(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記凸部は、前記ダミー基板の下面の中心から前記ダミー基板の下面の外周縁に向けて前記ダミー基板の下面の径方向に延在した第1部位と、前記第1部位における前記外周縁の側の端部に接続し、且つ、前記第1部位に対して傾斜した第2部位と、を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のめっき装置。
前記ダミー基板の前記下面を複数の仮想同心円で分割した場合に、複数の仮想同心円によって分割された各々の領域に、前記凸部が少なくとも一つずつ配置されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載のめっき装置。
前記基板ホルダは、基板にめっき処理を施すめっき処理時においては前記基板を保持し、前記抵抗体に滞留した気泡を除去する気泡除去時においては前記ダミー基板を保持するように構成され、
前記昇降機構は、前記気泡除去時において、前記基板ホルダを前記めっき処理時の場合よりも上方に位置させる、請求項1〜7のいずれか1項に記載のめっき装置。
前記昇降機構は、前記ダミー基板の前記凸部を前記めっき槽のめっき液に浸漬させる際に、前記ダミー基板の下面のうち前記凸部が設けられていない部分も前記めっき槽のめっき液に浸漬させる、請求項1〜8のいずれか1項に記載のめっき装置。
前記回転機構は、前記基板ホルダに保持された前記ダミー基板が前記抵抗体の上面に対して平行に回転するように、前記基板ホルダを回転させる、請求項1に記載のめっき装置。
【発明を実施するための形態】
【0023】
(実施形態)
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施形態や実施形態の変形例では、同一又は対応する構成について、同一の符号を付して説明を適宜省略する場合がある。また、図面は、構成要素の特徴の理解を容易にするために模式的に図示されており、各構成要素の寸法比率等は実際のものと同じであるとは限らない。また、いくつかの図面には、参考用として、X−Y−Zの直交座標が図示されている。この直交座標のうち、Z方向は上方に相当し、−Z方向は下方(重力が作用する方向)に相当する。
【0024】
図1は、本実施形態のめっき装置1000の全体構成を示す斜視図である。
図2は、本実施形態のめっき装置1000の全体構成を示す平面図である。
図1及び
図2に示すように、めっき装置1000は、ロードポート100、搬送ロボット110、アライナ120、プリウェットモジュール200、プリソークモジュール300、めっきモジュール40
0、洗浄モジュール500、スピンリンスドライヤ600、搬送装置700、及び、制御モジュール800を備える。
【0025】
ロードポート100は、めっき装置1000に図示していないFOUPなどのカセットに収容された基板を搬入したり、めっき装置1000からカセットに基板を搬出するためのモジュールである。本実施形態では4台のロードポート100が水平方向に並べて配置されているが、ロードポート100の数及び配置は任意である。搬送ロボット110は、基板を搬送するためのロボットであり、ロードポート100、アライナ120、及び搬送装置700の間で基板を受け渡すように構成される。搬送ロボット110及び搬送装置700は、搬送ロボット110と搬送装置700との間で基板を受け渡す際には、仮置き台(図示せず)を介して基板の受け渡しを行うことができる。
【0026】
アライナ120は、基板のオリエンテーションフラットやノッチなどの位置を所定の方向に合わせるためのモジュールである。本実施形態では2台のアライナ120が水平方向に並べて配置されているが、アライナ120の数及び配置は任意である。プリウェットモジュール200は、めっき処理前の基板の被めっき面を純水または脱気水などの処理液で濡らすことで、基板表面に形成されたパターン内部の空気を処理液に置換する。プリウェットモジュール200は、めっき時にパターン内部の処理液をめっき液に置換することでパターン内部にめっき液を供給しやすくするプリウェット処理を施すように構成される。本実施形態では2台のプリウェットモジュール200が上下方向に並べて配置されているが、プリウェットモジュール200の数及び配置は任意である。
【0027】
プリソークモジュール300は、例えばめっき処理前の基板の被めっき面に形成したシード層表面等に存在する電気抵抗の大きい酸化膜を硫酸や塩酸等の処理液でエッチング除去してめっき下地表面を洗浄または活性化するプリソーク処理を施すように構成される。本実施形態では2台のプリソークモジュール300が上下方向に並べて配置されているが、プリソークモジュール300の数及び配置は任意である。めっきモジュール400は、基板にめっき処理を施す。本実施形態では、上下方向に3台かつ水平方向に4台並べて配置された12台のめっきモジュール400のセットが2つあり、合計24台のめっきモジュール400が設けられているが、めっきモジュール400の数及び配置は任意である。
【0028】
洗浄モジュール500は、めっき処理後の基板に残るめっき液等を除去するために基板に洗浄処理を施すように構成される。本実施形態では2台の洗浄モジュール500が上下方向に並べて配置されているが、洗浄モジュール500の数及び配置は任意である。スピンリンスドライヤ600は、洗浄処理後の基板を高速回転させて乾燥させるためのモジュールである。本実施形態では2台のスピンリンスドライヤ600が上下方向に並べて配置されているが、スピンリンスドライヤ600の数及び配置は任意である。搬送装置700は、めっき装置1000内の複数のモジュール間で基板を搬送するための装置である。制御モジュール800は、めっき装置1000の複数のモジュールを制御するように構成され、例えばオペレータとの間の入出力インターフェースを備える一般的なコンピュータまたは専用コンピュータから構成することができる。
【0029】
めっき装置1000による一連のめっき処理の一例を説明する。まず、ロードポート100にカセットに収容された基板が搬入される。続いて、搬送ロボット110は、ロードポート100のカセットから基板を取り出し、アライナ120に基板を搬送する。アライナ120は、基板のオリエンテーションフラットやノッチなどの位置を所定の方向に合わせる。搬送ロボット110は、アライナ120で方向を合わせた基板を搬送装置700へ受け渡す。
【0030】
搬送装置700は、搬送ロボット110から受け取った基板をプリウェットモジュール
200へ搬送する。プリウェットモジュール200は、基板にプリウェット処理を施す。搬送装置700は、プリウェット処理が施された基板をプリソークモジュール300へ搬送する。プリソークモジュール300は、基板にプリソーク処理を施す。搬送装置700は、プリソーク処理が施された基板をめっきモジュール400へ搬送する。めっきモジュール400は、基板にめっき処理を施す。
【0031】
搬送装置700は、めっき処理が施された基板を洗浄モジュール500へ搬送する。洗浄モジュール500は、基板に洗浄処理を施す。搬送装置700は、洗浄処理が施された基板をスピンリンスドライヤ600へ搬送する。スピンリンスドライヤ600は、基板に乾燥処理を施す。搬送装置700は、乾燥処理が施された基板を搬送ロボット110へ受け渡す。搬送ロボット110は、搬送装置700から受け取った基板をロードポート100のカセットへ搬送する。最後に、ロードポート100から基板を収容したカセットが搬出される。
【0032】
なお、
図1や
図2で説明しためっき装置1000の構成は、一例に過ぎず、めっき装置1000の構成は、
図1や
図2の構成に限定されるものではない。
【0033】
続いて、めっきモジュール400について説明する。なお、本実施形態に係るめっき装置1000が有する複数のめっきモジュール400は同様の構成を有しているので、1つのめっきモジュール400について説明する。
【0034】
図3は、本実施形態に係るめっき装置1000におけるめっきモジュール400の構成を示す模式図である。具体的には、
図3は、後述する気泡除去が行われる前の状態におけるめっきモジュール400を模式的に図示している。本実施形態に係るめっき装置1000は、カップ式のめっき装置である。めっき装置1000のめっきモジュール400は、めっき槽10と、オーバーフロー槽20と、基板ホルダ30と、回転機構40と、昇降機構50とを備えている。
【0035】
本実施形態に係るめっき槽10は、上方に開口を有する有底の容器によって構成されている。具体的には、めっき槽10は、底壁10aと、この底壁10aの外周縁から上方に延在する外周壁10bとを有しており、この外周壁10bの上部が開口している。なお、めっき槽10の外周壁10bの形状は特に限定されるものではないが、本実施形態に係る外周壁10bは、一例として円筒形状を有している。めっき槽10の内部には、めっき液Psが貯留されている。また、めっき槽10には、めっき槽10にめっき液Psを供給するための供給口(図示せず)が設けられている。
【0036】
めっき液Psとしては、めっき皮膜を構成する金属元素のイオンを含む溶液であればよく、その具体例は特に限定されるものではない。本実施形態においては、めっき処理の一例として、銅めっき処理を用いており、めっき液Psの一例として、硫酸銅溶液を用いている。また、本実施形態において、めっき液Psには所定の添加剤が含まれている。但し、この構成に限定されるものではなく、めっき液Psは添加剤を含んでいない構成とすることもできる。
【0037】
めっき槽10の内部には、アノード11が配置されている。具体的には、本実施形態に係るアノード11は、一例として、めっき槽10の底壁10aに配置されている。アノード11の具体的な種類は特に限定されるものではなく、不溶解アノードであってもよく、溶解アノードであってもよい。本実施形態では、アノード11の一例として、不溶解アノードを用いている。この不溶解アノードの具体的な種類は特に限定されるものではなく、白金や酸化イリジウム等を用いることができる。
【0038】
めっき槽10の内部において、アノード11よりも上方には、多孔質の抵抗体12が配置されている。具体的には、抵抗体12は、複数の孔12a(細孔)を有する多孔質の板部材によって構成されている(なお、孔12aの符号は後述する
図4に図示されている)。本実施形態に係る抵抗体12の孔12aは、抵抗体12の下面と上面とを連通するように設けられた貫通孔である。抵抗体12は、アノード11とカソードとしての基板Wf(符号は後述する
図5に図示されている)との間に形成される電場の均一化を図るために設けられている部材である。このように、めっき槽10に抵抗体12が配置されることで、基板Wfに形成されるめっき皮膜(めっき層)の膜厚の均一化を容易に図ることができる。
【0039】
オーバーフロー槽20は、めっき槽10の外側に配置された、有底の容器によって構成されている。オーバーフロー槽20は、めっき槽10の外周壁10bの上端を超えためっき液Ps(すなわち、めっき槽10からオーバーフローしためっき液Ps)を一時的に貯留するために設けられた槽である。オーバーフロー槽20に一時的に貯留されためっき液Psは、オーバーフロー槽20用の排出口(図示せず)から排出された後に、オーバーフロー槽20用のリザーバータンク(図示せず)に一時的に貯留される。このリザーバータンクに貯留されためっき液Psは、その後、ポンプ(図示せず)によって圧送されて、めっき液用の供給口から再びめっき槽10に循環される。
【0040】
図4は、気泡除去時において、後述するダミー基板Wfxがめっき液Psに浸漬された様子を示す模式的断面図である。
図5は、基板ホルダ30がカソードとしての基板Wfを保持する様子を模式的に示す断面図である。
図3、
図4、及び
図5を参照して、基板ホルダ30は、抵抗体12よりも上方に配置されている。
【0041】
図5に示すように、基板ホルダ30は、基板Wfにめっき処理を施す「めっき処理時」においては、基板Wf(すなわち、めっき処理が施される基板Wf)を、基板Wfの下面(被めっき面)が抵抗体12に対向するように保持する。
【0042】
一方、
図3や
図4に示すように、基板ホルダ30は、抵抗体12に滞留した気泡を除去する「気泡除去時」においては、基板Wfに代えて、めっき処理が施されないダミー基板Wfxを、ダミー基板Wfxの下面Wfaが抵抗体12に対向するように保持する。すなわち、本実施形態に係る基板ホルダ30は、めっき処理が施される基板Wfと、めっき処理が施されないダミー基板Wfxとを選択的に保持するように構成されている。
【0043】
図3の特にA1部分の拡大図を参照して、本実施形態に係る基板ホルダ30は、ダミー基板Wfxの下面Wfa(及び、基板Wfの下面)の外周縁よりも下方に突出するように設けられたリング31を有している。このリング31は、下面視で、リング形状を有している。
【0044】
なお、基板ホルダ30とダミー基板Wfxとの間には、めっき液Psが基板ホルダ30とダミー基板Wfxとの間の隙間に侵入することを抑制するためのシール部材が配置されていてもよい。すなわち、この場合、基板ホルダ30は、シール部材を介してダミー基板Wfxを保持することになる。このシール部材の材質としては、例えば、フッ素ゴム(FKM)等を用いることができる。
【0045】
図3を参照して、基板ホルダ30は、回転機構40に接続されている。回転機構40は、基板ホルダ30を回転させるための機構である。
図3に例示されている「R1」は、基板ホルダ30の回転方向の一例である。回転機構40としては、公知の回転モータ等を用いることができる。昇降機構50は、上下方向に延在する支軸51によって支持されている。昇降機構50は、基板ホルダ30及び回転機構40を上下方向に昇降させるための機
構である。昇降機構50としては、直動式のアクチュエータ等の公知の昇降機構を用いることができる。
【0046】
めっきモジュール400の動作は、制御モジュール800が制御している。この制御モジュール800は、マイクロコンピュータを備えており、このマイクロコンピュータは、プロセッサとしてのCPU(Central Processing Unit)801や、非一時的な記憶媒体としての記憶装置802等を備えている。制御モジュール800は、記憶装置802に記憶されたプログラムの指令に基づいて、プロセッサとしてのCPU801が作動することで、めっきモジュール400の被制御部(例えば、回転機構40、昇降機構50等)の動作を制御する。
【0047】
ところで、めっき装置1000において、何らかの原因により、めっき槽10のめっき液Psに気泡(Bu)が発生することがある。具体的には、本実施形態のように、アノード11として不溶解アノードを用いる場合、基板Wfのめっき処理時(すなわち通電時)に、めっき液Psには以下の反応式に基づいて酸素(O
2)が発生する。この場合、この発生した酸素が気泡となり得る。
【0049】
また、仮に、アノード11として溶解アノードを用いる場合には、上記のような反応式は生じないが、例えば、めっき槽10にめっき液Psを最初に導入する際に、空気がめっき液Psとともにめっき槽10に流入するおそれがある。したがって、アノード11として溶解アノードを用いる場合においても、めっき槽10のめっき液Psに気泡が発生する可能性がある。
【0050】
上述したように、めっき槽10のめっき液Psに気泡が発生した場合に、この気泡が抵抗体12の下面や抵抗体12の孔12aに滞留する場合がある。このような状態で、基板Wfにめっき処理を施した場合、この滞留した気泡に起因して、基板Wfのめっき品質が悪化するおそれがある。そこで、本実施形態では、この問題に対処するために、以下に説明する技術を用いている。
【0051】
まず、ダミー基板Wfxについて説明する。
図6は、ダミー基板Wfxを下方から視認した様子を示す模式的下面図である。
図3及び
図6を参照して、ダミー基板Wfxは、気泡除去時に、基板Wfの代わりに基板ホルダ30に保持される基板である。本実施形態において、ダミー基板Wfxの下面Wfaの外周縁は円形状を有している。
【0052】
ダミー基板Wfxの下面Wfaには、下面Wfaから下方に突出した、少なくとも一つの凸部60が設けられている。すなわち、凸部60の個数は一つでもよく、複数でもよい。本実施形態において凸部60の個数は、一例として、一つである。
【0053】
この凸部60は、ダミー基板Wfxの凸部60がめっき液Psに浸漬された状態で基板ホルダ30が回転した場合に、凸部60の周囲に生じた圧力差によって、抵抗体12の下面や孔12aの内部の気泡(すなわち、抵抗体12に滞留している気泡)を吸い上げるように構成されている。具体的には、凸部60がめっき液Psに浸漬された状態で基板ホルダ30が回転した場合、凸部60の回転方向で背面側(回転方向とは反対側の面)は負圧になる。この負圧を利用して、抵抗体12に滞留している気泡を上方に吸い上げることができる。
【0054】
具体的には、本実施形態に係る凸部60は、ダミー基板Wfxの下面Wfaに沿った所定方向に延在するように構成されている。より具体的には、本実施形態に係る凸部60は
、ダミー基板Wfxの下面Wfaの径方向に延在している。
【0055】
より詳しくは、本実施形態に係る凸部60は、ダミー基板Wfxの下面Wfaの中心Ceから径方向で一方の側及び他方の側に向かって延在している(換言すると、凸部60は、ダミー基板Wfxの下面Wfaの直径方向に延在している)。
【0056】
また、
図3のA1部分の拡大図を参照して、本実施形態に係る凸部60は、凸部60がリング31と接触しないように、基板ホルダ30のリング31の内周面との間に空間70を有するように設けられている。
【0057】
この空間70の長さ、すなわち、凸部60とリング31との距離(d1)の具体的な値は、特に限定されるものではないが、数値例を挙げると、0mmよりも大きく1mm以下の範囲から選択された値を用いることができる。すなわち、本実施形態において、距離(d1)は、0mm<d1≦1mmを満たしている。
【0058】
この構成によれば、凸部60とリング31との距離(d1)が1mmよりも大きい場合に比較して、凸部60がダミー基板Wfxの下面Wfaにおける外周縁の近傍部分にまで延在しているので、抵抗体12の外周縁の近傍部分に滞留している気泡を効果的に上方に吸い上げることができる。
【0059】
また、
図3のA1部分の拡大図を参照して、ダミー基板Wfxが基板ホルダ30に保持されている状態で、本実施形態に係る凸部60の下面60aは、リング31の下面31aよりも下方に位置している。換言すると、本実施形態に係る凸部60は、リング31よりも下方側に突出している。
【0060】
ダミー基板Wfxの下面Wfaからの凸部60の突出高さ(h1)は、特に限定されるものではないが、本実施形態では、1mm以上100mm以下の範囲から選択された値を用いている。
【0061】
この構成によれば、凸部60の突出高さ(h1)が高過ぎることに起因して、ダミー基板Wfxの搬送が困難になることを抑制しつつ、凸部60の突出高さ(h1)が低過ぎることに起因して、後述するダミー基板Wfxによる気泡の除去効果が小さくなることを抑制することができる。すなわち、この構成によれば、ダミー基板Wfxの搬送の容易性を確保しつつ、抵抗体12に滞留した気泡を十分に除去することができる。
【0062】
なお、上述した凸部60の突出高さ(h1)の好適な数値例を挙げると、3mm以上50mm以下の範囲から選択された値が好ましく、具体的には、5mm以上20mm以下の範囲から選択された値がより好ましく、10mmがさらに好ましい。本実施形態では、この突出高さ(h1)の具体例として、10mmを用いている。
【0063】
また、凸部60と抵抗体12との間に、めっき液Psを撹拌するためのパドルを配置して、このパドルによって、めっき液Psを撹拌してもよい。
【0064】
ダミー基板Wfx及び凸部60の材質は特に限定されるものでないが、例えば、樹脂、金属、ガラス、シリコン、又は、これらの組み合わせ等を用いることができる。
【0065】
また、ダミー基板Wfx及び凸部60の材質として、金属を用いる場合には、金属からなるダミー基板Wfx及び凸部60の表面に、樹脂をコーティングしてもよい。この構成によれば、ダミー基板Wfx及び凸部60の金属成分がめっき液Psに溶解して、めっき液Psが汚染されることを効果的に抑制することができる。
【0066】
ダミー基板Wfxの製造方法は特に限定されるものではないが、例えば、以下の製造方法を用いることができる。具体的には、凸部60の形成されていない平坦な下面を有する基板を準備し、この準備された基板の下面を切削することで、この下面に凸部60を形成する。これにより、ダミー基板Wfxを製造することができる。すなわち、この場合、ダミー基板Wfxは、切削加工によって、凸部60と、ダミー基板Wfxの凸部60以外の部位(すなわち、「ダミー基板本体」)と、が一体的に形成されることになる。
【0067】
あるいは、事前に凸部60を準備しておき、この準備された凸部60を、平坦な下面を有する基板(すなわち、ダミー基板本体)の下面に接合させることで、下面Wfaに凸部60を有するダミー基板Wfxを製造することもできる。
【0068】
図7は、本実施形態に係るめっき装置1000による気泡除去方法の一例を示すフローチャートである。このフローチャートは、抵抗体12に滞留した気泡を除去する気泡除去時に実行される。なお、気泡除去の具体的な実行時期(すなわち、
図7のフローチャートを実行する具体的な時期)は、特に限定されるものではないが、例えば、めっき槽10にめっき液Psを最初に導入したときに、気泡除去を行ってもよい。あるいは、基板Wfにめっき処理を施した後に、気泡除去を行ってもよい。この具体例を挙げると、基板Wfへのめっき処理を所定の回数実行した後に、気泡除去を行ってもよい。あるいは、めっき装置1000のメンテナンス時に、例えばユーザがダミー基板Wfxを基板ホルダ30に保持させて、気泡除去を行ってもよい。
【0069】
まず、ステップS10において、ダミー基板Wfxを、ダミー基板Wfxの下面Wfaが抵抗体12に対向するように、基板ホルダ30に保持させる。この場合において、基板Wfの搬送方法と同様の手法で、ダミー基板Wfxを基板ホルダ30の所に搬送してもよい。具体的には、「所定の載置場所」に載置されているダミー基板Wfxを、「搬送機構(これは、前述した搬送ロボット110及び搬送装置700を備えている)」によって基板ホルダ30の所に搬送してもよい。
【0070】
また、この場合において、「所定の載置場所」としては、
図1や
図2に例示されている4つのロードポート100のうちの一部を用いてもよい。あるいは、4つのロードポート100とは別に、ダミー基板Wfx専用のロードポートを設け、これを「所定の載置場所」として用いてもよい。
【0071】
ステップS10の後に、ダミー基板Wfxの凸部60をめっき槽10のめっき液Psに浸漬させる(ステップS11)。本実施形態においては、昇降機構50が基板ホルダ30を降下させることで、
図4に例示するように、凸部60をめっき槽10のめっき液Psに浸漬させる。また、この際、昇降機構50は、ダミー基板Wfxの凸部60が抵抗体12に接触しないように、凸部60を抵抗体12よりも所定距離上方に位置させた状態で、凸部60をめっき液Psに浸漬させる。
【0072】
また、
図4のA3部分の拡大図に例示するように、本実施形態に係る昇降機構50は、ダミー基板Wfxの凸部60をめっき液Psに浸漬させる際に、凸部60のみならず、ダミー基板Wfxの下面Wfaのうち、凸部60が設けられていない部分もめっき液Psに浸漬させている。すなわち、本実施形態に係るダミー基板Wfxは、気泡除去時において、ダミー基板Wfxの下面Wfaのうち凸部60以外の部分も、めっき液Psの液面よりも下方に位置している。
【0073】
この構成によれば、ダミー基板Wfxの下面Wfaのうち凸部60が設けられていない部分がめっき液Psに浸漬されない場合(後述する変形例1に係る
図8参照)に比較して
、基板ホルダ30が回転して凸部60が回転した場合に、この凸部60によって、めっき槽10のめっき液Psの液面が波打つことを抑制することができる。これにより、めっき槽10のめっき液Psの液はねが生じることを抑制することができる。
【0074】
また、本実施形態において昇降機構50は、気泡除去時において、凸部60をめっき液Psに浸漬させるに際して、めっき処理時の場合よりも、基板ホルダ30を上方に位置させてもよい。すなわち、めっき処理時における基板ホルダ30の地上高が「第1所定値」の場合、気泡除去時における基板ホルダ30の地上高は、第1所定値よりも高い「第2所定値」となっていてもよい。この構成によれば、気泡除去時においてダミー基板Wfxの凸部60が抵抗体12に接触しないようにすることを容易に実現することができる。
【0075】
但し、上記の構成に限定されるものではなく、例えば、昇降機構50は、気泡除去時に凸部60をめっき液Psに浸漬させるに際して、めっき処理時の場合よりも、基板ホルダ30を上方に位置させなくてもよい。
【0076】
図7のステップS11の後に、ステップS12が実行される。ステップS12において、ダミー基板Wfxの凸部60が抵抗体12よりも上方に位置した状態で且つダミー基板Wfxの凸部60がめっき液Psに浸漬された状態で、回転機構40が基板ホルダ30を回転させる。
【0077】
このように、ステップS12で基板ホルダ30が回転することで、基板ホルダ30に保持されたダミー基板Wfxも回転し、凸部60も回転する。これにより、ダミー基板Wfxの下面Wfaの凸部60の周囲に生じた圧力差によって、抵抗体12の下面や孔12aの内部の気泡(すなわち、抵抗体12に滞留した気泡)を吸い上げることができる。これにより、抵抗体12に滞留した気泡を除去することができる。
【0078】
なお、ステップS12を実行した後においては(すなわち、気泡除去の実行後においては)、回転機構40が基板ホルダ30の回転を停止させるとともに、昇降機構50が基板ホルダ30を上昇させて、ダミー基板Wfxをめっき液Psよりも上方に位置させる。その後、ダミー基板Wfxが基板ホルダ30から取り外される(ステップS13)。
【0079】
以上説明したような本実施形態によれば、上述したステップS12の実行によって、めっき槽10の抵抗体12に滞留した気泡を除去することができる。これにより、基板Wfにめっき処理を施した際に、この滞留した気泡に起因して、基板Wfのめっき品質が悪化することを抑制することができる。
【0080】
(実施形態の変形例1)
なお、上述した実施形態の気泡除去時において、ダミー基板Wfxの下面Wfaのうち、凸部60が設けられていない部分もめっき液Psに浸漬されているが、この構成に限定されるものではない。
図8は、実施形態の変形例1に係るめっき装置1000Aの気泡除去時における凸部60の周辺構成の一部(A3部分)を拡大して示す模式的断面図である。
図8に示すように、気泡除去時において、ダミー基板Wfxの下面Wfaのうち、凸部60が設けられていない部分はめっき液Psに浸漬されずに、凸部60のみがめっき液Psに浸漬されてもよい。
【0081】
本変形例においても、前述した実施形態に係るめっき装置1000と同様に、抵抗体12に滞留した気泡を除去することができる。これにより、基板Wfにめっき処理を施した際に、この滞留した気泡に起因して、基板Wfのめっき品質が悪化することを抑制することができる。
【0082】
また、上述した実施形態や変形例1において、凸部60の形状は
図5に例示するものに限定されるものではない。以下、凸部60の変形例(変形例2〜変形例6)について説明する。
【0083】
(実施形態の変形例2)
図9は、実施形態の変形例2に係るめっき装置1000Bのダミー基板Wfxの模式的下面図である。本変形例に係る凸部60Bは、下面Wfaの中心Ceから径方向で一方の側に向かってのみ延在している(すなわち、径方向で他方の側には延在していない)。換言すると、凸部60Bは、ダミー基板Wfxの下面Wfaの半径方向にのみ延在している。本変形例においても、前述した実施形態に係るめっき装置1000と同様の作用効果を奏することができる。
【0084】
(実施形態の変形例3)
図10は、実施形態の変形例3に係るめっき装置1000Cのダミー基板Wfxの模式的下面図である。本変形例に係るダミー基板Wfxは、複数の凸部を備えている。この複数の凸部の個数は特に限定されるものではなく、2つでもよく、3つでもよく、4つ以上でもよい。本変形例では、一例として、複数の凸部は2つである。具体的には、本変形例に係る複数の凸部は、凸部60C−1及び凸部60C−2である。
【0085】
凸部60C−1は、前述した
図6の凸部60と同様の構成を有している。一方、凸部60C−2は、凸部60C−1に交差するとともに、中心Ceから径方向で一方の側及び他方の側に向かって延在している。すなわち、凸部60C−2は、凸部60C−1を円形状に配列複写したもの(または、回転複写したもの)となっている。なお、凸部60C−1と凸部60C−2とのなす角は特に限定されるものではないが、本変形例では一例として90度である。
【0086】
本変形例においても、前述した実施形態に係るめっき装置1000と同様の作用効果を奏することができる。また、本変形例によれば、凸部を複数有しているので、凸部が一つのみの場合に比較して、効果的に気泡を吸い上げることができる。これにより、抵抗体12に滞留した気泡を効果的に抑制することができる。
【0087】
なお、前述した
図9に例示する変形例2に係るダミー基板Wfxが、凸部60Bを複数有していてもよい。すなわち、ダミー基板Wfxは、
図9に例示するような下面Wfaの中心Ceから径方向で一方の側に向かってのみ延在する凸部60Bを複数有していてもよい。
【0088】
(実施形態の変形例4)
図11は、実施形態の変形例4に係るめっき装置1000Dのダミー基板Wfxの模式的下面図である。本変形例に係るダミー基板Wfxの凸部60Dは、少なくとも一部に、ダミー基板Wfxの周方向に湾曲した湾曲部を有する点において、
図6の凸部60と異なっている。具体的には、本変形例に係る凸部60Dは、湾曲部61a及び湾曲部61bを有している。
【0089】
湾曲部61aは中心Ceよりも下面Wfaの径方向で一方の側に配置されており、湾曲部61bは中心Ceよりも下面Wfaの径方向で他方の側に配置されている。湾曲部61a及び湾曲部61bは、ダミー基板Wfxの下面Wfaの周方向に向かって突出するように湾曲している。
【0090】
本変形例においても、前述した実施形態に係るめっき装置1000と同様の作用効果を奏することができる。
【0091】
なお、本変形例に係るダミー基板Wfxは、凸部60Dを複数有していてもよい。
【0092】
(実施形態の変形例5)
図12は、実施形態の変形例5に係るめっき装置1000Eのダミー基板Wfxの模式的下面図である。本変形例に係るダミー基板Wfxの凸部60Eは、第1部位62と、第2部位(第2部位63a及び第2部位63b)とを備えている。第1部位62は、ダミー基板Wfxの下面Wfaの中心Ceからダミー基板Wfxの外周縁に向けて、下面Wfaの径方向に延在した部位である。具体的には、本実施形態に係る第1部位62は、中心Ceからダミー基板Wfxの外周縁に向けて、下面Wfaの径方向で一方の側及び他方の側にそれぞれ延在している。
【0093】
第2部位63a及び第2部位63bは、第1部位62における外周縁の側の端部に接続し、且つ、第1部位62に対して傾斜した部位である。具体的には、第2部位63aは、第1部位62における外周縁側の端部(端部62a、端部62b)のうち、一方の側の端部62aに接続し、第2部位63bは、他方の側の端部62bに接続している。
【0094】
なお、第2部位63a及び第2部位63bの第1部位62に対する傾斜角度(θ)は、特に限定されるものではないが、本変形例では、0度よりも大きく90度よりも小さい範囲から選択された値になっており、具体的には、10度以上45度以下の範囲から選択された値になっている。また、本変形例において、第2部位63a及び第2部位63bの傾斜角度は同じ値になっている。但し、この構成に限定されるものではなく、第2部位63a及び第2部位63bの傾斜角度は、互いに異なる値であってもよい。
【0095】
また、本変形例において、凸部60Eは2つの第2部位(第2部位63a及び第2部位63b)を備えているが、この構成に限定されるものではない。凸部60Eは、第2部位63a及び第2部位63bのうち、いずれか一方のみを備えていてもよい。
【0096】
本変形例においても、前述した実施形態に係るめっき装置1000と同様の作用効果を奏することができる。
【0097】
なお、本変形例に係るダミー基板Wfxは、凸部60Eを複数有していてもよい。この一例を挙げると、前述した変形例3(
図10)に係るダミー基板Wfxが、本変形例に係る第2部位を備えていてもよい。
【0098】
また、前述した変形例2(
図9)に係るダミー基板Wfxが、本変形例に係る第2部位を備えていてもよい。この場合においても、ダミー基板Wfxは、第2部位を有する凸部を複数有していてもよい。
【0099】
(実施形態の変形例6)
図13は、実施形態の変形例6に係るめっき装置1000Fのダミー基板Wfxの模式的下面図である。本変形例に係るダミー基板Wfxは、複数の凸部を有している。具体的には、本変形例に係る複数の凸部は、凸部60F−1、凸部60F−2、凸部60F−3、凸部60F−4、凸部60F−5である。
【0100】
また、本変形例に係る複数の凸部は、ダミー基板Wfxの下面Wfaを、複数の仮想同心円(仮想同心円C1、仮想同心円C2、仮想同心円C3、仮想同心円C4)で分割した場合に、複数の仮想同心円で分割された各々の領域に、凸部が少なくとも一つずつ配置された構成を有している。
【0101】
具体的には、仮想同心円C1よりも内側の領域に凸部60F−1が配置され、仮想同心円C1と仮想同心円C2との間の領域に凸部60F−2が配置されている。また、仮想同心円C2と仮想同心円C3との間の領域に凸部60F−3が配置され、仮想同心円C3と仮想同心円C4との間の領域に凸部60F−4が配置されている。そして、仮想同心円C4の外側の領域に凸部60F−5が配置されている。
【0102】
また、各々の領域に配置された凸部は、それぞれ、ダミー基板Wfxの下面Wfaの径方向に延在している。そして、互いに隣接する一対の領域のうち、一方の領域に配置された凸部の延在方向と他方の領域に配置された凸部の延在方向とのなす角は、一例として、90度になっている。
【0103】
具体的には、凸部60F−1と凸部60F−2とのなす角、凸部60F−2と凸部60F−3とのなす角、凸部60F−3と凸部60F−4とのなす角、及び、凸部60F−4と凸部60F−5とのなす角は、それぞれ90度になっている。
【0104】
本変形例においても、前述した実施形態に係るめっき装置1000と同様の作用効果を奏することができる。
【0105】
なお、本変形例において、互いに隣接する一対の領域のうち、一方の領域に配置された凸部の延在方向と他方の領域に配置された凸部の延在方向とのなす角は、90度に限定されるものではない。このなす角は、90度よりも小さくてもよく、大きくてもよい。また、
図13では、複数の仮想同心円で分割された各々の領域に凸部が一つずつ配置されているが、この構成に限定されるものではない。複数の仮想同心円で分割された各々の領域に凸部が2つ以上配置されていてもよい。
【0106】
(実施形態の変形例7)
図14は、実施形態の変形例7に係るめっき装置1000Gのダミー基板Wfxの模式的下面図である。本変形例に係るダミー基板Wfxは、オリエンテーションフラットORF及びノッチNTをさらに備えている点で、
図6に例示する実施形態に係るダミー基板Wfxと異なっている。
【0107】
なお、本変形例に係るダミー基板Wfxの搬送は、基板Wfの搬送時の場合と同様の方法で行われてもよい。すなわち、アライナ120がダミー基板WfxのオリエンテーションフラットORF及びノッチNTの位置を所定の方向に合わせた後に、搬送機構がダミー基板Wfxを基板ホルダ30の所に搬送してもよい。
【0108】
本変形例においても、前述した実施形態に係るめっき装置1000と同様の作用効果を奏することができる。
【0109】
また、本変形例に係るダミー基板Wfxは、オリエンテーションフラットORF及びノッチNTのうち、いずれか一方のみを備えていてもよい。すなわち、ダミー基板Wfxは、オリエンテーションフラットORFを備える一方でノッチNTを備えていない構成としてもよく、ノッチNTを備える一方でオリエンテーションフラットORFは備えていない構成としてもよい。
【0110】
また、前述した変形例2〜6に係るダミー基板Wfxが、オリエンテーションフラットORF及びノッチNTのうち少なくとも一方を備えていてもよい。
【0111】
(実施形態の変形例8)
上述した実施形態や変形例1〜7において、ダミー基板Wfxを用いて気泡を除去した
後に、抵抗体12の下面に沿って超音波を発信させて、この超音波に基づいて、抵抗体12の下面に気泡が存在しているか否かを確認してもよい(以下、この工程を「気泡確認工程」と称する)。具体的には、前述した
図7のステップS12を実行した後であって、ステップS13を実行する前に、この気泡確認工程を実行してもよい。本変形例に係るめっき装置1000Hの構成は以下のとおりである。
【0112】
図15は、本変形例に係るめっき装置1000Hのめっき槽10の周辺構成を示す模式的断面図である。なお、
図15において、オーバーフロー槽20等の図示は省略されている。めっき装置1000Hは、めっき槽10の外周壁10bにおける抵抗体12よりも下方側の箇所に、発信器80及び受信器81を備えている。発信器80は、抵抗体12の下面に沿って超音波(UL)を発信する。
【0113】
受信器81は、発信器80が発信した超音波を受信するように構成されている。具体的には、本変形例に係る受信器81は、発信器80に対向するように外周壁10bに配置されている。発信器80及び受信器81は、制御モジュール800によって制御されている。
【0114】
気泡確認工程(すなわち、気泡確認時)において、発信器80は抵抗体12の下面に沿って超音波を発信させる。受信器81は、受信した超音波に関する情報を制御モジュール800に伝える。制御モジュール800は、受信器81が受信した超音波に基づいて、抵抗体12の下面に気泡が存在するか否かを判断する。
【0115】
具体的には、発信器80が発信した超音波が気泡(抵抗体12の下面に存在する気泡)に当たった場合、発信器80が発信した超音波が気泡に当たらずに受信器81に受信される場合に比較して、受信器81が受信する超音波の強度は弱くなる傾向がある。したがって、受信器81が受信する超音波の強度に基づいて、抵抗体12の下面に気泡が存在するか否かを判断することができる。
【0116】
そこで、本変形例に係る制御モジュール800は、受信器81が受信する超音波の強度が予め設定された所定値よりも低いか否かに基づいて、抵抗体12の下面に気泡が存在するか否かを判断している。
【0117】
以上、本発明の実施形態や変形例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施形態や変形例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、さらなる種々の変形・変更が可能である。
【解決手段】めっき装置1000は、めっき液Psを貯留するとともに抵抗体12が内部に配置されためっき槽10と、抵抗体よりも上方に配置されて、ダミー基板Wfxを保持する基板ホルダ30と、基板ホルダを回転させる回転機構40と、基板ホルダを昇降させる昇降機構50と、を備え、ダミー基板の下面には、当該下面から下方に突出した少なくとも一つの凸部60が設けられ、基板ホルダは、ダミー基板の下面の外周縁よりも下方に突出したリング31を有し、凸部の下面は、リングの下面よりも下方に位置し、昇降機構が基板ホルダを下降させてダミー基板の凸部を抵抗体よりも上方に位置させた状態で且つダミー基板の凸部をめっき槽のめっき液に浸漬させた状態で、回転機構が基板ホルダを回転させるように構成されている。