【文献】
Clin Cancer Res, 2008, Vol. 14, No. 22, p. 7272-7283
【文献】
Clin Exp Immunol, 2013, Vol. 172, p. 500-506
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
プログラム死リガンド1タンパク質(PD−L1)のアンタゴニストを含む、VEGFR阻害剤と組み合わせて対象においてがんを処置するのに使用するための医薬であって、前記PD−L1アンタゴニストが、配列番号8に示されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域由来の3つのCDRおよび配列番号9に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域由来の3つのCDRを含む抗PD−L1モノクローナル抗体であり、前記VEGFR阻害剤が、N−メチル−2−[3−((E)−2−ピリジン−2−イル−ビニル)−1H−インダゾール−6−イルスルファニル]−ベンズアミドまたは薬学的に許容されるその塩であり、前記がんが腎細胞癌である、医薬。
VEGFR阻害剤を含む、プログラム死リガンド1タンパク質(PD−L1)のアンタゴニストと組み合わせて対象においてがんを処置するのに使用するための医薬であって、前記VEGFR阻害剤がN−メチル−2−[3−((E)−2−ピリジン−2−イル−ビニル)−1H−インダゾール−6−イルスルファニル]−ベンズアミドまたは薬学的に許容されるその塩であり、前記PD−L1アンタゴニストが、配列番号8に示されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域由来の3つのCDRおよび配列番号9に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域由来の3つのCDRを含む抗PD−L1モノクローナル抗体であり、前記がんが腎細胞癌である、医薬。
プログラム死リガンド1タンパク質(PD−L1)のアンタゴニストと、VEGFR阻害剤とを含む、対象においてがんを処置するのに使用するための組合せ物であって、前記PD−L1アンタゴニストが、配列番号8に示されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域由来の3つのCDRおよび配列番号9に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域由来の3つのCDRを含む抗PD−L1モノクローナル抗体であり、前記VEGFR阻害剤がN−メチル−2−[3−((E)−2−ピリジン−2−イル−ビニル)−1H−インダゾール−6−イルスルファニル]−ベンズアミドまたは薬学的に許容されるその塩であり、前記がんが腎細胞癌である、組合せ物。
前記PD−L1アンタゴニストが少なくとも約5mg/kg、または約10mg/kgの開始用量として投与され、前記VEGFR阻害剤が少なくとも3mg/kgまたは5mg/kgの開始用量として投与される、請求項1、2もしくは4に記載の医薬、または請求項3もしくは4に記載の組合せ物。
前記PD−L1アンタゴニストが週約1回、または2、3、4、もしくは5週間ごとに約1回投与され、前記VEGFR阻害剤が1日2回投与される、請求項1、2、4もしくは5に記載の医薬、または請求項3から5のいずれか1項に記載の組合せ物。
前記PD−L1アンタゴニストがアベルマブであり、前記VEGFR阻害剤がアキシチニブである、請求項1、2および4から7のいずれか1項に記載の医薬、または請求項3から7のいずれか1項に記載の組合せ物。
【発明を実施するための形態】
【0062】
1.定義
本発明の理解をさらに容易にするため、ある種の技術用語および科学用語は下で明確に定義される。本文書の他の場所で明確に定義されていなければ、本明細書で使用される他のすべての技術用語および科学用語は本発明が属する技術分野の当業者により一般的に理解されている意味を有する。
【0063】
数値的に定義されたパラメータ(例えば、PD−L1アンタゴニストもしくはVEGFR阻害剤の用量、または本明細書に記載される併用療法を用いた処置時間の長さ)を修飾するのに使用されるときの「約」は、パラメータが、そのパラメータについて述べられた数値の10%も下または上に変動することがあることを意味する。例えば、約5mg/kgの用量は4.5mg/kgから5.5mg/kgの間で変動することがある。
【0064】
添付された特許請求の範囲を含めて、本明細書で使用される場合、「1つ(a)」、「1つ(an)」および「その(the)」などの単語の単数形は、文脈が別段明確に指示していなければ、その対応する複数の参照を含む。
【0065】
「投与」および「処置」とは、動物、ヒト、実験対象、細胞、組織、器官、または生体液に適用する場合、動物、ヒト、対象、細胞、組織、器官、または生体液への外来性医薬品、治療薬、診断薬、または組成物の接触のことである。細胞の処置は、細胞への試薬の接触、ならびにその細胞に接触している体液への試薬の接触を包含する。「投与」および「処置」は、例えば、試薬、診断薬、結合化合物による、または別の細胞による細胞のin vitroおよびex vivo処置も意味する。用語「対象」は任意の生物、好ましくは動物、さらに好ましくは哺乳動物(例えば、ラット、マウス、イヌ、ネコ、ウサギ)、もっとも好ましくはヒトを含む。
【0066】
「抗体」とは、免疫グロブリン分子の可変領域に位置する少なくとも1つの抗原認識部位を通じて炭水化物、ポリヌクレオチド、脂質、ポリペプチド、等などの標的に特異的結合が可能である免疫グロブリン分子のことである。本明細書で使用される場合、この用語は、無傷のポリクローナルまたはモノクローナル抗体だけではなく、その断片(例えば、Fab、Fab’、F(ab’)2、Fv)、一本鎖(scFv)およびドメイン抗体(例えば、サメおよびラクダ科抗体を含む)、および抗体を含む融合タンパク質、および抗原認識部位を含む免疫グロブリン分子の他の任意の改変立体配置も包含する。抗体は、IgG、IgA、またはIgMなどの任意のクラス(またはそのサブクラス)の抗体を含み、抗体は任意の特定のクラスである必要はない。免疫グロブリンは、その重鎖の定常領域の抗体アミノ酸配列に応じて、異なるクラスに割り当てることが可能である。免疫グロブリンは、IgA、IgD、IgE、IgGおよびIgMの5つの主要クラスがあり、このうちのいくつかはサブクラス(アイソタイプ)、例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1およびIgA2にさらに分けてもよい。免疫グロブリンの異なるクラスに対応する重鎖定常領域は、それぞれアルファ、デルタ、エプシロン、ガンマ、およびミューと呼ばれる。免疫グロブリンの異なるクラスのサブユニット構造および三次元立体配置は周知である。
【0067】
本明細書で使用される用語である抗体の「抗原結合断片」または「抗原結合部分」とは、無傷の抗体のうち、所与の抗原(例えば、PD−L1)に特異的に結合する能力を保持している1つまたは複数の断片のことである。抗体の抗原結合機能は無傷の抗体の断片により遂行されることが可能である。用語、抗体の「抗原結合断片」内に包含される結合断片の例は、Fab、Fab’、F(ab’)2;VHおよびCH1ドメインからなるFd断片;抗体の単一アームのVLおよびVHドメインからなるFv断片;単一ドメイン抗体(dAb)断片(Ward et al., Nature 341 :544-546, 1989)、ならびに単離された相補性決定領域(CDR)を含む。
【0068】
標的(例えば、PD−L1タンパク質)に「優先的に結合する」または「特異的に結合する」(本明細書では互換的に使用される)抗体、抗体コンジュゲート、またはポリペプチドは当技術分野では十分理解された用語であり、そのような特異的または優先的結合を決定する方法も当技術分野では周知である。分子は、それが別の細胞または物質と反応する、または会合するよりも特定の細胞または物質と反応するほうが頻繁に、迅速に、より長い持続時間で、および/または大きな親和性で反応する、または会合する場合には「特異的結合」または「優先的結合」を示すと言われる。抗体は、それが他の物質に結合するよりも大きな親和性で、結合活性で、より迅速に、および/または長い持続時間で結合する場合には標的に「特異的に結合する」または「優先的に結合する」。例えば、PD−L1エピトープに特異的にまたは優先的に結合する抗体は、それが他のPD−L1エピトープまたは非PD−L1エピトープに結合するよりも大きな親和性で、結合活性で、より容易に、および/または長い持続時間でこのエピトープに結合する抗体である。例えば、この定義を読むことにより、第1の標的に特異的にまたは優先的に結合する抗体(または部分またはエピトープ)は第2の標的に特異的にまたは優先的に結合してもよいし結合しなくてもよいことも理解されている。したがって、「特異的結合」または「優先的結合」は必ずしも排他的結合を必要としない(これを含むことは可能であるが)。一般に、必ずしもというわけではないが、結合への言及は優先的結合を意味する。
【0069】
抗体の「可変領域」とは、単独または組合せでの、抗体軽鎖の可変領域または抗体重鎖の可変領域のことである。当技術分野では公知であるように、重鎖および軽鎖の可変領域はそれぞれ、高頻度可変領域としても知られる3つの相補性決定領域(CDR)により連結された4つのフレームワーク領域(FR)からなる。それぞれの鎖中のCDRはFRにより極めて接近して互いに保持され、もう一方の鎖由来のCDRと一緒に抗体の抗原結合部位の形成に寄与している。CDRを決定するための技法には少なくとも2つあり、(1)異種間配列多様性に基づくアプローチ(すなわち、Kabat et al. Sequences of Proteins of Immunological Interest, (5th ed., 1991, National Institutes of Health, Bethesda MD))および(2)抗原抗体複合体の結晶学的研究に基づくアプローチ(Al-lazikani et al., 1997, J. Molec. Biol. 273:927-948)である。本明細書で使用される場合、CDRはいずれかのアプローチによりまたは両方のアプローチの組合せにより定義されるCDRのことでもよい。
【0070】
可変ドメインの「CDR」とは、Kabat、Chothia、KabatとChothia両方の蓄積、AbM、接触の定義、および/もしくは立体構造的定義または当技術分野で周知であるCDR決定の任意の方法に従って同定される可変領域内のアミノ酸残基のことである。抗体CDRは、最初にKabatらにより定義された高頻度可変領域として同定することができる。例えば、Kabat et al., 1992, Sequences of Proteins of Immunological Interest, 5th ed., Public Health Service, NIH, Washington D.C.を参照されたい。CDRの位置も、最初にChothiaおよび他の者により最初に記載された構造ループ構造体として同定することができる。例えば、Chothia et al., Nature 342:877-883, 1989を参照されたい。CDR同定への他のアプローチは、KabatとChothiaの折衷案であり、オックスフォード分子AbM抗体モデリングソフトウェア(現在ではAccelrys(登録商標))を使用して導かれる「AbM定義」、またはMacCallum et al., J. Mol. Biol., 262:732-745, 1996に記載されている観察された抗原接触に基づくCDRの「接触定義」を含む。本明細書ではCDRの「立体構造的定義」と呼ばれている別のアプローチでは、CDRの位置は抗原結合にエンタルピー的貢献をする残基として同定することができる。例えば、Makabe et al., Journal of Biological Chemistry, 283:1156-1166, 2008を参照されたい。さらに他のCDR境界定義は上記アプローチのうちの1つに厳密に従ってはいないことがあるが、それにもかかわらず、特定の残基または残基の基または全CDRでさえ抗原結合に著しい影響を及ぼすことはないという予測または実験結果に照らしてCDR境界定義は短くなることも長くなることもあるが、Kabat CDRの少なくとも一部と重複する。本明細書で使用される場合、CDRとは、アプローチの組合せを含む、当技術分野で公知の任意のアプローチによって定義されるCDRのことでよい。本明細書で使用される方法はこれらのアプローチのうちのいずれかに従って定義されるCDRを利用することができる。1つよりも多いCDRを含有する所与の実施形態では、CDRはKabat、Chothia、エクステンディド(extended)、AbM、接触、および/または立体構造的定義のいずれかに従って定義することができる。
【0071】
「単離された抗体」および「単離された抗体断片」とは、精製状態のことであり、そのような文脈では名を挙げられた分子が、核酸、タンパク質、脂質、炭水化物などの他の生体分子、または細胞残骸および成長培地などの他の物質が実質的にないことを意味する。一般に、用語「単離された」は、そのような物質が本明細書に記載される結合化合物の実験的または治療的使用をかなり妨害する量で存在しなければ、そのような物質が全くないこと、または水、バッファー、もしくは塩がないことを示すとは意図されていない。
【0072】
本明細書で使用される「モノクローナル抗体」または「mAb」または「Mab」とは実質的に均一な抗体の集団のことであり、すなわち、その集団を占める抗体分子のアミノ酸配列が、わずかな量存在することがあると考えられる天然に存在する突然変異を除いて同一である。これとは対照的に、従来の(ポリクローナル)抗体調製物は典型的には、その可変ドメイン、特に異なるエピトープに対して特異的であることが多いそのCDRに異なるアミノ酸配列を有する多数の異なる抗体を含む。修飾語の「モノクローナル」は、実質的に均一な抗体の集団から得られる抗体という特徴を示しており、任意の特定の方法による抗体の産生を必要とすると解釈されるべきではない。例えば、本発明に従って使用されるモノクローナル抗体は、Kohler et al. (1975) Nature 256: 495により最初に記載されたハイブリドーマ法により作成してもよく、または組換えDNA法(例えば、米国特許第4816567号明細書参照)により作成してもよい。「モノクローナル抗体」は、例えば、Clackson et al. (1991) Nature 352: 624-628およびMarks et al. (1991) J. Mol. Biol. 222: 581-597に記載される技法を使用してファージ抗体ライブラリーから単離することもできる。Presta (2005) J. Allergy Clin. Immunol. 116:731も参照されたい。
【0073】
「キメラ抗体」とは、重および/または軽鎖の一部が特定の種(例えば、ヒト)由来である、または特定の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体中の対応する配列と同一または相同であり、その鎖(複数可)の残りが別の種(例えば、マウス)由来である、または別の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体中の対応する配列と同一または相同である抗体、ならびに、所望の生体活性を示している限りそのような抗体の断片のことである。
【0074】
「ヒト抗体」とは、ヒト免疫グロブリンタンパク質配列のみを含む抗体のことである。ヒト抗体は、マウス中で、マウス細胞中で、またはマウス細胞由来のハイブリドーマ中で産生される場合、マウス炭水化物鎖を含有することがある。同様に、「マウス抗体」または「ラット抗体」とは、それぞれマウスまたはラット免疫グロブリン配列のみを含む抗体のことである。
【0075】
「ヒト化抗体」とは、非ヒト(例えば、マウス)抗体ならびにヒト抗体由来の配列を含有する抗体の形態のことである。そのような抗体は非ヒト免疫グロブリンに由来する最小配列を含有する。一般には、ヒト化抗体は少なくとも1つ、典型的には2つの可変ドメインの実質的にすべてを含み、高頻度可変ループのすべてまたは実質的にすべてが非ヒト免疫グロブリンの高頻度可変ループに一致しており、FR領域のすべてまたは実質的にすべてがヒト免疫グロブリン配列のFR領域である。ヒト化抗体は、任意選択により、免疫グロブリン定常領域(Fc)、典型的にはヒト免疫グロブリンの定常領域の少なくとも一部も含む。接頭辞「hum」、「hu」または「h」は、ヒト化抗体と親齧歯類抗体を区別する必要がある場合には、抗体クローン名称に加えられる。ヒト化型の齧歯類抗体は一般に、親齧歯類抗体と同じCDR配列を含むが、ヒト化抗体の親和性を高める、安定性を増やすために、または他の理由で、ある種のアミノ酸置換を含むことができる。
【0076】
用語「がん」、「がん性の」、または「悪性の」とは、典型的には未制御の細胞成長を特徴とする哺乳動物における生理的状態のことである、またはこれを記述する。がんの例は、細胞癌、リンパ腫、白血病、芽細胞腫、および肉腫を含むがこれらに限定されない。そのようながんのさらに特定の例は、扁平上皮癌、骨髄腫、小細胞肺がん、非小細胞肺がん、神経膠腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、急性骨髄性白血病(AML)、多発性骨髄腫、胃腸(管)がん、腎がん、卵巣がん、肝臓がん、リンパ芽球性白血病、リンパ球性白血病、結腸直腸がん、子宮内膜がん、腎臓がん、前立腺がん、甲状腺がん、メラノーマ、軟骨肉腫、神経芽細胞腫、膵臓がん、多形神経膠芽腫、子宮頸がん、脳がん、胃がん、膀胱がん、肝細胞腫、乳がん、結腸癌、および頭頸部がんを含む。がんの別の特定の例は腎細胞癌を含む。
【0077】
「バイオ治療薬」は、腫瘍維持および/もしくは成長を支持する、または抗腫瘍免疫応答を抑制する任意の生物学的経路におけるリガンド/受容体シグナル伝達を遮断する抗体または融合タンパク質などの生体分子を意味する。
【0078】
「化学療法剤」とは、がんの処置において有用である化学化合物のことである。化学療法剤のクラスは、アルキル化剤、代謝拮抗剤、キナーゼ阻害剤、紡錘体毒植物アルカロイド、細胞障害性/抗腫瘍抗生物質、トポイソメラーゼ阻害剤、光増感剤、抗エストロゲンおよび選択的エストロゲン受容体調節剤(SERM)、抗プロゲステロン、エストロゲン受容体下方調節剤(ERD)、エストロゲン受容体アンタゴニスト、黄体化(leutinizing)ホルモン放出ホルモンアゴニスト、抗アンドロゲン薬、アロマターゼ阻害剤、EGFR阻害剤、VEGF阻害剤、ならびに異常な細胞増殖または腫瘍成長に関与している遺伝子の発現を阻害するアンチセンスオリゴヌクレオチドを含むがこれらに限定されない。本発明の処置方法に有用である化学療法剤は細胞分裂阻害および/または細胞障害性剤を含む。
【0079】
「保存的改変変異体」または「保存的置換」とは、抗原親和性および/または特異性などのタンパク質の生物活性または他の所望の特性を変更することなく頻繁に変化を加えることができるように、タンパク質中のアミノ酸を類似する特徴(例えば、電荷、側鎖サイズ、疎水性/親水性、骨格構造および強剛性、等)を有する他のアミノ酸で置換することである。当業者であれば、一般に、ポリペプチドの非必須領域における単一アミノ酸置換は生体活性を実質的に変更しないことを認識している(例えば、Watson et al. (1987) Molecular Biology of the Gene, The Benjamin/Cummings Pub. Co., p. 224 (4th Ed.)参照)。さらに、構造的にまたは機能的に類似するアミノ酸の置換は生体活性を壊す可能性は比較的少ない。例となる保存的置換は下の表1に記載されている。
【0081】
本明細書および特許請求の範囲全体を通じて使用される「本質的にからなる」および「本質的にからなる(consist essentially of)」または「本質的にからなる(consisting essentially of)」などの変形は、列挙された任意の要素または要素の群を含むこと、および特定の投与レジメン、方法または組成物の基本的または新規の特性を実質的に変化させない、列挙された要素と類似する、または異なる性質の他の要素を任意選択で含むことを示している。非限定的例として、本質的に列挙されたアミノ酸配列からなるPD−L1アンタゴニストは、結合化合物の特性に実質的に影響を及ぼさない、1つまたは複数のアミノ酸残基の置換を含む1つまたは複数のアミノ酸も含むことができる。
【0082】
「診断用抗PD−L1モノクローナル抗体」とは、ある種の哺乳動物細胞の表面で発現されるPD−L1に特異的に結合するmAbを意味する。成熟PD−L1は、リーダーペプチドとも呼ばれる前分泌リーダー配列を欠く。用語「PD−L1」および「成熟PD−L1」は本明細書では互換的に使用され、別段の指示がなされていないまたは文脈から直ちに明らかではない場合、同じ分子を意味すると理解されることとする。
【0083】
本明細書で使用される場合、抗ヒトPD−L1 mAbまたは診断用抗hPD−L1 mAbとは、成熟ヒトPD−L1に特異的に結合するモノクローナル抗体のことである。成熟ヒトPD−L1分子は以下の配列(配列番号1)MRIFAVFIFMTYWHLLNAFTVTVPKDLYVVEYGSNMTIECKFPVEKQLDLAALIVYWEMEDKNIIQFVHGEEDLKVQHSSYRQRARLLKDQLSLGNAALQITDVKLQDAGVYRCMISYGGADYKRITVKVNAPYNKINQRILVVDPVTSEHELTCQAEGYPKAEVIWTSSDHQVLSGKTTTTNSKREEKLFNVTSTLRINTTTNEIFYCTFRRLDPEENHTAELVIPELPLAHPPNERTHLVILGAILLCLGVALTFIFRLRKGRMMDVKKCGIQDTNSKKQSDTHLEET(配列番号1)のアミノ酸19〜290からなる。
【0084】
「相同性」とは、最適に整列されている場合の2つのポリヌクレオチド配列間の配列類似性のことである。2つの比較される配列の両方での位置が同じアミノ酸単量体サブユニットで占められている場合、例えば、2つの異なるAbの軽鎖CDR中の位置がアラニンで占められている場合、2つのAbはその位置で相同である。相同性のパーセントは、2つの配列により共有される相同な位置の数を比較される位置の総数で割って100を掛ける。例えば、配列が最適に整列されているときに2つの配列中の10の位置のうちの8が適合している、または相同である場合、2つの配列は80%相同である。一般に、2つの配列が整列されて最大パーセント相同性を与えるように整列されたときに比較が行われる。例えば、比較はBLASTアルゴリズムにより実施することが可能であり、アルゴリズムのパラメータは、それぞれの基準配列の全長にわたってそれぞれの配列間の最大適合を与えるように選択される。
【0085】
以下の参考文献は配列分析のために使用されることが多いBLASTアルゴリズムに関するものである。BLAST ALGORITHMS: Altschul, S.F., et al., (1990) J. Mol. Biol. 215:403-410; Gish, W., et al., (1993) Nature Genet. 3:266-272; Madden, T.L., et al., (1996) Meth. Enzymol. 266:131-141 ; Altschul, S.F., et al., (1997) Nucleic Acids Res. 25:3389-3402; Zhang, J., et al., (1997) Genome Res. 7:649-656; Wootton, J.C., et al., (1993) Comput. Chem. 17:149-163; Hancock, J.M. et al., (1994) Comput. Appl. Biosci. 10:67-70; ALIGNMENT SCORING SYSTEMS: Dayhoff, M.O., et al., "A model of evolutionary change in proteins." in Atlas of Protein Sequence and Structure, (1978) vol. 5, suppl. 3. M.O. Dayhoff (ed.), pp. 345-352, Natl. Biomed. Res. Found., Washington, DC; Schwartz, R.M., et al., "Matrices for detecting distant relationships." in Atlas of Protein Sequence and Structure, (1978) vol. 5, suppl. 3." M.O. Dayhoff (ed.), pp. 353-358, Natl. Biomed. Res. Found., Washington, DC; Altschul, S.F., (1 991) J. Mol. Biol. 219:555-565; States, D.J., et al., (1991) Methods 3:66-70; Henikoff, S., et al., (1992) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89:10915-10919; Altschul, S.F., et al., (1993) J. Mol. Evol. 36:290-300; ALIGNMENT STATISTICS: Karlin, S., et al., (1990) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87:2264-2268; Karlin, S., et al., (1993) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90:5873-5877; Dembo, A., et al., (1994) Ann. Prob. 22:2022-2039; and Altschul, S.F. "Evaluating the statistical significance of multiple distinct local alignments." in Theoretical and Computational Methods in Genome Research (S. Suhai, ed.), (1997) pp. 1 -14, Plenum, New York.
【0086】
「患者」または「対象」とは、治療が望ましい、または臨床試験、疫学調査に参加している、または対照として使われている、ヒトならびにウシ、ウマ、イヌ、およびネコなどの哺乳動物獣医患者を含む任意の単一対象のことである。
【0087】
「PD−L1アンタゴニスト」とは、がん細胞上で発現されるPD−L1がPD−1に結合するのを遮断する任意の化学化合物または生体分子を意味する。ヒト対象が処置されている本発明の処置方法、医薬および使用のいずれにおいても、PD−L1アンタゴニストはヒトPD−L1のヒトPD−1への結合を遮断する。
【0088】
本発明の処置方法、医薬および使用のいずれかにおいて有用であるPD−L1アンタゴニストは、PD−L1に特異的に結合し、好ましくはヒトPD−L1に特異的に結合するモノクローナル抗体(mAb)を含む。mAbはヒト抗体でも、ヒト化抗体でも、キメラ抗体でもよく、ヒト定常領域を含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、ヒト定常領域はIgG1、IgG2、IgG3およびIgG4定常領域からなる群から選択され、好ましい実施形態では、ヒト定常領域はIgG1またはIgG4定常領域である。いくつかの実施形態では、抗原結合断片はFab、Fab’−SH、F(ab’)2、scFvおよびFv断片からなる群から選択される。
【0089】
ヒトPD−L1に結合し、本発明の処置方法、医薬および使用において有用であるmAbの例は、国際公開第2013/079174号パンフレット、国際公開第2015/061668号パンフレット、国際公開第2010/089411号パンフレット、国際公開第2007/005874号パンフレット、国際公開第2010/036959号パンフレット、国際公開第2014/100079号パンフレット、国際公開第2013/019906号パンフレット、国際公開第2010/077634号パンフレット、ならびに米国特許第8552154号、米国特許第8779108号、および米国特許第8383796号に記載されている。本発明の処置方法、医薬および使用においてPD−L1アンタゴニストとして有用である特異的抗ヒトPD−L1 mAbは、例えば、限定することなく、アベルマブ(MSB0010718C)、ニボルマブ(BMS−936558)、MPDL3280A(IgG1操作された抗PD−L1抗体)、BMS−936559(完全ヒト抗PD−L1、IgG4モノクローナル抗体)、MEDI4736(抗体依存性細胞媒介細胞傷害活性を取り除くためにFcドメインに三重の突然変異がある操作されたIgG1カッパモノクローナル抗体)、ならびに国際公開第2013/019906号パンフレットのそれぞれ配列番号24および配列番号21の重鎖および軽鎖可変領域を含む抗体を含む。
【0090】
本発明の処置方法、医薬および使用のいずれかにおいて有用である他のPD−L1アンタゴニストは、PD−L1に特異的に結合し、好ましくはヒトPD−L1に特異的に結合するイムノアドヘシン、例えば、免疫グロブリン分子のFc領域などの定常領域に融合しているPD−1のPD−L1結合部分を含有する融合タンパク質を含む。
【0092】
本明細書で使用される「PD−L1」発現は、細胞表面でのPD−L1タンパク質のまたは細胞もしくは組織内でのPD−L1 mRNAの任意の検出可能なレベルの発現を意味する。PD−L1タンパク質発現は、腫瘍組織切片のIHCアッセイにおいて診断用PD−L1抗体を用いてまたはフローサイトメトリーにより検出することができる。代わりに、腫瘍細胞によるPD−L1タンパク質発現は、PD−L1に特異的に結合する結合剤(例えば、抗体断片、アフィボディ(affibody)および同類の物)を使用してPET画像化により検出することができる。PD−L1 mRNA発現を検出し測定するための技法は、RT−PCRおよびリアルタイム定量的RT−PCRを含む。
【0093】
腫瘍組織切片のIHCアッセイにおいてPD−L1タンパク質発現を定量化するためのいくつかのアプローチが記載されている。例えば、Thompson, R. H., et al., PNAS 101 (49); 17174-17179 (2004); Thompson, R. H. et al., Cancer Res. 66:3381-3385 (2006); Gadiot, J., et al., Cancer 1 1 7:2192-2201 (2011); Taube, J. M. et al., Sci Transl Med 4, 127ra37 (2012); and Toplian, S. L. et al., New Eng. J Med. 366 (26): 2443-2454 (2012)を参照されたい。
【0094】
1つのアプローチは、陽性結果が細胞表面膜染色の組織学的証拠を示す腫瘍細胞のパーセンテージから定義される、PD−L1発現についての陽性または陰性の単純なバイナリーエンドポイントを用いている。PD−L1発現が全腫瘍細胞の少なくとも1%、好ましくは5%のときに、腫瘍組織切片は陽性と計測される。
【0095】
別のアプローチでは、腫瘍組織切片中のPD−L1発現は腫瘍細胞において、ならびに主にリンパ球を含む浸潤性免疫細胞において定量化される。膜染色を示す腫瘍細胞および浸潤性免疫細胞のパーセンテージは、5%未満、5から9%、以降10%の増分で100%までとして別々に定量化される。腫瘍細胞では、PD−L1発現はスコアーが5%スコアー未満の場合は陰性として、スコアーが5%以上の場合は陽性として計測される。免疫浸潤物中のPD−L1発現は、調整炎症スコアー(AIS)と呼ばれる半定量的測定として報告され、AISは膜染色細胞のパーセントに浸潤物の強度を掛けることにより決定され、この強度は、なし(0)、軽度(スコアー1、希なリンパ球)、中程度(スコアー2、リンパ組織球性凝集体による腫瘍の限局性浸潤)、または重度(スコアー3、びまん性浸潤)として類別される。腫瘍組織切片は、AISが5以上の場合免疫浸潤物によるPD−L1発現について陽性として計測される。
【0096】
PD−L1 mRNA発現のレベルは、ユビキチンCなどの定量的RT−PCRにおいて頻繁に使用される1つまたは複数の基準遺伝子のmRNA発現レベルと比較することができる。
【0097】
いくつかの実施形態では、悪性細胞によるおよび/または腫瘍内の浸潤性免疫細胞によるPD−L1発現のレベル(タンパク質および/またはmRNA)は、適切な対照によるPD−L1発現のレベル(タンパク質および/またはmRNA)との比較に基づいて「過剰発現されている」または「上昇している」と判定される。例えば、対照PD−L1タンパク質またはmRNA発現レベルは、同じ種類の非悪性細胞においてまたは適合する正常組織由来の切片において定量化されたレベルであってよい。
【0098】
本明細書で使用される「RECIST 1.1応答基準」とは、応答が測定されている状況に基づいて標的病変または非標的病変のうちの適切な方についての、Eisenhauer et al., E.A. et al., Eur. J Cancer 45:228-247 (2009)に記載されている定義を意味する。
【0099】
「持続応答」とは、本明細書に記載される治療薬、または併用療法を用いた処置の休止後の持続する治療効果を意味する。いくつかの実施形態では、持続応答は処置期間と少なくとも同じである、または処置期間の長さの少なくとも1.5、2.0、2.5または3倍の期間を有する。
【0100】
「組織切片」とは、組織試料の単一部分または小片、例えば、正常組織のまたは腫瘍の試料からカットされる組織の薄切片のことである。
【0101】
本明細書で使用されるがんを「処置する(treatまたはtreating)」とは、例えば、がん細胞数の減少、腫瘍サイズの縮小、がん細胞の末梢器官への浸潤速度の減少、または腫瘍転移もしくは腫瘍成長速度の減少などの少なくとも1つのポジティブな治療効果を達成するために、PD−L1アンタゴニストと別の治療薬の併用療法を、がんを有する、またはがんを有すると診断された対象に施すことを意味する。がんにおけるポジティブな治療効果はいくつかの方法で測定することが可能である(W. A. Weber, J. Nucl. Med. 50:1S-10S (2009)参照)。例えば、腫瘍成長阻害に関しては、国立がん研究所(NCI)基準に従えば、42%以下のT/Cが抗腫瘍活性の最低レベルである。T/C<10%は高抗腫瘍活性レベルと見なされ、T/C(%)=処置を受けた者の腫瘍容積中央値/対照の腫瘍容積中央値×100である。いくつかの実施形態では、本発明の組合せにより達成される処置は部分奏功(PR)、完全奏功(CR)、総合応答率(OR)、無憎悪生存期間(PFS)、無病生存期間(DFS)および全生存期間(OS)のうちのいずれかである。PFSは「腫瘍進行までの期間」とも呼ばれるが、がんが成長しない処置中および処置後の期間の長さを示しており、患者がCRまたはPRを経験した時間、ならびに患者が疾患の安定(SD)を経験した時間を含む。DFSとは、患者が疾患がないままである処置中および処置後の期間の長さのことである。OSとは、無処置のまたは未処置の対象または患者と比べた場合の平均寿命の延長のことである。いくつかの実施形態では、本発明の組合せに対する応答は固定癌効果判定基準(RECIST)1.1応答基準を使用して評価されるPR、CR、PFS、DFS、OR、またはOSのいずれかである。がん患者を処置するのに効果的である本発明の組合せのための処置レジメンは、患者の疾患状態、年齢、および体重などの要因、ならびに対象において抗がん応答を誘発する療法の能力に応じて変化してもよい。本発明の態様のいずれかの実施形態はすべての対象においてポジティブな治療効果を達成するのに効果的であるわけではないが、スチューデントt検定、カイ二乗検定、マン・ホイットニーに従ったU検定、クラスカル・ウォリス検定(H検定)、ヨンクヒール・タプストラ検定およびウィルコクソン検定などの当技術分野で公知の任意の統計検定により決定される統計的に有意な数の対象において本発明の態様のいずれかの実施形態はポジティブな治療効果を達成するはずである。
【0102】
用語「処置レジメン」、「投与プロトコル」および投与レジメンは互換的に使用されて、本発明の組合せにおけるそれぞれの治療薬の投与の用量および時機のことを指す。
【0103】
本明細書で使用される場合、「処置」は有益なまたは所望の臨床結果を得るためのアプローチである。本発明の目的のために、有益なまたは所望の臨床結果は、新生物もしくはがん性細胞の増殖を減らす(または破壊する)、新生物細胞の転移を阻害する、腫瘍のサイズを収縮させるもしくは減少させる、PD−L1関連疾患(例えば、がん)の緩解、PD−L1関連疾患(例えば、がん)から生じる症状を減少させる、PD−L1関連疾患(例えば、がん)に罹っている人の生活の質を高める、PD−L1関連疾患(例えば、がん)を処置するのに必要な他の医薬の用量を減らす、PD−L1関連疾患(例えば、がん)の進行を遅らせる、PD−L1関連疾患(例えば、がん)を治癒させる、および/またはPD−L1関連疾患(例えば、がん)を有する患者の生存を延ばす、これらのうちの1つまたは複数を含むが、これらに限定されない。
【0104】
「寛解させる」とは、PD−L1抗体を投与しないことと比べた場合、1つまたは複数の症状の緩和または改善を意味する。「寛解させる」は、症状の期間を短縮する、または減少することも含む。
【0105】
本明細書で使用される場合、薬物、化合物、または医薬組成物の「有効薬量」または「有効量」とは、任意の1つまたは複数の有益なまたは所望の結果をもたらすのに十分な量である。予防的使用では、有益なまたは所望の結果は、疾患の生化学的、組織学的および/または行動学的症状、その合併症ならびに疾患の発生中に現われる中間の病理学的表現型を含む、疾患のリスクを取り除くもしくは減少させる、その重症度を和らげる、またはその発生を遅らせることを含む。治療的使用では、有益なまたは所望の結果は、様々なPD−L1関連疾患もしくは状態(例えば、進行RCCなどの)の1つもしくは複数の症状の発生率を減らすもしくは寛解する、疾患を処置するのに必要な他の医薬の用量を減らす、他の医薬の効果を増強する、および/または患者のPD−L1関連疾患の進行を遅らせるなどの臨床結果を含む。有効薬量は1つまたは複数の投与で施すことが可能である。本発明の目的では、薬物、化合物、または医薬組成物の有効薬量は、予防的または治療的処置を直接的または間接的に達成するのに十分な量である。臨床的状況において理解されているように、薬物、化合物、または医薬組成物の有効薬量は、別の薬物、化合物、または医薬組成物と併せて達成してもよいししなくてもよい。したがって、「有効薬量」は、1つまたは複数の治療薬を投与するという状況において考えてもよく、1つまたは複数の他の薬剤と併せて所望の結果を達成することができるまたは達成される場合、単剤は有効量で与えられると考えてもよい。
【0106】
がんに罹っていると診断された、またはがんを有すると疑われる対象に適用される「腫瘍」とは、任意のサイズの悪性または潜在的に悪性の新生物または組織腫瘤のことであり、原発腫瘍および続発性新生物を含む。固形腫瘍は通常は嚢胞または液体領域を含有しない組織の異常成長または腫瘤である。異なるタイプの固形腫瘍は、その腫瘍を形成する細胞のタイプで名付けられている。固形腫瘍の例は、肉腫、細胞腫、およびリンパ腫である。白血病(血液のがん)は一般に固形腫瘍を形成しない(National Cancer Institute, Dictionary of Cancer Terms)。
【0107】
「腫瘍量」とも呼ばれる「腫瘍負荷」とは、身体全体に分布する腫瘍物質の総量のことである。腫瘍負荷とは、リンパ節および骨髄(bone narrow)を含む、身体全体のがん細胞の総数または腫瘍(複数可)の全面積のことである。腫瘍負荷は、例えば、対象から除去して直ぐの腫瘍(複数可)の寸法を、例えば、キャリパーを使用して、または身体内にある間は、画像化技法、例えば、超音波、骨スキャン、コンピュータ断層撮影(CT)もしくは磁気共鳴画像法(MRI)スキャンを使用して測定することなどによる、当技術分野で公知の様々な方法により決定することが可能である。
【0108】
用語「腫瘍サイズ」とは、腫瘍の長さおよび幅として測定することが可能である腫瘍の全面積のことである。腫瘍サイズは、例えば、対象から除去して直ぐの腫瘍(複数可)の寸法を、例えば、キャリパーを使用して、または身体内にある間は、画像化技法、例えば、骨スキャン、超音波、CTもしくはMRIスキャンを使用して測定することなどによる、当技術分野で公知の様々な方法により決定することができる。
【0109】
本明細書で使用される「可変領域」または「V領域」とは、IgG鎖のうち異なる抗体間では配列が可変性であるセグメントを意味する。可変領域は軽鎖の109および重鎖の113Kabat残基まで伸びている。
【0110】
「VEGFR阻害剤」とは、血管内皮増殖因子(VEGF)受容体の小分子阻害剤または血管内皮増殖因子(VEGF)に対するモノクローナル抗体を意味する。実施形態では、「VEGFR阻害剤」とは、血管内皮増殖因子(VEGF)受容体の小分子阻害剤を意味する。本発明の処置方法、医薬および使用においてVEGFR阻害剤として有用である特定のVEGFR阻害剤は、アキシチニブ、スニチニブ、ソラフェニブ、チボザニブ、およびベバシズマブを含む。実施形態では、本発明の処置方法、医薬および使用においてVEGFR阻害剤として有用である特定のVEGFR阻害剤は、アキシチニブ、スニチニブ、ソラフェニブ、およびチボザニブを含む。
【0111】
本発明の処置方法、医薬および使用の実施形態では、VEGFR阻害剤は以下の構造
【0112】
【化1】
の化合物、N−メチル−2−[3−((E)−2−ピリジン−2−イル−ビニル)−1H−インダゾール−6−イルスルファニル]−ベンズアミドまたは6−[2−(メチルカルバモイル)フェニルスルファニル]−3−E−[2−(ピリジン−2−イル)エテニル]インダゾールであり、これはアキシチニブまたはAG−013736として知られる。
【0113】
アキシチニブは血管内皮増殖因子(VEGF)受容体1、2および3の強力で選択性の阻害剤である。これらの受容体はがんの病的血管新生、腫瘍成長、および転移性進行に関与している。アキシチニブはVEGF媒介内皮細胞増殖および生存を強力に阻害することが明らかにされている(Hu-Lowe, D.D., et al., Clin Cancer Res 14: 7272-7283 (2008); Solowiej, S., et al., Biochemistry 48: 7019-31 (2009))。肝臓がん、メラノーマ、中皮腫、非小細胞肺がん、前立腺がん、腎細胞癌、軟部肉腫および固形腫瘍を含む種々のがんを処置するためのアキシチニブの使用を研究するための臨床試験が現在進行中である、または行われてきた。Inlyta(登録商標)(アキシチニブ)は、腎細胞癌の処置について合衆国、欧州、日本および他の管轄地域で認可されている。
【0114】
アキシチニブ、ならびにその薬学的に許容される塩は米国特許第6534524号に記載されている。アキシチニブを作成する方法は米国特許第6884890号および米国特許第7232910号に、米国特許出願公開第2006/0091067号および米国特許第出願公開2007/0203196号に、ならびに国際公開第2006/048745号パンフレットに記載されている。アキシチニブの剤形は米国特許第出願公開2004/0224988号に記載されている。アキシチニブの多形体および医薬組成物は、米国特許出願公開第2006/0094763号、米国特許出願公開第2008/0274192号、米国特許出願公開第2010/0179329号および国際公開第2013/046133号パンフレットにも記載されている。上に列挙される特許および特許出願は参照により本明細書に組み込まれる。
【0115】
アキシチニブは、別段の指示がなされていなければ、その塩への言及を含むと理解される。アキシチニブは本質的に塩基性であり、種々の無機および有機酸と広範囲な塩を形成することができる。本明細書で用いられる用語「塩(複数可)」は無機および/または有機酸と形成される酸性塩を表す。アキシチニブの薬学的に許容される塩は、例えば、アキシチニブを、塩が沈殿する溶媒などの溶媒中でまたは水性溶媒中で当量などの酸の量と反応させ、続いて凍結乾燥させることにより形成することができる。
【0116】
式1の化合物の例となる酸付加塩は、酢酸塩、アスコルビン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、樟脳酸塩(camphorates)、カンファースルホン酸塩(camphorsulfonates)、フマル酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩(hydroiodides)、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、リン酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トルエンスルホン酸塩(トシレートとしても知られる)および同類の物を含む。さらに、塩基性医薬化合物由来の薬学的に有用な塩の形成に適していると一般に考えられている酸は、例えば、S. Berge et al, Journal of Pharmaceutical Sciences (1977) 66(1)1-19; P. Gould, International J. of Pharmaceutics (1986) 33 201-217; Anderson et al, The Practice of Medicinal Chemistry (1996), Academic Press, New York; and in The Orange Book (Food & Drug Administration, Washington, D.C. on their website)により考察されている。これらの開示内容はそれへの参照により本明細書に組み込まれる。
【0117】
そのような酸性塩はすべて、本発明において使用されるアキシチニブの範囲内で薬学的に許容される塩であるように意図されており、すべての酸性塩は本発明の目的のための対応する化合物の遊離型と等価であると考えられている。
【0118】
アキシチニブのプロドラッグも本発明の方法、医薬および使用において使用するために想定されている。本明細書で用いられる用語「プロドラッグ」は、対象に投与されると、代謝または化学過程により化学変換を受けてアキシチニブまたはその塩を生じる薬物前駆体である化合物を表す。プロドラッグの考察はT. Higuchi and V. Stella, Pro-drugs as Novel Delivery Systems (1987) 14 of the A.C.S. Symposium SeriesおよびBioreversible Carriers in Drug Design, (1987) Edward B. Roche, ed., American Pharmaceutical Association and Pergamon Pressに提供されており、これら文献の両方ともそれへの参照により本明細書に組み込まれる。
【0119】
本明細書で使用される用語「4−1BB抗体」とは、本明細書で定義される場合、ヒト4−1BB受容体に結合することができる抗体を意味する。
【0120】
用語「4−1BB」と「4−1BB受容体」は本出願では互換的に使用されており、任意の形態の4−1BB受容体、ならびに4−1BB受容体の活性の少なくとも一部を保持しているその変異体、アイソフォーム、および種相同体のことである。したがって、本明細書で定義され開示される結合分子は、ヒト以外の種由来の4−1BBにも結合することができる。他の場合、結合分子はヒト4−1BBに完全に特異的であってもよく、種または他のタイプの交差反応性を示さなくてもよい。ヒト4−1BBへの特定の言及によってなど、別様に示されていなければ、4−1BBは、すべての哺乳動物種、例えば、ヒト、イヌ、ネコ、ウマおよびウシの天然の配列4−1BBを含む。1つの例となるヒト4−1BBは255アミノ酸タンパク質(受託番号NM_001561;NP_001552)である。
【0121】
4−1BBはシグナル配列(アミノ酸残基1〜17)、続いて細胞外ドメイン(169アミノ酸)、膜貫通領域(27アミノ酸)、および細胞内ドメイン(42アミノ酸)を含む(Cheuk ATC et al. 2004 Cancer Gene Therapy 11 : 215-226)。その受容体は細胞表面において単量体および二量体形態で発現され、おそらく4−1BBリガンドと三量体化してシグナルを送る。
【0122】
本明細書で使用される「4−1BBアゴニスト」とは、本明細書で定義される場合、4−1BBに結合すると、(1)4−1BBを刺激するもしくは活性化する、(2)4−1BBの活性、機能、もしくは存在を増強する、増加する、促進する、誘導するもしくは延長する、または(3)4−1BBの発現を増強する、増加する、促進する、もしくは誘導する任意の化学化合物または生体分子を意味する。本発明の処置方法、医薬および使用のいずれかにおいて有用な4−1BBアゴニストは、4−1BBに特異的に結合するモノクローナル抗体(mAb)、またはその抗原結合断片を含む。4−1BBの代わりの名称または同義語はCD137およびTNFRSF9を含む。ヒト個人が処置を受けている本発明の処置方法、医薬および使用のいずれにおいても、4−1BBアゴニストは4−1BB媒介応答を増加する。本発明の処置方法、医薬および使用のいくつかの実施形態では、4−1BBアゴニストは細胞障害性T細胞応答を著しく増強し、いくつかのモデルにおいて抗腫瘍活性を生じる。
【0123】
ヒト4−1BBはシグナル配列(アミノ酸残基1〜17)、続いて細胞外ドメイン(169アミノ酸)、膜貫通領域(27アミノ酸)、および細胞内ドメイン(42アミノ酸)を含む(Cheuk ATC et al. 2004 Cancer Gene Therapy 11 : 215-226)。その受容体は細胞表面において単量体および二量体形態で発現され、おそらく4−1BBリガンドと三量体化してシグナルを送る。
【0124】
ヒト4−1BBに結合し、本発明の処置方法、医薬および使用において有用であるmAbの例は、米国特許第8337850号および米国特許出願公開第2013/0078240号に記載されている。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される処置方法、医薬および使用において有用な抗4−1BB抗体は、それぞれ配列番号18および配列番号19に示されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む完全ヒト化IgG2アゴニストモノクローナル抗体である。
【0126】
本明細書で使用される用語「M−CSF抗体」とは、本明細書で定義される場合、ヒトM−CSF受容体に結合することができる抗体を意味する。
【0127】
用語「M−CSF」および「M−CSF受容体」は本出願では互換的に使用され、任意の形態のM−CSF受容体、ならびにM−CSF受容体の活性の少なくとも一部を保持しているその変異体、アイソフォーム、および種相同体のことである。したがって、本明細書で定義され開示される結合分子は、ヒト以外の種由来のM−CSFにも結合することができる。他の場合、結合分子はヒトM−CSFに完全に特異的であってもよく、種または他のタイプの交差反応性を示さなくてもよい。ヒトM−CSFへの特定の言及によってなど、別様に示されていなければ、M−CSFは、すべての哺乳動物種、例えば、ヒト、イヌ、ネコ、ウマおよびウシの天然の配列M−CSFを含む。1つの例となるヒトM−CSFは554アミノ酸タンパク質(UniProt受託番号P09603)である。
【0128】
本明細書で使用される「M−CSFアンタゴニスト抗体」とは、本明細書で定義される場合、M−CSFに結合すると、c−fms受容体へのM−CSFの結合を阻害しc−fmsの活性化を遮断する、または妨げる任意の抗体を意味する。本発明の処置方法、医薬および使用のいずれでも有用なM−CSFアンタゴニストは、M−CSFに特異的に結合するモノクローナル抗体(mAb)を含む。
【0129】
ヒトM−CSFに結合し、本発明の処置方法、医薬および使用で有用なmAbの例は、例えば、米国特許第7326414号、国際公開第2014/167088号パンフレットおよび米国特許出願公開第2014/0242071号に記載されている。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される処置方法、医薬および使用で有用な抗M−CSF抗体は、それぞれ配列番号30および配列番号31に示されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む完全ヒト化IgG2アンタゴニストモノクローナル抗体である。
【0131】
本明細書で使用される用語「OX40抗体」とは、本明細書で定義される場合、ヒトOX40受容体に結合することができる抗体を意味する。
【0132】
用語「OX40」および「OX40受容体」は本出願では互換的に使用され、任意の形態のOX40受容体、ならびにOX40受容体の活性の少なくとも一部を保持しているその変異体、アイソフォーム、および種相同体のことである。したがって、本明細書で定義され開示される結合分子は、ヒト以外の種由来のOX40にも結合することができる。他の場合、結合分子はヒトOX40に完全に特異的であってもよく、種または他のタイプの交差反応性を示さなくてもよい。ヒトOX40への特定の言及によってなど、別様に示されていなければ、OX40は、すべての哺乳動物種、例えば、ヒト、イヌ、ネコ、ウマおよびウシの天然の配列OX40を含む。1つの例となるヒトOX40は277アミノ酸タンパク質(UniProt受託番号P43489)である。
【0133】
本明細書で使用される「OX40アゴニスト抗体」とは、本明細書で定義される場合、OX40に結合すると、(1)OX40を刺激するもしくは活性化する、(2)OX40の活性、機能、もしくは存在を増強する、増加する、促進する、誘導するもしくは延長する、または(3)OX40の発現を増強する、増加する、促進する、もしくは誘導する任意の抗体を意味する。本発明の処置方法、医薬および使用のいずれにおいても有用なOX40アゴニストは、OX40に特異的に結合するモノクローナル抗体(mAb)を含む。
【0134】
ヒトOX40に結合し、本発明の処置方法、医薬および使用で有用なmAbの例は、例えば、米国特許第7960515号、国際公開第2013/028231号パンフレットおよび国際公開第2013/119202号パンフレットならびに米国特許出願公開第2015/0190506号に記載されている。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される処置方法、医薬および使用で有用な抗OX40抗体は、それぞれ配列番号38および配列番号39に示されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む完全ヒトアゴニストモノクローナル抗体である。いくつかの実施形態では、抗OX40抗体は完全ヒトIgG2またはIgG1抗体である。
【0136】
「CD20」抗原は、末梢血またはリンパ器官由来の90%を超えるB細胞の表面に見られる35kDa、非グリコシル化リン酸化タンパク質である。CD20は初期プレB細胞発生中に発現されプラズマ細胞分化まで残る。CD20は正常なB細胞上にも悪性B細胞上にも同様に存在する。文献中のCD20を表す他の名称は「Bリンパ球制限抗原(restricted antigen)」および「Bp35」を含む。CD20抗原は、例えば、Clark et al. PNAS (USA) 82:1766 (1985)に記載されている。
【0137】
別段の定義がなされていなければ、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は本発明が属する技術分野の当業者により一般に理解されているのと同じ意味を有する。不一致の場合には、定義を含めて本明細書が優先する。本明細書および特許請求の範囲全体を通じて、単語「含む(comprise)」または「含む(comprises)」もしくは「含む(comprising)」などの変形は、述べられている整数または整数の群を含むが他の任意の整数または整数の群を排除しないことを意味すると理解される。別様に文脈が要求しなければ、単数形の用語は複数を含むものとし、複数形の用語は単数を含むものとする。
【0138】
例となる方法および材料は本明細書に記載されているが、本明細書に記載される方法および材料に類似する、または等価な方法および材料も本発明の実行または試験において使用することが可能である。材料、方法、および実施例は説明に役立つのみであり、限定することを意図していない。
【0139】
II.方法、使用および医薬
本発明の一態様では、本発明は、対象においてがんを処置するための方法であって、PD−L1アンタゴニストとVEGR阻害剤を含む併用療法を対象に施すことを含む方法を提供する。
【0140】
本発明の別の態様では、本発明は、対象においてがんを処置するための方法であって、PD−L1アンタゴニスト、および抗4−1BB抗体を含む併用療法を対象に施すことを含む方法を提供する。
【0141】
本発明の別の態様では、本発明は、対象においてがんを処置するための方法であって、PD−L1アンタゴニスト、および抗M−CSF抗体を含む併用療法を対象に施すことを含む方法を提供する。
【0142】
本発明の別の態様では、本発明は、対象においてがんを処置するための方法であって、PD−L1アンタゴニストおよび抗OX40抗体を含む併用療法を対象に施すことを含む方法を提供する。
【0143】
本発明の別の態様では、本発明は、対象においてがんを処置するための方法であって、PD−L1アンタゴニスト、抗4−1BB抗体、および抗M−CSF抗体を含む併用療法を対象に施すことを含む方法を提供する。
【0144】
本発明の別の態様では、本発明は、対象においてがんを処置するための方法であって、PD−L1アンタゴニスト、抗4−1BB抗体、および抗OX40抗体を含む併用療法を対象に施すことを含む方法を提供する。
【0145】
本発明の別の態様では、本発明は、対象においてがんを処置するための方法であって、PD−L1アンタゴニスト、抗4−1BB抗体、およびCD20アンタゴニストを含む併用療法を対象に施すことを含む方法を提供する。いくつかの実施形態では、PD−L1アンタゴニストはアベルマブ(avelumab)であり、抗4−1BB抗体はPF−05082566であり、CD20アンタゴニストはリツキシマブである。いくつかの実施形態では、方法はリツキシマブがそれぞれの28日サイクルの1日目に375mg/m
2の用量で投与され、PF−05082566が1日目または2日目に100mgの固定用量で投与され、アベルマブがそれぞれの28日サイクルの2日目および15日目または16日目に10mg/kgの用量で投与される、28日サイクルを含む。2日目のいくつかの実施形態では、アベルマブはPF−05082566の投与の少なくとも3時間後に投与される。2日目のいくつかの実施形態では、アベルマブはPF−05082566の投与の約30分後に投与される。2日目のいくつかの実施形態では、アベルマブはPF−05082566の投与の約60分後に投与される。
【0146】
本発明の別の態様では、本発明は、対象においてがんを処置するための方法であって、PD−L1アンタゴニスト、抗4−1BB抗体、およびアザシチジンを含む併用療法を対象に施すことを含む方法を提供する。いくつかの実施形態では、PD−L1アンタゴニストはアベルマブであり、抗4−1BB抗体はPF−05082566である。いくつかの実施形態では、アザシチジンがそれぞれの28日サイクルの1日目から7日目まで連続して75mg/m
2の一日量で皮下に投与され、PF−05082566が1日目または2日目に100mgの固定用量で静脈内に投与され、アベルマブがそれぞれの28日サイクルの2日目および15日または16日目に10mg/kgの用量で投与される、28日サイクルを含む。2日目のいくつかの実施形態では、アベルマブはPF−05082566の投与の少なくとも3時間後に投与される。2日目のいくつかの実施形態では、アベルマブはPF−05082566の投与の約30分後に投与される。2日目のいくつかの実施形態では、アベルマブはPF−05082566の投与の約60分後に投与される。2日目のいくつかの実施形態では、アベルマブはPF−05082566の投与の少なくとも3時間後に投与される。2日目のいくつかの実施形態では、アベルマブはPF−05082566の投与の約30分後に投与される。2日目のいくつかの実施形態では、アベルマブはPF−05082566の投与の約60分後に投与される。いくつかの実施形態では、アザシチジンは同日に投与される場合はPF−05082566の少なくとも3時間前に投与される。
【0147】
本発明の別の態様では、本発明は、対象においてがんを処置するための方法であって、PD−L1アンタゴニスト、ベンダムスチン、およびCD20アンタゴニストを含む併用療法を対象に施すことを含む方法を提供する。いくつかの実施形態では、PD−L1アンタゴニストはアベルマブであり、CD20アンタゴニストはリツキシマブである。いくつかの実施形態では、方法は、リツキシマブがそれぞれ28日サイクルの1日目に375mg/m
2の用量で投与され、ベンダムスチンが2日目および3日目に90mg/m
2の用量で静脈内に投与され、アベルマブがそれぞれ28日サイクルの2日目および15日目または16日目に10mg/kgの用量で投与される、28日サイクルを含む。いくつかの実施形態では、方法は、リツキシマブがそれぞれ28日サイクルの1日目に375mg/m
2の用量で投与され、ベンダムスチンが1日目および2日目に90mg/m
2の用量で静脈内に投与され、アベルマブがそれぞれ28日サイクルの2日目および15日目または16日目に10mg/kgの用量で投与される、28日サイクルを含む。2日目のいくつかの実施形態では、アベルマブはベンダムスチンの投与の少なくとも3時間後に投与される。2日目のいくつかの実施形態では、アベルマブはベンダムスチンの投与の約30分後に投与される。2日目のいくつかの実施形態では、アベルマブはベンダムスチンの投与の約60分後に投与される。
【0148】
本発明の別の態様では、本発明は、対象においてがんを処置するための方法であって、PD−L1アンタゴニストと化学放射線療法を含む併用療法を対象に施すことを含む方法を提供する
【0149】
併用療法は1つまたは複数の追加の治療薬も含むことができる。追加の治療薬は、例えば、VEGR阻害剤以外の化学療法薬、バイオ治療薬(VEGF、EGFR、Her2/neu、他の成長因子受容体、CD40、CD−40L、CTLA−4、およびICOSに対する抗体を含むがこれらに限定されない)、免疫原性薬(例えば、弱毒化がん性細胞、腫瘍抗原、腫瘍由来抗原または核酸でパルスされた樹状細胞などの抗原提示細胞、免疫刺激サイトカイン(例えば、IL−2、IFNα2、GM−CSF)、キメラ抗原受容体(CAR)−T細胞、およびこれに限定されないがGM−CSFなどの免疫刺激サイトカインをコードする遺伝子をトランスフェクトされた細胞)であり得る。
【0150】
化学療法薬の例は、チオテパおよびシクロホスファミド(cyclosphosphamide)などのアルキル化剤;ブスルファン、インプロスルファンおよびピポスルファンなどのアルキルスルフォン酸塩;ベンゾドーパ(benzodopa)、カルボコン、メツレドーパ(meturedopa)、およびウレドーパ(uredopa)などのアジリジン;アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホルアミド(trietylenephosphoramide)、トリエチレンチオホスホルアミド(trietylenethiophosphoramide)およびトリメチローロメラミン(trimethylolomelamine)を含むエチレンイミンおよびメチラメラミン(methylamelamines);アセトゲニン(特に、ブタラシンおよびブラタシノン(bullatacinone));カンプトテシン(合成類似物トポテカンを含む);ブリオスタチン;カリスタチン(callystatin);CC−1065(そのアドゼレシン、カルゼルシンおよびビセレシン合成類似物を含む);クリプトフィシン(特にクリプトフィシン1およびクリプトフィシン8);ドラスタチン;デュオカルマイシン(合成類似物であるKW−2189およびCBI−TMIを含む);エリュテロビン;パンクラチスタチン(pancratistatin);サルコジクチン(sarcodictyin);スポンジスタチン(spongistatin);クロラムブシル、クロルナファジン、コロホスファミド(cholophosphamide)、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、メクロレタミンオキサイドハイドロクロライド(mechlorethamine oxide hydrochloride)、メルファラン、ノベンビチン(novembichin)、フェネステリン(phenesterine)、プレドニムスチン、トロホスファミド、ウラシルマスタードなどのナイトロジェンマスタード;カルムスチン、クロロゾトシン、ホテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、ラニムスチンなどのニトロソウレア(nitrosureas);エンジイン抗生物質などの抗生物質(例えば、カリチアマイシン、特に、カリチアマイシンガンマ1lおよびカリチアマイシンphil1、例えば、Agnew, Chem. Intl. Ed. Engl., 33:183-186 (1994)参照;ダイネマイシンAを含むダイネマイシン(dynemicin);クロドロン酸などのビスホスホネート;エスペラミシン;ならびにネオカルチノスタチン発色団および関連色素タンパク質エンジイン抗生物質発色団(chromomophore))、アクラシノマイシン(aclacinomysins)、アクチノマイシン、オースラマイシン(authramycin)、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カラビシン(carabicin)、カミノマイシン(caminomycin)、カルジノフィリン、クロモマイシン(chromomycins)、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン(detorubicin)、6−ジアゾ−5−オキソ−L−ノルロイシン、ドキソルビシン(モルホリノドキソルビシン、シアノモルホリノドキソルビシン、2−ピロリノ(pyrrolino)−ドキソルビシンおよびデオキシドキソルビシンを含む)、エピルビシン、エソルビシン(esorubicin)、イダルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシンCなどのマイトマイシン、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポトフィロマイシン(potfiromycin)、ピューロマイシン、ケラマイシン(quelamycin)、ロドルビシン(rodorubicin)、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシン;メトトレキサートおよび5−フルオロウラシル(5−FU)などの代謝拮抗薬;デノプテリン、メトトレキサート、プテロプテリン、トリメトレキサートなどの葉酸類似物;フルダラビン、6−メルカプトプリン、チアミプリン(thiamiprine)、チオグアニンなどのプリン類似物;アンシタビン、6−アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジンなどのピリミジン類似物;カルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、テストラクトンなどのアンドロゲン;アミノグルテチミド、ミトタン、トリロスタンなどの抗副腎(anti-adrenals);フォリン酸などの葉酸補液;アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド;アミノレブリン酸;エニルウラシル;アムサクリン;ベストラブシル(bestrabucil);ビサントレン(bisantrene);エダトラキセート(edatraxate);デフォファミン(defofamine);デメコルチン;ジアジクオン;エルフォルミチン(elformithine);エリプチニウム酢酸塩(elliptinium acetate);エポチロン;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシ尿素;レンチナン;ロニダミン;マイタンシンおよびアンサマイトシンなどのマイタンシノイド;ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダモール;ニトラクリン;ペントスタチン;フェナメット(phenamet);ピラルビシン;ロソキサントロン;ポドフィリン酸(podophyllinic acid);2−エチルヒドラジド;プロカルバジン;ラゾキサン;リゾキシン;シゾフィラン(sizofuran);スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジコン;2,2’,2”−トリクロロトリエチルアミン;トリコテシン(特に、T−2毒素、ベルカリンA、ロリジンAおよびアングイジン);ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン(gacytosine);アラビノシド(「Ara−C」);シクロホスファミド;チオテパ;タキソイド、例えば、パクリタキセルおよびドセタキセル(doxetaxel);クロラムブシル;ゲムシタビン;6−チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート;カルボプラチンなどの白金類似物;ビンブラスチン;白金;エトポシド(VP−16);イホスファミド;ミトキサントロン;ビンクリスチン;ビノレルビン;ノバントロン;テニポシド;エダトレキサート;ダウノマイシン;アミノプテリン;ゼローダ;イバンドロン酸;CPT−11;トポイソメラーゼ阻害剤RFS2000;ジフルオロメチルオルニチン(DMFO);レチノイン酸などのレチノイド;カペシタビン;ならびに上記のいずれかの薬学的に許容される塩、酸または誘導体を含む。例えば、タモキシフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェン、4−ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケロキシフェン(keoxifene)、LY117018、オナプリストン(onapristone)、およびトレミフェン(フェアストン)を含む抗エストロゲン薬および選択的エストロゲン受容体調節薬(SERM)などの、腫瘍上でホルモン作用を調節する、または阻害するように作用する抗ホルモン剤;例えば、4(5)−イミダゾール、アミノグルテチミド、酢酸メゲストロール、エキセメスタン、ホルメスタン、ファドロゾール、ボロゾール、レトロゾール、およびアナストロゾールなどの、副腎においてエストロゲン産生を調節する酵素アロマターゼを阻害するアロマターゼ阻害剤;ならびに、フルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、リュープロリド、およびゴセレリンなどの抗アンドロゲン薬;ならびに上記のいずれかの薬学的に許容される塩、酸または誘導体も含まれる。
【0151】
本発明の併用療法におけるそれぞれの治療薬は、単独で投与してもよいし、または標準薬務に従って、治療薬ならびに1つもしくは複数の薬学的に許容される担体、賦形剤および希釈剤を含む医薬(本明細書では医薬組成物とも呼ばれる)で投与してもよい。
【0152】
本発明の併用療法におけるそれぞれの治療薬は、同時に(すなわち、同じ医薬で)、併行して(すなわち、いかなる順序であれ1つがもう1つの直後に投与される別々の医薬で)またはいかなる順序であれ逐次に投与してもよい。併用療法での治療薬が異なる剤形である(1つの薬剤が錠剤またはカプセルで別の錠剤が無菌液体である)および/または異なる投与スケジュール、例えば、少なくとも毎日投与される化学療法薬と週1回、2週間ごとに1回、もしくは3週間ごとに1回などのもっと少ない回数で投与されるバイオ治療薬で投与される場合、逐次投与は特に有用である。
【0153】
いくつかの実施形態では、VEGFR阻害剤または抗4−1BB抗体はPD−L1アンタゴニストの投与前に投与され、他の実施形態では、VEGFR阻害剤または抗4−1BB抗体はPD−L1アンタゴニストの投与後に投与される。
【0154】
いくつかの実施形態では、併用療法での治療薬のうちの少なくとも1つは、典型的には薬剤が同じがんを処置するための単独療法として使用されるときに用いられるのと同じ投与レジメン(処置の用量、回数および期間)を使用して投与される。他の実施形態では、患者は併用療法での治療薬のうちの少なくとも1つは、その薬剤が単独療法として使用される場合よりも少ない総量、例えば、より少ない用量、より少ない回数の用量、および/またはもっと短い処置期間を受ける。
【0155】
本発明の併用療法におけるそれぞれの小分子治療薬は、経口的にまたは、静脈内、筋肉内、腹腔内、皮下、直腸、局所的、および経皮投与経路を含む、非経口的に投与することが可能である。
【0156】
本発明の併用療法は、腫瘍を除去する手術前に、またはこれに続いて使用してもよく、放射線療法の前に、この間にまたはこの後で使用してもよい。
【0157】
いくつかの実施形態では、本発明の併用療法は、以前バイオ治療薬でも化学療法薬でも処置を受けたことのない、すなわち、処置未経験の患者に施される。他の実施形態では、併用療法はバイオ療法薬または化学療法薬を用いた以前の治療後、持続する応答を達成できなかった、すなわち、処置経験のある患者に施される。
【0158】
本発明の併用療法は典型的には、触診によりまたはMRI、超音波、もしくはCATスキャンなどの当技術分野で周知の画像化技法により見られるほど大きな腫瘍を処置するのに使用される。いくつかの実施形態では、本発明の併用療法は、少なくとも約200mm
3、300mm
3、400mm
3、500mm
3、750mm
3、または1000mm
3までの寸法を有する進行期腫瘍を処置するのに使用される。
【0159】
いくつかの実施形態では、本発明の併用療法は、PD−L1発現について陽性の検査結果が出ているがんを有するヒト患者に施される。いくつかの実施形態では、PD−L1発現は、患者から除去された腫瘍試料のFFPEまたは凍結組織切片上でのIHCアッセイにおいて診断用の抗ヒトPD−L1抗体、またはその抗原結合断片を使用して検出することが可能である。典型的には、患者担当の医師は、PD−L1アンタゴニストおよびVEGFR阻害剤を用いた処置の開始前に患者から除去された腫瘍組織試料におけるPD−L1発現を判定するための診断検査を指示すると考えられるが、医師は、例えば、処置サイクルの完了後などの、処置の開始後のいつでも、最初のまたは引き続く診断検査を指示することができると想定されている。
【0160】
本発明の併用療法のための投与レジメン(本明細書では投薬レジメンとも呼ばれる)の選択は、実体の血清または組織代謝回転速度、症状のレベル、実体の免疫原性、および処置を受ける対象における標的細胞、組織または器官への接近しやすさを含む、いくつかの要因に依存する。好ましくは、投与レジメンは、副作用の許容可能レベルと一致して患者に送達されるそれぞれの治療薬の量を最大にする。したがって、それぞれのバイオ治療薬と化学療法薬を組み合わせた投与量および投与回数は、一部、特定の治療薬、処置されているがんの重症度、および患者の特徴に依存する。抗体、サイトカイン、および小分子の適切な用量を選択する際にはガイダンスが利用可能である。例えば、Wawrzynczak (1996) Antibody Therapy, Bios Scientific Pub. Ltd, Oxfordshire, UK; Kresina (ed.) (1991) Monoclonal Antibodies, Cytokines and Arthritis, Marcel Dekker, New York, NY; Bach (ed.) (1993) Monoclonal Antibodies and Peptide Therapy in Autoimmune Diseases, Marcel Dekker, New York, NY; Baert et al. (2003) New Engl. J. Med. 348:601-608; Milgrom et al. (1999) New Engl. J. Med. 341:1966-1973; Slamon et al. (2001) New Engl. J. Med. 344:783-792; Beniaminovitz et al. (2000) New Engl. J. Med. 342:613-619; Ghosh et al. (2003) New Engl. J. Med. 348:24-32; Lipsky et al. (2000) New Engl. J. Med. 343:1594-1602; Physicians' Desk Reference 2003 (Physicians' Desk Reference, 57th Ed); Medical Economics Company; ISBN: 1563634457; 57th edition (November 2002)を参照されたい。適切な投与レジメンの決定は、例えば、処置に影響を及ぼすと当技術分野で知られている、もしくは疑われている、または処置に影響を及ぼすと予測されるパラメータまたは因子を使用して臨床医が下してもよく、例えば、患者の病歴(例えば、以前の治療)、処置されるがんの種類および段階ならびに併用療法における治療薬のうちの1つまたは複数に対する応答のバイオマーカーに依存する。
【0161】
本発明の併用療法におけるバイオ治療薬は、連続注入により、または、例えば、毎日、1日おきに、週当たり3回、もしくは各週、2週間に、3週間に1回、月1回、2カ月に1回、等の間隔での投与により投与することができる。全週用量は一般に、少なくとも0.05μg/kg、0.2μg/kg、0.5μg/kg、1μg/kg、10μg/kg、100μg/kg、0.2mg/kg、1.0mg/kg、2.0mg/kg、10mg/kg、25mg/kg、50mg/kg体重またはそれよりも多い。例えば、Yang et al. (2003) New Engl. J. Med. 349:427-434; Herold et al. (2002) New Engl. J. Med. 346:1692-1698; Liu et al. (1999) J. Neurol. Neurosurg. Psych. 67:451-456; Portielji et al. (2003) Cancer Immunol. Immunother. 52:133-144を参照されたい。
【0162】
併用療法において抗ヒトPD−L1 mAbをPD−L1アンタゴニストとして用いるいくつかの実施形態では、投与レジメンは、一連の処置の間ずっと抗ヒトPD−L1 mAbを約1、2、3、5または10mg/kgの用量で、約14日(±2日)または約21日(±2日)または約30日(±2日)の間隔で投与することを含む。
【0163】
併用療法において抗ヒトPD−L1 mAbをPD−L1アンタゴニストとして用いる他の実施形態では、投与レジメンは、抗ヒトPD−L1 mAbを約0.005mg/kgから約10mg/kgまでの用量で、患者内用量漸増で投与することを含む。他の漸増用量実施形態では、投与間の間隔は、例えば、第1と第2の投与間で約30日(±2日)、第2と第3の投与間で約14日(±2日)と徐々に短くなる。ある種の実施形態では、投与間隔は、第2の投与に続く投与では約14日(±2日)になる。
【0164】
ある種の実施形態では、対象は、本明細書に記載されるPD−L1アンタゴニストのうちのいずれかを含む医薬の静脈内(IV)注入を施される。
【0165】
いくつかの実施形態では、併用療法におけるPD−L1アンタゴニストはアベルマブであり、これは、約1mg/kg Q2W(Q2W=2週間ごとに1回投与)、約2mg/kg Q2W、約3mg/kg Q2W、約5mg/kg Q2W、約10mg/kg Q2W、約1mg/kg Q3W(Q3W=3週間ごとに1回投与)、約2mg/kg Q3W、約3mg/kg Q3W、約5mg/kg Q3W、および約10mg/kg Q3Wからなる群から選択される用量で静脈内に投与される。
【0166】
本発明のいくつかの実施形態では、併用療法におけるPD−L1アンタゴニストはアベルマブであり、これは、約1mg/kg Q2W、約2mg/kg Q2W、約3mg/kg Q2W、約5mg/kg Q2W、約10mg/kg Q2W、約1mg/kg Q3W、約2mg/kg Q3W、約3mg/kg Q3W、約5mg/kg Q3W、および約10mg/kg Q3Wからなる群から選択される用量の液状医薬で投与される。
【0167】
いくつかの実施形態では、処置サイクルは1日目の併用処置で始まり2週間続く。そのような実施形態では、併用療法は、患者がCRを達成した後、好ましくは少なくとも12週間(6サイクルの処置)、さらに好ましくは少なくとも24週間、さらに好ましくは、少なくとも2週間施される。
【0168】
いくつかの実施形態では、併用療法における4−1BBアゴニストは、それぞれ配列番号18および配列番号19に示されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む抗4−1BBモノクローナル抗体を含み、1mg/kg Q2W、2mg/kg Q2W、3mg/kg Q2W、5mg/kg Q2W、10mg Q2W、1mg/kg Q3W、2mg/kg Q3W、3mg/kg Q3W、5mg/kg Q3W、および10mg Q3Wからなる群から選択される用量の液状医薬で投与される。いくつかの実施形態では、抗4−1BBモノクローナル抗体は液状医薬として投与され、医薬の選択された用量は約60分の時間期間にわたりIV注入により投与される。
【0169】
いくつかの実施形態では、抗4−1BBモノクローナル抗体は約0.6mg/kg Q4Wの開始用量で投与され、アベルマブは10mg/kg Q2Wの開始用量で投与され、その開始用量組合せが患者により許容されない場合、アベルマブの用量は5mg/kg Q2Wに減らされ、および/または抗4−1BBモノクローナル抗体の用量は約0.3mg/kg Q4Wに減らされる。
【0170】
いくつかの実施形態では、本発明の併用療法を用いた処置のために選択される患者は、主に明細胞サブタイプの進行RCCを有すると診断されており、原発腫瘍は切除されている患者である。いくつかの実施形態では、患者は進行RCCについて以前全身療法を受けたことがない。
【0171】
本発明は、上記のPD−L1アンタゴニストおよび薬学的に許容される賦形剤を含む医薬も提供する。PD−L1アンタゴニストがバイオ治療薬、例えば、mAbである場合、アンタゴニストは従来の細胞培養および回収/精製技術を使用してCHO細胞において産生することができる。
【0172】
いくつかの実施形態では、PD−L1アンタゴニストとして抗PD−L1抗体を含む医薬は、液状製剤として提供する、または使用に先立って注射のために凍結乾燥粉末を減菌水で復元することにより調製してもよい。
【0173】
本発明は、アキシチニブおよび薬学的に許容される賦形剤を含む医薬も提供する。
【0174】
本明細書に記載される抗PD−L1およびVEGFR阻害剤医薬は、第1の容器および第2の容器および添付文書を含むキットとして提供することができる。第1の容器は抗PD−L1アンタゴニストを含む医薬の少なくとも1用量を含有し、第2の容器はVEGFR阻害剤を含む医薬の少なくとも1用量、およびその医薬を使用してがんについて患者を処置するための説明書を含む添付文書またはラベルを含有する。第1と第2の容器は同じもしくは異なる形状(例えば、バイアル、注射器およびビン)および/または材料(例えば、プラスチックまたはガラス)で構成されていてもよい。キットは、希釈剤、フィルター、IVバッグならびにライン、針および注射器などの医薬を投与するのに有用になり得る他の材料をさらに含むことができる。キットのいくつかの実施形態では、抗PD−L1アンタゴニストは抗PD−L1抗体であり、説明書では、医薬はIHCアッセイによりPD−L1発現について陽性の検査結果が出ているがんを有する患者を処置するのに使用することを目的とすると述べられている。
【0175】
本明細書に記載される抗PD−L1および抗4−1BBの抗体医薬は、第1の容器および第2の容器および添付文書を含むキットとして提供することができる。第1の容器は抗PD−L1アンタゴニストを含む医薬の少なくとも1用量を含有し、第2の容器は抗4−1BB抗体を含む医薬の少なくとも1用量、およびその医薬を使用してがんについて患者を処置するための説明書を含む添付文書またはラベルを含有する。第1と第2の容器は同じもしくは異なる形状(例えば、バイアル、注射器およびビン)および/または材料(例えば、プラスチックまたはガラス)で構成されていてもよい。キットは、希釈剤、フィルター、IVバッグならびにライン、針および注射器などの医薬を投与するのに有用になり得る他の材料をさらに含むことができる。キットのいくつかの実施形態では、抗PD−L1アンタゴニストは抗PD−L1抗体であり、説明書では、医薬はIHCアッセイによりPD−L1発現について陽性の検査結果を示すがんを有する患者を処置するのに使用することを目的とすると述べられている。
【0176】
本明細書に記載される抗PD−L1抗体およびCD20アンタゴニストの医薬は、第1の容器および第2の容器および添付文書を含むキットとして提供することができる。第1の容器は抗PD−L1アンタゴニストを含む医薬の少なくとも1用量を含有し、第2の容器はCD20アンタゴニストを含む医薬の少なくとも1用量、およびその医薬を使用してがんについて患者を処置するための説明書を含む添付文書またはラベルを含有する。第1と第2の容器は同じもしくは異なる形状(例えば、バイアル、注射器およびビン)および/または材料(例えば、プラスチックまたはガラス)で構成されていてもよい。キットは、希釈剤、フィルター、IVバッグならびにライン、針および注射器などの医薬を投与するのに有用になり得る他の材料をさらに含むことができる。キットのいくつかの実施形態では、抗PD−L1アンタゴニストは抗PD−L1抗体であり、説明書では、医薬はIHCアッセイによりPD−L1発現について陽性の検査結果を示すがんを有する患者を処置するのに使用することを目的とすると述べられている。
【0177】
下に列挙される例となる特定の実施形態を含む、本発明のこれらのおよび他の態様は、本明細書に含有される教示から明らかとなる。
【0178】
III.一般的方法
分子生物学における標準法はSambrook, Fritsch and Maniatis (1982 & 1989 2nd Edition, 2001 3rd Edition) Molecular Cloning, A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NY; Sambrook and Russell (2001) Molecular Cloning, 3rd ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NY; Wu (1993) Recombinant DNA, Vol. 217, Academic Press, San Diego, CA)に記載されている。標準法はAusbel, et al. (2001) Current Protocols in Molecular Biology, Vols.1 -4, John Wiley and Sons, Inc. New York, NYにも出ており、これには細菌細胞におけるクローニングおよびDNA変異誘発(Vol.1)、哺乳動物細胞および酵母におけるクローニング(Vol.2)、複合糖質およびタンパク質発現(Vol.3)、ならびにバイオインフォマティクス(Vol.4)が記載されている。
【0179】
免疫沈降、クロマトグラフィー、電気泳動、遠心分離、および結晶化を含むタンパク質精製のための方法が記載されている(Coligan, et al. (2000) Current Protocols in Protein Science, Vol. 1, John Wiley and Sons, Inc., New York)。化学分析、化学修飾、翻訳後修飾、融合タンパク質の産生、タンパク質のグリコシル化が記載されている(例えば、Coligan, et al. (2000) Current Protocols in Protein Science, Vol. 2, John Wiley and Sons, Inc., New York; Ausubel, et al. (2001) Current Protocols in Molecular Biology, Vol. 3, John Wiley and Sons, Inc., NY, NY, pp. 16.0.5-16.22.17; Sigma-Aldrich, Co. (2001) Products for Life Science Research, St. Louis, MO; pp. 45-89; Amersham Pharmacia Biotech (2001) BioDirectory, Piscataway, N.J., pp. 384-391参照)。ポリクローナルおよびモノクローナル抗体の産生、精製、および断片化が記載されている(Coligan, et al. (2001) Current Protcols in Immunology, Vol. 1, John Wiley and Sons, Inc., New York; Harlow and Lane (1999) Using Antibodies, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NY; Harlow and Lane, supra)。リガンド/受容体相互作用を特徴付けるための標準技法が利用可能である(例えば、Coligan, et al. (2001) Current Protocols in Immunology, Vol. 4, John Wiley, Inc., New York参照)。
【0180】
モノクローナル、ポリクローナル、およびヒト化抗体を調製することが可能である(例えば、Sheperd and Dean (eds.) (2000) Monoclonal Antibodies, Oxford Univ. Press, New York, NY; Kontermann and Dubel (eds.) (2001) Antibody Engineering, Springer-Verlag, New York; Harlow and Lane (1988) Antibodies A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NY, pp. 139-243; Carpenter, et al. (2000) J. Immunol. 165:6205; He, et al. (1998) J. Immunol. 160:1029; Tang et al. (1999) J. Biol. Chem. 274:27371 -27378; Baca et al. (1997) J. Biol. Chem. 272:10678-10684; Chothia et al. (1989) Nature 342:877-883; Foote and Winter (1992) J. Mol. Biol. 224:487-499; 米国特許第6329511号参照)。
【0181】
ヒト化の代替案はファージ上に表示されるヒト抗体ライブラリーまたはトランスジェニックマウス中のヒト抗体ライブラリーを使用することである(Vaughan et al. (1996) Nature Biotechnol. 14:309-314; Barbas (1995) Nature Medicine 1 :837-839; Mendez et al. (1997) Nature Genetics 15:146-156; Hoogenboom and Chames (2000) Immunol. Today 21 :371-377; Barbas et al. (2001) Phage Display: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, New York; Kay et al. (1996) Phage Display of Peptides and Proteins: A Laboratory Manual, Academic Press, San Diego, CA; de Bruin et al. (1999) Nature Biotechnol. 17:397-399)。
【0182】
抗原の精製は抗体の産生には必要ではない。動物は目的の抗原を抱えている細胞で免疫化することが可能である。次に、脾細胞は免疫動物から単離することが可能であり、脾細胞はメラノーマ細胞株と融合されてハイブリドーマを生成することが可能である(例えば、Meyaard et al. (1997) Immunity 7:283-290; Wright et al. (2000) Immunity 13:233-242; Preston et al., supra; Kaithamana et al. (1999) J. Immunol. 163:5157-5164参照)。
【0183】
抗体は、例えば、小薬物分子、酵素、リポソーム、ポリエチレングリコール(PEG)にコンジュゲートすることが可能である。抗体は治療目的、診断目的、キットまたは他の目的に有用であり、例えば、色素、放射性同位元素、酵素、または金属、例えば、コロイド金に連結された抗体を含む(例えば、Le Doussal et al. (1991) J. Immunol. 146:169-175; Gibellini et al. (1998) J. Immunol. 160:3891 -3898; Hsing and Bishop (1999) J. Immunol. 162:2804-2811; Everts et al. (2002) J. Immunol. 168:883-889参照)。
【0184】
蛍光標識細胞分取(FACS)を含むフローサイトメトリーのための方法が利用可能である(例えば、Owens, et al. (1994) Flow Cytometry Principles for Clinical Laboratory Practice, John Wiley and Sons, Hoboken, NJ; Givan (2001) Flow Cytometry, 2nd ed.; Wiley-Liss, Hoboken, NJ; Shapiro (2003) Practical Flow Cytometry, John Wiley and Sons, Hoboken, NJ参照)。例えば、診断用試薬として使用するための、核酸プライマーおよびプローブを含む核酸、ポリペプチド、ならびに抗体を修飾するのに適した蛍光試薬が利用可能である(Molecular Probesy (2003) Catalogue, Molecular Probes, Inc., Eugene, OR; Sigma-Aldrich (2003) Catalogue, St. Louis, MO)。
【0185】
免疫系の組織学の標準法が記載されている(例えば、Muller-Harmelink (ed.) (1986) Human Thymus: Histopathology and Pathology, Springer Verlag, New York, NY; Hiatt, et al. (2000) Color Atlas of Histology, Lippincott, Williams, and Wilkins, Phila, PA; Louis, et al. (2002) Basic Histology: Text and Atlas, McGraw-Hill, New York, NY参照)。
【0186】
例えば、抗原性断片、リーダー配列、タンパク質フォールディング、機能的ドメイン、グリコシル化部位、および配列アライメントを決定するためのソフトウェアパッケージおよびデータベースが利用可能である(例えば、GenBank, Vector NTI(登録商標) Suite (Informax, Inc, Bethesda, MD); GCG Wisconsin Package (Accelrys, Inc., San Diego, CA); DeCypher(登録商標) (TimeLogic Corp., Crystal Bay, Nevada); Menne, et al. (2000) Bioinformatics 16:741-742; Menne, et al. (2000) Bioinformatics Applications Note 16:741-742; Wren, et al. (2002) Comput. Methods Programs Biomed. 68:177-181 ; von Heijne (1983) Eur. J. Biochem. 133:17-21; von Heijne (1986) Nucleic Acids Res. 14:4683-4690参照)。
IV.実施例
【実施例1】
【0187】
アベルマブとアキシチニブを用いる併用処置
本実施例は、以前処置を受けたことがない進行腎細胞癌(aRCC)を有する患者においてアキシチニブ(AG−013736)と組み合わせたアベルマブ(MSB0010718C)の安全性、有効性、薬物動態、および薬力学を評価する臨床試験研究を説明している。
【0188】
本研究は、アキシチニブ(AG−013736)と組み合わせたアベルマブ(MSB0010718C)の最大耐用量(MTD)を評価し、推奨第2相用量(RP2D)を選択するように設計された非盲検多施設多回投与試験である。アキシチニブと組み合わせて投与されたアベルマブのMTDが評価された(用量設定部分)後は、用量拡大期が開かれて、安全性プロファイル、抗腫瘍活性、薬物動態、薬力学およびバイオマーカー調節の点で組合せをさらに特徴付ける。プロトコル設計は表4に記載されている。
【0189】
用量設定期は、明細胞組織像を伴うaRCCを有し、進行性疾患について以前全身療法を受けなかった患者においてMTDおよびRP2Dを、調整毒性確率間隔(mTPI)法を使用して評価する
。用量設定は、表4に示されている、4つまでの潜在的用量レベル(DL)が試験される「アップアンドダウン」設計に従うことになる。
【0190】
用量設定期は、aRCCを有しその進行性疾患について以前全身療法を受けなかった患者においてアキシチニブと組み合わせたアベルマブについての拡大試験用量を確認することになる。拡大試験用量はMTD(すなわち、患者の33%未満におけるDLT発現を伴うアベルマブとアキシチニブの最高用量)である、またはRP2D、すなわち、研究者およびスポンサーにより安全で許容できると断言されている最高試験用量であることになる。拡張試験用量が確認された後、用量拡大期が開かれ、アキシチニブと組み合わせたアベルマブが、以前未処置のaRCCを有するおおよそ20〜40人までの患者において評価される。
【0191】
【表4】
【0192】
組み入れ基準:組織学的にまたは細胞学的に確認された明細胞成分を伴う進行RCC。切除された原発腫瘍。原発腫瘍切除検体由来の必須記録保存ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)腫瘍組織ブロック(すべての患者)。試験登録の6カ月以内に実施された手順から得られたのでなければ、および患者が介入全身抗がん処置を受けたことがなければ、拡大コホートのみの局所的再発性または転移巣由来の必須新規腫瘍生検。RECISTバージョン1.1により定義される少なくとも1つの測定可能な病変。年齢≧18歳。米国東海岸がん臨床試験グループ(ECOG)パフォーマンスステータス0または1。十分な骨髄機能、腎臓および肝臓機能。
【0193】
用量設定期に登録される患者数は、観察される安全性プロファイル、および試験される用量レベルの数に依存することになる。おおよそ55患者まで(用量設定期および用量拡大期を含む)、研究に登録されるように計画されている。
【0194】
試験処置:アキシチニブは、連続投与スケジュール通りに食事と一緒にまたは食事なしで1日2回(BID)経口的(PO)に与えられる。アベルマブは2週間ごとに(Q2W)1時間静脈内注入(IV)として与えられる。すべての患者において、試験薬を用いた処置は、どちらが先に来ても、確認された疾患進行、患者拒絶、患者のフォローアップ不能、許容できない毒性、または試験がスポンサーにより終了されるまで続いてよい。
【0195】
アベルマブ注入関連反応を軽減するため、25から50mg IVもしくは経口当量ジフェンヒドラミンおよび650mg IVまたは経口当量アセトアミノフェン/パラセタモールの前投薬レジメン(局所治療の通りに)をアベルマブのそれぞれの投与のおおよそ30分から60分前に施してもよい。これは、必要に応じて、局所処置基準およびガイドラインに基づいて変更してもよい。
【0196】
腫瘍評価:抗腫瘍活性は、RECISTバージョン1.1を使用して、6週間隔の放射線学腫瘍評価により評価されることになる。完全および部分奏功は最初の文書化後の少なくとも4週間目の繰り返し画像化により確認されることになる。試験への登録から1年後、腫瘍評価はもっと少ない回数で、すなわち、12週間隔で行うべきである。さらに、放射線学腫瘍評価は、疾患進行が疑われる(例えば、症状悪化)ときはいつでも、および処置終了/中止時にも行われる(以前の6週間で行われていなければ)。放射線学画像化が進行性疾患(PD)を示している場合、腫瘍評価はPDを確かめるために少なくとも4週間以上後に繰り返すべきである。
【0197】
脳コンピュータ断層撮影(CT)または磁気共鳴画像法(MRI)スキャンはベースラインで、および疑わしい脳転移がある場合は必要とされる。骨スキャン(骨シンチグラフィー)または18フルオロデオキシグルコース陽電子放出断層撮影/CT(18FDG−PET/CT)はベースラインで、次にベースラインで骨転移が存在する場合にのみ16週ごとに必要とされる。さもなければ、新たな骨転移が疑われる場合にのみ骨画像化が必要とされる。骨画像化は、骨転移を有する患者でCRが確認されたときにも必要とされる。
【0198】
薬物動態/免疫原性評価:PK/免疫原性試料が収集される。アキシチニブに対するアベルマブのPK効果を理解するため、単剤アキシチニブを用いた7日間導入期間が、用量設定期においてすべての患者で、および試験の用量拡大期において少なくとも8患者でサイクル1に先立って含まれることになる。アベルマブは長い半減期(3〜5日間)を有するので、アベルマブのみのPKを研究するための導入を行うのは実行可能ではないと考えられる。したがって、アベルマブに対するアキシチニブの効果は、アキシチニブの存在下での定常状態のアベルマブのトラフ濃度を先行試験においてアベルマブ単独について報告されたアベルマブのトラフ濃度を比較することにより評価されることになる。
【0199】
バイオマーカー評価:本試験で実施されることになるバイオマーカー分析の重要な目的は、アベルマブとアキシチニブを併用する処置効果を潜在的に予測するバイオマーカーを調べることである。さらに、腫瘍および血液生体試料のバイオマーカー試験は、アキシチニブと組み合わせたアベルマブの作用機序、ならびに潜在的抵抗機序をさらに理解するのに役立てるために実行される。
【0200】
記録された組織試料および転移巣由来の腫瘍生体試料を使用して、試験薬を用いた処置から利益を得る可能性が極めて高い患者を特定するその能力について候補DNA、RNA、またはタンパク質マーカー、またはマーカーの関連シグネチャーを分析する。分析することができるマーカーは、PD−L1発現腫瘍浸潤性CD8+Tリンパ球およびT細胞受容体遺伝子配列定量化を含むがこれらに限定されない。疾患進行により得られる任意の腫瘍生検を使用して、後天的抵抗機序を調査することになる。コア針生検もしくは摘出生検、または切除検体のみが適切である。
【0201】
末梢血:地方条例によりまたは施設内審査委員会もしくは倫理委員会の決定により禁止されていなければ、検体は、探索性バイオマーカー評価のためバイオバンクに全血、血清、および血漿として保持される。試料を使用して、作用機序、またはアキシチニブと組み合わせて使用されるアベルマブに対する抵抗性の発生に関連することが知られている、または疑われる細胞、DNA、RNA、またはタンパク質マーカーを同定する、または特徴付けることができる。これらは、可溶性VEGF−A、IL−8、IFNγおよび/または組織FoxP3、PD−1、PD−L2などの、抗腫瘍免疫応答または標的調節に関連するバイオマーカーを含むがこれらに限定されない、アキシチニブと組み合わせたアベルマブを用いた処置から優先的に利益を得る可能性のある患者の特定に役立ちうるバイオマーカーを含む。生体試料は、可能な場合はいつでも、投与前およびPK試料と同時に入手するべきである。
【実施例2】
【0202】
アキシチニブとアベルマブを用いた併用処置対スニチニブ
本実施例は、アキシチニブ(AG−013736)と組み合わせたアベルマブ(MSB0010718C)の安全性および有効性を評価し、進行RCC(aRCC)を有する患者の第一選択処置における標準治療スニチニブ単剤療法に対するこの組合せの優位性を実証するための臨床試験研究を説明している。スニチニブリンゴ酸塩(SUTENT(登録商標))は幹細胞受容体因子(KIT)、血小板由来成長因子−受容体(PDGFR)、VEGFR、グリア細胞株神経栄養因子受容体(RET)、およびFMS様チロシンキナーゼ3(FLT3)、およびaRCCの処置について多くの国々で承認されているコロニー刺激因子受容体1型(CSR−1R)、イマチニブ抵抗性または不耐性消化管間質腫瘍(GIST)、および切除不能高分化転移性膵内分泌腫瘍(NET)の経口複数標的化TKIである。
【0203】
本研究は第3相無作為化多国籍多施設非盲検併行2アーム試験であり、おおよそ465患者が無作為化されてアキシチニブと組み合わせたアベルマブまたはスニチニブ単剤療法を受けるように計画される:アームA:アキシチニブと組み合わせたアベルマブ;アームB:スニチニブ。患者はECOGパフォーマンスステータス(0対1)およびLDH(1.5 ULN超対1.5 ULN以下)に従って層別化されることになる。アームA(アキシチニブと組み合わせたアベルマブ)では、アベルマブは6週間サイクルで2週間ごとに1時間静脈内注入(IV)として与えられる。アキシチニブは、連続投与スケジュール通りに食事と一緒にまたは食事なしで1日2回(BID)経口的に(PO)与えられる。
【0204】
試験薬を用いた処置は、どちらが先に来ても、確認された疾患進行、患者拒絶、患者のフォローアップ不能、許容できない毒性、または試験がスポンサーにより終了されるまで続いてよい。アキシチニブ処置は、用量低減と一緒にまたは用量低減なしで投与中断により調整することができる。患者内アキシチニブ用量漸増は、患者内漸増基準が満たされた場合に行ってもよい。
【0205】
試験処置:アキシチニブは連続毎日投与スケジュール通りに1日2回POで与えられる。アベルマブは6週間サイクルで2週間ごとに1時間静脈内注入として与えられる。スニチニブは、スケジュール4週間の処置、続いて2週間オフ(スケジュール4/2)通りに毎日1回摂取50mgを経口的に与えられる。試験処置により疾患進行を発症するが他の点では試験処置から臨床的有用性を引き出し続けている患者は、担当医師がそれを実行することについての有用性/リスクが有利であると判定している限り、アキシチニブと組み合わせたアベルマブ、または単剤アベルマブ、または単剤アキシチニブ、または単剤スニチニブを用いて続けるのに適格である。
【0206】
腫瘍評価:抗腫瘍活性は、放射線学腫瘍評価により評価され、主要および二次エンドポイントについてはRECISTガイドラインバージョン1.1に、探索的エンドポイントについては免疫関連RECIST(irRECIST)ガイドラインに基づくことになる。腫瘍評価は最初の服用治療から1年まで6週間ごとに実施され(Q6W)、その後、腫瘍評価は2サイクルごとに実施される。さらに、放射線学腫瘍評価は、疾患進行が疑われる場合はいつでも(例えば、症候性悪化)、処置/休薬来診の終了時に(前の6週で行われない場合)、および短期フォローアップ期間(90日来診時のみ)中にも行われ;長期フォローアップ期間中のそれに続く腫瘍評価は、その後の抗がん治療の開始とは無関係に、同意の取り下げがない限り収集することが可能である。
【0207】
腫瘍評価はすべての既知のまたは疑われる疾患部位を含むことになる。画像化は、胸部、腹部、および骨盤CTまたはMRIスキャン;脳CTまたはMRIスキャン(ベースラインで、および脳転移が疑われるときに必要とされる)ならびに骨スキャンまたは18FDG PET(ベースラインで次にベースラインで骨転移が存在する場合にのみ16週間ごとに必要とされる)を含みうる。さもなければ、骨画像化は、新しい骨転移が疑われる場合、および骨転移を有する患者について完全奏功が確認された場合にのみ必要とされる。CTスキャンは、医学的理由で禁忌とならなければ造影剤を用いて実施するべきである。ベースラインでそれぞれ同定され報告された病変を特徴付けるのに使用される同じ撮像技術は次の腫瘍評価において用いられることになる。抗腫瘍活性は、ベースラインで、治療の最初の投与後の6週間目に、次に治療の最初の投与から1年まで6週間ごとに、およびその後12週間ごとに(前の6週で行われない場合)、ならびに短期フォローアップ期間中に(90日来診でのみ)行われる放射線学腫瘍評価を通じて評価され;長期フォローアップ期間中のその後の腫瘍評価は、その後の抗がん治療の開始とは無関係に、同意の取り下げがない限り収集することが可能である。さらなる画像化評価は、臨床適応となる場合には(例えば、PDが疑われる、症候性悪化、等)いつでも実施してよい。応答の評価はRECISTバージョン1.1を使用して、免疫関連応答基準(irRC)(Nishino 2013)により行うことになる。すべてのX線撮影画像が収集され、BICR独立第三者コアイメージング研究所により客観的に検証されてもよい。
【0208】
主要エンドポイント:盲検独立中央判定(Blinded Independent Central Review)(BICR)によりRECIST v1.1で評価される無憎悪生存期間(PFS)。二次エンドポイント:全生存(OS);BICRによりRECISTバージョン1.1で評価される腫瘍奏効率(OR);BICRによりRECISTバージョン1.1で評価される疾患管理(disease Control)(DC);イベントまでの時間(time to event):応答までの時間(time to response)(TTR)、奏功期間(DR);タイプ、回数、重症度(米国癌研究所有害事象共通用語規準(NCI CTCAE v.4.03)により類別される)、タイミング、重篤度、および試験治療との関係により特徴付けられる有害事象(AE);タイプ、回数、重症度(NCI CTCAE v.4.03により類別される)、およびタイミングにより特徴付けられる検査所見の異常(Laboratory abnormalities);アベルマブのトラフ濃度(Ctrough)ならびにアキシチニブのトラフ濃度(Ctrough)および最高血中濃度(Cmax)を含むPKパラメータ;腫瘍組織バイオマーカーステータス(すなわち、陽性または陰性;例えば、免疫組織化学により評価される腫瘍浸潤性CD8+Tリンパ球のPD−L1発現および/または定量化に基づいて);バイオマーカー陽性およびバイオマーカー陰性サブグループにおける臨床成績の尺度(PFS、OS、OR、DCR、DRおよびTTR);アキシチニブと組み合わせた場合のアベルマブの抗薬物抗体(ADA;中和抗体);患者報告転帰(patient-Reported Outcomes)(PRO):FACT腎臓徴候インデックス(FKSI−19)、EuroQoI 5 Dimension(EQ5D)。
【実施例3】
【0209】
抗4−1BB抗体とアベルマブを用いた併用処置
本実施例は、マウスB16F10メラノーマおよびMC38結腸癌モデルにおける抗4−1BB抗体とアベルマブ併用療法の治療活性を説明している。
【0210】
生後6〜8週目の雌C57BL/6マウスをジャクソン研究所から購入した。動物はすべてリナト(Rinat)の無病原動物施設に収容し、実験は動物実験委員会(Institutional Animal Care and Use Committee)(IACUC)ガイドラインに則ったプロトコルに従って行った。
【0211】
B16F10メラノーマ細胞株はアメリカ培養細胞系統保存機関(ATCC)より購入した。MC38結腸癌細胞株はカルフォルニア大学(Los Angeles、CA)のDr.Antoni Ribasから寄贈された。細胞は、10%ウシ胎仔血清(FBS)、2mMのL−グルタミンを補充されたダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)において5%二酸化炭素(CO
2)中37℃で培養され、研究動物診断研究所(Research Animal Diagnostic Laboratory)(RADIL)(Columbia、MO)で病原菌についてIMPACT検査を受けた。対数増殖期に成長している無病原細胞を収穫し、腫瘍接種のために使用した。
【0212】
細胞表面または細胞内染色のために使用される抗体はBD BiosciencesまたはeBioscienceから購入した。その抗体は、ラット抗マウスCD4−PerCP−Cy5.5(クローンRM4−5、BD Biosciences)、ラット抗マウスCD8a−APC−H7(クローン53−6.7、BD Biosciences)、ラット抗マウスCD25−PE−Cy7(クローンPC61、BD Biosciences)、ラット抗マウスCD45−BV510(クローン30−F11、BD Biosciences)、ラット抗マウスCD90.2−FITC(クローン53−2.1、BD Biosciences)、ラット抗マウスEomes−PE(クローン:Dan11mag、eBioscience)、ラット抗マウスFoxP3−eFluor450(クローンFJK−16s、eBioscience)、およびラット抗マウスNKp46−BV421または−AF647(クローン29A1.4、BD Biosciences)であった。生細胞はLIVE/DEAD Fixable Blue Dead Cell Stainキット(Invitrogen)を使用して死細胞と分離した。
【0213】
親クローンMAB9371(R&D Systems)由来の治療マウス抗マウス4−1BB mAb(マウス免疫グロブリンG1[mlgG1])は社内で調製した。アベルマブはMerck Seronoにより提供された。アイソタイプ対照mlgG1(クローン:MOPC−21)はBioXcellから購入した。ヒトIgG1は社内で調製した。抗4−1BBおよびアベルマブはリン酸緩衝食塩水(PBS)(Life Technologies)でそれぞれ0.1mg/mLおよび1mg/mLの濃度まで希釈され、3用量について3〜4日空けて腹腔内(ip)にマウスあたり0.2mLで投与した。
【0214】
C57BL/6マウスは0.1mLの無血清DMEM中0.2×10
6B16F10または0.5×10
6MC38細胞を右側腹部で皮下に接種した。腫瘍が標的サイズに到達すると、マウスは処置群に無作為化された。処置は無作為化と同じ日に開始した。腫瘍サイズはキャリパーを使用して週2回2次元で測定され、体積は、式:V=0.5L×W
2(Lは腫瘍の最長径で、WはLに垂直な径)を使用して立方ミリメートルで表された。体重は毎週記録された。
【0215】
腫瘍は穏やかなMACSおよびMiltenyiマウス分離キット(Miltenyi Biotec)を製造業者のプロトコルに従って修正を加えて使用して単細胞懸濁液に播種した。アンモニウム塩化物カリウム(ACK)溶解緩衝液(Life Technologies)を使用して赤血球を取り除いた。細胞はFACS染色緩衝液(2%FBSおよび0.9%アジ化ナトリウム[NaN
3]を補充したPBS)で2回洗浄し、最終的にFACS染色緩衝液に再懸濁した。
【0216】
一定分量の細胞は、表現型決定mAbが添加されて免疫細胞を特異的に染色する前に10μg/mLのマウスBD Fc Block(BD Biosciences)と一緒に10分間プレインキュベートされた。細胞表面抗原は細胞を4℃で30分間インキュベートすることにより標識された。非結合mAbを取り除いた後、細胞はFACS染色緩衝液で2回洗浄され、固定緩衝液(PBS+2%FBS+1%パラホルムアルデヒド)で固定され、フローサイトメトリーにより分析されるまで4℃で暗所に保存された。細胞内染色はFoxp3/転写因子染色緩衝液セット(eBioscience)を製造業者のプロトコルに従って使用して実行した。フローサイトメトリーデータはLSR Fortessa(BD Biosciences)を使用して獲得され、FlowJo(TreeStar Inc.)を使用して解析された。
【0217】
結果は平均±SEMで表された。統計分析はGraphPad Prism6.0を使用して実施された。一元配置または二元配置分散分析を適用して、アイソタイプ対照と比べた複数の群の間での統計的有意差を比較した。P<0.05は有意差と考えられた。
【0218】
2つのマウスモデルを使用して、アベルマブと組み合わせた抗4−1BBの治療効果を評価した。B16F10メラノーマモデルでは、平均開始腫瘍サイズは67〜78mm
3であった(レンジ44〜114mm
3;N=群あたり7動物)(表5)。腫瘍接種後26日目までに、アイソタイプ、抗4−1BB単独、およびアベルマブ単独群の腫瘍はそれぞれ平均1206±397mm
3、1979±425mm
3、および2112±429mm
3に達した(表5)。これとは対照的に、動物に抗4−1BBとアベルマブが併行して投与された場合、劇的な腫瘍抑制(平均341±146mm
3)が観察された(p<0.0001対単剤単独群)(表5)。
【0219】
【表5】
【0220】
MC38結腸癌モデルでは、平均開始腫瘍サイズはおおよそ60mm
3であった(レンジ41〜92mm
3;N=群あたり10動物)(表6)。試験終了時(腫瘍接種23日後)、アイソタイプ、抗4−1BB単独、アベルマブ単独、および抗4−1BB抗体/アベルマブ併用群の平均腫瘍体積はそれぞれ1177±252mm
3、1093±183mm
3、901±206mm
3、および530±190mm
3であった(表6)。併用処置による腫瘍サイズの減少は、アイソタイプ対照(p<0.001)および4−1BB単独群(p<0.01)と比べると有意であったが、アベルマブ群(p>0.05)と比べると有意ではなかった(表6)。
【0221】
【表6】
【0222】
腫瘍浸潤リンパ球(TIL)は処置後MC38腫瘍から単離され、抗腫瘍免疫応答と関連するマーカーについて分析された。併用処置は、T細胞の腫瘍内への浸潤を全CD45+細胞の平均53%で促進し、T細胞発生頻度(CD45+細胞の)はアイソタイプ、抗4−1BB抗体処置単独、およびアベルマブ単独群でそれぞれ25%、31%、および36%であった(
図1)。CD8+T細胞/調節性T細胞(Treg)の比は、アイソタイプおよびアベルマブ群でそれぞれ1.2および2.5であった。この比は、抗4−1BB抗体処置単独およびアベルマブとの併用で、それぞれ10および21まで増加した(
図2)。さらに、T細胞エフェクター/記憶分化に関連するマーカーであるEomesの誘導が抗4−1BB抗体処置単独および抗4−1BBとアベルマブ併用群において観察された(
図3)。
【0223】
これらの結果は、アベルマブと組み合わせた抗4−1BB抗体を用いた処置が、腫瘍中のT細胞の濃縮、増加したCD8+T細胞/調節性T細胞(Treg)比、およびエオメソデルミン(eomesodermin)(Eomes)発現の誘導を伴う相乗的抗腫瘍効果を有することを実証している。さらに、併用療法は、腫瘍微小環境において抗腫瘍免疫応答を誘発した。
【実施例4】
【0224】
アベルマブとPF−05082566を用いた進行期悪性腫瘍の併用処置
本実施例は、局所的進行性または転移性固形腫瘍(例えば、非小細胞肺がん(NSCLC)、メラノーマ、および扁平上皮癌(SCCHN))を有する患者において、抗4−1BBアゴニストIgG2抗体であるPF−05082566と組み合わせたアベルマブ(MSB0010718C)の安全性、有効性、薬物動態、および薬力学を評価するための臨床試験研究を説明している。プロトコル設計は表7に記載されている。
【0225】
【表7】
【実施例5】
【0226】
アベルマブ、抗4−1BB抗体、および抗M−CSF抗体を用いたがんの併用処置
本実施例は、マウスMC38結腸癌モデルにおける抗4−1BB抗体、抗M−CSF抗体、および抗PD−L1抗体アベルマブ三重併用療法の治療活性を説明している。
【0227】
生後6〜8週の雌C57BL/6マウスをジャクソン研究所から購入した。動物はすべてリナトの無病原動物施設に収容し、実験は動物実験委員会(IACUC)ガイドラインに則ったプロトコルに従って行った。
【0228】
MC38結腸癌細胞株はカルフォルニア大学(Los Angeles、CA)のDr.Antoni Ribasから寄贈された。細胞は、10%ウシ胎仔血清(FBS)、2mMのL−グルタミンを補充されたダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)において5%二酸化炭素(CO
2)中37℃で培養され、研究動物診断研究所(RADIL)(Columbia、MO)で病原菌についてIMPACT検査を受けた。対数増殖期に成長している無病原細胞を収穫し、腫瘍接種のために使用した。
【0229】
親クローンMAB9371(R&D Systems)由来の治療マウス抗マウス4−1BB mAb(マウス免疫グロブリンG1[mlgG1])は社内で調製した。アベルマブはMerck Seronoにより提供された。ラット抗マウスM−CSF(クローン5A1)、ラットIgG1(クローンHRPN)およびmlgG1(クローン:MOPC−21)アイソタイプ対照はBioXcellから購入した。ヒトIgG1アイソタイプは社内で調製した。抗4−1BB、アベルマブおよび抗M−CSF mAbはリン酸緩衝食塩水(PBS)(Life Technologies)でそれぞれ0.1mg/mLおよび1mg/mL、および1.5mg/mLの濃度まで希釈され、3用量について3〜4日空けて腹腔内(ip)にマウスあたり0.2mLで投与した。
【0230】
C57BL/6マウスは0.1mLのDMEM中0.5〜1×10
6MC38細胞を右側腹部で皮下に接種した。腫瘍が平均で約60mm
3(レンジ41〜93mm
3)に到達すると、マウスは群あたり10動物の群に無作為化され、処置はその同じ日に開始した。腫瘍サイズはキャリパーを使用して2次元で測定され、体積は、式:V=0.5L×W
2(LとWはそれぞれ腫瘍の長径および短径)を使用してmm
3で表された。体重は毎週記録された。
【0231】
結果は平均±SEMで表された(表8)。統計分析はGraphPad Prism6.0を使用して実施された。一元配置または二元配置分散分析を適用して、アイソタイプ対照と比べた複数の群の間での統計的有意差を比較した。P<0.05は有意差と考えられた。
【0232】
【表8-1】
【0233】
【表8-2】
【0234】
三重併用抗4−1BB抗体、アベルマブ、および抗M−CSF抗体を用いた処置は、アイソタイプ対照と比べてMC38腫瘍成長を遅延させた(表8)。三重抗体併用(表8、群7)は、アベルマブと抗4−1BB抗体(表8、群5)またはアベルマブと抗CSF−1抗体(表8、群6)の二重併用よりも効果的であった。例えば、腫瘍接種後23日目、アベルマブ、抗4−1BB抗体および抗CSF−1抗体の三重併用で処置された動物の腫瘍は277mm
3の平均サイズであった。比較すると、アベルマブと抗4−1BB抗体またはアベルマブと抗CSF−1抗体の二重併用で処置された動物の腫瘍は、23日目で、それぞれ530mm
3および499mm
3の平均サイズであった。アイソタイプ対照を与えられた動物の腫瘍は23日目で1177mm
3の平均サイズであった。抗4−1BB抗体を与えられた動物の腫瘍は23日目で1093mm
3の平均サイズであった。抗CSF−1抗体を与えられた動物の腫瘍は23日目で572mm
3の平均サイズであった。抗PD−L1抗体(アベルマブ)を与えられた動物の腫瘍は23日目で901mm
3の平均サイズであった。これらの結果は、抗4−1BB抗体、アベルマブ、および抗M−CSF抗体の三重併用での処置は、単一抗体または二重抗体併用処置よりもがんの処置に効果的であることを実証している。
【実施例6】
【0235】
アベルマブ、抗4−1BB抗体、および抗OX40抗体を用いた結腸癌の併用処置
本実施例は、マウスがんモデルにおける抗PD−L1抗体アベルマブ、抗4−1BB抗体、および抗OX40抗体三重併用療法の治療活性を説明している。
【0236】
2つのマウスモデルを使用して抗OX40抗体、抗4−1BBおよびアベルマブの併用処置の治療効果を評価した。生後6〜8週の雌C57BL/6マウスまたはBalb/Cマウスをジャクソン研究所から購入した。動物はすべてリナトの無病原動物施設に収容し、実験は動物実験委員会(IACUC)ガイドラインに則ったプロトコルに従って行った。
【0237】
B16F10メラノーマ細胞株はアメリカ培養細胞系統保存機関(ATCC)より購入した。MC38結腸癌細胞株はカルフォルニア大学(Los Angeles、CA)のDr.Antoni Ribasから寄贈された。細胞は、10%ウシ胎仔血清(FBS)、2mMのL−グルタミンを補充されたダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)において5%二酸化炭素(CO
2)中37℃で培養された。対数増殖期に成長している細胞を収穫し、腫瘍接種のために使用した。
【0238】
mlgG1またはmlgG2aアイソタイプのどちらかを有する治療マウス抗OX40抗体(それぞれ抗OX40 mlgG1および抗OX40 mlgG2a)は社内の親クローンOX86に由来していた。親クローンMAB9371(R&D Systems)由来の治療マウス抗マウス4−1BB抗体(マウス免疫グロブリンG1[mlgG1])は社内で調製された。アベルマブはMerck Seronoにより提供された。アイソタイプ対照mlgG1(クローン:MOPC−21)およびmlgG2a(C1.18.4)はBioXcellから購入した。ヒトIgG1は社内で調製した。抗OX40抗体、抗4−1BB抗体、およびアベルマブは、リン酸緩衝食塩水(PBS)(Life Technologies)中それぞれB16F10モデルでは3mg/kg、1mg/kgおよび20mg/kg、ならびにMC38モデルでは1mg/kg、1mg/kgおよび10mg/kgで投与され、3用量については3〜4日空けて腹腔内(ip)にマウスあたり0.2mLで投与された。
【0239】
C57BL/6マウスは0.1mLのPBS中0.3×10
6B16F10細胞を右側腹部の皮下に接種された。Balb/Cマウスは0.1mLのPBS中0.5×10
6MC38細胞を右側腹部の皮下に接種された。腫瘍が標的サイズに到達すると、マウスは処置群に無作為化された。処置は無作為化と同じ日に開始された。腫瘍サイズはキャリパーを使用して週2回2次元で測定され、体積は、式:V=0.5L×W
2(Lは腫瘍の最長径で、WはLに垂直な径)を使用して立方ミリメートルで計算された。体重は毎週記録された。
【0240】
結果は下の表9(B16F10メラノーマ)および表10(MC38結腸癌)に要約されている(平均腫瘍サイズ±SEM)。統計分析はGraphPad Prism6.0を使用して実施された。二元配置分散分析を適用して、アイソタイプ対照または他の処置群と比べた複数の群の間での統計的有意差を比較した。P<0.05は有意差と考えられた。腫瘍測定値はmm
3である。
【0241】
【表9-1】
【0242】
【表9-2】
【0243】
【表10-1】
【0244】
【表10-2】
【0245】
2つのマウスモデルを使用して、抗OX40抗体、抗4−1BB抗体、およびアベルマブの三重併用処置の治療効果を評価した。B16F10メラノーマモデルでは、処置開始時の平均腫瘍サイズは71〜78mm
3であった(表9)。腫瘍接種後32日目までに、アイソタイプ対照、抗4−1BB抗体単独、アベルマブ単独、抗OX40 mlgG2a抗体単独および抗OX40 mlgG1抗体プラスアベルマブ群を用いて処置された動物の腫瘍は2000mm
3に非常に近いかまたはこれを超えており、それぞれ2311±228mm
3、2759±493mm
3、2352±264mm
3、2576±360mm
3、および1908±261mm
3であった。抗4−1BB抗体プラス抗OX40 mlgG2a抗体、抗OX40 mlgG2a抗体プラスアベルマブ、または抗4−1BB抗体プラスアベルマブを用いた動物の処置は、アイソタイプ対照処置動物と比べて25日までに良好な処置効果があったが、腫瘍サイズの差は32日目には有意ではなくなった。これとは対照的に、動物がアベルマブ、抗4−1BB抗体、および抗OX40 mlgG1抗体を併行して(表9、群9)、またはアベルマブ、抗4−1BB抗体、および抗OX40 mlgG2a抗体を併行して(表9、群10)投与された場合、劇的な腫瘍抑制が観察された。腫瘍は、それぞれ979±329mm
3(表9、群9;p<0.001対アイソタイプ対照および単剤単独群)および442±114mm
3(表9、群10;p<0.00001対アイソタイプ対照および単剤単独群)であった。抗4−1BB抗体、抗OX40 mlgG2a抗体、およびアベルマブ組合せを用いた三重併用の場合も、二重併用群よりも有意に良好である(p<0.01)(表9)。
【0246】
MC38結腸癌モデルでは、処置開始時の平均腫瘍サイズは84〜85mm
3であった。腫瘍移植後28日目までに、抗OX40 mlgG2a抗体(表10、群3)、抗OX40 mlgG1抗体プラス抗4−1BB抗体(表10、群5)、抗OX40 mlgG2aプラス抗4−1BB抗体(表10、群6)、または抗4−1BB抗体プラスアベルマブ(表10、群7)を用いて処置した動物の腫瘍は腫瘍サイズがそれぞれ1053±181mm
3、1241±217mm
3、854±163mm
3、1026±255mm
3であり、これらの数値はアイソタイプ対照処置群の腫瘍サイズ(1830±214mm
3)よりも有意に低い(p<0.001)(表10、群1)。抗OX40 mlgG1抗体単独(表10、群2)または抗4−1BB抗体単独(表10、群4)での処置では腫瘍成長を阻害しなかった。これとは対照的に、抗4−1BB抗体およびアベルマブと抗OX40 mlgG1抗体(表10、群8)または抗OX40 mlgG2a抗体(表10、群9)との三重併用を用いた処置では腫瘍成長を有意に阻害し、腫瘍サイズは平均でそれぞれ448±108mm
3および260±107mm
3であった。両方で、これはアイソタイプ対照群と比べて有意であるだけでなく(p<0.0001)、両方の三重併用は二重併用のいずれよりも有意に良好であった(p<0.001)(表10)。
【0247】
これらの結果は、抗4−1BB抗体、アベルマブ、および抗OX40抗体の三重併用を用いた処置は、がんの処置において単一抗体または二重抗体併用処置よりも効果的であることを実証している。
【実施例7】
【0248】
抗4−1BB抗体、アザシチジン、抗CD20アンタゴニスト抗体、および/または従来の化学療法(ベンダムスチン)と組み合わせたアベルマブを用いた再発または難治性(R/R)びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)の併用処置
本試験実施例では、以下の3つの処置レジメンが説明される。
・再発または難治性DLBCLを有する患者の処置のためのリツキシマブおよびPF−05082566と組み合わせたアベルマブ
・再発または難治性DLBCLを有する患者の処置のためのアザシチジンおよびPF−05082566と組み合わせたアベルマブ
・再発または難治性DLBCLを有する患者の処置のためにリツキシマブおよびベンダムスチンと組み合わせたアベルマブの適応となる
【0249】
試験のための標的集団は以下の通り:(i)以前のリツキシマブ/多剤化学療法の少なくとも2ライン(および最大で4ライン)の失敗後のR/R DLBCLを有する患者、および/または(ii)ASCTの失敗、または(iii)ASCTの候補ではない(拒絶または利用可能なドナーがいない)、または(iv)集中的セコンドライン化学療法の候補ではない、に定義されるR/R DLBCLを有する患者である。
【0250】
DLBCLについての現在のNCCNガイドライン(バージョン1.2016)は、疾患のあらゆる段階の新たに診断された疾患を有する患者ではリツキシマブ、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、およびプレドニゾン(R−CHOP)または併存疾患のある80歳超の患者ではミニCHOPを用いた処置を推奨している。DLBCLを有する患者のおおよそ60%がR−CHOPを用いた処置後に治癒されると予想される。しかし、進行性疾患を有する患者の30〜50%がR−CHOPに対して原発性難治性(約15%)または抵抗性(約25%)である疾患を有することになる(NCCN Guidelines, 2016; Sehn & Gascoyne, 2015; Vacirca et al, 2014)。
【0251】
高用量化学療法とそれに続くASCTは、セコンドライン設定においてR/R DLBCLを有する患者の治癒に最もよい機会を提供するが、高齢および/または併存疾患のせいで、ファーストラインR−CHOPが失敗している患者のおおよそ50%のみが高用量化学療法に適しており、このうち、セコンドライン設定において化学感受性疾患を有しており、ASCTに適しているのは約50%までにすぎない(Sehn & Gascoyne, 2015)。たとえ高用量化学療法に適格だとしても、患者はASCTを拒絶する、良好なドナーがいない、または種々の併存疾患のせいで不適格であることがある。高用量化学療法とそれに続くASCTを用いて処置された患者でも、治癒するのは少数のみ(<10%)である。
【0252】
以下のリツキシマブ含有化学療法レジメンは、高用量化学療法およびASCTに適格ではない患者におけるセコンドライン救援療法およびそれ以降のためのNCCNガイドライン(バージョン1.2016)により現在推奨されている:ベンダムスチン±リツキシマブ、ブレンツキシマブ、シクロホスファミド/エトポシド/プロカルバジン/プレドニゾン(CEPP)、シクロホスファミド/エトポシド/ビンクリスチン/プレドニゾン(CEOP)、用量調整エトポシド、プレドニゾン、ビンクリスチン、シクロホスファミドおよびドキソルビシン(DA−EPOCH)±リツキシマブ、ゲムシタビン、デキサメタゾンおよびシスプラチン(GDP)±リツキシマブ、ゲムシタビン/オキサリプラチン±リツキシマブ、レナリドミド±リツキシマブ、ならびにリツキシマブ(NCCN Guidelines, 2016)。
【0253】
R−CHOPを用いた処置が失敗する患者および高用量化学療法またはASCTに適格ではない患者の転帰は低迷しており、PFS中央値は3.6カ月である(Vacirca et al, 2014)。これらの患者のための処置の選択肢は極めて限られたままであり、したがって、現在、R/R DLBCLを有する患者には、PFSおよび全生存(OS)を延ばすことが可能である、より効果的な救援戦略の開発がいまだ満たされていない特別な医学的必要性が存在する。
【0254】
提案されている試験は、R/R DLBCLの処置のための種々に組み合わせたアベルマブの多施設国際並列設計無作為化非盲検2構成要素(第1b相、続いて第3相)試験である。試験されることになる薬剤は、
(i)PF−05082566、4−1BBの新規完全ヒトIgG2モノクローナル抗体アゴニスト
(ii)アザシチジン、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)上のPD−1および腫瘍細胞上のPD−L1の誘導ならびに腫瘍ネオ抗原発現の誘導を含む種々の機序を通じて潜在的な免疫プライミング活性を有することが明らかにされているDNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤(DNMTi)ならびにエピジェネティック剤(epigenetic agent)
(iii)リツキシマブ、CD20アンタゴニスト抗体、ならびに
(iv)ベンダムスチン、高用量化学療法および自家幹細胞移植(ASCT)に不適格であるDLBCLを有する患者の救済療法のための全米総合がん情報ネットワーク(NCCN)推奨薬の1つであるアルキル化化学療法薬
を含む。
【0255】
試験で提案されている処置レジメンは、
(i)リツキシマブおよびPF−05082566
(ii)アザシチジンおよびPF−05082566、ならびに
(iii)リツキシマブおよびベンダムスチン
と組み合わせたアベルマブを含む。
【0256】
第3相では、患者は第1b相で選択された処置レジメン対研究者選択標準治療(SOC)処置に1対1比で無作為化されて、無憎悪生存期間(PFS)を延長するのに、選択された処置レジメンのほうが研究者選択SOC処置よりも優れているかどうかを判定することになる。
【0257】
本第1b相/第3相登録試験の標的試験集団は、以前のリツキシマブ/多剤化学療法の少なくとも2ライン(しかし4ライン以下)を完了している、またはASCTが失敗であった、またはASCTの候補ではない、または集中的化学療法に適格ではないR/R DLBCLを有する患者を含むことになる。試験は、安全性、有効性、薬物動態(PK)、免疫原性、および患者報告転帰を評価する。
【0258】
第1b相構成要素の主目的は、併用レジメンごとに安全性を予備評価することである。次に、最初の6患者間で著しい安全表示なしのそれぞれのアームは、試験の第3相構成要素に進める処置レジメンを選択するために、アーム当たり全部で28患者まで拡大されることになる。この決定は、それぞれの併用レジメンの、研究者が観察した奏功率(ORR)および安全性プロファイルに基づく。28日サイクルでの試験の第1b相構成要素において評価される併用レジメンは、以下を含む。
アームA:アベルマブ/リツキシマブ/PF−05082566(4−1BB)
(i)それぞれの28日サイクルの1日目の朝のリツキシマブ375mg/m
2(IV)。リツキシマブは最大8サイクルの間投与される。
リツキシマブは同じ日に投薬される場合、PF−05082566より少なくとも3時間前に投与される。
(ii)それぞれの28日サイクルのサイクル1および2の2日目の朝にPF−05082566 100mg固定用量(IV)。PF−05082566がサイクル1および2において十分許容される場合、PF−05082566の投与はサイクル3(およびその後のすべてのサイクル)の1日目であってよい。
PF−05082566はサイクル1においてアベルマブより少なくとも3時間前に投与される。PF−05082566がサイクル1、サイクル2およびその後のサイクルすべてにおいて十分許容される場合、PF−05082566とアベルマブの間の用量投与のウィンドウは少なくとも3時間間隔から30〜60分間隔まで減らしてもよい。
(iii)サイクル1およびサイクル2におけるそれぞれの28日サイクルの2日目および16日目、2週間ごとにアベルマブ10mg/kg(IV)。アベルマブがサイクル1および2において十分許容される場合、アベルマブの投与はサイクル3(およびその後のすべてのサイクル)の1日目および15日目であってよい。
アベルマブはサイクル1およびサイクル2においてPF−05082566の少なくとも3時間後に投与される。アベルマブがサイクル1の2日目、サイクル2の2日目、およびその後のサイクルにおいて十分許容される場合、アベルマブとPF−05082566の間の用量投与のウィンドウは少なくとも3時間間隔から30〜60分間隔まで減らしてもよい。
アームB:アベルマブ/アザシチジン/PF−05082566(4−1BB)
(i)それぞれの28日サイクルの1日目から7日目まで連続して朝にアザシチジン75mg/m
2(SC)。アザシチジンは最大6サイクルの間投与される。
アザシチジンは同じ日に投薬される場合、PF−05082566から少なくとも3時間前に投与される。
(ii)それぞれの28日サイクルのサイクル1およびサイクル2の2日目の朝にPF−05082566 100mg固定用量(IV)。PF−05082566がサイクル1および2において十分許容される場合、PF−05082566はサイクル3(およびその後のサイクル)で開始して1日目に投与してよい。
PF−05082566はアベルマブ投与から少なくとも3時間前に投与されるべきである。PF−05082566がサイクル1、サイクル2およびその後のすべてのサイクルにおいて十分許容される場合、PF−05082566とアベルマブの間の用量投与のウィンドウは少なくとも3時間間隔から30〜60分間隔まで減らしてもよい。
(iii)サイクル1およびサイクル2におけるそれぞれの28日サイクルの2日目および16日目、2週間ごとにアベルマブ10mg/kg(IV)。アベルマブがサイクル1および2において十分許容される場合、アベルマブはサイクル3(およびその後のすべてのサイクル)の1日目および15日目に投与してよい。
アベルマブはサイクル1およびサイクル2においてPF−05082566の少なくとも3時間後に投与されるべきである。アベルマブがサイクル1の2日目、サイクル2の2日目、およびその後のサイクルにおいて十分許容される場合、アベルマブとPF−05082566の間の用量投与のウィンドウは少なくとも3時間間隔から30〜60分間隔まで減らしてもよい。
アームC:アベルマブ/ベンダムスチン/リツキシマブ
(i)それぞれの28日サイクルの1日目の朝にリツキシマブ375mg/m
2(IV)。リツキシマブは最大8サイクルの間投与される。
(ii)サイクル1およびサイクル2においてそれぞれの28日サイクルの2日目および3日目にベンダムスチン90mg/m
2(IV)。ベンダムスチンがサイクル1および2において十分許容される場合、ベンダムスチンはサイクル3(およびその後のすべてのサイクル)の1日目および2日目に投与してよい。ベンダムスチンは最大6サイクルの間投与される。
(iii)サイクル1およびサイクル2におけるそれぞれの28日サイクルの2日目および16日目、2週間ごとにアベルマブ10mg/kg(IV)。アベルマブがサイクル1および2において十分許容される場合、アベルマブはサイクル3(およびその後のすべてのサイクル)の1日目および15日目に投与してよい。アベルマブ投与はベンダムスチンの少なくとも3時間後であるべきである。
【0259】
第3相(N=220)では、主目的は、第1b相で確認された併用レジメンのPFS(盲検独立中央判定[BICR]により評価される)のほうが対照処置、すなわち、研究者選択SOC化学療法(リツキシマブ/ベンダムスチンまたはリツキシマブ/ゲムシタビン/オキサリプラチンを含む)よりも優れていることを実証することである。
【0260】
以下の処置レジメンは本試験の第3相構成要素において評価され、すべての処置は28日サイクルで施されることになる。
アームD(N=110):第1b相から選択されたレジメン
アームDは安全性および有効性評価に基づいて選択された第1b相、すなわち、アームA、B、またはCにおいて評価される処置レジメンのうちの1つになる。
【0261】
コホートE(N=110):以下の標準治療レジメン間の、研究者の選択オプション:
(i)リツキシマブ/ベンダムスチン
−1日目リツキシマブ375mg/m
2 IV
−1日目および2日目ベンダムスチン120mg/m
2 IV
(ii)リツキシマブ/ゲムシタビン/オキサリプラチン
−1日目リツキシマブ375mg/m
2 IV
−2日目および17日目ゲムシタビン1000mg/m
2 IV
−2日目および17日目オキサリプラチン100mg/m
2 IV
【実施例8】
【0262】
免疫チェックポイント阻害剤でその疾患が進行した進行性悪性腫瘍を有する患者の、抗4−1BB抗体と組み合わせたアベルマブを用いた併用処置
本実施例は、単剤免疫チェックポイント阻害剤を含む、以前の療法(複数可)でその疾患が進行した進行NSCLC、RCC、または尿路上皮がん(UC)を有する患者における抗4−1BBアゴニスト抗体PF−05082566と組み合わせたアベルマブ(MSB0010718C)の安全性および有効性を評価するための第2相試験を説明する。
【0263】
本試験の目的はアベルマブプラスPF−05082566のRECIST1.1に基づく奏功率(ORR)を評価することである。患者は、単剤免疫チェックポイント阻害剤(例えば、抗PD−1/抗PD−L1または抗CTLA−4)を含む、以前の療法(複数可)に抵抗性(応答し次に進行した)または難治性(一度も応答しなかった)であった進行NSCLC、RCC、または尿路上皮がんを有していなければならない。
【0264】
アベルマブは、3つすべてのコホートにおいて10mg/kgの用量で2週間ごとに1時間静脈内注入として与えられることになる。PF−05082566は、4週間ごとに1回、それぞれのサイクルの1日目に1時間IV注入として100mgで投与されることになる。
【0265】
両方の薬物が投与される日、PF−05082566が最初に投与され、続いてPF−05082566注入の終了後30分以内にアベルマブ注入を行う。
【0266】
投与は、たとえどれが最初に起ころうとも、疾患進行が研究者、患者拒絶、許容しがたい毒性により確認されるまで、患者がフォローアップ不能になるまで、または試験がスポンサーにより終了されるまで続くことになる。
【0267】
アベルマブプラス抗4−1BB抗体PF−05082566および抗OX40抗体PF−04518600の組合せは、標準ヒトPBMC in vitro検査を使用してサイトカイン放出について評価されてきた。サイトカイン放出アッセイはPF−05082566単独およびアベルマブとPF−04518600の併用について完了された。PF−05082566抗体単独についての結果は、サイトカイン放出の有意な増加を示さなかった。さらに、3つのモノクローナル抗体が組み合わされた場合、サイトカイン放出に対して相加効果はなかった。
【0268】
ORR推定は、PF−05082566以外の免疫療法と併用したアベルマブのいかなる潜在的評価においても主目的になる。それぞれの場合、ORRは、潜在的コホート拡大または複数の腫瘍タイプおよび/もしくは他の併用免疫療法剤の検査についてのデータ全体を用いて評価されることになる。
【実施例9】
【0269】
頭頸部の局所的に進行した扁平上皮癌を抱える患者の最前線処置における標準治療化学放射線療法(シスプラチンおよび根治的放射線療法)と組み合わせたアベルマブ(MSB0010718C)対標準治療化学放射線療法の無作為化第3相試験
本実施例は、頭頸部の局所的に進行した扁平上皮癌を抱える患者の最前線処置のための標準治療(SOC)化学放射線療法(シスプラチンおよび根治的放射線療法)と組み合わせたアベルマブ(MSB0010718C)対SOC化学療法の第3相多施設多国籍無作為化プラセボ対照試験を説明している。
【0270】
そのSCCHN(口腔、中咽頭、喉頭、または下咽頭)HPV−:段階III、IVa、もしくはIVbまたはHPV+:T4もしくはN3について以前治療を受けたことがない患者で、シスプラチンを用いた根治的化学放射線療法に適格であるおおよそ640患者は、アベルマブ+SOC化学放射線療法を用いた処置対プラセボ+化学放射線療法に1対1で無作為化され、続いて1年までの間アベルマブまたはプラセボを維持する。患者は、
・腫瘍(T)段階(<T4対T4);
・結節性(N)段階(N0対N1/N2a/N2b対N2c/N3)
に基づいて層別化される。
【0271】
腫瘍評価は、根治的化学放射線療法の完了に続いて2年間12週間ごとに、次にその後16週間ごとに行われる。
【0272】
盲検独立判定委員会(BICR)は、研究者の審査に加えて腫瘍評価を審査することになる。
【0273】
試験処置が進行性疾患(PD)、患者の同意撤回、または死亡以外の理由で中断される場合、患者は、追跡調査され、1)PD、2)死亡、3)患者の試験からの同意撤回、または4)化学放射線療法の完了から2年の経過(その後、腫瘍評価は16週間ごとであってもよい)のうちの最初に起こったものまで、12週間ごとに腫瘍評価を実施されることになる。
アームA:アベルマブ(MSB0010718C)+SOC化学放射線療法(CRT)
本研究では、導入期はCRT期の開始の7日前に開始することになる。維持期はCRT期の完了後(すなわち、CRTの完了の2週間後)に開始する。
・1日目、22日目、43日目にシスプラチン100mg/m
2。500ml生理食塩水中60〜120分かけた注入で投与され、追加の1〜1.5Lの液体が水和後に与えられる。
・放射線療法(RT)70Gy/33〜35フラクション/日、5フラクション/週の強度変調放射線療法(IMRT)
・アベルマブ:導入期の1日目およびCRT期の8日目、29日目、39日目、およびその後12カ月までの間2週間ごとに(Q2W)10mg/kgが投与される。
アームB:SOC化学放射線療法
・1日目、22日目、43日目にシスプラチン100mg/m
2。
・RT 70Gy/33〜35フラクション/日、5フラクション/週 IMRT
・プラセボ:導入期の1日目、8日目、29日目、39日目、およびその後12カ月までの間Q2W
【0274】
アベルマブおよびプラセボはIV注入として投与される。
【0275】
患者は、どれが最初に起ころうとも、1)維持療法の開始(試験介入完了)後12カ月、2)PD、3)死亡、4)患者の同意撤回、5)患者がフォローアップ不能になる、6)許容しがたい毒性が生じる、または7)試験がスポンサーにより終了されるまで試験処置を受ける。
【0276】
シスプラチンの用量は22日目および/または43日目に毒性について以下の通り:開始用量レベル
は100mg/m
2、用量レベル−1は75mg/m
2、および用量レベル−2は50mg/m
2に修正してもよい。
【0277】
末梢血および追加の腫瘍組織バイオマーカーは、IFNγまたは形質転換成長因子(TGF)−βに関連する遺伝子などの、抗腫瘍免疫応答および/またはアベルマブへの応答もしくはアベルマブによる疾患進行に関連する可能性のある細胞、デオキシリボ核酸(DNA)、リボ核酸(RNA)、またはタンパク質のレベルからなる。
【実施例10】
【0278】
進行腎細胞癌を抱えた処置を受けていない患者におけるアベルマブ(MSB0010718C;抗PD−L1)+アキシチニブの第1b相用量設定試験
本実施例は上の実施例1に記載される試験の結果を説明している。適格な患者は、明細胞成分を有する組織学的に確認されたaRCC、原発腫瘍切除、1つ以上の測定可能病変、記録保存/新鮮な腫瘍生検、ECOG PS≦1を有し、既存の非管理高血圧がない、aRCCについて以前全身治療を受けていない。将来のコホートのための用量修正を決定するため、調整毒性確率間隔法(modified toxicity probability interval method)に従う用量漸増/縮小則が使用された。有害事象(AE)はNCI CTCAE v4により類別された。奏功率(ORR;RECIST v1.1)が評価された。
【0279】
アベルマブ10mg/kg(1h IV注入)Q2W+アキシチニブ5mg PO BIDの開始用量はMTD基準を満たしていた。2016年4月5日までに、6pt(年齢中央値59.5[レンジ、47〜73])は中央値17.0週間(レンジ、11.9〜21.7)の間アベルマブを用いて、16.3週間(レンジ、12.7〜22.7)の間アキシチニブを用いて処置された。グレード3タンパク尿の1DLTが起きた。任意のグレードのもっとも一般的な処置関連(TR)AEは発生障害(n=4)、高血圧(n=4)、疲労(n=3)、および頭痛(n=3)であった。グレード3〜4TRAEは高血圧(n=2)、手足症候群(n=1)、リパーゼ上昇(n=1)、およびタンパク尿(n=1)であった。確認されたORRは5PRおよび1ptの疾患安定に基づいて83.3%(95% Cl:35.9、99.6)である。
【0280】
aRCCにおけるこの拡大期およびさらなる試験のMTD/RP2Dはアベルマブ10mg/kg IV Q2W+アキシチニブ5mg PO BIDとして連続して確認された。レジメンはaRCCを抱えた処置を受けていないptにおいて予備的抗腫瘍活性を示している。拡大コホートにおいて登録は継続中である。これらの結果は、aRCCについて現在の単独療法と比べたアベルマブ+アキシチニブの有効性および安全性を実証している。
【0281】
開示された教示は種々の適用、方法、キット、および組成物を参照して説明されてきたが、本明細書の教示および下の特許請求の範囲の発明から逸脱することなく種々の変更および改変を加えることが可能であることは認識されるであろう。前述の実施例は開示された教示をさらによく説明するために提供されており、本明細書に提示される教示の範囲を限定することは意図されてはいない。本教示はこうした例となる実施形態の点から説明されてきたが、当業者であれば、これらの例となる実施形態の数多くの変動および改変は不必要な実験をしなくても実現可能であることを容易に理解するであろう。そのような変動および改変はすべて現在の教示の範囲内である。
【0282】
特許、特許出願、論文、教科書、および同類の物、ならびにそこで引用される参考文献を含む、本明細書で引用される参考文献はすべて、それがまだ組み込まれていない範囲で、これにより参照によりその全体が組み込まれる。組み込まれている文献および類似する資料のうちの1つまたは複数が、これらに限定されないが、定義された用語、用語の用法、記載される技法、またはそれに類似する物を含む本出願とは異なる、または矛盾する場合には、本出願が優先される。
【0283】
前述の説明および実施例は本発明のある特定の実施形態を詳述し、本発明者らが想定する最良の様式を記述している。しかし、前述のものが本文ではたとえどれほど詳細に見えても、本発明は多くのやり方で実行することができ、本発明は添付の特許請求の範囲およびその任意の均等物に従って解釈されるべきである。
また、本発明は以下を提供する。
[1]
対象においてがんを処置するための方法であって、プログラム死リガンド1タンパク質(PD−L1)のアンタゴニストおよびVEGFR阻害剤を含む併用療法を対象に施すことを含み、前記PD−L1アンタゴニストが、配列番号8に示されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域由来の3つのCDRおよび配列番号9に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域由来の3つのCDRを含む抗PD−L1モノクローナル抗体であり、前記VEGFR阻害剤が、N−メチル−2−[3−((E)−2−ピリジン−2−イル−ビニル)−1H−インダゾール−6−イルスルファニル]−ベンズアミドまたは薬学的に許容されるその塩である、方法。
[2]
前記対象がヒトである、[1]に記載の方法。
[3]
前記がんが固形腫瘍である、[1]または[2]に記載の方法。
[4]
前記がんが腎細胞癌である、[1]または[2]に記載の方法。
[5]
前記PD−L1アンタゴニストがアベルマブであり、前記VEGFR阻害剤がアキシチニブである、[1]から[4]のいずれか1項に記載の方法。
[6]
前記PD−L1アンタゴニストが少なくとも約5mg/kg、または約10mg/kgの開始用量として投与され、前記VEGFR阻害剤が少なくとも3mg/kgまたは5mg/kgの開始用量として投与される、[1]から[5]のいずれか1項に記載の方法。
[7]
前記PD−L1アンタゴニストが週約1回、または2、3、4、もしくは5週間ごとに約1回投与され、前記VEGFR阻害剤が1日2回投与される、[1]から[6]のいずれか1項に記載の方法。
[8]
前記PD−L1アンタゴニストが2週間ごとに約1回投与され、前記VEGFR阻害剤が1日2回投与される、[7]に記載の方法。
[9]
対象においてがんを処置するのに使用するためのプログラム死リガンド1タンパク質(PD−L1)のアンタゴニストを含む医薬であって、前記PD−L1アンタゴニストがVEGFR阻害剤と組み合わせて使用するためのものであり、前記PD−L1アンタゴニストが、配列番号8に示されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域由来の3つのCDRおよび配列番号9に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域由来の3つのCDRを含む抗PD−L1モノクローナル抗体であり、さらに前記VEGFR阻害剤が、N−メチル−2−[3−((E)−2−ピリジン−2−イル−ビニル)−1H−インダゾール−6−イルスルファニル]−ベンズアミドまたは薬学的に許容されるその塩である、医薬。
[10]
前記PD−L1アンタゴニストが少なくとも約5mg/kg、または約10mg/kgの開始用量として投与され、前記VEGFR阻害剤が少なくとも3mg/kgまたは5mg/kgの開始用量として投与される、[9]に記載の使用のための医薬。
[11]
前記PD−L1アンタゴニストが週約1回、または2、3、4、もしくは5週間ごとに約1回投与され、前記VEGFR阻害剤が1日2回投与される、[9]または[10]に記載の使用のための医薬。
[12]
前記PD−L1アンタゴニストが2週間ごとに約1回投与され、前記VEGFR阻害剤が1日2回投与される、[11]に記載の医薬。
[13]
対象においてがんを処置するのに使用するためのVEGFR阻害剤を含む医薬であって、前記VEGFR阻害剤がプログラム死リガンド1タンパク質(PD−L1)のアンタゴニストと組み合わせて使用するためのものであり、前記VEGFR阻害剤がN−メチル−2−[3−((E)−2−ピリジン−2−イル−ビニル)−1H−インダゾール−6−イルスルファニル]−ベンズアミドまたは薬学的に許容されるその塩であり、さらに前記PD−L1アンタゴニストが、配列番号8に示されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域由来の3つのCDRおよび配列番号9に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域由来の3つのCDRを含む抗PD−L1モノクローナル抗体である、医薬。
[14]
前記対象がヒトである、[9]から[13]のいずれか1項に記載の使用のための医薬。
[15]
前記がんが免疫組織化学(IHC)アッセイによりPD−L1発現について陽性の検査結果を示す固体腫瘍である、[9]から[13]のいずれか1項に記載の使用のための医薬。
[16]
前記がんが腎細胞癌である、[9]から[13]のいずれか1項に記載の使用のための医薬。
[17]
前記PD−L1アンタゴニストがアベルマブであり、前記VEGFR阻害剤がアキシチニブである、[9]から[16]のいずれか1項に記載の使用のための医薬。
[18]
前記アベルマブが液状医薬として処方され、アキシチニブが1mg錠剤、3mg錠剤、または5mg錠剤として処方される、[17]に記載の使用のための医薬。
[19]
第1の容器、第2の容器および添付文書を含むキットであって、前記第1の容器が、プログラム死リガンド1タンパク質(PD−L1)のアンタゴニストを含む少なくとも1用量の医薬を含み、前記第2の容器が、VEGFR阻害剤を含む少なくとも1用量の医薬を含み、前記添付文書が前記医薬を使用してがんについて対象を処置するための説明書を含み、前記PD−L1アンタゴニストが、配列番号8に示されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域由来の3つのCDRおよび配列番号9に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域由来の3つのCDRを含む抗PD−L1モノクローナル抗体であり、さらに前記VEGFR阻害剤がN−メチル−2−[3−((E)−2−ピリジン−2−イル−ビニル)−1H−インダゾール−6−イルスルファニル]−ベンズアミドまたは薬学的に許容されるその塩である、キット。
[20]
前記説明書が、前記医薬は免疫組織化学(IHC)アッセイによりPD−L1発現について陽性の検査結果を示すがんを有する対象を処置するのに使用することを目的としていると述べている、[19]に記載のキット。
[21]
前記対象がヒトである、[19]または[20]に記載のキット。
[22]
PD−L1アンタゴニストが液状医薬として処方されるアベルマブであり、前記VEGFR阻害剤が1mg錠剤または5mg錠剤として処方されるアキシチニブである、[19]または[20]のいずれか1項に記載のキット。
[23]
前記がんが、膀胱がん、乳がん、明細胞腎臓がん、頭部/頸部扁平表皮癌、肺扁平上皮癌、悪性メラノーマ、非小細胞肺がん(NSCLC)、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、腎細胞癌、小細胞肺がん(SCLC)、三種陰性乳がん、急性リンパ性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫、ホジキンリンパ腫(HL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、多発性骨髄腫(MM)、骨髄細胞白血病−1タンパク質(Mcl−1)、骨髄異形成症候群(MDS)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、頭頸部の扁平上皮癌(SCCHN)、または小リンパ球性リンパ腫(SLL)である、[1]から[3]、[5]から[15]、および[17]から[22]のいずれか1項に記載の方法、使用のための医薬、またはキット。
[24]
前記がんが進行性腎細胞癌である、[1]から[23]のいずれか1項に記載の方法、使用のための医薬、またはキット。
[25]
前記腎細胞癌が以前処置されたことがない進行腎細胞癌である、[24]に記載の方法、使用のための医薬、またはキット。
[26]
対象においてがんを処置するための方法であって、プログラム死リガンド1タンパク質(PD−L1)のアンタゴニストおよび第2の薬剤を含む併用療法を前記対象に施すことを含み、前記第2の薬剤が抗4−1BB抗体、抗M−CSF抗体、または抗OX40抗体である、方法。
[27]
前記PD−L1アンタゴニストが、配列番号8に示されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域由来の3つのCDRおよび配列番号9に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域由来の3つのCDRを含む抗PD−L1モノクローナル抗体であり、前記抗4−1BB抗体が、配列番号18に示されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域由来の3つのCDRおよび配列番号19に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域由来の3つのCDRを含み、前記抗M−CSF抗体が、配列番号30に示されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域由来の3つのCDRおよび配列番号31に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域由来の3つのCDRを含み、前記抗OX40抗体が、配列番号38に示されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域由来の3つのCDRおよび配列番号39に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域由来の3つのCDRを含む、[26]に記載の方法。
[28]
前記第2の薬剤が抗4−1BB抗体である、[26]または[27]に記載の方法。
[29]
前記PD−L1アンタゴニストが10mg/kgの用量で2週間ごとに1時間静脈内注入として投与される、[28]に記載の方法。
[30]
前記抗4−1BB抗体が、4週間ごとに1回、それぞれのサイクルの1日目に1時間IV注入として100mgで投与される、[29]に記載の方法。
[31]
前記抗4−1BB抗体と前記PD−L1アンタゴニストが両方とも同じ日に投与される場合、前記抗4−1BB抗体が最初に投与され、続いて前記抗4−1BB抗体注入の終了後30分以内にアベルマブが注入される、[30]に記載の方法。
[32]
前記がんが進行NSCLC、RCC、または尿路上皮がん(UC)であり、前記がんが1つまたは複数の以前の治療により進行している、[28]から[31]のいずれか1項に記載の方法。
[33]
前記併用療法がさらに第3の薬剤を含み、前記第3の薬剤が抗M−CSF抗体または抗OX40抗体である、[28]に記載の方法。
[34]
前記抗M−CSF抗体が、それぞれ配列番号30および配列番号31に示されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む、[33]に記載の方法。
[35]
前記抗OX40抗体が、それぞれ配列番号38および配列番号39に示されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む、[33]に記載の方法。
[36]
前記対象がヒトである、[26]から[35]のいずれか1項に記載の方法。
[37]
前記がんが固形腫瘍である、[26]から[36]のいずれか1項に記載の方法。
[38]
前記PD−L1アンタゴニストがアベルマブである、[26]から[37]のいずれか1項に記載の方法。
[39]
前記PD−L1アンタゴニストが少なくとも約5mg/kg、または約10mg/kgの開始用量として投与される、[26]から[38]のいずれか1項に記載の方法。
[40]
前記PD−L1アンタゴニストが週約1回、または2、3、4、もしくは5週間ごとに約1回投与され、前記第2の薬剤が週約1回、または2、3、4、もしくは5週間ごとに約1回投与される、[26]から[39]のいずれか1項に記載の方法。
[41]
前記PD−L1アンタゴニストが2週間ごとに約1回投与され、前記第2の薬剤が2週間ごとに約1回投与される、[40]に記載の方法。
[42]
さらに化学療法、放射線療法、または化学放射線療法を前記対象に施すことを含む、[26]から[41]のいずれか1項に記載の方法。
[43]
前記化学放射線療法がシスプラチンおよび強度変調放射線療法(IMRT)を含む、[42]に記載の方法。
[44]
前記がんがびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)または頭頸部の扁平上皮癌(SCCHN)である、[26]から[43]のいずれか1項に記載の方法。
[45]
対象においてがんを処置するための方法であって、プログラム死リガンド1タンパク質(PD−L1)のアンタゴニストおよび1つまたは複数のCD20アンタゴニスト(複数可)を含む併用療法を前記対象に施すことを含む方法。
[46]
前記PD−L1アンタゴニストが、配列番号8に示されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域由来の3つのCDRおよび配列番号9に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域由来の3つのCDRを含む抗PD−L1モノクローナル抗体であり、前記CD20アンタゴニストがリツキシマブである、[45]に記載の方法。
[47]
前記併用療法がさらにベンダムスチンを含む、[45]または[46]に記載の方法。
[48]
前記CD20アンタゴニストが28日サイクルの1日目に投与される、[47]に記載の方法。
[49]
前記PD−L1アンタゴニストが28日サイクルの2日目および16日目に投与される、[48]に記載の方法。
[50]
前記PD−L1アンタゴニストが28日サイクルの1日目および15日目に投与される、[48]に記載の方法。
[51]
前記ベンダムスチンが28日サイクルの2日目および3日目に90mg/m2の用量で静脈内に投与される、[48]から[50]のいずれか1項に記載の方法。
[52]
前記ベンダムスチンが28日サイクルの1日目および2日目に90mg/m2の用量で静脈内に投与される、[48]から[50]のいずれか1項に記載の方法。
[53]
前記PD−L1アンタゴニストが同じ日に投薬される場合、ベンダムスチンの投与の少なくとも3時間後に投与される、[48]から[52]のいずれか1項に記載の方法。
[54]
前記PD−L1アンタゴニストが同じ日に投薬される場合、ベンダムスチンの投与の約60分後に投与される、[48]から[52]のいずれか1項に記載の方法。
[55]
前記PD−L1アンタゴニストが同じ日に投薬される場合、ベンダムスチンの投与の約30分後に投与される、[48]から[52]のいずれか1項に記載の方法。
[56]
前記併用療法がさらに抗4−1BB抗体を含む、[45]または[46]に記載の方法。
[57]
前記抗4−1BB抗体が、配列番号18に示されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域由来の3つのCDRおよび配列番号19に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域由来の3つのCDRを含む、[56]に記載の方法。
[58]
前記CD20アンタゴニストが28日サイクルの1日目に投与される、[57]に記載の方法。
[59]
前記PD−L1アンタゴニストが28日サイクルの2日目および16日目に投与される、[58]に記載の方法。
[60]
前記PD−L1アンタゴニストが28日サイクルの1日目および15日目に投与される、[58]に記載の方法。
[61]
前記抗4−1BB抗体が28日サイクルの2日目に投与される、[58]から[60]のいずれか1項に記載の方法。
[62]
前記抗4−1BB抗体が28日サイクルの1日目に投与される、[58]から[60]のいずれか1項に記載の方法。
[63]
前記抗4−1BB抗体が同じ日に投薬される場合、CD20アンタゴニストの投与の少なくとも3時間後に投与される、[58]から[62]のいずれか1項に記載の方法。
[64]
前記PD−L1アンタゴニストが同じ日に投薬される場合、前記抗4−1BB抗体の投与の少なくとも3時間後に投与される、[58]から[63]のいずれか1項に記載の方法。
[65]
前記PD−L1アンタゴニストが同じ日に投薬される場合、前記抗4−1BB抗体の投与の約60分後に投与される、[58]から[63]のいずれか1項に記載の方法。
[66]
前記PD−L1アンタゴニストが同じ日に投薬される場合、前記抗4−1BB抗体の投与の約30分後に投与される、[58]から[63]のいずれか1項に記載の方法。
[67]
前記PD−L1アンタゴニストが約10mg/kgの用量で静脈内に投与される、[45]から[66]のいずれか1項に記載の方法。
[68]
前記抗4−1BB抗体が100mgの固定用量で投与される、[56]から[67]のいずれか1項に記載の方法。
[69]
前記CD20アンタゴニストが約375mg/m2の用量で静脈内に投与される、[45]から[68]のいずれか1項に記載の方法。
[70]
対象においてがんを処置するための方法であって、PD−L1アンタゴニスト、抗4−1BB抗体、およびアザシチジンを含む併用療法を前記対象に施すことを含む方法。
[71]
前記PD−L1アンタゴニストが、配列番号8に示されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域由来の3つのCDRおよび配列番号9に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域由来の3つのCDRを含む抗PD−L1モノクローナル抗体であり、前記抗4−1BB抗体が、配列番号18に示されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域由来の3つのCDRおよび配列番号19に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域由来の3つのCDRを含む、[70]に記載の方法。
[72]
アザシチジンが28日サイクルの1日目から7日目まで連続して75mg/m2の1日用量で皮下に投与される、[70]または[71]に記載の方法。
[73]
前記PD−L1アンタゴニストが28日サイクルの2日目および16日目に投与される、[72]に記載の方法。
[74]
前記PD−L1アンタゴニストが28日サイクルの1日目および15日目に投与される、[72]に記載の方法。
[75]
前記抗4−1BB抗体が28日サイクルの2日目に投与される、[72]から[74]のいずれか1項に記載の方法。
[76]
前記抗4−1BB抗体が28日サイクルの1日目に投与される、[72]から[74]のいずれか1項に記載の方法。
[77]
前記抗4−1BB抗体が100mgの固定用量で投与される、[70]から[76]のいずれか1項に記載の方法。
[78]
前記抗4−1BB抗体が同じ日に投薬される場合、アザシチジンの投与の少なくとも3時間後に投与される、[70]から[77]のいずれか1項に記載の方法。
[79]
前記PD−L1アンタゴニストが同じ日に投薬される場合、前記抗4−1BB抗体の投与の少なくとも3時間後に投与される、[70]から[77]のいずれか1項に記載の方法。
[80]
前記PD−L1アンタゴニストが同じ日に投薬される場合、前記抗4−1BB抗体の投与の約60分後に投与される、[70]から[77]のいずれか1項に記載の方法。
[81]
前記PD−L1アンタゴニストが同じ日に投薬される場合、前記抗4−1BB抗体の投与の約30分後に投与される、[70]から[77]のいずれか1項に記載の方法。
[82]
前記PD−L1アンタゴニストが約10mg/kgの用量で静脈内に投与される、[70]から[81]のいずれか1項に記載の方法。
[83]
前記がんがびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)である、[70]から[82]のいずれか1項に記載の方法。
[84]
対象においてがんを処置するための方法であって、アベルマブおよびPF−05082566を含む併用療法を前記対象に施すことを含む方法。
[85]
前記がんが進行NSCLC、RCC、または尿路上皮がんである、[84]に記載の方法。
[86]
前記がんが1つまたは複数の以前の治療に抵抗性であった、[85]に記載の方法。
[87]
アベルマブが2週間ごとに1回10mg/kgの用量で投与され、PF−05082566が4週間ごとに1回10mgの固定用量で投与される、[84]から[86]のいずれか1項に記載の方法。
[88]
アベルマブとPF−05082566の両方が投与される日に、PF−05082566が最初に投与され、続いてPF−05082566の投与後の30分以内にアベルマブが注入される、[87]に記載の方法。
[89]
対象においてがんを処置するための方法であって、アベルマブおよび化学放射線療法を含む併用療法を前記対象に施すことを含む方法。
[90]
前記対象が頭頸部の局所的に進行性の扁平上皮癌(SCCHN)に罹っている、[89]に記載の方法。
[91]
前記方法が導入期および化学放射線療法(CRT)期を含み、前記導入期が前記CRT期の開始の7日前に開始する、[89]または[90]に記載の方法。
[92]
アベルマブが導入期の1日目ならびにCRT期の8日目、29日目、および39日目に10mg/kgの用量で投与され、シスプラチンがCRT期の1日目、22日目、および23日目に100mg/m2の用量で投与され、放射線療法が70Gy/33〜35フラクション/日、5フラクション/週の強度変調放射線療法(IMRT)を含む、[91]に記載の方法。
[93]
前記CRT期の完了の2週間後に開始するメインテナンス期をさらに含む、[91]または[92]に記載の方法。
[94]
前記メインテナンス期が前記CRT期の完了後2週間ごとに(Q2W)10mg/kgの用量でのアベルマブの投与を含む、[93]に記載の方法。
[95]
対象においてがんを処置するのに使用するためのプログラム死リガンド1タンパク質(PD−L1)のアンタゴニストを含む医薬であって、前記PD−L1アンタゴニストが第2の薬剤と組み合わせて使用するためのものであり、前記第2の薬剤が抗4−1BB抗体、抗M−CSF抗体、または抗OX40抗体である、医薬。
[96]
前記PD−L1アンタゴニストが、配列番号8に示されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域由来の3つのCDRおよび配列番号9に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域由来の3つのCDRを含む抗PD−L1モノクローナル抗体であり、前記抗4−1BB抗体が、配列番号18に示されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域由来の3つのCDRおよび配列番号19に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域由来の3つのCDRを含み、前記抗M−CSF抗体が、配列番号30に示されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域由来の3つのCDRおよび配列番号31に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域由来の3つのCDRを含み、前記抗OX40抗体が、配列番号38に示されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域由来の3つのCDRおよび配列番号39に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域由来の3つのCDRを含む、[95]に記載の医薬。
[97]
前記第2の薬剤が抗4−1BB抗体である、[95]または[96]に記載の医薬。
[98]
前記医薬が第3の薬剤をさらに含み、前記第3の薬剤が抗M−CSF抗体または抗OX40抗体である、[97]に記載の医薬。
[99]
前記抗M−CSF抗体が、それぞれ配列番号30および配列番号31に示されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む、[98]に記載の医薬。
[100]
前記抗OX40抗体が、それぞれ配列番号38および配列番号39に示されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む、[98]に記載の医薬。
[101]
前記医薬が第3の薬剤をさらに含み、前記第3の薬剤がCD20アンタゴニストまたはアザシチジンである、[97]に記載の医薬。
[102]
前記CD20アンタゴニストがリツキシマブである、[101]に記載の医薬。
[103]
前記PD−L1アンタゴニストが少なくとも約5mg/kg、または約10mg/kgの開始用量として投与される、[95]から[102]のいずれか1項に記載の医薬。
[104]
前記PD−L1アンタゴニストが週約1回、または2、3、4、もしくは5週間ごとに約1回投与され、前記第2の薬剤が週約1回、または2、3、4、もしくは5週間ごとに約1回投与される、[95]から[103]のいずれか1項に記載の医薬。
[105]
前記PD−L1アンタゴニストが2週間ごとに約1回投与され、第2の薬剤が2週間ごとに約1回投与される、[104]に記載の医薬。
[106]
前記対象がヒトである、[95]から[105]のいずれか1項に記載の医薬。
[107]
前記がんが免疫組織化学(IHC)アッセイによりPD−L1発現について陽性の検査結果を示す固形腫瘍である、[95]から[106]のいずれか1項に記載の医薬。
[108]
前記PD−L1アンタゴニストがアベルマブである、[95]から[107]のいずれか1項に記載の医薬。
[109]
前記アベルマブが液状医薬として処方される、[108]に記載の医薬。
[110]
第1の容器、第2の容器および添付文書を含むキットであって、前記第1の容器が、プログラム死リガンド1タンパク質(PD−L1)のアンタゴニストを含む少なくとも1用量の医薬を含み、前記第2の容器が、第2の薬剤を含む少なくとも1用量の医薬を含み、前記第2の薬剤が抗4−1BB抗体、抗M−CSF抗体、または抗OX40抗体である、キット。
[111]
前記PD−L1アンタゴニストが、配列番号8に示されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域由来の3つのCDRおよび配列番号9に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域由来の3つのCDRを含む抗PD−L1モノクローナル抗体であり、前記抗4−1BB抗体が、配列番号18に示されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域由来の3つのCDRおよび配列番号19に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域由来の3つのCDRを含み、前記抗M−CSF抗体が、配列番号30に示されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域由来の3つのCDRおよび配列番号31に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域由来の3つのCDRを含み、前記抗OX40抗体が、配列番号38に示されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域由来の3つのCDRおよび配列番号39に示されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域由来の3つのCDRを含む、[110]に記載のキット。
[112]
前記第2の薬剤が抗4−1BB抗体である、[110]または[111]に記載のキット。
[113]
第3の薬剤を含む少なくとも1用量の医薬を含む第3の容器をさらに含み、前記第3の薬剤が抗M−CSF抗体または抗OX40抗体である、[112]に記載のキット。
[114]
前記抗M−CSF抗体が、それぞれ配列番号30および配列番号31に示されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む、[113]に記載のキット。
[115]
前記キットが、抗OX40抗体を含む少なくとも1用量の医薬を含む第3の容器をさらに含む、[113]に記載のキット。
[116]
前記抗OX40抗体が、それぞれ配列番号38および配列番号39に示されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む、[115]に記載のキット。
[117]
第3の薬剤を含む少なくとも1用量の医薬を含む第3の容器をさらに含み、前記第3の薬剤がCD20アンタゴニストまたはアザシチジンである、[112]に記載のキット。
[118]
前記説明書が、前記医薬は免疫組織化学(IHC)アッセイによりPD−L1発現について陽性の検査結果を示すがんを有する対象を処置するのに使用することを目的としていると述べている、[110]から[116]のいずれか1項に記載のキット。
[119]
前記対象がヒトである、[110]から[118]のいずれか1項に記載のキット。
[120]
前記PD−L1アンタゴニストが液状医薬として処方されるアベルマブである、[110]から[119]のいずれか1項に記載のキット。
[121]
前記がんが、膀胱がん、乳がん、結腸がん、明細胞腎臓がん、頭部/頸部扁平表皮癌、肺扁平上皮癌、悪性メラノーマ、非小細胞肺がん(NSCLC)、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がん、腎細胞癌、小細胞肺がん(SCLC)、三種陰性乳がん、急性リンパ性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫、ホジキンリンパ腫(HL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、多発性骨髄腫(MM)、骨髄細胞白血病−1タンパク質(Mcl−1)、骨髄異形成症候群(MDS)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、小リンパ球性リンパ腫(SLL)、メルケル細胞癌、頭頸部の扁平上皮癌(SCCHN)、または副腎皮質癌(ACC)である、[26]から[120]のいずれか1項に記載の方法、使用のための医薬、またはキット。
[122]
前記NSCLC、メラノーマ、ACC、またはSCCHNが局所的に進行しているおよび/または転移性である、[121]に記載の方法、使用のための医薬、またはキット。
[123]
前記DLBCLが再発しているまたは難治性である、[121]に記載の方法、使用のための医薬、またはキット。