(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ヘルプ表示制御手段は、前記チェック結果が前記ヘルプコンテンツを表示する機能に対応していることを示していた場合に前記受付手段が利用者から前記操作を受け付けるように前記電子機器の操作部に表示し、前記チェック結果が前記ヘルプコンテンツを表示する機能に対応していないことを示していた場合に前記受付手段が利用者から前記操作を受け付けないように前記電子機器の操作部に表示しないこと
を特徴とする請求項1記載の情報処理システム。
前記ヘルプ表示制御手段は、前記電子機器の機器情報及び前記画面の画面識別子を少なくとも指定して、前記情報処理装置に前記ヘルプコンテンツの有無のチェックを要求し、そのチェック結果が、前記ヘルプコンテンツがあることを示していた場合に、前記ヘルプコンテンツ表示手段に前記ヘルプコンテンツの表示を要求し、前記チェック結果が、前記ヘルプコンテンツがないことを示していた場合に、前記電子機器の操作部に前記ヘルプコンテンツが無いことを明示する動作を行わせること
を特徴とする請求項1記載の情報処理システム。
前記情報処理装置は、前記ヘルプコンテンツを前記電子機器の機種依存のヘルプコンテンツと前記電子機器の機種共通のヘルプコンテンツとに分けて管理しており、前記ヘルプコンテンツ表示手段からの前記画面の画面識別子と前記電子機器の機器情報とを指定した前記ヘルプコンテンツの取得要求に対し、前記電子機器の機種依存のヘルプコンテンツと前記電子機器の機種共通のヘルプコンテンツとに重複する前記ヘルプコンテンツがあった場合に、前記電子機器の機種依存のヘルプコンテンツを選択して提供すること
を特徴とする請求項3記載の情報処理システム。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0011】
[第一の実施形態]
<ハードウェア構成>
本実施形態に係る情報処理システム1のハードウェア構成について、
図1を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係る情報処理システムの一例のハードウェア構成図である。
図1に示す情報処理システム1は、画像形成装置10とコンテンツ管理サーバ30とが、例えばLAN(Local Area Network)やインターネットなどのネットワーク50を介して接続された構成である。
【0012】
画像形成装置10は電子機器の一例である。
図1では画像形成装置10が複合機(MFP:Multifunction Peripheral)の例を示しているが、複合機に限定するものではない。複合機とは、例えばプリント機能、スキャナ機能、コピー機能などの複数の機能を有する装置である。コンテンツ管理サーバ30は情報処理装置の一例である。コンテンツ管理サーバはヘルプコンテンツを管理し、画像形成装置10にヘルプコンテンツを提供する。
【0013】
画像形成装置10は、読取部101、CPU102、ROM103、RAM104、操作部105、印刷部106、画像メモリ107、HDD108及びNIC109などを備える。
【0014】
操作部105はユーザが画像形成装置10の操作を行うためのGUI(Graphical User Interface)を備える。操作部105は例えばタブレット端末などの情報処理端末で実現してもよい。操作部105はネットワーク50に接続するための通信機能を有していてもよい。
【0015】
CPU102は画像や情報の処理を行う演算装置である。CPU102はROM103やHDD108などからプログラムやデータ、設定情報等をRAM104上に読み出し、処理を実行することで、画像形成装置10全体の動作を制御し、各種機能を実現する。
【0016】
ROM103はプログラムやデータを保存する読み出し専用の記憶装置である。RAM104は、プログラムやデータを一時的に記憶するために読み書きするための記憶装置である。HDD108は画像データや設定データを保存する記憶装置である。NIC109はネットワークインタフェースカードであり、画像形成装置10をネットワーク50に接続するための通信装置の一例である。また、画像メモリ107は画像処理を行うために画像データを記憶する記憶装置である。
【0017】
読取部101は、原稿から画像データ(電子データ)を読み取り、画像ファイル(電子ファイル)を生成するための読取装置である。印刷部106は印刷データを被搬送物に印刷するための印刷装置である。例えば被搬送物は、紙、コート紙、厚紙、OHP、プラスチックフィルム、プリプレグ、銅箔など、紙に限定されない。
【0018】
コンテンツ管理サーバ30は、CPU201、ROM202、RAM203、HDD204及びNIC205などを備える。CPU201は画像や情報の処理を行う演算装置である。ROM202はプログラムやデータを保存する読み出し専用の記憶装置である。RAM203は、プログラムやデータを一時的に記憶するために読み書きするための記憶装置である。HDD204は画像データや設定データを保存する記憶装置である。NIC205は、ネットワークインタフェースカードであり、コンテンツ管理サーバ30をネットワーク50に接続するための通信装置の一例である。
【0019】
<ソフトウェア構成>
次に、本実施形態に係る情報処理システム1の機能構成について説明する。
図2は本実施形態に係る情報処理システムの一例のソフトウェア構成図である。
【0020】
図2の画像形成装置10は、表示制御部11、ヘルプコンテンツ表示アプリ12、ヘルプ表示制御部13、アプリ14、記憶部15、データ送受信部16及び機器情報管理部17を有する構成である。また、コンテンツ管理サーバ30はデータ送受信部31、記憶部32及びコンテンツ管理部33を有する構成である。
【0021】
表示制御部11は操作部105により実現される。表示制御部11はユーザが画像形成装置10に対する設定をしたり、画像形成装置10の処理状態を表示したり、するためのユーザインタフェースである。ヘルプコンテンツ表示アプリ12はCPU102、ROM103及びRAM104により実現される。ヘルプコンテンツ表示アプリ12はヘルプコンテンツを表示するための表示アプリである。ヘルプコンテンツ表示アプリ12は例えばhtmlで作成されたヘルプコンテンツを表示するためのブラウザ機能を有するアプリである。
【0022】
ヘルプ表示制御部13はCPU102、ROM103及びRAM104により実現される。ヘルプ表示制御部13はヘルプ機能が利用された際、ユーザが利用しているアプリ14の性質、状態に応じて、電子機器の機種等に対応する適切なヘルプコンテンツを判断し、表示制御する。アプリ14はCPU102、ROM103及びRAM104により実現される。アプリ14は例えばコピー、スキャナ、ファクスなどの機能を実現するためのプログラムである。アプリ14がヘルプを利用するためには、アプリ14がヘルプに対応している必要がある。
【0023】
記憶部15はHDD108により実現される。記憶部15は機器情報や、ジョブ実行のためのデータを記憶する。データ送受信部16はNIC109により実現される。データ送受信部16は、ネットワーク50を介してコンテンツ管理サーバ30とデータを送受信する。機器情報管理部17はCPU102、ROM103及びRAM104により実現される。機器情報管理部17は機種名や仕向け、表示言語など、画像形成装置10が持つ設定や情報を管理する。
【0024】
データ送受信部31はNIC205により実現される。データ送受信部16は、ネットワーク50を介して画像形成装置10とデータを送受信する。記憶部32はHDD204により実現される。記憶部32はヘルプコンテンツ情報を記憶する。コンテンツ管理部33はCPU201、ROM202及びRAM203により実現される。コンテンツ管理部33はネットワーク50を介して通知された要求を解読し、ヘルプコンテンツ情報を特定する。そして、コンテンツ管理部33は特定したヘルプコンテンツ情報を記憶部32から読み出して画像形成装置10に応答する。
【0025】
<処理の詳細>
次に、本実施形態に係る情報処理システム1において画像形成装置10の操作部105にヘルプコンテンツを表示する処理について説明していく。
【0026】
《ヘルプキー》
図3はヘルプキーを含む操作画面の一例のイメージ図である。
図3の操作画面1000は画像形成装置10の操作部105に表示される。操作画面1000は常に押下できる位置にヘルプキー1002を配置した例である。
図3のヘルプキー1002は、アプリ切り替えのショートカットキー1001やログイン/ログアウトキーといったシステム制御に関するキーを表示するための上部バナーに配置されている。アプリ画面1004はコピーアプリ画面が表示された例である。なお、ヘルプキー1002はハードキーとして配置してもよいし、アプリ画面1004に配置してもよい。
【0027】
《ヘルプ画面》
ユーザはヘルプキー1002を押下することで
図4に示すようなヘルプ画面1006を表示させることができる。
図4はヘルプ画面が表示された操作画面の一例のイメージ図である。なお、
図4のヘルプ画面1006はヘルプコンテンツ表示アプリ12によって表示される。
【0028】
図4のヘルプ画面1006は
図3のコピーアプリ画面がアプリ画面1004として表示されているときにヘルプキー1002が押下された場合を想定している。このため、
図4のヘルプ画面1006はコピーアプリに関するヘルプが表示されており、スキャナアプリやファクスアプリのヘルプが表示されていない。また、エラー画面が表示されているときにヘルプキー1002が押下された場合は、そのエラーの解決手段が知りたいという目的が明確であるため、エラーの解決手段を表示することでユーザの困り事を直接解決することができる。アプリに戻るボタン1008が押下されると、
図4の操作画面1000は元の操作画面1000である
図3の操作画面1000に戻る。
【0029】
《ヘルプキー押下時の処理》
図5はヘルプキー押下時の処理の一例のシーケンス図である。
図5のシーケンス図はヘルプ機能が利用できるときにユーザである利用者がヘルプキー1002を押下してからヘルプコンテンツが表示されるまでの処理を示している。
【0030】
画像形成装置10の利用者はステップS11において例えば
図3の操作画面1000に配置されたヘルプキー1002を押下する。利用者によりヘルプキー1002が押下されると、画像形成装置10の表示制御部11はステップS12においてヘルプキー1002の押下をヘルプ表示制御部13に通知する。
【0031】
ステップS13において、ヘルプ表示制御部13は現在表示しているアプリ14に表示画面情報取得要求を出し、現在表示しているアプリ画面1004の画面識別子をアプリ14から取得する。例えば
図3の操作画面1000を例にすると、画面識別子はコピーアプリのトップ画面であることを示す「id_copy_top」のようなidとなる。
【0032】
ステップS14に進み、ヘルプ表示制御部13は機種名などの機器情報、ステップS13で取得した画面識別子に基づき、コンテンツ管理サーバ30にアクセスするためのURLを構築する。ステップS15に進み、ヘルプ表示制御部13はステップS14で構築したURLを指定して、ヘルプコンテンツ表示アプリ12を表示するようにアプリ切り替え要求を、表示制御部11に出す。
【0033】
ステップS16に進み、表示制御部11は、現在表示しているアプリ14に停止を要求する。アプリ14はステップS17において、アプリ識別情報を指定してヘルプ対応アプリ停止通知をヘルプ表示制御部13に出す。ステップS18に進み、ヘルプ表示制御部13はアプリ14からのヘルプ対応アプリ停止通知を受け、ヘルプキー1002を半輝度表示させるためのヘルプキー表示制御要求を行う。これにより、操作画面1000のヘルプキー1002は半輝度表示となり、押下ができなくなる。
【0034】
ステップS19に進み、表示制御部11はURLを指定してヘルプコンテンツ表示アプリ12を起動する。ステップS20〜S21において、ヘルプコンテンツ表示アプリ12は指定されたURLにアクセスして、ヘルプコンテンツ情報取得要求を行う。
【0035】
ステップS22においてヘルプコンテンツ情報取得要求を受けたコンテンツ管理サーバ30のコンテンツ管理部33は、ステップS23に進み、記憶部32から対応するヘルプコンテンツ情報を取得する。ステップS24〜S26において、コンテンツ管理部33は取得したヘルプコンテンツ情報をヘルプコンテンツ表示アプリ12に返す。
【0036】
ステップS27において、ヘルプコンテンツ表示アプリ12はコンテンツ管理サーバ30から返されたヘルプコンテンツ情報に基づき、ヘルプコンテンツ画面を構築する。ヘルプコンテンツ表示アプリ12は構築したヘルプコンテンツ画面を指定して、表示制御部11に画面表示要求を行う。ステップS29において、表示制御部11は指定されたヘルプコンテンツ画面を、例えばヘルプ画面1006として
図4のように操作画面1000に表示する。
【0037】
《画像形成装置の起動時の処理》
図6は画像形成装置の起動時の処理の一例のシーケンス図である。
図6のシーケンス図ではヘルプ機能対応機器チェックが行われる。ヘルプ機能は、機器の設定状態や、コンテンツ管理サーバ30の状態により、必ずしも利用できるとは限らない。そこで、
図6ではヘルプ機能が利用できるか否かをチェックするヘルプ機能対応機器チェックを、画像形成装置10の起動時に行っている。
【0038】
ステップS51〜S52において、ヘルプ表示制御部13は起動時に記憶部15からヘルプ機能の有効/無効を表す初期設定を読み込む。ヘルプ機能が無効に設定されていた場合、ヘルプ表示制御部13は特に処理を行わない。その結果、操作画面1000にはヘルプキー1002が表示されない。したがって、利用者はヘルプキー1002を押下できないため、ヘルプ機能を利用できない。
【0039】
ヘルプ機能が有効に設定され、既にヘルプ機能対応済み機種であることが分かっている場合は、
図6のステップS53〜S56の処理が実行される。なお、既にヘルプ機能対応済み機種であることが分かっている場合とは、以前に行ったヘルプ機能対応済み機種であることを示すチェック結果が記憶部15に記憶されている場合である。
【0040】
ヘルプ表示制御部13は、ヘルプ機能が有効に設定されていた場合、ステップS53に進み、記憶部15からヘルプ機能対応済み機種か否かのチェック結果を読み込む。ヘルプ機能対応済み機種か否かのチェック結果がヘルプ機能対応済み機種であることを示すチェック結果であれば、ヘルプ表示制御部13はステップS54において、ヘルプキー1002を表示させるためのヘルプキー表示制御要求を行う。
【0041】
ヘルプ表示制御部13はステップS55において、起動処理性能への影響が無いようにWait処理を行った後、ステップS56に進み、ヘルプ機能を利用する際に必要な機器情報(表示言語、仕向け、機種名)を取得する機器情報取得要求を行う。なお、起動処理性能への影響を気にしない場合であれば、Wait処理は必ずしも必須でない。
【0042】
また、機器情報の取得が行われるまではヘルプキー1002を押下してもヘルプコンテンツ画面を表示できないため、例えばヘルプキー1002を半輝度で表示するなど、ヘルプ機能が利用できないことを利用者に表現してもよい。また、ヘルプキー1002の表示はヘルプ機能が利用できるようになってから行うようにしてもよい。
【0043】
ヘルプ機能が有効に設定され、ヘルプ機能対応機種チェックの結果がヘルプ機能未対応機種であることを示す場合は、
図6のステップS53、ステップS55〜S64の処理が実行される。なお、ヘルプ機能未対応機種であることを示す場合には、ヘルプ機能対応機種であるが、ネットワーク50に接続できず、コンテンツ管理サーバ30との接続確認がとれていない状態も含む。
【0044】
ヘルプ表示制御部13は、ヘルプ機能が有効に設定されていた場合、ステップS53に進み、記憶部15からヘルプ機能対応済み機種か否かのチェック結果を読み込む。ヘルプ機能対応済み機種か否かのチェック結果がヘルプ機能対応済み機種であることを示すチェック結果でないため、ヘルプ表示制御部13はステップS54をスキップする。ステップS55において、起動処理性能への影響が無いようにWait処理を行った後、ステップS56に進み、ヘルプ機能を利用する際に必要な機器情報(表示言語、仕向け、機種名)を機器情報管理部17から取得する。
【0045】
ステップS57〜S59において、ヘルプ表示制御部13は、表示言語、仕向け及び機種名を指定して、ヘルプ機能対応機種チェック要求を行う。ステップS60においてコンテンツ管理サーバ30のコンテンツ管理部33は指定された表示言語、仕向け及び機種名に基づき、ヘルプ機能対応機種チェックを行う。ここでは、ヘルプ機能対応機種チェックの結果がヘルプ機能未対応機種であることを示すチェック結果となる。
【0046】
ステップS61〜S63において、コンテンツ管理部33は画像形成装置10のヘルプ表示制御部13にヘルプ機能対応機種チェックのチェック結果として、ヘルプ機能未対応機種であることを示すチェック結果を返す。ステップS64に進み、ヘルプ表示制御部13はコンテンツ管理サーバ30から返されたヘルプ機能対応機種チェックのチェック結果を、ヘルプ機能対応済み機種か否かのチェック結果として記憶部15に書き込む。
【0047】
ヘルプ表示制御部13はヘルプ機能未対応機種であることを示すチェック結果が返されたため、操作画面1000にヘルプキー1002を表示しない。したがって、利用者はヘルプキー1002を押下できないため、ヘルプ機能を利用できない。
【0048】
ヘルプ機能が有効に設定され、ヘルプ機能対応機種チェックの結果がヘルプ機能対応済み機種であることを示す場合は、
図6のステップS53、ステップS55〜S65の処理が実行される。
【0049】
ヘルプ表示制御部13は、ヘルプ機能が有効に設定されていた場合、ステップS53に進み、記憶部15からヘルプ機能対応済み機種か否かのチェック結果を読み込む。ヘルプ機能対応済み機種か否かのチェック結果がヘルプ機能対応済み機種であることを示すチェック結果でないため、ヘルプ表示制御部13はステップS54をスキップする。ステップS55において、起動処理性能への影響が無いようにWait処理を行った後、ステップS56に進み、ヘルプ機能を利用する際に必要な機器情報(表示言語、仕向け、機種名)を機器情報管理部17から取得する。
【0050】
ステップS57〜S59において、ヘルプ表示制御部13は、表示言語、仕向け及び機種名を指定して、ヘルプ機能対応機種チェック要求を行う。ステップS60においてコンテンツ管理サーバ30のコンテンツ管理部33は指定された表示言語、仕向け及び機種名に基づき、ヘルプ機能対応機種チェックを行う。ここでは、ヘルプ機能対応機種チェックの結果がヘルプ機能対応済み機種であることを示すチェック結果となる。
【0051】
ステップS61〜S63において、コンテンツ管理部33は画像形成装置10のヘルプ表示制御部13にヘルプ機能対応機種チェックのチェック結果として、ヘルプ機能対応済み機種であることを示すチェック結果を返す。ステップS64に進み、ヘルプ表示制御部13はコンテンツ管理サーバ30から返されたヘルプ機能対応機種チェックのチェック結果を、ヘルプ機能対応済み機種か否かのチェック結果として記憶部15に書き込む。
【0052】
ヘルプ表示制御部13はヘルプ機能対応済み機種であることを示すチェック結果が返されたため、ステップS65に進み、ヘルプキー1002を表示させるためのヘルプキー表示制御要求を行う。
【0053】
《ヘルプ機能対応機種チェックの処理》
ステップS60に示したヘルプ機能対応機種チェックは例えば
図7のフローチャートの手順で行われる。
図7はヘルプ機能対応機種チェックの一例のフローチャートである。
【0054】
ステップS81に進み、コンテンツ管理サーバ30のコンテンツ管理部33はヘルプ機能対応機種チェック要求で通知されたパラメータから機器情報を抽出する。ステップS81で抽出する機器情報には、表示言語、仕向け、機種名が含まれるが、最低限、機種名があればよい。
【0055】
ステップS82に進み、コンテンツ管理部33はステップS81で抽出した機器情報に基づいて、例えば
図8に示すヘルプ機能対応機種チェックテーブルをチェックする。
図8はヘルプ機能対応機種チェックテーブルの一例の構成図である。
図8のヘルプ機能対応機種チェックテーブルは、機種名、仕向け及び表示言語により、画像形成装置10がヘルプ機能に対応している機種(ヘルプ機能対応済み機種)であるか否かを管理している。
【0056】
例えば
図8のヘルプ機能対応機種チェックテーブルにおいて、機種名「aaa」の画像形成装置10がヘルプ機能に対応しており、機種名「bbb」の画像形成装置10がヘルプ機能に対応していない。なお、ヘルプ機能対応機種チェックテーブルは、同一の機種であっても、特定の仕向けや表示言語にのみ、ヘルプ機能を対応させてもよい。
【0057】
ヘルプ機能対応機種チェックテーブル上で、ヘルプ機能対応機種チェック要求元の画像形成装置10がヘルプ機能対応済み機種となっていれば、ステップS83に進み、コンテンツ管理部33はチェック結果を「ヘルプ機能対応済み機種」とする。また、ヘルプ機能対応機種チェックテーブル上で、ヘルプ機能対応機種チェック要求元の画像形成装置10がヘルプ機能未対応機種となっていれば、ステップS84に進み、コンテンツ管理部33はチェック結果を「ヘルプ機能未対応機種」とする。
【0058】
<まとめ>
第一の実施形態に係る情報処理システム1によれば、ヘルプ機能対応済み機種の画像形成装置10であればヘルプキー1002を操作画面1000に表示し、利用者がヘルプ機能を使えるようにする。一方、ヘルプ機能未対応機種の画像形成装置10であればヘルプキー1002を表示しないことで、ヘルプ機能が使えないことを利用者に明示する。
【0059】
また、第一の実施形態に係る情報処理システム1によれば、ヘルプキー1002が押下された際に表示されていたアプリ画面1004の画面識別子と画像形成装置10の機器情報とに基づき、適切なヘルプコンテンツを特定できる。したがって、第一の実施形態に係る情報処理システム1では、ヘルプキー1002が押下された際、単純にヘルプコンテンツのトップページを表示する従来のヘルプ機能よりも、利用者にとって適切なヘルプコンテンツを操作部105に表示できる。
【0060】
例えばヘルプキー1002が押下された際、単純にヘルプコンテンツのトップページを表示する従来のヘルプ機能では、困り事を解決するための項目を利用者が探す手間が掛かるため、困り事を解決するための項目にたどり着けない場合があった。結果として利用者はコールセンターへの問い合わせを行うこととなり、機器提供者のサポートコストが増加してしまう。
【0061】
第一の実施形態に係る情報処理システム1では、利用者にとって適切なヘルプコンテンツを操作部105に表示することで、画像形成装置10の利用中に発生した困り事の自己解決率を向上させることができる。また、第一の実施形態に係る情報処理システム1は機器提供者のサポートコストの低減と、ユーザ作業のダウンタイムの低減とを実現する。
【0062】
[第二の実施形態]
第二の実施形態に係る情報処理システム1は、ヘルプキー1002の押下時に、提供可能なヘルプコンテンツの有無を判断するものである。なお、第二の実施形態は一部を除いて第一の実施形態と同様であるため、同一部分についての説明を省略する。例えばハードウェア構成及びソフトウェア構成は同一であるため、説明を省略する。
【0063】
図9及び
図10は提供可能なヘルプコンテンツの有無をヘルプキー押下時に判断する処理の一例のシーケンス図である。第二の実施形態に係る情報処理システム1は画像形成装置10の起動時に、その画像形成装置10がヘルプ機能に対応しているか否かを判断するのでなく、ヘルプキー1002が押下されたタイミングで、ヘルプコンテンツの有無を判断する。
【0064】
表示するヘルプコンテンツがある場合は、ステップS101〜S127の処理が実行される。画像形成装置10の利用者はステップS101において操作画面1000に配置されたヘルプキー1002を押下する。ヘルプキー1002が押下されると、画像形成装置10の表示制御部11はステップS102においてヘルプキー1002の押下をヘルプ表示制御部13に通知する。
【0065】
ステップS103において、ヘルプ表示制御部13は現在表示しているアプリ14に表示画面情報取得要求を出し、現在表示しているアプリ画面1004の画面識別子をアプリ14から取得する。
【0066】
ステップS104〜S106において、ヘルプ表示制御部13は、画面識別子、表示言語、仕向け及び機種名を指定して、ヘルプコンテンツ有無チェック要求を行う。ステップS107においてコンテンツ管理サーバ30のコンテンツ管理部33は記憶部32からヘルプコンテンツ情報を取得する。
【0067】
ステップS108に進み、コンテンツ管理部33は画像形成装置10から指定された画面識別子、表示言語、仕向け及び機種名と、記憶部32から取得したヘルプコンテンツ情報とに基づき、表示するヘルプコンテンツ情報の有無をチェックする。なお、ステップS108の処理の詳細は後述する。
【0068】
ステップS109〜S111において、コンテンツ管理部33は画像形成装置10のヘルプ表示制御部13にヘルプコンテンツ有無チェックのチェック結果を返す。表示するヘルプコンテンツがあった場合、ヘルプ表示制御部13はステップS112に進み、画面識別子、表示言語、仕向け及び機種名に基づき、コンテンツ管理サーバ30にアクセスするためのURLを構築する。ステップS113に進み、ヘルプ表示制御部13はステップS112で構築したURLを指定して、ヘルプコンテンツ表示アプリ12を表示するようにアプリ切り替え要求を、表示制御部11に出す。
【0069】
ステップS114に進み、表示制御部11は、現在表示しているアプリ14に停止を要求する。アプリ14はステップS115において、アプリ識別情報を指定してヘルプ対応アプリ停止通知をヘルプ表示制御部13に出す。ステップS116に進み、ヘルプ表示制御部13はアプリ14からのヘルプ対応アプリ停止通知を受け、ヘルプキー1002を半輝度表示させるためのヘルプキー表示制御要求を行う。
【0070】
ステップS117に進み、表示制御部11はURLを指定してヘルプコンテンツ表示アプリ12を起動する。ステップS118〜S120において、ヘルプコンテンツ表示アプリ12は指定されたURLにアクセスして、ヘルプコンテンツ情報取得要求を行う。ヘルプコンテンツ情報取得要求を受けたコンテンツ管理サーバ30のコンテンツ管理部33は後述するように取得対象とするヘルプコンテンツ情報を決定する。
【0071】
ステップS121に進み、コンテンツ管理部33は取得対象のヘルプコンテンツ情報を記憶部32から取得する。ステップS122〜S124において、コンテンツ管理部33は取得したヘルプコンテンツ情報をヘルプコンテンツ表示アプリ12に返す。
【0072】
ステップS125において、ヘルプコンテンツ表示アプリ12はコンテンツ管理サーバ30から返されたヘルプコンテンツ情報に基づき、ヘルプコンテンツ画面を構築する。ヘルプコンテンツ表示アプリ12は構築したヘルプコンテンツ画面を指定して、表示制御部11に画面表示要求を行う。ステップS127において、表示制御部11は指定されたヘルプコンテンツ画面を、例えばヘルプ画面1006として
図4のように操作画面1000に表示する。
【0073】
なお、ヘルプコンテンツ有無チェックのチェック結果が、表示するヘルプコンテンツが無かったことを示していた場合、ヘルプ表示制御部13はステップS128に進み、拒絶音の報知音鳴動要求を表示制御部11に対して行う。また、ステップS129に進み、ヘルプ表示制御部13はヘルプコンテンツ無し、を明示する警告画面を操作部105に表示させる。拒絶音の報知音鳴動要求を受けた表示制御部11は拒絶音を鳴動して利用者にヘルプコンテンツが無いことを通知する。
【0074】
《ヘルプコンテンツ有無チェックの処理》
ステップS108のヘルプコンテンツ有無チェックは、例えば
図11のフローチャートの手順で行われる。
図11は、ヘルプコンテンツ有無チェックの一例のフローチャートである。
【0075】
ステップS151に進み、コンテンツ管理サーバ30のコンテンツ管理部33は通知されたヘルプコンテンツ有無チェック要求のパラメータを抽出する。パラメータとしては画面識別子、表示言語、仕向け、機種名が該当する。
【0076】
ステップS152に進み、コンテンツ管理部33は要求されているヘルプコンテンツが後述の機種依存コンテンツに存在するか判断する。コンテンツ管理部33はステップS151で抽出した表示言語、仕向け、機種名により、コンテンツ管理サーバ30が提供している機種依存コンテンツを判断できる。コンテンツ管理部33は判断した機種依存コンテンツに、画面識別子に該当するヘルプコンテンツが存在するか否かをチェックする。
【0077】
機種依存コンテンツに、画面識別子に該当するヘルプコンテンツが存在すれば、コンテンツ管理部33はステップS155に進み、ヘルプコンテンツ有無チェックのチェック結果を「ヘルプコンテンツあり」とする。
【0078】
機種依存コンテンツに、画面識別子に該当するヘルプコンテンツが存在しなければ、コンテンツ管理部33はステップS153に進み、要求されているヘルプコンテンツが後述の機種共通コンテンツに存在するか判断する。コンテンツ管理部33はステップS151で抽出した表示言語、仕向け、機種名により、コンテンツ管理サーバ30が提供している機種共通コンテンツを判断できる。
【0079】
コンテンツ管理部33は判断した機種共通コンテンツに、画面識別子に該当するヘルプコンテンツが存在するか否かをチェックする。機種共通コンテンツに、画面識別子に該当するヘルプコンテンツが存在すれば、コンテンツ管理部33はステップS155においてヘルプコンテンツ有無チェックのチェック結果を「ヘルプコンテンツあり」とする。機種共通コンテンツに、画面識別子に該当するヘルプコンテンツが存在しなければ、コンテンツ管理部33はステップS154においてヘルプコンテンツ有無チェックのチェック結果を「ヘルプコンテンツなし」とする。
【0080】
図12はヘルプコンテンツの管理について説明する図である。
図12(a)は機種単位で提供する場合のヘルプコンテンツの管理例である。
図12(a)は第一の実施形態のように画像形成装置10の起動時に機種単位でヘルプコンテンツの提供有無を決定するようなケースに適した管理方法である。
【0081】
図12(b)は機種共有コンテンツと機種依存コンテンツとに分ける場合のヘルプコンテンツの管理例である。
図12(b)は第二の実施形態のようにヘルプキー1002の押下時に、提供可能なヘルプコンテンツの有無を判断するようなケースに適した管理方法である。
【0082】
《取得対象とするヘルプコンテンツ情報を決定する処理》
ステップS121の処理の前に行われる、取得対象とするヘルプコンテンツ情報を決定する処理は、例えば
図13のヘルプコンテンツ有無管理情報を利用して行われる。
図13はヘルプコンテンツ有無管理情報の一例の構成図である。なお、
図13のヘルプコンテンツ有無管理情報は
図12(b)の機種共有コンテンツと機種依存コンテンツとに分ける場合のヘルプコンテンツの管理例に対応している。
【0083】
図13のヘルプコンテンツ有無管理情報は機種依存コンテンツの有無管理情報2001と機種共通コンテンツの有無管理情報2002とに分けられている。機種依存コンテンツの有無管理情報2001及び機種共通コンテンツの有無管理情報2002は機種名、画面識別子、コンテンツID、ヘルプコンテンツが対応付けられている。
【0084】
例えば
図13のヘルプコンテンツ「両面原稿の裏表を1枚ずつ用紙の片面にコピーする方法について知りたい」は機種名「aaa」の画面識別子「id_copy_top」に対応するコンテンツID「id_copy_top_2」の機種依存コンテンツとして管理されている。なお、機種名「bbb」には画面識別子「id_copy_top」に対応する機種依存コンテンツが無い。
【0085】
また、
図13の機種共通コンテンツの有無管理情報2002にはヘルプコンテンツとして「コピー時にページ番号を印字する方法について知りたい」と「両面原稿の裏表を1枚ずつ用紙の片面にコピーする方法について知りたい」と「初期画面に表示される項目や内容を変更したい」とが画面識別子「id_copy_top」の機種共通コンテンツとして管理されている。なお、
図13の例ではヘルプコンテンツ「両面原稿の裏表を1枚ずつ用紙の片面にコピーする方法について知りたい」が機種依存コンテンツ及び機種共通コンテンツとして管理されている。
【0086】
機種名「aaa」の画像形成装置10では画面識別子「id_copy_top」のヘルプコンテンツを表示する場合、コンテンツID「id_copy_top_2」のヘルプコンテンツが重複するため、機種依存コンテンツのヘルプコンテンツを優先し、機種共通コンテンツのヘルプコンテンツを表示しない。
【0087】
図13のヘルプコンテンツ有無管理情報を利用した取得対象とするヘルプコンテンツ情報を決定する処理は、例えば
図14の手順で行われる。
図14は取得対象とするヘルプコンテンツ情報を決定する処理の一例のフローチャートである。
【0088】
ステップS201に進み、コンテンツ管理サーバ30のコンテンツ管理部33は通知されたヘルプコンテンツ情報取得要求のパラメータを抽出する。パラメータとしては画面識別子、表示言語、仕向け、機種名が該当する。
【0089】
ステップS202に進み、コンテンツ管理部33はパラメータに指定された機種名の機種依存コンテンツに、指定された画面識別子に対応するヘルプコンテンツが存在するか否かをチェックする。存在すれば、コンテンツ管理部33は、指定された画面識別子に対応するヘルプコンテンツをヘルプコンテンツ情報として取得する。存在しなければ、コンテンツ管理部33はステップS203をスキップする。
【0090】
次に、コンテンツ管理部33は機種共通コンテンツに対し、パラメータに指定された画面識別子に対応するヘルプコンテンツに対して順次チェックを行う。ステップS204においてコンテンツ管理部33は、既に機種依存コンテンツから同じコンテンツIDのヘルプコンテンツ情報を取得しているかチェックする。
【0091】
既に機種依存コンテンツから同じコンテンツIDのヘルプコンテンツ情報を取得していなければ、コンテンツ管理部33はステップS205に進み、指定された画面識別子に対応するヘルプコンテンツをヘルプコンテンツ情報として取得する。存在しなければ、コンテンツ管理部33はステップS205をスキップする。
【0092】
図14のフローチャートの処理により、コンテンツ管理部33は機種依存コンテンツから優先してヘルプコンテンツ情報を取得し、機種依存コンテンツに無かったコンテンツIDのヘルプコンテンツ情報を機種共通コンテンツから取得できる。
【0093】
<まとめ>
第二の実施形態に係る情報処理システム1によれば、ヘルプキー1002が押下された際に表示されていたアプリ画面1004の画面識別子と画像形成装置10の機器情報とに基づき、適切なヘルプコンテンツを特定できる。したがって、第二の実施形態に係る情報処理システム1では、ヘルプキー1002が押下された際、単純にヘルプコンテンツのトップページを表示する従来のヘルプ機能よりも、利用者にとって適切なヘルプコンテンツを操作部105に表示できる。
【0094】
また、第二の実施形態に係る情報処理システム1によれば、ヘルプコンテンツ情報を機種依存コンテンツと機種共通コンテンツとに分けてコンテンツ管理サーバ30に保存しておくことができる。したがって、画像形成装置10の機器提供者はヘルプコンテンツ情報の管理が容易となり、また、ヘルプコンテンツ情報のカスタマイズが容易となる。
【0095】
本発明は、具体的に開示された上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。なお、表示制御部11は特許請求の範囲に記載した受付手段の一例である。