【実施例1】
【0013】
図1は、本発明に係る出力バッファ100の一例を示す回路図である。スリーステートバッファとしての出力バッファ100は、半導体IC(Integrated Circuit)チップに形成されている。出力バッファ100は、当該半導体ICチップに形成されている内部回路(図示せず)で生成された論理レベル0又は1を表す2値の信号を入力信号INとして受ける。また、出力バッファ100は、イネーブル状態又はディスエイブル状態を表す2値のイネーブル制御信号EBを受ける。更に、出力バッファ100は、内蔵プルアップの実行又は停止を表す2値(論理レベル0又は1)の内蔵プルアップ制御信号PONを受ける。出力バッファ100は、当該内蔵プルアップ制御信号PONが内蔵プルアップの実行を表す論理レベル0である場合には出力ラインLLをプルアップするという、内臓プルアップ機能を有する。
【0014】
図1に示すように、出力バッファ100は、pチャネルMOS(Metal Oxide Semiconductor)型の出力トランジスタP1、nチャネルMOS型の出力トランジスタN1、インバータIV、ナンドゲートNA及びオアゲートOGを含む主回路と、トレラント回路TOLと、内蔵プルアップ回路PLPとを含む。
【0015】
インバータIVは、論理レベル0又は1を表すイネーブル制御信号EBの論理レベルを反転させた反転イネーブル制御信号をノアゲートNRに供給する。ノアゲートNRは、この反転イネーブル制御信号が論理レベル1である場合には論理レベル0の負側出力駆動信号Gnを出力トランジスタN1のゲートに供給する。一方、この反転イネーブル制御信号が論理レベル0である場合には、ノアゲートNRは、入力信号INの論理レベルを反転させた信号を負側出力駆動信号Gnとして出力トランジスタN1のゲートに供給する。出力トランジスタN1のソースには接地電位GNDが印加されており、そのドレインは、トレラント回路TOLのnチャネルMOS型のトランジスタN2を介して出力ラインLLに接続されている。
【0016】
ナンドゲートNAは、イネーブル制御信号EBが論理レベル1である場合には、入力信号INの論理レベルを反転させた反転入力信号を入力信号ノードL1に供給する。一方、
イネーブル制御信号EBが論理レベル0である場合には、ナンドゲートNAは、論理レベル1固定の反転入力信号を入力信号ノードL1を介してトレラント回路TOLに供給する。なお、トレラント回路TOLは、入力信号ノードL1で受けた反転入力信号を正側出力駆動信号Gpとし、これを出力駆動ノードPGを介して出力トランジスタP1のゲートに供給する。
【0017】
上記した構成により、主回路(P1、N1、NA、IV、NR)は、
図2に示すように、論理レベル1のイネーブル信号EBを受けている間は、入力信号INの論理レベルに対応した電位を有する出力信号OUTを出力ラインLLを介して出力する。すなわち、論理レベル1の入力信号INを受けた場合には、トレラント回路TOLを介して論理レベル0の正側出力駆動信号Gpが出力トランジスタP1のゲートに供給される。これにより、出力トランジスタP1は、オン状態となり、電源電位VDDを有する論理レベル1の出力信号OUTを出力ラインLLに送出する。一方、論理レベル0の入力信号INを受けた場合には、主回路のノアゲートNRが論理レベル1の負側出力駆動信号Gnを、出力トランジスタN1のゲートに供給する。よって、出力トランジスタN1がオン状態となり、接地電位GNDを有する論理レベル0の出力信号OUTが出力ラインLLを介して出力される。
【0018】
尚、論理レベル0のイネーブル信号EBを受けている間は、主回路(P1、N1、NA、IV、NR)は、
図2に示すように出力ラインLLをハイインピーダンス状態に設定する。つまり、論理レベル0のイネーブル信号EBに応じて正側出力駆動信号Gpが論理レベル1、負側出力駆動信号Gnが論理レベル0となるので、出力トランジスタP1及び出力トランジスタN1は共にオフ状態となる。これにより、出力ラインLLがハイインピーダンス状態に設定される。
【0019】
トレラント回路TOLは、pチャネルMOS型のトランジスタP2〜P4及びP9と、nチャネルMOS型のトランジスタN2及びN3と、を含む。トランジスタN2のゲートには電源電位VDDが印加されており、そのソースは、出力トランジスタN1のドレインに接続されている。
【0020】
トランジスタP2のゲートには電源電位VDDが印加されており、そのドレインは出力ラインLLに接続されている。トランジスタP2のソースは、出力駆動ノードPGに接続されている。
【0021】
トランジスタP3及びN3のソースは共に入力信号ノードL1に接続されており、それぞれのドレインは共に出力駆動ノードPGに接続されている。ただし、トランジスタP3のゲートは出力ラインLLに接続されており、トランジスタN3のゲートには電源電位VDDが印加されている。つまり、トランジスタN3はオン状態に固定されており、入力信号ノードL1と出力駆動ノードPGとを常に電気的に接続する。トランジスタP3は、出力ラインLLの電位が所定値よりも高い場合にはオフ状態となる一方、出力ラインLLの電位が所定値以下である場合にはオン状態となって入力信号ノードL1及び出力駆動ノードPG間を電気的に接続する。トランジスタN3及びP3は、入力信号ノードL1で受けた反転入力信号を正側出力駆動信号Gpとして、出力駆動ノードPGを介して出力トランジスタP1のゲートに供給するCMOS(complementary metal oxide semiconductor)スイッチとして機能する。
【0022】
トランジスタP4のゲートは出力ラインLLに接続されており、そのドレインには電源電位VDDが印加されている。トランジスタP9のドレインは出力駆動ノードPGに接続されており、そのソースには電源電位VDDが印加されている。トランジスタP9のゲートは、内蔵プルアップ回路PLPの内蔵プルアップ駆動ノードPUGに接続されている。
【0023】
内蔵プルアップ回路PLPは、pチャネルMOS型のトランジスタP5〜P8、及びnチャネルMOS型のトランジスタN4を含む。
【0024】
トランジスタN4及びP7のソースは共に、内蔵プルアップ制御信号PONの供給を受けるノードL2に接続されており、それぞれのドレインは共に内蔵プルアップ駆動ノードPUGに接続されている。ただし、トランジスタP7のゲートは出力ラインLLに接続されており、トランジスタN4のゲートには電源電位VDDが印加されている。つまり、トランジスタN4はオン状態に固定されており、ノードL2と内蔵プルアップ駆動ノードPUGとを常に電気的に接続する。トランジスタP7は、出力ラインLLの電位が所定値よりも高い場合にはオフ状態となる一方、出力ラインLLの電位が所定値以下である場合にはオン状態となってノードL2及び内蔵プルアップ駆動ノードPUG間を電気的に接続する。トランジスタN4及びP7は、内蔵プルアップ制御信号PONを、内蔵プルアップ駆動ノードPUGを介してトランジスタP5のゲートに供給するCMOSスイッチとして機能する。
【0025】
プルアップスイッチとしてのトランジスタP5のソースには電源電位VDDが印加されており、ドレインは出力ラインLLに接続されている。トランジスタP5は、内蔵プルアップ制御信号PONが内蔵プルアップの実行を表す論理レベル0である場合にオン状態となり、電源電位VDDを出力ラインLLに印加する。つまり、トランジスタP5は出力ラインLLを電源電位VDDにプルアップするのである。一方、内蔵プルアップ制御信号PONが内蔵プルアップの停止を表す論理レベル1である場合には、トランジスタP5はオフ状態となり、電源電位VDDの出力ラインLLへの供給を停止する。つまり、トランジスタP5は出力ラインLLへの電源電位VDDの接続を遮断するのである。尚、トランジスタP5のオン抵抗は、上記した出力トランジスタP1のオン抵抗よりも高抵抗である。
【0026】
トランジスタP6のゲートには電源電位VDDが印加されており、そのドレインは出力ラインLLに接続されている。トランジスタP6のソースは、内蔵プルアップ駆動ノードPUGに接続されている。
【0027】
トランジスタP8のドレインは内蔵プルアップ駆動ノードPUGに接続されており、そのソースには電源電位VDDが印加されている。トランジスタP8のゲートは、トレラント回路TOLの出力駆動ノードPGに接続されている。
【0028】
尚、
図1に示すように、トレラント回路TOL及び内蔵プルアップ回路PLPに含まれるpチャネルMOS型のトランジスタP2〜P9各々のバックゲートは、pチャネルMOS型の出力トランジスタP1のバックゲートに接続されている。
【0029】
以下に、トレラント回路TOLの動作について、
図3に示すように、出力バッファ100の出力端が抵抗Rを介して、電源電位VDDよりも高電位であるプルアップ電位VPにプルアップされている場合を例にとって説明する。
【0030】
このような出力バッファ100の外部でのプルアップにより、プルアップ電位VPが、出力ラインLLを介して出力トランジスタP1、トランジスタP2及びトランジスタN2各々のドレインと、トランジスタP3及びP4各々のゲートとに印加される。
【0031】
ここで、出力トランジスタN1は、接地電位GNDが供給される接地ライン及び出力ラインLL間において、トランジスタN2とカスコード接続されている。これにより、プルアップ電位VPは、トランジスタN2及び出力トランジスタN1によって分圧される。つまり、トランジスタN2は自身のドレインにプルアップ電位VPが印加されるものの、自身のゲートには電源電位VDDが印加されているので、トランジスタN2のソースの電位は、電源電位VDDから自身の閾値電圧Vthを差し引いた電位となる。よって、この電位が出力トランジスタN1のドレインに印加されることになる。これにより、トランジスタN2及び出力トランジスタN1各々のソース・ドレイン間電圧は、プルアップ電位VP及び接地電位GND間電圧に比べて低くなる。従って、出力バッファ100の出力端が電源電位VDDよりも高いプルアップ電位VPにプルアップされていても、トランジスタN2及び出力トランジスタN1の素子破壊が防止される。
【0032】
また、トランジスタP4は、プルアップ電位VPが出力ラインLLに印加されていない場合にはオン状態となり、電源電位VDDを全てのpチャネル型のMOSトランジスタ(P1〜P9)に供給している。しかしながら、プルアップ電位VPが出力ラインLLに印加されると、トランジスタP4はオフ状態となり、プルアップ電位VPに基づく電流が、出力トランジスタP1及びトランジスタP2のドレインを介して夫々のバックゲートに流入する。その結果、pチャネルMOS型の各トランジスタ(P1〜P4、P9)の基板電位(nウェル電位)がプルアップ電位VPに設定される。よって、トランジスタP3及びP4のゲートに電源電位VDDよりも高いプルアップ電位VPが印加されても、この際、夫々のバックゲートもプルアップ電位VPに設定されるので、これらトランジスタP3及びP4の動作の信頼性を確保することが可能となる。
【0033】
また、プルアップ電位VPが出力ラインLLを介してトランジスタP2のドレインに供給されると、当該トランジスタP2がオン状態となり、出力ラインLL及び出力駆動ノードPG間が電気的に接続される。これにより、出力駆動ノードPGは、出力ラインLL及びトランジスタP2を介してプルアップ電位VPに設定される。よって、出力トランジスタP1のゲート及びバックゲートは共にプルアップ電位VPに設定されるので、出力トランジスタP1は確実にオフ状態となる。従って、出力トランジスタP1のドレインに、自身のソースに印加されている電源電位VDDよりも高電位のプルアップ電位VPが印加されても、出力ラインLLから出力トランジスタP1を経由した電源電位VDDへの電流の流入が抑制される。
【0034】
従って、トレラント回路TOLによれば、出力端子側から出力バッファ100の出力トランジスタP1及びナンドゲートNAに流入する電流が抑制され、且つ出力トランジスタN1の素子破壊が防止される。
【0035】
次に、
図1に示す内蔵プルアップ回路PLPの動作について説明する。
【0036】
内蔵プルアップ回路PLPのトランジスタP5は、CMOSスイッチ(P7、N4)を介して、論理レベル0の内蔵プルアップ制御信号PONが供給された場合にオン状態となり、出力ラインLLを電源電位VDDにプルアップする。一方、当該CMOSスイッチ(P7、N4)を介して論理レベル1の内蔵プルアップ制御信号PONが供給された場合には、トランジスタP5はオフ状態となり、出力ラインLLの電源電位VDDへの接続を遮断する。
【0037】
すなわち、出力バッファ100内に内蔵プルアップ回路PLPを設けることにより、
出力バッファ100の出力ラインLLを、内蔵プルアップ制御信号PONに応じて適宜、電源電位VDDにプルアップ(以下、内蔵プルアップとも称する)することが可能となる。
【0038】
よって、出力バッファ100を例えば双方向バッファの出力部として用いる場合には、自身の出力ラインLLを適宜、内部で電源電位VDDにプルアップすることにより、双方向バッファの入力部のインバータに流れる貫通電流を抑えることが可能となる。
【0039】
尚、内蔵プルアップ回路PLPにも、出力バッファ100の外部でプルアップされたプルアップ電位に伴いトランジスタP5及び内蔵プルアップ制御信号PONの供給元(図示せぬ)に流入してしまう電流を抑制する為に、トランジスタP2と同様な動作を為すトランジスタP6及びCMOSスイッチ(N4、P7)が設けられている。
【0040】
すなわち、電源電位VDDよりも高いプルアップ電位が出力ラインLLを介してトランジスタP6のドレインに供給されると、当該トランジスタP6がオン状態となり、出力ラインLL及び内蔵プルアップ駆動ノードPUG間が電気的に接続される。これにより、内蔵プルアップ駆動ノードPUGは、出力ラインLL及びトランジスタP6を介してプルアップ電位に設定される。よって、内蔵プルアップ用のトランジスタP5のゲート及びバックゲートは共にプルアップ電位に設定されるので、トランジスタP5はオフ状態となる。従って、当該トランジスタP5のドレインに、自身のソースに印加されている電源電位VDDよりも高いプルアップ電位が印加されても、出力ラインLLからトランジスタP5を経由した電源電位VDDへの電流の流入が抑制される。
【0041】
また、上述したように内蔵プルアップ駆動ノードPUGはプルアップ電位に設定されるが、出力ラインLLもプルアップ電位に設定されていることからトランジスタP7はオフ状態になっている。よって、内蔵プルアップ駆動ノードPUGの電位はトランジスタP7及びN4のうちのN4だけを介して、内蔵プルアップ制御信号PONの供給元の出力端に印加される。この際、トランジスタN4のドレインにはプルアップ電位が印加されるものの、当該トランジスタN4のソースの電位は、電源電位VDDから自身の閾値電圧Vthを差し引いた電位となる。よって、トランジスタN4のソースの電位(VDD−Vth)が内蔵プルアップ制御信号PONの供給元の出力端に印加されることになる。つまり、内蔵プルアップ駆動ノードPUGはトランジスタP6を介してプルアップ電位に設定されているものの、この際、内蔵プルアップ制御信号PONの供給元の出力端は、プルアップ電位よりも低い電位(VDD−Vth)に設定される。これにより、内蔵プルアップ制御信号PONの供給元の内部への電流の流入が抑制される。
【0042】
ところで、
図1に示す構成によると、出力ラインLLが電源電位VDDに設定されていると、トランジスP3及びP7が共にオフ状態になる。
【0043】
よって、内蔵プルアップ回路PLPでは、CMOSスイッチ(N4、P7)のうちの片側のトランジスタN4だけで、内蔵プルアップ制御信号PONを内蔵プルアップ駆動ノードPUGを介してトランジスタP5のゲートに供給することになる。従って、内蔵プルアップの停止を表す論理レベル1の内蔵プルアップ制御信号PONを内蔵プルアップ回路PLPが受けても、内蔵プルアップ駆動ノードPUGの電位を論理レベル1に対応した電位に到らせることが出来ない場合がある。よって、トランジスタP5を完全にオフ状態に維持することができなくなり、トランジスタP5から出力ラインLLに電流が送出される虞が生じる。
【0044】
同様に、出力ラインLLが電源電位VDDに設定されていると、トレラント回路TOLでは、CMOSスイッチ(N3、P3)のうちの片側のトランジスタN3だけで、正側出力駆動信号Gpを出力駆動ノードPGを介して出力トランジスタP1のゲートに供給することになる。従って、出力をハイインピーダンスに設定することを表すイネーブル信号EBを受けても、出力駆動ノードPGの電位を論理レベル1に対応した電位に到らせることが出来ない場合がある。よって、出力トランジスタP1をオフ状態に維持することができなくなり、当該出力トランジスタP1から出力ラインLLに電流が送出される虞が生じる。
【0045】
例えば、出力バッファ100の外部でプルアップは行わず、内蔵プルアップ回路PLPによって出力ラインLLをプルアップする場合には、論理レベル0のイネーブル信号EB及び論理レベル0の内蔵プルアップ制御信号PONを出力バッファ100に供給することになる。これにより、トレラント回路TOLのトランジスP3及び内蔵プルアップ回路PLPのP7が共にオフ状態となる。また、内蔵プルアップ回路PLPのトランジスタP5がオン状態となり、電源ラインLLが電源電位VDDにプルアップされる。よって、トランジスタP3がオフ状態となり、トレラント回路TOLのCMOSスイッチ(P3、N3)の駆動能力がその分だけ低下する。従って、出力駆動ノードPGの電位を、出力トランジスタP1を確実にオフ状態に設定し得る電位(VDD)まで増加することができなくなる虞が生じる。出力駆動ノードPGを電源電位VDDに維持できないと、出力トランジスタP1から出力ラインLLに電流が送出されてしまい、内蔵プルアップ状態にある際の出力バッファ100のインピーダンスが所望のインピーダンスとは異なるものになってしまう。
【0046】
そこで、かかる不具合を解消する為に出力バッファ100には、電位補償回路として、出力駆動ノードPGをプルアップするトランジスタ
P9、及び内蔵プルアップ駆動ノードPUGをプルアップするトランジスタ
P8が設けられている。トランジスタP8は、出力駆動ノードPGが論理レベル1に対応した高電位の状態にある間はオフ状態となる一方、出力駆動ノードPGが論理レベル0に対応した低電位の状態にある間はオン状態となって内蔵プルアップ駆動ノードPUGに電源電位VDDを印加する。トランジスタP9は、内蔵プルアップ駆動ノードPUGが論理レベル1に対応した高電位の状態にある間はオフ状態となる一方、内蔵プルアップ駆動ノードPUGが論理レベル0に対応した低電位の状態にある間はオン状態となり、出力駆動ノードPGに電源電位VDDを印加する。
【0047】
ここで、内蔵プルアップの状態にする為に、論理レベル0の内蔵プルアップ制御信号PONを出力バッファ100に供給すると、トランジスタP5が電源電位VDDで出力ラインLLを内蔵プルアップする。更に、当該論理レベル0の内蔵プルアップ制御信号PONに応じてトランジスタP9がオン状態となり、電源電位VDDで出力駆動ノードPGがプルアップされる。これにより、CMOSスイッチ(N3、P3)の駆動能力の低下に拘わらず、出力駆動ノードPGが電源電位VDDに設定されるので、出力トランジスタP1を確実にオフ状態に維持しておくことが可能となる。
【0048】
よって、出力バッファ100が内蔵プルアップの状態に設定されたが故にCMOSスイッチ(N3、P3)の駆動能力が低下しても、内蔵プルアップ状態にある際の出力バッファ100のインピーダンスを所望のインピーダンスにすることが可能となる。
【0049】
更に、
図1に構成では、出力トランジスタP1がオン状態となって論理レベル1に対応した出力信号OUTを出力している間、つまり出力駆動ノードPGが論理レベル0に対応した低電位の状態にある間は、電位補償回路としてのトランジスタP8がオン状態となって内蔵プルアップ駆動ノードPUGが電源電位VDDにプルアップされる。これにより、CMOSスイッチ(N4、P7)の駆動能力の低下に拘わらず、出力トランジスタP1がオン状態になっている間は、内蔵プルアップ駆動ノードPUGが電源電位VDDに設定されるので、内蔵プルアップ用のトランジスタP5を確実にオフ状態に維持しておくことができる。よって、トランジスタP5に流れる無効な電流の消費を抑えることが可能となる。
【0050】
尚、上記実施例では、
図1に示すようなトレラント回路TOL及び内蔵プルアップ回路PLPを含む出力バッファ100としてその構成を説明したが、この出力バッファ100を双方向バッファの出力部として用いるようにしても良い。この際、入力部のインバータの前段に
図1に示すようなトレラント回路TOLを設けるようにしても良い。
【0051】
また、トレラント回路として、トランジスタP2〜P4、P6、P7、N3及びN4を含むものを採用しているが、CMOSスイッチを構成するトランジスタP3、N3だけであっても良い。
【0052】
要するに、イネーブル制御信号(EB)がイネーブルを表す場合には入力信号(IN)のレベルに対応した電位を出力ライン(LL)に印加する一方、イネーブル制御信号がディスエイブルを表す場合には出力ラインをハイインピーダンス状態に設定する出力バッファ100として、以下のトレラント回路、出力素子、内蔵プルアップ回路及び電位補償回路を備えたものであれば良いのである。トレラント回路(TOL)は、入力信号を受ける入力信号ノード(L1)及び出力駆動ノード(PG)間を電気的に接続する第1のスイッチ素子(N3)と、出力ラインの電位が所定値以下である場合には入力信号ノード及び出力駆動ノード間を電気的に接続する一方、出力ラインの電位が所定値よりも高い場合には接続を遮断する第2のスイッチ素子(
P3)と、を含む。出力素子(P1)は、電源電位(VDD)に基づき出力駆動ノードの電位に対応したレベルを有する出力信号(OUT)を生成して出力ラインに供給する。内蔵プルアップ回路(PLP)は、内蔵プルアップの実行又は停止を表す内蔵プルアップ制御信号(PON)を受け、内蔵プルアップ制御信号が実行を表す場合(例えば論理レベル0)には電源電位で出力ラインをプルアップする一方、内蔵プルアップ制御信号が停止を表す場合(例えば論理レベル1)には出力ラインの電源電位への接続を遮断する。電位補償回路は、内蔵プルアップ制御信号が実行を表す場合に電源電位を出力駆動ノードに印加する。