【文献】
「Dr★モモの島」の提供がGREEでスタート。comcept設立後,稲船敬二氏による初のソーシャルゲーム,4Gamer.net,2011年12月26日,[online],令和2年7月13日検索,URL,https://www.4gamer.net/games/137/G013723/20111226021/
【文献】
[クラロワ攻略]初心者必見!ゲームを始めたらまず知っておきたい6つのこと『クラッシュ・ロワイヤル』,ファミ通App[online],2016年 8月 2日,特に「宝箱は無駄なく開けるべし」の項を参照、[令和2年12月22日検索],URL,https://app.famitsu.com/20160322_677223/
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記媒体オブジェクトと前記実体オブジェクトとの関連付けは、前記実体オブジェクトの希少性及び/又は種類に応じてグループ分けされた前記実体オブジェクトのグループ識別情報が前記媒体オブジェクトに対応付けられることで実現され、
前記合成手段は、合成する前記複数の媒体オブジェクトそれぞれに対応付けられた前記実体オブジェクトのグループ識別情報に基づいて、合成後の前記1つの媒体オブジェクトに対応付ける前記実体オブジェクトのグループ識別情報を設定し、
前記有効化手段は、前記媒体オブジェクトに対応付けられた前記グループ識別情報に対応する前記実体オブジェクトのグループの中から取得可能とさせる実体オブジェクトを選択して取得可能とさせる、
請求項1〜3の何れか一項に記載のプログラム。
前記実体オブジェクトの前記グループ分けは、少なくとも前記実体オブジェクトの前記希少性に応じて行われ、当該希少性に応じた前記グループ識別情報が前記媒体オブジェクトに対応付けられており、
前記合成手段は、合成後の前記1つの媒体オブジェクトに対応付ける前記実体オブジェクトの前記グループ識別情報を、合成前の前記複数の媒体オブジェクトそれぞれに対応付けられた前記実体オブジェクトのグループ識別情報よりも、前記希少性が高い前記グループ識別情報とする、
請求項4又は5に記載のプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0029】
〔第1実施形態〕
次に、本発明を適用した第1実施形態の例として、有効化条件と、当該有効化条件が満たされた場合にプレーヤが実体オブジェクトを取得するための取得制御とが設定されたゲームオブジェクト(媒体オブジェクト)が登場する対戦ゲームをオンラインゲームの形態で実行する場合の例を説明する。なお、本発明を適用可能な形態が以下説明する実施形態に限られないことは勿論である。
【0030】
「有効化条件」とは、当該条件が設定されたゲームオブジェクトを保有・所有しているプレーヤが、当該ゲームオブジェクトに対応づけられている取得制御を実行可能とするための条件である。すなわち、プレーヤにとってみれば宝箱の中身を取得可能な状態にさせる制御である。条件の内容は、ゲーム進行状況を記述するパラメータの範囲や閾値により定義できる。
【0031】
本実施形態では、時間経過を有効化条件とするが、ゲーム内容の設定に応じて適宜設定可能である。例えば、プレーヤやプレーヤキャラクタのレベル、クリアするべきゲームステージの番号、持っているべき特定アイテムや特定キャラクタなども、有効化条件の定義に用いることができる。勿論、有効化条件は、時間経過を含むそれらのパラメータの単数又は複数を適宜組み合わせて設定することができる。
【0032】
「取得制御」とは、有効化条件が満たされた場合に、当該ゲームオブジェクト(媒体オブジェクト)に関連づけられている実体オブジェクトをプレーヤが取得するための制御である。
【0033】
本実施形態では、アイテムやキャラクタといったオブジェクトを実体オブジェクトと呼び、この実体オブジェクトを景品や中身として取得可能に排出するゲームオブジェクト(媒体オブジェクト)として「宝箱」を例示することとする。よって、本実施形態における有効化条件とは、宝箱を開けて中身・景品を入手できない取得保留状態から入手できるようになる取得可能状態に遷移させる条件の意味であり、開封条件と言い換えることができる。また、本実施形態における取得制御とは、プレーヤが宝箱の中身を取得するための制御である。端的に言えば、宝箱から何を排出させるかと言い換えることができる。
【0034】
勿論、媒体オブジェクトのゲーム内での形態は宝箱に限るものでは無く、ゲーム内容に応じて適宜設定可能である。例えば、有効化条件を孵化させるための条件とみなし、取得制御を生まれてくる使役獣(実体オブジェクト)のプレーヤへの付与とすれば媒体オブジェクトの形態は「卵」でもよい。また、有効化条件を習得に必要とされるプレーヤキャラクタのレベルとみなし、取得制御をプレーヤキャラクタへの新しいスキルの付与とすれば媒体オブジェクトは「スキル書」や「スキル」そのものでもよい。また、有効化条件を時間経過や素材の入手など開発完了や起動のための条件と見なし、取得制御をプレーヤへの実体オブジェクトの付与或いは実体オブジェクトの起動と見なせば、媒体オブジェクトは「新兵器」「新開発の道具」「魔法書」「魔法アイテム」などであってもよい。
【0035】
[ハードウェア構成の説明]
では先ず、本実施形態におけるハードウェアの構成例について説明する。
図1は、本実施形態におけるゲームシステムの構成の一例を示す図である。本実施形態のゲームシステム1000は、通信回線9に接続することで相互にデータ通信が可能なサーバシステム1100と、単数又は複数のユーザ端末1500(1500a,1500b,…)とを含むコンピュータシステムである。
【0036】
通信回線9は、データ通信が可能な通信路を意味する。すなわち、通信回線9とは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLAN(Local Area Network)の他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含む意味であり、また、通信方法については有線/無線を問わない。
【0037】
サーバシステム1100は、本体装置1101と、キーボード1106と、タッチパネル1108と、ストレージ1140とを有し、本体装置1101には制御基板1150を搭載するコンピュータシステムである。
【0038】
制御基板1150には、CPU(Central Processing Unit)1151やGPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)などの各種マイクロプロセッサ、VRAMやRAM,ROM等の各種ICメモリ1152、通信装置1153が搭載されている。なお、制御基板1150の一部又は全部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)や、FPGA(field-programmable gate array)、SoC(System on a Chip)により実現するとしてもよい。
【0039】
そして、サーバシステム1100は、制御基板1150が所定のプログラム及びデータに基づいて演算処理することにより、1)ユーザ登録等に係るユーザ管理機能と、2)プレーヤであるプレーヤ2(2a,2b,…)がユーザ端末1500(1500a,1500b,…)でゲームプレイするのに必要なデータを提供してユーザ端末1500(1500a,1500b,…)でのゲームの実行制御を管理するゲーム管理機能と、3)ゲームで利用可能な様々なアイテムをオンラインでユーザに販売するオンラインショッピング機能と、を実現する。つまり、本実施形態におけるゲームは、一種のクライアント・サーバ型のオンラインゲームとして実現される。
【0040】
なお、サーバシステム1100は単体として記しているが、各機能を分担する複数のブレードサーバを搭載して相互に内部バスを介してデータ通信可能に接続した構成であっても良い。或いは、離れた場所に設置された独立した複数のサーバを、通信回線9を介してデータ通信させることで、全体としてサーバシステム1100として機能させる構成であっても良い。
【0041】
ユーザ端末1500(1500a,1500b,…)は、プレーヤであるプレーヤ2(2a,2b,…)がゲームプレイのために個別に使用するコンピュータシステムであって、通信回線9を介してサーバシステム1100にアクセスしてオンラインゲームを実行できる電子装置(電子機器)である。本実施形態のユーザ端末1500は、いわゆるスマートフォンと呼ばれる装置であるが、携帯型ゲーム装置や、ゲームコントローラ、パソコン、タブレット型コンピュータ、ウェアラブルコンピュータ、業務用ゲーム装置などでもよい。
【0042】
図2は、本実施形態におけるユーザ端末1500の構成例を示す正面図である。
ユーザ端末1500は、方向入力キー1502と、ボタンスイッチ1504と、画像表示デバイス兼接触位置入力デバイスとして機能するタッチパネル1506と、スピーカ1510と、内蔵バッテリー1509と、マイク1512と、制御基板1550と、コンピュータ読み出し可能な記憶媒体であるメモリカード1540からデータを読み書きできるメモリカード読取装置1542と、を備える。その他、図示されていない電源ボタン、音量調節ボタン等が設けられている。また、ゲームプレイの対価の支払いが可能なICカード型のクレジットカードやプリペイドカードに対して非接触にデータの読み書きが行えるICカード読取装置などを設けるとしてもよい。
【0043】
制御基板1550は、CPU1551やGPU,DSPなどの各種マイクロプロセッサ、VRAMやRAM,ROM等の各種ICメモリ1552、通信回線9に接続する携帯電話基地局や無線LAN基地局などと無線通信するための無線通信モジュール1553、位置測定モジュール1555、インターフェース回路1557などを搭載する。
【0044】
位置測定モジュール1555は、位置測定システムから提供される信号を受信して所定周期で(例えば1秒毎に)位置測定情報を出力することができる。本実施形態では、位置測定システムとしてGPS(Global Positioning System)を利用する。よって位置測定モジュール1555は、公知の「GPSモジュール」や「GPS受信器」等を利用することができる。「位置測定情報」には、測位日時(UTC:Coordinated Universal Time)、位置座標(緯度・経度・高度)などが含まれる。位置測定モジュール1555で得られる位置座標を、以後「プレーヤ位置」として利用できる。
【0045】
なお、位置測定に利用するシステムはGPSに限らず、Galileo等のその他の衛星航法システムを利用するとしても良い。また、無線LANや携帯電話の基地局などを利用した位置測定システムを利用するとしてもよい。また、無線通信のホスト局からの信号を受信して当該ホスト局の通信圏内に位置することを特定することをもって、位置測定に代えることとしてもよい。
【0046】
インターフェース回路1557には、タッチパネル1506のドライバ回路、方向入力キー1502及びボタンスイッチ1504からの信号を受信する回路、スピーカ1510へ音声信号を出力する出力アンプ回路、マイク1512で集音した音声の信号を生成する入力信合成成回路、メモリカード読取装置1542への信号入出力回路、などが含まれている。
【0047】
制御基板1550に搭載されているこれらの要素は、バス回路などを介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。なお、制御基板1550の一部又は全部をASICやFPGA、SoCにて構成してもよい。そして、制御基板1550は、本実施形態のゲームのユーザ端末としての機能を実現させるためのプログラムや各種データをICメモリ1552に記憶する。
【0048】
なお、本実施形態では、ユーザ端末1500はクライアントプログラムや各種設定データをサーバシステム1100からダウンロードする構成としているが、別途入手したメモリカード1540などの記憶媒体から読み出す構成としても良い。
【0049】
[ゲームの説明]
次に、本実施形態のゲームの内容について説明する。
本実施形態のゲームは、登録ユーザであるプレーヤ2が、保有するゲームオブジェクトを所定数選抜して駒としてゲームフィールドに配置して対戦させる対戦ゲームである。
【0050】
図3は、プレーヤ2が保有することのできるゲームオブジェクトであってゲームの駒として使用できるオブジェクトについて説明するための図である。本実施形態のゲームオブジェクトには、キャラクタ4(4a、4b、…)と、宝箱5(5a、5b、…)と、アイテム7(7a,7b,…)とが含まれる。勿論、ゲーム内容によっては、使役獣や、乗り物などその他の種類のゲームオブジェクトを含めることもできる。
【0051】
キャラクタ4には、設定されている能力が異なる複数種類が用意されている。プレーヤ2は、オンライン購入やゲームプレイによって(例えば、本実施形態でこれから説明するように宝箱5から排出される景品・中身といった形で)新たなキャラクタ4を入手することができる。
【0052】
宝箱5は、本実施形態における有効化条件と取得制御とが設定された媒体オブジェクトであり、ゲーム世界での設定ではアイテムなどの実体オブジェクトとする景品が入っている鍵の掛かった箱である。見かけは、箱・ケース・袋・壺・蔵・卵・繭など適宜デザイン可能である。宝箱5は、設定されている有効化条件や取得制御の内容が異なる複数種類が用意されており、ゲーム進行状況が所与の付与条件を満たすとプレーヤ2に付与される。
【0053】
本実施形態における宝箱5の有効化条件は、時限ロックのタイマーの設定時間(タイマー時間)である。その宝箱5が、プレーヤ2により計時対象として設定操作されると、タイマーが起動されて実時間の経過とともにタイマー残時間が減少する。そして、タイマー残時間が「0」になると有効化条件が満たされたと見なされる。なお、本実施形態では計時対象として指定できる宝箱5の数には制限が設けられているが、制限無しの構成も可能である。
【0054】
有効化条件が満たされた宝箱5は、中身が取り出せない状態(取得保留状態)から、いつでも取り出せる状態(取得可能状態)になる。
【0055】
景品の内容は適宜設定可能である。例えば、キャラクタ4が使用するアイテム、有効化条件を簡易化するアイテム、新たなキャラクタ4、ゲームに係る様々な対価の支払いに使用できる原資となるアイテムやゲームポイント、クーポンなどである。
【0056】
宝箱5が排出する景品には、当該景品が所属するグループに関する情報として、レアリティ(希少性)が設定されている。レアリティが高い景品ほど有能で、その景品を使うとそれだけ有利にゲームを進めることができる。
そして、宝箱5の有効化条件の難易度が高いほど(本実施形態では開封可能になるまでのタイマーの設定時間が長いほど)より高いレアリティの景品をより多く排出する可能性が高くなるように設定されている。換言すると、良いものが入っている宝箱5ほどなかなか開かないようになっている。
【0057】
図4は、ゲーム内容を説明するための図である。
プレーヤ2は、自分が保有するゲームオブジェクトのなかから所定数のオブジェクトを選抜して選抜オブジェクト群を編成して、ユーザ端末1500のタッチパネル1506に表示されるゲーム画面W2を見ながらゲームプレイする。選抜オブジェクト群を「デッキ」と呼ぶ。本実施形態では、キャラクタ4と、計時対象として指定されている宝箱5とが、デッキ編成の対象とされる。
【0058】
デッキを編成する操作は、プレーヤ2がゲーム開始前に行う。例えば、ゲーム画面W2や所定のメニュー画面上で、所定のデッキ編成開始操作をして保有ゲームオブジェクト一覧画面W4を呼び出して行うとしてもよい。
【0059】
保有ゲームオブジェクト一覧画面W4は、ゲームの駒として使用できるオブジェクトの一覧を示す。本実施形態では、保有しているキャラクタ4と、保有している宝箱5が選択可能に一覧表示される。計時対象として指定されている宝箱5(
図4の例では、宝箱5a、5b、5d)には、計時対象指定マーカ10が添付表示され、デッキ編成に使用可能であることを示している。
【0060】
そして、プレーヤ2は、保有ゲームオブジェクト一覧画面W4から所望するオブジェクトを、ゲーム画面W2のデッキ表示部22にドラッグ・アンド・ドロップ操作してデッキを編成する。なお、本実施形態のデッキ表示部22には、5つの設定枠のみを表示しているが、設定枠数は適宜設定可能である。また、デッキ編成操作の方法もこれに限らず適宜設定可能である。
【0061】
ゲーム画面W2には、ゲームフィールド20とデッキ表示部22とが表示される。
ゲームフィールド20では、画面下側がプレーヤの領域(自領域)とされ、プレーヤサイドの拠点23pが配置される。画面上側は対戦相手の領域とされ、敵の拠点23zが配置される。
【0062】
また、ゲームフィールド20には地形が設定されており、場所ごとの地形種類に応じて、そこに配置されているゲームオブジェクトへ様々な作用効果を及ぼす。例えば、特定の種類のキャラクタ4の能力を高めたり反対に下げたりする。本実施形態では、宝箱5の有効化条件や取得制御の内容の変更にも影響を与える(詳細後述)。
図4の例では、ゲームフィールド20のうち、網掛け表示されている領域と、されていない領域とでは異なる地形が設定されていることを示している。
【0063】
プレーヤ2は、デッキ表示部22に表示されているゲームオブジェクト(キャラクタ4又は宝箱5のオブジェクト)を、プレーヤサイドの拠点23pからオブジェクトの種類毎に予め決められている配置可能範囲内へとドラッグ・アンド・ドロップ操作して、ゲームフィールド20に駒として配置することができる。
【0064】
ゲームフィールド20に配置されたキャラクタ4は、当該キャラクタに予め設定されている行動パターンに従って敵のキャラクタ4zや敵の拠点23zを攻撃するように自動行動制御される。
【0065】
キャラクタ4や拠点23(23z,23p)には、それぞれ耐久値が設定されているが、攻撃を受けると耐久値が減らされ「0」になると撃破又は陥落扱いとなる。撃破されたキャラクタ4は、再び元のデッキ表示部22に戻されるがペナルティとして一定時間の再配置が制限される。拠点23,24は一度陥落すると元にはもどらない。
そして、何れか一方の全ての拠点23,24が陥落するか、プレイ開始から所定の時間が経過するとゲーム終了となる。
【0066】
図5は、ゲームフィールド20に配置された宝箱5に係る有効化条件及び取得制御の内容の変更について説明するための図である。
デッキ編成されたキャラクタ4と同様にして、デッキ編成された宝箱5もゲームフィールド20に設置できる。宝箱5には、攻撃能力は無く、またキャラクタ4や拠点23のような耐久値の設定も無い。つまり、宝箱5は、戦術的には、敵に破壊されることの無い防御壁として機能する。ゲームルール上は、宝箱5は一度配置すると動かせないとしても良いし、所定周期毎に或いはターン制ゲームであればプレーヤターンの時に所定距離内で配置位置を変更できるようにしてもよい。
【0067】
但し、ゲームフィールド20に配置された宝箱5は、その有効化条件や取得制御の内容が変更される。具体的には、宝箱5には、その種類毎に、ゲーム進行状況に係る様々な有効化条件変更パターン540や、取得制御変更パターン550が設定されており、ゲーム進行状況に応じて満たされたそれらのパターンに従って有効化条件や取得制御が変更される。
【0068】
図5の例の有効化条件変更パターン540では、宝箱5aには、ゲームフィールド20に配置された事実をもって有効化条件を変更する要件が満たされるパターンが設定されており(
図5中の有効化条件変更パターン540a)、当該宝箱のタイマーの計時スピードが、当該宝箱が配置されている位置の地形種類に応じて加速変更される。本実施形態における有効化条件は、時間経過であるから結果として有効化条件が一時的に簡易な条件(プレーヤにとって緩和された条件)に変更されたこと、すなわち、取得可能状態に到達しやすくなるように変更されたことになる。
【0069】
また、別の有効化条件変更パターン540では、宝箱5aには、敵のキャラクタ4zにより攻撃されることを要件とするパターンが用意されており(
図5中の有効化条件変更パターン540b)、攻撃を受ける毎にタイマーの残時間が削減される。
【0070】
なお、有効化条件の変更は、有効化条件変更パターン540によっては、計時スピードとタイマーの残時間の削減との両方を組み合わせて行うとしてもよい。
【0071】
また、宝箱5aには、取得制御変更パターン550として、敵のキャラクタ4zにより攻撃されることを要件とするパターンが用意されており(
図5中の取得制御変更パターン550a)、攻撃を所定回数受ける毎に、排出される景品(実質的な宝箱の中身)が1個減るが、景品のうちの1つのレアリティが向上するように変更される。
【0072】
そして、配置済みの宝箱5の有効化条件や取得制御が変更されると、変更の都度、有効化条件変更通知40や、取得制御変更通知42がゲーム画面W6内に一時的に表示される。
【0073】
つまり、本実施形態では、プレーヤ2は、限られた数の計時対象指定マーカ10を宝箱5に設定することで保有する宝箱5を計時対象に指定して時間が過ぎ去るのを単に待つだけでなく、ゲームプレイの駒として使用することが可能になる。また、駒として使用することにより有効化条件の成立を促進したり簡易化したり、取得制御の内容をよりプレーヤにとって有利な内容に変更させることができるようになる。
【0074】
但し、宝箱5を駒として使用することは、プレーヤにとってメリットばかりでは無く、リスクを伴う。
図6は、ゲームフィールド20に配置された宝箱5に係る所有権移転のルールについて説明するための図である。ゲームフィールド20に配置された宝箱5の帰属は、当該宝箱5を設置したプレーヤに固定されず、ゲーム進行状況が所定の所有権移転条件を満たすと、所有権が移転されてしまう場合がある。
【0075】
具体的には、ゲームフィールド20に配置済みの宝箱5のうち、有効化条件が満たされた宝箱5には、取得可能状態に至った旨の有効化可能通知44が添付表示される。デッキ編成に使用されていないが、計時対象に設定されている宝箱5が、有効化条件が満たされた場合には、有効化可能通知44とは別に、有効化可能案内45がゲーム画面W8に表示される。
【0076】
そして、有効化条件が満たされた後に、所定の事象が発生すると所有権が移転される。
本実施形態では、有効化条件が満たされた後、最初に触れたり、攻撃したりといった当該宝箱4に対して何らかのアクションを起こしたキャラクタ4のプレーヤに当該宝箱4の所有権が移転する。
図6の例では、敵のキャラクタ4zが最初に触れたキャラクタになっており、当該宝箱5aはゲームフィールド20から消去され、その所有権が当該敵のキャラクタ4zのプレーヤに移転されてしまう。なお、移転は宝箱5としてでななく、その中身個別でもよい。そして、所有権移転が起こった場合、ゲーム画面W8にはその旨を通知する所有権移転通知46が表示される。
【0077】
つまり、所有権移転は、換言すると、ゲーム進行中に、ゲームフィールド20に配置された宝箱5(媒体オブジェクト)が取得可能状態となった場合に、当該宝箱に関連付けられた景品(実体オブジェクト)を、所与の取得行動を行った先着順に取得させることである。
【0078】
このように、プレーヤは、宝箱5をゲームプレイの駒として利用すれば中身を早く得られるメリットや、中身が変わるメリットが得られる一方で、せっかく有効化条件の成立を早めたが、他プレーヤに横取りされてしまう可能性があるというリスクを負うことになる。
【0079】
例えば、早く開封したい宝箱5があるとして、そのタイマーの残り時間が、これから行う対戦においてぎりぎり有効化条件を満たさずに残るか、はたまた残り時間が「0」になって敵にとられてしまうか、そのどちらに転ぶかは、どのような技量の対戦相手とマッチングするか、そしてその相手がどのようなデッキ編成で闘いに望んでくるのかといったゲーム進行次第であり、宝箱5の防御壁としての利用価値は勿論のこと、悩ましいところでもあり、そこがまた楽しさとなる。
【0080】
また、本実施形態では宝箱5の強化合成によっても、有効化条件や取得制御を変更することができる。
図7は、宝箱5の強化合成について説明するための図である。
強化合成とは、素材となるオブジェクトを消費してベースとなるゲームオブジェクトを強化する仕組みである。本実施形態では素材及びベースとなるオブジェクトとして宝箱5を使用し、強化の対象を有効化条件や取得制御とする。
【0081】
具体的には、本実施形態における宝箱5には、種類毎に有効化条件(タイマーの設定値)の他、取得制御に係るパラメータとして、プレーヤ2に付与される景品の数と、その景品のレアリティの配分とが決められている。そして、ベースの宝箱5の強化として、有効化条件がより成立しやすい条件に変更されたり、景品の数の増加やレアリティの配分変更といったプレーヤにとって有利な内容に変更される。
【0082】
図7の例では、有効化条件が異なる宝箱5(5a,5b,…)のうち、宝箱5dをベース(合成対象媒体オブジェクト)として、宝箱5aを素材(素材媒体オブジェクト)とする強化合成の例を示している。
【0083】
プレーヤ2が所定の強化合成操作をするとともに、所定の合成実行対価を支払うことで、宝箱5aの有効化条件や取得制御の内容の一部又は全部が、ベースの宝箱5dに吸収・合成されてベースの宝箱5dが強化される。
【0084】
具体的には、ベースとなる宝箱5dには、強化合成に係るパラメータを要件に含む有効化条件変更パターン540(540c)が予め設定されており、強化合成後の宝箱5dの有効化条件(有効化タイマー残時間)を、ベースである宝箱5dの有効化タイマー残時間と素材である宝箱5aの有効化タイマー残時間との合算値に所定の低減率(80%)を乗じた値に変更する。つまり、強化合成後の宝箱5dの有効化条件をより実現しやすくなるように簡易な条件に変更している。なお、低減率は適宜設定可能である。
【0085】
また、取得制御の内容については、素材とされる宝箱5aの中身と、ベースとされる宝箱5dの中身に基づいて変更される取得制御変更パターン550(550b)が予め設定されており、宝箱5aから排出される景品数と、宝箱5dから排出される景品数との合算に所定の低減率を乗じて、強化合成後の宝箱5dの景品数を設定している。また、合成後の景品のレアリティ別の配分数は、少なくとも上位レアリティの景品の数が、合成前のベースの宝箱5dにもともと設定されていた上位レアリティの数よりも低減することがないように決定される。
【0086】
よって、本実施形態によれば、プレーヤ2は、保有する宝箱5を計時対象に指定して時間が過ぎ去るのを単に待つだけでなく、強化合成することで有効化条件の成立を促進させたり、取得制御の内容をプレーヤにとって有利になるように変更させたりすることができるようになる。つまり、新しいゲームの興趣を付加することができる。
【0087】
[機能構成の説明]
図8は、本実施形態におけるサーバシステム1100の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。本実施形態におけるサーバシステム1100は、操作入力部100sと、サーバ処理部200sと、音出力部390sと、画像表示部392sと、通信部394sと、サーバ記憶部500sとを備える。
【0088】
操作入力部100sは、サーバの管理のための各種操作を入力するための手段である。
図1のキーボード1106がこれに該当する。
【0089】
サーバ処理部200sは、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサや、ASIC、ICメモリなどの電子部品によって実現され、操作入力部100sやサーバ記憶部500sを含む各機能部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100sからの操作入力信号、ユーザ端末1500から受信したデータに基づいて各種の演算処理を実行して、サーバシステム1100の動作を統合的に制御する。
【0090】
そして、本実施形態のサーバ処理部200sは、ユーザ管理部202と、オンラインショッピング管理部210と、ゲーム管理部220と、計時部280sと、音生成部290sと、画像生成部292sと、通信制御部294sとを含む。勿論、これら以外の機能部も適宜含めることができる。
【0091】
ユーザ管理部202は、ユーザ登録手続きに係る処理及びアカウント(ユーザID)に紐付けられるデータの記憶管理を行う。本実施形態では、1)登録ユーザにアカウントの付与を制御するアカウント付与と、2)アカウント別に個人情報を登録管理する登録情報管理と、3)保有原資をアカウントに紐付けて管理する保有原資管理と、4)ログイン/ログアウトの履歴を管理するプレイ履歴管理と、の各機能を有する。勿論、これら以外のアカウントに紐付けられるデータの管理機能も適宜含めることができる。
【0092】
オンラインショッピング管理部210は、課金要素のうちオンラインショッピングに関する制御を担う。公知のオンラインショッピング技術を適宜流用できる。
【0093】
ゲーム管理部220は、ゲームの実行管理に係る各種処理を行う。本実施形態のゲームは、クライアント・サーバ型のオンラインゲームなので、本実施形態のゲーム管理部220は、ユーザ端末1500と通信を行いながらゲームプレイに必要なデータを提供する制御を行う。
【0094】
具体的には、ゲーム管理部220は、付与制御部222と、デッキ編成制御部224と、マッチング部226と、配置制御部228と、ゲーム進行制御部230と、有効化条件変更制御部232と、有効化条件変更通知制御部238と、取得制御変更部240と、発効制御変更通知制御部242と、合成制御部244と、有効化制御部246と、報知制御部248と、取得制御部250と、を含む。
【0095】
付与制御部222は、プレーヤによる取得が保留とされた状態である取得保留状態とされた実体オブジェクトが関連付けられた媒体オブジェクトをプレーヤに付与する制御を行う。具体的には、取得保留状態から取得可能状態に遷移させる条件として少なくともタイマー時間が設定された媒体オブジェクトをプレーヤに付与する。
【0096】
本実施形態では、所定の付与条件が満たされた場合に、キャラクタ4やアイテム7といった実体オブジェクトを景品として排出する宝箱5(媒体オブジェクト)を、有効化条件として有効化タイマー残時間を設定して付与する制御が該当する。
【0097】
デッキ編成制御部224は、プレーヤの操作入力に基づいて、当該プレーヤが保有するゲームオブジェクトのなかから、ゲームに臨む所定数のオブジェクトを選択した組み合わせであるデッキを編成する制御を行う。
【0098】
マッチング部226は、マッチングを希望するユーザのマッチングを行う。
【0099】
配置制御部228は、ゲームフィールド20へ媒体オブジェクトを配置する制御を行う。プレーヤ2については、プレーヤの操作入力に基づいて、デッキ編成されたゲームオブジェクトに宝箱5(媒体オブジェクト)が含まれている場合、これをゲームフィールド20に配置することができる。
【0100】
ゲーム進行制御部230は、デッキに編成されたオブジェクトが登場するゲームの進行に係る制御を行う。本実施形態では、対戦マッチングされた双方のキャラクタ4の行動を自動制御して対戦することでゲーム進行を制御する。
【0101】
有効化条件変更制御部232は、ゲームに使用されている媒体オブジェクト(本実施形態の宝箱5)の有効化条件をゲーム進行状況に応じて変更する。本実施形態では、有効化タイマー残時間と、計時スピードとの一方又は両方を変更することができる。
【0102】
具体的には、有効化条件変更制御部232は、第1タイマー時間変更部234を有し、配置制御部228によりゲームフィールド20に配置された媒体オブジェクト(宝箱5)のタイマー時間を変更する。タイマー時間の変更には、残時間と計時スピードの一方又は両方を変更することができる。特に、計時スピードを含めて変更する場合には、ゲームフィールド20に媒体オブジェクト(宝箱5)が配置されない場合に比べて短時間で経過可能なように、当該媒体オブジェクトの配置位置に応じて計時スピードを変更できる。そして、媒体オブジェクトのゲームフィールドへの配置が終了した場合、或いは、ゲームフィールドに係るゲーム進行が終了した場合に、計時スピードを、ゲームフィールドへの配置前の計時スピードに変更することができる。
【0103】
また、有効化条件変更制御部232は、第2タイマー時間変更部236を有し、ゲームフィールド20において所与のキャラクタによる所与の影響範囲を対象とするアクションが行われ、影響範囲に媒体オブジェクトが配置されていた場合に、タイマー時間を変更する。具体的には、タイマー残時間を変更する。なお、本実施形態では、キャラクタ4による攻撃可能範囲が決まっている攻撃や、接触・接近などの事象がここで言う「キャラクタによる所与の影響範囲を対象とするアクション」に該当し、配置済み宝箱5の有効化タイマー残時間を減少させる。
【0104】
有効化条件変更通知制御部238は、変更されたタイマー時間をプレーヤに知らせる制御を行う。本実施形態では、有効化条件変更通知40の表示制御がこれに該当する(
図5参照)。
【0105】
取得制御変更部240は、ゲームフィールドに配置された媒体オブジェクトに関連づけられる実体オブジェクトを変更する。本実施形態では、取得制御変更要件が満たされた場合として実現される(
図5参照)。
【0106】
取得制御変更通知制御部242は、取得制御の変更をプレーヤに通知する制御を行う。本実施形態では、取得制御変更通知42の表示制御で実現する(
図5参照)。
【0107】
合成制御部244は、プレーヤの操作に従って、プレーヤが保有する複数の媒体オブジェクトを1つの媒体オブジェクトに合成する制御を行う。合成にあたっては、合成する複数の媒体オブジェクトそれぞれに関連付けられた実体オブジェクトに基づいて、合成後の1つの媒体オブジェクトに関連付ける実体オブジェクトを設定することができる。
【0108】
具体的には、合成制御部244は、
1)プレーヤの操作に従って、素材とする媒体オブジェクトと、合成対象(ベース)とする媒体オブジェクトとを選択することと、
2)素材とする媒体オブジェクトを消費するとともに、素材とする媒体オブジェクトと合成対象とする媒体オブジェクトとの組み合わせに基づいて、合成対象(ベース)とする対象媒体オブジェクトに関連付けられた実体オブジェクトを変更することと、
3)素材とする媒体オブジェクトを消費するとともに、素材とする媒体オブジェクトに関連付けられた実体オブジェクトと、合成対象(ベース)とする媒体オブジェクトに関連付けられた実体オブジェクトとに基づいて、合成対象とする媒体オブジェクトに関連付けられた実体オブジェクトを変更することと、を実行する。
【0109】
本実施形態では、強化合成のベースとされる宝箱5の景品の総数および景品レアリティ配分を、ベースとされる宝箱5の元々の景品の総数および景品レアリティ配分と、素材とされる宝箱5の景品の総数および景品レアリティ配分とに基づいて変更する制御がこれらに該当する(
図7参照)。景品の総数および景品レアリティ配分とは、各レアリティに対応する景品の数のことである。つまり、合成制御部244は、媒体オブジェクトの合成に係り取得制御の内容を変更する第2の取得制御変更部としての機能を有する。
【0110】
より具体的には、合成制御部244は、合成する複数の媒体オブジェクトそれぞれに対応付けられた実体オブジェクトのグループ識別情報(例えばレアリティ)に基づいて、合成後の1つの媒体オブジェクトに対応付ける実体オブジェクトのグループ識別情報(例えばレアリティ)を設定することができる。
【0111】
また、合成制御部244は、素材とされる媒体オブジェクトに関連付けられた実体オブジェクトの数と、合成対象とされる媒体オブジェクトに関連付けられた実体オブジェクトの数との合計数よりも少ない数の実体オブジェクトを、合成後の合成対象とされる媒体オブジェクトに関連付けることができる。また、合成後の1つの媒体オブジェクトに対応付ける実体オブジェクトのグループ識別情報(例えばレアリティ)を、合成前の複数の媒体オブジェクトそれぞれに対応付けられた実体オブジェクトのグループ識別情報(例えばレアリティ)よりも、希少性が高い前記グループ識別情報とすることができる。
【0112】
また、合成制御部244は、第2の有効化制御部としての機能を有し、合成対象とされる媒体オブジェクトの有効化条件を合成前と異なる条件に設定することができる。具体的には、有効化条件を、媒体オブジェクトに設定されたタイマー時間の経過とし、合成対象とされる媒体オブジェクトに設定されたタイマー時間を合成前よりも短く設定することができる。
【0113】
有効化制御部246は、取得保留状態を取得が可能な取得可能状態に遷移させる条件である有効化条件を満たした場合に、取得保留状態を取得可能状態に遷移させて媒体オブジェクトに関連付けられた実体オブジェクトを取得可能とする。
【0114】
報知制御部248は、有効化制御部246によって取得可能状態に遷移された媒体オブジェクトが存在する旨の報知制御を行う。本実施形態では、有効化可能通知44、有効化可能案内45の表示制御がこれに該当する(
図6参照)。
【0115】
取得制御部250は、ゲーム進行中に、ゲームフィールドに配置された媒体オブジェクトが取得可能状態となった場合に、当該媒体オブジェクトに関連付けられた実体オブジェクトを、所与の取得行動を行った先着順に取得させる制御を行う。具体的には、媒体オブジェクトに対応付けられたグループ識別情報に対応する実体オブジェクトのグループの中から取得させる実体オブジェクトを選択してプレーヤに取得させる。
【0116】
本実施形態では、有効化条件が満たされた宝箱5への取得操作(宝箱5を開ける操作に相当)を受け付け、取得操作がなされた宝箱5に対応付けられているレアリティ毎に、該当するレアリティに設定されている景品候補のなかからプレーヤに付与する景品を選択することで取得制御が実現される。グループ識別情報によってグループ分けされた各グループの実体オブジェクトのなかから、最終的に景品として付与する実体オブジェクトを選択すること、に該当する。
【0117】
本実施形態では、配置済み宝箱5の有効化条件が満たされた後に、最初に攻撃又は接触したキャラクタ4の所有者へ、当該宝箱5(取得可能状態にありいつでも中身を取り出せる宝箱)の所有権を移転する制御がこれに該当する。
【0118】
計時部280sは、システムクロックを利用して現在日時や制限時間等の計時を行う。
【0119】
音生成部290sは、音声データの生成やデコードをするICやソフトウェアの実行により実現され、サーバシステム1100のシステム管理やゲームプレイに係る操作音やBGMなどの音声データを生成或いはデコードする。そして、システム管理に関する音声信号は音出力部390sへ出力する。
【0120】
音出力部390sは、音声信号を放音する。
図1の例では本体装置1101やタッチパネル1108が備えるスピーカ(不図示)がこれに該当する。
【0121】
画像生成部292sは、サーバシステム1100のシステム管理に関する画像や、ゲーム画像(又はゲーム画像をユーザ端末1500で表示させるためのデータ)等を生成することができる。そして、システム管理に関する画像は画像表示部392sへ出力することができる。
【0122】
画像表示部392sは、画像生成部292sから入力される画像信号に基づいてシステム管理のための各種画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。
図1の例ではタッチパネル1108が該当する。
【0123】
通信制御部294sは、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部394sを介して外部装置とのデータのやりとりを実現する。
【0124】
通信部394sは、通信回線9と接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現される。
図1の例では通信装置1153が該当する。
【0125】
サーバ記憶部500sは、サーバ処理部200sにサーバシステム1100を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのプログラムや各種データ等を記憶する。また、サーバ処理部200sの作業領域として用いられ、サーバ処理部200sが各種プログラムに従って実行した演算結果などを一時的に記憶する。この機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスク、オンラインストレージなどによって実現される。
図1の例では本体装置1101が搭載するICメモリ1152やハードディスクなどの記憶媒体、及びストレージ1140がこれに該当する。
【0126】
図9は、本実施形態におけるサーバ記憶部500sが記憶するプログラムやデータの例を示す図である。サーバ記憶部500sは、サーバシステムプログラム501と、サーバプログラム503と、配信用ゲームクライアントプログラム505と、ゲームフィールド初期設定データ510と、宝箱初期設定データ520と、レアリティ別景品候補リスト580と、を予め記憶する。
【0127】
また、サーバ記憶部500sは、逐次生成・管理されるデータとして、ユーザ管理データ600と、マッチング待機リスト690と、プレイデータ700と、現在日時800と、を記憶する。その他、タイマーや、カウンタ、各種フラグなどの情報を適宜記憶できる。
【0128】
サーバシステムプログラム501は、サーバ処理部200sが読み出して実行することでサーバシステム1100にコンピュータとして必要な基本的な入出力機能を実現するためのシステムプログラムである。
【0129】
サーバプログラム503は、サーバ処理部200sが読み出して実行することで、ユーザ管理部202と、オンラインショッピング管理部210と、ゲーム管理部220としての機能を実現させるためのプログラムである(
図8参照)。
【0130】
配信用ゲームクライアントプログラム505は、ユーザ端末1500へ提供されるゲームクライアントプログラムのオリジナルである。
【0131】
ゲームフィールド初期設定データ510は、ゲームフィールド20に係る各種定義データを格納する。例えば、拠点23z、23p(
図4参照)別のフィールド座標系における位置座標を示す拠点位置座標リスト512と、ゲームフィールド20の各位置における地形属性の設定を定義する地形属性マップ514と、新たな宝箱5を付与するための条件を定義する宝箱付与条件516と、新たに付与される宝箱5の選択候補を示す宝箱候補リスト518とを含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
【0132】
本実施形態では、地形属性によって宝箱5のタイマーの計時速度を速めるので、地形属性マップ514は、フィールド座標範囲別に地形属性の種類を定義するのではなく計時速度の倍速数を定義するデータとしてもよい。
【0133】
宝箱付与条件516は、新たな宝箱5をプレーヤに付与するための条件であり、適宜設定可能である。本実施形態では、対戦相手の拠点23を陥落させることとする。
【0134】
宝箱初期設定データ520は、ゲームに登場する宝箱5の種類毎に用意され、当該宝箱に係る各種定義データを格納する。1つの宝箱初期設定データ520は、例えば
図10に示すように、固有の宝箱種類521と、標準有効化タイマー設定値522と、標準景品レアリティ配分リスト523と、許容強化合成パターン530と、有効化条件変更パターン540と、取得制御変更パターン550と、を含む。
【0135】
標準有効化タイマー設定値522は、当該宝箱の有効化条件の初期設定に相当する。宝箱5が開封されるまでの時間、換言すると、プレーヤが宝箱5の中身を取得可能になるまでに要する時間の初期設定値である。
【0136】
標準景品レアリティ配分リスト523は、当該種類の宝箱の取得制御の初期設定に相当する。本実施形態では、当該宝箱からプレーヤに付与される景品のレアリティ毎の数を定義する。例えば、景品の付与数が「3」で、3種類のレアリティから1つずつ景品を選択して付与する場合には「Aレア」「Bレア」「Cレア」といった情報が格納される。このレアリティがグループ識別情報の一例である。そして、この場合、最終的にプレーヤに付与される景品の選択にあたっては、Aレア、Bレア、Cレアのそれぞれに予め対応付けられている景品候補の中から1個ずつが選択されることになる。もし、景品数が「5」で3種類のレアリティから選択する場合には「Aレア」「Bレア」「Bレア」「Cレア」「Cレア」といった情報が格納される。そして、この場合、景品の選択にあたっては、Aレアの景品候補のなかから1個が抽選され、Bレアの景品候補の中から2個が選択され、Cレアの景品候補の中から2個が選択されることになる。
【0137】
許容強化合成パターン530は、当該種類の宝箱に許可される合成のパターン毎に用意される。1つの許容強化合成パターン530は、固有の強化合成パターンID532と、素材宝箱組み合わせ534とを含む。素材宝箱組み合わせ534は、素材とされる宝箱5の宝箱種類とその数とを対応づけたリストである。
【0138】
有効化条件変更パターン540は、宝箱の有効化条件を変更する条件と、変更する内容との組み合わせ毎に用意される。1つの有効化条件変更パターン540は、例えば
図11に示すように、固有の有効化条件変更パターンID541と、有効化条件変更要件リスト542と、有効化条件変更内容547と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
【0139】
有効化条件変更要件リスト542は、当該変更パターンが適用されるために満たすべき各種ゲーム進行状況に係る要件を定義する。本実施形態では、フィールド配置位置要件543と、フィールド配置地形要件544と、事象要件545と、強化合成履歴要件546と、を含み、これらの要件のAND条件とされる。但し、AND条件とはいえ、それぞれの要件は要件無し(設定せず)を含むため、例えば、ある宝箱5の有効化条件変更要件リスト542としては、フィールド配置位置要件543のみが要件とされる設定でもよい。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。例えば、プレーヤレベル、プレイ回数、オンラインショッピングの利用回数や利用額に関する要件なども適宜設定含めることができる。
【0140】
フィールド配置位置要件543は、ゲームフィールド20内における宝箱5の配置位置に関する要件を定義する。例えば、拠点23との相対距離の範囲であったり、配置済みの他の宝箱との相対位置関係などを定義することができる。当該要件は設定値に「指定無し」を意味する所定値(例えばNULL)を設定可能である。
【0141】
フィールド配置地形要件544は、宝箱5が配置されている地形属性の条件を定義する。当該要件は設定値に「どの地形属性でも良い」を意味する所定値(例えばNULL)を設定可能である。
【0142】
事象要件545は、ゲームフィールド20内に配置済みのキャラクタ4に起因する事象、や、ゲームフィールド20そのものの動作に起因する事象についての条件を定義する。キャラクタ4の行動に係る事象としては、当該キャラクタによる攻撃、当該キャラクタの接近や接触、当該キャラクタによる特定魔法の使用、などを設定できる。ゲームフィールド20そのものの動作に起因する事象としては、例えば地震、天候変化、昼/夜などを設定することができる。なお、当該要件は設定値に「指定無し」を意味する所定値(例えばNULL)を設定可能である。
【0143】
強化合成履歴要件546は、宝箱5に実施されている必要がある強化合成パターンを定義する。例えば、特定の強化合成パターンID532(
図10参照)のリストや、強化合成のパターンにかかわらずそれまでに実施された強化合成の回数などを定義することができる。なお、当該要件は設定値に「指定無し」を意味する所定値(例えばNULL)を設定可能である。
【0144】
有効化条件変更内容547は、有効化条件変更要件リスト542で定義される各要件のAND条件が満たされた場合に、適用される有効化条件の変更内容を定義する。本実施形態では、例えば有効化までの時間を計時するタイマーの時間経過の倍速率や、タイマーの残時間を低減する時間短縮量を定義することができる。
【0145】
図10に戻って、取得制御変更パターン550は、宝箱5の取得制御の内容を変更するパターン毎に用意され、当該パターンが適用されるための要件や変更内容を定義する各種データを格納する。1つの取得制御変更パターン550は、例えば
図12に示すように、固有の取得制御変更パターンID551と、取得制御変更要件リスト552と、取得制御変更内容557と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
【0146】
取得制御変更要件リスト552は、当該変更パターンが適用されるために満たすべき各種ゲーム進行状況に係る要件を定義する。本実施形態では、フィールド配置位置要件553と、フィールド配置地形要件554と、事象要件555と、強化合成履歴要件556と、
を含み、これらの要件のAND条件とされる。但し、AND条件とはいえ、それぞれの要件は要件無し(設定せず)を含むため、例えば、ある宝箱5の取得制御変更要件リスト552としては、フィールド配置位置要件553のみが要件とされる設定でもよい。
【0147】
これらは、それぞれフィールド配置位置要件543、フィールド配置地形要件544、事象要件545、強化合成履歴要件546と同様である(
図11参照)。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。例えば、プレーヤレベル、プレイ回数、オンラインショッピングの利用回数や利用額に関する要件なども適宜含めることができる。
【0148】
取得制御変更内容557は、取得制御変更要件リスト552で定義されるAND条件が満たされた場合に、適用される取得制御の変更内容を定義する。本実施形態では、標準景品レアリティ配分リスト523(
図10参照)の変更後の設定を定義する。
【0149】
例えば、標準景品レアリティ配分リスト523が、景品の付与数が「3」で、3種類のレアリティから1つずつ景品を選択して付与する「Aレア」「Bレア」「Cレア」の設定において、景品数を1減らす一方で、その内の1つの景品のレアリティをアップする内容であれば、「Sレア(Aレアより希少性高い)」「Bレア」という設定が可能である。
【0150】
図9に戻って、レアリティ別景品候補リスト580は、景品候補それぞれに設定されているレアリティ別に景品候補を纏めたリストである。
【0151】
ユーザ管理データ600は、登録ユーザ毎に用意され、固有の識別情報であるアカウントと紐付けられる各種データを格納する。本実施形態では、
図13に示すように、1つのユーザ管理データ600には、固有のアカウント601と、保有原資管理データ603と、プレイ履歴データ605と、ユーザレベル612と、保有キャラクタ管理データ614と、保有アイテム管理データ616と、保有宝箱管理データ620と、デッキ編成データ630と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
【0152】
保有原資管理データ603は、課金要素(例えば、オンラインショッピングや、有料抽選、プレイ対価、アイテム購入)の対価支払いに使用される原資すなわち保有原資の収支記録である。例えば、更新日時と、更新事由と、変更量と、保有原資残高と、を対応づけて時系列に格納する。いわば、帳簿であって、保有原資の購入や配付、支払毎に更新される。
【0153】
プレイ履歴データ605は、過去に何時ゲームプレイしたかを記述するデータを、プレイした時系列に格納するデータであって、ログイン/ログアウトのタイミングで自動的に更新される。
【0154】
保有キャラクタ管理データ614は、当該ユーザが保有するゲームオブジェクトのうちキャラクタ4毎に用意され、当該キャラクタの状態を記述する各種データを格納する。一つの保有キャラクタ管理データ614は、固有のキャラクタID毎に、当該キャラクタの種類や、能力パラメータ値リスト、などを格納する。勿論、これら以外のデータも適宜格納することができる。本実施形態では、デッキ編成に使用されたキャラクタの保有キャラクタ管理データ614が、ゲーム成績に応じて能力パラメータ値が向上変更される都度更新される。
【0155】
保有アイテム管理データ616は、当該ユーザが保有するアイテム毎に用意され、当該アイテムの状態を記述する各種データを格納する。
【0156】
保有宝箱管理データ620は、当該ユーザが保有する宝箱5毎に用意され、当該宝箱5の状態を記述する各種データを格納する。1つの保有宝箱管理データ620は、固有の宝箱ID621と、宝箱種類622と、計時対象設定フラグ623と、有効化タイマー残時間624と、景品レアリティ配分リスト625と、強化合成履歴626と、デッキ編成に使用された場合にデッキ表示部22(
図4参照)の何処に割り当てられたかを示すデッキ位置座標627と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
【0157】
計時対象設定フラグ623は、当該宝箱5が計時対象に設定されると「1」になり、計時対象から外されると「0」になる。新たに付与された宝箱5の初期値は「0」である。
【0158】
有効化タイマー残時間624は、本実施形態における当該宝箱5の有効化条件の状態を示している。当該宝箱5が計時対象に設定されている場合には、デッキ編成に使用されていなくとも、実時間の経過と同じ早さで自動的に減少される。当該宝箱5がデッキ編成に使用されてゲームフィールド20に設置されると、設置された位置の地形属性に応じて等速又は倍速で減少される。そして、「0」になると有効化条件が満たされたことになる。なお、新たに付与された宝箱5の場合は、標準有効化タイマー設定値522(
図10参照)がコピーされる。
【0159】
景品レアリティ配分リスト625は、本実施形態における当該宝箱の最新の取得制御の内容を示している。新たに付与された宝箱5の場合は、標準景品レアリティ配分リスト523(
図10参照)がコピーされる。
【0160】
強化合成履歴626は、当該宝箱5に実施された強化合成パターンID532(
図10参照)のリストである。
【0161】
デッキ位置座標627は、デッキ編成に使用された場合にデッキ表示部22(
図4参照)の何処に割り当てられたかを示す座標を格納する。デッキ編成に使用されていない場合は未定を示す所定値が設定される。
【0162】
デッキ編成データ630は、デッキを編成しているキャラクタ4のキャラクタIDや、宝箱5の宝箱ID621のリストである。
【0163】
図9に戻って、マッチング待機リスト690は、マッチングを希望するユーザのアカウントのリストである。
【0164】
プレイデータ700は、ゲームプレイ毎、換言するとマッチング毎に用意され、ゲーム進行状況を記述する各種データや、各キャラクタの制御データ、ゲーム画面の表示等に関する各種情報を格納する。
【0165】
1つのプレイデータ700は、例えば
図14に示すように、固有のプレイID701と、プレイ開始日時702と、マッチングされたプレーヤ2のアカウント601(
図13参照)を格納するマッチングリスト703と、拠点制御データ704と、キャラクタ制御データ706と、宝箱制御データ710と、ゲーム成績データ730と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
【0166】
拠点制御データ704は、ゲームフィールド20に配置された拠点23(
図4参照)毎に用意されて、当該拠点23の状態を記述する各種データを格納する。例えば1つの拠点制御データ704は、拠点IDと、当該拠点がどのプレーヤ2の所属であるかを示す所属アカウントと、位置座標と、残耐久値と、を対応付けて格納する。勿論、これら以外のデータも適宜格納することができる。拠点制御データ704の初期状態はゲームフィールド初期設定データ510(
図9参照)に従う。
【0167】
キャラクタ制御データ706は、ゲームに使用されるキャラクタ4(
図4参照)、つまりデッキ編成に含まれているキャラクタ毎に用意されて、当該キャラクタの状態を記述する各種データを格納する。例えば1つのキャラクタ制御データ706は、キャラクタIDと、所属アカウントと、キャラクタ種類と、デッキ位置と、フィールド内位置座標と、当該キャラクタの行動を自動制御するためのデータである行動制御データと、能力パラメータ値リストと、を対応付けて格納する。ゲームフィールド20に未配置の場合の位置座標には、デッキ表示部22(
図4参照)のどこに割り当てられたかを示す位置座標が設定される。勿論、これら以外のデータも適宜格納することができる。
【0168】
宝箱制御データ710は、ゲームに使用される宝箱5(
図4参照)つまりデッキ編成に含まれている宝箱5毎に用意されて、当該宝箱5の状態を記述する各種データを格納する。
例えば1つの宝箱制御データ710は、宝箱ID711と、当該宝箱5を保有するプレーヤ2を示す所属アカウント713と、ゲームフィールド20における配置位置を示すフィールド位置座標715と、計時スピード設定717と、を含む。勿論、これら以外のデータも適宜含めることができる。
【0169】
当該宝箱5がゲームフィールド20に未配置の場合、フィールド位置座標715には、未配置を示す所定値が設定される。
【0170】
計時スピード設定717は、当該宝箱5がゲームフィールド20に配置されている間適用される有効化タイマーの計時の早さを示す。初期値は現実世界の時間経過の早さと等速であることを示す「1.0」が設定されているが、当該宝箱5がゲームフィールド20に配置済みの場合、配置されている地形属性に応じた値(例えば「1.1」:現実世界の時間経過の早さの1.1倍であることを示す。)に変更される。計時スピード設定717は、原則、ゲームフィールド20に配置されている間、又はゲームプレイが終了するまでの間に限り有効とされる。
【0171】
図15は、本実施形態におけるユーザ端末1500の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。本実施形態のユーザ端末1500は、操作入力部100と、端末処理部200と、音出力部390と、画像表示部392と、通信部394と、端末記憶部500とを備える。
【0172】
操作入力部100は、プレーヤによる各種の操作入力に応じて操作入力信号を端末処理部200に出力する。例えば、プッシュスイッチや、ジョイスティック、タッチパッド、トラックボール、加速度センサ、ジャイロ、CCDモジュール、GPSモジュール、などによって実現できる。
図2の方向入力キー1502や、ボタンスイッチ1504、タッチパネル1506、位置測位モジュール1555、がこれに該当する。
【0173】
端末処理部200は、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサや、ASIC、ICメモリなどの電子部品によって実現され、操作入力部100や端末記憶部500を含む各機能部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100からの操作入力信号、サーバシステム1100から受信した各種データに基づいて各種の演算処理を実行して、ユーザ端末1500の動作を制御する。
図2の制御基板1550がこれに該当する。そして、本実施形態における端末処理部200は、ユーザ端末演算部260と、計時部280と、音生成部290と、画像生成部292と、通信制御部294と、を備える。
【0174】
ユーザ端末演算部260は、操作信号送信制御部261と、ゲーム画面表示制御部262とを含む。
【0175】
操作信号送信制御部261は、操作入力部100にためされた操作に応じて、各種データやリクエストをサーバシステム1100へ送信するための処理を実行する。
【0176】
ゲーム画面表示制御部262は、サーバシステム1100から受信した各種データに基づいてゲーム画面を表示するための制御を行う。当該構成では、ゲーム空間画像(例えば、3DCG画像など)をサーバシステム1100にて生成する構成とするが、ゲーム空間画像をユーザ端末1500で生成する構成も可能である。その場合、ゲーム画面表示制御部262が、例えば3DCGを生成するための仮想3次元空間に配置されたオブジェクトの制御を含むこととしてもよい。
【0177】
音生成部290は、例えばデジタルシグナルプロセッサ(DSP)や、音声合成ICなどのプロセッサ、音声ファイルを再生するためのオーディオコーデック等によって実現され、ゲーム画面表示制御部262による処理結果に基づいてゲームに係る効果音やBGM、各種操作音の音信号を生成し、音出力部390に出力する。
【0178】
音出力部390は、音生成部290から入力される音信号に基づいて効果音やBGM等を音出力する装置によって実現される。
図2のスピーカ1510がこれに該当する。
【0179】
画像生成部292は、例えば、GPU、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)などのプロセッサ、ビデオ信号IC、ビデオコーデックなどのプログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ等によって実現される。
【0180】
そして、画像生成部292は、サーバシステム1100から受信した各種データに基づいて1フレーム時間(例えば1/60秒)で1枚のゲーム画面の画像を生成し、生成したゲーム画面の画像信号を画像表示部392に出力する。
【0181】
画像表示部392は、画像生成部292から入力される画像信号に基づいて各種ゲーム画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。本実施形態では、
図2のタッチパネル1506がこれに該当する。
【0182】
通信制御部294は、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部394を介して外部装置とのデータのやりとりを実現する。通信部394は、通信回線9と接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現され、
図2の無線通信モジュール1553がこれに該当する。
【0183】
端末記憶部500は、端末処理部200にユーザ端末1500を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのシステムプログラムや、ゲームプレイに必要なプログラム、各種データ等を記憶する。また、端末処理部200の作業領域として用いられ、端末処理部200が各種プログラムに従って実行した演算結果や操作入力部100から入力される入力データ等を一時的に記憶する。こうした機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスクなどによって実現される。
図2の制御基板1550が搭載するICメモリ1552やメモリカード1540がこれに該当する。
【0184】
本実施形態の端末記憶部500は、端末システムプログラム502と、ゲームクライアントプログラム504と、を記憶する。勿論、これら以外のデータも適宜記憶することができる。
【0185】
端末システムプログラム502は、ユーザ端末1500のコンピュータとしての入出力の基本機能を実現するためのプログラムである。
【0186】
ゲームクライアントプログラム504は、端末処理部200が読み出して実行することによってユーザ端末演算部260としての機能を実現させるためのアプリケーションソフトウェアであるが、端末システムプログラム502の一部として組み込まれた構成であっても良い。本実施形態では、サーバシステム1100から提供される配信用ゲームクライアントプログラム505(
図9参照)のコピーとする。
【0187】
なお、ゲームクライアントプログラム504は、オンラインゲームを実現する技術手法に応じて専用のクライアントプログラムであっても良いし、ウェブブラウザプログラム及びインタラクティブな画像表示を実現するプラグインなどにより構成するとしても良い。
【0188】
[動作の説明]
次に、サーバシステム1100における処理の流れについて説明する。ここで説明する処理の流れは、サーバ処理部200sがサーバシステムプログラム501とサーバプログラム503とを実行することにより実行される。
【0189】
図16〜
図18は、本実施形態のサーバシステム1100における処理の流れを説明するためのフローチャートである。なお、プレーヤ2は、すでにユーザ登録とログインを済ませているものとする。
【0190】
図16に示すように、サーバシステム1100は、ユーザ端末1500にて計時対象設定操作が入力されると(ステップS6のYES)、当該操作入力に従ってプレーヤ2が保有する宝箱5を所定数の範囲で計時対象に設定する(ステップS8)。具体的には、プレーヤ2が保有する宝箱5の一覧をユーザ端末1500にて表示し、計時対象の設定/解除の操作を受け付ける。そして、計時対象設定フラグ623(
図13参照)を変更する。当該フラグが「1」すなわち計時対象に設定された宝箱5の有効化タイマー残時間624(
図13参照)は、現実世界の時間経過に応じて遅くとも等速で減少されるように自動制御される。
【0191】
次に、サーバシステム1100は、ユーザ端末1500にて強化合成操作を検出すると(ステップS10のYES)、強化合成操作の対象とされた宝箱5の有効化条件や取得制御を変更する(ステップS12)。
【0192】
具体的には、プレーヤ2が保有する宝箱5の一覧をユーザ端末1500にて表示して、強化合成操作(例えば、素材とする宝箱5をベースとする宝箱5へドラッグ・アンド・ドロップする操作と、合成対価の支払承認操作)を受け付ける。
そして、ベースとする宝箱5の宝箱初期設定データ520(
図10参照)の許容強化合成パターン530のうち、素材にした宝箱5が適合する素材宝箱組み合わせ534を有するパターンがあれば有効化条件と取得制御との変更を実行する。
【0193】
より具体的には、有効化条件変更パターン540(
図11参照)の中から、有効化条件変更要件リスト542が、実行される強化合成パターンID532と、強化合成履歴626(
図13参照)に登録されている実行済みの強化合成パターンID532と、が登録されている強化合成履歴要件546の単独条件とするパターンを検索し、該当するパターンがあればその有効化条件変更内容547に従ってベースとされた宝箱5の有効化タイマー残時間624(
図13参照)を変更する。
【0194】
また、取得制御変更パターン550(
図12参照)の中から、取得制御変更要件リスト552が、実行される強化合成パターンID532と、強化合成履歴626(
図13参照)に登録されている実行済みの強化合成パターンID532と、が登録されている強化合成履歴要件556の単独条件であるパターンを検索し、該当するパターンがあればその取得制御変更内容557に従ってベースとされた宝箱5の景品レアリティ配分リスト625(
図13参照)を変更する。
【0195】
そして、ベースとされた宝箱5の強化合成履歴626(
図13参照)を更新し、素材とされた宝箱5の保有宝箱管理データ620を削除する。もし、素材とされた宝箱5がデッキ編成データ630に含まれる場合には、デッキ編成から抹消するものとする。
【0196】
次に、サーバシステム1100は、有効化条件が変更されたならば有効化条件変更通知40を表示させ(ステップS14;
図5参照)、取得制御の内容が変更されたならば取得制御変更通知42を表示させる(ステップS16;
図5参照)。
【0197】
次いで、サーバシステム1100は、保有されている宝箱5のうち有効化タイマー残時間624が「0」になり有効化が満たされ有効化が可能になった宝箱5を抽出し、当該宝箱5のプレーヤ2のユーザ端末1500にて有効化可能になった旨の通知を行う(ステップS20;
図6参照)。
【0198】
具体的には、有効化が可能になった宝箱5がデッキ編成に使用されていればゲームフィールド20又はデッキ表示部22に表示されている当該宝箱5に、有効化可能通知44を添付表示させる。もし、有効化が可能になった宝箱5がデッキ編成に使用されていなければ、有効化可能案内45を表示させる。
【0199】
次に、サーバシステム1100は、有効化条件が満たされている宝箱5への取得操作入力を検出すると(ステップS30のYES)、当該宝箱5の景品(宝箱の中身)を決定して取得操作入力をしたプレーヤに付与する(ステップS32)。
【0200】
具体的には、取得操作入力を受けた宝箱5の保有宝箱管理データ620(
図13参照)の景品レアリティ配分リスト625に登録されているレアリティの順に、対応するレアリティ別景品候補リスト580(
図9参照)から何れか1つの景品を選択する。そして、取得操作入力をしたプレーヤ2のユーザ管理データ600に、保有キャラクタ管理データ614又は新たな保有アイテム管理データ616を追加する。そして、取得操作がなされた宝箱5の保有宝箱管理データ620を抹消する。当該宝箱5がデッキ編成データ630に含まれている場合には、その登録も抹消する。
【0201】
次に、サーバシステム1100は、プレイ開始操作入力を検出すると(ステップS40のYSE)、当該操作入力したプレーヤ2のデッキ編成操作入力を受け付ける(ステップS42)。具体的には、保有ゲームオブジェクト一覧画面W4(
図4参照)を表示させるとともに、デッキ編成データ630(
図13参照)に従ってデッキ表示部22を表示させる。そして、当該一覧からデッキ表示部22へのドラッグ・アンド・ドロップ操作或いはその逆の操作に従ってデッキ編成データ630(
図13参照)を更新する。
そして、サーバシステム1100は、当該プレーヤをマッチング待機リスト690に登録する(ステップS44)。
【0202】
次に、サーバシステム1100は、マッチング待機リスト690に登録されているプレーヤのマッチング処理を実行し、対戦相手として登録ユーザの何れかをマッチングさせる(ステップS46)。対戦相手の行動は、対戦相手のデッキ編成データ630に基づいて自動制御するので、マッチングする相手はオンラインでなくてもよい。
【0203】
図17に移って、サーバシステム1100は、マッチング毎すなわちプレイデータ700毎に、ループAを実行する(ステップS50〜S108;
図18)。
ループAでは、先ず対戦相手サイドの自動制御を実行する(ステップS52)。つまり、対戦相手のデッキ編成データ630を元に、キャラクタ4z(
図4参照)の配置を自動決定し、配置済みのキャラクタ4zの自動制御をする。この結果、キャラクタ4zとの交戦が発生した場合には、適宜ダメージ判定とダメージ反映処理を行うものとする。それらの結果は、ゲーム成績データ730に逐次記憶される。
【0204】
次に、サーバシステム1100は、ゲームフィールド20に配置済みのプレーヤ2のキャラクタ4の自動制御を実行する(ステップS54)。この結果、プレーヤ2のキャラクタ4との交戦が発生した場合には、適宜ダメージ判定とダメージ反映処理を行うものとする。それらの結果は、ゲーム成績データ730に逐次記憶される。
【0205】
また、サーバシステム1100は、デッキのキャラクタ4をゲームフィールド20に配置する操作を検出すると(ステップS60のYES)、当該キャラクタをゲームフィールド20に配置して、その自動制御を開始する(ステップS62)。
また、デッキの宝箱5をゲームフィールド20に配置する操作を検出すると(ステップS70のYES)、当該宝箱5をゲームフィールド20に配置する(ステップS72)。
【0206】
次に、サーバシステム1100は、ゲームフィールド20に配置済みの宝箱5のうち、それぞれの有効化条件変更要件リスト542(
図11参照)を満たす宝箱5について、対応する有効化条件変更内容547に従って有効化条件を変更する(ステップS80)。
本実施形態では、有効化タイマー残時間624(
図13参照)又は計時スピード設定717(
図14参照)を変更する。そして、変更された宝箱5のプレーヤ2に宛てて、有効化条件変更通知40(
図5参照)を表示させる(ステップS82)。
【0207】
また、サーバシステム1100は、ゲームフィールド20に配置済みの宝箱5のうち、それぞれの取得制御変更要件リスト552(
図12参照)を満たす宝箱について、対応する取得制御変更内容557に従って、その取得制御の内容を変更する(ステップS84)。本実施形態では、景品レアリティ配分リスト625(
図13参照)を変更する。そして、変更された宝箱5のプレーヤ2に宛てて、取得制御変更通知42(
図5参照)を表示させる(ステップS86)。
【0208】
図18に移って、サーバシステム1100は、所有権移転条件を満たした宝箱5の所有権を移転し(ステップS92)、所有権の移転がなされた宝箱5をゲームフィールド20から消去して、所有権移転通知46(
図6参照)を表示させる(ステップS94)。
【0209】
具体的には、サーバシステム1100は、ゲームフィールド20に配置済みで、且つ有効化条件が満たされていて、且つ当該宝箱5へ接近するか攻撃するかしたキャラクタ4がある場合に、所有権移転条件が満たされたと判定する。勿論、所有権移転条件はこれに限らず、ゲーム内容に応じて適宜設定可能である。
【0210】
そして、該当する宝箱5の宝箱制御データ710(
図14参照)の所属アカウント713を、有効化条件が満たされ後に、最初に当該宝箱5へ接近するか攻撃するかしたキャラクタ4を有するプレーヤのアカウントに変更する。また、所有権移転される宝箱5のもとの持ち主のユーザ管理データ600から、該当する保有宝箱管理データ620(
図13参照)を、新たな持ち主のユーザ管理データ600へ移転させる。更に、所有権移転される宝箱5をデッキ編成データ630から抹消する。
【0211】
次に、サーバシステム1100は、ゲーム終了条件を満たしたかを判定する(ステップS100)。本実施形態では、所定のプレイ時間が経過した場合と、対戦者の何れかの拠点23が全て陥落した場合に肯定判定する。
【0212】
そして、肯定判定の場合は(ステップS100のYES)、サーバシステム1100はゲーム成績データ730に基づくゲーム成績に応じて対戦者に新たな宝箱5を付与し、またゲームフィールド20に残置されている宝箱5の所有権を設定する(ステップS102)。ここでの所有権の設定は、勝者側に所有権を移転するとしても良いし、勝敗に係わらず元の持ち主に返すとしてもよい。
【0213】
次に、サーバシステム1100は、対戦者のセーブデータの更新を行う(ステップS104)。具体的には、デッキ編成に使用されてゲームプレイに使用されたキャラクタ4の保有キャラクタ管理データ614を、能力パラメータ値を向上させるように更新する。
そして、マッチングの解消とプレイデータ700の破棄とを行って(ステップS106)、ループAを終了する(ステップS108)。
そして、全てのマッチングすなわちプレイデータ700についてループAを実行したなならば、ステップS6に戻る。
【0214】
以上、本実施形態によれば、有効化条件が満たされた場合にオブジェクトを取得可能となる仕組みにおいて、新たな興趣を付加したより魅力的なゲームを提供することができる。
【0215】
すなわち、時限ロックという有効化条件が設定された媒体オブジェクトである宝箱5を、時限ロックが解除されるまで放っておくのではなく、宝箱5を積極的にゲームの駒として使用したり強化合成をして遊ぶことができるようにして総合的なゲーム性を高めることができる。しかも、駒として使ったり強化合成をすることで、当該宝箱5の有効化条件をより成立し易くすること(条件を緩和させること)もできるし、また宝箱5の中身(実体オブジェクト)の構成を変えることもできる。よって、従来に無い方法でゲームの魅力を高めることができる。
【0216】
〔第2実施形態〕
次に、本発明を適用した第2実施形態について説明する。本実施形態は、基本的には第1実施形態と同様に実現されるが、ゲーム進行制御の処理主体がユーザ端末1500である点が異なる。以降では、主に第1実施形態との差異について述べることとし、第1実施形態と同様の構成要素については同じ符号を付与して説明は省略するものとする。
【0217】
図19は、本実施形態におけるサーバシステム1100の機能構成例を示す機能ブロック図である。本実施形態のサーバシステム1100からは、マッチング部226を残してゲーム管理部220が省略されている。これに伴い、サーバ記憶部500sからは、ゲーム進行に必要なデータが省略されている。つまり、本実施形態のサーバシステム1100は、ユーザ登録とその情報の管理及びマッチングを主に行い、ユーザ端末1500からのリクエストに応じてそれらの情報を提供する。
【0218】
図20は、本実施形態におけるユーザ端末1500の機能構成例を示す機能ブロック図である。本実施形態のユーザ端末1500は、ゲーム画面表示制御部262が省略されゲーム管理部220を有する。すなわち、本実施形態ではユーザ端末1500自身でゲーム管理に関する演算処理を実行して、ゲーム空間画像を生成する。
【0219】
図21は、本実施形態のユーザ端末1500の端末記憶部500に記憶されるプログラムやデータの例を示す図である。
本実施形態の端末記憶部500は、ゲーム管理部220がユーザ端末1500にて実現されるのに伴って、ゲームフィールド初期設定データ510と、宝箱初期設定データ520と、レアリティ別景品候補リスト580と、プレイデータ700と、現在日時800と、を記憶する。そして、本実施形態のゲームクライアントプログラム504は、ユーザ端末演算部260と、ゲーム管理部220と、を端末処理部200にて実現させる。
【0220】
本実施形態における処理の流れは、第1実施形態における処理の流れ(
図16〜
図18参照)と基本的に同じであり、ゲーム管理部220をユーザ端末1500にて実行するのに合わせて、ゲーム管理に係る各ステップの実行主体を適宜サーバシステム1100又はユーザ端末1500と読み替えれば良い。なお、ユーザ端末1500にてユーザ管理データ600を参照或いは変更する必要がある処理を実行する場合には、適宜サーバシステム1100へ必要なデータの提供や照合、変更をリクエストするか、そうした処理そのものをリクエストするかして対処するものとする。
【0221】
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用効果が得られる。なお、ユーザ端末1500が、ゲーム管理部220の全ての機能を担うのではなく、その一部を担う構成としてもよい。
【0222】
〔変形例〕
以上、本発明を適用した実施形態について説明したが、本発明を適用可能な形態は上記形態に限定されるものではなく適宜構成要素の追加・省略・変更を施すことができる。
【0223】
[その1]
例えば、上記実施形態では、クライアント・サーバ型のコンピュータシステムにて実現する例を挙げたがこれに限らない。例えば、複数のユーザ端末1500をピアツーピア(P2P)接続可能なコンピュータシステムにおいて実現するとしてもよい。
具体的には、第2実施形態のように構成して、サーバシステム1100に、マッチング部226を残してゲーム管理部220を省略する。サーバシステム1100が、マッチング部226でマッチングしたユーザ端末1500に、マッチング結果のデータを提供した後に、当該ユーザ端末同士で改めてP2P接続を実現する。そして、何れかのユーザ端末1500に、ゲーム管理部220(マッチング部226を除く)の機能を担わせる。或いは、複数のユーザ端末1500でそれらの機能を分担して担う構成としてもよい。
【0224】
[その2]
また、上記実施形態ではオンラインゲームを例示したが、ユーザ端末1500がスタンドアローンで実行するゲーム、換言すると単独のコンピュータからなるゲームシステムにおいて実行するゲームにおいても同様に適用できる。この場合、基本的には
図8及び
図15、或いは、
図19及び
図20で示した機能構成を、ユーザ端末1500単独で実現するものと読み替えれば良い。そのとき、マッチングは行わずに、コンピュータ制御の仮想プレーヤ(いわゆるCOMプレーヤ)と対戦することとする。
【0225】
[その3]
また、上記実施形態ではゲームの内容を、プレーヤ対コンピュータの対戦型ゲームとしたが、プレーヤ対プレーヤの有人対戦型であってもよい。対戦ゲームに登場する勢力も上記実施形態のように2勢力に限らず、3勢力以上の乱戦形式でもよい。
【0226】
[その4]
また、上記実施形態では、媒体オブジェクトの有効化条件をタイマーによる計時としたが、その他のパラメータを条件としてもよい。
例えば、有効化条件に、ユーザ端末1500の位置測定モジュール1555(
図2参照)で計測される位置情報や、位置情報に係る変化量(例えば、1日/1時間/1プレイ中などにおける位置座標の変化量(移動距離ともいえる)或いは位置変化に要した時間、移動速度)を含めることができる。具体的には、有効化条件を、1)タイマーによる計時と、2)1日当たり移動距離又は移動所要時間と、3)所定の地理的条件を満たす位置への移動と、の3種のパラメータに係るアンド条件とすることもできる。この場合、宝箱初期設定データ520(
図10参照)には、上記2)及び上記3)についての有効化条件の標準値を定義するデータを別途用意する。なお、上記1)を省略して上記2)上記3)の単独又は両方を有効化条件とする構成も可能である。また、位置情報は、緯度経度のほか標高或いは高度を含めることもできる。
【0227】
また、位置情報や位置情報の変化(移動距離や移動速度)を、有効化条件の変更要件に含めることもできる。その場合、有効化条件要件パターン540(
図11参照)の有効化条件変更要件リスト542に、位置情報や位置情報に係る変化量の要件を適宜追加すればよい。
【0228】
また、ユーザ端末1500に加速度センサを搭載している場合には、加速度検出結果を有効化条件や有効化条件の変更要件に利用することもできる。具体的には、ユーザ端末1500を振る、歩く、跳ねる、などのプレーヤの動作に由来する加速度変化の検出回数などを、有効化条件や有効化条件の変更要件に含めることもできる。