(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された物品排出装置の他、ビデオゲームやオンラインゲームをプレイするための業務用のゲーム装置などのアミューズメント装置においては、同じプレーヤ(ユーザともいえる)が連続してプレイを行って、当該装置をいわば占有する行為がしばしば見られる。
プレイ待ちの行列ができる程の人気のあるアミューズメント装置における占有行為は迷惑行為となる。そのため、「1人1回のプレイで交代して下さい」等の貼り紙を掲示する等して、アミューズメント装置の設置店舗側が占有行為の禁止を運営で対処しているのが実情である。
【0005】
もしもシステム側(装置側あるいは機械側ともいえる)で占有行為を抑制することができれば、運営側の労力を削減することができる。本発明は、こうした事情に鑑みて考案されたものであり、その目的とするところは、システム側(装置側あるいは機械側ともいえる)で占有行為を抑制し得る技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するための第1の発明は、
アミューズメント装置(例えば、
図1,
図7のゲーム装置1300)と、前記アミューズメント装置とは離れた位置に設置された有効化装置(例えば、
図1,
図7の有効化装置1200)とを具備したアミューズメントシステム(例えば、
図1のゲームシステム1000)であって、
前記アミューズメント装置は、
当該アミューズメント装置での今回のプレイによって得られた成果であって、有効化のための所与の識別情報が関連付けられており、未だ有効化されていない成果をプレーヤに付与する成果付与手段(例えば、
図8の成果付与部326、成果媒体印刷排出部308)、
を備え、
前記有効化装置は、
前記識別情報を入力する有効化装置用入力手段(例えば、
図9の媒体読取書込部204)と、
前記有効化装置用入力手段により入力された識別情報に基づいて、前記成果を有効化する有効化手段(例えば、
図9の有効化処理部224)と、
を備えた、
アミューズメントシステムである。
【0007】
この第1の発明によれば、アミューズメント装置と有効化装置とが離れた位置に設置されている。アミューズメント装置でのプレイによって成果が得られたとしても、その時点ではその成果は有効化されておらず、有効化装置で有効化させる必要がある。そのため、アミューズメント装置での連続的なプレイである占有行為を抑制することができる。
【0008】
アミューズメントシステムとしては、さらに、第2の発明として、
前記アミューズメント装置が、
前記識別情報を入力するアミューズメント装置用入力手段(例えば、
図8の媒体読取書込部304)、
を備える構成とすることとしてもよいし、
第3の発明として、
前記アミューズメント装置用入力手段により入力された識別情報に基づいて、前記成果が有効化されたか否かを判定する有効化実施判定手段(例えば、
図8の有効化実施判定部330)、
を更に備える構成とすることができる。
【0009】
アミューズメントシステムのより具体的な構成としては、例えば第4の発明として、
前記ゲーム装置および前記有効化装置と通信可能なサーバシステム(例えば、
図1のサーバシステム1100)を更に具備し、
前記サーバシステムが、
前記成果が有効化実施済みか否かと前記識別情報とを対応付けて管理する管理手段(例えば、
図1の成果管理DB1140、
図6の成果情報1141)、
を備え、
前記有効化手段が、前記有効化装置用入力手段により入力された識別情報を前記サーバシステムに通知して、当該識別情報に対応する成果を有効化させ、
前記有効化実施判定手段が、前記アミューズメント装置用入力手段により入力された識別情報に対応する成果が有効化実施済みか否かを前記サーバシステムに問い合わせる手段を有する、
第3の発明のアミューズメントシステムを構成することができる。
【0010】
また、第5の発明として、
前記有効化装置が、
前記成果が有効化実施済みか否かと前記識別情報とを対応付けて管理する管理手段(例えば、
図7(2)の成果管理DB1140、
図6の成果情報1141)、
を更に備え、
前記有効化手段が、前記管理手段により管理された、前記有効化装置用入力手段により入力された識別情報に対応する成果を有効化させ、
前記有効化実施判定手段が、前記アミューズメント装置用入力手段により入力された識別情報に対応する成果が有効化実施済みか否かを前記管理手段に問い合わせる手段を有する、
第3の発明のアミューズメントシステムを構成することとしてもよい。
【0011】
さらには、第6の発明として、
前記アミューズメント装置が、
前記成果が有効化実施済みか否かと前記識別情報とを対応付けて管理する管理手段(例えば、
図7(1)の成果管理DB1110、
図6の成果情報1141)、
を更に備え、
前記有効化手段が、前記管理手段により管理された、前記有効化装置用入力手段により入力された識別情報に対応する成果を有効化させ、
前記有効化実施判定手段が、前記アミューズメント装置用入力手段により入力された識別情報に対応する成果が有効化実施済みか否かを前記管理手段に問い合わせる手段を有する、
第3の発明のアミューズメントシステムを構成することとしてもよい。
【0012】
また、第7の発明は、
前記識別情報には、前記成果付与手段により付与される成果を識別するための成果識別情報(例えば、
図6の成果ID5521144)が少なくとも含まれ、
前記成果付与手段が、前記成果識別情報を担持する担持媒体(例えば、
図1の成果媒体F)を前記成果を表す媒体として払い出すことで前記プレーヤに付与する手段(例えば、
図8の成果媒体印刷排出部308)を有する、
第3〜第6のうちの何れかの発明のアミューズメントシステムである。
【0013】
この第7の発明によれば、成果として、実体である担持媒体を払い出してプレーヤに付与することができる。担持媒体は、例えばカード状の媒体であってもよいし、メダル状の媒体であってもよい。付与される成果が実体の担持媒体であるため、プレーヤに対して分かり易く成果を付与することができる。
【0014】
また、第8の発明は、
前記アミューズメント装置用入力手段が、前記担持媒体に担持された前記成果識別情報を読み取って入力する手段(例えば、
図8の媒体読取書込部304)を有し、
前記有効化実施判定手段が、前記アミューズメント装置用入力手段により入力された前記成果識別情報に基づいて有効化が実施済みか否かを判定し、
前記有効化装置用入力手段が、前記担持媒体に担持された前記成果識別情報を読み取って入力する手段(例えば、
図9の媒体読取書込部204)を有し、
前記有効化手段が、前記有効化装置用入力手段により入力された前記成果識別情報に基づいて有効化させる、
第7の発明のアミューズメントシステムである。
【0015】
この第8の発明によれば、プレーヤは、実体の担持媒体を取得したとしても、有効化装置で有効化しなければ利用することができない。
【0016】
また、第9の発明は、
前記識別情報には、前記成果付与手段による前記成果の付与先のプレーヤを識別するためのプレーヤ識別情報(例えば、
図6の付与先プレーヤID1145)が少なくとも含まれ、
前記成果付与手段が、前記今回のプレイの得点、前記今回のプレイで得られたレベルアップ要素、および、前記今回のプレイで得られたアイテムのうちの何れかを前記成果として付与する手段を有し、
前記アミューズメント装置用入力手段が、前記プレーヤ識別情報を入力する手段(例えば、
図8の媒体読取書込部304)を有し、
前記有効化実施判定手段が、前記アミューズメント装置用入力手段により入力された前記プレーヤ識別情報に基づいて、当該プレーヤ識別情報が示すプレーヤに付与された成果が有効化実施済みか否かを判定し、
前記有効化装置用入力手段が、前記プレーヤ識別情報を入力する手段(例えば、
図9の媒体読取書込部204)を有し、
前記有効化手段が、前記有効化装置用入力手段により入力された前記プレーヤ識別情報が示すプレーヤに付与された成果を有効化させる、
第3〜第6の何れかの発明のアミューズメントシステムである。
【0017】
この第9の発明によれば、成果として、今回のプレイの得点や、今回のプレイで得られたレベルアップ要素、今回のプレイで得られたアイテム等をプレーヤに付与することができる。これらの成果は、プレーヤ識別情報と対応づけて管理されているため、プレーヤ識別情報を有効化装置で入力することで、有効化させることができる。
【0018】
また、第10の発明は、
前記アミューズメント装置が、複数のプレーヤでプレイするゲームを実行する装置であり、
前記識別情報には、前記今回のプレイを行った各プレーヤのプレーヤ識別情報が少なくとも含まれ、
前記有効化装置用入力手段が、前記今回のプレイに係るプレーヤ識別情報を入力する手段(例えば、
図9の媒体読取書込部204)を有し、
前記有効化手段が、前記今回のプレイに係る全てのプレーヤのプレーヤ識別情報が前記有効化装置用入力手段に入力された場合に前記成果を有効化させる、
第3〜第6の何れかの発明のアミューズメントシステムである。
【0019】
この第10の発明によれば、アミューズメント装置はいわゆるマルチプレイのゲームを実行できる。そして、マルチプレイのゲームの結果、付与された成果を、マルチプレイに係る全てのプレーヤのプレーヤ識別情報の入力でもって有効化することができる。
【0020】
また、第11の発明は、
前記アミューズメント装置が、
前記成果付与手段により成果が付与された場合に、当該成果を前記有効化装置で有効化させることを促す報知を行う成果付与時報知制御手段(例えば、
図8の報知制御部332、
図10のステップA46)、
を更に備える、
第1〜第10の何れかの発明のアミューズメントシステムである。
【0021】
この第11の発明によれば、成果が付与された場合に、アミューズメント装置が、有効化装置で有効化させることを促す報知を行う。このため、プレイが終わったプレーヤのアミューズメント装置からの退去を促すことができる。
【0022】
また、第12の発明は、
前記成果には、前記成果付与手段により付与された付与日時情報、および/又は、有効化の期限の情報、である時間情報(例えば、
図6の時間情報1151)が更に対応付けられており、
前記有効化手段が、前記時間情報に基づいて、前記成果を有効化させるか否かを決定する手段を有する、
第1〜第11の何れかの発明のアミューズメントシステムである。
【0023】
この第12の発明によれば、成果を付与した際の付与日時情報や有効化の期限情報が当該成果に対応づけられる。そして、これらの時間情報に基づいて、成果を有効化させるか否かを決定することができる。例えば、有効化の期限までに有効化されない成果を無効化することができる。期限を3分や5分といった、1回のプレイに要する時間と同等程度とすることで、占有行為を一層抑制することができる。
【0024】
また、第13の発明は、
前記成果には、前記成果付与手段により付与された付与日時情報、および/又は、有効化の期限の情報、である時間情報(例えば、
図6の時間情報1151)が更に対応付けられており、
前記有効化手段が、前記時間情報に基づいて、前記成果の内容を変更する手段を有する、
第1〜第11の何れかの発明のアミューズメントシステムである。
【0025】
この第13の発明によれば、成果を付与した際の付与日時情報や有効化の期限情報が当該成果に対応づけられる。そして、この時間情報に基づいて、成果の内容が変更される。例えば、有効化の期限からの経過時間に応じて、より価値の低い成果(例えば、加点を徐々に少なくする)に変更するように設定することで、占有行為を一層抑制することができる。また逆に、付与日時からの経過時間が短いほど、より価値の高い成果(例えば、加点を徐々に大きくする)に変更するように設定することでも、占有行為の抑制効果を期待できる。
【0026】
また、第14の発明は、
前記成果には、前記成果付与手段により付与された付与日時情報、および/又は、有効化の期限の情報、である時間情報(例えば、
図6の時間情報1151)が更に対応付けられており、
前記有効化手段が、前記時間情報に基づいて、前記成果の内容を変更する抽選処理を実行する手段を有する、
第1〜第11の何れかの発明のアミューズメントシステムである。
【0027】
この第14の発明によれば、成果を付与した際の付与日時情報や有効化の期限情報が当該成果に対応づけられる。そして、この時間情報に基づいて、成果の内容を変更する抽選処理を実行することができる。例えば、有効化の期限からの経過時間に応じて、より価値の低い成果(例えば、加点を徐々に少なくする)に変更する可能性が高まるように抽選処理を実行することで、占有行為を一層抑制することができる。また逆に、付与日時からの経過時間が短いほど、より価値の高い成果(例えば、加点を徐々に大きくする)に変更する可能性が高まるように抽選処理を実行することでも、占有行為の抑制効果を期待できる。
【0028】
また、第15の発明は、
前記有効化手段が、有効化が未実施の前記成果について有効化する、
第1〜14の何れかの発明のアミューズメントシステムである。
【0029】
第15の発明によれば、重複して有効化をするようなことを回避できる。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明を適用した実施形態の一例を説明するが、本発明を適用可能な形態は以下の実施形態に限られないことは勿論である。
【0032】
[全体システムの説明]
図1は、本発明を適用したゲームシステム1000の全体構成例を示す図である。
ゲームシステム1000はアミューズメントシステムの一例である。そして、ゲームシステム1000は、業務用ゲーム装置であり、アミューズメント装置の一例であるゲーム装置1300と、ゲーム装置1300と同じ設置場所(例えば、店舗やフロアが同じであること)であるがゲーム装置1300とは離れた位置に設置された有効化装置1200と、サーバシステム1100とを具備して構成される。ゲーム装置1300、有効化装置1200およびサーバシステム1100は、ネットワークNを介して通信接続される。
【0033】
ネットワークNは、データ通信が可能な通信路(通信回線)を意味する。すなわち、ネットワークNとは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLAN(Local Area Network)の他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含む意味であり、また、通信方法については有線/無線を問わない。また、ゲーム装置1300および有効化装置1200が設置された設置場所内のネットワークと、当該設置場所外のネットワークとで別々のネットワークとして、相互に接続された構成としてもよい。
【0034】
サーバシステム1100は、管理システムであって、例えば、ゲーム提供事業者側に設置されるコンピュータシステムである。サーバシステム1100は、プレーヤUに関する各種情報であるプレーヤ情報1111(
図5参照)を管理するプレーヤ管理DB(データベース)1110と、プレーヤUがゲームプレイすることでプレーヤUに付与される成果に関する情報である成果情報1141(
図6参照)を管理する成果管理DB1140とを備える。
【0035】
ゲーム装置1300は、
図2に示すような外観構成を有している。ゲーム装置1300は、プレーヤUがゲームプレイをするために使用する装置であって、ネットワークNに接続してサーバシステム1100や有効化装置1200と通信接続することができるコンピュータである。
【0036】
本実施形態におけるゲーム装置1300は、ジョイスティックやボタンスイッチ等の操作器1304と、画像表示デバイス兼接触位置入力デバイスとして機能するタッチパネル1306と、スピーカ1310と、入金装置1330と、プレーヤカードPおよび成果媒体Fからのデータの読み取りや書き込みができるリーダーライター1344と、内部に白紙状態の複数の成果媒体Fを貯留して成果媒体Fに成果媒体情報を印刷して排出口1392から排出する印刷排出装置1390と、制御基板1350と、を備える。また、ゲーム装置1300は、操作器1304として、第1プレーヤ用の操作器1304aと、第2プレーヤ用の操作器1304bとを備えており、マルチプレイのゲームが実行可能に構成されている。
【0037】
制御基板1350には、CPU(Central Processing Unit)や、GPU(Graphic Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)などの各種マイクロプロセッサ、VRAM,RAM,ROM等の各種ICメモリ、ネットワークNに通信接続するための通信装置モジュール、などが搭載されている。その他、タッチパネル1306のドライバ回路、操作器1304からの信号を入力する回路、スピーカ1310へ音声信号を出力する出力アンプ回路、入金装置1330やリーダーライター1344への信号入出力回路といった所謂I/FコントロールIC(インターフェース回路)等が搭載されている。これら制御基板1350に搭載されている各要素は、それぞれバス回路などを介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。なお、制御基板1350の一部または全部をASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)、SoC(System on Chip)により実現するとしてもよい。
【0038】
入金装置1330は、従来の業務用のゲーム装置と同様に、50円や、100円、500円などの硬貨のうち特定種類の硬貨、或いは、1000円、2000円、5000円、10000円などの紙幣のうち特定種類の紙幣での入金を受け付ける装置であり、釣り銭の返却機能は備わっていない。ゲーム装置1300は、1回のゲームプレイ毎に入金装置1330からゲームプレイの対価を徴収する。また、プレーヤカードPを一種の電子マネー用のカードとして利用する形態とするならば、リーダーライター1344とプレーヤカードPとの通信により、プレーヤカードPからプレイ対価を消費して徴収する構成とすることができる。
【0039】
制御基板1350は、ゲーム装置プログラム352(
図8参照)を実行してゲーム装置に係る処理を実行し、操作器1304,タッチパネル1306からの操作入力に応じてゲーム装置1300の各部を制御してゲームプレイを可能にする。本実施形態のゲーム装置1300は、必要なプログラムや各種設定データを予めICメモリに記憶しているものとするが、起動の都度、サーバシステム1100からダウンロードする構成としても良い。
【0040】
具体的には、制御基板1350の制御により、ゲーム装置1300は、リーダーライター1344でプレーヤカードPや成果媒体Fを読み取ってゲームプレイのための初期設定を行う。この際、プレーヤカードPから読み取ったプレーヤカード情報10や、成果媒体Fから読み取った成果媒体情報20に基づき、以前のゲームプレイにおいてプレーヤUに付与された成果が有効化されているか否かをサーバシステム1100に問い合わせる。有効化されている場合には、当該成果を用いて、ゲームプレイのための初期設定を行う。
【0041】
そして、制御基板1350は、操作器1304やタッチパネル1306などを介した操作入力に基づいてゲーム進行のための演算処理を実行し、ゲーム画面の画像を生成してタッチパネル1306に表示させ、効果音や操作音の音信号を生成してスピーカ1310から放音する。つまり、プレーヤUは、リーダーライター1344にプレーヤカードPや成果媒体Fを読み取らせた後、タッチパネル1306に表示されるゲーム画面を見て、スピーカ1310から流れるゲーム音を聞きながら、操作器1304等を操作してゲームプレイを楽しむことができる。
【0042】
また、ゲーム装置1300は、プレーヤUのゲームプレイに対して成果を付与する。成果の付与手法には大きく2種類ある。実体である媒体としてプレーヤUに付与する手法と、実体である媒体によらない、電子的な情報としてプレーヤUに付与する手法である。前者の媒体を付与する場合には、制御基板1350の制御により、印刷排出装置1390が成果媒体Fを印刷・排出してプレーヤUに付与する。
【0043】
図1に戻り、有効化装置1200は、プレーヤUに付与された(プレーヤUにとっては取得した)成果を有効化するための一種のコンピュータであり、ゲーム装置1300とは離れた位置に設置されている。例えば、ゲーム装置1300と有効化装置1200とは、同一の店舗内に設置されているが、有効化装置1200は、ゲーム装置1300から離れた店舗入口付近やサービスカウンター付近に設置される。
【0044】
有効化装置1200は、タッチパネル1206と、入金装置1230と、プレーヤカードPおよび成果媒体Fから情報の読み取りおよび書き込みをするためのリーダーライター1244と、未使用のプレーヤカードPに情報を書き込んで発行するプレーヤカード発給装置1246と、制御基板1250と、を備える。
【0045】
制御基板1250は、有効化装置プログラム252(
図9参照)を実行し、リーダーライター1244が読み取ったプレーヤカードP或いは成果媒体Fの情報に基づいてサーバシステム1100との間で所定のデータ通信を行い、成果の有効化のための演算処理を実行する。
【0046】
また、制御基板1250の制御により、有効化以外の処理として、有効化装置1200は、タッチパネル1206にメニュー画面を表示させて各種のサービスを提供する。例えば、1)ユーザ登録の受け付け機能、2)新たなプレーヤカードPの発給機能、3)ユーザ登録時に設定された仮想口座への入金受付機能、などを実現する。
【0047】
次に、
図1に戻り、プレーヤUが実践する工程を中心に、ゲームシステム1000の全体的な処理の流れを説明する。
【0048】
プレーヤUは、いわゆるプレーヤ認証カード(「ユーザ認証カード」とも言われる)であるプレーヤカードPを使ってゲーム装置1300でゲームプレイをすることができる。より具体的には、プレーヤカードPは、
図3に示すようなプレーヤカードID12と、プレーヤID14とを格納したプレーヤカード情報10を担持しており、ゲーム装置1300のリーダーライター1344で読み取り可能に構成されている。例えば、プレーヤカードPを、プレーヤカード情報10を記憶したIC(Integrated Circuit)を担持するカードとし、リーダーライター1344が、プレーヤカードPとの間で近接無線通信を行う、或いは、プレーヤカードPと電気的な接触が行われることで、このICからプレーヤカード情報10を読み出す構成を採用することができる。また、プレーヤカード情報10を2次元バーコードとして印字したカードをプレーヤカードPとし、リーダーライター1344が2次元バーコードを読み取る形態を採用することとしてもよい。
【0049】
ゲーム装置1300は、読み取ったプレーヤカード情報10を、サーバシステム1100のプレーヤ管理DB1110に照会し、プレーヤUが所有しているキャラクタやアイテム等の情報を取得してゲームプレイに登場させる。また、ゲームプレイ終了後は、プレーヤカード情報10とともに、今回のプレイ結果情報をサーバシステム1100に送信して、プレーヤ管理DB1110に格納されているプレーヤUのプレーヤ情報1111を更新・記憶させる。
【0050】
プレーヤUにしてみれば、プレーヤカードPを使ってゲームプレイをすることで、自身のキャラクタを育成したり、所有キャラクタを増やしたり(コレクション)、といった楽しみを味わうことができる。
【0051】
プレーヤUがゲーム装置1300でゲームプレイをすることで(
図1の(1))、ゲーム装置1300は、そのゲームプレイに対する成果をプレーヤUに付与する(
図1の(2))。成果とは、ゲームの得点や、レベルアップに貢献するパラメータ値(レベルアップ要素)、アイテム、キャラクタ自体のパラメータや装備、キャラクタの外観要素等のゲーム要素のことである。成果によって今後のゲーム進行が変化したり、ゲーム画面の演出等が変わることになる。
【0052】
上述した通り、成果の付与手法には、実体である媒体としてプレーヤUに付与する手法と、実体である媒体によらない、電子的な情報としてプレーヤUに付与する手法とがある。説明を分かり易くするために、ここでは前者の例を挙げて説明を進める。
【0053】
図1では、ゲーム装置1300は、プレーヤUのゲームプレイに対する成果として、実体である媒体(成果媒体)Fを付与している。本実施形態では、成果媒体Fはカード状の印刷媒体とする。成果媒体Fは、
図4に示すような媒体ID22と、成果ID24とを格納した成果媒体情報20を担持しており、ゲーム装置1300のリーダーライター1344で読み取り可能に構成されている。例えば、成果媒体Fには、成果媒体情報20が2次元バーコードとして印刷されていることとし、リーダーライター1344がこの2次元バーコードを読み取る構成を採用することができる。勿論、成果媒体Fを、成果媒体情報20を記憶したIC(Integrated Circuit)を担持する媒体(いわゆるRFIDタグを内蔵した媒体など)とし、リーダーライター1344が、成果媒体Fとの間で近接無線通信を行う、或いは、成果媒体Fと電気的な接触が行われることで、このICから成果媒体情報20を読み出す構成を採用することとしてもよい。成果媒体FをICを内蔵する媒体とする場合には、印刷排出装置1390は印刷の代わりに当該ICに情報を書き込んで排出する機構を採用すればよい。また、成果媒体Fは、カード状である必要はなく、メダル状等の他の形状を有してもよい。
【0054】
成果媒体情報20は、ゲーム装置1300がユニークに発行・生成するものとする。但し、媒体ID22を当該媒体に固有のものとして、成果ID24のみをユニークに発行・生成することで、成果媒体情報20を全体としてユニークな識別情報とすることとしてもよい。
【0055】
図1において、成果媒体Fは、印刷排出装置1390内に貯留されている媒体カード上に、成果媒体情報20を示す2次元バーコードが印刷排出装置1390によって印刷されて排出口1392から排出される。プレーヤUは、成果媒体Fを取得することができるが、未だこの状態では有効化されていない状態(未有効化状態)であるため、成果媒体Fによる成果を享受できない状態である。成果を享受するためには、有効化装置1200で成果を有効化する必要がある。
【0056】
すなわち、プレーヤUは、ゲーム装置1300から離れた場所にある有効化装置1200まで移動して、有効化装置1200で、成果媒体Fを有効化する手続を取る(
図1の(3))。具体的には、有効化装置1200には、ゲーム装置1300のリーダーライター1344と同様の、プレーヤカードPや成果媒体Fが担持する情報を読み取るリーダーライター1244が備えられている。プレーヤUは、成果媒体Fをリーダーライター1244に読み取らせることで、成果媒体Fの成果を有効化することができる。
【0057】
有効化装置1200の処理としては、リーダーライター1244で読み取った成果媒体Fの成果媒体情報20をサーバシステム1100に送信して、成果管理DB1140に格納されている当該成果媒体Fに対応する成果を有効化させる。これで、成果媒体Fの成果が有効化される。
【0058】
すると、プレーヤUは、ゲーム装置1300に戻って、有効化した成果媒体Fをリーダーライター1344に読み取らせることで、成果媒体Fに係る成果を享受したゲームプレイが可能となる。例えば、成果媒体Fが武器アイテムを付与する成果であるならば、その武器アイテムがゲームプレイで使用可能となる。成果媒体Fの成果は、成果情報1141の成果媒体時データ1147に定義される。
【0059】
成果媒体Fによらない成果付与手法が採用される場合には、ゲーム装置1300でのゲームプレイに対しては成果媒体Fは排出されない。例えば、成果が、ゲームの得点や、レベルアップに貢献するパラメータ値(レベルアップ要素)、キャラクタ自体のパラメータ値、等の場合である。これらの成果の場合、成果媒体Fが排出されずとも、プレーヤID14に対応付けて、付与された成果として管理される。管理先は、成果管理DB1140である。また、成果媒体Fと同様、付与されただけではプレーヤUは当該成果を享受できないため、成果を有効化する必要がある。
【0060】
すなわち、成果媒体Fと同様、プレーヤUは、有効化装置1200に出向き、有効化装置1200のリーダーライター1244にプレーヤカードPを読み取らせることで、成果を有効化させることができる(
図1の(3))。成果媒体Fによらない成果は、この有効化の時点で、当該成果が反映される(成果が享受される)。成果媒体Fによらない成果は電子的な情報であり、プレーヤ管理DB1110に管理されているプレーヤ情報1111のデータが変更されることで、当該成果が反映(享受)される。
【0061】
有効化させた後は、プレーヤUは、ゲーム装置1300に戻っていつものゲームプレイと同様、リーダーライター1344にプレーヤカードPを読み取らせればよい。有効化されているため、成果が反映された(成果が享受された)プレーヤ情報1111に基づいて新たなゲームプレイを行うことができる。
【0062】
次に、プレーヤ管理DB1100と、成果管理DB1140とが格納するデータについて説明する。
【0063】
図5は、プレーヤ管理DB1110に格納されるプレーヤ情報1111の構成例を示す図である。プレーヤ情報1111は、プレーヤUのゲームプレイに係る各種情報を格納する。具体的には、プレーヤカードID1112およびプレーヤID1114に対応付けて、当該プレーヤUが所有する各プレーヤキャラクタのプレーヤキャラクタデータ1116と、プレーヤパラメータ1122と、所有アイテム1124と、ゲーム内通貨所有額1126と、プレイ情報1128とを格納する。
【0064】
プレーヤカードID1112は、プレーヤカードPをユニークに識別するための識別情報であり、プレーヤID1114は、プレーヤUをユニークに識別するための識別情報である。プレーヤカード情報10(
図3参照)に格納されたプレーヤカードID12およびプレーヤID14に対応する。
【0065】
プレーヤカードPはプレーヤUが所有するものであるため、プレーヤカードID1112は、プレーヤUの識別情報と等価と考えることもできる。特に、プレーヤUが所持できるプレーヤカードPを1枚のみとする形態であるならば、プレーヤカードID1112は、プレーヤID1114そのものと言え、プレーヤカードID1112を省略することも可能である。その場合、プレーヤUが、ゲームプレイに当たって、プレーヤカードPをリーダーライター1344に読み取らせずに、操作器1304を操作して自身のプレーヤID1114を操作入力する形態を採用することも可能である。有効化装置1200に対しても同様である。
【0066】
プレーヤキャラクタデータ1116は、プレーヤUが有する各プレーヤキャラクタの情報を格納する。例えば、キャラクタID1117や、当該キャラクタに係るキャラクタパラメータ1118を格納する。キャラクタパラメータ1118としては、例えば、HP(ヒットポイント)や攻撃力、防御力、レベル、スキル、習得技、等が考えられる。
【0067】
プレーヤパラメータ1122は、プレーヤUに係るパラメータ、例えばプレイレベルや、経験値、得点、等が格納される。
【0068】
所有アイテム1124は、プレーヤUが所有しているアイテムを格納する。武器や装備、装飾品やシール等の外観変更アイテム、等のアイテムも含まれる。
【0069】
ゲーム内通貨所有額1126は、ゲーム内の通貨やポイントとしてプレーヤUが所有している額である。
【0070】
プレイ情報1128は、いわゆるセーブ情報であり、ゲームの進捗状況に関する情報や、プレイ履歴の情報である。
【0071】
図6は、成果管理DB1140に格納される成果情報1141のデータ構成例を示す図である。成果情報1141は、ゲーム装置1300で付与される成果ごとに生成されて、成果管理DB1140で管理される。
【0072】
成果情報1141には、成果情報1141を識別するための識別情報1143と、成果内容1146と、マルチプレーヤ情報1149と、時間情報1151と、有効化実施日時1153と、有効化実施フラグ1155とが含まれる。
【0073】
識別情報1143には、当該成果そのものの識別情報となる成果ID1144と、当該成果の付与先のプレーヤを識別するための付与先プレーヤID1145とが含まれる。ゲーム装置1300は、複数のプレーヤUによるゲーム(マルチプレイゲーム)を実行可能であり、マルチプレイに対する成果が付与される場合には、この付与先プレーヤID1145には、マルチプレイを行ったプレーヤUそれぞれのプレーヤIDが格納される。
【0074】
また、成果ID1144は、ゲーム装置1300が当該成果を付与する際にユニークな識別番号として生成し、成果管理DB1140に通知・登録されて管理される。
【0075】
成果内容1146は、当該成果情報1141の成果を定義する情報である。例えば、成果媒体Fとして付与されたか否かのフラグや、キャラクタパラメータ1118を向上させるための加増量、プレーヤパラメータ1122を向上させるための加増量、プレーヤUに付与したアイテム(所有アイテム1124に追加するアイテム)の情報である。成果の有効化とは、この成果内容1146に定義された内容をプレーヤ情報1111に作用させたり、成果媒体Fの成果を利用可能とさせることを意味する。
【0076】
また、成果内容1146には、成果媒体時データ1147が含まれる。成果媒体時データ1147は、当該成果が成果媒体Fとして付与された場合の成果を定義する情報である。成果媒体Fは、ゲーム装置1300において実際にゲームプレイする際に、リーダーライター1344で読み取らせなければ、当該ゲームプレイにおいて利用することができない。換言すると、成果媒体Fによる成果は、各ゲームプレイにおいて利用するか利用しないかを選択できる成果である。成果媒体時データ1148には、例えば、アイテム(武器アイテムや装備アイテム等)や、特殊技などの成果の定義情報の他、成果媒体Fの成果媒体ID1148が格納される。成果媒体Fの成果が利用される際は、この成果媒体時データ1148が参照されて利用される。
【0077】
マルチプレーヤ情報1149は、成果の付与されたゲームプレイがマルチプレイであった場合に設定される情報であり、シングルプレイの場合には当該マルチプレーヤ情報1149が生成されない、或いは、該当しない旨の情報(例えばNULL)が格納される。マルチプレーヤ情報1149としては、例えば、マルチプレイであったか否かを示すフラグや、有効化装置1200で当該成果に対する有効化の申請がなされたプレーヤUのプレーヤID(申請済プレーヤID)、等が格納される。
【0078】
時間情報1151は、当該成果が付与された付与日時(ゲーム装置1300でのゲームプレイに対して成果が付与された日時)や、付与された成果を有効化するための期限日時に関する有効化期限の情報を含む。有効化期限は、一律、成果の付与日時から一定時間後とすることとしてもよいし、成果毎に、付与日時から有効化期限までの時間間隔を異なることとしてもよい。付与日時から有効化期限までの時間間隔を、ゲームプレイ1回分〜数回分程度の時間(数分〜数十分程度)とすると、ゲームプレイ後のゲーム装置1300からの速やかな退去を促すこととなり好適である。
【0079】
有効化実施日時1153は、有効化を実施した日時の情報である。
有効化実施フラグ1155は、有効化を実施したか否か、換言すると、有効化を実施していない成果か否かを識別するための情報である。また、当該成果が成果媒体Fの成果である場合には、有効化期限を過ぎて有効化を実施しようとしたときに、有効化実施フラグ1155に、当該成果が無効となった旨を示すフラグ情報(以下「無効フラグ情報」という)が格納される場合がある。無効フラグ情報が格納されると、有効化の実施が行われた扱いとなり、以降は、当該成果が実施済みとして扱われる。
【0080】
本実施形態において、プレーヤ管理DB1110と成果管理DB1140とをサーバシステム1100が格納・管理することとして説明するが、プレーヤ管理DB1110および成果管理DB1140をゲーム装置1300或いは有効化装置1200に格納・管理させることとして、サーバシステム1100を不用としてゲームシステム1000を構成してもよい。例えば、
図7(1)や
図7(2)に示すように構成することとしてもよい。
【0081】
[ゲーム装置の機能構成の説明]
次に、ゲーム装置1300の機能構成について説明する。
図8は、本実施形態におけるゲーム装置1300の機能構成例を示す機能ブロック図である。ゲーム装置1300は、操作入力部302と、媒体読取書込部304と、入金検知部306と、成果媒体印刷排出部308と、音出力部310と、画像表示部312と、通信部314と、処理部320と、記憶部350とを備える。
【0082】
操作入力部302は、プレーヤUによって為された各種の操作入力に応じて操作入力信号を処理部320に出力する。例えば、プッシュスイッチや、ジョイスティック、タッチパッド、トラックボール、加速度センサ、ジャイロ、ジェスチャーコントローラ、などによって実現できる。
図2の例では、操作器1304やタッチパネル1306がこれに該当する。
【0083】
媒体読取書込部304は、プレーヤカードPや成果媒体Fで採用される技術方式に準じた公知の読取装置により実現され、プレーヤカードPや成果媒体Fに担持されているデータを読み出して処理部320へ出力する。例えば、プレーヤカードPに非接触型ICチップを用いるのであれば、そのカードの仕様に準じた非接触型媒体読取装置により実現される。成果媒体Fに、2次元バーコード等の符号化情報を印字した媒体を用いるのであれば、当該符号化情報を読み取る装置により実現される。本実施形態では、両者に対応した装置とする。
図2の例では、リーダーライター1344がこれに該当する。
【0084】
入金検知部306は、投入された現金を検出し、入金額を示す情報を処理部320へ出力する手段であって、公知の入金装置、硬貨投入装置等により実現できる。
図2の例では、入金装置1330がこれに該当する。
【0085】
成果媒体印刷排出部308は、情報が担持されていない複数の成果媒体Fを貯留し、成果として媒体を付与する場合に、処理部320の指示に従って成果媒体Fに成果媒体情報20を表す2次元バーコードを印刷して排出する装置である。
図2の例では、印刷排出装置1390がこれに該当する。
【0086】
処理部320は、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサや、ASIC、ICメモリなどの電子部品によって実現され、操作入力部302や記憶部350を含む各機能部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部302からの操作入力信号、媒体読取書込部304で読み出したデータ、サーバシステム1100とやり取りしたデータ等に基づいて各種の演算処理を実行して、ゲーム装置1300の動作を制御する。
図2の例では制御基板1350がこれに該当する。
【0087】
そして、本実施形態の処理部320は、媒体読取書込制御部322と、ゲーム進行制御部324と、成果付与部326と、有効化実施判定部330と、報知制御部332と、音生成部334と、画像生成部336と、通信制御部338とを含む。
【0088】
媒体読取書込制御部322は、媒体読取書込部304を制御して、プレーヤカードPや成果媒体Fから情報を読み取らせる機能部である。プレーヤカードPからプレーヤカード情報10が読み取られて、処理部320によってプレーヤ管理DB1110に照会されることで、プレーヤUに係るプレーヤ情報が取得・設定される。また、成果媒体Fから成果媒体情報20が読み取られて、処理部320によって成果管理DB1140に照会されることで、成果媒体Fに係る成果を今回のゲームプレイに利用できる。勿論、成果が有効化されていなければ当該成果を利用することはできない。
【0089】
ゲーム進行制御部324は、ゲームの進行に係る各種制御を行う。
【0090】
成果付与部326は、1)ゲーム進行制御部324により進行されたゲームの結果、プレーヤUに成果を付与するか否かの判定と、2)成果を付与する場合の成果の内容決定と、3)成果を付与する場合に成果媒体Fとして付与するか否かの判定と、を行う。
【0091】
プレーヤUに成果を付与するか否かの条件と、成果を付与する場合の成果の内容とは、成果付与条件データ358に設定されている。例えば、敵キャラクタを撃破した数や、撃破した敵キャラクタの種別、プレーヤキャラクタの移動距離、プレーヤキャラクタが発見したアイテム、等のゲーム進行に関わる条件を、プレーヤUに成果を付与するか否かの条件とすることができる。そして、各条件毎に、当該条件を満足した場合に付与する成果の内容が定められる。
【0092】
成果媒体Fとして成果を付与する場合には、成果媒体印刷排出制御部328が、成果媒体印刷排出部308を制御して、排出する成果媒体Fに、付与する成果内容に応じた成果ID24と、当該成果媒体の媒体ID22とを含む成果媒体情報20を示す2次元バーコードを印刷させて、排出させる。
【0093】
有効化実施判定部330は、媒体読取書込部304がプレーヤカードPから読み取ったプレーヤカード情報10や、成果媒体Fから読み取った成果媒体情報20を、成果管理DB1140に照会することで、当該プレーヤUに付与された成果、あるいは、当該成果媒体Fに係る成果が有効化されているか否か、を判定する。
【0094】
有効化されていない場合には、成果媒体Fに係る成果であれば、当該成果媒体Fに係る成果は利用できないこととされる。また、成果媒体Fによらない、プレーヤUに付与されて未だ有効化されていない成果がある場合には、a)今回のゲームプレイは不可としてゲームプレイを禁止する、b)有効化されていない成果がある旨を報知(画面表示など)した上でゲームプレイを可能とする、のどちらを採用してもよい。
【0095】
報知制御部332は、成果を付与する場合の報知や、有効化実施判定部330により有効化されていない成果が検出された場合の報知の制御を行う。報知方法としては、画像表示部312による表示出力や、音出力部310による音声出力を採用することができる。
【0096】
音生成部334は、例えばデジタルシグナルプロセッサ(DSP)や、音声合成ICなどのプロセッサ、音声ファイルを再生可能なオーディオコーデック等によって実現され、ゲーム進行制御部324や報知制御部332による処理結果に基づいて、ゲームに係る効果音やBGM、各種操作音の音信号、報知音などを生成して音出力部310に出力する。
【0097】
音出力部310は、音生成部334から入力される音信号に基づいて効果音やBGM等を音出力する装置によって実現される。
図2のスピーカ1310がこれに該当する。
【0098】
画像生成部336は、例えば、GPU、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)などのプロセッサ、ビデオ信号IC、ビデオコーデックなどのプログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ等によって実現される。そして、画像生成部336は、ゲーム進行制御部324による処理結果に基づいて1フレーム時間(例えば1/60秒)で1枚のゲーム画面の画像を生成し、生成したゲーム画面の画像信号を画像表示部312に出力する。
【0099】
画像表示部312は、画像生成部336から入力される画像信号に基づいて各種ゲーム画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。本実施形態では、
図2のタッチパネル1306がこれに該当する。
【0100】
通信制御部338は、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部314を介して外部装置(サーバシステム1100や有効化装置1200)とのデータのやりとりを実現する。通信部314は、ネットワークNを介して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現される。
【0101】
記憶部350は、ゲーム装置1300を統合的に制御するための諸機能を処理部320に実現させるためのシステムプログラムや、ゲームプレイに必要なプログラム、各種データ等を記憶する。また、処理部320の作業領域として用いられ、処理部320が各種プログラムに従って実行した演算結果や操作入力部302から入力される入力データ、媒体読取書込部304が読み取った情報等を一時的に記憶する。こうした機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスク、オンラインストレージなどによって実現される。
【0102】
記憶部350は、ゲーム装置プログラム352と、成果付与条件データ358とを記憶する。ゲーム装置プログラム352は、ゲームプログラム353と、成果関連プログラム355とをサブルーチンプログラムとして含み、処理部320が読み出して実行することでゲーム装置1300としての諸機能を実現させる。
【0103】
ゲームプログラム353は、ゲーム進行に係る制御プログラムである。成果関連プログラム355は、ゲーム進行を開始する前にプレーヤカードPや成果媒体Fから読み取った情報に基づく成果に関わる処理や、ゲーム進行が終了した後の成果の付与に関わる処理を実行するためのプログラムである。
【0104】
成果付与条件データ358は、今回のゲームプレイによって成果を付与すると判断するためのゲーム進行条件ごとに、付与する成果を成果媒体Fとするか否か、成果の内容(定義)、成果の有効期限、成果を付与した旨を報知するか否かのフラグ、等を定めたデータである。
【0105】
また、サーバシステム1100を不用として、プレーヤ管理DB1110および成果管理DB1140をゲーム装置1300が管理する場合には、プレーヤ管理DB1110および成果管理DB1140が記憶部350に記憶される。
【0106】
[有効化装置の機能構成の説明]
次に、有効化装置1200の機能構成について説明する。
図9は、本実施形態における有効化装置1200の機能構成例を示す機能ブロック図である。有効化装置1200は、操作入力部202と、媒体読取書込部204と、入金検知部206と、プレーヤカード発行部208と、音出力部210と、画像表示部212と、通信部214と、処理部220と、記憶部250とを備える。
【0107】
操作入力部202は、プレーヤUによって為された各種の操作入力に応じて操作入力信号を処理部220に出力する。例えば、キーボードやプッシュスイッチ、タッチパッド、などによって実現できる。
図1の例では、タッチパネル1206がこれに該当する。
【0108】
媒体読取書込部204は、ゲーム装置1300の媒体読取書込部304と同様、プレーヤカードPや成果媒体Fで採用される技術方式に準じた公知の読取装置により実現され、プレーヤカードPや成果媒体Fに担持されているデータを読み出して処理部220へ出力する。例えば、プレーヤカードPに非接触型ICチップを用いるのであれば、そのカードの仕様に準じた非接触型媒体読取装置により実現される。成果媒体Fに、2次元バーコード等の符号化情報を印字した媒体を用いるのであれば、当該符号化情報を読み取る装置により実現される。本実施形態では両者に対応した装置であるとする。
図1の例では、リーダーライター1244がこれに該当する。
【0109】
入金検知部206は、投入された現金を検出し、入金額を示す情報を処理部220へ出力する手段であって、公知の入金装置、硬貨投入装置等により実現できる。
図1の例では、入金装置1230がこれに該当する。
【0110】
プレーヤカード発行部208は、新規のプレーヤカードの発行に必要な各種情報の入力を受け付けて、プレーヤへ新規のプレーヤカードPを発行する機能部である。新規のプレーヤU(ユーザ)であれば、新規のプレーヤIDを発行することができる。また、発行するプレーヤカードPに対しては、ユニークな識別情報であるプレーヤカードID12が発行され、当該プレーヤカードPに、プレーヤID14とともにプレーヤカードID12が記憶させる。プレーヤカードPは、プレーヤカード発給装置1246(
図1参照)から1枚排出される。
【0111】
処理部220は、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサや、ASIC、ICメモリなどの電子部品によって実現され、操作入力部202や記憶部250を含む各機能部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部202からの操作入力信号、媒体読取書込部204で読み出したデータ、サーバシステム1100とやり取りしたデータ等に基づいて各種の演算処理を実行して、有効化装置1200の動作を制御する。
図1の例では制御基板1250がこれに該当する。
【0112】
そして、本実施形態の処理部220は、媒体読取書込制御部222と、有効化処理部224と、音生成部234と、画像生成部236と、通信制御部238とを含む。
【0113】
媒体読取書込制御部222は、媒体読取書込部204を制御して、プレーヤカードPや成果媒体Fから情報を読み取らせる機能部である。
【0114】
有効化処理部224は、媒体読取書込制御部222がプレーヤカードPから読み取ったプレーヤカード情報10を、プレーヤ管理DB1110および成果管理DB1140に照会し、プレーヤUに対して付与されていた成果が有効化されていなければ、これを有効化する。また、有効化処理部224は、媒体読取書込制御部222が成果媒体Fから読み取った成果媒体情報20を、成果管理DB1140に照会し、当該成果が有効化されていなければ、これを有効化する。
【0115】
有効化に当たって、当該成果に時間情報1151(
図6参照)が設定されている場合には、次の処理を行う。すなわち、有効化期限が設定されている場合には、その有効化期限前であれば、当該成果を有効化させる。しかし、有効化期限後であれば、i)有効化はさせるが成果を無しとする(成果を作用させずに有効化の実施済みとする)、ii)有効化期限からの経過時間に応じて成果内容を減退させて有効化を実施する、の何れかを行う。
【0116】
本実施形態では、成果を作用させる際の変更候補ごとに当選確率を定めた抽選処理を行い、当選した変更候補に従って、成果を作用させることとする。何れの変更候補も、成果の作用を減退させることとする。また、有効化期限から、成果を作用させるためのプレーヤUの操作がなされた日時までの経過時間が大きいほど、成果の作用を大きく減退させる候補の当選確率が高くなるように設定する。これにより、有効化期限が経過した場合には、折角、成果が得られたものの、その成果を十分に享受できなくなる。また、変更候補の中には、100%減退させる、すなわち、成果を無しとする(=成果を作用させないことと等価)とする候補を含ませる。これにより上記のi)とii)の両者を含む処理を実現する。
【0117】
また、有効化期限前の場合には、イ)そのまま有効化させる、ロ)付与日時からの経過時間に応じて成果内容を向上させて有効化を実施する、の何れかを行う。
この場合も、本実施形態では、成果を作用させる際の変更候補ごとに当選確率を定めた抽選処理を行い、当選した変更候補に従って、成果を作用させることとする。これらの変更候補には、成果の作用を向上させるものと、向上させずに成果をそのまま作用させるものとを含める。これにより上記のイ)とロ)の両者を含む処理を実現する。また、付与日時から、成果を作用させるためのプレーヤUの操作がなされた日時までの経過時間が短いほど、成果の作用を大きく向上させる候補の当選確率が高くなるように設定する。これにより、成果が付与されたことを認知した場合には、プレーヤUは、できるだけ早く有効化装置1200に出向いて成果を作用させるモチベーションが生まれる。
【0118】
音生成部234は、例えばデジタルシグナルプロセッサ(DSP)や、音声合成ICなどのプロセッサ、音声ファイルを再生可能なオーディオコーデック等によって実現され、処理部220の処理結果に基づいて、音声案内や、報知音、各種操作音などを生成して音出力部210に出力する。
【0119】
音出力部210は、音生成部234から入力される音信号に基づいて音声案内や効果音等を音出力する装置によって実現される。
【0120】
画像生成部236は、例えば、GPU、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)などのプロセッサ、ビデオ信号IC、ビデオコーデックなどのプログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ等によって実現される。そして、画像生成部236が生成した画像信号を画像表示部212に出力する。
【0121】
画像表示部212は、画像生成部236から入力される画像信号に基づいて各種の画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクターといった画像表示装置によって実現できる。本実施形態では、
図1のタッチパネル1206がこれに該当する。
【0122】
通信制御部238は、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部214を介して外部装置(サーバシステム1100やゲーム装置1300)とのデータのやりとりを実現する。通信部214は、ネットワークNを介して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現される。
【0123】
記憶部250は、有効化装置1200を統合的に制御するための諸機能を処理部220に実現させるためのプログラムや各種データ等を記憶する。また、処理部220の作業領域として用いられ、処理部220が各種プログラムに従って実行した演算結果や操作入力部202から入力される入力データ、媒体読取書込部204が読み取った情報等を一時的に記憶する。こうした機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVDなどの光学ディスク、オンラインストレージなどによって実現される。
【0124】
記憶部250は、有効化処理(
図12参照)に係る有効化処理プログラム253をサブルーチンプログラムとして含む有効化装置プログラム252を記憶する。処理部220が、有効化装置プログラム252を読み出して実行することで、有効化に関する処理を実現させる。
【0125】
また、サーバシステム1100を不用として、プレーヤ管理DB1110および成果管理DB1140を有効化装置1200が管理する場合には、プレーヤ管理DB1110および成果管理DB1140が記憶部250に記憶される。
【0126】
[処理の流れの説明]
次に、本実施形態におけるゲームシステム1000の動作について説明する。
なお、プレーヤUは既にプレーヤカードPを有しているものとして説明する。
【0127】
図10は、ゲーム装置1300がゲーム装置プログラム352を実行することで実現されるゲーム装置処理の流れを示すフローチャートであり、1回分のゲームプレイに係る処理の流れを示している。
【0128】
まず、媒体読取書込部304によるプレーヤカードPの読取処理が行われると(ステップA2)、処理部320は、読み取ったプレーヤカードPのプレーヤカード情報10をプレーヤ管理DB1110へ送信してプレーヤ情報1111を取得する(ステップA3〜A4)。次いで、読み取ったプレーヤカード情報10を成果管理DB1140へ送信して当該プレーヤUに付与されている成果のうち、成果媒体Fの成果ではなく、有効化が実施されていない成果があるかを問い合わせる(ステップA5)。具体的には、プレーヤカード情報10のプレーヤID14(
図3参照)が付与先プレーヤID1145(
図6参照)に含まれている成果情報1141であって、成果内容1146が成果媒体Fによる成果ではなく、且つ、有効化実施フラグ1155が未実施を示す成果情報1141を全て問い合わせる。
【0129】
問い合わせた結果、有効化が未実施の成果が有る場合(ステップA6:YES)、処理部320は、発見された成果がマルチプレイ時成果のみであるかを判定する(ステップA22)。マルチプレーヤ情報1149を参照することで、マルチプレイ時成果であるか否かを判定することができる。マルチプレイ時成果のみであった場合には(ステップA22:YES)、処理部320は、マルチプレイ時成果が有効化されていない旨の報知を行って(ステップA24)、ステップA8に移行する。
【0130】
また、マルチプレイ時成果のみではない場合(ステップA22:NO)、すなわち、シングルプレイ時の成果が有る場合には、有効化が実施されていない成果がある旨の報知を行って(ステップA26)、処理を終了する。この場合には、プレーヤUは、成果が有効化されていないとして、プレイ不可とされる。
【0131】
ステップA6において有効化が未実施の成果が無いと判定された場合(ステップA6:NO)、或いは、ステップA24の処理の後、媒体読取書込部304による成果媒体Fの読取処理を行うかを判定する(ステップA8)。プレーヤUによる成果媒体Fの読取操作が行われた否かで、ステップA8の判定を実現することができる。
【0132】
成果媒体Fの読取処理を行う場合(ステップA8:YES)、媒体読取書込部304によって成果媒体Fの成果媒体情報20が読み取られる(ステップA10)。そして、処理部320は、読み取った成果媒体情報20を成果管理DB1140へ送信して、当該成果媒体Fの成果について、有効化が実施されているか否かを問い合わせる(ステップA12)。具体的には、成果媒体情報20の成果ID24(
図4参照)が成果ID1144(
図6参照)の成果情報1141において、有効化実施フラグ1155が実施を示しているか、無効フラグ情報が設定されていないかを問い合わせる。
【0133】
有効化が実施されていない場合、或いは、有効化実施フラグ1155が無効フラグ情報を示している場合(ステップA14:TRUE)には、成果媒体Fの成果は利用できない旨の報知を行って(ステップA16)、ステップA8に移行する。
【0134】
また、無効フラグ情報が設定されておらず、有効化が実施されている場合(ステップA14:FALSE)には、処理部320は、成果媒体Fの成果(成果媒体時データ1147)と、ステップA4で取得したプレーヤ情報1111とに基づいてゲームの初期設定を行って、ゲーム進行制御を開始する(ステップA32)。
なお、マルチプレイでのゲームを実行する場合には、ステップA2〜A16の処理を各プレーヤU毎に実行した上で、ゲーム進行制御を開始すればよい。
【0135】
ゲームが終了すると(ステップS34:NO)、処理部320は、プレイしたゲーム進行に基づいて、成果を付与するか否かを判定する(ステップA36)。具体的には、プレイ内容が、成果付与条件データ358に設定されている各条件に合致するかを判定し、合致する条件があれば、当該条件に対応付けられている成果を付与するとして決定する。
該当する条件が無い場合には、付与する成果は無いとして(ステップA36:NO)、処理は終了となる。
【0136】
成果を付与する場合(ステップA36:YES)、付与する成果に係る新たな成果情報1141を生成して、成果管理DB1140に送信・登録させる(ステップA38)。また、成果付与条件データ358を参照して、付与する成果が成果媒体Fでの付与であるならば(ステップA40:YES)、処理部320は、成果媒体印刷排出部308に、当該成果を示す成果媒体Fを印刷・排出させて(ステップA42)処理を終了する。成果情報1141に含まれる成果ID1141と、成果媒体Fが担持する成果ID24とは同じものであり、何れも、ゲーム装置1300が成果を付与する際にユニークな識別番号として発行・生成されるものである。
【0137】
一方、成果媒体Fでの付与でない場合には(ステップA40:NO)、成果付与条件データ358を参照して、今回の成果の付与に際して、成果を付与した旨の報知を行うかを判定する(ステップA44)。報知する場合には(ステップA44:YES)、成果を付与した旨の報知を行って(ステップA46)処理を終了する。
【0138】
図11は、有効化装置1200が有効化装置プログラム252を実行することで実現される有効化装置処理の流れを示すフローチャートであり、1人のプレーヤUに対して行われる有効化に係る処理の流れを示している。
【0139】
まず、処理部220は、媒体読取書込部204に対するプレーヤカードPの読取操作がなされたかを判定し(ステップB2)、読取操作がなされた場合には(ステップB2:YES)、媒体読取書込部204にプレーヤカードPからプレーヤカード情報10を読み取らせる(ステップB4)。そして、読み取ったプレーヤカード情報10を成果管理DB1140へ送信して、当該プレーヤUに付与されている成果のうち、成果媒体Fの成果ではなく、有効化が実施されていない成果があるかを問い合わせる(ステップB6)。具体的には、プレーヤカード情報10のプレーヤID14(
図3参照)が付与先プレーヤID1145(
図6参照)に含まれている成果情報1141であって、成果内容1146が成果媒体Fによる成果ではなく、且つ、有効化実施フラグ1155が未実施を示す成果情報1141を全て問い合わせる。
【0140】
問い合わせた結果、有効化が未実施の成果が有る場合(ステップB8:YES)、処理部220は、未実施の成果を全て有効化させる有効化処理を実行する(ステップB10)。
【0141】
ステップB2で読取操作がなされなかった場合(ステップB2:NO)、或いは、ステップB8で有効化が未実施の成果が無いと判定された場合(ステップB8:NO)、或いは、ステップB10の処理の後、処理部220は、媒体読取書込部204に対する成果媒体Fの読取操作がなされたかを判定する(ステップB12)。
【0142】
読取操作がなされた場合(ステップB12:YES)、処理部220は、媒体読取書込部204に成果媒体Fから成果媒体情報20を読み取らせる(ステップB14)。そして、読み取った成果媒体情報20を成果管理DB1140へ送信して、当該成果媒体Fの成果の有効化が実施されているかを問い合わせる(ステップB16)。具体的には、成果媒体情報20の成果ID24(
図4参照)が成果ID1144(
図6参照)の成果情報1141において、有効化実施フラグ1155が実施を示しているか否かを問い合わせる。
【0143】
問い合わせた結果、有効化が実施されていなければ(ステップB18:YES)、当該成果媒体Fの成果を有効化させる有効化処理を実行する(ステップB20)。
そして、処理を終了する。
【0144】
次に、ステップB10,B20で実行される有効化処理について説明する。
図12は、有効化処理の流れを示すフローチャートである。
【0145】
有効化処理では、有効化が実施されていない成果(すなわち、有効化の対象とする成果)毎に、ステップC2〜C38の処理を実行する。有効化の対象とする成果が1つである場合には、ステップC2〜C38を1回実行して処理が終了となる。以下、有効化の実施対象の成果のことを「対象成果」と呼称する。
【0146】
まず、対象成果が、マルチプレイ時成果であるか否かを判定する(ステップC4)。マルチプレーヤ情報1149を参照することで、マルチプレイ時成果であるか否かを判定することができる。対象成果がマルチプレイ時成果であった場合には(ステップC4:YES)、処理部220は、有効化の申請のために操作入力を行っているプレーヤUのプレーヤIDを、申請済プレーヤIDに追加してマルチプレーヤ情報1149を更新させる(ステップC6)。そして、付与先プレーヤID1145の全てのプレーヤIDが申請済みプレーヤIDとして登録されたか否かによって、マルチプレイ時成果に係る全てのプレーヤのプレーヤIDが登録されたか(申請済みか)を判定する(ステップC8)。否定判定された場合には(ステップC8)、対象成果に関する有効化の実施はできないとして、有効化処理を終了する。
【0147】
ステップC4で対象成果がマルチプレイ時成果ではないと判定された場合(ステップC4:NO)、或いは、ステップC8で肯定判定された場合(ステップC8:YES)には、処理部220は、対象成果に有効化期限が設定されているかを判定する(ステップC10)。時間情報1151に基づいて判定することができる。
【0148】
有効化期限が設定されている場合(ステップC10:YES)、有効化の申請のためにプレーヤUが操作入力を行っている現在日時が、有効化期限前であるか否かを判定する(ステップC12)。
【0149】
有効化期限が設定されていない場合(ステップC10:NO)、或いは、有効化期限前である場合(ステップC12:YES)には、処理部220は、時間情報1151に定められている付与日時からの経過時間に応じて、成果の内容を向上させるように変更する成果内容向上変更候補を設定し、それぞれの成果内容向上変更候補ごとに当選確率を設定する(ステップC14)。この際、付与日時からの経過時間が短いほど、当選確率を高く設定すると好適である。また、付与日時からの経過時間が短いほど、成果の内容を大きく向上させる候補を設定したり、大きく向上させる候補の当選確率を高く設定すると好適である。
勿論、成果の内容を向上させずに、そのままとする候補を含めることとする。
そして、抽選処理を実行する(ステップC16)。
【0150】
一方、有効化期限が経過した後の場合(ステップC12:NO)には、処理部220は、処理部220は、有効化期限からの経過時間に応じて、成果の内容を減退させるように変更する成果内容減退変更候補を設定し、それぞれの成果内容減退変更候補ごとに当選確率を設定する(ステップC22)。この際、有効化期限からの経過時間が長いほど、当選確率を高く設定すると好適である。また、有効化期限からの経過時間が長いほど、成果の内容を大きく減退させる候補(例えば、成果を無しとする候補)を設定したり、大きく減退させる候補の当選確率を高く設定すると好適である。
勿論、成果を無しとする候補を含めることとする。
そして、抽選処理を実行する(ステップC24)。
【0151】
ステップC24の抽選処理の結果、成果を無しとする、すなわち成果を作用させないと判断された場合には(ステップC26:NO)、対象成果に対する成果を作用させずに、単に実施済みとして、有効化実施日時1153に現在日時を設定し、有効化実施フラグ1155を実施済みを示すフラグに設定する(ステップC28)。なお、対象成果が成果媒体Fの成果である場合には、無効フラグ情報を設定する。そして、対象成果に対する処理を終了する。
【0152】
ステップC16の抽選処理の後、或いは、ステップC26で成果を作用させると判断された場合(ステップC26:YES)には、処理部220は、抽選で選択された候補に応じて、対象成果の内容(成果内容1146)を変更した上で(変更しないとする候補が選択された場合には変更せずに)、当該対象成果を作用させる(ステップC34)。具体的には、変更した後の成果内容1146に従って、プレーヤキャラクタデータ1116やプレーヤパラメータ1122、所有アイテム1124、ゲーム内通貨所有額1126、等の情報を更新する。対象成果が成果媒体Fの成果である場合には、抽選で選択された候補に応じて、成果媒体時データ1147を変更する。また、有効化実施日時1153に現在日時を設定し、有効化実施フラグ1155を実施済みを示すフラグに設定して、対象成果に対する処理を終了する。
【0153】
以上、本実施形態によれば、ゲーム装置1300と有効化装置1200とが離れた位置に設置されている。そして、ゲーム装置1300でのプレイによって成果が得られたとしても、その時点ではその成果は有効化されておらず、有効化装置1200で有効化させる必要がある。そのため、ゲーム装置1300での連続的なプレイである占有行為を抑制することができる。
【0154】
また、成果が付与された場合、ゲーム装置1300が有効化を促す報知を行う。このため、プレイが終わったプレーヤUのゲーム装置1300からの退去を促すことができる。
【0155】
また、成果を付与した際の付与日時や有効化期限が当該成果に対応づけられて管理される。そして、これらの時間情報1151に基づいて、成果が有効化されるか否かが決定される。従って、例えば、有効化の期限までに有効化されない成果を無効化することができる。期限を3分や5分といった、1回のゲームプレイに要する時間と同等程度とすることで、占有行為を一層抑制することができる。
【0156】
また、時間情報1151に基づいて、成果の内容が変更される。例えば、有効化期限からの経過時間に応じて、より価値の低い成果(例えば、加点を徐々に少なくする)に変更するように設定することで、占有行為を一層抑制することができる。また逆に、付与日時からの経過時間が短いほど、より価値の高い成果(例えば、加点を徐々に大きくする)に変更するように設定することでも、占有行為の抑制効果を期待できる。
【0157】
また、時間情報1151に基づいて、成果の内容を変更する抽選処理を実行することができる。例えば、有効化期限からの経過時間に応じて、より価値の低い成果(例えば、加点を徐々に少なくする)に変更する可能性が高まるように抽選処理を実行することで、占有行為を一層抑制することができる。また逆に、付与日時からの経過時間が短いほど、より価値の高い成果(例えば、加点を徐々に大きくする)に変更する可能性が高まるように抽選処理を実行することでも、占有行為の抑制効果を期待できる。
【0158】
[変形例]
以上、本発明を適用した実施形態について説明したが、本発明を適用可能な形態は上記形態に限定されるものではなく、適宜構成要素の追加・省略・変更を施すことができる。
【0159】
[その1]
例えば、上記実施形態では、有効化を行う際に、成果媒体Fの成果に関する有効化は、その成果媒体Fを有効化装置1200の媒体読取書込部204に読み取らせることとして説明した。しかし、成果情報1141には、付与先プレーヤID1145と、成果媒体Fの成果媒体ID1148が含まれているため、プレーヤカードPを媒体読取書込部204に読み取らせることで、自動的に、当該プレーヤUの成果媒体Fの成果も有効化させることとしてもよい。
【0160】
[その2]
プレーヤカードPの代わりに、プレーヤカードPに内蔵されたICと同等のICを備える携帯電話やスマートフォンを用いることとしてもよい。
【0161】
[その3]
ゲーム装置1300でのマルチプレイ時のプレーヤ人数を2人として説明したが、3人以上としてもよいことは勿論である。
【0162】
[その4]
また、アミューズメント装置の一例としてゲーム装置1300を例に挙げて説明したが、ゲーム装置1300は、何れのジャンルのゲームを実行する装置であってもよい。例えば、特許文献1に記載されたような物品排出装置などのように、成果媒体F等の担持媒体(物品)を排出する装置であったり、排出する際に抽選機構を備える装置であってもよい。