【実施例】
【0048】
以下、実施例を参照しながら、本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明は当該実施例により限定されるものではない。
【0049】
(実施例1)
実施例1においては、体積平均粒子径47nmのポリマー粒子を核粒子とし、その表面に形成された外殻に磁性ナノ粒子としてFe
3O
4ナノ粒子、ケイ素化合物としてTEOSおよびMPTMSを含む磁性体複合粒子を合成し、その特性を評価した。
以下、実施例1に係る磁性体複合粒子について、1.磁性ナノ粒子の合成、2.核粒子の合成、3.ヘテロ凝集粒子の合成、4.磁性体複合粒子の合成、5.磁性体複合粒子の特性評価、の順に説明する。
【0050】
1.磁性ナノ粒子の合成
本発明の実施例1に係る磁性ナノ粒子の合成について、1)磁性ナノ粒子の原料、2)磁性ナノ粒子の合成、の順に説明する。
【0051】
1)磁性ナノ粒子の原料
実施例1に係る磁性ナノ粒子であるFe
3O
4ナノ粒子のFe源の一つとしてFeCl
2(高純度化学研究所製、純度99.9%)を準備した。また、もう一つのFe源としてFeCl
3(和光純薬工業製)を準備した。
そして、当該磁性ナノ粒子の分散安定剤および正電荷付与の為のカップリング剤としてN−トリメトキシシリルプロピル−N,N,N,−トリメチルアンモニウムクロリド(GELEST Inc.製、50%メタノール溶液)(本発明において「TSA」と記載する場合がある。)を準備した。
また、当該磁性ナノ粒子を合成する際のpH調整剤としてアンモニア水(和光純薬工業製、試薬特級28質量%水溶液)を準備した。
さらに、当該磁性ナノ粒子を合成する際の反応溶媒として電気抵抗値18.2MΩcmの脱イオン水を準備した。
【0052】
2)磁性ナノ粒子の合成
反応容器として内径7.5cm、高さ15cmのセパラブルフラスコを用いた。攪拌機として翼径5cm、傾斜角45°の4枚ピッチパドルを用い、攪拌速度は300rpmとした。
【0053】
窒素バブリングにより溶存酸素を除去した脱イオン水186cm
3を反応容器に投入し、2kmol/m
3のFeCl
2水溶液5cm
3と、1kmol/m
3のFeCl
3水溶液20cm
3を加え35℃にて撹拌を開始した。反応容器内に窒素を充填し、窒素バブリングを30分間行った。
反応容器へアンモニア水11.7cm
3を投入し、反応開始とした。反応開始から30秒後にTSA2.1cm
3を投入して3時間撹拌を継続し、生成した磁性ナノ粒子の表面修飾を行った。
【0054】
得られた所定量の磁性ナノ粒子の懸濁液に対して、2倍重量のエタノールを加えて十分に混合し、遠心分離(12000rpm、15分間)を行って上澄み液を除去した後、脱イオン水を加えて、実施例1に係る磁性ナノ粒子濃度1.0質量%の懸濁液を得た。得られた懸濁液中の磁性ナノ粒子の体積平均粒子径は8nmであった。また磁性ナノ粒子の飽和磁化は58emu/gであった。
【0055】
2.核粒子の合成
本発明の実施例1に係る核粒子の合成について、1)核粒子の原料、2)核粒子の合成、の順に説明する。
【0056】
1)核粒子の原料
実施例1に係る核粒子を形成するモノマーとして、スチレン(St)(和光純薬工業製、試薬特級、純度99%)、メチルメタアクリレート(MMA)(和光純薬工業製、試薬特級、純度98%)を準備した。
また、陰イオン活性剤としてオクタデシル硫酸ナトリウム(SOS)(Ward Hill社 MA、米国)を準備した。
その際、当該St、MMAに含有される重合禁止剤のヒドロキノンを除去するため、当該St、MMAを、重合禁止剤除去剤(Aldrich社製)が充填されたガラス製カラムを通過させた。
【0057】
実施例1に係る核粒子合成時の重合開始剤として、過硫酸アンモニウム(APS)(和光純薬工業製、試薬特級、純度98%)を準備した。
【0058】
実施例1に係る核粒子合成時の重合性シランカップリング剤として、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(MPTMS)(信越化学工業製、試薬特級、純度95%)を準備した。
【0059】
2)核粒子の合成
反応には内容積500cm
3、内径7.5cmの円筒形密閉式ガラス反応器を用い撹拌は4枚羽のパドルを使用した。
まず反応器へSOSの脱イオン水溶液を投入し30分間窒素バブリングした後、窒素フローへ切り替えた。ここへ、StとMMAのモノマーを添加して20分間撹拌し、APSを添加して重合を開始した。撹拌速度は360rpmとした。撹拌を継続しながら70℃、6時間の重合反応を行って核粒子を含む懸濁液を得た。このとき、重合開始40分後にMPTMS1.40gを添加した。
このとき、当該重合反応の反応体積は、純水は250g、Stは3.9g、MMAは3.75g、SOSは0.0373g、APSは1.14gとした。
【0060】
重合反応終了後、得られた懸濁液を遠心分離(12000rpm、15分間)して、上澄みを除去して核粒子を採取し、これを脱イオン水中へ超音波照射により再分散させて遠心洗浄を行った。当該遠心洗浄を3回実施し、実施例1に係る核粒子を脱イオン水中に分散させた。得られた核粒子の体積平均粒子径は、47nmであった。
【0061】
3.ヘテロ凝集粒子の合成
容積50cm
3の遠沈管へ「2.核粒子の合成」で合成した核粒子および「1.磁性ナノ粒子の合成」で合成した実施例1に係る磁性ナノ粒子の懸濁液を加え、振とう撹拌を1分間行ってヘテロ凝集粒子を合成した。
このとき、懸濁液の容量は20cm
3、核粒子は0.069容量%、磁性ナノ粒子は0.058容量%とした。
【0062】
当該ヘテロ凝集粒子を含有する懸濁液へ12000rpm、10分間の遠心分離を行い、上澄みと浮遊する粒子を除去した。当該遠心分離によるヘテロ凝集粒子の洗浄を3回実施し、実施例1に係るヘテロ凝集粒子の懸濁液を得た。
【0063】
4.磁性体複合粒子の合成
得られた実施例1に係るヘテロ凝集粒子の懸濁液を遠心分離してヘテロ凝集粒子を採取して、ここへ水を添加し、1.5時間の超音波分散を実施して懸濁液を得た。ここへエタノール、28%アンモニア水0.41cm
3、TEOS、MPTMSの順に添加して、室温24時間の振とう撹拌を行い、ヘテロ凝集粒子へケイ素化合物層を設けた。
このとき、ヘテロ凝集粒子は0.12容量%、TEOSは10mol/m
3、MPTMSは10mol/m
3、水は3〜13kmol/m
3、アンモニアは0.3mol/m
3とし、反応液の容量は20cm
3とした。
【0064】
得られた懸濁液へ12000rpm、10分間の遠心分離を行い、沈殿物を採取して水へ再分散させて、実施例1に係る磁性体複合粒子の懸濁液を得た。
【0065】
5.磁性体複合粒子の特性評価
得られた実施例1に係る磁性体複合粒子について、磁性体複合粒子の体積平均粒子径(d
TEM)をTEMにより測定し、磁性体複合粒子の(d
DLS)を動的光散乱光度計により測定し、併せて、分散性の確認を行った。
そして磁性体複合粒子の磁気特性として飽和磁化を測定し、その結果を表1に記載した。
尚、各測定方法を以下に説明する。
【0066】
1)TEMによる体積平均粒子径(d
TEM)の測定
実施例1に係る生成粒子である磁性体複合粒子の懸濁液の数滴を、それぞれコロジオン膜張付きメッシュ(日本電子製200メッシュ)上に展開し、十分に乾燥させて測定試料とした。
当該測定試料をSTEM装置(日立製 HD−2700)に装填し、得られたTEM像からノギス(ミツトヨ製)を用いて、磁性体複合粒子の体積平均粒子径を直接測定した。
具体的には、1試料につき200個程度の粒径を測定し、式1により体積平均粒子径を求め、これをTEM像から求めた磁性体複合粒子の体積平均粒子径(d
TEM)とした。
なお、磁性ナノ粒子ならびに核粒子の体積平均粒子径についても、前記の磁性体複合粒子の体積平均粒子径と同様の方法により測定することができる。
【0067】
【0068】
2)磁性体複合粒子の(d
DLS)の測定
実施例1に係る磁性体複合粒子の懸濁液における磁性体複合粒子の(d
DLS)測定を動的光散乱光度計によって行った。
具体的には、実施例1に係る磁性体複合粒子の懸濁液を希釈して、磁性体複合粒子の濃度を0.001容量%に調整して(d
DLS)測定用の懸濁液試料を得、ここへ超音波を100分間照射した試料を動的光散乱光度計(大塚電子製、ELSZ−2)へ装填し、(d
DLS)を測定した。
【0069】
3)分散性の確認方法
前記(d
DLS)測定用の懸濁液試料を1日静置し、目視にて確認した。
磁性体複合粒子が高い分散性を示す場合は、その懸濁状態が変化することなく保たれる。この分散性を「高」と評価した。実施例1に係る磁性複合粒子は「高」の分散性であった。
一方、分散性が十分に保たれない場合は、懸濁液上部に上澄み(透明な層)が生じる。この分散性を「中」と評価した。
さらに、分散性が保たれない場合は、濃い茶色の固形成分が容器の下に沈降した状態になる。この分散性を「低」と評価した。
一方、複数の懸濁液試料の分散性を比較して確認する場合は、懸濁液上部の上澄みである透明な層の厚みを比較することにより実施することができる。
【0070】
4)飽和磁化(σs)の測定
実施例1に係る磁性体複合粒子の懸濁液試料を、12時間以上真空乾燥させて粉末試料を得た。当該粉末試料2mgを振動試料型磁力計(VSM、東栄科学産業製、PV−M20−5)に装填した。そして、測定範囲を−10000〜+10000Oeとし、−10000Oeと+10000Oeにおける、実施例1に係る磁性体複合粒子の磁化の絶対値の算術平均を求めて飽和磁化とした。
以上の結果を表1に記載した。
【0071】
(実施例2)
実施例2においては、体積平均粒子径106nmのポリマー粒子を核粒子とし、実施例1と同様に、その表面に磁性ナノ粒子としてFe
3O
4ナノ粒子を有するヘテロ凝集粒子を得、さらにケイ素化合物層としてTEOSおよびMPTMSを含む、磁性体複合粒子を合成し、その特性を評価した。
以下、実施例2に係る磁性体複合粒子について、1.磁性ナノ粒子の合成、2.核粒子の合成、3.ヘテロ凝集粒子の合成、4.磁性体複合粒子の合成、5.磁性体複合粒子の特性評価、の順に説明する。
【0072】
1.磁性ナノ粒子の合成
上述した、本発明の実施例1に係る磁性ナノ粒子の合成と同様である。
【0073】
2.核粒子の合成
本発明の実施例2に係る核粒子の合成について、1)核粒子の原料、2)核粒子の合成、の順に説明する。
【0074】
1)核粒子の原料
実施例2に係る核粒子を形成するモノマーの一つとして、メタクリル酸メチル(MMA)(和光純薬工業製、試薬特級、純度98%)を準備した。その際、当該MMAに含有される重合禁止剤のヒドロキノンを除去するため、当該MMAを、重合禁止剤除去剤(Aldrich社製)を充填したガラス製カラムを通過させた。
【0075】
実施例2に係る核粒子を形成するイオン性コモノマーの一つとして、p−スチレンスルホン酸ナトリウム(NaSS)(和光純薬工業製、試薬特級、純度80%)を準備した。
【0076】
実施例2に係る核粒子合成時の重合開始剤として、過硫酸カリウム(KPS)(和光純薬工業製、試薬特級、純度95%)を準備した。
【0077】
実施例2に係る核粒子合成時の重合性シランカップリング剤として、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(MPTMS)(信越化学工業製、試薬特級、純度95%)を準備した。
【0078】
実施例2に係る核粒子合成時の反応溶媒として、上述した実施例1と同様の脱イオン水を準備した。
【0079】
2)核粒子の合成
反応には内容積110cm
3の円筒形密閉式ガラス反応器を用い、撹拌はマグネチックスターラーを使用した。
まず反応器へ脱イオン水を投入し30分間窒素バブリングした後、窒素フローへ切り替えた。ここへ、MMAおよびNaSSを添加して20分間撹拌し、KPSを添加して重合を開始した。撹拌を継続しながら65℃、2時間の重合反応を行って核粒子を含む懸濁液を得た。このとき、重合開始40分後にMPTMSを添加した。
このとき、当該重合反応の反応体積は30cm
3、MMAの濃度は200mol/m
3、NaSSの濃度は1.0mol/m
3、MPTMSの濃度は6.4mol/m
3、KPSの濃度は4.0mol/m
3とした。
【0080】
重合反応終了後、得られた懸濁液を遠心分離(12000rpm、15分間)して、上澄みを除去して核粒子を採取し、これを脱イオン水中へ超音波照射により再分散させて遠心洗浄を行った。当該遠心洗浄を3回実施し、実施例2に係る核粒子を脱イオン水中に分散させた。
【0081】
3.ヘテロ凝集粒子の合成
本発明の実施例2に係るヘテロ凝集粒子合成は、核粒子として実施例2に係る核粒子を使用した以外は、実施例1に係るヘテロ凝集粒子合成と同様の操作を実施した。
そして、実施例2に係るヘテロ凝集粒子の懸濁液を得た。
このとき、懸濁液の容量は20cm
3、核粒子は0.094容量%、磁性ナノ粒子は0.029容量%とした。
【0082】
4.磁性体複合粒子の合成
得られた実施例2に係るヘテロ凝集粒子の懸濁液を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行って、実施例2に係る磁性体複合粒子を合成した。
このとき、ヘテロ凝集粒子は0.12容量%、TEOSは5mol/m
3、MPTMSは5mol/m
3、水は3〜13kmol/m
3、アンモニアは0.3mol/m
3とし、反応液の容量は20cm
3とした。
【0083】
5.磁性体複合粒子の特性評価
得られた実施例2に係る磁性体複合粒子について、実施例1と同様の操作を行って、磁性体複合粒子の粒子径をTEMにより測定し、磁性体複合粒子の(d
DLS)を動的光散乱光度計により測定し、併せて、分散性の確認を行った。そして磁性体複合粒子の磁気特性として飽和磁化を測定した。
以上の結果を表1に記載した。
【0084】
(実施例3)
実施例1で得られた磁性体複合粒子へ電磁場装置を用い、磁場を印加/解除した際の動作について説明する。
尚、
図3は、本実施例で用いた磁場を印加する電磁場装置の模式的な斜視図であり、
図4は模式的な断面図である。
【0085】
溶媒として水を選択し、1mlの水に対して実施例1で得られた磁性体複合粒子の懸濁液(10質量%)を1μl添加し分散させて、0.01質量%の分散液を得た。この分散液23を
図3、4に示す電磁場装置のスライドガラス21とカバーガラス24間に封入した。液温は室温(25℃)とした。尚、スライドガラス21とカバーガラス24間にはスペーサー22が設置されており、スライドガラス21とカバーガラス24ともBSA(ウシ血清アルブミン)により親水化処理を行ってある。
当該状態の分散液中における磁性体複合粒子の顕微鏡像を
図5に示す。
【0086】
次に、電磁場装置の電磁石25へ電流を流し、分散液へ0.38Tの磁場を印加した。
このとき、実施例1に係る磁性体複合粒子の泳動状態を光学顕微鏡で観察し、分散液23中における磁性体複合粒子の顕微鏡像を
図6に示す。そして、当該磁性体複合粒子が形成するクラスター鎖長および泳動速度を測定した。尚、当該磁性体複合粒子が形成するクラスター鎖長は、顕微鏡像から算出した。一方、泳動速度はトラッキングソフト(NISA Object Tracking、ニコン社製)により、所定の磁性体複合粒子を追跡することで測定した。
【0087】
その結果、前記分散液23へ磁場を印加した際における、当該磁性体複合粒子が形成する長辺側のクラスター鎖の長さは0.5〜5μmであった。そして、当該磁性体複合粒子が形成するクラスター鎖の泳動速度は、長辺側のクラスター鎖長と相関する傾向が見られ、クラスター鎖長が長い程、泳動速度が増大する傾向があることが判明した。
具体的には、長辺側のクラスター鎖長が2μmを超える条件では、後述する比較例4に係る市販の磁性体複合粒子と同等程度(概ね、9μm/s)の泳動速度を示した。
【0088】
上述した泳動速度測定後に、磁場を解除したところクラスター鎖は崩壊し、磁性体複合粒子は単分散に近い分散状態へ戻った。
【0089】
(比較例1)
体積平均粒子径217nmのポリマー粒子を核粒子とし、実施例1と同様に、その表面に形成された外殻に磁性ナノ粒子としてFe
3O
4ナノ粒子、ケイ素酸化物としてTEOSおよびMPTMSを含む比較例1に係る磁性体複合粒子を合成し、その特性を評価した。
尚、比較例1に係る磁性体複合粒子については、「2.核粒子の合成、における2)核粒子の合成」を除き、1.磁性ナノ粒子の合成、2.核粒子の合成、3.ヘテロ凝集粒子の合成、4.磁性体複合粒子の合成、5.磁性体複合粒子の特性評価は、実施例2と同様である。
【0090】
比較例1に係る「2.核粒子の合成、における2)核粒子の合成」は、使用する原料は実施例と同様である。そして、核粒子の合成条件を適宜に調整して径が217nmの核粒子を得た。
【0091】
そして、得られた比較例1に係る磁性体複合粒子について、実施例1と同様の操作を行って、磁性体複合粒子の体積平均粒子径(d
TEM)をTEMにより測定し、磁性体複合粒子の(d
DLS)を動的光散乱光度計により測定し、併せて、分散性の確認を行った。そして磁性体複合粒子の磁気特性として飽和磁化を測定した。
以上の結果を表1に記載した。
【0092】
(比較例2)
「4.磁性体複合粒子の合成」において、市販の磁性体複合粒子(名称:Sera-Mag Magnetic Streptavidin-coated)の10mg/ml粒子懸濁液を、1mlの水に対して1μl添加し、TEOSを10mol/m
3、MPTMSを10mol/m
3添加する代わりに、TEOSのみを30mol/m
3添加した以外は、実施例1と同様の操作を行って比較例2に係る磁性体複合粒子を合成し、その特性を評価した。そして磁性体複合粒子の磁気特性として飽和磁化を測定した。
以上の結果を表1に記載した。
【0093】
(比較例3)
「4.磁性体複合粒子の合成」において、TEOSを5mol/m
3、MPTMSを5mol/m
3添加する代わりに、TEOSのみを15mol/m
3添加した以外は、実施例2と同様の操作を行って比較例3に係る磁性体複合粒子を合成し、その特性を評価した。そして磁性体複合粒子の磁気特性として飽和磁化を測定した。
以上の結果を表1に記載した。
【0094】
(比較例4)
実施例1で得られた磁性体複合粒子を、市販の磁性体複合粒子(d
TEM740nm)へ代替した以外は、実施例3と同様の操作を行った。
すると、磁場の印加により当該市販の磁性体複合粒子はクラスター鎖を形成し、9μm/sの泳動速度を示した。
そして、泳動速度測定後に磁場を解除してもクラスター鎖は維持され、磁性体複合粒子は単分散に近い分散状態へは戻らなかった。
【0095】
【表1】