(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6873696
(24)【登録日】2021年4月23日
(45)【発行日】2021年5月19日
(54)【発明の名称】強化されたプロセスの均一性および低減された基板の滑りのためのサセプタ
(51)【国際特許分類】
H01L 21/683 20060101AFI20210510BHJP
C23C 16/458 20060101ALI20210510BHJP
H01L 21/205 20060101ALI20210510BHJP
【FI】
H01L21/68 N
C23C16/458
H01L21/205
【請求項の数】12
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-500800(P2016-500800)
(86)(22)【出願日】2014年3月7日
(65)【公表番号】特表2016-518699(P2016-518699A)
(43)【公表日】2016年6月23日
(86)【国際出願番号】US2014021639
(87)【国際公開番号】WO2014149957
(87)【国際公開日】20140925
【審査請求日】2017年3月7日
【審判番号】不服2019-3838(P2019-3838/J1)
【審判請求日】2019年3月22日
(31)【優先権主張番号】61/788,920
(32)【優先日】2013年3月15日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/197,699
(32)【優先日】2014年3月5日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】シーラヴァント ガンガーダル
(72)【発明者】
【氏名】ジョシ マハデヴ
(72)【発明者】
【氏名】青木 裕司
【合議体】
【審判長】
辻本 泰隆
【審判官】
恩田 春香
【審判官】
小田 浩
(56)【参考文献】
【文献】
特開2004−119859(JP,A)
【文献】
国際公開第2011/106235(WO,A2)
【文献】
特開2011−54639(JP,A)
【文献】
特表2002−502117(JP,A)
【文献】
特開平8−335583(JP,A)
【文献】
特開平8−277193(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L21/205,21/683
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
頂面を有するサセプタプレートと、
前記頂面内に形成される中央の凹みであって、前記凹みの上端が前記凹みの範囲を定める連続的なエッジによって画定された凹みと、
前記凹み内に前記凹みの前記連続的なエッジに沿って配置された複数の斜め支持要素であって、各斜め支持要素が、前記凹みの中心に向かって下方へ傾斜し、前記凹みによって範囲が定められる斜め支持要素の頂点を備え、前記頂点は前記凹みの連続的なエッジに接し、前記凹みの連続的なエッジの前記凹みの上端から延びている第1の表面を備える複数の斜め支持要素と
を備え、
前記第1の表面は、基板支持体上に配置されるとき、基板のエッジを支持するように構成され、
前記凹み内に位置する複数のリフトピン孔であって、リフトピンモジュールが前記複数のリフトピン孔のそれぞれを通過して基板を上下させることを可能にする複数のリフトピン孔をさらに備え、
前記斜め支持要素の少なくとも1つが、前記基板支持体の共通の半径に沿ってリフトピン孔と位置合わせされる基板支持体。
【請求項2】
前記第1の表面の傾斜が、水平から0.5度〜18度である、請求項1に記載の基板支持体。
【請求項3】
前記サセプタプレートが、炭化ケイ素コーティングを有する炭素黒鉛のベースを含む、請求項1に記載の基板支持体。
【請求項4】
前記凹みが、3〜12個の斜め支持要素を備える、請求項1から3のいずれか1項に記載の基板支持体。
【請求項5】
各斜め支持要素が、隣接する斜め支持要素から等間隔に隔置される、請求項1から3のいずれか1項に記載の基板支持体。
【請求項6】
前記複数の斜め支持要素が、前記凹み内に一体形成される、請求項1から3のいずれか1項に記載の基板支持体。
【請求項7】
前記複数の斜め支持要素が、前記凹みに取り外し可能に結合される、請求項1から3のいずれか1項に記載の基板支持体。
【請求項8】
前記頂面が、前記凹みの上に形成された段をさらに備え、前記複数の斜め支持要素が、前記段の上に配置される、請求項1から3のいずれか1項に記載の基板支持体。
【請求項9】
前記複数の斜め支持要素が、
前記第1の表面に結合され、前記第1の表面に対して実質上垂直に傾斜した第2の表面と、
前記第1の表面に結合され、前記第2の表面とは反対の方向に前記第1の表面に対して実質上垂直に傾斜した第3の表面とをさらに備える、請求項1から3のいずれか1項に記載の基板支持体。
【請求項10】
前記凹み内に位置する複数のリフトピン孔であって、リフトピンモジュールが前記複数のリフトピン孔のそれぞれを通過して基板を上下させることを可能にする複数のリフトピン孔をさらに備え、前記斜め支持要素のそれぞれが、前記基板支持体の共通の半径に沿って対応するリフトピン孔と位置合わせされる、請求項1から3のいずれか1項に記載の基板支持体。
【請求項11】
前記複数のリフトピン孔が3つのリフトピン孔であり、前記複数の斜め支持要素が3つの斜め支持要素である、請求項10に記載の基板支持体。
【請求項12】
基板を処理する装置であって、
プロセスチャンバと、
基板支持体と、
前記プロセスチャンバ内に前記基板支持体を支持する支持ブラケットと、
前記基板支持体より下に配置され、前記基板支持体の上で基板を上下させるための基板リフトシャフトおよび複数のリフトピンモジュールを備える基板リフトアセンブリとを備え、前記基板支持体が、前記請求項1から11のいずれか1項に記載のものである、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、一般に、半導体処理に関する。
【背景技術】
【0002】
サセプタは、エピタキシャル堆積チャンバなどの基板処理チャンバの処理領域内で基板を保持するために使用される。本発明者らは、従来使用されているサセプタ設計では、基板がサセプタ上に配置されたときにプロセスの不均一性ならびに基板の滑りの問題を招く可能性があることに注目した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、本発明者らは、基板を支持する改善されたサセプタの実施形態を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
基板を支持する装置が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、基板支持体が、頂面を有するサセプタプレートと、頂面内に形成され、エッジによって画定された凹みと、凹み内に凹みのエッジに沿って配置された複数の斜め支持要素であって、各斜め支持要素が、凹みの中心に向かって下方へ傾斜した第1の表面を備える複数の斜め支持要素とを含む。
いくつかの実施形態では、基板支持体が、頂面を有するサセプタプレートと、頂面内に形成され、エッジによって画定された凹みと、凹み内に凹みのエッジに沿って配置された複数の斜め支持要素であって、各斜め支持要素が、凹みの中心に向かって下方へ傾斜した第1の表面を備え、第1の表面の傾斜が水平から約0.5度〜約18度である、複数の斜め支持要素と、凹み内に位置する複数のリフトピン孔であって、リフトピンモジュールが複数のリフトピン孔のそれぞれを通過して基板を上下させることを可能にする複数のリフトピン孔とを含む。
いくつかの実施形態では、基板を処理する装置が、プロセスチャンバと、基板支持体と、プロセスチャンバ内に基板支持体を支持する支持ブラケットと、基板支持体より下に配置され、基板支持体の上で基板を上下させるための基板リフトシャフトおよび複数のリフトピンモジュールを備える基板リフトアセンブリとを含む。基板支持体は、頂面を有するサセプタプレートと、頂面内に形成され、エッジによって画定された凹みと、凹み内に凹みのエッジに沿って配置された複数の斜め支持要素であって、各斜め支持要素が、凹みの中心に向かって下方へ傾斜した第1の表面を備える複数の斜め支持要素とを含む。
本発明の他のさらなる実施形態は、以下に記載する。
上記で簡単に要約し、以下により詳細に論じる本発明の実施形態は、添付の図面に示す本発明の例示的な実施形態を参照することによって理解することができる。しかし、本発明は他の等しく有効な実施形態にも許容されるため、添付の図面は本発明の典型的な実施形態のみを示し、したがって本発明の範囲を限定するとみなされるべきではないことに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】本発明のいくつかの実施形態による基板を支持する装置で使用するのに適したプロセスチャンバの概略側面図である。
【
図2】本発明のいくつかの実施形態による基板を支持する装置を示す図である。
【
図3】本発明のいくつかの実施形態による
図2に示す斜め支持要素を示す図である。
【
図4】本発明のいくつかの実施形態による
図2に示す基板を支持する装置の横断面図である。
【
図5】本発明のいくつかの実施形態による基板を支持する装置を示す図である。
【
図6】本発明のいくつかの実施形態による
図5に示す斜め支持要素を示す図である。
【
図7】本発明のいくつかの実施形態による基板を支持する装置を示す図である。
【
図8】本発明のいくつかの実施形態による
図7に示す斜め支持要素を示す図である。
【
図9】本発明のいくつかの実施形態による基板を支持する装置を示す図である。
【
図10】本発明のいくつかの実施形態による
図9に示す斜め支持要素を示す図である。
【
図11】本発明のいくつかの実施形態による斜め支持要素を支持する段を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
理解を容易にするために、可能な場合、これらの図に共通の同一の要素を指すために、同一の参照番号を使用する。これらの図は原寸に比例して描かれたものではなく、見やすいように簡略化されていることがある。一実施形態の要素および特徴は、さらなる記述がなくても、他の実施形態に有益に組み込むことができることが企図される。
基板を支持する装置が本明細書に提供される。いくつかの実施形態では、本発明の装置は、有利には、基板支持体上に配置されたときに基板が滑るのを防止する1つまたは複数の基板支持要素を提供することができる。いくつかの実施形態では、本発明の装置は、さらに有利には、基板支持要素と基板との間の接触領域を低減させることができ、それによって、基板内の熱勾配によって生じうるプロセスの不均一性を低減させることができる。
【0007】
図1は、本発明のいくつかの実施形態による基板を支持する装置で使用するのに適したプロセスチャンバ100の概略側面図を示す。いくつかの実施形態では、プロセスチャンバ100は、カリフォルニア州サンタクララのApplied Materials,Inc.から利用可能なRP EPI(登録商標)リアクタなどの市販のプロセスチャンバ、またはエピタキシャル堆積プロセスを実行するのに適した任意の適した半導体プロセスチャンバとすることができる。しかし、他のプロセスチャンバを使用することもできる。
【0008】
プロセスチャンバ100は、概して、チャンバ本体110と、支持システム130と、コントローラ140とを備えることができる。チャンバ本体110は、概して、上部部分102と、下部部分104と、筐体120とを含む。上部部分102は、下部部分104上に配置され、リッド106と、クランプリング108と、ライナ116と、底板112と、1つまたは複数の上部加熱ランプ136および1つまたは複数の下部加熱ランプ152と、上部高温計156とを含む。いくつかの実施形態では、リッド106はドーム状の形状因子を有するが、他の形状因子を有するリッド(たとえば、平坦なリッドまたは逆に湾曲したリッド)も企図される。下部部分104は、プロセスガス取入れ口114および排気口118に結合されており、底板アセンブリ121と、下部ドーム132と、基板支持体124と、予熱リング122と、基板リフトアセンブリ160と、基板支持アセンブリ164と、1つまたは複数の上部加熱ランプ138および1つまたは複数の下部加熱ランプ154と、下部高温計158とを備える。「リング」という用語は、予熱リング122など、プロセスチャンバ100の特定の構成要素について説明するために使用するが、これらの構成要素の形状は、円形である必要はなく、それだけに限定されるものではないが、長方形、多角形、楕円形などを含む任意の形状を含むことができることが企図される。
【0009】
処理中、基板101が基板支持体124上に配置される。加熱ランプ136、138、152、および154は、赤外線(IR)放射(たとえば、熱)源であり、動作の際には、基板101全体にわたって所定の温度分布を生成する。リッド106、クランプリング108、および下部ドーム132は石英から形成されるが、他のIRを通すプロセスに適合している材料を使用してこれらの構成要素を形成することもできる。
基板支持アセンブリ164は、概して、基板支持体124に結合された複数の支持ピン166を有する支持ブラケット134を含む。基板リフトアセンブリ160は、基板リフトシャフト126と、基板リフトシャフト126のそれぞれのパッド127上に選択的に位置する複数のリフトピンモジュール161とを備える。いくつかの実施形態では、リフトピンモジュール161は、基板支持体124内のリフトピン孔162を通って可動に配置されたリフトピン128の任意選択の上部部分を備える。動作の際には、基板リフトシャフト126を動かしてリフトピン128に係合させる。係合されると、リフトピン128は、基板支持体124より上へ、たとえばプロセスチャンバへの基板の導入もしくはプロセスチャンバからの基板の取り出しを容易にする位置へ、基板101を持ち上げることができ、またはたとえば処理のために基板支持体124上へ基板101を下げることができる。
【0010】
図2、
図5、
図7、および
図9は、本発明のいくつかの実施形態による基板支持体124の実施形態を示す。基板支持体124は、頂面204を有するサセプタプレート202を備える。サセプタプレート202は、適したサセプタプレート材料、たとえば炭化ケイ素コーティングを有する炭素黒鉛のベースから作ることができる。いくつかの実施形態では、頂面204内に凹み206が形成される。いくつかの実施形態では、凹み206は、エッジ208によって画定される。
【0011】
いくつかの実施形態では、凹み206内に3つ以上の斜め支持要素214が配置される。いくつかの実施形態では、斜め支持要素214は、凹み206のエッジ208に沿って配置される。それぞれの斜め支持要素214は、凹み206の中心210に向かって下方へ傾斜した第1の表面220を有する。いくつかの実施形態では、第1の表面220の傾斜は、水平から約0.5度〜約18度である。従来の基板支持体は、そのエッジ全体に沿って表面に接触して支持する棚部を備えるが、本発明者らは、支持表面と基板との間の接触点を低減させることで、基板のエッジとサセプタとの間の熱伝達によって引き起こされる熱勾配による不均一性が低減されることに注目した。したがって、本発明者らは、基板を支持するために3つ以上の斜め支持要素214を有する基板支持体124を提供する。
【0012】
図2および
図5は、3つの斜め支持要素214を有するサセプタプレート202を示す。いくつかの実施形態では、
図7および
図9に示すように、サセプタプレート202は、4つ、6つ、12個、またはそれ以上の斜め支持要素など、4つ以上の斜め支持要素214を有することができる。たとえば、
図7は、12個の斜め支持要素214を有するサセプタプレートを示し、
図9は、4つの斜め支持要素214を有するサセプタプレートを示す。たとえば
図2〜10に示すいくつかの実施形態では、斜め支持要素214は、斜め支持要素214の角度に応じて長さを変動させることができる。斜め支持要素214はまた、幅も変動させることができる。たとえば、斜め支持要素214の数および幅は、基板の周囲の接触点および接触位置の総数ならびに基板と斜め支持要素214との間の総接触表面積を制御するように選択することができる。
【0013】
図4は、本発明のいくつかの実施形態による
図2に示すサセプタプレート202の横断面図を示す。斜め支持要素214は、凹み206内に凹み206のエッジ208に沿って配置される。斜め支持要素214は、凹み206の中心210に向かって下方へ傾斜した第1の表面220を備える。凹み206内のリフトピン孔162を通って可動に配置されたリフトピン128が、サセプタプレート202より上へ基板101を持ち上げることができ、または第1の表面220上へ基板101を下げることができ、したがって、基板101が存在するとき、基板101の裏側は、サセプタプレート202の凹み206を覆って配置されるが、凹み206から隔置される。いくつかの実施形態では、斜め支持要素214は、凹み206内に一体形成される。いくつかの実施形態では、斜め支持要素214は、凹み206に結合された別個の構成要素である。
いくつかの実施形態では、
図2に示すように、どの斜め支持要素214も、リフトピン孔162と位置合わせされない。いくつかの実施形態では斜め支持要素214の少なくとも1つ、またはいくつかの実施形態ではすべてが、共通の半径に沿って位置する対応するリフトピン孔と位置合わせされる。いくつかの実施形態では、3つのリフトピン孔が設けられる。いくつかの実施形態では、3つのリフトピン孔が設けられ、3つの斜め支持要素214がそれぞれ、3つのリフトピン孔のうちの対応する1つと位置合わせされる。
図7に示す実施形態では、リフトピン孔はそれぞれ、共通の半径に沿って位置する斜め支持要素214の1つと位置合わせされる。いくつかの実施形態では、斜め支持要素214の少なくとも1つをリフトピン孔162と位置合わせすることで、斜め支持要素214の上に配置されたときに基板の滑りを低減させることができる。いくつかの実施形態では、斜め支持要素214の少なくとも1つは、隣接する斜め支持要素214から等間隔に隔置される。いくつかの実施形態では、斜め支持要素214の少なくとも1つは、隣接する斜め支持要素214から等しくない距離をあけて隔置される。
【0014】
図3および
図6は、凹み206の中心に向かって下方へ傾斜した第1の表面220を有する斜め支持要素214の一実施形態を示す。
図7〜10は、凹み206の中心に向かって下方へ傾斜した第1の表面220と、第1の表面220に結合され、第1の表面220に対して実質上垂直に傾斜した第2の表面702と、第1の表面220に結合され、第2の表面702とは反対の方向に第1の表面220に対して実質上垂直に傾斜した第3の表面704とを有する斜め支持要素214の一実施形態を示す(たとえば、切頭角錐の形状)。
【0015】
いくつかの実施形態では、
図11に示すように、サセプタプレート202は、凹み206のエッジ208に沿って凹み206内に形成された段1102を有する。いくつかの実施形態では、複数の斜め支持要素214は、上記の構成のいずれかで、段1102の上に完全に配置することができる。斜め支持要素214を段の上に配置することで、有利には、たとえば斜め支持要素214の角度を低減させることによって、基板支持体124の上に配置されたときの基板の滑りを低減させながら、凹み206によって提供される基板とサセプタプレート202との分離を維持する。
【0016】
図1に戻ると、支持システム130は、プロセスチャンバ100内の所定のプロセス(たとえば、エピタキシャル膜の成長)を実行および監視するために使用される構成要素を含む。そのような構成要素には、概して、プロセスチャンバ100の様々なサブシステム(たとえば、ガスパネル、ガス分布導管、真空および排気サブシステムなど)およびデバイス(たとえば、電源、プロセス制御機器など)が含まれる。これらの構成要素は、当業者にはよく知られており、見やすいように図面から省略する。
【0017】
コントローラ140は、プロセスチャンバ100の構成要素を制御するようにプロセスチャンバ100に提供および結合することができる。コントローラ140は、基板プロセスチャンバの動作を制御するのに適した任意のコントローラとすることができる。コントローラ140は、概して、中央処理装置(CPU)142と、メモリ144と、支持回路146とを備え、直接(
図1に示す)、あるいはプロセスチャンバおよび/もしくは支持システムに付随するコンピュータ(もしくはコントローラ)を介して、プロセスチャンバ100および支持システム130に結合され、プロセスチャンバ100および支持システム130を制御する。
CPU142は、産業用の設定で使用することができる汎用コンピュータプロセッサの任意の形態とすることができる。支持回路146は、CPU142に結合されており、キャッシュ、クロック回路、入出力サブシステム、電源などを備えることができる。コントローラ140のメモリ144内に、ソフトウェアルーチンを記憶することができる。ソフトウェアルーチンは、CPU142によって実行されたとき、CPU142を特定目的コンピュータ(コントローラ)140に変換する。ソフトウェアルーチンはまた、コントローラ140から離れて位置する第2のコントローラ(図示せず)によって記憶および/または実行することができる。別法または組合せとして、いくつかの実施形態では、たとえばプロセスチャンバ100がマルチチャンバ処理システムの一部である場合、マルチチャンバ処理システムの各プロセスチャンバは、本明細書に開示する本発明の方法のうち、その特定のプロセスチャンバ内で実行することができる部分を制御する独自のコントローラを有することができる。そのような実施形態では、個々のコントローラは、コントローラ140と同様に構成することができ、プロセスチャンバ100の動作と同期するようにコントローラ140に結合することができる。
【0018】
上記は本発明の実施形態を対象とするが、本発明の他のさらなる実施形態も、本発明の基本的な範囲から逸脱することなく考案することができる。