特許第6963215号(P6963215)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6963215-樹脂組成物 図000010
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6963215
(24)【登録日】2021年10月19日
(45)【発行日】2021年11月5日
(54)【発明の名称】樹脂組成物
(51)【国際特許分類】
   C08G 59/68 20060101AFI20211025BHJP
   C08G 59/32 20060101ALI20211025BHJP
   C08F 220/32 20060101ALI20211025BHJP
   G02B 1/04 20060101ALI20211025BHJP
   G02B 3/00 20060101ALI20211025BHJP
   G02B 5/20 20060101ALI20211025BHJP
   G02B 1/10 20150101ALI20211025BHJP
【FI】
   C08G59/68
   C08G59/32
   C08F220/32
   G02B1/04
   G02B3/00 Z
   G02B5/20 101
   G02B1/10
【請求項の数】17
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2018-529768(P2018-529768)
(86)(22)【出願日】2017年7月13日
(86)【国際出願番号】JP2017025573
(87)【国際公開番号】WO2018021049
(87)【国際公開日】20180201
【審査請求日】2020年6月3日
(31)【優先権主張番号】特願2016-148893(P2016-148893)
(32)【優先日】2016年7月28日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000003986
【氏名又は名称】日産化学株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001999
【氏名又は名称】特許業務法人はなぶさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】菅原 由紀
(72)【発明者】
【氏名】安達 勲
(72)【発明者】
【氏名】坂口 崇洋
(72)【発明者】
【氏名】大竹 陽介
【審査官】 中落 臣諭
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2015/122109(WO,A1)
【文献】 特開2012−116975(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08G59/00−59/72
C08F6/00−246/00;301/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(1)で表される構造単位及び下記式(2)で表される構造単位からなる自己架橋性共重合体、酸発生剤、及び溶剤を含む樹脂組成物。
【化1】
(式中、Rは水素原子又はメチル基を表し、Xは単結合又はエチレンオキシ基を表し、Rは単結合又はメチレン基を表し、Aは炭素原子数5又は6のシクロアルキル基を表し、Aはエポキシシクロヘキシル基又はエポキシ基を表す。)
【請求項2】
前記式(1)で表される構造単位は下記式(1−1)又は式(1−2)で表される構造単位である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【化2】
【請求項3】
前記式(2)で表される構造単位は下記式(2−1)又は式(2−2)で表される構造単位である、請求項1又は請求項2に記載の樹脂組成物。
【化3】
(式中、Rは請求項1に記載の定義と同義である。)
【請求項4】
前記自己架橋性共重合体の重量平均分子量は1,000乃至80,000である、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
前記酸発生剤はスルホン酸エステルである請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
【請求項6】
前記自己架橋性重合体に対し前記光酸発生剤を0.001質量%乃至20質量%含む請求項5に記載の樹脂組成物。
【請求項7】
さらに界面活性剤を含有する請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
【請求項8】
さらに架橋剤を含有する請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
【請求項9】
前記架橋剤は、エポキシ環を少なくとも2つ有する化合物及びオキセタン環を少なくとも1つ有する化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する請求項8に記載の樹脂組成物。
【請求項10】
さらに増感剤を含有する請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
【請求項11】
平坦化膜形成用である請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
【請求項12】
マイクロレンズ形成用である請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
【請求項13】
凹部又は段差を有する基板に下記式(1)で表される構造単位及び下記式(2)で表される構造単位からなる自己架橋性重合体、酸発生剤、及び溶剤を含む樹脂組成物を塗布し、1×10−8Pa乃至9×10Paの減圧下、50℃乃至200℃の温度で10分乃至180分間該樹脂組成物が塗布された基板を減圧ベークすることによる、該基板の埋め込み方法。
【化4】
(式中、Rは水素原子又はメチル基を表し、Xは単結合又はエチレンオキシ基を表し、Rは単結合又はメチレン基を表し、Aは炭素原子数5又は6のシクロアルキル基又はビフェニリル基を表し、Aはエポキシシクロヘキシル基又はエポキシ基を表す。)
【請求項14】
前記減圧ベークは大気中又は不活性ガス中で行われる、請求項13に記載の埋め込み方法。
【請求項15】
前記樹脂組成物が塗布された基板を大気中又は不活性ガス中で30℃乃至200℃の温度で0.3分乃至60分間プリベークした後、前記減圧ベークを行う、請求項13又は請求項14に記載の埋め込み方法。
【請求項16】
請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載の樹脂組成物を基板上に塗布後、加熱手段を用いて前記樹脂組成物が塗布された基板をベークし、その後露光することによる、硬化膜の作製方法。
【請求項17】
前記露光後、加熱手段を用いて再びベークすることによる、請求項16に記載の硬化膜の作製方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自己架橋性共重合体、酸発生剤及び溶剤を含む樹脂組成物、並びに当該樹脂組成物から形成される平坦化膜及びマイクロレンズに関するものである。
【背景技術】
【0002】
CCD/CMOSイメージセンサ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等の電子デバイスを製造する工程では、溶剤やアルカリ等による浸漬処理が行なわれ、このような処理により素子が劣化あるいは損傷することを防止するために、当該処理に対して耐性を有する硬化膜を素子表面に設けることが行なわれている。このような硬化膜には、透明性を有すること、耐熱性および耐光性が高く、長期間にわたって着色等の変質を起こさないこと、耐溶剤性、耐アルカリ性に優れたものであることなどの性能が要求される(特許文献1)。さらに、近年、CCD/CMOSイメージセンサの高精細化によってセンサ感度の向上が必要となったことから、マイクロレンズから効率良く受光部へ集光するため、硬化膜をカラーフィルター上などに形成する場合には、当該硬化膜は下地基板上に形成された段差を平坦化できることも求められる(特許文献2及び特許文献3)。また、このような硬化膜からマイクロレンズを作製することも行われている。
【0003】
CCD/CMOSイメージセンサ用マイクロレンズの作製方法の1つとして、エッチバック法が知られている(特許文献4及び特許文献5)。すなわち、カラーフィルター上に形成したマイクロレンズ用樹脂層上にレジストパターンを形成し、熱処理によってこのレジストパターンをリフローさせることによりレンズパターンを形成する。このレジストパターンをリフローさせて形成したレンズパターンをエッチングマスクとして下層のマイクロレンズ用樹脂層をエッチバックし、レンズパターン形状をマイクロレンズ用樹脂層に転写することによってマイクロレンズを作製する。例えば特許文献6乃至特許文献8には、マイクロレンズ形成に用いられる樹脂組成物が開示されている。しかしながら、いずれも感光性(感放射線性)樹脂組成物であって、上記のエッチバック法によってマイクロレンズを形成するのに好適な材料とはいえない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第2921770号
【特許文献2】特開2008−208235号公報
【特許文献3】国際公開第2013/005619号
【特許文献4】特開平1−10666号
【特許文献5】特開平6−112459号公報
【特許文献6】特開2006−251464号公報
【特許文献7】特開2007−033518号公報
【特許文献8】特開2007−171572号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、前記の事情に基づいてなされたものであり、その目的は、優れた耐溶剤性、耐熱性、透明性及び平坦化性を有する硬化膜を形成できる樹脂組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、前記の課題を解決するべく鋭意検討を行った結果、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、下記式(1)で表される構造単位及び下記式(2)で表される構造単位を有する自己架橋性共重合体、酸発生剤、及び溶剤を含む樹脂組成物である。
【化1】
(式中、R0は水素原子又はメチル基を表し、Xは単結合又はエチレンオキシ基を表し、R1は単結合又はメチレン基を表し、A1は炭素原子数5又は6のシクロアルキル基又はビフェニリル基を表し、A2はエポキシシクロヘキシル基又はエポキシ基を表す。)
【0007】
前記式(1)で表される構造単位は、例えば下記式(1−1)、式(1−2)又は式(1−3)で表される構造単位である。
【化2】
【0008】
前記式(2)で表される構造単位は、例えば下記式(2−1)又は式(2−2)で表される構造単位である。
【化3】
(式中、R0は水素原子又はメチル基を表す。)
【0009】
本発明はまた、凹部又は段差を有する基板に前記樹脂組成物を塗布し、大気中で1×10-8Pa乃至9×104Paの減圧下、50℃乃至200℃の温度で10分乃至180分間該樹脂組成物が塗布された基板を減圧ベークすることによる、該基板の埋め込み方法である。
【0010】
本発明はまた、前記樹脂組成物を基板上に塗布後、加熱手段を用いて前記樹脂組成物が塗布された基板をベークし、その後露光することによる、硬化膜の作製方法である。前記露光後、加熱手段を用いて再びベークしてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明の樹脂組成物は、当該組成物に含まれる共重合体が自己架橋タイプであるため必ずしも架橋剤が添加される必要はない。また、潜在性の酸を含むため、保存安定性に優れる。さらに、本発明の樹脂組成物から形成される樹脂膜は、優れた透明性、耐溶剤性、及び平坦性を有する。そのため、本発明の樹脂組成物から形成される硬化膜は、下地基板上に形成された段差を平坦化することができる。また、本発明の樹脂組成物から硬化膜を形成後にレジストを塗布する場合、及び本発明の樹脂組成物から平坦化膜又はマイクロレンズ形成後に電極/配線形成工程が行われる場合には、前記硬化膜とレジストとのミキシング、有機溶剤による平坦化膜又はマイクロレンズの変形及び剥離といった問題も著しく減少させることができる。したがって、本発明の樹脂組成物は、平坦化膜及びマイクロレンズを形成する材料として好適である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、段差基板上に本発明の樹脂組成物を塗布し、ベークして形成される硬化膜を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の各成分の詳細を説明する。本発明の樹脂組成物から溶剤を除いた固形分は通常、1質量%乃至80質量%である。
【0014】
本発明の樹脂組成物は、前記式(1)で表される構造単位及び前記式(2)で表される構造単位を有する自己架橋性共重合体、酸発生剤及び溶剤を含む。
前記共重合体の構造単位において、上記式(1)で表される構造単位の含有量は10mol%乃至90mol%である。
【0015】
前記共重合体の重量平均分子量は通常、1,000乃至80,000であり、好ましくは3,000乃至50,000である。なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、標準試料としてポリスチレンを用いて得られる値である。
【0016】
また、本発明の樹脂組成物における前記共重合体の含有量は、当該樹脂組成物の固形分中の含有量に基づいて通常、5質量%乃至99.999質量%、例えば80質量%乃至99.999質量%である。
【0017】
本発明において、前記共重合体を得る方法は特に限定されないが、一般的には、上述した共重合体を得るために用いるモノマー種を含むモノマー混合物を重合溶媒中、通常50℃乃至120℃の温度下で重合反応させることにより得られる。このようにして得られる共重合体は、通常、溶剤に溶解した溶液状態であり、この状態で単離することなく、本発明の樹脂組成物に用いることもできる。
【0018】
また、上記のようにして得られた共重合体の溶液を、攪拌させたヘキサン、ジエチルエーテル、メタノール、水等の貧溶媒に投入して当該共重合体を再沈殿させ、生成した沈殿物をろ過・洗浄後、常圧又は減圧下で常温又は加熱乾燥することで、当該共重合体を粉体とすることができる。このような操作により、前記共重合体と共存する重合開始剤や未反応化合物を除去することができる。本発明においては、前記共重合体の粉体をそのまま用いてもよく、あるいはその粉体を、例えば後述する溶剤に再溶解して溶液の状態として用いてもよい。
【0019】
本発明の酸発生剤は、光又は熱によって酸が発生し、酸の作用によって前記のエポキシ基をカチオン重合させる触媒である。酸発生剤としては、通常はカチオン成分とアニオン成分とが対になった有機オニウム塩化合物、又はスルホン酸エステルが用いられる。
【0020】
上記カチオン成分としては、例えば、有機スルホニウム、有機オキソニウム、有機アンモニウム、有機ホスホニウム、有機ヨードニウム等の有機カチオンが挙げられる。また、上記アニオン成分としては、例えば、B(C654-、SbF6-、AsF6-、PF6-やPF3(C253-、BF4-、CF3SO3-、C49SO3-、C(CF3SO23-が挙げられる。上記スルホン酸エステルとしては、例えば、CF3SO3基を有するエステル、C49SO3基を有するエステルが挙げられる。
【0021】
酸発生剤としては、例えば、
CPI〔登録商標〕110P、同110B、同210S、同100P、同101A、同200K、TA−60、TA−60B、TA−100、TA−120、TA−160(以上、サンアプロ(株)製)、
Irgacure〔登録商標〕250、同270、同290、CGI TPS−C1、GSID−26−1(以上、BASF製)、
サンエイドSI−60L、同SI−80L、同SI−100L、同SI−110L、同SI−150L、同SI−180L、同SI−45、同SI−45L、同SI−60、同SI−80、同SI−100、同SI−110、同SI−150、同SI−180、同SI−B2、同SI−B2A、同SI−B3、同SI−B3A、同SI−B4、同SI−B5、同SI−200、同SI−210、同SI−220、同SI−300、同SI−360(以上、三新化学工業(株)製)、
K−PURE〔登録商標〕TAG−2678、同TAG−2681、同TAG−2689、同TAG−2690、同TAG−2700、同CXC−1612、同CXC−1614、同CXC−1615、同CXC−1616、同CXC−1733、同CXC−1738、同CXC−1742、同CXC−1802、同CXC−1821(以上、King Industries Inc.製)、
DPI−105、DPI−106、DPI−109、DPI−201、BI−105、MPI−105、MPI−106、MPI−109、BBI−102、BBI−103、BBI−105、BBI−106、BBI−109、BBI−110、BBI−200、BBI−201、BBI−300、BBI−301TPS−102,TPS−103、TPS−105、TPS−106、TPS−109、TPS−200、TPS−300、TPS−1000、HDS−109、MDS−103、MDS−105、MDS−205、MDS−209、BDS−109、MNPS−109、DTS−102、DTS−103、DTS−105、DTS−200、NDS−103、NDS−105、NDS−155、NDS−165、SI−105、NDI−105、NDI−109、NAI−105、NAI−109(以上、みどり化学(株)製)、
アデカアークルズ〔登録商標〕SP−056、同SP−066、同SP−140、同SP−141、同SP−082、同SP−601、同SP−606、同SP−701、同SP−150、同SP−170、同SP−171(以上、(株)ADEKA製)
を挙げることができる。これらの酸発生剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0022】
本発明の樹脂組成物における酸発生剤の含有量は、当該樹脂組成物の固形分中の含有量に基づいて通常、0.001質量%乃至20質量%、好ましくは0.001質量%乃至10質量%である。
【0023】
本発明の樹脂組成物の調製方法は、特に限定されないが、例えば、前記共重合体を溶剤に溶解し、この溶液に酸発生剤を所定の割合で混合し、均一な溶液とする方法が挙げられる。さらに、この調製方法の適当な段階において、必要に応じて、その他の添加剤を更に添加して混合する方法が挙げられる。
【0024】
前記溶剤としては、前記共重合体、酸発生剤を溶解するものであれば特に限定されない。そのような溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、ピルビン酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトンを挙げることができる。これらの溶剤は、単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0025】
これらの溶剤の中でも、本発明の樹脂組成物を基板上に塗布して形成される塗膜のレベリング性の向上の観点より、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、2−ヘプタノン、乳酸エチル、乳酸ブチル、シクロペンタノン及びシクロヘキサノンが好ましい。
【0026】
また、本発明の樹脂組成物は、塗布性を向上させる目的で、界面活性剤を含有することもできる。当該界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤、エフトップ〔登録商標〕EF301、同EF303、同EF352(以上、三菱マテリアル電子化成(株)製)、メガファック〔登録商標〕F171、同F173、同R−30、同R−40、同R−40−LM(以上、DIC(株)製)、フロラードFC430、同FC431(以上、住友スリーエム(株)製)、アサヒガード〔登録商標〕AG710、サーフロン〔登録商標〕S−382、同SC101、同SC102、同SC103、同SC104、同SC105、同SC106(旭硝子(株)製)、DFX−18、FTX−206D、FTX−212D、FTX−218、FTX−220D、FTX−230D、FTX−240D、FTX−212P、FTX−220P、FTX−228P、FTX−240G等フタージェントシリーズ((株)ネオス製)等のフッ素系界面活性剤、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)を挙げることができる。これらの界面活性剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0027】
また、前記界面活性剤が使用される場合、本発明の樹脂組成物における含有量は、当該樹脂組成物の固形分中の含有量に基づいて、3質量%以下であり、好ましくは1質量%以下であり、より好ましくは0.5質量%以下である。
【0028】
また、本発明の樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない限りにおいて、必要に応じて、架橋剤、硬化助剤、紫外線吸収剤、増感剤、可塑剤、酸化防止剤、密着助剤等の添加剤を含むことができる。
【0029】
前記架橋剤としては、エポキシ環を少なくとも2つ有する化合物、又はオキセタン環を少なくとも1つ有する化合物が好ましい。
【0030】
前記エポキシ環を少なくとも2つ有する化合物としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタントリグリシジルエーテル等の芳香族エポキシ樹脂、並びにこれらの水添加物及び臭素化物、
1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−へキサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、ソルビトールテトラグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリエチレン等の炭素原子数が2乃至9(好ましくは2乃至4)のアルキレン基を含むポリオキシアルキレングリコールポリグリシジルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、イノシトールトリグリシジルエーテル、イノシトールポリグリシジルエーテル、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物等の、脂肪族エポキシ樹脂、
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−2−メチルシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシ−2’−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアジペート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシシクロヘキサノン−m−ジオキサン、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、ジシクロペンタジエンジエポキシド、1,2:8,9−ジエポキシリモネン、(3,4,3’,4’−ジエポキシ)ビシクロヘキシル、ビシクロノナジエンジエポキシド、ε−カプロラクトン変性3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ブタンテトラカルボン酸テトラ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)修飾ε−カプロラクトン、テトラヒドロインデンジエポキシド等の、脂環式エポキシ樹脂、
フタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、へキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ジグリシジル−p−オキシ安息香酸、サリチル酸のグリシジルエーテル−グリシジルエステル、ダイマー酸グリシジルエステル、フマル酸ジグリシジル、マレイン酸ジグリシジル等の、グリシジルエステル型エポキシ樹脂及びこれらの水素化物、
モノアリルジグリシジルイソシアヌレート、トリグリシジルイソシアヌレート、トリス(4,5−エポキシペンチル)イソシアヌレート、ジ(4,5−エポキシペンチル)ヒダントイン、テトラグリシジルグリコールウリル等の、含窒素環エポキシ樹脂、を挙げることができる。
【0031】
前記エポキシ環を少なくとも2つ有する化合物の市販品としては、例えば、
jER〔登録商標〕825、同827、同828、同828EL、同828US、同828XA、同834、同1001、同1002、同1003、同1055、同1004、同1004AF、同1007、同1009、同1010、同1003F、同1004F、同1005F、同1009F、同1004FS、同1006FS、同1007FS、同834X90、同1001B80、同1001X70、同1001X75、同1001T75、同806、同806H、同807、同4004P、同4005P、同4007P、同4010P、同1256、同4250、同4275、同1256B40、同1255HX30、同YX8100BH30、同YX6954BH30、同YX7200B35、同5046B80、同152、同154、同157S70、同1031S、同1032H60、同604、同630、同630LSD、同871、同872、同872X75、同168V70、同YL6810、同YX7700、同YX8000、同YX8034、同YX8800、同YL980、同YL983U、同YX7105、同YX7110B80、同YX7400、同YX4000、同YX4000H、同YL6121H(以上、三菱化学(株)製)、
NC−3000、NC−3000−L、NC−3000−H、NC−3000−FH−75M、NC−3100、CER−3000−L、NC−2000、NC−2000−L、XD−1000、NC−7000L、NC−7300、NC−7300L、EPPN−501、EPPN−501H、EPPN−501HY、EPPN−502、EPPN−502H、EOCN−1020、EOCN−102S、EOCN−103S、EOCN−104S、CER−1020、EPPN−201、EPPN−202、BREN−S、BREN−105、RE−303S−L、RE−310S、RE−602S、LCE−21(以上、日本化薬(株)製)、
EPICLON〔登録商標〕840、同840−S、同850、同850−S、同850−LC、同EXA−850CRP、同860、同1051、同1050、同1055、同2050、同3050、同4050、同7050、同HM−091、同HM−101、同830、同830−S、同835、同EXA−830CRP、同EXA−830LVP、同EXA−835LV、同152、同153、同N−660、同N−665、同N−670、同N−673、同N−680、同N−690、同N−695、同N−665−EXP、同N−672−EXP、同N−655−EXP−S、同N−662−EXP−S、同N−670−EXP−S、同N−685−EXP−S、同N−730A、同N−740、同N−770、同N−775、同N−865、同HP−4032D、同HP−7200L、同HP−7200H、同HP−7200HH、同HP−7200HHH、同HP−4700、同HP−4770、同HP−5000、同HP−6000、同HP−4710、同EXA−4850−150、同EXA−4850−1000、同EXA−4816、同HP−820(以上、DIC(株)製)、
オグソール〔登録商標〕PG−100、同CG−500、同EG−200、同EG−280、同CG−400(以上、大阪ガスケミカル(株)製)、
エポライト40E、同100E、同200E、同400E、同70P、同200P、同400P、同1500NP、同1600、同80MF、同100MF、同4000、同3002(N)(以上、共栄社化学(株)製)、
デナコール〔登録商標〕EX−211、同EX−212、同EX−252、同EX−810、同EX−811、同EX−850、同EX−851、同EX−821、同EX−830、同EX−832、同EX−841、同EX−861、同EX−911、同EX−941、同EX−920、同EX−931、同EX−313、同EX−314、同EX−321、同EX−411、同EX−421、同EX−512、同EX−521、同EX−612、同EX−614、同EX−614B、同EX−201、同EX−711、同EX−721、同EX−622、同EX−1310、同EX−1410、同EX−1610、同EX−610U、同EX−211L、同EX−212L、同EX−214L、同EX−216L、同EX−321L、同EX−722L、同EX−850L、同EX−946L、同DLC−201、同DLC−202、同DLC−203、同DLC−204、同DLC−205(以上、ナガセケムテックス(株)製)、
エポトート〔登録商標〕YD−127、同YD−128、同YDF−170、同YD−8125、同YDF−8170C、同ZX−1059、同YD−825GS、同YD−825GSH、同YDF−870GS、同YDPN−138、同YDCN−700、同YDC−1312、同YSLV−80XY、同YSLV−120TE、同ST−3000、同ST−4000D、同YD−171、同FX−289BEK75、同FX−305EK70、同ERF−001M30、PG−207GS、ZX−1658GS(以上、新日鉄住金化学(株)製)、
アデカレジン〔登録商標〕EP−4100、同EP−4100G、同EP−4100E、同EP−4100TX、同EP−4100HF、同EP−4300E、同EP−4400、同EP−4520S、同EP−4530、同EP−4901、同EP−4901HF、同EP−5100R、同EP−4000、同EP−4000S、同EP−4000L、同EP−4003S、同EP−4005、同EP−4010S、同EP−4010L、同EP−7001、同EP−4080E、同EP−4082HT、同EP−4088S、同EP−4088L、同EP−3300E、同EP−3300S、同EPU−7N、同EPU−73B、同EPR−1415−1、同EPR−21、同EPR−2000、同EPR−4030、同EPR−49−23、同EP−49−10N、同ED−503、同ED−503G、同ED−506、同ED−523T、同ED−505(以上、(株)ADEKA製)、
セロキサイド〔登録商標〕2021P、同2081、同2083、同2085、同3000、同8000、EHPE〔登録商標〕3150、同3150CE、エポリード〔登録商標〕PB3600、同PB4700、同GT−401、同GT−403(以上、(株)ダイセル製)、
TEPIC〔登録商標〕−G、同−S、同−SP、同−SS、同−HP、同−L、同−PAS B26L、同−PAS B22、同−VL、同−FL、同−UC(以上、日産化学工業(株)製)、
エピオール〔登録商標〕G−100、同E−100LC、同E−400、同E−1000、同TMP(以上、日油(株)製)、
リカレジン〔登録商標〕HBE−100、同DME−100、同BPO−20E、同BEO−60E(以上、新日本理化(株)製)、
CY175、CY177、CY179、CY182、CY184、CY192(以上、BASFジャパン(株)製)、
THI−DE(JXTGエネルギー(株)製)
を挙げることができる。
【0032】
前記オキセタン環を少なくとも1つ有する化合物としては、例えば、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、(3−エチルオキセタン−3−イル)メチルアクリレート、(3−エチルオキセタン−3−イル)メチルメタクリレート、3−エチル−3−[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシメチル]オキセタン、1,4−ビス[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシメチル]ベンゼン、1,4−ビス[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシメチル]シクロヘキサン、4,4’−ビス[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシメチル]ビシクロヘキシル、4,4’−ビス[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシメチル]ビフェニルを挙げることができる。
【0033】
前記オキセタン環を少なくとも1つ有する化合物の市販品としては、例えば、アロンオキセタン〔登録商標〕OXT−101、同OXT−121、同OXT−211、同OXT−212、同OXT−213、同OXT−221(以上、東亞合成(株)製)、ETERNACOLL〔登録商標〕EHO、同OXBP、同OXTP、同OXMA(以上、宇部興産(株)製)を挙げることができる。
【0034】
前記架橋剤は、単独で使用しても2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0035】
前記架橋剤が使用される場合、本発明の樹脂組成物における含有量は、前記共重合体100質量%に基づいて、1質量%乃至200質量%であり、好ましくは3質量%乃至100質量%であり、より好ましくは5質量%乃至50質量%である。
【0036】
前記増感剤としては、例えば、9−ヒドロキシメチルアントラセン、9,10−ジメトキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、9,10−ジプロポキシアントラセン、9,10−ジブトキシアントラセン、9,10−ジメトキシ−2−エチルアントラセン、9,10−ジエトキシ−2−エチルアントラセン、9,10−ジプロポキシ−2−エチルアントラセン、9,10−ジメトキシ−2−クロロアントラセン、9,10−ビス(オクタノイルオキシ)アントラセン、9,10−ジメトキシアントラセン−2−スルホン酸メチルエステル、9,10−ジエトキシアントラセン−2−スルホン酸メチルエステル、9,10−ジメトキシアントラセン−2−カルボン酸メチルエステル、チオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、アントラキノン、1,2−ジヒドロキシアントラキノン、2−エチルアントラキノン、1,4−ジエトキシナフタレン等が挙げられる。
【0037】
前記増感剤の市販品としては、例えば、アントラキュアー〔登録商標〕UVS−1331、同UVS−1101、同UVS−581(以上、川崎化成工業(株)製)、KAYACURE〔登録商標〕DETX−S、同EPA(以上、日本化薬(株)製)を挙げることができる。
【0038】
前記増感剤は、単独で使用しても2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0039】
前記増感剤が使用される場合、本発明の樹脂組成物における含有量は、前記酸発生剤100質量%に基づいて、50質量%以下であり、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下である。
【0040】
以下、本発明の樹脂組成物の使用例について説明する。
基板{例えば、酸化珪素膜で被覆されたシリコン等の半導体基板、窒化珪素膜又は酸化窒化珪素膜で被覆されたシリコン等の半導体基板、カラーフィルターが形成されたシリコン等の半導体基板、窒化珪素基板、石英基板、ガラス基板(無アルカリガラス、低アルカリガラス、結晶化ガラスを含む)、ITO膜が形成されたガラス基板}上にスピナー、コーター等の適当な塗布方法により本発明の樹脂組成物を塗布する。その後、ホットプレート、オーブン等の加熱手段を用いてプリベークすることにより、塗膜が形成される。なお、後述する減圧ベークを行う場合、必ずしもプリベークを実施する必要はない。前記基板上に本発明の樹脂組成物を塗布後、プリベーク無しに減圧ベークを行ってもよい。
【0041】
プリベーク条件は、ベーク温度30℃乃至200℃、ベーク時間0.3分乃至60分間の中から適宜選択され、好ましくは、ベーク温度50℃乃至180℃、ベーク時間0.5分乃至30分間である。プリベークは、大気中、又は窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガス中で行われる。
【0042】
また、本発明の樹脂組成物から形成される硬化膜の膜厚としては、0.001μm乃至1000μmであり、好ましくは0.01μm乃至600μmである。
【0043】
プリベーク後、必要に応じて減圧ベークが行われる。減圧ベークの条件としては、1×10-8Pa乃至9×104Pa又は1×10-7Pa乃至5×104Paの減圧下、50℃乃至200℃の温度、10分乃至180分間の時間の中から適宜選択される。減圧ベークは、大気中、又は窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガス中で行われる。この減圧ベークにより、基板の凹部又は段差を、本発明の樹脂組成物により埋め込むことが可能になる。
【0044】
次に、上記で得られた膜上に、必要に応じて露光が行われる。露光には、例えば、紫外線(例えば、g線、h線、i線)、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザーを使用することができる。露光後、ホットプレート、オーブン等の加熱手段を用いてポストベークをする。ポストベーク条件としては、ベーク温度100℃乃至300℃、ベーク時間0.5分乃至180分間の中から適宜選択される。また、ポストベークは、大気中、又は窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガス中で行われる。
【0045】
マイクロレンズ形成においては、本発明の樹脂組成物から形成された硬化膜上にレジスト溶液を塗布し、所定のマスクを通して露光し、必要に応じて露光後加熱(PEB)を行い、アルカリ現像、リンス及び乾燥することにより、所定のレジストパターンを形成する。露光には、例えば、紫外線(例えば、g線、h線、i線)、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザーを使用することができる。
【0046】
次いで、加熱処理(通常は200℃を超えない温度)することにより、上記レジストパターンをリフローしてレンズパターンを形成する。このレンズパターンをエッチングマスクとして下層のマイクロレンズ用硬化膜をエッチバックして、レンズパターン形状をマイクロレンズ用樹脂層に転写することによってマイクロレンズを作製する。
【実施例】
【0047】
以下に実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでない。
〔下記合成例で得られた共重合体の重量平均分子量の測定〕
装置:日本分光(株)製GPCシステム
カラム:Shodex〔登録商標〕KF−804L及び803L
カラムオーブン:40℃
流量:1mL/分
溶離液:テトラヒドロフラン
【0048】
[共重合体の合成]
<合成例1>
3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート(サイクロマー〔登録商標〕M100((株)ダイセル製))7.61g、シクロヘキシルアクリレート40.0g、及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1.96gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート74.3gに溶解させた後、この溶液を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート41.3gを70℃に保持したフラスコ中に3時間かけて滴下した。滴下終了後、18時間反応させ、メタノールを用いて再沈殿させることにより、前記式(1−1)で表される構造単位及び前記式(2−1)(式中、R0はメチル基を表す。)で表される構造単位を有する共重合体を得た。得られた共重合体の重量平均分子量Mwは27,000(ポリスチレン換算)であった。
【0049】
<合成例2>
グリシジルメタクリレート4.72g、シクロヘキシルアクリレート25.0g、及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1.28gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート57.6gに溶解させた後、この溶液を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート35.4gを70℃に保持したフラスコ中に3時間かけて滴下した。滴下終了後、18時間反応させ、メタノールを用いて再沈殿させることにより、前記式(1−1)で表される構造単位及び前記式(2−2)(式中、R0はメチル基を表す。)で表される構造単位を有する共重合体を得た。得られた共重合体の重量平均分子量Mwは30,000(ポリスチレン換算)であった。
【0050】
<合成例3>
3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート(サイクロマー〔登録商標〕M100((株)ダイセル製))12.5g、シクロヘキシルアクリレート20.0g、及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1.27gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート62.8gに溶解させた後、この溶液を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート38.6gを80℃に保持したフラスコ中に3時間かけて滴下した。滴下終了後、18時間反応させ、メタノールを用いて再沈殿させることにより、前記式(1−1)で表される構造単位及び前記式(2−1)(式中、R0はメチル基を表す。)で表される構造単位を有する共重合体を得た。得られた共重合体の重量平均分子量Mwは11,000(ポリスチレン換算)であった。
【0051】
<合成例4>
3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート(サイクロマー〔登録商標〕M100((株)ダイセル製))19.7g、エトキシ化オルトフェニルフェノールアクリレート(NKエステル〔登録商標〕A−LEN−10(新中村化学工業(株)製))40.0g、及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル3.7gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート148.0gに溶解させた後、この溶液を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート105.7gを70℃に保持したフラスコ中に3時間かけて滴下した。滴下終了後、18時間反応させ、メタノールを用いて再沈殿させることにより、前記式(1−3)で表される構造単位及び前記式(2−1)(式中、R0はメチル基を表す。)で表される構造単位を有する共重合体を得た。得られた共重合体の重量平均分子量Mwは15,000(ポリスチレン換算)であった。
【0052】
<合成例5>
3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート(サイクロマー〔登録商標〕M100((株)ダイセル製))43.9g、エトキシ化オルトフェニルフェノールアクリレート(NKエステル〔登録商標〕A−LEN−10(新中村化学工業(株)製))15.0g、及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル2.9gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート92.7gに溶解させた後、この溶液を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート51.5gを80℃に保持したフラスコ中に3時間かけて滴下した。滴下終了後、18時間反応させることにより、前記式(1−3)で表される構造単位及び前記式(2−1)(式中、R0はメチル基を表す。)で表される構造単位を有する共重合体の溶液(固形分濃度30質量%)を得た。得られた共重合体の重量平均分子量Mwは8,000(ポリスチレン換算)であった。
【0053】
<合成例6>
3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート7.00g、メチルアクリレート15.0g、及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1.38gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート43.4gに溶解させた後、この溶液を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート26.7gを70℃に保持したフラスコ中に3時間かけて滴下した。滴下終了後、18時間反応させることにより、共重合体の溶液(固形分濃度25質量%)を得た。得られた共重合体の重量平均分子量Mwは18,000(ポリスチレン換算)であった。
【0054】
<合成例7>
3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート11.4g、1−アクリロイルオキシ−3−ヒドロキシアダマンタン24.0g、及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1.09gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート67.9gに溶解させた後、この溶液を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート41.7gを70℃に保持したフラスコ中に3時間かけて滴下した。滴下終了後、18時間反応させることにより、共重合体の溶液(固形分濃度25質量%)を得た。得られた共重合体の重量平均分子量Mwは11,000(ポリスチレン換算)であった。
【0055】
<合成例8>
3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート7.72g、イソボルニルアクリレート40.0g、及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1.52gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート91.4gに溶解させた後、この溶液を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート56.3gを70℃に保持したフラスコ中に3時間かけて滴下した。滴下終了後、18時間反応させることにより、共重合体の溶液(固形分濃度25質量%)を得た。得られた共重合体の重量平均分子量Mwは24,000(ポリスチレン換算)であった。
【0056】
[樹脂組成物の調製]
<実施例1>
合成例1で得られた共重合体3.49g、光酸発生剤としてカチオン成分が(4−フェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニウムで構成されアニオン成分がB(C654-で構成される有機オニウム塩化合物であるCPI−110B(サンアプロ(株)製)0.000204g、及び界面活性剤としてDFX−18(ネオス(株)製)0.00170gを、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート16.7gに溶解させて溶液とした。その後、孔径0.45μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して樹脂組成物を調製した。
【0057】
<実施例2>
合成例2で得られた共重合体3.00g、光酸発生剤としてCPI−110B(サンアプロ(株)製)0.000180g、及び界面活性剤としてDFX−18(ネオス(株)製)0.00150gを、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート15.1gに溶解させて溶液とした。その後、孔径0.45μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して樹脂組成物を調製した。
【0058】
<実施例3>
合成例3で得られた共重合体16.0g、架橋剤としてトリス{2,2−ビス[(オキシラン−2−イルメトキシ)メチル]ブチル}−3,3’,3’’−[1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン−1,3,5−トリイル]トリプロパノエート(TEPIC〔登録商標〕−UC(日産化学工業(株)製))4.0g、光酸発生剤としてカチオン成分が(4−フェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニウムで構成されアニオン成分がPF3(C253-で構成される有機オニウム塩化合物であるCPI−210S(サンアプロ(株)製)1.0g、増感剤として9,10−ビス(オクタノイルオキシ)アントラセン(アントラキュアー〔登録商標〕UVS−581(川崎化成工業(株)製))0.20g、及び界面活性剤としてDFX−18(ネオス(株)製)0.020gを、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート89.3gに溶解させて溶液とした。その後、孔径0.45μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して樹脂組成物を調製した。
【0059】
<実施例4>
合成例4で得られた共重合体16.0g、架橋剤としてトリス(4,5−エポキシペンチル)イソシアヌレート(TEPIC〔登録商標〕−VL(日産化学工業(株)製))4.0g、光酸発生剤としてCPI−210S(サンアプロ(株)製)1.0g、増感剤として9,10−ジブトキシアントラセン(アントラキュアー〔登録商標〕UVS−1331(川崎化成工業(株)製))0.20g、及び界面活性剤としてDFX−18(ネオス(株)製)0.020gを、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート89.3gに溶解させて溶液とした。その後、孔径0.45μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して樹脂組成物を調製した。
【0060】
<実施例5>
合成例5で得られた共重合体の溶液53.3g(固形分16.0g含む)、架橋剤としてトリス(4,5−エポキシペンチル)イソシアヌレート(TEPIC〔登録商標〕−VL(日産化学工業(株)製))4.0g、光酸発生剤としてCPI−210S(サンアプロ(株)製)1.0g、及び界面活性剤としてDFX−18(ネオス(株)製)0.020gを、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート51.1gに溶解させて溶液とした。その後、孔径0.45μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して樹脂組成物を調製した。
【0061】
<実施例6>
合成例4で得られた共重合体8.0g、架橋剤としてトリス(4,5−エポキシペンチル)イソシアヌレート(TEPIC〔登録商標〕−VL(日産化学工業(株)製))2.0g、光酸発生剤としてトリフルオロメタンスルホン酸エステルであるアデカアークルズ〔登録商標〕SP−606((株)ADEKA製)0.1g、及び界面活性剤としてDFX−18(ネオス(株)製)0.020gを、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート43.0gに溶解させて溶液とした。その後、孔径0.45μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して樹脂組成物を調製した。
【0062】
<実施例7>
合成例4で得られた共重合体10.0g、光酸発生剤としてトリフルオロメタンスルホン酸エステルであるアデカアークルズ〔登録商標〕SP−606((株)ADEKA製)0.1g、及び界面活性剤としてDFX−18(ネオス(株)製)0.020gを、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート43.0gに溶解させて溶液とした。その後、孔径0.45μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して樹脂組成物を調製した。
【0063】
<実施例8>
合成例1で得られた共重合体10.0g及び光酸発生剤としてCPI−110B(サンアプロ(株)製)0.0006gを、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート15.0gに溶解させて溶液とした。その後、孔径5μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して樹脂組成物を調製した。
【0064】
<実施例9>
合成例4で得られた共重合体10.0g、及び光酸発生剤としてカチオン成分が有機スルホニウムで構成されアニオン成分がC(CF3SO23-で構成される有機オニウム塩化合物であるGSID−26−1(BASF社製)0.0003gを、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート15.0gに溶解させて溶液とした。その後、孔径5μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して樹脂組成物を調製した。
【0065】
<比較例1>
合成例1で得られた共重合体3.13g、及び界面活性剤としてDFX−18(ネオス(株)製)0.00150gを、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート16.9gに溶解させて溶液とした。その後、孔径0.45μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して樹脂組成物を調製した。
【0066】
<比較例2>
合成例6で得られた共重合体の溶液13.0g(固形分3.25g含む)、光酸発生剤としてCPI−110B(サンアプロ(株)製)0.000191g、及び界面活性剤としてDFX−18(ネオス(株)製)0.00160gを、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート6.13gに溶解させて溶液とした。その後、孔径0.45μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して樹脂組成物を調製した。
【0067】
<比較例3>
合成例7で得られた共重合体の溶液13.0g(固形分3.25g含む)、光酸発生剤としてCPI−110B(サンアプロ(株)製)0.000192g、及び界面活性剤としてDFX−18(ネオス(株)製)0.00160gを、プロピレングリコールモノメチルエーテル9.72gに溶解させて溶液とした。その後、孔径0.45μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して樹脂組成物を調製した。
【0068】
<比較例4>
合成例8で得られた共重合体の溶液13.0g(固形分3.25g含む)、光酸発生剤としてCPI−110B(サンアプロ(株)製)0.000195g、及び界面活性剤としてDFX−18(ネオス(株)製)0.00171gを、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート6.28gに溶解させて溶液とした。その後、孔径0.45μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して樹脂組成物を調製した。
【0069】
[耐溶剤性試験]
実施例1乃至実施例7及び比較例1乃至比較例4で調製した樹脂組成物をそれぞれ、シリコンウエハー上にスピンコーターを用いて塗布し、ホットプレート上において100℃で1分間プリベークした。次いで、380nm強化ランプを備えた無電極ランプ電源システム((株)オーク製作所製)により、365nmにおける露光量が1000mJ/cm2の紫外線を全面照射した。次いで、ホットプレート上において220℃で10分間ポストベークを行い、膜厚1.0μmの膜を形成した。前記プリベーク及びポストベークはいずれも、大気中で実施した。これらの硬化膜に対して、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロペンタノン、乳酸エチル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、及び2.38質量%濃度の水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)水溶液に、それぞれ23℃の温度条件下、5分間浸漬する試験を行った。浸漬前後において膜厚変化を測定し、浸漬溶剤のうち1つでも、浸漬前の膜厚に対して5%以上の膜厚増減があった場合は“×”、全ての溶剤について膜厚増減が5%未満であった場合は“○”として耐溶剤性を評価した。評価結果を表1に示す。
【0070】
[透過率測定]
実施例1乃至実施例7及び比較例1乃至比較例4で調製した樹脂組成物をそれぞれ、石英基板上にスピンコーターを用いて塗布し、ホットプレート上において100℃で1分間プリベークした。次いで、380nm強化ランプを備えた無電極ランプ電源システム((株)オーク製作所製)により、365nmにおける露光量が1000mJ/cm2の紫外線を全面照射した。次いで、ホットプレート上において220℃で10分間ポストベークを行い、膜厚1.0μmの膜を形成した。前記プリベーク及びポストベークはいずれも、大気中で実施した。これらの硬化膜に対し、紫外線可視分光光度計UV−2600((株)島津製作所製)を用いて、波長400nmの透過率を測定した。評価結果を表1に示す。
【0071】
[段差平坦化性]
実施例1乃至実施例7及び比較例1乃至比較例4で調製した樹脂組成物を、それぞれ高さ0.5μm、ライン幅10μm、ライン間スペース10μmの段差基板(図1参照)上にスピンコーターを用いて塗布し、ホットプレート上において100℃で1分間プリベークした。次いで、380nm強化ランプを備えた無電極ランプ電源システム((株)オーク製作所製)により、365nmにおける露光量が1000mJ/cm2の紫外線を全面照射した。次いで、ホットプレート上において220℃で10分間ポストベークを行い、膜厚1.0μmの膜を形成した。前記プリベーク及びポストベークはいずれも、大気中で実施した。図1に示すh1(段差基板1の段差)とh2(硬化膜2の段差、即ちライン上の硬化膜の高さとスペース上の硬化膜の高さとの高低差)から、“式:(1−(h2/h1))×100”を用いて平坦化率を求めた。評価結果を表1に示す。
【0072】
【表1】
【0073】
表1の結果から、本発明の樹脂組成物から形成された硬化膜は、高耐溶剤性であると共に高透明性であった。さらに、本発明の樹脂組成物から形成された硬化膜は、平坦化率80%以上の優れた段差平坦化性を有するものであった。一方、比較例1で調製した樹脂組成物から形成された硬化膜については光酸発生剤を含有しないため、また、比較例2乃至比較例4で調製した樹脂組成物から形成された硬化膜については220℃のベーク温度では硬化不十分であるため、耐溶剤性を満足しない結果となり、平坦化膜及びマイクロレンズ用硬化膜いずれにも適さないことがわかった。さらに、比較例3及び比較例4で調製した樹脂組成物から形成された硬化膜は、平坦化率が80%未満であるため、本発明の樹脂組成物から形成された硬化膜と比較して段差平坦化性が劣る結果となった。
【0074】
[埋め込み性]
実施例8及び実施例9で調製した樹脂組成物を、ホール幅が200μm四方、150μm四方、及び100μm四方の凹部(ホール深さ400μm)を有するシリコンウエハー上に塗布し、ホットプレート上において150℃で10分間プリベークした後、オーブンにより3×102Paの減圧下にて150℃で20分間減圧ベークした。次いで、380nm強化ランプを備えた無電極ランプ電源システム((株)オーク製作所製)により、365nmにおける露光量が1000mJ/cm2の紫外線を全面照射した。次いで、オーブンにより常圧にて220℃で60分間ポストベークを行った。前記プリベーク、減圧ベーク及びポストベークはいずれも、大気中で実施した。走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、実施例8及び実施例9で調製した樹脂組成物を塗布した凹部を有するシリコンウエハーの断面を観察した結果、ホール内部にボイド及びスリットの発生は観察されず、均一に埋め込まれていた。
【符号の説明】
【0075】
1:段差基板
2:硬化膜
3:ライン幅
4:ライン間スペース
h1:段差基板の段差
h2:硬化膜の段差
図1