【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ヱスビー食品株式会社のウェブサイトへの掲載(掲載日 平成29年3月1日) http://www.sbfoods.co.jp/ http://www.sbfoods.co.jp/info_backnumber/ http://www.sbfoods.co.jp/company/corp/rd/rd201702_04.html
【文献】
これは美味しい★タラゴンのドレッシング★、cookpad、[online]、2014年4月4日、[検索日:2020年11月16日]、<URL:https://cookpad.com/recipe/2571448>
【文献】
小さな竜 「タラゴン」、ideallife with plants、[online]、2011年6月13日、[検索日:2020年11月16日]、<URL:http://ideallife.net/?p=335>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
乳製品、大豆食品、プリン、ゼリー、アイスクリーム、コーヒー飲料、果汁飲料、緑茶飲料、煎茶、紅茶、ウーロン茶、ココア飲料、ビール、ワイン、清酒、梅酒、発泡酒、ウィスキー、ブランデー、焼酎、流動食、スポーツ飲料、レトルト食品、即席ルウ、調味料、シーズニング、カレーパウダー、スープ、健康食品、又は健康飲料である、請求項1に記載の食品組成物。
前記タラゴンの粉砕物又は抽出物が、タラゴン粉末であり、そして前記タラゴン粉末の平均最大長が、前記食品組成物におけるタラゴン粉末以外の粉末成分の平均最大長より小さい、請求項1又は2に記載の食品組成物。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[1]苦味抑制用組成物
(タラゴン)
本発明において、タラゴンには、同属変種のフレンチタラゴン(学名:Artemisia dracunculus)及びロシアンタラゴン(学名:Artemisia dracunculoides)が含まれる。
【0011】
フレンチタラゴンは、キク科ヨモギ属の多年生植物である。フレンチタラゴンは、エストラゴン又は西洋ヨモギとも呼ばれる。フレンチタラゴンの草丈は約60cmであり、茎は直立してよく分枝し、葉は対生で、細長く、先がとがっていて、濃い黄緑色で光沢がある。花が咲くことはまれである。不稔性であることから、挿し木又は株分けで増やすことができる。
【0012】
ロシアンタラゴンは、キク科ヨモギ属の多年生植物である。草丈は約80cm〜1.5mである。茎はよく分枝し、葉は対生する。花は、黄色から黄緑色である。繁殖力が旺盛であり、市販されている種子を播種して栽培することができる。
【0013】
タラゴンの葉は、フランス料理において、魚料理及び肉料理などの香り付けに主に用いられている。フレンチタラゴン及びロシアンタラゴンは、同様の香り及び風味を有し、同様の用途に用いられていることから、同様の成分を含んでいると考えられる。フレンチタラゴンの方が、ロシアンタラゴンよりも強い香り及び風味を有している。本発明の苦味抑制用組成物は、いずれのタラゴンの粉砕物又は抽出物を使用してもよいが、フレンチタラゴンの粉砕物又は抽出物を使用することが好ましい。
【0014】
タラゴンが一般的に使用されている部位は、葉に限られない。すなわち、料理によっては葉と共に茎が香りづけに用いられることがあり、タラゴン全草(根、茎、葉、花、及び種子などの植物体全体)から抽出された精油は、アロマオイルとして広く使用されている。すなわち、タラゴンは、香り及び風味成分を、葉のみではなく、根、茎、葉、花、及び種子などの植物体全体において含んでいると考えられる。
【0015】
本発明の苦味抑制用組成物に含まれるタラゴン粉砕物又はタラゴン抽出物は、これに限定されるものではないが、例えば根、茎、葉、花、又は種子、あるいは、それらの少なくとも2種以上に由来し、好ましくは、葉を用いる。葉を用いる場合は、その他の部分が含まれてもよい。
【0016】
(粉砕物)
本発明において、粉砕物とは、タラゴンが粉砕された状態のものであればよく、例えば粉末状、粒状、又はペースト状であることができる。粉砕物は、好ましくは粉末である。また、粉末状にしたものを、例えばキューブ状、ブロック状、又は顆粒状に成型又は造粒したものも好ましく使用できる。粉砕物又は粉末に加工するための処理は、特に限定されないが、例えば裁断機、スライサー、カッター、ピーラー、クラッシャー、ミル、ブレンダー、ミキサー、及び石臼などの粉砕用の機器又は器具を用いて、当業者が通常使用する任意の方法により植物体を粉砕する処理が挙げられる。粉砕前に、植物体を乾燥してもよい。
【0017】
本発明において、最大長とは、各々のタラゴン粉砕物の表面の任意の2点を選定して直線を引いた場合に、最も長くなる直線の長さを意味する。本発明の苦味抑制用組成物に含まれるタラゴンが粉砕物である場合、これに限定されるものではないが、例えばタラゴン粉砕物の平均最大長は、5mm以下、好ましくは4mm以下、より好ましくは3mm以下、さらに好ましくは2mm以下、最も好ましくは1mm以下であることができる。具体的な範囲としては、0.0001〜5mm以下、好ましくは0.0001〜4mm以下、より好ましくは0.0005〜3mm以下、さらに好ましくは0.0005〜2mm以下、最も好ましくは0.001〜1mm以下であることができる。また、本発明の苦味抑制用組成物においては、タラゴン粉砕物の90重量%以上が、最大長が5mm以下、好ましくは4mm以下、より好ましくは3mm以下、さらに好ましくは2mm以下、最も好ましくは1mm以下であることができる。具体的な範囲としては、0.0001〜5mm以下、好ましくは0.0001〜4mm以下、より好ましくは0.0005〜3mm以下、さらに好ましくは0.0005〜2mm以下、最も好ましくは0.001〜1mm以下であることができる。また、本発明の苦味抑制用組成物においては、タラゴン粉末の90重量%以上が、JIS試験篩いメッシュ換算表において、3.5メッシュ(目開き:5.6mm)、好ましくは4.7メッシュ(目開き:4mm)、より好ましくは6.5メッシュ(目開き:2.8mm)、さらに好ましくは8.6メッシュ(目開き:2mm)、さらに好ましくは10メッシュ(目開き:1.7mm)、最も好ましくは16メッシュ(目開き:1mm)を通過するものを使用することができる。タラゴン粉砕物の最大長が5mm以下であると、本発明の苦味抑制効果が向上することから、最大長が5mm以下の粉砕物を使用することが好ましい。
【0018】
タラゴンの粉砕物の平均最大長の算出は、例えば画像解析用ソフトウエアを用いて行うことができる。また、タラゴンの粉砕物の中から任意で100個を選択して、それらの最大長を実体顕微鏡を用いて測定し、それらの平均を計算することで算出することができる。タラゴン粉砕物の90重量%以上の最大長の測定も、同様の方法で行うことができる。
【0019】
(抽出物)
本発明の苦味抑制用組成物は、タラゴンの抽出物を含むことができる。本発明の苦味抑制用組成物は、タラゴンの粉砕物と抽出物との両方を含むこともできる。本発明の苦味抑制用組成物の有効成分の抽出に用いるタラゴンは、生のまま用いてもよく、又は乾燥させたものを用いてもよい。また、抽出効率が向上するように、破砕物又は粉体の状態に加工してもよい。
【0020】
有効成分の抽出には、植物に由来する成分の抽出に用いられる通常の抽出方法、例えばこれらに限定されるものではないが、水蒸気蒸留法、溶剤抽出法、圧搾法(直接、高温、若しくは低温)、又は超臨界抽出法を用いることができる。これらの抽出法の組み合わせ、例えば圧搾した後に溶剤抽出する方法を用いてもよい。本発明の苦味抑制用組成物に含まれるタラゴンの抽出物は、水蒸気蒸留法により抽出したものが好ましい。
【0021】
本発明の苦味抑制用組成物に含まれるタラゴンの抽出物は、水蒸気蒸留法により抽出することができる。水蒸気蒸留法とは、カラムに充填した原料に水蒸気を通気し、水蒸気に伴われて留出してくる香気成分を水蒸気とともに凝縮させる方法である。蒸留手段として、加圧水蒸気蒸留、常圧水蒸気蒸留、及び減圧水蒸気蒸留のいずれかを採用することができる。
【0022】
溶剤抽出法で抽出する場合に用いられる抽出溶媒は、抽出液中に有効成分が充分に抽出されることができる限りにおいては限定されないが、例えば有機溶媒、水性溶媒、又は有機溶媒及び水性溶媒の混合物を使用することができる。また、苦味を抑制したい飲料、例えばコーヒー又はワインなどを溶媒として用いてタラゴン中の有効成分を飲料中に抽出することもできる。
【0023】
本発明の苦味抑制用組成物に含まれるタラゴンの抽出物は、有機溶媒、例えばアルコール、アセトン、ベンゼン、エステル、酢酸エチル、ヘキサン、クロロホルム、及びジエチルエーテルなどにより抽出されることができる。アルコールとしては、抽出液中に有効成分が充分に抽出されることができる限りにおいては限定されないが、例えばメタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、及びブチルアルコール等の炭素数1〜5の一価アルコールを使用することができる。1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、及びグリセリン等の炭素数2〜5の多価アルコールを使用することもできる。
【0024】
本発明の苦味抑制用組成物に含まれるタラゴンの抽出物は、水性溶媒により抽出することができる。水性溶媒としては、水を含んでいる限りにおいて限定されるものではなく、例えば水、生理食塩水、又は緩衝液などを使用することができる。緩衝液としては、リン酸緩衝液、リン酸ナトリウム緩衝液、炭酸ナトリウム緩衝液、クエン酸緩衝液、クエン酸リン酸緩衝液、酢酸緩衝液、及びトリス緩衝液などが挙げられる。前記水性溶媒のpHは、特に制限されない。
【0025】
本発明の苦味抑制用組成物に含まれるタラゴンの抽出物は、有機溶媒と水性溶媒との混合物により抽出されることができる。抽出溶媒中に含まれる水性溶媒の量は、抽出液中に有効成分が充分に抽出されることができる限りにおいては限定されないが、抽出溶媒の全体量に対して、例えば50重量%以上、70重量%以上、又は90重量%以上であることができる。
【0026】
本発明の苦味抑制用組成物に含まれるタラゴンの抽出物を溶剤抽出法で抽出する場合、抽出温度は、抽出液中に有効成分が充分に抽出されることのできる温度である限り、特に限定されるものではないが、−50℃〜100℃であることが好ましく、0℃〜100℃であることがより好ましく、5℃〜100℃であることが最も好ましい。
【0027】
本発明の苦味抑制用組成物に含まれるタラゴンの抽出物の抽出時間は、例えば根、茎、葉、花、果実、又は種子などの使用部分に応じて適宜決定することができる。また、抽出時間は、例えばタラゴンの状態、すなわち、生若しくは乾燥物であるか、又は破砕物若しくは粉体の状態に加工した場合にはその加工状態に応じて適宜決定することができる。さらに、抽出時間は、例えば抽出液の温度、又は撹拌若しくは振盪の有無などの抽出条件に応じて適宜決定することができる。抽出時間は、5秒〜1週間であることが好ましく、5秒〜1日であることがさらに好ましく、5秒〜1時間であることが最も好ましい。また、本発明の苦味抑制用組成物に含まれるタラゴンの抽出物を溶剤抽出法で抽出する場合、抽出効率が向上するように、撹拌又は振盪しながら実施することが好ましい。
【0028】
圧搾法とは、タラゴンに物理的に圧力をかけて、タラゴンの抽出物を抽出する方法である。常温で行う直接圧搾法、高温で行う高温圧搾法、及び低温で行う低温圧搾法がある。本発明の苦味抑制用組成物に含まれる抽出物は、いずれの圧搾法を用いても抽出可能である。
【0029】
本発明の苦味抑制用組成物に含まれる抽出物は、超臨界抽出法を用いて抽出可能である。超臨界抽出法とは、超臨界状態にある物質を用いて特定の植物から抽出物を抽出する方法である。超臨界状態にある物質としては、例えば二酸化炭素が挙げられる。超臨界状態にある二酸化炭素は、強力な溶解力を有するため、コーヒーの脱カフェイン、又は植物などの天然原料からの香料及び医薬品成分抽出に一般に用いられている。
【0030】
(苦味抑制)
本発明において、苦味抑制とは、苦味を有する飲食品又は医薬を摂食した場合に、感知される当該苦味が低減されることを意味する。本発明において、苦味抑制の有無は、検査員(パネラー)が飲食品を摂食した際の味を実際に舌で吟味する官能試験によって評価されるほか、苦味をデジタル化(数値化)する味覚センサー等を使用する機器分析によっても評価することができる。
【0031】
苦味は、前述のように、5つの基本味のうちの1つである。苦味は、舌、口蓋、及び咽頭などに存在する味蕾細胞中の苦味受容体に苦味物質が結合することにより感知される。
【0032】
苦味物質としては、例えばカテキン類(エピカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキン、及びエピガロカテキンガレートなど);カフェイン;テオブロミン;ニコチン;タンニン;クロロゲン酸;没食子酸;チロソール;フムロン類(フムロン及びイソフムロンなど);ターメロン;アミノ酸(アルギニン、ロイシン、イソロイシン、チロシン、トリプトファン、及びフェニルアラニンなど);苦味ペプチド;カルニチン;アントシアニジン;ククルビタシン;ケルセチン;サポニン;α−Gルチン;ナリンジン;リモニン;α−Gヘスペリジン;塩化マグネシウム;塩化カルシウム;硫酸マグネシウム;漢方製剤及び生薬製剤に用いられるオウレン、センブリ、ケイヒ、クジン、キハダ、コウカ、ダイオウ、オオゴン、オオバク、ギムネマ、ロガイ、イチョウ、クロレラ、ウコン、及びなつめなどに由来する苦味成分;乳化剤(グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、植物レシチン、卵黄レシチン、及びカゼインナトリウムなど);香料(メントール、リナロール、フェニルエチルアルコール、プロピオン酸エチル、ゲラニオール、リナリールアセテート、及びベンジルアセテートなど);殺菌剤(メチルパラベン、プロピルパラベン、及びブチルパラベンなど);保湿剤(乳酸及び乳酸ナトリウムなど);塩基性薬物(アロエニン、アルカロイド、プロメタジン、プロプラノロール、ベルベリン、クロルプロマジン、クロルフェニラミン、パパベリン、チアミン、ブルシン、及びキニーネなど);前記塩基性薬物の無機酸塩(塩酸塩、硝酸塩、及び硫酸塩など);並びに前記塩基性薬物の有機酸塩(酢酸塩、クエン酸塩、炭酸塩、及びマレイン酸塩など)などが挙げられる。本発明の苦味抑制用組成物によれば、これらの苦味物質に由来する苦味を抑制することができ、これらの苦味物質を含む食品、飲料、経口医薬部外品、又は医薬品に使用することができる。
【0033】
(苦味抑制用組成物)
本発明の苦味抑制用組成物は、タラゴン粉砕物又はタラゴン抽出物から成るものでもよく、また、タラゴン粉砕物又はタラゴン抽出物を含むものでもよい。本発明の苦味抑制用組成物が、タラゴン粉砕物又はタラゴン抽出物を含むものである場合、他の添加剤を含むことができる。他の添加剤としては、賦形剤、結合剤、崩壊剤、乳化剤、滑沢剤、流動性促進剤、希釈剤、保存剤、着色剤、香料、矯味剤、安定化剤、保湿剤、防腐剤、酸化防止剤、又は懸濁化剤を挙げることができ、具体的には、例えばゼラチン、アルギン酸ナトリウム、澱粉、コーンスターチ、白糖、乳糖、ぶどう糖、マンニット、カルボキシメチルセルロース、デキストリン、ポリビニルピロリドン、結晶セルロース、大豆レシチン、ショ糖、脂肪酸エステル、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール、ケイ酸マグネシウム、無水ケイ酸、又は合成ケイ酸アルミニウムなどであることができる。
【0034】
また、本発明の苦味抑制用組成物は、粉末であっても、粘体(ペースト)であっても、液体であっても良い。例えば粉末であれば、タラゴン粉末とタラゴン以外の粉末を混合している粉体混合された組成物、タラゴン抽出物をタラゴン以外の粉末に付着させた粉末、及びこの付着させた粉末を含んだ組成物があげられる。粘体であれば、粉末をタラゴン以外の原料に練りこんだ粘体、及びタラゴン抽出物を添加して練りこんだ粘体の組成物があげられる。さらに液体においては、タラゴン粉末が水溶液中に浮遊しているもの、及びタラゴン抽出物が液体と混合された状態の組成物があげられる。
【0035】
本発明の苦味抑制用組成物の剤型としては、特には限定がなく、散剤、細粒剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、及び丸剤等の固形状又は粉末状製剤、並びに懸濁液、エマルジョン剤、シロップ剤、及びエキス剤等の液状製剤を挙げることができる。
【0036】
本発明の苦味抑制用組成物は、タラゴンの粉砕物又は抽出物を、90重量%以上、50重量%以上、10重量%以上、又は1重量%以上含むことができる。
【0037】
本発明の苦味抑制用組成物は、食品、飲料、経口医薬部外品、又は医薬品、好適には、苦味を呈する食品、飲料、経口医薬部外品、又は医薬品に適用することができる。
【0038】
本明細書において、食品組成物とは、本発明の苦味抑制用組成物を含む食品又は飲料を意味する。食品組成物は、食品又は飲料が本来有する苦味が抑制されている。また、本明細書において、医薬組成物とは、本発明の苦味抑制用組成物を含む経口医薬部外品又は医薬品を意味する。医薬組成物は、経口医薬部外品又は医薬品が本来有する苦味が抑制されている。本発明において、飲料組成物とは、タラゴンの粉砕物又は抽出物を含む飲料を意味する。
【0039】
本発明の苦味抑制用組成物の添加量は、添加する飲食品又は医薬の種類、苦味の強度、並びに使用する者の年齢、性別、及び疾患の有無に応じて適宜調整することができる。具体的には、タラゴンの粉砕物又は抽出物の添加量に換算して、飲食品又は医薬の重量に対して、例えば下限として、0.001ppb以上、好ましくは0.01ppb以上、より好ましくは0.05ppb以上、さらに好ましくは0.1ppb以上、さらに好ましくは0.5ppb以上、最も好ましくは0.8ppb以上、又は上限として1000ppm以下、好ましくは800ppm以下、より好ましくは500ppm以下、さらに好ましくは300ppm、さらに好ましくは100ppm、最も好ましくは80ppm以下であることができる。具体的な範囲としては、0.001ppb〜1000ppm、好ましくは0.01ppb〜800ppm、より好ましくは0.05ppb〜500ppm、さらに好ましくは0.1ppb〜300ppm、さらに好ましくは0.5ppb〜100ppm、最も好ましくは0.8ppb〜80ppmであることができる。
【0040】
本発明の苦味抑制用組成物が充填される容器は、特に限定されるものではなく、ポリエチレンパウチ、アルミパウチ、プラカップ、金属缶、ガラス瓶、樹脂製成形容器、紙容器、及びPTP(プレス・スルー・パッケージ)包装等を使用することが出来るが、本発明の苦味抑制用組成物の変色が生じにくくなることから、遮光性のある容器にいれておくことが好ましい。遮光性とは、光、特に紫外線を遮断して、内容物を退色、変色、及び/又は劣化から保護する性質である。遮光性のある容器としては、本発明の苦味抑制用組成物の変色を防止することができれば特に限定されないが、例えば着色瓶、金属層を含む積層パウチ又はトレイ、金属缶、シュリンクフィルムなどで遮光措置を施した透明ガラス、及びプラスチック容器などが挙げられる。
【0041】
[2]食品組成物
本発明の苦味抑制用組成物を添加した食品又は飲料は、タラゴンの粉砕物又は抽出物を含むことにより苦味が抑制されており、喫食に適している。
【0042】
食品としては、具体的には、サラダなどの生鮮調理品;ステーキ、ピザ、ハンバーグなどの加熱調理品;野菜炒めなどの炒め調理品;トマト、ピーマン、セロリ、ニガウリ、ニンジン、ジャガイモ、アスパラガスなどの野菜及びこれら野菜を加工した調理品;クッキー、パン、ビスケット、乾パン、ケーキ、煎餅、羊羹、プリン、ゼリー、アイスクリーム類、チューインガム、クラッカー、チップス、チョコレート及び飴等の菓子類;うどん、パスタ、及びそば等の麺類;かまぼこ、ハム、及び魚肉ソーセージ等の魚肉練り製品;チーズ、クリーム、及びバターなどの乳製品;みそ、しょう油、ドレッシング、ケチャップ、マヨネーズ、スープの素、麺つゆ、カレー粉、みりん、ルウ等の調味料類;豆腐などの大豆食品;並びにこんにゃくなどを挙げることができる。食品は、好ましくは、乳製品、大豆食品、プリン、ゼリー、アイスクリーム、レトルト食品、即席ルウ、調味料、シーズニング、カレーパウダー、又はスープである。
【0043】
飲料としては、例えばコーヒー飲料;ココア飲料;前記の野菜から得られる野菜ジュース;グレープフルーツジュース、オレンジジュース、ブドウジュース、及びレモンジュース等の果汁飲料;緑茶、紅茶、煎茶、及びウーロン茶等の茶飲料;ビール、ワイン(赤ワイン、白ワイン、又はスパークリングワインなど)、清酒、梅酒、発泡酒、ウィスキー、ブランデー、焼酎、ラム、ジン、及びリキュール類等のアルコール飲料;乳飲料;豆乳飲料;流動食;並びにスポーツ飲料などを挙げることができる。飲料は、好ましくは、コーヒー飲料、果汁飲料、緑茶飲料、煎茶、ウーロン茶、ココア飲料、ビール、ワイン、清酒、梅酒、発泡酒、ウィスキー、ブランデー、焼酎、流動食、又はスポーツ飲料である。
【0044】
本発明の食品組成物は、例えば粉末状、顆粒状、固形状、液状、カプセル状、ペースト状、ゲル状、又は錠剤状であることができる。
【0045】
これらの食品又は飲料には、所望により、酸化防止剤、香料、酸味料、着色料、乳化剤、保存料、調味料、甘味料、香辛料、pH調整剤、安定剤、植物油、動物油、糖及び糖アルコール類、ビタミン、有機酸、果汁エキス類、野菜エキス類、穀類、豆類、野菜類、肉類、魚介類等の食品添加物及び食品素材を単独で又は2種以上組み合わせて配合することができる。これらの食品素材及び食品添加物の配合量は、本発明の目的を損なわない範囲内で適宜決定することができる。
【0046】
食品及び飲料には、機能性食品(飲料)及び健康食品(飲料)が含まれる。本明細書において「健康食品(飲料)」とは、健康に何らかの効果を与えるか、あるいは、効果を期待することができる食品又は飲料を意味し、「機能性食品(飲料)」とは、前記「健康食品(飲料)」の中でも、前記の種々の生体調節機能(すなわち、消化器系、循環器系、内分泌系、免疫系、又は神経系などの生理系統の調節機能)を充分に発現することができるように設計及び加工された食品又は飲料を意味する。本発明の食品組成物は、好ましくは健康食品(飲料)であり、さらに好ましくは機能性食品(飲料)である。
【0047】
本発明の食品組成物において、本発明の苦味抑制用組成物の苦味抑制効果が向上することから、タラゴン粉末の平均最大長を、食品組成物におけるタラゴン粉末以外の粉末成分の平均最大長より小さくすることが好ましい。
【0048】
[3]医薬組成物
本発明の苦味抑制用組成物は、医薬、好適には、苦味を呈する医薬に適用することができる。医薬は、経口医薬部外品又は医薬品であることができる。本発明の苦味抑制用組成物を含む医薬は、タラゴンの粉砕物又は抽出物を含むことにより苦味が抑制されており、苦味を忌避しがちな子供又は病人においても服用することが容易である。
【0049】
医薬品としては、例えば漢方製剤、生薬製剤、解熱鎮痛消炎薬、向精神薬、抗不安薬、抗うつ薬、催眠鎮静薬、鎮痙薬、中枢神経作用薬、脳代謝改善剤、脳循環改善剤、抗てんかん剤、交感神経興奮剤、制酸剤、抗潰瘍剤、鎮咳去痰剤、鎮吐剤、呼吸促進剤、気管支拡張剤、アレルギー用薬、歯科口腔用薬、抗ヒスタミン剤、強心剤、不整脈用剤、利尿薬、血圧降下剤、血管収縮薬、冠血管拡張薬、末梢血管拡張薬、高脂血症用剤、利胆剤、抗生物質、化学療法剤、糖尿病用剤、骨粗しょう症用剤、抗リウマチ薬、骨格筋弛緩薬、鎮痙剤、ホルモン剤、アルカロイド系麻薬、サルファ剤、痛風治療薬、血液凝固阻止剤、及び抗悪性腫瘍剤などを挙げることができる。医薬品は、好ましくは、漢方製剤、生薬製剤、又は苦味を有する経口医薬である。
【0050】
経口医薬部外品としては、例えばマウスウオッシュ、うがい薬、栄養ドリンク、カルシウム含有保健薬、ビタミン含有保健薬、生薬含有保健薬、瀉下薬、健胃薬、及び整腸剤などを挙げることができる。
【0051】
前記経口医薬部外品又は医薬品は、例えば粉末状、顆粒状、固形状、液状、カプセル状、ペースト状、ゲル状、又は錠剤状であることができ、必要に応じて、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、乳化剤、溶解補助剤、緩衝剤、保存剤、色素、矯味剤、及び香料等を本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。
【0052】
[4]飲料組成物
本発明の飲料組成物は、緑茶飲料、煎茶、紅茶、ウーロン茶、コーヒー飲料、ココア飲料、ビール、清酒、梅酒、発泡酒、ウィスキー、焼酎、及びスポーツ飲料から選択される。本発明の飲料組成物は、タラゴンの粉砕物又は抽出物を、好ましくは、飲料の苦味を抑制することができる濃度で含むことができる。具体的には、本発明の飲料組成物は、タラゴンの粉砕物又は抽出物を飲料組成物全体の重量に対して、0.001ppb〜1000ppm、好ましくは0.01ppb〜800ppm、より好ましくは0.05ppb〜500ppm、さらに好ましくは0.1ppb〜300ppm、さらに好ましくは0.5ppb〜100ppm、最も好ましくは0.8ppb〜80ppmの濃度で含むことができる。本発明の飲料組成物には、前記の食品添加物及び食品素材を単独で又は2種以上組み合わせて配合することができる。これらの食品素材及び食品添加物の配合量は、本発明の目的を損なわない範囲内で適宜決定することができる。
【0053】
本発明の食品組成物、医薬組成物、又は飲料組成物を充填する容器は、特に限定されることはなく、ポリエチレンパウチ、アルミパウチ、プラカップ、金属缶、ガラス瓶、ペットボトル、樹脂製成形容器、紙容器、金属箔又はプラスチックフィルムと複合された紙容器、及びPTP(プレス・スルー・パッケージ)包装等を使用することが出来る。本発明の苦味抑制用組成物の効果が光により失われることを防止するために、本発明の食品組成物、医薬組成物、又は飲料組成物は、前記の遮光性を有する容器に充填することが好ましい。
【0054】
本発明の食品組成物、医薬組成物、又は飲料組成物は、例えばレトルト及びオートクレーブなどの加熱加圧滅菌、バッチ式殺菌、プレート殺菌、通電加熱殺菌、マイクロ波加熱殺菌、並びに、インジェクション及びインフュージョンなどのスチーム殺菌などの一般的な殺菌処理を行うことができる。なお、本発明の苦味抑制用組成物は、加熱後においても効果を有しており、殺菌処理が必要となる加工食品などにも使用できることから、利用範囲が極めて広い。
【0055】
[5]苦味抑制用組成物の製造方法
本発明の苦味抑制用組成物の製造方法は、タラゴン粉末を加圧しながら粉砕する工程を含む。「加圧しながら粉砕する」とは、タラゴンを押圧力により押し潰しながら、混合、撹拌、又は摩砕することを意味する。加圧しながら粉砕することで、タラゴンに含まれる本発明の苦味抑制用組成物の有効成分をより有効に外部に染み出させることができ、本発明の苦味抑制用組成物の苦味抑制効果を効果的に得ることができる。加圧しながら粉砕する時間は、本発明の苦味抑制用組成物を得ることができる限りにおいては特に限定されないが、例えば1秒以上、好ましくは30秒以上、最も好ましくは1分以上である。加圧は、粉砕時間の全て又は一部において行うことができる。加圧しながら粉砕するための手段は、特に限定されるものではなく、クラッシャー、ミル、ブレンダー、ミキサー、コロイドミル、コミトロール及び石臼などの粉砕用の機器又は器具が挙げられる。
【0056】
[6]粉末食品組成物の製造方法
本発明の苦味抑制用組成物の製造方法は、タラゴンの粉末とタラゴン以外の食品原料粉末とを加圧しながら混合する工程を含む。
【0057】
本発明において混合とは、タラゴンの粉末またはタラゴン抽出物以外の苦味抑制用組成物の原料と混合できればどの様な方法であっても良い。例えばタラゴンとその他の原料とを、ガラスびん、ポリ袋、シェーカーに入れて混合すること、風力による持ち上げ又は落下等を用いて混合すること、及びすり鉢又はミキサー等を用いて圧力をかけながら混合することなどがあげられる。本発明の混合においては圧力を加えながら混合することで他の原料とタラゴンの粉末又はタラゴン抽出物がより密着することなどからより効果的に苦味抑制効果が得られるので好ましい。
【0058】
加圧しながら混合する時間は、本発明の苦味抑制用組成物を得ることができる限りにおいては特に限定されないが、例えば1秒以上、好ましくは30秒以上、最も好ましくは1分以上である。加圧は、混合時間の全て又は一部において行うことができる。加圧しながら混合する際に、タラゴン及び食品原料以外のもの、例えば水又は他の添加剤等を添加してもよい。好ましい食品原料の粉末は、緑茶、コーヒー、ショウガ、ローズマリー、タイム、ローレル、クミン、コリアンダーシード、バジル、コショウ、ヒハツ又はコリアンダーリーフである。
【0059】
[7]医薬組成物の製造方法
本発明の苦味抑制用組成物の製造方法は、タラゴン粉末とタラゴン以外の医薬原料粉末とを加圧しながら混合する工程を含む。タラゴンと医薬原料とを加圧しながら混合することで、他の原料とタラゴンの粉末又はタラゴン抽出物とが密着することなどからより良好に苦味抑制効果が得られるので好ましい。
【0060】
加圧しながら混合する時間は、本発明の苦味抑制用組成物を得ることができる限りにおいては特に限定されないが、例えば1秒以上、好ましくは30秒以上、最も好ましくは1分以上である。加圧は、混合時間の全て又は一部において行うことができる。加圧しながら混合する際に、タラゴン及び医薬原料以外のもの、例えば水又は他の添加剤等を添加してもよい。好ましい医薬原料の粉末は、ウコン、ショウガ、ローズマリー、タイム、ローレル、クミン、コリアンダーシード、バジル、コショウ、ヒハツ又はコリアンダーリーフである。
【0061】
食品又は医薬原料の粉末は、粉末の90重量%以上が、JIS試験篩いメッシュ換算表において、3.5メッシュ(目開き:5.6mm)、好ましくは4.7メッシュ(目開き:4mm)、より好ましくは6.5メッシュ(目開き:2.8mm)、さらに好ましくは8.6メッシュ(目開き:2mm)、さらに好ましくは10メッシュ(目開き:1.7mm)、最も好ましくは16メッシュ(目開き:1mm)を通過するものである。また、苦味抑制効果が向上することから、タラゴン粉末の平均最大長が、食品又は医薬原料の粉末成分の平均最大長より小さくなるように製造することが好ましい。
【0062】
(作用)
本発明の苦味抑制用組成物が苦味を抑制するメカニズムは、完全に解明されているわけではないが、以下のように推論することができる。しかしながら、本発明は以下の説明によって限定されるものではない。
タラゴンの粉砕物又は抽出物に含まれる苦味を抑制する有効成分が苦味受容体に結合することにより、苦味物質と苦味受容体との結合を阻害し、苦味の発現を抑制していると推定される。
【実施例】
【0063】
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
【0064】
《製造例1:タラゴン抽出物調製》
図1に記載の水蒸気蒸留水捕集システムを用いてタラゴンの水蒸気蒸留抽出物を調製した。乾燥したタラゴンの葉6g、90℃の熱水、及び沸騰石を共に丸底フラスコに投入した。丸底フラスコを加熱した。水蒸気の初留がナス型フラスコに落ちた時点から、蒸留水を10分間捕集した。リービッヒ管(冷却部分)に付着している蒸留物を洗浄し、その洗浄水をナス型フラスコで受けた。水で30gに合わせたものをタラゴンの水蒸気蒸留抽出物として使用した。
【0065】
《実施例1》
本実施例では、種々の食品又は医薬に対する本発明の苦味抑制用組成物の苦味抑制効果を検討した。コーヒー、緑茶、グレープフルーツジュース、赤ワイン、及びお湯溶きウコン(ウコン1gを、熱湯30mLで煮出したもの)に対して、対象物の0.08重量%となるように製造例1で調製したタラゴン水蒸気蒸留抽出物を添加し、パネラー8人により苦味抑制効果を評価した。結果を表1に示す。
【0066】
【表1】
【0067】
表1において、〇は明らかに効果があったもの、△はやや効果があったもの、そして×は効果が感じられなかったものを示す。コーヒー、緑茶、グレープフルーツジュース、赤ワイン、及びお湯溶きウコンの全てにおいて、8人のパネラー全員が、明らかに苦味抑制効果があった又はやや苦味抑制効果があったと評価した。
【0068】
《製造例2:タラゴン粉末とウコン粉末との混合物の調製》
乾燥したタラゴンの葉0.3g及びウコン粉末30gを自動乳鉢に投入した(タラゴンは、対ウコン重量1%相当)。自動乳鉢のスイッチを入れ、15分間、最大長が約200μmとなるまで粉砕及び混合した。
【0069】
《実施例2》
本実施例では、タラゴン粉末を含む本発明の苦味抑制用組成物が、ウコン粉末の風味に与える苦味抑制効果を評価した。製造例2で調製したタラゴン粉末とウコン粉末との混合物を粉末のまま又はお湯溶き(ウコン1gを、熱湯30mLで煮出したもの)の状態で、パネラー10人により苦味抑制効果を評価した。結果を表2に示す。
【0070】
【表2】
【0071】
表2において、〇は明らかに効果があったもの、△はやや効果があったもの、そして×は効果が感じられなかったものを示す。粉末のままでは、10人のパネラー全員が、明らかに苦味抑制効果があった又はやや苦味抑制効果があったと評価した。お湯溶きでは、10人のパネラー全員が、明らかに苦味抑制効果があったと評価した。
【0072】
《実施例3》
本実施例では、種々の食品に対する本発明の苦味抑制用組成物の苦味抑制効果を、種々の濃度で検討した。赤ワイン、コーヒー、及び緑茶に対して、製造例1で調製したタラゴン水蒸気蒸留抽出物を種々の濃度となるように添加し、パネラー5人により苦味抑制効果を評価した結果を表3〜5に示す。
【0073】
【表3】
【0074】
【表4】
【0075】
【表5】
【0076】
その結果、赤ワイン、コーヒー、及び緑茶のいずれにおいても、80ppm〜0.8bbpの全ての濃度において、5人全員が苦味及び渋みが明らかに低減されたと評価した。
【0077】
《実施例4》
本実施例では、本発明の苦味抑制用組成物の苦味抑制効果が、加熱することにより変化するか否かを検討した。赤ワインに対して、80ppmの濃度となるように製造例1で調製したタラゴン水蒸気蒸留抽出物を添加し、約70℃となるまで加熱しパネラー5人により苦味抑制効果を評価した。結果を表6に示す。
【0078】
【表6】
【0079】
その結果、本発明の苦味抑制用組成物を添加した赤ワインは、加熱後においても苦味抑制効果を維持した。
【0080】
《実施例5》
本実施例では、本発明の苦味抑制用組成物の苦味抑制効果が時間が経過することにより変化するか否かを検討した。赤ワインに対して、80ppmの濃度となるように製造例1で調製したタラゴン水蒸気蒸留抽出物を添加し、4日間冷蔵庫で保存した後、パネラー5人により苦味抑制効果を評価した。また、実施例4で作製したホットワインについても4日間冷蔵庫で保存した後の苦味抑制効果をパネラー5人により評価した。結果を表7に示す。
【0081】
【表7】
【0082】
その結果、本発明の苦味抑制用組成物を添加した赤ワインは、4日間保存した後においても苦味抑制効果を維持した。