(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ポリイソシアネートIが、モノマー、オリゴマー及び/又はポリマーのジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)又はトリレンジイソシアネート(TDI)を含むことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の使用。
前記ポリウレタン組成物が、2剤KA及びKBを含み、前記第1剤KAが、前記少なくとも1種のポリオールPを含み、かつ前記第2剤KBが、前記少なくとも1種のポリイソシアネートIを含むことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の使用。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の対象は、
a)全ポリウレタン組成物に基づき、5〜40重量%の少なくとも1種のポリオールPと;
b)全ポリウレタン組成物に基づき、25〜75重量%の少なくとも1種のフィラーFと;
c)全ポリウレタン組成物に基づき、0.5〜10重量%の少なくとも1種のポリイソシアネートIと;
d)全ポリウレタン組成物に基づき、10〜40重量%の少なくとも1種の可塑剤Wと
を含んでなるポリウレタン組成物であって、可塑剤Wが少なくとも1種のスルホンアミドを含んでなることを特徴とする、ポリウレタン組成物である。
【0008】
本明細書中、ポリオール又はポリイソシアネートなどの「ポリ」で開始する物質名は、それらの名称に存在する官能基の1分子あたり2個以上を形式的に含有する物質を識別する。
【0009】
一方、本明細書中、「ポリマー」という用語は、重合度、モル質量及び鎖長に関して異なるが化学的に同一である高分子の集団であって、重合反応(連鎖生長反応付加重合、重付加、重縮合)によって調製された集団を含む。他方、この用語は、重合反応からの高分子のそのような集団の誘導体、言い換えると、例えば、既存の高分子上での官能基の付加又は置換などの反応によって得られ、化学的に同一であり得るか、又は化学的に非同一であり得る化合物も含む。さらに、この用語は、その官能基が高分子構造に関与した反応性オリゴマープレ付加物(preadduct)であるプレポリマーと呼ばれるものも含む。
【0010】
「ポリウレタンポリマー」という用語は、ジイソシアネート重付加プロセスとして既知のプロセスによって調製される全てのポリマーを含む。これには、ウレタン基を実質的に含まないか、又は完全に含まないそれらのポリマーも含まれる。ポリウレタンポリマーの例は、ポリエーテル−ポリウレタン、ポリエステル−ポリウレタン、ポリエーテル−ポリウレア、ポリウレア、ポリエステル−ポリウレア、ポリイソシアヌレート及びポリカルボジイミドである。
【0011】
本明細書中、「分子量」は、分子のモル質量(モルあたりのグラム)を示すと理解される。「平均分子量」は、分子のオリゴマー又はポリマー混合物の数平均Mnであり、慣習的に、基準としてのポリスチレンに対するゲル透過クロマトグラフィー(GPC)を使用して決定される。本明細書中、「室温」は、23℃の温度である。重量%として省略される、重量による百分率は、他に明記される場合を除き、全組成物に基づく組成物の成分の質量分率を意味する。「質量」及び「重量」という用語は、本明細書中、同じ意味で利用される。本明細書の目的に関して、「燃料」は、1バールの圧力下の室温(23℃)において液体の形態で存在し、かつ主に、典型的に約5〜約25個の炭素原子を有する線形、分枝状及び/又は芳香族炭化水素からなる純物質又は混合物である。それらとしては、例えば、ガソリン(火花点火燃料)、ディーゼル油、灯油、軽ベンジン、石油又は重油が含まれる。
【0012】
本発明のポリウレタン組成物は、少なくとも1種のポリオールPを含んでなる。
【0013】
適切なポリオールPは、特に、ポリエーテルポリオール、スチレン−アクリロニトリル−グラフト化ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリ(メタ)エステルポリオール、ポリヒドロキシ感応性油脂又は多炭化水素ポリオール及びまたこれらのポリオールの混合物である。ポリエーテルポリオール及びポリエステルポリオールを使用することが好ましい。ポリエステルポリオールが最も好ましい。
【0014】
ポリオキシアルキレンポリオール又はオリゴエーテロール(oligoetherol)としても知られている特に適切なポリエーテルポリオールは、エチレンオキシド、1,2−プロピレンオキシド、1,2−又は2,3−ブチレンオキシド、オキセタン、テトラヒドロフラン又はこれらの混合物の重合生成物であり、任意選択的に、2個以上の活性水素原子を有する開始分子(starter molecule)、例えば水、アンモニア又は2個以上のOH若しくはNH基を有する化合物、例えば1,2−エタンジオール、1,2−及び1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、異性体ジプロピレングリコール及びトリプロピレングリコール、異性体ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール、ウンデカンジオール、1,3−及び1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA、水素化ビスフェノールA、1,1,1−トリメチロールエタン、1,1,1−トリメチロールプロパン、グリセロール、アニリン、並びに上記化合物の混合物を用いて重合される。例えば、いわゆる二重金属シアニド錯体触媒(DMC触媒)を用いて調製される、低い不飽和度(ASTM D−2849−69で測定され、ポリオールの1グラムあたりの不飽和ミリ当量(meq/g)で表される)を有するポリオキシアルキレンポリオール、及び例えば、NaOH、KOH、CsOH又はアルカリ金属アルコキシドなどのアニオン性触媒を用いて調製される、より高い不飽和度を有するポリオキシアルキレンポリオールの両方が使用されてよい。
【0015】
特に適切なものは、ポリオキシエチレンポリオール及びポリオキシプロピレンポリオール、さらに特にポリオキシエチレンジオール、ポリオキシプロピレンジオール、ポリオキシエチレントリオール及びポリオキシプロピレントリオールである。
【0016】
特に適切なものは、0.02meq/g未満の不飽和度を有し、1000〜30000g/モルの範囲の分子量を有するポリオキシアルキレンジオール又はポリオキシアルキレントリオール、並びに400〜20000g/モルの分子量を有するポリオキシエチレンジオール、ポリオキシエチレントリオール、ポリオキシプロピレンジオール及びポリオキシプロピレントリオールである。
【0017】
同様に、特に適切であるものは、いわゆる、エチレンオキシド末端を有する(「EO−エンドキャップされた」、エチレンオキシド−エンドキャップされた)ポリオキシプロピレンポリオールである。後者は特定のポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレンポリオールであり、これは例えば、純粋なポリオキシプロピレンポリオール、さらに特にポリオキシプロピレンジオール及びトリオールを、ポリプロポキシル化反応の完了後にエチレンオキシドでさらにアルコキシル化することによって得られ、したがってこれは第一級ヒドロキシル基を有する。この場合、ポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレンジオール及びポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレントリオールが好ましい。
【0018】
特に適切なポリエステルポリオールは、少なくとも2個のヒドロキシル基を有し、既知の方法、特にヒドロキシカルボン酸の重縮合、あるいは脂肪族及び/又は芳香族ポリカルボン酸と二価若しくは多価アルコールとの重縮合によって調製されるポリエステルである。
【0019】
特に適切なポリエステルポリオールは、二価から三価のアルコール、例えば1,2−エタンジオール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセロール、1,1,1−トリメチロールプロパン又は上記アルコールの混合物と、有機ジカルボン酸又はそれらの無水物若しくはエステル、例えばコハク酸、グルタル酸、アジピン酸、トリメチルアジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、二量体脂肪酸、フタル酸、フタル酸無水物、イソフタル酸、テレフタル酸、ジメチルテレフタレート、ヘキサヒドロフタル酸、トリメリット酸及びトリメリット酸無水物、又は上記酸の混合物とから調製されたポリエステルポリオール、並びにラクトン、例えばε−カプロラクトンからのポリエステルポリオールである。
【0020】
特に適切なものは、ポリエステルジオール、特にジカルボン酸としてアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、二量体脂肪酸、フタル酸、イソフタル酸及びテレフタル酸から、又はラクトン、例えばε−カプロラクトンから、かつ二価のアルコールとしてエチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、二量体脂肪酸ジオール及び1,4−シクロヘキサンジメタノールから調製されるものである。
【0021】
特に適切なポリカーボネートポリオールとは、例えば、ポリエステルポリオールの合成のために使用された上記アルコールと、ジメチルカーボネートなどのジアルキルカーボネート、ジフェニルカーボネートなどのジアリールカーボネート、又はホスゲンとの反応によって得ることができるものである。ポリカーボネートジオール、特に非晶質ポリカーボネートジオールが特に適切である。
【0022】
他の適切なポリオールは、ポリ(メタ)アクリレートポリオールである。
【0023】
さらに適切であるものは、ポリヒドロキシ−官能性脂肪及び油、例えば天然の脂肪及び油、さらに特にヒマシ油、又は天然の脂肪及び油の化学変性を経て得られる、いわゆるオレオケミカルポリオール、又は例えば不飽和油のエポキシ化及びそれに続くカルボン酸又はアルコールによる開環によって得られるエポキシポリエステル又はエポキシポリエーテル、あるいは不飽和油のヒドロホルミル化及び水素化によって得られるポリオールである。さらに適切なものは、アルコール分解又はオゾン分解などの分解プロセス、及びそれに続く、例えば得られた分解生成物又はそれらの誘導体のエステル交換又は二量体化などによる化学的結合によって天然の脂肪及び油から得られるポリオールである。天然の脂肪及び油の特に適切な分解生成物は、脂肪酸及び脂肪アルコール、並びに脂肪酸エステル、より特にメチルエステル(FAME)であり、これらを例えば、ヒドロホルミル化及び水素化によって、ヒドロキシ脂肪酸エステルに誘導体化してもよい。
【0024】
同様に適切なものは、さらに、オリゴハイドロカーボノール(oligohydrocarbonol)とも呼ばれるポリハイドロカーボンポリオールであり、例は、例えばKraton Polymers,USAにより製造される種類の、ポリヒドロキシ−官能性エチレン−プロピレン、エチレン−ブチレン又はエチレン−プロピレン−ジエンコポリマー、あるいは1,3−ブタジエン又はジエン混合物などのジエンと、スチレン、アクリロニトリル又はイソブチレンなどのビニルモノマーとのポリヒドロキシ−官能性コポリマー、あるいはポリヒドロキシ−官能性ポリブタジエンポリオール、例えばポリブタジエンの酸化又は1,3−ブタジエンとアリルアルコールとの共重合によって調製され、水素化されていてもよいものである。
【0025】
さらに適切なものは、例えば、エポキシド又はアミノアルコールから、及びEmerald Performance Materials,LLC,USAからHypro(登録商標)CTBNの名称で商業的に入手可能なカルボキシル末端アクリロニトリル/ブタジエンコポリマーから調製することができる種類のポリヒドロキシ−官能性アクリロニトリル/ブタジエンコポリマーである。
【0026】
上記ポリオールは、好ましくは、250〜30000g/モル、特に1000〜20000g/モルの平均分子量、及び1.6〜3個の範囲の平均OH官能基を有する。
【0027】
本発明のポリウレタン組成物の1つの好ましい実施形態において、ポリオールPは、少なくとも1種のポリエーテルポリオールを含んでなり、そして好ましくは、少なくとも1種のポリエーテルポリオールからなる。本実施形態は、明らかに、燃料の影響下、例えば、グラウンドジョイント(ground joint)において、硬化組成物の膨潤の傾向がある。これによって、燃料の実質的な量が組成物中に移動するため、組成物の空間的体積が増加する。しかしながら、この膨潤は可逆性である。燃料接触がなくなるとすぐに、膨潤は、燃料の移出及び蒸発によって再び減少するが、例えば、可塑剤Wなどの他の成分の非実質的部分が運搬されるか、又は洗浄除去されるか、あるいはそのような部分はない。結果として、例えば、この種類の実施形態は、アクシデントが生じた時に大量の燃料が漏出するおそれのある、精製所又は給油所におけるバンドのシーリングに特に適切である。本発明のジョイントシールの膨潤によって生じる圧力増加は、一時的に、実質的にバンドのシーリングを向上させ得、これは、大量の燃料がシール上で圧迫している場合、特に重要である。バンドからの燃料の除去に続いて、シールは、急速に、例えば、数時間で収縮して、その実質的に初期形態に戻るが、この時、有意な部分の可塑剤は洗浄除去されず、したがって、シールの交換は必要とされない。
【0028】
本発明のポリウレタン組成物の別の特に好ましい実施形態において、ポリオールPは、少なくとも1種のポリエステルポリオールを含んでなり、そして好ましくは、少なくとも1種のポリエステルポリオールからなる。本実施形態の利点は、燃料の非実質的量のみが硬化組成物中に移動し、そして同時に、例えば、可塑剤Wなどの組成物の成分の非実質的量のみが組成物から移動するか、又は洗浄除去されるか、あるいは組成物から全く移動しないか、又は全く洗浄除去されない。結果として、本実施形態は、燃料への曝露下において特に強靭であり、かつ寸法安定性であるため、例えば、給油所及び空港に関連して、あるいはガレージ又は車両作業場におけるグラウンドジョイントとして、特に有利に利用される。
【0029】
上記ポリオールに加えて、末端のイソシアネート基を有するポリウレタンポリマーを調製する場合、少量の低モル重量の二価又は多価アルコール、例えば1,2−エタンジオール、1,2−及び1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、異性体ジプロピレングリコール及びトリプロピレングリコール、異性体ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール、ウンデカンジオール、1,3−及び1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素化ビスフェノールA、二量体脂肪アルコール、1,1,1−トリメチロールエタン、1,1,1−トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリトリトール、キシリトール、ソルビトール又はマンニトールなどの糖アルコール、スクロースなどの糖類、他の高級アルコール、上記二価及び多価アルコールの低モル重量のアルコキシル化生成物、並びに上記アルコールの混合物を使用することが可能である。
【0030】
少なくとも1種のポリオールPは、全組成物に基づき、5〜40重量%、好ましくは、10〜30重量%の量で、本発明の組成物中に存在する。
【0031】
本発明のポリウレタン組成物は、少なくとも1種のポリイソシアネートIをさらに含んでなる。
【0032】
本発明の組成物中のポリウレタンポリマーの調製のためのポリイソシアネートIとして、商業的に習慣的なポリイソシアネート、より特には、ジイソシアナートを使用することが可能である。
【0033】
適切なポリイソシアネートIは、芳香族ジ−又はトリイソシアネート、より特に、ジフェニルメタン4,4’−又は2,4’−又は2,2’−ジイソシアネート、あるいはこれらの異性体(MDI)のいずれかの所望の混合物、トリレン2,4−又は2,6−ジイソシアネートあるいはこれらの異性体(TDI)のいずれかの所望の混合物、MDI及びMDI相同体(ポリマーMDI(PMDI))の混合物、フェニレン1,3−又は1,4−ジイソシアネート、2,3,5,6−テトラメチル−1,4−ジイソシアナトベンゼン、ナフタレン1,5−ジイソシアネート(NDI)、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトビフェニル(TODI)、ジアニシジンジイソシアネート(DADI)、トリス(4−イソシアナトフェニル)メタン又はトリス(4−イソシアナトフェニル)チオホスフェートである。
【0034】
さらに適切なポリイソシアネートIは、脂肪族、脂環式又はアリール脂肪族ジ又はトリイソシアネート、特に、テトラメチレン1,4−ジイソシアネート、2−メチルペンタメチレン1,5−ジイソシアネート、ヘキサメチレン1,6−ジイソシアネート(HDI)、2,2,4−及び/又は2,4,4−トリメチルヘキサメチレン1,6−ジイソシアネート(TMDI)、デカメチレン1,10−ジイソシアネート、ドデカメチレン1,12−ジイソシアネート、リシンジイソシアネート又はリシンエステルジイソシアネート、シクロヘキサン1,3−又は1,4−ジイソシアネート、1−メチル−2,4−及び/又は2,6−ジイソシアナトシクロヘキサン(H
6TDI)、1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチルシクロヘキサン(IPDI)、ペルヒドロジフェニルメタン2,4’−及び/又は4,4’−ジイソシアネート(H
12MDI)、1,3−又は1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、m−又はp−キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレン1,3−又は1,4−ジイソシアネート、1,3,5−トリス(イソシアナトメチル)ベンゼン、ビス(1−イソシアナト−1−メチルエチル)ナフタレン、二量体又は三量体脂肪酸イソシアネート、特に、3,6−ビス(9−イソシアナトノニル)−4,5−ジ(1−ヘプテニル)シクロヘキセン(ジメリルジイソシアネート)などである。
【0035】
さらなる適切なポリイソシアネートIは、上記ジ−又はトリイソシアネートのオリゴマー又は誘導体、特に、MDI又はTDI又はHDI又はIPDIから誘導されたもの、特に、ウレトジオン基又はイソシアヌレート基又はイミノオキサジアジンジオン基あるいは種々のこれらの基を含有するオリゴマー;あるいはエステル又は尿素又はウレタン又はビウレット又はアロファネート又はカルボジイミド又はウレトニミン又はオキサジアジントリオン基、あるいは種々のこれらの基を含有する二官能性又は多官能性誘導体である。実際は、そのようなポリイソシアネートは、慣習的に、異なるオリゴマー化度及び/又は異なる化学的構造を有する物質の混合物を表す。特に、それらは、2.1〜4.0の平均NCO官能性を有する。
【0036】
相対的に、ポリイソシアネートIは、イソシアネート基を含有し、かつ下記の通り、ポリオール、特にポリオールPとジイソシアネートとの反応から得られるポリウレタンポリマーを含んでなってもよい。
【0037】
ポリイソシアネートIとして好ましいものは、芳香族ポリイソシアネート、特に、モノマー又はオリゴマー又はポリマーMDI又はTDIである。
【0038】
本発明の組成物中、ポリイソシアネートIは、全組成物に基づき、0.5重量%〜10重量%の量で、より特には、0.7重量%〜5重量%の量で、より好ましくは、1重量%〜3重量%の量で存在する。
【0039】
本発明の組成物のポリオールP及びポリイソシアネートIは、ウレタンポリマーを形成する。適用形態次第で、この種類のポリウレタンポリマーは、すでに予備反応を経験した形態で存在していてもよい。これは、特に、適用のためにすでに混合された組成物が、さらなる混合操作をすることなく容器から直接適用可能である、1剤の実施形態における事例である。そのような場合、混合物中にイソシアネート基を含有するポリウレタンポリマーが存在する。これは、ポリウレタンポリマーが、少なくとも主に、それらの鎖末端に、適用の間及び後に湿分と反応し、そして他のイソシアネート基との架橋を受け、尿素基を形成するイソシアネート基を有することを意味する。この種類の実施形態に関して、ポリオールP及びポリイソシアネートIが制御条件下で最初に反応して、イソシアネート基を含有するポリウレタンポリマーを形成する場合、次いで、これらのポリマーは、そのようなものとして組成物中に導入されることは有利である。この反応は、慣習的な方法によって、例えば、50℃〜100℃の温度において、任意に、適切な触媒の使用を伴って、ポリイソシアネートIが、そのイソシアネート基が、ポリオールPのヒドロキシル基に対して化学両論的過剰量で存在するように測定されるように、ポリオールP及びポリイソシアネートIを反応させることによってもたらすことが可能である。特に、結果として生じるポリウレタンポリマー中、ポリオールPの全ヒドロキシル基の反応後、残留する遊離イソシアネート基含有量が、全ポリマーに基づき、0.1〜5重量%、好ましくは、0.2〜3重量%、より好ましくは、0.3〜2.5重量%であるように、ポリイソシアネートIの過剰量が選択される。
【0040】
イソシアネート基を含有するポリウレタンポリマーは、任意に、可塑剤Wの使用を伴うように修正されてもよい。
【0041】
1.3:1〜4:1、特に、1.5:1〜3:1、非常に好ましくは、1.7:1〜2.5:1のNCO:OH比で、ジイソシアネートと高分子量ジオールとの反応から得られる、上記の遊離イソシアネート基含有量を有するポリウレタンポリマーが好ましい。
【0042】
本発明のポリウレタン組成物は、少なくとも1種の可塑剤Wをさらに含んでなる。この可塑剤は、通常、異なる物質の混合物を含んでなる。この可塑剤Wは、少なくとも1種の式(I)のスルホンアミドを含んでなる。
【化1】
【0043】
この式中、基R1は、互いに独立して、水素原子又はメチル基であり、かつ基R2は、1〜12個の炭素原子を有し、かつ任意にエーテル酸素を含有する線形又は分枝状アルキル基であり;好ましくは、それはブチル基である。
【0044】
好ましいスルホンアミド可塑剤は、N−アルキル化パラ−トルエンスルホンアミド、N−アルキル化オルト−トルエンスルホンアミド及びN−アルキル化ベンゼンスルホンアミドである。特に好ましくは、N−ブチルベンゼンスルホンアミドである。それは、例えば、Proviron,The Netherlandsからの商品名Proviplast 024で、又はLanxess,Germanyからの商品名Uniplex 214で入手可能である。
【0045】
そのようなスルホンアミド可塑剤は、工業銘柄として知られる純度でしばしば販売されて、そして合成のため、種々の化学物質を含み得る。したがって、スルホンアミド可塑剤中、式(I)に従って、例えば、異なる基R2を含有する混合物であることは、その点で完全に可能である。しかしながら、本発明による適用に関して、これは重要でない。
【0046】
可塑剤Wは、1種以上の式(I)のスルホンアミドからのみなってもよく、あるいは追加的に使用されるさらなる可塑剤が存在していてもよい。
【0047】
適切な追加的可塑剤は、特に、有機カルボン酸のエステル、特に、フタル酸ジイソノニル又はフタル酸ジイソデシルなどのフタル酸エステル、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニルなどの水素化フタル酸エステル、アジピン酸ジオクチルなどのアジピン酸エステル、アゼライン酸エステル及びセバシン酸エステル、あるいは有機リン酸及びスルホン酸のエステル、又は炭化水素、例えば、ポリブテン又はポリイソブテンである。フタル酸エステル、水素化フタル酸エステル又はアジピン酸エステルが追加的可塑剤として好ましい。フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル又は1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニルが最も好ましい。
【0048】
本発明のポリウレタン組成物の1つの特に好ましい実施形態において、可塑剤Wは、N−ブチルベンゼンスルホンアミドを含んでなるか、又はN−ブチルベンゼンスルホンアミドからなる。
【0049】
組成物の可塑剤W含有量は、全組成物に基づき、10重量%〜40重量%、特に12.5重量%〜35重量%、非常に好ましくは、15重量%〜30重量%の範囲にある。
【0050】
異なる可塑剤の混合物に関しては、可塑剤Wのスルホンアミド含有量が主要部分を占めることが非常に大いに有利である。好ましくは、可塑剤Wは、全可塑剤Wに基づき、50重量%より多く、好ましくは、75重量%より多く、より好ましくは、90重量%より多くのスルホンアミドからなる。スルホンアミドの割合が高いほど、典型的に、より高い耐燃料油性をもたらす。しかしながら、他方、例えば、機械的特性又は加工性の理由で、そして経済的考慮を念頭に置いて、他の可塑剤のわずかな割合を混合することは有利となり得る。
【0051】
本発明のポリウレタン組成物は、少なくとも1種のフィラーFをさらに含んでなる。フィラーFとしての適合性は、特に、任意に脂肪酸、さらに特にステアレートでコーティングされた天然、グラウンド又は沈殿チョーク(完全に、又は主に炭酸カルシウムからなる);硫酸バリウム(BaSO
4、バライト粉又は重晶石とも呼ばれる)、焼成カオリン、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、シリカ、特に熱分解プロセスからの微細分シリカ、カーボンブラック、特に工業的に製造されたカーボンブラック、PVC粉末、沸石、あるいは中空ビーズ球体にある。好ましいフィラーは、炭酸カルシウム、焼成カオリン、カーボンブラック、微細分シリカ、及び難燃性フィラー、例えば、水酸化物又は水化物、特に、アルミニウムの水酸化物又は水化物、好ましくは、水酸化アルミニウムである。
【0052】
異なる種類のフィラーを使用することは完全に可能であり、有利でさえあり得る。グラウンド炭酸カルシウム、焼成カオリン又はカーボンブラックがフィラーとして特に好ましい。グラウンド炭酸カルシウム又は焼成カオリン及びカーボンブラックの組み合わせが最も好ましい。
【0053】
組成物のフィラーF含有量は、全組成物に基づき、25重量%〜75重量%、特に、30重量%〜70重量%、非常に好ましくは、35重量%〜65重量%の範囲にある。
【0054】
本発明の組成物は、好ましくは、ポリウレタンの架橋のための少なくとも1種の触媒をさらに含んでなる。この触媒は、特に、イソシアネート基と、ヒドロキシル基及び/又は水との反応を触媒する。触媒としての適合性は、窒素又はリンの塩基性化合物、例えば、イミダゾール、ピリジン、フォスファゼン塩基、あるいは特に、アミン、ヘキサヒドロトリアジン、アミジン、グアニジン又はビグアニドが有する。特に適切なものは、1剤配合、特に、10未満のpKaを有するものの場合、第三級アミンである。適切なアミン触媒は、例えば、N−エチルジイソプロピルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルアルキレンジアミン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、2,2‘−ジモルホリノジエチルエーテル(DMDEE)及びモルホリン環上に置換基を有するその誘導体である。DMDEE及び1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンが特に好ましい。
【0055】
触媒としてさらに適切であるものは、金属化合物、特に、有機スズ(IV)化合物、オルガノチタネート又はオルガノジルコネートである。有機スズ(IV)化合物が特に好ましい。有機スズ(IV)化合物としての適合性は、特に、ジアルキルスズオキシド、ジアルキルスズジクロリド、ジアルキルスズジカルボネート及びジアルキルスズジケトネート、好ましくは、ジブチルスズオキシド、ジブチルスズジクロリド、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジアセチルアセトネート、ジオクチルスズオキシド、ジオクチルスズジクロリド、ジオクチルスズジアセテート、ジオクチルスズジラウレート又はジオクチルスズジアセチルアセトネートが有する。
【0056】
組成物の触媒含有量は、全組成物に基づき、好ましくは、0.001重量%〜2重量%、特に、0.01重量%〜1.0重量%、より好ましくは、0.05重量%〜0.5重量%の範囲にある。金属触媒に関して、好ましい含有量は、全組成物に基づき、特に0.001重量%〜0.5重量%、より好ましくは、0.005〜0.25重量%である。アミン触媒に関して、好ましい含有量は、全組成物に基づき、特に0.05重量%〜2重量%、より好ましくは、0.1〜1重量%である。
【0057】
本発明の組成物は、好ましくは、少なくとも1種のシラン定着剤をさらに含んでなる。関連化合物は、ケイ素原子上に少なくとも1個の非加水分解性有機基を有する個々の、又は混合オルガノアルコキシシランであり、この基は、好ましくは、基体との相互作用、したがって、遊離電子対又は共有結合、イオン又は他の機構によって、この基体への接着性を発展させることが可能なヘテロ原子を含む。これに関連して、「非加水分解性」は、例えば、加水分解性ケイ素−酸素結合とは対照的なケイ素−炭素結合を意味する。ガラスなどの酸化ケイ素を含有する接合基体に関しては、オルガノアルコキシシランのシラン基は、例えば、いずれかの存在するヒドロキシル又はアミン基とポリウレタンポリマーのイソシアネート基との反応によって、有機基が接着性組成物と反応する間、加水分解/縮合反応によって、基体への共有結合も可能にし得る。
【0058】
シラン定着剤としての適合性は、有機基上に反応性基を有するオルガノアルコキシシラン(「シラン」)、特に、エポキシシラン、メルカプトシラン、(メタ)アクリロシラン、イソシアナトシラン、アンヒドリドシラン、S−(アルキルカルボニル)メルカプトシラン、アルジミノシラン又はこれらのシランのオリゴマー型、又はアミノ若しくはメルカプトシランとポリイソシアネートとの付加物が有する。
【0059】
3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン又は3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランが好ましい。3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシランが最も好ましい。
【0060】
組成物のシラン定着剤含有量は、全組成物に基づき、好ましくは、0.01重量%〜1.0重量%、特に、0.05重量%〜0.5重量%の範囲にある。
【0061】
本発明のポリウレタン組成物は、特に、アスファルト、ビチューメン又はタール油を実質的に含まない。これは、そのような物質が、好ましくは、0.1重量%未満の量で存在し、好ましい場合、完全に検知不可能であることを意味する。同様に、本発明のポリウレタン組成物の調製の間に、好ましくは使用されないか、又は0.1重量%未満の日実質的量においてのみ使用される付加物は、脂肪族及び上記全ての芳香族液化炭化水素、例えば、エキステンダー油、いわゆるホワイトスピリット又はストダード(Stoddard)溶媒、石油及び石油ナフサなどである。
【0062】
記載される組成物は、好ましくは、ポリウレタン接着剤及びシーラントに関して慣習的なさらなる要素、特に、さらなるフィラー;反応性可塑剤;レオロジー添加剤、例えば、国際公開第02/48228A2号パンフレットの第9ページ〜第11ページにチキソトロープ剤(「チキソトロピー付与剤」)として記載される種類の尿素化合物が例である増粘剤、ポリアミドワックス、ベントナイト又はヒュームドシリカ;定着剤樹脂;界面活性物質、例えば、湿潤剤、流動制御因子、脱気剤又は脱泡剤;乾燥剤、例えば、p−トシルイソシアネート及び他の反応性イソシアネート、酸化カルシウム又はモレキュラーシーブ;熱、光、UV光及び酸化に応じる安定剤;難燃性添加剤;殺生剤、例えば、殺藻剤又は殺菌剤のような;並びにポリエチレンのさらなるそのような一般的添加剤、例えば、繊維;染料、顔料又は当業者に既知の他の添加剤を含んでなる。
【0063】
本発明の2剤の実施形態において、本発明の組成物において使用されるいくつかの剤は、互いに別々に貯蔵され、そして組成物の適用の直前又は間まで混合されない別個の剤で使用される。この手順によって、互いに反応性である剤を別々に保存することが可能となり、これは、組成物の貯蔵寿命に関して有利である。また、例えば、高反応性ポリイソシアネートIなどの好反応性要素を使用することも可能であり、したがって、組成物のより迅速な硬化が可能となる。さらに、そのような実施形態は、それらの体積を通して、硬化するための湿分と結合せず、したがって、例えば、大気湿度などの気候的変動によってそれほど影響を受けない、より迅速な操作が可能となる。そのような後架橋反応は、典型的に、より高い弾性率及びより低い伸展性を導くため、過度のイソシアネート基の結果としての過度の後架橋を防ぐために、ポリイソシアネートIの非実質的過剰量が存在する場合が有利であり得る。
【0064】
2剤を混合する時、ポリオールPはポリイソシアネートIと反応して、組成物の架橋及び硬化が生じる。
【0065】
本発明のポリウレタン組成物の1つの好ましい実施形態において、2剤組成物は、少なくとも1種のポリオールPを含んでなる第1剤KA及び少なくとも1種のポリイソシアネートIを含んでなる第2剤KBを含んでなる。
【0066】
本発明による2剤ポリウレタン組成物の1つの好ましい実施形態は、
第1剤KAであって、
a)KAに基づき、10〜50重量%の少なくとも1種のポリオールP;
b)KAに基づき、10〜50重量%の少なくとも1種の可塑剤W;
c)KAに基づき、25〜75重量%の少なくとも1種のフィラーF;
d)KAに基づき、0〜2重量%、好ましくは、0.01〜1重量%の、ポリウレタンの架橋のための少なくとも1種の触媒
を含んでなる第1剤KAと、
第2剤KBであって、
e)KBに基づき、10〜100重量%の少なくとも1種のポリイソシアネートI;
f)KBに基づき、0〜60重量%の少なくとも1種の可塑剤W;
g)KBに基づき、0〜60重量%の少なくとも1種のフィラーF
を含んでなる第2剤KBと
を含んでなり、2剤の質量混合比KA:KBは、好ましくは、8:1〜12:1である。
【0067】
個々の実施形態のために適切な2剤KA及びKBの質量混合比は、もちろん、KA中のポリオールP及びKB中のポリイソシアネートIの使用量次第である。適切な混合比は、混合後の全組成物中で、ポリオールPからのヒドロキシル基に対して、ポリイソシアネートIからのイソシアネート基がわずかに、例えば、10モル%のモル過剰であるように有利に計算される。2剤ポリウレタン組成物の分野の当業者は、その適用のために適切な質量混合比を計算することができる。
【0068】
この種類の組成物は、例えば、給油所、あるいは空港の地上走行及び待機エリアに関連するコンクリートのグラウンドジョイントの耐燃料油性シーラントとして適切である。
【0069】
剤KA及びKBは、両方とも、すでに記載された剤のみならず、2剤ポリウレタン化学から当業者に既知の種類のさらなる要素を含有してもよい。そのようなさらなる要素の例は、上記に記載されている。それらは、剤の一方のみ、又は両方に存在してよい。
【0070】
ポリウレタン接着剤の分野の当業者が気付く通り、特に、ポリイソシアネート含有剤KBに関して、剤を調製する時、可能な限り、原材料が水を含まないこと、及び可能な限り、その調製の間及び後に湿分が剤と接触する可能性がないことを確実にする必要がある。これは、一方では、出発物質の物理的又は化学的乾燥によって、又は不活性気体、慣習的に窒素若しくは乾燥空気下で作業することによって達成される。
【0071】
適用の前に、剤KA及びKBは、互いに別々に貯蔵されて、そして適用の間又は直前まで互いに混合されない。有利であることに、剤は、相互に別々の2つのチャンバーからなるパック中に存在し、より具体的には、ポリオール剤KAは1つのチャンバーに存在し、そしてポリイソシアネート剤KBは他のチャンバーに存在する。剤KA及びKBは、パック中でチャンバー中に導入され、そして気密性及び防水性シーリングが提供される。
【0072】
この種類の好ましいパッケージは、一方では、2つの管状チャンバーが互いに並んで、又は互いの内部に配置されて、そしてピストンによって気密性及び防水性シーリングが提供される並列二重カートリッジ又は同軸カートリッジを含んでなる。剤は、これらのピストンの前進によってカートリッジから押出されることが可能である。ピストンと反対側の管の側面は、開放領域において、チャンバー開放が隔壁を経由して直接互いに連通するような方法で、任意にアダプターによって変更される。チャンバーの出口開放領域において、漏洩が生じずに静的混合機又は動的混合機が取り付けられることを可能にするように作成されたスレッドが有利に存在する。そのようなパッケージは、特に、1リットルまでの充てん量の小規模用途に関して好ましい。
【0073】
より大規模の用途に関して、特に工業製造の用途に関して、剤KA及びKBは、ドラム又はホボック(hobbock)に有利に分配され、そして貯蔵される。この場合、剤は、特に、フォローアッププレートによって、水圧プレスを介して押出され、そして工業製造において2剤接着剤のために一般に使用される種類の混合装置へとラインを介して供給される。
【0074】
いずれのパッケージでも、両剤が長期間、すなわち、典型的に、6カ月より長い期間、貯蔵可能であるように、イソシアネート剤KBに、少なくとも、気密性及び防水性シーリングが提供されることが重要である。
【0075】
本発明の2剤組成物によって基体を接着接合するための1つの好ましい方法は、好ましくは、
−上記剤KA及びKBを混合するステップと;
−好ましくは定着剤又はプライマーであらかじめ処理された、接合される基体表面の少なくとも1つに、上記混合されたポリウレタン組成物を適用するステップと;
−基体が可動性である場合、開放時間内に接合するステップと;
−ポリウレタン組成物を硬化するステップと
を含んでなる。
【0076】
混合は、静的混合機を介して、又は動的混合機の補助によって典型的に達成される。混合段階において、2剤が可能な限り均質に混合されることを保証することは重要である。2剤が不完全に混合された場合、最適の混合比、すなわち、実質的に化学量論的量からの局所的偏差があり、そしてこれは、硬化ポリウレタン組成物の機械的特性の欠陥という結果をもたらす。視覚的観点から混合品質を評価するために、2剤KA及びKBが、十分に視覚的に互いから、及び混合物から区別されることができる2つの異なる色を有することが有利である。この種類の色の組合せの例は、1剤が黒であり、そして他剤が白である場合である。同種の灰色が存在する場合、そして明又は暗灰色あるいは白色又は黒色の筋又はパターンがない場合、有効な混合が存在する。
【0077】
混合されたポリウレタン組成物は、接合されるか、又はシーリングされる少なくとも1つの基体表面に応用される。接合されるか、又はシーリングされる基体は、好ましくは、コンクリート、金属、プラスチック、ガラス又はセラミックスである。典型的に、接合又はシーリングのために意図された2つの基体が存在する。接合されるパートナー、すなわち、第2の基体は、第1の基体と同一であるか、又は異なることが可能である。この種類の本発明の組成物は、特に、コンクリート用の連結ジョイント又はグラウンドジョイントとして使用され得る。ジョイントが生じた後、ポリウレタン組成物は硬化される。
【0078】
これによって、接着剤及びシーラントがこれらの被着材を互いに不明確に連結している、被着材の集合が生じる。本発明の硬化された組成物は、ここで、少なくとも部分的に、ジョイントの決裂又は脱着を生じずに、弾性伸長によって、例えば、熱膨張から生じる、基体における移動を補償することが可能である。
【0079】
本発明のポリウレタン組成物の別の好ましい実施形態において、組成物は1剤組成物であり、したがって、1剤のみを含んでなる。本実施形態の利点は、適用間に混合操作が必要とされないため、適応が特に単純であり、かつユーザフレンドリーであるということである。
【0080】
本発明による1剤ポリウレタン組成物の1つの好ましい実施形態は、
a)全組成物に基づき、5.5〜50重量%の、少なくとも1種のポリオールP及び少なくとも1種のポリイソシアネートIから得られる、少なくとも1種のイソシアネート−官能性ポリウレタンポリマーPRと;
b)全組成物に基づき、10〜40重量%の少なくとも1種の可塑剤Wと;
c)全ポリウレタン組成物に基づき、25〜75重量%の少なくとも1種のフィラーFと;
d)全ポリウレタン組成物に基づき、0〜2重量%、好ましくは、0.01〜1重量%の、ポリウレタンの架橋のための少なくとも1種の触媒と
を含んでなる。
【0081】
この種類の組成物は、例えば、燃料タンク、燃料管又はキャッチコンテナのジョイントのための、あるいは給油所又は空港の走行及び待機エリアに関連するコンクリートのグラウンドジョイントのための、例えば、耐燃料油性シーラントとして適切である。
【0082】
本発明の1剤組成物は、すでに記載されたものに加えて、1剤ポリウレタン化学から当業者に既知の種類のさらなる剤を含んでなっていてもよい。そのようなさらなる剤の例は、上記ですでに説明されている。
【0083】
ポリウレタン接着剤の分野の当業者が気付く通り、本発明の1剤組成物を製造する時、可能な限り、原材料が水を含まないこと、並びにその調製の間及び後、可能な限り少ない湿分が組成物と接触することが可能であることを確実にすることが重要である。これは、一方では、出発物質の物理的又は化学的乾燥によって、又は不活性気体、慣習的に窒素若しくは乾燥空気下で作業することによって達成される。
【0084】
調製後、本発明の1剤組成物は、適切なパッケージ中に導入され、そして気密性及び防水性シーリングが提供される。
【0085】
好ましくは、そのようなパッケージは、一方では、例えば、ほとんどの空気が不浸透性のプラスチック、コーティングプラスチック又はアルミニウムから製造されたカートリッジである。そのようなパッケージは、特に、1リットルまでの充てん量の小規模用途に関して好ましい。
【0086】
より大規模の用途に関して、特に工業製造の用途に関して、本発明の1剤組成物は、有利には、ポーチ、ドラム又はホボック(hobbock)中に分配され、そして貯蔵される。
【0087】
いずれのパッケージでも、長期間、すなわち、典型的に、6カ月より長い期間、貯蔵可能であるように、1剤組成物に気密性及び防水性シーリングが提供されることが重要である。
【0088】
本発明の1剤組成物によって基体を接着接合するための1つの好ましい方法は、好ましくは、
−好ましくは定着剤又はプライマーであらかじめ処理された、接合される基体表面の少なくとも1つに、1剤組成物を適用するステップと;
−基体が可動性である場合、開放時間内に接合するステップと;
−ポリウレタン組成物を硬化するステップと
を含んでなる。
【0089】
本発明の1剤ポリウレタン組成物は、接合されるか、又はシーリングされる少なくとも1つの基体表面に応用される。接合されるか、又はシーリングされる基体は、好ましくは、コンクリート、アスファルト、金属、プラスチック、ガラス又はセラミックスである。典型的に、接合又はシーリングのために意図された2つの基体が存在する。接合されるパートナー、すなわち、第2の基体は、第1の基体と同一であるか、又は異なることが可能である。この種類の本発明の組成物は、特に、コンクリート用の連結ジョイント又はグラウンドジョイントとして使用され得る。ジョイントが生じた後、ポリウレタン組成物は硬化される。
【0090】
これによって、接着剤及びシーラントがこれらの被着材を互いに不明確に連結している、被着材の集合が生じる。本発明の硬化された組成物は、ここで、少なくとも部分的に、ジョイントの決裂又は脱着を生じずに、弾性伸長によって、例えば、熱膨張から生じる、基体における移動を補償することが可能である。
【0091】
特に、本発明の1剤実施形態に関して、水又は湿分が硬化のために必要である。組成物が外部から内部への水分の拡散によって硬化する場合、水又は湿分は、空気(大気湿分)から由来し得る。代わりに、組成物は、例えば、平滑剤でコーティングされることによって、例えば、噴霧されることによって、又は含浸法によって、水含有要素と接触してもよく、あるいは、例えば、静的混合機によって、組成物と均質に、又は不均質に混合される含水ペーストの形態である水含有要素が組成物に添加されてもよい。
【0092】
本発明の組成物は、長期保存性を有し、それが比較的長期間にわたって貯蔵安定性であることを意味する。「貯蔵安定性」又は「貯蔵可能」は、貯蔵プロセスの結果として、その使用のために適切な範囲まで、その適用特性又は使用特性、特に粘性、容器からの適用時に必要とされる押出力及び架橋レートにおける変更を起こさずに、比較的長期間、典型的に、少なくとも3カ月間から6カ月若しくはそれ以上まで、適切な容器で室温において保存されることが可能である組成物に当てはまる。
【0093】
本発明の組成物は、好ましくは構造粘性の特性を有する、ペースト様粘稠度を有する。この種類の組成物は、例えばカートリッジからなどの適切な装置によって、又はより大きい容器からの歯状アプリケーターによって基板に適用される。良好な適用特性を有する本発明の組成物は、好ましくは、高いたわみ抵抗及び短いストリング形成を有し、かつまた低い粘度及び/又は押出力を有する。これは、ほとんど力を用いずに、トゥースドアプリケーター(toothed applicator)を用いて、それを延展することができることを意味して、適用後、適用された形態のまま残り、したがって、分散せず、そして適用装置が取り除かれた時にストリングを形成しないか、又は非常に短いストリングのみを形成し、したがって、基体は汚染されない。
【0094】
本発明の組成物は、特に5℃〜45℃の温度範囲で、好ましくは室温領域で適用され、かつこれらの条件下で硬化される。任意選択的に、それは、適用の前に、例えば、カートリッジオーブンを使用して、20℃〜100℃の範囲、さらに特に40℃〜80℃の範囲の温度に加熱される。
【0095】
本発明は、接着剤又はシーラントとしての上記組成物の使用をさらに包括する。ジョイントシーラントとしての使用が好ましい。全ての実施形態において、本発明の組成物は、特に、コンクリート、モルタル、れんが、タイル、プラスター、花こう岩又は大理石などの天然石、ガラス、ガラスセラミック、スクリーン印刷セラミック、金属又は合金、木材、プラスチック又は印刷材料への適用に適切である。本発明の実施形態は、高い耐燃料油性を有する。
【0096】
本発明は、さらに、コンクリートの接合及び/又はシーリングのための本発明のポリウレタン組成物の使用に関する。給油所、タンクファーム、燃料容器又は空港のガレージ又は建築物におけるコンクリートの接合及び/又はシーリングのための使用が好ましい。そのような位置において、ジョイントシーラントが、ガソリン、灯油又は他の燃料と接触する可能性が高い。
【0097】
土木工学におけるグラウンドジョイントのためのシーラントとしての使用がさらに好ましい。
【0098】
さらに、本発明は、本発明のポリウレタン組成物によって接合又はシーリングされている、特にコンクリートを含んでなる、建築物又は製造物品に関する。
【0099】
本発明のさらなる対象は、本発明の硬化ポリウレタン組成物である。そのような組成物は、ポリウレタン組成物が水分と接触した後、又は2剤組成物に関しては、2剤KA及びKBを混合した後に得られる。
【実施例】
【0100】
記載された本発明をより詳細に説明するように意図される実施例を以下に開示する。本発明は、無論、記載されたこれらの実施例に限定されない。
【0101】
測定方法の説明
Shore A硬度は、DIN 53505に従って決定された。42mmの直径(円)及び6mmの厚さ(高さ)を有するディスク形試験片上での14日間の標準状態(「SC」;23℃、相対湿度50%)後に測定した。
【0102】
燃料暴露の後の質量の変化は、天秤を使用して測定した。燃料暴露試験は、Shore A試験片を使用して実行された。これらの試験片を、それぞれ、100mLのホワイトスピリット混合物(70体積パーセントのイソオクタン(2,2,4−トリメチルペンタン)及び30体積パーセントのトルエン)中に24時間置き、試験片は、必ず、少なくとも6mmのホワイトスピリットによってカバーされた。除去後、試験片をペーパー布で手短に表面的に乾燥するようにふき、そして即座に計量した。この値は、燃料の取込みからの重量増加を示す。その後、試験片を24時間、標準状態(23℃、相対湿度50%)で乾燥させ、そして再び計量した。この値は、取り込まれた燃料の蒸発後の最終重量を示し、したがって、燃料中での貯蔵の間の洗浄除去による可塑剤の損失を示す。
【0103】
燃料曝露後の体積変化は、燃料曝露の前及び後のShore A試験片上でのはさみ尺の手段によって測定された。この場合、測定は、試験片のそれぞれの直径及び厚さに対して行われた。
【0104】
使用された原材料
表1は、実験用に使用された原材料及び組成物中のそれらの割合を示す。
【0105】
【表1】
【0106】
組成物V1、V2及びR1〜R8(2剤)の製造及び測定
2種の本発明の組成物(V1及びV2)並びに8種の参照組成物(R1〜R8)を、表2に報告される質量(g)に従って製造した。
【0107】
それぞれの例に関して、最初に剤KAを調製し、真空混合機中でそれらのそれぞれの要素(ポリオールP、可塑剤W、フィラーF及び触媒)を混合して、均質で貯蔵可能な組成物を形成することによって実行された。その後、(ポリイソシアネートIからなる)剤KBを剤KAに添加し、そして1000〜1200回転において20分間、減圧下で混合し、均質なペーストを得た。次いで、このペーストを使用して、試験片を製造した。
【0108】
【表2】
【0109】
表2に示す2剤組成物は、同様に本発明の例及び本発明以外の例を示す。R1、R4及びR8の実験に関して、ヒドロキシル基を有する可塑剤Wを使用したため、R1及びR4は、より多くのポリイソシアネートを含有し、硬化組成物中で同一架橋密度が可能であった。しかしながら、同時に比較として調製されたR8の組成物は、ポリエステルポリオールに基づく他の組成物の初期ポリイソシアネート含量を有する。
【0110】
実施例組成物V1、V2及びR1〜R8の試験結果を、表3及び4に要約する。それぞれの組成物に関して、Shore A試験片を調製し、そして14日間、標準状態で硬化し(「14d SC」)、そして第1回を計量した。次いで、それを24時間、ホワイトスピリット中で貯蔵し(「1d ホワイトスピリット」)、布でふいて乾燥させ、そして第2回を計量した。その後、それを24時間、空気中で標準状態下で乾燥させ(「1d SC」)、そして第3回を計量した。パーセントでの重量変化は、常に、14日のSC後であるが、ホワイトスピリット中での貯蔵前の試験片の初期質量に基づく。
【0111】
【表3】
【0112】
【表4】
【0113】
表3及び4の結果は、燃料貯蔵後に5%の重量損失のある本発明の例V1が、ポリエステルポリオールに基づく全ての試験された組成物(V1、R1〜R3、R7〜R8)の中で最も低い可塑剤洗浄除去を示すことを示す。利用された可塑剤Wが、使用されたポリオールPと十分に混和性ではなく、したがって、組成物を配合することができなかったため、比較例R3を測定することができなかった。使用された可塑剤が、そのヒドロキシル基によって、ポリイソシアネートIと部分的に反応し、したがって、硬化された組成物中の架橋密度が非常に低く、硬化の間に十分な強度及び弾性が生じなかったため、R8は測定ができなかった。R1は、同一組成物に相当するが、可塑剤を埋め合わせるために、ポリイソシアネート含有量が増加していた。R7も同様に追加的な比較実験であり、この場合、R7で使用される可塑剤が、比較的低い可塑剤活性を有するため、本発明の実施例V1と同じShore A硬度に達するように、より多くの可塑剤Wが用いられた。R7は、可塑剤の初期量を含有するが、より高いShore A硬度を示すR2に対する比較実験である。
【0114】
Shore A硬度の測定は、一般に、本発明の実施例が、同量の可塑剤が使用される場合、有意により軟質の組成物をもたらすことを示し、これはシーラント用に有利である。したがって、等しい割合で使用される場合、本発明の可塑剤の可塑剤活性は、研究されたポリオールの両タイプに関して、本発明以外の可塑剤との比較において最良である。
【0115】
ホワイトスピリット貯蔵後の重量増加に関して、可塑剤とは無関係に、ポリエステルポリオールが使用される場合、質量の増加が観察されないため、燃料の実質的な取り込みがないことが見出される。しかしながら、本発明の実施例V1は、ホワイトスピリット貯蔵の直後及びその後の乾燥後にも、可塑剤の最も低い洗浄除去を示す。
【0116】
ポリエーテルポリオールを用いた例において、スピリット貯蔵後の質量増加を伴う膨潤は、全ての場合において観察される。しかしながら、乾燥後、本発明の実施例V2は、明らかに、全てのポリエーテルポリオールベースの組成物の中で最小の質量損失を示し、したがって、全ての例の中で最大の可逆的膨潤特徴をも示す。
【0117】
組成物V3及びR9〜R11(1剤)の製造及び測定
1種の本発明の組成物(V3)及び3種の参照組成物(R9〜R11)を、表5に示す質量(g)に従って調製した。
【0118】
この目的に関して、最初に、ポリマーPRを次の方法によって調製した。
【0119】
500gのポリオキシプロピレンジオール(Acclaim(登録商標)4200N,Covestro;OH価28.1mg KOH/g)、200gのポリオキシプロピレン―ポリオキシエチレントリオール(Caradol(登録商標)MD34−02,Shell;OH価35.0mg KOH/g)及び245gのトリレンジイソシアネート(TDI;Desmodur(登録商標)T80P,Covestro)を80℃で反応させて、1.88重量%の滴定によって決定された遊離イソシアネート基含量を有するNCO末端ポリウレタンポリマーPRを得た。これは、本発明のポリオールP及びポリイソシアネートIの反応生成物に相当する。使用された原材料の残りは、表1に列挙されるものに相当する。
【0120】
その後、真空混合機中、ポリウレタンポリマーPRを、窒素下、可塑剤Wと導入し、そしてフィラーFを添加し、混合した。その後、触媒を添加し、1000〜1200回転において20分間、減圧下で混合し、均質なペーストを得た。次いで、このペーストを使用して、試験片を製造した。
【0121】
【表5】
【0122】
実施例組成物V3及びR9〜R11の試験結果を表6に要約する。それぞれの組成物に関して、14日のSC後、ホワイトスピリット貯蔵の1日後、及びまたホワイトスピリット貯蔵後の1日乾燥後の重量測定に関して、それぞれのShore A試験片を使用した。パーセントでの重量変化は、常に、14日のSC後であるが、ホワイトスピリット貯蔵前の試験片の初期質量に基づく。これに加えて、Shore A試験片の体積(又は直径及び厚さ)は、14日のSC後及びホワイトスピリット貯蔵後の1日乾燥後に、可塑剤洗浄除去による収縮を確認するために測定された。同時に、同一Shore A試験片上で、14日のSC後及びホワイトスピリット貯蔵後の1日乾燥後にShore A硬度を測定した。
【0123】
【表6】
【0124】
表6中の結果は、本発明の組成物V3が、最少の可塑剤洗浄除去を受けることを明白に示す。ホワイトスピリット貯蔵及び乾燥後の質量の変化のみならず、体積における変化及びShore A硬度における変化も、比較例に関するものよりもV3に関しては低い。全ての例において、ホワイトスピリット貯蔵後に膨潤があるが、乾燥後の測定データによって示されるように、この膨潤は、非常に可逆性である。本発明以外の実験に関しては、可塑剤の相当な洗浄除去に起因して、収縮は実質的により高く、そして重量の減少は有意に高い。
【0125】
要約すると、ポリエステルポリオールに基づく本発明の組成物は、それらの本発明以外の相当物よりも実質的により耐燃料油性であり、かつ膨張せず、そして可塑剤の実質的損失を受けないことが示された。ポリエーテルポリオールに基づく本発明の組成物は、膨潤し、これは用途次第で有利となり得るが、膨潤は、本発明以外の組成物とは対照的に、主として可逆性であり、かつ可塑剤の実質的損失を伴わない。