【実施例】
【0050】
以下に、実施例を示して本発明を更に詳細に説明するが、本発明の主旨はこれらに限定されるものではない。
【0051】
実施に際しては、以下のものを使用した(いずれも水の含有量は1質量%未満であった)。
【0052】
無水乳脂(製品名:バターオイルCML、丸和油脂株式会社製、油脂含量:99.8質量%)
大豆油(株式会社J−オイルミルズ社製)
菜種油(株式会社J−オイルミルズ社製)
中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT)(製品名:MCT アクターM−107FR、理研ビタミン株式会社製)
高オレイン酸低リノレン酸菜種油(HOLL菜種油)(株式会社J−オイルミルズ社製)
【0053】
以下のように、酸化油脂を調製した。
【0054】
(調製例1〜5)
無水乳脂200gをステンレスビーカーに入れ、100℃に保温しながら、撹拌し、空気(200ml/分)を供給した。3、 5、 5.5、 5.8、 6.5時間後にサンプリングし、酸化油脂を得た。得られた酸化油脂のPOVを測定した。結果を表1に示す。なお、酸化油脂の過酸化物価(POV)は「基準油脂分析試験法 2.5.2 過酸化物価」に準じて測定した。
【0055】
【表1】
【0056】
(調製例6、乳脂および乳脂以外の食用油脂を含む酸化油脂)
無水乳脂140gに中鎖脂肪酸トリグリセリド60gを混合し、乳脂を70質量%含む油脂を調製した。調製した油脂200gをステンレスビーカーに入れ、120℃に保温しながら、撹拌し、空気(200ml/分)を供給した。13時間反応し、POV 58.7の酸化油脂を得た。
【0057】
(調製例7、乳脂および乳脂以外の食用油脂を含む酸化油脂)
調製例6において中鎖脂肪酸トリグリセリドに代えて、大豆油を用いたこと以外、同様に処理し、POV 44.6の酸化油脂を得た。
【0058】
(調製例8、乳脂および乳脂以外の食用油脂を含む酸化油脂)
無水乳脂50質量部にHOLL菜種油50質量部を混合し、乳脂を50質量%含む油脂を調製した。調製した油脂200gをステンレスビーカーに入れ、100℃に保温しながら、撹拌し、空気(200ml/分)を供給した。36時間反応し、POV 100の酸化油脂を得た。
【0059】
(調製例9、乳脂および乳脂以外の食用油脂を含む酸化油脂)
無水乳脂20質量部にHOLL菜種油80質量部を混合し、乳脂を20質量%含む油脂を調製した。調製した油脂200gをステンレスビーカーに入れ、100℃に保温しながら、撹拌し、空気(200ml/分)を供給した。30時間反応し、POV 105の酸化油脂を得た。
【0060】
(調製例10〜13)
菜種油に調製例6〜9をそれぞれ1質量%となるように添加し、調製例10〜13を調製した。
【0061】
(調製例14)
調製例1と同様の操作で、無水乳脂を酸化し、POV 15の酸化油脂を得た。
【0062】
(調製例15)
調製例1と同様の操作で、無水乳脂を酸化し、POV 46の酸化油脂を得た。また、1−ヘキサナールの含有量は0.0032質量%であった。
【0063】
調製例15の酸化油脂の1−ヘキサナールの含有量は、ガスクロマトグラフィー質量分析計(GC/MS)を用いて、以下の条件で定量した。検量線は、中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT)に1−ヘキサナール(一級、和光純薬工業株式会社製)を0.005質量%、0.01質量%となるよう添加したものを使用して作成した。
【0064】
<条件>
装置:GC Agilent7890A/MS 5975B、GERSTELHS/TDU/CIS/ODP
カラム:phenomen ZB−WAXplus 長さ60m×内径0.25mm×膜厚0.25μm
捕集:
(1)ダイナミックヘッドスペース(DHS)容器(スクリューネックバイアル、20ml、GERSTEL社製)内で、試料2.0gを60℃加温(30min、500rpm)
(2)ヘリウム下 100ml/min×20min でパージし、揮発した成分をTenaxTA(TDU TenaxTAガラスチューブ、GERSTEL社製)にトラップ
加熱脱着:
(1)トラップした成分を250℃にてヘリウム50ml/min×3minにて、加熱脱着してCIS(Cooled Injection System)内のTenaxTA(TDU TenaxTAガラスチューブ、GERSTEL社製)にトラップ(−50℃)
(2)CIS内を250℃まで加熱、揮発した成分をGC/MSへ導入、分析
注入口:温度250℃、スプリットレス
オーブン:40℃(2min)→12℃/min→240℃(10min)
分析時間:28.7min
イオン化法:EI法(70eV)
イオン源:230℃
四重極:150℃
測定モード:SCAN
ODP/MSスプリット比:2/1
【0065】
(調製例16)
パーム核極硬油35質量部、コーンシロップ(水分25質量%)63.36質量部、pH調整剤ミックス(リン酸水素2カリウム、クエン酸3ナトリウム)2.10質量部及び乳化剤ミックス(酸カゼイン、水酸化ナトリウム、ソルビタン脂肪酸エステル、及びグリセリン脂肪酸エステルの混合物)5.38質量部、調製例15 10質量部を配合し、混合をした。さらに水84.16質量部添加し、常法に従い、乳化・噴霧し、粉末油脂形態のうま味増強剤を得た。
【0066】
(対照例1)
上記調製例16において、調製例15に代えて、パーム核極硬油とした以外、同じ操作で粉末油脂を得た。
【0067】
(グルタミン酸での評価1)
うま味成分のひとつであるL−グルタミン酸水素ナトリウム一水和物(関東化学株式会社製)を用いて、本発明によるうま味増強剤の効果を確認した。具体的には、以下のようにおこなった。
0.2質量%のL−グルタミン酸水素ナトリウム一水和物水溶液(以下、「グルタミン酸水溶液」という)を作成し、グルタミン酸水溶液100gに対し、1−ヘキサナール(0.000001g)、調製例16(0.31g、0.01g)または対照例1(0.31g、0.01g)を加え撹拌した。対照として、無添加のグルタミン酸水溶液を用意した。得られた水溶液を食し、うま味の強さ、うま味の持続性を以下の基準で、3名での合議の上、決定した。結果を表2に示す。
【0068】
<うま味の強さ>
◎:対照に比べて非常に強い
○:対照に比べて強い
△:対照に比べてやや強い
×:対照と同等もしくは弱い
<うま味の持続性>
◎:対照に比べて非常に持続性がある
○:対照に比べて持続性がある
△:対照に比べて持続性がややある
×:対照に比べて持続性が同等もしくはない
【0069】
【表2】
【0070】
比較例2−1に示すように、WO2011/030650でうま味増強効果が示されている1−ヘキサナールを0.01ppm添加した場合、濃度が低いため、その増強効果は確認できなかった。一方、実施例2−1で示したように、1−ヘキサナールの濃度が比較例2−1と同等であっても、本発明によるうま味増強剤は、うま味の強さ、持続性を増強できることがわかった。さらに、添加量の低い場合であっても、増強効果が得られることが確認できた(実施例2−2)。
一方、本発明によるうま味増強剤を含まない比較例2−2、2−3では、うま味の強さは向上せず、また、持続性も充分ではなかった。
【0071】
(調味料での評価1)
ビーカーに風味調味料(かつおだし)(製品名:ほんだし、味の素株式会社製)4gと90℃のお湯600gを入れ混合して、スープを得た。スープをカップに入れ、調製例16または対照例1を表3に示すように添加し、攪拌し、試験用スープを得た。試験用スープを食して、うま味の強さを以下の基準で、3名での合議の上、決定した。結果を表3に示す。
【0072】
<うま味の強さ>
◎:対照に比べて非常に強い
○:対照に比べて強い
△:対照に比べてやや強い
×:対照と同等もしくは弱い
【0073】
【表3】
【0074】
本発明によるうま味増強剤を添加することで、風味調味料のうま味の強さを増強できることがわかった。
【0075】
(調味料での評価2)
ビーカーに風味調味料(こんぶだし)(製品名:ほんだし こんぶだし、味の素株式会社製)4gと90℃のお湯600gを入れ混合して、スープを得た。スープをカップに入れ、調製例16または対照例1を表4に示すように添加し、攪拌し、試験用スープを得た。試験用スープを食して、うま味の強さを以下の基準で、3名での合議の上、決定した。結果を表4に示す。
【0076】
<うま味の強さ>
◎:対照に比べて非常に強い
○:対照に比べて強い
△:対照に比べてやや強い
×:対照と同等もしくは弱い
【0077】
【表4】
【0078】
本発明によるうま味増強剤を添加することで、風味調味料のうま味の強さを増強できることがわかった。また、全体的な厚みも増強した。かつおだしに比べ、こんぶだしの方が増強の効果が高いことがわかった。
【0079】
(調味料での評価3)
ビーカーに風味調味料(鶏がらスープ)(製品名:丸鶏がらスープ、味の素株式会社製)10gと90℃のお湯600gを入れ混合して、スープを得た。スープをカップに入れ、調製例16または対照例1を表5に示すように添加し、攪拌し、試験用スープを得た。試験用スープを食して、うま味の強さを以下の基準で、3名での合議の上、決定した。結果を表5に示す。
【0080】
<うま味の強さ>
◎:対照に比べて非常に強い
○:対照に比べて強い
△:対照に比べてやや強い
×:対照と同等もしくは弱い
【0081】
【表5】
【0082】
本発明によるうま味増強剤を添加することで、風味調味料のうま味の強さを増強できることがわかった。また、角がとれて風味が丸くなった。
【0083】
(調味料での評価4)
ビーカーに風味調味料(コンソメスープ)(製品名:コンソメ、味の素株式会社製)10.6gと90℃のお湯600gを入れ混合して、スープを得た。スープをカップに入れ、調製例16または対照例1を表6に示すように添加し、攪拌し、試験用スープを得た。試験用スープを食して、うま味の強さを以下の基準で、3名での合議の上、決定した。結果を表6に示す。
【0084】
<うま味の強さ>
◎:対照に比べて非常に強い
○:対照に比べて強い
△:対照に比べてやや強い
×:対照と同等もしくは弱い
【0085】
【表6】
【0086】
本発明によるうま味増強剤を添加することで、風味調味料のうま味の強さを増強できることがわかった。
【0087】
(エキスでの評価)
ビーカーに表7に記載の各種エキス 6gと90℃のお湯294gを入れ混合して、スープを得た。スープをカップに入れ、調製例16を表7に示すように添加し、攪拌し、試験用スープを得た。試験用スープを食して、うま味の強さを以下の基準で、3名での合議の上、決定した。なお、調製例16の代わりに対照例1を添加したものを対照とした。結果を表7に示す。
【0088】
<うま味の強さ>
◎:対照に比べて非常に強い
○:対照に比べて強い
△:対照に比べてやや強い
×:対照と同等もしくは弱い
【0089】
【表7】
【0090】
いずれのエキスにおいても、うま味の増強効果が確認できた。特に豚エキスと鶏エキスにおいて、その効果が高く、また、風味に厚みが感じられた。
また、牛エキスでは、風味の持続性も向上した。
【0091】
(グルタミン酸での評価2)
菜種油9.9gに対し、無水乳脂(酸化していないもの)、調製例1、調製例14、および調製例3のいずれかを0.1g加えて混合し、調製例A1、A2、A3およびA4を調製した。
グルタミン酸水溶液99.5gに対し、調製例A1〜A4のいずれかを0.5g加え撹拌した。対照として、調製例A1に代えて、菜種油を加えたものを用意した。得られた水溶液を食し、うま味の強さを以下の基準で、3名での合議の上、決定した。結果を表8に示す。
【0092】
<うま味の強さ>
◎:対照に比べて非常に強い
○:対照に比べて強い
△:対照に比べてやや強い
×:対照と同等もしくは弱い
【0093】
【表8】
【0094】
実施例8−1、8−2に示したように、POV 15以上の酸化油脂は、うま味を増強できることがわかった。
一方、POV 5以下の酸化油脂では、うま味の増強効果が得られないことがわかった。
【0095】
(グルタミン酸での評価3)
グルタミン酸水溶液99.5gに対し、調製例A4、調製例10〜13のいずれかを0.5g加え撹拌した。対照として、調製例10に代えて菜種油を加えたグルタミン酸水溶液を用意した。得られた水溶液を食し、うま味の強さ、うま味の持続性を以下の基準で、3名での合議の上、決定した。結果を表9に示す。
【0096】
<うま味の強さ>
◎:対照に比べて非常に強い
○:対照に比べて強い
△:対照に比べてやや強い
×:対照と同等もしくは弱い
<うま味の持続性>
◎:対照に比べて非常に持続性がある
○:対照に比べて持続性がある
△:対照に比べて持続性がややある
×:対照に比べて持続性が同等もしくはない
【0097】
【表9】
【0098】
実施例9−1〜5に示したように、乳脂含量が20質量%〜100質量%である酸化油脂を有効成分とするうま味増強剤は、いずれも、うま味の強さ、持続性を増強できることがわかった。
また、添加した乳脂量が10ppm以上で効果が得られることがわかった。
【0099】
(核酸系うま味成分での評価)
核酸系調味料である5'−リボヌクレオタイドナトリウム(5'−イノシン酸二ナトリウムと5'−グアニル酸二ナトリウムの混合物)(製品名:リボタイド、MCフードスペシャリティーズ株式会社製)を用いて、本発明によるうま味増強剤の効果を確認した。具体的には、以下のようにおこなった。
0.4質量%の5'−リボヌクレオタイドナトリウム(以下、「イノシン酸水溶液」という)を作成し、イノシン酸水溶液100gに対し、1−ヘキサナール(0.000001g)、調製例16(0.31g)または対照例1(0.31g)を加え撹拌した。対照として、無添加のイノシン酸水溶液を用意した。得られた水溶液を食し、うま味の強さ、うま味の持続性を以下のように評価した。結果を表10に示す。
【0100】
<うま味の強さ>
◎:対照に比べて非常に強い
○:対照に比べて強い
△:対照に比べてやや強い
×:対照と同等もしくは弱い
<うま味の持続性>
◎:対照に比べて非常に持続性がある
○:対照に比べて持続性がある
△:対照に比べて持続性がややある
×:対照に比べて持続性が同等もしくはない
【0101】
【表10】
【0102】
実施例10−1に示したように、本発明によるうま味増強剤は、核酸系うま味成分に対しても、うま味の強さ、持続性を増強できることがわかった。
【0103】
(うま味だしでの評価)
市販のうま味だし(製品名:うま味だし・ハイミー(登録商標)、味の素株式会社製)(グルタミン酸ナトリウム 92%、イノシン酸ナトリウム 4%、グアニル酸ナトリウム 4%)を用いて、本発明によるうま味増強剤の効果を確認した。具体的には、以下のようにおこなった。
0.2質量%のうま味だし水溶液(以下、「うま味だし水溶液」という)を作成し、うま味だし水溶液100gに対し、調製例16(0.01g)または対照例1(0.01g)を加え撹拌した。対照として、添加成分のないうま味だし水溶液を用意した。得られた水溶液を食し、うま味の強さ、うま味の持続性を以下の基準で、3名での合議の上、決定した。結果を表11に示す。
【0104】
<うま味の強さ>
◎:対照に比べて非常に強い
○:対照に比べて強い
△:対照に比べてやや強い
×:対照と同等もしくは弱い
<うま味の持続性>
◎:対照に比べて非常に持続性がある
○:対照に比べて持続性がある
△:対照に比べて持続性がややある
×:対照に比べて持続性が同等もしくはない
【0105】
【表11】
【0106】
実施例11−1に示したように、市販のうま味だしに本発明によるうま味増強剤を添加することで、うま味の強さ、持続性を増強できることがわかった。特に、うま味の持続性を増強できることがわかった。
【0107】
(ハンバーグでの評価1)
一般的なハンバーグの製造方法で、ハンバーグでの評価をおこなった。具体的には、ハンバーグ生地99質量部に対し、菜種油(比較例12)または調製例A4(実施例12)のいずれかを1質量部添加し、均一になるように混合した。得られたハンバーグ生地を成型し、焼成し、ハンバーグを得た。実施例12のハンバーグを食したところ、比較例12のハンバーグに比べ、うま味を強く感じ、また、うま味の持続性もあった。
【0108】
(ハンバーグでの評価2)
【0109】
(調製例17)
パーム核極硬油44質量部、コーンシロップ(水分25質量%)63.36質量部、pH調整剤ミックス(リン酸水素2カリウム、クエン酸3ナトリウム)2.10質量部及び乳化剤ミックス(酸カゼイン、水酸化ナトリウム、ソルビタン脂肪酸エステル、及びグリセリン脂肪酸エステルの混合物)5.38質量部、調製例15 1質量部を配合し、混合をした。さらに水84.16質量部添加し、常法に従い、乳化・噴霧し、粉末油脂形態のうま味増強剤を得た。
【0110】
以下のように、ハンバーグを作成し、うま味増強効果を評価した。
【0111】
1.下準備
1−1.粒状大豆タンパク質組成物1
粒状大豆タンパク質(製品名:ニューフジニック52、不二製油株式会社製)82.5質量部に対照例1を19.8質量部加え混合し、さらに水247.5質量部を加え、混合した。
1−2.粒状大豆タンパク質組成物2
粒状大豆タンパク質(製品名:ニューフジニック52、不二製油株式会社製)82.5質量部に調製例17を19.8質量部加え混合し、さらに水247.5質量部を加え、混合した。
1−3.ソテーオニオン
たまねぎをみじん切りにし、フライパンに菜種油をひき、たまねぎがしんなりするまで炒め、冷ました。
2.混合と成形
2−1.ボールに表12に記載の材料を加え、材料が均一に混合するようによく混ぜ、ハンバーグミックスを調製した。
2−2.表13に記載したようにハンバーグミックス等を混合し、よく練りこんだ。
2−3.50g、1.5cm程度の厚さになるよう成形し、成形生地を作製した。
3.焼成
3−1.ホットプレートを230℃に熱し、サラダ油を適量加えた。キッチンペーパーでサラダ油を軽くふき取り、ホットプレートに上記成形生地を1つずつ、計6つ入れ、焼成した。
3−2.焼き色がついたら裏返した。
3−3.さらに、焼き色がついたら140℃に下げ、ふたをして5分間蒸し焼きにした。
金属性のバットに移し、冷却し、ハンバーグを調製した。
4.評価
得られたハンバーグを用いて、うま味の強さ、うま味の持続性を以下の基準で、3名での合議の上、決定した。結果を表13に示す。
【0112】
<うま味の強さ>
◎:対照に比べて非常に強い
○:対照に比べて強い
△:対照に比べてやや強い
×:対照と同等もしくは弱い
<うま味の持続性>
◎:対照に比べて非常に持続性がある
○:対照に比べて持続性がある
△:対照に比べて持続性がややある
×:対照に比べて持続性が同等もしくはない
【0113】
【表12】
【0114】
【表13】
【0115】
実施例13−1に示したように、本発明によるうま味増強剤は、これを粉末油脂の形態に調製したうえ、大豆タンパク質と混合し、更に水を加え混合して調製された、大豆タンパク質含有組成物の形態でハンバーグに使用した場合においても、うま味増強効果を確認することがで
きた。
【0116】
うま味増強剤の製造例
無水乳脂200gをステンレスビーカーに入れ、100℃に保温しながら、撹拌し、空気(5mL/分)を供給した。過酸化物価が47になったところで、空気の供給を止め、冷却し、酸化油脂を得た。得られた酸化油脂をうま味増強剤とした。