特許第6872327号(P6872327)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6872327
(24)【登録日】2021年4月21日
(45)【発行日】2021年5月19日
(54)【発明の名称】ゲームシステム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/47 20140101AFI20210510BHJP
   A63F 13/58 20140101ALI20210510BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20210510BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20210510BHJP
   A63F 13/80 20140101ALI20210510BHJP
【FI】
   A63F13/47
   A63F13/58
   A63F13/69
   A63F13/79
   A63F13/80 E
   A63F13/80 H
【請求項の数】10
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2016-165547(P2016-165547)
(22)【出願日】2016年8月26日
(65)【公開番号】特開2018-29867(P2018-29867A)
(43)【公開日】2018年3月1日
【審査請求日】2019年7月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000134855
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコエンターテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【弁理士】
【氏名又は名称】布施 行夫
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 麻矢
(72)【発明者】
【氏名】中潟 憲雄
【審査官】 鈴木 崇雅
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−016135(JP,A)
【文献】 特開2016−127970(JP,A)
【文献】 特開2016−034442(JP,A)
【文献】 特開2003−019353(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00−98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータによって、第1のゲーム中に所与のイベントが連続的に発生した場合に、当該第1のゲームとは異なる第2のゲームを実行するプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記第1のゲーム中に、プレーヤよる操作結果によって前記イベントが連続的に発生した場合に、連続イベント発生条件が具備したことを検出する検出手段、
前記連続イベント発生条件が具備したことが検出された場合に、当該連続的に発生したイベントの発生状況に応じて所与のゲームパラメータを設定する設定手段、及び、
前記設定したゲームパラメータに対応づけられたゲームの実行条件に基づいて、前記第1のゲームとは異なる種類の複数の前記第2のゲームの中から、該当する第2のゲームを特定し、当該特定した第2のゲームを実行するゲーム制御手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項2】
請求項1に記載のプログラムにおいて、
前記検出手段が、
予め定められた属性を有しているゲーム要素を用いて前記イベントが連続的に発生した場合に、前記連続イベント発生条件を具備したことを検出する、プログラム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のプログラムにおいて、
前記ゲーム制御手段が、
前記ゲームの実行条件として、前記設定したゲームパラメータに応じて、前記複数種類の第2のゲームの中から、該当する第2のゲームの種別を特定し、かつ、当該第2のゲームの表示方法、及び、ゲーム環境の少なくともいずれかを設定する、プログラム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載のプログラムにおいて、
前記ゲームパラメータが、連続的に発生したイベント数又はイベントの実行時間に応じて変化するパラメータである、プログラム。
【請求項5】
請求項2又は請求項2を引用する請求項3に記載のプログラムにおいて、
前記ゲームパラメータが、前記属性に応じて変化するパラメータである、プログラム。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のプログラムにおいて、
前記ゲーム制御手段が、
前記第2のゲームにおける終了条件を検出した場合には、当該第2のゲームのゲーム結果に応じて前記第1のゲームにおける特典を前記プレーヤに付与する、プログラム。
【請求項7】
請求項6に記載のプログラムにおいて、
前記ゲーム制御手段が、
前記終了条件として、前記プレーヤが前記第2のゲームを実行することによって予め設定された条件を検出した場合に、当該第2のゲームのゲーム結果に応じて前記第1のゲームにおける特典を前記プレーヤに付与する、プログラム。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載のプログラムにおいて、
前記第1のゲームが、パズル要素を組み合わせることによって予め定められた得点獲得条件を具備させた場合に前記イベントが発生したことを検出するパズルゲームであり、
前記検出手段が、
前記第1のゲーム中に前記得点獲得条件が連続的に複数回以上具備した場合に、前記連続イベント発生条件が具備したことを検出する、プログラム。
【請求項9】
請求項1〜7のいずれか1項に記載のプログラムにおいて、
前記第1のゲームが、敵キャラクタと前記プレーヤによって制御されるプレーヤキャラクタとの対戦ゲームであって、前記プレーヤキャラクタが前記敵キャラクタに攻撃した場合に前記イベントが発生したことを検出する対戦ゲームであり、
前記検出手段が、
前記プレーヤキャラクタの前記敵キャラクタに対する連続攻撃、又は、複数の前記プレーヤキャラクタにおける組み合わせ攻撃が発生した場合に、前記連続イベント発生条件が具備したことを検出する、プログラム。
【請求項10】
第1のゲーム中に所与のイベントが連続的に発生した場合に、当該第1のゲームとは異なる第2のゲームを実行するプログラムであって、
前記第1のゲーム中に、プレーヤよる操作結果によって前記イベントが連続的に発生した場合に、連続イベント発生条件が具備したことを検出する検出手段と、
前記連続イベント発生条件が具備したことが検出された場合に、当該連続的に発生したイベントの発生状況に応じて所与のゲームパラメータを設定する設定手段と、
前記設定したゲームパラメータに対応づけられたゲームの実行条件に基づいて、前記第1のゲームとは異なる種類の複数の前記第2のゲームの中から、該当する第2のゲームを特定し、当該特定した第2のゲームを実行するゲーム制御手段と、
を備えることを特徴とするゲームシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームシステムやそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲーム中の印象付けたいシーンや盛り上がるシーンなど興趣性を高めるための演出効果を行う場合に、ゲームの進行状況に応じてゲーム装置などの画面の表示割合を変化させる技術が知られている。
【0003】
例えば、このようなゲームシステムは、対戦ゲームにおける複数のキャラクタにおける組み合わせ攻撃、又は、パズルゲームにおける所定の条件に基づく複数のパズル要素の連続的な消去などのコンボの発生状況を、進行状況として用いており、当該発生状況に応じてゲーム画面の表示割合を変化させる構成を有している(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015−8982号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のゲームシステムにあっては、ゲームにおける演出効果を高めることができるものの、ゲーム性を発展させ、当該ゲームそのものにおける興趣性を高めるには、改良の余地がある。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、第1のゲームの実行中に実行する第2のゲームにおけるバリエーションを増やしてゲーム性を高めつつ、当該第1のゲームの状況に応じて変化する第2のゲームを提供すること、及び、その結果、ゲームの興趣性を高めることが可能なゲームシステムなどを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)上記課題を解決するため、本発明は、
コンピュータによって、第1のゲーム中に所与のイベントが連続的に発生した場合に、当該第1のゲームとは異なる第2のゲームを実行するプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記第1のゲーム中に、プレーヤよる操作結果によって前記イベントが連続的に発生した場合に、連続イベント発生条件が具備したことを検出する検出手段、
前記連続イベント発生条件が具備したことが検出された場合に、当該連続的に発生したイベントの発生状況に応じて所与のゲームパラメータを設定する設定手段、及び、
前記設定したゲームパラメータに対応づけられたゲームの実行条件に基づいて前記第2のゲームを実行するゲーム制御手段、
として機能させる構成を有している。
【0008】
この構成により、本発明は、第2のゲームにおいて、例えば、第1のゲームにおけるイベントの連続発生に対応させて、第1のゲームと趣向の異なるゲーム(例えば、ガチャなどの抽選ゲームやスロットゲーム)、又は、第1のゲームを発展させたゲーム(第1のゲームのボーナスステージや特別ステージなどの関連するゲーム)など、当該第2のゲームにおける種別、難易度、又は、ゲーム環境を設定し、当該第2のゲームを実行させることができる。
【0009】
すなわち、本発明は、第1のゲーム内において第2のゲームを実行させる場合に、第2のゲームにおけるバリエーションを増やしてゲーム性を高めつつ、当該第1のゲームの状況に応じて変化する第2のゲームを提供することができるので、ゲーム全体の興趣性を高めることができる。
【0010】
なお、「第1のゲーム中の所与のイベント」には、第1のゲームの実行中に得られた得点などのプレーヤが享受する利益を発生させるイベントを含み、例えば、落ち物パズルなどのパズルゲームにおける複数のパズル要素の消去、又は、対戦ゲームにおける敵キャラクタへの攻撃や当該攻撃によって敵キャラクタのエネルギーが喪失されたことが含まれる。
【0011】
そして、「イベントが連続的に発生した場合」とは、特定のイベントやアクション(特定の処理)が連続的に発生することを意味し、例えば、単体のイベントの発生した場合に比べて加点効果(例えばボーナス)や特典の付与、又は、プレーヤキャラクタの行動力が単独の行動力よりも増幅したこと(例えば、プレーヤキャラクタの前記敵キャラクタに対する連続攻撃による攻撃力の倍増、又は、複数のプレーヤキャラクタにおける組み合わせ攻撃(すなわち、コンボ攻撃)の攻撃による攻撃力の倍増した場合を含む行動力(例えば、攻撃力)が増幅するなど)の所定の効果(以下、「連続効果」ともいう。)を発生させる連続的なイベントが含まれる。
【0012】
このため、「連続イベント発生条件」としては、例えば、
(1)第1のゲームがパズルゲームにおいては、当該パズルゲーム中における複数のパズル要素の消去など得点獲得条件が連続的に複数回以上具備した場合、又は、
(2)第1のゲームが敵キャラクタとプレーヤによって制御されるプレーヤキャラクタとの対戦ゲームにおいては、プレーヤキャラクタの敵キャラクタに対する連続攻撃(若しくはその攻撃数)、又は、複数のプレーヤキャラクタにおける組み合わせ攻撃(若しくは発動された攻撃数)
が含まれる。
【0013】
また、第2のゲームにおける「ゲームの実行条件」には、
(1)ゲームの難易度や操作方法(難易度などを左右するボタン数やコントロールする数)を含むゲームの種別、
(2)パズル要素やキャラクタの大きさ、色、又は形状などの表示方法、及び、
(3)第2のゲームを実行するための制限時間などの第2のゲームに用いる時間や期間、又は、プレーヤキャラクタやガチャなどの回数や残機数を含むゲーム環境、
を決定するための条件が含まれる。
【0014】
さらに、ゲームパラメータには、例えば、連続効果の発生状況を示すパラメータであって、連続得点を得た場合における得点機会の連続獲得数、プレーヤキャラクタが敵キャラクタと対戦する場合に、プレーヤキャラクタにおける連続攻撃数や複数のプレーヤキャラクタに組み合わせた攻撃数、又は、連続的に発生するイベントの実行時間が含まれる。
【0015】
特に、「連続的に発生するイベントの実行時間」には、例えば、連続的なイベントが生じている時間であって、当該イベントに基づく演出が実行されている時間が含まれる。そして、当該連続的に発生するイベントの実行時間(すなわち、持続時間)には、プレーヤの操作を受け付けない時間(すなわち、プレーヤの操作が硬直する時間)が含まれる。
【0016】
上記に加えて、「設定したゲームパラメータに対応づけられたゲームの実行条件に基づいて第2のゲームを実行する」とは、ゲームパラメータとゲームの実行条件とが対応付け
られたテーブルデータを用いて、設定したゲームパラメータからゲームの実行条件を特定し、特定した実行条件に基づいて第2のゲームを実行(開始)すること、及び、設定したゲームパラメータに応じて所定の演算やその他の処理を用いてゲームの実行条件を設定し、当該設定した実行条件に基づいて第2のゲームを実行(開始)することを含む。
【0017】
(2)また、本発明は、
前記検出手段が、
予め定められた属性を有しているゲーム要素を用いて前記イベントが連続的に発生した場合に、前記連続イベント発生条件を具備したことを検出する、構成を有している。
【0018】
この構成により、本発明は、単にイベント発生させるだけでなく、特定のゲーム要素を用いるという条件を追加することによって、ランダム性を提供すること、又は、ユーザ操作の困難性を変化させることができるので、連続イベントの発生についてもゲーム性を提供させてゲーム全体における興趣性を高めることができる。
【0019】
(3)また、本発明は、
前記ゲーム制御手段が、
前記ゲームの実行条件として、前記設定したゲームパラメータに応じて、前記第2のゲームの種別、表示方法、及び、ゲーム環境の少なくともいずれかを設定する、構成を有している。
【0020】
この構成により、本発明は、ゲームパラメータに応じて、難易度の変更やゲーム環境を変更することができるので、第2のゲームにおけるバリエーションを増やしつつ、当該第1のゲームの状況に応じて変化する第2のゲームを提供することができる。
【0021】
(4)また、本発明は、
前記ゲームパラメータが、連続的に発生したイベント数又はイベントの実行時間に応じて変化するパラメータである、構成を有している。
【0022】
この構成により、本発明は、例えば、連続得点を得た場合における得点機会の連続獲得数、プレーヤキャラクタが敵キャラクタを攻撃する場合における連続攻撃数、又は、当該効果が持続する連続効果持続時間などのゲームパラメータに応じて、第2のゲームの種別、表示方法、及び、ゲーム環境などを設定することができるので、当該第1のゲームの状況に応じて第2のゲームについて様々なバリエーションによって実行することができる。
【0023】
(5)また、本発明は、
前記ゲームパラメータが、前記属性に応じて変化するパラメータである、構成を有している。
【0024】
この構成により、本発明は、予め定められた属性を有しているゲーム要素を用いて前記イベントが連続的に発生した場合に、当該属性に応じてパラメータが変化し、第2のゲームの種別、表示方法、及び、ゲーム環境などを設定することができる。例えば、本発明は、「火」の属性を有するゲーム要素を用いて連続イベント発生条件が具備した場合に、「火」の属性に関係する第2ゲームを実行させることができる。
【0025】
すなわち、本発明は、第1のゲーム中に第2のゲームを発生の有無に対してゲーム性を提供するだけでなく、当該第2のゲームの種別などの実行条件の設定に対してもゲーム性を組み込むことができるので、ゲーム全体としての興趣性を高めることができる。
【0026】
(6)また、本発明は、
前記ゲーム制御手段が、
前記第2のゲームにおける終了条件を検出した場合には、当該第2のゲームのゲーム結果に応じて前記第1のゲームにおける特典を前記プレーヤに付与する、構成を有している。
【0027】
この構成により、本発明は、例えば、第2のゲームの難易度などを第1のゲーム中における連続効果発生条件に起因し、当該難易度の高い第2のゲームを実行した場合には、高い特典を付与するなど、第2のゲームのゲーム結果に応じて付与する特典を変化させることができる。
【0028】
したがって、本発明は、第2のゲームを興趣させつつ、第1のゲームも有利に進めることができるので、ゲームの興趣性を高め、継続的なゲームの利用を期待することができる。
【0029】
(7)また、本発明は、
前記ゲーム制御手段が、
前記終了条件として、前記プレーヤが前記第2のゲームを実行することによって予め設定された条件を検出した場合に、当該第2のゲームのゲーム結果に応じて前記第1のゲームにおける特典を前記プレーヤに付与する、構成を有している。
【0030】
この構成により、本発明は、例えば、第2のゲームにおける制限時間内に設定された条件をクリアしたかなどの第2のゲームにおけるゲームクリアの条件を設定することができるので、第1のゲームから独立させて第2のゲームにおける興趣性を高めることができる。
【0031】
(8)また、本発明は、
前記第1のゲームが、パズル要素を組み合わせることによって予め定められた得点獲得条件を具備させた場合に前記イベントが発生したことを検出するパズルゲームであり、
前記検出手段が、
前記第1のゲーム中に前記得点獲得条件が連続的に複数回以上具備した場合に、前記連続イベント発生条件が具備したことを検出する、構成を有している。
【0032】
この構成により、本発明は、例えば、複数種類のパズル要素を並べるゲームにおいて、同一の属性を有するパズル要素をゲームフィールド上において直接隣接させてかつ連続して並べるなどの予め設定された条件を具備させることによって該当するパズル要素を消去するゲームなどのパズルゲームに、新たなゲーム要素を付加することによって、当該パズルゲームの興趣性を高めることができる。
【0033】
(9)また、本発明は、
前記第1のゲームが、敵キャラクタと前記プレーヤによって制御されるプレーヤキャラクタとの対戦ゲームであって、前記プレーヤキャラクタが前記敵キャラクタに攻撃した場合に前記イベントが発生したことを検出する対戦ゲームであり、
前記検出手段が、
前記プレーヤキャラクタの前記敵キャラクタに対する連続攻撃、又は、複数の前記プレーヤキャラクタにおける組み合わせ攻撃が発生した場合に、前記連続イベント発生条件が具備したことを検出する、構成を有している。
【0034】
この構成により、本発明は、例えば、敵キャラクタとプレーヤキャラクタが対戦する際に連続技や複数のプレーヤキャラクタにおけるコンビネーション技を発動する条件を具備するなどの予め設定された条件を具備させる対戦ゲームに、新たなゲーム要素を付加する
ことによって、当該対戦ゲームの興趣性を高めることができる。
【0035】
(10)上記課題を解決するため、本発明は、
第1のゲーム中に所与のイベントが連続的に発生した場合に、当該第1のゲームとは異なる第2のゲームを実行するプログラムであって、
前記第1のゲーム中に、プレーヤよる操作結果によって前記イベントが連続的に発生した場合に、連続イベント発生条件が具備したことを検出する検出手段と、
前記連続イベント発生条件が具備したことが検出された場合に、当該連続的に発生したイベントの発生状況に応じて所与のゲームパラメータを設定する設定手段と、
前記設定したゲームパラメータに対応づけられたゲームの実行条件に基づいて前記第2のゲームを開始させるゲーム制御手段と、
を備える、構成を有している。
【0036】
この構成により、本発明は、第1のゲーム内において第2のゲームを実行させる場合に、第2のゲームにおけるバリエーションを増やしてゲーム性を高めつつ、当該第1のゲームの状況に応じて変化する第2のゲームを提供することができるので、ゲーム全体の興趣性を高め、継続的なゲームの利用を期待させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】一本実施形態のゲームシステムの外観の一例を示す図である。
図2】一本実施形態のゲームシステムの機能ブロックの一例を示す図である。
図3】一本実施形態において、第1のゲームの実行中に第2のゲームを開始する処理について説明するための図である。
図4】一本実施形態のゲームシステムにおける第2のゲームを説明するための図である。
図5】一実施形態のゲームシステムにおいて実行される第2のゲームの開始処理を含む第1のゲームにおけるゲーム管理処理の動作を示すフローチャートである。
図6】変形例におけるゲームシステムの構成を示すシステム構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0039】
[1]ゲームシステム
まず、図1及び図2を用いて本実施形態のゲームシステム1の概要及び構成について説明する。なお、図1は、本実施形態のゲームシステム1の構成を示す外観の一例を示す図であり、図2は、本実施形態のゲームシステム1の機能ブロック図の一例である。また、本実施形態のゲームシステムでは、図2の構成要素(各部)を全て含む必要はなく、その一部を省略した構成としてもよい。
【0040】
本実施形態のゲームシステム1(携帯型ゲーム装置)は、第1のディスプレイ11が設けられた本体上部2と第2のディスプレイ12が設けられた本体下部4とヒンジ部6とから構成されている。
【0041】
そして、本体上部2と本体下部4とはヒンジ部6により接合されており、本体上部2と本体下部4とがヒンジ軸回りに回動可能に形成されている。
【0042】
また、本体下部4には、十字キー14、操作ボタン16、スタートボタン18、セレク
トボタン19などの操作部や、操作者が音入力(音声入力)を行うための音入力装置40(マイク)が設けられている。
【0043】
そして、本体上部2や本体下部4には、ゲーム音などの各種の音声を出力するスピーカ(図示省略)が設けられている。第2のディスプレイ12は、液晶ディスプレイとタッチパネルとが積層されて構成されており、タッチペン30による接触操作位置を検出できるようになっている。
【0044】
撮像部162は、本体上部2の背面の上部に形成され、図示しない玩具などの対象物(被写体)を撮像するものであり、CCDなどの所定の撮像素子及びレンズなどの光学系を有する撮像カメラ163と、撮像カメラの出力に基づいて撮像した対象物を画像化して処理部100に画像データとして出力する画像生成部164と、から構成される。
【0045】
入力部160は、プレーヤが行った操作やプレーヤの声などの音声をデータとして入力するためのものであり、その機能は、レバー、ボタン、ステアリング、マウス、マイク、タッチパネル、トラックボール、コントローラなどのハードウェアにより実現できる。
【0046】
本実施形態のゲームシステム1では、図1に示す第2のディスプレイ12が液晶ディスプレイとタッチパネルとが積層されたタッチパネル型ディスプレイとして構成されているため、第2のディスプレイ12は入力部160として機能するとともに表示部190としても機能する。
【0047】
なお、タッチパネルには、抵抗膜方式(4線式、5線式)タッチパネル、静電容量結合方式タッチパネル、超音波表面弾性波方式タッチパネル、赤外線走査方式タッチパネルなどを用いることができる。また、第2のディスプレイ12への接触操作は、図1に示すタッチペン30などの入力機器を用いて行っても良いし、プレーヤの指先を用いて行ってもよい。
【0048】
一方、入力部160は、プレーヤが操作データを入力するためのコントローラ(コントローラと一体化されたゲーム装置等も含む)に内蔵され、当該コントローラ自体の動きに応じて変化する情報を検出する検出部であってもよい。この場合、入力部160は検出された情報をデータとして入力する。
【0049】
記憶部170は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などのハードウェアにより実現できる。なお、記憶部170に記憶される情報は、ネットワークを介して図示しないサーバ装置に形成されたデータベースによって管理してもよい。
【0050】
具体的には、記憶部170には、ワーク領域として使用される主記憶部171、提供するゲーム(具体的には、第1のゲーム及び第2のゲーム)に関する情報を示すゲーム情報172、プレーヤに関するプレーヤ情報173、及び、その他ゲーム演算に必要な各種の情報が記憶される。なお、これらの一部を省略する構成としてもよい。
【0051】
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などのハードウェアにより実現できる。
【0052】
特に、情報記憶媒体180には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶され
る。
【0053】
なお、処理部100は、この情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)や携帯型情報記憶装置194から読み出されたデータなどに基づいて本実施形態の種々の処理を行う。
【0054】
携帯型情報記憶装置194は、プレーヤの個人データなどのプレーヤに関する情報、及び、ゲームのセーブデータなど提供するゲームに関する情報が記憶されるものであり、この携帯型情報記憶装置194としては、メモリカードや携帯型ゲーム装置などがある。
【0055】
表示部190は、処理部100により生成された画像を出力するものであり、その機能は、CRTディスプレイ、LCD(液晶ディスプレイ)、OELD(有機ELディスプレイ)、PDP(プラズマディスプレイパネル)、タッチパネル型ディスプレイ、或いはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などのハードウェアにより実現できる。
【0056】
特に、本実施形態のゲームシステム1では、表示部190は、第1のディスプレイ11と第2のディスプレイ12とを含んで構成されており、第2のディスプレイ12は、タッチパネルディスプレイを用いることによりプレーヤがゲーム操作を行う入力部160としても機能する。
【0057】
なお、1つのディスプレイに2以上の表示領域を設け、少なくとも一方の表示領域を、接触操作位置を検出する検出領域として機能させるようにしてもよい。
【0058】
音出力部192は、処理部100により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどのハードウェアにより実現できる。
【0059】
通信部196は、外部(例えばホスト装置や他のゲーム装置)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。また、外部(他の携帯型ゲーム装置)との間で無線通信を行うための各種制御を行う場合には、その機能は、無線LANやIrDA等などにより実現できる。
【0060】
なお、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(データ)は、ホスト装置(サーバ)が有する情報記憶媒体からネットワーク及び通信部196を介して情報記憶媒体180(記憶部170)に配信するようにしてもよい。このようなホスト装置(サーバ)の情報記憶媒体の使用も本発明の範囲に含まれる。
【0061】
処理部100(プロセッサ)は、入力部160からの入力データや情報記憶媒体180から記憶部170に展開されたプログラムなどに基づいて、ゲーム演算処理、画像生成処理、或いは音生成処理などの処理を行う。
【0062】
また、処理部100は、ゲーム演算処理として、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、キャラクタやマップなどのオブジェクトを配置する処理、オブジェクトを表示する処理、ゲーム結果を演算する処理、或いはゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などがある。
【0063】
なお、処理部100は記憶部170をワーク領域として各種処理を行う。処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
【0064】
また、処理部100は、ゲーム演算部110、タイマ部120、通信制御部130、描画部140、音生成部150を含んで構成される。なお、これらの一部を省略する構成としてもよい。
【0065】
ゲーム演算部110は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)や携帯型情報記憶装置194から読み出されたデータと、プレーヤの操作と、に基づいてゲーム処理を実行し、例えば、対戦ゲーム、パズルゲーム、RPG、シューティングゲーム、レースゲーム、アクションゲーム、スポーツゲーム、又は、シミュレーションなどの各種のゲーム(以下、「第1のゲーム」という。)に関するゲーム処理を実行するとともに、当該第1のゲームの実行中にスロットやガチャなどのミニゲーム(以下、「第2のゲーム」という。)に関するゲーム処理を実行する。
【0066】
特に、本実施形態のゲーム演算部110は、第1のゲームを制御する第1ゲーム制御部111、第2のゲームを制御する第2ゲーム制御部112、各ゲームの実行中に成立する条件の検出やゲーム用のパラメータの管理を実行するゲーム管理部113、表示制御部114及び音制御部116を含んで構成される。なお、これらの一部を省略する構成としてもよい。
【0067】
例えば、本実施形態の第1ゲーム制御部111は、本発明の第1ゲーム制御手段及び検出手段を構成し、第2ゲーム制御部112は、本発明の第2ゲーム制御手段を構成する。また、本実施形態のゲーム管理部113は、本発明の設定手段を構成する。
【0068】
第1ゲーム制御部111は、例えば、パズルゲームや対戦ゲームなどの主として実行する第1のゲームの実行を制御する。特に、第1ゲーム制御部111は、ゲーム情報172に含まれるゲーム用のパラメータ(以下、「ゲームパラメータ」ともいう。)及び入力されたプレーヤの操作に基づいて、所定のゲーム処理を実行する。
【0069】
また、第1ゲーム制御部111は、例えば、図示しない玩具と連動し、各種のゲームやプレーヤとのコミュニケーションに関する処理を実行する。例えば、第1ゲーム制御部111は、玩具から出力された発光パターンを認識して所定のゲームコマンドを取得し、当該取得したゲームコマンドに応じて、第1のゲームを進行させ、又は、表示制御部114と連動して、プレーヤとのコミュニケーションを図るための各種の情報を第2のディスプレイ12に表示させる。
【0070】
そして、第1ゲーム制御部111は、第1のゲーム中に得点の獲得、パズルゲームにおけるパズル要素の消去、又は、対戦ゲームにおける攻撃対象への攻撃などの所与のイベントの発生条件の検出、及び、当該所与のイベントが連続的に発生した場合における当該発生条件(以下、「連続イベント発生条件」という。)の検出を行う。
【0071】
第2ゲーム制御部112は、第1のゲーム実行中に所定の条件を具備した際に実行される第2のゲーム(例えば、ミニゲーム)を制御する。特に、第2ゲーム制御部112は、ユーザの操作に基づいて、スロットゲーム、がちゃ、タイミング操作や連打操作に応じて得点を付与するゲームなどのミニゲームを実行する。
【0072】
ゲーム管理部113は、第1のゲーム及び第2のゲームの進行に応じて変化するゲームパラメータの管理を行う。特に、ゲーム管理部113は、連続イベント発生条件が具備した場合に、当該連続的に発生したイベントの発生状況に応じて、連続イベントの発生状況を示すゲームパラメータを設定する。
【0073】
表示制御部114は、表示部190に表示出力される表示物(オブジェクト)の表示制
御を行う。具体的には、表示物(ゲームキャラクタ、背景、標的、車、ボール、アイテム、建物、樹木、柱、壁、マップ)を発生させたり、表示物の表示位置を指示したり、表示物を消滅させたりするなどの表示制御を行う。すなわち、発生した表示物を表示物リストに登録したり、表示物リストを描画部140等に転送したり、消滅した表示物を表示物リストから削除したりするなどの表示制御を行う。
【0074】
また、表示制御部114は、ゲームキャラクタを移動させたり動作させたりするアニメーション処理を行う。アニメーション処理としては、ゲームフィールド(2次元又は3次元のゲーム空間)でゲームキャラクタ(2次元データ又は3次元データで定義される表示物)を移動させるための処理を行うことができる。具体的にはプレーヤが入力した入力データや、プログラム(移動アルゴリズム)や、各種データなどに基づいて、表示物を移動させるアニメーション処理を行う。より具体的には、表示物の移動情報(位置、回転角度、速度、或いは加速度)を、1フレーム(1/60秒)毎に順次求める処理を行う。なおフレームは、表示物の移動や動作を制御する処理や画像を生成する描画処理を行う時間の単位である。
【0075】
また、アニメーション処理としては、表示物を動作させるための処理も行うことができる。即ち、プレーヤが入力した入力データや、プログラム(動作アルゴリズム)や、各種データ(モーションデータ)などに基づいて、表示物を動作(モーション)させるアニメーション処理を行う。より具体的には、表示物の動作情報(各パーツの位置、回転角度、或いは形状)を、1フレーム(1/60秒)毎に順次求める処理を行う。
【0076】
音制御部116は、ゲーム音の出力制御を行う。特に、音制御部116は、表示制御部114と連動し、ゲームコマンドに基づいて各種の音の出力(具体的には、演出に関する音の出力)を制御する
【0077】
タイマ部120は、タイマ値を計測する処理を実行し、通信制御部130は、所与のゲーム装置と無線通信でデータの送受信を実行する。
【0078】
描画部140は、処理部100で行われる種々の処理(ゲーム演算処理)の結果に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、表示部190に出力する。この場合、描画部140が生成する画像は、いわゆる2次元画像であってもよいし、3次元画像であってもよい。そして3次元画像を生成する場合には、まず、座標変換(ワールド座標変換、カメラ座標変換)、クリッピング処理、或いは透視変換等のジオメトリ処理が行われ、その処理結果に基づいて、描画データ(プリミティブの頂点の位置座標、テクスチャ座標、色データ、法線ベクトル或いはα値等)が作成される。そして、この描画データ(プリミティブデータ)に基づいて、透視変換後(ジオメトリ処理後)の表示物(1又は複数プリミティブ)を描画バッファ(フレームバッファあるいは中間バッファなどのピクセル単位で画像情報を記憶できるバッファ。VRAM)に描画する。これにより、ゲーム空間内において仮想カメラ(所与の視点)から見える画像が生成される。
【0079】
音生成部150は、処理部100で行われる種々の処理(ゲーム演算処理)の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部192に出力する。
【0080】
なお、本実施形態のゲームシステム1は、1人のプレーヤのみがプレーできるシングルプレーヤモード専用のシステムにしてもよいし、複数のプレーヤがプレーできるマルチプレーヤモードも備えるシステムにしてもよい。また複数のプレーヤがプレーする場合に、これらの複数のプレーヤに提供するゲーム画像やゲーム音を、1つの端末を用いて生成してもよいし、ネットワーク(伝送ライン、通信回線)などで接続された複数の端末装置(
ゲーム機、携帯電話)を用いて分散処理により生成してもよい。
【0081】
[2]本実施形態の手法
[2.1]概要
次に、図3を用いて本実施形態の手法について説明する。なお、図3は、本実施形態の手法(第1のゲームの実行中に第2のゲームを開始する処理)について説明するための図である。
【0082】
本実施形態のゲームシステム1は、プレーヤの指示に基づいて、第1のゲーム(メインゲーム)を制御し、第1のゲーム中に当該第1のゲームとは異なる第2のゲーム(ミニゲーム)を制御するシステムである。
【0083】
そして、ゲームシステム1は、第1のゲームの実行中に、パズルゲームにおける複数のブロック(例えば、ねじ形状のブロック)の連続消去(連鎖に基づく連続消去)又は対戦ゲームにおける連続攻撃など得点や攻撃といったボーナス(加点効果)や特典の付与、又は、攻撃力(行動力)の増幅などの第1のゲームの実行中に得られた得点などのプレーヤが享受する利益を発生させるイベントが連続的に発生した場合に、当該連続的に発生したイベント(以下、「連続イベント」ともいう。)の発生状況に応じて第2のゲームにおけるゲームの種別やゲーム環境などの実行条件に基づいて当該第2のゲームを実行させる構成を有している。
【0084】
具体的には、ゲームシステム1は、
(1)第1のゲーム中に得点の獲得などの所与のイベントが連続的に発生して連続イベント発生条件を具備した場合に、当該連続的に発生したイベントの発生状況に応じて、例えば、連続イベントの発生状況を示すパラメータなどのゲームパラメータを設定し、
(2)設定したゲームパラメータに対応付けられたゲームの種別(難易度や操作方法を含む。)、ゲーム要素やキャラクタの表示方法、第2のゲームの実行時間などの制限時間、プレーヤキャラクタやガチャなどの回数や残機数がある場合のその数(ゲーム環境)などゲームの実行条件に基づいて第2のゲームを実行(開始)する構成を有している。
【0085】
特に、ゲームシステム1は、単体のイベントが発生した場合に比べて、加点効果(例えばボーナス)や特典の付与、又は、行動力(例えば、攻撃力)が増幅するなどの所定の効果(以下、「連続効果」ともいう。)を発生させる特定のイベントやアクション(特定の処理)が連続的に発生した場合(すなわち、特定のイベントやアクションが他のイベント又は他のアクション実行する(挟む)ことなく繰り返して実行する場合)に連続イベント発生条件を具備したことを検出する。
【0086】
そして、ゲームシステム1は、連続得点を得た場合における得点機会の連続獲得数、プレーヤキャラクタが敵キャラクタを攻撃する場合における連続攻撃数、又は、当該イベントが持続するイベントの実行時間などの連続的に発生したイベント数又は当該イベントの実行時間を含むゲームパラメータを設定し、当該ゲームパラメータに応じてゲームの実行条件を設定する構成を有している。
【0087】
なお、連続効果としては、ボーナスなどの加点が得られたこと、ゲーム内に特典が得られたこと、プレーヤキャラクタの行動力が単独の行動力よりも増幅したこと(例えば、プレーヤキャラクタの前記敵キャラクタに対する連続攻撃による攻撃力の倍増、又は、複数のプレーヤキャラクタにおける組み合わせ攻撃(すなわち、コンボ攻撃)の攻撃による攻撃力の倍増した場合など)が含まれる。
【0088】
また、イベントの実行時間には、例えば、連続的なイベントが生じている時間であって
、当該イベントに基づく演出が実行されている時間が含まれる。そして、当該連続的に発生するイベントの実行時間(すなわち、持続時間)には、プレーヤの操作を受け付けない時間(すなわち、プレーヤの操作が硬直する時間)が含まれる。
【0089】
例えば、図3に示すように、後述するような4種類のパズル要素を用いた落ち物パズルゲーム(第1のゲーム)の実行中、供給されたパズル要素の配置が確定した際に3以上の同一の属性を有するパズル要素が直接的に隣接配置され(すなわち、イベントの発生)、3つの連鎖(すなわち、3連鎖)が発生して連続イベント発生条件の具備を検出した場合を想定する(図3の[1]及び[2])。
【0090】
この場合には、ゲームシステム1は、図3に示すように、連鎖数(すなわち、イベント数)によって規定されるゲームパラメータを設定するとともに(図3の[3])、当該ゲームパラメータに対応付けられたゲームの種別や難易度などを決定するためのゲームの実行条件を特定し(図3の[4])、特定した種別のゲームを実行する(図3の[5])構成を有している。
【0091】
この構成により、本実施形態のゲームシステム1は、第2のゲームにおいて、例えば、第1のゲームにおける連続イベントに対応させて、第1のゲームと趣向の異なるゲーム(例えば、ガチャなどの抽選ゲームやスロットゲーム)、又は、第1のゲームを発展させたゲーム(第1のゲームのボーナスステージや特別ステージなどの関連するゲーム)など、当該第2のゲームにおける種別、難易度、又は、ゲーム環境を設定し、当該第2のゲームを実行させることができる。
【0092】
すなわち、本実施形態のゲームシステム1は、第1のゲーム内において第2のゲームを実行させる場合に、第2のゲームにおけるバリエーションを増やしてゲーム性を高めつつ、当該第1のゲームの状況に応じて変化する第2のゲームを提供することができるので、ゲーム全体の興趣性を高めることができるようになっている。
【0093】
[2.2]第1のゲーム
次に、本実施形態の第1のゲームについて説明する。
【0094】
(第1のゲームの概要)
本実施形態の第1ゲーム制御部111は、例えば、ゲームフィールド上に配置されたパズル要素(すなわち、ゲームフィールド上に貯留する貯留子)を組み合わせることによって予め定められた得点獲得条件(すなわち、消去条件)を具備させた場合にイベントが発生したことを検出し、当該得点獲得条件の具備を繰り返すことによってパズル要素を消去しつつ、得点を競うゲームを進行させるパズルゲームを実行する。
【0095】
具体的には、第1ゲーム制御部111は、
(1)パズル要素が所定のルールに従って縦横に配置されるゲームフィールドに、色、形状や特性などの複数の属性の異なるパズル要素(ブロックともいう。)を、当該ゲームフィールドの上部などの所定の位置から所定の間隔で1つずつランダムに供給し、
(2)パズル要素が供給されてから、ゲームフィールドの下部又は当該下部に既にパズル要素が配置されている位置に配置されるまでなどの所定の時間内に、プレーヤの操作によって供給しているパズル要素の向きやゲームフィールド上の配置位置を制御し、
(3)供給しているパズル要素のゲームフィールド上の配置位置と既にゲームフィールドに存在する他のパズル要素との配置の組み合わせによってゲーム要素を消去しつつ、得点を獲得する、
ゲーム(いわゆる、落ち物パズルゲーム)を実行する。
【0096】
特に、第1ゲーム制御部111は、(3)の処理においては、
(3A)供給されているパズル要素のゲームフィールド上への配置後に、当該ゲームフィールドにおいて属性が一致する複数のパズル要素(例えば、3つ以上)が縦、横又は斜めのラインにおいて直接的にかつ連続的に隣接配置されたか否かなど、予め設定された条件を具備するか否かを判定する条件判定処理を実行し、
(3B)当該条件判定処理によって当該条件を具備したことを検出すると、該当する複数のパズル要素を消去する消去処理を実行し、
(3C)消去後に当該消去したパズル要素の隣接した上部に存在したパズル要素を当該パズル要素の上部に堆積しているパズル要素を含めて消去位置に移動させるなど、次のパズル要素が供給される前に所定のルールに従ってフィールド上に残ったパズル要素を再配置する再配置処理を実行し、
(3D)再配置後の各パズル要素の配置状況によって、(3A)〜(3C)の処理を繰り返す。
【0097】
そして、第1ゲーム制御部111は、上記の(3B)の消去処理を実行する毎に、プレーヤに得点を付与する
【0098】
また、第1ゲーム制御部111は、消去するパズル要素が無くなると次のパズル要素を供給してゲームを続行させ、ゲームフィールドがパズル要素で埋まった場合には、ゲームオーバーとなり、当該ゲームフィールドがパズル要素で埋まらずに、供給すべきパズル要素がゲームフィールドに全てのパズル要素が供給され、若しくは、制限時間まで継続してゲーム要素を供給する状態であった場合には、ゲームクリアとなる。
【0099】
一方、第1ゲーム制御部111は、敵キャラクタとプレーヤによって制御されるプレーヤキャラクタとの対戦ゲームであって、プレーヤキャラクタが敵キャラクタに攻撃した場合にイベントが発生したことを検出する対戦ゲームであってもよい。
【0100】
この場合には、第1ゲーム制御部111は、一対一の対戦ゲームであってもよいし、敵キャラクタ、プレーヤキャラクタ又は双方が複数の対戦ゲームであってもよく、攻撃によりライフエネルギーを減少させ、当該ライフエネルギーが早く無くなった方が敗戦となるゲームを実行する。
【0101】
(連続イベント発生条件の検出)
第1ゲーム制御部111は、第1のゲーム中に発生したパズル要素の消去処理又は敵チャラクタなどの攻撃対象への攻撃を含む得点を獲得するためのイベントが連続的に発生した場合に、連続イベント発生条件が具備したことを検出する。
【0102】
特に、第1ゲーム制御部111は、例えば、上記のパズルゲームにおいては、上記の(3A)〜(3C)が繰り返されて連続して消去処理を実行する場合には、連続イベントとして、一定数の連鎖が発生し、ボーナスなどの得点の加算が実行されると、これらの連続イベントの実行によって当該連続イベント発生条件が具備したことを検出する。
【0103】
例えば、第1ゲーム制御部111は、第1のゲームが上述のパズルゲームにおいては、再配置処理の実行後のタイミングで条件点判定処理において条件を具備したことが連続して判定された場合には、ボーナスのなどの得点を加算するとともに、連続イベント発生条件が具備したとして検出する。
【0104】
一方、第1ゲーム制御部111は、例えば、上記の対戦ゲームにおいては、敵キャラクタに対して単一のプレーヤキャラクタにおける連続技や複数のプレーヤキャラクタにおけるコンビネーション技を発動した場合に、連続イベントとして、連続攻撃数やコンビネー
ション攻撃が実行されてボーナスなどの得点の加算や攻撃力の増幅を実行すると、これらの連続イベントの実行によって当該連続イベント発生条件が具備したことを検出する。
【0105】
例えば、第1ゲーム制御部111は、プレーヤによって所定のタイミングで所定の操作順によってプレーヤキャラクタの動作を制御する操作入力が実行された場合に、連続イベントとして、キャラクタに対して単一のプレーヤキャラクタにおける連続技や複数のプレーヤキャラクタにおけるコンビネーション技を発動した場合に、ボーナスのなどの得点を加算するとともに、連続イベント発生条件が具備したことを検出する。ただし、当該対戦ゲームの場合には、ボーナスなどの得点を加算させなくてもよい。
【0106】
(ゲームパラメータの設定)
ゲーム管理部113は、上記のように、第1のゲーム中に、連続イベント発生条件が具備した場合に、該当するプレーヤに対して当該連続的に発生したイベントの発生条件に応じて連続イベントの発生状況を示すパラメータを設定する。
【0107】
すなわち、ゲーム管理部113は、第1のゲーム中に実行するミニゲームとしての第2のゲームの実行条件を設定するためのゲームパラメータを設定する。
【0108】
具体的には、ゲーム管理部113は、上述のように、パズルゲームにおいて消去処理を繰り返して実行した場合、又は、対戦ゲームにおいて連続攻撃(単一のプレーヤキャラクタ及び複数のプレーヤキャラクタの実行を含む。)を実行した場合など、得点機会を連続的に獲得したイベントが発生した場合において、当該連続的な発生したイベントに応じて変化するゲームパラメータを設定する。
【0109】
例えば、ゲーム管理部113は、
(1)上述のパズルゲームにおいては、消去処理の連続実行回数(すなわち、連鎖の数)、
(2)上述の対戦ゲームにおいて連続攻撃数(すなわち、コンボ数)、又は、
(3)当該消去処理若しくは当該連続攻撃を実行する際の消去処理や連続攻撃における演出が実行され、プレーヤの操作を受け付けることができない時間(すなわち、プレーヤの操作が硬直する操作硬直時間)を、
ゲームパラメータとして設定する。
【0110】
また、例えば、ゲーム管理部113は、連続実行回数や連続攻撃回数が多いほど、又は、操作硬直時間が長いほど、ゲームパラメータの値を大きくする。
【0111】
なお、第1ゲーム制御部111は、上記のように、連続イベントの発生したことを検出するだけでなく、当該検出に加えて、当該連続イベントを生じさせるために用いられたゲーム要素が予め定められた属性を有している場合に、当該連続イベント発生条件を具備したことを検出し、当該連続イベントの発生状況に応じて所与のゲームパラメータを設定してもよい。
【0112】
例えば、上記のようなパズルゲームにおいて、消去処理に用いたパズル要素が、赤色の属性を備えつつも、一部の色や形状が特別な仕様で形成されているなど特別な属性を有している場合に、当該連続イベント発生条件を具備したことを検出し、所与のゲームパラメータを設定してもよい。
【0113】
また、ゲーム管理部113は、このように、当該連続イベントを生じさせるために用いられたゲーム要素(すなわち、ブロック)が予め定められた属性を有した場合に、当該属性に応じてゲームパラメータを変化させてもよい。
【0114】
具体的には、ゲーム管理部113は、予め属性に対応するゲームパラメータの値を定め、当該連続イベント発生条件が検出された際のゲーム要素の属性に応じて特定の値をゲームパラメータに設定する。例えば、ゲーム管理部113は、当該連続イベント発生条件が検出された際のゲーム要素の属性が「火」の属性の場合には、「1」の値を、当該ゲーム要素の属性が「水」の属性の場合には、「2」の値をゲームパラメータとして設定する。
【0115】
さらに、当該連続イベントを生じさせるために用いられたゲーム要素が予め定められた属性を有し、かつ、当該連続イベント発生条件を具備したことを検出した場合には、第1ゲーム制御部111は、連続イベントのうち、最初に実行されたイベント(例えば、1回目の消去処理)において特別な属性を有していることなど、連続イベントの発生中において、特別な属性を有しているパズル要素のイベントが発生したタイミングを限定しもよいし、連続イベント中に特別な属性を有しているパズル要素のイベントが発生すれば連続イベント発生条件を具備したことを検出してゲームパラメータを設定してもよい。
【0116】
[2.3]第2のゲーム
次に、図4を用いて本実施形態の第2のゲームについて説明する。なお、図4は、本実施形態の第2のゲームについて説明するための図である。
【0117】
(第2のゲームの概要)
第2ゲーム制御部112は、第1のゲーム中に上記の連続イベント発生条件を具備した場合に、第1のゲームを中断させて、第2のゲームとして当該第1のゲームに登場するキャラクタなどを用いてミニゲームを第1ゲームに対してカットイン的に実行する。
【0118】
具体的には、第2ゲーム制御部112は、ミニゲームとしては、対戦ゲーム、抽選ゲーム、シューティングゲーム、アクションゲーム、パズルゲーム、カードゲーム、クイズゲーム、レースゲーム、リズムアクションゲーム、又は、スポーツゲームなどの短時間で、かつ、第1のゲームとは趣向が異なるゲームを実行する。
【0119】
例えば、第2ゲーム制御部112は、
(1)ゲーム画面上において複数の絵柄を有する複数のリールを回転させて各リールの図柄を一致させると当たりとなるスロットゲーム、
(2)所定のアイコンやキャラクタを所定の時間内に何回回せたかを競うゲーム
(3)ランダムに移動するパズル要素を所定の位置に嵌め込むパズルゲーム、
(4)単に所定の位置にあるボタンを連打するゲーム、
(5)ガチャ
など、種々のゲームを実行する。
【0120】
また、第2ゲーム制御部112は、連続イベント発生条件が具備した場合に、後述するように設定したゲームの実行条件に基づいて各種のゲームを実行する。
【0121】
(実行条件の設定)
第2ゲーム制御部112は、上述のように、第1のゲーム中に連続イベント発生条件が具備したことが検出された場合に、当該連続的に発生したイベントの発生状況に基づいて設定されたゲームパラメータに応じて第2のゲームの実行条件を設定する。
【0122】
具体的には、第2ゲーム制御部112は、ゲームパラメータと実行条件が予め対応付けられたテーブルデータを用いることによって、設定されたゲームパラメータに対応付けられた実行条件を特定し、特定した実行条件に基づいて第2のゲームを実行する。
【0123】
特に、第2ゲーム制御部112は、ゲームの実行条件として、ゲームパラメータに応じて、
(A)ゲームの難易度や操作方法(難易度などを左右するボタン数やコントロールする数)を含むゲームの種別、
(B)パズル要素やキャラクタの大きさ、色、又は、形状などの表示方法、又は
(C)第2のゲームを実行するための制限時間などの第2のゲームに用いる時間や期間、又は、プレーヤキャラクタやガチャなどの回数や残機数を含むゲーム環境、
を決定するための条件を設定する。
【0124】
例えば、ゲームパラメータが、上述のパズルゲームにおける消去処理の連続実行回数(すなわち、連鎖数)の場合であって、第2ゲーム制御部112は、連鎖数が3以上の場合に第2のゲームを実行し、かつ、当該連鎖数に応じてゲームの種別を変更する場合を想定する。
【0125】
この場合には、第2ゲーム制御部112は、図4に示すように、
(ア)ゲームパラメータの値である連鎖数が「3」の場合には、上記の(1)に示すスロットゲームを実行するための実行条件を設定し、
(イ)当該連鎖数が「4」の場合には、上記の(2)に示す所定のアイコンを用いたゲームを実行するための実行条件を設定し、
(ウ)当該連鎖数が「5」の場合には、上記の(3)に示す所定の位置に移動するパズル要素を嵌め込むパズルゲームを実行するための実行条件を設定し、
(エ)当該連鎖数が「6」以上の場合には、上記の(4)に示す単に所定の位置にあるボタンを連打するゲームを実行するための実行条件を設定する。
【0126】
一方、第2ゲーム制御部112は、
(A)ゲームパラメータが高いほど、高得点をプレーヤに付与する一方で、難易度が高いゲームや操作が複雑になる第2のゲームの種別を決定し、若しくは、パズル要素の表示を小さくしてもよいし、
(B)高得点をプレーヤに付与するためにゲーム期間を長くし、若しくは、ガチャの回数や残機数を増加させてもよい。
【0127】
すなわち、上述のようにゲームパラメータの値は、第1のゲームの内容に応じて定まるので、上級のプレーヤほど当該パラメータの値が大きくなる。そこで、第2ゲーム制御部112は、ゲームパラメータが高いほど、上級のプレーヤに対して有利にデータを進めさせるための実行条件、又は、高得点を付与するための実行条件の設定を実行してもよい。
【0128】
なお、上述のように、連続イベントを生じさせるために用いられたゲーム要素(すなわち、ブロック)が予め定められた属性を有した場合であって、当該属性に応じてゲームパラメータが変化した場合には、第2ゲーム制御部112は、当該ゲームパラメータに応じて第2のゲームの種別や当該ゲームに用いるゲーム要素などを含めて実行条件を特定し、特定した実行条件に基づいて第2のゲームを実行してもよい。
【0129】
具体的には、このような場合には、上述のように、ゲーム管理部113において、当該連続イベント発生条件が具備した際のゲーム要素の属性に基づいて設定されたゲームパラメータに応じて、第2ゲーム制御部112は、実行条件を特定する。
【0130】
例えば、第2ゲーム制御部112は、ゲームパラメータが、当該連続イベント発生条件が検出された際のゲーム要素の属性が「火」の属性を示す「1」の値の場合には、火の玉を図柄を一致させると当選となるスロットゲームなどの「火」をモチーフにしたゲームを実行するため各種の条件を実行条件として設定し、ゲームパラメータが、当該連続イベン
ト発生条件が検出された際のゲーム要素の属性が「水」の属性を示す「2」の値の場合には、水中を移動する魚の形をしたパズル要素を所定の位置に嵌め込むパズルゲームなどの「水」をモチーフにしたゲームを実行するため各種の条件を実行条件として設定する。
【0131】
(第2のゲームの終了)
第2ゲーム制御部112は、予め定められた制限時間が終了した場合、残機数やライフポイントが「0」になった場合、又は、ミニゲームをクリアした場合に、当該ミニゲームの結果に応じて第1のゲームにおける得点へのボーナス特典の付与、残機数の追加、ライフポイントやゲーム内通貨の追加、又は、プレーヤキャラクタやそのアイテムの追加などの第1のゲームにおける得点を付与する。
【0132】
具体的には、第2ゲーム制御部112は、第2のゲーム終了後に、付与した特典に関する情報を該当するプレーヤ情報173に登録する。
【0133】
そして、第2ゲーム制御部112は、第2のゲーム終了後には、第1ゲーム制御部111に中断している第1のゲームの再開を指示する。ただし、第1ゲーム制御部111は、中断時からゲームに復帰してもよいし、中断時に発生していたイベントを終了させた状態からゲームに復帰させてもよく、ゲームの種別や状況に応じて適切に第1のゲームに復帰させる。
【0134】
なお、第2ゲーム制御部112は、ガチャなどの抽選によってアイテムの獲得を実行するイベントにおいて、レアアイテムなどの特定のアイテムの抽選確率をアップさせること、当該イベントの発生確率を高くすることなどを第1のゲームの特典として付与してもよい。
【0135】
[3]ゲームシステムの動作
次に、図5を用いて本実施形態のゲームシステム1において実行される第2のゲームの開始処理を含む第1のゲームにおけるゲーム処理の動作について説明する。なお、図5は、本実施形態のゲームシステム1において実行される第2のゲームの開始処理を含む第1のゲームにおけるゲーム処理の動作を示すフローチャートである。
【0136】
本動作は、第1のゲームとして、ゲームフィールド上に配置されたパズル要素(すなわち、貯留子)を組み合わせることによって予め定められた得点獲得条件(すなわち、消去条件)を具備させ、当該得点獲得条件の具備を繰り返すことによってゲームを進行させるパズルゲームを用いて説明する。
【0137】
また、第2のゲームとして、ゲームパラメータの値に応じて異なるミニゲーム(例えば、上述のスロットゲームなど)を提供する場合を用いて説明する。
【0138】
まず、第1ゲーム制御部111は、ゲームの開始を検出すると(ステップS101)、1のパズル要素を供給する(ステップS102)。なお、第1ゲーム制御部111は、ゲームの開始を検出すると、ゲームパラメータなどの各種の値をリセットする。
【0139】
次いで、第1ゲーム制御部111は、供給した当該パズル要素のゲームフィールド上における配置位置が確定したことを検出すると(ステップS103)、ゲームの終了条件を具備したか否かを判定し(ステップS104)、当該ゲームの終了条件を具備したと判定した場合には、本動作を終了させ、当該ゲームの終了条件を具備していないと判定した場合には、ステップS105の処理に移行する。
【0140】
次いで、第1ゲーム制御部111は、配置位置が確定したパズル要素を基準に、又は、
ステップS107の処理から移行してきた場合には消去処理の実行後に、同一の属性を有するパズル要素をゲームフィールド上において直接隣接させてかつ連続して並べられたか否かなど、予め設定された消去条件を具備したか否かを判定する(ステップS105)。
【0141】
このとき、第1ゲーム制御部111は、予め定められた条件を具備したと判定した場合には、該当するパズル要素を消去してその効果として所定の得点を付与しつつ(ステップS106)、ゲーム管理部113に、当該消去条件を連続して具備したことを示すゲームパラメータの値(具体的には、連鎖数をカウントするカウンタ)に「+1」を追加させて(ステップS107)、ステップS105の処理に移行する。
【0142】
一方、第1ゲーム制御部111は、予め設定された消去条件を具備していないと判定した場合には、ゲームパラメータの値(T)が所定の値(例えば「3」)であるか否かを判定する(ステップS108)。
【0143】
このとき、第1ゲーム制御部111は、ゲームパラメータの値が所定の値よりも小さい場合には、ステップS102の処理に移行し、当該ゲームパラメータの値(T)が所定の値以上の場合には、ステップS109の処理に移行する。
【0144】
次いで、第2ゲーム制御部112は、ゲームパラメータの値に基づいて第2のゲームにおける実行条件を特定する(ステップS109)。
【0145】
例えば、上述のように、第2ゲーム制御部112は、
(ア)ゲームパラメータの値である連鎖数が「3」の場合には、スロットゲームを実行するための実行条件を設定し、
(イ)当該連鎖数が「4」の場合には、所定のアイコンを用いたゲームを実行するための実行条件を設定し、
(ウ)当該連鎖数が「5」の場合には、所定の位置に移動するパズル要素を嵌め込むパズルゲームを実行するための実行条件を設定し、
(エ)当該連鎖数が「6」以上の場合には、上記の単に所定の位置にあるボタンを連打するゲームを実行するための実行条件を設定する。
【0146】
次いで、第1ゲーム制御部111は、第1のゲームを中断し、第2ゲーム制御部112に、第2のゲームの開始させる(ステップS110)。なお、第2ゲーム制御部112は、第2のゲームの開始後においては、プレーヤの操作やプログラムによって第2のゲームを実行する。
【0147】
次いで、第2ゲーム制御部112は、第2のゲームにおける終了条件を検出すると(ステップS111)、第2のゲームにおけるゲーム結果に応じて第1のゲームにおけるボーナスの得点を付与し、かつ、第1ゲーム制御部111に、第1のゲームの再開を指示して(ステップS112)ステップS102の処理に移行する。
【0148】
[4]変形例
[4.1]変形例1
本変形例は、本実施形態のゲームシステム1がスタンドアローン型である点に代えて、図9に示すように、ゲームサービスを提供するサーバ装置10と、ゲーム端末装置20(例えば、ゲーム端末装置20A、20B、20C)とが、インターネット(ネットワークの一例)に接続可能に構成されたネットワーク型のゲームシステムであることに特徴がある。
【0149】
すなわち、プレーヤは、ゲーム端末装置20からサーバ装置10にアクセスすることに
より、インターネットを介してサーバ装置10から送信されてくるゲームをプレーすることができる。さらに、プレーヤはゲーム端末装置20からサーバ装置10にアクセスすることにより、他のプレーヤとの間でコミュニケーションを図ることができるようになっている。
【0150】
なお、図6は、本変形例におけるゲームシステムの構成を示すシステム構成の一例を示す図である。
【0151】
サーバ装置10は、インターネットを介して通信接続されたゲーム端末装置20を用いて、プレーヤにゲームをプレーさせるサービスを提供することが可能な情報処理装置である。また、サーバ装置10は、コミュニケーション型のサービスを提供するSNSサーバとして機能してもよい。ここで、SNSサーバとは、複数のユーザ間でコミュニケーションを提供することが可能なサービスを提供する情報処理装置であってもよい。
【0152】
また、サーバ装置10は、例えば、SNSサーバとして機能する場合には、提供するSNSの動作環境(API(アプリケーションプログラミングインタフェース)、プラットフォーム等)を利用して実行されるソーシャルゲーム(Social Game)をと呼ばれるゲームを提供することができるようになっている。
【0153】
特に、サーバ装置10は、ゲーム端末装置20のWebブラウザ上で提供されるゲーム、例えばHTML、FLASH、CGI、PHP、shockwave、Java(登録商標)アプレーット、JavaScript(登録商標)など様々な言語で作られたブラウザゲーム(Webブラウザで設置サイトを開くだけで起動するゲーム)を提供することができるようになっている。
【0154】
なお、ソーシャルゲームとは、既存のオンラインゲームとは違い、専用のクライアントソフトウェアを必要とせず、WebブラウザとSNSのアカウントのみで利用可能なゲームが含まれる。また、サーバ装置10は、ネットワークを介して他のユーザの端末(スマートフォン、パソコン、ゲーム機など)と接続し、オンラインで同時に同じゲーム進行を共有することができるオンラインゲームを提供することが可能な構成を有している。
【0155】
一方、サーバ装置10は、1つの(装置、プロセッサ)で構成されていてもよいし、複数の(装置、プロセッサ)で構成されていてもよい。
【0156】
そして、サーバ装置10の記憶領域に上記の各プレーヤにおける玩具情報やゲーム情報等の情報を、ネットワーク(イントラネット又はインターネット)を介して接続されたデータベース(広義には記憶装置、メモリ)に記憶するようにしてもよいし、SNSサーバとして機能する場合には、記憶領域に記憶されるプレーヤ情報173等の情報を、ネットワーク(イントラネット又はインターネット)を介して接続されたデータベース(広義には記憶装置、メモリ)に記憶するようにしてもよい。
【0157】
具体的には、本実施形態のサーバ装置10は、ゲーム端末装置20のユーザ(すなわち、ゲームを実行するプレーヤ)の操作に基づく入力情報を受信し、受信した入力情報に基づいてゲーム処理を行うようになっている。そして、サーバ装置10は、ゲーム処理結果をゲーム端末装置20に送信し、ゲーム端末装置20は、サーバ装置10から受信したゲーム処理結果をゲーム端末装置20にユーザに閲覧可能に提供する各種の処理を行うようになっている。
【0158】
ゲーム端末装置20は、スマートフォン、携帯電話、PHS、コンピュータ、ゲーム装置、PDA、携帯型ゲーム機等、画像生成装置などの情報処理装置であり、インターネッ
ト(WAN)、LANなどのネットワークを介してサーバ装置10に接続可能な装置である。なお、ゲーム端末装置20とサーバ装置10との通信回線は、有線でもよいし無線でもよい。
【0159】
また、ゲーム端末装置20は、Webページ(HTML形式のデータ)を閲覧可能なWebブラウザを備えている。すなわち、ゲーム端末装置20は、サーバ装置10との通信を行うための通信制御機能、及びサーバ装置10から受信したデータ(Webデータ、HTML形式で作成されたデータなど)を用いて表示制御を行うとともに、ユーザ操作のデータをサーバ装置10に送信するWebブラウザ機能などを備え、ゲーム画面をユーザに提供する各種の処理を実行し、ユーザによってゲームを実行させるようになっている。ただし、ゲーム端末装置20は、サーバ装置10から提供されたゲーム制御情報を取得して所定のゲーム処理を実行し、ゲーム処理に基づくゲームを実行してもよい。
【0160】
具体的には、ゲーム端末装置20は、所定ゲームを行う旨の要求をサーバ装置10に対して行うと、サーバ装置10のゲームサイトに接続され、ゲームが開始される。特に、ゲーム端末装置20は、必要に応じてAPIを用いることにより、SNSサーバとして機能するサーバ装置10に所定の処理を行わせ、又は、SNSサーバとして機能するサーバ装置10が管理するプレーヤ情報173を取得させてゲームを実行する構成を有している。
ただし、ゲーム端末装置20は、単にゲーム演算後の結果を表示するだけでなく、本実施形態のゲームシステム1の一部の機能を有していてもよい。
【0161】
[4.2]変形例2
本実施形態は、第1のゲームを中断させて第2のゲームを実行させているが、第1のゲームにおける連続イベントの演出中に、第2のゲームを実行させてもよいし、第1のゲームの終了後やゲーム中のステージやシーンの終了後などの所定のタイミングに当該第2のゲームを実行させてもよい。
【0162】
[5]その他
本発明は、上記実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能である。例えば、明細書又は図面中の記載において広義や同義な用語として引用された用語は、明細書又は図面中の他の記載においても広義や同義な用語に置き換えることができる。
【0163】
本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
【0164】
上記のように、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。したがって、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0165】
1 … ゲームシステム
2 … 本体上部
4 … 本体下部
6 … ヒンジ部
11 … 第1のディスプレイ
12 … 第2のディスプレイ
14 … 十字キー
16 … 操作ボタン
18 … スタートボタン
20 … セレクトボタン
22 … サイドボタン
30 … タッチペン
40 … 音入力装置(マイク)、
100 … 処理部
110 … ゲーム演算部
111 … 第1ゲーム制御部
112 … 第2ゲーム制御部、
113 … ゲーム管理部
114 … 表示制御部
120 … タイマ部
130 … 通信制御部
140 … 描画部
150 … 音生成部、
160 … 入力部、
162 … 撮像部
170 … 記憶部
171 … 主記憶部
172 … ゲーム情報
173 … プレーヤ情報
180 … 情報記憶媒体
190 … 表示部
192 … 音出力部
194 … 携帯型情報記憶装置
196 … 通信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6