(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御部が、前記付加容量体に印加する電位差を設定し、前記付加容量体に蓄積される電荷量を制御する電位制御部を備える、請求項1〜3のいずれか一項に記載の空間光変調器。
前記制御部が、前記付加容量体に電圧を印加する時間を設定し、前記付加容量体に蓄積される電荷量を制御する時間制御部を備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載の空間光変調器。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
磁界印加方式及びスピン注入方式の空間光変調器は、強磁性体の磁化方向の違いを利用して、透過又は反射する光の偏向の回転角の差を生み出す。しかしながら、強磁性体の磁化方向は、上向きと下向きの2方向しか原則的に選択できず、画素の選択又は非選択(ON/OFF)、すなわち2値の情報しか表示できない。そのため、強磁性体の磁化方向を利用した磁気光学式空間光変調器にとって、階調表示を行うことは難しかった。
【0009】
なお、磁気光学式空間光変調器でも、例えば、面積階調方式や時分割多重方式を用いれば階調表示自体を行うことは可能である。しかしながら、面積階調方式の一方式として、所定の領域内における選択又は非選択の素子の数で、擬似的に階調を表示する方式がある。この場合、所定の領域が一つの画素として扱われることになり、画像の解像度や輝度は低下する。一方で、解像度を維持したままで面積階調方式を実現するためには、画素を微細なサブ画素に分割することになる。この場合、微細化に伴ってサブ画素の形成が難しくなるほか、開口率が減少してさらなる輝度低下を招く。
また時分割多重方式は、一定時間ごとのフレーム内で画像を表示する時間を制御することで階調を表示する。しかしながら、時分割多重方式で高階調を表示しようとすると、1フレームの時間が長くなり、リアルタイムでの画像表示が難しくなる。
【0010】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、階調を有した変調を行うことができる光変調素子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは、強磁性強誘電性材料(以下、「マルチフェロイック材料」ということがある。)のヒステリシスループの形状が、強磁性体のヒステリシスループの形状と比較してなだらかであることに着目した。そして、このヒステリシスループの形状の違いを利用することで、階調を有した変調を行うことができることを見出した。
すなわち、本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を提供する。
【0012】
(1)第1の態様にかかる空間光変調器は、光が入射する入射面側に配置される透明な第1電極と、前記第1電極に対向する第2電極と、前記第1電極及び前記第2電極の間に挟まれた強磁性強誘電体層と、を有する光変調素子と、前記光変調素子と電気的に接続され、前記光変調素子における強磁性強誘電体層の磁化の向きを所定の画素毎に制御する画素選択手段と、前記光変調素子の前記第1電極及び前記第2電極の一方または両方に接続され、電荷を蓄積できる付加容量体と、前記付加容量体と電気的に接続され、前記付加容量体に蓄積される電荷量を制御する制御部と、を備える。
【0013】
(2)上記態様にかかる空間光変調器において、前記光変調素子に入射させる光を偏光する第1偏光手段をさらに備えてもよい。
【0014】
(3)上記態様にかかる空間光変調器において、前記強磁性強誘電体層が、所定の画素毎に分離されていない構成でもよい。
【0015】
(4)上記態様にかかる空間光変調器において、前記制御部が、前記付加容量体に印加する電位差を設定し、前記付加容量体に蓄積される電荷量を制御する電位制御部を備えてもよい。
【0016】
(5)上記態様にかかる空間光変調器において、前記制御部が、前記付加容量体に電圧を印加する時間を設定し、前記付加容量体に蓄積される電荷量を制御する時間制御部を備えてもよい。
【0017】
(6)第2の態様にかかる表示装置は、上記態様にかかる空間光変調器を備える。
【発明の効果】
【0018】
本発明の一態様に係る光変調素子及び空間光変調器によれば、階調を有した変調を行うことができる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明について、図を適宜参照しながら詳細に説明する。以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などは実際とは異なっていることがある。以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。また、説明に用いる各図面において、共通の構成要素には同一の符号を付すものとする。
【0021】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る空間光変調器の断面模式図である。第1実施形態に係る空間光変調器100は、光変調素子10と、画素選択手段20と、付加容量体50と、制御部60とを備える。空間光変調器100は、外部に接続された外部電源40により駆動し、第1偏光手段30(
図4参照)によって照射される光を偏光する。
【0022】
光変調素子10は、磁気光学効果を利用した素子である。
図1に示す光変調素子10は、第1電極1と、第2電極2と、強磁性強誘電体層3とを有する。
【0023】
第1電極1は、強磁性強誘電体層3に入射する光の入射面側に配置される。第1電極1は、入射した光が強磁性強誘電体層3に届く程度に透明な透明電極である。
【0024】
第1電極1に用いられる透明電極材料としては、例えば、インジウム亜鉛酸化物(Indium Zinc Oxide:IZO)、インジウム−スズ酸化物(Indium Tin Oxide:ITO)、酸化スズ(SnO
2)、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、酸化亜鉛(ZnO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、酸化インジウム(In
2O
3)、インジウム−ガリウム−亜鉛酸化物(Indium Gallium Zinc Oxide:IGZO)などを用いることができる。またグラフェン、カーボンナノチューブなども透明電極材料として適用できる。さらに、入射した光が強磁性強誘電体層3に届けば、薄膜の金属層等も透明電極材料として用いることができる。
【0025】
第2電極2は、第1電極1に対向して複数設けられている。第1電極1と第2電極2の間に電圧を印加することで、強磁性強誘電体層3のスピンの向きが変化する。
一つの第2電極2と第1電極1とにより挟まれ、一つの第2電極2と第1電極1との間の電界の影響を受ける領域が一つの画素となる。
【0026】
第2電極2は、導電性を有すれば、その材質は特に問わない。例えば、第1電極に用いる材料の他、銅、アルミニウム、銀等を用いることができる。
【0027】
強磁性強誘電体層3は、面内に一様に延在する。すなわち、空間光変調器100の画素毎に分離されていない。なお、用途に応じては、変形例として、画素毎に強磁性強誘電体層3を区切ってもよい。
【0028】
強磁性強誘電体層3は、マルチフェロイック材料を含む。マルチフェロイック材料とは、「磁気秩序」と「強誘電秩序」が共存する材料である。すなわち、強磁性と強誘電性を合せて持つ材料である。強磁性強誘電体層3がマルチフェロイック材料を含むことで、電場による磁化の方向制御及び磁場による電気分極の方向制御が可能である。
【0029】
マルチフェロイック材料には、以下の一般式(1)で表記される物質を用いることができる。
(A
wB
xC
1−w−x)
s(L
yM
zN
1−yーz)
tO
u ・・・(1)
一般式(1)において、A、B及びCは、それぞれBi、La、Tb、Pb、Y、Cr、Co、Ba、Lu、YbまたはEuのいずれかの元素である。
一般式(1)において、L、M及びNは、それぞれ、Fe、Mn、Ni、Ti、Cr、CoまたはVのいずれかの元素である。
一般式(1)において、w、x、y及びzは0〜1の実数であり、w+x及びy+zは、1を超えない。
一般式(1)において、sは1〜3の整数であり、tは1〜3の整数であり、nは3〜6の整数である。
【0030】
一般式(1)を満たす具体的な例としては、例えば、BiMnO
3、TbMnO
3、TbMn
2O
5、YMnO
3、EuTiO
3、CoCr
2O
4、Cr
2O
3、BiMn
0.5Ni
0.5O
3、BiFe
0.5Cr
0.5O
3、La
0.1Bo
0.9MnO
3、La
1−xBi
xNi
0.5Mn
0.5O
3、Bi
1−xBa
xFeO、(Bi
wBa
xLa
1−w−x)
s(Fe
yMn
1−y)
tO
u、(Bi
wBa
xLa
1−w−x)
s(Fe
yMn
zTi
1−yーz)
tO
u等が挙げられる。
【0031】
図1に示す画素選択手段20は、MOS−FETである。画素選択手段20は、半導体基板21と、ゲート電極23と、ソース電極24と、ドレイン電極27と、絶縁体25、26とを有する。
【0032】
半導体基板21には、例えばシリコン等を用いることができる。
図1に示す画素選択手段20は、p型ドーパントが添加された半導体基板21の一部に、n型ドーパントがドーピングされたソース領域22a、ドレイン領域22bを有する。
【0033】
ゲート電極23は、半導体基板21と絶縁体25を介して配設される。ゲート電極23に電圧を印加することで、ソース領域22aとドレイン領域22bの間にチャネルが形成される。
【0034】
ソース電極24は、外部電源40とソース領域22aとを接続する。ドレイン電極27は、ドレイン領域22bと第2電極2とを接続する。
【0035】
絶縁体25及び絶縁体26は、第2電極2、半導体基板21、ゲート電極23及びソース電極24の間に配設され、これらを互いに絶縁している。図では重なっているが、ドレイン電極27も、ゲート電極23及びソース電極24と絶縁されている。
【0036】
付加容量体50は、第2電極2の強磁性強誘電体層3と反対側の面に接続されている。付加容量体50の第2電極2と反対側の面は、第3電極51に接続されている。第3電極51は、ビア53により第1電極1と接続されている。すなわち、
図1では、ドレイン電極27から第2電極2に至った電流は、付加容量体50側と強磁性強誘電体層3側に分岐する。すなわち、光変調素子10の第2電極2に対して付加容量体50と強磁性強誘電体層3とは、並列に接続されている。また付加容量体50以外の部分において、第2電極2と第3電極51との間は、絶縁体26により絶縁されている。
【0037】
付加容量体50には、絶縁体および誘電体材料を用いることができる。例えば、SiO
2(酸化シリコン)やSiN(窒化シリコン)、High−k材料であるTa
2O
5(酸化タンタル)、HfO
2(酸化ハフニウム)、Y
2O
3(酸化イットリウム)、TiO
2(酸化チタン)、HfAlON(窒素添加ハフニウムアルミネート)などを用いることができる。
【0038】
これらの物質の中でも付加容量体50には、誘電率の高いものを用いることが好ましい。例えば、誘電率が5F/m以上であることが好ましく、10F/m以上であることがより好ましく、25F/m以上であることがさらに好ましい。誘電率の高い材料からなる付加容量体50は、多くの電荷を蓄積でき、高階調の表示を行うことができる。
【0039】
制御部60は、外部電源40と電気的に直列接続されている。
制御部60は、付加容量体50に蓄積される電荷量を制御する。付加容量体50に蓄積される電荷量は、付加容量体50に与える電位差により制御してもよいし、付加容量体50に電位差を与える時間により制御してもよい。例えば、電位差で制御する場合は、制御部60に電位制御部を設ける。また例えば、時間で制御する場合は、制御部60に時間制御部を設ける。制御部60は、電位制御部と時間制御部を両方備えてもよい。
【0040】
外部電源40は、公知の電源を用いることができる。外部電源40は、選択素子41を介して光変調素子10及び画素選択手段20に接続される。
【0041】
空間光変調器100は、公知の方法を用いて作製することができる。例えば、スパッタ等の成膜手段やフォトリソグラフィ等を用いることができる。
【0042】
次いで、
図1及び
図2を用いて、空間光変調器100の電気的な動作について説明する。
図2は、第1実施形態に係る空間光変調器の回路構成を模式的に示した図である。
【0043】
強磁性強誘電体層3において、第1電極1と第2電極2に挟まれた領域が、一つの画素Rを形成する(
図1参照)。
図2では、複数の画素Rが二次元状に配列している。それぞれの画素Rには、一つの画素選択素子20Aが設けられている。画素選択素子20Aが複数集まったものが、
図1における画素選択手段20に対応する。
【0044】
一つの画素選択素子20Aのソース電極24はソースラインSLに接続され、ゲート電極23はゲートラインGLに接続されている。また上述のようにドレイン電極27は、第2電極2に接続されている。
【0045】
ソースラインSLに流れる電流は、選択素子41によって制御される。ゲートラインGLに流れる電流は、第2選択素子42によって制御される。
【0046】
ある任意の画素Rに電圧を印加する場合を例に具体的に説明する。
まず、選択素子41により電圧を印加するソースラインSLを選択する。選択されたソースラインSLに接続されるソース電極24のそれぞれに外部電源40から電圧が印加される。
【0047】
次いで、第2選択素子42により電圧を印加するゲートラインGLを選択する。選択されたゲートラインGLに接続されるゲート電極23に電圧が印加されることで、ゲート電極23と対向する半導体基板21にチャネルが形成される。チャネルが形成されると、ソース領域22aとドレイン領域22bとが接続される。
【0048】
すなわち、選択されたソースラインSLとゲートラインGLが交差する部分に位置する画素選択素子20Aにおいて、外部電源40から印加された電圧がチャネルを介して第2電極2に印加される。その結果、第1電極1と第2電極2の間に電位差が生じ、選択された画素R内の強磁性強誘電体層3に電圧が印加される。
【0049】
また制御部60は、第2電極2と第3電極51との間の付加容量体50に蓄積される電荷量を制御する。
【0050】
次いで、空間光変調が生じる空間光変調器の動作について説明する。
図3は、マルチフェロイック特性を示す強磁性強誘電体層3のヒステリシス曲線を示す図である。横軸は印加された電場E又は磁場Hであり、縦軸は電場Eにより生じる磁化Mの大きさ又は磁場Hにより生じる分極Pの大きさである。
【0051】
図3に示すようにマルチフェロイック特性を有する強磁性強誘電体層3は、なだらかなヒステリシスループを有する。そのため、強磁性強誘電体層3に電圧Eaを印加した場合の磁化の大きさはMaとなるが、電圧Ebを印加した場合の磁化の大きさはMbとなる。また電圧を印加しない場合の磁化の大きさはMcとなる。すなわち、強磁性強誘電体層3の磁化の大きさは、強磁性強誘電体層3に加わる電場の大きさによって段階的に変わる。なお、
図3において、所定の電圧を印加時の磁化は確率的に2状態を選択できるが、強磁性強誘電体層3の磁化を初期状態として一方向に飽和させておくことで、1状態に固定される。
【0052】
図4は、第1実施形態に係る空間光変調器の動作を説明するための模式図である。画素選択手段20は、何れの画素Rに電圧を印加するかを選択することができ、制御部60は付加容量体50に蓄積される電荷量を制御する。例えば、画素選択手段20によって電圧を印加する選択画素R1,R2を選択し、制御部60によって、選択画素R1,R2の付加容量体50A,50Bに蓄積する電荷を制御する。
図4では、付加容量体50Aに蓄積された電荷量が、付加容量体50Bに蓄積された電荷量より多い場合を図示している。
【0053】
選択画素R1,R2の近傍の強磁性強誘電体層3は、印加された電圧により分極する。選択画素R1,R2に印加される電圧の強度は、付加容量体50A,50Bに蓄積される電荷量によって異なる。付加容量体50A,50Bに蓄積される電荷は、選択画素R1,R2における電場に影響を及ぼすためである。
【0054】
上述のように
図4において、付加容量体50Aに蓄積された電荷量は、付加容量体50Bに蓄積された電荷量より多い。すなわち選択画素R1に印加される電圧(例えば、
図3における電圧Ea)は、選択画素R2に印加される電圧(例えば、
図3における電圧Eb)より大きくなる。その結果、選択画素R1に誘起された分極P1の分極率は、選択画素R2に誘起された分極P2の分極率より大きくなる。
【0055】
一方で、選択画素R1,R2近傍の強磁性強誘電体層3における磁化M1,M2は、分極P1,P2の影響を受け、磁化方向が変化する。選択画素R1,R2における磁化M1,M2の大きさは、それぞれMa,Mbとなる(
図3参照)。
【0056】
これに対し、選択画素R1,R2以外の非選択画素R3には電圧が印加されない。そのため、非選択画素R3はほとんど分極せず、分極P3の分極率は小さい。また非選択画素R3には電圧が印加されないため、非選択画素R3における磁化M3の大きさはMcとなる(
図3参照)。
【0057】
磁化方向が決定された複数の画素を有する光変調素子10に光を照射する。
光照射手段31から照射された光L1は、第1偏光手段30により特定の方向に偏光された偏光光L2となる。偏光光L2は、光変調素子10の第1電極1を透過し、強磁性強誘電体層3で反射又は回折する。反射又は回折する際に、画素の磁化の向きに応じて磁気光学カー効果により偏光光L2が旋光する。旋光光の回転角は、各画素Rの磁化の大きさによって異なる。
【0058】
選択画素R1で反射又は回折した偏光光L2はカー回転角が−θ
kmaxだけ回転した旋光光L3となり、選択画素R2で反射又は回折した偏光光L2はカー回転角が−θ
k1だけ回転した旋光光L4となり、非選択画素R3で反射又は回折した偏光光L2はカー回転角が−θ
k0だけ回転した旋光光L5となる。
【0059】
例えば、旋光光L3,L4,L5の出射側に、旋光光L3,L4,L5のいずれかに対して90°の偏光設定の第2偏光手段32を設けると、第2偏光手段32を通過後の光の明るさは、旋光光L3,L4,L5のカー回転角によって異なる。第2偏光手段32を通過後の光の明るさは、カー回転角の大きい順に明るくなるため、旋光光L3、旋光光L4,旋光光L5の順となる。すなわち、空間光変調器100から出射する光の明るさを多値化することができる。
【0060】
またこれらの旋光光L3,L4,L5を干渉させると、ホログラフィ像等も得られる。このような変調した像やホログラフィ像を用いて、空間光変調器を表示装置として用いることもできる。
【0061】
上述のように、第1実施形態に係る空間光変調器100は、制御部60により付加容量体50に蓄積される電荷量を制御し、画素R毎に印加される電圧を変えることができる。また強磁性強誘電体層3がなだらかなヒステリシスループを有することで、強磁性強誘電体層3に印加される電圧ごとに、空間光変調器100から出射する光の明るさを階調表示することができる。
【0062】
また強磁性強誘電体層3は、画素Rごとに分離されていない。そのため、画素Rのサイズを印加する電圧強度によって自由に制御することができる。すなわち、よりシームレスな表示像を得ることができる。また画素Rを区切るためのブラックマトリックス等が不要であり、高い開口率を実現することができる。すなわち、高精細で高輝度なホログラフィ像を得ることができる。
【0063】
(第2施形態)
次に第2実施形態に係る空間光変調器について説明する。
図5は、第2実施形態に係る空間光変調器の断面模式図である。
図6は、第2実施形態に係る空間光変調器の回路構成を模式的に示した図である。
【0064】
図5及び
図6に示すように、第2実施形態に係る空間光変調器101は、付加容量体50が光変調素子10に直列に接続されている点が、第1実施形態に係る空間光変調器100と異なる。
【0065】
図5に示すように、第3実施形態に係る空間光変調器101は、付加容量体50がドレイン電極27と、第2電極2の間に配設されている。直列に配設されているため、強磁性強誘電体層3にかかる電圧は、付加容量体50にかかる電圧分だけ小さくなる。
【0066】
強磁性強誘電体層3の容量をC
1、付加容量体の容量をC
2とすると、強磁性強誘電体層3にかかる電圧V
1は、V
1=E
1/(1+C
1/C
2)となる。ここで、E
1は外部電源40が印加する電圧である。すなわち、付加容量体50に蓄積される電荷量を変えることで、強磁性強誘電体層3にかかる電圧を変えることができる。従って、第2実施形態にかかる空間光変調器102によれば、出射する光の明るさを階調表示することができる。
【0067】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、各実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。
【0068】
例えば、上記の実施形態にかかる空間光変調器は反射型であるが、透過型の空間光変調器としてもよい。透過型の空間光変調器は、ファラデー効果により各画素の旋光性が変化する。第2電極及び基板には、透明性を有するものを用いる。透明性を有する電極は、第1実施形態に係る第1電極と同様の物を用いることができ、透明性を有する基板は、SiO
2基板、MgO基板、サファイア基板などを用いることができる。
【0069】
また上記の実施形態にかかる空間光変調器は、画素選択手段がMOSFET構造を有するアクティブマトリクス構造である。しかしながら、画素選択手段は、アクティブマトリクス構造に限られず、単純マトリクス構造でもよい。