(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態の一例について説明する。
図1は、本実施形態に係る情報提供システム1の全体構成を示す図である。
情報提供システム1は、コンテンツを受信してユーザに提示するコンテンツ視聴装置10と、コンテンツを配信する複数のコンテンツ配信装置20とを備える。
【0016】
コンテンツ視聴装置10は、放送又は通信によりコンテンツを受信し、ユーザに提示する装置であり、例えば、テレビ、ビデオレコーダ、PC(Personal Computer)、スマートフォン又はタブレット端末等を含む。
コンテンツ視聴装置10は、制御部及び記憶部を備えた情報処理装置により構成され、記憶部に格納されたソフトウェア(情報提供プログラム)を制御部が実行することにより、本実施形態の各種機能を実現する。
【0017】
複数のコンテンツ配信装置20は、それぞれが放送又は通信等の異なる手段を用いた配信サービスを提供するサーバ装置であり、同一の又は異なるコンテンツを、コンテンツ視聴装置10に向けて配信している。
コンテンツ視聴装置10は、ユーザの要求に応じて、互いに関連する複数の関連コンテンツそれぞれの配信サービスから、選択的にコンテンツを取得する。
【0018】
また、コンテンツ視聴装置10は、コンテンツ配信装置20から、互いに関連する複数のコンテンツそれぞれの配信サービスの情報を含む関連コンテンツ情報を取得し、この関連コンテンツ情報に基づいて配信サービスを選択する。
さらに、コンテンツ視聴装置10は、選択した配信サービスへ自動的に遷移、又は視聴者であるユーザに推薦した後、推薦した配信サービスへユーザの指示により遷移した場合に、遷移情報を、遷移元及び遷移先の配信サービスに関わるコンテンツ配信装置20それぞれに対して通知する。
【0019】
遷移情報は、各配信サービスにおいて、コンテンツ編成のための統計情報として利用されると共に、配信サービスを提供する事業者間で共有される。例えば、配信サービスの遷移時に、遷移元に報酬を発生させる等のビジネスモデルが構築されることで、同一又は関連するコンテンツを提供する複数の事業者間で相互にコンテンツを推薦して遷移させたり、遷移先でのコンテンツ終了後に遷移元へ再度遷移させたりといった、事業者間の連携システムが実現する。
【0020】
図2は、本実施形態に係るコンテンツ視聴装置10の機能構成を示す図である。
コンテンツ視聴装置10は、コンテンツ要求受信部101と、関連コンテンツ情報取得部102と、端末情報取得部103と、ユーザ情報取得部104と、取得方法決定部105(サービス選択部)と、取得制御部106(コンテンツ取得部)と、放送受信部107と、通信受信部108と、コンテンツ提示部109と、遷移情報通知部110(遷移情報送信部)とを備える。
【0021】
コンテンツ要求受信部101は、ユーザからコンテンツを利用するための要求を受信する。
関連コンテンツ情報取得部102は、受信した要求で指定されたコンテンツの1又は複数の取得方法を含むコンテンツ情報を、対象のコンテンツ配信装置20から取得する。さらに、関連コンテンツ情報取得部102は、指定されたコンテンツと同一又は関連するコンテンツが他のコンテンツ配信装置20から、どの配信サービス、すなわち配信方法で配信されるかを示す関連コンテンツ情報を取得する。
【0022】
端末情報取得部103は、コンテンツ視聴装置10が有している機能に関する端末情報を取得する。
端末情報は、コンテンツを受信するための、いずれの取得方法に対応しているかを識別する機能情報を含む。また、端末情報は、送受信レート、又はコンテンツを提示するためのディスプレイのサイズ及び解像度等の仕様情報を含んでもよい。さらに、端末情報は、放送又は無線通信の電波状況、有線通信の品質、加速度情報に基づく移動手段の識別情報、位置情報に基づく通信エリアの情報等、ユーザが使用するコンテンツ視聴装置10の電波及び通信環境情報を含んでもよい。
【0023】
ユーザ情報取得部104は、コンテンツ視聴装置10を利用するユーザに関するユーザ情報を取得する。
ユーザ情報は、例えば、ユーザ自身が設定する、又は予め設定されている優先順位情報を含んでもよい。優先順位情報とは、配信方法を順位付けした情報であってよく、例えば、遅延等の少ない安定性、又は解像度若しくはフレームレートの高さ等によって順位付けられる。
【0024】
取得方法決定部105は、関連コンテンツ情報取得部102により取得された関連コンテンツ情報に含まれる複数の配信サービスのうち、上述の端末情報及びユーザ情報等に関する所定の判定基準に基づく評価を比較してコンテンツ配信装置20からコンテンツを受信する方法を選択する。
【0025】
取得方法決定部105による端末情報及びユーザ情報等の視聴状況に応じた配信サービスの選択方法を例示する。
・画質を優先するユーザに対しては、放送サービスが選択される。
・低遅延を優先するユーザに対しては、リアルタイムの放送サービスが選択される。
・リアルタイム性を優先し、かつ、通信のみが利用可能なユーザに対しては、ネットストリーム配信が選択される。
・コンテンツの完全性を優先し、かつ、同一のコンテンツグループの視聴履歴がないユーザに対しては、シリーズ第1話の配信サービスが選択される。
・コンテンツの完全性を優先し、かつ、同一のコンテンツグループのうち、第2話までの視聴履歴があるユーザに対しては、シリーズ第3話の配信サービスが選択される。
・短時間視聴を優先し、かつ、同コンテンツの視聴履歴がないユーザに対しては、ダイジェスト編集されたコンテンツの配信サービスが選択される。
・短時間視聴を優先し、かつ、シリーズ全話を視聴済みのユーザに対しては、独自編集された異なるジャンルの配信サービスが選択される。
【0026】
これらの他、例えば、コンテンツを頭から全て再生する、又はダイジェスト再生するといった形態に加えて、途中から又は一部のみを再生といった形態があってもよく、再生箇所を推薦するタグが付与されていれば、ユーザの嗜好に合わせて選択されてもよい。
【0027】
また、コンテンツのジャンル、内容詳細、制作者等のメタデータに対するユーザの嗜好に合わせて、例えばジャンルがスポーツ系なら放送途中であってもリアルタイムで、ドラマならスタートオーバ再生でと配信サービスが切り替えられてもよい。さらに別のユーザの場合には、スポーツ系でも頭から再生し、逆にドラマはダイジェストでと、ユーザ毎に異なる配信サービスへの切り替えが可能である。
【0028】
また、ユーザコンテキストに応じて、例えば移動中はダイジェストで、自宅ではスタートオーバでと配信サービスが切り替えられる。さらに、コンテンツを提示するデバイスによっても、例えばモバイルならダイジェストで、テレビならオリジナルでといった切り替えが可能である。
【0029】
また、ユーザの嗜好に応じて、ファンになっている特定の編集者のUGC(User−Generated Contents)提示サービスが優先的に選択されてもよい。さらに、UGCが他のコンテンツとマッシュアップされている場合には、他のコンテンツのメタデータに基づいて評価値が算出されてもよい。
【0030】
このように、ユーザは、例えばコンテンツを識別するIDを選択することにより、複数の配信サービスのうち1又は複数が推薦され、適切な配信サービスを容易に選択することができる。
ユーザが同一のグループIDを選択する度に、異なるサービス又は選択肢が提示されてもよい。例えば、視聴履歴に従って、1回目はダイジェストを再生、2回目は第1話を再生、3回目は第2話を再生というように、ユーザの同じ操作入力から、タイミングによって異なるサービスが提示される。
【0031】
取得制御部106は、取得方法決定部105により選択された配信サービスに応じて、放送受信部107又は通信受信部108を制御し、コンテンツ配信装置20から配信されるコンテンツにアクセスさせる。
なお、取得制御部106は、取得方法決定部105により選択された配信サービスに自動的に遷移するように制御してもよいし、選択された配信サービスをユーザに推薦し、選択入力を受け付けた場合に遷移するように制御してもよい。
【0032】
また、取得制御部106は、遷移先の配信サービスによるコンテンツが終了すると、遷移元の配信サービスをユーザに推薦、又は自動的に再度この配信サービスへ遷移するように制御してもよい。
【0033】
放送受信部107は、コンテンツ配信装置20から放送波によって配信されるコンテンツを受信する。
通信受信部108は、通信ネットワークによってコンテンツ配信装置20から配信されたコンテンツを受信する。
【0034】
コンテンツ提示部109は、ディスプレイ又はスピーカ等を制御して、画像又は音声等を出力することにより、ユーザにコンテンツを提示する。
【0035】
遷移情報通知部110は、関連コンテンツ情報に基づいて、取得方法決定部105により選択された配信サービスへ遷移した場合、遷移元及び遷移先の配信サービスを示す遷移情報を、遷移元及び遷移先の配信サービスを提供しているコンテンツ配信装置20それぞれへ通知する。
【0036】
コンテンツ視聴装置10は、これらの各機能部の組み合わせにより、ユーザから要求されたコンテンツに対する配信サービスの情報に加えて、関連コンテンツ情報をコンテンツ配信装置20から取得し、ユーザ情報及び端末情報に基づいて選択した配信サービスを用いてコンテンツを受信してユーザに提示する。このとき、コンテンツ視聴装置10は、関連コンテンツ情報に基づいて関連コンテンツを提供している配信サービスへ遷移した場合、遷移情報をコンテンツ配信装置20へ通知する。
【0037】
図3は、本実施形態に係るコンテンツ配信装置20の機能構成を示す図である。
コンテンツ配信装置20は、配信制御部201と、配信機能部202と、配信方法共有部203(関連コンテンツ情報出力部)と、遷移情報受信部204と、遷移情報共有部205とを備える。
【0038】
配信制御部201は、配信機能部202を制御し、コンテンツを所定の配信サービスによってコンテンツ視聴装置10へ配信させる。
配信機能部202は、放送波又は通信ネットワークによってコンテンツ、及び配信方法共有部203により生成された関連コンテンツ情報を配信する。
【0039】
配信方法共有部203は、配信制御部201から配信方法に関する情報を受け取ると、他のコンテンツ配信装置20との間でコンテンツ及び配信方法に関する情報を共有し、同一又は関連するコンテンツに関する配信サービスの情報を集約して、関連コンテンツ情報を生成する。
また、配信方法共有部203は、配信機能部202により関連コンテンツ情報が配信された際には、配信の事実を、関係する他のコンテンツ配信装置20へ通知してもよい。
【0040】
遷移情報受信部204は、コンテンツ視聴装置10において、関連コンテンツ情報に基づいて選択された配信サービスへの遷移が行われた際に、遷移元又は遷移先の配信サービスを自装置が提供している場合、このコンテンツ視聴装置10から、遷移元及び遷移先の配信サービスを示す遷移情報を受信する。
【0041】
遷移情報共有部205は、コンテンツ視聴装置10から受信した遷移情報を、関係する他のコンテンツ配信装置20と共有することにより、取得した遷移情報を相互に検証する。
【0042】
コンテンツ配信装置20は、これらの各機能部の組み合わせにより、コンテンツ自体の配信に加えて、関連コンテンツ情報をコンテンツ視聴装置10へ配信する。さらに、コンテンツ配信装置20は、配信サービスの遷移に応じて、遷移情報をコンテンツ視聴装置10から受信する。
【0043】
図4は、本実施形態に係る情報提供方法を例示するシーケンス図である。
ステップS1において、互いに関連するコンテンツの配信サービスを提供している複数のコンテンツ配信装置20(A及びB)は、コンテンツの情報を共有し、それぞれが関連コンテンツ情報を生成する。
【0044】
ステップS2において、各コンテンツ配信装置20(A及びB)は、それぞれコンテンツ(α及びβ)を配信する。
この例では、ステップS3において、コンテンツ視聴装置10は、コンテンツ配信装置20Aからコンテンツαの受信を開始する。
ステップS4において、コンテンツ視聴装置10は、受信したコンテンツαを再生する。
【0045】
ステップS5において、コンテンツαを配信したコンテンツ配信装置20Aは、コンテンツαに関連するコンテンツβの配信サービスの情報を含む関連コンテンツ情報を、コンテンツ視聴装置10へ提供する。
ステップS6において、コンテンツ配信装置20Aは、関連コンテンツ情報を提供したことを、関係するコンテンツ配信装置20Bへ通知する。
【0046】
ステップS7において、コンテンツ視聴装置10は、ステップS5で受信した関連コンテンツ情報に基づいて、コンテンツαからコンテンツβの配信サービスへ遷移する。
ステップS8において、コンテンツ視聴装置10は、コンテンツ配信装置20Bからコンテンツβの受信を開始する。
ステップS9において、コンテンツ視聴装置10は、受信したコンテンツβを再生する。
【0047】
ステップS10において、コンテンツ視聴装置10は、遷移元であるコンテンツαを配信しているコンテンツ配信装置20Aに対して、コンテンツαからコンテンツβの再生へ遷移したことを示す遷移情報を送信する。
ステップS11において、コンテンツ視聴装置10は、遷移先であるコンテンツβを配信しているコンテンツ配信装置20Bに対して、コンテンツαからコンテンツβの再生へ遷移したことを示す遷移情報を送信する。
ステップS12において、コンテンツ配信装置20Aとコンテンツ配信装置20Bとは、受信した遷移情報を相互に検証し共有する。
【0048】
情報提供システム1の利用シーンとしては、例えば、以下のようなユースケースが考えられる。
ここでは、一例として、同一のサッカーの試合が、事業者Aによる放送サービス、事業者Bによるインターネットリアルタイム配信(ネットストリーム配信)、事業者CによるVOD配信によって提供されている場合を想定する。
【0049】
[ユースケース1]
ユーザがサッカーを視聴しようとした際に、放送受信強度が不足していて放送が適切に受信できなかったとき、事業者Bのネットストリーム配信がコンテンツ視聴装置10によって推薦され、自動又はユーザの指示操作によってネットストリーム配信でコンテンツが提示される。
【0050】
その後、視聴中に放送の受信状態が改善し、受信できる状態になった際には、遷移元であった事業者Aの放送サービスの評価が上がるため、コンテンツ視聴装置10は、放送サービスへ自動的に遷移したり、遷移する選択肢をユーザに提供したりする。このとき、遷移元の配信サービスが優先的に選択されてもよい。
コンテンツ視聴装置10は、コンテンツの推薦時又は配信サービスの遷移時に、遷移情報を事業者A及びBに通知する。事業者A及びBは、この遷移情報を共有することができる。
【0051】
[ユースケース2]
ユーザが事業者Aの放送サービスを視聴しているとき、サッカーの試合が終了し、事業者Aは放送サービスを終了した。このとき、事業者Bによるネットストリーム配信では、試合のダイジェストシーン及びインタビュー等の映像配信を継続している。
コンテンツ視聴装置10は、関連コンテンツ情報に基づいて事業者Bのコンテンツを発見すると、ユーザに提示し、自動又はユーザの指示操作によって事業者Bの配信サービスに遷移する。
【0052】
また、コンテンツ視聴装置10は、事業者Bによる関連コンテンツの提供が終了したときには、遷移元であった事業者Aの放送サービスに自動的に遷移したり、遷移する選択肢をユーザに提供したりする。
コンテンツ視聴装置10は、事業者Aの配信サービスから事業者Bの配信サービスへ遷移したことを示す遷移情報、及び事業者Bの視聴終了後に事業者Aの配信サービスへ遷移したことを示す遷移情報を、関係する事業者A及び事業者Bに対して通知する。
【0053】
[ユースケース3]
ユーザが事業者Aの放送サービスを視聴し始めたとき、サッカーの試合が始まってから一定時間が経過していたとする。このとき、コンテンツ視聴装置10は、ユーザに対してサッカーの試合を初めから視聴できる配信サービスである事業者CによるVODサービスを推薦、又は自動的に提示を行う。
【0054】
この後、コンテンツ視聴装置10がVODサービス遷移した後、VODコンテンツの早送り又はシークバーの操作等により、事業者Aの放送配信タイミングに追い着いたとする。このとき、コンテンツ視聴装置10は、事業者Aの放送サービスを推薦し、自動で又はユーザの指示操作に基づき遷移する。
コンテンツ視聴装置10がVODサービスへ遷移した場合、及びVODサービスから放送サービスへ遷移した場合、事業者A及びCに遷移情報を通知する。
【0055】
コンテンツ視聴装置10は、独自にコンテンツの同一性又は関連性を検出する他、各コンテンツ提供者又は他の事業者から提供されるコンテンツの情報(配信方式、映像の画質、遅延時刻、出演者等)に基づき、関連サービスの提示を行うこともできる。
【0056】
本実施形態によれば、情報提供システム1において、コンテンツ視聴装置10が関連コンテンツ情報に基づいて選択された配信サービスを遷移した場合、遷移元及び遷移先を示す遷移情報が通知される。
遷移情報により、配信サービスの遷移を配信サービスの各事業者が認識できるようになることで、例えば、他の配信サービスの推薦を従来の広告と同様に捉え、遷移元に報酬を発生させることによりビジネスモデルが成立する。これによって、ユーザは複数の事業者により配信される複数のコンテンツが連携したサービスを享受できる。
さらに、配信事業者は、例えば、遷移情報を統計処理することで、ユーザの視聴傾向を判断し、配信サービスにおけるコンテンツ編成の最適化等に利用できる。
このように、情報提供システム1は、コンテンツ配信サービスの遷移に応じて、配信事業者に有益な情報を提供できる。
【0057】
コンテンツ視聴装置10は、関連コンテンツ情報に含まれる配信サービスそれぞれに対する、ユーザの視聴状況に基づく評価を比較して、配信サービスを選択する。したがって、コンテンツ視聴装置10は、ユーザに適した配信サービスを随時選択して推薦することができ、これにより、配信サービスの連携を活性化でき、配信事業者へはユーザ状況を適切に反映した情報が提供される。
【0058】
コンテンツ視聴装置10は、配信サービスを遷移した後、遷移先のコンテンツ再生が終了した場合等に、新たな遷移先として、遷移元の配信サービスを優先するので、ユーザの当初の選択が優先され、提示されるコンテンツの変更頻度が無用に増加するのを抑制でき、煩わしさが低減される。
【0059】
コンテンツ配信装置20は、配信サービスの情報を他の事業者と共有することにより、関連コンテンツ情報を生成し、コンテンツと共に、関連コンテンツの推薦情報としてコンテンツ視聴装置10に提供できる。
【0060】
コンテンツ配信装置20は、遷移情報を他の事業者と共有することにより、取得した情報の相互チェックを実施できるので、より確実な情報を取得できる。
【0061】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限るものではない。また、本実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0062】
本実施形態では、コンテンツ情報、関連コンテンツ情報及び遷移情報は、コンテンツ配信装置20とコンテンツ視聴装置10との間で直接送受信される構成として説明したが、これには限られない。
例えば、各配信サービスの情報及び遷移情報等を一元管理する管理装置(サーバ)が設けられてもよい。この場合、コンテンツ視聴装置10は、管理装置から関連コンテンツ情報を取得し、遷移情報を管理装置へ通知する。コンテンツ配信装置20は、配信方法共有部203により管理装置へ自身の配信サービスの情報を提供し、遷移情報共有部205により管理装置から遷移情報を取得する。
【0063】
また、関連コンテンツ情報は、コンテンツ視聴装置10がコンテンツ情報から独自に抽出してもよいし、第三者の個人又は事業者によって収集され、コンテンツ視聴装置10に提供されてもよい。
関連コンテンツ情報を第三者が提供する場合、配信サービスの遷移に応じて、この第三者に対して報酬が発生するビジネスモデルが構築されてもよい。
【0064】
本実施形態では、遷移情報は、関連コンテンツ情報に基づいて、実際に配信サービスを遷移した場合に通知されたが、関連コンテンツ情報がコンテンツ視聴装置10に送信された際に、あるいは、ユーザに推薦情報として提示された際に通知され、この通知に応じて報酬が発生してもよい。
【0065】
本実施形態では、主に情報提供システム1の構成と動作について説明したが、本発明はこれに限られず、各構成要素を備え、コンテンツ視聴装置10から配信サービスの遷移情報を通知するための方法、又はプログラムとして構成されてもよい。
【0066】
さらに、情報提供システム1の機能を実現するためのプログラムをコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。
【0067】
ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータで読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0068】
さらに「コンピュータで読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時刻の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時刻プログラムを保持しているものも含んでもよい。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。