(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記結像光学ユニット(21)の前記ミラーの前記使用反射面は、前記第2の直交物体視野座標と平行に延びる像視野座標(y)の方向に2000mmよりも小さいエッジ長さを有する直方体内に受け入れることができることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の結像光学ユニット。
【発明を実施するための形態】
【0022】
マイクロリソグラフィ投影露光装置1は、照明光又は結像光3のための光源2を有する。光源2は、例えば5nmと30nmの間、特に5nmと15nmの間の波長範囲内の光を生成するEUV光源である。光源2は、プラズマベースの光源(レーザ生成プラズマ(LPP)、ガス放電生成プラズマ(GDP))、又は他にシンクロトロンベースの光源、例えば自由電子レーザ(FEL)とすることができる。特に、光源2は、13.5nmの波長を有する光源又は6.9nmの波長を有する光源とすることができる。他のEUV波長も可能である。一般的に、投影露光装置1内で誘導される照明光3に対して、任意の波長、例えば、可視波長、又は他にマイクロリソグラフィ(例えば、DUV、深紫外)での使用を見出すことができ、適切なレーザ光源及び/又はLED光源がそれに対して利用可能な他の波長(例えば、365nm、248nm、193nm、157nm、129nm、109nm)さえも可能である。
図1には、照明光3のビーム経路を非常に概略的に描いている。
【0023】
照明光学ユニット6は、照明光3を光源2から物体平面5内の物体視野4へと誘導する役割を果たす。物体視野4は、投影光学ユニット又は結像光学ユニット7を用いて像平面9内の像視野8へと事前決定縮小スケールで結像される。
【0024】
投影露光装置1及び投影光学ユニット7の様々な実施形態の説明を容易にするために、直交xyz座標系を図面内に示し、この座標系から、図に例示する構成要素のそれぞれの位置関係が明らかである。
図1では、x方向は作図面に対して垂直にその中に入り込むように延びる。y方向は左に向かって延び、z方向は上方に延びる。
【0025】
投影光学ユニット7では、物体視野4及び像視野8は、曲った又は湾曲した実施形態、特に部分リングに成形された実施形態を有する。像視野8の絶対曲率半径は81mmである。これに代えて、物体視野4及び像視野8を矩形形状で具現化することができる。物体視野4及び像視野8は1よりも大きいx/yアスペクト比を有する。従って物体視野4は、x方向に長めの物体視野寸法を有し、y方向に短めの物体視野寸法を有する。これらの物体視野寸法は視野座標x及びyに沿って延びる。
【0026】
従って物体視野4は、第1の大きめ(長め)の物体視野寸法に沿って第1の直交物体視野座標xにより、かつ第2の小さめ(短め)の物体視野寸法に沿って第2の直交物体視野座標yによって張られる。これら2つの物体視野座標x及びyに対して垂直な第3の直交座標zを下記では法線座標とも呼ぶ。
【0027】
第1の物体視野座標xと法線座標zとは、下記でサジタル平面とも呼ぶ第1の結像光平面xzを張る。第1の結像光平面xzを張る座標x及びzは、大きめの物体視野寸法xを含む。
【0028】
第2の物体視野座標yと法線座標zは、下記で子午平面とも呼ぶ第2の結像光平面yzを張る。
【0029】
図2及びそれ以降に描いている例示的実施形態のうちの1つを投影光学ユニット7に対して用いることができる。
図2に記載の投影光学ユニット7は、第1の結像光平面xz内で4倍だけ、第2の結像光平面yz内で8倍だけ縮小を行う。
【0030】
投影光学ユニット7は、アナモルフィック投影光学ユニットである。2つの結像光平面xz、yz内における他の縮小スケール、例えば、3×、5×、6×、7×、又は他に8×よりも大きい縮小スケールも可能である。これに代えて、投影光学ユニット7は、2つの結像光平面xz、yz内においてそれぞれ同じ縮小スケール、例えば8倍の縮小を有することもできる。この場合、他の縮小スケール、例えば、4×、5×、又は8×よりも大きい縮小スケールさえも可能である。それぞれの縮小スケールは、像反転を引き起こす場合も引き起こさない場合もあり、後にこの像反転を、縮小スケールの適切な符号指定によって解説する。
【0031】
図2に記載の投影光学ユニット7の実施形態では、像平面9は物体平面5と平行に配置される。この場合に結像されるものは、物体視野4と一致するレチクルとも呼ぶ反射マスク10の一セクションである。レチクル10は、レチクルホルダ10aによって担持される。レチクルホルダ10aは、レチクル変位ドライブ10bによって変位される。
【0032】
投影光学ユニット7を用いた結像は、基板ホルダ12によって担持されたウェーハの形態にある基板11の面上で実施される。基板ホルダ12は、ウェーハ変位ドライブ又は基板変位ドライブ12aによって変位される。
【0033】
図1は、レチクル10と投影光学ユニット7の間にこの投影光学ユニット内に入射する照明光3の光線ビーム13、及び投影光学ユニット7と基板11との間に投影光学ユニット7から射出する照明光3の光線ビーム14を略示している。
図1には、投影光学ユニット7の像視野側開口数(NA)を正確な縮尺で再現していない。
【0034】
投影露光装置1はスキャナタイプのものである。投影露光装置1の作動中に、レチクル10と基板11の両方がy方向に走査される。レチクル10及び基板11のy方向の段階的変位が基板11の個々の露光の合間に行われるステッパタイプの投影露光装置1も可能である。これらの変位は、変位ドライブ10b及び12aの適切な起動によって互いに同期して行われる。
【0035】
図2及び
図3は、投影光学ユニット7の第1の実施形態の光学設計を示している。
図2は、投影光学ユニット7を子午断面内に、すなわち、結像光3のビーム経路をyz平面内に示している。子午平面yzを第2の結像光平面とも呼ぶ。
図3は、投影光学ユニット7の結像ビーム経路をサジタル平面xz内に示している。第1の結像光平面xz
HRは、結像光3のビーム経路のそれぞれの場所において、第1の直交物体視野座標xと現在の結像光主伝播方向z
HRとによって張られる。結像光主伝播方向z
HRは、中心視野点の主光線16のビーム方向である。通常は、この結像光主伝播方向z
HRは、ミラーM1からM8における各ミラー反射で変化する。この変化は、それぞれ考慮するミラーM1からM8における第1の直交物体視野座標xの回りの中心視野点の主光線16の偏向角に等しい傾斜角の結像光主伝播方向z
HRの傾斜として説明することができる。以後この第1の結像光平面xz
HRを簡略化目的で第1の結像光平面xzとも呼ぶ。
【0036】
第2の結像光平面yzも同様に、結像光主伝播方向z
HRを含み、第1の結像光平面xz
HRに対して垂直である。
【0037】
投影光学ユニット7は子午平面yz内でのみ折り返されることから、第2の結像光平面yzは子午平面と一致する。
【0038】
図2は、この図のy方向に互いから離間した5つの物体視野点から射出する各場合に3つの個々の光線15のビーム経路を描いている。描いているものは、これら2つの物体視野点の主光線16、すなわち、投影光学ユニット7の瞳平面内の瞳の中心を通過する個々の光線15と、各場合に上側コマ光線及び下側コマ光線とである。物体視野4から発して、主光線16は、物体平面5上の法線との5.4°の角度CRAOを含む。
【0039】
物体平面5は、像平面9と平行に延びる。
【0040】
投影光学ユニット7は、0.55という像側開口数を有する。
【0041】
図2に記載の投影光学ユニット7は、物体視野4を起点として個々の光線15のビーム経路の順番にM1からM8で付番した合計で8つのミラーを有する。
【0042】
図2から
図4は、ミラーM1からM8の算出反射面のセクションを描いている。これらの算出反射面の一部分が用いられる。現実のミラーM1からM8では、反射面のうちでこの実際使用領域に張り出し部を加えたものしか実際には存在しない。これらの使用反射面は、ミラー本体によって公知の方式で担持される。
【0043】
図2に記載の投影光学ユニット7では、ミラーM1、M4、M7、及びM8は、法線入射ミラー、すなわち、結像光3が45℃よりも小さい入射角でその上に入射するミラーとして構成される。従って全体として、
図2に記載の投影光学ユニット7は、4つの法線入射ミラーM1、M4、M7、及びM8を有する。これらの法線入射ミラーをNI(法線入射)ミラーとも呼ぶ。
【0044】
ミラーM2、M3、M5、及びM6は、照明光3のかすめ入射ミラー、すなわち、照明光3が60°よりも大きい入射角でその上に入射するミラーである。かすめ入射ミラーM2、M3及びM5、M6上への結像光3の個々の光線15の典型的な入射角は80°の領域内にある。全体として、
図2に記載の投影光学ユニット7は、正確に4つのかすめ入射ミラーM2、M3、M5、及びM6を有する。これらのかすめ入射ミラーをGI(かすめ入射)ミラーとも呼ぶ。
【0045】
ミラーM2及びM3は、結像光3のビーム経路内に直接に連続して配置されたミラー対を形成する。ミラーM5及びM6も、結像光3のビーム経路内に直接に連続して配置されたミラー対を形成する。
【0046】
一方のミラー対M2、M3ともう一方のミラー対M5、M6とは、個々の光線15の反射角がこれら2つのミラー対のそれぞれのミラーM2、M3及びM5、M6において加算されるように結像光3を反射する。従ってそれぞれのミラー対M2、M3及びM5、M6のそれぞれの2番目のミラーM3及びM6は、それぞれの最初のミラーM2、M5がそれぞれの個々の光線15に対して発揮する偏向効果を高める。ミラー対M2、M3及びM5、M6のミラーのこの配置は、照明光学ユニットに関するDE 10 2009 045 096 A1に説明されているものに対応する。
【0047】
かすめ入射ミラーM2、M3、M5、及びM6の各々は、半径に対して非常に大きい絶対値を有し、すなわち、これらのミラーは平面からの比較的小さい偏位しか持たない。これらのかすめ入射ミラーM2、M3、M5、及びM6の各々は、比較的弱い屈折力、すなわち、全体的に凹又は凸であるミラーよりも低いビーム形成効果しか持たない。ミラーM2、M3、M5、及びM6は、特定の結像収差補正、特に局所結像収差補正に寄与する。
【0048】
下記では、投影光学ユニット7のミラーの偏向効果を特徴付ける目的で、偏向方向をそれぞれ描かれた子午断面に基づいて定義する。例えば
図2に記載の子午断面内でそれぞれの入射ビーム方向に見てそれぞれのミラーの時計方向の偏向効果、すなわち右への偏向を略記号「R」で表記する。一例として、投影光学ユニット7のミラーM2はそのような偏向効果「R」を有する。反時計方向のミラーの偏向効果、すなわち、当該ミラー上にそれぞれ入射するビーム方向から見て左に向かう偏向効果を略記号「L」で表記する。投影光学ユニット7のミラーM1及びM5は、「L」偏向効果の例である。−1°<f<1°が成り立つ折り返し角fを有するミラーの弱い偏向効果又は全く偏向しない効果を略記号「0」で表記する。投影光学ユニット7のミラーM7が「0」偏向効果に関する例である。全体として、投影光学ユニット7は、ミラーM1からM8に関してLRRRLL0Rという偏向効果シーケンスを有する。
【0049】
原理的に、投影光学ユニットの説明する全ての例示的実施形態は、工程における基本結像特性を変化させることなくxz平面と平行に延びる平面に関して鏡像反転させることができる。しかし、この場合に、この鏡像反転は偏向効果シーケンスを必然的に変化させ、投影光学ユニット7からの適切な鏡像反転によって現れる投影光学ユニットの場合はRLLLRR0Lという順番を有する。
【0050】
偏向効果の選択、すなわち、例えば、ミラーM4上へのそれぞれの入射ビームの方向の選択、並びにミラー対M2、M3及びM5、M6の偏向方向の選択は、それぞれ、投影光学ユニット7に対して利用可能な設置空間が効率的に用いられるように行われる。
【0051】
ミラーM1からM8は、結像光3に対するこれらのミラーの反射率を最適化するコーティングを担持する。このコーティングは、ルテニウムコーティング、モリブデンコーティング、又はルテニウムの最上位層を有するモリブデンコーティングとすることができる。かすめ入射ミラーM2、M3、M5、及びM6では、例えば1つのモリブデン段又はルテニウム段を有するコーティングを利用することができる。これらの高反射層、特に法線入射ミラーM1、M4、M7、及びM8のものは、連続する層を異なる材料から製造することができる多段層として構成することができる。交番する材料の層を用いることもできる。典型的な多段層は、それぞれモリブデン層及びシリコン層から生成された二重層を50枚有することができる。
【0052】
投影光学ユニット7の全体反射率を計算する目的で、系伝達率が、誘導光線、すなわち中心物体視野点の主光線の入射角に依存して各ミラー面におけるミラー反射率を決定し、それを乗算によって結合することによって系伝達率を形成することで計算される。
【0053】
反射率計算に関する詳細は、WO 2015/014 753 A1に説明されている。
【0054】
GIミラー(かすめ入射ミラー)における反射に関する更なる情報は、WO 2012/126 867 Aに見出すことができる。NIミラー(法線入射ミラー)における反射に関する更なる情報は、DE 101 55 711 Aに見出すことができる。
【0055】
投影光学ユニット7の全てのミラーM1からM8の反射率の積として現れる投影光学ユニット7の全体反射率、系伝達率、又は全体伝達率は約R=8%である。
【0056】
ミラーM8、すなわち、結像ビーム経路内で像視野8の上流の最後のミラーは、最後から3番目のミラーM6から最後から2番目のミラーM7に向かって反射された結像光3の通過のための通過開口部17を有する。ミラーM8は、通過開口部17の周囲において反射方式で用いられる。他のミラーM1からM7のうちのいずれもが通過開口部を持たず、これらのミラーは、間隙のない連続領域内において反射方式で用いられる。
【0057】
第1の結像光平面xz内において、投影光学ユニット7は、ミラーM6とM7の間の結像光ビーム経路内に正確に1つの第1の平面中間像18を有する。この第1の平面中間像18は、通過開口部17の領域内に位置する。通過開口部17と像視野8の間の距離は、通過開口部17と第1の平面中間像18の間の距離よりも4倍超大きい。
【0058】
第1の結像光平面xz(
図2を参照されたい)に対して垂直な第2の結像光平面yz内では、結像光3は、正確に2つの第2の平面中間像19及び20を通過する。これら2つの第2の平面中間像のうちの最初のもの19は、結像光ビーム経路内でミラーM2とM3の間に位置する。これら2つの第2の平面中間像のうちのもう一方のもの20は、結像光ビーム経路内でミラーM%とM6の間に位置する。
【0059】
第1の平面中間像の個数、すなわち、投影光学ユニット7内で正確に1つの第1の平面中間像と、第2の平面中間像の個数、すなわち、投影光学ユニット7内で正確に2つの第2の平面中間像とは投影光学ユニット7内で互いに異なる。投影光学ユニット7では、中間像のこの個数は正確に1だけ異なる。
【0060】
より多数の中間像、すなわち2つの第2の平面中間像19及び20が内部に存在する第2の結像光平面yzは、GIミラーM2、M3及びM5、M6の折り返し平面yzと一致する。通例として、第2の平面中間像は、結像光主伝播方向z
HRを定める中心視野点の主光線16に対して垂直ではない。中間像傾斜角、すなわち、この垂直配置からの偏位は、原理的に任意であり、0°と±89°との間にあるものとすることができる。
【0061】
中間像18、19、20の領域内には補助デバイス18a、19a、20aを配置することができる。これらの補助デバイス18a〜20aは、結像光ビームの境界を少なくともセクション毎に定義するための視野絞りとすることができる。中間像18から20の中間像平面のうちの1つの内部にUNICOMの様式にある視野強度規定デバイス、特にx方向に千鳥配置された指状絞りを有するものを配置することもできる。
【0062】
ミラーM1からM8は、回転対称関数によって説明することができない自由曲面として具現化される。ミラーM1からM8のうちの少なくとも1つが回転対称非球面として具現化される投影光学ユニット7の他の実施形態も可能である。全てのミラーM1からM8をそのような非球面として具現化することもできる。
【0063】
自由曲面は、以下の自由曲面式(式1)によって説明することができる。
【0065】
以下がこの式(1)のパラメータに適用される。
【0066】
Zは、x
2+y
2=r
2である点x,yにおける自由曲面のサグである。この場合、rは、自由曲面式の基準軸(x=0,y=0)からの距離である。
【0067】
自由曲面式(1)では、C
1、C
2、C
3…は、x及びyのべき乗における自由曲面級数展開の係数を表す。
【0068】
円錐底面区域の場合には、c
x、c
yは、対応する非球面の頂点曲率に対応する定数である。従ってc
x=1/R
x及びc
y=1/R
yが成り立つ。この場合、k
x及びk
yの各々は、対応する非球面の円錐定数に対応する。従って式(1)は二重円錐自由曲面を説明する。
【0069】
別の可能な自由曲面は、回転対称基準面から生成することができる。マイクロリソグラフィ投影露光装置の投影光学ユニットのミラーの反射面のためのそのような自由曲面は、US 2007−0058269 A1から公知である。
【0070】
これに代えて、自由曲面は、2次元スプライン面を用いて説明することもできる。2次元スプライン面の例は、ベジェ曲面又は非一様有理基底スプライン(NURBS)である。一例として、2次元スプライン面は、xy平面内の点格子と関連のz値とによって、又はこれらの点とそれに関連付けられた勾配とによって説明することができる。スプライン面のそれぞれのタイプに依存して、例えば、連続性及び微分可能性に関して特定の特性を有する多項式又は関数を用いた格子点の間の内挿によって完全な面が得られる。関数の例は解析関数である。
【0071】
図4は、投影光学ユニット7のミラーM1からM8上で各場合に結像光3による入射を受ける反射面の周縁輪郭、すなわち、ミラーM1からM8のいわゆるフットプリントを示している。これらの周縁輪郭は、各場合にそれぞれのミラーM1からM8の局所的なx座標及びy座標に対応するx/yグラフ内に描いたものである。これらの図は、ミリメートルを単位とする正確な縮尺のものである。更に、ミラーM8に関する図内には通過開口部17を描いている。
【0072】
以下の表は、ミラーM1からM8に関するパラメータ「最大入射角」、「反射面のx方向広がり」、「反射面のy方向広がり」、及び「最大ミラー直径」を要約している。
【0074】
GIミラーM2、M3、M5、及びM6の領域内の第2の平面中間像19及び20に起因して、これらのGIミラーもy方向に極端な広がりを持たない。これらのGIミラーM2、M3、M5、及びM6の反射面の対応する面寸法のy/xアスペクト比は、ミラーM6に関してのみ1よりも大きく、このミラーでは約2.2である。GIミラーのうちのいずれも2.2よりも大きいy/xアスペクト比を持たない。y/xアスペクト比は、投影光学ユニット7のミラーM1からM8の場合にはミラーM4において1という値から最も大きく外れ、このミラーにおいて約1:3.4という値を有する。全ての他のミラーにおいて、y/xアスペクト比は2.25:1と1:2.25の間の範囲内にある。
【0075】
像側開口数を事前決定するミラーM8は、797.2mmの直径で最も大きい最大ミラー直径を有する。他のミラーM1からM7のうちのいずれも、ミラーM8の最大ミラー直径の70%を上回る最大直径を持たない。8つのミラーのうちの7つが530mmよりも小さい最大直径を有する。8つのミラーのうちの6つが400mmよりも小さい最大直径を有する。特に、投影光学ユニット7の4つ全てのGIミラーM2、M3、M5、及びM6が400mmよりも小さい最大直径を有する。
【0076】
投影光学ユニット7内のミラーM1とM2の間の結像光ビーム経路内には瞳定義開口絞りASが配置される。開口絞りASの領域内では、結像光ビーム全体がその円周全体にわたってアクセス可能である。
【0077】
投影光学ユニット7のミラーM1からM8の反射面の光学設計データは、以下に続く表から収集することができる。これらの光学設計データは、各場合に像平面9を起点とし、すなわち、それぞれの投影光学ユニットを像平面9と物体平面5の間で結像光3の逆伝播方向に説明する。
【0078】
これらの表のうちの最初のものは、投影光学ユニット7の設計データの概要を提示しており、開口数NA、結像光に関する算出設計波長、2つの結像光平面xz及びyz内の縮小率βx及びβy、像視野のx方向及びy方向の寸法、像視野曲率、像収差値rms、及び絞りの場所を要約している。この曲率は、視野の曲率半径の逆数として定義される。像収差値は、mλ(ml)を単位として指定され、すなわち、設計波長に依存する。この場合、像収差値は、波面収差のrms値である。
【0079】
これらの表のうちの2番目のものは、光学構成要素の光学面に関する頂点半径(Radius_x=R
x、Radius_y=R
y))及び屈折力値(Power_x、Power_y)を示している。負の半径値は、それぞれの面と、頂点における面法線とそれぞれの湾曲方向(x,y)とによって張られる考慮平面(xz,yz)との交線において入射照明光3に向かって凹である曲線を表す。2つの半径、Radius_x、Radius_yは、明確に異なる符号を有することができる。
【0080】
各光学面における頂点は、物体視野中心から像視野8へと対称平面x=0、すなわち
図2の作図面(子午平面)に沿って進む誘導光線の入射点として定義される。
【0081】
頂点における屈折力、Power_x(P
x)、Power_y(P
y)は次式として定義される。
【0083】
上式中のAOIは、面法線に対する誘導光線の入射角を表す。
【0084】
3番目の表は、ミラーM1からM8に関して、円錐定数k
x及びk
y、頂点半径R
x(=Radius_x)、並びに自由曲面係数C
nをmmを単位として示す。列記していない係数C
nは、各場合に値0を有する。
【0085】
更に4番目の表は、それぞれのミラーを基準面を起点としてy方向に偏心(DCY)させ、z方向に変位(DCZ)させ、傾斜(TLA、TLC)させた大きさを指定している。このことは、自由曲面設計法の場合の平行移動及び傾斜に対応する。この場合、変位はy方向及びz方向にmm単位で実施され、傾斜は、x軸の回り、更にz軸の回りに実施される。この場合、回転角は度で指定される。偏心が最初に実施され、それに傾斜が続く。偏心中の基準面は、各場合に指定された光学設計データの最初の面である。y方向及びz方向の偏心は、物体視野4に関しても指定される。個々のミラーに割り当てられた面に加えて、4番目の表は、像平面を最初の面として、かつ物体平面を最後の面として列記し、任意選択的に絞り面(ラベル「絞り」を有する)を更に列記している。
【0086】
更に5番目の表は、ミラーM8からM1の伝達率データ、すなわち、それぞれのミラー上に中心で入射する照明光光線の入射角に対するこれらのミラーの反射率を指定している。全体伝達率は、入射強度から投影光学ユニット内の全てのミラーでの反射後に残る比率として指定される。
【0087】
6番目の表は、絞りASの境界を折れ線として局所座標xyzで指定している。上記で説明したように、絞りASは偏心及び傾斜される。
【0088】
(
図2に対する表1)
図2に対する表1
【0089】
(
図2に対する表2)
図2に対する表2
【0090】
(
図2に対する表3a)
図2に対する表3a
【0091】
(
図2に対する表3b)
図2に対する表3b
【0092】
(
図2に対する表3c)
図2に対する表3c
【0093】
(
図2に対する表4a)
図2に対する表4a
【0094】
(
図2に対する表4b)
図2に対する表4b
【0095】
(
図2に対する表5)
図2に対する表5
【0096】
(
図2に対する表6)
図2に対する表6
【0097】
投影光学ユニット7の全体反射率は約8%である。
【0098】
表内の傾斜値によって明らかにされたように、ミラーの基準軸は、像平面9の法線に対して概ね傾斜されている。
【0099】
像視野8は、13mmの2倍のx−広がりと1mmのy−広がりとを有する。投影光学ユニット7は、13.5nmの照明光3の作動波長に対して最適化される。
【0100】
絞りの絞り面の境界(
図2に対する表6も参照されたい)は、視野中心点において絞り面の方向に完全な像側テレセントリック開口で像側を伝播する照明光3の全ての光線の絞り面上の交点から現れる。絞りが開口絞りとして具現化される場合には、境界は内側境界である。
【0101】
絞りASは平面内に位置するものとすることができ、又は他に3次元実施形態を有することができる。絞りASの広がりは、走査直交方向(x)においてよりも走査方向(y)において小さくすることができる。
【0102】
投影光学ユニット7のz方向の設置長さ、すなわち、物体平面5と像平面9の間の距離は約2160mmである。
【0103】
投影光学ユニット7では、瞳掩蔽は、入射瞳の開口全体の18%である。従って通過開口部17の結果として開口数の18%未満しか掩蔽されない。掩蔽境界は、絞り18に関連して上記で説明した絞り境界の構造と同様の方式で構成される。掩蔽絞りとして具現化される場合には、境界は、絞りの外側境界である。投影光学ユニット7の系瞳内で掩蔽に起因して照明することができない面は、系瞳全体の面の0.182未満である。系瞳内の非照明面は、x方向にy方向とは異なる広がりを有することができる。系瞳内の非照明面は、丸形、楕円形、正方形、又は矩形とすることができる。更に、系瞳内で照明することができないこの面は、系瞳の中心に対してx方向及び/又はy方向に偏心させることができる。
【0104】
中心物体視野点と中心像視野点の間のy距離d
OISは約1290mmである。ミラーM7と像平面9の間の作動距離は80mmである。
【0105】
投影光学ユニット7のミラーは、796mm×2033mm×1577mmのxyzエッジ長さを有する直方体内に受け入れることができる。
【0106】
投影光学ユニット7は、像側でほぼテレセントリックである。
【0107】
平均波面収差rmsは6.38mλである。
【0108】
図1に記載の投影露光装置1内で投影光学ユニット7の代わりに用いることができる投影光学ユニットの更に別の実施形態21を
図5から
図7に基づいて以下に続く本文で説明する。
図1から
図4の関連で既に上述した構成要素及び機能は、該当する場合に同じ参照記号で表し、これらについて再度詳細に解説することはしない。
【0109】
前と同様にミラーM1からM8は、上記で示した自由曲面式(1)が成り立つ自由曲面ミラーとして具現化される。
【0110】
以下の表は、前と同様に投影光学ユニット21のミラーM1からM8のミラーパラメータを示している。
【0112】
4つのGIミラーM2、M3、M5、及びM6のうちの3つは、そのそれぞれの反射面の1よりも小さいy/xアスペクト比を有する。GIミラーM6は、その反射面の2.1よりも小さいy/xアスペクト比を有する。ミラーM4は約1:4.1というy/xアスペクト比を有する。
【0113】
この場合にも、ミラーM8は、909.4mmの大きさの最も大きい最大ミラー直径を有する。次に大きいミラーM1は、500.1mmの最大ミラー直径を有する。他の全てのミラーM2からM7は、500mmよりも小さい最大ミラー直径を有する。8つのミラーのうちの4つは、400mmよりも小さいミラー直径を有する。
【0114】
投影光学ユニット21からの光学設計データは、それらの設計に関して
図2に記載の投影光学ユニット7に対する表に対応する以下に続く表から収集することができる。
【0115】
(
図5に対する表1)
図5に対する表1
【0116】
(
図5に対する表2)
図5に対する表2
【0117】
(
図5に対する表3a)
図5に対する表3a
【0118】
(
図5に対する表3b)
図5に対する表3b
【0119】
(
図5に対する表3c)
図5に対する表3c
【0120】
(
図5に対する表4a)
図5に対する表4a
【0121】
(
図5に対する表4b)
図5に対する表4b
【0122】
(
図5に対する表5)
図5に対する表5
【0123】
(
図5に対する表6)
図5に対する表6
【0124】
投影光学ユニット21の全体反射率は約8%である。
【0125】
投影光学ユニット21は、2×13mmのx−寸法と1.2mmのy−寸法とを有する像視野8を有する。81mmの絶対曲率半径を有する像視野が存在する。投影光学ユニット21は、0.55という像側開口数を有する。投影光学ユニット21は、第1の結像光平面xz内に4.00という縮小率β
xを有する。第2の結像光平面yz内には、投影光学ユニット21は8.00という縮小率β
yを有する。物体側主光線角度は5.4°である。瞳掩蔽は15%である。物体−像オフセットd
OISは約1120mmである。投影光学ユニット21のミラーは、909mm×1766mm×1584mmのxyzエッジ長さを有する直方体内に受け入れることができる。
【0126】
レチクル10及び従って物体平面5は、x軸の回りに−0.1°の角度Tで傾斜される。この傾斜角Tを
図5に示している。
【0127】
ウェーハに最も近いミラーM7と像平面9との間の作動距離は約80mmである。平均波面収差rmsは7.32mλである。
【0128】
図7は、前と同様に投影光学ユニット21のミラーM1からM8の反射面の周縁輪郭を示している。
【0129】
図1に記載の投影露光装置1内で投影光学ユニット7の代わりに用いることができる投影光学ユニットの更に別の実施形態22を
図8から
図10に基づいて以下に続く本文で説明する。
図1から
図7の関連で既に上述した構成要素及び機能は、該当する場合に同じ参照記号で表し、これらについて再度詳細に解説することはしない。
【0130】
前と同様に、上記で指定した自由曲面式(1)がミラーM1からM8に適用される。
【0131】
以下の表は、前と同様に投影光学ユニット22のミラーM1からM8のミラーパラメータを示している。
【0133】
前と同様に、この場合も結像ビーム経路内の最後のミラーM8は、840.2mmの大きさの最も大きいミラー直径を有する。ミラーM4は、608.1mmの大きさの次に大きい最大ミラー直径を有する。ミラーM1は、500.7mmの大きさの次に大きい最大ミラー直径を有する。更なるミラーM2、M3、及びM5からM7のミラー直径は各場合に500mmよりも小さい。
【0134】
NIミラーM4は約4.3:1というx/yアスペクト比を有する。4つのGIミラーのうちの3つ、特にミラーM2、M3、及びM5のx/yアスペクト比は、各場合に1よりも大きい。
【0135】
図10は、前と同様に投影光学ユニット22のミラーM1からM8の反射面の周縁輪郭を示している。
【0136】
投影光学ユニット22からの光学設計データは、それらの設計に関して
図2に記載の投影光学ユニット7に対する表に対応する以下に続く表から収集することができる。
【0137】
(
図8に対する表1)
図8に対する表1
【0138】
(
図8に対する表2)
図8に対する表2
【0139】
(
図8に対する表3a)
図8に対する表3a
【0140】
(
図8に対する表3b)
図8に対する表3b
【0141】
(
図8に対する表3c)
図8に対する表3c
【0142】
(
図8に対する表4a)
図8に対する表4a
【0143】
(
図8に対する表4b)
図8に対する表4b
【0144】
(
図8に対する表5)
図8に対する表5
【0145】
(
図8に対する表6)
図8に対する表6
【0146】
投影光学ユニット22の全体反射率は約8%である。
【0147】
投影光学ユニット22は、2×13mmのx−寸法と1.2mmのy−寸法とを有する像視野8を有する。81mmの絶対曲率半径で湾曲した像視野が存在する。投影光学ユニット22は0.55という開口数を有する。縮小率は、第1の結像光平面xz内で4.0(β
x)であり、第2の結像光平面yz内で−8.0(β
y)である。物体視野4上の法線に対する主光線角度CRAは5.4°である。最大瞳掩蔽は16%である。物体−像オフセットd
OISは約1380mmである。投影光学ユニット22のミラーは、840mm×2160mm×1598mmのxyzエッジ長さを有する直方体内に受け入れることができる。
【0148】
物体平面5と像平面9は、互いに対して0.3°の角度で延びる。
【0149】
ウェーハに最も近いミラーM7と像平面9との間の作動距離は81mmである。平均波面収差rmsは6.32mλである。
【0150】
図1に記載の投影露光装置1内で投影光学ユニット7の代わりに用いることができる投影光学ユニットの更に別の実施形態23を
図11から
図13に基づいて以下に続く本文で説明する。
図1から
図10の関連で既に上述した構成要素及び機能は、該当する場合に同じ参照記号で表し、これらについて再度詳細に解説することはしない。
【0151】
前と同様にミラーM1からM8は、上記に示した自由曲面式(1)が成り立つ自由曲面として構成される。
【0152】
以下の表は、前と同様に投影光学ユニット23のミラーM1からM8のミラーパラメータを示している。
【0154】
4つのGIミラーのうちの3つは、1よりも大きいx/yアスペクト比を有する。NIミラーM4は約4.4というx/yアスペクト比を有する。
【0155】
前と同様に、結像ビーム経路内の最後のミラーM8は、1060mmの大きさの最も大きいミラー直径を有する。ミラーM4は、707.8mmの大きさの最大ミラー直径によって次に大きいミラー直径を有する。他のミラーM1からM3及びM5からM7の各々は、550mmよりも小さい最大ミラー直径を有する。8つのミラーのうちの4つは、500mmよりも小さい最大ミラー直径を有する。
【0156】
図13は、前と同様にミラーM1からM8の反射面の周縁輪郭を示している。
【0157】
投影光学ユニット23からの光学設計データは、それらの設計に関して
図2に記載の投影光学ユニット7に対する表に対応する以下に続く表から収集することができる。
【0160】
(
図11に対する表3a)
図11に対する表3a
【0161】
(
図11に対する表3b)
図11に対する表3b
【0162】
(
図11に対する表3c)
図11に対する表3c
【0163】
(
図11に対する表4a)
図11に対する表4a
【0164】
(
図11に対する表4b)
図11に対する表4b
【0167】
投影光学ユニット23は約8%の全体伝達率を有する。
【0168】
投影光学ユニット23は、2×13mmのx−寸法と1.0mmのy−寸法とを有する像視野8を有する。81mmの絶対曲率半径を有する像視野が存在する。投影光学ユニット23は、0.60という像側開口数を有する。
【0169】
第1の結像光平面xz内では縮小率β
xは4.00である、第2の結像光平面yz内では縮小率β
yは−8.00である。物体視野側主光線角度は5.4°である。最大瞳掩蔽は11%である。投影光学ユニット23は約6.8%の全体伝達率を有する。
【0170】
物体−像オフセットd
OISは約1340mmである。投影光学ユニット23のミラーは、1060mm×2025mm×1634mmのxyzエッジ長さを有する直方体内に受け入れることができる。
【0171】
投影光学ユニット23では、物体平面5と像平面9は互いに対して0.4°の角度にある。ウェーハに最も近いミラーM7と像平面9との間の作動距離は77mmである。平均波面収差rmsは約7.69mλである。
【0172】
図1に記載の投影露光装置1内で投影光学ユニット7の代わりに用いることができる投影光学ユニットの更に別の実施形態24を
図14から
図16に基づいて以下に続く本文で説明する。
【0173】
図1から
図13の関連で既に上述した構成要素及び機能は、該当する場合に同じ参照記号で表し、これらについて再度詳細に解説することはしない。
【0174】
前と同様にミラーM1からM8は、上記で示した自由曲面式(1)が成り立つ自由曲面ミラーとして具現化される。
【0175】
以下の表は、前と同様に投影光学ユニット24のミラーM1からM8のミラーパラメータを示している。
【0176】
ミラーM4は約3.1というx/yアスペクト比を有する。
【0177】
最後のミラーM8は約872.3mmの大きさの最も大きいミラー直径を有する。他のミラーM1からM7のうちのいずれも580mmよりも大きい直径を持たない。これら7つのミラーのうちの5つが350mmよりも小さい最大直径を有する。GIミラーのうちのいずれも370mmよりも大きい最大ミラー直径を持たない。
【0179】
図16は、ミラーM1からM8の反射面の周縁輪郭を示している。
【0180】
投影光学ユニット24からの光学設計データは、それらの設計に関して
図2に記載の投影光学ユニット7に対する表に対応する以下に続く表から収集することができる。
【0183】
(
図14に対する表3a)
図14に対する表3a
【0184】
(
図14に対する表3b)
図14に対する表3b
【0185】
(
図14に対する表3c)
図14に対する表3c
【0186】
(
図14に対する表4a)
図14に対する表4a
【0187】
(
図14に対する表4b)
図14に対する表4b
【0190】
投影光学ユニット24は、x方向に13.0mmの2倍の像視野寸法を有し、y方向に1.2mmの像視野寸法を有する。
【0191】
投影光学ユニット24では、像側開口数は0.55である。縮小率は、第1の結像光平面xz内で4.0(β
x)であり、第2の結像光平面yz内で−8.0(β
y)である。物体側主光線角度CRAは4.9°である。瞳掩蔽は最大で17%である。
【0192】
投影光学ユニット24は約8%の全体伝達率を有する。
【0193】
投影光学ユニット24では、物体−像オフセットd
OISは約1310mmである。投影光学ユニット24のミラーは、872mm×2229mm×1678mmのxyzエッジ長さを有する直方体内に受け入れることができる。
【0194】
投影光学ユニット24では、物体平面5は、像平面9に対してx軸の回りに0.2°だけ傾斜される。
【0195】
ウェーハに最も近いミラーM7と像平面9との間の作動距離は80mmである。平均波面収差rmsは約7.7mλである。
【0196】
上記で説明した投影光学ユニットの一部のデータを再度下記の表I及び表IIに要約する。それぞれの最初の列は、これらのデータをそれぞれの例示的実施形態に割り当てる役割を果たす。
【0197】
以下の表Iは、開口数(NA)、x方向の像視野広がり(視野サイズX)、y方向の像視野広がり(視野サイズY)、像視野曲率(視野曲率)、及び全体反射率又は系伝達率(伝達率)という光学パラメータを要約している。
【0198】
以下の表IIは、パラメータ「ミラータイプシーケンス」(ミラータイプ順序)、「ミラー偏向効果シーケンス」(ミラー回転順序)、「xz平面内の屈折力シーケンス」(x屈折力順序)、及び「yz平面内の屈折力シーケンス」(y屈折力順序)を指定している。これらのシーケンスは、それぞれビーム経路内の最後のミラーで始まり、すなわち逆ビーム方向を辿る。順番「L0RRLLLR」は、例えば
図2に記載の実施形態における順番M3からM1の偏向効果に関連している。
【0201】
ミラータイプでは、指定子「N」は、法線入射(NI)ミラーに関連し、表記「G」は、かすめ入射(GI)ミラーに関連する。屈折力シーケンスでは、「+」は凹ミラー面を表し、「−」は凸ミラー面を表す。x及びyにおける屈折力シーケンスを比較すると、例えば、
図2及び
図11に記載の実施形態は、x及びyにおいて等しい屈折力シーケンスを有することがわかる。
図2、
図5、
図11、及び
図14に記載の実施形態は、xにおいて等しい屈折力シーケンスを有する。
図2、
図8、及び
図11に記載の実施形態は、yにおいて等しい屈折力シーケンスを有する。
図5及び
図14に記載の実施形態は、yにおいて等しい屈折力シーケンスを有する。
図8に記載の実施形態のxにおける屈折力シーケンスは、他の全ての実施形態のものと異なっている。xにおける屈折力とyにおける屈折力において異なる符号を有するミラーは、鞍面又は円環面を表す。GIミラーが例示的実施形態のうちの1つに存在する限り、表IIにおけるミラータイプシーケンスから推察することができるように、これらのGIミラーは、それぞれ少なくとも対で存在する。
【0202】
マイクロ構造化又はナノ構造化構成要素を生成するために、投影露光装置1は以下のとおりに用いられる。最初に、反射マスク10又はレチクルと基板又はウェーハ11とが与えられる。続いて、投影露光装置1を用いて、レチクル10上の構造がウェーハ11の感光層上に投影される。次に、感光層を現像することにより、ウェーハ11上のマイクロ構造又はナノ構造、及び従ってマイクロ構造化構成要素が生成される。