【文献】
CHEN, Z. et al.,Spectrochimica Acta Part A,(2002), Vo.58,pps,2885-2888
【文献】
JEDLINSKI, V. Z. et al.,Makromolekulare Chemie,(1964), Vo.79,pps.25-33
【文献】
WAN, W. et al.,Polymer,(2003), Vo.44,pps.575-582
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0015】
【化2】
[この文献は図面を表示できません]
【0016】
(式中、X
i1、X
i2、X
i3、X
i4、X
i5、X
i6及びX
i7はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基又は炭素原子数1〜8のアルキル基又は式(i−Z)
【0017】
【化3】
[この文献は図面を表示できません]
【0018】
で表される基を表し、X
i1、X
i2、X
i3、X
i4、X
i5、X
i6又はX
i7がアルキル基を表す場合、該アルキル基中に存在する1個の−CH
2−又は2個以上の−CH
2−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−CO−又は−S−で置き換えられてもよく、また、アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されてもよく、但し、X
i1、X
i2、X
i3、X
i4、X
i5、X
i6及びX
i7の少なくとも1つは式(i−Z)で表される基を表し、
M
i1及びM
i2はそれぞれ独立して、
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH
2−又は隣接していない2個以上の−CH
2−は−O−に置き換えられてもよい。)
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)及び
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基、ナフタレン−1,4−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)及び基(c)はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素原子数1〜8のハロゲン化アルキル基、炭素原子数1〜8のハロゲン化アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基又は−S
i3−P
i3で置き換えられてもよく、
L
i1及びL
i2はそれぞれ独立して、単結合、−C
2H
4−、−C
3H
6−、−C
4H
8−、−OCH
2−、−CH
2O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCOOCH
2−、−CH
2OCOO−、−OCH
2CH
2O−、−CH=CRa−COO−、−CH=CRa−OCO−、−COO−CRa=CH−、−OCO−CRa=CH−、−COO−CRa=CH−COO−、−COO−CRa=CH−OCO−、−OCO−CRa=CH−COO−、−OCO−CRa=CH−OCO−、−CH
2OCO−、−COOCH
2−、−OCOCH
2−、−C
2H
4OCO−、−C
2H
4COO−、−COOC
2H
4−、−OCOC
2H
4−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CF=CH−、−CH=CF−、−CF
2O−、−OCF
2−、−CF
2CH
2−、−CH
2CF
2−、−CF
2CF
2−又は−C≡C−、(式中、Raはそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表す)を表し、
Z
i1はハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−S
i2−P
i2又は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中に存在する1個の−CH
2−又は2個以上の−CH
2−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−CO−又は−S−で置き換えられてもよく、また、アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置き換えられてもよく、
S
i1、S
i2及びS
i3はそれぞれ独立して、単結合又は炭素原子数1〜15のアルキレン基を表し、該アルキレン基中の1個の−CH
2−又は2個以上の−CH
2−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−CO−、−OCOO−又は−S−で置き換えられてもよく、
P
i1、P
i2及びP
i3は、それぞれ独立して、式(R−1)から式(R−9)
【0019】
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
【0020】
(式中、R
11、R
12、R
13、R
14及びR
15は、それぞれ独立して、炭素原子数1から5のアルキル基、フッ素原子又は水素原子のいずれかを表し、m
r5、m
r7、n
r5及びn
r7は、それぞれ独立して、0、1、又は2を表す。)から選ばれる基を表し、
m
i1は0、1又は2を表し、m
i2は0、1又は2を表し、
M
i1、M
i2、L
i1、L
i2、Z
i1、S
i2、S
i3、P
i2、又はP
i3が複数存在する場合は、それぞれ、同一であっても異なっていても良い。)
で表される重合性化合物を1種又は2種以上含有する液晶組成物である。
【0021】
一般式(I)で表される重合性化合物を含む液晶組成物は、適度に速い重合速度であることと、短い紫外線照射時間で目的のプレチルト角を付与することができる。更に、適度に速い重合速度であると、重合性化合物の残留量を少なくできる。そのため、PSA型液晶表示素子製造の生産効率を向上できる。また、プレチルト角の変化による表示不良(例えば、焼き付きなどの不具合)が生じないか、又は極めて少ないといった効果を奏する。なお、本明細書における表示不良は、重合後のプレチルト角が経時的に変化することによる表示不良、未反応の重合性化合物の残留量に起因する表示不良、電圧保持率の低下による表示不良を考慮している。
(重合性化合物)
一般式(I)で表される化合物は、X
i6がX
i7に隣接する位置に結合する一般式(ia)で表される化合物(X
i6がナフタレンの2位に置換される場合)と、X
i6がX
i5に隣接する位置に結合する一般式(ib)で表される化合物(X
i6がナフタレンの1位に置換される場合)とを包含する。
【0022】
【化5】
[この文献は図面を表示できません]
【0023】
上記一般式(I)、一般式(ia)及び一般式(ib)において、X
i1、X
i2、X
i3、X
i4、X
i5、X
i6及びX
i7はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1〜8のアルキル基、フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1〜8のアルコキシ基、又は式(i−Z)
【0024】
【化6】
[この文献は図面を表示できません]
【0025】
で表される基を表すことが好ましい。前記アルキル基及びアルコキシ基の好ましい炭素原子数は、1〜6であり、より好ましくは1〜4であり、さらに好ましくは1〜3である。また、前記アルキル基及びアルコキシ基は、直鎖状又は分岐状であってもよいが、直鎖状が特に好ましい。X
i1、X
i2、X
i3、X
i4、X
i5、X
i6及びX
i7は、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から3のアルキル基又は式(i−Z)のいずれかを表すことがより好ましく、水素原子、フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から3のアルキル基又は式(i−Z)を表すことが更に好ましい。
【0026】
前記フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から8のアルキル基としては、直鎖状のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基もしくはブチル基又はこれらの基の水素原子がフッ素原子に置換されたフッ化アルキル基などが挙げられ、その内、メチル基、エチル基、プロピル基、モノフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基が好ましく、メチル基又はエチル基が更により好ましく、メチル基が特に好ましい。電子共役の観点、及び炭素原子数が増えるごとに置換基が嵩高くなり、重合速度及び重合度の低下を引き起こしやすくなるため、メチル基であることが特に好ましい。
【0027】
ここで、X
i1、X
i2、X
i3、X
i4、X
i5、X
i6及びX
i7の少なくとも1つは式(i−Z)で表される基を表す。より好ましくは、X
i1、X
i2、X
i3及びX
i7の少なくとも1つが式(i−Z)で表される基を表すことが好ましく、X
i1及びX
i2の少なくとも1つが式(i−Z)で表される基を表すことがより好ましい。特に、Z
i1が−S
i2−P
i2を表す場合、X
i1及びX
i2の少なくとも1つが式(i−Z)で表される基を表すことが好ましい。
X
i1、X
i2、X
i3、X
i4、X
i5、X
i6及びX
i7の2以上の基が式(i−Z)で表される基を表す場合、複数存在するm
i2のうち、1つのみが0、1又は2を表し、他のm
i2は0を表すことが好ましい。
【0028】
上記一般式(I)、一般式(ia)及び一般式(ib)において、X
i1、X
i2、X
i3、X
i4、X
i5、X
i6及びX
i7のうち、水素原子以外の基を表すものの数が、1以上3以下であることが好ましく、1又は2であることがより好ましく、1であることが特に好ましい。
【0029】
上記一般式(I)、一般式(ia)及び一般式(ib)において、X
i1、X
i2、X
i3、X
i4、X
i5、X
i6及びX
i7のうち、−S
i2−P
i2を有する基の数は、0、1、2又は3であることが好ましく、1又は2であることがより好ましく、1であることが特に好ましい。また、上記一般式(I)、一般式(ia)及び一般式(ib)において、−S
i2−P
i2を有する基の数、及び、−S
i3−P
i3を有する基の数の合計数は、0、1、2又は3であることが好ましく、1又は2であることがより好ましく、1であることが特に好ましい。
【0030】
上記一般式(I)、一般式(ia)及び一般式(ib)において、M
i1及びM
i2はそれぞれ独立して、
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH
2−又は隣接していない2個以上の−CH
2−は−O−に置き換えられてもよい。)
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)及び
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)及び基(c)は、それぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基又はP
i3−S
i3−で置換されていても良いが、下記の構造を表すことが好ましく、
【0031】
【化7】
[この文献は図面を表示できません]
【0032】
(式中、R
im1及びR
im2は、それぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、フッ素原子又はP
i3−S
i3−を表す。)
1,4−フェニレン基、2−メチル−1,4−フェニレン基、3−メチル−1,4−フェニレン基、2−メトキシ−1,4−フェニレン基、3−メトキシ−1,4−フェニレン基、2−フルオロ−1,4−フェニレン基、3−フルオロ−1,4−フェニレン基又はナフタレン−2,6−ジイル基であることがより好ましく、1,4−フェニレン基、2−メチル−1,4−フェニレン基、3−メチル−1,4−フェニレン基、2−フルオロ−1,4−フェニレン基、又は3−フルオロ−1,4−フェニレン基であることが更に好ましく、1,4−フェニレン基、2−メチル−1,4−フェニレン基又は2−フルオロ−1,4−フェニレン基であることがより更に好ましく、1,4−フェニレン基であることが特に好ましい。
【0033】
上記一般式(I)、一般式(ia)及び一般式(ib)において、L
i1及びL
i2はそれぞれ独立して、単結合、−C
2H
4−、−C
3H
6−、−C
4H
8−、−OCH
2−、−CH
2O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCOOCH
2−、−CH
2OCOO−、−OCH
2CH
2O−、−CH=CRa−COO−、−CH=CRa−OCO−、−COO−CRa=CH−、−OCO−CRa=CH−、−COO−CRa=CH−COO−、−COO−CRa=CH−OCO−、−OCO−CRa=CH−COO−、−OCO−CRa=CH−OCO−、−CH
2OCO−、−COOCH
2−、−OCOCH
2−、−C
2H
4OCO−、−C
2H
4COO−、−COOC
2H
4−、−OCOC
2H
4−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CF=CH−、−CH=CF−、−CF
2O−、−OCF
2−、−CF
2CH
2−、−CH
2CF
2−、−CF
2CF
2−又は−C≡C−、(式中、Raはそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表す)を表すが、単結合、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−CF
2O−、−OCF
2−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−OCH
2CH
2O−、−CH
2O−、−OCH
2−、−C
2H
4COO−、−OCOC
2H
4−又は炭素原子数1〜10のアルキレン基を表すことが好ましく、単結合、−COO−、−OCO−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−OCH
2CH
2O−、−CH
2O−、−OCH
2−、−C
2H
4COO−、−OCOC
2H
4−又は炭素原子数1〜6の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を表すことがより好ましく、単結合、−COO−、−OCO−、−OCH
2CH
2O−、−CH
2O−、−OCH
2−、−C
2H
4COO−、−OCOC
2H
4−又は炭素原子数2のアルキレン基(エチレン基(−CH
2CH
2−))を表すことが更に好ましく、単結合が特に好ましい。
上記一般式(I)、一般式(ia)及び一般式(ib)において、m
i1及びm
i2はそれぞれ独立して、0、1又は2を表すが、0又は1を表すことが特に好ましい。m
i1+m
i2は0、1又は2を表すことが好ましい。短い紫外線照射時間で十分なプレチルト角を有し、重合性化合物の残留量を少なくするためには、m
i1+m
i2が0又は1を表すことが好ましく、1を表すことがより好ましい。また、一般式(I)、一般式(ia)及び一般式(ib)で表される化合物以外の重合性化合物と混合して用いた場合、重合性化合物の残留量を少なくし、高い電圧保持率(VHR)を得るためには、m
i1+m
i2が0又は1を表すことが好ましい。
上記一般式(I)、一般式(ia)及び一般式(ib)において、P
i1、P
i2及びP
i3は、全て同一の重合性基(式(R−1)〜(R−9))であっても、異なる重合性基でもよい。
【0034】
上記一般式(I)、一般式(ia)及び一般式(ib)において、P
i1、P
i2及びP
i3は、それぞれ独立して、式(R−1)、式(R−2)、式(R−3)、式(R−4)、式(R−5)又は式(R−7)であることが好ましく、式(R−1)、式(R−2)、式(R−3)又は式(R−4)であることがより好ましく、式(R−1)であることが更に好ましく、アクリルオキシ基又はメタクリルオキシ基であることが特に好ましい。
【0035】
P
i1及びP
i2の少なくとも一方が、式(R−1)であることが好ましく、アクリルオキシ基又はメタクリルオキシ基であることがより好ましく、メタクリルオキシ基であることがさらに好ましく、P
i1及びP
i2がメタクリルオキシ基であることが特に好ましい。
【0036】
R
11、R
12、R
13、R
14及びR
15は、それぞれ独立して、メチル基又は水素原子であることが好ましく、重合性化合物の重合速度を重視する場合は水素原子であることが好ましく、プレチルト角の変化による表示不良の低減を重視する場合はメチル基であることが好ましい。
【0037】
上記一般式(I)、一般式(ia)及び一般式(ib)において、S
i1、S
i2及びS
i3は、それぞれ独立して、単結合又は炭素原子数1〜10の直鎖状アルキレン基を表すことが好ましく、炭素原子数2〜8の直鎖状アルキレン基又は単結合を表すことがより好ましい。該アルキル基の−CH
2−は、−CH=CH−、−O−、−COO−、又は−OCO−で置換されてもよく、−CH
2−の水素はフッ素に置換されてもよい。S
i1、S
i2及びS
i3は、単結合又は炭素原子数1〜5のアルキレン基であることが更に好ましく、単結合であることが特に好ましい。S
i1、S
i2及びS
i3が単結合である場合、紫外線照射後の重合性化合物の残留量が十分に少なく、プレチルト角の変化による表示不良が発生しにくくなる。
【0038】
上記一般式(I)、一般式(ia)及び一般式(ib)においてZ
i1は、シアノ基、ニトロ基、−S
i2−P
i2又は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の−CH
2−は−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−COO−、−OCO−又は−OCOO−で置換されてもよいが−O−は連続にはならないことが好ましく、−S
i2−P
i2、炭素原子数1〜8の直鎖又は分岐のアルキル基を表し、該アルキル基中の−CH
2−は、−CH=CH−、−O−、−OCO−で置換(ただし−O−は連続にはならない)されても良い基を表すことが好ましい。液晶表示素子の信頼性を向上させる観点から、Z
i1は、−S
i2−P
i2、炭素原子数2〜6のアルキル基、アルコキシ基を表すことが特に好ましい。
また、上記一般式(I)で表される化合物は、一般式(I-Np)で表されることが好ましい。
【0039】
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
【0040】
(式中、X
i1、X
i2、X
i3、X
i4、X
i5、X
i6及びX
i7はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基又は炭素原子数1〜8のアルキル基又は式(i−Z)
【0041】
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
【0042】
で表される基を表し、X
i1、X
i2、X
i3、X
i4、X
i5、X
i6又はX
i7がアルキル基を表す場合、該アルキル基中に存在する1個の−CH
2−又は2個以上の−CH
2−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−CO−又は−S−で置き換えられてもよく、また、アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されてもよく、但し、X
i1、X
i2、X
i3、X
i4、X
i5、X
i6及びX
i7の少なくとも1つは式(i−Z)で表される基を表し、
M
i1、M
i2及びM
i3はそれぞれ独立して、
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH
2−又は隣接していない2個以上の−CH
2−は−O−に置き換えられてもよい。)
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)及び
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基、ナフタレン−1,4−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)及び基(c)はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素原子数1〜8のハロゲン化アルキル基、炭素原子数1〜8のハロゲン化アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基又は−S
i3−P
i3で置き換えられてもよく、
L
i1及びL
i2はそれぞれ独立して、単結合、−C
2H
4−、−C
3H
6−、−C
4H
8−、−OCH
2−、−CH
2O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCOOCH
2−、−CH
2OCOO−、−OCH
2CH
2O−、−CH=CRa−COO−、−CH=CRa−OCO−、−COO−CRa=CH−、−OCO−CRa=CH−、−COO−CRa=CH−COO−、−COO−CRa=CH−OCO−、−OCO−CRa=CH−COO−、−OCO−CRa=CH−OCO−、−CH
2OCO−、−COOCH
2−、−OCOCH
2−、−C
2H
4OCO−、−C
2H
4COO−、−COOC
2H
4−、−OCOC
2H
4−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CF=CH−、−CH=CF−、−CF
2O−、−OCF
2−、−CF
2CH
2−、−CH
2CF
2−、−CF
2CF
2−又は−C≡C−、(式中、Raはそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表す)を表し、
Z
i1はハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−S
i2−P
i2又は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中に存在する1個の−CH
2−又は2個以上の−CH
2−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−CO−又は−S−で置き換えられてもよく、また、アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置き換えられてもよく、
S
i1は単結合を表し、
S
i2及びS
i3はそれぞれ独立して、単結合又は炭素原子数1〜15のアルキレン基を表し、該アルキレン基中の1個の−CH
2−又は2個以上の−CH
2−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−CO−、−OCOO−又は−S−で置き換えられてもよく、
P
i1、P
i2及びP
i3は、それぞれ独立して、式(R−1)から式(R−9)
【0043】
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
【0044】
(式中、R
11、R
12、R
13、R
14及びR
15は、それぞれ独立して、炭素原子数1から5のアルキル基、フッ素原子又は水素原子のいずれかを表し、m
r5、m
r7、n
r5及びn
r7は、それぞれ独立して、0、1、又は2を表す。)から選ばれる基を表し、
q
i1は0又は1を表し、m
i2は0、1又は2を表し、
M
i1、M
i2、L
i1、L
i2、Z
i1、S
i2、S
i3、P
i2、又はP
i3が複数存在する場合は、それぞれ、同一であっても異なっていても良く、
一般式(I)に含まれるP
i1、P
i2及びP
i3数の合計数は2又は3である。)
上記一般式(I-Np)において、X
i1、X
i2、X
i3、X
i4、X
i5、X
i6及びX
i7はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1〜8のアルキル基、フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1〜8のアルコキシ基、又は式(i−Z)
【0045】
【化11】
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【0046】
で表される基を表すことが好ましい。前記アルキル基及びアルコキシ基の好ましい炭素原子数は、1〜6であり、より好ましくは1〜4であり、さらに好ましくは1〜3である。また、前記アルキル基及びアルコキシ基は、直鎖状又は分岐状であってもよいが、直鎖状が特に好ましい。X
i1、X
i2、X
i3、X
i4、X
i5、X
i6及びX
i7は、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から3のアルキル基又は式(i−Z)のいずれかを表すことがより好ましく、水素原子、フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から3のアルキル基又は式(i−Z)を表すことが更に好ましい。
【0047】
前記フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1から8のアルキル基としては、直鎖状のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基もしくはブチル基又はこれらの基の水素原子がフッ素原子に置換されたフッ化アルキル基などが挙げられ、その内、メチル基、エチル基、プロピル基、モノフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基が好ましく、メチル基又はエチル基が更により好ましく、メチル基が特に好ましい。電子共役の観点、及び炭素原子数が増えるごとに置換基が嵩高くなり、重合速度及び重合度の低下を引き起こしやすくなるため、メチル基であることが特に好ましい。
【0048】
ここで、X
i1、X
i2、X
i3、X
i4、X
i5、X
i6及びX
i7の少なくとも1つは式(i−Z)で表される基を表す。より好ましくは、X
i1、X
i2、X
i3及びX
i7の少なくとも1つが式(i−Z)で表される基を表すことが好ましく、X
i1及びX
i2の少なくとも1つが式(i−Z)で表される基を表すことがより好ましい。特に、Z
i1が−S
i2−P
i2を表す場合、X
i1及びX
i2の少なくとも1つが式(i−Z)で表される基を表すことが好ましい。
X
i1、X
i2、X
i3、X
i4、X
i5、X
i6及びX
i7の2以上の基が式(i−Z)で表される基を表す場合、複数存在するm
i2のうち、1つのみが0、1又は2を表し、他のm
i2は0を表すことが好ましい。
【0049】
上記一般式(I-Np)において、X
i1、X
i2、X
i3、X
i4、X
i5、X
i6及びX
i7のうち、水素原子以外の基を表すものの数が、1以上3以下であることが好ましく、1又は2であることがより好ましく、1であることが特に好ましい。
【0050】
上記一般式(I-Np)において、X
i1、X
i2、X
i3、X
i4、X
i5、X
i6及びX
i7のうち、−S
i2−P
i2を有する基の数は、0、1、2又は3であることが好ましく、1又は2であることがより好ましく、1であることが特に好ましい。また、上記一般式(I-Np)において、P
i1、P
i2及びP
i3の数の合計数は、2又は3であることが好ましく、2であることが特に好ましい。P
i1、P
i2及びP
i3の数の合計数が1以下の場合、プレチルト角の変化による表示不良が生じることから好ましくない。また、P
i1、P
i2及びP
i3の数の合計数が4以上の場合、液晶組成物への溶解性が低下し十分な量の重合性化合物を添加できなくなることから好ましくない。
【0051】
上記一般式(I-Np)において、M
i1、M
i2及びM
i3はそれぞれ独立して、
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH
2−又は隣接していない2個以上の−CH
2−は−O−に置き換えられてもよい。)
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)及び
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)及び基(c)においてそれぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基又はP
i3−S
i3−で置換されていても良い構造が好ましく、上記の基(b)及び基(c)からなる群より選ばれる基であって、それぞれ独立して炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン又はP
i3−S
i3−で置換されていても良い構造がより好ましく、中でも下記の構造を表すことがさらに好ましく、
【0052】
【化12】
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【0053】
(式中、R
im1及びR
im2は、それぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、フッ素原子又はP
i3−S
i3−を表す。)
1,4−フェニレン基、2−メチル−1,4−フェニレン基、3−メチル−1,4−フェニレン基、2−メトキシ−1,4−フェニレン基、3−メトキシ−1,4−フェニレン基、2−フルオロ−1,4−フェニレン基、3−フルオロ−1,4−フェニレン基又はナフタレン−2,6−ジイル基であることがより好ましく、1,4−フェニレン基、2−メチル−1,4−フェニレン基、3−メチル−1,4−フェニレン基、2−フルオロ−1,4−フェニレン基、又は3−フルオロ−1,4−フェニレン基であることが更に好ましく、1,4−フェニレン基、2−メチル−1,4−フェニレン基又は2−フルオロ−1,4−フェニレン基であることが特に好ましく、1,4−フェニレン基であることがとりわけ好ましい。特に、M
i3が上記の好ましい基、特に芳香族である場合、M
i3とナフタレン環とが共役構造を取るために重合性化合物の吸収波長を長波長領域へと広げることができ、重合速度が速くなるために重合性化合物の残留量を低減することができる。
【0054】
上記一般式(I-Np)において、L
i1及びL
i2はそれぞれ独立して、単結合、−C
2H
4−、−C
3H
6−、−C
4H
8−、−OCH
2−、−CH
2O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCOOCH
2−、−CH
2OCOO−、−OCH
2CH
2O−、−CH=CRa−COO−、−CH=CRa−OCO−、−COO−CRa=CH−、−OCO−CRa=CH−、−COO−CRa=CH−COO−、−COO−CRa=CH−OCO−、−OCO−CRa=CH−COO−、−OCO−CRa=CH−OCO−、−CH
2OCO−、−COOCH
2−、−OCOCH
2−、−C
2H
4OCO−、−C
2H
4COO−、−COOC
2H
4−、−OCOC
2H
4−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CF=CH−、−CH=CF−、−CF
2O−、−OCF
2−、−CF
2CH
2−、−CH
2CF
2−、−CF
2CF
2−又は−C≡C−、(式中、Raはそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表す)を表すが、単結合、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−CF
2O−、−OCF
2−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−OCH
2CH
2O−、−CH
2O−、−OCH
2−、−C
2H
4COO−、−OCOC
2H
4−又は炭素原子数1〜10のアルキレン基を表すことが好ましく、単結合、−COO−、−OCO−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−OCH
2CH
2O−、−CH
2O−、−OCH
2−、−C
2H
4COO−、−OCOC
2H
4−又は炭素原子数1〜6の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を表すことがより好ましく、単結合、−COO−、−OCO−、−OCH
2CH
2O−、−CH
2O−、−OCH
2−、−C
2H
4COO−、−OCOC
2H
4−又は炭素原子数2のアルキレン基(エチレン基(−CH
2CH
2−))を表すことが更に好ましく、単結合が特に好ましい。
上記一般式(I-Np)において、q
i1は0又は1を表し、0を表すことが好ましい。m
i2はそれぞれ独立して0、1又は2を表すが、0又は1を表すことが好ましく、1を表すことが特に好ましい。q
i1+m
i2は0、1又は2を表すことが好ましい。短い紫外線照射時間で十分なプレチルト角を有し、重合性化合物の残留量を少なくするためには、q
i1+m
i2が0又は1を表すことが好ましく、1を表すことがより好ましい。また、一般式(I-Np)で表される化合物以外の重合性化合物と混合して用いた場合、重合性化合物の残留量を少なくし、高い電圧保持率(VHR)を得るためには、q
i1+m
i2が0又は1を表すことが好ましい。
上記一般式(I-Np)において、P
i1、P
i2及びP
i3は式(R−1)〜(R−9)からなる群より選ばれる重合性基を表す。P
i1、P
i2及びP
i3は、全て同一の重合性基であっても、異なる重合性基であってもよい。
【0055】
上記一般式(I-Np)において、P
i1、P
i2及びP
i3は、それぞれ独立して、式(R−1)、式(R−2)、式(R−3)、式(R−4)、式(R−5)又は式(R−7)であることが好ましく、式(R−1)、式(R−2)、式(R−3)又は式(R−4)であることがより好ましく、式(R−1)であることが更に好ましく、アクリルオキシ基又はメタクリルオキシ基であることが特に好ましい。
【0056】
P
i1及びP
i2の少なくとも一方が、式(R−1)であることが好ましく、アクリルオキシ基又はメタクリルオキシ基であることがより好ましく、P
i1及びP
i2の両方がアクリルオキシ基又はメタクリルオキシ基であることがさらに好ましく、P
i1及びP
i2の両方がメタクリルオキシ基であるか、あるいはP
i1及びP
i2の一方がアクリルオキシ基でありもう一方がメタクリルオキシ基であることが特に好ましい。
【0057】
上記式(R−1)〜(R−9)において、R
11、R
12、R
13、R
14及びR
15は、それぞれ独立して、メチル基又は水素原子であることが好ましく、重合性化合物の重合速度を重視する場合は水素原子であることが好ましく、プレチルト角の変化による表示不良の低減を重視する場合はメチル基であることが好ましい。
【0058】
上記一般式(I-Np)において、S
i1は単結合を表すことから、M
i3とナフタレン環とが直接結合し、効果的に共役構造を取ることができるため、重合性化合物の吸収波長を長波長領域へと広げることができ、重合速度を速め重合性化合物の残留量を低減することができる。
上記一般式(I-Np)において、S
i2及びS
i3は、それぞれ独立して、単結合又は炭素原子数1〜10の直鎖状アルキレン基を表すことが好ましく、炭素原子数2〜8の直鎖状アルキレン基又は単結合を表すことがより好ましい。該アルキル基の−CH
2−は、−CH=CH−、−O−、−COO−、又は−OCO−で置換されてもよく、−CH
2−の水素はフッ素に置換されてもよい。S
i2及びS
i3は、単結合又は炭素原子数1〜5のアルキレン基であることが更に好ましく、単結合であることが特に好ましい。S
i2及びS
i3が単結合である場合、紫外線照射後の重合性化合物の残留量が十分に少なく、プレチルト角の変化による表示不良が発生しにくくなる。
【0059】
上記一般式(I-Np)においてZ
i1は、シアノ基、ニトロ基、−S
i2−P
i2又は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の−CH
2−は−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−COO−、−OCO−又は−OCOO−で置換されてもよいが−O−は連続にはならないことが好ましく、−S
i2−P
i2、炭素原子数1〜8の直鎖又は分岐のアルキル基を表し、該アルキル基中の−CH
2−は、−CH=CH−、−O−、−OCO−で置換(ただし−O−は連続にはならない)されても良い基を表すことが好ましい。液晶表示素子の信頼性を向上させる観点から、Z
i1は、−S
i2−P
i2、炭素原子数2〜6のアルキル基、アルコキシ基を表すことが好ましく、−S
i2−P
i2を表すことが特に好ましい。
また、上記一般式(I-Np)で表される化合物は、一般式(i-Np-1)又は一般式(i-Np-2)で表されることが好ましい。
【0060】
【化13】
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【0061】
(式中、M
in1、M
in3、L
in1、S
in1、S
in2、P
in1、P
in2及びq
in1は、一般式(I-Np)中のM
i1、M
i3、L
i1、S
i1、S
i2、P
i1、P
i2及びq
i1とそれぞれ同じ意味を表し、
X
in1、X
in2、X
in3、X
in4、X
in5、X
in6及びX
in7はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基又は炭素原子数1〜8のアルキル基又は式(i−nZ)
【0062】
【化14】
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【0063】
で表される基を表し、X
in1、X
in2、X
in3、X
in4、X
in5、X
in6又はX
in7がアルキル基を表す場合、該アルキル基中に存在する1個の−CH
2−又は2個以上の−CH
2−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−CO−又は−S−で置き換えられてもよく、また、アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されてもよく、
M
in2及びM
in4はそれぞれ独立して式(i−Z)中のM
i2と同じ意味を表し、
L
in2及びL
in4はそれぞれ独立して式(i−Z)中のL
i2と同じ意味を表し、
m
in2及びm
in4はそれぞれ独立して式(i−Z)中のm
i2と同じ意味を表し、
Z
in2はハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−S
in4−P
in4又は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中に存在する1個の−CH
2−又は2個以上の−CH
2−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−CO−又は−S−で置き換えられてもよく、また、アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置き換えられてもよく、S
in4及びP
in4は式(i−nZ)中のS
i2及びP
i2とそれぞれ同じ意味を表し、
M
in1、M
in2、M
in4、L
in1、L
in2、L
in4、m
in4、Z
in2、S
in4及びP
in4が複数存在する場合は、それぞれ、同一であっても異なっていても良く、
ただし、一般式(i-Np-1)又は一般式(i-Np-2)に含まれるP
in1、P
in2及びP
in4数の合計数は2又は3である。)
上記一般式(i-Np-1)又は一般式(i-Np-2)において、M
in1、M
in3、L
in1、S
in1、S
in2、P
in1、P
in2及びq
in1の好ましい構造は、それぞれ上記一般式(I-Np)中のM
i1、M
i3、L
i1、S
i1、S
i2、P
i1、P
i2及びq
i1における好ましい構造と同様である。上記一般式(i-Np-1)又は一般式(i-Np-2)において、X
in1、X
in2、X
in3、X
in4、X
in5、X
in6及びX
in7の好ましい構造は、それぞれ上記一般式(I-Np)中のX
i1、X
i2、X
i3、X
i4、X
i5、X
i6及びX
i7における好ましい構造と同様である。上記一般式(i-Np-1)又は一般式(i-Np-2)において、M
in2、L
in2及びm
in2の好ましい構造は、それぞれ上記式(i−Z)中のM
i2、L
i2及びm
i2における好ましい構造と同様である。上記式(i−nZ)において、M
in4、L
in4及びm
in4の好ましい構造は、それぞれ上記式(i−Z)中のM
i2、L
i2及びm
i2における好ましい構造と同様である。上記式(i−nZ)において、Z
in2の好ましい構造は、それぞれ上記式(i−Z)中のZ
i2における好ましい構造と同様である。上記式(i−nZ)において、S
in4及びP
in4の好ましい構造は、それぞれ上記式(i−Z)中のS
i2及びP
i2における好ましい構造と同様である。
【0064】
上記一般式(I)で表される化合物は、一般式(ia−1)、一般式(ib−1)、一般式(ia−2)、一般式(ib−2)、一般式(ia−3)、一般式(ib−3)、一般式(ia−4)及び一般式(ib−4)で表されることが好ましい。
【0065】
【化15】
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【0066】
(式中、X
ia1、X
ia2、X
ia3、X
ia4、X
ia5、X
ia6、X
ia7、X
ib1、X
ib2、X
ib3、X
ib4、X
ib5、X
ib6及びX
ib7はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−S
i4−P
i4又は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中に存在する1個の−CH
2−又は2個以上の−CH
2−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−CO−又は−S−で置き換えられてもよく、また、アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されてもよく、
P
i1、P
i2、S
i1及びS
i2は、一般式(I)中のP
i1、P
i2、S
i1及びS
i2とそれぞれ同じ意味を表し、S
i4及びP
i4は一般式(I)中のS
i2及びP
i2とそれぞれ同じ意味を表す。)
【0067】
【化16】
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【0068】
(式中、X
ia1、X
ia2、X
ia3、X
ia4、X
ia5、X
ia6、X
ia7、X
ib1、X
ib2、X
ib3、X
ib4、X
ib5、X
ib6及びX
ib7はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−S
i4−P
i4又は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中に存在する1個の−CH
2−又は2個以上の−CH
2−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−CO−又は−S−で置き換えられてもよく、また、アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されてもよく、
M
i1、M
i2、L
i1、L
i2、P
i1、S
i1及びZ
i1は、一般式(I)中のM
i1、M
i2、L
i1、L
i2、P
i1、S
i1及びZ
i1とそれぞれ同じ意味を表し、S
i4及びP
i4は一般式(I)中のS
i2及びP
i2とそれぞれ同じ意味を表し、
m
ia1及びm
ib1は0、1又は2を表し、m
ia2及びm
ib2は0、1又は2を表が、但し、m
ia1+m
ia2≧1を表し、また、m
ib1+m
ib2≧1を表す。)
一般式(ia−1)、一般式(ib−1)、一般式(ia−2)、一般式(ib−2)、一般式(ia−3)、一般式(ib−3)、一般式(ia−4)又は一般式(ib−4)において、X
ia1、X
ia2、X
ia3、X
ia4、X
ia5、X
ia6、X
ia7、X
ib1、X
ib2、X
ib3、X
ib4、X
ib5、X
ib6及びX
ib7はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1〜8のアルキル基、フッ素原子に置換されてもよい炭素原子数1〜8のアルコキシ基又は−S
i4−P
i4を表すことが好ましい。
【0069】
一般式(ia−3)、一般式(ib−3)、一般式(ia−4)又は一般式(ib−4)中のZ
i1が−S
i2−P
i2以外の基を表す場合、X
ia1、X
ia2、X
ia3、X
ia4、X
ia5、X
ia6、X
ia7、X
ib1、X
ib2、X
ib3、X
ib4、X
ib5、X
ib6及びX
ib7のいずれか一つ以上の基は−S
i4−P
i4を表すことが好ましい。なお、M
i1、M
i2、L
i1、L
i2、P
i1、S
i1、Z
i1、S
i4及びP
i4の好ましい基は一般式(I)中のM
i1、M
i2、L
i1、L
i2、P
i1、S
i1、Z
i1と同じである。
【0070】
上記一般式(I)で表される化合物は、十分なプレチルト角を有し、電圧保持率(VHR)を高くする観点からは、一般式(II)で表される化合物であることが好ましい。
【0071】
【化17】
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【0072】
一般式(II)で表される化合物は、X
ii6がX
ii7に隣接する位置に結合する一般式(iia)で表される化合物(X
ii6がナフタレンの2位に置換される場合)と、X
ii6がX
ii5に隣接する位置に結合する一般式(iib)で表される化合物(X
ii6がナフタレンの1位に置換される場合)とを包含する。
【0073】
【化18】
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【0074】
(式中、M
i1、L
i1、S
i1、P
i1及びm
i1は、一般式(I)中のM
i1、L
i1、S
i1、P
i1及びm
i1とそれぞれ同じ意味を表し、
X
ii1、X
ii2、X
ii3、X
ii4、X
ii5、X
ii6及びX
ii7はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基又は炭素原子数1〜8のアルキル基又は式(ii−Z)
【0075】
【化19】
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【0076】
で表される基を表し、X
ii1、X
ii2、X
ii3、X
ii4、X
ii5、X
ii6又はX
ii7がアルキル基を表す場合、該アルキル基中に存在する1個の−CH
2−又は2個以上の−CH
2−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−CO−又は−S−で置き換えられてもよく、また、アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されてもよく、但し、X
ii1、X
ii2、X
ii3、X
ii4、X
ii5、X
ii6及びX
ii7の少なくとも1つは式(ii−Z)で表される基を表し、
M
ii2、L
ii2及びZ
ii1は式(i−Z)中のM
i2、L
i2及びZ
i1とそれぞれ同じ意味を表し、
m
ii2は0、1又は2を表すが、但し、m
i1+m
ii2≧1を表す。)
一般式(II)、一般式(iia)及び一般式(iib)中のX
ii1、X
ii2、X
ii3、X
ii4、X
ii5、X
ii6、X
ii7、M
i1、M
ii2、L
i1、L
ii2、Z
ii1、S
i1及びP
i1の好ましい基は、一般式(I)中のX
i1、X
i2、X
i3、X
i4、X
i5、X
i6、X
i7、M
i1、M
i2、L
i1、L
i2、Z
i1、S
i1及びP
i1と同じである。
【0077】
環の数が増えると紫外線の極大吸収波長が長波長領域にシフトする傾向にあるため、短い紫外線照射時間で十分なプレチルト角を有し、重合性化合物の残留量が少なくなる点で好ましい。
【0078】
一般式(II)、一般式(iia)及び一般式(iib)において、m
ii1+m
ii2は1又は2を表すことが好ましい。
【0079】
本発明に係る一般式(I)で表される重合性化合物として、具体的には、一般式(i−1)から一般式(i−515)で表される化合物が好ましい。一般式(i−1)から一般式(i−515)で表される化合物の中でも、一般式(i−1)〜一般式(i−120)、一般式(i−161)〜一般式(i−193)、一般式(i−201)〜一般式(i−290)及び一般式(i−331)〜一般式(i−505)が好ましく、一般式(i−1)〜一般式(i−12)、一般式(i−18)〜一般式(i−20)、一般式(i−31)〜一般式(i−42)、一般式(i−48)〜一般式(i−50)、一般式(i−161)〜一般式(i−173)、一般式(i−181)〜一般式(i−193)、一般式(i−201)〜一般式(i−220)、一般式(i−231)〜一般式(i−250)、一般式(i−331)〜一般式(i−505)がより好ましい。溶解性を重視する場合は一般式(i−1)〜一般式(i−12)、一般式(i−18)〜一般式(i−20)、一般式(i−31)〜一般式(i−42)、一般式(i−48)〜一般式(i−50)、一般式(i−201)〜一般式(i−220)及び一般式(i−231)〜一般式(i−250)が好ましく、重合性化合物の重合速度を重視する場合は、一般式(i−161)〜一般式(i−173)、一般式(i−181)〜一般式(i−193)及び一般式(i−331)〜一般式(i−505)が好ましい。
【0080】
【化20】
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【0081】
【化21】
[この文献は図面を表示できません]
【0082】
【化22】
[この文献は図面を表示できません]
【0083】
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
【0084】
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
【0085】
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
【0086】
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
【0087】
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
【0088】
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
【0089】
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
【0090】
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
【0091】
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
【0092】
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
【0093】
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
【0094】
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
【0095】
【化35】
[この文献は図面を表示できません]
【0096】
【化36】
[この文献は図面を表示できません]
【0097】
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
【0098】
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
【0099】
【化39】
[この文献は図面を表示できません]
【0100】
【化40】
[この文献は図面を表示できません]
【0101】
【化41】
[この文献は図面を表示できません]
【0102】
【化42】
[この文献は図面を表示できません]
【0103】
【化43】
[この文献は図面を表示できません]
【0104】
【化44】
[この文献は図面を表示できません]
【0105】
【化45】
[この文献は図面を表示できません]
【0106】
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
【0107】
【化47】
[この文献は図面を表示できません]
【0108】
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
【0109】
【化49】
[この文献は図面を表示できません]
【0110】
【化50】
[この文献は図面を表示できません]
【0111】
【化51】
[この文献は図面を表示できません]
【0112】
【化52】
[この文献は図面を表示できません]
【0113】
【化53】
[この文献は図面を表示できません]
【0114】
【化54】
[この文献は図面を表示できません]
【0115】
【化55】
[この文献は図面を表示できません]
【0116】
【化56】
[この文献は図面を表示できません]
【0117】
【化57】
[この文献は図面を表示できません]
【0118】
【化58】
[この文献は図面を表示できません]
【0119】
【化59】
[この文献は図面を表示できません]
【0120】
【化60】
[この文献は図面を表示できません]
【0121】
【化61】
[この文献は図面を表示できません]
【0122】
【化62】
[この文献は図面を表示できません]
【0123】
【化63】
[この文献は図面を表示できません]
【0124】
【化64】
[この文献は図面を表示できません]
【0125】
【化65】
[この文献は図面を表示できません]
【0126】
【化66】
[この文献は図面を表示できません]
【0127】
【化67】
[この文献は図面を表示できません]
【0128】
【化68】
[この文献は図面を表示できません]
【0129】
【化69】
[この文献は図面を表示できません]
【0130】
【化70】
[この文献は図面を表示できません]
【0131】
【化71】
[この文献は図面を表示できません]
【0132】
【化72】
[この文献は図面を表示できません]
【0133】
一般式(I)で表される化合物は、一般式(Im)
【0134】
【化73】
[この文献は図面を表示できません]
【0135】
(式中、M
i1、L
i1、S
i1及びm
i1は、一般式(I)中のM
i1、L
i1、S
i1及びm
i1とそれぞれ同じ意味を表し、
X
im1、X
im2、X
im3、X
im4、X
im5、X
im6及びX
im7はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基又は炭素原子数1〜8のアルキル基又は式(i−Zm)
【0136】
【化74】
[この文献は図面を表示できません]
【0137】
で表される基を表し、X
im1、X
im2、X
im3、X
im4、X
im5、X
im6又はX
im7がアルキル基を表す場合、該アルキル基中に存在する1個の−CH
2−又は2個以上の−CH
2−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−CO−又は−S−で置き換えられてもよく、また、アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されてもよく、但し、X
im1、X
im2、X
im3、X
im4、X
im5、X
im6及びX
im7の少なくとも1つは式(i−Zm)で表される基を表し、
Y
im1及びY
im2はそれぞれ独立して水酸基、保護された水酸基又はマスクされた水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−P
im2又は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中に存在する1個の−CH
2−又は2個以上の−CH
2−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−CO−又は−S−で置き換えられてもよく、また、アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置き換えられてもよく、但し、Y
im1又はY
im2の少なくとも1つは水酸基、保護された水酸基又はマスクされた水酸基を表し、
S
im2はS
i1と同じ意味を表し、
P
im2は一般式(I)中のP
i1と同じ意味を表し、
M
i2、L
i2及びm
i2は式(i−Z)中のM
i2、L
i2及びm
i2とそれぞれ同じ意味を表す。)
で表される化合物から製造することができる。
【0138】
一般式(II)で表される化合物は、一般式(IIm)で表される化合物から製造することができる。
【0139】
【化75】
[この文献は図面を表示できません]
【0140】
一般式(IIm)で表される化合物は、X
iim6がX
iim7に隣接する位置に結合する一般式(iiam)で表される化合物(X
iim6がナフタレンの2位に置換される場合)と、X
iim6がX
iim5に隣接する位置に結合する一般式(iibm)で表される化合物(X
iim6がナフタレンの1位に置換される場合)とを包含する。
【0141】
【化76】
[この文献は図面を表示できません]
【0142】
(式中、M
i1、L
i1、S
i1及びm
i1は、一般式(II)中のM
i1、L
i1、S
i1及びm
i1とそれぞれ同じ意味を表し、
X
iim1、X
iim2、X
iim3、X
iim4、X
iim5、X
iim6及びX
iim7はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基又は炭素原子数1〜8のアルキル基又は式(ii−Zm)
【0143】
【化77】
[この文献は図面を表示できません]
【0144】
で表される基を表し、X
iim1、X
iim2、X
iim3、X
iim4、X
iim5、X
iim6又はX
iim7がアルキル基を表す場合、該アルキル基中に存在する1個の−CH
2−又は2個以上の−CH
2−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−CO−又は−S−で置き換えられてもよく、また、アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されてもよく、但し、X
iim1、X
iim2、X
iim3、X
iim4、X
iim5、X
iim6及びX
iim7の少なくとも1つは式(ii−Zm)で表される基を表し、
Y
iim1及びY
iim2はそれぞれ独立して水酸基、保護された水酸基又はマスクされた水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−P
iim2又は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中に存在する1個の−CH
2−又は2個以上の−CH
2−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−CO−又は−S−で置き換えられてもよく、また、アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置き換えられてもよく、但し、Y
iim1又はY
iim2の少なくとも1つは水酸基、保護された水酸基又はマスクされた水酸基を表し、
S
iim2はS
i1と同じ意味を表し、
P
iim2は一般式(II)中のP
i1と同じ意味を表し、
M
ii2、L
ii2及びm
ii2は式(ii−Z)中のM
ii2、L
ii2及びm
ii2とそれぞれ同じ意味を表す。)
で表される化合物から製造することができる。
【0145】
一般式(Im)中のX
im1、X
im2、X
im3、X
im4、X
im5、X
im6、X
im7、M
i1、M
i2、L
i1、L
i2、S
i1、S
im2、P
im2、m
i1及びm
i2の好ましい基は、一般式(I)中のX
i1、X
i2、X
i3、X
i4、X
i5、X
i6、X
i7、M
i1、M
i2、L
i1、L
i2、S
i1、S
i2、P
i2、m
i1及びm
i2の好ましい基と同じである。また、一般式(IIm)、一般式(iiam)、一般式(iibm)中のX
iim1、X
iim2、X
iim3、X
iim4、X
iim5、X
iim6、X
iim7、M
i1、M
ii2、L
i1、L
ii2、S
i1、S
iim2、P
iim2、m
i1及びm
ii2の好ましい基は、一般式(II)中のX
ii1、X
ii2、X
ii3、X
ii4、X
ii5、X
ii6、X
ii7、M
i1、M
ii2、L
i1、L
ii2、S
i1、S
i2、P
i2、m
i1及びm
ii2の好ましい基と同じである。
一般式(I-Np)で表される化合物は、一般式(I-Npm)で表される化合物から製造することができる。
【0146】
【化78】
[この文献は図面を表示できません]
【0147】
(式中、M
i1、M
i3、L
i1、S
i1及びq
i1は、一般式(I-Np)中のM
i1、M
i3、L
i1、S
i1及びq
i1とそれぞれ同じ意味を表し、
X
im1、X
im2、X
im3、X
im4、X
im5、X
im6及びX
im7はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基又は炭素原子数1〜8のアルキル基又は式(i−Zm)
【0148】
【化79】
[この文献は図面を表示できません]
【0149】
で表される基を表し、X
im1、X
im2、X
im3、X
im4、X
im5、X
im6又はX
im7がアルキル基を表す場合、該アルキル基中に存在する1個の−CH
2−又は2個以上の−CH
2−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−CO−又は−S−で置き換えられてもよく、また、アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されてもよく、但し、X
im1、X
im2、X
im3、X
im4、X
im5、X
im6及びX
im7の少なくとも1つは式(i−Zm)で表される基を表し、
Y
im1及びY
im2はそれぞれ独立して水酸基、保護された水酸基又はマスクされた水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−P
im2又は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中に存在する1個の−CH
2−又は2個以上の−CH
2−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−CO−又は−S−で置き換えられてもよく、また、アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置き換えられてもよく、但し、Y
im1又はY
im2の少なくとも1つは水酸基、保護された水酸基又はマスクされた水酸基を表し、
S
im2は式(i−Z)中のS
i2と同じ意味を表し、
P
im2は式(i−Z)中のP
i2と同じ意味を表し、
M
i2、L
i2及びm
i2は式(i−Z)中のM
i2、L
i2及びm
i2とそれぞれ同じ意味を表し、
M
i1、M
i2、L
i1、L
i2、Z
i1、S
im2、S
i3、P
im2、又はP
i3が複数存在する場合は、それぞれ、同一であっても異なっていても良く、
一般式(I-Npm)に含まれるY
im1、Y
im2、P
im2及びP
i3の数の合計数は2又は3である。)
で表される化合物から製造することができる。
【0150】
一般式(i-Np-1)又は一般式(i-Np-2)で表される化合物は、一般式(i-Np-1m)又は一般式(i-Np-2m)で表される化合物から製造することができる。
【0151】
【化80】
[この文献は図面を表示できません]
【0152】
(式中、M
in1、M
in3、L
in1、S
in1、S
in2及びq
in1は、一般式(I-Np-1)又は一般式(I-Np-2)中のM
in1、M
in3、L
in1、S
in1、S
in2及びq
in1とそれぞれ同じ意味を表し、
X
in1m、X
in2m、X
in3m、X
in4m、X
in5m、X
in6m及びX
in7mはそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基又は炭素原子数1〜8のアルキル基又は式(i−nZm)
【0153】
【化81】
[この文献は図面を表示できません]
【0154】
で表される基を表し、X
in1m、X
in2m、X
in3m、X
in4m、X
in5m、X
in6m又はX
in7mがアルキル基を表す場合、該アルキル基中に存在する1個の−CH
2−又は2個以上の−CH
2−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−CO−又は−S−で置き換えられてもよく、また、アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置換されてもよく、
M
in2、L
in2及びm
in2は一般式(I-Np-1)又は一般式(I-Np-2)中のM
in2、L
in2及び式m
in2とそれぞれ同じ意味を表し、
M
in4、L
in4及びm
in4は式(i−nZ)中のM
in4、L
in4及びm
in4とそれぞれ同じ意味を表し、
Y
iim1、Y
iim2及びY
iim4はそれぞれ独立して水酸基、保護された水酸基又はマスクされた水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−P
in4又は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中に存在する1個の−CH
2−又は2個以上の−CH
2−は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CH=CH−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−CO−又は−S−で置き換えられてもよく、また、アルキル基中の水素原子はフッ素原子に置き換えられてもよく、但し、Y
iim1又はY
iim2の少なくとも1つは水酸基、保護された水酸基又はマスクされた水酸基を表し、S
in4及びP
in4は式(i−nZ)中のS
in4及びP
in4とそれぞれ同じ意味を表し、
M
in1、M
in2、M
in4、L
in1、L
in2、L
in4、m
in4、Z
in2、S
in4及びP
in4が複数存在する場合は、それぞれ、同一であっても異なっていても良く、
ただし、一般式(i-Np-1m)又は一般式(i-Np-2m)に含まれるY
iim1、Y
iim2、Y
iim4及びP
in4の数の合計数は2又は3である。)
一般式(Im)、一般式(IIm)、一般式(iima)、一般式(iimb)、一般式(I-Npm)、一般式(i-Np-1m)又は一般式(i-Np-2m)中のY
im1、Y
im2、Y
iim1、Y
iim2又はY
iim4はそれぞれ独立して、水酸基、保護された水酸基又はマスクされた水酸基を表す。保護された水酸基又はマスクされた水酸基とは、水酸基を不活性な官能基に変換させた公知のものであれば特に限定されないが、例えば、エーテル系、アセタール系、エステル系、シリルエーテル系等の官能基があげられる。より具体的には、エーテル系の官能基としてメチル基、ベンジル基、メトキシメチル等があげられる。また、アセタール系の官能基としてテトラヒドロピラニル基等があげられる。また、エステル系の官能基としてホルミル基、アセチル基等があげられる。また、シリルエーテル系の官能基としてトリメチルシリル基、t-ブチルジメチルシリル基等があげられる。
【0155】
一般式(Im)、一般式(IIm)、一般式(iima)、一般式(iimb)、一般式(I-Npm)、一般式(i-Np-1m)又は一般式(i-Np-2m)で表される化合物は、例えば、一般式(Im)、一般式(IIm)、一般式(iima)、一般式(iimb)、一般式(i-Np-1m)又は一般式(i-Np-2m)で表される化合物においてY
im1、Y
im2、Y
iim1、Y
iim2又はY
iim4で表される基が水酸基を表す化合物と、一般式(iiim)と
【0156】
【化82】
[この文献は図面を表示できません]
【0157】
(式中、P
i1は、一般式(i)、一般式(ii)又は一般式(I−Np)中のP
i1と同じ意味を表す。)とから製造できる。
【0158】
具体的には、以下の方法で製造できる。
(製法1)一般式(ia−3−1)で表される化合物の製造
エタノール溶媒中、炭酸カリウムとテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)存在下、4−ブロモ−1−ナフトールと末端にメトキシ基を持つホウ酸との鈴木カップリングによりフェニルナフタレン誘導体(S−1)を得て、次いで酢酸中、臭化水素酸によりメトキシ基をフェノール性水酸基に変換したジヒドロキシ化合物(S−2)を得る。更にジクロロメタン溶媒中、ジメチルアミノピリジン存在下、メタクリル酸を用いたジイソプロピルカルボジイミドによる縮合反応により、目的化合物(ia−3−1)を得ることができる。
【0159】
【化83】
[この文献は図面を表示できません]
【0160】
(上記式中、M
i1、M
i2、L
i1、L
i2、m
i1及びm
i2は一般式(I)中のM
i1、M
i2、L
i1、L
i2、m
i1及びm
i2と同じ意味を表す。)
(製法2)一般式(ia−3−1)で表される化合物の製造
ジクロロメタン溶媒中、パラトルエンスルホン酸ピリジニウム存在下、4−ブロモ−1−ナフトールと3,4−ジヒドロ-2H-ピランを反応させて、ナフタレンの水酸基保護体(S−3)を得て次いでエタノール溶媒中、炭酸カリウムとテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)存在下、末端に水酸基を持つホウ酸との鈴木カップリングによりフェニルナフタレン誘導体(S−4)を得て、さらにTHF中、塩酸水溶液を加えて反応させてジヒドロキシ化合物(S−2)を得る。そしてジクロロメタン溶媒中、ジメチルアミノピリジン存在下、メタクリル酸を用いたジイソプロピルカルボジイミドによる縮合反応により、目的化合物(ia−3−1)を得ることができる。
【0161】
【化84】
[この文献は図面を表示できません]
【0162】
(上記式中、M
i1、M
i2、L
i1、L
i2、m
i1及びm
i2は一般式(I)中のM
i1、M
i2、L
i1、L
i2、m
i1及びm
i2と同じ意味を表す。)
(製法3)一般式(iia−3−2)で表される化合物の製造
ジクロロメタン溶媒中、ジメチルアミノピリジン存在下、メタクリル酸を用いたジイソプロピルカルボジイミドによる縮合反応により、(S-4)から(S-5)を得る。さらにTHF中、塩酸水溶液を加えて反応させてヒドロキシ化合物(S−6)を得る。そしてジクロロメタン溶媒中、ジイソプロピルエチルアミン存在下、アクリル酸クロリドを用いたエステル化反応により、目的化合物(ia−3−2)を得ることができる。
【0163】
【化85】
[この文献は図面を表示できません]
【0164】
(上記式中、M
i1、M
i2、L
i1、L
i2、m
i1及びm
i2は一般式(I)中のM
i1、M
i2、L
i1、L
i2、m
i1及びm
i2と同じ意味を表す。)
(液晶組成物)
一般式(I)で表される化合物を液晶組成物用に添加する場合は、本発明の一般式(I)で表される化合物を1種又は2種以上添加してもよく、一般式(I)で表される化合物に加えて、液晶組成物に用いられる公知の重合性化合物、酸化防止剤等を更に含有していてもよい。
【0165】
本発明の液晶組成物における一般式(I)で表される重合性化合物の含有量の下限は、0.01質量%が好ましく、0.02質量%が好ましく、0.03質量%が好ましく、0.04質量%が好ましく、0.05質量%が好ましく、0.06質量%が好ましく、0.07質量%が好ましく、0.08質量%が好ましく、0.09質量%が好ましく、0.1質量%が好ましく、0.12質量%が好ましく、0.15質量%が好ましく、0.17質量%が好ましく、0.2質量%が好ましく、0.22質量%が好ましく、0.25質量%が好ましく、0.27質量%が好ましく、0.3質量%が好ましく、0.32質量%が好ましく、0.35質量%が好ましく、0.37質量%が好ましく、0.4質量%が好ましく、0.42質量%が好ましく、0.45質量%が好ましく、0.5質量%が好ましく、0.55質量%が好ましい。本発明の液晶組成物における一般式(I)で表される重合性化合物の含有量の上限は、5質量%が好ましく、4.5質量%が好ましく、4質量%が好ましく、3.5質量%が好ましく、3質量%が好ましく、2.5質量%が好ましく、2質量%が好ましく、1.5質量%が好ましく、1質量%が好ましく、0.95質量%が好ましく、0.9質量%が好ましく、0.85質量%が好ましく、0.8質量%が好ましく、0.75質量%が好ましく、0.7質量%が好ましく、0.65質量%が好ましく、0.6質量%が好ましく、0.55質量%が好ましく、0.5質量%が好ましく、0.45質量%が好ましく、0.4質量%が好ましい。
【0166】
更に詳述すると、十分なプレチルト角又は重合性化合物の少ない残留量又は高い電圧保持率(VHR)を得るには、その含有量は0.2から1.5質量%が好ましいが、低温における析出の抑制を重視する場合にはその含有量は0.01から1.0質量%が好ましい。また、一般式(I)で表される重合性化合物を複数含有する場合は、それぞれの含有量が0.01から0.6質量%であることが好ましい。従って、これら全ての課題を解決するためには、一般式(I)で表される重合性化合物を0.1から1.0質量%の範囲で調整することが特に望ましい。
【0167】
本発明の液晶組成物は、一般式(L)で表される化合物を1種類又は2種類以上含有することが好ましい。一般式(L)で表される化合物は誘電的にほぼ中性の化合物(Δεの値が−2〜2)に該当する。このため、分子内に有する、ハロゲン等の極性基の個数を2個以下とした方が好ましく、1個以下とした方が好ましく、有さない方が好ましい。
【0168】
【化86】
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【0169】
(式中、R
L1及びR
L2はそれぞれ独立して炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH
2−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
n
L1は0、1、2又は3を表し、
A
L1、A
L2及びA
L3はそれぞれ独立して
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH
2−又は隣接していない2個以上の−CH
2−は−O−に置き換えられてもよい。)及び
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)及び基(c)はそれぞれ独立してシアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
Z
L1及びZ
L2はそれぞれ独立して単結合、−CH
2CH
2−、−(CH
2)
4−、−OCH
2−、−CH
2O−、−COO−、−OCO−、−OCF
2−、−CF
2O−、−CH=N−N=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−を表し、
n
L1が2又は3であってA
L2が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、n
L1が2又は3であってZ
L3が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良いが、一般式(N−1)、(N−2)及び(N−3)で表される化合物を除く。)
一般式(L)で表される化合物は単独で用いてもよいが、組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの所望の性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類である。あるいは本発明の別の実施形態では2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類であり、6種類であり、7種類であり、8種類であり、9種類であり、10種類以上である。
【0170】
本発明の組成物において、一般式(L)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
【0171】
本発明の組成物の総量に対しての式(L)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、10%であり、20%であり、30%であり、40%であり、50%であり、55%であり、60%であり、65%であり、70%であり、75%であり、80%である。好ましい含有量の上限値は、95%であり、85%であり、75%であり、65%であり、55%であり、45%であり、35%であり、25%である。
【0172】
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値が高く上限値が高いことが好ましい。さらに、本発明の組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値が高く上限値が高いことが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を低く上限値が低いことが好ましい。
【0173】
信頼性を重視する場合にはR
L1及びR
L2はともにアルキル基であることが好ましく、化合物の揮発性を低減させることを重視する場合にはアルコキシ基であることが好ましく、粘性の低下を重視する場合には少なくとも一方はアルケニル基であることが好ましい。
【0174】
分子内に存在するハロゲン原子は0、1、2又は3個が好ましく、0又は1が好ましく、他の液晶分子との相溶性を重視する場合には1が好ましい。
【0175】
R
L1及びR
L2は、それが結合する環構造がフェニル基(芳香族)である場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び炭素原子数4〜5のアルケニル基が好ましく、それが結合する環構造がシクロヘキサン、ピラン及びジオキサンなどの飽和した環構造の場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。ネマチック相を安定化させるためには炭素原子及び存在する場合酸素原子の合計が5以下であることが好ましく、直鎖状であることが好ましい。
【0176】
アルケニル基としては、式(R1)から式(R5)のいずれかで表される基から選ばれることが好ましい。(各式中の黒点は環構造中の炭素原子を表す。)
【0177】
【化87】
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【0178】
n
L1は応答速度を重視する場合には0が好ましく、ネマチック相の上限温度を改善するためには2又は3が好ましく、これらのバランスをとるためには1が好ましい。また、組成物として求められる特性を満たすためには異なる値の化合物を組み合わせることが好ましい。
【0179】
A
L1、A
L2及びA
L3はΔnを大きくすることが求められる場合には芳香族であることが好ましく、応答速度を改善するためには脂肪族であることが好ましく、それぞれ独立してトランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−フェニレン基、2−フルオロ−1,4−フェニレン基、3−フルオロ−1,4−フェニレン基、3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキセニレン基、1,4−ビシクロ[2.2.2]オクチレン基、ピペリジン−1,4−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基を表すことが好ましく、下記の構造を表すことがより好ましく、
【0180】
【化88】
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【0181】
トランス−1,4−シクロへキシレン基又は1,4−フェニレン基を表すことがより好ましい。
【0182】
Z
L1及びZ
L2は応答速度を重視する場合には単結合であることが好ましい。
【0183】
一般式(L)で表される化合物は分子内のハロゲン原子数が0個又は1個であることが好ましい。
【0184】
一般式(L)で表される化合物は一般式(L−1)〜(L−7)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0185】
一般式(L−1)で表される化合物は下記の化合物である。
【0186】
【化89】
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【0187】
(式中、R
L11及びR
L12はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるR
L1及びR
L2と同じ意味を表す。)
R
L11及びR
L12は、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。
【0188】
一般式(L−1)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0189】
好ましい含有量の下限値は、本発明の組成物の総量に対して、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、15%であり、20%であり、25%であり、30%であり、35%であり、40%であり、45%であり、50%であり、55%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、95%であり、90%であり、85%であり、80%であり、75%であり、70%であり、65%であり、60%であり、55%であり、50%であり、45%であり、40%であり、35%であり、30%であり、25%である。
【0190】
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値が高く上限値が高いことが好ましい。さらに、本発明の組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値が中庸で上限値が中庸であることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値が低く上限値が低いことが好ましい。
【0191】
一般式(L−1)で表される化合物は一般式(L−1−1)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0192】
【化90】
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【0193】
(式中R
L12は一般式(L−1)における意味と同じ意味を表す。)
一般式(L−1−1)で表される化合物は、式(L−1−1.1)から式(L−1−1.3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−1−1.2)又は式(L−1−1.3)で表される化合物であることが好ましく、特に、式(L−1−1.3)で表される化合物であることが好ましい。
【0194】
【化91】
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【0195】
本発明の組成物の総量に対しての式(L−1−1.3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%であり、3%である。
【0196】
一般式(L−1)で表される化合物は一般式(L−1−2)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0197】
【化92】
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【0198】
(式中R
L12は一般式(L−1)における意味と同じ意味を表す。)
本発明の組成物の総量に対しての式(L−1−2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、5%であり、10%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、35%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、60%であり、55%であり、50%であり、45%であり、42%であり、40%であり、38%であり、35%であり、33%であり、30%である。
【0199】
さらに、一般式(L−1−2)で表される化合物は、式(L−1−2.1)から式(L−1−2.4)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−1−2.2)から式(L−1−2.4)で表される化合物であることが好ましい。特に、式(L−1−2.2)で表される化合物は本発明の組成物の応答速度を特に改善するため好ましい。また、応答速度よりも高いTniを求めるときは、式(L−1−2.3)又は式(L−1−2.4)で表される化合物を用いることが好ましい。式(L−1−2.3)及び式(L−1−2.4)で表される化合物の含有量は、低温での溶解度を良くするために30%以上にすることは好ましくない。
【0200】
【化93】
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【0201】
本発明の組成物の総量に対しての式(L−1−2.2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、10%であり、15%であり、18%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、33%であり、35%であり、38%であり、40%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、60%であり、55%であり、50%であり、45%であり、43%であり、40%であり、38%であり、35%であり、32%であり、30%であり、27%であり、25%であり、22%である。
【0202】
本発明の組成物の総量に対しての式(L−1−1.3)で表される化合物及び式(L−1−2.2)で表される化合物の合計の好ましい含有量の下限値は、10%であり、15%であり、20%であり、25%であり、27%であり、30%であり、35%であり、40%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、60%であり、55%であり、50%であり、45%であり、43%であり、40%であり、38%であり、35%であり、32%であり、30%であり、27%であり、25%であり、22%である。
【0203】
一般式(L−1)で表される化合物は一般式(L−1−3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0204】
【化94】
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【0205】
(式中R
L13及びR
L14はそれぞれ独立して炭素原子数1〜8のアルキル基又は炭素原子数1〜8のアルコキシ基を表す。)
R
L13及びR
L14は、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基又は直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましい。
【0206】
本発明の組成物の総量に対しての式(L−1−3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、30%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、60%であり、55%であり、50%であり、45%であり、40%であり、37%であり、35%であり、33%であり、30%であり、27%であり、25%であり、23%であり、20%であり、17%であり、15%であり、13%であり、10%である。
さらに、一般式(L−1−3)で表される化合物は、式(L−1−3.1)から式(L−1−3.13)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−1−3.1)、式(L−1−3.3)又は式(L−1−3.4)で表される化合物であることが好ましい。特に、式(L−1−3.1)で表される化合物は本発明の組成物の応答速度を特に改善するため好ましい。また、応答速度よりも高いTniを求めるときは、式(L−1−3.3)、式(L−1−3.4)、式(L−1−3.11)及び式(L−1−3.13)で表される化合物を用いることが好ましい。式(L−1−3.3)、式(L−1−3.4)、式(L−1−3.11)及び式(L−1−3.13)で表される化合物の合計の含有量は、低温での溶解度を良くするために20%以上にすることは好ましくない。
【0207】
【化95】
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【0208】
本発明の組成物の総量に対しての式(L−1−3.1)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、20%であり、17%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%である。
【0209】
一般式(L−1)で表される化合物は一般式(L−1−4)及び/又は(L−1−5)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0210】
【化96】
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【0211】
(式中R
L15及びR
L16はそれぞれ独立して炭素原子数1〜8のアルキル基又は炭素原子数1〜8のアルコキシ基を表す。)
R
L15及びR
L16は、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基又は直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましい。
【0212】
本発明の組成物の総量に対しての式(L−1−4)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、25%であり、23%であり、20%であり、17%であり、15%であり、13%であり、10%である。
【0213】
本発明の組成物の総量に対しての式(L−1−5)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、25%であり、23%であり、20%であり、17%であり、15%であり、13%であり、10%である。
【0214】
さらに、一般式(L−1−4)及び(L−1−5)で表される化合物は、式(L−1−4.1)から式(L−1−5.3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−1−4.2)又は式(L−1−5.2)で表される化合物であることが好ましい。
【0215】
【化97】
[この文献は図面を表示できません]
【0216】
本発明の組成物の総量に対しての式(L−1−4.2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、20%であり、17%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%である。
【0217】
式(L−1−1.3)、式(L−1−2.2)、式(L−1−3.1)、式(L−1−3.3)、式(L−1−3.4)、式(L−1−3.11)及び式(L−1−3.12)で表される化合物から選ばれる2種以上の化合物を組み合わせることが好ましく、式(L−1−1.3)、式(L−1−2.2)、式(L−1−3.1)、式(L−1−3.3)、式(L−1−3.4)及び式(L−1−4.2)で表される化合物から選ばれる2種以上の化合物を組み合わせることが好ましく、これら化合物の合計の含有量の好ましい含有量の下限値は、本発明の組成物の総量に対して、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、13%であり、15%であり、18%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、33%であり、35%であり、上限値は、本発明の組成物の総量に対して、80%であり、70%であり、60%であり、50%であり、45%であり、40%であり、37%であり、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%である。組成物の信頼性を重視する場合には、式(L−1−3.1)、式(L−1−3.3)及び式(L−1−3.4)で表される化合物から選ばれる2種以上の化合物を組み合わせることが好ましく、組成物の応答速度を重視する場合には、式(L−1−1.3)、式(L−1−2.2)で表される化合物から選ばれる2種以上の化合物を組み合わせることが好ましい。
一般式(L−1)で表される化合物は一般式(L−1−6)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0218】
【化98】
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【0219】
(式中R
L17及びR
L18はそれぞれ独立してメチル基又は水素原子を表す。)
本発明の組成物の総量に対しての式(L−1−6)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、5%であり、10%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、35%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、60%であり、55%であり、50%であり、45%であり、42%であり、40%であり、38%であり、35%であり、33%であり、30%である。
【0220】
さらに、一般式(L−1−6)で表される化合物は、式(L−1−6.1)から式(L−1−6.3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0221】
【化99】
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【0222】
一般式(L−2)で表される化合物は下記の化合物である。
【0223】
【化100】
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【0224】
(式中、R
L21及びR
L22はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるR
L1及びR
L2と同じ意味を表す。)
R
L21は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、R
L22は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましい。
【0225】
一般式(L−2)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0226】
低温での溶解性を重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高く、反対に、応答速度を重視する場合は含有量を低めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0227】
本発明の組成物の総量に対しての式(L−2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%であり、3%である。
【0228】
さらに、一般式(L−2)で表される化合物は、式(L−2.1)から式(L−2.6)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−2.1)、式(L−2.3)、式(L−2.4)及び式(L−2.6)で表される化合物であることが好ましい。
【0229】
【化101】
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【0230】
一般式(L−3)で表される化合物は下記の化合物である。
【0231】
【化102】
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【0232】
(式中、R
L31及びR
L32はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるR
L1及びR
L2と同じ意味を表す。)
R
L31及びR
L32はそれぞれ独立して炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましい。
【0233】
一般式(L−3)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0234】
本発明の組成物の総量に対しての式(L−3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%であり、3%である。
【0235】
高い複屈折率を得る場合は含有量を高めに設定すると効果が高く、反対に、高いTniを重視する場合は含有量を低めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0236】
さらに、一般式(L−3)で表される化合物は、式(L−3.1)から式(L−3.7)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(L−3.2)から式(L−3.5)で表される化合物であることが好ましい。
【0237】
【化103】
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【0238】
一般式(L−4)で表される化合物は下記の化合物である。
【0239】
【化104】
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【0240】
(式中、R
L41及びR
L42はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるR
L1及びR
L2と同じ意味を表す。)
R
L41は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、R
L42は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましい。)
一般式(L−4)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0241】
本発明の組成物において、一般式(L−4)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
【0242】
本発明の組成物の総量に対しての式(L−4)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、14%であり、16%であり、20%であり、23%であり、26%であり、30%であり、35%であり、40%である。本発明の組成物の総量に対しての式(L−4)で表される化合物の好ましい含有量の上限値は、50%であり、40%であり、35%であり、30%であり、20%であり、15%であり、10%であり、5%である。
【0243】
一般式(L−4)で表される化合物は、例えば式(L−4.1)から式(L−4.3)で表される化合物であることが好ましい。
【0244】
【化105】
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【0245】
低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて、式(L−4.1)で表される化合物を含有していても、式(L−4.2)で表される化合物を含有していても、式(L−4.1)で表される化合物と式(L−4.2)で表される化合物との両方を含有していても良いし、式(L−4.1)から式(L−4.3)で表される化合物を全て含んでいても良い。本発明の組成物の総量に対しての式(L−4.1)又は式(L−4.2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、3%であり、5%であり、7%であり、9%であり、11%であり、12%であり、13%であり、18%であり、21%であり、好ましい上限値は、45であり、40%であり、35%であり、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%である。
【0246】
式(L−4.1)で表される化合物と式(L−4.2)で表される化合物との両方を含有する場合は、本発明の組成物の総量に対しての両化合物の好ましい含有量の下限値は、15%であり、19%であり、24%であり、30%であり、好ましい上限値は、45であり、40%であり、35%であり、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0247】
一般式(L−4)で表される化合物は、例えば式(L−4.4)から式(L−4.6)で表される化合物であることが好ましく、式(L−4.4)で表される化合物であることが好ましい。
【0248】
【化106】
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【0249】
低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて、式(L−4.4)で表される化合物を含有していても、式(L−4.5)で表される化合物を含有していても、式(L−4.4)で表される化合物と式(L−4.5)で表される化合物との両方を含有していても良い。
【0250】
本発明の組成物の総量に対しての式(L−4.4)又は式(L−4.5)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、3%であり、5%であり、7%であり、9%であり、11%であり、12%であり、13%であり、18%であり、21%である。好ましい上限値は、45であり、40%であり、35%であり、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%である。
【0251】
式(L−4.4)で表される化合物と式(L−4.5)で表される化合物との両方を含有する場合は、本発明の組成物の総量に対しての両化合物の好ましい含有量の下限値は、15%であり、19%であり、24%であり、30%であり、好ましい上限値は、45であり、40%であり、35%であり、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0252】
一般式(L−4)で表される化合物は、式(L−4.7)から式(L−4.10)で表される化合物であることが好ましく、特に、式(L−4.9)で表される化合物が好ましい。
【0253】
【化107】
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【0254】
一般式(L−5)で表される化合物は下記の化合物である。
【0255】
【化108】
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【0256】
(式中、R
L51及びR
L52はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるR
L1及びR
L2と同じ意味を表す。)
R
L51は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、R
L52は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましい。
【0257】
一般式(L−5)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0258】
本発明の組成物において、一般式(L−5)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
【0259】
本発明の組成物の総量に対しての式(L−5)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、14%であり、16%であり、20%であり、23%であり、26%であり、30%であり、35%であり、40%である。本発明の組成物の総量に対しての式(L−5)で表される化合物の好ましい含有量の上限値は、50%であり、40%であり、35%であり、30%であり、20%であり、15%であり、10%であり、5%である
一般式(L−5)で表される化合物は、式(L−5.1)又は式(L−5.2)で表される化合物であることが好ましく、特に、式(L−5.1)で表される化合物であることが好ましい。
【0260】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%である。これら化合物の好ましい含有量の上限値は、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、9%である。
【0261】
【化109】
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【0262】
一般式(L−5)で表される化合物は、式(L−5.3)又は式(L−5.4)で表される化合物であることが好ましい。
【0263】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%である。これら化合物の好ましい含有量の上限値は、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、9%である。
【0264】
【化110】
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【0265】
一般式(L−5)で表される化合物は、式(L−5.5)から式(L−5.7)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、特に式(L−5.7)で表される化合物であることが好ましい。
【0266】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%である。これら化合物の好ましい含有量の上限値は、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、9%である。
【0267】
【化111】
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【0268】
一般式(L−6)で表される化合物は下記の化合物である。
【0269】
【化112】
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【0270】
(式中、R
L61及びR
L62はそれぞれ独立して、一般式(L)におけるR
L1及びR
L2と同じ意味を表し、X
L61及びX
L62はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表す。)
R
L61及びR
L62はそれぞれ独立して炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、X
L61及びX
L62のうち一方がフッ素原子他方が水素原子であることが好ましい。
【0271】
一般式(L−6)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0272】
本発明の組成物の総量に対しての式(L−6)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、14%であり、16%であり、20%であり、23%であり、26%であり、30%であり、35%であり、40%である。本発明の組成物の総量に対しての式(L−6)で表される化合物の好ましい含有量の上限値は、50%であり、40%であり、35%であり、30%であり、20%であり、15%であり、10%であり、5%である。Δnを大きくすることに重点を置く場合には含有量を多くした方が好ましく、低温での析出に重点を置いた場合には含有量は少ない方が好ましい。
【0273】
一般式(L−6)で表される化合物は、式(L−6.1)から式(L−6.9)で表される化合物であることが好ましい。
【0274】
【化113】
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【0275】
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、これらの化合物の中から1種〜3種類含有することが好ましく、1種〜4種類含有することがさらに好ましい。また、選ぶ化合物の分子量分布が広いことも溶解性に有効であるため、例えば、式(L−6.1)又は(L−6.2)で表される化合物から1種類、式(L−6.4)又は(L−6.5)で表される化合物から1種類、式(L−6.6)又は式(L−6.7)で表される化合物から1種類、式(L−6.8)又は(L−6.9)で表される化合物から1種類の化合物を選び、これらを適宜組み合わせることが好ましい。その中でも、式(L−6.1)、式(L−6.3)式(L−6.4)、式(L−6.6)及び式(L−6.9)で表される化合物を含むことが好ましい。
【0276】
さらに、一般式(L−6)で表される化合物は、例えば式(L−6.10)から式(L−6.17)で表される化合物であることが好ましく、その中でも、式(L−6.11)で表される化合物であることが好ましい。
【0277】
【化114】
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【0278】
本発明の組成物の総量に対してのこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%である。これら化合物の好ましい含有量の上限値は、20%であり、15%であり、13%であり、10%であり、9%である。
【0279】
一般式(L−7)で表される化合物は下記の化合物である。
【0280】
【化115】
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【0281】
(式中、R
L71及びR
L72はそれぞれ独立して一般式(L)におけるR
L1及びR
L2と同じ意味を表し、A
L71及びA
L72はそれぞれ独立して一般式(L)におけるA
L2及びA
L3と同じ意味を表すが、A
L71及びA
L72上の水素原子はそれぞれ独立してフッ素原子によって置換されていてもよく、Z
L71は一般式(L)におけるZ
L2と同じ意味を表し、X
L71及びX
L72はそれぞれ独立してフッ素原子又は水素原子を表す。)
式中、R
L71及びR
L72はそれぞれ独立して炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、A
L71及びA
L72はそれぞれ独立して1,4-シクロヘキシレン基又は1,4-フェニレン基が好ましく、A
L71及びA
L72上の水素原子はそれぞれ独立してフッ素原子によって置換されていてもよく、Z
L71は単結合又は−COO−が好ましく、単結合が好ましく、X
L71及びX
L72は水素原子が好ましい。
【0282】
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて組み合わせる。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類である。
【0283】
本発明の組成物において、一般式(L−7)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
【0284】
本発明の組成物の総量に対しての式(L−7)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、2%であり、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、14%であり、16%であり、20%である。本発明の組成物の総量に対しての式(L−7)で表される化合物の好ましい含有量の上限値は、30%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、10%であり、5%である。
【0285】
本発明の組成物が高いTniの実施形態が望まれる場合は式(L−7)で表される化合物の含有量を多めにすることが好ましく、低粘度の実施形態が望まれる場合は含有量を少なめにすることが好ましい。
【0286】
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.1)から式(L−7.4)で表される化合物であることが好ましく、式(L−7.2)で表される化合物であることが好ましい。
【0287】
【化116】
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【0288】
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.11)から式(L−7.13)で表される化合物であることが好ましく、式(L−7.11)で表される化合物であることが好ましい。
【0289】
【化117】
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【0290】
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.21)から式(L−7.23)で表される化合物である。式(L−7.21)で表される化合物であることが好ましい。
【0291】
【化118】
[この文献は図面を表示できません]
【0292】
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.31)から式(L−7.34)で表される化合物であることが好ましく、式(L−7.31)又は/及び式(L−7.32)で表される化合物であることが好ましい。
【0293】
【化119】
[この文献は図面を表示できません]
【0294】
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.41)から式(L−7.44)で表される化合物であることが好ましく、式(L−7.41)又は/及び式(L−7.42)で表される化合物であることが好ましい。
【0295】
【化120】
[この文献は図面を表示できません]
【0296】
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、式(L−7.51)から式(L−7.53)で表される化合物であることが好ましい。
【0297】
【化121】
[この文献は図面を表示できません]
【0298】
本発明の組成物は、一般式(N−1)、(N−2)及び(N−3)で表される化合物から選ばれる化合物を1種類又は2種類以上含有することが好ましい。これら化合物は誘電的に負の化合物(Δεの符号が負で、その絶対値が2より大きい。)に該当する。
【0299】
【化122】
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【0300】
(式中、R
N11、R
N12、R
N21、R
N22、R
N31及びR
N32はそれぞれ独立して炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH
2−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
A
N11、A
N12、A
N21、A
N22、A
N31及びA
N32はそれぞれ独立して
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH
2−又は隣接していない2個以上の−CH
2−は−O−に置き換えられてもよい。)、
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)、
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)及び
(d) 1,4−シクロヘキセニレン基
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)、基(c)及び基(d)はそれぞれ独立してシアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
Z
N11、Z
N12、Z
N21、Z
N22、Z
N31及びZ
N32はそれぞれ独立して単結合、−CH
2CH
2−、−(CH
2)
4−、−OCH
2−、−CH
2O−、−COO−、−OCO−、−OCF
2−、−CF
2O−、−CH=N−N=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−を表し、
X
N21は水素原子又はフッ素原子を表し、
T
N31は−CH
2−又は酸素原子を表し、
n
N11、n
N12、n
N21、n
N22、n
N31及びn
N32はそれぞれ独立して0〜3の整数を表すが、n
N11+n
N12、n
N21+n
N22及びn
N31+n
N32はそれぞれ独立して1、2又は3であり、A
N11〜A
N32、Z
N11〜Z
N32が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良い。)
一般式(N−1)、(N−2)及び(N−3)で表される化合物は、Δεが負でその絶対値が3よりも大きな化合物であることが好ましい。
【0301】
一般式(N−1)、(N−2)及び(N−3)中、R
N11、R
N12、R
N21、R
N22、R
N31及びR
N32はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素原子数2〜8のアルケニル基又は炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基が好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜5のアルコキシ基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数2〜5のアルケニルオキシ基が好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が更に好ましく、炭素原子数2〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜3のアルケニル基が更に好ましく、炭素原子数3のアルケニル基(プロペニル基)が特に好ましい。
【0302】
また、それが結合する環構造がフェニル基(芳香族)である場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び炭素原子数4〜5のアルケニル基が好ましく、それが結合する環構造がシクロヘキサン、ピラン及びジオキサンなどの飽和した環構造の場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。ネマチック相を安定化させるためには炭素原子及び存在する場合酸素原子の合計が5以下であることが好ましく、直鎖状であることが好ましい。
【0303】
アルケニル基としては、式(R1)から式(R5)のいずれかで表される基から選ばれることが好ましい。(各式中の黒点は環構造中の炭素原子を表す。)
【0304】
【化123】
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【0305】
A
N11、A
N12、A
N21、A
N22、A
N31及びA
N32はそれぞれ独立してΔnを大きくすることが求められる場合には芳香族であることが好ましく、応答速度を改善するためには脂肪族であることが好ましく、トランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−フェニレン基、2−フルオロ−1,4−フェニレン基、3−フルオロ−1,4−フェニレン基、3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン基、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキセニレン基、1,4−ビシクロ[2.2.2]オクチレン基、ピペリジン−1,4−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基を表すことが好ましく、下記の構造を表すことがより好ましく、
【0306】
【化124】
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【0307】
トランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−シクロヘキセニレン基又は1,4−フェニレン基を表すことがより好ましい。
【0308】
Z
N11、Z
N12、Z
N21、Z
N22、Z
N31及びZ
N32はそれぞれ独立して−CH
2O−、−CF
2O−、−CH
2CH
2−、−CF
2CF
2−又は単結合を表すことが好ましく、−CH
2O−、−CH
2CH
2−又は単結合が更に好ましく、−CH
2O−又は単結合が特に好ましい。
【0311】
n
N11+n
N12、n
N21+n
N22及びn
N31+n
N32は1又は2が好ましく、n
N11が1でありn
N12が0である組み合わせ、n
N11が2でありn
N12が0である組み合わせ、n
N11が1でありn
N12が1である組み合わせ、n
N11が2でありn
N12が1である組み合わせ、n
N21が1でありn
N22が0である組み合わせ、n
N21が2でありn
N22が0である組み合わせ、n
N31が1でありn
N32が0である組み合わせ、n
N31が2でありn
N32が0である組み合わせ、が好ましい。
【0312】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−1)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、10%であり、20%であり、30%であり、40%であり、50%であり、55%であり、60%であり、65%であり、70%であり、75%であり、80%である。好ましい含有量の上限値は、95%であり、85%であり、75%であり、65%であり、55%であり、45%であり、35%であり、25%であり、20%である。
【0313】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、10%であり、20%であり、30%であり、40%であり、50%であり、55%であり、60%であり、65%であり、70%であり、75%であり、80%である。好ましい含有量の上限値は、95%であり、85%であり、75%であり、65%であり、55%であり、45%であり、35%であり、25%であり、20%である。
【0314】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、10%であり、20%であり、30%であり、40%であり、50%であり、55%であり、60%であり、65%であり、70%であり、75%であり、80%である。好ましい含有量の上限値は、95%であり、85%であり、75%であり、65%であり、55%であり、45%であり、35%であり、25%であり、20%である。
【0315】
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値が低く上限値が低いことが好ましい。さらに、本発明の組成物のTniを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値が低く上限値が低いことが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高く上限値が高いことが好ましい。
【0316】
一般式(N−1)で表される化合物として、下記の一般式(N−1a)〜(N−1g)で表される化合物群を挙げることができる。
【0317】
【化125】
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【0318】
(式中、R
N11及びR
N12は一般式(N−1)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表し、n
Na11は0又は1を表し、n
Nb11は1又は2を表し、n
Nc11は0又は1を表し、n
Nd11は1又は2を表し、n
Ne11は1又は2を表し、n
Nf12は1又は2を表し、n
Ng11は1又は2を表し、A
Ne11はトランス−1,4−シクロへキシレン基又は1,4−フェニレン基を表し、A
Ng11はトランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−シクロヘキセニレン基又は1,4−フェニレン基を表すが少なくとも1つは1,4−シクロヘキセニレン基を表し、Z
Ne11は単結合又はエチレンを表すが分子内に存在する少なくとも1つはエチレンを表し、分子内に複数存在するA
Ne11、Z
Ne11、及び/又はA
Ng11は同一であっても異なっていても良い。)
より具体的には、一般式(N−1)で表される化合物は一般式(N−1−1)〜(N−1−22)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0319】
一般式(N−1−1)で表される化合物は下記の化合物である。
【0320】
【化126】
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【0321】
(式中、R
N111及びR
N112はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表す。)
R
N111は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、プロピル基、ペンチル基又はビニル基が好ましい。R
N112は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0322】
一般式(N−1−1)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0323】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高く、T
NIを重視する場合は含有量を低めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0324】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−1−1)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、33%であり、35%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、50%であり、40%であり、38%であり、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%であり、3%である。
【0325】
さらに、一般式(N−1−1)で表される化合物は、式(N−1−1.1)から式(N−1−1.25)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−1.1)〜(N−1−1.4)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−1.1)及び式(N−1−1.3)で表される化合物が好ましい。
【0326】
【化127】
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【0327】
式(N−1−1.1)〜(N−1−1.25)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、本発明の組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、33%であり、35%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、50%であり、40%であり、38%であり、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%であり、3%である。
【0328】
一般式(N−1−2)で表される化合物は下記の化合物である。
【0329】
【化128】
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【0330】
(式中、R
N121及びR
N122はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表す。)
R
N121は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基、ブチル基又はペンチル基が好ましい。R
N122は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メチル基、プロピル基、メトキシ基、エトキシ基又はプロポキシ基が好ましい。
【0331】
一般式(N−1−2)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0332】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を低めに設定すると効果が高く、T
NIを重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0333】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−1−2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、7%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、33%であり、35%であり、37%であり、40%であり、42%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、50%であり、48%であり、45%であり、43%であり、40%であり、38%であり、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%である。
【0334】
さらに、一般式(N−1−2)で表される化合物は、式(N−1−2.1)から式(N−1−2.25)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−2.3)から式(N−1−2.7)、式(N−1−2.10)、式(N−1−2.11)、式(N−1−2.13)及び式(N−1−2.20)で表される化合物であることが好ましく、Δεの改良を重視する場合には式(N−1−2.3)から式(N−1−2.7)で表される化合物が好ましく、T
NIの改良を重視する場合には式(N−1−2.10)、式(N−1−2.11)及び式(N−1−2.13)で表される化合物であることが好ましく、応答速度の改良を重視する場合には式(N−1−2.20)で表される化合物であることが好ましい。
【0335】
【化129】
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【0336】
式(N−1−2.1)から式(N−1−2.25)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、本発明の組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、33%であり、35%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、50%であり、40%であり、38%であり、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%であり、3%である。
【0337】
一般式(N−1−3)で表される化合物は下記の化合物である。
【0338】
【化130】
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【0339】
(式中、R
N131及びR
N132はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表す。)
R
N131は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。R
N132は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数3〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、1−プロペニル基、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0340】
一般式(N−1−3)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0341】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高く、T
NIを重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0342】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−1−3)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0343】
さらに、一般式(N−1−3)で表される化合物は、式(N−1−3.1)から式(N−1−3.21)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−3.1)〜(N−1−3.7)及び式(N−1−3.21)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−3.1)、式(N−1−3.2)、式(N−1−3.3)、式(N−1−3.4)及び式(N−1−3.6)で表される化合物が好ましい。
【0344】
【化131】
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【0345】
式(N−1−3.1)〜式(N−1−3.4)、式(N−1−3.6)及び式(N−1−3.21)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、式(N−1−3.1)及び式(N−1−3.2)の組み合わせ、式(N−1−3.3)、式(N−1−3.4)及び式(N−1−3.6)から選ばれる2種又は3種の組み合わせが好ましい。本発明の組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0346】
一般式(N−1−4)で表される化合物は下記の化合物である。
【0347】
【化132】
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【0348】
(式中、R
N141及びR
N142はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表す。)
R
N141及びR
N142はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メチル基、プロピル基、エトキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0349】
一般式(N−1−4)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0350】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高く、T
NIを重視する場合は含有量を低めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0351】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−1−4)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、11%であり、10%であり、8%である。
【0352】
さらに、一般式(N−1−4)で表される化合物は、式(N−1−4.1)から式(N−1−4.24)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−4.1)〜(N−1−4.4)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−4.1)、式(N−1−4.2)及び式(N−1−4.4)で表される化合物が好ましい。
【0353】
【化133】
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【0354】
式(N−1−4.1)〜(N−1−4.24)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、本発明の組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、3%であり、5%であり、7%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、11%であり、10%であり、8%である。
【0355】
一般式(N−1−5)で表される化合物は下記の化合物である。
【0356】
【化134】
[この文献は図面を表示できません]
【0357】
(式中、R
N151及びR
N152はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表す。)
R
N151及びR
N152はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましくエチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。
【0358】
一般式(N−1−5)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0359】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を低めに設定すると効果が高く、T
NIを重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0360】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−1−5)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0361】
さらに、一般式(N−1−5)で表される化合物は、式(N−1−5.1)から式(N−1−5.12)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−5.1)、式(N−1−5.2)及び式(N−1−5.4)で表される化合物が好ましい。
【0362】
【化135】
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【0363】
式(N−1−5.1)、式(N−1−5.2)及び式(N−1−5.4)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、本発明の組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、8%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0364】
一般式(N−1−10)で表される化合物は下記の化合物である。
【0365】
【化136】
[この文献は図面を表示できません]
【0366】
(式中、R
N1101及びR
N1102はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表す。)
R
N1101は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基、ブチル基、ビニル基又は1−プロペニル基が好ましい。R
N1102は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0367】
一般式(N−1−10)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0368】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高く、T
NIを重視する場合は含有量を低めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0369】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−1−10)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0370】
さらに、一般式(N−1−10)で表される化合物は、式(N−1−10.1)から式(N−1−10.14)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−10.1)〜(N−1−10.5)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−10.1)及び式(N−1−10.2)で表される化合物が好ましい。
【0371】
【化137】
[この文献は図面を表示できません]
【0372】
式(N−1−10.1)及び式(N−1−10.2)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、本発明の組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0373】
一般式(N−1−11)で表される化合物は下記の化合物である。
【0374】
【化138】
[この文献は図面を表示できません]
【0375】
(式中、R
N1111及びR
N1112はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表す。)
R
N1111は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基、ブチル基、ビニル基又は1−プロペニル基が好ましい。R
N1112は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0376】
一般式(N−1−11)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0377】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を低めに設定すると効果が高く、T
NIを重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0378】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−1−11)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0379】
さらに、一般式(N−1−11)で表される化合物は、式(N−1−11.1)から式(N−1−11.14)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−11.1)〜(N−1−11.14)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−11.2)及び式(N−1−11.4)で表される化合物が好ましい。
【0380】
【化139】
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【0381】
式(N−1−11.2)及び式(N−1−11.4)で表される化合物は単独で使用することも、組み合わせて使用することも可能であるが、本発明の組成物の総量に対しての単独又はこれら化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0382】
一般式(N−1−12)で表される化合物は下記の化合物である。
【0383】
【化140】
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【0384】
(式中、R
N1121及びR
N1122はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表す。)
R
N1121は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。R
N1122は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0385】
一般式(N−1−12)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0386】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高く、T
NIを重視する場合は含有量を低めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0387】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−1−12)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0388】
一般式(N−1−13)で表される化合物は下記の化合物である。
【0389】
【化141】
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【0390】
(式中、R
N1131及びR
N1132はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表す。)
R
N1131は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。R
N1132は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0391】
一般式(N−1−13)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0392】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高く、T
NIを重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0393】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−1−13)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0394】
一般式(N−1−14)で表される化合物は下記の化合物である。
【0395】
【化142】
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【0396】
(式中、R
N1141及びR
N1142はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表す。)
R
N1141は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。R
N1142は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0397】
一般式(N−1−14)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0398】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高く、T
NIを重視する場合は含有量を低めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0399】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−1−14)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0400】
一般式(N−1−15)で表される化合物は下記の化合物である。
【0401】
【化143】
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【0402】
(式中、R
N1151及びR
N1152はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表す。)
R
N1151は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。R
N1152は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0403】
一般式(N−1−15)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0404】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高く、T
NIを重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0405】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−1−15)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0406】
一般式(N−1−16)で表される化合物は下記の化合物である。
【0407】
【化144】
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【0408】
(式中、R
N1161及びR
N1162はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表す。)
R
N1161は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。R
N1162は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0409】
一般式(N−1−16)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0410】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高く、T
NIを重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0411】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−1−16)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0412】
一般式(N−1−17)で表される化合物は下記の化合物である。
【0413】
【化145】
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【0414】
(式中、R
N1171及びR
N1172はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表す。)
R
N1171は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。R
N1172は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0415】
一般式(N−1−17)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0416】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高く、T
NIを重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0417】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−1−17)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0418】
一般式(N−1−18)で表される化合物は下記の化合物である。
【0419】
【化146】
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【0420】
(式中、R
N1181及びR
N1182はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表す。)
R
N1181は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。R
N1182は炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基又はブトキシ基が好ましい。
【0421】
一般式(N−1−18)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0422】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高く、T
NIを重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0423】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−1−18)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0424】
さらに、一般式(N−1−18)で表される化合物は、式(N−1−18.1)から式(N−1−18.5)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−18.1)〜(N−1−11.3)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−18.2及び式(N−1−18.3)で表される化合物が好ましい。
【0425】
【化147】
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【0426】
一般式(N−1−20)で表される化合物は下記の化合物である。
【0427】
【化148】
[この文献は図面を表示できません]
【0428】
(式中、R
N1201及びR
N1202はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表す。)
R
N1201及びR
N1202はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。
【0429】
一般式(N−1−20)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0430】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高く、T
NIを重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0431】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−1−20)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0432】
一般式(N−1−21)で表される化合物は下記の化合物である。
【0433】
【化149】
[この文献は図面を表示できません]
【0434】
(式中、R
N1211及びR
N1212はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表す。)
R
N1211及びR
N1212はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。
【0435】
一般式(N−1−21)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0436】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高く、T
NIを重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0437】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−1−21)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%である。
【0438】
一般式(N−1−22)で表される化合物は下記の化合物である。
【0439】
【化150】
[この文献は図面を表示できません]
【0440】
(式中、R
N1221及びR
N1222はそれぞれ独立して、一般式(N−1)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表す。)
R
N1221及びR
N1222はそれぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基又はブチル基が好ましい。
【0441】
一般式(N−1−22)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0442】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高く、T
NIを重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0443】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−1−21)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり20%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、35%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、5%である。
【0444】
さらに、一般式(N−1−22)で表される化合物は、式(N−1−22.1)から式(N−1−22.12)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましく、式(N−1−22.1)〜(N−1−22.5)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−22.1)〜(N−1−22.4)で表される化合物が好ましい。
【0445】
【化151】
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【0446】
一般式(N−3)で表される化合物は一般式(N−3−2)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0447】
【化152】
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【0448】
(式中、R
N321及びR
N322はそれぞれ独立して、一般式(N−3)におけるR
N11及びR
N12と同じ意味を表す。)
R
N321及びR
N322は炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、プロピル基又はペンチル基が好ましい。
【0449】
一般式(N−3−2)で表される化合物は単独で使用することもできるが、2以上の化合物を組み合わせて使用することもできる。組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
【0450】
Δεの改善を重視する場合には含有量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高く、T
NIを重視する場合は含有量を高めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、含有量の範囲を中間に設定することが好ましい。
【0451】
本発明の組成物の総量に対しての式(N−3−2)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、3%であり、5%であり、10%であり、13%であり、15%であり、17%であり、20%であり、23%であり、25%であり、27%であり、30%であり、33%であり、35%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、50%であり、40%であり、38%であり、35%であり、33%であり、30%であり、28%であり、25%であり、23%であり、20%であり、18%であり、15%であり、13%であり、10%であり、8%であり、7%であり、6%であり、5%である。
【0452】
さらに、一般式(N−3−2)で表される化合物は、式(N−3−2.1)から式(N−3−2.3)で表される化合物群から選ばれる化合物であることが好ましい。
【0453】
【化153】
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【0454】
本発明の組成物は、一般式(J)で表される化合物を1種類又は2種類以上含有することが好ましい。これら化合物は誘電的に正の化合物(Δεが2より大きい。)に該当する。
【0455】
【化154】
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【0456】
(式中、R
J1は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH
2−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
n
J1は、0、1、2、3又は4を表し、
A
J1、A
J2及びA
J3はそれぞれ独立して、
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH
2−又は隣接していない2個以上の−CH
2−は−O−に置き換えられてもよい。)
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)及び
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良い。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)及び基(c)はそれぞれ独立してシアノ基、フッ素原子、塩素原子、メチル基、トリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基で置換されていても良く、
Z
J1及びZ
J2はそれぞれ独立して単結合、−CH
2CH
2−、−(CH
2)
4−、−OCH
2−、−CH
2O−、−OCF
2−、−CF
2O−、−COO−、−OCO−又は−C≡C−を表し、
n
J1が2、3又は4であってA
J2が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、n
J1が2、3又は4であってZ
J1が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、
X
J1は、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基又は2,2,2−トリフルオロエチル基を表す。)
一般式(J)中、R
J1は、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素原子数2〜8のアルケニル基又は炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基が好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜5のアルコキシ基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数2〜5のアルケニルオキシ基が好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が更に好ましく、炭素原子数2〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜3のアルケニル基が更に好ましく、炭素原子数3のアルケニル基(プロペニル基)が特に好ましい。
【0457】
信頼性を重視する場合にはR
J1はアルキル基であることが好ましく、粘性の低下を重視する場合にはアルケニル基であることが好ましい。
【0458】
また、それが結合する環構造がフェニル基(芳香族)である場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び炭素原子数4〜5のアルケニル基が好ましく、それが結合する環構造がシクロヘキサン、ピラン及びジオキサンなどの飽和した環構造の場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。ネマチック相を安定化させるためには炭素原子及び存在する場合酸素原子の合計が5以下であることが好ましく、直鎖状であることが好ましい。
【0459】
アルケニル基としては、式(R1)から式(R5)のいずれかで表される基から選ばれることが好ましい。(各式中の黒点はアルケニル基が結合している環構造中の炭素原子を表す。)
【0460】
【化155】
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【0461】
A
J1、A
J2及びA
J3はそれぞれ独立してΔnを大きくすることが求められる場合には芳香族であることが好ましく、応答速度を改善するためには脂肪族であることが好ましく、トランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキセニレン基、1,4−ビシクロ[2.2.2]オクチレン基、ピペリジン−1,4−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基を表すことが好ましく、それらはフッ素原子により置換されていてもよく、下記の構造を表すことがより好ましく、
【0462】
【化156】
[この文献は図面を表示できません]
【0463】
下記の構造を表すことがより好ましい。
【0464】
【化157】
[この文献は図面を表示できません]
【0465】
Z
J1及びZ
J2はそれぞれ独立して−CH
2O−、−OCH
2−、−CF
2O−、−CH
2CH
2−、−CF
2CF
2−又は単結合を表すことが好ましく、−OCH
2−、−CF
2O−、−CH
2CH
2−又は単結合が更に好ましく、−OCH
2−、−CF
2O−又は単結合が特に好ましい。
【0466】
X
J1はフッ素原子又はトリフルオロメトキシ基が好ましく、フッ素原子が好ましい。
【0467】
n
J1は、0、1、2又は3が好ましく、0、1又は2が好ましく、Δεの改善に重点を置く場合には0又は1が好ましく、T
NIを重視する場合には1又は2が好ましい。
【0468】
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの所望の性能に応じて組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類である。またさらに、本発明の別の実施形態では4種類であり、5種類であり、6種類であり、7種類以上である。
【0469】
本発明の組成物において、一般式(J)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
【0470】
本発明の組成物の総量に対しての一般式(J)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、10%であり、20%であり、30%であり、40%であり、50%であり、55%であり、60%であり、65%であり、70%であり、75%であり、80%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、例えば本発明の一つの形態では95%であり、85%であり、75%であり、65%であり、55%であり、45%であり、35%であり、25%である。
【0471】
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、本発明の組成物のT
NIを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0472】
信頼性を重視する場合にはR
J1はアルキル基であることが好ましく、粘性の低下を重視する場合にはアルケニル基であることが好ましい。
【0473】
一般式(J)で表される化合物としては一般式(M)で表される化合物が好ましい。
【0474】
本発明の組成物は、一般式(M)で表される化合物を1種類又は2種類以上含有することが好ましい。これら化合物は誘電的に正の化合物(Δεが2より大きい。)に該当する。
【0475】
【化158】
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【0476】
(式中、R
M1は炭素原子数1〜8のアルキル基を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH
2−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、
n
M1は、0、1、2、3又は4を表し、
A
M1及びA
M2はそれぞれ独立して、
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH
2−又は隣接していない2個以上の−CH
2−は−O−又は−S−に置き換えられてもよい。)及び
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)及び基(b)上の水素原子はそれぞれ独立してシアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
Z
M1及びZ
M2はそれぞれ独立して単結合、−CH
2CH
2−、−(CH
2)
4−、−OCH
2−、−CH
2O−、−OCF
2−、−CF
2O−、−COO−、−OCO−又は−C≡C−を表し、
n
M1が2、3又は4であってA
M2が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、n
M1が2、3又は4であってZ
M1が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、
X
M1及びX
M3はそれぞれ独立して水素原子、塩素原子又はフッ素原子を表し、
X
M2は、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、フルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基又は2,2,2−トリフルオロエチル基を表す。
【0477】
一般式(M)中、R
M1は、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素原子数2〜8のアルケニル基又は炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基が好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜5のアルコキシ基、炭素原子数2〜5のアルケニル基又は炭素原子数2〜5のアルケニルオキシ基が好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基が更に好ましく、炭素原子数2〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜3のアルケニル基が更に好ましく、炭素原子数3のアルケニル基(プロペニル基)が特に好ましい。
【0478】
信頼性を重視する場合にはR
M1はアルキル基であることが好ましく、粘性の低下を重視する場合にはアルケニル基であることが好ましい。
【0479】
また、それが結合する環構造がフェニル基(芳香族)である場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び炭素原子数4〜5のアルケニル基が好ましく、それが結合する環構造がシクロヘキサン、ピラン及びジオキサンなどの飽和した環構造の場合には、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基及び直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。ネマチック相を安定化させるためには炭素原子及び存在する場合酸素原子の合計が5以下であることが好ましく、直鎖状であることが好ましい。
【0480】
アルケニル基としては、式(R1)から式(R5)のいずれかで表される基から選ばれることが好ましい。(各式中の黒点はアルケニル基が結合している環構造中の炭素原子を表す。)
【0481】
【化159】
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【0482】
A
M1及びA
M2はそれぞれ独立してΔnを大きくすることが求められる場合には芳香族であることが好ましく、応答速度を改善するためには脂肪族であることが好ましく、トランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−フェニレン基、2−フルオロ−1,4−フェニレン基、3−フルオロ−1,4−フェニレン基、3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン基、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキセニレン基、1,4−ビシクロ[2.2.2]オクチレン基、ピペリジン−1,4−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基を表すことが好ましく、下記の構造を表すことがより好ましく、
【0483】
【化160】
[この文献は図面を表示できません]
【0484】
下記の構造を表すことがより好ましい。
【0485】
【化161】
[この文献は図面を表示できません]
【0486】
Z
M1及びZ
M2はそれぞれ独立して−CH
2O−、−CF
2O−、−CH
2CH
2−、−CF
2CF
2−又は単結合を表すことが好ましく、−CF
2O−、−CH
2CH
2−又は単結合が更に好ましく、−CF
2O−又は単結合が特に好ましい。
【0487】
n
M1は、0、1、2又は3が好ましく、0、1又は2が好ましく、Δεの改善に重点を置く場合には0又は1が好ましく、T
NIを重視する場合には1又は2が好ましい。
【0488】
組み合わせることができる化合物の種類に特に制限は無いが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの所望の性能に応じて組み合わせて使用する。使用する化合物の種類は、例えば本発明の一つの実施形態としては1種類であり、2種類であり、3種類である。またさらに、本発明の別の実施形態では4種類であり、5種類であり、6種類であり、7種類以上である。
【0489】
本発明の組成物において、一般式(M)で表される化合物の含有量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整する必要がある。
【0490】
本発明の組成物の総量に対しての式(M)で表される化合物の好ましい含有量の下限値は、1%であり、10%であり、20%であり、30%であり、40%であり、50%であり、55%であり、60%であり、65%であり、70%であり、75%であり、80%である。好ましい含有量の上限値は、本発明の組成物の総量に対して、例えば本発明の一つの形態では95%であり、85%であり、75%であり、65%であり、55%であり、45%であり、35%であり、25%である。
【0491】
本発明の組成物の粘度を低く保ち、応答速度が速い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。さらに、本発明の組成物のT
NIを高く保ち、温度安定性の良い組成物が必要な場合は上記の下限値を低めに、上限値を低めにすることが好ましい。また、駆動電圧を低く保つために誘電率異方性を大きくしたいときは、上記の下限値を高めに、上限値を高めにすることが好ましい。
【0492】
本発明に係る液晶組成物は、一般式(I)で表される重合性化合物を含有するが、その他の重合性化合物を併用しても良い。他の重合性化合物を併用することによって、重合性化合物の重合速度とプレチルト角の形成をよりいっそう速められる。また、プレチルト角が十分に得られ、重合性化合物の残留量が少なく、高い電圧保持率(VHR)を得られ、更に液晶表示素子の焼き付きを抑制することができる。当該その他の重合性化合物としては、以下の一般式(P)
【0493】
【化162】
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【0494】
(上記一般式(P)中、R
p1は、水素原子、フッ素原子、シアノ基、炭素原子数1〜15のアルキル基又は−Sp
p2−P
p2を表し、該アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH
2−はそれぞれ独立して−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−によって置換されていてもよく、該アルキル基中の1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立して、シアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されていても良く、
P
p1及びP
p2はそれぞれ独立して、一般式(P
p1−1)〜式(P
p1−9)
【0495】
【化163】
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【0496】
(式中、R
p11及びR
p12はそれぞれ独立して、水素原子、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数1〜5のハロゲン化アルキル基を表し、W
p11は単結合、−O−、−COO−又はメチレン基を表し、t
p11は、0、1又は2を表すが、分子内にR
p11、R
p12、W
p11及び/又はt
p11が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていても良い。)
のいずれかを表し、
Sp
p1及びSp
p2はそれぞれ独立して、単結合又はスペーサー基を表し、
Z
p1及びZ
p2はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−S−、−CH
2−、−OCH
2−、−CH
2O−、−CO−、−C
2H
4−、−COO−、−OCO−、−OCOOCH
2−、−CH
2OCOO−、−OCH
2CH
2O−、−CO−NR
ZP1−、−NR
ZP1−CO−、−SCH
2−、−CH
2S−、−CH=CR
ZP1−COO−、−CH=CR
ZP1−OCO−、−COO−CR
ZP1=CH−、−OCO−CR
ZP1=CH−、−COO−CR
ZP1=CH−COO−、−COO−CR
ZP1=CH−OCO−、−OCO−CR
ZP1=CH−COO−、−OCO−CR
ZP1=CH−OCO−、−(CH
2)
z−COO−、−(CH
2)
2−OCO−、−OCO−(CH
2)
2−、−(C=O)−O−(CH
2)
2−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CF=CH−、−CH=CF−、−CF
2−、−CF
2O−、−OCF
2−、−CF
2CH
2−、−CH
2CF
2−、−CF
2CF
2−又は−C≡C−(式中、zはそれぞれ独立して1〜4の整数を表し、R
ZP1はそれぞれ独立して水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表すが、分子内にR
ZP1が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていても良い。)
を表し、
A
p1、A
p2及びA
p3はそれぞれ独立して、
(a
p) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個の−CH
2−又は隣接していない2個以上の−CH
2−は−O−に置き換えられてもよい。)
(b
p) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)及び
(c
p) ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、フェナントレン−2,7−ジイル基又はアントラセン−2,6−ジイル基(これら基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良く、この基中に存在する水素原子は、ハロゲン原子、炭素原子数1〜8のアルキル基又は炭素原子数1〜8のアルケニル基で置換されていてもよい。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a
p)、基(b
p)及び基(c
p)は、それぞれ独立して、この基中に存在する水素原子は、ハロゲン原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基又は炭素原子数1〜8のアルケニル基で置換されていてもよい。シアノ基、フッ素原子、塩素原子又は−Sp
p2−P
p2で置換されていても良く、
m
p1は、0、1、2又は3を表し、分子内にZ
p1、A
p2、Sp
p2及び/又はP
p2が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていても良いが、A
p3は、m
p1が0で、A
p1がフェナントレン−2,7−ジイル基又はアントラセン−2,6−ジイル基である場合には単結合を表す。
ただし、一般式(I)で表される化合物を除く。)
で表される化合物が好ましい。また、当該重合性モノマーは1種又は2種以上含有することが好ましい。
【0497】
本発明に係る一般式(P)において、R
p1は−Sp
p2−P
p2であることが好ましい。
【0498】
P
p1及びP
p2はそれぞれ独立して式(P
p1−1)〜式(P
p1−3)のいずれかであることが好ましく、(P
p1−1)であることが好ましい。
【0499】
R
p11及びR
p12はそれぞれ独立して、水素原子又はメチル基であることが好ましい。
【0501】
W
p11は、単結合、メチレン基又はエチレン基が好ましい。
【0502】
m
p1は0、1又は2であることが好ましく、0又は1が好ましい。
【0503】
Z
p1及びZ
p2はそれぞれ独立して、単結合、−OCH
2−、−CH
2O−、−CO−、−C
2H
4−、−COO−、−OCO−、−COOC
2H
4−、−OCOC
2H
4−、−C
2H
4OCO−、−C
2H
4COO−、−CH=CH−、−CF
2−、−CF
2O−、−(CH
2)
2−COO−、−(CH
2)
2−OCO−、−OCO−(CH
2)
2−、−CH=CH−COO−、−COO−CH=CH−、−OCOCH=CH−、−COO−(CH
2)
2−、−OCF
2−又は−C≡C−が好ましく、単結合、−OCH
2−、−CH
2O−、−C
2H
4−、−COO−、−OCO−、−COOC
2H
4−、−OCOC
2H
4−、−C
2H
4OCO−、−C
2H
4COO−、−CH=CH−、−(CH
2)
2−COO−、−(CH
2)
2−OCO−、−OCO−(CH
2)
2−、−CH=CH−COO−、−COO−CH=CH−、−OCOCH=CH−、−COO−(CH
2)
2−又は−C≡C−が好ましく、分子内に存在する1つのみが−OCH
2−、−CH
2O−、−C
2H
4−、−COO−、−OCO−、−COOC
2H
4−、−OCOC
2H
4−、−C
2H
4OCO−、−C
2H
4COO−、−CH=CH−、−(CH
2)
2−COO−、−(CH
2)
2−OCO−、−OCO−(CH
2)
2−、−CH=CH−COO−、−COO−CH=CH−、−OCOCH=CH−、−COO−(CH
2)
2−又は−C≡C−であり、他がすべて単結合であることが好ましく、分子内に存在する1つのみが、−OCH
2−、−CH
2O−、−C
2H
4−、−COO−又は−OCO−であり、他がすべて単結合であることが好ましく、すべてが単結合であることが好ましい。
【0504】
また、分子内に存在するZ
p1及びZ
p2の1つのみが、−CH=CH−COO−、−COO−CH=CH−、−(CH
2)
2−COO−、−(CH
2)
2−OCO−、−O−CO−(CH
2)
2−、−COO−(CH
2)
2−からなる群から選択される連結基であり、他は単結合であることが好ましい。
【0505】
Sp
p1及びSp
p2はそれぞれ独立して、単結合又はスペーサー基を表すが、スペーサー基は、炭素原子数1〜30のアルキレン基が好ましく、該アルキレン基中の−CH
2−は酸素原子同士が直接連結しない限りにおいて−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−又は−C≡C−で置換されていてもよく、該アルキレン基中の水素原子はハロゲン原子で置換されていても良いが、直鎖の炭素原子数1〜10のアルキレン基又は単結合が好ましい。
A
p1、A
p2及びA
p3はそれぞれ独立して、1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基が好ましく、1,4−フェニレン基が好ましい。1,4−フェニレン基は液晶化合物との相溶性を改善するために、1個のフッ素原子、1個のメチル基又は1個のメトキシ基で置換されていることが好ましい。
【0506】
一般式(P)で表される化合物の合計の含有量は、本願の一般式(P)で表される化合物を含む組成物に対して、0.05〜10%含んでいることが好ましく、0.1〜8%含んでいることが好ましく、0.1〜5%含んでいることが好ましく、0.1〜3%含んでいることが好ましく、0.2〜2%含んでいることが好ましく、0.2〜1.3%含んでいることが好ましく、0.2〜1%含んでいることが好ましく、0.2〜0.56%含んでいることが好ましい。
【0507】
一般式(P)で表される化合物の合計の含有量の好ましい下限値は、本願の一般式(P)で表される化合物を含む組成物に対して、0.01%であり、0.03%であり、0.05%であり、0.08%であり、0.1%であり、0.15%であり、0.2%であり、0.25%であり、0.3%である。
【0508】
一般式(P)で表される化合物の合計の含有量の好ましい上限値は、本願の一般式(P)で表される化合物を含む組成物に対して、10%であり、8%であり、5%であり、3%であり、1.5%であり、1.2%であり、1%であり、0.8%であり、0.5%である。
【0509】
含有量が少ないと一般式(P)で表される化合物を加える効果が現れにくく、液晶組成物の配向規制力が弱い又は経時的に弱くなってしまうなどの問題が発生し、多すぎると硬化後に残存する量が多くなる、硬化に時間がかかる、液晶の信頼性が低下する等の問題が生じる。このため、これらのバランスを考慮し含有量を設定する。
【0510】
一般式(I)で表される化合物及び一般式(P)で表される化合物の合計の含有量は、それら化合物を含む組成物に対して、0.05〜10%含んでいることが好ましく、0.1〜8%含んでいることが好ましく、0.1〜5%含んでいることが好ましく、0.1〜3%含んでいることが好ましく、0.2〜2%含んでいることが好ましく、0.2〜1.3%含んでいることが好ましく、0.2〜1%含んでいることが好ましく、0.2〜0.56%含んでいることが好ましい。
【0511】
一般式(I)で表される化合物及び一般式(P)で表される化合物の合計の含有量の好ましい下限値は、それら化合物を含む組成物に対して、0.01%であり、0.03%であり、0.05%であり、0.08%であり、0.1%であり、0.15%であり、0.2%であり、0.25%であり、0.3%である。
【0512】
一般式(I)で表される化合物及び一般式(P)で表される化合物の合計の含有量の好ましい上限値は、それら化合物を含む組成物に対して、10%であり、8%であり、5%であり、3%であり、1.5%であり、1.2%であり、1%であり、0.8%であり、0.5%である。
【0513】
含有量が少ないと一般式(I)で表される化合物及び一般式(P)で表される化合物を加える効果が現れにくく、液晶組成物の配向規制力が弱い又は経時的に弱くなってしまうなどの問題が発生し、多すぎると硬化後に残存する量が多くなる、硬化に時間がかかる、液晶の信頼性が低下する等の問題が生じる。このため、これらのバランスを考慮し含有量を設定する。
【0514】
本発明に係る一般式(P)で表される化合物の好ましい例として、下記式(P−1−1)〜式(P−1−46)で表される重合性化合物が挙げられる。
【0515】
【化164】
[この文献は図面を表示できません]
【0516】
【化165】
[この文献は図面を表示できません]
【0517】
【化166】
[この文献は図面を表示できません]
【0518】
【化167】
[この文献は図面を表示できません]
【0519】
【化168】
[この文献は図面を表示できません]
【0520】
(式中、P
p11、P
p12、Sp
p11及びSp
p12はそれぞれ、一般式(P)におけるP
p1、P
p2、Sp
p1及びSp
p2と同じ意味を表す。)
本発明に係る一般式(P)で表される化合物の好ましい例として、下記式(P−2−1)〜式(P−2−14)で表される重合性化合物が挙げられる。
【0521】
【化169】
[この文献は図面を表示できません]
【0522】
(式中、P
p21、P
p22、Sp
p21及びSp
p22はそれぞれ、一般式(P)におけるP
p1、P
p2、Sp
p1及びSp
p2と同じ意味を表す。)
本発明に係る一般式(P)で表される化合物の好ましい例として、下記式(P−3−1)〜式(P−3−15)で表される重合性化合物が挙げられる。
【0523】
【化170】
[この文献は図面を表示できません]
【0524】
【化171】
[この文献は図面を表示できません]
【0525】
(式中、P
p31、P
p32、Sp
p31及びSp
p32は、一般式(P)におけるP
p1、P
p2、Sp
p1及びSp
p2と同じ意味を表す。)
本発明に係る一般式(P)で表される化合物の好ましい例として、下記式(P−4−1)〜式(P−4−21)で表される重合性化合物が挙げられる。
【0526】
【化172】
[この文献は図面を表示できません]
【0527】
【化173】
[この文献は図面を表示できません]
【0528】
【化174】
[この文献は図面を表示できません]
【0529】
【化175】
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【0530】
(式中、P
p41、P
p42、Sp
p41及びSp
p42は、一般式(P)におけるP
p1、P
p2、Sp
p1及びSp
p2と同じ意味を表す。式中の複数のP
p41、P
p42、Sp
p41及びSp
p42はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。)
本発明の組成物にモノマーを添加する場合において、重合開始剤が存在しない場合でも重合は進行するが、重合を促進するために重合開始剤を含有していてもよい。重合開始剤としては、ベンゾインエーテル類、ベンゾフェノン類、アセトフェノン類、ベンジルケタール類、アシルフォスフィンオキサイド類等が挙げられる。
【0531】
本発明における組成物は、さらに、一般式(Q)で表される化合物を含有することができる。
【0532】
【化176】
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【0533】
(式中、R
Qは炭素原子数1から22の直鎖アルキル基又は分岐鎖アルキル基を表し、該アルキル基中の1つ又は2つ以上のCH
2基は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CH=CH−、−CO−、−OCO−、−COO−、−C≡C−、−CF
2O−、−OCF
2−で置換されてよく、M
Qはトランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−フェニレン基又は単結合を表す。)
R
Qは炭素原子数1から22の直鎖アルキル基又は分岐鎖アルキル基を表し、該アルキル基中の1つ又は2つ以上のCH
2基は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CH=CH−、−CO−、−OCO−、−COO−、−C≡C−、−CF
2O−、−OCF
2−で置換されてよいが、炭素原子数1から10の直鎖アルキル基、直鎖アルコキシ基、1つのCH
2基が−OCO−又は−COO−に置換された直鎖アルキル基、分岐鎖アルキル基、分岐アルコキシ基、1つのCH
2基が−OCO−又は−COO−に置換された分岐鎖アルキル基が好ましく、炭素原子数1から20の直鎖アルキル基、1つのCH
2基が−OCO−又は−COO−に置換された直鎖アルキル基、分岐鎖アルキル基、分岐アルコキシ基、1つのCH
2基が−OCO−又は−COO−に置換された分岐鎖アルキル基が更に好ましい。M
Qはトランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−フェニレン基又は単結合を表すが、トランス−1,4−シクロへキシレン基又は1,4−フェニレン基が好ましい。
【0534】
一般式(Q)で表される化合物は、より具体的には、下記の一般式(Q−a)から一般式(Q−d)で表される化合物が好ましい。
【0535】
【化177】
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【0536】
式中、R
Q1は炭素原子数1から10の直鎖アルキル基又は分岐鎖アルキル基が好ましく、R
Q2は炭素原子数1から20の直鎖アルキル基又は分岐鎖アルキル基が好ましく、R
Q3は炭素原子数1から8の直鎖アルキル基、分岐鎖アルキル基、直鎖アルコキシ基又は分岐鎖アルコキシ基が好ましく、L
Qは炭素原子数1から8の直鎖アルキレン基又は分岐鎖アルキレン基が好ましい。一般式(Q−a)から一般式(Q−d)で表される化合物中、一般式(Q−c)及び一般式(Q−d)で表される化合物が更に好ましい。
【0537】
本願発明の組成物において、一般式(Q)で表される化合物を1種又は2種を含有することが好ましく、1種から5種含有することが更に好ましく、その含有量は0.001から1%であることが好ましく、0.001から0.1%が更に好ましく、0.001から0.05%が特に好ましい。
【0538】
本発明の液晶組成物は、上述の化合物以外に、通常のネマチック液晶、スメクチック液晶、コレステリック液晶、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤又は赤外線吸収剤等を含有しても良い。
【0539】
また、本発明に使用できる酸化防止剤又は光安定剤としてより具体的には以下の(III−1)〜(III−40)で表される化合物が好ましい。
【0540】
【化178】
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【0541】
【化179】
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【0542】
【化180】
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【0543】
【化181】
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【0544】
【化182】
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【0545】
【化183】
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【0546】
【化184】
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【0547】
【化185】
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【0548】
【化186】
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【0549】
(式中、nは0から20の整数を表す。)
本願発明の組成物において、一般式(Q)で表される化合物又は一般式(III−1)〜(III−40)から選ばれる化合物を1種又は2種以上含有することが好ましく、1種から5種含有することが更に好ましく、その含有量は0.001から1%であることが好ましく、0.001から0.1%が更に好ましく、0.001から0.05%が特に好ましい。
【0550】
本発明の液晶組成物は、20℃における誘電率異方性(Δε)は−2.0から−8.0が好ましく、−2.0から−5.0がより好ましく、−2.5から−5.0が特に好ましい。
【0551】
本発明の液晶組成物は、20℃における屈折率異方性(Δn)は0.08から0.14が好ましく、0.09から0.13がより好ましく、0.09から0.12が特に好ましい。更に詳述すると、薄いセルギャップに対応する場合は0.10から0.13であることが好ましく、厚いセルギャップに対応する場合は0.08から0.10であることが好ましい。
【0552】
本発明の液晶組成物は、20℃における粘度(η)は10から50mPa・sであることが好ましく、10から40mPa・sであることが好ましく、10から35mPa・sであることが好ましく、10から30mPa・sであることが好ましく、10から25mPa・sであることが更に好ましく、10から22mPa・sであることが特に好ましい。
【0553】
本発明の液晶組成物は、20℃における回転粘性(γ
1)は50から160mPa・sであることが好ましく、60から160mPa・sであることが好ましく、60から150mPa・sであることが好ましく、60から140mPa・sであることが好ましく、60から130mPa・sであることが好ましく、60から125mPa・sであることが好ましく、60から120mPa・sであることがより好ましく、60から115mPa・sであることがより好ましく、60から110mPa・sであることがより好ましく、60から100mPa・sであることが特に好ましい。
【0554】
本発明の液晶組成物は、ネマチック相−等方性液体相転移温度(T
ni)は60℃から120℃が好ましく、70℃から100℃がより好ましく、70℃から85℃が特に好ましい。
【0555】
本発明に係る液晶組成物の好適な実施形態は、液晶組成物全体が正の誘電率異方性を示す場合と、液晶組成物全体が負の誘電率異方性を示す場合と、に分けることが好ましい。
【0556】
例えば、本発明に係る液晶組成物全体が正の誘電率異方性を示す場合、一般式(I)で表される重合性化合物と、一般式(J)で表される化合物から選ばれる化合物を1種類又は2種類以上と、一般式(L)で表される化合物と、を含むことが好ましい。
【0557】
本発明に係る液晶組成物全体のうち、一般式(I)、一般式(J)及び一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の上限値は、100質量%、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%、84質量%であることが好ましい。
【0558】
また、本発明に係る液晶組成物全体のうち、一般式(I)、一般式(J)及び一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の下限値は、78質量%、80質量%、81質量%、83質量%、85質量%、86質量%、87質量%、88質量%、89質量%、90質量%、91質量%、92質量%、93質量%、94質量%、95質量%、96質量%、97質量%、98質量%、99質量%であることが好ましい。
【0559】
本発明に係る液晶組成物全体のうち、一般式(I)、一般式(P)及び一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の上限値は、100質量%、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%、84質量%であることが好ましい。
【0560】
また、本発明に係る液晶組成物全体のうち、一般式(I)、一般式(P)及び一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の下限値は、78質量%、80質量%、81質量%、83質量%、85質量%、86質量%、87質量%、88質量%、89質量%、90質量%、91質量%、92質量%、93質量%、94質量%、95質量%、96質量%、97質量%、98質量%、99質量%であることが好ましい。
【0561】
例えば、本発明に係る液晶組成物全体が負の誘電率異方性を示す場合、一般式(I)で表される重合性化合物と、一般式(N−1)、(N−2)及び(N−3)で表される化合物から選ばれる化合物を1種類又は2種類以上と、一般式(L)で表される化合物と、を含むことが好ましい。
【0562】
本発明に係る液晶組成物全体のうち、一般式(I)、一般式(N−1)、一般式(N−2)、一般式(N−3)及び一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の上限値は、100質量%、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%、84質量%であることが好ましい。
【0563】
また、本発明に係る液晶組成物全体のうち、一般式(I)、一般式(N−1)、一般式(N−2)、一般式(N−3)及び一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の下限値は、78質量%、80質量%、81質量%、83質量%、85質量%、86質量%、87質量%、88質量%、89質量%、90質量%、91質量%、92質量%、93質量%、94質量%、95質量%、96質量%、97質量%、98質量%、99質量%であることが好ましい。
【0564】
本発明に係る液晶組成物全体のうち、一般式(I)、一般式(N−1a)、一般式(N−1b)、一般式(N−1c)、一般式(N−1d)、一般式(N−1e)及び一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の上限値は、100質量%、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%、84質量%であることが好ましい。
【0565】
また、本発明に係る液晶組成物全体のうち、一般式(I)、一般式(N−1a)、一般式(N−1b)、一般式(N−1c)、一般式(N−1d)、一般式(N−1e)及び一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の下限値は、78質量%、80質量%、81質量%、83質量%、85質量%、86質量%、87質量%、88質量%、89質量%、90質量%、91質量%、92質量%、93質量%、94質量%、95質量%、96質量%、97質量%、98質量%、99質量%であることが好ましい。
【0566】
本発明に係る液晶組成物全体のうち、一般式(I)、一般式(N−1−4)、一般式(N−1b)、一般式(N−1c)、一般式(N−1d)、一般式(N−1e)及び一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の上限値は、100質量%、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%、84質量%であることが好ましい。
【0567】
また、本発明に係る液晶組成物全体のうち、一般式(I)、一般式(N−1−4)、一般式(N−1b)、一般式(N−1c)、一般式(N−1d)、一般式(N−1e)及び一般式(L)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の下限値は、78質量%、80質量%、81質量%、83質量%、85質量%、86質量%、87質量%、88質量%、89質量%、90質量%、91質量%、92質量%、93質量%、94質量%、95質量%、96質量%、97質量%、98質量%、99質量%であることが好ましい。
【0568】
本発明に係る液晶組成物全体のうち、一般式(I)、一般式(N−1a)、一般式(N−1b)、一般式(N−1c)、一般式(N−1d)、一般式(N−1e)、一般式(L−1)、一般式(L−3)、一般式(L−4)、一般式(L−5)及び一般式(L−6)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の上限値は、100質量%、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%、84質量%、83質量%、82質量%、81質量%、80質量%であることが好ましい。
【0569】
また、本発明に係る液晶組成物全体のうち、一般式(I)、一般式(N−1a)、一般式(N−1b)、一般式(N−1c)、一般式(N−1d)、一般式(N−1e)及び一般式(L−1)、一般式(L−3)、一般式(L−4)、一般式(L−5)及び一般式(L−6)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の下限値は、68質量%、70質量%、71質量%、73質量%、75質量%、78質量%、80質量%、81質量%、83質量%、85質量%、86質量%、87質量%、88質量%、89質量%、90質量%、91質量%、92質量%、93質量%、94質量%、95質量%、96質量%、97質量%、98質量%、99質量%であることが好ましい。
【0570】
本発明に係る液晶組成物全体のうち、一般式(I)、一般式(N−1a)、一般式(L−1)、一般式(L−3)、一般式(L−4)、一般式(L−5)及び一般式(L−6)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の上限値は、100質量%、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%、84質量%、83質量%、82質量%、81質量%、80質量%、79質量%、78質量%、77質量%、76質量%、75質量%、74質量%、73質量%、72質量%、71質量%、70質量%、69質量%、68質量%、67質量%、66質量%、65質量%、64質量%、63質量%、62質量%、であることが好ましい。
【0571】
また、本発明に係る液晶組成物全体のうち、一般式(I)、一般式(N−1a)、一般式(L−1)、一般式(L−3)、一般式(L−4)、一般式(L−5)及び一般式(L−6)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の下限値は、38質量%、40質量%、41質量%、43質量%、45質量%、48質量%、50質量%、61質量%、63質量%、65質量%、66質量%、67質量%、68質量%、69質量%、70質量%、72質量%、74質量%、76質量%、78質量%、80質量%、82質量%、84質量%、86質量%、88質量%、90質量%、92質量%であることが好ましい。
【0572】
本発明に係る液晶組成物全体のうち、一般式(I)、一般式(N−1d)、一般式(L−1)、一般式(L−3)、一般式(L−4)、一般式(L−5)及び一般式(L−6)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の上限値は、100質量%、99質量%、98質量%、97質量%、96質量%、95質量%、94質量%、93質量%、92質量%、91質量%、90質量%、89質量%、88質量%、87質量%、86質量%、85質量%、84質量%、83質量%、82質量%、81質量%、80質量%、79質量%、78質量%、77質量%、76質量%、75質量%、74質量%、73質量%、72質量%、71質量%、70質量%、69質量%、68質量%、67質量%、66質量%、65質量%、64質量%、63質量%、62質量%、であることが好ましい。
【0573】
また、本発明に係る液晶組成物全体のうち、一般式(I)、一般式(N−1d)、一般式(L−1)、一般式(L−3)、一般式(L−4)、一般式(L−5)及び一般式(L−6)で表される化合物のみから構成される成分の占める割合の下限値は、38質量%、40質量%、41質量%、43質量%、45質量%、48質量%、50質量%、61質量%、63質量%、65質量%、66質量%、67質量%、68質量%、69質量%、70質量%、72質量%、74質量%、76質量%、78質量%、80質量%、82質量%、84質量%、86質量%、88質量%、90質量%、92質量%であることが好ましい。
【0574】
本願発明の組成物は、分子内に過酸(−CO−OO−)構造等の酸素原子同士が結合した構造を持つ化合物を含有しないことが好ましい。
【0575】
組成物の信頼性及び長期安定性を重視する場合にはカルボニル基を有する化合物の含有量を前記組成物の総質量に対して5%以下とすることが好ましく、3%以下とすることがより好ましく、1%以下とすることが更に好ましく、実質的に含有しないことが最も好ましい。
【0576】
UV照射による安定性を重視する場合、塩素原子が置換している化合物の含有量を前記組成物の総質量に対して15%以下とすることが好ましく、10%以下とすることが好ましく、8%以下とすることが好ましく、5%以下とすることがより好ましく、3%以下とすることが好ましく、実質的に含有しないことが更に好ましい。
【0577】
分子内の環構造がすべて6員環である化合物の含有量を多くすることが好ましく、分子内の環構造がすべて6員環である化合物の含有量を前記組成物の総質量に対して80%以上とすることが好ましく、90%以上とすることがより好ましく、95%以上とすることが更に好ましく、実質的に分子内の環構造がすべて6員環である化合物のみで組成物を構成することが最も好ましい。
【0578】
組成物の酸化による劣化を抑えるためには、環構造としてシクロヘキセニレン基を有する化合物の含有量を少なくすることが好ましく、シクロヘキセニレン基を有する化合物の含有量を前記組成物の総質量に対して10%以下とすることが好ましく、8%以下とすることが好ましく、5%以下とすることがより好ましく、3%以下とすることが好ましく、実質的に含有しないことが更に好ましい。
【0579】
粘度の改善及びT
NIの改善を重視する場合には、水素原子がハロゲンに置換されていてもよい2−メチルベンゼン−1,4−ジイル基を分子内に持つ化合物の含有量を少なくすることが好ましく、前記2−メチルベンゼン−1,4−ジイル基を分子内に持つ化合物の含有量を前記組成物の総質量に対して10%以下とすることが好ましく、8%以下とすることが好ましく、5%以下とすることがより好ましく、3%以下とすることが好ましく、実質的に含有しないことが更に好ましい。
【0580】
本願において実質的に含有しないとは、意図せずに含有する物を除いて含有しないという意味である。
(液晶表示素子)
本発明の液晶組成物を用いた液晶表示素子は、高速応答という顕著な特徴を有しており、加えて、チルト角が十分に得られ、未反応の重合性化合物がないか、問題にならないほど少なく、電圧保持率(VHR)が高いため、配向不良や表示不良といった不具合がないか、十分に抑制されている。また、チルト角及び重合性化合物の残留量を容易に制御できるため、製造のためのエネルギーコストの最適化及び削減が容易であるため、生産効率の向上と安定した量産に最適である。
【0581】
本発明の液晶組成物を用いた液晶表示素子は、特に、アクティブマトリックス駆動用液晶表示素子に有用であり、PSAモード、PSVAモード、VAモード、PS−IPSモード、PS−FFSモード、IPSモード、FFSモード用液晶表示素子に用いることができる。
【0582】
本発明に係る液晶表示素子の一例としては、対向に配置された第1の基板及び第2の基板と、前記第1の基板又は前記第2の基板に設けられる共通電極と、前記第1の基板又は前記第2の基板に設けられ、薄膜トランジスタを有する画素電極と、前記第1の基板と第2の基板間に設けられる液晶組成物を含有する液晶層と、を有することが好ましい。必要により前記液晶層と当接するように第1の基板及び/又は第2の基板の少なくとも一つの基板の対向面側に、液晶分子の配向方向を制御する配向膜を設けてもよい。該配向膜としては、液晶表示素子の駆動モードに併せて、垂直配向膜や水平配向膜など適宜選択することができ、ラビング配向膜(例えば、ポリイミド)又は光配向膜(分解型ポリイミドなど)などの公知の配向膜を使用することができる。さらに、カラーフィルターを、第1の基板又は第2の基板上に適宜設けてもよく、また前記画素電極や共通電極上にカラーフィルターを設けることができる。
【0583】
本発明に係る液晶表示素子に使用される液晶セルの2枚の基板はガラス又はプラスチックの如き柔軟性をもつ透明な材料を用いることができ、一方はシリコン等の不透明な材料でも良い。透明電極層を有する透明基板は、例えば、ガラス板等の透明基板上にインジウムスズオキシド(ITO)をスパッタリングすることにより得ることができる。
【0584】
カラーフィルターは、例えば、顔料分散法、印刷法、電着法又は、染色法等によって作成することができる。顔料分散法によるカラーフィルターの作成方法を一例に説明すると、カラーフィルター用の硬化性着色組成物を、該透明基板上に塗布し、パターニング処理を施し、そして加熱又は光照射により硬化させる。この工程を、赤、緑、青の3色についてそれぞれ行うことで、カラーフィルター用の画素部を作成することができる。その他、該基板上に、TFT、薄膜ダイオード、金属絶縁体金属比抵抗素子等の能動素子を設けた画素電極を設置してもよい。
【0585】
前記第1の基板及び前記第2の基板を、共通電極や画素電極層が内側となるように対向させることが好ましい。
【0586】
第1の基板と第2の基板との間隔はスペーサーを介して、調整してもよい。このときは、得られる調光層の厚さが1〜100μmとなるように調整するのが好ましい。1.5から10μmが更に好ましく、偏光板を使用する場合は、コントラストが最大になるように液晶の屈折率異方性Δnとセル厚dとの積を調整することが好ましい。又、二枚の偏光板がある場合は、各偏光板の偏光軸を調整して視野角やコントラトが良好になるように調整することもできる。更に、視野角を広げるための位相差フィルムも使用することもできる。スペーサーとしては、例えば、ガラス粒子、プラスチック粒子、アルミナ粒子、フォトレジスト材料等が挙げられる。その後、エポキシ系熱硬化性組成物等のシール剤を、液晶注入口を設けた形で該基板にスクリーン印刷し、該基板同士を貼り合わせ、加熱しシール剤を熱硬化させる。
【0587】
2枚の基板間に液晶組成物を狭持させる方法は、通常の真空注入法又はODF法などを用いることができる。
【0588】
本発明の液晶組成物に含まれる重合性化合物を重合させる方法としては、液晶の良好な配向性能を得るためには、適度な重合速度が望ましいので、紫外線又は電子線等の活性エネルギー線を単一又は併用又は順番に照射することによって重合させる方法が好ましい。紫外線を使用する場合、偏光光源を用いても良いし、非偏光光源を用いても良い。また、液晶組成物を2枚の基板間に挟持させた状態で重合を行う場合には、少なくとも照射面側の基板は活性エネルギー線に対して適当な透明性が与えられていなければならない。また、光照射時にマスクを用いて特定の部分のみを重合させた後、電場や磁場又は温度等の条件を変化させることにより、未重合部分の配向状態を変化させて、更に活性エネルギー線を照射して重合させるという手段を用いても良い。特に紫外線露光する際には、液晶組成物に交流電界を印加しながら紫外線露光することが好ましい。印加する交流電界は、周波数10Hzから10kHzの交流が好ましく、周波数60Hzから10kHzがより好ましく、電圧は液晶表示素子の所望のプレチルト角に依存して選ばれる。つまり、印加する電圧により液晶表示素子のプレチルト角を制御することができる。PSVAモードの液晶表示素子のような、電圧無印加時の液晶分子の配向、すなわち液晶の初期配向が、基板に対して略垂直である液晶表示素子においては、配向安定性及びコントラストの観点からプレチルト角を80度から89.9度に制御することが好ましい。なお、略垂直とは、前記のようにプレチルト角を有する角度を含むものであり、好ましくは液晶分子の長軸方向と基板との角度が70度以上、より好ましくは75度以上、更に好ましくは80度以上である。
【0589】
本発明の液晶組成物に含まれる重合性化合物を重合させる際に使用する紫外線又は電子線等の活性エネルギー線の照射時の温度は特に制限されることはない。例えば、配向膜を有する基板を備えた液晶表示素子に本発明の液晶組成物を適用する場合は、前記液晶組成物の液晶状態が保持される温度範囲内であることが好ましい。室温に近い温度、即ち、典型的には15〜35℃で重合させることが好ましい。
【0590】
一方、例えば、配向膜を有していない基板を備えた液晶表示素子に本発明の液晶組成物を適用する場合は、上記の配向膜を有する基板を備えた液晶表示素子に適用する照射時の温度範囲より広い温度範囲でもよい。
【0591】
紫外線を発生させるランプとしては、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ等を用いることができる。また、照射する紫外線の波長としては、液晶組成物の吸収波長域でない波長領域の紫外線を照射することが好ましく、必要に応じて、紫外線をカットして使用することが好ましい。照射する紫外線の強度は、0.1mW/cm
2〜100W/cm
2が好ましく、2mW/cm
2〜50W/cm
2が更に好ましい。照射する紫外線のエネルギー量は、適宜調整することができるが、10mJ/cm
2から500J/cm
2が好ましく、100mJ/cm
2から200J/cm
2が更に好ましい。紫外線を照射する際に、強度を変化させても良い。紫外線を照射する時間は照射する紫外線強度により適宜選択されるが、10秒から3600秒が好ましく、10秒から600秒が更に好ましい。
【0592】
以上、本発明の液晶表示素子および液晶表示素子の製造方法の一例について説明したが、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではない。
【0593】
例えば、本発明の液晶表示素子は、その一部の構成を同様の機能を発揮する他の構成と置換してもよく、任意の構成を追加してもよい。また、本発明の液晶表示素子の製造方法は、任意の目的を有する追加の工程を有してもよく、同様の作用・効果が得られる任意の工程と置換されてもよい。
【実施例】
【0594】
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、以下の実施例及び比較例の組成物における「%」は「質量%」を意味する。実施例において化合物の記載について以下の略号を用いる。
<液晶化合物の合成>
(参考例1)
撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、1,4−ナフタレンジオール 5.0g(31ミリモル)、メタクリル酸 6.4g(74ミリモル)、ジメチルアミノピリジン 800mg、塩化メチレン 100mlを加え、氷冷バスにて5℃以下に反応容器を保ち、窒素ガスの雰囲気下でジイソプロピルカルボジイミド 9.3g(74ミリモル)をゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を室温に戻し5時間反応させた。反応液をろ過した後、ろ液に塩化メチレン150mlを加え、5%塩酸水溶液で洗浄し、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去した後、2倍量(重量比)のアルミナカラムにより精製を行い、塩化メチレン/ヘキサンによる再結晶により式(RM−1)に示す目的の化合物7.2gを得た。
【0595】
【化187】
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【0596】
1H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ: 2.16(s,6H),5.87(m,2H),6.52(m,2H),7.32(s,2H),7.52−7.56(m,2H),7.86−7.91(m,2H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:17.9,109.3,122.6,127.1,128.0,128.8,135.3,145.5,166.0
赤外吸収スペクトル(IR)(KBr):1740−1730,1600,760cm
−1
融点:67℃
(参考例2)
撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、1,5−ナフタレンジオール 6.4g(40ミリモル)、メタクリル酸 7.6g(88ミリモル)、ジメチルアミノピリジン 1.0g(8ミリモル)、ジクロロメタン 200mLを加え、氷冷バスにて5℃以下に反応容器を保ち、ジイソプロピルカルボジイミド 11.6g(92ミリモル)を滴下した。滴下終了後、反応容器を室温に戻し24時間反応させた。反応液をろ過した後、ろ液を10%塩酸水溶液で洗浄し、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去した後、2倍量(重量比)のシリカゲルカラムにより精製を行い、ジクロロメタン/メタノールによる再結晶により式(RM−2)に示す目的の化合物2.9gを得た。
【0597】
【化188】
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【0598】
1H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ: 2.16(s,6H),5.87(m,2H),6.52(m,2H),7.33(m,2H),7.51(m,2H),7.79(m,2H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:18.5,118.7,119.2,126.0,127.7,128.3,135.6,146.9,165.6
赤外吸収スペクトル(IR)(KBr):1740,1240,1120,950,780cm−1
融点:113℃
(実施例3)
撹拌装置、冷却器、及び温度計を備えた反応容器に4−ブロモ−1−ナフトール 12g(62ミリモル)、p−メトキシフェニルホウ酸 8.6g(56ミリモル)、炭酸カリウム 13g(98ミリモル)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム 1g、テトラヒドロフラン200ml、純水100mlを加え、窒素ガス雰囲気下で反応器を85℃に加熱し反応させた。反応終了後、酢酸エチルを加え、5%塩酸水溶液、純水、飽和食塩水で有機層を洗浄した。溶媒を留去した後、2倍量(重量比)のシリカゲルカラムにより精製を行い式(1)に示す化合物9gを得た。
【0599】
【化189】
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【0600】
次いで撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、式(1)に示す化合物9g、酢酸36ml、臭化水素酸22mlを加え、120℃で5時間還流させた。反応終了後、冷却し、析出した結晶を水及び水/メタノール混合溶媒で洗浄後、真空乾燥を行い、式(2)に示す化合物 7.5gを得た。
【0601】
【化190】
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【0602】
更に、撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、上記式(2)に示す化合物7.5g(31ミリモル)、メタクリル酸 6.4g(74ミリモル)、ジメチルアミノピリジン 800mg、塩化メチレン 100mlを加え、氷冷バスにて5℃以下に反応容器を保ち、窒素ガスの雰囲気下でジイソプロピルカルボジイミド 9.3g(74ミリモル)をゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を室温に戻し5時間反応させた。反応液をろ過した後、ろ液に塩化メチレン150mlを加え、5%塩酸水溶液で洗浄し、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去した後、2倍量(重量比)のアルミナカラムにより精製を行い、塩化メチレン/ヘキサンによる再結晶により式(RM−3)に示す目的の化合物6.5gを得た。
【0603】
【化191】
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【0604】
(物性値)
1H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ: 2.11(s,3H),2.19(s,3H),5.80(s,1H),5.89(s,1H),6.41(s,1H),6.56(s,1H),7.24−7.27(m,2H),7.33−7.35(m,1H),7.42−7.55(m,5H),7.90−7.95(m,2H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:18.4,18.5,117.6,121.4,121.5,126.3,126.5,126.6,127.0,127.4,127.7,131.1,132.8,135.8,135.9,137.4,137.5,146.3,150.3,165.9
赤外吸収スペクトル(IR)(KBr):1740,1640,1600−1580,810cm
−1
融点:117℃
(実施例4)
撹拌装置、冷却器、及び温度計を備えた反応容器に5−ブロモ−1−ナフトール 24g(124ミリモル)、p−メトキシフェニルホウ酸 17.2g(112ミリモル)、炭酸カリウム 26g(196ミリモル)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム 2g、テトラヒドロフラン400ml、純水200mlを加え、窒素ガス雰囲気下で反応器を85℃に加熱し反応させた。反応終了後、酢酸エチルを加え、5%塩酸水溶液、純水、飽和食塩水で有機層を洗浄した。溶媒を留去した後、2倍量(重量比)のシリカゲルカラムにより精製を行い式(3)に示す化合物18gを得た。
【0605】
【化192】
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【0606】
次いで撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、式(3)に示す化合物18g、酢酸72ml、臭化水素酸44mlを加え、120℃で5時間還流させた。反応終了後、冷却し、析出した結晶を水及び水/メタノール混合溶媒で洗浄後、真空乾燥を行い、式(4)に示す化合物 15gを得た。
【0607】
【化193】
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【0608】
更に、撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、上記式(4)に示す化合物15g(62ミリモル)、メタクリル酸 12.8g(148ミリモル)、ジメチルアミノピリジン 1.6g、塩化メチレン 200mlを加え、氷冷バスにて5℃以下に反応容器を保ち、窒素ガスの雰囲気下でジイソプロピルカルボジイミド 18.6g(148ミリモル)をゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を室温に戻し5時間反応させた。反応液をろ過した後、ろ液に塩化メチレン300mlを加え、5%塩酸水溶液で洗浄し、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去した後、2倍量(重量比)のアルミナカラムにより精製を行い、塩化メチレン/ヘキサンによる再結晶により式(RM−4)に示す目的の化合物12.1gを得た。
【0609】
【化194】
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【0610】
(物性値)
1H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ: 2.11(s,3H),2.17(s,3H),5.79(s,1H),5.88(s,1H),6.40(s,1H),6.54(s,1H),7.24−7.30(m,3H),7.42−7.54(m,5H),7.78(d,1H),7.88(d,1H)
融点:99℃
(実施例5)
撹拌装置、冷却器、及び温度計を備えた反応容器に1,4−ジブロモナフタレン 20g(70ミリモル)、p−ヒドロキシフェニルホウ酸 19.4g(141ミリモル)、炭酸カリウム 34g(245ミリモル)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム 4g、テトラヒドロフラン300ml、純水150mlを加え、窒素ガス雰囲気下で反応器を85℃に加熱し反応させた。反応終了後、酢酸エチルを加え、5%塩酸水溶液、純水、飽和食塩水で有機層を洗浄した。溶媒を留去した後、10倍量(重量比)のシリカゲルカラムにより精製を行い式(5)に示す化合物11gを得た。
【0611】
【化195】
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【0612】
次いで、撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、上記式(5)に示す化合物11g(35ミリモル)、メタクリル酸 7.2g(84ミリモル)、ジメチルアミノピリジン 940mg、塩化メチレン 70mlを加え、氷冷バスにて5℃以下に反応容器を保ち、窒素ガスの雰囲気下でジイソプロピルカルボジイミド 10.6g(84ミリモル)をゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を室温に戻し5時間反応させた。反応液をろ過した後、ろ液に塩化メチレン100mlを加え、5%塩酸水溶液で洗浄し、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去した後、2倍量(重量比)のアルミナカラムにより精製を行い、塩化メチレン/ヘキサンによる再結晶により式(RM−5)に示す目的の化合物11.2gを得た。
【0613】
【化196】
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【0614】
(物性値)
1H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ: 2.11(s,6H),5.80(s,2H),6.41(s,2H),7.25−7.29(m,4H),7.43−7.46(m,4H),7.53−7.56(m,4H),7.94−7.98(m,2H)
融点:163℃
(実施例6)
撹拌装置、冷却器、及び温度計を備えた反応容器に1,5−ジブロモナフタレン 20g(70ミリモル)、p−ヒドロキシフェニルホウ酸 19.4g(141ミリモル)、炭酸カリウム 34g(245ミリモル)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム 4g、テトラヒドロフラン300ml、純水150mlを加え、窒素ガス雰囲気下で反応器を85℃に加熱し反応させた。反応終了後、酢酸エチルを加え、5%塩酸水溶液、純水、飽和食塩水で有機層を洗浄した。溶媒を留去した後、10倍量(重量比)のシリカゲルカラムにより精製を行い式(6)に示す化合物11gを得た。
【0615】
【化197】
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【0616】
次いで、撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、上記式(6)に示す化合物11g(35ミリモル)、メタクリル酸 7.2g(84ミリモル)、ジメチルアミノピリジン 940mg、塩化メチレン 70mlを加え、氷冷バスにて5℃以下に反応容器を保ち、窒素ガスの雰囲気下でジイソプロピルカルボジイミド 10.6g(84ミリモル)をゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を室温に戻し5時間反応させた。反応液をろ過した後、ろ液に塩化メチレン100mlを加え、5%塩酸水溶液で洗浄し、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去した後、2倍量(重量比)のアルミナカラムにより精製を行い、塩化メチレン/ヘキサンによる再結晶により式(RM−6)に示す目的の化合物12.5gを得た。
【0617】
【化198】
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【0618】
(物性値)
1H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ: 2.11(s,6H),5.80(s,2H),6.41(s,2H),7.26(d,4H),7.42−7.49(m,6H),7.50(d,2H),7.91(d,2H)
融点:223℃
(実施例7)
撹拌装置、冷却器、及び温度計を備えた反応容器に4−ブロモ−1−ナフトール 12g(54ミリモル)、(4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)フェニル)ボロン酸 11.9g(54ミリモル)、炭酸カリウム 18.7g(135ミリモル)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム 1.5g、テトラヒドロフラン200ml、純水100mlを加え、窒素ガス雰囲気下で反応器を85℃に加熱し反応させた。反応終了後、酢酸エチルを加え、5%塩酸水溶液、純水、飽和食塩水で有機層を洗浄した。溶媒を留去した後、2倍量(重量比)のシリカゲルカラムにより精製を行い(7)に示す化合物14gを得た。
【0619】
【化199】
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【0620】
次いで撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、上記式(7)に示す化合物14g(44ミリモル)、メタクリル酸 5.3g(61ミリモル)、ジメチルアミノピリジン 530mg、塩化メチレン 77mlを加え、氷冷バスにて5℃以下に反応容器を保ち、窒素ガスの雰囲気下でジイソプロピルカルボジイミド 7.2g(57ミリモル)をゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を室温に戻し5時間反応させた。反応液をろ過した後、ろ液に塩化メチレン35mlを加え、5%塩酸水溶液で洗浄し、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去した後、2倍量(重量比)のアルミナカラムにより精製を行い、塩化メチレン/ヘキサンによる再結晶により式(8)に示す化合物14gを得た。
【0621】
【化200】
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【0622】
更に、撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、上記式(8)に示す化合物14g、テトラヒドロフラン70ml、10%塩酸水溶液28mlを加え、40℃で5時間反応させた。反応終了後、酢酸エチルを加え、純水、飽和食塩水で有機層を洗浄した。溶媒を留去した後、2倍量(重量比)のシリカゲルカラムにより精製を行い、塩化メチレン/ヘキサンによる再結晶により式(9)に示す化合物8.9gを得た。
【0623】
【化201】
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【0624】
最後に、撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、上記式(9)に示す化合物8.9g(29ミリモル)、ジイソプロピルエチルアミン 4.5g(35ミリモル)、塩化メチレン 120mlを加え、氷冷バスにて5℃以下に反応容器を保ち、窒素ガスの雰囲気下で塩化アクリロイル 3g(34ミリモル)をゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を室温に戻し5時間反応させた。反応液に塩化メチレン 50mlを加え、塩酸水溶液で洗浄し、続けて水で洗浄し、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去した後、10倍量(重量比)のシリカカラムにより精製を行い、式(RM−7)に示す目的の化合物6.5gを得た。
【0625】
【化202】
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【0626】
(物性値)
1H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ: 2.18(s,3H),5.87−5.88(m,1H),6.05(dd,1H),6.38(dd,1H),6.55(s,1H),6.66(dd,1H),7.25−7.28(m,2H),7.33(d,1H),7.42−7.54(m,5H),7.89−7.95(m,2H)
赤外吸収スペクトル(IR)(KBr):1730,1640,1600−1580,760cm
−1
融点:101℃
(実施例8)
上記式(5)に示す化合物8.5g(27ミリモル)、メタクリル酸 2.3g(27ミリモル)、ジメチルアミノピリジン 160mg、塩化メチレン 60mlを加え、氷冷バスにて5℃以下に反応容器を保ち、窒素ガスの雰囲気下でジイソプロピルカルボジイミド 3.4g(27ミリモル)をゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を室温に戻し5時間反応させた。反応液をろ過した後、ろ液に塩化メチレン30mlを加え、5%塩酸水溶液で洗浄し、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去した後、10倍量(重量比)のシリカカラムにより精製を行い、塩化メチレン/ヘキサンによる再結晶により式(10)に示す目的の化合物4.4gを得た。
【0627】
【化203】
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【0628】
次いで、撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、上記式(10)に示す化合物4.4g(12ミリモル)、ジイソプロピルエチルアミン 1.8g(14ミリモル)、塩化メチレン 50mlを加え、氷冷バスにて5℃以下に反応容器を保ち、窒素ガスの雰囲気下で塩化アクリロイル 1.2g(13ミリモル)をゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を室温に戻し5時間反応させた。反応液に塩化メチレン 20mlを加え、塩酸水溶液で洗浄し、続けて水で洗浄し、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去した後、2倍量(重量比)のアルミナカラムにより精製を行い、式(RM−8)に示す目的の化合物4.1gを得た。
【0629】
【化204】
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【0630】
(物性値)
1H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ: 2.11(s,3H),5.79(t,1H),6.05(dd,1H),6.35−6.42(m,2H),6.66(dd,1H),7.25−7.33(m,4H),7.41−7.56(m,8H),7.93−7.98(m,2H)
融点:148℃
(実施例9)
撹拌装置、冷却器、及び温度計を備えた反応容器に4−ブロモ−1−ナフトール 10g(44ミリモル)、3−フルオロ−4−メトキシフェニルホウ酸 8g(47ミリモル)、炭酸カリウム 9g(70ミリモル)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム 500mg、テトラヒドロフラン200ml、純水100mlを加え、窒素ガス雰囲気下で反応器を85℃に加熱し反応させた。反応終了後、酢酸エチルを加え、5%塩酸水溶液、純水、飽和食塩水で有機層を洗浄した。溶媒を留去した後、2倍量(重量比)のシリカゲルカラムにより精製を行い式(11)に示す化合物9gを得た。
【0631】
【化205】
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【0632】
次いで撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、式(11)に示す化合物9g、酢酸36ml、臭化水素酸22mlを加え、120℃で5時間還流させた。反応終了後、冷却し、析出した結晶を水及び水/メタノール混合溶媒で洗浄後、真空乾燥を行い、式(12)に示す化合物 7.3gを得た。
【0633】
【化206】
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【0634】
更に、撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、上記式(12)に示す化合物7g(27ミリモル)、メタクリル酸 6.6g(77ミリモル)、ジメチルアミノピリジン 200mg、塩化メチレン 100mlを加え、氷冷バスにて5℃以下に反応容器を保ち、窒素ガスの雰囲気下でジイソプロピルカルボジイミド 8.3g(66ミリモル)をゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を室温に戻し5時間反応させた。反応液をろ過した後、ろ液に塩化メチレン150mlを加え、5%塩酸水溶液で洗浄し、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去した後、2倍量(重量比)のアルミナカラムにより精製を行い、塩化メチレン/ヘキサンによる再結晶により式(RM−9)に示す目的の化合物4.2gを得た。
【0635】
【化207】
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【0636】
(物性値)
LC−MS 391.1(MS+H)
(参考例3)
撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、4−ブロモ−1−ナフトエ酸 6.8g(27ミリモル)、4-メトキシフェノール 4.7g(38ミリモル)、ジメチルアミノピリジン 100mg、塩化メチレン 100mlを加え、氷冷バスにて5℃以下に反応容器を保ち、窒素ガスの雰囲気下でジイソプロピルカルボジイミド 4.2g(33ミリモル)をゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を室温に戻し5時間反応させた。反応液をろ過した後、ろ液に塩化メチレン150mlを加え、5%塩酸水溶液で洗浄し、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去した後、2倍量(重量比)のアルミナカラムにより精製を行い、塩化メチレン/ヘキサンによる再結晶により式(13)に示す化合物7.7gを得た。
【0637】
【化208】
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【0638】
次いで撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、マグネシウム 0.6g(23.7ミリモル)、THF 22mL,式(13)に示す化合物7.7gを滴下した後に66℃で1時間還流させた。その後に5℃に冷却し、ホウ酸トリメチル 2.7g(25.9ミリモル)を滴下して、室温で1時間反応させた。5℃に冷却し、5%塩酸水溶液 30mlを入れ室温で1時間撹拌した。水で洗浄後に5%重曹水溶液を10ml入れて、5℃に冷却し、30%過酸化水素水溶液1mlとトルエン22mlを加えた。更に水、飽和食塩水で順に洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去した後、2倍量(重量比)のアルミナカラムにより精製を行い、乾燥させた。塩化メチレン/メタノールによる再結晶により式(14)に示す化合物7.7gを得た。
【0639】
【化209】
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【0640】
実施例3の式(1)に示した化合物を式(14)に示した化合物に変更した以外は同様な手法により、式(15)に示す化合物6.6gを得た。
【0641】
【化210】
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【0642】
実施例3の式(2)に示した化合物を式(15)に示した化合物に変更した以外は同様な手法により、式(RM−10)に示す目的の化合物7.8gを得た。
【0643】
【化211】
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【0644】
(物性値)
LC−MS 417.2(MS+H)
<液晶組成物の調整・評価>
以下の実施例において化合物の記載について以下の略号を用いる。
【0645】
(側鎖)
−n −C
nH
2n+1 炭素数nの直鎖状のアルキル基
n− C
nH
2n+1− 炭素数nの直鎖状のアルキル基
−On −OC
nH
2n+1 炭素数nの直鎖状のアルコキシ基
−V −CH=CH
2
−V1 −CH=CH−CH
3
V− CH
2=CH−
1V− CH
3−CH=CH−
(連結基)
−1O− −CH
2−O−
−n− −C
nH
2n−
(環構造)
【0646】
【化212】
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【0647】
実施例中、測定した特性は以下の通りである。
【0648】
T
ni :ネマチック相−等方性液体相転移温度(℃)
Δn :20℃における屈折率異方性
γ
1 :20℃における回転粘性(mPa・s)
Δε :20℃における誘電率異方性
(液晶表示素子の製造方法)
まず、垂直配向を誘起するポリイミド配向膜を塗布しラビング処理したITO付き基板を含むセルギャップ3.5μmの液晶セルに、後述する重合性化合物含有液晶組成物を真空注入法で注入した。
【0649】
その後、重合性化合物含有液晶組成物を注入した液晶セルに、蛍光UVランプを用いて、任意時間紫外線を照射し液晶表示素子を得た。このとき、中心波長313nmの条件で測定した照度が3mW/cm
2になるように蛍光UVランプを調整した。
(重合性化合物残留量の評価方法)
上述の照射条件で、紫外線を150秒照射した後の液晶表示素子中の重合性化合物の残留量[ppm]を測定した。この重合性化合物の残留量の測定方法を説明する。まず試験管に分解した液晶表示素子とアセトニトリルを入れ、振とうしてろ過し、液晶組成物、重合物、未反応の重合性化合物を含む溶出成分のアセトニトリル溶液を得た。これを高速液体クロマトグラフで分析し、各成分のピーク面積を算出した。指標とする液晶化合物のピーク面積と未反応の重合性化合物のピーク面積比及び当初添加した重合性化合物の量から重合性化合物の残留量を決定した。なお、重合性化合物の残留量の検出限界は100ppmであった。
【0650】
(プレチルト角の評価方法)
まず、重合性化合物含有液晶組成物を注入した液晶セルのプレチルト角を測定し、プレチルト角(紫外線照射前)とした。この液晶セルに周波数100Hzで電圧を10V印加しながら上述の照射条件で紫外線を150秒照射した。その後、プレチルト角を測定し、プレチルト角(紫外線照射後)とした。測定したプレチルト角(紫外線照射前)からプレチルト角(紫外線照射後)を引いた値を紫外線照射によるプレチルト角変化量[°]とした。プレチルト角は、シンテック製OPTIPROを用いて測定した。
(VHRの評価方法)
重合性化合物含有液晶組成物を注入した液晶セルに、上述の照射条件で紫外線を60分照射し、VHRを測定した。VHRの測定条件は、1V、60Hz、60℃であった。
【0651】
(焼き付きの評価方法)
重合性化合物含有液晶組成物を注入した液晶セルに、上述の照射条件で紫外線を60分照射後、プレチルト角の変化による表示不良(焼き付き)評価を行った。まず、液晶表示素子のプレチルト角を測定し、プレチルト角(初期)とした。この液晶表示素子に周波数100Hzで電圧を30V印加しながらバックライトを24時間照射した。その後、プレチルト角を測定し、プレチルト角(試験後)とした。測定したプレチルト角(初期)からプレチルト角(試験後)を引いた値をプレチルト角変化量(=プレチルト角変化の絶対値)[°]とした。プレチルト角は、シンテック製OPTIPROを用いて測定した。プレチルト角変化量は、0[°]に近いほどプレチルト角の変化による表示不良が発生する可能性がより低くなり、0.5[°]以上となると、プレチルト角の変化による表示不良の発生する可能性がより高くなる。
【0652】
(液晶組成物の調製と評価結果)
LC−001〜LC−005の液晶組成物を調製し、その物性値を測定した。液晶組成物の構成とその物性値の結果は表1のとおりであった。
【0653】
(表1)
【0654】
【表1】
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【0655】
(比較例1、参考例4、実施例11〜16)
液晶組成物LC−001を99.7質量部に対して、重合性化合物として式(RM−R1)で表される化合物を0.3質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を比較例1とした。
【0656】
液晶組成物LC−001を99.7質量部に対して、重合性化合物として式(RM−2)で表される化合物を0.3質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を参考例4とした。
【0657】
液晶組成物LC−001を99.7質量部に対して、重合性化合物として式(RM−3)で表される化合物を0.3質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例11とした。
【0658】
液晶組成物LC−001を99.7質量部に対して、重合性化合物として式(RM−4)で表される化合物を0.3質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例12とした。
【0659】
液晶組成物LC−001を99.7質量部に対して、重合性化合物として式(RM−5)で表される化合物を0.3質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例13とした。
【0660】
液晶組成物LC−001を99.7質量部に対して、重合性化合物として式(RM−6)で表される化合物を0.3質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例14とした。
【0661】
液晶組成物LC−001を99.7質量部に対して、重合性化合物として式(RM−7)で表される化合物を0.3質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例15とした。
【0662】
液晶組成物LC−001を99.7質量部に対して、重合性化合物として式(RM−8)で表される化合物を0.3質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例16とした。
【0663】
【化213】
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【0664】
比較例1、参考例4及び実施例11〜16の重合性化合物含有液晶組成物について、紫外線照射後の重合性化合物の残留量、紫外線照射によるプレチルト角変化量、焼き付き試験のプレチルト角変化量及び紫外線照射後のVHRは以下の表2のとおりであった。
【0665】
(表2)
【0666】
【表2】
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【0667】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物である実施例11〜16は、紫外線照射後の重合性化合物の残留量が比較例1及び参考例4よりも少なく、重合性化合物の重合速度が十分に速いことがわかった。また、紫外線照射によるプレチルト角変化量が比較例1及び参考例4よりも大きい値を示し、プレチルト角が短い時間で形成できることがわかった。また、紫外線60分照射後のVHRが十分に高い値であった。以上のことから、本発明の重合性化合物含有液晶組成物は、重合性化合物の反応速度が十分に速く、短い時間でプレチルト角を形成でき、十分に高いVHRを示すことが確認された。
(比較例2、参考例5〜6、実施例17〜23)
液晶組成物LC−001を99.7質量部に対して、重合性化合物として式(RM−A)で表される化合物を0.3質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を比較例2とした。
【0668】
液晶組成物LC−001を99.7質量部に対して、重合性化合物として式(RM−A)で表される化合物を0.27質量部及び式(RM−1)で表される化合物を0.03質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を参考例5とした。
【0669】
液晶組成物LC−001を99.7質量部に対して、重合性化合物として式(RM−A)で表される化合物を0.27質量部及び式(RM−2)で表される化合物を0.03質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を参考例6とした。
【0670】
液晶組成物LC−001を99.7質量部に対して、重合性化合物として式(RM−A)で表される化合物を0.27質量部及び式(RM−3)で表される化合物を0.03質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例17とした。
【0671】
液晶組成物LC−001を99.7質量部に対して、重合性化合物として式(RM−A)で表される化合物を0.27質量部及び式(RM−4)で表される化合物を0.03質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例18とした。
【0672】
液晶組成物LC−001を99.7質量部に対して、重合性化合物として式(RM−A)で表される化合物を0.27質量部及び式(RM−5)で表される化合物を0.03質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例19とした。
【0673】
液晶組成物LC−001を99.7質量部に対して、重合性化合物として式(RM−A)で表される化合物を0.27質量部及び式(RM−6)で表される化合物を0.03質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例20とした。
【0674】
液晶組成物LC−001を99.7質量部に対して、重合性化合物として式(RM−A)で表される化合物を0.27質量部及び式(RM−7)で表される化合物を0.03質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例21とした。
【0675】
液晶組成物LC−001を99.7質量部に対して、重合性化合物として式(RM−A)で表される化合物を0.27質量部及び式(RM−8)で表される化合物を0.03質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例22とした。
【0676】
液晶組成物LC−001を99.7質量部に対して、重合性化合物として式(RM−A)で表される化合物を0.27質量部及び式(RM−11)で表される化合物を0.03質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例23とした。
【0677】
【化214】
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【0678】
比較例2、参考例5〜6及び実施例17〜23の重合性化合物含有液晶組成物について、紫外線照射後の重合性化合物の残留量、紫外線照射によるプレチルト角変化量、紫外線照射後のVHR及び焼き付き試験のプレチルト角変化量は以下の表3及び表4のとおりであった。
【0679】
(表3)
【0680】
【表3】
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【0681】
(表4)
【0682】
【表4】
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【0683】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物である実施例17〜23は、紫外線照射後の重合性化合物の残留量が比較例2及び参考例5〜6よりも少なく、重合性化合物の重合速度が十分に速いことがわかった。紫外線照射によるプレチルト角変化量が比較例2及び参考例5〜6よりも大きい値を示し、プレチルト角が短い時間で形成できることがわかった。また、紫外線照射後のVHRが十分に高く、焼き付き試験のプレチルト角変化量が十分に小さいことを確認した。
(比較例3及び実施例24〜29)
液晶組成物LC−001を99.7質量部に対して、重合性化合物として式(RM−B)で表される化合物を0.30質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を比較例3とした。
【0684】
液晶組成物LC−001を99.7質量部に対して、重合性化合物として式(RM−B)で表される化合物を0.27質量部及び式(RM−3)で表される化合物を0.03質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例24とした。
【0685】
液晶組成物LC−001を99.7質量部に対して、重合性化合物として式(RM−B)で表される化合物を0.27質量部及び式(RM−4)で表される化合物を0.03質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例25とした。
【0686】
液晶組成物LC−001を99.7質量部に対して、重合性化合物として式(RM−B)で表される化合物を0.27質量部及び式(RM−5)で表される化合物を0.03質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例26とした。
【0687】
液晶組成物LC−001を99.7質量部に対して、重合性化合物として式(RM−B)で表される化合物を0.27質量部及び式(RM−6)で表される化合物を0.03質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例27とした。
【0688】
液晶組成物LC−001を99.7質量部に対して、重合性化合物として式(RM−B)で表される化合物を0.27質量部及び式(RM−7)で表される化合物を0.03質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例28とした。
【0689】
液晶組成物LC−001を99.7質量部に対して、重合性化合物として式(RM−B)で表される化合物を0.27質量部及び式(RM−8)で表される化合物を0.03質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例29とした。
【0690】
【化215】
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【0691】
比較例3及び実施例24〜29の重合性化合物含有液晶組成物について、紫外線照射後の重合性化合物の残留量、紫外線照射によるプレチルト角変化量、紫外線照射後のVHR及び焼き付き試験のプレチルト角変化量は以下の表5のとおりであった。
(表5)
【0692】
【表5】
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【0693】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物である実施例24〜29は、紫外線照射後の重合性化合物の残留量が比較例3よりも少なく、重合性化合物の重合速度が十分に速いことがわかった。紫外線照射によるプレチルト角変化量が比較例3よりも大きい値を示し、プレチルト角が短い時間で形成できることがわかった。また、紫外線照射後のVHRが十分に高く、焼き付き試験のプレチルト角変化量が十分に小さいことを確認した。
(比較例4及び実施例30)
液晶組成物LC−001を99.7質量部に対して、重合性化合物として式(RM−C)で表される化合物を0.30質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を比較例4とした。
【0694】
液晶組成物LC−001を99.7質量部に対して、重合性化合物として式(RM−C)で表される化合物を0.27質量部及び式(RM−3)で表される化合物を0.03質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例30とした。
【0695】
【化216】
[この文献は図面を表示できません]
【0696】
比較例4及び実施例30の重合性化合物含有液晶組成物について、紫外線照射後の重合性化合物の残留量、紫外線照射によるプレチルト角変化量、紫外線照射後のVHR及び焼き付き試験のプレチルト角変化量は以下の表6のとおりであった。
(表6)
【0697】
【表6】
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【0698】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物である実施例30は、紫外線照射後の重合性化合物の残留量が比較例4よりも少なく、重合性化合物の重合速度が十分に速いことがわかった。紫外線照射によるプレチルト角変化量が比較例4よりも大きい値を示し、プレチルト角が短い時間で形成できることがわかった。また、紫外線照射後のVHRが十分に高く、焼き付き試験のプレチルト角変化量が十分に小さいことを確認した。
(実施例31〜36、参考例7)
液晶組成物LC−001を99.7質量部に対して、重合性化合物として式(RM−A)で表される化合物を0.25質量部及び式(RM−3)で表される化合物を0.05質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例31とした。
【0699】
液晶組成物LC−001を99.7質量部に対して、重合性化合物として式(RM−A)で表される化合物を0.20質量部及び式(RM−3)で表される化合物を0.1質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例32とした。
【0700】
液晶組成物LC−001を99.6質量部に対して、重合性化合物として式(RM−B)で表される化合物を0.36質量部及び式(RM−3)で表される化合物を0.04質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例33とした。
【0701】
実施例17に対して、更に式(H−1)で表される酸化防止剤を50ppm添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例34とした。
【0702】
実施例17に対して、更に式(H−2)で表される酸化防止剤を50ppm添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例35とした。
【0703】
液晶組成物LC−001を99.7質量部に対して、重合性化合物として式(RM−A)で表される化合物を0.27質量部及び式(RM−9)で表される化合物を0.03質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例36とした。
【0704】
液晶組成物LC−001を99.7質量部に対して、重合性化合物として式(RM−A)で表される化合物を0.27質量部及び式(RM−10)で表される化合物を0.03質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を参考例7とした。
実施例31〜36は、実施例11〜30と同様に、本発明の課題を解決していることを確認した。
【0705】
【化217】
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【0706】
(比較例5及び実施例37〜38)
液晶組成物LC−002を99.7質量部に対して、重合性化合物として式(RM−B)で表される化合物を0.30質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を比較例5とした。
【0707】
液晶組成物LC−002を99.7質量部に対して、重合性化合物として式(RM−B)で表される化合物を0.27質量部及び式(RM−3)で表される化合物を0.03質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例37とした。
【0708】
液晶組成物LC−002を99.7質量部に対して、重合性化合物として式(RM−B)で表される化合物を0.27質量部及び式(RM−7)で表される化合物を0.03質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例38とした。
【0709】
比較例5及び実施例37〜38の重合性化合物含有液晶組成物について、紫外線照射後の重合性化合物の残留量、紫外線照射によるプレチルト角変化量、紫外線照射後のVHR及び焼き付き試験のプレチルト角変化量は以下の表7のとおりであった。
(表7)
【0710】
【表7】
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【0711】
本発明の重合性化合物含有液晶組成物である実施例37〜38は、紫外線照射後の重合性化合物の残留量が比較例5よりも少なく、重合性化合物の重合速度が十分に速いことがわかった。紫外線照射によるプレチルト角変化量が比較例5よりも大きい値を示し、プレチルト角が短い時間で形成できることがわかった。また、紫外線照射後のVHRは比較例5と同等であり、焼き付き試験のプレチルト角変化量が十分に小さいことを確認した。
(実施例39〜41)
液晶組成物LC−003を99.7質量部に対して、重合性化合物として式(RM−B)で表される化合物を0.27質量部及び式(RM−7)で表される化合物を0.03質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例39とした。
【0712】
液晶組成物LC−004を99.7質量部に対して、重合性化合物として式(RM−B)で表される化合物を0.27質量部及び式(RM−7)で表される化合物を0.03質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例40とした。
【0713】
液晶組成物LC−005を99.7質量部に対して、重合性化合物として式(RM−B)で表される化合物を0.27質量部及び式(RM−7)で表される化合物を0.03質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例41とした。
実施例39〜41は、実施例11〜38と同様に、本発明の課題を解決していることを確認した。
(実施例42)
液晶組成物LC−001を99.2質量部に対して、重合性化合物として式(RM−B)で表される化合物を0.27質量部、式(RM−3)で表される化合物を0.03質量部及び式(SRM−1)で表される化合物を0.5質量部添加した重合性化合物含有液晶組成物を実施例42とした。
【0714】
【化218】
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【0715】
実施例42の組成物を、上述の液晶表示素子の製造方法において、配向膜を有さない液晶セルを用いたこと以外は同様の方法にて評価したところ、実施例42は、実施例11〜41と同様に、本発明の課題を解決していることを確認した。