【実施例】
【0043】
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。なお、以下、粉末セルロース及びセルロース顆粒の平均円形度、平均最大径、平均最小径、及び最大アスペクト比の平均値は、画像解析式粒子径分布測定装置(マイクロトラックベル(株)製マイクロトラックPartAn SI)を使用して測定した。また、セルロース顆粒の平均粒子径については、ロータップ式篩振盪機((株)平工製作所製、シーブシェーカーA型)によりJIS標準篩(Z8801−1987)を用いて試料30gを15分間篩分することにより粒度分布を測定し、その累積50重量%の粒度を平均粒子径とした。また、セルロース顆粒の10%変位圧縮強度は、島津製作所製微小圧縮試験機MCT−510を用い、セルロース顆粒に対し荷重を掛け、顆粒粒子形状に対し10%変位時の圧縮強度を測定して求めた。
【0044】
〔実施例1〕
粉末セルロース「KCフロック W−400」(日本製紙製、最大アスペクト比の平均値2.1、平均最大径35μm)100質量部とポリビニルアルコール「PVA124」((株)クラレ、ケン化度99%、平均重合度2400)20質量部と水300質量部とを、卓上ニーダー「PBV−06S」((株)入江商会製)に投入し、90℃で1時間攪拌して混合を行い、粉末セルロースが分散したスラリー状分散物を作製した。
【0045】
引き続き、前記卓上ニーダー中でスラリー状分散物を攪拌して分散させながら、98℃にジャケットを加温し、水を蒸発させることで、セルロース顆粒を製造した。
【0046】
得られたセルロース顆粒は、平均粒子径が550μm、平均円形度が87であった。また、得られたセルロース顆粒の10%変位圧縮強度は9.5MPaと高くスクラブ粒子として十分な強度を有していた。
【0047】
また、上記セルロース顆粒の触感を男性パネラー5名により下記の基準で5段階評価したところ、平均5点であり、すべり性が滑らかで程よい刺激を皮膚に与えることができるものであった。なお、以下のセルロース顆粒の触感評価でも、当該評価基準を用いた。
【0048】
<セルロース顆粒の触感の評価基準>
5点:すべり性があり、粒感が強く感じられる。
【0049】
4点:すべり性があり、粒感が感じられる。
【0050】
3点:粒感が感じられるが、やや弱い。
【0051】
2点:粒感が感じられるが、弱い。
【0052】
1点:粒感が感じられない。
【0053】
〔実施例2〕
粉末セルロース「KCフロック W−400」を「KCフロック W−100」(日本製紙製、最大アスペクト比の平均値2.8、平均最大径62μm)に変更したこと以外は実施例1と同様にして、平均粒子径680μmのセルロース顆粒を製造した。当該セルロース顆粒は、平均円形度が82であり、10%変位圧縮強度は5.0MPaと高く、スクラブ粒子として十分な強度を有していた。
【0054】
また、上記セルロース顆粒の触感を男性パネラー5名により5段階評価したところ、平均4点であり、すべり性が滑らかで程よい刺激を皮膚に与えることができるものであった。
【0055】
〔実施例3〕
ポリビニルアルコール「PVA124」((株)クラレ、ケン化度99%、平均重合度2400)の使用量を10質量部としたこと以外は実施例1と同様にして、平均粒子径260μmのセルロース顆粒を製造した。当該セルロース顆粒は、平均円形度が88であり、10%変位圧縮強度は12.6MPaと高く、スクラブ粒子として十分な強度を有していた。また、上記セルロース顆粒の触感を男性パネラー5名により5段階評価したところ、平均5点であり、すべり性が滑らかで程よい刺激を皮膚に与えることができるものであった。
【0056】
〔実施例4〕
スラリー状分散物中の水を卓上ニーダーを用いて蒸発させる代わりに、静置乾燥にて水を蒸発させ、さらに、回収された乾固物をハイスピードミル「ロータースピードミル pulverisette14」(フリッチュ・ジャパン(株)製)を用いて粉砕処理を実施したこと以外は実施例1と同様にして、平均粒子径300μmのセルロース顆粒を製造した。当該セルロース顆粒は、平均円形度が84であり、10%変位圧縮強度は1.4MPaと高く、スクラブ粒子として十分な強度を有していた。
【0057】
また、上記セルロース顆粒の触感を男性パネラー5名により5段階評価したところ、平均4点であり、すべり性が滑らかで程よい刺激を皮膚に与えることができるものであった。
【0058】
〔実施例5〕
ポリビニルアルコール「PVA124」を「AH−26」(日本合成化学工業(株)製、ケン化度97〜99%、平均重合度2600)としたこと以外は実施例1と同様にして、平均粒子径260μmのセルロース顆粒を製造した。当該セルロース顆粒は、平均円形度が88であり、10%圧縮強度は10MPaと高く、スクラブ粒子として十分な強度を有していた。
【0059】
また、上記セルロース顆粒の触感を男性パネラー5名により5段階評価したところ、平均5点であり、すべり性が滑らかで程よい刺激を皮膚に与えることができるものであった。
【0060】
〔実施例6〕
市販の洗浄剤(スクラブ剤無添加)100質量部に対し、実施例1で得られたセルロース顆粒5質量部を配合し、擬似スクラブ洗浄剤を作製した。この擬似スクラブ洗浄剤の使用感を男性パネラー5名により評価したところ、平均5点であり、洗浄剤中で滑らかで良好な粒感を感じられるものであった。
【0061】
また、上記擬似スクラブ洗浄剤を60℃で6ヶ月放置した後の使用感を男性パネラー5名により5段階評価したところ、平均5点であり、違和感なく良好な粒感を感じることができるものであった。なお、以下のスクラブ洗浄剤の使用感評価でも、当該評価基準を用いた。また、以下、用いた市販の洗浄剤(スクラブ剤無添加)は、全て同じものである。
【0062】
<スクラブ洗浄剤の使用感の評価基準>
5点:すべり性があり、粒感が強く感じられる。
4点:すべり性があり、粒感が感じられる。
3点:粒感が感じられるが、やや弱い。
2点:粒感が感じられるが、弱い。
1点:粒感が感じられない。
【0063】
〔実施例7〕
市販の洗浄剤(スクラブ剤無添加)100質量部に対し、実施例2で得られたセルロース顆粒5質量部を配合し、擬似スクラブ洗浄剤を作製した。この擬似スクラブ洗浄剤の使用感を男性パネラー5名で評価したところ、平均4点であり、洗浄剤中で滑らかで良好な粒感を感じられるものであった。
【0064】
また、上記擬似スクラブ洗浄剤を60℃で6ヶ月放置した後の使用感を男性パネラー5名により5段階評価したところ、平均4点であり、違和感なく良好な粒感を感じることができるものであった。
【0065】
〔実施例8〕
市販の洗浄剤(スクラブ剤無添加)100質量部に対し、実施例3で得られたセルロース顆粒5質量部を配合し、擬似スクラブ洗浄剤を作製した。この擬似スクラブ洗浄剤の使用感を男性パネラー5名により評価したところ、平均5点であり、洗浄剤中で滑らかで良好な粒感を感じられるものであった。
【0066】
また、上記擬似スクラブ洗浄剤を60℃で6ヶ月放置した後の使用感を男性パネラー5名により5段階評価したところ、平均5点であり、違和感なく良好な粒感を感じることができるものであった。
【0067】
〔実施例9〕
市販の洗浄剤(スクラブ剤無添加)100質量部に対し、実施例4で得られたセルロース顆粒5質量部を配合し、擬似スクラブ洗浄剤を作製した。この擬似スクラブ洗浄剤の使用感を男性パネラー5名により評価したところ、平均4点であり、洗浄剤中で滑らかで良好な粒感を感じられるものであった。
【0068】
また、上記擬似スクラブ洗浄剤を60℃で6ヶ月放置した後の使用感を男性パネラー5名により5段階評価したところ、平均4点であり、違和感なく良好な粒感を感じることができるものであった。
【0069】
〔実施例10〕
市販の洗浄剤(スクラブ剤無添加)100質量部に対し、実施例5で得られたセルロース顆粒5質量部を配合し、擬似スクラブ洗浄剤を作製した。この擬似スクラブ洗浄剤の使用感を男性パネラー5名により評価したところ、平均5点であり、洗浄剤中で滑らかで良好な粒感を感じられるものであった。
【0070】
また、上記擬似スクラブ洗浄剤を60℃で6ヶ月放置した後の使用感を男性パネラー5名により5段階評価したところ、平均5点であり、違和感なく良好な粒感を感じることができるものであった。
【0071】
〔実施例11〕
ポリビニルアルコール「PVA124」の代わりに「PVA224」((株)クラレ製:ケン化度86〜89%、平均重合度2400)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、平均粒子径350μmのセルロース顆粒を製造した。当該セルロース顆粒の平均円形度は84であり、また、10%圧縮強度は4.0MPaと高く、スクラブ粒子として十分な強度を有していた。
【0072】
また、上記セルロース顆粒の触感を男性パネラー5名により5段階評価したところ、平均5点あり、すべり性が滑らかで程よい刺激を皮膚に与えることができるものであった。
【0073】
さらに、上記セルロース顆粒を用いて、実施例6と同様にして洗浄剤を製造した。この擬似スクラブ洗浄剤の使用感を男性パネラー5名により5段階評価したところ、平均5点であり、洗浄剤中で滑らかで良好な粒感を感じられるものであった。
【0074】
また、上記擬似スクラブ洗浄剤を60℃で6ヶ月放置した後の使用感を同様に5段階評価したところ、平均3点であり、洗浄剤中での経時変化が生じたと考えられるものの、粒感が感じられるものであった。
【0075】
〔実施例12〕
ポリビニルアルコール「PVA124」((株)クラレ、ケン化度99%、平均重合度2400)の使用量を100質量部としたこと以外は実施例1と同様にして、平均粒子径700μmのセルロース顆粒を製造した。当該セルロース顆粒は、平均円形度が80であり、10%変位圧縮強度は14.5MPaと高く、スクラブ粒子として十分な強度を有していた。
【0076】
また、上記セルロース顆粒の触感を男性パネラー5名により5段階評価したところ、平均4点であり、すべり性が滑らかで程よい刺激を皮膚に与えることができるものであった。
【0077】
さらに、上記セルロース顆粒を用いて、実施例6と同様にして洗浄剤を製造した。この擬似スクラブ洗浄剤の使用感を男性パネラー5名により5段階評価したところ、平均4点であり、洗浄剤中で滑らかで良好な粒感を感じられるものであった。
【0078】
また、上記擬似スクラブ洗浄剤を60℃で6ヶ月放置した後の使用感を同様に5段階評価したところ、平均4点であり、違和感なく良好な粒感を感じることができるものであった。
【0079】
〔比較例1〕
粉末セルロース「KCフロック W−400」を「KCフロック W−50」(日本製紙製、最大アスペクト比の平均値3.5、平均最大径94μm、平均最小径27μm)に変更したこと以外は実施例1と同様にして、平均粒子径460μmのセルロース顆粒を製造した。当該セルロース顆粒の平均円形度は75であり、セルロース繊維が顆粒粒子表面に突き出て毛羽立っており、すべり性が悪く、10%圧縮強度も0.8MPaと低いものであった。このセルロース顆粒の触感を男性パネラー5名により5段階評価したところ、平均2点であり、スクラブ粒子として粒感を感じられない粒子であった。
【0080】
さらに、上記セルロース顆粒を用いて、実施例6と同様にして洗浄剤を製造した。この擬似スクラブ洗浄剤の使用感を男性パネラー5名により5段階評価したところ、平均2点であり、洗浄剤中で滑らかな粒感を感じられず使用感が不十分なものであった。
【0081】
また、上記擬似スクラブ洗浄剤を60℃で6ヶ月放置した後の使用感を同様に5段階評価したところ、平均2点であり、良好な粒感を感じることができないものであった。
【0082】
〔比較例2〕
粉末セルロース「KCフロック W−400」を「リンターパルプ」(最大アスペクト比の平均値4.0、平均最大径105μm)に変更したこと以外は実施例1と同様にして、平均粒子径250μmのセルロース顆粒を製造した。当該セルロース顆粒の平均円形度は70であり、セルロース繊維が粒子(顆粒)表面に突き出て毛羽立っており、すべり性が悪く、10%圧縮強度も0.6と低いものであった。このセルロース顆粒の触感を男性パネラー5名により5段階評価したところ平均2点であり、スクラブ粒子として粒感を感じられない粒子であった。
【0083】
さらに、上記セルロース顆粒を用いて、実施例6と同様にして洗浄剤を製造した。この擬似スクラブ洗浄剤の使用感を男性パネラー5名により5段階評価したところ、平均2点であり、洗浄剤中で滑らかな粒感を感じられず使用感として不十分なものであった。
【0084】
また、上記擬似スクラブ洗浄剤を60℃で6ヶ月放置した後の使用感を同様に5段階評価したところ、平均2点であり、良好な粒感を感じることができないものであった。
【0085】
〔実施例13〕
ポリビニルアルコール「PVA124」の代わりに「PVA505」((株)クラレ製:ケン化度73〜75%、平均重合度2000)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、平均粒子径250μmのセルロース顆粒を製造した。当該セルロース顆粒の平均円形度は85であり、また、10%圧縮強度は2.0MPaであった。得られたセルロース顆粒の触感を男性パネラー5名により5段階評価したところ、平均5点であり、すべり性が滑らかで程よい刺激を皮膚に与えることができるものであった。
【0086】
さらに、上記セルロース顆粒を用いて、実施例6と同様にして洗浄剤を製造した。この擬似スクラブ洗浄剤の使用感を男性パネラー5名により5段階評価したところ、平均5点であり、洗浄剤中で滑らかで良好な粒感を感じられるものであった。
【0087】
ただ、上記擬似スクラブ洗浄剤を60℃で6ヶ月放置した後の使用感を同様に5段階評価したところ、平均1点であり、粒子の形状を維持できていないことが示唆された。
【0088】
このことから、用いるポリビニルアルコールのケン化度がセルロース顆粒の安定性に影響していることが示唆された。
【0089】
〔比較例4〕
粉末セルロース「KCフロック W−400」(日本製紙製、最大アスペクト比の平均値2.1、平均最大径35μm)100質量部とヒドロキシエチルセルロース「HEC」(住友精化 (株)製)30質量部と水300質量部を卓上ニーダー「PBV−06S」((株)入江商会製)に投入し、1時間攪拌して混合を行い、粉末セルロースが分散したスラリー状分散物を作製した。
【0090】
スラリー状分散物中の水を卓上ニーダーを用いて蒸発させる代わりに、静置乾燥にて水を蒸発させ、さらに、回収された乾固物をハイスピードミル「ロータースピードミル pulverisette14」(フリッチュ・ジャパン(株)製)を用いて粉砕処理を実施したこと以外は実施例1と同様にしたが、綿状の塊が得られ、顆粒を取得することはできなかった。
【0091】
〔比較例5〕
粉末セルロース「KCフロック W−400」(日本製紙製、最大アスペクト比の平均値2.1、平均最大径35μm)100質量部とポリビニルアルコール「PVA124」((株)クラレ、ケン化度99%、平均重合度2400)150質量部と水100質量部を、卓上ニーダー「PBV−06S」((株)入江商会製)に投入し、1時間攪拌して混合を行い、粉末セルロースが分散したスラリー状分散物を作製した。
【0092】
引き続き、前記卓上ニーダー中でスラリー状分散物を攪拌して分散させながら、98℃にジャケットを加温し、水を蒸発させることで乾固物を得たが、板状の形状の粒子であり、すべり性が悪く、程よい触感を有していなかった。
【0093】
〔実施例14〕
粉末セルロース「リンターパルプ」(最大アスペクト比の平均値4.0、平均最大径105μm)100質量部を水300質量部に分散したものを高圧分散処理装置(NIRO-SOAVI TYPE NS100IL2K、150MPa)にて1回処理を行って粉末セルロース分散液を取得した。この粉末セルロース分散液における粉末セルロースの最大アスペクト比の平均値は2.5、平均最大径は48μmであった。
【0094】
この粉末セルロース分散液(粉末セルロース換算で100質量部)とポリビニルアルコール「PVA124」((株)クラレ、ケン化度99%、平均重合度2400)20質量部とを用いて、実施例1と同様にして平均粒子径320μmのセルロース顆粒を製造した。
【0095】
当該セルロース顆粒は、平均円形度が81であり、10%変位圧縮強度は11.0MPaと高かった。また、このセルロース顆粒の触感を男性パネラー5名により5段階評価したところ、平均4点であり、すべり性が滑らかで程よい刺激を皮膚に与えることができるものであった。
【0096】
さらに、上記セルロース顆粒を用いて、実施例6と同様にして洗浄剤を製造した。この擬似スクラブ洗浄剤の使用感を男性パネラー5名により5段階評価したところ、平均4点であり、洗浄剤中で滑らかで良好な粒感を感じられるものであった。
【0097】
また、上記擬似スクラブ洗浄剤を60℃で6ヶ月放置した後の使用感を同様に5段階評価したところ、平均4点であり、違和感なく良好な粒感を感じることができるものであった。