特許第6896368号(P6896368)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6896368液晶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6896368
(24)【登録日】2021年6月11日
(45)【発行日】2021年6月30日
(54)【発明の名称】液晶媒体
(51)【国際特許分類】
   C09K 19/30 20060101AFI20210621BHJP
   C09K 19/42 20060101ALI20210621BHJP
   C09K 19/12 20060101ALI20210621BHJP
   C09K 19/34 20060101ALI20210621BHJP
   C09K 19/32 20060101ALI20210621BHJP
   G02F 1/13 20060101ALI20210621BHJP
【FI】
   C09K19/30
   C09K19/42
   C09K19/12
   C09K19/34
   C09K19/32
   G02F1/13 500
【請求項の数】20
【全頁数】194
(21)【出願番号】特願2016-45102(P2016-45102)
(22)【出願日】2016年3月9日
(65)【公開番号】特開2016-169377(P2016-169377A)
(43)【公開日】2016年9月23日
【審査請求日】2019年3月8日
(31)【優先権主張番号】15000691.4
(32)【優先日】2015年3月10日
(33)【優先権主張国】EP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】591032596
【氏名又は名称】メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Merck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung
(74)【代理人】
【識別番号】100106297
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 克博
(72)【発明者】
【氏名】ハラルド ヒルシュマン
(72)【発明者】
【氏名】モニカ バウアー
(72)【発明者】
【氏名】マルティナ ウィンドホルスト
(72)【発明者】
【氏名】マルティン エンゲル
【審査官】 井上 明子
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭59−011386(JP,A)
【文献】 特開昭61−043694(JP,A)
【文献】 特開昭61−043695(JP,A)
【文献】 特開2001−040355(JP,A)
【文献】 特開2015−040285(JP,A)
【文献】 特表2014−505123(JP,A)
【文献】 特表2009−504814(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/148928(WO,A1)
【文献】 中国特許出願公開第103805211(CN,A)
【文献】 特開平09−077692(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09K 19/00 − 19/60
G02F 1/13
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
22〜50重量%の濃度で式CCH−22の化合物と、
および
15〜50重量%の濃度で1種類以上の式CY−n−Omの化合物と、および
10〜30重量%の濃度で1種類以上の式CCY−n−Omの化合物と、および
10〜30重量%の濃度で1種類以上の式CPY−n−Omの化合物と、および
5〜25重量%の濃度で1種類以上の式PYP−n−mの化合物と、
および
少なくとも1.5重量%の濃度で1種類以上の式PCH−nOmの化合物と、および
5〜30重量%の濃度で1種類以上の式BCH−nmの化合物と
を含むことを特徴とする液晶媒体。
【化1】
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【化2】
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(式中、nおよびmは、それぞれ互いに独立に1、2、3、4、5または6を表す。)
【化3】
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(式中、nおよびmは、それぞれ互いに独立に1、2、3、4、5または6を表す。)
【請求項2】
IA−2〜IE−5の少なくとも1種類の化合物を含むことを特徴とする請求項に記載の液晶媒体。
【化4】
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【化5】
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【化6】
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【請求項3】
式IIA、IIBおよびIICの化合物から成る群より選択される1種類以上の化合物(ただし、式CY−n−Om、CCY−n−Om、CPY−n−OmおよびPYP−n−mの化合物を除く。)を追加的に含むことを特徴とする請求項1または2に記載の液晶媒体。
【化7】
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(式中、
2A、R2BおよびR2Cは、それぞれ互いに独立に、H、無置換か、CNまたはCFで一置換されている、またはハロゲンで少なくとも一置換されている15個までのC原子を有するアルキルまたはアルケニル基を表し、ただし加えて、これらの基における1個以上のCH基は、O原子が互いに直接連結しないようにして、−O−、−S−、
【化8】
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−C≡C−、−CFO−、−OCF−、−OC−O−または−O−CO−で置き換えられていてもよく、
1〜4は、それぞれ互いに独立に、FまたはClを表し、
およびZ2’は、それぞれ互いに独立に、単結合、−CHCH−、−CH=CH−、−CFO−、−OCF−、−CHO−、−OCH−、−COO−、−OCO−、−C−、−CF=CF−、−C≡C−または−CH=CHCHO−を表し、
pは、0、1または2を表し、
qは、0または1を表し、および
vは、1〜6を表す。)
【請求項4】
1種類以上の式IIIの化合物(ただし、式PCH−nOmの化合物を除く。)を追加的に含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の液晶媒体。
【化9】
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(式中、
31およびR32は、それぞれ互いに独立に、12個までのC原子を有する直鎖状のアルキル、アルケニル、アルコキシ、アルコキシアルキルまたはアルケニルオキシ基を表し、および
【化10】
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は、単結合、−CHCH−、−CH=CH−、−CFO−、−OCF−、−CHO−、−OCH−、−COO−、−OCO−、−C−、−C−、−C≡C−または−CF=CF−を表す。)
【請求項5】
1種類以上の式L1〜L11の化合物を追加的に含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の液晶媒体。
【化11】
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【化12】
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(式中、
R、RおよびRは、それぞれ互いに独立に、H、無置換か、CNまたはCFで一置換されている、またはハロゲンで少なくとも一置換されている15個までのC原子を有するアルキルまたはアルケニル基を表し、ただし加えて、これらの基における1個以上のCH基は、O原子が互いに直接連結しないようにして、−O−、−S−、
【化13】
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−C≡C−、−CFO−、−OCF−、−OC−O−または−O−CO−で置き換えられていてもよく、
alkylは1〜6個のC原子を有するアルキル基を表し、および
sは、1または2を表す。)
【請求項6】
1種類以上の式T1〜T22のターフェニルを追加的に含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の液晶媒体。
【化14】
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【化15】
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【化16】
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(式中、
Rは1〜7個のC原子を有する直鎖状のアルキルまたはアルコキシ基を表し、
mは、0、1、2、3、4、5または6を表し、
nは、0、1、2、3または4を表す。)
【請求項7】
1種類以上の式O−1〜O−17の化合物(ただし、式CCH−22の化合物および式BCH−nmの化合物を除く。)を追加的に含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の液晶媒体。
【化17】
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【化18】
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(式中、
およびRは、それぞれ互いに独立に、H、無置換か、CNまたはCFで一置換されている、またはハロゲンで少なくとも一置換されている15個までのC原子を有するアルキルまたはアルケニル基を表し、ただし加えて、これらの基における1個以上のCH基は、O原子が互いに直接連結しないようにして、−O−、−S−、
【化19】
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−C≡C−、−CFO−、−OCF−、−OC−O−または−O−CO−で置き換えられていてもよい。)
【請求項8】
式BC、CR、PH−1、PH−2、BF−1およびBF−2の化合物から成る群より選択される1種類以上の化合物を追加的に含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の液晶媒体。
【化20】
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(式中、
B1、RB2、RCR1、RCR2、RおよびRは、それぞれ互いに独立に、それぞれ互いに独立に、H、無置換か、CNまたはCFで一置換されている、またはハロゲンで少なくとも一置換されている15個までのC原子を有するアルキルまたはアルケニル基を表し、ただし加えて、これらの基における1個以上のCH基は、O原子が互いに直接連結しないようにして、−O−、−S−、
【化21】
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−C≡C−、−CFO−、−OCF−、−OC−O−または−O−CO−で置き換えられていてもよく、
cは、0、1または2を表す。)
【請求項9】
以下の式の1種類以上の化合物を追加的に含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の液晶媒体。
【化22】
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【化23】
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【化24】
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【化25】
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【化26】
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【請求項10】
5〜60%で以下の式(頭字語:CC−3−V)の化合物を含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の液晶媒体。
【化27】
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【請求項11】
式P−1〜P−4の化合物群から選択される1種類以上の化合物を追加的に含むことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の液晶媒体。
【化28】
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(式中、
Rは、それぞれが1または2〜6個のC原子をそれぞれ有する直鎖状のアルキル、アルコキシまたはアルケニルを表し、
Xは、F、Cl、CF、OCF、OCHFCFまたはCCFCHFCFを表す。)
【請求項12】
以下の式の化合物群から選択される1種類以上の化合物を追加的に含むことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の液晶媒体。
【化29】
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【化30】
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(式中、
式T−20およびT−21のRは、1〜7個のC原子を有する直鎖状のアルキルまたはアルコキシ基を表し、
式T−20およびT−21のmは、0、1、2、3、4、5または6を表し、
式T−20およびT−21のnは、0、1、2、3または4を表し、
式BF−1およびBF−2のRおよびRは、それぞれ互いに独立に、それぞれ互いに独立に、H、無置換か、CNまたはCFで一置換されている、またはハロゲンで少なくとも一置換されている15個までのC原子を有するアルキルまたはアルケニル基を表し、ただし加えて、これらの基における1個以上のCH基は、O原子が互いに直接連結しないようにして、−O−、−S−、
【化31】
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−C≡C−、−CFO−、−OCF−、−OC−O−または−O−CO−で置き換えられていてもよく、
式BF−1およびBF−2のcは、0、1または2を表し、
式V−10のR10は、H、無置換か、CNまたはCFで一置換されている、またはハロゲンで少なくとも一置換されている15個までのC原子を有するアルキルまたはアルケニル基を表し、ただし加えて、これらの基における1個以上のCH基は、O原子が互いに直接連結しないようにして、−O−、−S−、
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
−C≡C−、−CFO−、−OCF−、−OC−O−または−O−CO−で置き換えられていてもよく、
式L−4のRは、H、無置換か、CNまたはCFで一置換されている、またはハロゲンで少なくとも一置換されている15個までのC原子を有するアルキルまたはアルケニル基を表し、ただし加えて、これらの基における1個以上のCH基は、O原子が互いに直接連結しないようにして、−O−、−S−、
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
−C≡C−、−CFO−、−OCF−、−OC−O−または−O−CO−で置き換えられていてもよく、
alkylおよびalkylは、それぞれ互いに独立に、1〜6個のC原子を有する直鎖状のアルキル基を表し、
alkenylおよびalkenylは、それぞれ互いに独立に、2〜6個のC原子を有する直鎖状のアルケニル基を表し、
xは、1〜6の整数を表す。)
【請求項13】
少なくとも1種類の重合性化合物を含むことを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の液晶媒体。
【請求項14】
1種類以上の添加剤を含むことを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の液晶媒体。
【請求項15】
添加剤が、フリーラジカル捕捉剤、抗酸化剤および/またはUV安定剤から成る群より選択されることを特徴とする請求項14に記載の液晶媒体。
【請求項16】
式CCH−22の化合物を少なくとも1種類の更なるメソゲン化合物と混合し、任意成分として1種類以上の添加剤、および任意成分として1種類以上の重合性化合物を添加することを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の液晶媒体の調製方法。
【請求項17】
電気光学的ディスプレイにおける、請求項1〜15のいずれか1項に記載の液晶媒体の使用。
【請求項18】
誘電体として、請求項1〜15のいずれか1項に記載の液晶媒体を含むことを特徴とする、アクティブマトリクスアドレスを有する電気光学的ディスプレイ。
【請求項19】
VA、PSA、PA−VA、PS−VA、SA−VA、SS−VA、PALC、IPS、PS−IPS、FFS、UB−FFSまたはPS−FFSディスプレイであることを特徴とする、請求項18に記載の電気光学的ディスプレイ。
【請求項20】
プラナー配向層を有するIPS、PS−IPS、FFS、UB−FFSまたはPS−FFSディスプレイであることを特徴とする請求項19に記載の電気光学的ディスプレイ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、式IA、IB、IC、IDおよび/またはIEの少なくとも1種類の化合物を含む液晶媒体に関する。
【0002】
【化1】
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式中、
は、単結合、−CHCH−、−CH=CH−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−COO−、−OCO−、−C−、−C≡C−、−CF=CF−、−CH=CHCHO−または−CHCFO−を表す。
【背景技術】
【0003】
このタイプの媒体は、特に、ECB効果を基礎とするアクティブマトリクスアドレスを有する電気光学的ディスプレイ用途、および、IPS(in−plane switching:面内スイッチング)ディスプレイまたはFFS(fringe field switching:フリンジ場スイッチング)ディスプレイ用途に使用できる。
【0004】
電気的制御複屈折の原理、即ち、ECB(electrically controlled birefringence)効果、または、また、DAP(deformation of aligned phases:配向層の変形)効果は、1971年に初めて開示された(M.F.SchieckelおよびK.Fahrenschon、「Deformation of nematic liquid crystals with vertical orientation in electrical fields」、Appl.Phys.Lett.19巻(1971年)、3912頁(非特許文献1))。その後、J.F.Kahn(Appl.Phys.Lett.20巻(1972年)、1193頁(非特許文献2))およびG.LabrunieおよびJ.Robert(J.Appl.Phys.44巻(1973年)、4869頁(非特許文献3))による報文が続いた。
【0005】
J.RobertおよびF.Clerc(SID 80 Digest Techn.Papers(1980年)、30頁(非特許文献4))、J.Duchene(Displays 7巻(1986年)、3頁(非特許文献5))およびH.Schad(SID 82 Digest Techn.Papers(1982年)、244頁(非特許文献6))による報文において、ECB効果を基礎とする高度情報ディスプレイ素子中での使用に適するものとするためには、高い値の弾性定数の比K/K、高い値の光学異方性Δn、および、−0.5以下の値の誘電異方性Δεを液晶相が有していなければならないことが示された。ECB効果を基礎とする電気光学的ディスプレイ素子はホメオトロピックなエッジ配向を有している(VA技術、即ち、vertically aligned(垂直配向))。また、誘電的に負の液晶媒体も、所謂IPSまたはFFS効果を使用するディスプレイにおいて使用できる。
【0006】
ECB効果を使用するディスプレイは、所謂VAN(vertically aligned nematic:垂直配向ネマチック)ディスプレイとして、例えば、MVA(multi−domain vertical alignment:マルチドメイン垂直配向、例えば:Yoshide、H.ら、論文3.1:「MVA LCD for Notebook or Mobile PCs(以下省略)」SID 2004 International Symposium、Digest of Technical Papers、XXXV、Book I、第6〜9頁(非特許文献7)およびLiu、C.T.ら、論文15.1:「A 46−inch TFT−LCD HDTV Technology(以下省略)」、SID 2004 International Symposium、Digest of Technical Papers、XXXV、Book II、第750〜753頁(非特許文献8))、PVA(patterned vertical alignment:パターン化垂直配向、例えば:Kim、Sang Soo、論文15.4:「Super PVA Sets New State−of−the−Art for LCD−TV」、SID 2004 International Symposium、Digest of Technical Papers、XXXV、Book II、第760〜763頁(非特許文献9))、ASV(advanced super view:先進スーパーヴュー、例えば:Shigeta、MitzuhiroおよびFukuoka、Hirofumi、論文15.2:「Development of High Quality LCDTV」、SID 2004 International Symposium、Digest of Technical Papers、XXXV、Book II、第754〜757頁(非特許文献10))モードにおいて、現在のところ最も重要な液晶ディスプレイの3種類のより最近のタイプの1つとして、特にテレビ用途向けとして、IPS(in−plane switching:面内スイッチング)ディスプレイ(例えば:Yeo、S.D.、論文15.3:「An LC Display for the TV Application」、SID 2004 International Symposium、Digest of Technical Papers、XXXV、Book II、第758および759頁(非特許文献11))および長く知られているTN(twisted nematic:ツイストネマチック)ディスプレイに加えて、確立されてきた。その技術は、一般的な形で、例えば、2004年6月のSoukにおけるSIDセミナーにおいて、セミナーM−6:「Recent Advances in LCD Technology」、セミナー講義ノート、M−6/1〜M−6/26(非特許文献12)およびMiller、Ian、SIDセミナー 2004、セミナーM−7:「LCD−Television」、セミナー講義ノート、M−7/1〜M−7/32(非特許文献13)において比較されている。オーバードライブによるアドレス方法、例えば:Kim、Hyeon Kyeongら、論文9.1:「A57−in.Wide UXGA TFT−LCD for HDTV Application」、SID 2004 International Symposium、Digest of Technical Papers、XXXV、Book I、第106〜109頁(非特許文献14)によって、近年のECBディスプレイの応答時間は既に著しく改良されてきたが、ビデオに対応できる応答時間を達成することは、特に中間調(灰色遮光)のスイッチングにおいて、依然として未だに満足いくほどには解決されていない問題である。
【0007】
この効果を電気光学的ディスプレイ素子中で工業的に応用するには、多数の要求を満足するLC相が必要となる。ここで特に重要なものは、水分、空気、および熱、赤外線、可視および紫外線の放射、直流および交流電界などの物理的影響に対する化学的耐性である。
【0008】
更に、工業的に使用できるLC相は、適切な温度範囲内での液晶中間相および低粘度を有することが要求される。
【0009】
液晶中間相を有する現在までに開示された一連の化合物には、単一の化合物で、これら全ての要求を満たすものは含まれていない。従って、LC相として使用できる物質を得るためには、一般に、2〜25種類、好ましくは3〜18種類の化合物の混合物を調製する。しかしながら、著しく負の誘電異方性および適切な長期安定性を有する液晶材料がこれまで入手できなかったため、この方法では最適な相を容易に調製することは不可能であった。
【0010】
マトリックス液晶ディスプレイ(MLCディスプレイ:matrix liquid−crystal display)は既知である。個々のピクセルをそれぞれスイッチングするために使用できる非線形素子は、例えば、アクティブ素子(即ち、トランジスター)である。なお、用語「アクティブマトリクス」を使用し、2つのタイプに区別できる:
1.基板としてのシリコンウエハー上のMOS(metal oxide semiconductor:金属酸化物半導体)トランジスター、
2.基板としてのガラス板上の薄膜トランジスター(TFT:thin−film transistor)。
【0011】
タイプ1の場合、使用される電気光学的効果は、通常、動的散乱またはゲスト−ホスト効果である。基板材料として単結晶シリコンを使用すると、種々の部品ディスプレイのモジュール組み立て品の場合であっても接続部において問題が生じる結果となるため、ディスプレイの大きさが制限される。
【0012】
好適であり、より有望なタイプ2の場合、使用される電気光学的効果は、通常、TN効果である。
【0013】
2つの技術に区別される:例えば、CdSeなどの化合物半導体を含むTFT、または、多結晶またはアモルファスシリコンを基礎とするTFTである。後者の技術について、世界的に集中した研究がなされている。
【0014】
TFTマトリクスはディスプレイの一方のガラス板の内面に適用される一方で、他方のガラス板は、その内面に透明な対向電極を有する。ピクセル電極の大きさと比較して、TFTは非常に小さく、事実上、画像に対する悪影響はない。また、この技術は、フルカラー対応のディスプレイにも拡張でき、このディスプレイにおいては、フィルター素子がスイッチ可能なピクセルの各々に対向するように、赤、緑および青フィルターのモザイクが配置されている。
【0015】
MLCディスプレイとの用語は、本明細書において、集積非線形素子を備える任意のマトリクスディスプレイ、即ち、アクティブマトリクスに加えて、バリスターまたはダイオード(MIM、即ち、metal−insulator−metal:金属−絶縁体−金属)などのパッシブ素子を備えるディスプレイも包含する。
【0016】
このタイプのMLCディスプレイは、テレビ用途(例えば、ポケットテレビ)、または、自動車または航空機内での高度情報ディスプレイに特に適している。コントラストの角度依存性および応答時間に関する問題に加えて、MLCディスプレイにおいては、また、液晶混合物の比抵抗が十分に高くないことに起因する問題もある[TOGASHI、S.、SEKIGUCHI、K.、TANABE,H.、YAMAMOTO、E.、SORIMACHI、K.、TAJIMA、E.、WATANABE、H.、SHIMIZU、H.、Proc.Eurodisplay、第84巻、1984年9月、A210〜288、「Matrix LCD Controlled by Double Stage Diode Rings」、第141ff頁、パリ(非特許文献15);STROMER、M.、Proc.Eurodisplay、第84巻、1984年9月、「Design of Thin Film Transistors for Matrix Addressing of Television Liquid Crystal Displays」、第145ff頁、パリ(非特許文献16)]。抵抗の低下に伴い、MLCディスプレイのコントラストが劣化する。液晶混合物の比抵抗は、ディスプレイの内部表面との相互作用のために、一般に、MLCディスプレイの寿命にわたって低下するので、ディスプレイが長期の動作期間で許容される抵抗値を有するためには、高い(初期)抵抗が非常に重要である。
【0017】
非常に高い比抵抗を有すると同時に、広い動作温度範囲、短い応答時間および低い閾電圧を有しており、これらのおかげで各種の中間調(灰色遮光)を生成することができるMLCディスプレイに対する強い要求が依然としてある。
【0018】
頻繁に使用されてきたMLC−TNディスプレイの不具合は、それらの比較的低いコントラスト、比較的高い視野角依存性、および、これらのディスプレイにおいて中間調(灰色遮光)を生じさせることが困難なことである。
【0019】
VAディスプレイは著しく良好な視野角依存性を有し、従って主にテレビおよびモニター用に使用される。しかしながら、この場合、応答時間を改良することに対する要求が引き続きある。しかしながら同時に、例えば、低温安定性および信頼性などの特性が損なわれてはならない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0020】
【非特許文献1】M.F.SchieckelおよびK.Fahrenschon、「Deformation of nematic liquid crystals with vertical orientation in electrical fields」、Appl.Phys.Lett.19巻(1971年)、3912頁
【非特許文献2】J.F.Kahn、Appl.Phys.Lett.20巻(1972年)、1193頁
【非特許文献3】G.LabrunieおよびJ.Robert、J.Appl.Phys.44巻(1973年)、4869頁
【非特許文献4】J.RobertおよびF.Clerc、SID 80 Digest Techn.Papers(1980年)、30頁
【非特許文献5】J.Duchene、Displays 7巻(1986年)、3頁
【非特許文献6】H.Schad、SID 82 Digest Techn.Papers(1982年)、244頁
【非特許文献7】Yoshide、H.ら、論文3.1:「MVA LCD for Notebook or Mobile PCs(以下省略)」SID 2004 International Symposium、Digest of Technical Papers、XXXV、Book I、第6〜9頁
【非特許文献8】Liu、C.T.ら、論文15.1:「A 46−inch TFT−LCD HDTV Technology(以下省略)」、SID 2004 International Symposium、Digest of Technical Papers、XXXV、Book II、第750〜753頁
【非特許文献9】Kim、Sang Soo、論文15.4:「Super PVA Sets New State−of−the−Art for LCD−TV」、SID 2004 International Symposium、Digest of Technical Papers、XXXV、Book II、第760〜763頁
【非特許文献10】Shigeta、MitzuhiroおよびFukuoka、Hirofumi、論文15.2:「Development of High Quality LCDTV」、SID 2004 International Symposium、Digest of Technical Papers、XXXV、Book II、第754〜757頁
【非特許文献11】Yeo、S.D.、論文15.3:「An LC Display for the TV Application」、SID 2004 International Symposium、Digest of Technical Papers、XXXV、Book II、第758および759頁
【非特許文献12】セミナーM−6:「Recent Advances in LCD Technology」、セミナー講義ノート、M−6/1〜M−6/26
【非特許文献13】Miller、Ian、SIDセミナー 2004、セミナーM−7:「LCD−Television」、セミナー講義ノート、M−7/1〜M−7/32
【非特許文献14】Kim、Hyeon Kyeongら、論文9.1:「A57−in.Wide UXGA TFT−LCD for HDTV Application」、SID 2004 International Symposium、Digest of Technical Papers、XXXV、Book I、第106〜109頁
【非特許文献15】TOGASHI、S.、SEKIGUCHI、K.、TANABE,H.、YAMAMOTO、E.、SORIMACHI、K.、TAJIMA、E.、WATANABE、H.、SHIMIZU、H.、Proc.Eurodisplay、第84巻、1984年9月、A210〜288、「Matrix LCD Controlled by Double Stage Diode Rings」、第141ff頁、パリ
【非特許文献16】STROMER、M.、Proc.Eurodisplay、第84巻、1984年9月、「Design of Thin Film Transistors for Matrix Addressing of Television Liquid Crystal Displays」、第145ff頁、パリ
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
本発明は、特に、モニターおよびテレビ用途向けで、ECB効果またはIPSまたはFFS効果を基礎とし、上で示した不具合を有していないか、低減された程度にのみ有する液晶混合物を提供する目的を基礎とする。特に、また、極度の高温および極度の低温においてもモニターおよびテレビが動作し、同時に非常に短い応答時間を有し、同時に改良された信頼性挙動を有し、特に、長い動作時間後に画像の固着を示さないか、著しく低減されていることが保証されなければならない。
【課題を解決するための手段】
【0022】
驚くべきことに、式IA、IB、IC、IDおよびIEで表される化合物から成る群より選択される1種類以上、好ましくは少なくとも1種類または2種類の極性化合物を、液晶混合物、特に負の誘電異方性Δεを有する、好ましくはVA、IPSおよびFFSディスプレイ用のLC混合物中において使用する場合、回転粘度、よって応答時間を改善することが可能である。式IA、IB、IC、IDおよびIEで表される化合物を用いることで、短い応答時間と同時に良好な相特性および良好な低温挙動を有する液晶混合物、好ましくはVA、PS−VA、PSA、IPSおよびFFS混合物を調製することが可能である。本発明による液晶混合物は、特に回転粘度と弾性定数、好ましくはKとの比が非常に良好なことで際立っている。
【0023】
よって、本発明は、式IA、IB、IC、IDおよびIEで表される化合物から成る群より選択される少なくとも1種類の化合物を含む液晶媒体に関する。
【発明の効果】
【0024】
本発明による混合物は、65℃以上、好ましくは70℃以上、特には75℃以上の透明点を有する非常に広いネマチック相範囲と、非常に好ましい値の容量閾値と、比較的高い値の保持率と同時に、−20℃および−30℃における非常に良好な低温安定性と、ならびに、非常に低い回転粘度および短い応答時間とを好ましくは示す。本発明による混合物は、更に、回転粘度γの改良に加えて、応答時間を改良するための弾性定数Kの比較的高い値を観測できるという事実で際立っている。式IA、IB、IC、IDおよびIEで表される化合物は、特に、負のΔεを有する液晶混合物の調製に適している。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明による混合物のいくつかの好ましい実施形態を下に示す。
【0026】
式IA、IB、IC、IDおよびIEで表される化合物において、Zは、それぞれ互いに独立に、好ましくは単結合を表す。
【0027】
式IA、IB、IC、IDおよびIEの好ましい化合物を下に示す。
【0028】
【化2】
[この文献は図面を表示できません]
【0029】
【化3】
[この文献は図面を表示できません]
【0030】
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
式IA−1、IB−1およびIC−1で表される化合物が特に好ましい。
【0031】
式IA、IB、IC、IDおよびIEで表される化合物は、例えば、ドイツ国特許出願公開第44 34 851号公報に記載される通りに調製できる。
【0032】
本発明による媒体は、好ましくは、式IA、IB、IC、IDおよびIEで表される化合物から成る群より選択される1種類または2種類の化合物を含む。
【0033】
式IA、IB、IC、IDおよびIEで表される化合物は、液晶媒体中1〜50重量%、好ましくは5〜50重量%、非常に特に好ましくは10〜50重量%の量で好ましくは用いられる。
【0034】
本発明による液晶媒体の好ましい実施形態を以下に示す。
【0035】
a)式IIA、IIBおよびIICの化合物群から選択される1種類以上の化合物を更に含む液晶媒体。
【0036】
【化5】
[この文献は図面を表示できません]
式中、
2A、R2BおよびR2Cは、それぞれ互いに独立に、H、置換されていないか、CNまたはCFによって1置換されている、またはハロゲンによって少なくとも1置換されている15個までのC原子を有するアルキルまたはアルケニル基を表し、ただし加えて、これらの基における1個以上のCH基は、O原子が互いに直接連結しないようにして、−O−、−S−、
【0037】
【化6】
[この文献は図面を表示できません]
−C≡C−、−CFO−、−OCF−、−OC−O−または−O−CO−で置き換えられていてもよく、
1〜4は、それぞれ互いに独立に、F、Cl、CFまたはCHFを表し、
およびZ2’は、それぞれ互いに独立に、単結合、−CHCH−、−CH=CH−、CFO−、−OCF−、−CHO−、−OCH−、−COO−、−OCO−、−C−、−CF=CF−、−C≡C−、−CH=CHCHO−を表し、
pは、0、1または2を表し、
qは、0または1を表し、および
vは、1〜6を表す。
【0038】
式IIAおよびIIBの化合物において、Zは、同一または異なる意味を有していてもよい。式IIBの化合物においてZおよびZ2’は同一または異なる意味を有していてもよい。
【0039】
式IIA、IIBおよびIICの化合物において、R2A、R2BおよびR2Cは、それぞれ好ましくは、1〜6個のC原子を有するアルキル、特にCH、C、n−C、n−Cまたはn−C11、更にはアルケニル、特にCH=CH、CHCH=CH、CCH=CHまたはCCH=CHを表す。
【0040】
式IIAおよびIIBの化合物において、L、L、LおよびLは、好ましくは、L=L=FおよびL=L=F、更には、L=FおよびL=Cl、L=ClおよびL=F、L=FおよびL=Cl、L=ClおよびL=Fを表す。式IIAおよびIIBにおいて、ZおよびZ2’は、好ましくは、それぞれ互いに独立に、単結合、更には、−C−の架橋を表す。
【0041】
式IIBにおいてZ=−C−または−CHO−の場合、Z2’は、好ましくは、単結合であり、また、Z2’=−C−または−CHO−の場合、Zは、好ましくは、単結合である。式IIAおよびIIBの化合物において、(O)C2v+1は、好ましくは、OC2v+1、更には、C2v+1を表す。式IICの化合物において、(O)C2v+1は、好ましくは、C2v+1を表す。式IICの化合物において、LおよびLは、好ましくは、それぞれFを表す。
【0042】
式IIA、IIBおよびIICの好ましい化合物を下に示す。
【0043】
【化7】
[この文献は図面を表示できません]
【0044】
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
【0045】
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
【0046】
【化10】
[この文献は図面を表示できません]
【0047】
【化11】
[この文献は図面を表示できません]
【0048】
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
【0049】
【化13】
[この文献は図面を表示できません]
式中、alkylおよびalkylは、それぞれ互いに独立に、1〜6個のC原子を有する直鎖状のアルキル基を表す。
【0050】
本発明による特に好ましい混合物は、式IIA−2、IIA−8、IIA−14、IIA−26、IIA−28、IIA−33、IIA−39、IIA−45、IIA−46、IIA−47、IIA−50、IIB−2、IIB−11、IIB−16、IIB−17およびIIC−1の1種類以上の化合物を含む。
【0051】
混合物全体における式IIAおよび/またはIIBの化合物の割合は、好ましくは少なくとも20重量%である。
【0052】
本発明による特に好ましい媒体は、式IIC−1の少なくとも1種類の化合物を、好ましくは、3重量%超、特に、5重量%超、特に好ましくは、5〜25重量%の量で含む。
【0053】
【化14】
[この文献は図面を表示できません]
式中、alkylおよびalkylは上で示される意味を有する。
【0054】
b)1種類以上の式IIIの化合物を追加的に含む液晶媒体。
【0055】
【化15】
[この文献は図面を表示できません]
式中、
31およびR32は、それぞれ互いに独立に、12個までのC原子を有する直鎖状のアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルコキシアルキルまたはアルケニルオキシ基を表し、および
【0056】
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
は、単結合、−CHCH−、−CH=CH−、−CFO−、−OCF−、−CHO−、−OCH−、−COO−、−OCO−、−C−、−C−、−C≡C−または−CF=CF−を表す。
【0057】
式IIIの化合物は、式IA〜ICの化合物と同一であってはならない。
【0058】
式IIIの好ましい化合物を下に示す。
【0059】
【化17】
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式中、
alkylおよびalkylは、それぞれ互いに独立に、1〜6個のC原子を有する直鎖状のアルキル基を表し、
alkenylおよびalkenylは、それぞれ互いに独立に、2〜6個のC原子を有する直鎖状のアルケニル基を表す。
【0060】
c)1種類以上の以下の式の4環式化合物を追加的に含む液晶媒体。
【0061】
【化18】
[この文献は図面を表示できません]
【0062】
【化19】
[この文献は図面を表示できません]
式中、
7〜10は、それぞれ互いに独立に、式IIAでR2Aに示される意味の1つを有し、
wおよびxは、それぞれ互いに独立に、1〜6を表す。
【0063】
式V−9および/または式V−10の少なくとも一方の化合物を含む混合物が特に好ましい。
【0064】
d)式Y−1〜Y−6の1種類以上の化合物を追加的に含む液晶媒体。
【0065】
【化20】
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式中、R14〜R19は、それぞれ互いに独立に、1〜6個のC原子を有するアルキルまたはアルコキシ基を表し;zおよびmは、それぞれ互いに独立に、1〜6を表し;xは、0、1、2または3を表す。
【0066】
本発明による媒体は、特に好ましくは、式Y−1〜Y−6の1種類以上の化合物を、好ましくは、5重量%以上の量で含む。
【0067】
e)式T−1〜T−22の1種類以上のフッ素化されたターフェニル類を追加的に含む液晶媒体。

【0068】
【化21】
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【0069】
【化22】
[この文献は図面を表示できません]
【0070】
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
式中、
Rは1〜7個のC原子を有する直鎖状のアルキルまたはアルコキシ基を表し、m=0、1、2、3、4、5または6であり、nは、0、1、2、3または4を表す。
【0071】
Rは、好ましくは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシを表す。
【0072】
本発明による媒体は、好ましくは、式T−1〜T−22のターフェニル類を、2〜30重量%、特に5〜20重量%の量で含む。
【0073】
式T−1、T−2、T−5、T−20およびT−21の化合物が特に好ましい。これらの化合物において、Rは、好ましくは、それぞれ1〜6個のC原子を有するアルキル、更には、アルコキシを表す。式T−20の化合物において、Rは、好ましくは、アルキルまたはアルケニル、特に、アルキルを表す。式T−21の化合物において、Rは、好ましくは、アルキルを表す。
【0074】
混合物のΔn値が0.1以上に意図されている場合、ターフェニル類が、好ましくは、本発明による混合物において用いられる。好ましい混合物は、化合物群T−1〜T−22より選択される1種類以上のターフェニル化合物を2〜20重量%で含む。
【0075】
f)式B−1〜B−3の1種類以上のビフェニル類を追加的に含む液晶媒体。
【0076】
【化24】
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式中、
alkylおよびalkylは、それぞれ互いに独立に、1〜6個のC原子を有する直鎖状のアルキル基を表し、および
alkenylおよびalkenylは、それぞれ互いに独立に、2〜6個のC原子を有する直鎖状のアルケニル基を表す。
【0077】
混合物全体における式B−1〜B−3のビフェニル類の割合は、好ましくは、少なくとも3重量%、特に5重量%以上である。
【0078】
式B−1〜B−3の化合物のなかでも、式B−1およびB−2の化合物が特に好ましい。
【0079】
特に好ましいビフェニル類は以下である。
【0080】
【化25】
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式中、alkylは、1〜6個のC原子を有するアルキル基を表す。本発明による媒体は、特に好ましくは、式B−1aおよび/またはB−2cの1種類以上の化合物を含む。
【0081】
好ましい式B−1aの化合物は、特に以下の式の化合物である。
【0082】
【化26】
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g)式Z−1〜Z−7の少なくとも1種類の化合物を追加的に含む液晶媒体。
【0083】
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
式中、Rは、R2Aに示される意味を有し、およびalkylは1〜6個のC原子を有するアルキル基を表す。
【0084】
h)式O−1〜O−17の少なくとも1種類の化合物を追加的に含む液晶媒体。
【0085】
【化28】
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【0086】
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
式中、RおよびRは、R2Aに示される意味を有する。好ましくは、RおよびRは、それぞれ互いに独立に、直鎖状のアルキルまたはアルケニルを表す。
【0087】
好ましい媒体は、式O−1、O−3、O−4、O−6、O−7、O−10、O−11、O−12、O−14、O−15、O−16および/またはO−17の1種類以上の化合物を含む。
【0088】
本発明による混合物は、非常に特に好ましくは、式O−10、O−12、O−16および/またはO−17の化合物を、特に、5〜30重量%の量で含む。
【0089】
式O−17の好ましい化合物は以下の式の化合物群から選択される。
【0090】
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
【0091】
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
【0092】
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
【0093】
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
以下のアルケニル側鎖に非末端二重結合を含む式O−17の化合物が更に好ましい。
【0094】
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
混合物全体における式O−17の化合物の割合は、好ましくは、少なくとも5重量%である。
【0095】
i)少なくとも1種類の以下の式の化合物を、好ましくは、5重量%以上、特に10重量%以上の総量で追加的に含む液晶媒体。
【0096】
【化35】
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以下の化合物(頭字語:CC−3−V1)を好ましくは2〜15重量%の量で含む本発明による混合物が、更に好ましい。
【0097】
【化36】
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好ましい混合物は、5〜60重量%、好ましくは10〜55重量%、特に20〜50重量%の以下の式の化合物(頭字語:CC−3−V)を含む。
【0098】
【化37】
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以下の式の化合物(頭字語:CC−3−V)
【0099】
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
、および以下の式の化合物(頭字語:CC−3−V1)
【0100】
【化39】
[この文献は図面を表示できません]
を好ましくは10〜60重量%の量で含む混合物が更に好ましい。
【0101】
j)以下の化合物群から選択される、少なくとも1種類の式O−10の化合物および少なくとも1種類の式O−17の化合物を追加的に含む液晶媒体。
【0102】
【化40】
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本発明による媒体は、特に好ましくは、式O−10aおよび/または式O−10bの3環式化合物を、1種類以上の式O−17a〜O−17dの2環式化合物と組み合わせて含む。式O−17a〜O−17dの2環式化合物より選択される1種類以上の化合物と組み合わせて式O−10aおよび/またはO−10bの化合物の全割合は、好ましくは、5〜40%、非常に特に好ましくは、15〜35%である。
【0103】
非常に特に好ましい混合物は、化合物O−10aおよびO−17aを含む。
【0104】
【化41】
[この文献は図面を表示できません]
化合物O−10aおよびO−17aは、好ましくは、混合物全体を基礎として15〜35%、特に好ましくは15〜25%、特に好ましくは18〜22%の濃度において、混合物中に存在する。
【0105】
非常に特に好ましい混合物は、化合物O−10bおよびO−17aを含む。
【0106】
【化42】
[この文献は図面を表示できません]
化合物O−10bおよびO−17aは、好ましくは、混合物全体を基礎として15〜35%、特に好ましくは15〜25%、特に好ましくは18〜22%の濃度において、混合物中に存在する。
【0107】
非常に特に好ましい混合物は、以下の3種類の化合物を含む。
【0108】
【化43】
[この文献は図面を表示できません]
化合物O−10a、O−10bおよびO−17aは、好ましくは、混合物全体を基礎として15〜35%、特に好ましくは15〜25%、特に好ましくは18〜22%の濃度において、混合物中に存在する。
【0109】
好ましい混合物は、以下の化合物群から選択される少なくとも1種類の化合物を含む。
【0110】
【化44】
[この文献は図面を表示できません]
式中、RおよびRは、上で示される意味を有する。化合物O−6、O−7およびO−17において、好ましくは、Rは、それぞれ1〜6個または2〜6個のC原子を有するアルキルまたはアルケニルを表し、好ましくは、Rは、2〜6個のC原子を有するアルケニルを表す。式O−10の化合物において、Rは、好ましくは、それぞれ1〜6個または2〜6個のC原子を有するアルキルまたはアルケニルを表し、Rは、好ましくは、1〜6個のC原子を有するアルキルを表す。
【0111】
好ましい混合物は、式O−6a、O−6b、O−7a、O−7b、O−17e、O−17f、O−17gおよびO−17hの化合物群から選択される少なくとも1種類の化合物を含む。
【0112】
【化45】
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式中、alkylは1〜6個のC原子を有するアルキル基を表す。
【0113】
式O−6、O−7およびO−17e〜hの化合物は、好ましくは、1〜40重量%、特に2〜35重量%および非常に特に好ましくは2〜30重量%の量で本発明による混合物中に存在する。
【0114】
k)本発明による好ましい液晶媒体は、例えば、式N−1〜N−5の化合物などのテトラヒドロナフチルまたはナフチル単位を含有する1種類以上の物質を含む。
【0115】
【化46】
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式中、R1NおよびR2Nは、それぞれ互いに独立に、R2Aに示される意味を有し、好ましくは、直鎖状のアルキル、直鎖状のアルコキシまたは直鎖状のアルケニルを表し、および
およびZは、それぞれ互いに独立に、−C−、−CH=CH−、−(CH−、−(CHO−、−O(CH−、−CH=CHCHCH−、−CHCHCH=CH−、−CHO−、−OCH−、−COO−、−OCO−、−C−、−CF=CF−、−CF=CH−、−CH=CF−、−C≡C−、−CFO−、−OCF−、−CH−または単結合を表す。
【0116】
l)好ましい混合物は、式BCのジフルオロジベンゾクロマン化合物、式CRのクロマン化合物、式PH−1およびPH−2のフッ素化フェナントレン化合物ならびに式BF−1およびBF−2のフッ素化ジベンゾフラン化合物から成る群より選択される1種類以上の化合物を含む。
【0117】
【化47】
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式中、
B1、RB2、RCR1、RCR2、R、Rは、それぞれ互いに独立に、R2Aの意味を有し、cは0、1または2である。RおよびRは、好ましくは互いに独立に、それぞれ1または2〜6個のC原子を有するアルキル、アルコキシ、アルケニルまたはアルケニルオキシを表す。
【0118】
本発明による混合物は、好ましくは、式BC、CR、PH−1、PH−2および/またはBFの化合物を、3〜20重量%の量、特に3〜15重量%の量で含む。
【0119】
式BCおよびCRの特に好ましい化合物は、式BC−1〜BC−7およびCR−1〜CR−5の化合物である。
【0120】
【化48】
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【0121】
【化49】
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式中、
alkylおよびalkylは、それぞれ互いに独立に、1〜6個のC原子を有する直鎖状のアルキル基を表し、および
alkenylおよびalkenylは、それぞれ互いに独立に、2〜6個のC原子を有する直鎖状のアルケニル基を表す。
【0122】
式BC−2、BF−1および/またはBF−2の1種類、2種類または3種類の化合物を含む混合物が、非常に特に好ましい。
【0123】
m)好ましい混合物は、式Inの1種類以上のインダン化合物を含む。
【0124】
【化50】
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式中、
11、R12、R13は、それぞれ互いに独立に、1〜6個のC原子を有する直鎖状のアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキルまたはアルケニル基を表し、
12およびR13は、追加してハロゲン、好ましくはFを表し、
【0125】
【化51】
[この文献は図面を表示できません]
を表し、
iは、0、1または2を表す。
【0126】
式Inの好ましい化合物は、下に示される式In−1〜In−16の化合物である。
【0127】
【化52】
[この文献は図面を表示できません]
【0128】
【化53】
[この文献は図面を表示できません]
式In−1、In−2、In−3およびIn−4の化合物が特に好ましい。
【0129】
本発明による混合物において、式Inおよびサブ式In−1〜In−16の化合物は、好ましくは、5重量%以上、特に5〜30重量%、非常に特に好ましくは5〜25重量%の濃度で用いる。
【0130】
n)好ましい混合物は、式L−1〜L−11の1種類以上の化合物を追加的に含む。
【0131】
【化54】
[この文献は図面を表示できません]
【0132】
【化55】
[この文献は図面を表示できません]
式中、
R、RおよびRは、それぞれ互いに独立に、式IIAでR2Aに示される意味を有し、alkylは1〜6個のC原子を有するアルキル基を表す。sは1または2を表す。
【0133】
式L−1およびL−4、特にL−4の化合物が特に好ましい。
【0134】
式L−1〜L−11の化合物は、好ましくは、5〜50重量%、特に5〜40重量%、非常に特に好ましくは10〜40重量%の濃度で用いる。
【0135】
特に好ましい混合物の考え方を下に示す。(使用される頭字語は、表Aにおいて説明される。nおよびmは、それぞれ互いに独立に、1〜15、好ましくは1〜6を表す。)
本発明による混合物は、好ましくは、
・CPY−n−Om、特に、CPY−2−O2、CPY−3−O2および/またはCPY−5−O2を、混合物全体を基礎として、好ましくは5%より多く、特に10〜30%の濃度で、
および/または
・CY−n−Om、好ましくはCY−3−O2、CY−3−O4、CY−5−O2および/またはCY−5−O4を、混合物全体を基礎として、好ましくは5%より多く、特に15〜50%の濃度で、
および/または
・CCY−n−Om、好ましくは、CCY−4−O2、CCY−3−O2、CCY−3−O3、CCY−3−O1および/またはCCY−5−O2を、混合物全体を基礎として、好ましくは5%より多く、特に10〜30%の濃度で、
および/または
・CLY−n−Om、好ましくは、CLY−2−O4、CLY−3−O2および/またはCLY−3−O3を、混合物全体を基礎として、好ましくは5%より多く、特に10〜30%の濃度で、
および/または
・CK−n−F、好ましくは、CK−3−F、CK−4−Fおよび/またはCK−5−Fを、混合物全体を基礎として、好ましくは5%より多く、特に5〜25%で、
含む。
【0136】
更に、以下の混合の考え方を含む本発明による混合物が好ましい(nおよびmは、それぞれ互いに独立に、1〜6を表す。):
・CPY−n−OmおよびCY−n−Omを、混合物全体を基礎として、好ましくは、10〜80%の濃度で、
および/または
・CPY−n−OmおよびCK−n−Fを、混合物全体を基礎として、好ましくは、10〜70%の濃度で、
および/または
・Y−nO−Om、好ましくはY−4O−O4を、混合物全体を基礎として、特に2〜20%の濃度で、
および/または
・CPY−n−OmおよびPY−n−Om、好ましくはCPY−2−O2および/またはCPY−3−O2およびPY−3−O2を、混合物全体を基礎として好ましくは、10〜45%の濃度で、
および/または
・CPY−n−OmおよびCLY−n−Omを、混合物全体を基礎として好ましくは、10〜80%の濃度で、
および/または
・CCVC−n−V、好ましくはCCVC−3−Vを、混合物全体を基礎として好ましくは、2〜10%の濃度で、
および/または
・CCC−n−V、好ましくはCCC−2−Vおよび/またはCCC−3−Vを、混合物全体を基礎として好ましくは、2〜10%の濃度で、
および/または
・CC−V−Vを、混合物全体を基礎として好ましくは、5〜50%の濃度で
含む。
【0137】
好ましい実施形態において、本発明による媒体は、1種類以上の式IA〜IEの化合物に加えて、式T−20、T−21、IIA−26、IIA−28、IIA−33、IIA−39、IIA−50、IIA−51、IIB−16、BF−1、BF−2、V−10、O−6a、L−4およびCC−3−Vの化合物群から選択される少なくとも1種類の化合物を含む。
【0138】
本発明は、更に、以上および以下で記載される液晶媒体を誘電体として含有することを特徴とし、ECB、VA、PS−VA、PA−VA、IPS、PS−IPS、FFS、UB−FFSまたはPS−FFS効果を基礎としてアドレスするアクティブマトリクスを有する電気光学的ディスプレイに関する。
【0139】
本発明による液晶媒体は、好ましくは、−20℃以下〜70℃以上、特に好ましくは−30℃以下〜80℃以上、非常に特に好ましくは−40℃以下〜90℃以上のネマチック相を有する。
【0140】
本明細書において、表現「ネマチック相を有する」は、一方で、対応する温度における低温においてスメクチック相および結晶化が確認されず、他方で、ネマチック相から加熱しても依然として透明化が起きないことを意味する。低温における検討は対応する温度において流動粘度計中で行なわれ、電気光学的な使用に対応する層厚を有する試験用セル中において少なくとも100時間保存して確認する。対応する試験用セル中において−20℃の温度における保存安定性が1000時間以上の場合、媒体はこの温度において安定であるとする。−30℃および−40℃の温度において、対応する時間は、それぞれ500時間および250時間である。高温においては、毛細管中で従来法によって透明点を測定する。
【0141】
液晶混合物は、好ましくは、少なくとも60Kのネマチック相範囲と、20℃において最大で30mm・s−1の流動粘度ν20を有する。
【0142】
液晶混合物における複屈折率Δnの値は、一般に、0.07および0.16の間、好ましくは、0.08および0.13の間である。
【0143】
本発明による液晶混合物は、−0.5〜−8.0、特に−2.5〜−6.0のΔεを有し、ただしΔεは誘電異方性を表す。20℃における回転粘度γは、好ましくは、150mPa・s以下、特に120mPa・s以下である。
【0144】
本発明による液晶媒体は、閾電圧(V)について比較的低い値を有する。それらは、好ましくは1.7V〜3.0V、特に好ましくは2.5V以下、非常に特に好ましくは2.3V以下の範囲内である。
【0145】
本発明においては、用語「閾電圧」は、他に明示しない限り、フレデリックス閾値としても知られる容量閾値(V)に関する。
【0146】
加えて、本発明による液晶媒体は、液晶セル中において、電圧保持率に対して高い値を有する。
【0147】
一般に、低いアドレス電圧または閾電圧を有する液晶媒体は、より高いアドレス電圧または閾電圧を有するものよりも低い電圧保持率を示し、逆もそうである。
【0148】
本発明において、用語「誘電的に正の化合物」はΔε>1.5を有する化合物を表し、用語「誘電的に中性の化合物」は−1.5≦Δε≦1.5を有するものを表し、用語「誘電的に負の化合物」はΔε<−1.5を有するものを表す。本明細書において、化合物の誘電異方性は10%の化合物を液晶ホストに溶解して決定され、それぞれの場合で20μmの層厚でホメオトロピックおよびホモジニアス表面配向を有する少なくとも1つの試験用セル中で1kHzにおいて、結果として得られる混合物のキャパシタンスを決定する。測定電圧は典型的には0.5V〜1.0Vであるが、検討されるそれぞれの液晶混合物の容量閾値よりも常に低くする。
【0149】
本発明において示される全ての温度の値は℃である。
【0150】
本発明による混合物は、例えば、VAN、MVA、(S)−PVA、ASV、PSA(polymer sustained VA:ポリマー維持VA)およびPS−VA(polymer stabilized VA:ポリマー安定化VA)、SA−VA(surface alignment VA:表面配向VA)およびSS−VA(surface stabilized VA:表面安定化VA)などの全てのVA−TFT用途に適切である。それらは、更に、負のΔεを有するIPS(in−plane switching:面内スイッチング)およびFFS(fringe field switching:フリンジ場スイッチング)に適切である。
【0151】
本発明によるディスプレイにおけるネマチック液晶混合物は、一般に、それ自身、1種類以上の個々の化合物から成る2種類の成分AおよびBを含む。
【0152】
成分Aは著しい負の誘電異方性を有し、ネマチック相へ−0.5以下の誘電異方性を与える。1種類以上の式IA〜IEの化合物に加え、成分Aは、好ましくは、式IIA、IIBおよび/またはIICの化合物、更に、1種類以上の式O−17の化合物を含む。
【0153】
成分Aの割合は、好ましくは、45および100%の間、特に60および100%の間である。
【0154】
成分Aのためには、−0.8以下のΔεの値を有する1種類(またはそれ以上)の個々の化合物(1種類または複数種類)が好ましくは選択される。混合物全体における割合Aが小さくなるほど、この値をより負としなければならない。
【0155】
成分Bは明瞭なネマトゲン性、および、20℃において30mm・s−1以下、好ましくは25mm・s−1以下の流動粘度を有する。
【0156】
多数の適切な材料が文献より当業者に知られている。式O−17の化合物が特に好ましい。
【0157】
成分Bにおける特に好ましい個々の化合物は、20℃において18mm・s−1以下、好ましくは12mm・s−1以下の流動粘度を有する非常に低粘度のネマチック液晶である。
【0158】
成分Bはモノトロピック性またはエナンチオトロピック性のネマチックであり、スメクチック相を有さず、液晶混合物において非常に低い温度までスメクチック相の発生を防止することができる。例えば、高いネマトゲン性の各種材料を、それぞれの場合で、スメクチック液晶混合物に加える場合、達成されるスメクチック相の抑制の程度を通して、これらの材料のネマトゲン性を比較できる。
【0159】
また、混合物は、1.5以上のΔεの誘電異方性を有する化合物を含む成分Cを含んでも構わない。所謂これらの正の化合物は、一般に、混合物全体を基礎として20重量%以下の量で、負の誘電異方性の混合物中に存在する。
【0160】
本発明による混合物が、1.5以上のΔεの誘電異方性を有する1種類以上の化合物を含む場合、これらは、好ましくは、式P−1〜P−4の化合物群から選択される1種類状の化合物である。
【0161】
【化56】
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式中、
Rは、それぞれが1または2〜6個のC原子をそれぞれ有する直鎖状のアルキル、アルコキシまたはアルケニルを表し、
Xは、F、Cl、CF、OCF、OCHFCFまたはCCFCHFCF、好ましくはFまたはOCFを表す。
【0162】
式P−1〜P−4の化合物は、好ましくは、本発明による混合物において2〜15%の濃度、特に2〜10%の濃度で用いられる。
【0163】
以下の式の化合物が特に好ましく、好ましくは、本発明による混合物において2〜15%の量で用いられる。
【0164】
【化57】
[この文献は図面を表示できません]
加えて、また、これらの液晶相は18種類を超える成分、好ましくは18〜25種類の成分を含むことができる。
【0165】
1種類以上の式IA〜IEの化合物に加えて、これらの相は、好ましくは、4〜15種類、特に5〜12種類、特に好ましくは10種類未満の式IIA、IIBおよび/またはIICの化合物、および任意成分として1種類以上のO−17の化合物を含む。
【0166】
式IA〜IEの化合物および式IIA、IIBおよび/またはIICおよび任意成分としてO−17の化合物に加え、他の構成成分も、また、例えば、混合物全体の45%まで、しかし、好ましくは35%まで、特に10%までの量で存在してもよい。
【0167】
他の構成成分は、好ましくは、ネマチックまたはネマトゲン性の物質、特に、アゾキシベンゼン類、ベンジリデンアニリン類、ビフェニル類、ターフェニル類、安息香酸フェニルまたはシクロヘキシル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルまたはシクロヘキシル類、フェニルシクロヘキサン類、シクロヘキシルビフェニル類、シクロヘキシルシクロヘキサン類、シクロヘキシルナフタレン類、1,4−ビスシクロヘキシルビフェニル類またはシクロヘキシルピリミジン類、フェニルまたはシクロヘキシルジオキサン類、ハロゲン化されていてもよいスチルベン類、ベンジルフェニルエーテル類、トラン類および置換桂皮酸エステル類に分類される既知の物質より選択される。
【0168】
このタイプの液晶相の構成成分として適する最も重要な化合物は、式IVで特徴付けることができる。
【0169】
【化58】
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式中、LおよびEは、それぞれ、1,4−二置換ベンゼンおよびシクロヘキサン環、4,4’−二置換ビフェニル、フェニルシクロヘキサンおよびシクロへキシルシクロヘキサン構造、2,5−二置換ピリミジンおよび1,3−ジオキサン環、2,6−二置換ナフタレン、ジおよびテトラヒドロナフタレン、キナゾリンおよびテトラヒドロキナゾリンにより形成される群からの炭素またはヘテロ環式環構造を表し、
Gは、−CH=CH−、−N(O)=N−、−CH=CQ−、−CH=N(O)−、−C≡C−、−CH−CH−、−CO−O−、−CH−O−、−CO−S−、−CH−S−、−CH=N−、−COO−Phe−COO−、−CFO−、−CF=CF−、−OCF−、−OCH−、−(CH−、−(CHO−またはC−C単結合を表し、Qはハロゲン、好ましくは塩素、または、−CNを表し、および、R20およびR21は、それぞれ、18個までの、好ましくは8個までの炭素原子を有するアルキル、アルケニル、アルコキシ、アルコキシアルキルまたはアルコキシカルボニルオキシを表し、あるいは、これらの基の1つは、CN、NC、NO、NCS、CF、SF、OCF、F、ClまたはBrを表す。
【0170】
これらの化合物の殆どにおいて、R20およびR21は互いに異なっており、これらの基の一方は、通常、アルキルまたはアルコキシ基である。また、提案された置換基の他に変種も一般的である。多くのそのような物質またはそれらの混合物も商業的に入手できる。全てのこれらの物質は、文献より既知の方法によって調製できる。
【0171】
また、当業者には言うまでもなく、本発明によるVA、IPSまたはFFS混合物は、例えば、H、N、O、ClおよびFが対応する同位体で置き換えられた化合物も含んでも構わない。
【0172】
例えば、米国特許第6,861,107号明細書で開示される通りの重合性化合物、いわゆる反応性メソゲン(RM:reactive mesogen)を、混合物を基礎として好ましくは0.01〜5重量%、特に好ましくは0.2〜2重量%の濃度で、本発明による混合物に加えてもよい。また、これらの混合物は、例えば、米国特許第6,781,665号明細書に記載される通りの開始剤を含んでもよい。開始剤、例えば、BASF社製のIrganox−1076を、好ましくは、重合性化合物を含む混合物に0〜1%の量で加える。このタイプの混合物は、反応性メソゲンの重合が液晶混合物中において起こるよう意図されている所謂ポリマー安定化VAモード(PS−VA:polymer−stabilised VA)またはPSA(polymer sustained VA:ポリマー維持VA)用に使用できる。このための前提条件は、液晶混合物が、それ自身で重合性成分を含んでいないことである。
【0173】
好ましい本発明の実施形態において、重合性化合物は、式Mの化合物から選択される。
【0174】
【化59】
[この文献は図面を表示できません]
式中、各基は以下の意味を有する:
MaおよびRMbは、それぞれ互いに独立に、P、P−Sp−、H、ハロゲン、SF、NO、アルキル、アルケニルまたはアルキニル基を表し、ただし少なくとも基RMaおよびRMbの一方は、好ましくは、基PまたはP−Sp−を表すか含有し、
Pは、重合性基を表し、
Spは、スペーサー基または単結合を表し、
M1およびAM2は、それぞれ互いに独立に、芳香族、ヘテロ芳香族、脂環式またはヘテロ環式基(これらは、好ましくは、4〜25個の環原子、好ましくは、C原子を有し、該基は、また、縮合環を包含するか含有してもよく、該基はLで単置換または多置換されていてもよい。)を表し、
Lは、P、P−Sp−、OH、CHOH、F、Cl、Br、I、−CN、−NO、−NCO、−NCS、−OCN、−SCN、−C(=O)N(R、−C(=O)Y、−C(=O)R、−N(R、置換されていてもよいシリル、6〜20個のC原子を有する置換されていてもよいアリール、または、1〜25個のC原子を有する直鎖状または分岐状のアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシまたはアルコキシカルボニルオキシ(ただし加えて、これらの基において1個以上のH原子は、F、Cl、PまたはP−Sp−で置き換えられていてもよい。)、好ましくはP、P−Sp−、H、OH、CHOH、ハロゲン、SF、NO、アルキル、アルケニルまたはアルキニル基を表し、
は、ハロゲンを表し、
M1は、−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−OCO−、−O−CO−O−、−OCH−、−CHO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−(CHn1−、−CFCH−、−CHCF−、−(CFn1−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−CH=CH−、−COO−、−OCO−CH=CH−、CR00または単結合を表し、
およびR00は、それぞれ互いに独立に、H、または、1〜12個のC原子を有するアルキルを表し、
は、P、P−Sp−、H、ハロゲン、1〜25個のC原子を有する直鎖状、分岐状または環状のアルキル(ただし加えて、1個以上の隣接していないCH基は、Oおよび/またはS原子が互いに直接連結しないようにして、−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−で置き換えられていてもよく、ただし加えて、1個以上のH原子は、F、Cl、PまたはP−Sp−で置き換えられていてもよい。)、6〜40個のC原子を有する置換されていてもよいアリールまたはアリールオキシ基、または、2〜40個のC原子を有する置換されていてもよいヘテロアリールまたはヘテロアリールオキシ基を表し、
m1は、0、1、2、3または4を表し、および
n1は、1、2、3または4を表し、
ただし、基RMa、RMbおよび存在する置換基Lからの少なくとも1個、好ましくは1個、2個または3個、特に好ましくは1個または2個は、基PまたはP−Sp−を表すか、基PまたはP−Sp−の少なくとも一方を含有する。
【0175】
式Mの特に好ましい化合物は、
MaおよびRMbが、それぞれ互いに独立に、P、P−Sp−、H、F、Cl、Br、I、−CN、−NO、−NCO、−NCS、−OCN、−SCN、SF、または、1〜25個のC原子を有する直鎖状または分岐状のアルキル(ただし加えて、1個以上の隣接していないCH基は、Oおよび/またはS原子が互いに直接連結しないようにして、それぞれ互いに独立に、−C(R)=C(R00)−、−C≡C−、−N(R00)−、−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−で置き換えられていてもよく、ただし加えて、1個以上のH原子は、F、Cl、Br、I、CN、PまたはP−Sp−で置き換えられていてもよい。)を表し、ただし、基RMaおよびRMbの少なくとも一方は、好ましくは、基PまたはP−Sp−を表すか含み、
M1およびAM2は、それぞれ互いに独立に、1,4−フェニレン、ナフタレン−1,4−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、フェナントレン−2,7−ジイル、アントラセン−2,7−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、クマリン、フラボン(ただし加えて、これらの基における1個以上のCH基はNで置き換えられていてもよい。)、シクロヘキサン−1,4−ジイル(ただし加えて、1個以上の隣接していないCH基は、Oおよび/またはSで置き換えられていてもよい。)、1,4−シクロヘキセニレン、ビシクロ[1.1.1]ペンタン−1,3−ジイル、ビシクロ[2.2.2]オクタン−1,4−ジイル、スピロ[3.3]ヘプタン−2,6−ジイル、ピペリジン−1,4−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、インダン−2,5−ジイルまたはオクタヒドロ−4,7−メタノインダン−2,5−ジイルを表し、ただし、これらの全ての基は無置換でもLで一置換または多置換されていてもよく、
Lは、P、P−Sp−、OH、CHOH、F、Cl、Br、I、−CN、−NO、−NCO、−NCS、−OCN、−SCN、−C(=O)N(R、−C(=O)Y、−C(=O)R、−N(R、置換されていてもよいシリル、6〜20個のC原子を有する置換されていてもよいアリール、または、1〜25個のC原子を有する直鎖状または分岐状のアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシまたはアルコキシカルボニルオキシ(ただし加えて、これらの基において1個以上のH原子は、F、Cl、PまたはP−Sp−で置き換えられていてもよい。)を表し、
Pは、重合性基を表し、
は、ハロゲンを表し、
は、P、P−Sp−、H、ハロゲン、1〜25個のC原子を有する直鎖状、分岐状または環状のアルキル(ただし加えて、1個以上の隣接していないCH基は、Oおよび/またはS原子が互いに直接連結しないようにして、−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−で置き換えられていてもよく、ただし加えて、1個以上のH原子は、F、Cl、PまたはP−Sp−で置き換えられていてもよい。)、6〜40個のC原子を有する置換されていてもよいアリールまたはアリールオキシ基、または、2〜40個のC原子を有する置換されていてもよいヘテロアリールまたはヘテロアリールオキシ基を表す
ものである。
【0176】
MaおよびRMbの一方または両方がPまたはP−Sp−を表す、式Mの化合物が非常に特に好ましい。
【0177】
本発明による液晶媒体およびPS−VAディスプレイまたはPSAディスプレイにおける使用に適切で好ましいRMまたはモノマーまたはコモノマーは、例えば、以下の式から選択される。
【0178】
【化60】
[この文献は図面を表示できません]
【0179】
【化61】
[この文献は図面を表示できません]
【0180】
【化62】
[この文献は図面を表示できません]
【0181】
【化63】
[この文献は図面を表示できません]
【0182】
【化64】
[この文献は図面を表示できません]
【0183】
【化65】
[この文献は図面を表示できません]
式中、各基は以下の意味を有する:
、PおよびPは、それぞれ互いに独立に、重合性基(好ましくは、Pに対して、上および下で示される意味の1つを有する。)、特に好ましくは、アクリレート、メタクリレート、フルオロアクリレート、オキセタン、ビニルオキシまたはエポキシド基を表し、
Sp、SpおよびSpは、それぞれ互いに独立に、単結合または、好ましくはSpに対して上および下で示される意味の1つを有するスペーサー基を表し、特に好ましくは、−(CHp1−、−(CHp1−O−、−(CHp1−CO−O−、または−(CHp1−O−CO−O−を表し、式中、p1は1〜12の整数であり、ただし後の方に述べた基において、隣接する環への結合は、O原子を介して生じ、
ただし加えて、存在する基P−Sp−、P−Sp−およびP−Sp−の少なくとも1つがRaaを表さないことを条件として、1個以上の基P−Sp−、P−Sp−およびP−Sp−はRaaを表してよく、
aaは、H、F、Cl、CN、または、1〜25個のC原子を有する直鎖状または分岐状のアルキル(ただし加えて、1個以上の隣接していないCH基は、Oおよび/またはS原子が互いに直接連結しないようにして、それぞれ互いに独立に、C(R)=C(R00)−、−C≡C−、−N(R)−、−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−O−CO−O−で置き換えられていてもよく、ただし加えて、1個以上のH原子は、F、Cl、CNまたはP−Sp−で置き換えられていてもよい。)、特に好ましくは、直鎖状または分岐状で一フッ素化または多フッ素化されていてもよく1〜12個のC原子を有するアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニルまたはアルキルカルボニルオキシ(ただし、アルケニルおよびアルキニル基は少なくとも2個のC原子を有し、分岐状の基は少なくとも3個のC原子を有する。)を表し、
、R00は、それぞれ互いに独立に、それぞれの出現において同一または異なって、Hまたは1〜12個のC原子を有するアルキルを表し、
およびRは、それぞれ互いに独立に、H、F、CHまたはCFを表し、
、XおよびXは、それぞれ互いに独立に、−CO−O−、−O−CO−または単結合を表し、
は、−O−、−CO−、−C(R)−または−CFCF−を表し、
およびZは、それぞれ互いに独立に、−CO−O−、−O−CO−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−または−(CH−を表し、ただし、nは、2、3または4であり、
Lは、それぞれの出現において同一または異なって、F、Cl、CN、SCN、SFまたは、直鎖状または分岐状で一フッ素化または多フッ素化されていてもよく1〜12個のC原子を有するアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシまたはアルコキシカルボニルオキシ、好ましくは、Fを表し、
L’およびL”は、それぞれ互いに独立に、H、FまたはClを表し、
rは、0、1、2、3または4を表し、
sは、0、1、2または3を表し、
tは、0、1または2を表し、および
xは、0または1を表す。
【0184】
式M1〜M36の化合物において、
【0185】
【化66】
[この文献は図面を表示できません]
ただし、Lは、それぞれの出現において同一または異なって、上の意味の1つを有し、好ましくは、F、Cl、CN、NO、CH、C、C(CH、CH(CH、CHCH(CH)C、OCH、OC、COCH、COC、COOCH、COOC、CF、OCF、OCHF、OCまたはP−Sp−、特に好ましくは、F、Cl、CN、CH、C、OCH、COCH、OCFまたはP−Sp−、非常に特に好ましくは、F、Cl、CH、OCH、COCHまたはOCF、特に、FまたはCHを表す。
【0186】
好適な重合性化合物は、例えば表Dに列記される。
【0187】
本出願に従う液晶媒体は、好ましくは、総量の0.1〜10%、好ましくは0.2〜4.0%、特に好ましくは0.2〜2.0%の重合性化合物を含む。
【0188】
式Mおよび式RM−1〜RM94の重合性化合物が特に好ましい。
【0189】
本発明による混合物は、更に、例えば、安定剤、抗酸化剤、UV吸収剤、ナノ粒子、ミクロ粒子などの従来の添加剤を含んでよい。
【0190】
本発明による液晶ディスプレイの構造は、例えば、欧州特許出願公開第0 240 379号公報に記載される通りの通常の構成に対応する。
【0191】
以下の例は本発明を限定することなく、本発明を説明することを意図する。上および下で、パーセントのデータは、重量パーセントを表し、全ての温度はセルシウス度で示される。
【0192】
本特許出願を通して、1,4−シクロへキシレン環および1,4−フェニレン環を以下の通り表記する。
【0193】
【化67】
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シクロヘキシレン環は、トランス−1,4−シクロヘキシレン環である。
【0194】
本特許出願全体および実施例において、液晶化合物の構造は頭字語によって示される。
【0195】
他に示されない限り、化学式の変換は、表1〜3に従って実施される。全ての基C2n+1、C2m+1およびCm’2m’+1またはC2nおよびC2mは、それぞれ、n、m、m’またはz個のC原子を有する直鎖状のアルキル基またはアルキレン基である。n、m、m’およびzは、それぞれ互いに独立に、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11または12、好ましくは1、2、3、4、5または6を表す。表1において、それぞれの化合物の環要素を略号とし、表2において、架橋要素を掲載し、表3において、化合物の左または右側鎖についての記号の意味を示す。
【0196】
【表1】
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【0197】
【表2】
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【0198】
【表3】
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【0199】
【表4】
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式IA〜IEの1種類以上の化合物に加えて、本発明による混合物は、好ましくは、下に示す表Aより選択される1種類以上の化合物を含む。
【0200】
<表A>
以下の略称を使用する:
(n、m、m’、z:それぞれ互いに独立に、1、2、3、4、5または6;(O)C2m+1はOC2m+1またはC2m+1を意味する)。
【0201】
【表5】
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【0202】
【表6】
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【0203】
【表7】
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【0204】
【表8】
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【0205】
【表9】
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【0206】
【表10】
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【0207】
【表11】
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【0208】
【表12】
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【0209】
【表13】
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【0210】
【表14】
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【0211】
【表15】
[この文献は図面を表示できません]
【0212】
【表16】
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【0213】
【表17】
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【0214】
【表18】
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【0215】
【表19】
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【0216】
【表20】
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【0217】
【表21】
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本発明によって使用できる液晶混合物は、それ自体従来の様式で調製される。一般に、より少量で使用される成分の所望の量を、主要な組成を構成する成分中で、有利には昇温して溶解する。また、有機溶媒、例えば、アセトン、クロロホルムまたはメタノール中の成分の溶液を混合し、完全に混合後に、例えば、蒸留によって溶媒を再び除去することも可能である。
【0218】
適切な添加剤を利用することで、本発明による液晶相を、例えば、これまで開示されてきたECB、VAN、IPS、GHまたはASM−VA LCDディスプレイの任意のタイプにおいて液晶相を用いることができるように改変できる。
【0219】
また、誘電体は、例えば、UV吸収剤、抗酸化剤、ナノ粒子およびフリーラジカル補足剤などの当業者に既知で文献に記載される更なる添加剤を含んでもよい。例えば、0〜15%の多色性色素、例えば、フェノールおよびHALS(hindered amine light stabilizer:ヒンダードアミン光安定剤;例えば、Tinuvin 77(セバシン酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)))などの安定化剤またはキラルドーパントを加えることができる。本発明による混合物に適切な安定剤は、特に、表Bに列記されるものである。
【0220】
例えば、0〜15%の多色性色素、更に、導電性塩、好ましくは、4−ヘキソキシ安息香酸エチルジメチルドデシルアンモニウム、テトラフェニルボラン酸テトラブチルアンモニウムまたはクラウンエーテル類の錯塩(例えば、Hallerら、Mol.Cryst.Liq.Cryst.24巻、249〜258頁(1973年)参照)を、導電性を改良するために添加することができ、または、誘電異方性、粘度および/またはネマチック相の配向を改変するための物質を加えることもできる。このタイプの物質は、例えば、ドイツ国特許出願公開第22 09 127、22 40 864、23 21 632、23 38 281、24 50 088、26 37 430および28 53 728号公報に記載されている。
【0221】
<表B>
表Bに、本発明による混合物に添加できる可能なドーパントを示す。混合物がドーパントを含む場合、0.01〜4重量%、好ましくは0.01〜3重量%の量で添加する。
【0222】
【表22】
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<表C>
例えば、0〜10重量%、好ましくは0.001〜5重量%、特に0.001〜1重量%の量で本発明による混合物に添加できる安定剤を下に示す。
【0223】
【表23】
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【0224】
【表24】
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【0225】
【表25】
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【0226】
【表26】
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【0227】
【表27】
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【0228】
【表28】
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【0229】
【表29】
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<表D>
表Dに、本発明によるLC媒体における反応性メソゲン化合物として好ましく使用される例示的化合物を示す。本発明による混合物が、1種類以上の反応性化合物を含む場合、好ましくは、0.01〜5重量%の量で用いられる。重合のために、開始剤または2種以上の開始剤の混合物を加えることが必要な場合もある。開始剤または開始剤の混合物は、好ましくは、混合物を基礎として0.001〜2重量%の量で加えられる。適切な開始剤は、例えば、Irgacure(BASF)またはIrganox(BASF)である。
【0230】
【表30】
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【0231】
【表31】
[この文献は図面を表示できません]
【0232】
【表32】
[この文献は図面を表示できません]
【0233】
【表33】
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【0234】
【表34】
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【0235】
【表35】
[この文献は図面を表示できません]
【0236】
【表36】
[この文献は図面を表示できません]
【0237】
【表37】
[この文献は図面を表示できません]
【0238】
【表38】
[この文献は図面を表示できません]
【0239】
【表39】
[この文献は図面を表示できません]
【0240】
【表40】
[この文献は図面を表示できません]
【0241】
【表41】
[この文献は図面を表示できません]
好ましい実施形態において、本発明による混合物は、好ましくは式RM−1〜RM−99の重合性化合物から選択される、1種類以上の重合性化合物を含む。このタイプの媒体は、PS−VA、PS−FFSおよびPS−IPS用途に、特に適している。表Dに示される反応性メソゲンの中で、RM−1、RM−2、RM−3、RM−4、RM−5、RM−11、RM−15、RM−17、RM−35、RM−41、RM−44、RM−64、RM−83、RM−95およびRM−98が、特に好ましい。
【実施例】
【0242】
以下の例は、本発明を制限することなく説明することを意図する。例において、m.p.は融点を摂氏度で表し、Cは液晶物質の透明点を摂氏度で表し;沸点はb.p.で表される。更に:Cは結晶固体状態を表し、Sはスメクチック相を表し(添字は相のタイプを表し)、Nはネマチック状態を表し、Chはコレステリック相を表し、Iは等方相を表し、Tgはガラス転移点を表す。2つの記号の間の数字は、転移温度を摂氏度で示す。
【0243】
式IA〜IEの化合物の光学的異方性Δnを決定するために使用されるホスト混合物は、商業的に入手可能な混合物ZLI−4792(メルク社)である。誘電異方性Δεは、入手可能な混合物ZLI−2857を使用して決定する。検討されるべき化合物の物理的データは、検討されるべき化合物を添加し、用いられる化合物を100%に外挿した後におけるホスト混合物の誘電定数の変化より得られる。溶解性にもよるが、一般に、検討されるべき化合物の10%をホスト混合物に溶解する。
【0244】
他に示されない限り、部またはパーセントのデータは、重量部または重量パーセントを表す。
【0245】
上および下において、
は、20℃における容量閾電圧[V]を表し、
は、20℃および589nmにおける異常屈折率を表し、
は、20℃および589nmにおける通常屈折率を表し、
Δnは、20℃および589nmにおける光学的異方性を表し、
εは、20℃および1kHzにおけるダイレクターに垂直な誘電率を表し、
εは、20℃および1kHzにおけるダイレクターに平行な誘電率を表し、
Δεは、20℃および1kHzにおける誘電異方性を表し、
cl.p.,T(N,I)は、透明点[℃]を表し、
γは、磁場における回転法によって決定される、20℃で測定される回転粘度[mPa・s]を表し、
は、20℃における「スプレイ(splay)」変形に対する弾性定数[pN]を表し、
は、20℃における「ツイスト(twist)」変形に対する弾性定数[pN]を表し、
は、20℃における「ベンド(bend)」変形に対する弾性定数[pN]を表し、
LTSは、試験セルにおいて決定される低温安定性(ネマチック相)を表す。
【0246】
他に明確に記載されていなければ、例えば、融点T(C,N)、スメクチック相(S)からネマチック相(N)への転移点T(S,N)および透明点T(N,I)など、本出願において示される、全ての温度の値は、摂氏度(℃)で示される。M.p.は、融点を表し、cl.p.は透明点である。更に、Tg=ガラス状態、C=結晶状態、N=ネマチック相、S=スメクチック相およびI=等方相である。これらの記号の間の数字は、転移温度を示す。
【0247】
本発明においては、用語「閾電圧」は、他に明示しない限り、フレデリックス閾値としても知られる容量閾値(V)に関する。実施例において、一般的で通常なように、光閾値は、10%相対コントラスト(V10)についても示される。
【0248】
容量閾電圧の測定に使用されるディスプレイは、20μmの間隔で離れている2枚の平坦で平行なガラス製外板から成り、それぞれの外板は内側に電極層および最上部にポリイミド配向層を有しており、このポリイミド配向層は、液晶分子のホメオトロピックエッジ配向を生じる。
【0249】
チルト角の測定に使用されるディスプレイは、4μmの間隔で離れている2枚の平坦で平行なガラス製外板から成り、それぞれの外板は内側に電極層および最上部にポリイミド配向層を有しており、2つのポリイミド層は、互いにアンチパラレルにラビングされ液晶分子のホメオトロピックエッジ配向を生じる。
【0250】
重合性化合物を、ディスプレイに印加される電圧(通常、10V〜30V交流、1kHz)とともに、所定の強度のUVA光(通常365nm)で予め定めた時間照射することによって、ディスプレイまたは試験セル中で重合する。実施例においては、他に記載されなければ、50mW/cm水銀灯を使用し、その強度は、365nmのバンドパスフィルターで調整された、標準のUVメーター(型式Ushio UNIメーター)を用いて測定する。
【0251】
チルト角は回転結晶試験(Autronic Melchers TBA−105)により測定される。低い値(すなわち、角度90°からの大きな偏り)は、本明細書において大きなチルトに該当する。
【0252】
VHR値は次の通り測定する:0.3%の重合性モノマー化合物をLCホスト混合物に添加し、結果として生じる混合物をTN−VHR試験セル(90°でラビング、TNポリイミド配向層、層厚dは約6μm)に導入する。2時間のUV曝露(日照試験)の前後において、100℃で5分後に、1V、60Hz、64μ秒パルスにてHR値を決定する(測定装置:Autronic−Melchers VHRM−105)。
【0253】
「LTS(low−temperature stability)」とも呼ばれる、低温安定性、即ち、低温において、個々の成分が自発的に結晶化し析出することに対するLC混合物の安定性を検討するために、1gのLC/RM混合物を含有するボトルを−10℃において保管所に置き、混合物が結晶化し析出していないかを、定期的に確認する。
【0254】
所謂「HTP(「helical twisting power」、らせんツイスト能)」は、LC媒体中における光学活性またはキラル物質のらせんツイストする能力(μm)を表す。他に示さない限り、20℃の温度において、商業的に入手可能なネマチックLCホスト混合物MLD−6260(メルク社)中においてHTPを測定する。
【0255】
他に明言しない限り、本出願における全ての濃度は、重量パーセントにおいて示され、溶媒を除いた全ての固体または液晶成分を含む、対応する混合物全体に関する。全ての物理的特性は、「メルク液晶、液晶の物理的特性」1997年11月刊、ドイツ国メルク社に記載される通りに決定され、他に明らかに示さない限り、20℃の温度を適用する。
【0256】
以下の負の誘電異方性を有する混合物例は、特に少なくとも1つのプラナー配向層を有する液晶ディスプレイ、例えばIPSおよびFFSディスプレイ、特にUB−FFS(=ウルトラブライトFFS)など、およびVAディスプレイに適する。
【0257】
以下の混合物例は、安定剤、例えばTinuvin770(=ビス(2,2,6,6−テトラエチル−4−ピペリジル)セバケート)を、好ましくは0〜1%の量で追加的に含んでよい。
【0258】
<混合物例>
【0259】
【表42】
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【0260】
【表43】
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【0261】
【表44】
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【0262】
【表45】
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【0263】
【表46】
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【0264】
【表47】
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【0265】
【表48】
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【0266】
【表49】
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【0267】
【表50】
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【0268】
【表51】
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【0269】
【表52】
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【0270】
【表53】
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【0271】
【表54】
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【0272】
【表55】
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【0273】
【表56】
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【0274】
【表57】
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【0275】
【表58】
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【0276】
【表59】
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【0277】
【表60】
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【0278】
【表61】
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【0279】
【表62】
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【0280】
【表63】
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【0281】
【表64】
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【0282】
【表65】
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【0283】
【表66】
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【0284】
【表67】
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【0285】
【表68】
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【0286】
【表69】
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【0287】
【表70】
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【0288】
【表71】
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【0289】
【表72】
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【0290】
【表73】
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【0291】
【表74】
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【0292】
【表75】
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【0293】
【表76】
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【0294】
【表77】
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【0295】
【表78】
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【0296】
【表79】
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【0297】
【表80】
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【0298】
【表81】
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【0299】
【表82】
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【0300】
【表83】
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【0301】
【表84】
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【0302】
【表85】
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【0303】
【表86】
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【0304】
【表87】
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【0305】
【表88】
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【0306】
【表89】
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【0307】
【表90】
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【0308】
【表91】
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【0309】
【表92】
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【0310】
【表93】
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【0311】
【表94】
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【0312】
【表95】
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【0313】
【表96】
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【0314】
【表97】
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【0315】
【表98】
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【0316】
【表99】
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【0317】
【表100】
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【0318】
【表101】
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【0319】
【表102】
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【0320】
【表103】
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【0321】
【表104】
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【0322】
【表105】
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【0323】
【表106】
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【0324】
【表107】
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【0325】
【表108】
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【0326】
【表109】
[この文献は図面を表示できません]
【0327】
【表110】
[この文献は図面を表示できません]
【0328】
【表111】
[この文献は図面を表示できません]
【0329】
【表112】
[この文献は図面を表示できません]
【0330】
【表113】
[この文献は図面を表示できません]
【0331】
【表114】
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<例M74>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.7%の例M1による混合物を0.3%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0332】
【化68】
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<例M75>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.75%の例M1による混合物を0.25%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0333】
【化69】
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<例M76>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.8%の例M1による混合物を0.2%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0334】
【化70】
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<例M77>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.75%の例M5による混合物を0.25%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0335】
【化71】
[この文献は図面を表示できません]

<例M78>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.75%の例M11による混合物を0.25%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0336】
【化72】
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<例M79>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.75%の例M17による混合物を0.25%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0337】
【化73】
[この文献は図面を表示できません]

<例M80>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.8%の例M18による混合物を0.2%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0338】
【化74】
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<例M81>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.8%の例M19による混合物を0.2%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0339】
【化75】
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<例M82>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.75%の例M20による混合物を0.25%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0340】
【化76】
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<例M83>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.7%の例M21による混合物を0.3%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0341】
【化77】
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<例M84>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.7%の例M2による混合物を0.3%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0342】
【化78】
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<例M85>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.75%の例M2による混合物を0.25%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0343】
【化79】
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<例M86>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.7%の例M2による混合物を0.3%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0344】
【化80】
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<例M87>
PS−VA混合物の調製のため、例M2による混合物を以下の式の重合性化合物RM−1と混合する。
【0345】
【化81】
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<例M88>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.75%の例M2による混合物を0.25%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0346】
【化82】
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<例M89>
PS−VA混合物の調製のため、例M2による混合物を以下の式の重合性化合物RM−88と混合する。
【0347】
【化83】
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<例M90>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.75%の例M3による混合物を0.25%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0348】
【化84】
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<例M91>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.8%の例M3による混合物を0.2%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0349】
【化85】
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<例M92>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.7%の例M3による混合物を0.3%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0350】
【化86】
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<例M93>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.7%の例M3による混合物を0.3%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0351】
【化87】
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<例M94>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.7%の例M3による混合物を0.3%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0352】
【化88】
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<例M95>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.7%の例M3による混合物を0.3%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0353】
【化89】
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<例M96>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.7%の例M4による混合物を0.3%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0354】
【化90】
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<例M97>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.75%の例M4による混合物を0.25%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0355】
【化91】
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<例M98>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.75%の例M4による混合物を0.25%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0356】
【化92】
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<例M99>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.7%の例M4による混合物を0.3%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0357】
【化93】
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<例M100>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.75%の例M5による混合物を0.25%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0358】
【化94】
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<例M101>
PS−VA混合物の調製のため、例M6による混合物を以下の式の重合性化合物RM−1と混合する。
【0359】
【化95】
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<例M102>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.7%の例M6による混合物を0.3%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0360】
【化96】
[この文献は図面を表示できません]
<例M103>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.75%の例M8による混合物を0.25%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0361】
【化97】
[この文献は図面を表示できません]

<例M104>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.8%の例M8による混合物を0.2%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0362】
【化98】
[この文献は図面を表示できません]
<例M105>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.75%の例M9による混合物を0.25%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0363】
【化99】
[この文献は図面を表示できません]
<例M106>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.75%の例M10による混合物を0.25%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0364】
【化100】
[この文献は図面を表示できません]
<例M107>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.75%の例M12による混合物を0.25%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0365】
【化101】
[この文献は図面を表示できません]

<例M108>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.75%の例M12による混合物を0.25%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0366】
【化102】
[この文献は図面を表示できません]
<例M109>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.7%の例M61による混合物を0.3%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0367】
【化103】
[この文献は図面を表示できません]

<例M110>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.75%の例M64による混合物を0.25%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0368】
【化104】
[この文献は図面を表示できません]

<例M111>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.8%の例M68による混合物を0.2%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0369】
【化105】
[この文献は図面を表示できません]

<例M112>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.75%の例M68による混合物を0.25%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0370】
【化106】
[この文献は図面を表示できません]
<例M113>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.75%の例M69による混合物を0.25%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0371】
【化107】
[この文献は図面を表示できません]

<例M114>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.75%の例M70による混合物を0.25%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0372】
【化108】
[この文献は図面を表示できません]

<例M115>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.75%の例M72による混合物を0.25%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0373】
【化109】
[この文献は図面を表示できません]
<例M116>
PS−VA混合物を調製するために、99.75%の例M71による混合物を0.25%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0374】
【化110】
[この文献は図面を表示できません]

<例M117>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.75%の例M72による混合物を0.25%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0375】
【化111】
[この文献は図面を表示できません]
<例M118>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.75%の例M72による混合物を0.25%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0376】
【化112】
[この文献は図面を表示できません]
<例M119>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.75%の例M73による混合物を0.25%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0377】
【化113】
[この文献は図面を表示できません]
<例M120>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.7%の例M64による混合物を0.3%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0378】
【化114】
[この文献は図面を表示できません]
<例M121>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.7%の例M64による混合物を0.3%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0379】
【化115】
[この文献は図面を表示できません]
<例M122>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.7%の例M22による混合物を0.3%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0380】
【化116】
[この文献は図面を表示できません]
<例M123>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.7%の例M27による混合物を0.3%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0381】
【化117】
[この文献は図面を表示できません]
<例M124>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.7%の例M29による混合物を0.3%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0382】
【化118】
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重合性化合物(反応性メソゲン)を含む本発明による混合物は、より高い重合速度を示し、同時に、安定したチルト角を示す。
【0383】
<例M125>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.75%の例M1による混合物を0.25%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0384】
【化119】
[この文献は図面を表示できません]
<例M126>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.75%の例M1による混合物を0.25%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0385】
【化120】
[この文献は図面を表示できません]
<例M127>
例M1による混合物に、50ppmの以下の式の化合物を添加する。
【0386】
【化121】
[この文献は図面を表示できません]
<例M128>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.75%の例M70による混合物を0.25%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0387】
【化122】
[この文献は図面を表示できません]
<例M129>
例えば、PS−VA、PS−IPSまたはPS−FFSディスプレイ用のPS(polymer stabilised:ポリマー安定化)混合物を調製するために、99.7%の例M70による混合物を0.3%の以下の式の重合性化合物と混合する。
【0388】
【化123】
[この文献は図面を表示できません]

<例M130>
例M70による混合物に、50ppmの以下の式の化合物を添加する。
【0389】
【化124】
[この文献は図面を表示できません]