特許第6880208号(P6880208)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6880208FZ法によって単結晶を引き上げるための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6880208
(24)【登録日】2021年5月7日
(45)【発行日】2021年6月2日
(54)【発明の名称】FZ法によって単結晶を引き上げるための方法
(51)【国際特許分類】
   C30B 29/06 20060101AFI20210524BHJP
   C30B 13/28 20060101ALI20210524BHJP
【FI】
   C30B29/06 501A
   C30B13/28
【請求項の数】10
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2019-543791(P2019-543791)
(86)(22)【出願日】2018年1月31日
(65)【公表番号】特表2020-507548(P2020-507548A)
(43)【公表日】2020年3月12日
(86)【国際出願番号】EP2018052352
(87)【国際公開番号】WO2018149640
(87)【国際公開日】20180823
【審査請求日】2019年10月3日
(31)【優先権主張番号】102017202311.2
(32)【優先日】2017年2月14日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】599119503
【氏名又は名称】ジルトロニック アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Siltronic AG
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シュレック,トーマス
【審査官】 神▲崎▼ 賢一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−234879(JP,A)
【文献】 特開2000−044380(JP,A)
【文献】 特開2016−023099(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C30B 29/06
C30B 13/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
多結晶(100)が電磁融解装置(300)によって融解され、その後再結晶化される、FZ法によって単結晶(150)を引き上げる方法であって、
第1段階(P)で、前記多結晶(100)の下端を前記電磁融解装置(300)によって融解することと、
第2段階(P)で、前記単結晶の核(140)を前記多結晶(100)の前記下端に付着することと、
第3段階(P)で、前記核(140)の下方セクションと前記多結晶(100)との間に、薄状ネックセクション(130)を形成することと、を含み、前記薄状ネックセクション(130)の直径(d)は前記核(140)の直径(d)よりも小さく、前記方法はさらに、
前記第3段階(P)の前の前記電磁融解装置(300)の動力を、液体材料と前記核(140)の一部上の固体材料との間の下側相境界(P)の位置に応じて少なくとも一時的に変化させることと、
前記第3段階(P)の間の前記電磁融解装置の前記動力を、前記液体材料と前記多結晶(100)の一部上の固体材料との間の上側相境界(P)の位置に応じて少なくとも一時的に変化させることと、
前記上側相境界(P)の前記位置に応じて前記下側相境界(P)の前記位置直接的に変化させることと、を含む、方法。
【請求項2】
前記核(140)および/または前記多結晶(100)が鉛直方向に動かされる速度の上昇の前に、前記上側相境界(P)の前記位置に応じて前記下側相境界(P)の前記位置変化させる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
第4段階(P)で、前記薄状ネックセクション(130)と前記多結晶(100)との間に、円錐セクション(135)を形成することと、
前記第4段階(P)の間の前記電磁融解装置(300)の前記動力を、前記円錐セクション(135)の傾斜角度(φ)を推定するために用いられることが可能である固有の変数に応じて、少なくとも一時的に変化させることと、を含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
用いられる前記固有の変数は、結晶化された材料の前記円錐セクションの前記傾斜角度、固体材料、液体材料、および境界の間の三重点における前記円錐セクションの傾斜角度、前記円錐セクション(135)の直径の変化、または前記下側相境界における前記円錐セクション(135)の前記直径である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記電磁融解装置(300)の前記動力の変化の間に、前記固有の変数に応じて前記上側相境界(P)の前記位置変化させるか、または
前記電磁融解装置(300)の前記動力を、前記上側相境界(P)の前記位置よび前記固有の変数に応じて、同時に一時的に変化させること、を含む、請求項3または請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記上側相境界(P)の前記位置の認識がその後予め決められた正確性未満でのみ可能となるとすぐに、前記固有の変数に基づいて前記上側相境界(P)の前記位置変化させる、請求項3から請求項5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記円錐セクションの前記傾斜角度(φ)のための前記固有の変数を、前記電磁融解装置(300)の下方に配置されるカメラ(352)を用いて決定することを含む、請求項3から請求項5のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記下側相境界(P)および/または前記上側相境界(P)の前記位置を、各々、前記電磁融解装置(300)上の固定参照点(P)に対するそれぞれの前記相境界の距離(h,hに基づいて決定することを含む、請求項1から請求項7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
前記下側相境界(P)の前記位置を、前記電磁融解装置(300)の下方に配置されるカメラ(352)を用いて決定することを含む、請求項1から請求項8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
前記上側相境界(P)の前記位置を、前記電磁融解装置(300)の上方に配置され得カメラ(351)を用いて決定することを含む、請求項1から請求項9のいずれかに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
説明
本発明は、多結晶が電磁融解装置によって融解され、その後再結晶化されるFZ法によって単結晶を引き上げるための方法、および対応するプラントに関する。
【背景技術】
【0002】
先行技術
FZ法、いわゆるフローティングゾーン法またはゾーンメルティング法による、単結晶、特に半導体材料のそれの引上げにおいては、高い純度の単結晶を生成することが可能である。この方法では、多結晶、言い換えればより特定的には多結晶半導体材料からなる結晶が融解され、その後再結晶化される。
【0003】
このような方法では、たとえば、WO2014/033212A1に記載されるように、区別可能である異なる相が存在する。この場合における多結晶は、まず融解され、その後単結晶の核上で再結晶化される。
【0004】
ここで製造されることとなる単結晶の直径は、いわゆる薄いネックセクションにおいてほぼ核の直径始まって減少し、次に円錐セクションにおいて所望の直径まで広げられる。直径は、その後、たとえばロッド形態の単結晶を得るために、一定に維持され得る。
【0005】
多結晶、そこに付着する核、およびそれらの間に位置する液体または融解材料の異なる領域を記録するために4つの異なるカメラが用いられるFZ法が、たとえば、JP 4 016 363 B2から知られる。3つの記録から、多結晶および単結晶の直径のみならず、ゾーン高さともよばれる液体または融解材料の領域またはゾーンの高さが決定される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この高さに基づいて、特に前述の薄いネックセクションを形成するために、多結晶を融解する誘導コイルのための動力が、その後適合される。核および/または多結晶の下降速度が設定または適合されることも可能である。
【0007】
しかしながら、前述のアプローチの不都合は、ゾーン高さをその後決定する領域を捕捉するために、多数のカメラが必要とされることである。
【0008】
したがって、この背景に対して、目的は、融解装置の動力を適合し、ひいては特に動作が自動化されることを可能にする、より容易でより精密な手段を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
発明の開示
本発明によれば、独立請求項の構成を有する、単結晶を引き上げるための方法およびプラントが提案される。有利な実施形態は、従属請求項および以下の説明の主題である。
【0010】
本発明の出発点は、多結晶が電磁融解装置によって融解され、その後再結晶化されるFZ法によって単結晶を引き上げる方法である。多結晶、すなわちここで製造されることとなる単結晶に適した材料は、特に、半導体材料、好ましくはシリコンである。材料はある程度の不純物またはドーパントを含んでもよいことが理解される。
【0011】
第1段階では、原則としてたとえば160mmの直径を有するロッドの形態である多結晶が、まず下(ロッド形状多結晶の鉛直方向配置の場合には重量に対して)端から融解装置によって融解される。ここで考えられる融解装置は、特に、インダクタまたは誘導コイルである。この場合、高周波励起によって、電磁エネルギがインダクタの近傍へ向かう多結晶へ結合され得る。
【0012】
前述の第1段階では、任意に浅い下方セクションを有する、原則としてその下端において円錐形である多結晶は、下降されインタクタの中央穴に持ち込まれ得る。多結晶へ結合される電磁エネルギの量を最大化するために、多結晶の下端を穴の縁部まで運ぶことが有用である。多結晶は、その後、下端において融解を開始し、はじめに多結晶から垂下する液体材料の液滴が形成される。
【0013】
その後、第2段階では、特に同様にロッド形状であり、たとえば約4〜7mmの直径を有する単結晶の核が、多結晶の下端、すなわち液体材料の液滴に付着され、その後好ましくは核の上端から融解される。核の融解は、一般的に、核の温度がすでに液体である材料の温度に調節されてはじめて始まる。核は、通常、その長さのある領域にわたって融解される。長さはたとえば5〜20mmの間であり得る。しかしながら、その下端におけるある領域は、このセクションが引上げ装置における固定のために少なくとも部分的に要求されるため、融解されないことが理解される。核の融解のために、核および多結晶は上方向に動かされる。これは、たとえば、核がインダクタの穴の方向に動かされることを意味する。この手順では、多結晶の下端に予備の核が形成される。これに関連する予備の核は、多結晶の下端における、より特定的にはプラグの形態領域であり、その上に核がその後付着する。
【0014】
第3段階では、その後、核の下方セクション(ここには、核がたとえば前述の引上げ装置に保持され得る)と多結晶(すなわち、依然として固体でありまだ融解されていない多結晶の部分)との間に、薄いネックセクションが形成される。薄いネックセクションの直径は核の直径よりも小さい。この薄いネックセクションは、たとえば多結晶上の液体材料への核の付着の結果として形成される転位を除去するために、形成される。ここで、薄いネックセクションの直径は、たとえば、2〜4mmの間であり得る。この薄いネックセクションを形成するために、核および多結晶は、核が所望の通りに融解された後で、再び下方向に動かされ得る。ここで核の下降速度を上げることによって、質量保存により、液体材料またはその後結晶化する材料のゾーンの直径が減少する。
【0015】
薄いネックセクションの後、単結晶の直径は、その後、たとえば約200mmの所望の直径に増加され、その後保持され得る。これらの段階は、後により詳細に取り扱われる。
【0016】
薄いネックセクションの形成に関して、言い換えれば第3段階の間において、融解装置によって固体材料へ結合されることとなる電磁エネルギが、約4mmの材料厚さ以下ではかろうじて材料へ取込みされるにすぎないという問題が生じる。この原因は、誘導電流のための自由経路長が短過ぎることである。
【0017】
これは、同様に、より迅速な結晶化、およびインダクタからの下側相境界の高さおよび/または距離の関連する変化、すなわち直径の変化、したがって取り込まれたエネルギの変化をもたらす。言い換えれば、インダクタからの下側相境界の距離は、制御されない態様で振動する傾向を始める。このほか、取り込まれたエネルギまたはパワーの量は、また、一般的に、核および多結晶の初期寸法などの他のパラメータ、および融解装置またはインダクタの寸法および配向にも依存する。結果として、特定の値または特定のプロファイルが融解装置の動力のために命じられたとき、この状況における所望の薄いネックセクションのターゲットとなる形成はほとんど可能ではない。したがって、上記方法の場合において最初に参照されたような2つの相境界の間の全体高さは、効率的な規制を行うために用いられ得る変数とならない。
【0018】
本発明によれば、その後、第3段階の前、特に第2段階の間における融解装置の動力は、液体材料と核の一部上の固体材料との間の下側相境界の位置に依存して少なくとも一時的に動的に適合される、すなわち動力は好適にはたとえば経時的に、位置に依存して変化または規制される。加えて、第3段階の間に、融解装置の動力は、液体材料と多結晶の一部上の固体材料との間の上側相境界の位置に依存して少なくとも部分的に動的に適合される。
【0019】
これに関して、規制変数としてそれに相関する相対位置または変数を用いること、および融解装置の動力を制御された変数として用いることが有用である。相対位置に相関する変数として適した変数は、好ましくは、特に融解装置上に位置する固定参照点からのそれぞれの相境界の距離である。周方向における相境界は一般に線形ではないため、たとえば捕捉可能な範囲にわたる平均化は、特にここで適している。これに関する参照点は、異なっていてもよいし同一であってもよい。これは、特に全体の動作が1つ以上のカメラによって記録される場合に、それぞれの相境界の位置を捕捉されやすくすることを可能にする。ここで、下側相境界のためには特に融解装置の下方に配置されたカメラが、上側相境界のためには特に融解装置の上方に配置されたカメラが有用である。カメラによって捕捉された画像は、その後、必要な位置または距離をそれぞれ得るために、(自動的に)対応して評価され得る。
【0020】
第2段階における核の融解の間において、材料の直径は十分に大きいため、電磁エネルギは迅速に結合され、結果として上記下側相境界の位置は融解装置の動力を決定するための良好な指標として用いられ得る。したがって、核(および多結晶)がずらされる(特に、核の融解の間に、持ち上げられる)所定速度において、融解装置の動力は、たとえば下側相境界の位置または参照点からのその距離が大部分で一定を維持するまたは予め決められた曲線に沿うように、動的に適合され得る。
【0021】
一方で、薄いネックセクションの形成の間、−述べられたように−小さい直径で、電磁エネルギが不完全にのみ材料へ結合され、結晶化速度が同様に急峻に変化し、それ故に下側相境界の位置が非常に急峻に変動するため、上記下側相境界の位置は、もはや融解装置の動力を決定するための良好な指標ではない。下側相境界の位置が長く融解装置の動力を適合するために用いられるほど、この効果は大きく増大し得る。
【0022】
一方で、上記上方相境界の位置は、薄いネックセクションの形成の間に融解装置の動力を決定するための良好な指標として機能する。これは、その点で、言い換えれば固体結晶の下端において、材料の直径が十分に大きく、電磁エネルギが良好に結合されるためである。言い換えれば、相境界の変化が制御されないということはない。
【0023】
この方法では、したがって、核の融解の間だけでなく、薄いネックセクションの形成の間においても、融解装置の動力の動的適合が可能である。動力の途切れない精密な調整または適合のために、下側相境界の位置に基づく変化が上方相境界の位置に直接的に基づいて行われる場合、有用である。この変化のタイミングとして、核および/または多結晶が鉛直方向に動かされる速度の増加の前の時点が特に適している。しかしながら、代替的には、移行を安定的に維持するために、2つの変数の使用のある一時的な重なりも考えられる。薄いネックセクションが核の融解の後に形成されることとなる場合、核および多結晶の移動方向の反転がまず必要とされる、すなわち二者は下降されなければならない。薄いネックセクションを形成するために、加えて−既に述べられたように−直径を減少させるためには、速度、より特定的には下降速度の上昇が必要である。動力が適合されることに基づく位置の変化が、この速度上昇の前、より特定的にはその直前に行われる場合、電磁エネルギがあまり取り込まれないことによって、動力が誤って適合されるというリスクはなくなる。
【0024】
FZ法のこれに関する第4段階では、円錐セクションが薄いネックセクションと多結晶との間に形成され得る。この種の円錐セクションは、直径を薄いネックセクションの直径から所望の直径まで広げるために役立つ。第4段階の間において、融解装置の動力は、好ましくは、円錐セクションの傾斜角度またはその変化を推測するために用いられ得る固有の変数に基づいて少なくとも一時的に動的に適合される。この種の固有の変数としては、特に、結晶化された材料の円錐セクションの傾斜角度、固体材料、液体材料および境界の間の三重点における円錐セクションの傾斜角度、円錐セクションの直径の変化、または下側相境界における円錐セクション(その点において、単結晶の円錐セクションと液体材料との間にすでに位置する)の直径が考えられ、後者の場合、用いられる規制構造の適合が場合によって必要とされ得る。動力の適合のための基準としてのこれらの変数の各々によって、所望の円錐の形態、言い換えれば、特に、所望の傾斜角度を達成することができる。(すでにその上に結晶化された材料を伴う)核および多結晶の下降速度が直径を増加させるために変化されなければならないということが理解される。特に、下降スピードの減少は、より多くの量の材料が結晶化可能であり、それ故に直径を増加させることを意味する。
【0025】
下側相境界の位置から上側相境界の位置までの場合のように、ここで、同様に、固有の変数に直接的に基づいて上側相境界の位置に基づく変化を行うことが有利である。この方法では、動力の途切れない適合が可能である。しかしながら、また、動力が上側相境界の位置に基づいておよび固有の変数に基づいて適合される間におけるある一時的な重なりが考えられる。
【0026】
この変化のタイミングとして、考えられる時点は、特に、上側相境界の位置の認識が、その後、予め決められた正確性未満でのみ可能であるというものである。円錐セクションの形成において、融解される多結晶の増加する直径は、ますます多くの多結晶の材料が融解される必要があるということを意味する。この場合、上側相境界、すなわち固体と液体シリコンとの間の境界は、急峻に規定されず、したがって、ある時点において、それに基づいて融解装置の動力を適合するために、この境界を決定するのに十分な正確性を有することはもはや不可能である。
【0027】
特に融解装置の下方に配置されるカメラが固有の変数を決定するために用いられる場合、同様に有用である。この目的のために、特に、下側相境界を捕捉するために既に用いられているカメラを用いることが可能である。カメラによって捕捉される画像は、その後、必要な変数を得るために対応して(自動で)評価され得る。
【0028】
本発明のさらなる主題は、本発明の方法を実施するために設置されるプラントである。この目的のためのプラントは、特に、たとえば既に複合的に述べられた種の融解装置と、好適な算術ユニットとを備え得る。算術ユニットは、個々の方法ステップを実施し、たとえばカメラを対応して駆動してそれらの画像を評価するために、対応して設置され得る。
【0029】
繰り返しを避けるため、さらなる実施形態およびプラントの利点に関して、本発明の方法に関する上記の説明が参照される。
【0030】
本発明のさらなる利点および実施形態は、説明および添付の図面から明らかである。
上記に示される構成および本明細書で明らかにされることとなるものは、示唆される特定の組み合わせにおいてのみならず、本発明の範囲から逸脱することなく、他の組み合わせまたはそれら自体において用いられ得ることが理解される。
【0031】
本発明は、例示の実施形態による図面に概略的に示され、図面を参照して以下に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】多結晶および本発明の方法が実施可能である融解装置を概略的に示す図である。
図2】異なる図において、図1の融解装置を示す図である。
図3a】1つの好ましい実施形態における本発明の方法の異なる段階を概略的に示す図である。
図3b】1つの好ましい実施形態における本発明の方法の異なる段階を概略的に示す図である。
図3c】1つの好ましい実施形態における本発明の方法の異なる段階を概略的に示す図である。
図3d】1つの好ましい実施形態における本発明の方法の異なる段階を概略的に示す図である。
図4】1つの好ましい実施形態における本発明の方法の一時的なシーケンスを示す図である。
図5】半導体材料への電磁エネルギの取込みのためのダイアグラムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本発明の実施形態
多結晶100、および本発明の方法が実施可能である融解装置300が、図1の側面図に概略的に示される。ここで、融解装置300は、たとえば、対応する線を介して接続される駆動ユニット320によって、高周波にしたがって駆動または動作可能である、インダクタまたは誘導コイル310を有する。
【0034】
この融解装置300は、この場合、単結晶の引上げのために設置されるプラントの一部であり得る。この種のプラントは、インダクタ310のための対応する保持装置、単結晶100、ならびにカメラ351,352および353も有し得る。さらに、この種のプラントは、他の構成を制御するための算術ユニット(図示せず)を有し得る。
【0035】
特にシリコンを含み得るまたはシリコンからなり得る多結晶100は、主にロッド形状または円筒形である。本願では一部のみが示される、ロッド形状または円筒形の領域において、多結晶100は、たとえば160mmであり得る直径dを有する。しかしながら、その下端において、多結晶100は、円錐形状であり、したがって円錐セクション110を有する。さらに、円錐セクション110は、その下端において浅い端部を同様に有し得ることが確認できる。
【0036】
多結晶が加工されていないが、代わりにたとえば完了していない融解動作から発生する場合、この下端は、異なる形態を有し得る。さらに、核140が見られ、たとえば4〜7mmであり得る直径dを有する。核は、同様にロッド形状または円筒形の形態であり得る単結晶である。
【0037】
図2において、図1の融解装置300は、多結晶100を有しないが、異なる図で、この場合には平面図で示される。ここでは、−融解動作の間、およびその後液化状態において−多結晶が案内される、インダクタ310の中央部の凹部または穴がはっきりと見られる。
【0038】
特にここでは、融解装置の機能のために、より特定的には電磁エネルギの発生のために必要とされる、主要スロット311および3つの補助スロット312が見られる。確認できるように、主要スロット311のために、インダクタは閉じていない。
【0039】
図3a〜図3fは、1つの好ましい実施形態における本発明の方法の異なる段階を概略的に示す。上記方法のプロセスは、図3a〜図3f、および時間tにわたる個々の段階の多結晶の速度vおよび核の速度vを示す図4を参照して、以下により詳細に明らかにされる。
【0040】
第1段階Pでは、多結晶100は、まずインダクタ310またはその中央の凹部まで持ち込まれる。この目的のために、たとえば、多結晶は、一定の速度で下降される。ここで、核140は、まだ動かされる必要はない。ここで示される向きに反して、多結晶100は、多結晶100への電磁エネルギのより効率的な結合を可能にするために、インダクタ310の内縁の近くに持ち込まれてもよい。
【0041】
したがって、多結晶100は、その下端において融解し始め、それ故に円錐セクションの下端を含む。この場合、図3aで確認できるように、多結晶から垂下する液体材料の液滴120が形成される。ここでおよび以下の図において、液体材料はハッチングで示される一方、固体材料は白またはハッチングなしで示される。
【0042】
第2段階Pでは、図3bで確認できるように、核140が、その後、多結晶100の下端、すなわち液体材料の液滴120に付着され、核140の上端から融解される。この目的のために、核は、まず多結晶100に向かって、言い換えれば上方向に、所定の速度で、たとえば多結晶100が静止し得る間、動かされる。この場合の核140の融解は、一般に、核140の温度が液体材料の温度に等しくなってはじめて始まる。
【0043】
図3cで確認できるように、核140が多結晶100の下端の液体材料の液滴に付着され、それとともに融解されたとき、多結晶100および核140は接合して上方向に動かされる。この場合、予備の核141も多結晶100の下端に形成される。核は、その後、たとえば核がインダクタ310の穴の方向に動かされることによって、5〜20mmの間の、その長さのある領域にわたって融解され得る。
【0044】
しかしながら、核140の下端のある領域は、このセクションが引上げ装置における固定のために(前述のプラントの一部として)必要とされるため、融解されないことが理解される。
【0045】
ここで、融解装置300の動力は、下側相境界Pの位置に基づいて、第2段階Pの間に動的に適合される。この下側相境界Pは、図3bおよび図3cで確認できるように、液体材料と核140の一部上の固体材料との間の相境界として規定される。
【0046】
特に、その後、下側相境界Pの変化をより容易に捕捉するために、固定参照点に対する下側相境界Pの位置が決定されることが可能となる。図3cでは、例として、インダクタ310上の点Pが固定参照点として選択される。図1に示されるように、下側相境界Pおよび参照点Pの両者は、カメラ352によってこの目的のために捕捉され得る。これらの測定から、その後、(下側)距離hを決定することが可能である。異なる参照点が用いられてもよいことが理解され、この場合、参照点が同様に対応して捕捉され得ることを確保するように注意が払われるべきである。
【0047】
この(下側)距離hは、その後、規制変数として用いられ得る一方、融解装置300の動力が制御された変数として対応して用いられる。図3cから確認できるように、下側相境界は、第2段階Pの間に迅速に捕捉され得る。
【0048】
第3段階Pでは、その後、核140の下方セクションと多結晶100との間(すなわち、依然として固体であり、まだ融解されていない多結晶の部分)において、薄いネックセクション130が形成される。たとえば2〜4mmの薄いネックセクションの直径dは、核140の直径よりも小さい。この目的のために、多結晶100および核140は、まず、同時に、すなわち同じ速度で下方向に動かされる。
【0049】
核140の下降速度は、その後、多結晶100の下降速度に対してある時点で増加される。したがって、液体材料またはその後結晶化する材料のゾーンの直径は、質量保存によって減少する。図3dでは、たとえば、ある長さを有する薄いネックセクション130がすでに形成されている。
【0050】
薄いネックセクション130の形成に関して、その後、融解装置300によって固体および/または液体材料へ結合されることとなる電磁エネルギが約4mmの材料厚さ以下でかろうじて材料へ結合されるにすぎないという問題が生じる。
【0051】
図5では、この点に関して、半導体材料への電磁エネルギの結合のためのダイアグラムが示される。この図では、取り込まれたエネルギEのフラクションが、mmで、半導体材料の直径dに対してもたらされる総エネルギEmaxの割合としてプロットされる。曲線の形状から、ちょうど5mmから、しかしより特定的には4mmから、取り込まれたエネルギのフラクションがますます小さくなることがはっきりと明らかである。
【0052】
したがって、材料の直径がある値以下になるとすぐに、固体材料へ結合されるエネルギ−融解装置の予め決められた動力を想定する−が減少する。これは、同様に、インダクタからの相境界の高さおよび/または距離の関連する変化を伴うより迅速な結晶化、すなわち直径の変化、したがって取り込まれたエネルギの変化をもたらす。
【0053】
加えて、取り込まれたエネルギまたはパワーの量は、一般に、核140および多結晶100の初期寸法などのさらなるパラメータ、ならびに融解装置300またはインダクタ310の寸法または配向にも基づく。結果として、特定の値または特定のプロファイルが融解装置の動力のために命じられたとき、この状況における所望の薄いネックセクションの形成はほとんど可能ではない。
【0054】
第2段階では下側相境界Pまたはその位置が依然として融解装置300の動力を決定するための良好な指標である一方、第3段階において、より特定的には薄いネックセクション130が存在するとすぐに、これはもはや当てはまらなくなる。電磁エネルギの取込みが乏しいため、結晶化速度も急峻に変化し、したがって下側相境界の位置が非常に急峻に変動する。下側相境界Pの位置が長く融解装置300の動力を適合するために用いられるほど、この効果の増加をより多く経験する。
【0055】
したがって、図3bおよび図3dに示されるように、第3段階では、上側相境界Pおよび/またはその位置が、動力を決定するために用いられる。ここでまた、同様に、距離、この場合参照点Pからの(または別の参照点からの)(上側)距離hが用いられ得る。
【0056】
図1に示されるように、上側相境界Pだけでなく、参照点Pが、カメラ351によってこの目的のために捕捉され得る。これらのデータから、(上側)距離hを決定することが可能である。異なる参照点も用いられてもよいことが理解され、この場合、参照点が同様に対応して捕捉されることを確保するように注意が払われるべきである。
【0057】
規制のために用いられる位置または相境界の変化は、好ましくは多結晶100の下降速度に対する核140の下降速度の上昇の前に起こり得る。
【0058】
第4段階Pでは、図3eで確認できるように、薄いネックセクションと多結晶100との間において、円錐セクション135が形成されることが可能となる。この種の円錐セクション135は、図3fで確認できるように、薄いネックセクションの直径から、製造されることとなる単結晶150のたとえば200mmの所望の直径dまで、直径を広げるために役立つ。
【0059】
第4段階Pの間に、融解装置300の動力は、円錐セクション135の傾斜角度φに基づいて動的に適合され得る。傾斜角度φの代わりに、ここで、固体材料、液体材料、および境界の間の三重点における傾斜角度を用いることも可能である。しかしながら、既に述べられたように、好適な他の変数も考えられる。
【0060】
したがって、円錐の所望の形態、言い換えれば、特に、所望の傾斜角度を達成することが可能である。傾斜角度は、同様に、たとえばカメラ352で捕捉され得る。単結晶150の所望の直径dが達成されるとき、動力の規制は習慣的な方法に移行され得る。
図1
図2
図3a
図3b
図3c
図3d
図3e
図3f
図4
図5