(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ジペンタエリスリトール(メタ)アクリレート(B)が、さらに、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート(b2)を含有するものであり、前記ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート(b1)と、前記ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート(b2)の含有量の比[(b1)/(b2)]が1/99〜50/50の範囲である請求項1記載のウレタン(メタ)アクリレート樹脂。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明のウレタン(メタ)アクリレート樹脂は、下記構造式(A−1)〜(A−3)
【0014】
【化1】
(式中、R
1はそれぞれ独立に炭素原子数1〜4のアルキル基であり、nは0又は1〜4の整数である。R
2はそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基の何れかである。)
の何れかで表されるジイソシアネート化合物(A)或いはその変性体と、ジペンタエリスリトール(メタ)アクリレート(B)とを必須の反応原料とする。
【0015】
前記ジイソシアネート化合物(A)について、前記構造式(A−1)〜(A−3)中のR
1はそれぞれ独立に炭素原子数1〜4のアルキル基であり、nは0又は1〜4の整数である。中でも、硬化塗膜における表面硬度や柔軟性、耐衝撃性のバランスに優れるウレタン(メタ)アクリレート樹脂となることから、nが0であることが好ましい。
【0016】
前記構造式(A−1)〜(A−3)中のR
2はそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基の何れかである。中でも、硬化塗膜における表面硬度や柔軟性、耐衝撃性のバランスに優れるウレタン(メタ)アクリレート樹脂となることから、水素原子又はメチル基であることが好ましい。
【0017】
前記ジイソシアネート化合物(A)の変性体とは、前記ジイソシアネート化合物(A)を原料とする変性ポリイソシアネート化合物のことであり、例えば、前記ジイソシアネート化合物(A)をイソシアヌレート化させて得られるイソシアヌレート変性体や、前記ジイソシアネート化合物(A)とポリオール化合物とを反応させて得られるアダクト変性体、前記ジイソシアネート化合物(A)のビウレット変性体、前記ジイソシアネート化合物(A)のアロファネート変性体等が挙げられる。本発明では、前記ジイソシアネート化合物(A)或いはその変性体として、1種類を単独で用いても良いし、2種類以上を併用しても良い。
【0018】
前記ジペンタエリスリトール(メタ)アクリレート(B)は、ジペンタエリスリトールの水酸基の一部を(メタ)アクリレート化したものであり、前記ジイソシアネート化合物(A)と反応し得る水酸基を有するものであれば、単一化合物であっても良いし、複数の化合物の混合物であっても良い。つまり、前者の場合には、ジペンタエリスリトール(メタ)アクリレート(B)として、ジペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートをそれぞれ単独で用いる。後者の場合には、ジペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートの一種乃至複数種を含有し、更に、必要に応じてジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートを含んでいても良い。
【0019】
中でも、硬化塗膜における表面硬度や柔軟性、耐衝撃性のバランスに優れるウレタン(メタ)アクリレート樹脂となることから、前記ジペンタエリスリトール(メタ)アクリレート(B)がジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート(b1)を必須の成分として含有することが好ましく、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート(b1)及びジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート(b2)を含有することがより好ましく、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート(b1)、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート(b2)及びジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート(b3)を含有することが特に好ましい。
【0020】
前記ジペンタエリスリトール(メタ)アクリレート(B)がジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート(b1)を必須の成分として含有する場合、その含有量は1〜30%の範囲であることが好ましく、1〜25%の範囲であることがより好ましく、3〜20%の範囲であることが特に好ましいい。
【0021】
なお、本発明において、前記ジペンタエリスリトール(メタ)アクリレート(B)中の各成分の含有量、及び各成分の含有量の比は下記条件で測定した液体クロマトグラフィーチャートの面積比から算出される値である。
[測定条件]
装置:株式会社島津製作所製「LCMS−2010EV」
データ処理:株式会社島津製作所製「LCMS Solution」
カラム:東ソー株式会社製「ODS−100V」(2.0mmID×150mm、3μm)40℃
溶離液:水/アセトニトリル、0.4mL/分
検出器:PDA、MS
試料調整:1.資料50mgをアセトニトリル(LC用)10mlに溶解
2.30秒間ボルテックスで撹拌
3.30分間静置
4.0.2μmろ過フィルターに通液し測定試料とした
面積比の計算:UV波長210nmで算出
【0022】
前記ジペンタエリスリトール(メタ)アクリレート(B)がジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート(b1)及びジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート(b2)を含有する場合、両者の含有量の比[(b1)/(b2)]は1/99〜50/50の範囲であることが好ましく、5/95〜30/70の範囲であることがより好ましい。
【0023】
前記ジペンタエリスリトール(メタ)アクリレート(B)がジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート(b3)を含有する場合、その含有量は1〜60%の範囲であることが好ましく、5〜50%の範囲であることがより好ましい。
【0024】
また、前記ジペンタエリスリトール(メタ)アクリレート(B)の水酸基価は、硬化塗膜における表面硬度や柔軟性、耐衝撃性のバランスに優れるウレタン(メタ)アクリレート樹脂となることから、50〜140mgKOH/gの範囲であることが好ましく、65〜130mgKOH/gの範囲であることがより好ましい。なお、本発明においてジペンタエリスリトール(メタ)アクリレート(B)の水酸基価はJIS K 0070に準じて測定される実測値、或いは液体クロマトグラフィーチャートの面積比から算出した各成分の組成比から算出される計算値である。
【0025】
前記ジペンタエリスリトール(メタ)アクリレート(B)の製造方法は特に限定されないが、例えば、ジペンタエリスリトールとアクリル酸とをエステル化反応させて製造する方法が挙げられる。この方法で製造する場合、前記ジペンタエリスリトール(メタ)アクリレート(B)以外の副生成物として、ジペンタエリスリトール(メタ)アクリレート(B)同士の付加反応物等の高分子量成分(b’)等が生成することがある。前記高分子量成分(b’)は精製除去しても良いし、これを含むジペンタエリスリトール(メタ)アクリレート(B)粗生成物のままウレタン(メタ)アクリレート樹脂の原料として用いても良い。この時、ジペンタエリスリトール(メタ)アクリレート(B)粗生成物中の前記高分子量成分(b’)の含有量は1〜20質量%の範囲であることが好ましい。
【0026】
また、前記ジペンタエリスリトール(メタ)アクリレート(B)粗生成物の水酸基価は、硬化塗膜における表面硬度や柔軟性、耐衝撃性のバランスに優れるウレタン(メタ)アクリレート樹脂となることから、60〜150mgKOH/gの範囲であることが好ましい。なお、本発明においてジペンタエリスリトール(メタ)アクリレート(B)の水酸基価はJIS K 0070に準じて測定される実測値である。
【0027】
ウレタン(メタ)アクリレート樹脂は前記ジイソシアネート化合物(A)とジペンタエリスリトール(メタ)アクリレート(B)とを必須反応原料とするが、更にこれら以外の化合物を反応原料として用いても良い。具体的には、前記ジイソシアネート化合物(A)及びジペンタエリスリトール(メタ)アクリレート(B)と併せて、その他のポリイソシアネート化合物(C)や、その他のモノヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物(D)、その他のポリオール化合物(E)等を反応させて得られるものが挙げられる。
【0028】
前記その他のポリイソシアネート化合物(C)は、例えば、ブタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート化合物;イソホロンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート化合物;ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート化合物;下記構造式(1)で表される繰り返し構造を有するポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート;これらのイソシアヌレート変性体、ビウレット変性体、アロファネート変性体等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で使用しても良いし、2種類以上を併用しても良い。
【0029】
【化1】
[式中、R
3はそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜6の炭化水素基の何れかである。R
4はそれぞれ独立に炭素原子数1〜4のアルキル基、又は構造式(1)で表される構造部位と*印が付されたメチレン基を介して連結する結合点の何れかである。mは0又は1〜3の整数であり、lは1以上の整数である。]
【0030】
前記その他のポリイソシアネート化合物(C)を用いる場合には、本発明の効果が十分に発揮されることから、前記ジイソシアネート化合物(A)と前記その他のポリイソシアネート化合物(C)との合計質量に対する前記ジイソシアネート化合物(A)の割合が30質量%以上であることが好ましく、40〜90質量%の範囲であることがより好ましい。
【0031】
前記その他のモノヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物(D)は、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の脂肪族(メタ)アクリレート化合物;アクリル酸4−ヒドロキシフェニル、アクリル酸β−ヒドロキシフェネチル、アクリル酸4−ヒドロキシフェネチル、アクリル酸1−フェニル−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸3−ヒドロキシ−4−アセチルフェニル、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート等の芳香環含有(メタ)アクリレート化合物;前記(メタ)アクリレート化合物と、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン、エチルグリシジルエーテル、プロピルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル等の種々の環状エーテル化合物との開環重合によって得られるポリエーテル変性(メタ)アクリレート化合物;前記(メタ)アクリレート化合物とε−カプロラクトン等のラクトン化合物との重縮合によって得られるラクトン変性(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で使用しても良いし、2種類以上を併用しても良い。中でも、硬化物における柔軟性や耐衝撃性に優れるウレタン(メタ)アクリレート樹脂となることから、脂肪族(メタ)アクリレート化合物又はそのポリエーテル変性体、ラクトン変性体が好ましい。
【0032】
前記その他のポリオール化合物(E)は、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタン、トリメチロールメタンモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン、トリメチロールプロパンモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート等のポリオールモノマー;前記ポリオールモノマーと、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等のジカルボン酸との共縮合によって得られるポリエステルポリオール;前記ポリオールモノマーと、ε−カプロラクトン、δ−バレロラクトン、3−メチル−δ−バレロラクトン等の種々のラクトンとの重縮合反応によって得られるラクトン型ポリエステルポリオール;前記ポリオールモノマーと、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン、エチルグリシジルエーテル、プロピルグリシジルエーテル等の環状エーテル化合物との開環重合によって得られるポリエーテルポリオール等が挙げられる。これらポリオール化合物はそれぞれ単独で使用しても良いし、二種類以上を併用しても良い。
【0033】
本発明のウレタン(メタ)アクリレート樹脂を製造する方法は、例えば前記ジイソシアネート化合物(A)とジペンタエリスリトール(メタ)アクリレート(B)とを、前記ジイソシアネート化合物(A)が有するイソシアネート基と、前記ジペンタエリスリトール(メタ)アクリレート(B)が有する水酸基とのモル比[(NCO)/(OH)]が、1/0.95〜1/1.05の範囲となる割合で用い、20〜120℃の温度範囲内で、必要に応じて公知慣用のウレタン化触媒を用いて行う方法などが挙げられる。
【0034】
また、前記ジイソシアネート化合物(A)及び前記ジペンタエリスリトール(メタ)アクリレート(B)と併せて前記その他のポリイソシアネート化合物(C)や、前記その他のモノヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物(D)、前記その他のポリオール化合物(E)を反応させる場合には、これら3成分を一度に反応させる方法でも良いし、先にポリイソシアネート成分とポリオール成分とを反応させて中間体を得、次いでモノアルコール成分を反応させる方法や、先に前記ポリイソシアネート成分とモノアルコール成分とを反応させて中間体を得、次いで前記ポリオール成分を反応させる方法でも良い。各成分の反応割合は、ポリイソシアネート成分が有するイソシアネート基と、アルコール成分が有する水酸基の合計のモル比[(NCO)/(OH)]が、1/0.95〜1/1.05の範囲となる割合であることが好ましい。
【0035】
本発明のウレタン(メタ)アクリレート樹脂の(メタ)アクリロイル基当量は、硬化性に優れ、硬化塗膜における表面硬度が高いウレタン(メタ)アクリレート樹脂となることから100〜500g/eqの範囲であることが好ましい。なお、本発明においてウレタン(メタ)アクリレート樹脂の(メタ)アクリロイル基当量は反応原料から理論値として算出される値である。
【0036】
また、前記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂の重量平均分子量(Mw)は、硬化物における各性能のバランスに優れるウレタン(メタ)アクリレート樹脂となることから、2,000〜60,000の範囲であることが好ましい。
【0037】
尚、本発明において、重量平均分子量(Mw)は下記条件のゲルパーミアーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される値である。
【0038】
測定装置 ;東ソー株式会社製 HLC−8220GPC
カラム ;東ソー株式会社製 TSK−GUARDCOLUMN SuperHZ−L
+東ソー株式会社製 TSK−GEL SuperHZM−M×4
検出器 ;RI(示差屈折計)
データ処理;東ソー株式会社製 マルチステーションGPC−8020modelII
測定条件 ;カラム温度 40℃
溶媒 テトラヒドロフラン
流速 0.35ml/分
標準 ;単分散ポリスチレン
試料 ;樹脂固形分換算で0.2質量%のテトラヒドロフラン溶液をマイクロフィルターでろ過したもの(100μl)
【0039】
本発明の硬化性組成物は、前記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂と光重合開始剤とを含有する。前記光重合開始剤は、例えば、例えば、ベンゾフェノン、3,3′−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、4,4′−ビスジメチルアミノベンゾフェノン、4,4′−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、4,4′−ジクロロベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、3,3′,4,4′-テトラ(t-ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノンなど各種のベンゾフェノン;
【0040】
キサントン、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントンなどのキサントン、チオキサントン類;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテルなど各種のアシロインエーテル;
【0041】
ベンジル、ジアセチルなどのα-ジケトン類;テトラメチルチウラムジスルフィド、p−トリルジスルフィドなどのスルフィド類;4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸エチルなど各種の安息香酸;
【0042】
3,3′-カルボニル-ビス(7-ジエチルアミノ)クマリン、1−ヒドロキシシクロへキシルフェニルケトン、2,2′−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−ベンゾイル−4′−メチルジメチルスルフィド、2,2′−ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタ−ル、ベンジル−β−メトキシエチルアセタール、o−ベンゾイル安息香酸メチル、ビス(4−ジメチルアミノフェニル)ケトン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、α,α−ジクロロ−4−フェノキシアセトフェノン、ペンチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリルニ量体、2,4−ビス−トリクロロメチル−6−[ジ−(エトキシカルボニルメチル)アミノ]フェニル−S−トリアジン、2,4−ビス−トリクロロメチル−6−(4−エトキシ)フェニル−S−トリアジン、2,4−ビス−トリクロロメチル−6−(3−ブロモ−4−エトキシ)フェニル−S−トリアジンアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−アミルアントラキノン、β−クロルアントラキノン等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いても良いし、二種類以上を併用しても良い。
【0043】
前記光重合開始剤の中でも、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、チオキサントン及びチオキサントン誘導体、2,2′−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オンの群から選ばれる1種または2種類以上の混合系を用いることにより、より広範囲の波長の光に対して活性を示し、硬化性の高い硬化性組成物となるため好ましい。
【0044】
前記光重合開始剤の市販品は、例えば、チバスペシャルティケミカルズ社製「イルガキュア−184」、「イルガキュア−149」、「イルガキュア−261」、「イルガキュア−369」、「イルガキュア−500」、「イルガキュア−651」、「イルガキュア−754」、「イルガキュア−784」、「イルガキュア−819」、「イルガキュア−907」、「イルガキュア−1116」、「イルガキュア−1664」、「イルガキュア−1700」、「イルガキュア−1800」、「イルガキュア−1850」、「イルガキュア−2959」、「イルガキュア−4043」、「ダロキュア−1173」;ビーエーエスエフ社製「ルシリンTPO」;日本化薬株式会社製「カヤキュア−DETX」、「カヤキュア−MBP」、「カヤキュア−DMBI」、「カヤキュア−EPA」、「カヤキュア−OA」;ストウファ・ケミカル社製「バイキュア−10」、「バイキュア−55」;アクゾ社製「トリゴナルP1」;サンドズ社製「サンドレイ1000」;アプジョン社製「ディープ」;ワードブレンキンソップ社製「クオンタキュア−PDO」、「クオンタキュア−ITX」、「クオンタキュア−EPD」等が挙げられる。
【0045】
前記光重合開始剤の添加量は、光重合開始剤としての機能を十分に発揮しうる量であり、かつ、結晶の析出や塗膜物性の劣化が生じない範囲が好ましく、具体的には、硬化性組成物100質量部に対して0.05〜20質量部の範囲で用いることが好ましく、0.1〜10質量部の範囲で用いることが特に好ましい。
【0046】
本発明の硬化性組成物は、前記光重合開始剤と併せて、種々の光増感剤を含有しても良い。光増感剤は、例えば、アミン類、尿素類、含硫黄化合物、含燐化合物、含塩素化合物またはニトリル類もしくはその他の含窒素化合物等が挙げられる。
【0047】
本発明の硬化性組成物は、更に、前記本発明のウレタン(メタ)アクリレート樹脂以外のその他の光硬化性化合物や、有機溶剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、シリコン系添加剤、フッ素系添加剤、シランカップリング剤、有機ビーズ、無機微粒子、無機フィラー、レオロジーコントロール剤、脱泡剤、防曇剤、着色剤等を含有していても良い。
【0048】
前記その他の光硬化性化合物は、例えば、各種の(メタ)アクリレート単量体や、前記本発明のウレタン(メタ)アクリレート樹脂以外のその他のウレタン(メタ)アクリレート樹脂、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂等が挙げられる。
【0049】
前記(メタ)アクリレート単量体は、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルフォリン、N−ビニルピロリドン、テトラヒドロフルフリールアクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、リン酸(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性リン酸(メタ)アクリレート、フェノキシ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性フェノキシ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性フェノキシ(メタ)アクリレート、ノニルフェノール(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ノニルフェノール(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ノニルフェノール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロゲンフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルハイドロゲンフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロハイドロゲンフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルテトラヒドロハイドロゲンフタレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロプロピル(メタ)アクリレート、オクタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、オクタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、アダマンチルモノ(メタ)アクリレートなどのモノ(メタ)アクリレート;
【0050】
ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートなどのジ(メタ)アクリレート;
【0051】
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリレート;
【0052】
ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンヘキサ(メタ)アクリレート等の4官能以上の(メタ)アクリレート;
【0053】
および、上記した各種多官能(メタ)アクリレートの一部乃至全部がポリオキシアルキレン鎖やポリエステル鎖で変性された(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0054】
前記その他のウレタン(メタ)アクリレート樹脂は、例えば、ポリイソシアネート化合物として前記ジイソシアネート化合物(A)以外の化合物を用いたウレタン(メタ)アクリレート樹脂や、ヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物としてジペンタエリスリトール(メタ)アクリレート(B)以外の化合物を用いたウレタン(メタ)アクリレート樹脂等が挙げられる。
【0055】
前記エポキシ(メタ)アクリレート樹脂は、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂等の各種のエポキシ樹脂を(メタ)アクリル酸又はその誘導体と反応させて(メタ)アクリレート化した化合物が挙げられる。
【0056】
これらその他の光硬化性化合物はそれぞれ単独で用いても良いし、2種類以上を併用しても良い。中でも、硬化性に優れる組成物となることから、各種の(メタ)アクリレート単量体を用いることが好ましい。これらその他の光硬化性化合物を用いる場合には、本発明のウレタン(メタ)アクリレート樹脂とその他の光硬化性化合物との合計100質量部中、本発明のウレタン(メタ)アクリレート樹脂が5質量部以上となる割合で用いることが好ましく、20質量部以上となる割合で用いることが特に好ましい。
【0057】
前記有機溶剤は、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン(等のケトン溶剤;テトラヒドロフラン、ジオキソラン等の環状エーテル溶剤;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル;トルエン、キシレン等の芳香族溶剤;カルビトール、セロソルブ、メタノール、イソプロパノール、ブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのアルコール溶剤;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤が挙げられる。これらはそれぞれ単独で使用しても良いし、2種類以上を併用しても良い。
【0058】
これら有機溶剤は主に硬化性組成物の粘度を調整する目的で用いるが、通常、不揮発分が10〜80質量%の範囲となるように調整することが好ましい。
【0059】
前記紫外線吸収剤は、例えば、2−[4−{(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オキシ}−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−{(2−ヒドロキシ−3−トリデシルオキシプロピル)オキシ}−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン等のトリアジン誘導体、2−(2′−キサンテンカルボキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−o−ニトロベンジロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−キサンテンカルボキシ−4−ドデシロキシベンゾフェノン、2−o−ニトロベンジロキシ−4−ドデシロキシベンゾフェノン等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で使用しても良いし、2種類以上を併用しても良い。
【0060】
前記酸化防止剤は、例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤、有機硫黄系酸化防止剤、リン酸エステル系酸化防止剤等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で使用しても良いし、2種類以上を併用しても良い。
【0061】
前記シリコン系添加剤は、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、環状ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロゲンポリシロキサン、ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサン共重合体、ポリエステル変性ジメチルポリシロキサン共重合体、フッ素変性ジメチルポリシロキサン共重合体、アミノ変性ジメチルポリシロキサン共重合体など如きアルキル基やフェニル基を有するポリオルガノシロキサン、ポリエーテル変性アクリル基を有するポリジメチルシロキサン、ポリエステル変性アクリル基を有するポリジメチルシロキサン等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で使用しても良いし、2種類以上を併用しても良い。
【0062】
前記フッ素系添加剤は、例えば、DIC株式会社「メガファック」シリーズ等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で使用しても良いし、2種類以上を併用しても良い。
【0063】
前記シランカップリング剤は、例えば、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル・ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩、特殊アミノシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、アリルトリクロロシラン、アリルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、ジエトキシメチルビニルシラン、トリクロロビニルシラン、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン等、ビニル系のシランカップリング剤;
【0064】
ジエトキシ(グリシディルオキシプロピル)メチルシラン、2−(3、4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−ブリシドキシプロピルトリエトキシシラン等、エポキシ系のシランカップリング剤;
【0065】
p−スチリルトリメトキシシラン等、スチレン系のシランカップリング剤;
【0066】
3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等、(メタ)アクリロキシ系のシランカップリング剤;
【0067】
N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1、3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等、アミノ系のシランカップリング剤;
【0068】
3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等、ウレイド系のシランカップリング剤;
【0069】
3−クロロプロピルトリメトキシシラン等、クロロプロピル系のシランカップリング剤;
【0070】
3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキンシラン等、メルカプロ系のシランカップリング剤;
【0071】
ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファイド等、スルフィド系のシランカップリング剤;
【0072】
3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等、イソシアネート系のシランカップリング剤が挙げられる。これらはそれぞれ単独で使用しても良いし、2種類以上を併用しても良い。
【0073】
前記有機ビーズは、例えば、ポリメタクリル酸メチルビーズ、ポリカーボネートビーズ、ポリスチレンビーズ、ポリアクリルスチレンビーズ、シリコーンビ−ズ、ガラスビーズ、アクリルビーズ、ベンゾグアナミン系樹脂ビーズ、メラミン系樹脂ビーズ、ポリオレフィン系樹脂ビーズ、ポリエステル系樹脂ビーズ、ポリアミド樹脂ビーズ、ポリイミド系樹脂ビーズ、ポリフッ化エチレン樹脂ビーズ、ポリエチレン樹脂ビーズ等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で使用しても良いし、2種類以上を併用しても良い。これら有機ビーズの平均粒径は1〜10μmの範囲であることが好ましい。
【0074】
前記無機微粒子は、例えば、例えば、シリカ、アルミナ、ジルコニア、チタニア、チタン酸バリウム、三酸化アンチモン等の微粒子が挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いても良いし、2種類以上を併用しても良い。これら無機微粒子の平均粒径は95〜250nmの範囲であることが好ましく、特に100〜180nmの範囲であることがより好ましい。また、これら無機微粒子を含有する場合には更に分散補助剤を用いても良く、分散補助剤は、例えば、イソプロピルアシッドホスフェート、トリイソデシルホスファイト、エチレンオキサイド変性リン酸ジメタクリレート等のリン酸エステル化合物等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いても良いし、2種類以上を併用しても良い。
【0075】
前記分散補助剤の市販品は、例えば、日本化薬株式会社製「カヤマーPM−21」、「カヤマーPM−2」、共栄社化学株式会社製「ライトエステルP−2M」等が挙げられる。
【0076】
本発明の硬化性組成物は塗料用途に用いることが出来、該塗料は、各種基材上に塗布し、活性エネルギー線を照射して硬化させることにより、基材表面を保護するコート層として用いることができる。この場合、本発明の硬化性組成物を被表面保護部材に直接塗布して用いても良いし、プラスチックフィルム上に塗布したものを保護フィルムとして用いてもよい。或いは、本発明の硬化性組成物をプラスチックフィルム上に塗布し、塗膜を形成したものを反射防止フィルム、拡散フィルム、及びプリズムシート等の光学フィルムとして用いても良い。本発明の硬化性組成物の硬化塗膜は表面硬度が高く柔軟性や耐衝撃性にも優れる特徴があるため、様々な種類のプラスチックフィルム上に用途に応じた膜厚で塗布し、保護フィルム用途やフィルム状成形品として用いることが出来る。
【0077】
前記プラスチックフィルムは、例えば、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリエステル、ポリオレフィン、シクロオレフィン、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、トリアセチルセルロース樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、ノルボルネン系樹脂、ポリイミド樹脂等からなるプラスチックフィルムやプラスチックシートが挙げられる。
【0078】
上記プラスチックフィルムのうち、トリアセチルセルロースフィルムは、液晶ディスプレイの偏光版用途に特に好適に用いられるフィルムであるが、一般に厚さが40〜100μmと薄いため、ハードコート層を設置した場合にも表面硬度を十分に高くすることが難しく、また、大きくカールしやすい特徴がある。本願発明の硬化性組成物からなる塗膜は、トリアセチルセルロースフィルムを基材として用いた場合にも、表面硬度が高く、耐カール性や柔軟性、透明性、耐衝撃性にも優れるという効果を奏し、好適に用いることが出来る。該トリアセチルセルロースフィルムを基材として用いる場合、本願発明の硬化性組成物を塗布する際の塗布量は、乾燥後の膜厚が1〜20μmの範囲、好ましくは2〜10μmの範囲となるように塗布することが好ましい。その際の塗布方法は、例えば、バーコーター塗工、メイヤーバー塗工、エアナイフ塗工、グラビア塗工、リバースグラビア塗工、オフセット印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷法等が挙げられる。
【0079】
上記プラスチックフィルムのうち、ポリエステルフィルムは、例えば、ポリエチレンテレフタレートが挙げられ、その厚さは一般に20〜300μm程度である。安価で加工しやすいことからタッチパネルディスプレイなど様々な用途に用いられるフィルムであるが、非常に柔らかく、ハードコート層を設置した場合にも表面硬度を十分に高くすることが難しい特徴がある。該ポリエチレンフィルムを基材として用いる場合、本願発明の硬化性組成物を塗布する際の塗布量は、その用途に合わせて、乾燥後の膜厚が1〜100μmの範囲、好ましくは1〜20μmの範囲となるように塗布することが好ましい。一般に、20μmを超えるような硬化塗膜は、膜厚が薄い場合と比較して大きくカールし易い傾向があるが、本願発明の硬化性組成物は耐カール性に優れる特徴をも有するため、30μmを越える比較的高い膜厚で塗った場合にもカールが生じ難く、好適に用いることが出来る。その際の塗布方法は、例えば、バーコーター塗工、メイヤーバー塗工、エアナイフ塗工、グラビア塗工、リバースグラビア塗工、オフセット印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷法等が挙げられる。
【0080】
上記プラスチックフィルムのうち、ポリメチルメタクリレートフィルムは、一般に厚さが50〜2,000μm程度と比較的厚く丈夫であるため、液晶ディスプレイの前面板用途など、特に高い表面硬度を要求される用途に好適に用いられるフィルムである。該ポリメチルメタクリレートフィルムを基材として用いる場合、本願発明の硬化性組成物を塗布する際の塗布量は、その用途に合わせて、乾燥後の膜厚が1〜100μmの範囲、好ましくは1〜20μmの範囲となるように塗布することが好ましい。その際の塗布方法は、例えば、バーコーター塗工、メイヤーバー塗工、エアナイフ塗工、グラビア塗工、リバースグラビア塗工、オフセット印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷法等が挙げられる。
【0081】
また、上記プラスチックフィルムのうち、シクロオレフィンポリマーフィルムは、一般に引き裂き等の横からの力に弱く、また耐折性が悪いことが知られている一方、透明性や耐熱性の観点より近年はその使用領域が広がってきている。本発明の硬化性組成物から得られる硬化塗膜は、このような脆弱なフィルムにおいても効果的にその柔軟性や耐衝撃性を高めることができる。このような効果を好適に発現できる観点より、硬化塗膜の厚みは、1〜10μmの範囲で調整することが好ましい。その際の塗布方法は、例えば、バーコーター塗工、メイヤーバー塗工、エアナイフ塗工、グラビア塗工、リバースグラビア塗工、オフセット印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷法等が挙げられる。
【0082】
本発明の硬化性組成物を硬化させ塗膜とする際に照射する活性エネルギー線は、例えば、紫外線や電子線が挙げられる。紫外線により硬化させる場合には、光源としてキセノンランプ、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、LED等を有する紫外線照射装置が使用され、必要に応じて光量、光源の配置などが調整される。高圧水銀灯を使用する場合には、通常80〜160W/cmの範囲である光量を有したランプ1灯に対して搬送速度5〜50m/分の範囲で硬化させることが好ましい。一方、電子線により硬化させる場合には、通常10〜300kVの範囲である加速電圧を有する電子線加速装置にて、搬送速度5〜50m/分の範囲で硬化させることが好ましい。
【0083】
また、本発明の硬化性組成物を塗布する基材は、プラスチックフィルムのみならず、各種のプラスチック成形品、例えば、携帯電話、電家製品、自動車のバンパー等の表面コーティング剤としても好適に用いることができる。この場合、その塗膜の形成方法としては、例えば、塗装法、転写法、シート接着法等が挙げられる。
【0084】
前記塗装法は、前記塗料をスプレーコートするか、もしくはカーテンコーター、ロールコーター、グラビアコーター等の印刷機器を用いて成形品にトップコートとして塗装した後、活性エネルギー線を照射して硬化させる方法である。
【0085】
本発明の積層フィルムは、本発明の硬化性組成物の硬化塗膜等とプラスチックフィルム層とを有するものであり、この他、反射防止フィルム、拡散フィルム、偏光フィルム等の機能性フィルム層を有していても良い。これら各種の層構成は、樹脂原料を直接塗布して乾燥或いは硬化させる方法で形成しても良いし、接着剤層を介して貼り合せる方法で形成しても良い。
【実施例】
【0086】
以下に本発明を具体的な製造例、実施例を挙げてより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。例中の部及び%は、特に記載のない限り、すべて質量基準である。
【0087】
尚、本実施例において重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)を用い、下記の条件により測定した値である。
【0088】
測定装置 ; 東ソー株式会社製 HLC−8220
カラム ; 東ソー株式会社製ガードカラムH
XL−H
+東ソー株式会社製 TSKgel G5000HXL
+東ソー株式会社製 TSKgel G4000HXL
+東ソー株式会社製 TSKgel G3000HXL
+東ソー株式会社製 TSKgel G2000HXL
検出器 ; RI(示差屈折計)
データ処理:東ソー株式会社製 SC−8010
測定条件: カラム温度 40℃
溶媒 テトラヒドロフラン
流速 1.0ml/分
標準 ;ポリスチレン
試料 ;樹脂固形分換算で0.4質量%のテトラヒドロフラン溶液をマイクロフィルターでろ過したもの(100μl)
【0089】
本実施例において液体クロマトグラフィーチャートは下記条件で測定した。
[測定条件]
装置:株式会社島津製作所製「LCMS−2010EV」
データ処理:株式会社島津製作所製「LCMS Solution」
カラム:東ソー株式会社製「ODS−100V」(2.0mmID×150mm、3μm)40℃
溶離液:水/アセトニトリル、0.4mL/分
検出器:PDA、MS
試料調整:1.資料50mgをアセトニトリル(LC用)10mlに溶解
2.30秒間ボルテックスで撹拌
3.30分間静置
4.0.2μmろ過フィルターに通液し測定試料とする
面積比の計算:UV波長210nmで算出
【0090】
製造例1 ジペンタエリスリトールポリアクリレート(B1)粗生成物の製造
温度計、攪拌器、及びコンデンサーを備えたフラスコに、アクリル酸300g、ジペンタエリスリトール180g、硫酸15g、塩化第二銅1.5g、トルエン300gを仕込んだ。撹拌しながら105℃まで昇温し、系中を還流させながら同温度で12時間反応させた。生成した水は68.5gであった。反応混合物にトルエン425gを追加し、蒸留水200gで洗浄した。更に、20%水酸化ナトリウム水溶液を添加して反応混合物を中和し、蒸留水100gで洗浄した。樹脂固形分に対して500ppm量のハイドロキノンモノメチルエーテルを添加した後、トルエンを留去し、ジペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート(B1)を得た。ジペンタエリスリトールポリアクリレート(B1)粗生成物の水酸基価は88mgKOH/g、液体クロマトグラフィーチャートの面積比から算出されるジペンタエリスリトールテトラアクリレート(b1)の含有量は7.2%、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(b2)の含有量は48.3%、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(b3)の含有量は30.7%、高分子量成分(b’)の含有量は13.8%であった。また、各成分の含有量比から算出されるジペンタエリスリトールポリアクリレート(B1)の水酸基価は79.9mgKOH/gである。
【0091】
製造例2〜4 ジペンタエリスリトールポリアクリレート(B2)〜(B4)粗生成物の製造
アクリル酸の仕込み量と反応時間を表1の通りに変更した以外は、製造例1と同様にしてジペンタエリスリトールポリアクリレート(B2)〜(B4)粗生成物得た。ジペンタエリスリトールポリアクリレート(B2)〜(B4)粗生成物の水酸基価、液体クロマトグラフィーチャートの面積比から算出される各成分の含有量、各成分の含有量比から算出されるジペンタエリスリトールポリアクリレート(B2)〜(B4)の水酸基価を表1に示す。
【0092】
【表1】
【0093】
実施例1 ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(1)組成物の製造
温度計、攪拌器、及びコンデンサーを備えたフラスコに、製造例1で得たジペンタエリスリトールポリアクリレート(B1)粗生成物638g、ジブチル錫ジラウレート0.2g、およびハイドロキノン0.2gを加え、撹拌を開始した。フラスコの内温が50℃になるまで加温し、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(三井化学社製「タケネート600」)72.8gと、ヘキサメチレンジイソシアネートのヌレート変性体(DIC株式会社製「バーノックDN−901S」、イソシアネート基含有量23.5質量%)45gとの混合物を約一時間かけて分割投入した。80℃で3時間反応させ、赤外吸収スペクトルにてイソシアネート基の消失を確認した後、酢酸ブチルを用いて不揮発分を80質量%に調整し、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(1)組成物を得た。原料仕込み比から算出されるウレタン(メタ)アクリレート樹脂(1)のアクリロイル基当量は117g/当量であり、重量平均分子量(Mw)は4,100であった。
【0094】
実施例2 ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(2)組成物の製造
温度計、攪拌器、及びコンデンサーを備えたフラスコに、製造例2で得たジペンタエリスリトールポリアクリレート(B2)粗生成物524g、ジブチル錫ジラウレート0.2g、およびハイドロキノン0.2gを加え、撹拌を開始した。フラスコの内温が50℃になるまで加温し、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(三井化学社製「タケネート600」)97gを約一時間かけて分割投入した。80℃で3時間反応させ、赤外吸収スペクトルにてイソシアネート基の消失を確認した後、酢酸ブチルを用いて不揮発分を80質量%に調整し、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(2)組成物を得た。原料仕込み比から算出されるウレタン(メタ)アクリレート樹脂(2)のアクリロイル基当量は118g/当量であり、重量平均分子量(Mw)は4,500であった。
【0095】
実施例3 ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(3)組成物の製造
温度計、攪拌器、及びコンデンサーを備えたフラスコに、製造例3で得たジペンタエリスリトールポリアクリレート(B3)粗生成物432g、ジブチル錫ジラウレート0.2g、およびハイドロキノン0.2gを加え、撹拌を開始した。フラスコの内温が50℃になるまで加温し、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(三井化学社製「タケネート600」)97gを約一時間かけて分割投入した。80℃で3時間反応させ、赤外吸収スペクトルにてイソシアネート基の消失を確認した後、酢酸ブチルを用いて不揮発分を80質量%に調整し、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(3)組成物を得た。原料仕込み比から算出されるウレタン(メタ)アクリレート樹脂(3)のアクリロイル基当量は122g/当量であり、重量平均分子量(Mw)は8,000であった。
【0096】
比較製造例1 ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(1’)組成物の製造
温度計、攪拌器、及びコンデンサーを備えたフラスコに、製造例4で得たジペンタエリスリトールポリアクリレート(B4)粗生成物684g、ジブチル錫ジラウレート0.2g、およびハイドロキノン0.2gを加え、撹拌を開始した。フラスコの内温が50℃になるまで加温し、ヘキサメチレンジイソシアネート(旭化成ケミカルズ社製「デュラネート50M−HDI」)84gを約一時間かけて分割投入した。80℃で3時間反応させ、赤外吸収スペクトルにてイソシアネート基の消失を確認した後、酢酸ブチルを用いて不揮発分を80質量%に調整し、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂(1’)組成物を得た。原料仕込み比から算出されるウレタン(メタ)アクリレート樹脂(1’)のアクリロイル基当量は112g/当量であり、重量平均分子量(Mw)は3,700であった。
【0097】
実施例4〜6及び比較例1
実施例1〜3及び比較製造例で得たウレタン(メタ)アクリレート樹脂組成物125質量部、光開始剤(チバスペシャルティケミカルズ社製「イルガキュア#184」)4質量部、メチルエチルケトン75質量部を混合し、硬化性組成物を得た。これを、厚さ100μmのPETフィルム上にバーコーターで塗布し、80℃で2分間乾燥させた。次いで窒素雰囲気下、80W高圧水銀ランプで紫外線を300mJ/cm
2照射し、PETフィルム上に膜厚5μmの硬化塗膜を有する積層フィルムを得た。この積層フィルムについて、下記の方法により各種評価試験を行った。結果を表2に示す。
【0098】
鉛筆硬度試験
前記積層フィルムについて、JIS K5600−5−4に準拠し、硬化性組成物の硬化塗膜表面の鉛筆硬度を500g荷重条件下で測定した。1つの硬度につき5回測定を行い、傷が付かなかった測定が4回以上あった硬度を硬化塗膜の硬度とした。
【0099】
耐擦傷性試験
スチールウール(日本スチールウール株式会社製「ボンスター#0000」)0.5gで直径2.4センチメートルの円盤状の圧子を包み、該圧子に500g重の荷重をかけて、積層フィルムの硬化塗膜表面を200往復させる磨耗試験を行った。磨耗試験前後の塗膜のヘーズ値を、自動ヘーズコンピューター(スガ試験機株式会社製「HZ−2」)を用いて測定し、それらの差の値(dH)で耐擦傷性を評価した。差の値が小さいほど、擦傷に対する耐性が高い。
【0100】
柔軟性試験
マンドレル試験機(TP技研社製「屈曲試験機」)を用いて前記積層フィルムを試験棒に巻きつけ、クラックが生じるか否かを目視確認する試験を行い、クラックが生じない試験棒の最小径を評価結果とした。試験棒は直径2mmのものから6mmまで1mm刻みのものを用いた。
【0101】
耐カール性試験
前記積層フィルムから5cm四方の塗膜を切り出して試験片を得、該試験片について4角の水平からの浮きを測定し、その平均値(mm)で評価した。値が小さいほどカールが小さく、耐カール性に優れる。
【0102】
耐衝撃性試験
JIS K5600−5−3を参照して試験を行った。具体的には以下の通り。
[装置]
おもり:先端にJIS B 1501「五軸受用鋼球」に規定された玉軸受用鋼球(質量300.0±0.5g、直径25.40mm、等級60)を糸で吊るしたもの。
鋼製台:縦300mm、横200mm、厚さ30mmの鋼製台をコンクリート床上に水平に設置したもの。
[操作]
1.積層フィルムの硬化塗膜表面を上向きにして鋼製台の上に固定した。
2.積層フィルム表面からおもりの下端までの距離が50mmとなる位置におもりを吊るし、振れや回転が停止したのを確認した後、積層フィルム上に落下させた。
3.落下試験後の積層フィルムを室内に1時間静置した後、塗面の損傷を調べた。
4.積層フィルム表面からおもりの下端までの距離を10mmずつ離して試験を続け、硬化塗膜の割れや剥がれが生じない最大の距離で評価した。
【0103】
【表1】