(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら、本発明に係るサーバ装置の各種実施形態について説明する。以下では、第1実施形態として、ユーザ端末から取得される所定の対象日の情報に基づきストレス状態が類似したユーザがよく使うコンテンツをレコメンドする実施形態を説明し、第2実施形態として、ユーザ端末から取得される過去の直近の所定期間(一例として直近の所定数ヶ月分)の情報に基づきストレス状態が相反する(真逆の)ユーザがよく使うコンテンツをレコメンドする実施形態を説明する。また、第3実施形態として、ユーザ端末から取得されるコンテンツ利用当日および直前の所定日数分の情報に基づきストレス状態の変動が類似したユーザがよく使うコンテンツをレコメンドする実施形態を説明し、第4実施形態として、ユーザ端末から取得されるコンテンツ利用当日および直後の所定日数分の情報に基づきユーザのストレス状態改善に有効と思われるコンテンツをレコメンドする実施形態を説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0011】
[第1実施形態]
(システム構成例の説明)
図1に示すように、第1実施形態に係るサーバ装置10は、取得部11と、端末情報DB12と、推定部13と、レコメンド処理部14と、を備え、複数のユーザ端末20との間で相互に通信可能とされている。なお、複数のユーザ端末20のうち、後述するレコメンド処理の対象となるユーザ端末は、以下「対象ユーザ端末」と称する。
【0012】
取得部11は、複数のユーザについて、各ユーザ端末20から得られる後述の情報に基づいて、各ユーザのストレス状態を推定するとともに、利用されたコンテンツを特定し、各ユーザのストレス状態と利用されたコンテンツとを対応付ける対応付け情報を生成する。上記のユーザ端末から得られる「情報」としては、例えば、加速度、照度、気圧、位置に関する情報、アプリケーションの利用履歴情報、端末の操作履歴情報などが挙げられ、特定の種類の情報に限定されるものではない。以下では、これらを「情報」と総称する。
【0013】
より具体的には、取得部11は、複数のユーザについて、各ユーザ端末20から得られる所定の対象日の情報(以下「当日分の情報」と称する)に基づいて、既存の手法を利用して、各ユーザのストレス状態を表すストレス状態スコア(例えば、LF/HFなど)を算出するとともに、利用されたコンテンツを特定して、各ユーザのストレス状態スコアと利用されたコンテンツとを対応付ける対応付け情報を生成する生成部11Aと、生成された複数のユーザについての対応付け情報に基づいて、同一コンテンツに関するストレス状態スコアの度数分布情報を各コンテンツについて導出する導出部11Bと、導出された各コンテンツについての度数分布情報を格納する格納部11Cと、を含んで構成される。
【0014】
端末情報DB12は、複数のユーザ端末20から得られる情報(例えば前述した加速度、照度、気圧、位置に関する情報、アプリケーションの利用履歴情報、端末の操作履歴情報など)を格納するデータベースであり、必要とされる情報は、生成部11Aにより端末情報DB12から読み出される。
【0015】
推定部13は、対象ユーザ端末から得られる情報に基づいて対象ユーザのストレス状態を推定する。第1実施形態の推定部13は、対象ユーザ端末から得られる当日分の情報に基づいて、後述する処理により、対象ユーザのストレス状態を表すストレス状態スコアを算出する。
【0016】
レコメンド処理部14は、格納部11Cに格納された各コンテンツについての度数分布情報と、推定部13により推定された対象ユーザのストレス状態スコアとに基づいて、対象ユーザにレコメンドするコンテンツを設定し、該コンテンツを対象ユーザにレコメンドする。
【0017】
(第1実施形態の処理の説明)
第1実施形態の処理は、複数のユーザ端末20からの情報に基づき複数のユーザについての同一コンテンツに関するストレス状態スコアの度数分布情報を各コンテンツについて導出し格納する事前処理(
図3(a))と、対象ユーザ端末からの情報に基づき対象ユーザのストレス状態スコアを求め、該ストレス状態スコアと各コンテンツについての度数分布情報とに基づいて、対象ユーザにレコメンドするコンテンツを設定しレコメンドするレコメンド処理(
図3(b))と、を含む。以下、これらを順に説明する。
【0018】
図3(a)に示す事前処理では、取得部11内の生成部11Aが、ユーザ端末から当日分の情報を取得し(ステップS1)、既存の手法を利用して各ユーザのストレス状態スコアを求め(ステップS2)、そして、各ユーザのストレス状態スコアと利用されたコンテンツとを対応付ける対応付け情報を生成する(ステップS3)。このとき、生成部11Aは対応付け情報を一旦、格納部11Cに格納してもよい。さらに、導出部11Bは、対応付け情報を基に同一コンテンツでストレス状態スコアを統計化して度数分布を生成し正規化して度数分布情報を各コンテンツについて導出し、格納部11Cに格納する(ステップS4)。以上の事前処理により、各コンテンツについての度数分布情報が導出され、格納部11Cに格納される。
【0019】
なお、ステップS2におけるストレス状態スコア(例えば、LF/HFなど)の算出方法は、特定の方法に限定されるものではなく、例えば、機械学習を用いて、アンケートなどで計測できるユーザのストレス値を正解データとして、ユーザ端末20から得られる情報(例えば前述した加速度、照度、気圧、位置に関する情報、アプリケーションの利用履歴情報、端末の操作履歴情報など)に基づき生成した特徴量をもとに、ストレス状態スコアを推定してもよい。これ以降に記載されたストレス状態スコアの算出についても同様であり、特定の方法に限定されるものではなく、例えば上記のような機械学習を用いた方法を採用してもよい。
【0020】
図3(b)に示すレコメンド処理では、推定部13が、端末情報DB12に格納されている対象ユーザ端末からの当日分の情報を取得し(ステップS11)、既存の手法を利用して対象ユーザのストレス状態スコアを求め(ステップS12)、そして、レコメンド処理部14が、格納部11Cに格納された各コンテンツについての度数分布情報と、推定部13により推定された対象ユーザのストレス状態スコアとから、例えば以下の式(1)により、対象ユーザに対する各コンテンツのレコメンド指標を算出する(ステップS13)。
レコメンド指標=対象ユーザと同一スコアの利用者数/最頻値の利用者数 (1)
さらに、レコメンド処理部14は、対象ユーザに対するレコメンド指標が高い順に、対象ユーザに利用履歴の無いコンテンツを、レコメンドすべきコンテンツとして設定し、対象ユーザにレコメンドする(ステップS14)。ここでのコンテンツの設定例は、
図2を用いて以下で説明する。なお、上記式(1)によってレコメンド指標を算出するのは、一例であり、この算出方法に限定されるものではない。
【0021】
例えば、2つのコンテンツA、Bのうち何れかを、レコメンドすべきコンテンツとして設定するケースを想定する。
図2における左側の度数分布がコンテンツA利用者のストレス状態スコアの分布を示し、
図2における右側の度数分布がコンテンツB利用者のストレス状態スコアの分布を示しており、対象ユーザのストレス状態スコアがkである場合、コンテンツAでは、ストレス状態スコアが対象ユーザと同じkである利用者の数は最頻値の利用者数とほぼ等しい。一方、コンテンツBでは、ストレス状態スコアが対象ユーザと同じkである利用者の数は最頻値の利用者数よりもかなり少ない。そのため、式(1)により算出されるコンテンツA、Bそれぞれのレコメンド指標を比較すると、コンテンツAのレコメンド指標はコンテンツBのレコメンド指標よりも大きくなり、レコメンドすべきコンテンツとしてコンテンツAが設定される。
【0022】
以上の第1実施形態により、統計化された複数のユーザに関するストレス状態とコンテンツとの対応付け情報に基づき、ストレス状態が類似したユーザがよく使うコンテンツをレコメンドすることができる。即ち、ユーザのストレス状態に応じて適切なコンテンツをレコメンドすることができる。
【0023】
なお、第1実施形態では、ストレス状態が類似したユーザがよく使うコンテンツをレコメンドする例を説明したが、別の態様として、例えば
図3(b)のステップS14で対象ユーザに対するレコメンド指標が低い順に、対象ユーザに利用履歴の無いコンテンツを、レコメンドすべきコンテンツとして設定することで、ストレス状態が相反するユーザがよく使うコンテンツをレコメンドすることができる。
【0024】
[第2実施形態]
第2実施形態では、ユーザ端末から取得される所定の対象日から過去に遡った直近所定期間分の情報(ここでは一例として直近の所定数ヶ月分の情報(以下「直近mヶ月分の情報」と称する))に基づきストレス状態が相反するユーザがよく使うコンテンツをレコメンドする例を説明する。第2実施形態のシステム構成は、
図1に示す第1実施形態のシステム構成と同様であるため、ここでは重複した説明は省略する。ただし、
図1の取得部11、推定部13およびレコメンド処理部14が備える機能が第1実施形態とは異なるため、以下、これらの機能の差異点について説明する。
【0025】
取得部11における生成部11Aは、複数のユーザについて、各ユーザの携帯端末から得られる直近の所定数ヶ月分の情報に基づいて、各ユーザの平均的なストレス状態を表す平均ストレス状態スコアを日ごとに算出するとともに利用されたコンテンツを特定して、各ユーザの平均ストレス状態スコアと利用されたコンテンツとを対応付ける対応付け情報を生成する。
【0026】
取得部11における導出部11Bは、生成された複数のユーザについての対応付け情報に基づいて、同一コンテンツに関する平均ストレス状態スコアの日数に関する度数分布情報を各コンテンツについて導出し、格納部11Cに格納する。
【0027】
推定部13は、対象ユーザ端末から得られる直近の所定数ヶ月分の情報に基づいて、対象ユーザの平均的なストレス状態を表す平均ストレス状態スコアの日数に関する度数分布情報を導出する。
【0028】
レコメンド処理部14は、格納部11Cに格納された各コンテンツについての度数分布情報と、推定部13により導出された対象ユーザの度数分布情報とに基づいて、対象ユーザにレコメンドするコンテンツを設定する。
【0029】
第2実施形態の処理は、複数のユーザ端末20からの情報に基づき複数のユーザについての同一コンテンツに関する平均ストレス状態スコアの日数に関する度数分布情報を各コンテンツについて導出し格納する事前処理(
図5(a))と、対象ユーザ端末からの情報に基づき対象ユーザの平均ストレス状態スコアの日数に関する度数分布情報を求め、対象ユーザの度数分布情報と各コンテンツについての度数分布情報とに基づいて、対象ユーザにレコメンドするコンテンツを設定しレコメンドするレコメンド処理(
図5(b))と、を含む。以下、これらを順に説明する。
【0030】
図5(a)に示す事前処理では、まず、複数のユーザ端末20からの情報が取得され端末情報DB12に格納されていく(ステップS21)。その後、取得部11内の生成部11Aは、ユーザ端末20の直近の所定数ヶ月分(以下「直近mヶ月分」と称する)の情報を端末情報DB12から取得し(ステップS22)、該直近の所定数ヶ月分の情報に基づいて、各ユーザの一日の平均的なストレス状態を表す平均ストレス状態スコアを日ごとに算出するとともに利用されたコンテンツを特定して、各ユーザの平均ストレス状態スコアと利用されたコンテンツとを対応付ける対応付け情報を生成する(ステップS23)。そして、導出部11Bは、生成された複数のユーザについての対応付け情報に基づいて、同一コンテンツに関する平均ストレス状態スコアの日数に関する度数分布情報を各コンテンツについて導出し、格納部11Cに格納する(ステップS24)。以上の事前処理により、各コンテンツについての平均ストレス状態スコアの日数に関する度数分布情報が導出され、格納部11Cに格納される。
【0031】
図5(b)に示すレコメンド処理では、推定部13が、端末情報DB12に格納されている対象ユーザ端末の直近mヶ月分の情報を取得し、既存の手法を利用して対象ユーザの一日の平均的なストレス状態を表す平均ストレス状態スコアを日ごとに算出し、さらに、対象ユーザの平均ストレス状態スコアの日数に関する度数分布情報を導出する(ステップS31)。次に、レコメンド処理部14は、ステップS24で格納された各コンテンツについての度数分布情報を格納部11Cから取得し(ステップS32)、各コンテンツについての度数分布情報と、推定部13により導出された対象ユーザの平均ストレス状態スコアの日数に関する度数分布情報とから、以下の式(2)により、対象ユーザに対する各コンテンツのレコメンド指標を算出する(ステップS33)。
レコメンド指標=両者の度数分布間のJSダイバージェンス (2)
ここで、「両者の度数分布」とは、あるコンテンツについての平均ストレス状態スコアの日数に関する度数分布と、対象ユーザの平均ストレス状態スコアの日数に関する度数分布とを意味する。式(2)にはJSダイバージェンスを用いた例を示したが、レコメンド指標算出方法は上記式(2)に限定されるものではなく、度数分布間の類似度を表す指標であれば、何れの指標を用いてもよい。両者の度数分布間の類似度が高いほど、JSダイバージェンスは低くなるため、次に、レコメンド処理部14は、対象ユーザに対するレコメンド指標(ここではJSダイバージェンス)が高い順に、対象ユーザに利用履歴の無いコンテンツを、レコメンドすべきコンテンツとして設定し、対象ユーザにレコメンドする(ステップS34)。これにより、ストレス状態が対象ユーザと相反するユーザがよく使うコンテンツをレコメンドすることができる。ここでのコンテンツの設定例は、
図4(a)、(b)を用いて以下で説明する。
【0032】
例えば、2つのコンテンツA、Bのうち何れかを、レコメンドすべきコンテンツとして設定するケースを想定する。
図4(a)における左側の度数分布がコンテンツA利用者の平均ストレス状態スコアの分布を示し、
図4(a)における右側の度数分布がコンテンツB利用者の平均ストレス状態スコアの分布を示し、
図4(b)の度数分布が対象ユーザの平均ストレス状態スコアの分布を示す。ここでは、対象ユーザの平均ストレス状態スコアの分布は、コンテンツB利用者の平均ストレス状態スコアの分布には似ていないが、コンテンツA利用者の平均ストレス状態スコアの分布に似ている。そのため、式(2)におけるJSダイバージェンスはコンテンツAの方がコンテンツBよりも低くなり、算出されるコンテンツA、Bそれぞれのレコメンド指標を比較すると、コンテンツAのレコメンド指標はコンテンツBのレコメンド指標よりも低くなり、レコメンドすべきコンテンツとしてコンテンツBが設定される。
【0033】
以上の第2実施形態により、直近mヶ月分の情報から統計化された複数のユーザに関するストレス状態とコンテンツとの対応付け情報に基づき、ストレス状態が相反するユーザがよく使うコンテンツをレコメンドすることができる。即ち、ユーザのストレス状態に応じて適切なコンテンツをレコメンドすることができる。
【0034】
なお、第2実施形態では、ストレス状態が相反するユーザがよく使うコンテンツをレコメンドする例を説明したが、別の態様として、例えば
図5(b)のステップS34で対象ユーザに対するレコメンド指標が低い順に、対象ユーザに利用履歴の無いコンテンツを、レコメンドすべきコンテンツとして設定することで、ストレス状態が類似したユーザがよく使うコンテンツをレコメンドすることができる。
【0035】
[第3実施形態]
第3実施形態では、ユーザ端末から取得される、コンテンツ利用当日および直前の所定日数分(以下、これらをまとめて「直近m日分」と称する)の情報に基づきストレス状態の変動が類似したユーザがよく使うコンテンツをレコメンドする例を説明する。第3実施形態のシステム構成は、
図1に示す第1実施形態のシステム構成と同様であるため、ここでは重複した説明は省略する。ただし、
図1の取得部11、推定部13およびレコメンド処理部14のそれぞれが備える機能が第1実施形態とは異なるため、以下、これらの機能の差異点について説明する。
【0036】
取得部11における生成部11Aは、複数のユーザについて、各ユーザの携帯端末から得られる情報のうち、あるコンテンツの直近m日分の情報に基づいて、各ユーザのストレス状態を表すストレス状態スコアを算出して、各ユーザのストレス状態スコアと前記コンテンツとを対応付ける対応付け情報を生成する。
【0037】
取得部11における導出部11Bは、生成された前記複数のユーザについての対応付け情報に基づいて、同一コンテンツに関するストレス状態スコアの直近m日分それぞれの日の度数分布情報を各コンテンツについて導出し、格納部11Cに格納する。
【0038】
推定部13は、対象ユーザの携帯端末から得られる直近m日分の情報(所定の対象日および直前の所定日数分の情報)に基づいて、対象ユーザのストレス状態を表す直近m日分それぞれの日のストレス状態スコアを算出する。
【0039】
レコメンド処理部14は、格納部11Cに格納された各コンテンツについての直近m日分それぞれの日の度数分布情報と、推定部13により算出された対象ユーザの直近m日分それぞれの日のストレス状態スコアとに基づいて、対象ユーザにレコメンドするコンテンツを設定する。
【0040】
第3実施形態の処理は、複数のユーザ端末20からの情報に基づき複数のユーザについての同一コンテンツに関するストレス状態スコアの直近m日分それぞれの日の度数分布情報を各コンテンツについて導出し格納する事前処理(
図7(a))と、対象ユーザ端末からの情報に基づき対象ユーザのストレス状態を表す直近m日分それぞれの日のストレス状態スコアを算出し、各コンテンツについての直近m日分それぞれの日の度数分布情報と、算出された対象ユーザの直近m日分それぞれの日のストレス状態スコアとに基づいて、対象ユーザにレコメンドするコンテンツを設定しレコメンドするレコメンド処理(
図7(b))と、を含む。以下、これらを順に説明する。
【0041】
図7(a)に示す事前処理では、まず、ユーザ端末20からの情報が取得され端末情報DB12に格納されていく(ステップS41)。その後、取得部11内の生成部11Aは、ユーザ端末20におけるあるコンテンツ利用当日を含む直近m日分の情報を端末情報DB12から取得し(ステップS42)、該直近m日分の情報に基づいて、既存の手法を利用して、各ユーザのストレス状態を表すストレス状態スコアを直近m日分それぞれの日について算出し、各ユーザのストレス状態スコアと当該コンテンツとを対応付ける対応付け情報を生成する(ステップS43)。そして、導出部11Bは、生成された複数のユーザについての対応付け情報に基づいて、同一コンテンツに関するストレス状態スコアの直近m日分それぞれの日の度数分布情報を各コンテンツについて導出し、格納部11Cに格納する(ステップS44)。以上の事前処理により、各コンテンツについてのストレス状態スコアの直近m日分それぞれの日の度数分布情報が導出され、格納部11Cに格納される。
【0042】
図7(b)に示すレコメンド処理では、推定部13が、端末情報DB12に格納されている対象ユーザの直近m日分の情報を取得し、既存の手法を利用して対象ユーザの直近m日分それぞれの日のストレス状態スコアを算出する(ステップS51)。次に、レコメンド処理部14は、各コンテンツについてのストレス状態スコアの直近m日分それぞれの日の度数分布情報を格納部11Cから取得し、当該直近m日分それぞれの日の度数分布情報から、それぞれの日の最頻値を求め、得られた最頻値の変化を表す最頻値変化ベクトルを各コンテンツについて求める。さらに、レコメンド処理部14は、推定部13により算出された対象ユーザの直近m日分それぞれの日のストレス状態スコアから、それぞれの日の最頻値を求め、得られた最頻値の変化を表すユーザスコアベクトルを設定し、各コンテンツについての最頻値変化ベクトルとユーザスコアベクトルとの類似度を各コンテンツのレコメンド指標として算出する(ステップS52)。ここでの最頻値変化ベクトルとユーザスコアベクトルとの「類似度」としては、既存のJaccard係数、最小二乗法に基づく最小二乗誤差などを用いることができる。さらに、レコメンド処理部14は、対象ユーザに対するレコメンド指標が高い順に、対象ユーザに利用履歴の無いコンテンツを、レコメンドすべきコンテンツとして設定し、対象ユーザにレコメンドする(ステップS53)。ここでのコンテンツの設定例は、
図6(a)、(b)を用いて以下で説明する。
【0043】
例えば、2つのコンテンツA、Bのうち何れかを、レコメンドすべきコンテンツとして設定するケースを想定する。
図6(a)には、コンテンツA利用者のストレス状態スコアの直近m日分(ここでは一例として直近3日分)それぞれの日の度数分布を示し、
図6(b)には、コンテンツB利用者のストレス状態スコアの直近3日分それぞれの日の度数分布を示す。この例では、コンテンツAについての最頻値変化ベクトルは[5,2,5]であり、コンテンツBについての最頻値変化ベクトルは[2,5,2]である。ここで、対象ユーザのユーザスコアベクトルが[5,2,5]であったとすると、該ユーザスコアベクトルは、コンテンツBよりもコンテンツAの最頻値変化ベクトルに、より類似している。そのため、算出されるコンテンツA、Bそれぞれについての最頻値変化ベクトルとユーザスコアベクトルとの類似度、即ち、コンテンツA、Bそれぞれのレコメンド指標を比較すると、コンテンツAのレコメンド指標はコンテンツBのレコメンド指標よりも大きくなり、レコメンドすべきコンテンツとしてコンテンツAが設定される。
【0044】
以上の第3実施形態により、直近m日分の情報から統計化された複数のユーザに関するストレス状態とコンテンツとの対応付け情報に基づき、ストレス状態の変動が類似したユーザがよく使うコンテンツをレコメンドすることができる。即ち、ユーザのストレス状態に応じて適切なコンテンツをレコメンドすることができる。
【0045】
なお、第3実施形態では、ストレス状態の変動が類似したユーザがよく使うコンテンツをレコメンドする例を説明したが、別の態様として、例えば
図7(b)のステップS53で対象ユーザに対するレコメンド指標が低い順に、対象ユーザに利用履歴の無いコンテンツを、レコメンドすべきコンテンツとして設定することで、ストレス状態の変動が相反するユーザがよく使うコンテンツをレコメンドすることができる。
【0046】
[第4実施形態]
第4実施形態では、ユーザ端末から取得されるコンテンツ利用当日および直後の所定日数分(以下、これらをまとめて「利用後m日分」と称する)の情報に基づきユーザのストレス状態改善に有効と思われるコンテンツをレコメンドする実施形態を説明する。第4実施形態のシステム構成は、
図1に示す第1実施形態のシステム構成と同様であるため、ここでは重複した説明は省略する。ただし、
図1の取得部11、推定部13およびレコメンド処理部14のそれぞれが備える機能が第1実施形態とは異なるため、以下、これらの機能の差異点について説明する。
【0047】
取得部11における生成部11Aは、複数のユーザについて、各ユーザの携帯端末から得られる情報のうち、あるコンテンツの利用後m日分の情報に基づいて、各ユーザのストレス状態を表すストレス状態スコアを算出して、各ユーザのストレス状態スコアと前記コンテンツとを対応付ける対応付け情報を生成する。
【0048】
取得部11における導出部11Bは、生成された複数のユーザについての対応付け情報に基づいて、同一コンテンツに関するストレス状態スコアの利用後m日分それぞれの日の度数分布情報を各コンテンツについて導出し、導出された各コンテンツについての利用後m日分それぞれの日の度数分布情報に基づいて、後述する処理により、ストレス軽減効果を表す効果指標を各コンテンツについて導出し、格納部11Cに格納する。
【0049】
推定部13は、対象ユーザの携帯端末から得られる所定の対象日の情報に基づいて、対象ユーザのストレス状態を表す当日のストレス状態スコアを算出する。
【0050】
レコメンド処理部14は、格納部11Cに格納された各コンテンツについての効果指標と、推定部13により算出された対象ユーザの対象日のストレス状態スコアとに基づいて、対象ユーザにレコメンドするコンテンツを設定する。
【0051】
第4実施形態の処理は、複数のユーザ端末20からの情報に基づき同一コンテンツに関するストレス状態スコアの利用後m日分それぞれの日の度数分布情報を各コンテンツについて導出し、該度数分布情報に基づいて効果指標を各コンテンツについて導出し格納する事前処理(
図9(a))と、対象ユーザ端末から得られる対象日当日の情報(以下「当日の情報」と略記する)に基づき対象ユーザの当日のストレス状態スコアを算出し、各コンテンツの効果指標と対象ユーザの当日のストレス状態スコアとに基づいて、対象ユーザにレコメンドするコンテンツを設定しレコメンドするレコメンド処理(
図9(b))と、を含む。以下、これらを順に説明する。
【0052】
図9(a)に示す事前処理では、まず、ユーザ端末20からの情報が取得され端末情報DB12に格納されていく(ステップS61)。その後、取得部11内の生成部11Aは、ユーザ端末20におけるあるコンテンツ利用当日を含む利用後m日分の情報を格納部11Cから取得し(ステップS62)、該利用後m日分の情報に基づいて、既存の手法を利用して、各ユーザのストレス状態を表すストレス状態スコアを算出し、各ユーザのストレス状態スコアと当該コンテンツとを対応付ける対応付け情報を生成する(ステップS63)。導出部11Bは、生成された複数のユーザについての対応付け情報に基づいて、同一コンテンツに関するストレス状態スコアの利用後m日分それぞれの日の度数分布情報を各コンテンツについて導出し(ステップS64)、該度数分布情報に基づいて、以下の式(3)により、各コンテンツについてのレコメンド指標を算出する(ステップS65)。
レコメンド指標=当日の最頻値−翌日以降の各日の最頻値の平均値 (3)
このときレコメンド指標は、実際にコンテンツが利用された日付に応じて、コンテンツ利用当日の日付をずらしていくことにより、同一コンテンツについて複数個導出される。例えば、あるコンテンツが日付X、Yの両日に利用されたとすると、コンテンツ利用当日を「日付X」とした場合に導出されるレコメンド指標と、コンテンツ利用当日を「日付Y」とした場合に導出されるレコメンド指標とが得られる。さらに、導出部11Bは、同一コンテンツにつき導出された複数のレコメンド指標を統計化し、得られたレコメンド指標の分布における最頻値を当該コンテンツについての効果指標として導出する(ステップS66)。以上の事前処理により、各コンテンツについての効果指標が導出され、格納部11Cに格納される。なお、上記式(3)によってレコメンド指標を算出するのは、一例であり、この算出方法に限定されるものではない。
【0053】
図9(b)に示すレコメンド処理では、推定部13が、端末情報DB12に格納されている対象ユーザの当日分の情報を取得し(ステップS71)、既存の手法を利用して対象ユーザの当日のストレス状態スコアを算出する(ステップS72)。次に、レコメンド処理部14は、ステップS72で算出された対象ユーザの当日のストレス状態スコアが予め定められた基準値以上であるか否かを判断し(ステップS73)、上記ストレス状態スコアが基準値以上であれば、ユーザのストレスは高くコンテンツのレコメンドが必要であるため、各コンテンツについての効果指標を格納部11Cから取得し、効果指標が高い順に、対象ユーザに利用履歴の無いコンテンツを、レコメンドすべきコンテンツとして設定し、対象ユーザにレコメンドする(ステップS74)。ここでのコンテンツの設定例は、
図8(a)〜(c)を用いて以下で説明する。
【0054】
例えば、2つのコンテンツA、Bのうち何れかを、レコメンドすべきコンテンツとして設定するケースを想定する。
図8(a)には、コンテンツA利用者のストレス状態スコアの直近(n+1)日分それぞれの日の度数分布を示し、
図8(b)には、コンテンツB利用者のストレス状態スコアの直近(n+1)日分それぞれの日の度数分布を示す。この例では、コンテンツAについてのレコメンド指標は、当日の最頻値(例えば「5」)−翌日以降の各日の最頻値の平均値(例えば「2」)として、例えば「3」が導出され、コンテンツBについてのレコメンド指標は、当日の最頻値(例えば「2」)−翌日以降の各日の最頻値の平均値(例えば「5」)として、例えば「−3」が導出される。このようなレコメンド指標は、実際にコンテンツが利用された日付に応じて、コンテンツ利用当日の日付をずらしていくことにより、同一コンテンツについて複数個導出される。さらに、導出部11Bは、同一コンテンツにつき導出された複数のレコメンド指標を統計化し、得られたレコメンド指標の分布における最頻値を当該コンテンツについての効果指標として導出する。
図8(c)の左側には、コンテンツAについてのレコメンド指標の分布を示し、
図8(c)の右側には、コンテンツBについてのレコメンド指標の分布を示す。この例では、レコメンド指標の分布における最頻値は、コンテンツAの方がコンテンツBよりも大きく、ユーザのストレス状態改善に有効と思われるコンテンツとしては、コンテンツBよりコンテンツAの方が適しているため、レコメンドすべきコンテンツとしてコンテンツAが設定される。
【0055】
なお、ステップS73で、上記ストレス状態スコアが基準値以上でないと判断された場合は、ユーザのストレスは高くはなくコンテンツのレコメンドが不要であるため、ステップS74の処理は実行せずに、処理を終了する。
【0056】
以上の第4実施形態により、コンテンツ利用当日を含む利用後m日分の情報から統計化された複数のユーザに関するストレス状態とコンテンツとの対応付け情報に基づき、レコメンド指標がより高いコンテンツ(ユーザのストレス状態改善に有効と思われるコンテンツ)をレコメンドすることができる。即ち、ユーザのストレス状態に応じて適切なコンテンツをレコメンドすることができる。
【0057】
上記の第1〜第4実施形態では、ユーザ端末から自動的に取得された情報を基礎として、ストレス状態の推定と、コンテンツとストレス状態との対応付けを行う例を説明したが、基礎となる情報の取得方法は、上記に限定されるものではなく、例えばユーザへのアンケート調査による取得、外部の情報提供者からの取得など、他の取得方法により取得してもよい。
【0058】
なお、上記の実施形態の説明で用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
【0059】
例えば、上記の実施形態におけるサーバ装置10は、上述したサーバ装置10の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。
図10は、サーバ装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。上述のサーバ装置10は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0060】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。サーバ装置10のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0061】
サーバ装置10における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信や、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
【0062】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、サーバ装置10の各機能部は、プロセッサ1001を含んで実現されてもよい。
【0063】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールやデータを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、サーバ装置10の各機能部は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001で実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップで実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
【0064】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施形態に係る方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0065】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD−ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu−ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及び/又はストレージ1003を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
【0066】
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。例えば、上述のサーバ装置10の各機能部は、通信装置1004を含んで実現されてもよい。
【0067】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0068】
また、プロセッサ1001やメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
【0069】
また、サーバ装置10は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
【0070】
以上、本実施形態について詳細に説明したが、当業者にとっては、本実施形態が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本実施形態は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本実施形態に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0071】
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0072】
入出力された情報などは特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報などは、上書き、更新、または追記され得る。出力された情報などは削除されてもよい。入力された情報などは他の装置へ送信されてもよい。
【0073】
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:trueまたはfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0074】
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0075】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0076】
また、ソフトウェア、命令などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術及び/又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0077】
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0078】
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。
【0079】
移動通信端末は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、またはいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
【0080】
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0081】
「含む(include)」、「含んでいる(including)」、およびそれらの変形が、本明細書あるいは特許請求の範囲で使用されている限り、これら用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「または(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0082】
本明細書において、文脈または技術的に明らかに1つのみしか存在しない装置である場合以外は、複数の装置をも含むものとする。本開示の全体において、文脈から明らかに単数を示したものではなければ、複数のものを含むものとする。