(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記回動部は、前記原画像の画像向き情報に基づき前記原画像が横に長い横長画像である場合に前記第2光軸を鉛直方向にセットし、前記原画像が縦に長い縦長画像である場合に前記第2光軸を鉛直方向に対して45°傾斜させてセットする請求項4記載のプロジェクタ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献2では、反射ミラーを水平面内で90°回転させると投写方向も90°回転してしまう。そのため、反射ミラーの回転方向とは反対側に、プロジェクタ自体を90°回転して投写方向を戻す必要があり、操作が面倒になるという問題がある。
【0008】
また、縦長画像の原画像をスクリーンに投写する場合に、プロジェクタの画像形成パネルに表示する画像の向きを90°回転して横長画像の向きに合わせると、横に長い矩形上の画像表示面に、縦に長い画像を縦方向で表示する必要がある。従って、その分だけ画像形成パネルに表示される画像が縮小表示されてしまい、横長画像と縦長画像とでは投写サイズが変わってしまうという新たな問題が発生する。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、横長画像と縦長画像とが混在する原画像を投写する場合に、横長画像及び縦長画像のいずれであっても投写される画像のサイズを同じにしてスクリーンに投写することができる
プロジェクタを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明のプロジェクタは、投写用光学系と、画像形成パネルと、制御部と、を備えたプロジェクタであって、投写用光学系は、第1光学系と、第1反射部材と、第2反射部材と、第3光学系と、第1連結部とを備えを備え、第1反射部材及び第2反射部材はそれぞれ光軸を90°に折り曲げる部材であり、
画像形成パネルに原画像を90°回転させた画像が入力されている場合に、第1連結部の45°回動に
よって、投写用光学系によって投写される投写画像の向きを原画像の向きと同じにする。第1光学系は第1光軸を有する。第2反射部材は、第1光軸を折り曲げて第2光軸とする。第2反射部材は、第2光軸を第1光軸と同じ方向に折り曲げて第3光軸とし、且つ第3光軸及び第1光軸を平行にする。第3光学系は、第3光軸を有する。第1連結部は、第1反射部材、第2反射部材、及び第3光学系を保持して、第1光軸を中心として第1光学系に対して45°刻みの回動範囲で回動自在に連結する。
投写用光学系は、第1光学系を有する。画像形成パネルは、
第1光学系に向けて、原画像に基づき画像を表示する。制御部は、画像形成パネルに表示する画像を制御する。
【0011】
第1連結部は、第1光学系に対して、第1回動方向及び第1回動方向とは反対の第2回動方向に45°刻みの回動範囲を有し、第1回動方向に対応して
投写される
原画像の向きと、第2回動方向に対応して
投写される
原画像の向きとは
互いに180°回転対称であることが好ましい。
第2光軸を有する第2光学系を備え、第2光軸を中心として、第3光学系及び第2反射部材を90°刻みで第2光学系に回動自在に連結する第2連結部を備えることが好ましい。
【0012】
原画像の画像向き情報に基づき
第1連結部の回動位置を切り換える回動部を備えることが好ましい。回動部は、原画像の画像向き情報に基づき原画像が横に長い横長画像である場合に第2光軸を鉛直方向にセットし、原画像が縦に長い縦長画像である場合に第2光軸を鉛直方向に対して45°傾斜させてセットすることが好ましい。回動部は、第1光軸を中心として第1光学系に対して第2光軸を45°回転させるモータを有することが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、大型化することなくコンパクトにまとめられたプロジェクタにおいて、簡単な操作により横長画像及び縦長画像のいずれであっても投写される画像のサイズを同じにしてスクリーンに投写することができる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[第1実施形態]
図1に示すように、本実施形態のプロジェクタ10は、投写用光学系11と、プロジェクタ本体12とを備える。プロジェクタ本体12は画像形成パネル13を有する。画像形成パネル13の画像表示面13aには、原画像に基づき画像が表示される。投写用光学系11は、画像形成パネル13に表示される画像を拡大像としてスクリーン15に投写する。
【0016】
図2に示すように、投写用光学系11は、画像形成パネル13からスクリーン15に向かう光軸上で順に、第1光軸CL1を有する第1光学系21と、第2光軸CL2を有する第2光学系22と、第3光軸CL3を有する第3光学系23とを備える。なお、本実施形態では、プロジェクタ本体12が第3光軸CL3方向で投写方向に向かった状態を基準にして、上下(Y軸方向)、左右(X軸方向)、前後(Z軸方向)を定めている。
【0017】
第1光学系21と第2光学系22との間には、第1反射部材としての第1ミラー24が配されている。第1ミラー24は反射面が平面であり、第1光学系21の第1光軸CL1を反射により折り曲げ、第1光軸CL1に対して90°で交差する第2光軸CL2とする。第2光学系22と第3光学系23との間には、第2反射部材としての第2ミラー25が配されている。第2ミラー25は反射面が平面であり、第2光軸CL2を反射により折り曲げ、第2光軸CL2に対して90°で交差する第3光軸CL3とする。これら第1ミラー24及び第2ミラー25によって光軸CL1〜CL3はコ字形(U字形)に折り曲げられる。
【0018】
第1光学系21は、画像形成パネル13からスクリーン15に向かう第1光軸CL1上で順に、第1レンズ31及び第2レンズ32を有する。第2光学系22は、第2光軸CL2上で第3レンズ33及び第4レンズ34を有する。第3光学系23は、第3光軸CL3上で第5レンズ35及び第6レンズ36を有する。第1レンズ31、第2レンズ32、第4レンズ34、第5レンズ35及び第6レンズ36は、図示を簡単にするために単体のレンズとして表示しているが、実際は複数のレンズ群で構成されている。第1レンズ31及び第2レンズ32は、画像形成パネル13からの照明光を中間像として結像面37に結像する。第3レンズ33、第4レンズ34、第5レンズ35、第6レンズ36は、結像面37の画像をスクリーン15に拡大して投写する。
【0019】
第1光学系21、第2光学系22、第3光学系23、第1ミラー24、及び第2ミラー25は、レンズ鏡筒26に収納されている。レンズ鏡筒26は、第1保持筒41と、第2保持筒42と、連結部40とを有し、これら部材40〜42が一体的に組み立てられている。
【0020】
第1保持筒41は、段付きの円筒状に構成され、第1レンズ枠41aと、フランジ41bと、第2レンズ枠41cとを有する。第1レンズ枠41aには第1レンズ31が固定されている。フランジ41bは、筐体62のレンズ取付孔62aに固定されている。第2レンズ枠41cには第2レンズ32が固定されている。
【0021】
第2保持筒42は、連結筒43a,43bを有する第1ミラー枠43cと、連結筒44aを有する第2ミラー枠44bと、第3レンズ枠45aと、第4レンズ枠45bとを有する。第1ミラー枠43cは、斜面50を有する角筒状に構成され、側部に連結筒43aを有する。斜面50の内面には第1ミラー24が固定されている。連結筒43aは、第1保持筒41の第2レンズ枠41cに外嵌されて、両者が回動自在に連結される。連結筒43aと第2レンズ枠41cとの嵌合構造によって、連結部40が構成される。
【0022】
第2ミラー枠44bは斜面51を有する角筒状に構成され、下部に連結筒44aを有する。連結筒44aには連結筒43bが外嵌されて両者43b,44aが回動不能に固定される。斜面51の内面には第2ミラー25が固定される。第2ミラー枠44bの左側面には開口53が形成されている。開口53には、第3レンズ枠45aが固定されている。
【0023】
第3レンズ枠45aは円筒状に構成され、第5レンズ35が固定されている。第4レンズ枠45bは段付き円筒状に構成され、第6レンズ36が固定されている。
【0024】
連結部40は、第1光学系21の第1光軸CL1を中心として、第2保持筒42を90°の回動範囲で回動自在に、第1保持筒41に連結する。このため、連結部40の連結筒43aには外周方向に周溝57が形成されている。また、第2レンズ枠41cには周溝57に係合する回動規制ピン58が突出して設けられている。周溝57は、連結筒43aの全周の1/4の長さで形成されており、この長さ範囲で回動規制ピン58が移動する。これにより、連結部40における第2保持筒42の回動範囲は90°の範囲に規制される。
【0025】
回動範囲の一端位置と中央位置と他端位置とには、連結部40の回動を規制するクリック機構が設けられている。クリック機構は、収納部とこの収納部に係止する突出自在な突起部とを有する周知のクリック機構から構成されている。クリック機構は、連結部40が一端位置、中央位置、他端位置にセットされる毎に、一方の突起部が他方の収納部に係止する。これにより、回動範囲の一端位置、中央位置、及び他端位置での回動が規制される。そして、回動規制を超える力で第2保持筒42を回動することにより、クリック機構の係止が解除され、第1光軸CL1を中心とする90°の回動範囲内で第2保持筒42の回動が可能になる。
【0026】
図3はクリック機構により、回動範囲の円周方向の中央位置で第2保持筒42が第1保持筒41(
図2参照)に固定されている状態を示している。中央位置では第2保持筒42は鉛直方向に位置している。
図4はクリック機構により、回動範囲の円周方向の一端位置で第2保持筒42が第1保持筒41に固定されている状態を示している。
図5に示すように、一端位置では第2保持筒42の第2光軸CL2は鉛直線CL0に対して45°傾斜して位置している。
図5は、プロジェクタ10を正面から見た状態を示している。回動範囲の円周方向の中央位置で係止している投写用光学系11は実線で表示し、一端位置又は他端位置で係止している投写用光学系11は二点鎖線で表示している。
【0027】
第1レンズ31〜第6レンズ36のレンズ構成は、例えば特開2016−156986、特開2016−156983等の「投写用光学系及び投写型表示装置」に詳しく説明されている。これらに記載の光学系を投写用光学系11として用いることができる。これらの投写用光学系及び投写型表示装置によれば、広角で諸収差が良好に補正された高い投写性能を有する光学系が得られる。
【0028】
図1に示すように、プロジェクタ本体12は、略直方体をした筐体62に、光源63、画像形成パネル13、及び制御部69が収納されている。プロジェクタ本体12は、縦断面が正方形状であり、且つ第1光軸CL1を中心とする第2保持筒42の回動範囲の内側にプロジェクタ本体12の角部が位置するサイズで全体が直方体状に形成されている。従って、第2保持筒42を回動しても、プロジェクタ本体12に第2保持筒42が当接することがない。
【0029】
画像形成パネル13は、例えば透過型液晶パネルが用いられる。光源63は、画像形成パネル13の裏面すなわち、画像形成パネル13を基準として投写用光学系11の逆側に配置される。光源63は赤(R)、緑(G)、青(B)の3色を同時に発光するLED(light emitting diode)が用いられ、画像形成パネル13を照明する。なお、LEDに代えて、白色光を発光するキセノンランプ、ハロゲンランプ又は超高圧水銀ランプ等を用いてもよい。投写用光学系11は、光源63で照明された画像形成パネル13からの照明光を、スクリーン15に投写する。
【0030】
図6に示すように、制御部69は、画像処理部70、画像メモリ72、パネル駆動部73、及び光源駆動部74を有する。画像処理部70は画像メモリ72からの原画像を画像処理し画像信号をパネル駆動部73に送る。パネル駆動部73は、画像信号に基づき画像形成パネル13を駆動して、画像表示面13aにRGB3色の画像を表示する。光源駆動部74は光源63を点灯する。
【0031】
図7は、原画像EY0,ET0,ET0Rと、画像形成パネル13に表示されるパネル表示画像EY1,ET1,ET1Rと、スクリーン15に投写されるスクリーン投写画像EY2〜EY4,ET2〜ET4,ET2R〜ET4Rの向きを説明するための表である。原画像EY0は横に長い画像を示し、原画像ET0は縦に長い画像を示している。また、原画像ET0Rは画像の向きが180°回転している縦に長い画像を示している。本実施形態の投写用光学系11では、第1ミラー24及び第2ミラー25を用い光軸CL1〜CL3をコ字形(U字形)とし、且つ第1光学系21で中間像として結像面37に結像させ、この中間像を第2光学系22及び第3光学系23によりスクリーン15に拡大して投写する。このため、横長の原画像EY0と同じ向きでスクリーン15にスクリーン投写画像EY2を表示させるためには、原画像EY0を鏡像として180°回転させたものをパネル表示画像EY1として、画像形成パネル13に表示する。これにより、第2保持筒42が鉛直方向に位置する中央位置の場合には、原画像EY0と同じ向きでスクリーン15にスクリーン投写画像EY2が投写される。
【0032】
同様にして、縦長の原画像ET0の場合にも、画像形成パネル13には横長の原画像EY0と同じ向きで、画像形成パネル13にパネル表示画像ET1が表示される。ただし、縦長画像を横長画像として画像形成パネル13に表示しているため、スクリーン投写画像ET2は縦長画像が横を向いた状態(画像の天地が左右となる状態)で投写される。このため、画像の向きが90°変わってしまい、違和感のある投写画像となる。この場合には、第2保持筒42を第1保持筒41に対して45°回転させた例えば
図4に示すA状態に投写用光学系11を切り換える。この切り換えにより、スクリーン15への投写画像のサイズを変えることなく、画像の向きを90°回転させた天地が正しい向きとなった縦長画像ET3を表示することができる。なお、画像の向きが180°回転している縦に長い原画像ET0Rの場合には、第2保持筒42を反対側に45°回転させた例えば
図4に示すB状態に投写用光学系11を切り換える。この切り換えにより、スクリーン投写画像ET4Rのようになり、天地が正しい向きに修正される。
【0033】
次に本実施形態の作用を説明する。通常の横長の原画像EY0を投写する場合には、
図3に示すように、第2保持筒42を鉛直方向にセットした状態にする。この状態では、
図7に示すように、原画像EY0の向きと同じにスクリーン投写画像EY2がスクリーン15に投写される。縦長の原画像ET0が横長の原画像EY0に混在している場合には、縦長画像も横長画像と同じように、横長画像であるスクリーン投写画像ET2としてスクリーン15に投写される。そのため、画像の天地が90°回転した状態となって違和感のある画像となる。この場合には、
図4のA状態に示すように、第2保持筒42を
図3の状態から第1光軸CL1を中心として45°回転させることにより、縦長画像投写位置にする。この状態では、縦長画像は縦に長い画像ET3として、スクリーン15に投写される。また、投写サイズも横長画像と同じ倍率で投写されるため、縦長画像ET3も横長のスクリーン投写画像EY2と同じように違和感なく観察することができる。
【0034】
縦長画像が上下180°回転している原画像ET0Rの場合には、第2保持筒42を
図4のA状態から第1光軸CL1を中心として反対側に90°回転させて、
図5のB状態に示すように、鉛直線CL0に対し第2保持筒42を45°回転した位置とする。これにより、縦長画像の天地が原画像と同じ向きとなって、スクリーン15に投写される。
【0035】
本実施形態によれば、画像処理部70で画像の向きを補正することなく、第2保持筒42の第1保持筒41に対する45°の回動によって、縦長画像を縦に長い画像として、横長画像と同じ投写倍率で投写することができる。従って、画像形成パネル13に表示する画像の向きを変更して投写する場合には、横長画像に対して縦長画像は縮小して表示されることがなくなり、横長画像及び縦長画像を違和感なく観察することができる。
【0036】
なお、第1実施形態では、第1ミラー24及び第2ミラー25を用いて、光軸CL2,CL3を90°に折り曲げたが、第1光軸CL1と第3光軸CL3とが平行になり且つ第1光軸CL1と第3光軸CL3の光束の向きが反対であればよく、折り曲げ角度は90°以外であってもよい。
【0037】
[第2実施形態]
上記第1実施形態では、縦長画像の場合に、第2保持筒42を
図3に示すように、鉛直位置から鉛直線CL0に対して45°傾斜した一端位置(
図4参照)又は他端位置(
図5参照)に手動で切り換えている。これに代えて、
図8及び
図9に示す第2実施形態のプロジェクタ85では、回動部87を有する。回動部87は、モータ90、第1センサ91、第2センサ92、第3センサ93、回動判定部94、モータ駆動部95及び画像向き変更ボタン96を有する。なお、以下の実施形態において、第1実施形態と同一構成部材については同一符号を付して重複した説明を省略している。
【0038】
回動部87は、モータ90のギヤ駆動により第2保持筒42を第1保持筒41に対して時計方向及び反時計方向に45°回動させる。第1センサ91〜第3センサ93は、第2保持筒42の第1保持筒41に対する回動位置を検出する。第1センサ91は回動範囲の円周方向の中間位置を検出し、第2センサ92は回動範囲の円周方向の一端位置を検出し、第3センサ93は回動範囲の円周方向の他端位置を検出する。
【0039】
回動判定部94は、画像メモリ72からの各原画像の撮影情報の一つである画像向き情報に基づき、投写対象の原画像が縦長画像か横長画像かを判定する。そして、横長画像の場合には第2保持筒42を回動範囲の円周方向の中間位置にセットする。これにより、
図3及び
図5の実線で示すように、第2保持筒42が鉛直方向に向く横長画像投写位置となる。また、縦長画像の場合には画像の向きに基づき一端位置又は他端位置のいずれかに第2保持筒42をセットする。これにより、
図4及び
図5の二点鎖線で示すように、第2保持筒42が鉛直線CL0に対して45°傾斜する縦長画像投写位置となる。
【0040】
画像向き変更ボタン96は、一端位置又は他端位置に第2保持筒42がセットされた状態で、縦長画像の天地が逆となってスクリーン15に投写される場合に、操作される。画像向き変更ボタン96はモータ駆動部95を介してモータ90を回転させ、一端位置に第2保持筒42が位置している時は反対側の他端位置に第2保持筒42を回動する。また、他端位置に第2保持筒42が位置している時は反対側の一端位置に第2保持筒42を回動する。これにより、縦長画像の天地が逆で投写される場合に、縦長画像の天地を正しく戻した状態で縦長画像が投写される。
【0041】
[第3実施形態]
第1実施形態及び第2実施形態では、第2保持筒42の回動範囲を90°に制限しているが、
図10に示す第3実施形態では、第2保持筒42を第1保持筒41に対して、時計方向及び反時計方向に180°の回動範囲で45°刻みに回動可能にしている。この場合には、45°刻みの回動停止位置に周知のクリック機構を設け、各位置に第2保持筒42をセットすることができる。第2保持筒42の回動は第1実施形態のように手動で行ってもよく、又は第2実施形態のようにモータ駆動により自動で行ってもよい。
【0042】
[第4実施形態]
第1実施形態では、
図2に示すように、連結筒44aに連結筒43bが外嵌して両者43b,44aが回動不能に固定している。これに対して、第4実施形態では、
図2に示す連結筒44aに連結筒43bを回動自在に連結して、
図11に示すように、第2連結部100を構成する。そして、周知のクリック機構によって第2光軸CL2の回りに、第3光学系23及び第2ミラー25を90°刻みで回動規制する。この第4実施形態では、第2連結部100を設けることで、正面以外にも側面や背面に投写可能とし、投写方向を増やすことができる。なお、第2連結部100における第3光学系23及び第2ミラー25の第2光軸CL2を中心とする回動は手動で行っても、又はモータ101の駆動により行ってもよい。
【0043】
上記各実施形態では、画像形成パネル13として透過型の液晶パネルを用いたが、反射型の液晶パネルを用いてもよい。この場合には、画像形成パネル13の前面側に光源63を配置してRGB3色の照射光を同時に照射する。また、画像形成パネル13としてDMDを用いる場合には、例えば、光源63を画像形成パネル13の前面側に配置し、DMDの3色画像の形成タイミングに同期させて、RGB3色のLEDを時分割発光させる。
【0044】
上記各実施形態では、プロジェクタ10をテーブルに設置した例に基づき説明したが、天井などから吊り下げて使用する場合にも本発明を適用することができる。また、スクリーン15に像を投写する例で説明したが、投写面はスクリーン15に限定されず、様々な投写面に対して投写するプロジェクタとして用いることができる。
【0045】
上記各実施形態では、複数の光軸間の位置関係を表すために直交、平行などの用語を用い、あるいは90°などの具体的な数値角度を用いて説明している。しかし、これらは光学系において要求される精度に応じた誤差で許容される範囲を含むものである。
【0046】
上記各実施形態では、投写用光学系11を筐体62に固定したプロジェクタ10,85について説明したが、投写用光学系11はプロジェクタ本体12に着脱自在に取り付けてもよい。なお、交換可能な投写用光学系11とする場合には、例えば第1光学系21の一部のレンズ、例えば第1レンズ31、第2レンズ32をプロジェクタ本体12に持たせ、投写用光学系11側のレンズ数を減らしてもよい。