043】
前駆体製造方法において、第1段階、第2段階及び第3段階と進めることにより、金属原料の供給速度は、順次に増大される。例えば、金属原料の第2段階での供給速度は、第1段階での供給速度を基準に、10ないし50%上昇され、第3段階での供給速度は、第2段階での供給速度を基準に、10ないし50%上昇される。そのように、金属原料の供給速度を漸次的に増大させることにより、前述の構造にさらに符合するニッケル系活物質前駆体が得られる。
【0044】
前駆体製造方法において、第1段階、第2段階、第3段階と進めることにより、反応器において、反応混合物の撹拌速度(撹拌動力)は、順次に低減される。そのように、撹拌速度(撹拌動力)が漸次的に低減されることにより、前述の構造にさらに符合するニッケル系活物質前駆体が得られる。
【0045】
前駆体製造方法において、第1段階、第2段階、第3段階と進めることにより、反応器において、反応混合物の撹拌動力が順次に低減される。第1段階において撹拌動力は、4kW/m
3以上6kW/m
3以下であり、第2段階において撹拌動力は、1kW/m
3以上4kW/m
3未満であり、第3段階において撹拌動力は、0.5kW/m
3以上1kW/m
3未満でもある。そのように、撹拌動力が漸次的に低減されることにより、前述の構造にさらに符合するニッケル系活物質前駆体が得られる。
【0046】
前駆体製造方法において、第1段階、第2段階及び第3段階と進めることにより、反応器において、反応混合物のpHは順次に低減される。例えば、第1段階ないし第3段階での反応混合物のpHは、反応温度が50℃であるとき、10.10ないし11.50範囲でもある。例えば、第3段階での反応混合物のpHは、反応温度が50℃であるとき、第1段階の反応混合物のpHに比べ、1.1ないし1.4、または1.2ないし1.5低い。例えば、反応温度50℃において、第2段階での反応混合物のpHは、第1段階での反応混合物のpHに比べ、0.55ないし0.85低く、第3段階での反応混合物のpHは、第2段階での反応混合物のpHに比べ、0.35ないし0.55低い。そのように、反応混合物のpHが漸次的に低減されることにより、前述の構造にさらに符合するニッケル系活物質前駆体が得られる。
【0047】
前駆体製造方法において、第2段階での反応混合物が含む錯化剤の濃度は、第1段階での反応混合物が含む錯化剤の濃度に比べ、上昇され、第3段階での反応混合物が含む錯化剤の濃度は、第2段階での反応混合物が含む錯化剤の濃度に比べ、上昇される。
【0048】
ニッケル系活物質前駆体粒子の成長速度制御のために、粒子を成長させる金属原料の投入量を、第1段階対比で、第2段階において、15ないし35%、例えば、約25%増加させ、第3段階においては、第2段階対比で、20ないし35%、例えば、約33%増加させることができる。また、第2段階においては、アンモニア水投入量を、第1段階のアンモニア水の投入量を基準にし、10ないし35%、例えば、約20%増加させて粒子の緻密度を上昇させることができる。
【0049】
該金属原料は、ニッケル系活物質前駆体の組成を考慮し、それに対応する金属前駆体を利用することができる。該金属原料は、例えば、金属炭酸塩、金属硫酸塩、金属硝酸塩、金属塩化物などであるが、それらに限定されるものではなく、当該技術分野において、金属前駆体として使用されるものであるならば、いずれも可能である。
【0050】
pH調節剤は、反応器内部において、金属イオンの溶解度を低くし、金属イオンが水酸化物に析出されるようにする役割を行う。pH調整剤は、例えば、水酸化アンモニウム、水酸化ナトリウム(NaOH)、炭酸ナトリウム(Na
2CO
3)などである。該pH調節剤は、例えば、水酸化ナトリウム(NaOH)である。
【0051】
錯化剤は、共沈反応において、沈殿物の形成反応速度を調節する役割を行う。該錯化剤は、水酸化アンモニウム(NH
4OH)(アンモニア水)、クエン酸、クリル酸、酒石酸、グリコール酸などである。該錯化剤の含量は、一般的なレベルで使用される。該錯化剤は、例えば、アンモニア水である。
【0052】
他の一具現例によるニッケル系活物質は、前述のニッケル系活物質前駆体から得られる。該ニッケル系活物質は、例えば、下記化学式2で表示される化合物である。
[化学式2]
Li
a(Ni
1−x−y−zCo
xMn
yM
z)O
2
前記化学式2で、Mは、ボロン(B)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、チタン(Ti)、タングステン(W)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、銅(Cu)、ジルコニウム(Zr)及びアルミニウム(Al)からなるグループのうちから選択される元素であり、1.0≦a≦1.3、x≦1−x−y−z、y≦1−x−y−z、z≦(1−x−y−z)、0<x<1、0≦y<1、0≦z<1、0<1−x−y−z<1でもある。
【0053】
化学式2で表示される化合物は、ニッケルの含量が、コバルトの含量に比べて多く、ニッケルの含量が、マンガンの含量に比べて多い。前記化学式2で、1.0≦a≦1.3、0<x≦1/3、0≦y≦0.5、0≦z≦0.05、1/3≦1−x−y−z≦0.95でもある。
【0054】
化学式2で、aは、例えば、1ないし1.1であり、xは、0.1ないし0.3であり、yは、0.05ないし0.3であり、zは、0でもある。
【0055】
該ニッケル系活物質において、例えば、ニッケルの含量は、遷移金属総含量を基準にし、33モル%ないし95モル%、例えば、50ないし90モル%、例えば、60ないし85モル%でもある。該遷移金属総含量は、前記化学式2で、ニッケル、コバルト、マンガン及びMの総含量を示す。
【0056】
該ニッケル系活物質は、例えば、LiNi
0.6Co
0.2Mn
0.2O
2、LiNi
0.7Co
0.15Mn
0.15O
2、LiNi
0.7Co
0.1Mn
0.2O
2、LiNi
0.5Co
0.2Mn
0.3O
2、LiNi
1/3Co
1/3Mn
1/3O
2、LiNi
0.8Co
0.1Mn
0.1O
2またはLiNi
0.85Co
0.1Al
0.05O
2でもある。
【0057】
該ニッケル系活物質は、リチウムが結晶構造内に配置され、水酸化物が酸化物に変更されたことを除いては、前述のニッケル系活物質前駆体と実質的に類似/同一の粒子構造及び特性を有することができる。
【0058】
該ニッケル系活物質が含む二次粒子は、多中心を有し、等方配列に配置される複数の粒子状構造体からなるので、二次粒子表面から中心部までのリチウムイオン及び電子の移動距離が低減されるので、リチウムイオンの挿入、脱離が容易になり、電子の伝達が容易である。また、ニッケル系活物質が含む粒子状構造体は、多孔性コア部、及び多孔性コア部上に放射形に配置される一次粒子を具備することにより、充放電時、ニッケル系活物質の体積が効果的に受容されるので、ニッケル系活物質のストレスが低減される。従って、前述のニッケル系活物質前駆体から得られるニッケル系活物質は、ニッケルの含量を増加させないとしても、同一組成対比で、容量特性にさらにすぐれる。
【0059】
該ニッケル系活物質は、粒子状構造体を複数個具備する二次粒子を含み、該粒子状構造体が、多孔性コア部、及び多孔性コア部上に放射形に配置される一次粒子を具備するシェル部を含み、二次粒子の表面を構成する一次粒子の50%以上において、一次粒子の長軸が、二次粒子の表面の法線方向である。例えば、二次粒子の表面を構成する一次粒子は、60%ないし80%で、一次粒子の長軸が二次粒子の表面の法線方向である。
図4A及び
図4Bを参照すれば、二次粒子の表面を構成する一次粒子の50%以上において、一次粒子の長軸が、二次粒子の表面の法線方向である。二次粒子の表面を構成する一次粒子の50%以上において、それぞれの一次粒子の長軸が[110]方向である。
図4A及び
図4Bを参照すれば、二次粒子の表面を構成する一次粒子の60%ないし80%において、一次粒子の長軸が二次粒子の表面の法線方向である。二次粒子の表面を構成一時粒子の60%ないし80%において、それぞれの一次粒子の長軸が[110]方向である。一次粒子の(110)面は、ニッケル系活物質において、リチウムイオンの注入及び放出がなされる面であり、二次粒子の最外郭において、一次粒子の長軸が二次粒子の表面の法線方向である場合、ニッケル系活物質と電解液との界面において、リチウムの拡散が容易になり、ニッケル系活物質内部へのリチウム拡散が容易である。該ニッケル系活物質において、リチウムの挿入及び脱離が容易であり、リチウムイオンの拡散距離が短縮される。該ニッケル系活物質が含む一次粒子は、プレート粒子を含み、プレート粒子の長軸が、二次粒子の表面の法線方向であり、プレート粒子は、厚みと長さとの比率が、1:2ないし1:20でもある。
【0060】
該ニッケル系活物質前駆体からニッケル系活物質を製造する方法は、特別に限定されるものではなく、例えば、乾式でもある。
【0061】
該ニッケル系活物質は、例えば、リチウム前駆体及びニッケル系活物質前駆体を、一定モル比で混合し、それを600ないし800℃で、一次熱処理(低温熱処理)する段階を含んで製造することができる。
【0062】
該リチウム前駆体は、例えば、水酸化リチウム、フルオロ化リチウム、炭酸リチウム、またはその混合物を使用する。該リチウム前駆体と該ニッケル系活物質前駆体との混合比は、例えば、前記化学式2のニッケル系活物質を製造することができるように、化学量論的に調節される。
【0063】
混合は、乾式混合でもあり、ミキサなどを利用して実施することができる。該乾式混合は、ミリングを利用して実施することができる。該ミリング条件は、特別に限定されるものではないが、出発物質として使用した前駆体の微粉化のような変形がほとんどないように実施することができる。該ニッケル系活物質前駆体と混合する該リチウム前駆体のサイズを事前に制御することができる。該リチウム前駆体のサイズ(平均粒径)は、5ないし15μm、例えば、約10μm範囲である。そのようなサイズを有するリチウム前駆体を、ニッケル活物質前駆体と300ないし3,000rpmでミリングを実施することにより、要求される混合物を得ることができる。該ミリング過程において、ミキサ内部温度が30℃以上に上がる場合には、ミキサ内部温度を常温(25℃)範囲に維持するように冷却過程を経ることができる。
【0064】
低温熱処理は、酸化性ガス雰囲気下で実施される。該酸化性ガス雰囲気は、酸素または空気のような酸化性ガスを利用し、例えば、前記酸化性ガスは、酸素または空気10ないし20体積%と、不活性ガス80〜90体積%からなる。該低温熱処理は、リチウム前駆体及びニッケル系活物質前駆体の反応が進められながら、緻密化温度以下の範囲で実施することができる。該緻密化温度は、結晶化が十分になされ、活物質が提供することができる充電容量を具現することができる温度である。該低温熱処理は、例えば、600ないし800℃、具体的には、650ないし800℃で実施される。低温熱処理時間は、熱処理温度などによって可変的であるが、例えば、3ないし10時間である。
【0065】
該ニッケル系活物質の製造方法は、低温熱処理後、反応器内部から排気を抑制し、酸化性ガス雰囲気で行われる二次熱処理(高温熱処理)段階を追加することができる。該高温熱処理は、例えば、700ないし900℃で実施される。高温熱処理時間は、該高温熱処理温度などによって可変的であるが、例えば、3ないし10時間である。
【0066】
他の一具現例によるリチウム二次電池は、前述のリチウム二次電池用ニッケル系活物質を含む正極、負極、及びそれらの間に介在された電解質を含む。
【0067】
該リチウム二次電池の製造方法は、特別に限定されるものではなく、当該技術分野で使用される方法であるならば、いずれも可能である。該リチウム二次電池は、例えば、下記の方法によっても製造される。
【0068】
前述の正極及び負極は、集電体上に、正極活物質層形成用組成物及び負極活物質層形成用組成物をそれぞれ塗布して乾燥させて作製される。
【0069】
該正極活物質形成用組成物は、正極活物質、導電剤、バインダ及び溶媒を混合して製造されるが、前記正極活物質として、一具現例による正極活物質を利用する。
【0070】
該バインダは、活物質と導電剤などとの結合、及び活物質と集電体との結合に一助となる成分であり、正極活物質の総重量100重量部を基準に、1ないし50重量部で添加される。そのようなバインダの非制限的な例としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース(CMC)、澱粉、ヒドロキシプロピルセルロース、再生セルロース、ポリビニルピロリドン、テトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー(EPDM)、スルホン化EPDM、スチレンブチレンゴム、フッ素ゴム、多様な共重合体などを挙げることができる。
【0071】
該導電剤としては、当該電池に化学的変化を誘発させず、導電性を有したものであるならば、特別に制限されるものではなく、例えば、天然黒鉛や人造黒鉛などの黒鉛;カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サマーブラックなどのカーボン系物質;炭素ファイバや金属ファイバなどの導電性ファイバ;フッ化カーボン粉末、アルミニウム粉末、ニッケル粉末などの金属粉末;酸化亜鉛、チタン酸カリウムなどの導電性ウィスカ;酸化チタンなどの導電性金属酸化物;ポリフェニレン誘導体などの導電性素材などが使用されもする。
【0072】
該溶媒の非制限的な例として、N−メチルピロリドンなどを使用する。
【0073】
前述のバインダ、導電剤及び溶媒の含量は、一般的なレベルである。
【0074】
正極集電体は、3ないし500μmの厚みであり、当該電池に化学的変化を誘発させず、高導電性を有するものであるならば、特別に制限されるものではなく、例えば、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケル、チタン、熱処理炭素、またはアルミニウムやステンレススチールの表面にカーボン・ニッケル・チタン・銀などで表面処理したものなどが使用される。集電体は、その表面に微細な凹凸を形成し、正極活物質の接着力を高めることもでき、フィルム、シート、ホイル、ネット、多孔質体、発泡体、不織布体のような多様な形態が可能である。
【0075】
それとは別途に、負極活物質、バインダ、導電剤、溶媒を混合し、負極活物質層形成用組成物を準備する。該負極活物質は、リチウムイオンを吸蔵及び放出することができる物質が使用される。前記負極活物質の非制限的な例として、黒鉛・炭素のような炭素系材料、リチウム金属及びその合金、シリコンオキサイド系物質などを使用することができる。
【0076】
該バインダは、負極活物質の総重量100重量部を基準に、1ないし50重量部で添加される。そのようなバインダの非制限的な例としては、正極と同一種類を使用することができる。
【0077】
該導電剤は、負極活物質の総重量100重量部を基準にし、1ないし5重量部を使用する。該導電剤の含量が前記範囲であるとき、最終的に得られる電極の伝導度特性にすぐれる。
【0078】
該溶媒の含量は、負極活物質の総重量100重量部を基準にし、1ないし10重量部を使用する。該溶媒の含量が前記範囲であるとき、負極活物質層を形成するための作業が容易になる。
【0079】
前述の導電剤及び溶媒は、正極製造時と同一種類の物質を使用することができる。
【0080】
負極集電体としては、一般的に、3ないし500μmの厚みに作られる。そのような負極集電体は、当該電池に化学的変化を誘発させずに、導電性を有したものであるならば、特別に制限されるものではなく、例えば、銅、ステンレススチール、アルミニウム、ニッケル、チタン、熱処理炭素、銅やステンレススチールの表面にカーボン・ニッケル・チタン・銀などで表面処理したもの、アルミニウム・カドミウム合金などが使用される。また、正極集電体と同様に、表面に微細な凹凸を形成させ、負極活物質の結合力を強化させることもでき、フィルム、シート、ホイル、ネット、多孔質体、発泡体、不織布体など多様な形態でも使用される。
【0081】
そのような過程によって作製された正極と負極との間にセパレータを介在させる。
【0082】
該セパレータは、気孔直径が0.01〜10μmであり、厚みは、一般的に、5〜300μmであるものを使用する。具体的な例として、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのオレフィン系ポリマー、またはガラスファイバで作られたシートや不織布などが使用される。電解質として、ポリマーなどの固体電解質が使用される場合には、固体電解質がセパレータを兼ねることもできる。
【0083】
リチウム塩含有非水系電解質は、非水電解液とリチウム塩とからなる。該非水電解質としては、非水電解液、有機固体電解質、無機固体電解質などが使用される。
【0084】
該非水電解液としては、非制限的な例を挙げれば、N−メチル−2−ピロリジノン、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ガンマ−ブチロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、1,3−ジオキソラン、N,N−ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ニトロメタン、ギ酸メチル、酢酸メチル、リン酸トリエステル、トリメトキシメタン、ジオキソラン誘導体、スルホラン、メチルスルホラン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、プロピレンカーボネート誘導体、テトラヒドロフラン誘導体、エーテル、ピロピオン酸メチル、プロピオン酸エチルなどの非陽子性有機溶媒が使用される。
【0085】
該有機固体電解質としては、非制限的な例を挙げれば、ポリエチレン誘導体、ポリエチレンオキシド誘導体、ポリプロピレンオキシド誘導体、リン酸エステルポリマー、ポリエステルスルフィド、ポリビニルアルコール、ポリフッ化ビニリデンなどが使用される。前記無機固体電解質としては、非制限的な例を挙げれば、Li
3N、LiI、Li
5NI
2、Li
3N−LiI−LiOH、Li
2SiS
3、Li
4SiO
4、Li
4SiO
4−LiI−LiOH、Li
3PO
4−Li
2S−SiS
2などが使用される。
【0086】
リチウム塩は、前記非水系電解質に溶解されやすい物質として、非制限的な例を挙げれば、LiCl、LiBr、LiI、LiClO
4、LiBF
4、LiB
10Cl
10、LiPF
6、LiCF
3SO
3、LiCF
3CO
2、LiAsF
6、LiSbF
6、LiAlCl
4、CH
3SO
3Li、CF
3SO
3Li、(CF
3SO
2)
2NLi、(FSO
2)
2NLi、(FSO
2)
2NLi、リチウムクロロボレート、低級脂肪族カルボン酸リチウム、テトラフェニルホウ酸リチウムイミドなどが使用される。
【0087】
図5は、一具現例によるリチウム二次電池の代表的な構造を概略的に図示した断面図である。
図5を参照すれば、リチウム二次電池1は、正極3、負極2及びセパレータ4を含む。前述の正極3、負極2及びセパレータ4がワインディンされたり、折り畳まれたりして、電池ケース5に収容される。次に、前記電池ケース5に有機電解液が注入され、キャップ(cap)アセンブリ6に密封され、リチウム二次電池1が完成される。前記電池ケース5は、円筒状、角形、薄膜型などでもある。例えば、前記リチウム二次電池1は、大型薄膜型電池でもある。前記リチウム二次電池は、リチウムイオン電池でもある。
【0088】
前述の正極及び負極の間にセパレータが配置され、電池構造体が形成される。前記電池構造体がバイセル構造に積層された後、有機電解液に含浸され得られた結果物がパウチに収容されて密封されれば、リチウムイオンポリマー電池が完成される。また、前記電池構造体は、複数個積層されて電池パックを形成し、そのような電池パックが高容量及び高出力が要求される全ての機器に使用される。例えば、ノート型パソコン、スマートフォン、電気車両(EV:electric vehicle)などにも使用される。また、前記リチウム二次電池は、高温において、保存安定性、寿命特性及び高率特性にすぐれるので、電気車両にも使用される。例えば、プラグインハイブリッド車(PHEV:plug−in hybrid electric vehicle)などのハイブリッド車にも使用される。
【0089】
以下の実施例及び比較例を介して、さらに詳細に説明される。ただし、本実施例は、例示するためのものであり、それらだけによって限定されるものではない。
【実施例】
【0090】
製造例1:ニッケル系活物質前駆体の製造(6:2:2):3ステップ方法
共沈法を介して、ニッケル系活物質前駆体(Ni
0.6Co
0.2Mn
0.2(OH)
2)を合成した。下記製造過程において、ニッケル系活物質前駆体を形成する金属原料としては、硫酸ニッケル(NiSO
4・6H
2O)、硫酸コバルト(CoSO
4・7H
2O)及び硫酸マンガン(MnSO
4・H
2O)を、Ni:Co:Mn=6:2:2モル比になるように、溶媒である蒸溜水に溶解させて混合溶液を準備した。また、錯化合物形成のために、アンモニア水(NH
4OH)と、沈澱剤としての水酸化ナトリウム(NaOH)とを準備した。
【0091】
−第1段階:供給速度5.10L/hr、撹拌動力5.0kW/m
3、NH
3・H
2O 0.5M、pH11.30〜11.50
撹拌器が設けられた反応器に、濃度が0.5mol/L(M)であるアンモニア水を入れた。撹拌動力5.0kW/m
3、反応温度50℃を維持しながら、2mol/L(M)である金属原料(硫酸ニッケル、硫酸コバルト及び硫酸マンガンの混合溶液)5.10L/hr、0.5mol/L(M)であるアンモニア水0.77L/hrで投入した。次に、水酸化ナトリウム(NaOH)を、pH維持のために投入した。該反応器内の反応混合物のpHは、11.30〜11.50に維持した。そのようなpH範囲で6時間撹拌し、第1段階反応を実施した。
【0092】
−第2段階:供給速度6.38L/hr、撹拌動力3.0kW/m
3、NH
3・H
2O 0.6M、pH10.65〜10.75
第1段階反応を実施した後、反応器内撹拌動力を3.0kW/m
3に低下させ、反応温度50℃を維持しながら、2mol/L(M)である金属原料6.38L/hr、0.6mol/L(M)であるアンモニア水1.01L/hrを投入した。反応器内の反応混合物のpHは、10.65〜10.75に維持した。反応器内粒子の平均粒径D50が、およそ10μmに達するまで撹拌し、第2段階反応を実施した。次に、第2段階で得られた生成物の一部を反応器から除去し、生成物の濃度を低下させた。
【0093】
−第3段階:供給速度8.50L/hr、撹拌動力0.8kW/m
3、NH
3・H
2O 0.7M、pH10.10〜10.20
第2段階反応を実施した後、反応器内粒子の平均粒径(D50)がおよそ10μmに達すれば、反応器内撹拌動力を0.8kW/m
3に低下させ、反応温度約50℃を維持しながら、2mol/L(M)である金属原料8.50L/hr、0.7mol/L(M)であるアンモニア水1.18L/hrを投入し、NaOHは、pH維持のために投入した。該反応器内の反応混合物のpHは、10.10〜10.20に維持した。そのようなpH範囲で6時間撹拌し、第3段階反応を実施した。次に、反応器内のスラリー溶液を濾過し、高純度の蒸溜水で洗浄した後、熱風オーブンで24時間乾燥させ、ニッケル系活物質前駆体(Ni
0.6Co
0.2Mn
0.2(OH)
2)を得た。
【0094】
製造例2:ニッケル系活物質前駆体の製造(7:1.5:1.5)
製造例1において、金属原料として、硫酸ニッケル(NiSO
4・6H
2O)、硫酸コバルト(CoSO
4・7H
2O)及び硫酸マンガン(MnSO
4・H
2O)に対して、Ni:Co:Mn=6:2:2モル比の代わりに、Ni:Co:Mn=7:1.5:1.5モル比になるように混合溶液を準備したことを除いては、製造例1と同一方法で、ニッケル系活物質前駆体(Ni
0.7Co
0.15Mn
0.15(OH)
2)を合成した。
【0095】
製造例3:ニッケル系活物質前駆体の製造(7:1:2)
製造例1において、金属原料として、硫酸ニッケル(NiSO
4・6H
2O)、硫酸コバルト(CoSO
4・7H
2O)及び硫酸マンガン(MnSO
4・H
2O)に対して、Ni:Co:Mn=6:2:2モル比の代わりに、Ni:Co:Mn=7:1:2モル比になるように混合溶液を準備したことを除いては、製造例1と同一方法で、ニッケル系活物質前駆体(Ni
0.7Co
0.1Mn
0.2(OH)
2)を合成した。
【0096】
比較製造例1:ニッケル系活物質前駆体の製造(6:2:2):1ステップ方法
下記比較製造過程において、ニッケル系活物質前駆体を形成する金属原料としては、硫酸ニッケル(NiSO
4・6H
2O)、硫酸コバルト(CoSO
4・7H
2O)及び硫酸マンガン(MnSO
4・H
2O)を、Ni:Co:Mn=6:2:2モル比になるように溶媒である蒸溜水に溶解させて混合溶液を準備し、錯化合物形成のために、アンモニア水(NH
4OH)と、沈澱剤としての水酸化ナトリウム(NaOH)とを準備した。
【0097】
撹拌器が設けられた反応器に、濃度が0.35mol/Lであるアンモニア水を添加し、撹拌速度250rpm、反応温度50℃を維持しながら、2mol/L(M)である金属原料6.00L/hr、0.35mol/L(M)であるアンモニア水0.6L/hrの速度で同時に投入し、NaOHは、pH維持のために投入した。該反応器内の反応混合物は、pH11.3〜11.4に維持した。そのようなpH範囲で33時間撹拌した後、反応が定常状態になれば、オーバーフロー(overflow)される反応結果物を収集した。収集された反応結果物を洗浄した後、150℃で24時間熱風乾燥を実施し、ニッケル系活物質前駆体(Ni
0.6Co
0.2Mn
0.2(OH)
2)を製造した。
【0098】
比較製造例2:ニッケル系活物質前駆体の製造(7:1.5:1.5)
比較製造例1において、金属原料として、硫酸ニッケル(NiSO
4・6H
2O)、硫酸コバルト(CoSO
4・7H
2O)及び硫酸マンガン(MnSO4・H
2O)に対して、Ni:Co:Mn=6:2:2モル比の代わりに、Ni:Co:Mn=7:1.5:1.5モル比になるように混合溶液を準備したことを除いては、比較製造例1と同一方法で、ニッケル系活物質前駆体(Ni
0.7Co
0.15Mn
0.15(OH)
2)を合成した。
【0099】
比較製造例3:ニッケル系活物質前駆体の製造(7:1:2)
比較製造例1において、金属原料として、硫酸ニッケル(NiSO
4・6H
2O)、硫酸コバルト(CoSO
4・7H
2O)及び硫酸マンガン(MnSO
4・H
2O)に対して、Ni:Co:Mn=6:2:2モル比の代わりに、Ni:Co:Mn=7:1:2モル比になるように混合溶液を準備したことを除いては、比較製造例1と同一方法で、ニッケル系活物質前駆体(Ni
0.7Co
0.1Mn
0.2(OH)
2)を合成した。
【0100】
実施例1:ニッケル系活物質の製造
製造例1によって製造されたニッケル系活物質前駆体である複合金属ヒドロキシド(Ni
0.6Co
0.2Mn
0.2(OH)
2)及び水酸化リチウム(LiOH)を、乾式で1:1モル比で混合し、それに対して、酸素雰囲気で、約700℃で6時間熱処理を実施し、ニッケル系活物質(LiNi
0.6Co
0.2Mn
0.2O
2)を得た。そのように得たニッケル系活物質の内側は、多孔性構造を有し、その外側は、放射形配列構造を有した。そのようなニッケル系活物質に対し、空気雰囲気で約800℃で6時間熱処理を実施し、一次粒子の放射形中心を少なくとも2個以上分散させ、一次粒子凝集体が多中心等方配列に配置された二次粒子を含んだニッケル系活物質(LiNi
0.6Co
0.2Mn
0.2O
2)を得た。
【0101】
実施例2:ニッケル系活物質の製造
製造例1のニッケル系活物質前駆体の代わりに、製造例2のニッケル系活物質前駆体を使用したことを除いては、実施例1と同一方法によって実施し、ニッケル系活物質を製造した。
【0102】
実施例3:ニッケル系活物質の製造
製造例1のニッケル系活物質前駆体の代わりに、製造例3のニッケル系活物質前駆体を使用したことを除いては、実施例1と同一方法によって実施し、ニッケル系活物質を製造した。
【0103】
比較例1ないし3:ニッケル系活物質の製造
製造例1によって製造されたニッケル系活物質前駆体の代わりに、比較製造例1ないし3によって製造されたニッケル系活物質前駆体をそれぞれ使用したことを除いては、実施例1と同一方法によって実施し、ニッケル系活物質を製造した。
【0104】
製作例1:コインセル製造
正極活物質として、実施例1によって得たニッケル系活物質(LiNi
0.6Co
0.2Mn
0.2O
2)を利用し、コインセルを次のように製造した。
【0105】
実施例1によって得たニッケル系活物質(LiNi
0.6Co
0.2Mn
0.2O
2)96g、ポリフッ化ビニリデン2g、溶媒であるN−メチルピロリドン47g、及び導電剤であるカーボンブラック2gの混合物に対し、ミキサ機を利用して気泡を除去し、均一に分散された正極活物質層形成用スラリーを製造した。
【0106】
前記過程によって製造されたスラリーを、ドクターブレードを使用し、アルミニウム箔上にコーティングし、薄極板形態にさせた後、それを135℃で3時間以上乾燥させた後、圧延過程と真空乾燥過程とを経て正極を作製した。
【0107】
前記正極と、相対極としてのリチウム金属対極とを使用し、2032タイプのコインセル(coin cell)を製造した。前記正極とリチウム金属対極との間には、多孔質ポリエチレン(PE)フィルムからなるセパレータ(厚み:約16μm)を介在させ、電解液を注入し、2032タイプコインセルを作製した。前記電解液として、エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とを3:5の体積比で混合した溶媒に溶解された1.1M LiPF
6が含まれた溶液を使用した。
【0108】
製作例2:コインセル製造
実施例1のニッケル系活物質の代わりに、実施例2のニッケル系活物質を使用したことを除いては、製作例1と同一方法によって実施し、コインセルを製造した。
【0109】
製作例3:コインセル製造
実施例1のニッケル系活物質の代わりに、実施例3のニッケル系活物質を使用したことを除いては、製作例1と同一方法によって実施し、コインセルを製造した。
【0110】
比較製作例1ないし3:コインセル製造
実施例1によって製造されたニッケル系活物質の代わりに、比較例1ないし3によって製造されたニッケル系活物質をそれぞれ使用したことを除いては、製作例1と同一方法によってリチウム二次電池を作製した。
【0111】
評価例1:二次粒子の表面を構成する一次粒子の長軸配向性分析(ニッケル系活物質前駆体)
製造例1ないし3、及び比較製造例1ないし3によって製造されたニッケル系活物質前駆体粒子に対して、二次粒子の最外郭に存在する一次粒子の配向性を分析した。該一次粒子の配向性を分析するために、二次粒子断面のTEMイメージにおいて、二次粒子の表面に配置される一次粒子全体において、一次粒子の長軸が、二次粒子の表面に法線方向である一次粒子を計算した。Leopard(grain size analysis)プログラムを使用し、前記断面のTEMイメージにおいて、二次粒子の表面に配置された一次粒子において、放射形に配列されている粒子の個数及び面積を計算し、二次粒子の表面に法線方向に配置される長軸を有する一次粒子の比率を計算した。
【0112】
その結果を表1に示した。
【表1】
【0113】
表1から分かるように、製造例1ないし3のニッケル系活物質前駆体の場合、二次粒子の最外郭に存在する一次粒子の50%以上が、長軸が二次粒子表面の法線方向であった。それに反し、比較製造例1ないし3のニッケル系活物質前駆体の場合、一次粒子の46%以下のみの長軸が二次粒子表面の法線方向であった。
【0114】
評価例2:二次粒子表面を構成する一次粒子の長軸配向性分析(ニッケル系活物質)
実施例1ないし3、及び比較実施例1ないし3によって製造されたニッケル系活物質粒子に対して、二次粒子の最外郭に存在する一次粒子の配向性を分析した。前記一次粒子の配向性を分析するために、二次粒子断面のTEMイメージにおいて、二次粒子の表面に配置される一次粒子全体において、一次粒子の長軸が、二次粒子表面の法線方向である一次粒子を計算した。Leopard(grain size analysis)プログラムを使用し、前記断面のTEMイメージにおいて、二次粒子の表面に配置された一次粒子において、放射形に配列されている粒子の個数及び面積を計算し、二次粒子表面の法線方向に配置される長軸を有する一次粒子の比率を計算した。
【0115】
図4A及び
図4Bから分かるように、実施例1のニッケル系活物質の場合、二次粒子の表面に配置される多数の一次粒子の50%以上において、一次粒子の長軸が、二次粒子表面の法線方向であった。すなわち、一次粒子の長軸が、二次粒子の表面を構成する一次粒子の(110)面の法線方向に配置され、一次粒子の長軸が、二次粒子表面の法線方向であった。すなわち、二次粒子の表面を構成する一次粒子において、それぞれの一次粒子の長軸が[110]方向である。それに反し、図面に図示されていないが、比較実施例1ないし3のニッケル系活物質の場合、一次粒子の40%以下のみ、一次粒子の長軸が二次粒子の表面の法線方向であった。
【0116】
図4A及び
図4Bを参照すれば、二次粒子の表面を構成する一次粒子は、プレート粒子であり、該二次粒子を構成する粒子状構造体の表面から中心方向に放射形に配置される。また、図面に図示されていないが、該粒子状構造体は、多孔性コア部を有するということを確認した。
【0117】
評価例3:初期充放電効率(I.C.E:initial charge efficiency)
製作例1ないし3、及び比較製作例1ないし3によって製造されたコインセルに対し、25℃で、0.1Cで1回充放電を実施し、化成(formation)を進めた。次に、0.1Cで充放電を1回実施し、初期充放電特性を確認した。充電時には、CC(constant current)モードで始め、その後、CV(constant voltage)に変え、4.3V、0.05Cでカットオフされるようにセッティングし、放電時には、CCモードにおいて、3.0Vカットオフにセッティングした。下記数式1により、初期充放電効率(I.C.E)を測定し、表2に示した。
【0118】
[数式1]
初期充放電効率[%]=[最初サイクル放電容量/最初サイクル充電容量]X100
【0119】
【表2】
【0120】
表2から分かるように、製作例1ないし3によって製造されたコインセルは、比較製作例1ないし3で製造されたコインセルと比較し、充放電効率(初期特性)及び初期放電容量が向上された。