特許第6875165号(P6875165)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6875165
(24)【登録日】2021年4月26日
(45)【発行日】2021年5月19日
(54)【発明の名称】排水システム及びサーバ装置
(51)【国際特許分類】
   E03F 5/22 20060101AFI20210510BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20210510BHJP
【FI】
   E03F5/22
   H04Q9/00 301B
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-61189(P2017-61189)
(22)【出願日】2017年3月27日
(65)【公開番号】特開2018-162622(P2018-162622A)
(43)【公開日】2018年10月18日
【審査請求日】2020年1月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000239
【氏名又は名称】株式会社荏原製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100167553
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 久典
(74)【代理人】
【識別番号】100189326
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 崇暢
(72)【発明者】
【氏名】辻村 学
(72)【発明者】
【氏名】早房 まき
【審査官】 石川 信也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−112530(JP,A)
【文献】 特開2005−351031(JP,A)
【文献】 特表2015−515558(JP,A)
【文献】 特開平11−131584(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03F 1/00−11/00
H04Q 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
汚水発生源で発生する汚水を集水する集水部と、該集水部に集水された汚水を外部に排出する圧送ポンプとを備える排水システムにおいて、
前記汚水発生源から前記集水部に集水される汚水の量を検出し、検出結果を示す検出情報をネットワークに送信する検出装置と、
前記検出装置から前記ネットワークに送信される前記検出情報を収集して統計処理を行い、前記集水部における集水量の急増が見込まれる時刻よりも前の時点において前記圧送ポンプを動作させる制御を行うサーバ装置と、
を備える排水システム。
【請求項2】
前記サーバ装置は、前記排水システムに最適な前記集水部の容量及び前記圧送ポンプの能力を求める処理を行い、該処理の結果を示す情報を出力する、請求項1記載の排水システム。
【請求項3】
前記検出装置は、前記汚水発生源から前記集水部までの間に設けられて前記集水部に集水される汚水の流量を検出する流量センサ、又は前記汚水発生源から前記集水部までの間に設けられた弁装置の開閉を検出する開閉センサである、請求項1又は請求項2記載の排水システム。
【請求項4】
前記汚水発生源の近傍に設置された貯水部と、
前記貯水部の最低水位以下に一端が接続された吸引管と、
前記吸引管の他端に接続された弁装置と、
一端が前記弁装置に接続され、他端が前記集水部に接続された負圧排水管と、
前記集水部に負圧管を介して接続された真空ポンプと、
を備える請求項1から請求項3の何れか一項に記載の排水システム。
【請求項5】
汚水発生源で発生する汚水を集水する集水部と、該集水部に集水された汚水を外部に排出する圧送ポンプとを備える排水システムで用いられるサーバ装置であって、
前記汚水発生源から前記集水部に集水される汚水の量を検出し、検出結果を示す検出情報をネットワークに送信する検出装置から、前記ネットワークに送信される前記検出情報を収集して統計処理を行い、前記集水部における集水量の急増が見込まれる時刻よりも前の時点において前記圧送ポンプを動作させる制御を行う、サーバ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、排水システム及びサーバ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
排水システムは、重力式の排水システムと、真空式の排水システムとに大別される。重力式の排水システムは、重力による自然流下を利用して汚水等の排水を行うシステムであり、真空式の排水システムは、真空ポンプを用いて配管内を負圧状態に保ち、配管内の圧力と大気圧との圧力差を利用して汚水等の排水を強制的に行うシステムである。重力式の排水システムは、重力による自然流下を利用するものであるから、下流向きに続く下降勾配を必要とするのに対し、真空式の排水システムは、配管内の圧力と大気圧との圧力差を利用するものであるから、下降勾配を必ずしも必要とせず、逆勾配でも排水することが可能である。
【0003】
以下の特許文献1には、従来の真空式の排水システムの一例が開示されている。具体的に、以下の特許文献1には、汚水の液面高さが吸引管の一端よりも高い位置にある状態で汚水の排水を停止可能にして、排水時の空気等の気体の吸引を回避して液体のみを吸引して排水することで、騒音及び配管の振動を抑えるようにした排水システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013−7211号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述した真空式の排水システムの一種に、吸引された汚水等を集める集水タンクと、集水タンク内の汚水等を外部に圧送する圧送ポンプとを備え、集水タンクが満水状態にならないように圧送ポンプを制御するシステムがある。このような排水システムでは、例えば集水タンク内に設けられた液面センサ(汚水等の液面を検出するセンサ)の検出結果に基づいて、集水タンクが満水状態に至る前に予め圧送ポンプを制御して汚水等を外部に圧送することで、集水タンクが満水状態にならないようにしている。
【0006】
しかしながら、このような排水システムにおいても、排水が集中する状況が生ずると集水タンクが満水状態になる可能性が考えられる。例えば、集合住宅等の建物に設けられている場合において、テレビで放映される人気イベントのコマーシャルの時間に集中して排水が行われるといった状況では、圧送ポンプの能力が追いつかずに集水タンクが満水状態になる可能性が考えられる。
【0007】
従来は、容量のより大きな集水タンクを設け、或いは能力のより高い圧送ポンプを設けることで、上記の排水が集中する状況が生じたとしても、集水タンクが満水状態とならないようしていた。集水タンクは、容量が増大するにつれて高価になるとともに大きな設置スペースが必要になる傾向がある。圧送ポンプも同様に、能力が高くなるにつれて高価になるとともに大きな設置スペースが必要になる傾向がある。
【0008】
上記の排水が集中する状況は、希な状況であるにも関わらず、高価且つ設置スペースの必要となる大容量の集水タンク及び高性能の圧送ポンプを設置することは非効率であると考えられる。尚、このような問題点は、真空式の排水システムに限って生ずる固有の問題という訳ではなく、集水タンクと圧送ポンプとを備える排水システム一般について生ずる問題である。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、効率的な運用が可能な排水システム及びサーバ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の排水システムは、汚水発生源(11)で発生する汚水を集水する集水部(16)と、該集水部に集水された汚水を外部に排出する圧送ポンプ(18)とを備える排水システム(1)において、前記汚水発生源から前記集水部に集水される汚水の量を検出し、検出結果を示す検出情報をネットワーク(N)に送信する検出装置(20)と、前記検出装置から前記ネットワークに送信される前記検出情報を収集して予め規定された処理を行い、該処理の結果に基づいて前記圧送ポンプの制御を行うサーバ装置(21)と、を備える。
また、本発明の排水システムは、前記サーバ装置が、前記排水システムに最適な前記集水部の容量及び前記圧送ポンプの能力を求める処理を行い、該処理の結果を示す情報を出力する。
また、本発明の排水システムは、前記検出装置が、前記汚水発生源から前記集水部までの間に設けられて前記集水部に集水される汚水の流量を検出する流量センサ、又は前記汚水発生源から前記集水部までの間に設けられた弁装置の開閉を検出する開閉センサである。
また、本発明の排水システムは、前記汚水発生源の近傍に設置された貯水部(12)と、前記貯水部の最低水位以下に一端が接続された吸引管(13)と、前記吸引管の他端に接続された弁装置(14)と、一端が前記弁装置に接続され、他端が前記集水部に接続された負圧排水管(15)と、前記集水部に負圧管(P1)を介して接続された真空ポンプ(17)と、を備える。
本発明のサーバ装置は、汚水発生源(11)で発生する汚水を集水する集水部(16)と、該集水部に集水された汚水を外部に排出する圧送ポンプ(18)とを備える排水システム(1)で用いられるサーバ装置(21)であって、前記汚水発生源から前記集水部に集水される汚水の量を検出し、検出結果を示す検出情報をネットワーク(N)に送信する検出装置(20)から、前記ネットワークに送信される前記検出情報を収集して予め規定された処理を行い、該処理の結果に基づいて前記圧送ポンプの制御を行う。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、汚水発生源から集水部に集水される汚水の量を検出し、その検出結果を示す検出情報をネットワークに送信する検出装置から、ネットワークに送信される検出情報を収集して予め規定された処理を行い、その処理の結果に基づいて圧送ポンプの制御を行うようにしているため、効率的な運用が可能であるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態による排水システムの要部構成を示すブロック図である。
図2】本発明の一実施形態によるサーバ装置の要部構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態による排水システム及びサーバ装置について詳細に説明する。
【0014】
〈排水システム〉
図1は、本発明の一実施形態による排水システムの要部構成を示すブロック図である。図1に示す通り、本実施形態の排水システム1は、汚水発生源11、貯水部12、吸引管13、弁装置14、負圧排水管15、集水タンク16(集水部)、真空ポンプ17、圧送ポンプ18、弁開閉装置19、流量センサ20(検出装置)、エッジサーバ21(サーバ装置)、及び端末装置22を備える。
【0015】
尚、本実施形態の排水システム1は、マンションや集合住宅等の建物Bで発生する汚水を外部(例えば、公共下水管)に排水するものであるとする。このため、排水システム1をなす上記の構成のうち、汚水発生源11、貯水部12、吸引管13、弁装置14、負圧排水管15、及び流量センサ20は、建物Bの部屋R毎(例えば、マンションの専有部分毎)に設けられるものとする。
【0016】
汚水発生源11は、汚水が発生し得る箇所であり、例えばトイレや台所におけるシンクである。貯水部12は、汚水発生源11の近傍に設置され、例えば上水道から供給される水を貯水する部位であり、例えばトイレのタンク等である。吸引管13は、汚水発生源11で発生する汚水を吸引するための配管である。この吸引管13は、貯水部12の最低水位以下に一端が接続され、他端が弁装置14に接続されている。
【0017】
弁装置14は、弁開閉装置19からの指示に基づいて開状態又は閉状態になる弁である。例えば、弁装置14は、汚水発生源11で発生した汚物の排水が行われる場合には、弁開閉装置19からの指示に基づいて開状態とされ、汚水発生源11で発生した汚物の排水が完了した場合には、弁開閉装置19からの指示に基づいて閉状態とされる。尚、汚水発生源11における汚物の発生がない場合には、弁装置14は閉状態とされる。
【0018】
負圧排水管15は、真空ポンプ17によって内部が負圧状態に保たれる配管であり、一端が弁装置14に接続され、他端が集水タンク16に接続される。前述の通り、弁装置14は、建物Bの部屋R毎に設けられることから、負圧排水管15の一端は、建物Bの部屋R毎に設けられた弁装置14にそれぞれ接続されているということができる。集水タンク16は、負圧排水管15によって吸引される汚水が集められるタンクである。
【0019】
真空ポンプ17は、負圧管P1を介して集水タンク16に接続されており、集水タンク16を介して負圧排水管15の内部を負圧状態に保つためのポンプである。真空ポンプ17によって負圧排水管15の内部が負圧状態に保たれることにより、弁装置14が開状態とされたときに、負圧排水管15内の圧力と大気圧との圧力差により、汚水発生源11で発生した汚水が、吸引管13、弁装置14、及び負圧排水管15を介して、集水タンク16に集水される。
【0020】
圧送ポンプ18は、集水タンク16内の汚水を外部に圧送するためのポンプである。この圧送ポンプ18は、ネットワークNに接続され、エッジサーバ21の制御の下で集水タンク16内の汚水を外部に圧送する。尚、ネットワークNに対する圧送ポンプ18の接続形態は任意でよい。例えば、有線接続であっても良く、無線接続であっても良い。また、圧送ポンプ18は、ネットワークNに常時接続されているのが望ましい。
【0021】
弁開閉装置19は、弁装置14を開状態又は閉状態にする指示を与える装置である。この弁開閉装置19としては、例えばトイレのレバーハンドル、スイッチ、貯水部12に設けられた水位センサ及び演算装置、タイマー、水位センサ及び演算装置等が挙げられる。例えば、トイレのレバーハンドル、スイッチ、又は貯水部12に設けられた水位センサ及び演算装置は、弁装置14を開状態にする指示を与えるものとして用いることができ、タイマー又は水位センサ及び演算装置は、弁装置14を閉状態にする指示を与えるものとして用いることができる。
【0022】
流量センサ20は、汚水発生源11から集水タンク16までの間に設けられて、集水タンク16に集水される汚水の流量を検出するセンサである。前述の通り、流量センサ20は、建物Bの部屋R毎に設けられることから、流量センサ20では、建物Bの部屋R毎の汚水発生源11で発生して集水タンク16に集水される汚水の流量を部屋R毎に検出するセンサであるということができる。尚、流量センサ20の設置位置は、各部屋R内であっても良く、各部屋R外であっても良い。
【0023】
流量センサ20は、インターネット等のネットワークNに接続されており、検出した汚水の流量を示す検出情報を、エッジサーバ21に向けてネットワークNに送信する。尚、ネットワークNに対する流量センサ20の接続形態は任意でよい。例えば、有線接続であっても良く、無線接続であっても良い。また、流量センサ30は、ネットワークNに常時接続している必要は必ずしもなく、上記の検出情報をネットワークNに送信するときのみネットワークNに接続するものであっても良い。
【0024】
エッジサーバ21は、流量センサ20の各々からネットワークNに送信される検出情報を収集して予め規定された処理を行い、その処理の結果に基づいて圧送ポンプ18の制御を行う。具体的に、エッジサーバ21は、ネットワークNを介して収集した流量センサ20の検出情報に対して統計処理を行って集水タンク16の集水状況の傾向を求め、その傾向に基づいて圧送ポンプ18の制御を行う。
【0025】
例えば、エッジサーバ21は、上記の流量センサ20の検出情報に対する統計処理を行って、季節毎、曜日毎、時間帯毎、その他の集水タンク16の集水状況を示す情報を求める。そして、エッジサーバ21は、求めた集水状況を示す情報を考慮して圧送ポンプ18を制御することにより、集水タンク16が満水状態とならないようにする。例えば、日曜日の夜に集水タンク16の集水量が急増する傾向がある場合には、日曜日の午後から夕方にかけて圧送ポンプ18を動作させて予め集水タンク16の集水量を減らしておく、といった制御を行う。尚、圧送ポンプ18を動作させるタイミングはあくまでも一例であって、集水タンク16の集水量の急増が見込まれる時刻から、予め規定された時間だけ前の時点において圧送ポンプ18を動作させても良い。
【0026】
また、エッジサーバ21は、排水システム1に最適な集水タンク16の容量及び圧送ポンプ18の能力を求める処理を行い、その処理の結果を示す情報を出力する。具体的に、エッジサーバ21は、上述した統計処理によって得られた集水タンク16の集水状況を示す情報に基づいて、集水タンク16の容量と圧送ポンプ18の能力との組み合わせを変えつつ集水タンク16が満水とならない組み合わせを求め、更に組み合わせ毎のコスト及び設置スペースを考慮して、排水システム1に最適な集水タンク16の容量及び圧送ポンプ18の能力を求める。
【0027】
端末装置22は、ネットワークNに接続されて、エッジサーバ21から各種情報を得るために用いられる端末装置である。この端末装置22は、例えばデスクトップ型、ノート型、又はタブレット型のパーソナルコンピュータによって実現される。端末装置22は、例えば排水システム1の設計者等によって操作され、上述した排水システム1に最適な集水タンク16の容量及び圧送ポンプ18の能力を、エッジサーバ21から得るために用いられる。
【0028】
〈サーバ装置〉
図2は、本発明の一実施形態によるサーバ装置の要部構成を示すブロック図である。図2に示す通り、本実施形態のサーバ装置としてのエッジサーバ21は、通信部31、記憶部32、計時部33、及び処理部34を備える。通信部31は、ネットワークNに接続されて、処理部34の制御の下でネットワークNを介した通信を行う。ネットワークNに対する通信部31の接続形態は任意でよい。例えば、有線接続であっても良く、無線接続であっても良い。
【0029】
記憶部32は、揮発性若しくは不揮発性の半導体メモリ等の一次記憶装置、又はHDD(ハードディスクドライブ)やSSD(ソリッドステートドライブ)等の二次記憶装置を備えており、エッジサーバ21で用いられる各種情報を記憶する。例えば、前述した統計処理の結果を示す情報(季節毎、曜日毎、時間帯毎、その他の集水タンク16の集水状況を示す情報)を記憶する。計時部33は、例えばパルスカウンタ等の計時機能を有しており、時間を計時する。
【0030】
処理部34は、センサデータ収集部34a、センサデータ処理部34b、及び圧送ポンプ制御部34cを備えており、前述した各種の処理及び制御を行う。センサデータ収集部34aは、流量センサ20の各々からネットワークNに送信される検出情報の収集を行う。センサデータ処理部34bは、センサデータ収集部34aで収集された検出情報に対し、前述した統計処理を行って集水タンク16の集水状況の傾向を求める。また、センサデータ処理部34bは、例えばネットワークNを介した端末装置22からの要求に応じて、前述した排水システム1に最適な集水タンク16の容量及び圧送ポンプ18の能力を求める処理も行う。圧送ポンプ制御部34cは、センサデータ処理部34bで行われた処理の結果に基づいて、圧送ポンプ18の制御を行う。
【0031】
〈排水システムの動作〉
次に、上記構成における排水システム1の動作について説明する。まず、建物Bのある部屋Rにおいて、弁装置14が閉状態とされているとする。また、負圧排水管15の内部は、真空ポンプ17によって負圧状態に保たれているとする。この状態で、建物Bのある部屋Rにおいて、弁開閉装置19から弁装置14に対して弁装置14を開状態にする指示が与えられたとする。
【0032】
すると、弁装置14は開状態になり、負圧排水管15内の圧力と大気圧との圧力差によって、汚水発生源11で発生した汚水が、吸引管13、弁装置14、及び負圧排水管15を介して、集水タンク16に集水される。このとき、負圧排水管15を流れた汚水の流量が流量センサ20で検出され、汚水の流量を示す検出情報がエッジサーバ21に向けてネットワークNに送信される。
【0033】
エッジサーバ21に向けてネットワークNに送信された検出情報は、エッジサーバ21の通信部31で受信された後に、処理部34のセンサデータ収集部34aで収集される。尚、センサデータ収集部34aで収集された検出情報は、記憶部32に記憶される。尚、エッジサーバ21では、流量センサ20から検出情報が送信される度に上記の処理が行われる。
【0034】
以上の処理が繰り返され、一定量以上の検出情報が得られると、記憶部32に記憶された検出情報がセンサデータ処理部34bによって読み出されて、前述した統計処理が行われる。尚、センサデータ処理部34bによって統計処理が行われるタイミングは任意のタイミングで良く、例えば、季節毎、曜日毎、時間帯毎に行われても良い。センサデータ処理部34bで行われた統計処理の結果を示す情報(季節毎、曜日毎、時間帯毎、その他の集水タンク16の集水状況を示す情報)は、記憶部32に記憶される。
【0035】
以上の統計処理が行われると、センサデータ処理部34bの処理結果に基づいた圧送ポンプ18の制御が圧送ポンプ制御部34cによって行われる。例えば、計時部33で計時される時刻が、集水タンク16の集水量が急増すると予測される時刻から予め規定された時間だけ前の時刻になったときに、圧送ポンプ制御部34cが圧送ポンプ18を動作させる制御を行う。このような制御が行われることで、仮に排水が集中したとしても、集水タンク16が満水状態になるのを防止することができる。
【0036】
また、例えば排水システム1の設計者等によって端末装置22が操作され、排水システム1の最適情報の送信要求がなされると、その送信要求はネットワークNを介してエッジサーバ21に送信される。すると、エッジサーバ21のセンサデータ処理部34bにおいて、排水システム1に最適な集水タンク16の容量及び圧送ポンプ18の能力を求める処理が行われる。
【0037】
この処理結果は、エッジサーバ21からネットワークNを介して端末装置22に送信され、端末装置22に表示される。このような表示が端末装置22になされることで、例えば排水システム1の設計者等は、集水タンク16及び圧送ポンプ18の交換が必要か否かの判断の参考にすることができる。また、排水システム1の設計者等は、例えば建物Bと同程度の新規な建物に導入する排水システム1に用いる集水タンク16及び圧送ポンプ18の選定の参考にすることができる。
【0038】
以上の通り、本実施形態によれば、汚水発生源11から集水タンク16に集水される汚水の量を流量センサ20によって検出し、流量センサ20の検出情報をネットワークNに送信し、ネットワークNに送信された流量センサ20の検出情報をエッジサーバ21が収集して処理し、その処理の結果に基づいてエッジサーバ21が圧送ポンプ18の制御を行うようにしている。このため、効率的な運用が可能である。
【0039】
以上、本発明の一実施形態による排水システム及びサーバ装置について詳細に説明したが、本発明は上述した実施形態に制限されることなく、本発明の範囲内で自由に変更が可能である。例えば、上記実施形態では、建物Bの部屋R毎に流量センサ20を設けて、汚水(部屋R毎の汚水発生源11で発生して集水タンク16に集水される汚水)の流量を部屋R毎に検出する例について説明したが、他の方法によって汚水の量を検出しても良い。例えば、弁装置14の開閉を直接的に又は間接的に検出する開閉センサを設け、その検出結果から汚水の量を検出しても良い。
【0040】
また、上述した実施形態では、真空式の排水システム1を例に挙げて説明したが、本発明は、真空式の排水システム1以外の排水システムにも適用することができる。具体的には、集水タンク16及び圧送ポンプ18と同様のものを備える排水システム一般に適用することが可能である。
【符号の説明】
【0041】
1 排水システム
11 汚水発生源
12 貯水部
13 吸引管
14 弁装置
15 負圧排水管
16 集水タンク
17 真空ポンプ
18 圧送ポンプ
20 流量センサ
21 エッジサーバ
N ネットワーク
P1 負圧管
図1
図2