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特許6892085農作物生産管理システム、情報処理方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6892085
(24)【登録日】2021年5月31日
(45)【発行日】2021年6月18日
(54)【発明の名称】農作物生産管理システム、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/02 20120101AFI20210607BHJP
   G06Q 10/06 20120101ALI20210607BHJP
【FI】
   G06Q50/02
   G06Q10/06 302
【請求項の数】5
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2020-187921(P2020-187921)
(22)【出願日】2020年11月11日
【審査請求日】2020年11月25日
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)農林水産省、平成30年度(補正予算)研究委託事業「スマート農業技術の開発・実証プロジェクト」(大規模施設園芸の生産性を飛躍的に向上させるスマート技術体系の実装)に係る委託研究、産業技術力強化法第17条の適用を受ける特許出願
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519135633
【氏名又は名称】公立大学法人大阪
(73)【特許権者】
【識別番号】516077699
【氏名又は名称】みのりラボ株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】520442092
【氏名又は名称】株式会社タカヒコアグロビジネス
(73)【特許権者】
【識別番号】519006023
【氏名又は名称】株式会社CHASQUI
(74)【代理人】
【識別番号】100136319
【弁理士】
【氏名又は名称】北原 宏修
(74)【代理人】
【識別番号】100148275
【弁理士】
【氏名又は名称】山内 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100142745
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 世子
(74)【代理人】
【識別番号】100143498
【弁理士】
【氏名又は名称】中西 健
(72)【発明者】
【氏名】大山 克己
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 隆彦
(72)【発明者】
【氏名】松尾 崇史
(72)【発明者】
【氏名】藤岡 潤
【審査官】 小池 堂夫
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−258808(JP,A)
【文献】 特開2016−071499(JP,A)
【文献】 特開2009−064231(JP,A)
【文献】 特開2006−076768(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の単位期間から成る特定期間の作業予定量を前記単位期間に分配する作業予定量分配部と、
前記単位期間における作業実績量を、対応する前記単位期間に関連付けて入力する作業実績量入力部と、
前記作業実績量が前記作業予定量を下回る単位期間を特定する作業量不足単位期間特定部と、
前記作業量不足単位期間特定部により特定された前記単位期間において前記作業予定量から前記作業実績量を差し引いて求められる作業不足量を、前記作業不足量が求められた前記単位期間の次の前記単位期間が開始されるまでに、前記作業実績量入力部により前記作業実績量が入力されていない前記単位期間に追加分配する作業不足量追加分配部と
を備える、農作物生産管理システム。
【請求項2】
前記作業不足量追加分配部は、(a)前記単位期間における作業候補者の人数および(b)前記単位期間における作業候補者の作業遂行能力の少なくとも一方に基づいて、前記作業不足量を前記単位期間に追加分配する
請求項1に記載の農作物生産管理システム。
【請求項3】
前記作業実績量が前記作業予定量を上回る単位期間を特定する作業量超過単位期間特定部と、
前記作業量超過単位期間特定部により特定された前記単位期間において前記作業実績量から前記作業予定量を差し引いて求められる作業超過量を、前記作業実績量が未入力である少なくとも一つの前記単位期間に対応する前記作業予定量から差し引く作業超過量減算部と
をさらに備える、請求項1または2に記載の農作物生産管理システム。
【請求項4】
コンピュータに対して
複数の単位期間から成る特定期間の作業予定量を前記単位期間に分配させる作業予定量分配ステップと、
前記単位期間における作業実績量を、対応する前記単位期間に関連付けて入力させる作業実績量入力受付ステップと、
前記作業実績量が前記作業予定量を下回る単位期間を特定させる作業量不足単位期間特定ステップと、
前記作業量不足単位期間特定ステップにおいて特定された前記単位期間において前記作業予定量から前記作業実績量を差し引いて求められる作業不足量を、前記作業不足量が求められた前記単位期間の次の前記単位期間が開始されるまでに、前記作業実績量入力受付ステップにおいて前記作業実績量が入力されていない前記単位期間に追加分配させる作業不足量追加分配ステップと
を備える、農作物生産管理プログラム。
【請求項5】
コンピュータに対して
複数の単位期間から成る特定期間の作業予定量を前記単位期間に分配させる作業予定量分配ステップと、
前記単位期間における作業実績量を、対応する前記単位期間に関連付けて入力させる作業実績量入力受付ステップと、
前記作業実績量が前記作業予定量を下回る単位期間を特定させる作業量不足単位期間特定ステップと、
前記作業量不足単位期間特定ステップにおいて特定された前記単位期間において前記作業予定量から前記作業実績量を差し引いて求められる作業不足量を、前記作業不足量が求められた前記単位期間の次の前記単位期間が開始されるまでに、前記作業実績量入力受付ステップにおいて前記作業実績量が入力されていない前記単位期間に追加分配させる作業不足量追加分配ステップと
を備える、農作物生産管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、農作業の管理のための農作物生産管理システム、情報処理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
端末とサーバとを備える農作物生産管理システムであって、前記端末は、対象となる作業日に予定される作業を割り当てられた担当者を表す画像を第1のエリアに表示しつつ、作業割り当ての候補者を示す画像を第2のエリアに表示し、前記サーバは、前記候補者毎の作業遂行能力に基づいて前記第2のエリアの候補者を順位付けして前記順位に基づいて前記第2のエリアの候補者を表す画像を前記第1のエリアに自動的に移動させるための入力操作を受け付けて自動割当処理を実行し、前記自動割当処理に従って前記端末における前記第2のエリアの前記候補者を表す画像を前記第1のエリアに作業を割り当てられた担当者として表示する、農作物生産管理システムが過去に提案されている(例えば、特許第6632104号公報等参照)。この農作物生産管理システムでは、端末からの入力操作が行われると、農作業に人員を割り当てる処理が自動的に行われる。このため、この農作物生産管理システムでは、作業可能な人員が多い場合であっても、人員の割り当てを迅速且つ容易に行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6632104号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述の農作物生産管理システムでは、農作業管理者などは、作業予定日毎に作業必要量(作業予定量)を入力する必要がある。このため、作業実績量が作業必要量に達しない日や、天候悪化・作業人員の都合等により作業中止日が生じる度に作業予定日毎に作業必要量を振り分ける手作業を行わなければならず、農作業管理者などの負担が比較的重かった。
【0005】
本発明の目的は、作業実績量が作業必要量に達しない日や、天候悪化・作業人員の都合等により作業中止日が生じた場合でも、農作業管理者などに重い負担をかけることがない農作物生産管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1局面に係る農作物生産管理システムは、作業予定量分配部と、作業実績量入力部と、作業量不足単位期間特定部と、作業不足量追加分配部とを備える。作業予定量分配部は、複数の単位期間から成る特定期間の作業予定量を単位期間に分配する。作業実績量入力部は、単位期間における作業実績量を、対応する単位期間に関連付けて入力する。作業量不足単位期間特定部は、作業実績量が作業予定量を下回る単位期間を特定する。作業不足量追加分配部は、作業量不足単位期間特定部により特定された単位期間において作業予定量から作業実績量を差し引いて求められる作業不足量を、作業不足量が求められた単位期間の次の単位期間が開始されるまでに、作業実績量入力部により作業実績量が入力されていない単位期間に追加分配する。
【0007】
この農作物生産管理システムでは、作業実績量が作業予定量を下回る単位期間が特定され、特定された単位期間における作業不足量が、作業実績量が入力されていない単位期間に追加分配される。このため、この農作物生産管理システムでは、作業実績量が作業必要量に達しない日や、天候悪化・作業人員の都合等により作業中止日が生じた場合でも、農作業管理者などに重い負担をかけずにすむ。
【0008】
本発明の第2局面に係る農作物生産管理システムは、第1局面に係る農作物生産管理システムであって、作業不足量追加分配部は、(a)単位期間における作業候補者の人数および(b)単位期間における作業候補者の作業遂行能力の少なくとも一方に基づいて、作業不足量を単位期間に追加分配する。
【0009】
この農作物生産管理システムでは、例えば、作業実施可能量(作業候補者の作業スピードや、作業候補者の作業時間などから求められる想定値)が多い単位期間に作業不足量を多めに追加分配することができる。また、例えば、作業実施可能量が少ない単位期間に作業不足量を少なめに追加分配することができる。このため、この農作物生産管理システムでは、作業計画を適切に調整することができる。
【0010】
本発明の第3局面に係る農作物生産管理システムは、第1局面または第2局面に係る農作物生産管理システムであって、作業量超過単位期間特定部と、作業超過量減算部とをさらに備える。作業量超過単位期間特定部は、作業実績量が作業予定量を上回る単位期間を特定する。作業超過量減算部は、作業量超過単位期間特定部により特定された単位期間において作業実績量から作業予定量を差し引いて求められる作業超過量を、作業実績量が未入力である少なくとも一つの単位期間に対応する作業予定量から差し引く。
【0011】
この農作物生産管理システムでは、作業が計画以上に進んだ場合にその後の作業日数や作業時間を削ることができる。このため、この農作物生産管理システムでは、作業が計画以上に進んだ場合に積極的に作業候補者に休息を与えることができる。
【0012】
本発明の第4局面に係る農作物生産管理プログラムは、作業予定量分配ステップと、作業実績量入力受付ステップと、作業量不足単位期間特定ステップと、作業不足量追加分配ステップとを備える。作業予定量分配ステップでは、コンピュータは、複数の単位期間から成る特定期間の作業予定量を単位期間に分配する。作業実績量入力受付ステップでは、コンピュータは、単位期間における作業実績量を、対応する単位期間に関連付けて入力する。作業量不足単位期間特定ステップでは、コンピュータは、作業実績量が作業予定量を下回る単位期間を特定する。作業不足量追加分配ステップでは、コンピュータは、作業量不足単位期間特定ステップにおいて特定された単位期間において作業予定量から作業実績量を差し引いて求められる作業不足量を、作業不足量が求められた単位期間の次の単位期間が開始されるまでに、作業実績量入力受付ステップにおいて作業実績量が入力されていない単位期間に追加分配する。
【0013】
このため、作業実績量が作業必要量に達しない日や、天候悪化・作業人員の都合等により作業中止日が生じた場合にこの農作物生産管理プログラムが実行されると、農作業管理者などに重い負担をかけずにすむ。
【0014】
本発明の第5局面に係る農作物生産管理方法は、作業予定量分配ステップと、作業実績量入力受付ステップと、作業量不足単位期間特定ステップと、作業不足量追加分配ステップとを備える。作業予定量分配ステップでは、コンピュータは、複数の単位期間から成る特定期間の作業予定量を単位期間に分配する。作業実績量入力受付ステップでは、コンピュータは、単位期間における作業実績量を、対応する単位期間に関連付けて入力する。作業量不足単位期間特定ステップでは、コンピュータは、作業実績量が作業予定量を下回る単位期間を特定する。作業不足量追加分配ステップでは、コンピュータは、作業量不足単位期間特定ステップにおいて特定された単位期間において作業予定量から作業実績量を差し引いて求められる作業不足量を、作業不足量が求められた単位期間の次の単位期間が開始されるまでに、作業実績量入力受付ステップにおいて作業実績量が入力されていない単位期間に追加分配する。
【0015】
このため、作業実績量が作業必要量に達しない日や、天候悪化・作業人員の都合等により作業中止日が生じた場合にこの農作物生産管理方法が実施されると、農作業管理者などに重い負担をかけずにすむ。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施形態に係る農作物生産管理システムの全体構成を示すイメージ図である。
図2】本発明の実施形態に係るサーバの構成を示すブロック図である。
図3】本発明の実施形態に係る作業マスタデータを示すイメージ図である。
図4】本発明の実施形態に係る作業実績データを示すイメージ図である。
図5】本発明の実施形態に係るシフト希望データを示すイメージ図である。
図6】本発明の実施形態に係る区画データを示すイメージ図である。
図7】本発明の実施形態に係る割り当てデータを示すイメージ図である。
図8】本発明の実施形態に係る端末の構成を示すブロック図である。
図9】本発明の実施形態に係る農作業に関する計画立案の全体的な処理の流れを示すフローチャートである。
図10】本発明の実施形態に係るシフト希望シートのイメージ図である。
図11】本発明の実施形態に係る作業不足量の分配処理の流れを示すイメージ図である。
図12】変形例(B)に係る作業必要量および作業不足量の分配処理の流れを示すイメージ図である。
図13】変形例(H)に係る作業超過量の分配処理の流れを示すイメージ図である。
図14】本発明の実施形態に係る農作物生産管理システムの機能構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0018】
<農作物生産管理システムの全体構成>
農作物生産管理システム1は、図1に示されるように、主たる装置として、農作業の管理のためのサービスを提供するためのサーバ100、検知器200、端末300などから構成されている。以下、これらの構成要素について詳述する。
【0019】
1.サーバ
サーバ100は、インターネットに接続され、農作業の管理のためのサービスを提供する。サーバ100は、図2に示されるように、主たる構成要素として、CPU(Central Processing Unit)110と、メモリ120と、操作部140と、通信インターフェイス160とを含む。
【0020】
(1)CPU
CPU110は、メモリ120に記憶されているプログラムを実行することによって、サーバ100の各部を制御する。例えば、CPU110は、メモリ120に格納されているプログラムを実行し、各種のデータを参照することによって、図14の処理などを実現する。
【0021】
(2)メモリ
メモリ120は、各種のRAM、各種のROMなどによって実現され、サーバ100に内包されているものであってもよいし、サーバ100の各種インターフェイスに着脱可能なものであってもよいし、サーバ100からアクセス可能な他の装置の記録媒体であってもよい。メモリ120は、CPU110によって実行される人員配置プログラムを含む種々のプログラムや、CPU110によるプログラムの実行により生成されたデータ、入力されたデータ、作業マスタデータ121、作業実績データ122、シフト希望データ123、区画データ124、割り当てデータ125、作業計画表データ126、その他の本発明の実施形態に係るサービスに利用されるデータなどを記憶する。
【0022】
作業マスタデータ121は、図3に示されるように、作業名、平均的な作業スピード、例えば通常のレベルの作業者が1時間に完了できるレーンの数、などの対応関係を農作業毎に格納する。
【0023】
作業実績データ122は、図4に示されるように、作業者としての従業員、作業日、作業の種類、作業の時間、作業のスピード、例えば作業者が実際に1時間で作業が完了できたレーンの数などの対応関係を格納する。
【0024】
シフト希望データ123は、図5に示されるように、作業者としての従業員、日付、作業に参加することが可能な時間帯、作業に参加する時間などの対応関係を格納する。
【0025】
区画データ124は、図6に示されるように、区画名、区画に含まれるエリアの広さ、例えばレーンの数、などの対応関係を区画毎に格納する。
【0026】
割り当てデータ125は、図7に示されるように、既に作業を割り当てられている作業者や時間帯などの対応関係を日付毎や区画毎や作業毎に格納する。
【0027】
作業計画表データ126は、図11に示されるように、中期計画の期間(例えば、1から数週間単位)、中期計画における作業必要量、短期計画の期間、短期計画の期間毎に出勤することを希望する作業者(以下、「出勤希望者」という)、短期計画の期間毎の各種作業量などの対応関係を日付毎に格納する。
【0028】
(3)操作部
操作部140は、サービスの管理者などの命令を受け付けて、当該命令をCPU110に入力する。
【0029】
(4)通信インターフェイス
通信インターフェイス160は、インターネット、キャリア網、ルータ400などを介して、端末300などの他の装置にCPU110からのデータを送信する。逆に、通信インターフェイス160は、インターネット、キャリア網、ルータ400などを介して端末300などの他の装置からのデータを受信して、CPU110に受け渡す。
【0030】
2.検知器
検知器200は、農場の作物レーンの端や農作業エリアの端などに設置されるものである。例えば、検知器200は、作業者のスマートフォン500がQRコード(登録商標)等を読み取って当該情報をサーバ100にアップロードすることによって作業者が所定の量の作業を開始または終了したことを検知するためのものである。あるいは、検知器200は、農場の作物レーンの端や農作業エリアの端などに設置され、所定の作業が開始または終了した農作業者を検知したり識別したりする。例えば、検知器200は、作業服などに取り付けられるRFIDを検知する近距離無線通信機であったり、作業者のスマートフォン500の画面のQRコード(登録商標)を読み取るための画像センサであったり、作業者の顔を検知するための画像センサであってもよい。ただし、作業者の作業スピードは、検知器200によって作業の開始または終了を検知する方法に限らず、管理者などが直接的に作業者の作業スピードに関する情報を端末300に入力するものであってもよい。
【0031】
3.端末
端末300は、農作業や農場の管理者などに使用され、農作業の予定を作成したり確認したりするためのものである。本発明の実施形態においては、端末300は、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォンなどによって実現される。また、端末300は、ルータ400、インターネット、キャリア網などを介して、サーバ100が提供する各種のサービスを利用可能である。端末300は、図8に示されるように、主たる構成要素として、CPU310、メモリ320、ディスプレイ330、操作部340、通信インターフェイス360、スピーカ370などを含む。
【0032】
(1)CPU
CPU310は、メモリ320あるいは外部の記憶媒体に記憶されているプログラムを実行することによって、端末300の各部を制御する。
【0033】
(2)メモリ
メモリ320は、各種のRAMや、各種のROMなどによって実現される。メモリ320は、CPU310によって実行されるプログラムや、CPU310によるプログラムの実行により生成されたデータ、サーバ100から受信したデータ、操作部340を介して入力されたデータなどを記憶する。
【0034】
(3)ディスプレイ
ディスプレイ330は、CPU310からの信号に基づいて、文字や画像などを出力する。例えば、CPU310は、通信インターフェイス360を介してサーバ100から受信したテキストや画像などに基づいて、図11に示されるような作業計画表データ126をディスプレイ330に表示する。
【0035】
(4)操作部
操作部340は、マウス、キーボード、ボタン、タッチパネルなどによって実現され、ユーザからの命令を受け付けて、当該命令をCPU310に入力する。なお、ディスプレイ330および操作部340は、タッチパネルを構成してもよい。
【0036】
(5)通信インターフェイス
通信インターフェイス360は、無線LAN通信あるいは有線LANなどの通信モジュールによって実現される。通信インターフェイス360は、有線通信あるいは無線通信によってサーバ100などの他の装置との間でデータを送受信する。例えば、図14のサーバ100の処理に合わせて、CPU310は、操作部340を介したクリック命令、ドラッグアンドドロップ命令、その他の各種の入力情報を、通信インターフェイス360を介してサーバ100に送信したり、通信インターフェイス360を介してサーバ100から受信したデータに基づいてディスプレイ330に図11に示されるような画面を表示したりする。
【0037】
(6)スピーカ
スピーカ370は、CPU310からの信号に基づいて、音声を出力する。
【0038】
<本発明の実施形態に係る農作物生産管理システム1の動作概要>
ここでは、図9を参照して、本発明の実施形態に係る農作物生産管理システム1の全体的な動作概要について説明する。
【0039】
(ステップS100)
まず、農場の管理者などが、サーバ100から提供される農作業管理サービスを利用しながら、自身の端末300を用いて自身の農場に関する数か月から1年程度の単位の長期計画を策定する。
【0040】
(ステップS200)
そして、入力された長期計画に基づいて、サーバ100から提供される農作業管理サービスを利用しながら、農場の管理者などが、端末300を用いて、1から数週間単位の中期計画を策定する。
【0041】
より詳細には、CPU110は、通信インターフェイス160を介して端末300から、中期計画の期間や中期計画における作業必要量を受け付け、図11に示されるような画面データを作成する。例えば、CPU110は、中期計画の期間(例えば、図11に示されるような8/1〜8/5)、中期計画における作業必要量(例えば、図11に示されるような作業必要量:500)の入力、作業場所などを受け付ける。
【0042】
次に、CPU110は、通信インターフェイス160を介して端末300から中期計画の期間に対する短期計画の期間を受け付け、短期計画の期間毎における作業の種類を受け付ける。例えば、CPU110は、短期計画の期間(例えば、図11に示されるような8/1,8/2,8/3,8/4,8/5等の日付)の入力を受け付ける。
【0043】
次に、CPU110は、中期計画における作業必要量を基に、短期計画の期間毎における作業必要量を設定する。ここで、CPU110は、中期計画における作業必要量を均等に分割し、短期計画の期間毎に分配する。例えば、CPU110は、図11(A)に示されるように、中期計画における作業必要量(500)を、短期計画の期間毎に100ずつ均等に分配し、短期計画の期間毎における作業必要量を設定している。
【0044】
次に、CPU110は、シフト希望データ123を参照して、出勤希望者が作業を希望する時間帯および出勤希望者の作業時間を読み出す。
【0045】
次に、CPU110は、作業実績データ122を参照して、出勤希望者の過去x日間(例えば、過去1週間分)の作業スピードの平均値を計算する。なお、CPU110は、作業実績データ122に過去の作業スピードが蓄積されていない場合、作業マスタデータ121から標準的な作業スピードを取得してもよい。
【0046】
次に、CPU110は、短期計画の期間毎における作業実施可能量(作業スピード×作業時間)を計算する。例えば、図11に示される8/1における作業実施可能量(160)は、(Aの作業スピード×Aの作業時間)+(Dの作業スピード×Dの作業時間)+(Fの作業スピード×Fの作業時間)+(Gの作業スピード×Gの作業時間)で計算される。なお、ここで、短期計画の期間毎に計算される作業実施可能量は、中期計画策定時を基準とした過去x日間の出勤希望者の作業スピードで計算される。例えば、8/1〜8/5の中期計画を7/31に策定した場合、8/1,8/2,8/3,8/4,8/5の短期計画の期間毎における作業実施可能量は、7/31以前のx日間の出勤希望者の作業スピードで計算される。
【0047】
(ステップS300)
なお、端末300は、農場の作業者毎に入力されたシフトの希望に基づいてシフト予定データを作成する。ここでは、農場の管理者などが、端末300を用いて、農場の作業者毎の、作業への参加が可能な日時に関する情報や作業への参加が不可能な日時に関する情報などをサーバ100にアップロードする。例えば、作業者は、図3に示されるようなシフト希望シートに、作業の参加を希望する日時を書き込んでもよい。この場合、農場の管理者などが、端末300や他のスキャナーなどを用いて当該シフト希望シートを読み込んで、端末300またはサーバ100で画像解析をすることによって、作業者毎のシフトの希望をサーバ100に自動的に蓄積させる。
【0048】
(ステップS350)
そして、短期計画が行われている段階で、ステップS500で入力される作業の実績に基づいて、中期計画の調整が行われる。
【0049】
より詳細には、CPU110は、図11(A)に示されるように、ステップS500において作業実績量が入力されている場合に、短期計画の期間毎における作業必要量と作業実績量とを比較する。そして、CPU110は、図11(A)に示されるように、作業実績量が作業必要量よりも少ない場合に、作業不足量を自動的に計算する。そして、CPU110は、作業不足量を分割し、作業不足が発生した短期計画の期間より後の短期計画の期間毎における作業必要量に追加分配する。例えば、図11(A)→(B)に示されるように、8/2において作業不足量(60)が計算された場合に、8/2における作業不足量(60)は、分割されて8/2より後の短期計画の期間毎における作業必要量に追加分配されている。
【0050】
なお、ここで、CPU110は、作業不足が発生した短期計画の期間より後の短期計画の期間毎における作業実施可能量に基づいて、作業不足量を分割している。例えば、図11(A)→(B)では、8/2における作業不足量(60)が、8/3における作業可能量−作業必要量:8/4における作業可能量−作業必要量:8/5における作業可能量−作業必要量=1:7:4の比で分割されている。そして、8/3における作業必要量に5が追加分配され、8/4における作業必要量に35が追加分配され、8/5における作業必要量に20が追加分配されている。また、図示しないが、8/2における作業不足量(60)が、8/3における出勤希望者の人数:8/4における出勤希望者の人数:8/5における出勤希望者の人数=4:5:4の比で分割され、8/2,8/3,8/4それぞれに追加分配されてもよい。
【0051】
(ステップS400)
そして、農場の管理者などは、図11に示される画面データ、各作業者のシフトの希望を参照して、サーバ100から提供される農作業管理サービスを利用しながら、毎時間帯に参加する出勤希望者に作業を割り当てたりする。
【0052】
なお、ここで、出勤希望者に作業を割り当てる方法として、例えば、CPU110が通信インターフェイス160を介して端末300からのドラッグアンドドロップ操作を受け付けて出勤希望者に作業を割り当てる方法や、CPU110が「出勤希望者の作業スピード順」、「出勤希望者の累積作業時間順」、「出勤希望者の作業スピード+出勤希望者の累積作業時間順」、「無作為」などの選出方法によって出勤希望者に作業を自動的に割り当てる方法などが考えられる。
【0053】
(ステップS500)
その後、作業を割り当てられた出勤希望者による作業実績の結果がサーバ100にアップロードされる。本発明の実施形態において、図11に示されるような作業実績量や、作業者毎の所定量の作業に実際にかかった時間などが、検知器200などを利用して計測され、自動的にサーバ100にアップロードされる。そして、サーバ100は、アップロードされた作業実績の結果をもとに作業実績データ122や作業計画表データ126などを更新する。例えば、サーバ100は、図11(B)に示されるように、8/1の作業が終えた段階で作業実績量(100)を反映し、8/2の作業が終えた段階で作業実績量(40)を反映する。
【0054】
(ステップS600、S700)
その他、病害虫に関する記録や、収穫や出荷、売上の記録などがサーバ100にアップロードされる。なお、ステップS600およびS700おいて、これまでの入力データはまとめてサーバ100にアップロードされてもよいし、ステップ毎に入力データがアップロードされてもよいし、1つのデータを入力するたびに当該データがサーバ100にアップロードされてもよい。
【0055】
(ステップS800)
そして、中期計画終了日である場合(ステップS800にてYESである場合)、ステップS900の処理が実行される。また、中期計画終了日ではない場合(ステップS800にてNOである場合)、サーバ100および端末300においてステップS350からの処理が繰り返される。
【0056】
(ステップS900)
そして、農場の管理者などからの終了操作(ステップS900にてYESである場合)を受け付けると今回の作業は終了し、農場の管理者などからの次の中期計画策定のための命令(ステップS900にてNOである場合)を受け付けるとステップS200またはステップS300からの処理が繰り返される。
【0057】
以上の通り、本発明の実施形態に係る農作物生産管理システム1は、全体として、図14の機能ブロック図に示されるように、入力装置300A、長期計画作成部100A、中期計画作成部100B、短期計画作成部100C、シフト予定作成部100D、作業スピード計算部100E、作業記録入力部100F、病害虫入力部100G、収出荷・売上記録入力部100H、記憶部120A、画面生成部100K、表示装置300B、作業計画調整部100Iなどを有する。なお、図14に示されるように、中期計画作成部100Bは特許請求の範囲に記載の作業予定量分配部100Pを含み、作業記録入力部100Fは特許請求の範囲に記載の作業実績量入力部100Sを含み、作業計画調整部100Iは特許請求の範囲に記載の作業量不足単位期間特定部100Qおよび作業不足量追加分配部100Rを含む。
【0058】
そして、入力装置300Aは、例えば、検知器200や端末300の操作部340などによって実現される。表示装置300Bは、例えば、端末300のディスプレイ330などによって実現される。記憶部120Aは、例えば、サーバ100のメモリ120などによって実現される。長期計画作成部100Aは、例えば、サーバ100のCPU110がメモリ120のプログラムを実行することによって実現され、図9のステップS100などに対応する。中期計画作成部100Bは、例えば、サーバ100のCPU110がメモリ120のプログラムを実行することによって実現され、図9のステップS200などに対応する。短期計画作成部100Cは、例えば、サーバ100のCPU110がメモリ120のプログラムを実行することによって実現され、図9のステップS400などに対応する。シフト予定作成部100Dは、例えば、サーバ100のCPU110がメモリ120のプログラムを実行することによって実現され、図9のステップS300などに対応する。作業スピード計算部100Eは、例えば、サーバ100のCPU110がメモリ120のプログラムを実行することによって実現される。作業記録入力部100Fは、例えば、サーバ100のCPU110がメモリ120のプログラムを実行することによって実現され、図9のステップS500などに対応する。病害虫入力部100Gは、例えば、サーバ100のCPU110がメモリ120のプログラムを実行することによって実現され、図9のステップS600などに対応する。収出荷・売上記録入力部100Hは、例えば、サーバ100のCPU110がメモリ120のプログラムを実行することによって実現され、図9のステップS700などに対応する。画面生成部100Kは、例えば、サーバ100のCPU110がメモリ120のプログラムを実行することによって実現され、端末300に提供するための、図11に示されるようなWebページを作成する。作業計画調整部100Iは、例えば、サーバ100のCPU110がメモリ120のプログラムを実行することによって実現され、図9のステップS350などに対応する。
【0059】
<本発明の実施形態に係る農作物生産管理システムの特徴>
(1)
本発明の実施形態に係る農作物生産管理システム1では、サーバ100のCPU110が、短期計画の期間毎における作業必要量と作業実績量とを比較し、作業実績量が作業必要量よりも少ない場合に作業不足量を自動的に計算する。そして、サーバ100のCPU110は、作業不足量を分割し、作業不足が発生した短期計画の期間より後の短期計画の期間毎における作業必要量に追加分配する。このため、この農作物生産管理システム1では、作業実績量が作業必要量に達しない日や、天候悪化・作業人員の都合等により作業中止日が生じた場合でも、農作業管理者などに重い負担をかけずにすむ。
【0060】
(2)
本発明の実施形態に係る農作物生産管理システム1では、作業実施可能量または出勤希望者数の人数に基づいて、作業不足量を短期計画の期間に追加分配することができる。このため、この農作物生産管理システム1では、作業計画を適切に調整することができる。
【0061】
<変形例>
(A)
先の実施形態では言及しなかったが、CPU110は、短期計画の期間毎に天気・災害情報を設定し、天気・災害情報が雨、雪、台風(例えば、作業を困難にするもの)などである短期計画の期間毎における作業必要量を調整してもよい。例えば、CPU110は、雨、雪、台風などの天気・災害情報が設定されている短期計画の期間における作業必要量を分割して、雨、雪、台風などの天気・災害情報が設定されていない短期計画の期間毎における作業必要量に追加分配する。例えば、図12(A)→(B)に示されるように、8/3に雨が設定されている場合に、8/3における作業必要量(100)は、分割されて8/3を除いた短期計画の期間毎における作業必要量に追加分配されている。なお、CPU110は、天気予報サービスと連動して短期計画の期間毎に予想される天気・災害情報を設定するか、通信インターフェイス160を介して端末300から入力される天気・災害情報を短期計画の期間毎に設定する。
【0062】
なお、図12では、CPU110は、雨、雪、台風などの天気・災害情報が設定されていない短期計画の期間における作業実施可能量に基づいて、雨、雪、台風などの天気・災害情報が設定されている短期計画の期間における作業必要量を分割している。例えば、図12(A)→(B)では、8/3における作業必要量(100)が、8/1における作業可能量−作業必要量:8/2における作業可能量−作業必要量:8/4における作業可能量−作業必要量:8/5における作業可能量−作業必要量=6:3:7:4の比で分割されている。そして、8/1における作業必要量に30が追加分配され、8/2における作業必要量に15が追加分配され、8/4における作業必要量に35が追加分配され、8/5における作業必要量に20が追加分配されている。なお、図示しないが、8/3における作業必要量(100)が、8/1における出勤希望者の人数:8/2における出勤希望者の人数:8/4における出勤希望者の人数:8/5における出勤希望者の人数=4:3:5:4の比で分割され、8/1,8/2,8/4,8/5それぞれに追加分配されてもよい。
【0063】
なお、変形例(A)が適用された場合、CPU110は、雨、雪、台風などの天気・災害情報が設定されている短期計画の期間には、分割された作業不足量を追加分配しない。例えば、図12(B)→(C)に示されるように、8/2において作業不足量(11)が計算された場合に、雨が設定されている8/3には、8/2における作業不足量(11)分割した作業不足量が追加分配されていない。
【0064】
(B)
変形例(A)が適用される場合、CPU110は、雨、雪、台風などの天気・災害情報が短期計画の期間に設定されていても、作業場所によっては、その短期計画の期間における作業必要量を分割して他の短期計画の期間における作業必要量に追加分配しなくてもよい。例えば、雨が設定されていたとしても作業場所がビニールハウスなどであれば、雨の影響を受けずに作業を行うことができるからである。かかる場合、CPU110は、端末300からの作業場所の入力を受け付けて作業計画表データ126に作業場所を設定し、作業場所とその作業場所で作業可能な天気・災害情報とを関連付けたデータなどを読み込む。そして、CPU110は、読み込んだデータを参照し、雨、雪、台風などの天気・災害情報が設定されている場合に他の短期計画の期間における作業必要量に追加分配するかどうかを判断する。または、CPU110は、作業計画表データ126にチェックボックスを表示させ、端末300からチェックボックスにチェックを入れる操作等がされたかどうかで他の短期計画の期間における作業必要量に追加分配するかどうかを判断する。
【0065】
(C)
先の実施形態に係る農作物生産管理システム1では、CPU110は、中期計画における作業必要量を均等に分割し、短期計画の期間毎に分配していた。しかし、CPU110は、短期計画の期間毎における作業実施可能量の計算結果や短期計画の期間毎における出勤希望者数などに基づいて、中期計画における作業必要量を不均等に分割し、短期計画の期間毎に分配してもよい。例えば、CPU110は、分割した中期計画における作業必要量のうち最も大きいものを作業実施可能量が最も大きい(または、出勤希望者数が最も多いなど)短期計画の期間に分配したり、分割した中期計画における作業必要量のうち最も小さいものを作業実施可能量が最も小さい(または、出勤希望者数が最も少ないなど)短期計画の期間に分配したりする。
【0066】
(D)
先の実施形態に係る農作物生産管理システム1では、作業実績量などが、検知器200などを利用して計測され、自動的にサーバ100にアップロードされていた。しかし、農場の管理者などが端末300を用いて作業実績量などを入力することで、サーバ100に作業実績量などが蓄積されてもよい。
【0067】
(E)
先の実施形態に係る農作物生産管理システム1では、CPU110は、作業実績量が入力されている場合に、短期計画の期間毎における作業必要量と作業実績量とを比較し、作業実績量が作業必要量よりも少ない場合に作業不足量を自動的に計算していた。しかし、CPU110は、端末300から作業不足量を入力する操作を受け付け、受け付けた作業不足量を設定して作業不足が発生していることを判定してもよい。
【0068】
(F)
先の実施形態に係る農作物生産管理システム1では、CPU110は、作業実績量が作業必要量よりも少ない場合に作業不足量を自動的に計算し、作業不足量を分割して作業不足が発生した短期計画の期間より後の短期計画の期間毎における作業必要量に追加分配していた。しかし、CPU110は、端末300からの操作(例えば、端末300に表示される調整ボタンをマウスポインタでクリックする操作など)が行われた場合にのみ作業不足量を計算し、その作業不足量を分割して作業不足が発生した短期計画の期間より後の短期計画の期間毎における作業必要量に追加分配してもよい。かかる場合、CPU110が図9に示されるステップS350の処理を繰り返す必要がなくなる。
【0069】
(G)
先の実施形態では言及しなかったが、CPU110は、短期計画の期間毎における作業実績量の初期値を0に設定しておいてもよい。かかる場合、CPU110は、作業不足が発生している短期計画の期間を、短期計画の期間毎に設けられたチェックボックスにチェックが入っているかなどの情報に基づいて特定する。または、CPU110は、作業不足が発生している短期計画の期間を、作業が行われて作業実績量に0以外の数値が入力されたことを認識して作業必要量から作業実績量を差し引き、その差が正の値であることをもって特定する。
【0070】
(H)
先の実施形態では言及しなかったが、CPU110は、短期計画の期間毎における作業必要量と作業実績量とを比較して、作業実績量が作業必要量よりも多いと判断した場合に、作業超過量を計算してもよい。そして、CPU110は、作業超過量が発生した短期計画の期間より後の短期計画の期間毎における作業必要量から作業超過量分を差し引いてもよい。例えば、図13(A)→(B)に示されるように、8/2において作業超過量(30)が発生した場合に、CPU110は、作業超過量を均等に分割し、8/3,8/4,8/5における作業必要量から分割した作業超過量を差し引いてもよい。なお、図示しないが、CPU110は、作業実施可能量の計算結果や出勤希望者数などに基づいて作業超過量を不均等に分割し、作業超過が発生した短期計画の期間より後の期間における作業必要量から分割した作業超過量を差し引いてもよい。例えば、CPU110は、8/2における作業超過量(30)を、8/3における作業可能量−作業必要量:8/4における作業可能量−作業必要量:8/5における作業可能量−作業必要量=1:7:4の比で分割する。そして、CPU110は、例えば、作業可能量−作業必要量の値が大きい短期計画の期間からは分割後の値が小さい作業超過量を差し引くようにし、作業可能量−作業必要量の値が小さい短期計画の期間からは分割後の値が大きい作業超過量を差し引くようにする。なお、図示しないが、CPU110は、作業超過が発生した短期計画の期間より後のいずれか1期間における作業必要量から作業超過量を差し引いてもよい。例えば、CPU110は、出勤回数の多い出勤希望者が居る短期計画の期間の作業必要量から作業超過量を差し引いてもよいし、出勤が連続している出勤希望者が居る短期計画の期間の作業必要量から作業超過量を差し引いてもよい。
【0071】
変形例(H)が適用された農作物生産管理システム1では、作業超過が発生した短期計画の期間より後の期間における作業必要量を削ることができ、作業が計画以上に進んだ場合に積極的に出勤希望者に休息を与えることができる。
【0072】
なお、変形例(H)が適用された場合、図14に示される作業計画調整部100Iに、特許請求の範囲に記載の作業量超過単位期間特定部および作業超過量減算部が含まれることになる。
【0073】
(I)
先の実施形態では言及しなかったが、短期計画の期間毎に例えばチェックボックスが配設され、特定のチェックボックスにチェックが入れられた場合に、CPU110は、その短期計画の期間における作業実績量を0にしてもよい。かかる場合、その短期計画の期間における作業必要量は、チェックボックスにチェックが入れられたタイミング(または、チェックボックスにチェックが入れられた後に更新ボタンがクリックされたタイミングなど)で、他の短期計画の期間に分配されることになる。
【0074】
(J)
先の実施形態に係る農作物生産管理システム1のサーバ100や端末300などの各装置の役割の一部または全部を他の装置が実行してもよい。例えば、図14に示される長期計画作成部100A、中期計画作成部100B、短期計画作成部100Cと、シフト予定作成部100D、作業スピード計算部100E、作業記録入力部100F、病害虫入力部100G、収出荷・売上記録入力部100H、画面生成部100K、作業計画調整部100Iが、端末300や他の装置によって実現されてもよい。
【0075】
あるいは、中期計画作成部100Bの一部または全部、作業計画調整部100Iの一部または全部、作業記録入力部100Fの一部または全部が、端末300のCPU310が、メモリ320のプログラムを実行することによって実現されてもよい。この場合は、中期計画作成部100B、作業計画調整部100I、作業記録入力部100Fにおける処理の一部または全部を実行するためのプログラムを、端末300がインターネットなどを介してダウンロード可能であることが好ましい。
【0076】
(K)
先の実施形態に係る農作物生産管理システム1やプログラムなどは、農作業に関する作業計画の調整を行うためのものであったが、上記の技術は、他の作業計画の調整に適用することができる。例えば、工場における作業計画や、建築現場における作業計画など、あらゆる作業計画の調整に適用することができる。
【0077】
なお、上記変形例(A)〜(K)は各例単独で適用されてもよいし、複数の例が組み合わされて適用されてもよい。
【0078】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0079】
1 :農作物生産管理システム
100 :サーバ
110 :CPU
100P :作業予定量分配部
100Q :作業量不足単位期間特定部
100R :作業不足量追加分配部
100S :作業実績量入力部
【要約】      (修正有)
【課題】作業実績量が作業必要量に達しない日や、天候悪化・作業人員の都合等により作業中止日が生じた場合でも、農作業管理者などに重い負担をかけることがない農作物生産管理システム、農作物生産管理プログラム及び農作物生産管理方法を提供する。
【解決手段】農作物生産管理システム1は、複数の単位期間から成る特定期間の作業予定量を単位期間に分配する作業予定量分配部100Pと、単位期間における作業実績量を、対応する単位期間に関連付けて入力する作業実績量入力部100Sと、作業実績量が作業予定量を下回る単位期間を特定する作業量不足単位期間特定部100Qと、作業量不足単位期間特定部により特定された単位期間において作業予定量から作業実績量を差し引いて求められる作業不足量を、作業実績量入力部により作業実績量が入力されていない単位期間に追加分配する作業不足量追加分配部100Rと、を備える。
【選択図】図14
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14