(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記基材の前記背面から前記正面方向における前記少なくとも1つの窪みの深さは、前記基材の前記上面側よりも前記底面側で大きい、請求項1から4のいずれかに記載の発光装置。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、発明の実施形態について適宜図面を参照して説明する。但し、以下に説明する発光装置は、本発明の技術思想を具体化するためのものであって、特定的な記載がない限り、本発明を以下のものに限定しない。また、一つの実施形態において説明する内容は、他の実施形態及び変形例にも適用可能である。さらに、図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため、誇張していることがある。
【0009】
<実施形態1>
本発明の実施形態に係る発光装置1000を
図1Aから
図8Bに基づいて説明する。発光装置1000は、基板10と、少なくとも1つの発光素子20と、第1反射部材40と、を備える。基板10は、基材11と、第1配線12と、第2配線13と、第3配線14と、ビア15と、を備える。基材11は、長手方向である第1方向と短手方向である第2方向に延長する正面111と、正面の反対側に位置する背面112と、正面111と隣接し正面111と直交する底面113と、底面113の反対側に位置する上面114と、を有する。基材11は、更に少なくとも1つの窪み16を有する。第1配線12は、基材11の正面111に配置される。第2配線13は、基材11の背面112に配置される。発光素子20は、第1配線12と電気的に接続され、第1配線12上に載置される。第1反射部材40は、発光素子20の側面202及び基板の正面111を被覆する。少なくとも1つの窪みは、背面112と底面113とに開口する。第3配線14は、窪みの内壁を被覆し第2配線と電気的に接続される。ビア15は、第1配線12、第2配線13及び第3配線14と接する。ビア15は、第1配線12、第2配線13及び第3配線14を電気的に接続する。また、ビア15は、基材11の正面111から背面112を貫通している。尚、本明細書において直交とは、90±3°を意味する。
【0010】
ビア15は、第1配線12、第2配線13及び第3配線14と接している。これにより、発光素子からの熱が第1配線12からビア15を介して第2配線13及び/又は第3配線14に伝わることができるので、発光装置1000の放熱性を向上させることができる。ビア15が、第2配線13及び第3配線14と接している場合には、
図3に示すように、背面視においてビア15が第2配線13及び第3配線14と重なる。尚、基板が複数のビアを備えている場合には、複数のビアの全てが第1配線、第2配線及び第3配線と接していてもよく、複数のビアの全てが第1配線、第2配線及び第3配線と接していていなくてもよい。例えば、基板が複数のビアを備えている場合には、一方のビアが第1配線、第2配線及び第3配線と接し、他方のビアが第1配線、第2配線と接し、第3配線から離間していてもよい。複数のビアの内で一部のビアが第1配線、第2配線及び第3配線と接していることで、発光装置の放熱性を向上させることができる。ビア15は、背面視において円形状であることが好ましい。このようにすることで、ドリル等により容易に形成することができる。ビア15が、背面視において円形状である場合には、ビアの直径は100μm以上150μm以下であることが好ましい。ビアの直径が100μm以上であることで発光装置の放熱性が向上し、ビアの直径が150μm以下であることで基板の強度低下が低減される。本明細書において、円形状とは真円のみならず、これに近い形(例えば、楕円形状や四角形の四隅が大きく円弧状に面取りされたような形状であっても良い)を含むものである。背面視において、ビアと第2配線13とが重なる面積が、ビアと第3配線14とが重なる面積よりも大きいことが好ましい。このようにすることで、ビアの体積を大きくすることができるので、発光装置の放熱性が向上する。また、ビアはY方向において基板の中央に位置することが好ましい。このようにすることで、Y方向におけるビアの端部から基材の端部までの基材の厚みにおいて、基材の厚みが薄くなる部分を低減することができるので基材の強度が向上する。
【0011】
図4A〜
図4Cに示すように、ビア15は背面から正面方向(Z方向)において、ビア15と第3配線14とが接する部分D1を有する。このようにすることで、X方向及びY方向において、ビア15と第3配線14とが接するだけでなく、ビア15と第3配線14とが背面から正面方向(Z方向)においても接するので、ビア15と第3配線14との接触面積を大きくすることができる。これにより、発光素子からの熱が第1配線12からビア15を介して第3配線14に伝わりやすくなるので、発光装置1000の放熱性を向上させることができる。尚、本明細書において、背面から正面方向をZ方向とも言う。
【0012】
発光装置1000は、窪み16内に形成した半田等の接合部材によって実装基板に固定することができる。窪み16の内壁を被覆する第3配線には、接合部材の熱膨張等による力が加わるおそれがある。ビア15がZ方向において、ビア15と第3配線14とが接する部分D1を有することで、ビア15と第3配線14との接合強度が向上する。これにより、第3配線に接合部材等からの力が加わっても基材11から第3配線14が剥離することを抑制することができる。
【0013】
ビア15は、基材の貫通孔内に導電性材料が充填されることで構成されてもよく、
図2Aに示すように、基材の貫通孔の表面を被覆する第4配線151と第4配線151に囲まれた領域に充填された充填部材152とを備えていてもよい。充填部材152は、導電性でもよく、絶縁性でもよい。充填部材152には、樹脂材料を使用することが好ましい。一般的に硬化前の樹脂材料は、硬化前の金属材料よりも流動性が高いので第4配線151内に充填しやすい。このため、充填部材に樹脂材料を使用することで基板の製造が容易になる。充填しやすい樹脂材料としては、例えばエポキシ樹脂が挙げられる。充填部材として樹脂材料を用いる場合は、線膨張係数を下げるために添加部材を含有することが好ましい。このようにすることで、第4配線との線膨張係数の差が小さくなるので、発光素子からの熱によって第4配線と充填部材との間に隙間ができることを抑制できる。添加部材としては、例えば酸化ケイ素が挙げられる。また、充填部材152に金属材料を使用した場合には、放熱性を向上させることができる。また、ビア15が基材の貫通孔内に導電性材料が充填されて構成される場合には、熱伝導性が高いAg、Cu等の金属材料を用いることが好ましい。
【0014】
基板が備える窪みの数は1つでもよく、複数でもよい。窪みが複数あることで、発光装置1000と実装基板との接合強度を向上させることができる。窪みの深さは、上面側と底面側とで同じ深さでもよく、上面側よりも底面側で深くてもよい。
図2Bに示すように、Z方向における窪み16の深さが上面側よりも底面側で深いことで、Z方向において、窪みの上面側に位置する基材の厚みW1を窪みの底面側に位置する基材の厚みW2よりも厚くすることができる。これにより、基材の強度低下を抑制することができる。また、底面側の窪みの深さW3が上面側の窪みの深さW4よりも深いことで、窪み内に形成される接合部材の体積が増加するので、発光装置1000と実装基板との接合強度を向上させることができる。発光装置1000が、基材11の背面112と、実装基板と、を対向させて実装する上面発光型(トップビュータイプ)でも、基材11の底面113と、実装基板と、を対向させて実装する側面発光型(サイドビュータイプ)でも、接合部材の体積が増加することで、実装基板との接合強度を向上させることができる。
【0015】
発光装置1000と実装基板の接合強度は、特に側面発光型の場合に向上させることができる。Z方向における窪みの深さが上面側よりも底面側で深いことで、底面における窪みの開口部の面積を大きくすることができる。実装基板と対向する底面における窪みの開口部の面積が大きくなることで、底面に位置する接合部材の面積も大きくすることができる。これにより、実装基板と対向する面に位置する接合部材の面積を大きくすることができるので発光装置1000と実装基板の接合強度を向上させることができる。
【0016】
Z方向における窪みの深さの最大は、Z方向における基材の厚みの0.4倍から0.9倍であることで好ましい。窪みの深さが基材の厚みの0.4倍よりも深いことで、窪み内に形成される接合部材の体積が増加するので発光装置と実装基板の接合強度を向上させることができる。窪みの深さが基材の厚みの0.9倍よりも浅いことで、基材の強度低下を抑制することができる。
【0017】
図2Bに示すように、窪み16は、背面112から底面113と平行方向(Z方向)に延びる平行部161を備えていることが好ましい。平行部161を備えることで、Z方向において、ビアと第3配線とが接する部分D1の面積を大きくすることができるので発光装置の放熱性を向上させることができる。また、平行部161を備えることで、背面における窪みの開口部の面積が同じでも窪みの体積を大きくすることができる。窪みの体積を大きくすることで窪み内に形成できる半田等の接合部材の量を増やすことができるので、発光装置1000と実装基板との接合強度を向上させることができる。尚、本明細書において平行とは、±3°程度の傾斜を許容することを意味する。また、断面視において窪み16は、底面113から基材11の厚みが厚くなる方向に傾斜する傾斜部162を備える。傾斜部162は直線でもよく、湾曲でもよい。
【0018】
Y方向における窪みの高さの最大は、Y方向における基材の厚みの0.3倍から0.75倍であることで好ましい。Y方向における窪みの深さが基材の厚みの0.3倍よりも長いことで、窪み内に形成される接合部材の体積が増加するので発光装置と実装基板の接合強度を向上させることができる。Y方向における窪みの長さが基材の厚みの0.75倍よりも浅いことで、基材の強度低下を抑制することができる。
【0019】
図3に示すように、背面において、窪みの開口形状は半円形状であることが好ましい。窪みの開口形状が角部のない半円形状であることで窪みに係る応力が集中することを抑制できるので、基材が割れることを抑制することができる。本明細書において、半円形状とは、真半円のみならず、これに近い形(例えば、楕半円形状)を含むものである。
【0020】
図3に示すように、背面において、窪み16が複数ある場合は、第2方向(Y方向)に平行な基材の中心線3Cに対して左右対称に位置することが好ましい。このようにすることで、発光装置を実装基板に接合部材を介して実装される際にセルフアライメントが効果的に働き、発光装置を実装範囲内に精度よく実装することができる。
【0021】
底面において、Z方向における窪みの深さは略一定でもよく、窪みの深さが中央と端部で異なっていてもよい。
図5に示すように、底面において、窪み16の中央の深さD2が、Z方向における窪みの深さの最大であることが好ましい。このようにすることで、底面において、X方向の窪みの端部で、Z方向における基材の厚みD3を厚くすることができるので基材の強度を向上させることができる。尚、本明細書で中央とは、5μm程度の変動は許容されることを意味する。窪み16は、ドリルや、レーザー等の公知の方法で形成することができる。
【0022】
図5に示すように、第2方向(Y方向)に平行な基材の中心線5Cに対して、第1反射部材40から発光装置の外側面に露出する第1配線12が左右のどちらかに偏って位置することが好ましい。このようにすることで、第1反射部材40から発光装置の外側面に露出する第1配線12の位置により、発光装置の極性を認識することができる。また、第2方向(Y方向)に平行な基材の中心線5Cに対して、第1反射部材40から発光装置の外側面に露出する第1配線12が左右のどちらにも位置している場合には、中心線5Cに対して左側に位置し、第1反射部材40から発光装置の外側面に露出する第1配線12の形状と、中心線5Cに対して右側に位置し、第1反射部材40から発光装置の外側面に露出する第1配線12の形状と、が異なることが好ましい。このようにすることで、第1反射部材40から発光装置の外側面に露出する第1配線12の形状により、発光装置の極性を認識することができる。
【0023】
図6Aに示すように、第1配線12、第2配線13及び又は第3配線14は、配線主部12Aと、配線主部12A上に形成されためっき12Bを有していてもよい。本明細書において、配線とは、第1配線12、第2配線13及び又は第3配線14を指す。配線主部12Aとしては、銅等の公知の材料を用いることができる。配線主部12A上にめっき12Bを有することで、配線の表面における反射率を向上させたり、硫化を抑制したりすることができる。例えば、配線主部12A上にリンを含むニッケルめっき120Aを位置していてもよい。ニッケルは、リンを含有することで硬度が向上するので、配線主部12A上にリンを含むニッケルめっき120Aが位置することで配線の硬度が向上する。これにより、発光装置の個片化等で、配線を切断する時に配線にバリが発生することを抑制することができる。リンを含むニッケルめっきは、電解めっき法で形成されてもよく、無電解めっき法で形成されてもよい。
【0024】
図6Aに示すように、めっき12Bの最表面には金めっき120Bが位置していることが好ましい。めっきの最表面には金めっきが位置することで、第1配線12、第2配線13及び又は第3配線14の表面における酸化、腐食を抑制し、良好なはんだ付け性が得られる。反射率を向上させたり、硫化を抑制したりすることができる。めっき12Bの最表面に位置する金めっき120Bは電解めっき法により形成されることが好ましい。電解めっき法は、無電解めっき法よりもイオウ等の触媒毒の含有を少なくすることができる。白金系触媒を用いた付加反応型シリコーン樹脂を金めっきと接する位置で硬化する場合に、電解めっき法により形成した金めっきはイオウの含有が少ないので、イオウと白金とが反応することを抑制できる。これにより、白金系触媒を用いた付加反応型シリコーン樹脂が硬化不良を起こすことを抑制できる。リンを含むニッケルめっき120Aと接する金めっき120Bを形成する場合には、リンを含むニッケルめっき120A及び金めっき120Bは電解めっき法で形成されることが好ましい。同一の方法でめっきを形成することで、発光装置の製造コストを抑制することができる。尚、ニッケルめっきとはニッケルを含有してよく、金めっきとは金を含有していればよく、他の材料が含有していてもよい。
【0025】
リンを含むニッケルめっきの厚みは金めっきの厚みより厚いことが好ましい。リンを含むニッケルめっきの厚みが金めっきの厚みよりも厚いことで、第1配線12、第2配線13及び又は第3配線14の硬度を向上させやすくなる。リンを含むニッケルめっきの厚みは、金めっきの厚みの5倍以上500倍以下が好ましく、10倍以上100倍以下がより好ましい。
【0026】
図6Bに示す発光装置1000Aのように、配線は、配線主部12A上にリンを含むニッケルめっき120Cと、パラジウムめっき120Dと、第1金めっき120Eと、第2金めっき120Fと、が積層されためっき12Bを形成してもよい。リンを含むニッケルめっき120Cと、パラジウムめっき120Dと、第1金めっき120Eと、第2金めっき120Fが積層することで、例えば、配線主部12Aの銅を用いた場合にめっき12B中に銅が拡散することを抑制できる。これにより、めっきの各層の密着性の低下を抑制することができる。配線主部12A上にリンを含むニッケルめっき120Cと、パラジウムめっき120Dと、第1金めっき120Eを無電解めっき法に形成し、第2金めっき120Fを電解めっき法により形成してもよい。電解めっき法により形成した第2金めっき120Fが最表面に位置することで、白金系触媒を用いた付加反応型シリコーン樹脂の硬化不良を抑制することができる。
【0027】
図2Aに示すように、発光素子20は、基板10と対向する載置面と、載置面の反対側に位置する光取り出し面201を備える。発光素子20は少なくとも半導体積層体23を含み、半導体積層体23には正負電極21、22が設けられている。正負電極21、22は発光素子20の同じ側の面に形成されており、発光素子20が基板10にフリップチップ実装されていることが好ましい。これにより、発光素子の正負電極に電気を供給するワイヤが不要になるので発光装置を小型化することができる。発光素子がフリップチップ実装されている場合は、発光素子の正負電極が位置する面である電極形成面203と、反対側の面を光取り出し面201とする。なお、本実施形態では発光素子20は素子基板24を有するが、素子基板24は除去されていてもよい。発光素子20が基板10にフリップチップ実装されている場合は、発光素子の正負電極21、22が導電性接着部材60を介して第1配線12に接続されている。
【0028】
発光素子20が基板10にフリップチップ実装されている場合は、
図2A、
図7Aに示すように正面視において、発光素子20の正負電極21、22と重なる位置に第1配線12は凸部121を備えていることが好ましい。第1配線12が凸部121を備えることで、導電性接着部材60を介して第1配線12と発光素子の正負電極21、22を接続する時に、セルフアライメント効果により発光素子と基板との位置合わせを容易に行うことができる。
【0029】
図7Bに示すように、正面視において第1配線12がX方向に延伸する配線延伸部123を備えていてもよく、
図7Cに示すように、第1配線12がX方向に延伸する配線延伸部123を備えていなくてもよい。配線延伸部123とは、正面視において、発光素子20と重なる第1配線12の幅よりも狭い幅を有し、且つ、発光素子20と重なる第1配線12の部分から延伸する第1配線12の部分のことである。配線延伸部がX方向に延伸する場合は、発光素子と重なる第1配線の部分の幅、及び、配線延伸部の幅とはY方向における幅のことであり、配線延伸部がY方向に延伸する場合は、発光素子と重なる第1配線の部分の幅、及び、配線延伸部の幅とはX方向における幅のことである。配線延伸部123は、正面視において基材の外縁にまで延伸していてもよく、基材の外縁から離間していてもよい。正面視において、配線延伸部123が発光素子を載置する予定の位置からX+方向及び/又はX−方向に延伸して形成されている場合には、基板に発光素子を載置する時に配線延伸部123を目印にして載置することができる。X軸上におけるX+方向は、正面視において左から右に向かう方向とし、X+方向の反対方向はX−方向とする。これにより、基板に発光素子を載置することが容易になる。第1配線12は、配線延伸部123は1つだけ備えていてもよく、配線延伸部123を複数備えていてもよい。配線延伸部123を複数備える場合には、X方向において、発光素子の両側に配線延伸部123が位置することが好ましい。このようにすることで、発光素子の両側に位置する配線延伸部123を目印にできるので、基板に発光素子を載置する位置精度が向上する。また、発光素子上に透光性部材を載置する場合も、上面視において、配線延伸部が透光性部材を載置する予定の位置から延伸して形成されていることで、発光素子上に透光性部材を載置する時に配線延伸部を目印に載置することができる。これにより、発光素子上に透光性部材を載置することが容易になる。第1配線12がX方向に延伸する配線延伸部123を備えていない場合には、X方向において基材と反射部材の接触面積を大きくすることができる。これにより、基材と反射部材の接合強度が向上させることができる。また、第1配線12がX方向に延伸する配線延伸部123を備えていない場合には、導電性接着部材がX方向に延伸する配線延伸部123上にまで濡れ広がらない。これにより、導電性接着部材が濡れ広がる面積を小さくすることができるので、導電性接着部材の形状を制御しやすくなる。
【0030】
図7Aに示すように、第1配線12がY方向に延伸する配線延伸部を備えていてもよく、
図7Bに示すように、第1配線12がY方向に延伸する配線延伸部を備えていなくてもよい。第1配線12がY方向に延伸する配線延伸部を備えている場合には、配線延伸部を目印にできるので、基板に発光素子を載置するY方向の位置精度が向上する。第1配線12がY方向に延伸する配線延伸部を備えていない場合には、Y方向において基材と反射部材の接触面積を大きくすることができるので、基材と反射部材の接合強度が向上する。また、第1配線がY方向に延伸する配線延伸部を備えていない場合には、導電性接着部材がY方向に延伸する配線延伸部上にまで濡れ広がらないようにすることができる。これにより、導電性接着部材が濡れ広がる面積を小さくすることができるので、導電性接着部材の形状を制御しやすくなる。
【0031】
Y方向に延伸する配線延伸部を備えていない場合において、Y方向における第1配線の長さL2は、Y方向における基材の長さL1の0.3倍以上0.9倍以下が好ましい。Y方向における第1配線の長さL2が、Y方向における基材の長さL1の0.3倍以上であることで、第1配線の面積が増加するので発光素子を載置しやすくなる。Y方向における第1配線の長さL2が、Y方向における基材の長さL1の0.9倍以下であることで、基材と反射部材の接触面積を大きくするができる。また、Y方向における第1配線の長さL2が、Y方向における基材の長さL1の0.9倍以下であることで、導電性接着部材が第1配線上に濡れ広がる面積を小さくすることができる。尚、Y方向に延伸する配線延伸部を備えている場合には、Y方向に延伸する配線延伸部を除いた部分のY方向における第1配線12の長さが、Y方向における基材の長さの0.3倍以上0.9倍以下であることが好ましい。
【0032】
発光装置1000は、発光素子20を被覆する透光性部材30を備えていてもよい。発光素子が透光性部材に被覆されることで、発光素子20を外部応力から保護することができる。透光性部材30は導光部材50を介して、発光素子20を被覆してもよい。導光部材50は発光素子の光取り出し面201と、透光性部材30の間のみに位置して発光素子20と透光性部材30を固定してもよいし、発光素子の光取り出し面201から発光素子の側面202まで被覆して発光素子20と透光性部材30を固定してもよい。導光部材50は、第1反射部材40よりも発光素子20からの光の透過率が高い。このため、導光部材50が発光素子の側面202まで被覆することで、発光素子20の側面から出射される光が導光部材50を通して発光装置の外側に取り出しやすくなるので光取り出し効率を高めることができる。
【0033】
発光装置が透光性部材30を備える場合には、透光性部材の側面は、第1反射部材40に被覆されることが好ましい。このようにすることで、発光領域と非発光領域とのコントラストが高い、「見切り性」の良好な発光装置とすることができる。
【0034】
透光性部材30は波長変換粒子32を含有させてもよい。波長変換粒子32は、発光素子20が発する一次光の少なくとも一部を吸収して、一次光とは異なる波長の二次光を発する部材である。透光性部材30に波長変換粒子32を含有させることにより、発光素子20が発する一次光と、波長変換粒子32が発する二次光とが混色された混色光を出力することができる。例えば、発光素子20に青色LEDを、波長変換粒子32にYAG等の蛍光体を用いれば、青色LEDの青色光と、この青色光で励起されて蛍光体が発する黄色光とを混合させて得られる白色光を出力する発光装置を構成することができる。
【0035】
波長変換粒子は透光性部材中に均一に分散させてもよいし、透光性部材30の上面よりも発光素子の近傍に波長変換粒子を偏在させてもよい。透光性部材30の上面よりも発光素子の近傍に波長変換粒子を偏在させることで、水分に弱い波長変換粒子32を使用しても透光性部材30の母材31が保護層としても機能を果たすので波長変換粒子32の劣化を抑制できる。また、
図2Aに示すように、透光性部材30が波長変換粒子32を含有する層と、波長変換粒子を実質的に含有しない層33と、を備えていてもよい。Z方向において、波長変換粒子を実質的に含有しない層33は、波長変換粒子32を含有する層よりも上側に位置する。このようにすることで、波長変換粒子を実質的に含有しない層33が保護層としても機能を果たすので波長変換粒子32の劣化を抑制できる。水分に弱い波長変換粒子32としては、例えばマンガン賦活フッ化物蛍光体が挙げられる。マンガン賦活フッ化物系蛍光体は、スペクトル線幅の比較的狭い発光が得られ色再現性の観点において好ましい部材である。「波長変換粒子を実質的に含有しない」とは、不可避的に混入する波長変換粒子を排除しないことを意味し、波長変換粒子の含有率が0.05重量%以下であることが好ましい。
【0036】
第1反射部材40は、発光素子の側面及び基板の正面を被覆する。第1反射部材40が、発光素子の側面を被覆することにより発光素子20からX方向及び/又はY方向に進む光を第1反射部材が反射しZ方向に進む光を増加させることができる。
【0037】
図5に示すように、第1反射部材40の短手方向の側面405と基板10の短手方向の側面105とが実質的に同一平面上にあることが好ましい。このようにすることで、第1方向(X方向)の幅を短くすることができるので発光装置を小型化することができる。
【0038】
図8に示すように、底面113側に位置する第1反射部材40の長手方向の側面403は、Z方向において発光装置1000の内側に傾斜していることが好ましい。このようにすることで、発光装置1000を実装基板に実装する時に、第1反射部材40の側面403と実装基板との接触が抑えられ、発光装置1000の実装姿勢が安定しやすい。上面114側に位置する第1反射部材40の長手方向の側面404は、Z方向において発光装置1000の内側に傾斜していることが好ましい。このようにすることで、第1反射部材40の側面と吸着ノズル(コレット)との接触が抑えられ、発光装置1000の吸着時の第1反射部材40の損傷を抑制することができる。このように、底面113側に位置する第1反射部材40の長手方向の側面403及び上面114側に位置する第1反射部材40の長手方向の側面404は、背面から正面方向(Z方向)において発光装置1000の内側に傾斜していることが好ましい。第1反射部材40の傾斜角度θは、適宜選択できるが、このような効果の奏しやすさ及び第1反射部材40の強度の観点から、0.3°以上3°以下であることが好ましく、0.5°以上2°以下であることがより好ましく、0.7°以上1.5°以下であることがよりいっそう好ましい。また、発光装置1000の右側面と左側面は略同一の形状をしていることが好ましい。このようにすることで発光装置1000を小型化することができる。
【0039】
<実施形態2>
図9A〜
図12に示す本発明の実施形態2に係る発光装置2000は、実施形態1に係る発光装置1000と比較して、基板上に載置された発光素子の数、基材が備える窪み及びビアの数、絶縁膜を備える点が相違する。
【0040】
図10に示すように、ビア15は、第1配線12、第2配線13及び第3配線14と接しているので、発光装置2000の放熱性を向上させることができる。1つの窪み内に位置する第3配線14は1つのビア15と接していてもよく、1つの窪み内に位置する第3配線14が複数のビア15と接していてもよい。第3配線14が複数の複数のビア15と接することで発光装置の放熱性が更に向上する。
図11に示すように、1つの窪み内に位置する第3配線14と接するビアが2つある場合には、第2方向(Y方向)に平行な窪みの中心線11Cに対して一方のビアと他方のビアとが左右対称に位置していてもよい。
【0041】
図10に示すように、発光装置2000は、第1発光素子20Aと第2発光素子20Bとを備えていてもよい。第1発光素子20Aの発光ピーク波長と、第2発光素子20Bの発光ピーク波長は、同じでもよく、異なっていてもよい。第1発光素子20Aの発光ピーク波長と、第2発光素子20Bの発光ピーク波長が異なる場合には、第1発光素子20Aの発光ピーク波長が430nm以上490nm未満の範囲(青色領域の波長範囲)にあり、第2発光素子20Bの発光ピーク波長が490nm以上570nm以下の範囲(緑色領域の波長範囲)にあることが好ましい。このようにすることで発光装置の演色性を向上させることができる。
【0042】
発光装置が複数の発光素子(第1発光素子20Aと第2発光素子20B)を備えている場合は、複数の発光素子は第1方向(X方向)に並んで設けられることが好ましい。このようにすることで、発光装置2000の第2方向(Y方向)の幅を短くすることができるので発光装置を薄型化することができる。
【0043】
図10に示すように、第1発光素子20A及び第2発光素子20Bが1つの透光性部材30に被覆されていてもよく、
図12A、
図12Bに示す発光装置2000Aのように、第1発光素子20Aと、第2発光素子20Bとがそれぞれ別々の透光性部材に被覆されていてもよい。第1発光素子20A及び第2発光素子20Bが1つの透光性部材30に被覆されることで透光性部材30の大きさを大きくできるので発光装置の光取り出し効率が向上する。第1発光素子20Aと、第2発光素子20Bとがそれぞれ別々の透光性部材に被覆されていることで、一方の透光性部材と他方の透光性部材との間に第1反射部材を形成することができる。このようにすることで、「見切り性」の良好な発光装置とすることができる。
【0044】
図12Cに示す発光装置2000Bのように、透光性部材30は、発光素子の光取り出し面と対向する第1波長変換層31Eと、第1波長変換層31E上に配置される第2波長変換層31Fと、を備えていてもよい。第1波長変換層31Eは、母材312Eと、第1波長変換粒子311Eと、を含んでいる。第2波長変換層31Fは、母材312Fと、第2波長変換粒子311Fと、を含んでいる。発光素子に励起された第1波長変換粒子311Eからの光のピーク波長は、発光素子に励起された第2波長変換粒子311Fからの光のピーク波長よりも短いことが好ましい。発光素子・BR>ノ励起された第1波長変換粒子311Eからの光のピーク波長が、発光素子に励起された第2波長変換粒子311Fからの光のピーク波長よりも短いことにより、発光素子に励起された第1波長変換粒子311Eからの光によって第2波長変換粒子311Fを励起させることができる。これにより、励起された第2波長変換粒子311Fからの光を増加させることができる。第1波長変換層31E上に第2波長変換層31Fが配置されるので、発光素子に励起された第1波長変換粒子311Eからの光が第2波長変換粒子311Fに出射されやすい。
【0045】
発光素子に励起された第1波長変換粒子311Eからの光のピーク波長が500nm以上570nm以下であり、発光素子に励起された第2波長変換粒子311Fからの光のピーク波長が610nm以上750nm以下であることが好ましい。このようにすることで、演色性の高い発光装置とすることができる。例えば、第1波長変換粒子としてβサイアロン系蛍光体が挙げられ、第2波長変換粒子としてマンガン賦活フッ化珪酸カリウムの蛍光体が挙げられる。第2波長変換粒子としてマンガン賦活フッ化珪酸カリウムの蛍光体を用いる場合には、特に、透光性部材30が、第1波長変換層31Eと、第2波長変換層31Fと、備えることが好ましい。マンガン賦活フッ化物蛍光体である第2波長変換粒子は輝度飽和を起こしやすいが、第2波長変換層31Fと発光素子との間に第1波長変換層31Eが位置することで発光素子からの光が過度に第2波長変換粒子に照射されることを抑制することができる。これにより、マンガン賦活フッ化物蛍光体である第2波長変換粒子の劣化を抑制することができる。尚、第1波長変換粒子と第2波長変換粒子とが同一の波長変換層に含有している場合には、第2波長変換粒子が波長変換層内の全体に渡って分散して位置し、第1波長変換粒子が発光素子の光取り出し面側に偏在していることが好ましい。例えば、波長変換層の発光素子の光取り出し面側において、第1波長変換粒子と第2波長変換粒子とが混在し、且つ、波長変換層の発光素子の光取り出し面側とは反対の面側において、第2波長変換粒子のみが位置していてもよい。第2波長変換粒子が波長変換層内の全体に渡って分散して位置し、第1波長変換粒子が発光素子の光取り出し面側に偏在している場合には、大部分の第1波長変換粒子が第2波長変換粒子よりも発光素子の光取り出し面側に位置するので、発光素子に励起された第1波長変換粒子311Eからの光によって第2波長変換粒子311Fを励起させやすくなる。これにより、励起された第2波長変換粒子311Fからの光を増加させることができる。また、第2波長変換粒子としてマンガン賦活フッ化珪酸カリウムの蛍光体を用いる場合には、第1波長変換粒子によって発光素子からの光が過度に第2波長変換粒子に照射されることを抑制することができる。これにより、マンガン賦活フッ化物蛍光体である第2波長変換粒子の劣化を抑制することができる。
【0046】
透光性部材は、緑色発光する波長変換粒子を1種類のみ含んでいてもよく、複数種類含んでいてもよい。また、赤色発光する波長変換粒子を1種類のみ含んでいてもよく、複数種類含んでいてもよい。例えば、発光素子に励起された波長変換粒子からの光のピーク波長が610nm以上750nm以下である波長変換粒子としてCASN系蛍光体と、マンガン賦活フッ化珪酸カリウムの蛍光体(例えばK
2SiF
6:Mn)と、を透光性部材30に含有させてもよい。一般的に、CASN系蛍光体は、マンガン賦活フッ化珪酸カリウムの蛍光体よりも励起光の照射を停止した後に波長変換粒子の発光が止まるまでの時間である残光時間が短い。このため、透光性部材がCASN系蛍光体と、マンガン賦活フッ化珪酸カリウムの蛍光体と、を含有することで、透光性部材がマンガン賦活フッ化珪酸カリウムの蛍光体のみを含有する場合よりも残光時間を短くすることができる。また、一般的にマンガン賦活フッ化珪酸カリウムは、CASN系蛍光体よりも半値幅が狭い発光ピークを有するので、色純度が高くなり色再現性が良好となる。このため、透光性部材がCASN系蛍光体と、マンガン賦活フッ化珪酸カリウムの蛍光体と、を含有することで、透光性部材がCASN系蛍光体のみを含有する場合よりも色再現性が良好となる。
【0047】
例えば、透光性部材に含まれるマンガン賦活フッ化珪酸カリウムの蛍光体の重量は、CASN系蛍光体の蛍光体の重量の0.5倍以上6倍以下が好ましく、1倍以上5倍以下がより好ましく、2倍以上4倍以下が更に好ましい。マンガン賦活フッ化珪酸カリウムの蛍光体の重量が増えることで発光装置の色再現性が良好となる。CASN系蛍光体の蛍光体の重量が増えることで残光時間を短くすることができる。
【0048】
マンガン賦活フッ化珪酸カリウムの蛍光体の平均粒径は、5μm以上30μm以下であることが好ましい。また、CASN系蛍光体の平均粒径は、5μm以上30μm以下であることが好ましい。透光性部材に含まれる波長変換粒子の濃度が同じ場合において、波長変換粒子の粒径が小さいことにより、発光素子からの光が波長変換粒子に拡散されやすくなるので、発光装置の配光色度ムラを抑制することができる。また、透光性部材に含まれる波長変換粒子の濃度が同じ場合において、波長変換粒子の粒径が大きいことにより、発光素子からの光を取り出しやすくなるので発光装置の光取り出し効率が向上する。
【0049】
CASN系蛍光体と、マンガン賦活フッ化珪酸カリウムの蛍光体とは、透光性部材の同じ波長変換層に含有されていてもよく、透光性部材が複数の波長変換層を備える場合には、異なる波長変換層に含有されていてもよい。マンガン賦活フッ化珪酸カリウムの蛍光体とCASN系蛍光体とが異なる波長変換層に含有されている場合には、マンガン賦活フッ化珪酸カリウムの蛍光体と、CASN系蛍光体と、で光のピーク波長が短い波長変換粒子が発光素子に近くに位置することが好ましい。このようにすることで、光のピーク波長が短い波長変換粒子からの光によって、光のピーク波長が長い波長変換粒子を励起することができる。例えば、マンガン賦活フッ化珪酸カリウムの蛍光体の光のピーク波長が631nm付近でCASN系蛍光体の光のピーク波長が650nm付近である場合には、マンガン賦活フッ化珪酸カリウムの蛍光体が発光素子に近いことが好ましい。
【0050】
透光性部材は、SCASN系蛍光体と、マンガン賦活フッ化珪酸カリウムの蛍光体と、を含有していてもよい。透光性部材がSCASN系蛍光体を含有することでも残光時間を短くすることができる。また、透光性部材が、CASN系蛍光体と、マンガン賦活フッ化珪酸カリウムの蛍光体と、βサイアロン系蛍光体と、を含有していてもよい。このようにすることで、発光装置の色再現性が良好になる。
【0051】
図12Cに示す発光装置2000Bのように、第1配線、第2配線及び第3配線と接続するビア15Aと、第1配線、第2配線と接続し第3配線から離間するビア15Bとを備えていてもよい。
図12Dに示すように、背面視において、ビア15Aは第2配線13及び第3配線14と重なり、ビア15Bは第2配線13と重なり第3配線と重ならない。
【0052】
図12Cに示すように、導光部材50は、透光性部材30の側面を被覆していなくてもよく、透光性部材30の側面を被覆してもよい。透光性部材30が、発光素子の光取り出し面と対向する第1波長変換層31Eと、第1波長変換層31E上に配置される第2波長変換層31Fと、第2波長変換層31上に配置された波長変換粒子を実質的に含有しない層33と、を備える場合には、
図12Eに示す発光装置2000Cのように、第1波長変換層31Eの側面が導光部材50に被覆され、第2波長変換層31Fの側面及び波長変換粒子を実質的に含有しない層33の側面が導光部材50から露出していてもよい。また、
図12Fに示す発光装置2000Dのように、第1波長変換層31Eの側面及び第2波長変換層31Fの側面が導光部材50に被覆され、波長変換粒子を実質的に含有しない層33の側面が導光部材50から露出していてもよい。
図12Gに示す発光装置2000Eのように、第1波長変換層31Eの側面、第2波長変換層31Fの側面及び波長変換粒子を実質的に含有しない層33の側面が導光部材50に被覆されていてもよい。
図12Gに示すように、導光部材50が第1波長変換層31Eの側面、第2波長変換層31Fの側面及び波長変換粒子を実質的に含有しない層33の側面を被覆する場合には、導光部材50は、第1反射部材40から露出してもよい。導光部材が透光性部材の側面の少なくとも一部を被覆することで、発光装置の光取り出し効率を向上させることができる。
図12Hに示す発光装置2000Fのように、透光性部材30の側面が凹凸を有する場合には、透光性部材30の側面にある凹凸を導光性部材50で被覆することで、発光装置の光取り出し効率を向上させることができる。
【0053】
図12Iに示す発光装置2000Gのように、波長変換粒子を実質的に含有しない層33は、反射粒子を含有する層33Aと、反射粒子を実質的に含有しない層33Bと、を含んでいることが好ましい。反射粒子を含有する層33Aが第1波長変換層及び/又は第2波長変換層上に位置することで、発光素子からの光が反射粒子を含有する層33Aによって透光性部材内で拡散される。これにより、発光素子の光によって励起される第1波長変換粒子及び/又は第2波長変換粒子からの光を増やすことができる。また、反射粒子を含有する層33A上に反射粒子を実質的に含有しない層33Bが配置されることで、反射粒子を実質的に含有しない層33Bが反射粒子を含有する層33Aの保護層としての機能を果たすことができる。また、発光装置を薄型化する等の目的のために、透光性部材30の上面を研削する場合には、反射粒子を含有する層33A上に反射粒子を実質的に含有しない層33Bが配置されることで、反射粒子を実質的に含有しない層33Bのみを研削することができる。これにより、反射粒子を含有する層33Aは研削されないので、透光性部材に含まれる反射粒子の量のバラつきを抑制することができる。波長変換粒子を実質的に含有しない層33が反射粒子を含有する層の1層のみの場合には、反射粒子が発光素子の光取り出し面側に偏在していることが好ましい。このようにすることで、波長変換粒子を実質的に含有しない層33の母材が保護層としての機能を果たすことができる。反射粒子として、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素などが挙げられる。反射粒子には、特に高屈折率を有する酸化チタンが好ましい。波長変換粒子を実質的に含有しない層の反射粒子の含有量は、適宜選択できるが、光反射性及び液状時における粘度などの観点から、例えば0、05wt%以上0.1wt%以下が好ましい。
【0054】
図12Jに示す発光装置2000Hのように、透光性部材が波長変換粒子を含む場合には、透光性部材30の上面を被覆する被膜34を備えていてもよい。被膜34とは、ナノ粒子である被膜粒子の凝集体のことである。尚、被膜は、被膜粒子だけでもよく、被膜粒子及び樹脂材料を含んでいてもよい。被膜の屈折率が最表面に位置する透光性部材の母材の屈折率と異なることで、発光装置の発光色度の補正が可能になる。最表面に位置する透光性部材の母材とは、透光性部材において発光素子の光取り出し面側の面とは反対の面を形成する層の母材を意味する。例えば、被膜34の屈折率が最表面に位置する透光性部材の母材の屈折率より大きい場合には、被膜と空気の界面における反射光成分は、最表面に位置する透光性部材の母材と空気の界面における反射光成分よりも増大する。このため、透光性部材中に戻る反射光成分を増やすことができるので、波長変換粒子を励起させやすくなる。これにより、発光装置の発光色度を長波長側に補正することができる。また、被膜34の屈折率が最表面に位置する透光性部材の母材の屈折率より小さい場合には、被膜と空気の界面における反射光成分は、透光部材の母材と空気の界面における反射光成分よりも減少する。これにより、透光性部材中に戻る反射光成分を減らすことができるので、波長変換粒子を励起させにくくなる。これにより、発光装置の発光色度を短波長側に補正することができる。例えば、最表面に位置する透光性部材の母材としてフェニル系シリコーン樹脂を用いる場合には、発光装置の発光色度を長波長側に補正する被膜粒子として酸化チタン、酸化チタン、酸化アルミニウム等が挙げられる。最表面に位置する透光性部材の母材がフェニル系シリコーン樹脂を用いる場合には、発光装置の発光色度を短波長側に補正する被膜粒子として酸化ケイ素等が挙げられる。発光装置が透光性部材を複数備える場合には、一方の透光性部材の上面を被膜で被覆し、他方の透光性部材の上面を被膜で被覆しなくてもよい。発光装置の発光色度の補正に合わせて透光性部材の上面を被覆する被膜を形成するかは適宜選択することができる。また、発光装置が透光性部材を複数備える場合には、一方の透光性部材の上面を最表面に位置する透光性部材の母材の屈折率より大きい屈折率を有する被膜で被覆し、他方の透光性部材の上面を最表面に位置する透光性部材の母材の屈折率より小さい屈折率を有する被膜で被覆してもよい。発光装置の発光色度の補正に合わせて透光性部材を被覆する被膜の材料は適宜選択することができる。被膜は、ディスペンサによるポッティング、インクジェット又はスプレーによる吹き付け等の公知の方法により形成することができる。
【0055】
図12Kに示す基板10のように、正面視において第1配線12は、Y方向の長さが短い幅狭部と、Y方向の長さが長い幅広部と、を備えていることが好ましい。幅狭部のY方向の長さD4は、幅広部のY方向の長さD5よりも長さが短い。幅狭部は、正面視においてビア15の中心からX方向に離れており、且つ、X方向において発光素子の電極が位置している部分に位置している。幅広部は、正面視においてビア15の中心に位置している。第1配線12が幅狭部を備えることにより、発光素子の電極と第1配線とを電気的に接続する導電性接着部材が第1配線上を濡れ広がる面積を小さくすることができる。これにより、導電性接着部材の形状を制御しやすくなる。尚、第1配線の周縁部は、角丸めされた形状でもよい。
【0056】
図10に示すように、導光部材50は、第1発光素子20Aの光取り出し面201Aと、第1発光素子20Aの側面202Aと、第2発光素子20Bの光取り出し面201Bと、第2発光素子20Bの側面202Bと、を連続して被覆してもよい。このようにすることで、第1発光素子20Aの光取り出し面201Aと第2発光素子20Bの光取り出し面201Bの間においても第1発光素子20A及び/又は第2発光素子20Bの光を取り出すことができるので発光装置の輝度ムラを抑制することができる。また、第1発光素子20Aの発光ピーク波長と、第2発光素子20Bの発光ピーク波長とが異なる場合には、導光部材50内で第1発光素子20Aからの光と第2発光素子20Bからの光を混ぜることができるので発光装置の色ムラを抑制することができる。
【0057】
発光装置は、第2配線13の一部を被覆する絶縁膜18を備えてもよい。絶縁膜18を備えることで、背面における絶縁性の確保及び短絡の防止を図ることができる。また、基材から第2配線が剥がれることを防止することができる。
【0058】
<実施形態3>
図13A〜
図18Bに示す本発明の実施形態3に係る発光装置3000は、実施形態2に係る発光装置2000と比較して、基板上に載置された発光素子の数、基材が備える窪み及びビアの数、基材の形状、窪みの形状、透光性部材の構成、第2反射部材及び第3反射部材を備える点が相違する。
【0059】
図14Aに示すように、ビア15は、第1配線12、第2配線13及び第3配線14と接しているので、発光装置3000の放熱性を向上させることができる。基材が備える窪み及びビアの数は基板の大きさ等によって適宜変更することができる。
【0060】
図14Aに示すように基材11は、正面111に凹部111Aを備えていてもよい。基材11が凹部111Aを備えることにより、第1反射部材と基材11との接触面積を増加させることができる。これにより、第1反射部材と基材との接合強度を向上させることができる。凹部111Aは正面111の長手方向(X方向)の両端に位置していることが好ましい。このようにすることで、基材の両端において第1反射部材との接合強度を向上させることができるので、第1反射部材と、基材と、が剥離することを抑制できる。
【0061】
図15、
図16に示すように、基板10は、基材の背面と底面とに開口し、基材の側面105から離間する中央窪み16Aと、基材の背面と底面と側面105とに開口する端部窪み16Bと、を備えていてもよい。基材の側面105は、基材の正面と背面の間に位置する。基板10が端部窪み16Bを備えることで発光装置の端部において実装基板との接合強度を向上させることができる。端部窪み16Bを複数備える場合には、背面視において端部窪みが基材の両端に位置することが好ましい。このようにすることで、発光装置の実装基板の接合強度が向上する。基板10は、中央窪み16A又は端部窪み16Bのどちらかのみを備えていてもよい。尚、本明細書において、窪みとは、中央窪み及び/又は端部窪みを指す。
図15に示すように、ビア15は複数有り、背面視において、中央窪み16Aと重なるビアと、端部窪み16Bと重なるビアと、を備えてもよい。
【0062】
図14Aに示すように、発光装置3000は、第1発光素子20Aと、第2発光素子20Bと、第3発光素子20Cと、を備えていてもよい。尚、発光装置は発光素子を4つ以上備えていてもよい。本明細書において、発光素子とは、第1発光素子20A、第2発光素子20B及び/又は第3発光素子20Cを指す。
図17Aに示すように、正面視において、第1発光素子20Aと、第2発光素子20Bと、第3発光素子20Cと、が、長手方向(X方向)に並んで位置することが好ましい。このようにすることで、Y方向において発光装置を薄型化することができる。第1発光素子及び第2発光素子の光取り出し面が長方形である場合には、第1発光素子の光取り出し面の短辺2011Aと第2発光素子の光取り出し面の短辺2011Bとが対向することが好ましい。第2発光素子及び第3発光素子の光取り出し面が長方形である場合には、第2発光素子の光取り出し面の短辺2012Bと第3発光素子の光取り出し面の短辺2011Cとが対向することが好ましい。このようにすることで、Y方向において発光装置を薄型化することができる。本明細書において長方形とは、2つの長辺と、2つの短辺と、を備え、4つの内角が直角である四角形を意味する。また、本明細書において直角とは、90±3°を意味する。
【0063】
第1発光素子20Aの発光ピーク波長と、第2発光素子20Bの発光ピーク波長と、第3発光素子20Cの発光ピーク波長と、は同じでもよく、異なっていてもよい。第1発光素子20Aの発光ピーク波長と、第2発光素子20Bの発光ピーク波長と、第3発光素子20Cの発光ピーク波長が異なることで演色性の高い発光装置とすることができる。第1発光素子20Aと第2発光素子20Bと第3発光素子20Cとが順に並んでいる場合には、第1発光素子20Aの発光ピーク波長と第3発光素子20Cの発光ピーク波長とが同じであり、第2発光素子20Bの発光ピーク波長が第1発光素子20Aの発光ピーク波長と異なっていてもよい。このようにすることで、例えば、第1発光素子20Aの出力が足りない場合に第3発光素子20Cで補うことができる。また、第1発光素子20Aの発光ピーク波長及び第3発光素子20Cの発光ピーク波長と異なる発光ピーク波長を有する第2発光素子20Bが、第1発光素子20Aと第3発光素子20Cの間に位置することで、発光装置の演色性の高くし、且つ、色ムラを低減することができる。尚、本明細書において、発光ピーク波長と同じとは±10nm程度の変動は許容されることを意味する。第1発光素子20Aの発光のピーク波長が430nm以上490nm未満の範囲(青色領域の波長範囲)にある場合には、第3発光素子20Cの発光ピーク波長が430nm以上490nm未満の範囲にあることが好ましい。このようにすることで、430nm以上490nm未満の範囲に励起効率のピークを有する波長変換粒子を選択することで波長変換粒子の励起効率を向上させることができる。
【0064】
図14Aに示すように、Z方向において第1発光素子20Aの光取り出し面201Aと、第2発光素子20Bの光取り出し面201Bと、が略同じ高さに位置していてもよく、Z方向において第1発光素子20Aの光取り出し面201Aと、第2発光素子20Bの光取り出し面201Bと、が異なる高さに位置していてもよい。例えば、
図14Bに示す発光装置3000Aのように、Z方向において第1発光素子20Aの光取り出し面201Aが第2発光素子20Bの光取り出し面201Bより下側に位置していてもよい。Z方向において第1発光素子20Aの光取り出し面201Aが第2発光素子20Bの光取り出し面201Bより下側に位置することで、第2発光素子20Bからの光が長手方向(X方向)に広がりやすくなる。また、
図14Cに示す発光装置3000Bのように、Z方向において第1発光素子20Aの光取り出し面201Aが第2発光素子20Bの光取り出し面201Bより上側に位置していてもよい。Z方向において第1発光素子20Aの光取り出し面201Aが第2発光素子20Bの光取り出し面201Bより上側に位置することで、第1発光素子20Aからの光が長手方向(X方向)に広がりやすくなる。
【0065】
図17Aに示すように、第1発光素子20Aの光取り出し面201Aの短辺2011Aと、第2発光素子20Bの光取り出し面201Bの短辺2011Bと、の長さが略同じでもよく、第1発光素子20Aの光取り出し面201Aの短辺2011Aと、第2発光素子20Bの光取り出し面201Bの短辺2011Bと、の長さが異なっていてもよい。例えば、
図17Bに示すように、第1発光素子20Aの光取り出し面201Aの短辺2011Aの長さが、第2発光素子20Bの光取り出し面201Bの短辺2011Bの長さよりも長くてもよい。このようにすることで、第1発光素子20Aからの光が長手方向(X方向)に広がりやすくなる。また、
図17Cに示すように、第1発光素子20Aの光取り出し面201Aの短辺2011Aの長さが、第2発光素子20Bの光取り出し面201Bの短辺2011Bの長さよりも短くてもよい。このようにすることで、第2発光素子20Bからの光が長手方向(X方向)に広がりやすくなる。
【0066】
図14Aに示すように、透光部材30は、発光素子の光取り出し面と対向する第1透光層31Aと、第1透光層31A上に配置される波長変換層31Bと、を備えていてもよい。第1透光層31Aは、母材312Aと、第1拡散粒子311Aと、を含んでいる。波長変換層31Bは、母材312Bと、波長変換粒子32と、を含んでいる。透光性部材30が、発光素子の光取り出し面と対向する第1透光層31Aを備えることで、第1発光素子及び第2発光素子からの光が第1透光層31Aにより拡散される。これにより、第1発光素子、第2発光素子及び/又は第3発光素子の光を第1透光層31A内で混ぜることができるので発光装置の輝度ムラを低減することができる。第1発光素子、第2発光素子及び/又は第3発光素子が異なる発光ピーク波長を有する場合には、第1発光素子、第2発光素子及び/又は第3発光素子の光を第1透光層31A内で混ぜることができるので発光装置の色ムラを低減することができる。
【0067】
第1透光層31Aは波長変換粒子を実質的に含まないことが好ましい。波長変換粒子は発光素子の光により励起される時に、発光素子からの光の一部を吸収する。第1透光層31Aが発光素子の光取り出し面と波長変換層の間にあることで、発光素子の光が波長変換粒子に吸収される前に第1発光素子、第2発光素子及び/又は第3発光素子の光を第1透光層31A内で第1発光素子及び第2発光素子の光を混ぜることができる。これにより、発光装置の光取り出し効率が低減することを抑制できる。
【0068】
図14Aに示すように、波長変換層31B上に第2透光層31Cが位置していてもよい。第2透光層31Cは波長変換粒子を実質的に含有しない層である。第2透光層31Cは、母材312Cと、第2拡散粒子311Cと、を含んでいてもよい。第2透光層31Cが、第2拡散粒子311Cを含むことで、第2透光層内で発光素子からの光と、発光素子に励起された波長変換粒子からの光と、を混ぜることができる。これにより、発光装置の色ムラを低減することができる。例えば、第2拡散粒子が第1拡散粒子よりも屈折率の低い材料でもよい。このようにすることで、第2拡散粒子により拡散される光が減少するので発光装置の光取り出し効率が向上する。第2拡散粒子が第1拡散粒子よりも屈折率の低い材料としては、第1拡散粒子に酸化チタンを選択し、第2拡散粒子に酸化ケイ素を選択することができる。
【0069】
図14Aに示すように、第1発光素子20Aの電極形成面203A、第2発光素子20Bの電極形成面203B及び/又は第3発光素子20Cの電極形成面203Cを被覆する第2反射部材41を備えていてもよい。発光装置が第2反射部材41を備えることにより、発光素子からの光が基板10に吸収されることを抑制できる。また、
図2A、
図10、
図12Bに示すように、発光素子の電極形成面を第1反射部材が被覆してもよい。このようにすることでも、発光素子からの光が基板に吸収されることを抑制できる。また、第2反射部材41は、発光素子から離れるほどZ方向における厚みが厚くなる傾斜部を備えることが好ましい。第2反射部材41が傾斜部を備えることで、発光装置の光取り出し効率が向上する。
【0070】
図14Aに示すように、導光部材50と第1反射部材の間に第3反射部材42を備えていてもよい。第3反射部材42は導光部材を介して発光素子の側面を被覆する。第3反射部材42を形成後に導光部材50をポッティング等で形成することで、導光部材50の形状バラつきを抑制することができる。透光性部材30と対向する第3反射部材42の面は平坦であることが好ましい。このようにすることで、第3反射部材42を形成後に透光性部材30を形成しやすくなる。尚、発光装置が第3反射部材42を備える場合には、第1反射部材は、第3反射部材及び導光部材を介して第1素子側面及び第2素子側面を被覆する。
【0071】
図18Aに示す発光装置3000Cのように、発光素子の光取り出し面を被覆する被覆部材を備えていてもよい。被覆部材31Dが、拡散粒子311Dを含む場合には、光取り出し面を被覆する被覆部材31Dを備えることで、Z方向に進む発光素子からの光を低減させ、X方向及び/又はY方向に進む光を増加させることができる。これにより、導光部材内で発光素子からの光を拡散させることができるので発光装置の輝度ムラを抑制できる。尚、被覆部材31Dは、発光素子の光取り出し面と導光部材50との間に位置している。拡散粒子311Dを含む第1被覆部材31Dは、発光素子の側面の少なくとも一部を露出することが好ましいこのようにすることで、X方向及び/又はY方向に進む発光素子からの光が低減することを抑制できる。被覆部材31Dは第1発光素子、第2発光素子及び第3発光素子のそれぞれの光取り出し面を被覆してもよく、第1発光素子、第2発光素子又は第3発光素子の光取り出し面の内1つの光取り出し面のみを被覆してもよい。
【0072】
被覆部材31Dは波長変換粒子を含んでいてもよい。発光素子の光取り出し面を被覆し、波長変換粒子を含む被覆部材31Dを備えることで発光装置の色調整が容易になる。尚、被覆部材31Dに含まれる波長変換粒子は波長変換層に含まれる波長変換粒子と同じでもよく、異なっていてもよい。例えば、発光素子の発光のピーク波長が、490nm以上570nm以下の範囲(緑色領域の波長範囲)である場合には、波長変換粒子は490nm以上570nm以下の範囲の光で励起するCASN系蛍光体及び/又はSCASN系蛍光体が好ましい。他には、波長変換粒子として、(Sr,Ca)LiAl
3N
4:Euの蛍光体を用いてもよい。
【0073】
図18Aに示す発光装置3000Cように、1つの被覆部材31Dが1つの発光素子の光取り出し面を被覆してもよく、
図18Bに示す発光装置3000Dのように、複数の被覆部材31Dが1つの発光素子の光取り出し面を被覆してもよい。
図18Bに示すように、光取り出し面の一部が被覆部材31Dから露出することで発光素子の光取り出し効率が向上する。
【0074】
<実施形態4>
図19に示す本発明の実施形態4に係る発光装置4000は、実施形態2に係る発光装置2000と比較して、透光性部材の構成が相違する。
【0075】
発光装置4000の透光性部材30は、第1発光素子20Aを被覆する第1透光性部材30Aと、第2発光素子20Bを被覆する第2透光性部材30Bを備える。第1透光性部材30Aと、第2透光性部材30Bとは、構成される部材及び/又は構成される部材の含有量が異なっている。例えば、第1透光性部材30Aと、第2透光性部材30Bに含有される波長変換粒子の種類及び/又は波長変換粒子の含有量が異なる。このようにすることで、発光装置の色調整が容易になる。
図19に示すように、第1透光性部材30Aは波長変換粒子を含有し、第2透光性部材30Bは実質的に波長変換粒子を含有しないようにしてもよい。このようにすることで、第2発光素子20Bからの光取り出し効率を向上させることができる。例えば、第1発光素子20Aの発光ピーク波長が430nm以上490nm未満の範囲(青色領域の波長範囲)であり、第2発光素子20Bの発光ピーク波長が490nm以上570nm以下の範囲(緑色領域の波長範囲)であり、第1透光性部材30Aの緑色発光する波長変換粒子及び/又は赤色発光する波長変換粒子を含有し、第2透光性部材30Bは波長変換粒子を実質的に含有しないようにしてもよい。尚、第1透光性部材30A及び第2透光性部材30Bが実質的に波長変換粒子を含有しないようにしてもよい。また、第1発光素子20Aと第2発光素子の発光ピーク波長は同じでもよく、異なっていてもよい。
【0076】
以下、本発明の一実施形態に係る発光装置における各構成要素について説明する。
【0077】
(基板10)
基板10は、発光素子を載置する部材である。基板10は、少なくとも、基材11と、第1配線12と、第2配線13と、第3配線14と、ビア15と、により構成される。
【0078】
(基材11)
基材11は、樹脂若しくは繊維強化樹脂、セラミックス、ガラスなどの絶縁性部材を用いて構成することができる。樹脂若しくは繊維強化樹脂としては、エポキシ、ガラスエポキシ、ビスマレイミドトリアジン(BT)、ポリイミドなどが挙げられる。セラミックスとしては、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化ジルコニウム、窒化ジルコニウム、酸化チタン、窒化チタン、若しくはこれらの混合物などが挙げられる。これらの基材のうち、特に発光素子の線膨張係数に近い物性を有する基材を使用することが好ましい。基材の厚さの下限値は、適宜選択できるが、基材の強度の観点から、0.05mm以上であることが好ましく、0.2mm以上であることがより好ましい。また、基材の厚さの上限値は、発光装置の厚さ(奥行き)の観点から、0.5mm以下であることが好ましく、0.4mm以下であることがより好ましい。
【0079】
(第1配線12、第2配線13、第3配線14)
第1配線は、基板の正面に配置され、発光素子と電気的に接続される。第2配線は、基板の背面に配置され、ビアを介して第1配線と電気的に接続される。第3配線は、窪みの内壁を被覆し、第2配線と電気的に接続される。第1配線、第2配線及び第3配線は、銅、鉄、ニッケル、タングステン、クロム、アルミニウム、銀、金、チタン、パラジウム、ロジウム、又はこれらの合金で形成することができる。これらの金属又は合金の単層でも多層でもよい。特に、放熱性の観点においては銅又は銅合金が好ましい。また、第1配線及び/又は第2配線の表層には、導電性接着部材の濡れ性及び/若しくは光反射性などの観点から、銀、白金、アルミニウム、ロジウム、金若しくはこれらの合金などの層が設けられていてもよい。
【0080】
(ビア15)
ビア15は基材11の正面と背面とを貫通する孔内に設けられ、第1配線と前記第2配線を電気的に接続する部材である。ビア15は基材の貫通孔の表面を被覆する第4配線151と、第4配線内151に充填された充填部材152と、によって構成されてもよい。第4配線151には、第1配線、第2配線及び第3配線と同様の導電性部材を用いることができる。充填部材152には、導電性の部材を用いても絶縁性の部材を用いてもよい。
【0081】
(絶縁膜18)
絶縁膜18は、背面における絶縁性の確保及び短絡の防止を図る部材である。絶縁膜は、当該分野で使用されるもののいずれで形成されていてもよい。例えば、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂等が挙げられる。
【0082】
(発光素子20)
発光素子20は、電圧を印加することで自ら発光する半導体素子であり、窒化物半導体等から構成される既知の半導体素子を適用できる。発光素子20としては、例えばLEDチップが挙げられる。発光素子20は、少なくとも半導体積層体23を備え、多くの場合に素子基板24をさらに備える。発光素子の上面視形状は、矩形、特に正方形状又は一方向に長い長方形状であることが好ましいが、その他の形状であってもよく、例えば六角形状であれば発光効率を高めることもできる。発光素子の側面は、上面に対して、垂直であってもよいし、内側又は外側に傾斜していてもよい。また、発光素子は、正負電極を有する。正負電極は、金、銀、錫、白金、ロジウム、チタン、アルミニウム、タングステン、パラジウム、ニッケル又はこれらの合金で構成することができる。発光素子の発光ピーク波長は、半導体材料やその混晶比によって、紫外域から赤外域まで選択することができる。半導体材料としては、波長変換粒子を効率良く励起できる短波長の光を発光可能な材料である、窒化物半導体を用いることが好ましい。窒化物半導体は、主として一般式In
xAl
yGa
1−x−yN(0≦x、0≦y、x+y≦1)で表される。発光素子の発光ピーク波長は、発光効率、並びに波長変換粒子の励起及びその発光との混色関係等の観点から、400nm以上530nm以下が好ましく、420nm以上490nm以下がより好ましく、450nm以上475nm以下がよりいっそう好ましい。このほか、InAlGaAs系半導体、InAlGaP系半導体、硫化亜鉛、セレン化亜鉛、炭化珪素などを用いることもできる。発光素子の素子基板は、主として半導体積層体を構成する半導体の結晶を成長可能な結晶成長用基板であるが、結晶成長用基板から分離した半導体素子構造に接合させる接合用基板であってもよい。素子基板が透光性を有することで、フリップチップ実装を採用しやすく、また光の取り出し効率を高めやすい。素子基板の母材としては、サファイア、窒化ガリウム、窒化アルミニウム、シリコン、炭化珪素、ガリウム砒素、ガリウム燐、インジウム燐、硫化亜鉛、酸化亜鉛、セレン化亜鉛、ダイヤモンドなどが挙げられる。なかでも、サファイアが好ましい。素子基板の厚さは、適宜選択でき、例えば0.02mm以上1mm以下であり、素子基板の強度及び/若しくは発光装置の厚さの観点において、0.05mm以上0.3mm以下であることが好ましい。
【0083】
(透光性部材30)
透光性部材は発光素子上に設けられ、発光素子を保護する部材である。透光性部材は、少なくとも以下のような母材により構成される。また、透光性部材は、以下のような波長変換粒子32を母材中に含有することで、波長変換粒子として機能させることができる。透光性部材の各層の母材は以下のように構成される。各層の母材は同じでよく、異なっていてもよい。透光性部材が波長変換粒子を有することは必須ではない。また、透光性部材は、波長変換粒子と例えばアルミナなどの無機物との焼結体、又は波長変換粒子の板状結晶などを用いることもできる。
【0084】
(透光性部材の母材31)
透光性部材の母材31は、発光素子から発せられる光に対して透光性を有するものであればよい。なお、「透光性」とは、発光素子の発光ピーク波長における光透過率が、好ましくは60%以上であること、より好ましくは70%以上であること、よりいっそう好ましくは80%以上であることを言う。透光性部材の母材は、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、又はこれらの変性樹脂を用いることができる。ガラスでもよい。なかでも、シリコーン樹脂及び変性シリコーン樹脂は、耐熱性及び耐光性に優れ、好ましい。具体的なシリコーン樹脂としては、ジメチルシリコーン樹脂、フェニル−メチルシリコーン樹脂、ジフェニルシリコーン樹脂が挙げられる。透光性部材は、これらの母材のうちの1種を単層で、若しくはこれらの母材のうちの2種以上を積層して構成することができる。なお、・BR>{明細書における「変性樹脂」は、ハイブリッド樹脂を含むものとする。また、透光性部材の母材とは、第1透光層、波長変換層、第2透光層の母材も含まれる。
【0085】
透光性部材の母材は、上記樹脂若しくはガラス中に各種の拡散粒子を含有してもよい。拡散粒子としては、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛などが挙げられる。拡散粒子は、これらのうちの1種を単独で、又はこれらのうちの2種以上を組み合わせて用いることができる。特に、熱膨張係数の小さい酸化珪素が好ましい。また、拡散粒子として、ナノ粒子を用いることで、発光素子が発する光の散乱を増大させ、波長変換粒子の使用量を低減することもできる。なお、とは、粒径が1nm以上100nm以下の粒子とする。また、本明細書における「粒径」は、例えば、D
50で定義される。
【0086】
(波長変換粒子32)
波長変換粒子は、発光素子が発する一次光の少なくとも一部を吸収して、一次光とは異なる波長の二次光を発する。波長変換粒子は、以下に示す具体例のうちの1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0087】
緑色発光する波長変換粒子としては、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えばY
3(Al,Ga)
5O
12:Ce)、ルテチウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えばLu
3(Al,Ga)
5O
12:Ce)、テルビウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えばTb
3(Al,Ga)
5O
12:Ce)系蛍光体、シリケート系蛍光体(例えば(Ba,Sr)
2SiO
4:Eu)、クロロシリケート系蛍光体(例えばCa
8Mg(SiO
4)
4Cl
2:Eu)、βサイアロン系蛍光体(例えばSi
6−zAl
zO
zN
8−z:Eu(0<z<4.2))、SGS系蛍光体(例えばSrGa
2S
4:Eu)、アルカリ土類アルミネート系蛍光体(例えば(Ba,Sr,Ca)Mg
xAl
10O
16+x:Eu,Mn(但し、0≦x≦1である))などが挙げられる。黄色発光の波長変換粒子としては、αサイアロン系蛍光体(例えばM
z(Si,Al)
12(O,N)
16(但し、0<z≦2であり、MはLi、Mg、Ca、Y、及びLaとCeを除くランタニド元素)などが挙げられる。このほか、上記緑色発光する波長変換粒子の中には黄色発光の波長変換粒子もある。また例えば、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体は、Yの一部をGdで置換することで発光ピーク波長を長波長側にシフトさせることができ、黄色発光が可能である。また、これらの中には、橙色発光が可能な波長変換粒子もある。赤色発光する波長変換粒子としては、窒素含有アルミノ珪酸カルシウム(CASN又はSCASN)系蛍光体(例えば(Sr,Ca)AlSiN
3:Eu)などが挙げられる。このほか、マンガン賦活フッ化物系蛍光体(一般式(I)A
2[M
1−aMn
aF
6]で表される蛍光体である(但し、上記一般式(I)中、Aは、K、Li、Na、Rb、Cs及びNH
4からなる群から選ばれる少なくとも1種であり、Mは、第4族元素及び第14族元素からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素であり、aは0<a<0.2を満たす))が挙げられる。このマンガン賦活フッ化物系蛍光体の代表例としては、マンガン賦活フッ化珪酸カリウムの蛍光体(例えばK
2SiF
6:Mn)がある。
【0088】
(反射部材(第1反射部材、第2反射部材及び/又は第3反射部材))
反射部材とは、第1反射部材、第2反射部材及び/又は第3反射部材を指す。反射部材は、Z方向への光取り出し効率の観点から、発光素子の発光ピーク波長における光反射率が、70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、90%以上であることがよりいっそう好ましい。さらに、反射部材は、白色であることが好ましい。よって、反射部材は、母材中に白色顔料を含有してなることが好ましい。反射部材は、硬化前には液状の状態を経る。反射部材は、トランスファ成形、射出成形、圧縮成形、ポッティングなどにより形成することができる。発光装置が第1反射部材、第2反射部材及び/又は第3反射部材を備る場合には、例えば、第3反射部材を描画により形成し、第1反射部材及び第2反射部材をポッティングにより形成してもよい。
【0089】
(反射部材の母材)
反射部材の母材は、樹脂を用いることができ、例えばシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、又はこれらの変性樹脂が挙げられる。なかでも、シリコーン樹脂及び変性シリコーン樹脂は、耐熱性及び耐光性に優れ、好ましい。具体的なシリコーン樹脂としては、ジメチルシリコーン樹脂、フェニル−メチルシリコーン樹脂、ジフェニルシリコーン樹脂が挙げられる。
【0090】
(白色顔料)
白色顔料は、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、チタン酸バリウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化ケイ素のうちの1種を単独で、又はこれらのうちの2種以上を組み合わせて用いることができる。白色顔料の形状は、適宜選択でき、不定形若しくは破砕状でもよいが、流動性の観点では球状が好ましい。また、白色顔料の粒径は、例えば0.1μm以上0.5μm以下程度が挙げられるが、光反射や被覆の効果を高めるためには小さい程好ましい。光反射性の反射部材中の白色顔料の含有量は、適宜選択できるが、光反射性及び液状時における粘度などの観点から、例えば10wt%以上80wt%以下が好ましく、20wt%以上70wt%以下がより好ましく、30wt%以上60wt%以下がよりいっそう好ましい。なお、「wt%」は、重量パーセントであり、光反射性の反射部材の全重量に対する当該材料の重量の比率を表す。
【0091】
(被覆部材31D)
被覆部材は、発光素子の光取り出し面を被覆し、発光素子の光を拡散させたり、発光素子のピーク波長の光とは異なるピーク波長の光に変えたりする。
【0092】
(被覆部材の母材)
被覆部材の母材には、透光性部材の母材と同様の材料を用いることができる。
【0093】
(被覆部材の拡散粒子)
被覆部材の拡散粒子には、透光性部材の拡散粒子と同様の材料を用いることができる。
【0094】
(導光部材50)
導光部材は、発光素子と透光性部材を接着し、発光素子からの光を透光性部材に導光する部材である。導光部材の母材は、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、又はこれらの変性樹脂が挙げられる。なかでも、シリコーン樹脂及び変性シリコーン樹脂は、耐熱性及び耐光性に優れ、好ましい。具体的なシリコーン樹脂としては、ジメチルシリコーン樹脂、フェニル−メチルシリコーン樹脂、ジフェニルシリコーン樹脂が挙げられる。また、導光部材の母材は、上述の透光性部材と同様のフィラー及び/又は波長変換粒子を含有してもよい。また、導光部材は、省略することができる。
【0095】
(導電性接着部材60)
導電性接着部材とは、発光素子の電極と第1配線とを電気的に接続する部材である。導電性接着部材としては、金、銀、銅などのバンプ、銀、金、銅、プラチナ、アルミニウム、パラジウムなどの金属粉末と樹脂バインダを含む金属ペースト、錫−ビスマス系、錫−銅系、錫−銀系、金−錫系などの半田、低融点金属などのろう材のうちのいずれか1つを用いることができる。