(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の素子が、前記第1の素子が第1の所定量のエネルギーを有する荷電粒子を受け取ったことに応答して前記第1の信号を生成するように構成され、前記第2の素子が、第2の所定量のエネルギーを有する荷電粒子を受け取ったことに応答して前記第2の信号を生成するように構成された、請求項5に記載の検出器。
前記スイッチング領域が電界効果トランジスタを備え、前記電界効果トランジスタが、前記最下金属層に作られたゲート、又は前記最下金属層に作られた前記ゲートのコンタクトを備える、請求項8に記載の検出器。
前記コントローラが、前記第1の素子及び前記第2の素子の何れかのアドレスに基づいて前記スイッチング領域を制御するように構成された、請求項10に記載のシステム。
前記検出器アレイが、第2の数のグループにグループ化されるように構成された第1の数の画素を備え、前記第2の数が前記第1の数より小さい、請求項10に記載のシステム。
前記第1の信号を生成するように構成された前記回路が複数の回路を備え、前記回路に接続されている前記コントローラが、前記複数の回路の何れかに接続されている前記コントローラを含む、請求項10に記載のシステム。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[026] ここで、例示的な実施形態を詳細に参照する。これらの実施形態の例が添付の図面に示されている。以下の説明は添付の図面を参照し、異なる図面中の同じ番号は、特に断りの無い限り、同じ又は同様の要素を表す。例示的な実施形態の以下の説明文中に記載される実装形態は、本発明と一致する全ての実装形態を表すものではない。その代わり、それらは、添付の特許請求の範囲に記載されるような主題に関連する態様と一致する装置及び方法の単なる例にすぎない。
【0019】
[027] 本開示の実施形態は、アレイアーキテクチャを有する検出器を提供する。検出器は、検出器のアレイ表面に含まれる感知素子のフィールド再構成を可能にすることができる。検出器は、感知素子対の間に形成された、一対の2つの感知素子間の接続を制御するスイッチなどのスイッチング素子を備えることができる。
【0020】
[028] 2つの感知素子を接続するように構成されたスイッチは、検出器アレイの感知層内に形成することができる。このようにして、検出器アレイは別個のスイッチマトリクスを不要にする。
【0021】
[029] スイッチング素子は、MOSFETなどのトランジスタを備えることができる。MOSFETは、論理素子により制御されるゲートを有することができる。
【0022】
[030] 感知素子は、任意の形状を有する任意の数のグループ及び各グループに任意の数の感知素子を形成することができる。各スイッチの制御回路は、対応する各スイッチのそばに位置することができる。制御回路は論理素子を備えることができる。感知素子対間のスイッチは、行制御線及び/又は列制御線によってアドレス可能である。
【0023】
[031] 感知素子のアレイは、基板にセンサ層として形成することができる。制御回路は、基板に回路層として形成することができる。本開示の態様と一致するある構成では、回路層における相互接続を単純化することができる。感知素子の各グループの出力信号は、そのグループに接続された複数の出力線を介して転送することができる。出力線は、グループにスイッチにより形成された感知素子間の接続とともに、低い等価出力直列抵抗及び直列インダクタンスを有するネットワークを形成することができる。例えば、一部の実施形態では、制御回路は、従来の面検出器アレイと比べて等価出力直列抵抗及び直列インダクタンスが低いネットワークを形成することができる。広帯域動作が促進されるように、グループ化された感知素子の出力インピーダンスを低減することができる。
【0024】
[032] 本開示の実施形態は、電子検出器を備えた電子ビームツールを提供する。電子検出器と結合された回路層を設けることができる。電子検出器は、後方散乱された一次電子及びサンプルから放出された二次電子を受け取るように構成することができる。受け取られた電子は、検出器の表面上に1つ以上のビームスポットを形成する。検出器の表面は、電子の受け取りに応答して電気信号を生成するように構成された複数の電子感知素子を含むことができる。
【0025】
[033] 一部の実施形態では、回路層は、複数の電子感知素子のグループ化を設定するのに使用される前処理回路と信号処理回路とを備えることができる。例えば、前処理回路及び信号処理回路は、生成された電気信号の大きさに関連した示度を生成するように構成することができる。このような回路は、複数の感知素子のうちの2つの感知素子と関連付けられたゲートなどの論理ブロックを備えることができる。ゲートは、2つの感知素子が2つの感知素子間のスイッチング素子を介して接続又は切断されるように制御することができる。感知素子から生成された電気信号は、スイッチング素子を通過するように構成することができる。決定は感知素子からの電気信号に基づいて行うことができる。
【0026】
[034] 後処理回路は、感知素子の出力に基づいてビーム又はビームレットの像を取得するように構成されたコントローラと相互作用するように構成することができる。コントローラは、ビームの像を再構成することができる。コントローラは、再構成された像に基づいてビーム境界、例えばビームスポットの一次及び二次境界を決定するように構成することができる。
【0027】
[035] 後処理回路の別の実装形態は、前処理回路からの生成された示度に基づいて、どの電子感知素子がビームスポットの境界、例えば一次境界内にあるのかを決定するように構成できる1つ以上の回路を備えることができる。決定された一次境界に基づいてビームスポットの強度を表す値を生成する処理を実行することができる。一部の実施形態では、グループ化を用いて、どの電子感知素子がビームスポットの一次境界の外側にあるのかを決定することができる。一次境界の外側にあると決定された感知素子の出力に基づいて、ノイズ信号を推定することができる。後処理回路は、ビームスポットの強度データを生成するときに、推定されたノイズ信号を補償することができる。
【0028】
[036] 感知素子のグループ化は、電子ビームの電子の衝突に応答して感知素子が生成した電気信号に基づくことができる。グループ化は、隣接する感知素子を接続するスイッチング素子を通過する電気信号に基づくことができる。グループ化は、後処理回路による決定に基づくこともできる。例えば、一部の実施形態では、一次及び/又は二次ビームスポット境界は、感知素子の出力信号に基づいて決定することができる。
【0029】
[037] 画素と関連付けられたローカル制御論理は、対応する感知素子の信号レベルの示度を生成することができる。この示度は、2つの隣接する感知素子をスイッチング素子によって接続すべきかどうかを決定するのに使用することができる。このようにして、グループを形成することができる。形成された感知素子のグループに基づいて、一次境界を決定することができる。さらに、一部の実施形態では、勾配情報を取得して、二次境界の決定に使用することができる。
【0030】
[038] 入射電子ビームの電子は、異なる生成プロセスに起因して、異なる特性、例えば異なるエネルギーを有する可能性がある。異なる特性を有する電子の分布又は密度は、異なる場所において変化する可能性がある。したがって、電子ビーム内で、検出された電子ビームスポット内の強度パターンが、一次又は二次境界に対応する可能性がある。一次及び二次ビームスポット境界を使用して、対応する電子感知素子の出力信号をグループ化することができる。グループは、その幾何学的配置が対応する電子ビームスポットのパターンと一致するように形成することができる。例として、二次ビーム境界内の電子感知素子により検出された電子ビームスポットの一部分は、ほぼ全体が後方散乱された電子で構成される可能性がある一方、一次ビーム境界と二次ビーム境界との間の電子感知素子により検出された電子ビームスポットの一部分は、ほぼ全体が二次電子で構成される可能性がある。したがって、形成されたグループは、検出されたビーム全体の強度情報、並びに、電子ビームの後方散乱部分及び二次電子部分に対応する強度情報を生成することができる。したがって、一部の実施形態は、検出された電子ビームスポット、及び調査中のサンプルの特性についての情報を提供することができる。
【0031】
[039] 本明細書で使用する「又は」という用語は、特に記述されない限り、実行不可能な場合を除いて、全ての可能な組み合わせを包含する。例えば、データベースがA又はBを含むことができると記述されている場合は、特に記述されない又は実行不可能でない限り、データベースは、A、又はB、又はA及びBを含むことができる。第2の例として、データベースがA、B、又はCを含むことができると記述されている場合は、特に記述されない又は実行不可能でない限り、データベースは、A、又はB、又はC、又はA及びB、又はA及びC、又はB及びC、又はA及びB及びCを含むことができる。
【0032】
[040] ここで、例示的な実施形態を詳細に参照する。これらの実施形態は、添付の図面に示されている。以下の実施形態は、電子ビームを利用することとの関連で説明されているが、本開示はそのように限定されない。他のタイプの荷電粒子ビームも同様に適用することができる。さらに、本開示の態様と一致する検出器は、x線、光子、及びその他の形態のエネルギーを感知する環境に適用可能である。
【0033】
[041] ここで
図1を参照する。
図1は、本開示の実施形態と一致した、例示的な電子ビーム検査(EBI)システム100を示している。
図1に示すように、EBIシステム100は、メインチャンバ101と、ロード/ロックチャンバ102と、電子ビームツール104と、機器フロントエンドモジュール(EFEM)106とを含む。電子ビームツール104は、メインチャンバ101内に位置する。EFEM106は、第1のローディングポート106aと第2のローディングポート106bとを含む。EFEM106は、追加のローディングポートを含むことができる。第1のローディングポート106a及び第2のローディングポート106bは、検査すべきウェーハ(例えば、半導体ウェーハ、又は他の材料で作られたウェーハ)又はサンプル(ウェーハ及びサンプルは、以下ではまとめて「ウェーハ」と称される)を収容するウェーハ前面開口一体型ポッド(FOUP)を受け取る。
【0034】
[042] EFEM106内の1つ以上のロボットアーム(図示せず)は、ウェーハをロード/ロックチャンバ102に運ぶことができる。ロード/ロックチャンバ102は、ロード/ロック真空ポンプシステム(図示せず)に接続され、このポンプシステムは、大気圧よりも低い第1の圧力に達するようにロード/ロックチャンバ102内のガス分子を除去する。第1の圧力に達した後、1つ以上のロボットアーム(図示せず)は、ウェーハをロード/ロックチャンバ102からメインチャンバ101に運ぶことができる。メインチャンバ101は、メインチャンバ真空ポンプシステム(図示せず)に接続され、このポンプシステムは、第1の圧力よりも低い第2の圧力に達するように、メインチャンバ101内のガス分子を除去する。第2の圧力に達した後、ウェーハは電子ビームツール104による検査にかけられる。電子ビームツール104は、単一ビームシステム又はマルチビームシステムであってよい。電子ビームツール104にコントローラ109が電子的に接続される。コントローラ109は、EBIシステムの様々な制御を実行するように構成されたコンピュータであってよい。
【0035】
[043] ここで
図2を参照する。
図2は、電子ビームツール104(本明細書では装置104とも称される)を示しており、このツール104は、電子源202と、銃開口部204と、集光レンズ206と、電子源202から放出される一次電子ビーム210と、放射源変換ユニット212と、一次電子ビーム210の複数のビームレット214、216、及び218と、一次投影光学系220と、ウェーハステージ(
図2には図示せず)と、複数の二次電子ビーム236、238、及び240と、二次光学系242と、電子検出デバイス244とを備える。一次投影光学系220は、ビームセパレータ222と、偏向走査ユニット226と、対物レンズ228とを備えることができる。電子検出デバイス244は、検出サブ領域246、248、及び250を備えることができる。
【0036】
[044] 電子源202、銃開口部204、集光レンズ206、放射源変換ユニット212、ビームセパレータ222、偏向走査ユニット226、及び対物レンズ228は、装置104の一次光軸260と位置合わせすることができる。二次光学系242及び電子検出デバイス244は、装置104の二次光軸252と位置合わせすることができる。
【0037】
[045] 電子源202は、カソードと、抽出器又はアノードとを備えることができ、一次電子は、カソードから放出され、抽出され又は加速されて、(仮想の又は現実の)クロスオーバー208を伴う一次電子ビーム210を形成することができる。一次電子ビーム210は、クロスオーバー208から放出されるものとして視覚化することができる。銃開口部204は、一次電子ビーム210の周辺電子を遮断して、クーロン効果を低減することができる。クーロン効果は、プローブスポット270、272、及び274のサイズの増大を引き起こす可能性がある。
【0038】
[046] 放射源変換ユニット212は、画像形成素子のアレイ(
図2には図示せず)とビーム制限開口部のアレイ(
図2には図示せず)とを備えることができる。画像形成素子のアレイは、超小型偏向器又は超小型レンズのアレイを備えることができる。画像形成素子のアレイは、一次電子ビーム210の複数のビームレット214、216、及び218を伴う、クロスオーバー208の(仮想の又は現実の)複数の平行な像を形成することができる。ビーム制限開口部のアレイは、複数のビームレット214、216、及び218を制限することができる。
【0039】
[047] 集光レンズ206は、一次電子ビーム210を集束させることができる。放射源変換ユニット212の下流側にあるビームレット214、216、及び218の電流は、集光レンズ206の集束力を調節することによって、又は、ビーム制限開口部のアレイ内の対応するビーム制限開口部の半径サイズを変更することによって変化させることができる。対物レンズ228は、検査用のウェーハ230上にビームレット214、216、及び218を集束させることができ、ウェーハ230の表面上に複数のプローブスポット270、272、及び274を形成することができる。
【0040】
[048] ビームセパレータ222は、静電双極子場及び磁気双極子場を生成するウィーンフィルタ型のビームセパレータであってよい。一部の実施形態では、それらが適用される場合、ビームレット214、216、及び218の電子に静電双極子場が及ぼす力は、磁気双極子場が電子に及ぼす力と、大きさが等しく、方向が反対になる可能性がある。したがって、ビームレット214、216、及び218は、偏向角ゼロでビームセパレータ222をまっすぐに通過することができる。しかしながら、ビームセパレータ222により生成されるビームレット214、216、及び218の全分散もゼロでない可能性がある。ビームセパレータ222は、ビームレット214、216、及び218から二次電子ビーム236、238、及び240を分離し、二次電子ビーム236、238、及び240を二次光学系242に向けることができる。
【0041】
[049] 偏向走査ユニット226は、ビームレット214、216、及び218を偏向させて、ウェーハ230の表面エリアにわたってプローブスポット270、272、及び274をスキャンすることができる。プローブスポット270、272、及び274におけるビームレット214、216、及び218の入射に応答して、二次電子ビーム236、238、及び240は、ウェーハ230から放出される可能性がある。二次電子ビーム236、238、及び240は、二次電子(50eV以下のエネルギー)及び後方散乱電子(50eVとビームレット214、216、及び218のランディングエネルギーとの間のエネルギー)を含むエネルギーの分布を伴う電子を含む可能性がある。二次光学系242は、二次電子ビーム236、238、及び240を、電子検出デバイス244の検出サブ領域246、248、及び250に集束させることができる。検出サブ領域246、248、及び250は、対応する二次電子ビーム236、238、及び240を検出し、ウェーハ230の表面エリアの画像を再構成するのに使用される対応する信号を生成するように構成することができる。
【0042】
[050] ここで
図3Aを参照する。
図3Aは、電子検出デバイス244の検出面を形成し得るセンサ表面300の例示的な構造を示している。センサ表面300は、4つの領域302A〜D(2×2の矩形グリッド)に分割することができ、各領域302は、ウェーハ230の特定の場所から放出される対応するビームスポット304を受け取ることができる。全てのビームスポット304A〜Dは、理想的な円形の形状を示し、特定位置のオフセットを有しない可能性がある。4つの領域が表示されているが、任意の複数の領域を使用できることが理解される。さらに、センサ表面300を4つの領域に分割することも任意である。感知素子306を任意に選択することで特定の領域を形成することができる。検出器244の検出サブ領域246、248、及び250は、そのような領域で構成することができる。
【0043】
[051] 各センサ領域は、電子感知素子306のアレイを備えることができる。電子感知素子は、例えば、PINダイオード、アバランシェダイオード、電子増倍管(EMT)など、及びこれらの組み合わせを含む可能性がある。更に、
図3Aは、各領域302が、自前の感知素子306を有する所定の領域として互いから分離されていることを示しているが、これらの所定の領域は、例えば
図3Cの表面センサ400のように、存在しない可能性があることが理解される。例えば、各領域が81個の感知素子(9×9グリッドの感知素子)を有する4つの所定の領域を有する代わりに、センサ表面は、依然として4つのビームスポットを感知することができる、18×18グリッドの感知素子を1つ有する可能性がある。
【0044】
[052] 電子感知素子306は、センサ領域で受け取った電子に見合う電流信号を生成することができる。前処理回路は、生成された電流信号を電圧信号(受け取られた電子ビームスポットの強度を表す)に変換することができる。前処理回路は、例えば、高速トランスインピーダンス増幅器を備える可能性がある。処理システムは、例えば、センサ領域内に位置する電子感知素子により生成された電流を合計することによって電子ビームスポットの強度信号を生成し、その強度信号をウェーハに入射する一次電子ビームのスキャンパスデータと相関させ、その相関関係に基づいてウェーハの画像を構成することができる。
【0045】
[053] 電子感知素子306は電子ビームから電子を受け取るものとして説明されるが、他のタイプの検出器の場合に、センサ表面は、他のタイプの照射を受け取ることに応答して信号を生成するように構成することができる。例えば検出器は、特定の電荷を有する荷電粒子に反応することができる。また、検出器は、フラックス、空間分布、スペクトル、又はその他の測定可能な特性に感応することができる。したがって、検出器感知素子は、ある種の又はあるレベルのエネルギー、例えば所定量のエネルギーを有する電子を受け取ることに応答して信号を生成するように構成することができる。
【0046】
[054] 一部の実施形態では、処理システムは、電子感知素子306のいくつかにより生成された信号を選択的に合計して、ビームスポットの強度値を生成することができる。この選択は、どの電子感知素子がビームスポット内に位置しているかの判断に基づくことができる。
【0047】
[055] 一部の実施形態では、処理システムは、ビームスポットの境界を特定することによって、どの電子感知素子がビームスポットの外側に位置し、どの電子感知素子がビームスポット内に位置しているかを特定することができる。例えば、
図3Bを参照すると、処理システムは、ビームスポット304A及び304Bについて、一次境界312A、312B及び二次境界314A、314Bをそれぞれ特定することができる。一次境界312は、ビームスポットの強度を決定するために信号出力を含めるべき一セットの電子感知素子306を囲むように構成することができる。
【0048】
[056] 二次境界314は、ビームスポットの中心部分を囲むように構成することができ、ビームスポットの特定の幾何学情報を提供するのに使用することができる。幾何学情報には、例えば、ビームスポットの形状、ビームスポットの1つ以上の特定位置などが含まれる可能性がある。ここで、特定位置とは、中心などのビームスポット内の所定の位置を指す可能性がある。処理システムは、二次境界314に基づいて一次境界312を決定する可能性もある。
【0049】
[057] また、特定位置の情報に基づいて、処理システムは、例えば、電子光学コンポーネント又は電子光学システム内の不完全さに起因する、ビームスポット304の位置のドリフトを追跡することもできる。不完全さは、製造又は組立プロセス中にもたらされたものである可能性がある。さらに、システムの長期間動作中にもたらされたドリフトが存在する可能性がある。処理システムは、境界の決定と、強度決定の際に含めるべき一セットの電子感知素子とを更新して、強度決定の精度へのドリフトの影響を緩和することができる。さらに、処理システムは、電子ビームスポットのシフトを追跡することができる。
【0050】
[058] 一次又は二次境界312及び314により囲まれる電子感知素子の各セットを形成するのに使用される電子感知素子306の選択は、全体的な画像信号強度及び信号対雑音比に関係する各ビームスポットの指定された電子収集率、隣接する電子ビームの信号クロストーク、並びに各電子ビームスポットの対応する形状及び特定位置によって決定することができる。電子感知素子の選択は、例えば、感知素子に隣接配置された処理回路によって、又は外部コントローラによって制御することができる。各セットの形成は、静的であっても、動的に変化してもよい。ビームスポットの形状及び特定位置の変化情報は、例えば、電子光学系(例えば、一次投影光学系220)の動作を監視するのに使用することができる。ビームの位置決め及び形状に関して収集された情報は、例えば、電子光学系を調整する際に使用することができる。したがって、
図3Bは、ビームスポット304Bが円形の形状から逸脱した形状を有することを示すが、電子光学系におけるドリフト又は電子光学系におけるコンポーネントの不完全さに起因する、位置、形状、及びグリッド情報などのこのようなタイプの逸脱は補償することができる。
【0051】
[059] ここで
図3Dを参照する。
図3Dは、電子検出デバイス244上で使用可能なセンサ表面500の例示的な構造を示している。センサ表面500は、それぞれがビームスポットの少なくとも一部を受け取ることができる複数の感知素子、例えば感知素子501、502、503などを備えたアレイ構造を有する。感知素子501、502、503は、エネルギーを受け取ることに応答して電気信号を生成するように構成することができる。
【0052】
[060] 感知素子は、例えばPINダイオード、アバランシェダイオード、電子増倍管(EMT)など、及びこれらの組み合わせを備えることができる。例えば、感知素子501、502、503は電子感知素子であってよい。電子感知素子は、センサアクティブエリアで受け取った電子に見合う電流信号を生成することができる。処理回路は、生成された電流信号を電圧信号(受け取った電子ビームスポットの強度を表す)に変換することができる。処理システムは、例えば、センサ領域内に位置する電子感知素子により生成された電流を合計することによって電子ビームスポットの強度信号を生成し、その強度信号をウェーハに入射する一次電子ビームのスキャンパスデータと相関させ、その相関関係に基づいてウェーハの画像を構成することができる。
【0053】
[061]
図3Eは、
図3Dに示した領域の拡大部分を示している。
図4Aは、
図3D及び
図3Eに示した部分Aの検出器アレイの厚さ方向の断面に沿ったセンサ素子の例示的な構造を示している。
【0054】
[062]
図4Aに示すように、感知素子501、502、503は、PINダイオードデバイス3000として構成することができる。PINダイオードデバイス3000は、最上層である金属層3010を備えることができる。金属層3010は、電子検出デバイス244に入射する電子を受け取る層である。したがって、金属層3010は検出面として構成される。金属層3010の材料は、例えばアルミニウムであってよい。金属層3010にアルミニウムが使用される場合、電子検出デバイス244を保護するために表面の外側に酸化層を形成することができる。PINダイオードデバイス3000はまた、最下層である金属層3050を備えることができる。金属層3050の材料は、例えば銅であってよい。金属層3050は、感知素子501、502、503のそれぞれから誘導電流を搬送するための出力線を備えることができる。
【0055】
[063] PINダイオードデバイス3000は半導体デバイスを含むことができる。例えば、PINダイオードデバイスを構成する半導体デバイスは、複数の層を有する基板として製造することができる。これによって、感知素子501、502、503は、断面方向に隣接することができる。スイッチング領域3009は感知素子と一体であってよい。また、感知素子501、502、503、及び/又はスイッチング領域3009は、複数の個別の半導体デバイスとして構成することができる。個別の半導体デバイスは、直接的に互いに隣接するように構成することができる。これによって、感知素子が個別に構成される場合でも、分離エリアをなくすことができ、不感エリアを低減することができる。
【0056】
[064] PINダイオードデバイス3000の動作において、金属層3010に隣接してP+領域3020が形成される。P+領域3020はp型半導体層であってよい。P+領域3020に隣接して真性領域3030が形成される。真性領域3030は真性半導体層であってよい。真性領域3030に隣接してN+領域3040が形成される。N+領域3040はn型半導体層であってよい。電子検出デバイス244のセンサ層が、金属層3010、P+領域3020、真性領域3030、N+領域3040、及び金属層3050の層として形成される。
【0057】
[065] PINダイオードデバイス3000は、2つの隣接する感知素子の間に形成されたスイッチング領域3009を備える。
図4Aに示すように、スイッチング領域3009は、感知素子501と502との間に形成され、別のスイッチング領域3009は、感知素子502と503との間に形成される。スイッチング領域3009にスイッチを形成することができる。例として、PINダイオードデバイス3000のセンサ層のスイッチング領域3009に、エンハンスメントモードMOSFET3001を形成することができる。MOSFET3001は、P+領域3002と、ゲート3004と、ゲート酸化物3003とを備えることができる。MOSFET3001は、「通常は開いている」タイプのスイッチとして構成される。エンハンスメントモードでは、ゲート3004に印加される電圧がデバイスの導電率を増大させる。これによって、MOSFET3001を駆動しない場合、感知素子502と503との間のスイッチがオフであり、したがって、感知素子502と503とがMOSFET3001を介して接続されることはない。MOSFET3001を駆動することによって、感知素子間のスイッチがオンになり、感知素子501と502とがMOSFET3001を介して接続される。例えば、PINダイオードデバイス3000は、ターンオン状態3098及びターンオフ状態3099で動作可能なMOSFETで構成することができる。MOSFET3001は、ゲート3004を通じて制御することができる。
【0058】
[066] MOSFET3001などのMOSFETを製造するプロセスは、いくつかある方法の中で、例えばエッチングを含むことができる。
【0059】
[067] 動作中、金属層3010の上面に電子が入射すると、真性領域3030は、P+領域3020からの電荷キャリアで溢れる。
図4Aに見ることができるように、2つの隣接する感知素子、例えば501及び502が接続されると、照射された領域の、スイッチング領域3009のエリアを含む金属層3010下の全てのエリアが駆動されることになる。これによって、2つの隣接する感知素子を、入射電子に応答して電流を収集するためにグループ化できる一方、隣接する感知素子間の不感エリアをなくすことができる。隣接する感知素子、例えば501及び502を断面方向に分離する分離エリアを設ける必要はない。
【0060】
[068]
図3Eの平面図に見られるように、感知素子501と502との間のスイッチング領域3009Aは、感知に使用されるアクティブエリアである。一方、アクティブ感知素子502と非アクティブ感知素子503との間のスイッチング領域3009Bは、感知に使用されるアクティブエリアではない。スイッチング領域3009は、実質的に各感知素子の全長に及ぶことができる。例えば、感知素子は、第1の方向X及び第2の方向Yに延びる矩形形状を有することができる。矩形状の感知素子は、第1の方向に延びる第1の辺と第2の方向に延びる第2の辺とを有することができる。スイッチング領域3009は第1の辺の全長を延ばすことができる。もう1つのスイッチング領域3009は、第2の辺の全長を延ばすことができる。また、スイッチング領域は、第1又は第2の辺より短い長さを延ばすことができる。スイッチング領域は、アクティブエリアを隣接させることができるように感知素子と直接隣接することができる。
【0061】
[069] PINダイオードはp及びn型半導体の異なる配置を採用した様々な構成で実現できることが理解されるべきである。例えば、ダイオードデバイス3100、ダイオードデバイス3200、ダイオードデバイス3300、及びダイオードデバイス3400の様々な形態が、
図4B、
図4C、
図4D、及び
図4Eにそれぞれ示されている。センサダイオードと、ダイオード間のMOSFETの様々な組み合わせが示されている。
図4B及び
図4Eでは、MOSFETは、Vgs=0の場合にオフになり、|Vgs|>|Vth|の場合にオンになる可能性がある。一部の例では、例えば
図4C及び
図4Dに示すように、空乏化モードMOSFETをスイッチに使用することができる。
【0062】
[070] 例えば、
図4Bは、金属3110と、N+領域3120と、真性3130と、P+領域3140と、金属3150と、エンハンスメントモードMOSFET3101と、N+領域3102と、ゲート酸化物3103と、ゲート3104と、ゲート3105とを備えたダイオードデバイス3100を示す。ダイオードデバイス3100は、ターンオン状態3198及びターンオフ状態3199で動作可能なMOSFETで構成することができる。
【0063】
[071] 例えば、
図4Cは、金属3210と、P+領域3220と、真性3230と、N+領域3240と、金属3250と、空乏化モードMOSFET3201と、P+領域3202と、ゲート酸化物3203と、ゲート3204と、ゲート3205とを備えたダイオードデバイス3200を示す。ダイオードデバイス3200は、ターンオン状態3298及びターンオフ状態3299で動作可能なMOSFETで構成することができる。
【0064】
[072] 例えば、
図4Dは、金属3310と、N+領域3320と、真性3330と、P+領域3340と、金属3350と、空乏化モードMOSFET3301と、N+領域3302と、ゲート酸化物3303と、ゲート3304と、ゲート3305とを備えたダイオードデバイス3300を示す。ダイオードデバイス3300は、ターンオン状態3398及びターンオフ状態3399で動作可能なMOSFETで構成することができる。
【0065】
[073] 例えば、
図4Eは、金属3410と、P+領域3420と、真性3430と、N+領域3440と、金属3450と、エンハンスメントモードMOSFET3401と、P+領域3402と、ゲート酸化物3403と、ゲート3404と、ゲート3405とを備えたダイオードデバイス3400を示す。ダイオードデバイス3400は、ターンオン状態3498及びターンオフ状態3499で動作可能なMOSFETで構成することができる。
【0066】
[074] 上記の説明は、金属又は金属層について考察しているが、代替手段、例えば導体材料を使用できることは明らかである。
【0067】
[075] 複数の感知素子から形成されたセンサ層を有する検出器が、隣接する感知素子間にスイッチング領域を含む場合、不感エリアを低減することができる。例えば、2つの隣接する要素が接続されるとき、その要素間のスイッチング領域は、感知のためのアクティブエリアに含まれる。後で考察するように、スイッチング領域上方の検出器の表面に入射する電子により誘起された電流は出力信号に含められる。これによって、そうでなければ個々の画素を分離する分離エリアとして設けられる可能性がある表面エリアをアクティブ感知エリアとして取り戻すことができる。感知エリアを大きくすることによって、検出率を高め、信号対雑音比(SNR)を良好にすることができる。さらに、分離エリアをなくすことによって、一定エリア内により多くの画素を形成することができる。これによって、より高い画素数を実現することができる。
【0068】
[076]
図3Eに示すように、十字形のエリア525を設けることができる。エリア525は、画素のコーナを、対角方向に互いに向かい合う画素から分離する分離エリアであってよい。十字の代わりに様々な形状を使用することができる。エリア525は、例えば正方形として設けることができる。エリア525はまた、できるだけ小さい面積で対角画素を分離するために対角線として設けることもできる。一部の実施形態では、エリア525をなくして不感エリアをさらに小さくすることができる。
【0069】
[077] センサ表面500は矩形のグリッド配置を有するものとして描かれているが、様々な幾何学的配置を使用することができる。感知素子は、例えば六角格子状に配置することができる。これによって、個々の感知素子は、それに応じた異なるサイズ及び形状を有することができる。感知素子はまた、八角形タイリング、三角形タイリング、菱形タイリングなどで配置することもできる。感知素子は、均一な形状として、かつ規則的なパッキングで設ける必要はない。例えば、半正六角形を含む五角形タイリングを使用することができる。これらの例は例示的なものであり、様々な修正を適用できることを理解されたい。
【0070】
[078] ここで
図5を参照する。
図5は、検出器600の層構造の簡略された図を示している。検出器600は、
図2に示した検出器244として提供することができる。検出器600は、電子ビームの入射方向に実質的に平行な可能性がある厚さ方向に積層された複数の層を有するように構成することができる。複数の層は、センサ層610と回路層620とを含むことができる。センサ層610には上記のようにセンサ表面500を設けることができる。感知層610に感知素子、例えば感知素子611、612、及び613を設けることができる。隣接する感知素子の間に断面方向にスイッチング素子619を設けることができる。スイッチング素子619は、感知層610に埋設することができる。
【0071】
[079] センサ層610は、例えば、感知素子611、612、及び613が以上で考察した感知素子501、502、及び503と同様のダイオードとして構成することができる。さらに、スイッチング素子619は、MOSFET3001などのトランジスタとして構成することができる。感知素子611、612、613のそれぞれは、回路層620に電気的に接続するための出力を備えることができる。出力は、スイッチング素子619と一体化することができる、又は別々に設けることができる。出力は、例えば金属層3050と同様の金属層であり得るセンサ層610の最下層に組み込むことができる。
【0072】
[080] 回路層620は、センサ層610に隣接して設けられる。回路層620は、線ワイヤと、様々な電子回路コンポーネントとを備える。回路層620は処理システムを備えることができる。回路層620は、センサ層610で検出された出力電流を受け取るように構成することができる。
【0073】
[081]
図6Aには回路図が示されている。破線は、センサダイ701と回路ダイ702との間の境界を表す。例えば、回路ダイ702に示すようなレイアウトは、回路層620に設けられた回路を表すことができる。例えば、センサダイ701に示すようなレイアウトは、間にスイッチング素子を含む複数の感知素子を表すことができる。例えば、センサ層610は、センサダイに構成することができる。
【0074】
[082]
図6Bには別の回路図が示されている。回路ダイ702に示すレイアウトは、後で考察される追加の比較器771を含むことができる。
【0075】
[083]
図7には簡略された回路図が示されている。
図7に示すように、複数の画素P1、P2、P3、P4を設けることができる。画素P1、P2、P3、P4は、それぞれが感知素子と関連付けられ得る感知アレイの画素を表すことができる。
【0076】
[084] 感知素子から信号強度を検出する例示的なプロセスでは、センサ層の感知素子は、入射荷電粒子により誘起された電流を収集するように構成される。他のタイプのエネルギー変換を使用することもできる。電流は、感知素子から、感知素子からの出力を解析するように構成された回路層に出力される。回路層は、感知素子からの出力を解析するための配線レイアウトと複数の電子コンポーネントとを備えることができる。
【0077】
[085] 信号強度検出のプロセスは、
図6Aを参照して考察される。1つの画素を、感知アレイの1つの感知素子と関連付けることができる。これによって、第1の画素がPINダイオード電流711を生成するように構成される。PINダイオード信号強度検出プロセスの開始時に、スイッチ721及びスイッチ731は開に設定されると同時に、スイッチ741は閉に設定される。これによって、キャパシタ735の電圧をVref2にリセットすることができる。
【0078】
[086] 次に、スイッチ721及びスイッチ741は開に設定されると同時に、スイッチ731は閉に設定される。この状態において、キャパシタ735は充電を開始し、電圧を生成する。キャパシタ735は、所定の期間、例えばt_chargeの間充電を行うように構成することができ、その後スイッチ731は開に設定される。
【0079】
[087] 続いて、比較器736は、キャパシタ735における電圧を基準値Vref1と比較する。基準値Vref1は所定の信号レベルとして設定することができる。回路は、基準値に基づいて、感知素子が入射電子ビームからの電流を収集していることを示す信号を出力するように構成することができる。これによって、基準値は、PINダイオードからの信号レベルがビームスポット内に含まれる入射電子ビームからの電流を収集していると考えるのに十分なほど高いことを示す適切な値であってよい。比較器736において、キャパシタ735からの電圧がVref1より高い場合、出力信号がブロック750に送信される。
【0080】
[088] Vref1は、各感知素子をビームスポットの外側境界内に含まれるように制御できるように設定することができる。値t_chargeは、ローカル論理、又は、例えばデータ線752を通してブロック750と通信する外部回路に基づいて決定することができる。論理ブロック及び回路コンポーネントは、信号強度検出や画素グループ化決定などの機能を局所的に実行できるように設定することができる。但し、各感知素子の信号強度は収集することができ、決定は外部経路を介して行うことができる。例えば、アナログ信号経路及びADCは、アナログ信号線及びデータ線を介して外部コントローラと通信することができる。
【0081】
[089] 本明細書で説明されるように、感知アレイの各画素は、感知素子への入射電子に基づいて電流を生成し、回路層と通信する感知素子と関連付けることができる。画素は、PINダイオード電流711を生成するように構成された第1の画素を参照して以上で考察したような回路に接続することができる。これによって、第2の画素は、PINダイオード電流712を生成するように構成することができる、といった具合である。PINダイオード電流712は、対応する回路素子、例えばスイッチ721b、スイッチ731b、スイッチ741b、キャパシタ735b、比較器736b、ブロック750bなどと接続することができる。
【0082】
[090] 再び
図6Aを参照して、ステータスインジケータの生成及び設定が考察される。回路層は、感知素子からの出力電流を使用して、ステータスインジケータを生成するように構成される。ステータスインジケータは、画素のグループ化を実行するための機能をトリガするように構成することができる。感知素子のグループ化を実現する様々な方法を提供することができる。
【0083】
[091] 第1のグループ化の方法では、感知素子のグループ化は、ローカル論理回路の信号強度フラグに従って実現することができる。第1の画素及び第2の画素が強い信号強度を有する場合、2つの画素はグループ化することができる。例えば、PINダイオード電流711及びPINダイオード電流712は、共に高い電流値を有することがある。つまり、キャパシタ735における電圧及びキャパシタ735bにおける電圧は、共にVref1より高くなることがある。このとき、スイッチ767は、2つの画素を併合するように閉に設定される。
【0084】
[092] 第1の画素及び第2の画素のうちの少なくとも一方が弱い信号を有する、つまり、キャパシタ735における、又はキャパシタ735bにおける電圧のいずれかがVref1より低い場合、スイッチ767は、2つの画素が併合されないように開に設定される。
【0085】
[093] スイッチ767は、2つの感知素子間の切替えを実行する素子として構成される。スイッチ767はセンサダイ701に位置する。スイッチ767は、センサダイ701に埋設することができる。スイッチ767は、MOSFET3001などのトランジスタとして構成することができる。
【0086】
[094] スイッチ767は、回路ダイ702のローカル論理によってトリガすることができる。比較器736からの出力及び比較器736bからの出力は、スイッチ767を駆動するためのブロックに転送することができる。例えば、
図6Aに示すように、ANDゲート760が設けられる。ANDゲート760は回路ダイ702に配置される。ANDゲート760は、2つの画素と関連付けられ、2つの画素間の1つのスイッチと関連付けられる。比較器736及び736bからの出力は、直接又は他のブロックを通してANDゲート760に転送することができる。ANDゲート760は、ANDゲート760に入力される信号、例えばステータスインジケータ751及びステータスインジケータ751bに基づいて、スイッチ767を切り替えるように構成される。スイッチ767が電界効果トランジスタなどのトランジスタである場合、スイッチは、そのゲートへの電圧の印加によって切り替えることができる。例えば、
図4Aの構成では、電圧はゲート3004に印加される可能性がある。
【0087】
[095] ANDゲートが示されているが、感知素子からの出力信号に基づいて、感知素子間に配置されたスイッチの切り替えを実現するために、様々なコンポーネントが使用される可能性があることが理解されるべきである。例えば、
図7は、アレイ内の4つの画素の配置を示す簡略化された回路図である。このアレイにおいて、第1の画素P1は、PINダイオード電流711を生成し、これに基づいてステータス信号S1を出力するように構成することができる。ステータス信号S1は、ステータスインジケータ751に対応する可能性がある。第2の画素P2は、PINダイオード電流712を生成し、これに基づいてステータス信号S2を出力するように構成することができる。ステータス信号S2は、ステータスインジケータ751bに対応する可能性がある。第1の画素P1からのステータス信号S1及び第2の画素P2からのステータス信号S2はANDゲート760に入力される。ステータス信号S1及びステータス信号S2は、画素P1及び画素P2のそれぞれで生成された信号に基づいて生成することができ、例えば、画素の表面に入射した電子によって電流信号が誘起される可能性がある。ステータス信号S1は、画素P1における電流が所定の閾値に達したかどうかに基づいて生成される可能性がある。同様に、ステータス信号S2は、画素P2における電流が所定の閾値に達したかどうかに基づいて生成される可能性がある。ANDゲート760は、ステータス信号S1及びステータス信号S2に基づいた信号をスイッチ767に出力する。これによって、スイッチ767は、少なくとも2つの画素から生成された入力信号に基づいて制御されるように構成される。このような入力信号は電圧である可能性がある。スイッチ767の制御を実現するために様々な他のブロックや電子コンポーネントを使用できることが明らかであろう。
【0088】
[096] アレイの他の画素のために同様のコンポーネントを設けることができる。例えば、画素P3と画素P4との間にスイッチ767dが設けられる。画素P3及び画素P4は、画素P1及び画素P2と同様、それぞれステータス信号S3及びS4を出力するように構成することができる。さらに、画素は、複数の他の画素と通信することができる。例えば、画素P1とP2を接続するように構成されたスイッチ767に加えて、画素P1とP3との間にスイッチ767bを設けることができる、といった具合である。ステータス信号S1は、複数の隣接する画素に送信されるように構成することができる。
【0089】
[097] 第2のグループ化の方法では、感知素子のグループ化は、外部論理回路に従って実現することができる。例えば、
図6A及び
図6Bでは、ブロック750はデジタル論理ブロックである可能性がある。ブロック750は、データ線752及びアドレス信号753を介して外部コンポーネントと通信することができる。ステータスインジケータ751は、データ線752を介して外部論理回路によって上書きされ、スイッチ767のステータスを制御することができる。このような外部論理回路は、回路ダイ702に設けることもできる、又は入出力デバイスによりブロック750に取り付けられた別個のシステムとして設けることができる。
【0090】
[098] 一部の実施形態では、各画素と関連付けられたローカル制御論理は、その対応する感知素子の信号レベルの示度を生成する。この示度は、2つの隣接する感知素子を、その間に形成されたMOSFETによって接続すべきかどうかを決定するのに使用することができる。このようにして、感知素子のグループを形成することができる。形成されたグループに基づいて、一次境界を形成することができる。
【0091】
[099] 信号強度に関する勾配情報を生成するために、
図6Bに示すように、追加の比較器771を設けることができる。比較器771からの結果は、論理ブロック750及び750bに供給することができる。比較器771を含む構成によって、ビームスポットの強度を表す値を決定された一次境界に基づいて生成する処理を実行することができる。どの電子感知素子がビームスポットの一次境界の外側にあると決定されたかに基づいて、グループ化を実行することができる。
【0092】
[0100] 電子ビーム撮像において、ビームレット像の取得を実行することができる。画像取得のプロセスは、
図6Aを参照して考察される。初めに、スイッチ721及びスイッチ731は開に設定されると同時に、スイッチ741は閉に設定される。検出器アレイの各行について、スイッチ721(又は対応するスイッチ)は、1つずつ閉に設定される。スイッチ721及び対応するスイッチを順次閉じることによって、検出器表面の電子スキャンを実行することができる。スキャニングを実行して、各画素のアナログ信号を読み出すことができる。例えば、アナログ出力線722は、アナログパスによって読み出される、外部デバイスに出力される、又はアナログデジタル変換器(ADC)に送信されるように構成することができる。
【0093】
[0101] アナログ出力線722から出力された信号に基づいて、ビーム又はビームレットの画像再構成を実現することができる。再構成された画像に基づいた画像取得を行うためにコントローラを使用することができる。再構成された画像は、感知素子のグループの境界を決定するのに使用することができる。例えば、1つのビームレットに対応する1つのグループを画定することができる。これによって、グループ内の感知素子の合計信号強度は、1つのビームレットの電流を表す。再構成された画像はまた、電子光学系の性能を評価するのに使用することができる。例えば、一次投影光学系220及び/又は二次光学系242は、再構成された画像に基づいて調整することができる。再構成された画像は、電子光学サブシステムにおける不完全さ又はドリフトを補償するのに使用することができる。
【0094】
[0102] また、画素グループからの電流信号の低インピーダンス出力経路を得ることができる。例えば、スイッチ721などの複数のスイッチを、同じグループ内の複数の画素に対して設けることができる。同じグループの画素は近接している可能性がある。アナログ出力線722などの複数のアナログ信号線は、グループ化された出力にルーティングすることができる。また、複数のアナログ信号線は、複数の画素の同じグループにグループ化される場合に接続される可能性がある。
【0095】
[0103] ある例について電子ビーム検査システムを参照して考察してきたが、フォトイメージセンサの応用例では、スイッチ721の後にバッファを追加して性能を高められることに留意すべきである。
【0096】
[0104] 検出器アレイの例示的な実施形態では、検出器アレイの個々の感知素子を有効化又は無効化することができる。電子ビーム撮像の通常動作では、いくつかの感知素子を有効化して入射ビーム電流を検出することができる。
【0097】
[0105] 例えば、
図6Aを参照すると、キャパシタ735における電圧がVref1以上のとき、画素を有効化することができる。例えばオーバーライドモードでは、外部論理回路によって画素を有効化することもできる。オーバーライドモードでは、スイッチ721は、外部論理からの制御信号に応じて開いたり閉じたりして信号出力ルーティングを決定することができる。オーバーライドモードでは、スイッチ731は開に設定することができ、スイッチ741は閉に設定することができる。
【0098】
[0106] 画素は、キャパシタ735における電圧がVref1より低いときは無効化することができる。例えばオーバーライドモードでは、外部論理回路によって画素を無効化することもできる。無効化のためのオーバーライドモードでは、スイッチ721は開に設定することができる。スイッチ731及びスイッチ741は閉に設定することができる。
【0099】
[0107] オーバーライドモードにおける動作は、例えば、感知素子にクロストークが存在すると判断されたときに行うことができる。クロストークは、ビームが収差や分散などによって隣接するビームと部分的に重なる場合に発生する可能性がある。一部の実施形態では、処理システムが、一次又は二次ビームスポット境界に基づいて部分的重複の発生を検出することができる。処理システムは、ビームスポットの強度値を測定する際に、ビームスポットが重なるエリアに位置するいくつかの感知素子からの出力を除外することができる。
【0100】
[0108] ここで
図8を参照する。
図8は、感知素子の位置データを関連付ける図を示している。検出器アレイは、M×N個のチャネルを有するJ×K個の画素を形成するように配置された複数の感知素子を備えることができる。1つの感知素子は画素P1で表すことができる。画素P1は、アドレス列AC_1を有する。画素P2は、アドレス列AC_2を有する、といった具合である。例えば、J×K個の画素を有する例示的なアレイでは、画素P
JKは、アドレス列AC_Jとアドレス行AR_Kとを有する。各列はアナログ列を有することができる。例えば、画素P1は、画素P1の感知素子からの出力電流を搬送するアナログ列AnC_1を有する。
【0101】
[0109] 各感知素子は、アドレス列信号及びアドレス行信号によって選択することができる。例えば、画素P1は、AC_1及びAR_1でアドレス指定することができる。
【0102】
[0110] データは、データ行信号によって読み出し、各感知素子と関連付けられた各ローカル論理回路に書き込むことができる。例えば、データは、データ行DR_1を介して画素P1に対して送受信することができる。デジタル論理DLは、データ読み書きなどを制御することができる。
【0103】
[0111] 各感知素子からのアナログ信号は、対応するアナログ列線を通過してマルチプレクサMuxに到達することができる。マルチプレクサMuxは、検出器アレイに位置することができる。マルチプレクサMuxは、検出器アレイの外部にある可能性もある。マルチプレクサMuxは、J個の入力とM×N個の出力とを有することができる。
【0104】
[0112] 画素は、そのそれぞれのアドレス線情報によって特定及びグループ化することができる。検出器アレイ内の任意の2つの画素は通信可能である。これによって、任意の位置にある任意の数の画素のグループ化を実現することができる。
【0105】
[0113] 複数の感知素子の位置情報は、様々な方法で使用することができる。例えば、位置情報は、ビーム強度と相関させてビームスポットの境界を決定することができる。また、処理システムは、信号強度の比較器による決定をもたらす電子感知素子の位置に基づいて、強度勾配間の遷移が起こるセンサ表面上の位置を特定することができる。強度勾配情報は、一次及び二次境界に関わる決定に使用することができる。一部の実施形態では、位置データは、オーバーライドモードでの動作に使用して、2つの画素間のスイッチング素子をローカル論理とは無関係に制御することもできる。
【0106】
[0114] 処理システム、例えば回路ダイ702に埋設された、又は外部接続されたプロセッサは、ビーム境界の一部として特定された位置を決定する処理を実行することができる。処理システムは、電子感知素子の各行及び列の電圧比較に基づいて、ビーム境界を構成し得る検出器アレイ表面上の一セットの位置を決定する処理を実行するように構成された比較器の構成を備えることができる。
【0107】
[0115] 一部の実施形態では、処理システムは、境界情報を使用してノイズ信号の影響を補償することによって、画像再構成の忠実性を改善することもできる。処理システムは、ビーム一次境界の外側に位置すると判定された電子感知素子の出力から受け取った信号を除外することができる。これにより、一次境界の外側の電子感知素子からのランダムなノイズ信号を除去することによって、画像再構成の忠実性を改善することができる。
【0108】
[0116]
図8では、複数の感知素子を相互接続する線、例えばAC_1、AR_1、DR_1、AnC_1などで示される線は、導体材料を基板上に印刷することによりパターン形成されたワイヤ線である可能性がある。ワイヤ線は、様々な方法、例えばMOSFETを製造するのに使用される通常プロセスによって製造することができる。ワイヤ線は、検出器アレイの回路層の一部である可能性がある。
【0109】
[0117] ここで
図9を参照する。
図9は、複数の感知素子を備えた検出器アレイを使用する検出システム900を示している。電子検出デバイス244上で使用できる検出器センサ表面500を有する検出器アレイを設けることができる。検出器アレイは、J×K個の画素を備え、マルチプレクサ、例えばマルチプレクサMuxと接続されるM×N個の出力を有することができる。検出器アレイは、本明細書で考察されるようなセンサ層と回路層とを含む基板として構築することができる。
【0110】
[0118] 検出器アレイは、信号調節回路アレイ910に接続することができる。信号調節回路アレイ910は、検出器アレイと一致するようにM×N個の入力と出力とを有することができる。
【0111】
[0119] 信号調節回路アレイ910は、利得及びオフセット制御を行うための並列アナログ信号処理経路920に接続することができる。並列アナログ信号処理経路920は、検出器アレイと一致するようにM×N個の入力と出力とを有することができる。
【0112】
[0120] 並列アナログ信号処理経路920は、検出器アレイと一致するようにM×N個の入力と出力とを有し得る並列ADC930に接続することができる。
【0113】
[0121] 並列ADC930は、デジタル制御ユニット940に接続することができる。デジタル制御ユニット940は、並列アナログ信号処理経路920、並列アナログ信号処理経路920、及び検出器アレイと通信し得るコントローラ941を備えることができる。デジタル制御ユニット940は、制御信号及び送信器TXを介して偏向及び画像制御(DIC)ユニットからの通信を送受信することができる。
【0114】
[0122] コントローラ941などの外部コントローラは、撮像制御を実行するように構成することができる。例えば、コントローラ941は、検出されたビームレットの画像を生成するように構成することができる。さらに、一次及び二次ビームスポット境界に基づいてグループ化を決定することができる。
【0115】
[0123] 一部の実施形態では、検出システム900にスイッチングマトリクスを設ける必要がない。スイッチは検出器アレイ、例えば検出器アレイのセンサ層に組み込まれるため、スケールアップにより適した構造を実現することができる。
【0116】
[0124] さらに、J×K個の画素が初めに検出器においてM×N個のグループにグループ化されるため、出力数を低減することができる。グループ化された複数の画素からの出力は、共通出力を有する可能性がある。例えば、M×N個の出力を有する構成を実現することができる。出力の総数を従来の検出器アレイと比べて大幅に減らすことができる。
【0117】
[0125] 検出器アレイは、検出器アレイが複数の感知素子及びそれらの関連回路の構成を記憶できるように自前のメモリを備えることができる。例えば、ローカルステータスの表示751及び感知素子のグループ化をメモリに記憶することができる。メモリにスイッチの状態を記憶することができる。
【0118】
[0126] 実施形態については、以下の条項を使用してさらに説明することができる。
1. 検出器であって、
第1の素子と第2の素子とを含む複数の感知素子と、第1の素子と第2の素子とを接続するように構成されたスイッチング領域と、を備えた基板を備え、
第1の素子が、第1の素子がビームを示す第1の荷電粒子を検出したことに応答して第1の信号を生成するように構成され、第2の素子が、第2の素子がビームを示す第2の荷電粒子を検出したことに応答して第2の信号を生成するように構成され、
スイッチング領域が、第1の信号及び第2の信号に基づいて制御されるように構成された、検出器。
【0119】
2. 基板を含むセンサダイと、
スイッチング領域を制御するように構成された1つ以上の回路を含む回路ダイと、をさらに備えた、条項1に記載の検出器。
【0120】
3. スイッチング領域が、第1の素子と第2の素子とを接続するように構成されたスイッチを備える、条項1及び2のいずれか一項に記載の検出器。
【0121】
4. 基板が、スイッチング領域の電荷キャリアを輸送するように構成されたダイオードを備える、条項1から3のいずれか一項に記載の検出器。
【0122】
5. 第1の素子が、第1の素子が第1の所定量のエネルギーを有する荷電粒子を受け取ったことに応答して第1の信号を生成するように構成され、第2の素子が、第2の所定量のエネルギーを有する荷電粒子を受け取ったことに応答して第2の信号を生成するように構成された、条項1から4のいずれか一項に記載の検出器。
【0123】
6. 第1の素子が、第1の素子が第1の所定量のエネルギーを有する電子を受け取ったことに応答して第1の信号を生成するように構成され、第2の素子が、第2の所定量のエネルギーを有する電子を受け取ったことに応答して第2の信号を生成するように構成された、条項1から4のいずれか一項に記載の検出器。
【0124】
7. 基板が、厚さ方向に、検出面として構成された最上金属層と、最下金属層とを備え、
最上金属層と最下金属層との間の全エリアが、断面が電荷キャリア領域である、条項1から6のいずれか一項に記載の検出器。
【0125】
8. スイッチング領域が電界効果トランジスタを備え、電界効果トランジスタが、最下金属層に作られたゲート、又は最下金属層に作られたゲートのコンタクトを備える、条項7に記載の検出器。
【0126】
9. 検出器であって、
センサ層であって、
隣接する第1の素子と第2の素子とを含む感知素子のアレイと、
第1の素子と第2の素子との間のスイッチング領域と、を備えたセンサ層と、
第1の素子及び第2の素子に電気的に接続された1つ以上の回路を備えた回路層と、を備え、1つ以上の回路が、
第1の素子が所定量のエネルギーを有する荷電粒子を受け取ったときに第1のステータスインジケータを生成し、
第2の素子が所定量のエネルギーを有する荷電粒子を受け取ったときに第2のステータスインジケータを生成し、
第1のステータスインジケータ及び第2のステータスインジケータに基づいてスイッチング領域を制御するように構成された、検出器。
【0127】
10. 回路が、スイッチング領域を第1の状態と第2の状態との間で制御するように構成され、
第1の状態において、スイッチング領域がアクティブグループの一部であり、
第2の状態において、スイッチング領域が非アクティブグループの一部である、条項9に記載の検出器。
【0128】
11. スイッチング領域がトランジスタを備える、条項9及び10のいずれか一項に記載の検出器。
【0129】
12. 基板の平面視において、第1の素子、第2の素子、及びスイッチング領域が、第1の素子及び第2の素子が配置される第1の方向に沿って隣接している、条項9から11のいずれか一項に記載の検出器。
【0130】
13. 検出器システムであって
第1の素子と第2の素子とを含む複数の感知素子と、第1の素子と第2の素子とを接続するように構成されたスイッチング領域と、を備えた検出器アレイと、
第1の素子がビームを示す第1の荷電粒子を検出したことに応答して第1の信号を生成し、第2の素子がビームを示す第2の荷電粒子を検出したことに応答して第2の信号を生成するように構成された1つ以上の回路と、
1つ以上の回路の何れかに接続されたコントローラと、を備える検出器システム。
【0131】
14. コントローラが、第1の素子及び第2の素子のうちの少なくとも1つのアドレスに基づいてスイッチング領域を制御するように構成された、条項13に記載のシステム。
【0132】
15. コントローラが、ビームの画像を取得し、画像に基づいて指令信号を生成するように構成され、
1つ以上の回路が、指令信号に基づいてスイッチング領域を制御するように構成された、条項13及び14のいずれか一項に記載のシステム。
【0133】
16. 検出器アレイが、第2の数のグループにグループ化されるように構成された第1の数の画素を備え、第2の数が第1の数より小さい、条項13から15のいずれか一項に記載のシステム。
【0134】
17. 信号調節回路アレイと、
並列アナログ信号処理経路アレイと、
並列アナログデジタル変換器アレイと、
デジタル制御ユニットと、をさらに備え、
信号調節回路アレイ、並列アナログ信号処理経路アレイ、並列アナログデジタル変換器アレイ、及びデジタル制御ユニットが、複数のチャネルを介して検出器アレイに接続され、複数のチャネルの数が第2の数以上である、条項16に記載のシステム。
【0135】
18. コントローラが、1つ以上の回路のローカル論理をオーバーライドするように構成された、条項13から17のいずれか一項に記載のシステム。
【0136】
19. 1つ以上の回路がコントローラを備える、条項13から18のいずれか一項に記載のシステム。
【0137】
20. コントローラが検出器アレイの外部にある、条項13から18のいずれか一項に記載のシステム。
【0138】
21. 第1の素子及び第2の素子が共通出力を有する、条項13から20のいずれか一項に記載のシステム。
【0139】
22. 複数のチャネルの数が第2の数に等しい、条項17に記載のシステム。
【0140】
23. 第1の所定のエネルギー及び第2の所定のエネルギーが同じ所定のエネルギーである、条項5又は6のいずれか一項に記載の検出器。
【0141】
24. 第1の所定のエネルギー及び第2の所定のエネルギーが異なる所定のエネルギーである、条項5又は6のいずれか一項に記載の検出器。
【0142】
25. 荷電粒子が電子である、条項5に記載の検出器。
【0143】
[0127] 図面のブロック図は、本開示の様々な例示的な実施形態に係る、システム、方法、及びコンピュータハードウェア/ソフトウェア製品の可能な実装形態のアーキテクチャ、機能、及び動作を示す。これに関して、フローチャート又はブロック図における各ブロックは、モジュール、セグメント、又はコードの一部を表すことができ、それは、指定された論理機能を実現するための1つ以上の実行可能命令を含む。一部の代替的な実装形態では、ブロックで示した機能は図面で説明した順序と異なる順序で行われてもよいことが理解されるべきである。例えば、連続して示す2つのブロックが、実質的に同時に実行されてもよいし、あるいは関連する機能に応じて時には逆の順序で実行されてもよい。ブロック図の各ブロック、及びブロックの組み合わせが、指定された機能若しくは動作を実行する専用のハードウェアベースのシステム、又は専用ハードウェア及びコンピュータ命令の組み合わせによって実現できることもまた理解されるべきである。
【0144】
[0128] 本発明は、以上で説明し、添付の図面に示した通りの正確な構成に限定されるものではなく、また、本発明の範囲から逸脱することなく様々な修正及び変更を行うことができることが理解されるであろう。例えば、例示的な検出器は、電子ビームシステムに関して説明及び記述がなされているが、本開示の態様と一致した検出器は、光検出器システム、x線検出システム、及びその他の高エネルギー電離粒子の検出システムなどに適用可能である。本開示の態様に係る検出器は、走査電子顕微鏡(SEM)、CMOSイメージセンサ、民生カメラ、特殊カメラ、又は工業用カメラなどに適用可能である。
【0145】
[0129] 本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるべきであることが意図されている。