(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記堆積膜除去工程では、前記プレコーティング膜除去工程において前記プレコーティング膜が除去されることにより、前記堆積膜が前記サセプターからリフトオフされることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のサセプターのクリーニング方法。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態に係るサセプターのクリーニング方法について、添付の図面を参照しながら説明する。以下の説明では、まず、本発明のクリーニング方法が適用される成膜装置について説明し、次いで、この成膜装置を用いた本発明の実施形態に係るサセプターのクリーニング方法について説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く。
【0011】
[本発明の実施形態に係るサセプターのクリーニング方法が適用される成膜装置]
まず、本発明の実施形態に係るサセプターのクリーニング方法が適用される成膜装置について説明する。本発明の実施形態に係るクリーニング方法は、種々の成膜装置に適用され得るが、以下、本発明の実施形態に係るクリーニング方法が好適に適用され得る一実施形態に係る成膜装置について説明する。ここで、
図1は、本発明の実施形態に係るサセプターのクリーニング方法が適用される成膜装置の縦断面図であり、
図2は、
図1の成膜装置の内部の概略構成を示す斜視図である。また、
図3は、
図1の成膜装置の内部の概略構成を示す平面図であって、制御部の内部構成を共に示した図である。また、
図4は、
図1の成膜装置における供給領域及び分離領域の一例を示す縦断面図であり、
図5は、分離領域のサイズを説明するための図である。さらに、
図6及び
図7は成膜装置の他の縦断面図であり、
図8は、
図1の成膜装置の一部破断斜視図である。
【0012】
図1(
図3のA−A線に沿った断面図)及び
図2に示すように、サセプターのクリーニング方法が適用される成膜装置1000は、概ね円形の平面形状で扁平な真空容器1と、真空容器1の中心に回転中心を有するサセプター2と、から構成される処理室100と、装置全体の動作をコントロールする制御部200とを備える。真空容器1は、基板であるウエハWを内部に収容し、ウエハWの表面上に成膜処理を施すための処理室である。真空容器1は、容器本体12と、容器本体12から分離可能な天板11とから構成されている。天板11は、例えばO−リングなどの封止部材13を介して容器本体12に取り付けられ、これにより真空容器1が気密に密閉される。天板11及び容器本体12は、例えばアルミニウム(Al)で作製することができる。また、サセプター2は、例えば、石英で作製することができる。
【0013】
図1に示すように、サセプター2は円盤状の回転テーブルであり、中央に円形の開口部を有しており、開口部の周りにおいて、円筒形状のコア部21によって上下から挟まれて保持されている。コア部21は、鉛直方向に伸びる回転軸22の上端に固定されている。回転軸22は容器本体12の底面部14を貫通し、その下端が回転軸22を鉛直軸回りに回転させる駆動部23に取り付けられている。この構成により、サセプター2はその中心軸を回転中心として回転することができる。なお、回転軸22及び駆動部23は、上面が開口した筒状のケース体20内に収納されている。このケース体20は、その上面に設けられたフランジ部分を介して真空容器1の底面部14の下面に気密に取り付けられており、これにより、ケース体20の内部雰囲気が外部雰囲気から隔離されている。
【0014】
図2及び
図3に示すように、サセプター2の上面には、ウエハWが載置される複数(図示例では5つ)の平面視円形の凹部24が等角度間隔で形成されている。ただし、
図3には、ウエハWを1枚のみを示している。
【0015】
図4(a)に、サセプター2における凹部24に載置されたウエハWとの縦断面を示す。図示するように、凹部24は、ウエハWの直径よりも僅かに(例えば4mm)大きな直径を有している。さらに、凹部24の深さはウエハWの厚さにほぼ等しい深さとなっている。凹部24の深さとウエハWの厚さがほぼ等しいことから、ウエハWが凹部24内に載置された際に、ウエハWの表面は、サセプター2の凹部24以外の領域の表面とほぼ同じ高さになる。仮に、ウエハWと、サセプター2の凹部24以外の領域との間に比較的大きな段差があると、この段差によってガスの流れに乱流が生じ、ウエハW上での膜厚均一性が影響を受ける。この影響を低減するために、ウエハWと、サセプター2の凹部24以外の領域との表面をほぼ同じ高さにしている。ここで、「ほぼ同じ高さ」とは、高さの差が例えば5mm程度以下を意味しているが、加工精度が許容する範囲内において可及的にゼロに近いことが好ましい。
【0016】
図2乃至
図4に示すように、サセプター2の回転方向(例えば
図3の矢印RD)に沿って、互いに離間した2つの凸部4が設けられている。なお、
図2及び
図3では、真空容器1の内部の説明を容易にするべく、天板11の図示を省略している。
図4に示すように、凸部4は天板11の下面に設けられている。また、
図3から分かるように、凸部4は、略扇形の平面形状を有しており、略扇形の頂部は真空容器1の略中心に位置しており、略扇形の円弧は容器本体12の内周壁に沿って位置している。さらに、
図4(a)に示すように、凸部4は、その下面44が回転テーブル2や凹部24内に載置されたウエハWから高さh1に位置するように配置されている。
【0017】
また、
図3及び
図4に示すように、凸部4は、自身が二分割されるように半径方向に延びる溝部43を有しており、溝部43には分離ガスノズル41(42)が収容されている。本実施形態において、溝部43は凸部4を二等分するように形成されるが、例えば、凸部4における回転テーブル2の回転方向上流側が広くなるように溝部43を形成してもよい。
図3に示すように、分離ガスノズル41(42)は、容器本体12の周壁部から真空容器1内へ導入され、その基端部であるガス導入ポート41a(42a)を容器本体12の外周壁に取り付けることにより支持されている。
【0018】
分離ガスノズル41(42)は、分離ガスのガス供給源(図示せず)に接続されている。分離ガスとしては、例えばチッ素(N
2)ガスや不活性ガスなどが適用できるが、成膜に影響を与えないガスであればその種類は特に限定されない。本実施形態においては、分離ガスとしてN
2ガスが利用される。また、分離ガスノズル41(42)は、サセプター2の表面に向けてN
2ガスを吐出するための吐出孔40(
図4)を有している。吐出孔40は、長さ方向に所定の間隔で配置されている。本実施形態において、吐出孔40は、約0.5mmの口径を有し、分離ガスノズル41(42)の長さ方向に沿って約10mmの間隔で配列されている。
【0019】
以上の構成により、分離ガスノズル41とこれに対応する凸部4とにより、分離空間Hを画成する分離領域D1が提供される。同様に、分離ガスノズル42とこれに対応する凸部4とにより、分離空間Hを画成する分離領域D2が提供される。また、分離領域D1に対して回転テーブル2の回転方向下流側には、分離領域D1,D2と、回転テーブル2と、天板11の下面45(以下、天井面45)と、容器本体12の内周壁とにより概ね囲まれる第1の領域48A(第1の供給領域)が形成されている。さらに、分離領域D1に対して回転テーブル2の回転方向上流側には、分離領域D1,D2と、回転テーブル2と、天井面45と、容器本体12の内周壁とにより概ね囲まれる第2の領域48B(第2の供給領域)が形成されている。分離領域D1,D2において、分離ガスノズル41,42からN
2ガスが吐出されると、分離空間Hは比較的高い圧力となり、N
2ガスは分離空間Hから第1の領域48A及び第2の領域48Bに向かって流れる。すなわち、分離領域D1,D2における凸部4により、分離ガスノズル41,42から提供されるN
2ガスが第1の領域48Aと第2の領域48Bへ案内される。
【0020】
また、
図2及び
図3に示すように、第1の領域48Aにおいて、容器本体12の周壁部から回転テーブル2の半径方向に原料ガスノズル31及びプレコーティングガスノズル36が導入され、第2の領域48Bにおいて、容器本体12の周壁部から回転テーブルの半径方向にオゾン等の酸化ガスを供給する酸化ガスノズル32が導入されている。これら原料ガスノズル31と酸化ガスノズル32は、分離ガスノズル41,42と同様に、基端部であるガス導入ポート31a,32aを容器本体12の外周壁に取り付けることにより支持されている。なお、適用される酸化ガスとしては、オゾンの他に、酸素であってもよい。また、本実施形態に係るサセプターのクリーニング方法では、ウエハWの表面にHigh−K膜(高誘電体膜)を成膜することを前提とし、プレコーティングガスとしてHigh−K膜形成用のガスである有機金属ガス等とは異種の反応ガスを適用することから、原料ガスノズル31とプレコーティングガスノズル36を個別のガスノズルとしている。しなしながら、例えば、プレコーティングガスノズル36を廃して、原料ガスノズル31が切換え弁を介して原料ガス供給源とプレコーティングガス供給源に連通する構成とし、各ガスをサセプター2に供給する際に切換え弁の切り替えを実行する形態であってもよい。
【0021】
原料ガスノズル31と酸化ガスノズル32は、サセプター2の上面(ウエハを載置する凹部24のある面)に向けて反応ガスを吐出するための複数の吐出孔33,34を有している(
図4参照)。また、プレコーティングガスノズル36も同様に、サセプター2の上面に向けてプレコーティングガスを吐出するための複数の吐出孔を有している(図示せず)。本実施形態において、吐出孔33、34は、約0.5mmの口径を有するとともに、原料ガスノズル31及び酸化ガスノズル32の長さ方向に沿って約10mmの間隔で配列されている。なお、プレコーティングガスノズル36においても、吐出孔の口径や配列間隔は同様である。
【0022】
原料ガスノズル31は原料ガス供給源(図示せず)に接続され、プレコーティングガスノズル36はプレコーティングガス供給源(図示せず)に接続され、酸化ガスノズル32はオゾンガス供給源(図示せず)に接続されている。原料ガスとしては種々のガスを使用できるが、本実施形態においては、有機金属ガス又は有機半金属ガスを使用するものとし、形成する絶縁膜や保護膜等の種類に応じて選択される。例えば、有機金属ガスは、High−K膜の成膜に用いられる有機金属ガスが用いられてもよく、この場合は、トリ(ジメチルアミノ)シクロペンタジエニルジルコニウム(C
11H
23N
3Zr)等のガスが用いられる。以下、High−K膜の成膜に用いられる有機金属ガスが利用された例を挙げて説明する。また、以下の説明において、原料ガスノズル31の下方の領域に関し、有機金属ガスをウエハに吸着させる領域を処理領域P1といい、酸化ガスノズル32の下方の領域に関し、O
3ガスをウエハに吸着した有機金属ガスと反応(酸化)させるための領域を処理領域P2という場合がある。
【0023】
また、第1の領域48Aには、クリーニングガスノズル35が設けられている。クリーニングガスノズル35は、成膜処理時には使用されず、成膜処理を継続し、サセプター2の表面や真空容器1内に酸化膜が多く堆積して堆積膜を形成し、この堆積膜を除去した方がよいと判断されて、サセプター2を含む真空容器1内のドライクリーニングを行うクリーニング方法を実行する際に用いられる。本発明のサセプターのクリーニング方法の一つの実施形態では、成膜処理に先行してサセプター2の表面にプレコーティング膜を形成し、成膜処理の後、クリーニングガスノズル35からClF
3等のフッ素系ガスを供給する。このサセプターのクリーニング方法の詳細については後で詳説する。
【0024】
再び
図4を参照すると、分離領域D1には平坦な低い天井面44があり(図示していないが分離領域D2においても同様)、第1の領域48A及び第2の領域48Bには、天井面44よりも高い天井面45がある。このため、第1の領域48A及び第2の領域48Bの容積は、分離領域D1,D2における分離空間Hの容積よりも大きい。また、後述するように、本実施形態による真空容器1には、第1の領域48A及び第2の領域48Bをそれぞれ排気するための排気口61,62が設けられている。これらの排気口61,62により、第1の領域48A及び第2の領域48Bを、分離領域D1,D2の分離空間Hに比べて低い圧力に維持することができる。この場合、分離領域D1,D2の分離空間Hの圧力が高いために、第1の領域48Aにおいて原料ガスノズル31から吐出される有機金属ガスは、分離空間Hを通り抜けて第2の領域48Bへ到達することができない。また、同様に、分離領域D1,D2の分離空間Hの圧力が高いために、第2の領域48Bにおいて酸化ガスノズル32から吐出されるO
3ガスは、分離空間Hを通り抜けて第1の領域48Aへ到達することができない。従って、両反応ガスは、分離領域D1,D2によって分離され、真空容器1内の気相中で混合されることは殆ど無い。
【0025】
なお、低い天井面44の回転テーブル2の上面から測った高さh1(
図4(a))は、分離ガスノズル41(42)からのN
2ガスの供給量にもよるが、分離領域D1,D2の分離空間Hの圧力を第1の領域48A及び第2の領域48Bの圧力よりも高くできるように設定される。高さh1は、例えば0.5mm乃至10mmに設定されていることが好ましく、中でも可及的に低く設定されていることが好ましい。ただし、回転テーブル2の回転ぶれによって回転テーブル2が天井面44に衝突することを避けるべく、高さh1は、上記数値範囲の中でも3.5mm乃至6.5mm程度に設定されることがより好ましい。また、凸部4の溝部43に収容される分離ガスノズル42(41)の下端から回転テーブル2の表面までの高さh2(
図4(a))は、高さh1と同様の理由から、0.5mm乃至4mmに設定されることがよい。
【0026】
また、
図5(a)及び(b)に示すように、凸部4において、ウエハ中心WOが通る経路に対応する円弧の長さLは、ウエハWの直径の約1/10乃至約1/1に設定され、約1/6以上に設定されることが好ましい。円弧の長さLがこの数値範囲にあることにより、分離領域D1,D2の分離空間Hを確実に高い圧力に維持することが可能になる。
【0027】
以上の構成を有する分離領域D1,D2によれば、サセプター2が例えば約240rpmの回転速度で回転した場合においても、有機金属ガスとO
3ガスとをより確実に分離することができる。
【0028】
図1乃至
図3を再び参照すると、天板11の天井面45には、コア部21を取り囲むように環状の突出部5が設けられている。突出部5は、コア部21よりも外側の領域においてサセプター2と対向している。本実施形態においては、
図7に明瞭に示すように、空間50の下面の回転テーブル2からの高さh15は、空間Hの高さh1よりも僅かに低い。これは、サセプター2の中心部近傍での回転ぶれが小さいためである。具体的には、高さh15は1.0mm乃至2.0mm程度に設定されてよい。なお、他の実施形態においては、高さh15とh1は等しくてもよく、また、突出部5と凸部4は一体に形成されても、別体として形成されて結合されてもよい。なお、
図2及び
図3は、凸部4を真空容器1内に残したまま天板11を取り外した真空容器1の内部を示している。
【0029】
図1の約半分の拡大図である
図6を参照すると、真空容器1の天板11の中心部には分離ガス供給管51が接続されており、この構成により、天板11とコア部21との間の空間52にN
2ガスが供給される。この空間52に供給されたN
2ガスにより、突出部5とサセプター2との狭い隙間50は、第1の領域48A及び第2の領域48Bに比べて高い圧力に維持され得る。このため、第1の領域48Aにおいて原料ガスノズル31から吐出される有機金属ガスは、圧力の高い隙間50を通り抜けて第2の領域48Bへ到達することができない。また、第2の領域48Bにおいて酸化ガスノズル32から吐出されるO
3ガスは、圧力の高い隙間50を通り抜けて第1の領域48Aへ到達することができない。したがって、両反応ガスは、隙間50により分離され、真空容器1内の気相中で混合されることは殆ど無い。すなわち、本実施形態の成膜装置においては、有機金属ガスとO
3ガスとを分離するために、回転テーブル2の回転中心部と真空容器1とにより画成されて、第1の領域48A及び第2の領域48Bよりも高い圧力に維持される中心領域Cが設けられている。
【0030】
図7は、
図3のB−B線に沿った断面図の約半分を示し、ここには、凸部4と、凸部4と一体に形成された突出部5とが図示されている。図示の通り、凸部4は、その外縁においてL字状に屈曲する屈曲部46を有している。屈曲部46は、サセプター2と容器本体12との間の空間を概ね埋めており、原料ガスノズル31からの有機金属ガスと酸化ガスノズル32からのO
3ガスとがこの隙間を通して混合するのを阻止する。屈曲部46と容器本体12との間の隙間、及び屈曲部46と回転テーブル2との間の隙間は、例えば、サセプター2から凸部4の天井面44までの高さh1とほぼ同一に設定されてよい。また、屈曲部46があるため、分離ガスノズル41,42(
図3)からのN
2ガスは、サセプター2の外側に向かっては流れ難い。従って、分離領域D1,D2から第1の領域48A及び第2の領域48BへのN
2ガスの流れが促進される。なお、屈曲部46の下方にブロック部材71bを設けることにより、分離ガスが回転テーブル2の下方まで流れるのを更に抑制することができる。
【0031】
なお、屈曲部46と回転テーブル2との間の隙間は、回転テーブル2の熱膨張を考慮し、回転テーブル2が後述のヒータユニットにより加熱された場合に、上記の間隔(h1程度)となるように設定することが好ましい。
【0032】
一方、
図3に示すように、第1の領域48A及び第2の領域48Bにおいて、容器本体12の内周壁は外方側に窪み、ここに排気領域6が形成されている。この排気領域6の底部には、
図3及び
図6に示すように、例えば排気口61,62が設けられている。これら排気口61,62は、それぞれ排気管63を介して真空排気装置である例えば共通の真空ポンプ64(
図1参照)に接続されている。この構成により、主に第1の領域48A及び第2の領域48Bが排気され、上述の通り、第1の領域48A及び第2の領域48Bの圧力を、分離領域D1,D2の分離空間Hの圧力よりも低くすることができる。なお、
図3では、容器本体12の内周壁が外方側に窪んだ箇所に排気領域6が設けられているが、この構成は必須ではなく、底部に排気口61、62が設けられていれる様々な構成が適用可能である。
【0033】
また、
図3に示すように、第1の領域48Aに対応する排気口61は、サセプター2の外側(排気領域6)において原料ガスノズル31の下方に位置している。これにより、原料ガスノズル31の吐出孔33(
図4)から吐出される有機金属ガスは、回転テーブル2の上面に沿って、原料ガスノズル31の長手方向に排気口61へ向かって流れることができる。
【0034】
再び
図1を参照すると、排気管63には圧力調整器65が設けられ、これにより真空容器1内の圧力が調整される。複数の圧力調整器65を、対応する排気口61,62に対して設けてもよい。また、排気口61,62は、排気領域6の底部(真空容器1の底部14)に限らず、真空容器の容器本体12の周壁部に設けてもよい。また、排気口61,62は、排気領域6における天板11に設けてもよい。ただし、天板11に排気口61,62を設ける場合、真空容器1内のガスが上方へ流れるため、真空容器1内のパーティクルが巻き上げられて、ウエハWが汚染されるおそれがある。このため、排気口61,62は、図示のように底部に設けるか、容器本体12の周壁部に設けることが好ましい。また、排気口61,62を底部に設けることにより、排気管63、圧力調整器65、及び真空ポンプ64を真空容器1の下方に設置することができるため、成膜装置1000のフットプリントを縮小する点で有利である。
【0035】
図1、及び
図6乃至
図8に示すように、サセプター2と容器本体12の底部14との間の空間には、加熱部としての環状のヒータユニット7が設けられ、これにより、サセプター2が所定の温度に加熱されるとともに、サセプター2上にウエハWが載置される場合はサセプター2を介してウエハWが所定の温度に加熱される。また、サセプター2の下方及び外周の近くに、ヒータユニット7を取り囲むようにしてブロック部材71aが設けられていることにより、ヒータユニット7が置かれている空間がヒータユニット7の外側の領域から区画される。また、ブロック部材71aより内側にガスが流入することを防止するために、ブロック部材71aの上面と回転テーブル2の下面との間には僅かな隙間が形成されている。ヒータユニット7が収容される領域には、この領域をパージするべく、複数のパージガス供給管73が、容器本体12の底部を貫通するように所定の角度間隔をおいて接続されている。なお、ヒータユニット7の上方において、ヒータユニット7を保護する保護プレート7aが、ブロック部材71aと、後述する隆起部Rとにより支持されており、これにより、ヒータユニット7が設けられる空間に有機金属ガスやO
3ガスが仮に流入したとしても、ヒータユニット7をこれらの反応ガスから保護することができる。保護プレート7aは、例えば石英から作製することが好ましい。
【0036】
図6に示すように、底部14は、環状のヒータユニット7の内側に隆起部Rを有している。隆起部Rの上面は、回転テーブル2及びコア部21に接近しており、隆起部Rの上面と回転テーブル2の裏面との間、及び隆起部Rの上面とコア部21の裏面との間に僅かな隙間を残している。また、底部14は、回転軸22が通り抜ける中心孔を有している。この中心孔の内径は、回転軸22の直径よりも僅かに大きく、フランジ部20aを通してケース体20と連通する隙間を残している。また、フランジ部20aの上部にはパージガス供給管72が接続されている。
【0037】
このような構成により、
図6に示すように、回転軸22と底部14の中心孔との間の隙間、コア部21と底部14の隆起部Rとの間の隙間、及び底部14の隆起部Rと回転テーブル2の裏面との間の隙間を通して、パージガス供給管72からサセプター2の下方空間へN
2ガスが流れる。また、パージガス供給管73からヒータユニット7の下方空間へN
2ガスが流れる。そして、これらのN
2ガスは、ブロック部材71aと回転テーブル2の裏面との間の隙間を通して排気口61へ流れ込む。このように流れるN
2ガスは、有機金属ガス(もしくはO
3ガス)が、回転テーブル2の下方空間を回流してO
3ガス(有機金属ガス)と混合することを防止する分離ガスとして働く。
【0038】
図2、
図3及び
図8に示すように、容器本体12の周壁部には搬送口15が形成されている。ウエハWは、搬送口15を通して搬送アーム10により真空容器1の中へ、又は真空容器1から外へと搬送される。この搬送口15にはゲートバルブ(図示せず)が設けられ、これにより搬送口15が開閉される。また、凹部24の底面には3つの貫通孔(図示せず)が形成されており、これらの貫通孔を通して、3本の昇降ピン16(
図8参照)が上下動することができる。昇降ピン16は、ウエハWの裏面を支えて当該ウエハWを昇降させ、ウエハWの搬送アーム10との間で受け渡しを行う。
【0039】
また、
図3に示すように、実施形態に係る成膜装置1000は、装置全体の動作のコントロールを行うための制御部200を備えている。この制御部200は、例えばコンピュータで構成されるプロセスコントローラ200aと、ユーザインタフェース部200bと、メモリ装置200cとを有する。ユーザインタフェース部200bは、成膜装置の動作状況を表示するディスプレイや、成膜装置の操作者がプロセスレシピを選択したり、プロセス管理者がプロセスレシピのパラメータを変更したりするためのキーボードやタッチパネル(図示せず)などを有する。
【0040】
なお、制御部200は、後述するサセプターのクリーニング方法を実行するための制御も行う。
【0041】
メモリ装置200cは、プロセスコントローラ200aに種々のプロセスを実施させる制御プログラム、プロセスレシピ、及び各種プロセスにおけるパラメータなどを記憶している。また、これらのプログラムには、例えば後述するクリーニング方法を行わせるためのステップ群を有しているものがある。これらの制御プログラムやプロセスレシピは、ユーザインタフェース部200bからの指示に従って、プロセスコントローラ200aにより読み出されて実行される。また、これらのプログラムは、コンピュータ可読記憶媒体200dに格納され、これらに対応した入出力装置(図示せず)を通してメモリ装置200cにインストールしてよい。コンピュータ可読記憶媒体200dは、ハードディスク、CD、CD−R/RW、DVD−R/RW、フレキシブルディスク、半導体メモリなどであってよい。また、プログラムは通信回線を通してメモリ装置200cへダウンロードしてもよい。
【0042】
[第1の実施形態に係るサセプターのクリーニング方法]
次に、
図9及び
図10を用いて、第1の実施形態に係るサセプターのクリーニング方法を説明する。ここで、
図9は、本発明の実施形態に係るサセプターのクリーニング方法のフローチャートであり、
図10は、第1の実施形態に係るサセプターのクリーニング方法のフローを模式的に示す図である。
【0043】
図9,10に示すように、第1の実施形態に係るサセプターのクリーニング方法において、まず、処理室100内にサセプター2をセットし、サセプター2はウエハWを載置しない状態として、サセプター2の表面にプレコーティング膜90を形成する、プレコーティング膜形成工程を実行する(ステップS300)。
【0044】
プレコーティング膜形成工程では、ウエハWの表面にシリコン酸化膜(SiO
2)を成膜するのと実質的に同様の方法を適用して、ウエハWの表面ではなく、サセプター2の表面にシリコン酸化膜を形成する。
【0045】
処理室100内では、内部を真空雰囲気とし、ヒータユニット7を作動させてサセプター2を加熱し、加熱されたサセプター2を所定の回転速度で回転させる。回転するサセプター2に対し、分離ガスノズル41,42から分離ガスであるN
2ガスを供給し、プレコーティングガスノズル36からプレコーティングガスを供給し、酸化ガスノズル32から酸化ガスであるオゾンガスを供給する。これら複数種のガスの供給を同時に行い、従って、反応ガスと分離ガスがサセプター2に対して同時に供給される。
【0046】
ここで、プレコーティングガスとしてシリコン含有ガスが適用される。具体的には、3DMAS(トリスジメチルアミノシラン Si(N(CH
3)
2)
3H)、4DMAS(テトラキスジメチルアミノシラン Si(N(CH
3)
2)
4)等のアミノシラン系や、TCS(テトラクロロシラン SiCl
4)、DCS(ジクロロシラン SiH
2Cl
2)、SiH
4(モノシラン)、HCD(ヘキサクロロジシラン Si
2Cl
6)等が適用される。
【0047】
このように、プレコーティングガスとしてシリコン含有ガスが適用されること、及び、原料ガスノズル31からもシリコン含有ガスが提供されることから、本実施形態では、プレコーティングガスノズル36を使用せず、原料ガスノズル31を使用してプレコーティングガスを供給してもよい。
【0048】
すなわち、ウエハWの表面にシリコン酸化物を形成する方法と同様に、サセプター2の回転を継続しながら、サセプター2の表面へのシリコン含有ガスの吸着と、サセプター2の表面に吸着したシリコン含有ガスの酸化をこの順番で多数回に亘って行う原子層成膜法(ALD法:Atomic Layer Deposition)を実行する。
【0049】
この成膜法により、サセプター2の表面にシリコン酸化膜のプレコーティング膜90を形成する。例えば、厚みが300nm程度のシリコン酸化膜からなるプレコーティング膜90を形成する。なお、反応ガスである酸化ガスは、オゾンガスの他に酸素ガスであってもよい。
【0050】
上記するように、本実施形態では、ウエハWの表面にHigh−K膜を形成するが、プレコーティング膜形成工程にて形成されるプレコーティング膜は、成膜処理の際に形成される絶縁膜もしくは保護膜(本実施形態では絶縁膜であるHigh−K膜)とエッチングレート(もしくはエッチング選択比)の異なる膜を形成する。HfO、ZrOやAlO等からなるHigh−K膜と、SiO
2膜とのエッチングレートは大きく異なっており、High−K膜に対してSiO
2膜のエッチングレートは高い。
【0051】
このように、第1の実施形態に係るクリーニング方法では、プレコーティング膜と、成膜処理にてウエハ表面に形成される成膜(及びサセプター2表面の堆積膜)とのエッチングレートが異なるように双方の膜種を選択する。より具体的には、成膜処理にてウエハ表面に形成される成膜よりもエッチングレートの高いプレコーティング膜90をサセプター2の表面に形成する。従って、本実施形態のようにHigh−K膜が成膜される場合においては、プレコーティング膜として、本実施形態にて取り上げるシリコン酸化膜の他にも、High−K膜よりもエッチングレートの高いシリコン窒化膜等が適用されてもよい。
【0052】
シリコン窒化膜からなるプレコーティング膜を形成する場合は、プレコーティングガスノズル36から例えば上記と同様のシリコン含有ガスを吐出し、酸化ガスノズル32は窒化ガスノズルとして使用して、窒化ガスノズルを介して反応ガスであるNH
3等の窒素含有ガスを吐出することにより、シリコン窒化膜からなるプレコーティング膜が形成される。
【0053】
処理室100内において、サセプター2の表面にシリコン酸化膜からなるプレコーティング膜90を形成した後、処理室100の搬送口15を介して基板であるウエハWを処理室100内にロードし、サセプター2の各凹部24にウエハWを載置する。そして、処理室100内を真空雰囲気とし、ヒータユニット7を作動させてウエハWを載置するサセプター2を加熱して所定の回転速度で回転させ、分離ガスノズル41,42から分離ガスであるN
2ガスを供給し、原料ガスノズル31から原料ガスである有機金属ガス等を供給する。
【0054】
この有機金属ガスとしては、トリ(ジメチルアミノ)シクロペンタジエニルジルコニウム(C
11H
23N
3Zr)等のガスが用いられてよく、その他、アルミニウム、ハフニウム、チタン等の金属又はシラン等の半金属を含む有機金属化合物を蒸発させた有機金属ガスが用いられてもよい。一方、酸化ガスノズル32からオゾンガスが供給され、有機金属ガスが酸化ガスと反応して酸化することにより、High−K膜95が成膜されていく。なお、High−K膜95は、比較的低温の300℃程度の温度雰囲気下にて成膜される。
【0055】
サセプター2の回転を継続しながら、ウエハW及びサセプター2の表面への有機金属ガスの吸着と、ウエハW及びサセプター2の表面に吸着した有機金属ガスの酸化をこの順番で多数回に亘って行う原子層成膜法を実行する。この成膜法により、ウエハWの表面には所定厚のHigh−K膜95が成膜され、ウエハWを収容する凹部24以外のサセプター2の表面にはクリーニング対象であるHigh−K膜からなる堆積膜96が形成される(堆積膜形成工程、ステップS302)。
【0056】
ウエハWの表面に数nm程度の膜厚のHigh−K膜95が成膜された段階で、処理室100からウエハWをアンロードし、別途のウエハWを処理室100内にロードしてサセプター2上に載置する。そして、上記と同様の成膜処理を実行し、ウエハW表面に数nm程度の膜厚のHigh−K膜95を同様に成膜し、成膜後、処理室100からアンロードする。以上の成膜処理を所定回数実行することにより、サセプター2の凹部24以外の箇所においてはクリーニング対象のHigh−K膜からなる堆積膜96が堆積形成されていく。例えば、堆積膜96の膜厚が20μm程度になった段階で、サセプター2から堆積膜96を除去するクリーニング処理を実行する。
【0057】
このクリーニング処理では、堆積膜96に対してクラックを発生させるクラック導入工程を実行する(ステップS304)。成膜処理時に真空雰囲気下に置かれていた処理室100を大気開放して大気圧雰囲気下に置くとともに、ヒータユニット7にて高温雰囲気であった処理室100内を室温雰囲気とすることにより、High−K膜からなる堆積膜96には、外側表面からサセプター2に接触する内側に通じる多数のクラック97が自動的に発生する。
【0058】
堆積膜96に多数のクラック97を発生させた後、サセプター2を再度回転させ、処理室100内において、分離ガスノズル41,42から分離ガスであるN
2ガスを供給し、クリーニングガスノズル35からプレコーティング膜除去用ガスであるClF
3等のフッ素系ガスをサセプター2に供給する。サセプター2に供給されたフッ素系ガスは、堆積膜96内をクラック97を介して浸透してサセプター2まで到達する。サセプター2の表面にはプレコーティング膜90が存在しているが、堆積膜96よりもエッチングレートの高いプレコーティング膜90はフッ素系ガスにてエッチングされ、ガス化されて消散する(以上、プレコーティング膜除去工程、ステップS306)。
【0059】
このプレコーティング膜除去工程では、フッ素系ガスにてプレコーティング膜90がエッチングされる一方で、石英等からなるサセプター2のフッ素系ガスによるエッチングは効果的に抑制される。
【0060】
プレコーティング膜除去工程によってプレコーティング膜90が消散した後、堆積膜除去工程を実行する(ステップS308)。なお、ここで言う堆積膜除去工程は、堆積膜96をサセプター2の表面から完全に排除処理する工程を意味しているが、実際には、プレコーティング膜90が消散することにより、その外側にある堆積膜96はサセプター2からそのままリフトオフされることになる。従って、堆積膜96のリフトオフにてクリーニングが完了であるとする場合は、プレコーティング膜除去工程の終了により、自動的に堆積膜除去工程も終了するとしてよい。そして、この場合には、プレコーティング膜除去工程の終了により、第1の実施形態にかかるサセプターのクリーニング方法は終了する。なお、以上のクリーニング方法はドライクリーニング方法による。
【0061】
しかしながら、堆積膜96がリフトオフされた状態では、サセプター2の表面においてクラック97が発生してふさふさの状態の堆積膜96が存在している。堆積膜96が存在している状態では、サセプター2の表面が完全にクリーニングされたとは言えない。そこで、堆積膜除去工程では、処理室100内を大気開放し、真空掃除機98を使用して堆積膜96のバキューム吸引除去を実行する。
【0062】
この真空掃除機98による堆積膜96のバキューム吸引除去により、堆積膜96が完全に除去されたと判断できる場合は、このバキューム吸引除去までが堆積膜除去工程となり、ここで、第1の実施形態にかかるサセプターのクリーニング方法は終了する。
【0063】
ところで、真空掃除機98によるバキューム吸引除去が終了した段階では、サセプター2の表面にリフトオフされずに付着したままの微小な堆積膜96が存在し得る。そして、このように微小な堆積物96がサセプター2の表面に残存している状態でサセプター2の再使用を図ると、残存している微小な堆積物96がパーティクルの原因となり得る。そこで、堆積膜除去工程の仕上げ工程として、処理室100からサセプター2を取り出し、洗浄液99内にサセプター2を浸漬するウェットクリーニング処理を実行する。
【0064】
堆積膜96が上記するHigh−K膜からなる場合、洗浄液99には、フッ酸液(HF)や希フッ酸液(DHF)、バッファードフッ酸液(BHF(NH
4/HF/H
20))等を適用することにより、High−K膜がこれらの洗浄液99によって溶け、サセプター2の表面から効果的に洗い流すことができる。
【0065】
多くの堆積膜96は前工程にてサセプター2の表面からリフトオフされていることから、ウェットクリーニングによる洗浄時間は短くてよく、DHF等によるウェット洗浄におけるサセプター2のエッチングを抑制することができる。なお、堆積膜96の残渣が多くない場合には、純水によるウェットクリーニングを適用してもよい。
【0066】
このように、第1の実施形態に係るサセプターのクリーニング方法によれば、石英からなるサセプター2が、フッ素系ガスによってエッチングされることや、DHF等の洗浄液によってエッチングされることを抑制できる。そのため、サセプター2を定期的にクリーニング(メンテナンス)しながら、サセプター2の再使用回数を増加させ、サセプター2の寿命を長期化させることが可能になる。
【0067】
[第2の実施形態に係るサセプターのクリーニング方法]
次に、
図9及び
図11を用いて、第2の実施形態に係るサセプターのクリーニング方法を説明する。ここで、
図12は、第2の実施形態に係るサセプターのクリーニング方法のフローを模式的に示す図である。
【0068】
第1の実施形態に係るクリーニング方法と第2の実施形態に係るクリーニング方法の違いは、プレコーティング膜形成工程にて形成するプレコーティング膜の膜種が異なること、及び、この膜種の相違に起因して、プレコーティング膜除去工程において適用する反応ガス種が異なることである。第1の実施形態に係るクリーニング方法が、プレコーティング膜と堆積膜(成膜処理による成膜)との間の異なるエッチングレートに基づいてプレコーティング膜をエッチングしたのに対して、第2の実施形態に係るクリーニング方法ではプレコーティング膜を酸化し、アッシングすることによって除去する点が最大の相違点である。以下、第1の実施形態に係るクリーニング方法と同様の処理方法に関する重複した説明は省略する。
【0069】
まず、プレコーティング膜形成工程では、処理室100内にサセプター2を設置した後、サセプター2を加熱して回転させ、分離ガスであるN
2ガスを供給し、プレコーティングガスノズル36からプレコーティングガスとして炭素系ガスを供給する。サセプター2が加熱され、処理室100内が高温雰囲気下にあることにより、炭素系ガスがサセプター2の表面に蒸着する化学気相成長(CVD:Chemical Vapor Deposition)によって、CVD−炭素系膜からなるプレコーティング膜90Aが形成される。なお、図示例は、熱エネルギーによってCVD膜を形成する方法を示しているが、処理室100に高周波電源を装備しておき、プラズマエネルギーによるプラズマCVD膜を形成する方法であってもよい。
【0070】
堆積膜形成工程にて、High−K膜95を形成するとともにサセプター2の表面に堆積膜96が形成され、所定厚の堆積膜96が形成された段階で、クラック導入工程にて堆積膜96にクラック97を発生させる。
【0071】
本実施形態に係るクリーニング方法において、プレコーティング膜除去工程では、酸化ガスノズル33から、プレコーティング膜除去用ガスであるO
3等の酸化ガスをサセプター2に供給する。
【0072】
クラック97を介して堆積膜96内を浸透し、CVD−炭素系膜からなるプレコーティング膜90Aに到達した酸化ガスは、CVD−炭素系膜をアッシングする。なお、プレコーティング膜除去用ガスとして酸素ガスを適用してもよく、酸素ガスを適用する場合は、さらにプラズマ処理された酸素ガスを使用してCVD−炭素系膜をプラズマアッシングしてもよい。
【0073】
CVD−炭素系膜からなるプレコーティング膜90Aが酸化ガスにてアッシングされることにより、サセプター2から堆積膜96がリフトオフされる。第1の実施形態に係るクリーニング方法と同様に、リフトオフされた堆積膜96は、必要に応じてバキューム吸引除去され、さらには、洗浄液によるウェットクリーニングされてよい。
【0074】
第2の実施形態に係るサセプターのクリーニング方法によっても、石英からなるサセプター2が、フッ素系ガスによってエッチングされることや、DHF等の洗浄液によってエッチングされることを抑制できる。そのため、サセプター2を定期的にクリーニング(メンテナンス)しながら、サセプター2の再使用回数を増加させ、サセプター2の寿命を長期化させることが可能になる。
【0075】
[さらに他の実施形態に係るサセプターのクリーニング方法]
図示を省略するが、以下、さらに他の実施形態に係るサセプターのクリーニング方法を説明する。
【0076】
まず、第1、第2の実施形態に係るクリーニング方法では、成膜処理にて使用される処理室100を使用して、サセプターの表面にプレコーティング膜を形成しているが、成膜処理にて使用される処理室100とは異なる処理室(チャンバー)にてサセプターにプレコーティング膜を形成する方法であってもよい。別途のチャンバーでプレコーティング膜が形成されたサセプターを成膜処理にて使用される処理室100に収容し、以後、上記で説明する堆積膜形成工程やクラック導入工程等を実行する。
【0077】
なお、上記実施形態に挙げた構成等に対し、その他の構成要素が組み合わされるなどした他の実施形態であってもよく、ここで示した構成に本発明が何等限定されるものではない。この点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。