特許第6880078号(P6880078)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6880078半導体ウェハを保持するためのサセプタ、半導体ウェハの表面上にエピタキシャル層を堆積する方法、およびエピタキシャル層を有する半導体ウェハ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6880078
(24)【登録日】2021年5月7日
(45)【発行日】2021年6月2日
(54)【発明の名称】半導体ウェハを保持するためのサセプタ、半導体ウェハの表面上にエピタキシャル層を堆積する方法、およびエピタキシャル層を有する半導体ウェハ
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/205 20060101AFI20210524BHJP
   H01L 21/683 20060101ALI20210524BHJP
   C23C 16/458 20060101ALI20210524BHJP
【FI】
   H01L21/205
   H01L21/68 N
   C23C16/458
【請求項の数】11
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-564312(P2018-564312)
(86)(22)【出願日】2017年5月31日
(65)【公表番号】特表2019-523991(P2019-523991A)
(43)【公表日】2019年8月29日
(86)【国際出願番号】EP2017063089
(87)【国際公開番号】WO2017211630
(87)【国際公開日】20171214
【審査請求日】2019年1月24日
(31)【優先権主張番号】102016210203.6
(32)【優先日】2016年6月9日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】599119503
【氏名又は名称】ジルトロニック アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Siltronic AG
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハベレヒト,イェルク
【審査官】 鈴木 聡一郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−063779(JP,A)
【文献】 特開平11−067668(JP,A)
【文献】 特開2011−014682(JP,A)
【文献】 特開2011−176213(JP,A)
【文献】 特開2009−231448(JP,A)
【文献】 特開2014−036153(JP,A)
【文献】 特表2015−535142(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C23C 16/00−16/56
C30B 1/00−35/00
H01L 21/205
H01L 21/31
H01L 21/365
H01L 21/469
H01L 21/67−21/683
H01L 21/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体ウェハの表面上にエピタキシャル層を堆積する方法であって、
前記半導体ウェハを提供することと、
サセプタのサセプタリングの突起上に前記半導体ウェハを配置することと、を備え、前記サセプタは、前記サセプタリングとサセプタベースとを有し、前記サセプタリングは、前記サセプタベース上で前記サセプタベースの中央部の周りに位置し、前記サセプタベースは、前記サセプタリングの下方に存在し、前記サセプタベース上に回転対称に分散するように配置され、各々前記サセプタリングの径方向幅よりも大きな径方向幅を有する凹部を有し、前記凹部は、前記半導体ウェハの前記表面の部領域の2つの交互の部分領域のうちの第1のものの数と対応し、前記表面の結晶方位によって、前記エピタキシャル層の成長速度は第2部分領域よりも第1部分領域で低く、前記第1部分領域は前記サセプタベースにおける前記凹部の上方に位置し、前記方法はさらに、
前記半導体ウェハの前記表面上に前記エピタキシャル層を堆積することを備える、方法。
【請求項2】
前記表面の<100>方位を有する半導体ウェハを提供すること、および前記半導体ウェハを前記サセプタベースにおける4つの凹部の上方に配置することを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記表面の<110>方位を有する半導体ウェハを提供すること、および前記半導体ウェハを前記サセプタベースにおける2つの凹部の上方に配置することを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記突起が0.5mm以上3mm以下の長さにわたって前記半導体ウェハによって被覆されるように、前記半導体ウェハを前記突起上に配置することを備える、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記サセプタベースにおける前記凹部は、環状セグメント形状を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記凹部は、60°以上70°以下または90°以上110°以下である中心角度を有する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記サセプタベースの周方向における前記凹部の断面は、V字形の外形を有する、請求項1、請求項5または請求項6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記サセプタベースの周方向における前記凹部の断面は、U字形の外形を有する、請求項1、請求項5または請求項6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記サセプタベースの周方向における前記凹部の断面は、台形の外形を有する、請求項1、請求項5または請求項6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
エピタキシャル層を有する半導体ウェハであって、前記エピタキシャル層を有する半導体ウェハの縁部領域の第1部分領域における前記エピタキシャル層の厚さは、前記縁部領域の第2部分領域よりも薄く、材料堆積が前記半導体ウェハの裏面上に存在し、これにより前記第1部分領域における前記エピタキシャル層を有する半導体ウェハの総厚さが、前記第2部分領域における前記エピタキシャル層を有する半導体ウェハの総厚さと同等である、半導体ウェハ。
【請求項11】
前記縁部領域における局所平坦度が、2mmの縁部除外につき12nm以下の最大ESFQR値を有する、請求項10に記載の半導体ウェハ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウェハの表面上へのエピタキシャル層の堆積の間に半導体ウェハを保持するためのサセプタに関する。本発明はさらに、半導体ウェハの表面上にエピタキシャル層を堆積するための方法であって、前記方法の過程で上記サセプタが用いられる方法、およびエピタキシャル層を有する半導体ウェハに関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術/課題
US2008/0118712A1は、サセプタリングとサセプタベースとを備える、サセプタについて記載している。サセプタリングは、半導体ウェハの裏面の縁部領域において半導体ウェハを配置するための突起を有し、半導体ウェハの表面上に層を堆積する目的のために、サセプタベース上に配置される。
【0003】
US2007/0227441A1は、シリコンからなるエピタキシャルコーティングされた半導体ウェハの縁部領域におけるエピタキシャル層の厚さの周期的変動に注目している。理由は、エピタキシャル層が成長する異なる成長速度である。異なる成長速度は、半導体ウェハの表面の結晶方位に関連する。半導体ウェハの表面は、エピタキシャル層が堆積する半導体ウェハの側面である。縁部領域においてエピタキシャル層の厚さをより均一にするために、US2007/0227441A1は、厚さ変動の周期でサセプタの構造を変えることを提案している。
【0004】
同様の目的で、US2013/0263776は、サセプタの穴を、サセプタ上に配置される半導体ウェハの半径の外側のサセプタの周囲上に対称的に存在する位置に配置することを、さらに提案している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、エピタキシャル層の厚さに影響を与える必要なく、サセプタを修正することによって、縁部領域において堆積されたエピタキシャル層を有する半導体ウェハの平坦度を向上させることである。特に、本発明は、エピタキシャル層の堆積の結果、縁部ロールオフ(ERO(edge roll-off))をより均一にすることのない方法を示す。
【課題を解決するための手段】
【0006】
目的は、半導体ウェハの表面上へのエピタキシャル層の堆積の間に半導体ウェハを保持するためのサセプタであって、
半導体ウェハの裏面の縁部領域に半導体ウェハを配置するための突起を有する、サセプタリングと、
サセプタベースと、を備え、サセプタリングは、サセプタベース上でサセプタベースの中央部の周りに位置し、
サセプタリングの下方に存在し、サセプタベース上に回転対称に分散するように配置され、各々サセプタリングの径方向幅よりも大きな径方向幅を有する凹部を、サセプタベースに有する、サセプタによって達成される。
【0007】
本発明はさらに、半導体ウェハの表面上にエピタキシャル層を堆積する方法であって、
半導体ウェハを提供することと、
本発明に係るサセプタのサセプタリングの突起上に半導体ウェハを配置することと、を備え、サセプタベースは、半導体ウェハの表面の縁部領域の2つの交互の部分領域のうちの第1のものの数に対応する数の凹部を有し、表面の結晶方位によって、エピタキシャル層の成長速度は第2部分領域よりも第1部分領域において低く、第1部分領域がサセプタベースにおける凹部の上方に存在し、さらに、
半導体ウェハの表面上にエピタキシャル層を堆積することを備える方法に関する。
【0008】
最終的に、本発明は、エピタキシャル層を有する半導体ウェハであって、エピタキシャル層を有する半導体ウェハの縁部領域の第1部分領域におけるエピタキシャル層の厚さが、縁部領域の第2部分領域よりも薄く、材料堆積が半導体ウェハの裏面上に存在し、これにより第1部分領域におけるエピタキシャル層を有する半導体ウェハの総厚さが第2部分領域におけるエピタキシャル層を有する半導体ウェハの総厚さと同等である、半導体ウェハに関する。
【0009】
半導体ウェハは、好ましくは、2mmの縁部除外につき12nm以下、好ましくは2mmの縁部除外につき10nm以下の最大ESFQR値を有する、縁部領域における局所平坦度を有する。
【0010】
半導体ウェハまたは半導体ウェハの表面を備えるその少なくとも一部は、単結晶であり、好ましくはシリコン、ゲルマニウム、もしくはこれらの元素の混合物からなる。半導体ウェハは、完全に、上述された材料のうちの1つからなってもよい。しかしながら、これは、SOIウェハ(silicon on insulator)、ボンディングされた半導体ウェハ、または既に1つ以上のエピタキシャル層でコーティングされた基板ウェハであってもよい。エピタキシャル層は、好ましくは、シリコン、ゲルマニウム、またはこれらの元素の混合物からなり、適切な場合にはドーパントを含む。
【0011】
半導体ウェハは、FZ法(float zone)にしたがって、またはCZ法にしたがって結晶化された単結晶からスライスされ得る。CZ法は、るつぼに含まれる融解物に種結晶を浸すことと、種結晶、および融解物からその上に結晶化する単結晶を成長させることとを備える。
【0012】
半導体ウェハは、少なくとも200mm、好ましくは少なくとも300mmの直径を有する。半導体ウェハの表面は、好ましくは、<100>方位または<110>方位である。
【0013】
表面が<100>方位である場合、半導体ウェハの表面の縁部領域は、それぞれ4つの交互の第1部分領域および第2部分領域に分割され得る。4つの第1部分領域では、エピタキシャル層の成長速度は、縁部領域の4つの第2部分領域よりも低い。第1部分領域の中央部は各々、半導体ウェハの周囲に対して角度位置θを有する。方位ノッチが半導体ウェハの表面の<100>方位に垂直な<110>方向を示す場合、および270°の角度位置θが前記方向に割り当てられた場合、4つの第1部分領域の中央部は、半導体ウェハの表面の<100>方位に垂直な<100>方位の角度位置にそれぞれ対応する、45°、135°、225°および315°の角度位置θを有する。
【0014】
表面が<110>方位である場合、半導体ウェハの表面の縁部領域は、それぞれ2つの交互に並ぶ部分領域へ分割され得る。2つの第1部分領域では、半導体ウェハの表面上におけるエピタキシャル層の成長速度は、縁部領域の2つの第2部分領域よりも低い。方位ノッチが半導体ウェハの表面の<110>方位に垂直な<110>方向を示す場合、および270°の角度位置θが前記方向に割り当てられる場合、2つの第1部分領域の中央部は、半導体ウェハの表面の<110>方位に垂直な<100>方向の角度位置にそれぞれ対応する、0°および180°の角度位置θを有する。
【0015】
半導体ウェハの表面上へのエピタキシャル層の堆積の間、半導体ウェハは、サセプタリングの突起上に位置し、サセプタリングは、サセプタベースの上側配置領域上に位置する。半導体ウェハの表面の縁部領域の第1部分領域(第1部分領域では、表面の結晶方位によって成長速度がより低い)が、サセプタベースにおける凹部の上方に位置するように、半導体ウェハが配置される。
【0016】
本発明の1つの構成は、サセプタリングをサセプタベースの上側配置領域上に配置することと、続いて半導体ウェハが要求された態様で配置されるように、半導体ウェハをサセプタリングの突起上に配置することとを備える。本発明の代替的な構成は、半導体ウェハをサセプタリングの突起上に配置することと、続いて半導体ウェハが要求された態様で配置されるように、半導体ウェハが突起上に位置するサセプタリングをサセプタベースの上側配置領域上に配置することを備える。
【0017】
サセプタベースは、好ましくは、グラファイトフェルト、または炭化ケイ素でコーティングされたグラファイトフェルト、または炭化ケイ素でコーティングされたグラファイト、または炭化ケイ素からなる。サセプタリングは、好ましくは、炭化ケイ素、または炭化ケイ素でコーティングされた他の材料からなる。他の材料は、好ましくは、グラファイトまたはシリコンである。サセプタリングは、内径および外径を有する。その表面上にエピタキシャル層が堆積されることが意図される半導体ウェハの直径よりも、内径は小さく、外径は大きい。サセプタリングの径方向幅は、サセプタリングの外径と内径との間の差の半分に対応する。サセプタリングの突起は、サセプタリングの内縁から、サセプタリングの高さを増加させる段差まで延在する。突起は、好ましくは、段差から内側に落ちるような形状である。
【0018】
サセプタベースにおける凹部は、回転対称に分散するように配置される。それらは各々、径方向幅を有し、好ましくはサセプタベースへ加工される。
【0019】
凹部の径方向幅は、いずれの場合も、サセプタリングの径方向幅よりも、好ましくは10mm以上100mm以下で大きい。この理由から、サセプタリングは、凹部を完全に覆うことはない。凹部によって、半導体ウェハの表面上へのエピタキシャル層の堆積の間に、半導体ウェハの裏面上にも材料が追加で堆積される。本発明によれば、追加の堆積の場所が実質的に半導体ウェハの表面の縁部領域の第1部分領域の下方に位置することを保証するために、注意が払われる。エピタキシャル層が半導体ウェハの表面上に堆積され、エピタキシャル層は縁部領域の第1部分領域におけるエピタキシャル層の厚さが第2部分領域よりも薄いという欠陥に悩まされるが、それにもかかわらず、半導体ウェハの裏面上への追加材料の標的堆積によって、その欠陥が重大ではなくなるため、堆積されたエピタキシャル層を有する半導体ウェハは縁部領域において特に均一な総厚さを有する。
【0020】
半導体ウェハの裏面の縁部領域における追加の材料堆積の径方向位置は、ターゲットとされる態様で影響を受け得る。それは、突起が半導体ウェハに覆われる長さの選択に依存する。前記長さが大きいほど、材料堆積の位置はさらに内側になる。被覆の長さは、好ましくは、0.5mm以上3mm以下である。
【0021】
サセプタベースにおける凹部は各々、その大きさが中心角によって特定可能である周方向における幅を有する。サセプタベースの中央部から凹部の2つの端部までの2つの半径は、凹部の中心角を形成する。凹部の中央部は、中心角の角の2等分線上に位置する。
【0022】
<100>方位を有する半導体ウェハの表面上にエピタキシャル層を堆積することが意図される場合、サセプタベースにおける4つの凹部の中心角は、いずれの場合も、好ましくは60°〜70°、特に好ましくは65°である。半導体ウェハは、好ましくは、半導体ウェハの表面の縁部領域の4つの第1部分領域の中央が4つの凹部の中央部の上方に位置するように、サセプタリングの突起上に配置される。
【0023】
<110>方位を有する半導体ウェハの表面上にエピタキシャル層を堆積することが意図される場合、サセプタベースにおける2つの凹部の中心角は、いずれの場合も、好ましくは90°〜110°、特に好ましくは100°である。半導体ウェハは、好ましくは、半導体ウェハの表面の縁部領域の2つの第1部分領域の中央部が2つの凹部の中央部の上方に位置するように、サセプタリングの突起上に配置される。
【0024】
サセプタベースにおける凹部は、好ましくは0.3mm以下1.0mm以上の深さを有する。凹部の深さは、均一であり得る。しかしながら、深さが周方向に再び増減し、前記方向における凹部の断面がU字形またはV字形である外形を有することが好ましい。
【0025】
本発明に係る方法の前述の実施形態について特定された構成は、本発明に係る装置に対応して適用されることができる。逆に、本発明に係る装置の前述の実施形態について特定された構成は、本発明に係る方法に対応して適用されることができる。本発明に係る実施形態のこれらのおよび他の構成は、図面の説明および請求項において説明される。個々の構成は、本発明の実施形態として、別々にまたは組み合わされて実現されることができる。さらに、それらは、独立して保護可能である有利な実施形態について記載し得る。
【0026】
本発明は、図面を参照して、以下の詳細な説明において説明される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】従来技術を示し、サセプタベース、サセプタリング、および半導体ウェハの相対的な配置を示す図である。
図2】表面の(100)面方位を有する半導体ウェハの方位構成を示す図である。
図3】表面の(110)面方位を有する半導体ウェハの方位構成を示す図である。
図4】平面図で本発明に係るサセプタベースを示す図である。
図5】サセプタベースを通る径方向垂直セクションであって、サセプタベースにおける2つの凹部間の領域の垂直セクションを示す図である。
図6】サセプタベースを通る径方向垂直セクションであって、サセプタベースにおける1つの凹部の領域の垂直セクションを示す図である。
図7図4にしたがって凹部を通る周方向における断面の外形の好ましい形態を示す図である。
図8図4にしたがって凹部を通る周方向における断面の外形の好ましい形態を示す図である。
図9図4にしたがって凹部を通る周方向における断面の外形の好ましい形態を示す図である。
図10】縁部領域におけるエピタキシャルコーティングされたテストウェハの平坦度を示す図表である。図表には、ESFQR値が角度位置θに対してプロットされる。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1にしたがう配置は、サセプタベース1と、外側に向かってそれに隣接する突起3を備える内縁9を有するサセプタリング2とを備える。半導体ウェハ4は、半導体ウェハの裏面の縁部領域において、突起3上に配置され得る。
【0029】
図4にしたがうサセプタベース1には、サセプタベース1の上側配置領域10上に回転対称に分散するように配置される4つの凹部5と、半導体ウェハを昇降させるためのリフトピンホール7とが存在する。凹部5は各々、内縁8と、中心角αの大きさに対応する周方向における幅とを有する。凹部の中央部は、中心角の角の2等分線(点線)上に位置する。凹部の数は、半導体ウェハの表面の縁部領域の4つの部分領域の数に対応する。部分領域において、エピタキシャル層の成長速度は、表面の結晶配位によって、4つの部分領域間の部分領域よりも低い。
【0030】
図2は、表面の<100>方位を有するこのような半導体ウェハ4の方位構成を示す。方位ノッチ6は、270°の角度位置θを示す。したがって、エピタキシャル層の成長速度が低い縁部領域の4つの部分領域の中央部は、破線矢印の先端が指す角度位置45°、135°、225°および315°に配置される。
【0031】
図3は、表面の<110>方位を有する半導体ウェハ4の方位構成を示す。方位ノッチ6は、270°の角度位置θを示す。したがって、エピタキシャル層の成長速度が低い縁部領域の2つの部分領域の中央部は、破線矢印の先端が指す角度位置0°および180°に配置される。
【0032】
半導体ウェハの表面上にエピタキシャル層11を堆積するために、表面の<100>方位を有する半導体ウェハ4がサセプタリング2の突起3上に設けられる。この場合、4つの第1部分領域がサセプタベース1における4つの凹部5の上方に位置する、好ましくは4つの第1部分領域の中央部が4つの凹部の中央部の上方に位置する。
【0033】
半導体ウェハの表面上にエピタキシャル層を堆積するために、表面の<110>方位を有する半導体ウェハがサセプタリングの突起上に設けられる。この場合、2つの第1部分領域がサセプタベースにおける2つの凹部の上方に位置する、好ましくは2つの第1部分領域の中央部が2つの凹部の中央部の上方に位置する。
【0034】
図6は、サセプタベースにおける1つの凹部の中央部を通る径方向における断面を示し、図5は、2つの凹部の間における対応する断面を示す。堆積ガスは、短い矢印によって示される経路をたどって、エピタキシャル層11が堆積される半導体ウェハ4の表面を通る。凹部5によって、さらなる経路が堆積ガスのために存在する。前記さらなる経路は、図6の長い矢印よって示され、材料12が半導体ウェハ4の裏面の縁部領域に堆積されるように、サセプタリング2の下を通って半導体ウェハ4の裏面へ通じる。両方向矢印は、突起3の半導体ウェハ4による被覆の長さを示す。材料堆積12の径方向位置は、被覆の長さの選択によって影響され得、被覆の長さが増大するにつれて内側に移動する。より短い被覆は、比較的径方向幅が小さな突起3を有するサセプタリング2の使用で生じ、より長い被覆は、その突起3がより幅広いサセプタリング2の使用によって生じる。
【0035】
サセプタリング2がサセプタベース上に直接位置する場所には、凹部が存在しないため(図5)、半導体ウェハ4の裏面上の材料堆積12は存在しない。
【0036】
図7は、図4にしたがう凹部を通る周方向の断面を示す。断面の外形は、V字形である。これは、凹部の深さTが、好ましくは65°の中心角に沿って、最大0.3mm〜1mmまで増加し、再び減少する、好ましくは線形的に増減するためである。
【0037】
図8は、外形が図7から逸脱する、図4にしたがう凹部を通る周方向の断面を示す。断面の外形は、台形である。これは、凹部の深さTが、好ましくは65°の中心角に沿って、最大0.3mm〜1mmまで増加、好ましくは線形的に増加し、一部にわたって最大値で維持し、再び減少、好ましくは線形的に減少するためである。外形のこの形態は、目的が達成される態様に関して、特に好ましい。
【0038】
図9は、外形が図7および図8から逸脱する、図4にしたがう凹部を通る周方向の断面図を示す。断面図の外形は、U字形である。これは、凹部の深さTが、好ましくは65°の中心角αに沿って、最大0.3mm〜1mmまで素早く増加し、最大値で維持し、再び素早く減少する、好ましくは突如増減するためである。
【0039】
本発明に係る例示の実施例の説明
300mmの直径および表面の<100>方位を有する単結晶シリコンからなる半導体ウェハが、単一ウェハ反応器において、シリコンからなるエピタキシャル層でコーティングされた。半導体ウェハ(比較対称のウェハ)の一部は、図1にしたがうサセプタ上に位置してコーティングされた。サセプタベースは、本発明に係る凹部を欠いていた。半導体ウェハの別の部分は、本発明にしたがって、すなわち本発明に係るサセプタ上に位置してコーティングされた。エピタキシャル層の成長速度が低い4つの部分領域の中央部は、サセプタベースにおける4つの凹部の中央部の上方に位置していた。
【0040】
その後、縁部領域におけるコーティングされた半導体ウェハの局所的な平坦度が決定された。図10は、それぞれ前記一部および他の部分のコーティングされた半導体ウェハのうちの1つのESFQR値(縁部除外2mm、θ=265°におけるレーザマーキング、セクタ長さ30mm)を示す。本発明にしたがってコーティングされた半導体ウェハの場合、SFQR値は、特徴的な周期変動を示さない(実線)。一方、それらは、比較対象のウェハの場合には見られ得る(点線)。
【0041】
例示の実施形態の上記の記載は、例示を目的とするものであると理解されるべきである。これによりなされた開示は、第1に、当業者が本発明およびこれに関連する利点を理解することを可能にし、第2に、当業者の理解の範囲内で記載された構造および方法の明らかな変形および修正を包括する。したがって、すべてのこのような変形および修正、ならびに等価物が請求の保護の範囲によってカバーされることが意図される。
【符号の説明】
【0042】
用いられる参照符号の一覧
1 サセプタベース
2 サセプタリング
3 突起
4 半導体ウェハ
5 凹部
6 方位ノッチ
7 リフトピンホール
8 凹部の内縁
9 サセプタリングの内縁
10 上側配置領域
11 エピタキシャル層
12 材料堆積
α 中心角
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10