【文献】
SHULTZ, M. D. et al.,Identification of NVP-TNKS656: The Use of Structure-Efficiency Relationships To Generate a Highly Potent, Selective, and Orally Active Tankyrase Inhibitor,Journal of Medicinal Chemistry,2013年,56(16),pp. 6495-6511
【文献】
HUA, Z. et al.,Development of Novel Dual Binders as Potent, Selective, and Orally Bioavailable Tankyrase Inhibitors,Journal of Medicinal Chemstry,2013年,56(24),pp. 10003-10015
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1に記載の少なくとも1種の式Iで表される化合物ならびに/またはその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、互変異性体および立体異性体、ならびにすべての比率でのそれらの混合物、ならびに任意に薬学的に許容し得る担体、賦形剤またはビヒクルを含む、医薬。
頭部、頸部、目、口、喉、食道、気管支、喉頭、咽頭、胸、骨、肺、結腸、直腸、胃、前立腺、膀胱、子宮、子宮頸部、乳房、卵巣、精巣または他の生殖器、皮膚、甲状腺、血液、リンパ節、腎臓、肝臓、膵臓、脳、中枢神経系のがん、固形腫瘍および血液由来の腫瘍の群から選択される疾患の処置および/または防止に使用するための、請求項1に記載の式Iで表される化合物ならびにその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、互変異性体および立体異性体、ならびにすべての比率でのそれらの混合物。
請求項1に記載の式Iで表される少なくとも1種の化合物、ならびに/またはその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物および立体異性体、ならびにすべての比率でのそれらの混合物の少なくとも1種と、さらなる医薬活性成分の少なくとも1種とを含む、医薬。
(a)請求項1に記載の式Iで表される化合物、ならびに/またはその薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、塩および立体異性体、ならびにすべての比率でのそれらの混合物の有効量、
ならびに
(b)さらなる医薬活性成分の有効量
の別個のパックからなる、セット(キット)。
【発明の概要】
【0020】
発明の概要
本発明は、式I
【化4】
式中、
Zは、
【化5】
を示し、
Wは、CH
2またはC(CH
3)
2を示し、
Qは、C(CH
3)
2、CH(CH
3)、CH(CH
2CH
3)、CH[CH(CH
3)
2]、CH[CH
2CH(CH
3)
2]、
【化6】
または−O−
を示し、
Rは、CH
2、C(CH
3)
2、NHまたはN(CH
3)を示し、
Yは、ArまたはHetを示し、
【0021】
R
1は、H、FまたはCH
3を示し
、
R
2は、HまたはCH
3を示し、
Arは、フェニルを示し、それは、非置換であるか、またはHal、CN、A、OR
3、(CH
2)
mN(R
3)
2、COOR
3および/もしくはCON(R
3)
2によって単置換、二置換もしくは三置換されており、
Hetは、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジルまたはピリダジニルを示し、その各々は、非置換であるか、またはHal、CN、A、OR
3、N(R
3)
2および/もしくは(CH
2)
mCON(R
3)
2によって単置換もしくは二置換されており、
【0022】
Aは、1〜8個のC原子を有する非分枝状または分枝状アルキルを示し、ここで1つまたは2つの隣接していないCHおよび/またはCH
2基は、NまたはO原子によって置き換えられていてもよく、かつここで1〜7個のH原子は、F、Clおよび/またはOHにより置き換えられていてもよく、
R
3は、Hまたは1、2、3もしくは4個のC原子を有する非分枝状もしくは分枝状アルキルを示し、
Halは、F、Cl、BrまたはIを示し、
mは、0、1または2を示し、
nは、0、1または2を示す、
で表される化合物、ならびにそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体、ならびにすべての比率でのそれらの混合物に関する。
【0023】
本発明はまた、これらの化合物の光学的に活性な形態(立体異性体)、鏡像異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、ならびに、水和物および溶媒和物に関する。
【0024】
さらに、本発明は、式Iで表される化合物の薬学的に許容し得る誘導体に関する。
化合物の溶媒和物という用語は、それらの相互の引力に起因して形成する不活性溶媒分子の化合物上への付加物(adduction)を意味するものと解釈される。溶媒和物は、例えば、一水和物もしくは二水和物またはアルコキシドである。
【0025】
本発明はまた、塩の溶媒和物にも関することが、理解される。
薬学的に許容し得る誘導体という用語は、例えば、本発明の化合物の塩、またいわゆるプロドラッグ化合物をも意味するものと解釈される。
【0026】
本明細書中で使用されるとおりであって、別段の指示がない限り、用語「プロドラッグ」は、活性化合物、特に式Iで表される化合物を提供するため、加水分解、酸化することができるか、または、そうでなければ生物学的条件(in vitroまたはin vivo)の下、反応することができる式Iで表される化合物の誘導体を意味する。プロドラッグの例は、生体加水分解可能な(biohydrolyzable)部分、例えば、生体加水分解可能なアミド、生体加水分解可能なエステル、生体加水分解可能なカルバマート、生体加水分解可能なカルボナート、生体加水分解可能なウレイドおよび生体加水分解可能なホスファート類似体を含む式Iで表される化合物の誘導体および代謝産物を含むが、それらには限定されない。ある態様において、カルボキシル官能基を有する化合物のプロドラッグは、カルボン酸の低級アルキルエステルである。カルボン酸エステルは、分子上に存在するカルボン酸部分のいずれもエステル化することにより好都合に生成する。プロドラッグを、典型的には、周知の方法を使用して製造することができる。
【0027】
「有効量」の表現は、組織、系、動物またはヒトにおいて、例えば研究者または医師によって求められているか、もしくは所望されている生物学的または薬学的な応答を引き起こさせる、医薬あるいは薬学的に活性な成分の量を示す。
加えて、「治療的有効量」の表現は、この量を施与されていない対応する対象と比較して、以下の結果:
疾患、症候群、状態、愁訴、障害もしくは副作用の改善された処置、治癒、防止または解消、あるいはまた疾患、愁訴もしくは障害の進行の低減
を有する量を示す。
表現「治療的有効量」はまた、正常な生理学的機能を増大させるのに有効である量をも包含する。
【0028】
本発明はまた、式Iで表される化合物の混合物、例えば比率1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:10、1:100または1:1000における、例えば2種のジアステレオマーの混合物の使用に関する。
これらは、特に好ましくは立体異性の化合物の混合物である。
【0029】
「互変異性体」は、互いに平衡にある化合物の異性体の形態を指す。異性体の形態の濃度は、化合物が見出される環境に依存し、例えば化合物が固体であるか、または有機溶液中もしくは水溶液中にあるかに依存して異なり得る。
【0030】
本発明は、式Iで表される化合物およびそれらの塩、ならびに式Iで表される化合物ならびにそれらの薬学的に許容し得る塩、溶媒和物、互変異性体および立体異性体の製造のためのプロセスであって、
式II
【化7】
式中、Yは、請求項1に示す意味を有する、
で表される化合物を、
式III
Z−W−Q−R−C(=O)−L III
式中、Z、W、QおよびRは、請求項1に示す意味を有し、
ならびにLは、Cl、Br、Iまたは遊離の、もしくは反応的に官能的に修飾されたOH基を示す、
で表される化合物と反応させ、
ならびに/あるいは
式Iで表される塩基または酸を、その塩の1種に変換する
ことを特徴とする、前記プロセスに関する。
【0031】
以上以下、ラジカルZ、W、Q、RおよびYは、他に明確に述べない限り式Iについて示した意味を有する。
【0032】
Aは、アルキルを示し、これは、非分枝状(直鎖状)または分枝状であり、1、2、3、4、5、6、7または8個のC原子を有する。Aは、好ましくは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチル、さらにまたペンチル、1−、2−または3−メチルブチル、1,1−、1,2−または2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、ヘキシル、1−、2−、3−または4−メチルペンチル、1,1−、1,2−、1,3−、2,2−、2,3−または3,3−ジメチルブチル、1−または2−エチルブチル、1−エチル−1−メチルプロピル、1−エチル−2−メチルプロピル、1,1,2−または1,2,2−トリメチルプロピル、さらに好ましくは、例えばトリフルオロメチルを示す。
【0033】
Aは、極めて特に好ましくは、2、3、4、5または6個のC原子を有するアルキル、好ましくはエチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチルまたは1,1,1−トリフルオロエチルを示す。
さらに、Aは、好ましくはCH
2OCH
3、CH
2CH
2OHまたはCH
2CH
2OCH
3を示す。
【0034】
本発明の全体にわたって、1回よりも多く出現するすべてのラジカルは、同一であるか、または異なっていてもよく、つまり互いに独立している。
式Iで表される化合物は、1つ以上のキラル中心を有していてもよく、したがって様々な立体異性体の形態で存在し得る。式Iは、すべてのこれらの形態を包含する。
【0035】
したがって、本発明は、特に、前記ラジカルの少なくとも1つが先に示した好ましい意味の1つを有する式Iで表される化合物に関する。化合物のいくつかの好ましい群を、以下の従属式Ia〜Ieによって表すことができ、それは式Iに適合し、ここでより詳細に表示しないラジカルは、式Iについて示した意味を有するが、ここで、
【0036】
Iaにおいて、R
1は、H、FまたはCH
3を示し;
Ibにおいて、R
2は、HまたはCH
3を示し;
Icにおいて、Arは、フェニルを示し、それは、非置換であるか、またはHal、CN、A、OR
3、N(R
3)
2、COOR
3および/もしくはCON(R
3)
2により単置換、二置換もしくは三置換されており;
Idにおいて、Hetは、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジルまたはピリダジニルを示し、その各々は、非置換であるか、またはHal、CN、A、OR
3および/もしくはN(R
3)
2により単置換もしくは二置換されており;
【0037】
Ieにおいて、Wは、CH
2またはC(CH
3)
2を示し、
Qは、
【化8】
を示し、
Rは、CH
2、C(CH
3)
2、NHまたはN(CH
3)を示し、
Yは、ArまたはHetを示し、
R
1は、H、FまたはCH
3を示し、
R
2は、HまたはCH
3を示し、
【0038】
Arは、フェニルを示し、それは、非置換であるか、またはHal、CN、A、OR
3、N(R
3)
2、COOR
3および/もしくはCON(R
3)
2によって単置換、二置換もしくは三置換されており、
Hetは、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジルまたはピリダジニルを示し、その各々は、非置換であるか、またはHal、CN、A、OR
3、N(R
3)
2および/もしくは(CH
2)
mCON(R
3)
2によって単置換もしくは二置換されており、
【0039】
Aは、1〜8個のC原子を有する非分枝状または分枝状アルキルを示し、ここで1つまたは2つの隣接していないCHおよび/またはCH
2基は、NまたはO原子によって置き換えられていてもよく、かつここで1〜7個のH原子は、F、Clおよび/またはOHによって置き換えられていてもよく、
R
3は、Hまたは1、2、3もしくは4個のC原子を有する非分枝状もしくは分枝状アルキルを示し、
Halは、F、Cl、BrまたはIを示し、
mは、0、1または2を示し、
nは、0、1または2を示す、
ならびにそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体であり、すべての比率でのそれらの混合物を含む。
【0040】
式Iで表される化合物およびまたこれらの製造のための出発物質は、加えて、文献(例えばHouben-Weyl, Methoden der organischen Chemie [Methods of Organic Chemistry], Georg-Thieme-Verlag, Stuttgartなどの標準学術書)に記載されているような、それ自体公知の方法により、正確には公知でありおよび前述の反応に適する周知の反応条件下で、製造される。また、ここで、本明細書では詳細には述べない、それ自体公知の変法を使用することができる。
【0041】
式IIおよびIIIで表される出発化合物は、一般に知られている。それらが新規である場合、しかしながら、それらを、自体知られている方法によって製造することができる。
式Iで表される化合物を、好ましくは、式IIで表される化合物を式IIIで表される化合物と反応させることによって得ることができる。
【0042】
式IIIで表される化合物において、Lは、好ましくは、Cl、Br、Iまたは遊離の、もしくは反応的に修飾されたOH基、例えば1〜6個のC原子を有する活性化エステル、イミダゾリドもしくはアルキルスルホニルオキシ(好ましくはメチルスルホニルオキシもしくはトリフルオロメチルスルホニルオキシ)または6個〜10個のC原子を有するアリールスルホニルオキシ(好ましくはフェニルもしくはp−トリルスルホニルオキシ)を示す。
【0043】
当該反応を、一般に、酸結合剤、好ましくは有機塩基、例えばDIPEA、トリエチルアミン、ジメチルアニリン、ピリジンまたはキノリンの存在下で行う。
【0044】
アルカリもしくはアルカリ土類金属水酸化物、炭酸塩もしくは重炭酸塩、またはアルカリもしくはアルカリ土類金属、好ましくはカリウム、ナトリウム、カルシウムもしくはセシウムの弱酸の別の塩の添加もまた、好ましい場合がある。
【0045】
使用する条件に依存して、反応時間は数分〜14日であり、反応温度は約−30°〜140°、通常−10°〜90°、特に約0°〜約70°である。
【0046】
好適な不活性溶媒の例は、炭化水素、例えばヘキサン、石油エーテル、ベンゼン、トルエンもしくはキシレン;塩素化炭化水素、例えばトリクロロエチレン、1,2−ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロホルムもしくはジクロロメタン;アルコール、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、n−ブタノールもしくはtert−ブタノール;エーテル、例えばジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)もしくはジオキサン;グリコールエーテル、例えばエチレングリコールモノメチルもしくはモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル(ジグライム);ケトン、例えばアセトンもしくはブタノン;アミド、例えばアセトアミド、ジメチルアセトアミドもしくはジメチルホルムアミド(DMF);ニトリル、例えばアセトニトリル;スルホキシド、例えばジメチルスルホキシド(DMSO);二硫化炭素;カルボン酸、例えばギ酸もしくは酢酸;ニトロ化合物、例えばニトロメタンもしくはニトロベンゼン;エステル、例えば酢酸エチル、または前記溶媒の混合物である。
特に好ましいのは、アセトニトリル、1,2−ジクロロエタン、ジクロロメタンおよび/またはDMFである。
【0047】
薬学的塩および他の形態
本発明の前述の化合物を、それらの最終的な非塩形態で用いることができる。一方、本発明はまた、これらの化合物を、当該分野で公知の手順によって、種々の有機および無機酸類および塩基類から誘導し得るそれらの薬学的に許容し得る塩の形態で用いることを包含する。式Iで表される化合物の薬学的に許容し得る塩の形態は、大部分、慣用的な方法によって製造される。式Iで表される化合物がカルボキシル基を含有する場合は、この好適な塩の1種を、当該化合物を好適な塩基と反応させて対応する塩基付加塩を得ることによって生成することができる。かかる塩基は、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムおよび水酸化リチウムを含むアルカリ金属水酸化物;アルカリ土類金属水酸化物、例えば水酸化バリウムおよび水酸化カルシウム;アルカリ金属アルコキシド類、例えばカリウムエトキシドおよびナトリウムプロポキシド;ならびに種々の有機塩基、例えばピペリジン、ジエタノールアミンおよびN−メチルグルタミンである。
【0048】
式Iで表される化合物のアルミニウム塩が、同様に包含される。式Iで表される数種の化合物の場合、これらの化合物を、薬学的に許容し得る有機および無機酸類、例えばハロゲン化水素、例えば塩化水素、臭化水素またはヨウ化水素、他の鉱酸およびそれらの対応する塩、例えば硫酸塩、硝酸塩またはリン酸塩など、ならびにアルキルおよびモノアリールスルホン酸塩類、例えばエタンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩およびベンゼンスルホン酸塩、ならびに他の有機酸およびそれらの対応する塩、例えば酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、酒石酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、アスコルビン酸塩などで処置することによって、酸付加塩を生成することができる。
【0049】
したがって、式Iで表される化合物の薬学的に許容し得る酸付加塩は、以下のものを含む:酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アルギニン酸塩(arginate)、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩(ベシル酸塩)、重硫酸塩、重亜硫酸塩、臭化物、酪酸塩、樟脳酸塩、樟脳スルホン酸塩、カプリル酸塩、塩化物、クロロ安息香酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、リン酸二水素塩、ジニトロ安息香酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、ギ酸塩、ガラクタル酸塩(ムチン酸から)、ガラクツロン酸塩、グルコヘプタン酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミコハク酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、馬尿酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ヨウ化物、イセチオン酸塩、イソ酪酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メタリン酸塩、メタンスルホン酸塩、メチル安息香酸塩、リン酸一水素塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、オレイン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、フェニル酢酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ホスホン酸塩、フタル酸塩、しかしこれは、限定を表すものではない。
【0050】
さらに、本発明の化合物の塩基性塩は、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、鉄(III)、鉄(II)、リチウム、マグネシウム、マンガン(III)、マンガン(II)、カリウム、ナトリウムおよび亜鉛塩を含むが、これは、限定を表すことを意図しない。前述の塩の中で、好ましいのは、アンモニウム;アルカリ金属塩、ナトリウムおよびカリウム、ならびにアルカリ土類金属塩、カルシウムおよびマグネシウムである。
【0051】
薬学的に許容し得る有機無毒性塩基から誘導される式Iで表される化合物の塩は、第一、第二および第三アミン類、また天然に存在する置換アミン類を含む置換アミン類、環状アミン類、ならびに塩基性イオン交換樹脂、例えばアルギニン、ベタイン、カフェイン、クロロプロカイン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン(ベンザチン)、ジシクロヘキシルアミン、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチルモルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン(hydrabamine)、イソプロピルアミン、リドカイン、リシン、メグルミン、N−メチル−D−グルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン類、テオブロミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミンおよびトリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン(トロメタミン)の塩を含むが、これは、制限を表すことを意図しない。
【0052】
塩基性窒素含有基を含有する本発明の化合物を、剤、例えば(C
1〜C
4)アルキルハロゲン化物、例えば塩化、臭化およびヨウ化メチル、エチル、イソプロピルおよびtert−ブチル;ジ(C
1〜C
4)アルキル硫酸塩、例えば硫酸ジメチル、ジエチルおよびジアミル;(C
10〜C
18)アルキルハロゲン化物、例えば塩化、臭化およびヨウ化デシル、ドデシル、ラウリル、ミリスチルおよびステアリル;ならびにアリール(C
1〜C
4)アルキルハロゲン化物、例えば塩化ベンジルおよび臭化フェネチルを用いて四級化することができる。本発明の水溶性および油溶性の化合物を共に、このような塩を用いて製造することができる。
【0053】
好ましい前述の薬学的塩は、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、ベシル酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、ヘミコハク酸塩、馬尿酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、イセチオン酸塩、マンデル酸塩、メグルミン、硝酸塩、オレイン酸塩、ホスホン酸塩、ピバリン酸塩、リン酸ナトリウム、ステアリン酸塩、硫酸塩、スルホサリチル酸塩、酒石酸塩、チオリンゴ酸塩、トシル酸塩およびトロメタミンを含むが、これは、制限を表すことを意図しない。
【0054】
特に好ましいのは、塩酸塩、二塩酸塩、臭化水素酸塩、マレイン酸塩、メシラート、リン酸塩、硫酸塩およびコハク酸塩である。
【0055】
式Iで表される塩基性化合物の酸付加塩を、遊離塩基形態を十分な量の所望の酸と接触させ、慣用的な方法で塩の生成を引き起こさせることによって製造する。塩形態を塩基と接触させ、慣用の方法で遊離塩基を単離することによって、遊離塩基を再生することができる。遊離塩基形態は、ある観点において、いくつかの物性、例えば極性溶媒への溶解性の点で、対応する塩形態と異なる;しかし、本発明の目的のためには、塩は、他の点ではそれぞれの遊離塩基形態に相当する。
【0056】
述べたとおり、式Iで表される化合物の薬学的に許容し得る塩基付加塩は、金属またはアミン類、例えばアルカリ金属およびアルカリ土類金属または有機アミン類を用いて生成する。好ましい金属は、ナトリウム、カリウム、マグネシウムおよびカルシウムである。好ましい有機アミン類は、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、N−メチル−D−グルカミンおよびプロカインである。
【0057】
本発明の酸性化合物の塩基付加塩を、遊離酸形態を十分な量の所望の塩基と接触させ、慣用的な方法で塩の生成を引き起こさせることによって製造する。塩形態を酸と接触させ、慣用的な方法で遊離酸を単離することによって、遊離酸を再生することができる。遊離酸形態は、ある観点において、いくつかの物性、例えば極性溶媒への溶解性の点で、対応する塩形態と異なる;しかし、本発明の目的のためには、塩は、他の点ではそれぞれの遊離酸形態に相当する。
【0058】
本発明の化合物が、このタイプの薬学的に許容し得る塩を生成することができる1つよりも多い基を含有する場合には、本発明はまた、多重塩を包含する。典型的な多重塩形態には、例えば、重酒石酸塩、二酢酸塩、二フマル酸塩、ジメグルミン、二リン酸塩、二ナトリウムおよび三塩酸塩が含まれるが、これは、制限を表すことを意図しない。
【0059】
前述に関し、本文脈における表現「薬学的に許容し得る塩」は、式Iで表される化合物をその塩の1種の形態で含む活性成分を意味するものと解釈されることが明らかであり、特に、この塩形態が、活性成分に対して、前に用いられていた活性成分の遊離形態または活性成分のすべての他の塩形態と比較して改善された薬物動態学的特性を付与する場合は、このように解釈されることが明らかである。活性成分の薬学的に許容し得る塩形態はまた、活性成分に前には有していなかった所望の薬物動態学的特性を初めて付与することができ、さらに、この活性成分の薬力学に対して身体における治療的有効性に関する正の影響を有することができる。
【0060】
同位体
さらに、式Iで表される化合物が同位体で標識されたその形態を含むことを、意図する。式Iで表される化合物の同位体で標識された形態は、化合物の1個以上の原子が通常天然に存在する原子の原子質量または質量数と異なる原子質量または質量数を有する原子(単数)または原子(複数)によって置き換えられているという事実とは別に、この化合物と同一である。
【0061】
容易に商業的に入手でき、周知の方法によって式Iで表される化合物に包含させることができる同位体の例は、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素および塩素の同位体、例えば、それぞれ
2H、
3H、
13C、
14C、
15N、
18O、
17O、
31P、
32P、
35S、
18Fおよび
36CIを含む。前述の同位体および/または他の原子の他の同位体の1種以上を含有する式Iで表される化合物、そのプロドラッグまたは薬学的に許容し得る塩は、本発明の一部であることを意図する。式Iで表される同位体で標識した化合物を、多数の有益な方法において使用することができる。
【0062】
例えば、例えば
3Hまたは
14Cなどの放射性同位体が包含された式Iで表される同位体で標識した化合物は、医薬および/または基質の組織分布アッセイに適している。これらの放射性同位体、つまりトリチウム(
3H)および炭素14(
14C)は、単純な調製および優れた検出可能性のために特に好ましい。より重い同位体、例えば重水素(
2H)の式Iで表される化合物中への包含は、この同位体で標識した化合物のより高い代謝安定性のために治療的利点を有する。
【0063】
より高い代謝安定性は、増加したin vivoでの半減期またはより低い投与量に直接つながり、それは、ほとんどの状況の下で本発明の好ましい態様を表す。式Iで表される同位体で標識した化合物を、通常、本テキスト中の合成スキームおよび関連する記載に、例の部に、ならびに調製の部に開示した手順を行うことによって製造することができ、同位体で標識していない反応体を容易に入手できる同位体で標識した反応体によって交換する。
【0064】
重水素(
2H)をまた、化合物の酸化的代謝を一次反応速度の同位体効果(primary kinetic isotope effect)によって操作するための目的で、式Iで表される化合物に包含させることもできる。一次反応速度の同位体効果は、同位体核の交換に起因する化学反応の速度の変化であり、それは、この同位体交換の後に共有結合形成に必要な基底状態エネルギーの変化によって順に引き起こされる。より重い同位体の交換の結果、通常、化学結合のための基底状態エネルギーの低下がもたらされ、したがって律速的な結合破壊において速度の低下が生じる。
【0065】
結合破壊が、多生成物反応の座標に沿った鞍点領域において、またはその近辺で生じる場合には、生成物分布比を、実質的に変化させることができる。説明のために:重水素が炭素原子に交換可能でない位置において結合する場合には、k
M/k
D=2〜7の速度差が、典型的である。この速度差を、酸化を受けやすい式Iで表される化合物に首尾よく適用する場合には、in vivoでのこの化合物のプロフィールを大幅に修正し、改善された薬物動態学的特性をもたらすことができる。
【0066】
治療薬を発見し、進展させる場合には、当業者は、薬物動態学的パラメーターを最適化し、同時に所望のin vitro特性を保持することを試みる。薬物動態学的プロフィールの乏しい多くの化合物が酸化的代謝を受けやすいものと推測することは、合理的である。
【0067】
現在利用可能なin vitroでの肝臓ミクロソームアッセイは、このタイプの酸化的代謝の経過についての有用な情報を提供し、それによって次に、かかる酸化的代謝に対する耐性によって改善された安定性を有する式Iで表される重水素化された化合物の合理的な設計が可能になる。
【0068】
式Iで表される化合物の薬物動態学的プロフィールにおける著しい改良が、それによって得られ、in vivo半減期(t/2)、最大の治療効果における濃度(C
max)、用量反応曲線下面積(AUC)およびFの増加の点において;ならびに低下したクリアランス、用量および物質コストの点において定量的に表すことができる。
【0069】
以下は、上記のものを例示することを意図する:酸化的代謝のための攻撃の複数の潜在的な部位、例えばベンジル水素原子および窒素原子に結合した水素原子を有する式Iで表される化合物を、水素原子の様々な組み合わせが重水素原子によって置き換えられ、したがってこれらの水素原子のいくつか、ほとんどまたはすべてが重水素原子によって置き換えられている一連の類似体として製造する。半減期決定によって、酸化的代謝に対する耐性の改善が改善される程度の好ましく、かつ正確な決定が可能になる。このようにして、基本化合物の半減期を、このタイプの重水素−水素交換の結果、最高100%まで延長することができることが決定される。
【0070】
式Iで表される化合物における重水素−水素交換をまた、望ましくない有毒な代謝産物を減少させるか、または消失させるための出発化合物の代謝産物範囲の好ましい修正を達成するために使用することもできる。例えば、有毒な代謝産物が酸化的炭素−水素(C−H)結合切断によって生じる場合には、重水素化された類似体が、特定の酸化が律速ステップでない場合であっても不要な代謝産物の産生を大幅に減少させるか、または消失させるであろうことを合理的に推測することができる。重水素−水素交換に関しての先端技術に関するさらなる情報は、例えばHanzlik et al., J. Org. Chem. 55, 3992-3997, 1990、Reider et al., J. Org. Chem. 52, 3326-3334, 1987、Foster, Adv. Drug Res. 14, 1-40, 1985、Gillette et al, Biochemistry 33(10) 2927-2937, 1994およびJarman et al. Carcinogenesis 16(4), 683-688, 1993に見出され得る。
【0071】
本発明はさらに、式Iで表される少なくとも1種の化合物ならびに/または、それらの薬学的に許容し得る誘導体、溶媒和物および立体異性体、ならびにすべての比率でのそれらの混合物、および任意に賦形剤および/または補助剤を含む医薬に関する。
【0072】
医薬製剤を、投薬単位あたり所定量の活性成分を含む投薬単位の形態で、投与することができる。かかる単位は、処置される状態、投与の方法、ならびに患者の年齢、体重および状態に依存して、例えば0.5mg〜1g、好ましくは1mg〜700mg、特に好ましくは5mg〜100mgの本発明の化合物を含んでもよく、または医薬製剤を、投薬単位あたり所定量の活性成分を含む投薬単位の形態で投与してもよい。好ましい投薬単位製剤は、前に示されるように、毎日の用量もしくは部分的用量を含むもの、または活性成分のこの対応する部分である。さらに、このタイプの医薬製剤を、薬学分野で一般に知られているプロセスを用いて製造することができる。
【0073】
医薬製剤を、すべての所望の好適な方法による、例えば経口(口腔内もしくは舌下を含む)、直腸内、鼻腔内、局所的(口腔内、舌下もしくは経皮的を含む)、膣内または非経口(皮下、筋肉内、静脈内もしくは皮内を含む)方法による投与に適合させることができる。このような製剤を、薬学分野で公知のすべてのプロセスを用いて、例えば活性成分を賦形剤(単数もしくは複数)または補助剤(単数もしくは複数)と合わせることによって製造することができる。
【0074】
経口投与に適合した医薬製剤を、別個の単位、例えばカプセルもしくは錠剤;散剤もしくは顆粒;水性もしくは非水性液体中の溶液もしくは懸濁液;食用発泡体もしくは発泡体食品;または水中油型液体エマルジョンもしくは油中水型液体エマルジョンとして投与することができる。
【0075】
したがって、例えば、錠剤またはカプセルの形態での経口投与の場合、活性成分要素を、経口的な、無毒性の、かつ薬学的に許容し得る不活性賦形剤、例えばエタノール、グリセロール、水などと組み合わせることができる。散剤を、化合物を好適な微細な大きさに粉砕し、これを同様にして粉砕した薬学的賦形剤、例えば食用炭水和物、例えばデンプンまたはマンニトールと混合することによって製造する。風味剤、保存剤、分散剤および色素が、同時に存在してもよい。
【0076】
カプセルを、上記のように散剤混合物を製造し、成形したゼラチン殻をそれで充填することによって製造する。流動促進剤および潤滑剤、例えば固体形態での高度に分散性のケイ酸、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムまたはポリエチレングリコールを、充填操作の前に散剤混合物に添加することができる。崩壊剤または可溶化剤、例えば寒天、炭酸カルシウムまたは炭酸ナトリウムを、同様に加えて、カプセルを服用した後の医薬の有効性を改善してもよい。
【0077】
加えて、所望により、または所要に応じて、好適な結合剤、潤滑剤および崩壊剤ならびに染料を、同様に混合物中に包含させることができる。好適な結合剤は、デンプン、ゼラチン、天然糖類、例えばグルコースまたはベータ−ラクトース、トウモロコシから製造された甘味剤、天然および合成ゴム、例えばアカシア、トラガカントまたはアルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ろうなどを含む。これらの投薬形態で用いられる潤滑剤は、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどを含む。崩壊剤は、限定されずに、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンゴムなどを含む。錠剤を、例えば散剤混合物を製造し、混合物を顆粒化または乾燥圧縮し、潤滑剤および崩壊剤を添加し、混合物全体を圧縮して錠剤を得ることによって処方する。
【0078】
散剤混合物を、好適な方法で粉砕した化合物を上記のように希釈剤または塩基と、および任意に結合剤、例えばカルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチンまたはポリビニルピロリドン、溶解遅延剤、例えばパラフィン、吸収促進剤、例えば第四級塩および/または吸収剤、例えばベントナイト、カオリンまたはリン酸二カルシウムと混合することによって製造する。散剤混合物を、それを結合剤、例えばシロップ、デンプンペースト、アラビアゴム粘液またはセルロースの溶液またはポリマー材料で湿潤させ、それをふるいに通過させて押圧することによって顆粒化することができる。顆粒化の代替として、散剤混合物を、打錠機に通し、不均一な形状の塊を得、それを崩壊させて、顆粒を形成することができる。
【0079】
顆粒を、ステアリン酸、ステアリン酸塩、タルクまたは鉱油を添加することによって潤滑化して、錠剤流延型への粘着を防止することができる。次に、潤滑化した混合物を圧縮して、錠剤を得る。本発明の化合物をまた、自由流動の不活性賦形剤と組み合わせ、次に直接圧縮して、顆粒化または乾燥圧縮工程を行わずに錠剤を得ることもできる。セラック密封層、糖またはポリマー材料の層およびろうの光沢層からなる透明な、または不透明な保護層が、存在してもよい。色素を、これらのコーティングに加えて、異なる投薬単位間を区別することができるようにすることができる。
【0080】
経口液体、例えば溶液、シロップおよびエリキシル剤を、投薬単位の形態で製造し、そのようにして所定量が予め特定された量の化合物を含むようにすることができる。シロップを、化合物を水性溶液に好適な風味剤と共に溶解することによって製造することができ、一方エリキシル剤を、無毒性アルコール性ビヒクルを用いて製造する。懸濁液を、化合物を無毒性ビヒクル中に分散させることによって処方することができる。可溶化剤および乳化剤、例えばエトキシル化イソステアリルアルコール類およびポリオキシエチレンソルビトールエーテル類、保存剤、風味添加剤、例えばペパーミント油もしくは天然甘味剤もしくはサッカリン、または他の人工甘味料などを、同様に添加することができる。
【0081】
経口投与用の投薬単位製剤を、所望により、マイクロカプセル中にカプセル封入することができる。製剤をまた、放出が延長されるかまたは遅延されるように、例えば粒子状材料をポリマー、ろうなどの中にコーティングするか、または包埋することによって製造することができる。
【0082】
式Iで表される化合物ならびにそれらの薬学的塩、互変異性体および立体異性体をまた、リポソーム送達系、例えば小さな単層小胞(small unilamellar vesicles)、大きな単層小胞(large unilamellar vesicles)、および多層小胞(multilamellar vesicles)の形態で投与することができる。リポソームを、種々のリン脂質、例えばコレステロール、ステアリルアミンまたはホスファチジルコリン類から生成することができる。
【0083】
式Iで表される化合物ならびにそれらの塩、互変異性体および立体異性体をまた、化合物分子が結合した個別の担体としてモノクローナル抗体を用いて送達することができる。当該化合物をまた、標的化された医薬担体としての可溶性ポリマーに結合させることができる。このようなポリマーは、パルミトイルラジカルにより置換されたポリビニルピロリドン、ピランコポリマー、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミドフェノール、ポリヒドロキシエチルアスパラタミドフェノール(polyhydroxyethylaspartamidophenol)またはポリエチレンオキシドポリリジンを包含することができる。当該化合物をさらに、医薬の制御された放出を達成するのに適する生分解性ポリマーの群、例えばポリ乳酸、ポリ−エプシロン−カプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル類、ポリアセタール類、ポリジヒドロキシピラン類、ポリシアノアクリラート類、およびヒドロゲルの架橋ブロックコポリマーまたは両親媒性のブロックコポリマーに結合することができる。
【0084】
経皮的投与に適合した医薬製剤を、レシピエントの表皮との長期間の、密接な接触のための独立した硬膏剤として投与することができる。したがって、例えば、活性成分を、イオン泳動により硬膏剤から送達することができる。
局所投与に適合した医薬化合物を、軟膏、クリーム、懸濁液、ローション、散剤、溶液、ペースト、ゲル、スプレー、エアゾールまたは油として処方することができる。
【0085】
目または他の外部組織、例えば口および皮膚の処置のために、製剤を、好ましくは、局所用軟膏またはクリームとして適用する。軟膏を施与するための製剤の場合、活性成分を、パラフィン系または水混和性クリームベースのいずれかと共に用いることができる。あるいはまた、活性成分を処方して、水中油型クリームベースまたは油中水型ベースのクリームを得ることができる。
【0086】
目への局所的適用に適合した医薬製剤には、点眼剤が含まれ、ここで活性成分を、好適な担体、特に水性溶媒中に溶解させるか、または懸濁させる。
口における局所的適用に適合した医薬製剤は、薬用キャンディー、トローチおよび洗口剤を包含する。
直腸内投与に適合した医薬製剤を、坐剤または浣腸剤の形態で投与することができる。
【0087】
担体物質が固体であって鼻腔内投与に適合した医薬製剤は、例えば20〜500ミクロンの範囲内の粒子の大きさを有する粗い粉末を含み、これを、嗅ぎタバコを服用する方法で、すなわち鼻に近接して保持した散剤を含む容器からの鼻道を介する迅速な吸入によって投与する。担体物質としての液体とともに鼻腔内スプレーまたは点鼻剤で投与するのに好適な製剤は、水または油に溶解した活性成分溶液を包含する。
【0088】
吸入による投与に適合した医薬製剤は、微細粒子状細粉またはミストを含み、これは、エアゾール、噴霧器または吸入器を有する種々のタイプの加圧ディスペンサーによって生じせしめ得る。
膣内投与に適合した医薬製剤を、膣坐薬、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、発泡体またはスプレー製剤として投与することができる。
【0089】
非経口投与に適合した医薬製剤は、酸化防止剤、緩衝剤、静菌剤および溶質を含む水性および非水性の無菌注射溶液であって、それによって製剤が処置されるべきレシピエントの血液と等張になるもの;ならびに水性の、および非水性の無菌懸濁液であって、懸濁媒体および増粘剤を含むことができるもの、を含む。製剤を、単一用量または複数用量の容器、例えば密封したアンプルおよびバイアルで投与してもよく、使用の直前に無菌の担体液体、例えば注射用水を添加することのみを要するように、フリーズドライ(freeze-dried)(凍結乾燥(lyophilised))状態で貯蔵してもよい。レシピに従って製造される注射溶液および懸濁液は、無菌の散剤、顆粒および錠剤から製造することができる。
【0090】
上記で特に述べた構成成分に加えて、製剤はまた、製剤の特定のタイプに関して当該分野において通常である他の剤をも含むことができることは、言うまでもない;したがって、例えば、経口投与に適する製剤は、風味剤を含んでいてもよい。
【0091】
式Iで表される化合物の治療的有効量は、例えば、動物の年齢および体重、処置を必要とする正確な状態およびその重篤度、製剤の性質および投与の方法を含む多くの因子に依存し、最終的には、処置する医師または獣医師によって決定される。しかしながら、本発明の化合物の有効量は、一般的に、1日あたり0.1〜100mg/レシピエント(哺乳動物)の体重1kgの範囲内および特に典型的には1日あたり1〜10mg/体重1kgの範囲内である。したがって、体重が70kgである成体の哺乳動物についての1日あたりの実際の量は、通常は70〜700mgであり、ここで、この量を、1日あたりの単一の用量として、または通常は1日あたり一連の部分用量(例えば2回分、3回分、4回分、5回分もしくは6回分)で投与し、したがって合計の1日用量が同一であるようにすることができる。その塩もしくは溶媒和物の、または生理学的に官能性の誘導体の有効量を、本発明の化合物自体の有効量の比として決定することができる。同様の用量が、前述の他の状態の処置に適すると、推測することができる。
【0092】
このタイプの併用処置を、処置の個々の構成成分の同時の、連続的な、または別個の施しを活用することによって達成することができる。このタイプの組み合わせ生成物は、本発明の化合物を使用する。
【0093】
本発明はさらに、式Iで表される化合物ならびに/またはそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体、ならびにすべての比率でのそれらの混合物の少なくとも1種と、少なくとも1種の他の医薬活性成分とを含む医薬に関する。
【0094】
本発明はまた、
(a)式Iで表される化合物ならびに/またはそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体、ならびにすべての比率でのそれらの混合物の有効量、
ならびに
(b)さらなる医薬活性成分の有効量
の別個のパックからなるセット(キット)に関する。
【0095】
セットは、好適な容器、例えば箱、個別のビン、袋またはアンプルを含む。セットは、例えば、各々が有効量の式Iで表される化合物ならびに/またはそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体、ならびにすべての比率でのそれらの混合物、
ならびに、溶解した形態または凍結乾燥形態での有効量のさらなる医薬活性成分
を含む個別のアンプルを含んでもよい。
【0096】
本明細書中で使用する「処置」は、障害または疾患と関連する徴候の全体的な、もしくは部分的な軽減、または当該徴候のさらなる進行もしくは悪化の緩徐化、もしくは停止、または疾患もしくは障害を発症する危険にある対象における疾患もしくは障害の防止もしくは予防を意味する。
【0097】
式Iで表される化合物に関連する用語「有効量」は、障害または疾患と関連する徴候を全体的に、もしくは部分的に軽減するか、または当該徴候のさらなる進行もしくは悪化を緩徐化、もしくは停止するか、または本明細書中に開示した疾患を有するかもしくは発症する危険にある対象における疾患もしくは障害、例えば炎症性状態、免疫学的状態、がんもしくは代謝的状態を防止するかもしくは予防を提供することができる量を意味することができる。
【0098】
一態様において、式(I)で表される化合物の有効量は、細胞におけるタンキラーゼを例えばin vitroまたはin vivoで阻害する量である。いくつかの態様において、有効量の式(I)で表される化合物は、細胞におけるタンキラーゼを、処理していない細胞のタンキラーゼの活性と比較して10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%または99%まで阻害する。例えば医薬組成物中の有効量の式(I)で表される化合物は、所望の効果を発揮するレベル;例えば経口投与および非経口的投与の両方のための単位投薬において対象の体重の約0.005mg/kg〜対象の体重の約10mg/kgにあり得る。
【0099】
使用
本化合物は、がん、多発性硬化症、心血管疾患、中枢神経系損傷および様々な形態の炎症の処置において、哺乳動物、殊更ヒトのための医薬活性成分として適している。
【0100】
本発明は、式Iで表される化合物ならびに/またはそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体の、がん、多発性硬化症、心血管疾患、中枢神経系損傷および様々な形態の炎症の処置または防止のための医薬の製造のための使用を包含する。
【0101】
炎症性疾患の例は、関節リウマチ、乾癬、接触性皮膚炎、遅延過敏反応などを含む。
【0102】
また包含されるのは、式Iで表される化合物ならびに/またはそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体の、哺乳動物におけるタンキラーゼ誘発疾患またはタンキラーゼ誘発状態の処置または防止のための医薬の調製のための使用であり、この方法に対して、本発明による化合物の治療的に有効な量を、かかる処置を必要としている病気の哺乳動物に投与する。治療的量は、特定の疾患に応じて変化し、当業者によって過度の努力を伴わずに決定され得る。
【0103】
表現「タンキラーゼ誘発疾患または状態」は、1種以上のタンキラーゼの活性に依存する病理学的状態を指す。タンキラーゼ活性に関連する疾患には、がん、多発性硬化症、心血管疾患、中枢神経系損傷および様々な形態の炎症が含まれる。
【0104】
本発明は、具体的には、タンキラーゼの阻害、調節および/または変調阻害が役割を果たす疾患の処置のための使用のための、式Iで表される化合物ならびにそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体、ならびにすべての比率でのそれらの混合物に関する。
【0105】
本発明は、具体的には、タンキラーゼの阻害のための使用のための、式Iで表される化合物ならびにそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体、ならびにすべての比率でのそれらの混合物に関する。
【0106】
本発明は、具体的には、がん、多発性硬化症、心血管疾患、中枢神経系損傷および様々な形態の炎症の処置のための使用のための、式Iで表される化合物ならびにそれらの薬学的に許容し得る塩、互変異性体および立体異性体、ならびにすべての比率でのそれらの混合物に関する。
【0107】
本発明は、具体的には、がん、多発性硬化症、心血管疾患、中枢神経系損傷および様々な形態の炎症を処置または防止する方法であって、それを必要とする対象に、有効量の式Iで表される化合物またはその薬学的に許容し得る塩、互変異性体、立体異性体もしくは溶媒和物を投与することを含む、前記方法に関する。
【0108】
式Iで表される化合物が処置または防止するのに有用である代表的ながんは、頭部、頸部、目、口、喉、食道、気管支、喉頭、咽頭、胸、骨、肺、結腸、直腸、胃、前立腺、膀胱、子宮、子宮頸部、乳房、卵巣、精巣または他の生殖器、皮膚、甲状腺、血液、リンパ節、腎臓、肝臓、膵臓、脳、中枢神経系のがん、固形腫瘍および血液由来の腫瘍を含むが、それらには限定されない。
【0109】
式Iで表される化合物が処置または防止するのに有用である代表的な心血管疾患は、再狭窄、アテローム性動脈硬化症およびその結果、例えば脳卒中、心筋梗塞、心臓、肺、腸、腎臓、肝臓、膵臓、脾臓または脳に対する虚血性障害を含むが、それらには限定されない。
【0110】
本発明は、増殖性、自己免疫性、抗炎症性または感染性疾患障害を処置する方法であって、それを必要とする対象に、治療的に有効な量の式Iで表される化合物を投与することを含む、前記方法に関する。
【0111】
好ましくは、本発明は、疾患ががんである方法に関する。
特に好ましくは、本発明は、疾患ががんである方法に関し、投与が、同時、連続的または少なくとも1種の他の活性薬剤の投与との交互である。
【0112】
式Iで表される開示した化合物を、抗がん剤を含む他の既知の治療薬と組み合わせて投与することができる。本明細書中で使用する用語「抗がん剤」は、がんを処置する目的のためにがんを有する患者に投与されるあらゆる剤に関する。
【0113】
上に定義した抗がん処置を、単独療法として適用してもよいか、または本明細書に開示した式Iで表される化合物に加えて、従来の外科手術もしくは放射線療法もしくは医薬療法を含んでもよい。かかる医薬療法、例えば化学療法または標的療法は、以下の抗腫瘍剤の1種以上、しかし好ましくは1種を含んでもよい:
【0114】
アルキル化剤
例えばアルトレタミン、ベンダムスチン、ブスルファン、カルムスチン、クロラムブシル、クロルメチン、シクロホスファミド、ダカルバジン、イホスファミド、インプロスルファン、トシラート、ロムスチン、メルファラン、ミトブロニトール、ミトラクトール、ニムスチン、ラニムスチン、テモゾロミド、チオテパ、トレオスルファン、メクロレタミン、カルボコン;アパジコン、ホテムスチン、グルホスファミド(glufosfamide)、パリホスファミド(palifosfamide)、ピポブロマン、トロホスファミド、ウラムスチン(uramustine)、TH−302
4、VAL−083
4;
【0115】
白金化合物
例えばカルボプラチン、シスプラチン、エプタプラチン(eptaplatin)、ミリプラチン水和物、オキサリプラチン、ロバプラチン(lobaplatin)、ネダプラチン、ピコプラチン、サトラプラチン;ロバプラチン、ネダプラチン、ピコプラチン、サトラプラチン;
【0116】
DNA変化剤
例えばアムルビシン、ビサントレン(bisantrene)、デシタビン、ミトキサントロン、プロカルバジン、トラベクテジン、クロファラビン;アムサクリン、ブロスタリシン(brostallicin)、ピクサントロン、ラロムスチン(laromustine)
1、3;
【0117】
トポイソメラーゼインヒビター
例えばエトポシド、イリノテカン、ラゾキサン、ソブゾキサン、テニポシド、トポテカン;アモナフィド(amonafide)、ベロテカン(belotecan)、エリプチニウムアセタート(elliptinium acetate)、ボレロキシン;
【0118】
微小管修正剤
例えばカバジタキセル、ドセタキセル、エリブリン、イクサベピロン、パクリタキセル、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、ビンデシン、ビンフルニン;フォスブレタブリン、テセタキセル(tesetaxel);
【0119】
代謝拮抗薬
例えばアスパラギナーゼ
3、アザシチジン、レボホリナートカルシウム、カペシタビン、クラドリビン、シタラビン、エノシタビン、フロクスウリジン、フルダラビン、フルオロウラシル、ゲムシタビン、メルカプトプリン、メトトレキサート、ネララビン、ペメトレキセド、プララトレキサート、アザチオプリン、チオグアニン、カルモフール;ドキシフルリジン、エラシタラビン(elacytarabine)、ラルチトレキセド、サプラシタビン(sapacitabine)、テガフール
2、3、トリメトレキサート;
【0120】
抗がん抗生物質
例えばブレオマイシン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、レバミソール、ミルテホシン、マイトマイシンC、ロミデプシン、ストレプトゾシン、バルルビシン、ジノスタチン、ゾルビシン、ダウノルビシン、プリカマイシン;アクラルビシン、ペプロマイシン、ピラルビシン;
【0121】
ホルモン/アンタゴニスト
例えばアバレリックス、アビラテロン、ビカルタミド、ブセレリン、カルステロン、クロロトリアニセン、デガレリクス、デキサメタゾン、エストラジオール、フルオコルトロン、フルオキシメステロン、フルタミド、フルベストラント、ゴセレリン、ヒストレリン、リュープロレリン、メゲストロール、ミトタン、ナファレリン、ナンドロロン、ニルタミド、オクトレオチド、プレドニゾロン、ラロキシフェン、タモキシフェン、サイロトロピンアルファ、トレミフェン、トリロスタン、トリプトレリン、ジエチルスチルベストロール;アコルビフェン(acolbifene)、ダナゾール、デスロレリン(deslorelin)、エピチオスタノール、オルテロネル(orteronel)、エンザルタミド
1、3;
【0122】
アロマターゼインヒビター
例えばアミノグルテチミド、アナストロゾール、エキセメスタン、ファドロゾール、レトロゾール、テストラクトン;ホルメスタン;
【0123】
小分子キナーゼインヒビター
例えばクリゾチニブ、ダサチニブ、エルロチニブ、イマチニブ、ラパチニブ、ニロチニブ、パゾパニブ、レゴラフェニブ、ルキソリチニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、バンデタニブ、ベムラフェニブ、ボスチニブ、ゲフィチニブ、アキシチニブ;アファチニブ、アリサーチブ(alisertib)、ダブラフェニブ、ダコミチニブ(dacomitinib)、ジナシクリブ(dinaciclib)、ドビチニブ(dovitinib)、エンザスタウリン、ニンテダニブ、レンバチニブ、リニファニブ、リンシチニブ(linsitinib)、マシチニブ(masitinib)、ミドスタウリン(midostaurin)、モテサニブ、ネラチニブ、オランチニブ(orantinib)、ペリフォシン、ポナチニブ、ラドチニブ(radotinib)、リゴセルチブ(rigosertib)、ティピファニブ、チバンチニブ、チボザニブ、トラメチニブ、ピマセルチブ(pimasertib)、ブリバニブアラニナート、セジラニブ、アパチニブ(apatinib)
4、カボザンチニブS−マラート
1、3、イブルチニブ
1、3、イコチニブ(icotinib)
4、ブパルリシブ(buparlisib)
2、シパチニブ(cipatinib)
4、コビメチニブ
1、3、イデラリシブ
1、3、フェドラチニブ(fedratinib)
1、XL−647
4;
【0124】
光線感作物質
例えばメトキサレン
3;ポルフィマーナトリウム、タラポルフィン、テモポルフィン;
【0125】
抗体
例えばアレムツズマブ、ベシレソマブ、ブレンツキシマブベドチン、セツキシマブ、デノスマブ、イピリムマブ、オファツムマブ、パニツムマブ、リツキシマブ、トシツモマブ、トラスツズマブ、ベバシズマブ、ペルツズマブ
2、3;カツマキソマブ、エロツズマブ、エプラツズマブ、ファーレツズマブ、モガムリズマブ、ネシツムマブ、ニモツズマブ(nimotuzumab)、オビヌツズマブ、オカラツズマブ(ocaratuzumab)、オレゴボマブ、ラムシルマブ、リロツムマブ、シルツキシマブ、トシリズマブ、ザルツムマブ、ザノリムマブ、マツズマブ、ダロツズマブ(dalotuzumab)
1、2、3、オナルツズマブ(onartuzumab)
1、3、ラコツモマブ(racotumomab)
1、タバルマブ(tabalumab)
1、3、EMD−525797
4、ニボルマブ
1、3;
【0126】
サイトカイン
例えばアルデスロイキン、インターフェロンアルファ
2、インターフェロンアルファ2a
3、インターフェロンアルファ2b
2、3;セルモロイキン、タソネルミン、テセロイキン、オプレルベキン
1、3、組換えインターフェロンベータ−1a
4;
【0127】
薬物複合体
例えばデニロイキンジフチトクス、イブリツモマブチウキセタン、イオベングアン(iobenguane)I123、プレドニムスチン、トラスツズマブエムタンシン、エストラムスチン、ゲムツズマブ、オゾガマイシン、アフリベルセプト;シトレデキンベスドトックス(cintredekin besudotox)、エドトレオチド(edotreotide)、イノツズマブオゾガマイシン、ナプツモマブ・エスタフェナトクス、オポルツズマブモナトックス(oportuzumab monatox)、テクネチウム(99mTc)アルシツモマブ
1、3、ビンタフォリド
1、3;
【0128】
ワクチン
例えばシプロイセル
3;ビテスペン
3、エメペピムト(emepepimut)−S
3、oncoVAX
4、リンドペピムト(rindopepimut)
3、troVax
4、MGN−1601
4、MGN−1703
4;
【0129】
その他
アリトレチノイン、ベキサロテン、ボルテゾミブ、エベロリムス、イバンドロン酸、イミキモド、レナリドミド、レンチナン、メチロシン、ミファムルチド、パミドロン酸、ペグアスパルガーゼ、ペントスタチン、シプロイセル
3、シゾフィラン、タミバロテン、テムシロリムス、サリドマイド、トレチノイン、ビスモデギブ、ゾレドロン酸、ボリノスタット;セレコキシブ、シレンジチド(cilengitide)、エンチノスタット(entinostat)、エタニダゾール、ガネテスピブ(ganetespib)、イドロノキシル(idronoxil)、イニパリブ(iniparib)、イキサゾミブ(ixazomib)、ロニダミン、ニモラゾール、パノビノスタット、ペレチノイン、プリチデプシン(plitidepsin)、ポマリドミド、プロコダゾール(procodazol)、リダフォロリムス、タスキニモド(tasquinimod)、テロトリスタット(telotristat)、チマルファシン(thymalfasin)、チラパザミン、トレドスタット(tosedostat)、トラベデルセン、ウベニメクス、バルスポダル(valspodar)、ゲンジシン(gendicine)
4、ピシバニール
4、レオリシン(reolysin)
4、レタスピマイシン塩酸塩
1、3、トレバナニブ(trebananib)
2、3、ビルリジン(virulizin)
4、カーフィルゾミブ
1、3、エンドスタチン
4、イムコテル(immucothel)
4、ベリノスタット(belinostat)
3、MGN−1703
4;
1Prop. INN(提唱された国際一般的名称(Proposed International Nonproprietary Name))
2Rec. INN(推奨された国際一般的名称(Recommended International Nonproprietary Names))
3USAN(米国一般名(United States Adopted Name))
4INNなし。
【0130】
以下の略語は、それぞれ以下の定義を指す:
aq(水性)、h(時間)、g(グラム)、L(リットル)、mg(ミリグラム)、MHz(メガヘルツ)、min.(分)、mm(ミリメートル)、mmol(ミリモル)、mM(ミリモル)、m.p.(融点)、eq(当量)、mL(ミリリットル)、L(マイクロリットル)、ACN(アセトニトリル)、AcOH(酢酸)、CDCl3(重水素化クロロホルム)、CD3OD(重水素化メタノール)、CH3CN(アセトニトリル)、c−hex(シクロヘキサン)、DCC(ジシクロヘキシルカルボジイミド)、DCM(ジクロロメタン)、DIC(ジイソプロピルカルボジイミド)、DIEA(ジイソプロピルエチル−アミン)、DMF(ジメチルホルムアミド)、DMSO(ジメチルスルホキシド)、DMSO−d6(重水素化ジメチルスルホキシド)、EDC(1−(3−ジメチル−アミノ−プロピル)−3−エチルカルボジイミド)、ESI(エレクトロスプレーイオン化)、EtOAc(酢酸エチル)、Et2O(ジエチルエーテル)、EtOH(エタノール)、HATU(ジメチルアミノ−([1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イルオキシ)−メチレン]−ジメチル−アンモニウムヘキサフルオロホスファート)、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)、i−PrOH(2−プロパノール)、K2CO3(炭酸カリウム)、LC(液体クロマトグラフィー)、MeOH(メタノール)、MgSO4(硫酸マグネシウム)、MS(質量分析)、MTBE(メチルtert−ブチルエーテル)、NaHCO3(重炭酸ナトリウム)、NaBH4(水素化ホウ素ナトリウム)、NMM(N−メチルモルホリン)、NMR(核磁気共鳴)、PyBOP(ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロホスファート、RT(室温)、Rt(保持時間)、SPE(固相抽出)、TBTU(2−(1−H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート、TEA(トリエチルアミン)、TFA(トリフルオロ酢酸)、THF(テトラヒドロフラン)、TLC(薄層クロマトグラフィー)、UV(紫外線)。
【0131】
in vitroアッセイの説明
略語:
GST=グルタチオン−S−転移酵素
FRET=蛍光共鳴エネルギー移動
HTRF(登録商標)=(均質時間分解蛍光)
HEPES=4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸緩衝液
DTT=ジチオトレイトール
BSA=ウシ血清アルブミン
CHAPS=洗浄剤;
CHAPS=3−[(3−クロルアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホナート
【0132】
Streptavidin-XLent(登録商標)は、いくつかのアッセイ、特に、高い感度を必要とするもののために、向上した性能を有する複合体を生じるようにカップリング条件が最適化された高品位ストレプトアビジン−XL665複合体である。
【0133】
タンキラーゼの細胞阻害の測定
タンキラーゼがAxin2の細胞レベルを調節すると記載されているので(Huang et al., 2009; Nature)、Axin2レベルの上昇を、Luminexに基づくアッセイにおけるタンキラーゼの細胞阻害の決定のための読み出しとして使用する。
【0134】
大腸がん細胞株DLD1の細胞を、ウェルあたり1.5×10
4個の細胞を有する96ウェルプレート中に播種する。翌日、細胞を、最終的なDMSO濃度0.3%にてトリプリケートとして7段階の試験化合物の連続的希釈物で処理する。24時間後、細胞を、溶解緩衝液(20mMのTris/HCl、pH8.0、150mMのNaCl、1%のNP40、10%のグリセロール)に溶解し、溶解物を、96ウェルフィルタープレート(0.65μm)を通した遠心分離によって透明にする。Axin2タンパク質を、細胞溶解物から、蛍光カルボキシビーズに結合したモノクローナル抗Axin2抗体(R&D Systems #MAB6078)とのインキュベーションによって単離する。次に、結合したAxin2を、ポリクローナル抗Axin2抗体(Cell Signaling #2151)および適切なPE蛍光二次抗体で特異的に検出する。
【0135】
単離したAxin2タンパク質の量を、Luminex
200機(Luminex Corporation)において、製造者の指示に従って、ウェルあたり100の事象を計数することにより決定する。試験化合物によるタンキラーゼの阻害の結果、検出可能な蛍光の増加と直接相関するAxin2のより高いレベルがもたらされる。対照として、細胞を、溶媒のみで(中性の対照)、およびAxin2の最大の増加の対照として参照するタンキラーゼ参照阻害剤IWR−2(3E−06M)で処理する。分析のために、得られたデータを、未処理の溶媒対照に対して正規化し、Assay Explorerソフトウェア(Accelrys)を用いてEC
50値の決定のために適合させる。
【0136】
PARP1アッセイの説明
PARP−1の生化学的活性試験:オートパーシレーションアッセイ(autoparsylation assay)
オートパーシレーションアッセイを、2つのステップにおいて行う:Hisタグ化Parp−1がビオチン化ADP−リボース/ADP−リボースを、それ自体に共基質としてビオチン化NAD/NADから移動させる酵素反応および検出反応、ここで酵素のHisタグに結合したクリプテート標識抗His抗体と、ビオチンパーシレーション残基に結合したXlent(登録商標)標識ストレプトアビジンとの間の時間分解FRETを、分析する。オートパーシレーション活性は、HTRFシグナルの増加を介して直接的に検出可能である。
【0137】
オートパーシレーションアッセイを、384ウェルHTRF(登録商標)(Cisbio, Codolet, France)アッセイフォーマットとして、Greiner低容量nb 384ウェルマイクロタイタープレートにおいて行う。35nMのHisタグ化Parp−1(ヒト、組換え、Enzo Life Sciences GmbH, Loerrach, Germany)ならびに共基質としての125nMのbio−NAD(Biolog, Life science Inst., Bremen, Germany)および800nMのNADの混合物を、全体積6μl(100mMのTris/HCl、4mMの塩化Mg、0.01%のIGEPAL(登録商標)CA630、1mMのDTT、0.5%のDMSO、pH8、13ng/μlの活性化DNA(BPS Bioscience, San Diego, US)中で、試験化合物の不存在下または存在下(10希釈濃度)において、23℃で150分間インキュベートする。
【0138】
反応を、50mMのHEPES、400mMのKF、0.1%のBSA、20mMのEDTA、pH7.0)中で4μlの停止/検出溶液(70nMのSA-Xlent(登録商標)(Cisbio, Codolet, France)、2.5nMのAnti-His-K(登録商標)(Eu標識抗His、Cisbio, Codolet, France)を加えることによって停止する。室温での1時間のインキュベーションの後、HTRFを、Envisionマルチモードリーダー(Perkin Elmer LAS Germany GmbH)で、励起波長340nm(レーザーモード)ならびに発光波長615nmおよび665nmで測定する。発光シグナルの比を、決定する。使用する全値は、阻害剤を含まない反応である。使用する薬理学的ゼロ値は、1μMの最終濃度においてOlaparib (LClabs, Woburn, US)である。阻害値(IC50)を、GeneDataからのプログラムSymyx Assay Explorer(登録商標)またはCondosseo(登録商標)のいずれかを用いて決定している。
【0139】
TNKS1およびTNKS2 ELISAアッセイの説明
TNKS1および2の生化学的活性試験:活性ELISA(オートパラシレーションアッセイ)
TNKS1および2のオートパラシレーション活性の分析のために、活性ELISAを行う:第1段階において、GSTタグTNKSを、グルタチオン被覆プレート上に捕捉する。次に、ビオチン化NADでの活性アッセイを、化合物の不存在下/存在下で行う。酵素反応の間、GSTタグTNKSは、ビオチン化ADP−リボースをそれ自体にビオチン化NADから共基質として転移させる。検出のために、ストレプトアビジン−HRP複合体を加え、それは、ビオチン化TNKSに結合し、それによりプレートに捕捉される。ビオチン化、それぞれオートパラシレーションされたTNKSの量を、HRPのための発光基質で検出する。発光シグナルのレベルは、オートパラシレーションしたTNKSの量と、およびしたがってTNKSの活性と直接相関する。
【0140】
活性ELISAを、384ウェルのグルタチオン被覆マイクロタイタープレート(Express捕捉グルタチオン被覆プレート、Biocat, Heidelberg, Germany)中で行う。プレートを、PBSで予め平衡化する。次に、プレートを、20ng/ウェルのGSTタグTnks−1(1023−1327 aa、社内で調製)、それぞれGSTタグTnks−2(873−1166 aa、社内で調製)50μlと、アッセイ緩衝液(50mMのHEPES、4mMの塩化Mg、0.05%のPluronic F-68、2mMのDTT、pH7.7)中で、4℃で一晩インキュベートする。プレートを、PBS−Tween-20で3回洗浄する。ウェルを、50μlの遮断緩衝液(PBS、0.05%のTween-20、0.5%のBSA)で室温で20分間インキュベートすることにより遮断する。
【0141】
その後、プレートを、PBS−Tween-20で3回洗浄する。酵素反応を、50μlの反応溶液(50mMのHEPES、4mMの塩化Mg、0.05%のPluronic F-68、1.4mMのDTT、0.5%のDMSO、pH7.7)中で、10μMのbio−NAD(Biolog, Life science Inst., Bremen, Germany)を共基質として用いて、試験化合物の不存在下または存在下で(10希釈濃度)、30℃で1時間行う。反応を、PBS−Tween-20での3回の洗浄によって停止する。50μlの20ng/μlストレプトアビジンを検出するために、PBS/0.05%のTween-20/0.01%のBSA中のHRP複合体(MoBiTec, Goettingen, Germany)を加え、プレートを室温で30分間インキュベートする。
【0142】
PBS−Tween-20で3回洗浄した後、50μlのSuperSignal ELISA Femto最大感度基質溶液(ThermoFisherScientific (Pierce), Bonn, Germany)を加える。室温での1分間のインキュベーションに続いて、発光シグナルを、Envisionマルチモードリーダー(Perkin Elmer LAS Germany GmbH)で700nmで測定する。使用する全値は、阻害剤を含まない反応である。用いた薬理学的ゼロ値は、5μMの最終濃度におけるXAV-939 (Tocris)である。阻害値(IC50)を、GeneDataからのプログラムSymyx Assay Explorer(登録商標)またはCondosseo(登録商標)のいずれかを使用して決定する。
【0143】
本明細書中で、すべての温度を、℃で示す。以下の例において、「慣用のワークアップ(work-up)」は、以下のことを意味する:必要に応じて水を加え、pHを、必要に応じて、最終生成物の構成に依存して2〜10の値に調整し、混合物を酢酸エチルまたはジクロロメタンで抽出し、相を分離し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させ、残留物を、シリカゲル上のクロマトグラフィーおよび/または結晶化によって精製する。シリカゲル上でのRf値;溶離剤:酢酸エチル/メタノール 9:1。
【0144】
試験方法ミクロソーム安定性(内因性クリアランス)
ミクロソーム安定性アッセイを用いて、in vitroクリアランス(Clint)を測定する。当該アッセイは、代謝されるべきその固有の姿勢に起因する化合物の消失の速度を測定することを含む(「内因性」は、消失が、透過性、結合などのin vivoクリアランスを定量化する際に役割を果たす他の特性によって影響されないことを意味する)。ミクロソーム安定性(内因性クリアランス、Clint)およびしたがって代謝安定性を、一般にμl/分/mgタンパク質として示す。それを、1mgのミクロソームが1分において化合物を除去することができる溶液の容量として視覚化することができる。
【0145】
器具類
Tecan Genesisワークステーション(RSP 150/8)を、ミクロソームインキュベーションを行うために使用した。分析を、ABSciex API3000質量分析計に接続したWaters ACQUITY UPLCシステムを用いて行った。データ分析を、Assay Explorer (Symyx)を用いて行った。
【0146】
UPLC条件
カラム:Acquity UPLC BEH C18、2.1×50mm、1.7μm(Waters)
移動相:A=水中の0.1%ギ酸;B=アセトニトリル
【表1】
【0147】
化学物質
・リン酸カリウム緩衝液:1mMのMgCl
2を含有する0.05Mのリン酸カリウム緩衝液pH7.4
・NADPH(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドホスファート):1.8mlのリン酸カリウム緩衝液中の22.5mgのNADPH−Na
4
・アセトニトリル:50体積%のアセトニトリル(1体積のアセトニトリル、1体積の水)
・DMSO:水中20体積%のDMSO
・リン酸緩衝液中の20mg/mlのヒトまたはマウス肝ミクロソーム(タンパク質)/mlの原液
100%DMSOに溶解した10mMの化合物の原液
【0148】
1H NMRを、内部基準として重水素化溶媒の残留信号を使用して、Bruker DPX-300、DRX-400、AVII-400またはBRUKER500MHz分光計に記録した。化学シフト(δ)を、ppmにおいて、残留溶媒信号(DMSO−d6中の
1H NMRについてδ=2.49ppm)に相対して報告する。
1H NMRデータを、以下のように報告する:化学シフト(多重度、結合定数および水素の数)。多重度を、以下のように略す:s(一重項)、d(二重項)、t(三重項)、q(四重項)、m(多重項)、br(ブロード)。
【0149】
HPLC/MS条件(A):
勾配:A:B=96:4〜0:100、3.4分において;流量:2.40ml/分
A:水+ギ酸(0.05%);B:アセトニトリル+ギ酸(0.04%)
カラム:Chromolith SpeedROD RP-18e、50×4.6mm
2
波長:220nm
【0150】
HPLC/MS条件(B):
勾配:0分:5%のB、8分:100%のB、8.1分:100%のB、8.5分:5%のB、10分、5%のB
流量:2.0mL/分
A:水+TFA(0.1%体積);B:アセトニトリル+TFA(0.1%体積)
カラム:XBridge C8、3.5μm、4.6×50mm
波長:220nm
【0151】
HPLC/MS条件(C):
勾配:0分:10%のB、2.5分:95%のB、4.5分:95%のB、4.6分:10%のB、6分、10%のB
流量:1.5mL/分
A:水+TFA(0.1%体積);B:アセトニトリル+TFA(0.1%体積)
カラム:Atlantis dC18、4.6×50mm、5μm
波長:220nm
【0154】
表1に示す化合物は、本発明による特に好ましい化合物である。
【0156】
説明:3.00E−06は、3.00×10
−6を意味する。
【0157】
表2に示す化合物は、本発明による特に好ましい化合物である。
【0158】
中間体の合成
A1:3,3−ジメチル−4−(4−オキソ−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イル)−酪酸
【化9】
2−アミノベンズアミド(4.79g;35.173mmol)および3,3−ジメチルグルタル酸無水物(5.00g;35.173mmol)を、トルエン(80.0mL)に懸濁させ、混合物を、還流で5時間撹拌した。混合物を蒸発させ、残留物を2N水酸化ナトリウム溶液(50.0mL)に溶解し、90℃で3時間撹拌した。混合物を、2N HCl溶液(50mL)で中和した。沈殿した固体を吸引によって濾過し、蒸留水で洗浄し、真空中で乾燥した。収量:7.63gの無色固体;LC/MS(A)、Rt:1.53分;(M+H) 261.1
【0159】
A2:3−メチル−4−(4−オキソ−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イル)−酪酸
【化10】
酸A2を、酸A1について記載したとおりに調製した。収量:609mg(85%)の無色固体;LC/MS(A)、Rt:1.37分;(M+H) 247.1
【0160】
A3:4−(6−フルオロ−8−メチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イル)−3−メチル−酪酸
【化11】
酸A3を、酸A1について記載したとおりに調製した。収量:633mg(55%)の無色固体;LC/MS(A)、Rt:1.81分;(M+H) 279.1
【0161】
A4:4−メチル−3−(4−オキソ−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イルメチル)−ペンタン酸
【化12】
A4.1:4−イソプロピル−ジヒドロ−ピラン−2,6−ジオン
3−イソプロピル−ペンタン二酸(12.36g;67.408mmol)を、無水酢酸(38.23ml;404.446mmol)に溶解し、130℃で一晩撹拌した。反応混合物を、室温に徐々に冷却し、過剰の無水酢酸を、真空下で蒸発させ、残留物を、蒸留により精製した。収量:4.30g(41%)の薄い黄色の液体;沸点:105〜108℃(0.5mbar)
【0162】
A4.2:4−メチル−3−(4−オキソ−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イルメチル)−ペンタン酸
A4.1を用いた、酸A.1について記載したとおりの調製。収量:851mg(89%)のベージュ色固体。LC/MS(A)、Rt:1.61分;(M+H) 275.1
【0163】
A5:5−メチル−3−(4−オキソ−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イルメチル)−ヘキサン酸
【化13】
A5.1:4−イソブチル−ジヒドロ−ピラン−2,6−ジオン
A4.1について記載したとおりの調製および精製。収量:8.10g(61%)の薄い黄色の液体;沸点:120℃(0.8mbar)
【0164】
A5.2:5−メチル−3−(4−オキソ−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イルメチル)−ヘキサン酸
A5.1を用いた、酸A1について記載したとおりの調製。収量:1.85g(89%)のベージュ色固体。LC/MS(A)、Rt:1.61分;(M+H) 275.1
【0165】
A6:[1−(4−オキソ−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イルメチル)−シクロプロピル]−酢酸
【化14】
A6.1:6−オキサースピロ[2.5]オクタン−5,7−ジオン
(1−カルボキシメチル−シクロプロピル)−酢酸(496.0mg;3.073mmol)を、無水酢酸(12.0mL;126.949mmol)に溶解し、130℃で一晩撹拌した。反応混合物を、徐々に室温に冷却し、過剰の無水酢酸を、真空下で蒸発させた。明るいベージュ色の残留物を、トルエンで2回共蒸発させ、最後に真空下で乾燥し(400mg(93%)のベージュ色固体)、次のステップにおいてさらに精製せずに使用した。
【0166】
A6.2:[1−(4−オキソ−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イルメチル)−シクロプロピル]−酢酸
A6.1を用いた、酸A1について記載したとおりの調製。収量:303mg(82%)のベージュ色固体;LC/MS(A)、Rt:1.46分;(M+H) 259.1
【0167】
A7:2,2−ジメチル−4−(4−オキソ−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イル)−酪酸
【化15】
3,3−ジメチルテトラヒドロピラン−2,6−ジオンを用いた、酸A1について記載したとおりの調製。収量:1.23g(61%)の無色固体;LC/MS(A)、Rt:1.55分;(M+H) 261.1
【0168】
A8:3,3−ジメチル−4−(7−メチル−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−イル)−酪酸
【化16】
A8.1:2−アミノ−1−メチル−1H−ピロール−3−カルボニトリル
マロノニトリル(14.85g;224.79mmol)をジクロロメタン(300.0mL)に溶解した撹拌した溶液に、(2,2−ジメトキシ−エチル)−メチル−アミン(24.6mL;224.79mmol)を加え、混合物を周囲温度で10分間撹拌した。トルエン−4−スルホン酸(77.42g;449.58mmol)を加え、反応混合物を周囲温度で48時間撹拌した。反応混合物を、真空下で濃縮し、残留物を、飽和重炭酸ナトリウム溶液で塩基性にし、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を、飽和ブライン溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。残留物を、カラムクロマトグラフィー(溶離剤:石油エーテル中の酢酸エチル(35%〜40%))によって精製した。収量:5.00g(18%)の淡褐色固体;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ6.17 (s, 1H), 5.96 (s, 1H), 5.74 (s, 2H), 3.34 (s, 3H).
【0169】
A8.2:4−(3−シアノ−1−メチル−1H−ピロール−2−イルカルバモイル)−3,3−ジメチル−酪酸
2−アミノ−1−メチル−1H−ピロール−3−カルボニトリル(265.0mg;2.187mmol)を乾燥トルエン(3.00mL)に溶解した撹拌した溶液に、4,4−ジメチル−ジヒドロ−ピラン−2,6−ジオン(466.4mg;3.281mmol)を加え、混合物を135℃で15時間加熱した。反応混合物を、減圧下で濃縮し、粗残留物(174.0mgの茶色ゴム)を、次のステップにおいてさらに精製せずに使用した。
【0170】
A8.3:3,3−ジメチル−4−(7−メチル−4−オキソ−4,7−ジヒドロ−3H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−2−イル)−酪酸
A8.2を10%水性水酸化カリウム(3.0mL)に溶解した撹拌した溶液に、過酸化水素(30%溶液;6.0mL)を、0℃で加えた。混合物を室温に放置して加温し、30分間撹拌した。混合物を、次に75℃まで12時間加熱した。反応混合物を0℃まで冷却し、酢酸を用いて酸性化し(pH4)、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥し、吸引によって濾過し、減圧下で濃縮した。収量:172mg(99%)の無色油;LC/MS(B)、Rt:1.91分;(M+H) 264.2
【0171】
A9:3,3−ジメチル−4−(1−メチル−4−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−イル)−酪酸
【化17】
5−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸アミド(1.49g;10.618mmolおよび4,4−ジメチル−ジヒドロ−ピラン−2,6−ジオン(2.26g;15.898mmol)を、170℃まで6時間加熱する。反応混合物を、室温に冷却し、10%水性水酸化ナトリウム溶液(56.00mL)を加え、混合物を100℃まで2時間加熱した。反応混合物を0℃まで冷却し、酢酸で酸性化し、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、吸引によって濾過し、濃縮した。残留物を、石油エーテルおよび酢酸エチル(1/1)で粉末にし、得られた固体を濾過し、乾燥した。収量:0.80g(28%)の無色固体;LC/MS(B)、Rt:1.84分;(M+H) 265.0。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ13.00 (brs, 1H), 12.12 (brs, 1H), 7.92 (s, 1H), 3.86 (s, 3H), 2.68 (s, 2H), 2.22 (s, 2H), 1.04 (s, 6H).
【0172】
A10:(6,8−ジフルオロ−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イルメトキシ)−酢酸
【化18】
2−アミノ−3,5−ジフルオロ−ベンズアミド(1.72g;10.00mmol)および[1,4]−ジオキサン−2,6−ジオン(1.16g;10.00mmol)を、トルエン(21.0mL)に懸濁させ、混合物を、還流で3.5時間撹拌した。混合物を蒸発乾固させ、水酸化ナトリウム溶液(2N;17.0ml;459.03mmol)を加え、混合物を80℃で4時間撹拌した。反応混合物を、室温に冷却し、酢酸で酸性化し、濃縮した。水性残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(Companion RF;510gのSi50シリカゲルカラム)により精製した。収量:1.78g(66%)の薄茶色固体;LC/MS、Rt:1.44;(M+H) 271.0;
1H NMR (400 MHz, メタノール-d
4) δ7.71 (ddd, J = 8.3, 2.9, 1.6 Hz, 1H), 7.52 (ddd, J = 10.2, 8.7, 2.8 Hz, 1H), 4.64 (s, 2H), 4.21 (s, 2H).
【0173】
A11:3,3−ジメチル−4−(8−メチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イル)−酪酸
【化19】
酸A11を、酸A1について記載したとおりに調製した。収量:1.29g(77%)の淡黄色固体;LC/MS(A)、Rt:1.82分;(M+H) 275.1
【0174】
A12:3−メチル−4−(8−メチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イル)−酪酸
【化20】
酸A12を、酸A1について記載したとおりに調製した。収量:1.51g(82%)の薄茶色固体;LC/MS(A)、Rt:1.72分;(M+H) 261.1
【0175】
A13:4−(6−フルオロ−8−メチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イル)−3−メチル−酪酸
【化21】
酸A13を、酸A1について記載したとおりに調製した。収量:0.63g(55%)の無色固体;LC/MS(A)、Rt:1.81分;(M+H) 279.1
【0176】
A14:3,3−ジメチル−4−(1−オキソ−1,2−ジヒドロ−イソキノリン−3−イル)−酪酸
【化22】
A14.1:トルエン−4−スルホン酸2,2−ジメチル−ペンタ−4−イニルエステル
2,2−ジメチル−ペンタ−4−イン−1−オール(3.12g;27.852mmol)を乾燥ピリジン(40.0mL)に溶解した溶液に、4−トルエンスルホニルクロリド(6.37g;33.423mmol)を室温で加え、混合物を一晩撹拌した。溶媒を除去し、残留物をトルエンと共に1回共蒸発させた。残留物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残留物を、RP−フラッシュクロマトグラフィー(CombiFlashRF 200)により精製した。収量:5.00g(67%)のベージュ色油;LC/MS(A)、Rt:2.50分;(M+H) 267.1
【0177】
A14.2:トルエン−4−スルホン酸2,2−ジメチル−3−(1−オキソ−1H−イソクロメン−3−イル)−プロピルエステル
2−ヨード安息香酸(1.52g;6.125mmol)および炭酸カリウム(1.69g;12.249mmol)に、DMF(16.8mL)をアルゴン雰囲気下で加え、混合物を室温で15分間撹拌した。A14.1(1.63g;6.125mmol)およびヨウ化銅(I)(583.0mg;3.062mmol)を加え、反応混合物をアルゴン雰囲気下で65℃で一晩撹拌した。反応混合物を周囲温度に放冷し、セライトで濾過し、酢酸エチルで洗浄した。濾液を真空中で濃縮し、残留物をRPフラッシュクロマトグラフィー(CombiFlashRF 200)により精製した。収量:1.71g(72%)のオレンジ色油;LC/MS(A)、Rt:2.59分;(M+H) 387.1
【0178】
14.3:3,3−ジメチル−4−(1−オキソ−1H−イソクロメン−3−イル)−ブチロニトリル
A14.2(1.70g;4.397mmol)を乾燥DMSO(32mL)に溶解した溶液に、シアン化カリウム(429.5mg;6.596mmol)を加え、混合物を90℃で一晩撹拌した。混合物を室温に冷却し、水(40mL)で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(CombiFlashRF 200)により精製した。収量:229mg(22%)のオレンジ色油;LC/MS(A)、Rt:2.15分;(M+H) 242.2
【0179】
14.4:3,3−ジメチル−4−(1−オキソ−1,2−ジヒドロ−イソキノリン−3−イル)−ブチロニトリル
化合物A14.3(229.0mg;0.951mmol)を、アンモニアをメタノールに溶解した溶液(7M;14.0mL)に溶解し、マイクロ波中で130℃で1.5時間加熱した。反応混合物を蒸発乾固させた。DMSOおよびその後アセトニトリルおよび水を加え、固体を沈殿させて吸引によって濾別し、水で洗浄し、高度の真空の下で乾燥した。収量:133mg(58%)の無色固体;LC/MS(A)、Rt:1.87分;(M+H) 241.2
【0180】
A14.5:3,3−ジメチル−4−(1−オキソ−1,2−ジヒドロ−イソキノリン−3−イル)−酪酸
A14.4(105.0mg;0.435mmol)に、水酸化ナトリウム溶液(6N;2.18mL;13.061mmol)を加え、懸濁液を100℃で一晩100℃で撹拌した。溶液を水上に注ぎ、HCl溶液(0.1N)で酸性化し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。収量:112mg(99%)の無色固体;LC/MS(A)、Rt:1.85分;(M+H) 260.1
【0181】
A15:3−メチル−4−(1−オキソ−1,2−ジヒドロ−イソキノリン−3−イル)−酪酸
【化23】
A15.1:トルエン−4−スルホン酸1−メチル−ブタ−3−イニルエステル
4−ペンチン−2−オール(4.12g;48.932mmol)を、ピリジン(25.0mL)に溶解した。4−トルエンスルホニルクロリド(10.26g;53.826mmol)を加え、溶液を室温で一晩撹拌した。溶媒を除去し、残留物をトルエンと共に1回共蒸発させた。残留物を水および水性クエン酸溶液(10%)で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(CombiFlashRF 200)により精製した。収量:10.52g(90%)の無色液体;LC/MS(A)、Rt:2.30分;(M+H) 239.1
【0182】
A15.2:2−(1−メチル−ブタ−3−イニル)−マロン酸ジエチルエステル
DMF(11.3mL)に溶解したマロン酸ジエチル(1.49mL;9.748mmol)を、水素化ナトリウム(60%、パラフィン油中;501.8mg;12.547mmol)をDMF(22.5mL)に懸濁させた懸濁液に滴加した。反応混合物を、窒素雰囲気下で1時間撹拌した。DMF(4.5mL)に溶解した化合物A15.1(2.30g;9.652mmol)を加え、混合物を100℃で一晩撹拌した。反応物を室温に冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(CombiFlashRF 200)により精製した。収量:1.06g(49%)の無色油
【0183】
A15.3:2−[1−メチル−2−(1−オキソ−1H−イソクロメン−3−イル)−エチル]−マロン酸ジエチルエステル
2−ヨード安息香酸(706.0mg;2.845mmol)を、DMF(11.4mL)に溶解し、炭酸カリウム(786.4mg;5.690mmol)を加えた。混合物を、アルゴン雰囲気下で室温で15分間撹拌した。ヨウ化銅(270.8mg;1.422mmol)を加え、反応混合物を65℃で一晩撹拌した。反応混合物を周囲温度に放冷し、セライトで濾過し、DMFで洗浄し、濾液を真空中で濃縮した。残留物を酢酸エチルで希釈し、水で洗浄した。固体が相間に沈殿し、それを濾過により除去した。有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、蒸発乾固させた。残留物を、単離した沈殿物と合わせ、フラッシュクロマトグラフィー(CombiFlashRF 200)により精製した。収量:391mg(40%)の無色油;LC/MS(A)、Rt:2.45〜2.49分;(M+H) 347.1
【0184】
A15.4:3−メチル−4−(1−オキソ−1,2−ジヒドロ−イソキノリン−3−イル)−酪酸エチルエステル
化合物A15.3(347.0mg;0.529mmol)を、アンモニアをメタノールに溶解した溶液(7M;8mL)に溶解し、Mikrowave (CEM)中で120℃で1時間撹拌した。混合物を蒸発乾固させた。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(CombiFlashRF 200)により精製した。単離された生成物(137mg)は、標的化合物のメチルおよびエチルエステルの混合物であり、それを、次のステップにおいて分離せずに使用した。
【0185】
A15.5:3−メチル−4−(1−オキソ−1,2−ジヒドロ−イソキノリン−3−イル)−酪酸
化合物A15.4の1,4−ジオキサン中の水酸化ナトリウム溶液(2N)での80℃で2時間の鹸化、続いて通常のワークアップにより、表題化合物が得られた。収量:119mg(100%)の無色固体;LC/MS(A)、Rt:1.69分;(M+H) 246.1
【0186】
B1:(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−ピペリジン−4−イル−メタノン塩酸塩
【化24】
B1.1:4−ヨード−1−メチル−1H−ピラゾール(1.12g;5.385mmol)および4−(メトキシメチル−カルバモイル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.47g;5.385mmol)を、アルゴン下で乾燥THF(15mL)に溶解した。撹拌しながら、透明な淡黄色溶液を−60℃まで冷却し、ブチルリチウム(n−ヘキサンに溶解した15%溶液)(3.72mL;5.923mmol)を、この温度で10分の期間にわたり滴加した。反応混合物を、−60〜−45℃で30分間撹拌し、次に室温にゆっくり加温し、一晩撹拌した。反応混合物を0℃まで冷却し、10%クエン酸溶液で反応停止し、酢酸エチル(70mL)で希釈し、水およびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、蒸発乾固させた。油状残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(Companion RF;120gのSi50シリカゲルカラム)により精製した。収量:999mg(63%)の薄緑色油;
【0187】
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ8.42 (s, 1H), 7.94 (d, J = 0.7 Hz, 1H), 3.97 (d, J = 12.6 Hz, 2H), 3.87 (s, 3H), 3.15 (tt, J = 11.4, 3.6 Hz, 1H), 2.93-2.75 (m, 2H), 1.76-1.67 (m, 2H), 1.33-1.46 (m, 11H).
LC/MS(A)、Rt:1.93 分;(M+H;BOC切断質量) 238.1
【0188】
B1.2:(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−ピペリジン−4−イル−メタノン塩酸塩
B1.1からのBoc切断により、表題化合物が得られた。無色固体;LC/MS(A)、Rt:0.34/0.47分;(M+H) 194.2
【0189】
B2:(1−エチル−1H−ピラゾール−4−イル)−ピペリジン−4−イル−メタノン塩酸塩
【化25】
B1について記載したとおりの調製;オフホワイト固体;LC/MS(B)、Rt:1.26分;(M+H) 208.2;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ9.27 (brs, 1H), 8.75 (brs, 1H), 8.49 (s, 1H), 7.99 (s, 1H), 4.20-4.11 (m, 2H), 3.31-3.22 (m, 3H), 2.99-2.88 (m, 2H), 1.93-1.68 (m, 4H), 1.42-1.31 (m, 3H).
【0190】
B3:(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−イル)−ピペリジン−4−イル−メタノン塩酸塩
【化26】
B1について記載したとおりの調製;オフホワイト固体;LC/MS(C)、Rt:1.54分;(M+H) 222.2
【0191】
B4:(6−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピペリジン−4−イル−メタノン塩酸塩
【化27】
B4.1:4−(6−メトキシ−ピリジン−3−カルボニル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
5−ブロモ−2−メトキシピリジン(6.60g;34.40mmol)をTHF(132mL)に溶解した溶液に、窒素雰囲気下で、n−ブチルリチウム(ヘキサン中1.6M)(25.80mL、41.28mmol)を、−78℃で滴下し、同一の温度で1時間撹拌した。4−(メトキシ−メチル−カルバモイル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(10.52g;37.84mmol)をTHF(25mL)に溶解した溶液を、−78℃で滴加し、−78℃で4時間撹拌した。反応混合物を、次にゆっくり放置して室温を達成し、12時間撹拌した。反応混合物を、飽和NH
4Cl溶液(250mL)によって反応停止し、酢酸エチル(2×300mL)で抽出した。合わせた有機層を、水(200mL)およびブライン(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。粗物質を、シリカゲル(60−120)および石油エーテル/酢酸エチルを勾配溶出として使用するカラムクロマトグラフィーにより精製して、4−(6−メトキシ−ピリジン−3−カルボニル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(5.00g;44.5%)を淡黄色油として得た。
【0192】
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ8.80 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 8.14 (dd, J = 2.4, 8.7 Hz, 1H), 6.82 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.20-4.17 (m, 2H), 4.02 (s, 3H), 3.35-3.27 (m, 1H), 2.92-2.86 (m, 2H), 1.85-1.82 (m, 2H), 1.76-1.66 (m, 2H), 1.47 (s, 9H).
LC/MS(B)、Rt:4.64分;(M+H;BOC切断質量) 265.0
【0193】
B4.2:(6−メトキシ−ピリジン−3−イル)−ピペリジン−4−イル−メタノン塩酸塩
B4.1からのBoc切断により、表題化合物が得られた。無色固体;LC/MS(B)、Rt:1.84分;(M+H) 221.0;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ9.21 (s, 1H), 8.91 (d, J = 1.08 Hz, 2H), 8.23-8.20 (m, 1H), 6.95 (d, J = 8.76 Hz, 1H), 6.55 (bs, 3H), 6.09 (bs, 2H), 3.94 (s, 3H), 3.78-3.67 (m, 1H), 3.29-3.26 (m, 2H), 3.04-2.95 (m, 2H), 1.93-1.90 (m, 2H), 1.82-1.71 (m, 2H).
【0194】
B5:(6−メトキシ−5−メチル−ピリジン−3−イル)−ピペリジン−4−イル−メタノン塩酸塩
【化28】
B4について記載したとおりの調製;薄茶色固体;LC/MS(C)、Rt:1.89分;(M+H) 235.0
【0195】
B6:メチル4−(ピペリジン−4−カルボニル)ベンゾアート塩酸塩
【化29】
B6.1:tert−ブチル4−(p−トリルスルホニルヒドラゾノ)ピペリジン−1−カルボキシラート
4−メチルベンゼンスルホノヒドラジド(9.30g;49.937mmol)および4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(9.95g;49.937mmol)に、乾燥メタノール(45.0mL)を、アルゴン雰囲気下で加え、混合物を、室温で45分間撹拌する。反応混合物を蒸発乾固させた。固体残留物を、MTB−エーテルで粉末にし、真空下で40℃で一晩乾燥した。収量:17.05g(93%)の無色固体;LC/MS(A)、Rt:2.24分;(M+H) 368.2
【0196】
B6.2:4−(4−ブロモ−ベンゾイル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
化合物B6.1(1.00g;2.721mmol)、4−ブロモベンズアルデヒド(0.604g、3.266mmol)および炭酸セシウム(0.436ml;5.443mmol)を、乾燥1,4−ジオキサン(10.0mL)に、アルゴン雰囲気下で懸濁させた。混合物を110℃まで加熱し、この温度で一晩撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、水(30mL)で反応停止し、MTB−エーテルで抽出した。合わせた有機層を、5%クエン酸溶液、飽和NaHCO
3溶液およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、吸引によって濾過し、蒸発乾固させた。固体残留物を、石油エーテル/MTB−エーテル(1:1)で粉末にし、吸引によって濾過し、石油エーテル/MTB−エーテル(3:1)で洗浄し、乾燥した。濾液から、さらなる生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(Companion RF;40gのSi50シリカゲルカラム)により単離した。収量:657mg(66%)の無色固体;LC/MS(A)、Rt:2.72分;(M+Ht−Bu) 312.0/314.0
【0197】
B6.3:4−(4−メトキシカルボニル−ベンゾイル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
オートクレーブ中で、化合物B6.2(0.60g;1.629mmol)および230.8mg(2.281mmol)のトリエチルアミンをメタノール(9mL)およびTHF(20mL)に溶解した溶液に、窒素をフラッシュした。(1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタン(13.0mg、0.016mmol)を、加えた。次に、オートクレーブを一酸化炭素で満たし、混合物を70℃および(最大)3.7barの圧力で17.5時間撹拌した。オートクレーブを大気圧にした。反応混合物を蒸発乾固させた。粗残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(Companion RF;80gのSi50シリカゲルカラム)により精製した。収量:0.512g(90%)の淡黄色固体;LC/MS(A)、Rt:2.50分;(M+Ht−Bu) 274.2
【0198】
B6.4:4−(ピペリジン−4−カルボニル)−安息香酸メチルエステル塩酸塩
化合物B6.3(0.512g;1.474mmol)を、乾燥1,4−ジオキサン(2.6mL)に溶解し、HClをジオキサンに溶解した溶液(4N;1.105mL;4.421mmol)を、加えた。無色溶液を、室温で1時間撹拌した。白色懸濁液が生成した。さらなるHCl溶液(4N;1.105mL;4.421mmol)を加え、懸濁液を室温で一晩撹拌した。反応混合物を蒸発乾固させた。固体残留物をMTB−エーテルに懸濁させ、吸引によって濾過し、少量のMTB−エーテルで洗浄し、真空下で50℃で2時間乾燥した。収量:0.403g(96%)の無色固体;LC/MS(A)、Rt:1.22分;(M+H) 248.2
【0199】
B7:メチル3−(ピペリジン−4−カルボニル)ベンゾアート塩酸塩
【化30】
B6について記載したとおりの調製;薄茶色固体;LC/MS(C)、Rt:1.24分;(M+H) 248.2
【0200】
B8:(4−ジメチルアミノメチル−フェニル)−ピペリジン−4−イル−メタノン塩酸塩
【化31】
B8.1:4−(4−ジメチルアミノメチル−ベンゾイル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
化合物B6.2について記載したとおりの、化合物B6.1(500.0mg;1.361mmol)および4−ジメチルアミノメチルベンズアルデヒド(266.5mg;1.633mmol)からの調製。収量:269mg(57%)の黄色油;LC/MS(A)、Rt:1.58分;(M+H) 347.3
【0201】
B8.2:(4−ジメチルアミノメチル−フェニル)−ピペリジン−4−イル−メタノン塩酸塩
B8.1の脱保護を、化合物B6.4について記載したとおりに行った。収量:220.5mg(100%)のオレンジ色固体;LC/MS(A)、Rt:0.38分;(M+H) 247.3
【0202】
例1:2−{2,2−ジメチル−4−[4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−4−オキソ−ブチル}−3H−キナゾリン−4−オン(「C1」)
【化32】
A1(350.0mg;1.303mmol)、B1(299.3mg;1.303mmol)および[ジメチルアミノ(トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イルオキシ)メチレン]−ジメチル−アンモニウムヘキサフルオロホスファート(743.1mg;1.954mmol)を、バイアル中に配置し、DMF(8.0mL)に懸濁させた。エチル−ジイソプロピル−アミン(886.3μl;5.212mmol)を加え、混合物を室温で30分間撹拌した。混合物を水(50mL)で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、吸引によって濾過し、蒸発乾固させた。赤褐色の油状残留物を、クロマトグラフィー(Companion RF;80gのSI50シリカゲルカラム)により精製した。赤褐色の油を、凍結乾燥した。収量:338mg(60%)の薄茶色固体;LC/MS(A)、Rt:1.73分;(M+H) 436.2;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ12.49 (s, 1H), 8.44 (s, 1H), 8.09 (dd, J = 7.9, 1.5 Hz, 1H), 7.97 (s, 1H), 7.80-7.74 (m, 1H), 7.61 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.49-7.44 (m, 1H), 4.58-4.50 (m, 1H), 4.17-4.07 (m, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.32-3.13 (m, 2H), 2.82-2.64 (m, 3H), 2.50-2.46 (m, 2H), 1.87-1.74 (m, 2H), 1.58-1.33 (m, 2H), 1.11-1.04 (m, 6H).
【0203】
例2:2−{(S)−2−メチル−4−[4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−4−オキソ−ブチル}−3H−キナゾリン−4−オン(「C2」)
【化33】
例3:2−{(R)−2−メチル−4−[4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−4−オキソ−ブチル}−3H−キナゾリン−4−オン(「C3」)
【化34】
A2(277.4mg;1.126mmol)およびB1(258.8mg;1.126mmol)を、例1について記載したとおりにカップリングさせた。収量:237mg(50%)のオレンジ色油
【0204】
エナンチオマーの予備分離を、SFC(カラム:ChiralCel OJ-H;溶離剤:CO
2:メタノール(0.5%ジエチルアミンを含有)−88:12)によって行った。合わせた画分を蒸発乾固させ、凍結乾燥した。
【0205】
例2:76mgのベージュ色固体;LC/MS(A)、Rt:1.55分;(M+H) 422.2;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ12.01 (s, 1H), 8.43 (s, 1H), 8.10-8.05 (m, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.80-7.72 (m, 1H), 7.59 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.45 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 4.43-4.30 (m, 1H), 4.03-3.91 (m, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.22 (tt, J = 11.3, 3.6 Hz, 1H), 3.17-3.07 (m, 1H), 2.68-2.57 (m, 2H), 2.57-2.42 (m, 3H, DMSO-d
6とオーバーラップ), 2.28-2.17 (m, 1H), 1.83-1.69 (m, 2H), 1.57-1.43 (m, 1H), 1.39-1.21 (m, 1H), 0.95 (d, J = 5.9 Hz, 3H).
例3:98mgのベージュ色固体;LC/MS(A)、Rt:1.55分;(M+H) 422.2;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ11.81 (s, 1H), 8.43 (s, 1H), 8.11-8.04 (m, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.80-7.73 (m, 1H), 7.59 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.45 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 4.43-4.28 (m, 1H), 4.06-3.92 (m, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.22 (tt, J = 11.3, 3.6 Hz, 2H), 3.16-3.06 (m, 1H), 2.70-2.57 (m, 2H), 2.57-2.41 (m, 3H, DMSO-d
6とオーバーラップ), 2.30-2.16 (m, 1H), 1.82-1.66 (m, 2H), 1.58-1.40 (m, 1H), 1.40-1.19 (m, 1H), 0.95 (d, J = 5.9 Hz, 3H).
【0206】
例4:2−{(S)−4−[4−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−2−メチル−4−オキソ−ブチル}−3H−キナゾリン−4−オン(「C4」)
【化35】
例5:2−{(R)−4−[4−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−2−メチル−4−オキソ−ブチル}−3H−キナゾリン−4−オン(「C5」)
【化36】
A2(204.1mg;0.829mmol)およびB3(213.6mg;0.829mmol)を、例1について記載したとおりにカップリングさせた。収量:200mg(54%)の無色油
【0207】
エナンチオマーの予備分離を、SFC(カラム:ChiralPak AD-H;溶離剤:CO
2:エタノール(0.5%ジエチルアミンを含有)−60:40)によって行った。合わせた画分を蒸発乾固させ、凍結乾燥した。
【0208】
例4:92mgのベージュ色固体;LC/MS(A)、Rt:1.73分;(M+H) 450.3;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ12.12 (brs, 1H), 8.49 (s, 1H), 8.10-8.04 (m, 1H), 7.97 (s, 1H), 7.76 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.59 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.45 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 4.54 (hept, J = 6.7 Hz, 1H), 4.42-4.32 (m, 1H), 4.05-3.94 (m, 1H), 3.29-3.20 (m, 1H), 3.18-3.08 (m, 1H), 2.70-2.58 (m, 2H), 2.58-2.43 (m, 3H), 2.29-2.19 (m, 1H), 1.82-1.69 (m, 2H), 1.58-1.46 (m, 1H), 1.44 (d, J = 6.7 Hz, 6H), 1.38-1.23 (m, 1H), 0.95 (d, J = 5.9 Hz, 3H).
例5:97mgのベージュ色固体;LC/MS(A)、Rt:1.74分;(M+H) 450.2;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ12.06 (brs, 1H), 8.49 (s, 1H), 8.11-8.04 (m, 1H), 7.97 (s, 1H), 7.76 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.59 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.45 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 4.54 (hept, J = 6.7 Hz, 1H), 4.42-4.32 (m, 1H), 4.04-3.95 (m, 1H), 3.28-3.21 (m, 1H), 3.18-3.07 (m, 1H), 2.73-2.58 (m, 2H), 2.58-2.41 (m, 3H), 2.29-2.18 (m, 1H), 1.82-1.69 (m, 2H), 1.57-1.46 (m, 1H), 1.44 (d, J = 6.7 Hz, 6H), 1.38-1.22 (m, 1H), 0.95 (d, J = 5.9 Hz, 3H).
【0209】
例6:6−フルオロ−8−メチル−2−{(S)−2−メチル−4−[4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−4−オキソ−ブチル}−3H−キナゾリン−4−オン(「C6」)
【化37】
例7:6−フルオロ−8−メチル−2−{(R)−2−メチル−4−[4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−4−オキソ−ブチル}−3H−キナゾリン−4−オン(「C7」)
【化38】
A3(172.7mg;0.621mmol)およびB1(142.6mg;0.621mmol)を、例1について記載したとおりにカップリングさせた。収量:187mg(66%)の黄色油
【0210】
エナンチオマーの予備分離を、HPLC(カラム:ChiralPak AD-H;溶離剤:n−ヘプタン:エタノール−30:70)により行った。合わせた画分を蒸発乾固させ、凍結乾燥した。
【0211】
例6:84mgの無色固体;LC/MS(A)、Rt:1.90分;(M+H) 454.2;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ12.26 (s, 1H), 8.42 (s, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.59-7.52 (m, 2H), 4.41-4.30 (m, 1H), 3.98-3.89 (m, 1H), 3.87 (s, 3H), 3.21 (tt, J = 11.3, 3.4 Hz, 1H), 3.11 (t, J = 12.6 Hz, 1H), 2.69-2.44 (m, 8H), 2.33-2.21 (m, 1H), 1.79-1.69 (m, 2H), 1.55-1.42 (m, 1H), 1.38-1.24 (m, 1H), 0.97 (d, J = 5.8 Hz, 3H).
例7:90mgの無色固体;LC/MS(A)、Rt:1.90分;(M+H) 454.2;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ12.26 (s, 1H), 8.42 (s, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.59-7.51 (m, 2H), 4.41-4.30 (m, 1H), 3.99-3.89 (m, 1H), 3.87 (s, 3H), 3.21 (tt, J = 11.3, 3.5 Hz, 1H), 3.11 (t, J = 12.6 Hz, 1H), 2.69-2.44 (m, 8H), 2.33-2.20 (m, 1H), 1.81-1.68 (m, 2H), 1.55-1.41 (m, 1H), 1.38-1.21 (m, 1H), 0.97 (d, J = 5.8 Hz, 3H).
【0212】
例8:2−((S)−3−メチル−2−{2−[4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−2−オキソ−エチル}−ブチル)−3H−キナゾリン−4−オン(「C8」)
【化39】
例9:2−((R)−3−メチル−2−{2−[4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−2−オキソ−エチル}−ブチル)−3H−キナゾリン−4−オン(「C9」)
【化40】
A4(202.0mg;0.737mmol)およびB1(169.2mg;0.737mmol)を、例1について記載したとおりにカップリングさせた。収量:258mg(78%)の黄色油
【0213】
エナンチオマーの予備分離を、HPLC(カラム:ChiralPak AD-H;溶離剤:n−ヘプタン:2−プロパノール−50:50)によって行った。合わせた画分を蒸発乾固させ、凍結乾燥した。
【0214】
例8:94mgのベージュ色固体;LC/MS(A)、Rt:1.76分;(M+H) 450.2;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6, 90 °C) δ11.84 (brs, 1H), 8.30 (s, 1H), 8.06 (dd, J = 7.9, 1.3 Hz, 1H), 7.87 (s, 1H), 7.75-7.68 (m, 1H), 7.55 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.41 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 4.04 (brs, 2H), 3.86 (s, 3H), 3.22-3.08 (m, 1H), 3.06-2.90 (m, 2H, HDOとオーバーラップ), 2.72-2.60 (m, 1H), 2.58-2.45 (m, 2H), 2.45-2.26 (m, 2H), 1.88-1.62 (m, 3H), 1.58-1.23 (m, 2H), 0.98-0.84 (m, 6H).
例9:86mgのベージュ色固体;LC/MS(A)、Rt:1.76分;(M+H) 450.2;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6, 90 °C) δ11.84 (brs, 1H), 8.30 (s, 1H), 8.06 (dd, J = 7.9, 1.2 Hz, 1H), 7.87 (s, 1H), 7.75-7.67 (m, 1H), 7.55 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.44-7.36 (m, 1H), 4.04 (brs, 2H), 3.86 (s, 3H), 3.14 (tt, J = 10.9, 3.9 Hz, 1H), 3.07-2.92 (m, 2H, HDOとオーバーラップ), 2.71-2.61 (m, 1H), 2.54-2.45 (m, 2H), 2.44-2.29 (m, 2H), 1.89-1.64 (m, 3H), 1.61-1.21 (m, 2H), 0.97-0.85 (m, 6H).
【0215】
例10:2−((S)−4−メチル−2−{2−[4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−2−オキソ−エチル}−ペンチル)−3H−キナゾリン−4−オン(「C10」)
【化41】
例11:2−((R)−4−メチル−2−{2−[4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−2−オキソ−エチル}−ペンチル)−3H−キナゾリン−4−オン(「C11」)
【化42】
A5(208.2mg;0.722mmol)およびB1(165.9mg;0.722mmol)を、例1について記載したとおりにカップリングさせた。収量:269mg(80%)の黄色油
【0216】
エナンチオマーの予備分離を、SFC(カラム:ChiralPak AS-H;溶離剤:CO
2:2−プロパノール(0.5%ジエチルアミンを含有)−80:20)によって行った。合わせた画分を蒸発乾固させ、凍結乾燥した。
【0217】
例10:80mgの無色固体;LC/MS(A)、Rt:1.90分;(M+H) 464.3;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ12.17 (s, 1H), 8.42 (s, 1H), 8.07 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.81-7.70 (m, 1H), 7.63-7.52 (m, 1H), 7.51-7.39 (m, 1H), 4.35-4.23 (m, 1H), 4.04-3.94 (m, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.19 (tt, J = 11.4, 3.6 Hz, 1H), 3.15-3.05 (m, 1H), 2.71-2.39 (m, 5H), 2.34-2.19 (m, 1H), 1.82-1.60 (m, 3H), 1.60-1.45 (m, 1H), 1.35-1.14 (m, 3H), 0.91-0.79 (m, 6H).
例11:85.5mgの無色固体;LC/MS(A)、Rt:1.90分;(M+H) 464.3;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ12.13 (brs, 1H), 8.42 (s, 1H), 8.07 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.79-7.71 (m, 1H), 7.60-7.54 (m, 1H), 7.487.40 (m, 1H), 4.35-4.24 (m, 1H), 4.03-3.94 (m, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.19 (tt, J = 11.4, 3.6 Hz, 1H), 3.15-3.04 (m, 1H), 2.71-2.39 (m, 5H), 2.33-2.19 (m, 1H), 1.82-1.60 (m, 3H), 1.60-1.44 (m, 1H), 1.37-1.14 (m, 3H), 0.91-0.79 (m, 6H).
【0218】
例12:2−(1−{2−[4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−2−オキソ−エチル}−シクロプロピルメチル)−3H−キナゾリン−4−オン(「C12」)
【化43】
A6(180.0mg;0.697mmol)およびB1(160.0mg;0.697mmol)を、例1について記載したとおりにカップリングさせた。収量:225mg(75%)のオレンジ色固体;LC/MS(A)、Rt:1.64分;(M+H) 434.3;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ12.14 (s, 1H), 8.43 (s, 1H), 8.08 (dd, J = 7.9, 1.2 Hz, 1H), 7.96 (s, 1H), 7.76 (ddd, J = 8.5, 7.2, 1.6 Hz, 1H), 7.60 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.52-7.38 (m, 1H), 4.41 (d, J = 12.9 Hz, 1H), 3.99-3.80 (m, 4H), 3.28-3.15 (m, 1H), 3.08 (t, J = 12.2 Hz, 1H), 2.74-2.57 (m, 3H), 2.57-2.43 (m, 2H), 1.74 (t, J = 14.8 Hz, 2H), 1.60-1.44 (m, 1H), 1.43-1.28 (m, 1H), 0.61 (d, J = 5.5 Hz, 2H), 0.45 (d, J = 5.4 Hz, 2H).
【0219】
例13:2−{3,3−ジメチル−4−[4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−4−オキソ−ブチル}−3H−キナゾリン−4−オン(「C13」)
【化44】
A7(71.4mg;0.275mmol)およびB1(69.4mg;0.302mmol)を、例1について記載したとおりにカップリングさせた。収量:36.5mg(31%)の無色固体;LC/MS(A)、Rt:1.68分;(M+H) 436.2;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ12.15 (s, 1H), 8.43 (s, 1H), 8.07 (dd, J = 7.9, 1.3 Hz, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.76 (td, J = 7.8, 7.2, 1.6 Hz, 1H), 7.59 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.50-7.31 (m, 1H), 4.45-4.20 (m, 2H), 3.87 (s, 3H), 3.29-3.17 (m, 1H), 3.02-2.85 (m, 2H), 2.63-2.54 (m, 2H), 2.11-2.01 (m, 2H), 1.87-1.72 (m, 2H), 1.57-1.41 (m, 2H), 1.24 (s, 6H).
【0220】
例14:2−{1,1−ジメチル−4−[4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−4−オキソ−ブチル}−3H−キナゾリン−4−オン(「C14」)
【化45】
14.1:2,2−ジメチル−5−[4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−5−オキソ−ペンタン酸
B1(294.0mg;1.280mmol)および炭酸カリウム(353.8mg;2.560mmol)を、トルエン(5.0mL)に懸濁させ、室温で15分間撹拌した。3,3−ジメチルテトラヒドロピラン−2,6−ジオン(181.9mg;1.280mmol)を加え、混合物を110℃まで加熱し、1.5時間撹拌した。加熱を解除し、水(2.0mL)を加え、混合物を100℃で30分間撹拌した。混合物を室温に冷却し、水層を2N HCl溶液で酸性化した。混合物を水(10mL)で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、吸引によって濾過し、蒸発乾固させた。収量:342mg(80%)の淡黄色固体;LC/MS(A)、Rt:1.48分;(M+H) 336.2
【0221】
14.2:2,2−ジメチル−5−[4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−5−オキソ−ペンタノイルクロリド
化合物14.1(342.0mg;1.020mmol)を、アセトニトリル(2.0mL)に懸濁させた。塩化チオニル(147.9μl;2.039mmol)を、アルゴン下で滴加し、混合物を、室温で1時間撹拌した。薄茶色溶液を、トルエン(5.0mL)で希釈し、次に蒸発乾固させた。油状残留物を、次のステップにおいてさらに精製せずに使用した。
【0222】
14.3:2−{2,2−ジメチル−5−[4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−5−オキソ−ペンタノイルアミノ}−ベンズアミド
2−アミノベンズアミド(123.1mg;0.904mmol)を、ジクロロメタン(4.0mL)に懸濁させ、0℃まで冷却した。トリエチルアミン(0.5mL;3.618mmol)を、アルゴン下で加え、続いてジクロロメタン(4.0mL)に溶解した化合物14.2(360.8mg;0.904mmol)を、滴加した。透明な明るい黄色の溶液を、0℃で30分間撹拌し、室温に加温し、さらに30分間撹拌した。混合物を、50℃まで加熱し、一晩撹拌した。反応混合物を、室温に冷却し、ジクロロメタン(20mL)で希釈し、5%クエン酸溶液で1回および飽和NaHCO3溶液で1回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、吸引によって濾過し、蒸発乾固させた。油状残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(Companion RF;24gのSi50シリカゲルカラム)により精製した。収量:63.5mg(15%)の明るい緑色の泡状物質;LC/MS(A)、Rt:1.64分;(M+H) 454.3
【0223】
14.4:2−{1,1−ジメチル−4−[4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−4−オキソ−ブチル}−3H−キナゾリン−4−オン
化合物14.3(60.6mg;0.134mmol)および水酸化ナトリウム溶液(2N、0.33mL;0.668mmol)の混合物を、100℃まで加熱し、45分間撹拌した。反応混合物を、水(5mL)で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、吸引によって濾過し、蒸発乾固させた。油状残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(Companion RF;12gのSi50シリカゲルカラム)および分取HPLC(Agilent1260 HPLC;カラム:Waters SunFire C18 5μm 30×150mm)によって精製した。合わせた画分を蒸発させて水性残留物とし、飽和NaHCO3溶液で塩基性にし、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、吸引によって濾過し、蒸発乾固させ、最後に凍結乾燥した。収量:9.5mg(16%)の無色固体;LC/MS(A)、Rt:1.73分;(M+H) 436.3
【0224】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ11.83 (s, 1H), 8.41 (s, 1H), 8.09 (dd, J = 7.9, 1.3 Hz, 1H), 7.94 (s, 1H), 7.81-7.73 (m, 1H), 7.60 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.51-7.43 (m, 1H), 4.35 (d, J = 12.7 Hz, 1H), 3.94-3.78 (m, 4H), 3.19 (tt, J = 11.4, 3.6 Hz, 1H), 3.14-3.00 (m, 1H), 2.69-2.56 (m, 1H), 2.33-2.10 (m, 2H), 1.99 (t, J = 8.2 Hz, 2H), 1.81-1.67 (m, 2H), 1.57-1.42 (m, 1H), 1.38-1.21 (m, 7H).
【0225】
例15:2−{4−[4−(4−メトキシ−ベンゾイル)−ピペリジン−1−イル]−1,1−ジメチル−4−オキソ−ブチル}−3H−キナゾリン−4−オン(「C15」)
【化46】
例14(ステップ14.1〜14.4)について記載したとおりの調製。収量:18mg(39%)の無色固体;LC/MS(A)、Rt:2.15分;(M+H) 462.2
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ11.83 (s, 1H), 8.08 (dd, J = 7.9, 1.3 Hz, 1H), 8.00-7.93 (m, 2H), 7.80-7.73 (m, 1H), 7.60 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.50-7.43 (m, 1H), 7.08-7.01 (m, 2H), 4.35 (d, J = 13.6 Hz, 1H), 3.93-3.78 (m, 4H), 3.61 (tt, J = 11.2, 3.5 Hz, 1H), 3.14 (t, J = 11.2 Hz, 1H), 2.69 (t, J = 11.2 Hz, 1H), 2.35-2.11 (m, 2H), 2.00 (t, J = 8.2 Hz, 2H), 1.74 (d, J = 12.2 Hz, 2H), 1.58-1.42 (m, 1H), 1.42-1.25 (m, 7H).
【0226】
例16:2−{4−[4−(6−メトキシ−ピリジン−3−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−2,2−ジメチル−4−オキソ−ブチル}−7−メチル−3,7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン(「C16」)
【化47】
A8(86.0mg;0.327mmol)をジクロロメタン(1.0mL)およびDMF(0.2mL)に溶解した撹拌した溶液に、B4(100.6mg;0.392mmol)、トリエチルアミン(0.12mL;0.817mmol)およびT3P(酢酸エチル中50%;598.0mg;0.817mmol)を加え、混合物を室温で12時間撹拌した。反応混合物を、減圧下で濃縮し、ジクロロメタンで希釈し、10%重炭酸ナトリウム溶液、水およびブラインで洗浄した。有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥し、吸引によって濾過し、濃縮した。残留物を、分取HPLCにより精製した。収量:(84.0mg(55%)の無色固体;LC/MS(B)、Rt:3.82分;(M+H) 466.0
【0227】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ12.01 (s, 1H), 8.93 (s, 1H), 8.24 (dd, J = 2.40, 8.40 Hz, 1H), 7.04 (d, J = 3.20 Hz, 1H), 6.96 (d, J = 8.80 Hz, 1H), 6.41 (s, 1H), 4.60-4.49 (m, 1H), 4.17-4.07 (m, 1H), 3.96 (s, 3H), 3.76-3.65 (m, 4H), 3.28-3.19 (m, 1H), 2.87-2.78 (m, 1H), 2.68 (s, 3H), 2.48-2.42 (m, 2H), 1.90-1.80 (m, 2H), 1.61-1.32 (m, 2H), 1.05 (s, 6H).
【0228】
例17:2−{2,2−ジメチル−4−[4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−4−オキソ−ブチル}−7−メチル−3、7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン(「C17」)
【化48】
A8およびB1を使用した、例16について記載した手順による調製。収量:85mg(59%)の無色固体;LC/MS(B)、Rt:3.08分;(M+H) 439.0;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ12.02 (s, 1H), 8.46 (s, 1H), 7.98 (s, 1H), 7.04 (d, J = 3.60 Hz, 1H), 6.41 (d, J = 3.20 Hz, 1H), 4.59-4.50 (m, 1H), 4.17-4.06 (m, 1H), 3.89 (s, 3H), 3.68 (s, 3H), 3.30-3.22 (m, 1H), 3.21-3.12 (m, 1H), 2.80-2.62 (m, 3H), 2.48-2.41 (m, 2H), 1.88-1.75 (m, 2H),1.59-1.32 (m, 2H), 1.05 (s,6 H).
【0229】
例18:2−{4−[4−(1−エチル−1H−ピラゾール−4−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−2,2−ジメチル−4−オキソ−ブチル}−7−メチル−3、7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン(「C18」)
【化49】
A8およびB2を使用した、例16について記載した手順による調製。収量:25mg(40%)のオフホワイト固体;LC/MS(B)、Rt:3.31分;(M+H) 453.2;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ12.02 (s, 1H), 8.50 (s, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.04 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 6.40 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 4.59-4.51 (m, 1H), 4.23-4.08 (m, 3H) 3.67 (s, 3H), 3.32-3.24 (m, 1H), 3.22-3.11 (m, 1H), 2.80-2.62 (m, 3H), 2.48-2.41 (d, J = 3.6 Hz, 2H), 1.88-1.73 (m, 2H), 1.59-1.31 (m, 5H), 1.18 (s, 6H).
【0230】
例19:2−{4−[4−(1−イソプロピル−1H−ピラゾール−4−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−2,2−ジメチル−4−オキソ−ブチル}−7−メチル−3、7−ジヒドロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン(「C19」)
【化50】
A8およびB3を使用した、例16について記載した手順による調製。収量:26mg(40%)のオフホワイト固体;LC/MS(B)、Rt:3.57分;(M+H) 467.2;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ12.02 (s, 1H), 8.52 (s, 1H), 7.99 (s, 1H), 7.04 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 6.40 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 4.62-4.51 (m, 2H), 4.18-4.07 (m, 1H), 3.67 (s, 3H), 3.31-3.26 (m, 1H), 3.23-3.11 (m, 1H), 2.80-2.63 (m, 3H), 2.47-2.38 (m, 2H), 1.89-1.75 (m, 2H), 1.58-1.33 (m, 8H), 1.05 (s, 6H).
【0231】
例20:6−{2,2−ジメチル−4−[4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−4−オキソ−ブチル}−1−メチル−1、5−ジヒドロ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン(「C20」)
【化51】
A9およびB1を使用した、例16について記載した手順による調製。収量:70mg(43%)の無色固体;LC/MS(B)、Rt:2.92分;(M+H) 440.0;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ12.35 (s, 1H), 8.46 (s, 1H), 8.02-7.97 (m, 2H), 4.58-4.49 (m, 1H), 4.17-4.08 (m, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.87 (s, 3H), 3.30-3.23 (m, 1H), 3.21-3.11 (m, 1H), 2.81-2.64 (m, 3H), 2.48-2.40 (m, 2H), 1.88-1.74 (m, 2H), 1.58-1.30 (m, 2H), 1.07 (s, 6H).
【0232】
例21:6−{4−[4−(6−メトキシ−ピリジン−3−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−2,2−ジメチル−4−オキソ−ブチル}−1−メチル−1,5ジヒドロ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン(「C21」)
【化52】
A9およびB4を使用した、例16について記載した手順による調製。収量:60mg(35%)の無色固体;LC/MS(B)、Rt:3.64分;(M+H) 467.3;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ8.93 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.24 (dd, J = 8.4, 2.8 Hz, 1H), 8.00 (s, 1H), 6.96 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 4.58-4.50 (m, 1H), 4.17-4.08 (m, 1H), 3.95 (s, 3H), 3.87 (s, 3H), 3.74- 3.66 (m, 1H), 3.28-3.20 (m, 1H), 2.87-2.78 (m, 1H), 2.72 (s, 2H), 2.48-2.38 (m, 2H), 1.89 -1.78 (m, 2H), 1.59-1.32 (m, 2H), 1.1 (s, 6H).
【0233】
例22:6−{4−[4−(6−メトキシ−5−メチル−ピリジン−3−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−2,2−ジメチル−4−オキソ−ブチル}−1−メチル−1,5−ジヒドロ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン(「C22」)
【化53】
A9およびB5を使用した、例16について記載した手順による調製。収量:30mg(17%)の無色固体;LC/MS(B)、Rt:4.13分;(M+H) 481.2;
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ12.34 (s, 1H), 8.77 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.08 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.99 (s, 1H), 4.58-4.49 (m, 1H), 4.18-4.07 (m, 1H), 3.98 (s, 3H), 3.87 (s, 3H), 3.74-3.63 (m, 1H), 3.28-3.17 (m, 1H), 2.89-2.71 (m, 1H), 2.72 (s, 2H), 2.48-2.38 (m, 2H), 2.21 (s, 3H), 1.90-1.77 (m, 2H), 1.62-1.31 (m, 2H), 1.07 (s, 6H).
【0234】
例23:2−{2−[4−(4−メトキシ−ベンゾイル)−ピペリジン−1−イル]−2−オキソ−エトキシメチル}−3H−キナゾリン−4−オン(「C23」)
【化54】
[(4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)メトキシ]酢酸(117.1mg、0.50mmol)および(4−メトキシ−フェニル)−ピペリジン−4−イル−メタノン塩酸塩(140.7mg;0.55mmol)を、例1について記載したとおりにTHF/DMF−3/1中でカップリングさせた。収量:42mg(19%)の黄色固体;LC/MS(A)、Rt:1.95分;(M+H) 436.2
【0235】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ12.53 (s, 1H), 8.12 (dd, J = 8.0, 1.5 Hz, 1H), 8.03-7.96 (m, 2H), 7.83-7.78 (m, 1H), 7.66-7.62 (m, 1H), 7.54-7.49 (m, 1H), 7.09-7.03 (m, 2H), 4.52 (s, 2H), 4.46 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 4.44-4.36 (m, 1H), 3.85 (s, 3H), 3.81-3.73 (m, 1H), 3.68 (tt, J = 11.1, 3.6 Hz, 1H), 3.23-3.13 (m, 1H), 2.91-2.80 (m, 1H), 1.86-1.73 (m, 2H), 1.66-1.53 (m, 1H), 1.50-1.37 (m, 1H).
【0236】
例24:2−{2−[4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−2−オキソ−エトキシメチル}−3H−キナゾリン−4−オン(「C24」)
【化55】
[(4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)メトキシ]酢酸(50.0mg;0.213mmol)およびB1(53.9mg;0.235mmol)を、例1について記載したとおりにカップリングさせた。収量:51mg(58%)の無色固体;LC/MS(A)、Rt:1.53分;(M+H) 410.1
【0237】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ12.56 (s, 1H), 8.44 (s, 1H), 8.13 (dd, J = 7.9, 1.2 Hz, 1H), 7.97 (s, 1H), 7.81 (ddd, J = 8.5, 7.3, 1.5 Hz, 1H), 7.65 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.52 (ddd, J = 8.1, 7.2, 1.0 Hz, 1H), 4.53 (s, 2H), 4.47 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 4.44-4.35 (m, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.82-3.71 (m, 1H), 3.26 (tt, J = 11.5, 3.7 Hz, 1H), 3.18-3.04 (m, 1H), 2.86-2.74 (m, 1H), 1.87-1.71 (m, 2H), 1.69-1.50 (m, 1H), 1.50-1.33 (m, 1H).
【0238】
例25:2−{2−[4−(6−メトキシ−ピリジン−3−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−2−オキソ−エトキシメチル}−3H−キナゾリン−4−オン(「C25」)
【化56】
[(4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)メトキシ]酢酸(50.0mg;0.213mmol)およびB4(51.7mg;0.235mmol)を、例1について記載したとおりにカップリングさせた。収量:45mg(49%)の無色固体;LC/MS(A)、Rt:1.83分;(M+H) 437.2
【0239】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ12.55 (s, 1H), 8.92 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 8.24 (dd, J = 8.7, 2.5 Hz, 1H), 8.13 (dd, J = 7.9, 1.2 Hz, 1H), 7.81 (td, J = 7.8, 7.2, 1.5 Hz, 1H), 7.65 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.58-7.48 (m, 1H), 6.96 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 4.53 (s, 2H), 4.47 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 4.41 (d, J = 12.6 Hz, 1H), 3.96 (s, 3H), 3.78 (d, J = 13.4 Hz, 1H), 3.74-3.63 (m, 1H), 3.18 (t, J = 11.8 Hz, 1H), 2.86 (t, J = 11.5 Hz, 1H), 1.91-1.75 (m, 2H), 1.60 (qd, J = 13.1, 3.8 Hz, 1H), 1.44 (qd, J = 12.4, 3.5 Hz, 1H).
【0240】
例26:6,8−ジフルオロ−2−{2−[4−(4−メトキシ−ベンゾイル)−ピペリジン−1−イル]−2−オキソ−エトキシメチル}−3H−キナゾリン−4−オン(「C26」)
【化57】
A10(297.2mg;1.10mmol)および(4−メトキシ−フェニル)−ピペリジン−4−イル−メタノン塩酸塩(255.7mg;1.00mmol)を、例1について記載したとおりにカップリングさせた。収量:33mg(7%)の無色固体;LC/MS(A)、Rt:2.13分;(M+H) 472.2
【0241】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ12.89 (s, 1H), 8.07-7.91 (m, 2H), 7.80 (ddd, J = 10.5, 9.1, 2.9 Hz, 1H), 7.66 (ddd, J = 8.4, 2.8, 1.4 Hz, 1H), 7.16-6.96 (m, 2H), 4.55 (s, 2H), 4.47 (d, J = 6.2 Hz, 2H), 4.43-4.34 (m, 1H), 3.85 (s, 3H), 3.82-3.74 (m, 1H), 3.68 (tt, J = 11.0, 3.7 Hz, 1H), 3.23-3.12 (m, 1H), 2.92-2.80 (m, 1H), 1.88-1.70 (m, 2H), 1.67-1.49 (m, 1H), 1.49-1.30 (m, 1H).
【0242】
例27:6,8−ジフルオロ−2−{2−[4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−2−オキソ−エトキシメチル}−3H−キナゾリン−4−オン(「C27」)
【化58】
A10(50.0mg;0.185mmol)およびB1(46.8mg;0.204mmol)を、例1について記載したとおりにカップリングさせた。収量:39.5mg(48%)の無色固体;LC/MS(A)、Rt:1.69分;(M+H) 446.1
【0243】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ12.91 (s, 1H), 8.44 (s, 1H), 7.97 (s, 1H), 7.82 (ddd, J = 10.5, 9.1, 2.9 Hz, 1H), 7.67 (ddd, J = 8.4, 2.7, 1.3 Hz, 1H), 4.55 (s, 2H), 4.48 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 4.42-4.35 (m, 1H), 3.89 (s, 3H), 3.83-3.74 (m, 1H), 3.37-3.20 (m, 水のシグナルとオーバーラップ, 1H), 3.19-3.05 (m, 1H), 2.89-2.70 (m, 1H), 1.88-1.70 (m, 2H), 1.69-1.51 (m, 1H), 1.51-1.31 (m, 1H).
【0244】
例28:6,8−ジフルオロ−2−{2−[4−(6−メトキシ−ピリジン−3−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−2−オキソ−エトキシメチル}−3H−キナゾリン−4−オン(「C28」)
【化59】
A10(50.0mg;0.185mmol)およびB4(45.7mg;0.204mmol)を、例1について記載したとおりにカップリングさせた。収量:30.5mg(35%)の無色固体;LC/MS(A)、Rt:2.00分;(M+H) 473.2
【0245】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ12.91 (brs, 1H), 8.91 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 8.23 (dd, J = 8.7, 2.5 Hz, 1H), 7.81 (ddd, J = 10.5, 9.1, 2.9 Hz, 1H), 7.67 (ddd, J = 8.4, 2.7, 1.3 Hz, 1H), 6.95 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 4.55 (s, 2H), 4.53-4.42 (m, 2H), 4.40 (d, J = 13.0 Hz, 1H), 3.95 (s, 3H), 3.84-3.73 (m, 1H), 3.73-3.62 (m, 1H), 3.18 (t, J = 12.4 Hz, 1H), 2.85 (t, J = 11.8 Hz, 1H), 1.89-1.77 (m, 2H), 1.66-1.52 (m, 1H), 1.52-1.36 (m, 1H).
【0246】
例29:4−(4−メトキシ−ベンゾイル)−ピペリジン−1−カルボン酸[2−(4−オキソ−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イル)−エチル]−アミド(「C29」)
【化60】
29.1:3−{[4−(4−メトキシ−ベンゾイル)−ピペリジン−1−カルボニル]−アミノ}−プロピオン酸エチルエステル
(4−メトキシ−フェニル)−ピペリジン−4−イル−メタノン塩酸塩(178.7mg;0.699mmol)を、ジクロロメタン(8.0mL)に懸濁させた。N−エチルジイソプロピルアミン(0.145ml;0.838mmol)を、アルゴン下で加え、混合物を、室温で5分間撹拌した。3−イソシアナトプロピオン酸エチル(93.7μl、0.699mmol)を、当該懸濁液に5分間にわたって滴加した。完全な添加の後、透明な溶液が生成し、それをさらに15分間撹拌した。反応混合物を、ジクロロメタン(30mL)で希釈し、5%クエン酸溶液で1回および水で1回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、吸引によって濾過し、蒸発乾固させた。無色油(273mg;LC/MS(A)、Rt:1.93分;(M+H) 363.2)を、次のステップにおいてさらに精製せずに使用した。
【0247】
29.2:3−{[4−(4−メトキシ−ベンゾイル)−ピペリジン−1−カルボニル]−アミノ}−プロピオン酸
化合物29.1(273.0mg)を、1,4−ジオキサン(1.5mL)に溶解し、水酸化ナトリウム溶液(2N;0.70mL)を、当該溶液に加え、混合物を、室温で30分間撹拌した。反応混合物を、HCl溶液(2N;0.70mL)で処理し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、吸引によって濾過し、蒸発乾固させた。収量:107mg(44%)の無色固体;LC/MS(A)、Rt:1.66分;(M+H) 335.2
【0248】
29.3:4−(4−メトキシ−ベンゾイル)−ピペリジン−1−カルボン酸[2−(2−カルバモイル−フェニルカルバモイル)−エチル]−アミド
2−アミノベンズアミド(41.3mg;0.304mmol)および化合物29.2(101.5mg;0.304mmol)を、例1について記載したとおりにカップリングさせた。反応混合物を、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を、各々5%クエン酸溶液、飽和NaHCO
3溶液およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、吸引によって濾過し、蒸発乾固させた。残留物(206mgの茶色油;LC/MS(A)、Rt:1.80;(M+H) 453.2)を、次のステップにおいてさらに精製せずに使用した。
【0249】
29.4:4−(4−メトキシ−ベンゾイル)−ピペリジン−1−カルボン酸[2−(4−オキソ−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イル)−エチル]−アミド
化合物29.3(206.0mg)を、水酸化ナトリウム溶液(2N;1.0mL)中で、100℃で30分間撹拌した。反応混合物を、室温に冷却し、2N HCl溶液で中和し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、吸引によって濾過し、蒸発乾固させた。残留物を、アセトニトリルで粉末にし、吸引によって濾過し、少量のアセトニトリルで洗浄し、高度の真空下で80℃で2時間乾燥した。収量:77mg(45%)の無色固体;LC/MS(A)、Rt:1.82;(M+H) 435.2
【0250】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ12.14 (s, 1H), 8.07 (dd, J = 7.9, 1.2 Hz, 1H), 7.97 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 7.85-7.67 (m, 1H), 7.59 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.53-7.29 (m, 1H), 7.05 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 6.61 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 3.94 (d, J = 13.3 Hz, 2H), 3.84 (s, 3H), 3.63-3.41 (m, 3H), 2.83 (t, J = 11.6 Hz, 2H), 2.75 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 1.67 (d, J = 11.0 Hz, 2H), 1.40 (qd, J = 12.8, 3.8 Hz, 2H).
【0251】
例30:4−(4−メトキシ−ベンゾイル)−ピペリジン−1−カルボン酸メチル−[2−(4−オキソ−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イル)−エチル]−アミド(「C30」)
【化61】
30.1:[2−(2−カルバモイル−フェニルカルバモイル)−エチル]−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル
2−アミノベンズアミド(250.00mg;1.836mmol)、3−[(tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ]プロパン酸(410.5mg;2.020mmol)および[ジメチルアミノ(トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イルオキシ)メチレン]−ジメチル−アンモニウムヘキサフルオロホスファート(HATU)(1.047g;2.754mmol)を、DMF(3.0mL)に懸濁させた。N−エチルジイソプロピルアミン(0.94mL;5.509mmol)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。透明な茶色の溶液が数分後に生成し、それを室温でさらに30分間撹拌した。
【0252】
反応混合物を、水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を、各々5%クエン酸溶液、飽和NaHCO3溶液およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、吸引によって濾過し、蒸発乾固させた。残留物(672mgの茶色固体;LC/MS(A)、Rt:1.81分;(M(−BOC)+H) 222.1)を、次のステップにおいてさらに精製せずに使用した。
【0253】
30.2:メチル−[2−(4−オキソ−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イル)−エチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル
化合物30.1(672.0mg)を、水酸化ナトリウム溶液(2N;4.9mL)中で、100℃で30分間撹拌した。反応混合物を、室温に冷却し、2N HCl溶液で中和し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、吸引によって濾過し、蒸発乾固させた。固体残留物を、アセトニトリルで粉末にし、吸引によって濾過し、少量のアセトニトリルで洗浄し、乾燥した。収量:443mg(75%)の無色固体;LC/MS(A)、Rt:1.73分;(M+H) 304.2
【0254】
30.3:2−[2−(メチルアミノ)エチル]−3H−キナゾリン−4−オン、二塩酸塩
化合物30.2(443.0mg;1.460mmol)を、1,4−ジオキサン(5.0mL)に懸濁させた。HClを1,4−ジオキサンに溶解した溶液(4M、7.302ml;29.207mmol)および水(1.0mL)を加え、懸濁液を室温で1時間撹拌した。反応混合物を蒸発乾固させ、残留物を凍結乾燥した。収量:402mg(100%)の無色固体;LC/MS(A)、Rt:0.85;(M+H) 204.2
【0255】
30.4:4−(4−メトキシ−ベンゾイル)−ピペリジン−1−カルボン酸メチル−[2−(4−オキソ−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イル)−エチル]−アミド
(4−メトキシ−フェニル)−ピペリジン−4−イル−メタノン;塩酸塩(200.0mg;0.782mmol)を、乾燥THF(5.0mL)に懸濁させた。N−エチルジイソプロピルアミン(0.54mL;3.128mmol)を加え、混合物を0℃まで冷却した。THF(1.0mL)に溶解したビス(トリクロロメチル)カーボナート(243.7mg;0.821mmol)の溶液を、3分の期間にわたって滴加し、混合物を、0〜5℃で30分間撹拌した。化合物30.3(216.0mg;0.782mmol)を加え、続いて水酸化ナトリウム溶液(2N;1.17mL;2.346mmol)をゆっくり加えた。
【0256】
透明な淡黄色の溶液を、室温で3時間撹拌した。さらなる水酸化ナトリウム溶液(2N;0.60mL;1.200mmol)を加え、混合物を室温で2.5時間撹拌した。反応混合物を、水(30mL)および酢酸エチル(30mL)で希釈した。2つの層の間に、淡黄色沈殿物が生成した。それを、吸引によって濾別し、水および少量のアセトニトリルで洗浄し、フラッシュクロマトグラフィー(Companion RF;24gのSi50シリカゲルカラム)により精製した。収量:81.5mg(23%)の淡黄色固体;LC/MS(A)、Rt:1.91分;(M+H) 449.2
【0257】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ12.22 (s, 1H), 8.06 (dd, J = 7.9, 1.2 Hz, 1H), 8.00-7.89 (m, 2H), 7.75 (ddd, J = 8.5, 7.2, 1.5 Hz, 1H), 7.58 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.50-7.37 (m, 1H), 7.11-6.95 (m, 2H), 3.84 (s, 3H), 3.56 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 3.53-3.41 (m, 3H), 2.85 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 2.82 (s, 3H), 2.81-2.73 (m, 2H), 1.62 (d, J = 10.8 Hz, 2H), 1.45 (qd, J = 12.6, 3.6 Hz, 2H).
【0258】
例31:4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニル)−ピペリジン−1−カルボン酸メチル−[2−(4−オキソ−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イル)−エチル]−アミド(「C31」)
【化62】
化合物30.3(180.3mg;0.653mmol)およびB1(150.0mg;0.653mmol)を用いた、例30について記載したとおりの調製。収量:40mg(14%)の淡緑色固体;LC/MS(A)、Rt:1.52分;(M+H) 423.2
【0259】
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ12.20 (s, 1H), 8.39 (s, 1H), 8.06 (dd, J = 7.9, 1.3 Hz, 1H), 7.92 (s, 1H), 7.81-7.71 (m, 1H), 7.58 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.44 (t, J = 7.1 Hz, 1H), 3.87 (s, 3H), 3.56 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 3.46 (d, J = 13.2 Hz, 2H), 3.07 (tt, J = 11.7, 3.6 Hz, 1H), 2.90-2.78 (m, 5H), 2.71 (t, J = 11.5 Hz, 2H), 1.62 (d, J = 10.6 Hz, 2H), 1.55-1.38 (m, 2H).
【0260】
以下の例を、同様に調製する
【化63】
【0263】
以下の誘導体を、同様に調製した:
例32:4−{1−[3,3−ジメチル−4−(4−オキソ−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イル)−ブチリル]−ピペリジン−4−カルボニル}−安息香酸メチルエステル(「C32」)
【化66】
収量:110mg(100%)の無色固体;LC/MS(A)、Rt:2.19分;(M+H) 490.2;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ12.46 (s, 1H), 8.16-8.07 (m, 5H), 7.78 (td, J = 7.8, 7.3, 1.5 Hz, 1H), 7.62 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.50-7.45 (m, 1H), 4.54 (d, J = 13.0 Hz, 1H), 4.14 (d, J = 13.5 Hz, 1H), 3.91 (s, 3H), 3.78 (tt, J = 11.1, 3.4 Hz, 1H), 3.30-3.23 (m, 1H), 2.85 (t, J = 11.6 Hz, 1H), 2.72 (d, J = 13.0 Hz, 1H), 2.67 (d, J = 13.0 Hz, 1H), 2.50 (s, 2H), 1.87 (t, J = 14.0 Hz, 2H), 1.54 (qd, J = 12.6, 3.6 Hz, 1H), 1.43 (qd, J = 12.7, 3.8 Hz, 1H), 1.10 (s, 3H), 1.09 (s, 3H).
【0264】
例33:4−{1−[3,3−ジメチル−4−(4−オキソ−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イル)−ブチリル]−ピペリジン−4−カルボニル}−安息香酸(「C33」)
【化67】
収量:65.5mg(75%)の無色固体;LC/MS(A)、Rt:1.92分;(M+H) +476.2
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ13.33 (s, br, 1H), 12.47 (s, 1H), 8.14-8.05 (m, 5H), 7.81-7.74 (m, 1H), 7.62 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.50-7.44 (m, 1H), 4.54 (d, J = 12.9 Hz, 1H), 4.13 (d, J = 13.5 Hz, 1H), 3.78 (tt, J = 11.1, 3.4 Hz, 1H), 3.29-3.22 (m, 1H), 2.85 (t, J = 11.6 Hz, 1H), 2.72 (d, J = 13.0 Hz, 1H), 2.67 (d, J = 13.0 Hz, 1H), 2.50 (s, 2H), 1.94-1.81 (m, 2H), 1.54 (qd, J = 12.9, 12.5, 3.4 Hz, 1H), 1.43 (qd, J = 12.8, 3.8 Hz, 1H), 1.10 (s, 3H), 1.09 (s, 3H).
【0265】
例34:3−{1−[3,3−ジメチル−4−(4−オキソ−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イル)−ブチリル]−ピペリジン−4−カルボニル}−安息香酸メチルエステル(「C34」)
【化68】
収量:82mg(75%)の無色固体;LC/MS(A)、Rt:2.17分;(M+H) 490.2
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ12.48 (s, 1H), 8.49 (t, J = 1.6 Hz, 1H), 8.31 (dt, J = 7.8, 1.3 Hz, 1H), 8.22 (dt, J = 7.8, 1.3 Hz, 1H), 8.10 (dd, J = 7.9, 1.3 Hz, 1H), 7.78 (ddd, J = 8.5, 7.2, 1.6 Hz, 1H), 7.73 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.62 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.47 (ddd, J = 8.1, 7.2, 1.0 Hz, 1H), 4.54 (d, J = 13.1 Hz, 1H), 4.13 (d, J = 13.5 Hz, 1H), 3.92 (s, 3H), 3.81 (tt, J = 11.1, 3.6 Hz, 1H), 3.34-3.25 (m, 1H), 2.87 (t, J = 11.6 Hz, 1H), 2.72 (d, J = 13.0 Hz, 1H), 2.67 (d, J = 13.0 Hz, 1H), 2.50 (s, 2H), 1.92-1.82 (m, 2H), 1.55 (qd, J = 12.7, 3.6 Hz, 1H), 1.44 (qd, J = 12.8, 3.8 Hz, 1H), 1.10 (s, 3H), 1.09 (s, 3H).
【0266】
例35:3−{1−[3,3−ジメチル−4−(4−オキソ−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イル)−ブチリル]−ピペリジン−4−カルボニル}−安息香酸(「C35」)
【化69】
収量:62mg(92%)の無色固体;LC/MS(A)、Rt:1.92分;(M+H) +476.2
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ13.30 (s, br, 1H), 12.48 (s, 1H), 8.49 (t, J = 1.6 Hz, 1H), 8.27 (dt, J = 7.8, 1.3 Hz, 1H), 8.20 (dt, J = 7.7, 1.3 Hz, 1H), 8.10 (dd, J = 7.9, 1.3 Hz, 1H), 7.78 (ddd, J = 8.5, 7.2, 1.6 Hz, 1H), 7.70 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.62 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.47 (ddd, J = 8.0, 7.2, 1.0 Hz, 1H), 4.54 (d, J = 13.0 Hz, 1H), 4.13 (d, J = 13.5 Hz, 1H), 3.81 (tt, J = 11.1, 3.6 Hz, 1H), 3.35-3.25 (m, 1H), 2.87 (t, J = 11.6 Hz, 1H), 2.72 (d, J = 13.0 Hz, 1H), 2.67 (d, J = 13.0 Hz, 1H), 2.50 (s, 2H), 1.93-1.81 (m, 2H), 1.56 (qd, J = 12.6, 3.5 Hz, 1H), 1.44 (qd, J = 12.8, 3.8 Hz, 1H), 1.10 (s, 3H), 1.09 (s, 3H).
【0267】
例36:3−{1−[3,3−ジメチル−4−(8−メチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イル)−ブチリル]−ピペリジン−4−カルボニル}−安息香酸メチルエステル(「C36」)
【化70】
収量:99mg(91%)の無色固体;LC/MS(A)、Rt:2.43分;(M+H) 504.3
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ12.34 (s, 1H), 8.48 (t, J = 1.6 Hz, 1H), 8.30 (dt, J = 7.8, 1.3 Hz, 1H), 8.22 (dt, J = 7.8, 1.3 Hz, 1H), 7.95-7.92 (m, 1H), 7.73 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.64 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 7.34 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 4.52 (d, J = 13.1 Hz, 1H), 4.10 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 3.91 (s, 3H), 3.79 (tt, J = 11.1, 3.4 Hz, 1H), 3.26 (t, J = 10.0 Hz, 1H), 2.84 (t, J = 11.5 Hz, 1H), 2.73 (s, 2H), 2.61-2.44 (m, 5H, overlap with DMSO), 1.85 (t, J = 12.6 Hz, 2H), 1.61-1.47 (m, 1H), 1.47-1.35 (m, 1H), 1.11 (s, 6H).
【0268】
例37:3−{1−[3,3−ジメチル−4−(8−メチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イル)−ブチリル]−ピペリジン−4−カルボニル}−安息香酸(「C37」)
【化71】
収量:65mg(80%)の無色固体;LC/MS(A)、Rt:2.18分;(M+H) 490.2
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ13.30 (s, br, 1H), 12.34 (s, 1H), 8.48 (s, 1H), 8.26 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.22-8.16 (m, 1H), 7.96-7.91 (m, 1H), 7.70 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.64 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 7.34 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 4.52 (d, J = 13.0 Hz, 1H), 4.10 (d, J = 13.5 Hz, 1H), 3.78 (tt, J = 11.1, 3.5 Hz, 1H), 3.29-3.21 (m, 1H, 水とオーバーラップ), 2.84 (t, J = 11.5 Hz, 1H), 2.73 (s, 2H), 2.57-2.47 (m, 5H, DMSOとオーバーラップ), 1.90-1.80 (m, 2H), 1.53 (q, J = 11.3 Hz, 1H), 1.47-1.31 (m, 1H), 1.11 (s, 6H).
【0269】
例38:4−{1−[3,3−ジメチル−4−(4−オキソ−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イル)−ブチリル]−ピペリジン−4−カルボニル}−2−メチル−安息香酸メチルエステル(「C38」)
【化72】
収量:51mg(49%)の薄茶色固体;LC/MS(A)、Rt:2.30分;(M+H) 504.3
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ12.48 (s, 1H), 8.10 (dd, J = 7.9, 1.3 Hz, 1H), 7.96-7.88 (m, 3H), 7.81-7.76 (m, 1H), 7.62 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.50-7.45 (m, 1H), 4.54 (d, J = 13.1 Hz, 1H), 4.13 (d, J = 13.5 Hz, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.77 (tt, J = 11.1, 3.5 Hz, 1H), 3.30-3.18 (m, 1H), 2.85 (t, J = 11.6 Hz, 1H), 2.78-2.64 (m, 2H), 2.59 (s, 3H), 2.53-2.48 (m, 2H, DMSOとオーバーラップ), 1.90-1.80 (m, 2H), 1.59-1.47 (m, 1H), 1.42 (qd, J = 12.8, 3.8 Hz, 1H), 1.11-1.04 (m, 6H).
【0270】
例39:4−{1−[3,3−ジメチル−4−(4−オキソ−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イル)−ブチリル]−ピペリジン−4−カルボニル}−2−メチル−安息香酸(「C39」)
【化73】
収量:24mg(63%)の薄茶色固体;LC/MS(A)、Rt:2.01分;(M+H) 490.2
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ13.17 (s, br, 1H), 12.47 (s, 1H), 8.09 (dd, J = 7.9, 1.3 Hz, 1H), 7.94-7.85 (m, 3H), 7.77 (td, J = 7.8, 7.2, 1.5 Hz, 1H), 7.61 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.49-7.43 (m, 1H), 4.53 (d, J = 13.0 Hz, 1H), 4.12 (d, J = 13.4 Hz, 1H), 3.76 (tt, J = 11.1, 3.5 Hz, 1H), 3.35-3.21 (m, 1H), 2.84 (t, J = 11.6 Hz, 1H), 2.71 (d, J = 13.0 Hz, 1H), 2.66 (d, J = 13.1 Hz, 1H), 2.58 (s, 3H), 2.49 (s, 2H), 1.91-1.79 (m, 2H), 1.52 (qd, J = 12.7, 3.5 Hz, 1H), 1.41 (qd, J = 12.8, 3.8 Hz, 1H), 1.09 (s, 3H), 1.08 (s, 3H).
【0271】
例40:4−{1−[3,3−ジメチル−4−(8−メチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イル)−ブチリル]−ピペリジン−4−カルボニル}−2−メチル−安息香酸メチルエステル(「C40」)
【化74】
収量:101mg(98%)の無色固体;LC/MS(A)、Rt:2.55分;(M+H) 518.2
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ 12.34 (s, 1H), 7.96-7.88 (m, 4H), 7.64 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 7.34 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 4.52 (d, J = 13.0 Hz, 1H), 4.10 (d, J = 13.5 Hz, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.75 (tt, J = 11.0, 3.3 Hz, 1H), 3.28-3.16 (m, 1H), 2.82 (t, J = 11.7 Hz, 1H), 2.73 (s, 2H), 2.59 (s, 3H), 2.55-2.49 (m, 5H, DMSOとオーバーラップ), 1.90-1.80 (m, 2H), 1.59-1.45 (m, 1H), 1.45-1.31 (m, 1H), 1.11 (s, 6H).
【0272】
例41:4−{1−[3,3−ジメチル−4−(8−メチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イル)−ブチリル]−ピペリジン−4−カルボニル}−2−メチル−安息香酸(「C41」)
【化75】
収量:70mg(84%)の無色固体;LC/MS(A)、Rt:2.25分;(M+H) 504.3
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ13.17 (s, br, 1H), 12.34 (s, 1H), 7.95-7.84 (m, 4H), 7.63 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.33 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 4.51 (d, J = 12.9 Hz, 1H), 4.09 (d, J = 13.4 Hz, 1H), 3.73 (tt, J = 11.1, 3.4 Hz, 1H), 3.30-3.17 (m, 1H), 2.81 (t, J = 11.6 Hz, 1H), 2.72 (s, 2H), 2.58 (s, 3H), 2.57-2.49 (m, 5H), 1.89-1.77 (m, 2H), 1.50 (qd, J = 12.9, 3.6 Hz, 1H), 1.38 (qd, J = 12.7, 3.8 Hz, 1H), 1.10 (s, 6H).
【0273】
例42:3−{1−[(R)−3−メチル−4−(8−メチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イル)−ブチリル]−ピペリジン−4−カルボニル}−安息香酸メチルエステル(「C42」)
【化76】
例43:3−{1−[(S)−3−メチル−4−(8−メチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イル)−ブチリル]−ピペリジン−4−カルボニル}−安息香酸メチルエステル(「C43」)
【化77】
A12(83.0mg;0.317mmol)およびB7(100.0mg;0.343mmol)を、例1について記載したとおりにカップリングさせた。収量:151mg(97%)の茶色油。
【0274】
エナンチオマーの予備分離を、SFC(カラム:ChiralPak AD-H;溶離剤:CO
2:メタノール(0.5%ジエチルアミン含有)−60:40)によって行った。合わせた画分を蒸発乾固させ、凍結乾燥した。
【0275】
例42:15mgの淡黄色固体;LC/MS(A)、Rt:2.24分;(M+H) 490.2;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ12.12 (s, 1H), 8.45 (t, J = 1.3 Hz, 1H), 8.27 (dt, J = 7.8, 1.3 Hz, 1H), 8.20 (dt, J = 7.7, 1.2 Hz, 1H), 7.91 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.71 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.62 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.32 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 4.35 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 4.00-3.83 (m, 4H), 3.81-3.66 (m, 1H), 3.21 (t, J = 12.9 Hz, 1H), 2.73 (q, J = 10.8 Hz, 1H), 2.67-2.43 (m, 7H), 2.34-2.20 (m, 1H), 1.85-1.73 (m, 2H), 1.58-1.43 (m, 1H), 1.40-1.20 (m, 1H), 0.98 (d, J = 6.0 Hz, 3H).
例43:15mgの淡黄色固体;LC/MS(A)、Rt:2.24分;(M+H) 490.2;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ12.12 (s, 1H), 8.45 (t, J = 1.5 Hz, 1H), 8.28 (dt, J = 7.8, 1.3 Hz, 1H), 8.20 (dt, J = 7.7, 1.2 Hz, 1H), 7.91 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.71 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.62 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.32 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 4.35 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 4.00-3.83 (m, 4H), 3.80-3.69 (m, 1H), 3.26-3.13 (m, 1H), 2.80-2.68 (m, 1H), 2.68-2.41 (m, 7H), 2.36-2.21 (m, 1H), 1.87-1.71 (m, 2H), 1.58-1.43 (m, 1H), 1.39-1.20 (m, 1H), 0.98 (d, J = 6.0 Hz, 3H).
【0276】
例44:3−{1−[(R)−3−メチル−4−(8−メチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イル)−ブチリル]−ピペリジン−4−カルボニル}−安息香酸(「C44」)
【化78】
収量:42mg(36%)の薄茶色固体;LC/MS(A)、Rt:2.00分;(M+H) +476.2
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ13.29 (s, br, 1H), 12.13 (s, 1H), 8.46 (s, 1H), 8.24 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.19 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.92 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.69 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.63 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.33 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 4.41-4.30 (m, 1H), 3.95 (t, J = 12.9 Hz, 1H), 3.75 (t, J = 10.6 Hz, 1H), 3.26-3.13 (m, 1H, 水とオーバーラップ), 2.74 (q, J = 10.8 Hz, 1H), 2.69-2.61 (m, 1H), 2.61-2.47 (m, 6H, DMSOとオーバーラップ), 2.36-2.23 (m, 1H), 1.81 (t, J = 11.4 Hz, 2H), 1.59-1.44 (m, 1H), 1.42-1.27 (m, 1H), 0.99 (d, J = 6.0 Hz, 3H).
【0277】
例45:3−{1−[(S)−3−メチル−4−(8−メチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イル)−ブチリル]−ピペリジン−4−カルボニル}−安息香酸(「C45」)
【化79】
収量:41mg(34%)の薄茶色固体;LC/MS(A)、Rt:2.00分;(M+H) +476.2
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ13.32 (s, br, 1H), 12.13 (s, 1H), 8.46 (s, 1H), 8.22-8.14 (m, 2H), 7.92 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.69-7.59 (m, 2H), 7.33 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 4.37 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 3.95 (t, J = 12.8 Hz, 1H), 3.74 (t, J = 10.4 Hz, 1H), 3.50-3.04 (m, 1H, HDOとオーバーラップ), 2.74 (q, J = 11.1 Hz, 1H), 2.70-2.60 (m, 1H), 2.60-2.44 (m, 6H, DMSOとオーバーラップ), 2.35-2.20 (m, 1H), 1.80 (t, J = 11.5 Hz, 2H), 1.59-1.44 (m, 1H), 1.41-1.23 (m, 1H), 0.99 (d, J = 5.9 Hz, 3H).
【0278】
例46:3−{1−[(R)−4−(6−フルオロ−8−メチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イル)−3−メチル−ブチリル]−ピペリジン−4−カルボニル}−安息香酸(「C46」)
【化80】
収量:24mg(42%)の無色固体;LC/MS(A)、Rt:2.08分;(M+H) 494.2
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ14.01-12.50 (m, 1H), 12.26 (s, 1H), 8.47-8.44 (m, 1H), 8.22-8.16 (m, 2H), 7.66 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.59-7.52 (m, 2H), 4.39-4.30 (m, 1H), 3.99-3.89 (m, 1H), 3.78-3.69 (m, 1H), 3.26-3.16 (m, 1H), 2.78-2.68 (m, 1H), 2.66-2.60 (m, 1H), 2.59-2.51 (m, 6H), 2.34-2.21 (m, 1H), 1.85-1.74 (m, 2H), 1.56-1.44 (m, 1H), 1.38-1.25 (m, 1H), 0.97 (d, J = 5.8 Hz, 3H).
【0279】
例47:3−{1−[(S)−4−(6−フルオロ−8−メチル−4−オキソ−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イル)−3−メチル−ブチリル]−ピペリジン−4−カルボニル}−安息香酸(「C47」)
【化81】
収量:37mg(67%)の無色固体;LC/MS(A)、Rt:2.09分;(M+H) 494.1
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ13.26 (s, 1H), 12.26 (s, 1H), 8.47-8.43 (m, 1H), 8.26-8.21 (m, 1H), 8.20-8.16 (m, 1H), 7.68 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.59-7.52 (m, 2H), 4.34 (d, J = 12.6 Hz, 1H), 3.94 (t, J = 12.5 Hz, 1H), 3.74 (t, J = 11.3 Hz, 1H), 3.21 (t, J = 12.9 Hz, 1H), 2.73 (q, J = 11.9, 11.5 Hz, 1H), 2.67-2.55 (m, 3H), 2.52 (s, 3H), 2.50-2.43 (m, 1H), 2.34-2.20 (m, 1H), 1.85-1.73 (m, 2H), 1.58-1.43 (m, 1H), 1.39-1.22 (m, 1H), 0.97 (d, J = 5.5 Hz, 3H).
【0280】
例48:2−{4−[4−(4−ジメチルアミノメチル−ベンゾイル)−ピペリジン−1−イル]−2,2−ジメチル−4−オキソ−ブチル}−3H−キナゾリン−4−オン(「C48」)
【化82】
A1(125.5mg;0.317mmol)およびB8(150.0mg;0.530mmol)を、例1について記載したとおりにカップリングさせた。収量:38mg(16%)の無色固体;LC/MS(A)、Rt:1.55分;(M+H) 489.3
【0281】
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ12.48 (s, 1H), 8.09 (dd, J = 8.0, 1.5 Hz, 1H), 7.99-7.95 (m, 2H), 7.79-7.75 (m, 1H), 7.62-7.59 (m, 1H), 7.48-7.44 (m, 3H), 4.57-4.51 (m, 1H), 4.16-4.09 (m, 1H), 3.76-3.69 (m, 1H), 3.52-3.44 (m, 2H), 3.29-3.22 (m, 1H), 2.87-2.80 (m, 1H), 2.73-2.64 (m, 2H), 2.49-2.47 (m, 2H), 2.17 (s, 6H), 1.89-1.79 (m, 2H), 1.58-1.49 (m, 1H), 1.47-1.36 (m, 1H), 1.09 (s, 3H), 1.08 (s, 3H).
【0282】
例49:3−{2,2−ジメチル−4−[4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−4−オキソ−ブチル}−2H−イソキノリン−1−オン(「C49」)
【化83】
A14(22.0mg;0.085mmol)およびB1(23.4mg;0.102mmol)を、例1について記載したとおりにカップリングさせた。収量:22mg(60%)の無色固体;LC/MS(A)、Rt:2.08分;(M+H) 435.3
【0283】
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ11.64 (s, 1H), 8.45 (s, 1H), 8.15-8.12 (m, 1H), 7.98-7.97 (m, 1H), 7.68-7.62 (m, 1H), 7.59-7.55 (m, 1H), 7.44-7.39 (m, 1H), 6.35-6.32 (m, 1H), 4.61-4.55 (m, 1H), 4.16-4.09 (m, 1H), 3.88 (s, 3H), 3.32-3.24 (m, 1H), 3.23-3.16 (m, 1H), 2.79 (td, J = 12.7, 2.8 Hz, 1H), 2.61-2.52 (m, 2H), 2.34 (s, 2H), 1.88-1.77 (m, 2H), 1.56-1.47 (m, 1H), 1.47-1.38 (m, 1H), 1.05-1.00 (m, 6H).
【0284】
例50:3−{(S)−2−メチル−4−[4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−4−オキソ−ブチル}−2H−イソキノリン−1−オン(「C50」)
【化84】
例51:3−{(R)−2−メチル−4−[4−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−4−オキソ−ブチル}−2H−イソキノリン−1−オン(「C51」)
【化85】
A15(118.2mg;0.482mmol)およびB1(110.7mg;0.482mmol)を、例1について記載したとおりにカップリングさせた。収量:140mg68%)の淡黄色泡状物質
【0285】
エナンチオマーの予備分離を、SFC(カラム:ChiralPak AD-H;溶離剤:CO
2:2−プロパノール(0.5%ジエチルアミンを含有)−60:40)によって行った。合わせた画分を蒸発乾固させ、凍結乾燥した。
【0286】
例50:57mgの無色固体;LC/MS(A)、Rt:1.83分;(M+H) 421.3;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ11.24 (s, 1H), 8.44 (s, 1H), 8.13 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.96 (s, 1H), 7.65 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.57 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.45-7.38 (m, 1H), 6.34 (s, 1H), 4.47-4.35 (m, 1H), 3.99-3.83 (m, 4H), 3.23 (t, J = 10.6 Hz, 1H), 3.12 (t, J = 12.9 Hz, 1H), 2.67 (t, J = 12.5 Hz, 1H), 2.56-2.50 (m, 1H), 2.43-2.16 (m, 4H), 1.76 (d, J = 12.7 Hz, 2H), 1.49 (qd, J = 12.7, 3.8 Hz, 1H), 1.42-1.24 (m, 1H), 0.95-0.89 (m, 3H).
例51:52mgの無色固体;LC/MS(A)、Rt:1.83分;(M+H) 421.2;
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ11.24 (s, 1H), 8.44 (s, 1H), 8.13 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.96 (s, 1H), 7.65 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.57 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.41 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 6.34 (s, 1H), 4.46-4.37 (m, 1H), 3.98-3.84 (m, 4H), 3.23 (t, J = 10.6 Hz, 1H), 3.12 (t, J = 12.9 Hz, 1H), 2.67 (t, J = 12.5 Hz, 1H), 2.56-2.48 (m, 1H), 2.43-2.17 (m, 4H), 1.76 (d, J = 12.7 Hz, 2H), 1.49 (qd, J = 12.7, 3.7 Hz, 1H), 1.40-1.25 (m, 1H), 0.95-0.89 (m, 3H).
【0287】
例52:4−{1−[3,3−ジメチル−4−(1−オキソ−1,2−ジヒドロ−イソキノリン−3−イル)−ブチリル]−ピペリジン−4−カルボニル}−安息香酸(「C52」)
【化86】
収量:53mg(84%)の無色固体;LC/MS(A)、Rt:2.22分;(M+H) 475.2
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ13.31 (s, 1H), 11.62 (s, 1H), 8.15-8.06 (m, 5H), 7.67-7.63 (m, 1H), 7.59-7.55 (m, 1H), 7.43-7.39 (m, 1H), 6.35-6.31 (m, 1H), 4.60-4.54 (m, 1H), 4.17-4.10 (m, 1H), 3.82-3.74 (m, 1H), 3.31-3.22 (m, 1H), 2.91-2.83 (m, 1H), 2.62-2.53 (m, 2H), 2.38-2.31 (m, 2H), 1.94-1.82 (m, 2H), 1.58-1.48 (m, 1H), 1.48-1.38 (m, 1H), 1.03 (s, 3H), 1.03 (s, 3H).
【0288】
例53:3−{1−[3,3−ジメチル−4−(1−オキソ−1,2−ジヒドロ−イソキノリン−3−イル)−ブチリル]−ピペリジン−4−カルボニル}−安息香酸(「C53」)
【化87】
収量:56mg(56%)の無色固体;LC/MS(A)、Rt:2.21分;(M+H) 475.2
1H NMR (500 MHz, DMSO-d
6) δ13.27 (s, 1H), 11.63 (s, 1H), 8.50-8.47 (m, 1H), 8.26 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 8.21-8.18 (m, 1H), 8.15-8.11 (m, 1H), 7.69 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.67-7.62 (m, 1H), 7.57 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.44-7.39 (m, 1H), 6.34-6.31 (m, 1H), 4.60-4.54 (m, 1H), 4.16-4.10 (m, 1H), 3.84-3.77 (m, 1H), 3.35-3.27 (m, 1H), 2.93-2.86 (m, 1H), 2.61-2.53 (m, 2H), 2.38-2.32 (m, 2H), 1.93-1.82 (m, 2H), 1.60-1.49 (m, 1H), 1.49-1.40 (m, 1H), 1.06-1.00 (m, 6H).
【0289】
以下の例は、医薬に関する:
例A:注射バイアル
100gの式Iで表される活性成分および5gのリン酸水素二ナトリウムを3lの2回蒸留水に溶解させた溶液を、2N塩酸を用いてpH6.5に調整し、滅菌濾過し、注射バイアル中に移し、滅菌条件下で凍結乾燥させ、滅菌条件下で密封する。各々の注射バイアルは、5mgの活性成分を含む。
【0290】
例B:坐剤
20gの式Iで表される活性成分の100gの大豆レシチンおよび1400gのココアバターとの混合物を、溶融し、型中に注入し、放冷する。各々の坐剤は、20mgの活性成分を含有する。
【0291】
例C:溶液
940mlの2回蒸留水中の1gの式Iで表される活性成分、9.38gのNaH2PO4・2H2O、28.48gのNa2HPO4・12H2Oおよび0.1gの塩化ベンザルコニウムから、溶液を調製する。pHを6.8に調整し、溶液を1lにし、放射線により滅菌する。この溶液を、点眼剤の形態で用いることができる。
【0292】
例D:軟膏
500mgの式Iで表される活性成分を、99.5gのワセリンと、無菌条件下で混合する。
【0293】
例E:錠剤
1kgの式Iで表される活性成分、4kgのラクトース、1.2kgのジャガイモデンプン、0.2kgのタルクおよび0.1kgのステアリン酸マグネシウムの混合物を、慣用の方法で圧縮して、錠剤を得、各々の錠剤が10mgの活性成分を含有するようにする。
【0294】
例F:糖衣錠
例Eと同様にして、錠剤を圧縮し、次に、慣用の方法で、スクロース、ジャガイモデンプン、タルク、トラガカントおよび染料の被膜で被覆する。
【0295】
例G:カプセル
2kgの式Iで表される活性成分を、硬質ゼラチンカプセル中に、慣用の方法で導入して、各々のカプセルが20mgの活性成分を含むようにする。
【0296】
例H:アンプル
1kgの式Iで表される活性成分を60lの2回蒸留水中に溶解させた溶液を、滅菌濾過し、アンプル中に移送し、滅菌条件下で凍結乾燥させ、滅菌条件下で密封する。各々のアンプルは、10mgの活性成分を含む。