(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記偏波スプリッタと前記第1の光カプラの一方の入力ポートとの間、または、前記偏波ローテータと前記第1の光カプラの他方の入力ポートとの間には、伝搬する光の位相を変化させる位相シフタが設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光増幅器。
前記第1の半導体光増幅素子と前記第2の光カプラの一方の入力ポートとの間、または、前記第2の半導体光増幅素子と前記第2の光カプラの他方の入力ポートとの間には、伝搬する光の位相を変化させる位相シフタが設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の光増幅器。
前記第1の光カプラの一方の出力ポートと前記第1の半導体光増幅素子との間、及び、前記第1の光カプラの他方の出力ポートと前記第2の半導体光増幅素子との間には、伝搬する光の強度を測定する光検出素子が設けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の光増幅器。
前記第1の半導体光増幅素子、前記第2の半導体光増幅素子、前記第1の光カプラ及び前記第2の光カプラは、一体化されカプラ型半導体光増幅器が形成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の光増幅器。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施するための形態について、以下に説明する。尚、同じ部材等については、同一の符号を付して説明を省略する。尚、本願の図面に示される各々の層の膜厚については、説明の便宜上、正確な膜厚が反映されていない場合がある。
【0010】
〔第1の実施の形態〕
最初に、偏波ダイバーシティ回路が用いられている光増幅器について、
図1に基づき説明する。
図1に示される光増幅器は、偏波スプリッタ910、第1の偏波ローテータ920、第1のSOA930、第2のSOA940、第2の偏波ローテータ950、偏波コンバイナ960等を有している。偏波スプリッタ910と偏波コンバイナ960との間には、2つの光導波路971、972が形成されている。偏波スプリッタ910の一方からは、一方の光導波路971により、第1のSOA930、第2の偏波ローテータ950、偏波コンバイナ960が順に接続されている。また、偏波スプリッタ910の他方からは、他方の光導波路972により、第1の偏波ローテータ920、第2のSOA940、偏波コンバイナ960が順に接続されている。第1のSOA930及び第2のSOA940は、TE偏波を増幅する機能を有する。
【0011】
この光増幅器に入力される入力光は、TE偏波成分となるTEα偏波とTM偏波成分となるTMβ偏波とを含んでいる。
図1に示される光増幅器に、入力光を入力すると、入力光は、偏波スプリッタ910において、TEα偏波とTMβ偏波とに分離され、TEα偏波は一方の光導波路971に出力され、TMβ偏波は他方の光導波路972に出力される。
【0012】
一方の光導波路971に出力されたTEα偏波は、第1のSOA930において増幅された後、第2の偏波ローテータ950において、TEα偏波からTM偏波成分となるTMα偏波に変換され、偏波コンバイナ960の一方の側に入力される。また、他方の光導波路972に出力されたTMβ偏波は、第1の偏波ローテータ920において、TMβ偏波からTM偏波成分となるTEβ偏波に変換され、第2のSOA940において増幅された後、偏波コンバイナ960の他方の側に入力される。偏波コンバイナ960の一方に入力されたTMα偏波と他方に入力されたTEβ偏波は、偏波コンバイナ960において合波され、増幅光として出力される。
【0013】
一般に、SOAは、入力光の強度が比較的小さいときには、光利得が一定の線形の増幅動作が得られるが、入力光の強度が増加すると光利得が次第に減少し、SOAから出力される出力光の強度は飽和する。このように光利得が低下し始めるときのSOAから出力される光出力の強度を、そのSOAの飽和出力と呼ぶ。通常、SOAにより光信号を増幅する際には、線形の増幅動作が得られるように、SOAに供給される電流密度を十分に大きくし、想定されるSOAへの入力光強度に対して、SOAの飽和出力を余裕を持って大きく設定している。
【0014】
即ち、
図1に示される光増幅器に入射する入力光は、任意の偏波状態であると、偏波スプリッタ910において分波されるTEα偏波とTMβ偏波との比率も任意となり、最も極端な場合には、入力光の全てが一方の偏波成分に偏る場合がある。このように、入力光の全てが一方の偏波成分に偏っている場合、出力光が所望の増幅率で増幅されない場合があり、出力光の強度が変動してしまう。
【0015】
このような場合においても、光利得の線形領域において増幅動作を行うためには、第1のSOA930及び第2のSOA940で、光利得の線形領域において増幅動作を行うことができるように、飽和出力を高くする必要がある。このように、飽和出力を高くするためには、第1のSOA930及び第2のSOA940に供給する電流を増やす必要があるが、この場合、消費電力が増大してしまう。
【0016】
よって、消費電力を増大させることなく、光増幅器に入力される入力光の偏波方向がランダムに変化しても、出力される光の強度の変動のない光増幅器が求められている。
【0017】
(光増幅器)
次に、第1の実施の形態における光増幅器について、
図2に基づき説明する。本実施の形態における光増幅器は、偏波スプリッタ10、偏波ローテータ20、第1のSOA30、第2のSOA40等を有している。偏波スプリッタ10の出力の一方は第1の光導波路50に入力しており、出力の他方は偏波ローテータ20を介して第2の光導波路60に入力している。第1の光導波路50と第2の光導波路60は、2×2の第1の光カプラ70の2つの入力ポート75a、76aにそれぞれ接続されている。第1の光カプラ70の2つの出力ポートのうちの一方の75bは第1のSOA30に、他方の76bは第2のSOA40にそれぞれ接続されている。
【0018】
第1のSOA30及び第2のSOA40の後段には、第2の光カプラ80となる2×2光カプラが形成されている。従って、
図2の一点鎖線2Mで示される領域は、マッハツェンダ干渉計を形成している。尚、第1のSOA30及び第2のSOA40は、TE偏波を増幅する機能を有しており、光増幅器に入力される入力光は、TE偏波成分となるTEα偏波とTM偏波成分となるTEβ偏波とを含んでいる。
【0019】
本願においては、第1の光カプラ70において、第1の光カプラ70に入力する第1の光導波路50の側を一方の入力ポート75aと、第1の光カプラ70に入力する第2の光導波路60の側を他方の入力ポート76aと記載する。また、第1の光カプラ70より出力される光導波路の一方を出力ポート75bと、第1の光カプラ70より出力される光導波路の他方を出力ポート76bと記載する。
【0020】
また、第2の光カプラ80において、第2の光カプラ80に入力する光導波路の一方を入力ポート85aと、第2の光カプラ80に入力する光導波路の他方を入力ポート86aと記載する。また、第2の光カプラ80より出力される光導波路の一方を出力ポート85bと、第2の光カプラ80より出力される光導波路の他方を出力ポート86bと記載する。
【0021】
本実施の形態における光増幅器に、入力光が入力すると、入力光は偏波スプリッタ10において、TEα偏波とTMβ偏波とに分離され、TEα偏波は第1の光導波路50に出力され、TMβ偏波は偏波ローテータ20を介して第2の光導波路60に出力される。
【0022】
偏波スプリッタ10より出力されたTMβ偏波は、偏波ローテータ20において、TMβ偏波からTEβ偏波に変換された後、第1の光導波路50に出力されたTEα偏波とともに、第1の光カプラ70に入力する。第1の光カプラ70は2×2光カプラであり、第1の光カプラ70に入力する光の位相差は0またはπとなっており、2つの入力光の成分は各々1/2に分けられる。
【0023】
従って、第1の光カプラ70の一方の出力ポート75bより出力される光の強度と、他方の出力ポート76bより出力される光の強度を同じにすることができる。第1の光カプラ70より出力ポート75bに出力された光は、TEα偏波とTEβ偏波が合成された光であり、第1のSOA30において増幅された後、第2の光カプラ80の一方の入力ポート85aに入射する。また、第1の光カプラ70より出力ポート76bに出力された光は、TEα偏波とTEβ偏波が合成された光であり、第2のSOA40において増幅された後、第2の光カプラ80の他方の入力ポート86aに入射する。第2の光カプラ80は2×2光カプラであり、入力ポート85aと入力ポート86aから入力される光の位相差が0になるように形成されている。これにより、第2の光カプラ80の出力ポート85bからTEβ偏波の光が出力され、出力ポート86bからTEα偏波の光が出力される。
【0024】
本実施の形態においては、入力光にTE偏波成分とTM偏波成分との間で強度に偏りがあったとしても、第1のSOA30及び第2のSOA40に入射する光の強度を均一にすることができる。従って、入力光の偏波状態に依存することなく、第1のSOA30及び第2のSOA40に入射する光の強度を等しくすることができ、各々の光増幅器には入力光の強度の1/2が入力される。このため、
図1に示す光増幅器に比べて、飽和出力を低く、例えば、約1/2にしても、光利得の線形領域において増幅動作を行うことができる。従って、
図1に示す光増幅器に比べて、第1のSOA30及び第2のSOA40に供給される電流を減らすことができ、消費電力を抑制することができる。
【0025】
尚、上記の説明では、第2の光カプラ80が2×2光カプラの場合について説明したが、第2の光カプラ80に2×1光カプラを用いた場合では、第2の光カプラ80の出力からは、TEα偏波とTEβ偏波とを合わせた光が出力される。
【0026】
尚、偏波スプリッタ10と偏波ローテータ20は、これらの2つの機能を同時に備える1つの偏波分離回転素子に置き換えてもよい。
【0027】
〔第2の実施の形態〕
(光増幅器の構造)
次に、第2の実施の形態における光増幅器100について、
図3に基づき説明する。本実施の形態における光増幅器は、位相を調整するための位相シフタ及びモニタ用の受光素子を含んでいる構造のものである。具体的には、本実施の形態における光増幅器100は、偏波スプリッタ10、第1の偏波ローテータ121、第2の偏波ローテータ122、SOAアレイ130、偏波コンバイナ160等を有している。更に、第1の位相シフタ141、第2の位相シフタ142、第3の位相シフタ143、第4の位相シフタ144を有している。また、第1の受光素子151、第2の受光素子152、第3の受光素子153、第4の受光素子154、第5の受光素子155、第6の受光素子156を有している。SOAアレイ130は、第1の実施の形態における第1のSOA30と第2のSOA40とを一体にした構造のものである。
【0028】
本実施の形態においては、偏波スプリッタ10の出力の一方は第1の光導波路50に入力しており、偏波スプリッタ10の出力の他方は第1の偏波ローテータ121を介して第2の光導波路60に入力している。第1の光導波路50と第2の光導波路60は、2×2の第1の光カプラ70の2つの入力ポート75a、76aにそれぞれ接続されている。第1の光カプラの出力ポート75bは、SOAアレイ130の一方の光導波路が接続され、第2の光カプラの入力ポート85aに入力している。また、第1の光カプラの出力ポート76bはSOAアレイ130の他方の光導波路に入力している。
【0029】
SOAアレイ130の前段には、第1の光カプラ70となる2×2光カプラが形成されている。また、SOAアレイ130の後段には、第2の光カプラ80となる2×2光カプラが形成されている。従って、
図3の一点鎖線3Mで示される領域は、マッハツェンダ干渉計を形成している。尚、SOAアレイ130は、TE偏波を増幅する機能を有するものであり、光増幅器に入力される入力光は、TE偏波成分となるTEα偏波とTM偏波成分となるTMβ偏波とを含んでいる。
【0030】
また、偏波スプリッタ10と第1の光カプラ70との間の第1の光導波路50には、第1の位相シフタ141が設けられており、第1の位相シフタ141と第1の光カプラ70との間の第1の光導波路50の近傍には、第1の受光素子151が設けられている。第1の偏波ローテータ121と第1の光カプラ70との間の第2の光導波路60には、第2の位相シフタ142が設けられており、第2の位相シフタ142と第1の光カプラ70との間の第2の光導波路60の近傍には、第2の受光素子152が設けられている。
【0031】
また、第1の光カプラ70とSOAアレイ130との間の光導波路の近傍には、第3の受光素子153が設けられており、第1の光カプラ70とSOAアレイ130との間の光導波路の近傍には、第4の受光素子154が設けられている。
【0032】
また、SOAアレイ130と第2の光カプラ80との間の光導波路には、第3の位相シフタ143が設けられている。SOAアレイ130と第2の光カプラ80との間の光導波路には、第4の位相シフタ144が設けられている。
【0033】
また、第2の光カプラ80と偏波コンバイナ160との間の光導波路の近傍には、第5の受光素子155が設けられている。第2の光カプラ80と第2の偏波ローテータ122との間の光導波路の近傍には、第6の受光素子156が設けられている。
【0034】
本実施の形態における光増幅器に、入力光を入力すると、入力光は、偏波スプリッタ10において、TEα偏波とTMβ偏波とに分離され、TEα偏波は第1の光導波路50に出力され、TMβ偏波は第2の光導波路60に出力される。
【0035】
偏波スプリッタ10より第1の光導波路50に出力されたTEα偏波は、第1の位相シフタ141を通った後、第1の光カプラ70の一方の入力ポート75aに入力する。偏波スプリッタ10より第2の光導波路60に出力されたTMβ偏波は、第1の偏波ローテータ121において、TMβ偏波からTEβ偏波に変換され、第2の位相シフタ142を通った後、第1の光カプラ70の他方の入力ポート76aに入力する。第1の光カプラ70は2×2光カプラであり、第1の光カプラ70に入力する光の位相差を0またはπとすることにより、2つの入力光の成分を各々1/2に分けることができる。
【0036】
第1の光カプラ70の一方の出力ポート75bより出力された光は、SOAアレイ130の一方の光導波路及び第3の位相シフタ143を通った後、第2の光カプラ80の一方の入力ポート85aに入力する。同様に、第1の光カプラ70の他方の出力ポート76bより出力された光は、SOAアレイ130の他方の光導波路及び第4の位相シフタ144を通った後、第2の光カプラ80の他方の入力ポート86aに入力する。
【0037】
第2の光カプラ80は2×2光カプラであり、第2の光カプラ80に入力する光の位相差を0にすることにより、クロス状態に設定される。従って、2つの入力光の成分を第1の光カプラ70に入射する前のTEα偏波の成分とTEβ偏波の成分とに分けられて出力されるため、TEα偏波の成分は第2の光カプラ80の一方の出力ポート86bに出力され、TEβ偏波の成分は第2の光カプラ80の他方の出力ポート85bに出力される。
【0038】
この後、出力ポート86bに出力されたTEα偏波の成分の光は、第2の偏波ローテータ122によりTMα偏波に変換された後、出力ポート85bに出力されたTEβ偏波の成分の光とともに、偏波コンバイナ160で合波され増幅光として出力される。
【0039】
(光増幅器の調整方法)
次に、本実施の形態における光増幅器の調整方法について説明する。本実施の形態においては、光増幅器を調整するため、第1の位相シフタ141、第2の位相シフタ142、第3の位相シフタ143、第4の位相シフタ144が設けられている。また、光導波路を伝搬する光の強度をモニタするための第1の受光素子151、第2の受光素子152、第3の受光素子153、第4の受光素子154、第5の受光素子155、第6の受光素子156が設けられている。
【0040】
マッハツェンダ干渉計の2本のアームとなる2つの光導波路の光の強度を等しくするためには、マッハツェンダ干渉計の入力側の第1の光カプラ70に入力される2つの伝搬光の位相差が0またはπである必要がある。従って、光増幅器への入力光の偏波間の位相差が十分小さい場合には、位相差を0またはπにするためには、光増幅器の入力から第1の光カプラ70までの光路長を等しくすればよい。
【0041】
しかしながら、光増幅器に入力する前の光の伝送路の状態によっては、光増幅器への入力光が、2つの偏波成分の間で任意の位相差を有している場合がある。このため、本実施の形態では、第1の光カプラ70の前段の2本のアームに第1の位相シフタ141及び第2の位相シフタ142が設けられており、一点鎖線3Mで示されるマッハツェンダ干渉計に入力される2つの偏波成分の光の位相調整を行うことが可能である。この際、マッハツェンダ干渉計の2本のアームとなる2つの光導波路における光の強度モニタしながら調整するため、SOAアレイ130の前段には、第3の受光素子153及び第4の受光素子154が設けられている。
【0042】
また、本実施の形態においては、SOAアレイ130の後段の2本アームにも第3の位相シフタ143及び第4の位相シフタ144が設けられている。また、マッハツェンダ干渉計の入力側の第1の光カプラ70の前段には、第1の受光素子151及び第2の受光素子152が設けられており、出力側の第2の光カプラ80の後段には、第5の受光素子155及び第6の受光素子156が設けられている。
【0043】
第3の位相シフタ143及び第4の位相シフタ144は、一点鎖線3Mで示されるマッハツェンダ干渉計の2本のアームを伝搬する光の位相差が0になるように調整し、マッハツェンダ干渉計の状態をクロス状態にするために設けられている。本実施の形態においては、マッハツェンダ干渉計では2本のアームは対称の構造となるように形成されているため、2本のアームの光路長は等しく、位相も等しくなるはずである。しかしながら、実際には製造誤差により、2本のアームにおいて光路長に僅かにずれが生じ、干渉計はクロスの状態からずれてしまう場合がある。
【0044】
このため、本実施の形態においては、マッハツェンダ干渉計に入力される2つの光の強度を第1の受光素子151及び第2の受光素子152により測定し、出力される2つの光の強度を第5の受光素子155及び第6の受光素子156により測定する。このように測定された光の強度に基づき、第1の受光素子151で検出された強度に対する第2の受光素子152で検出された強度の比が、第6の受光素子156で検出された強度に対する第5の受光素子155で検出された強度の比と一致するように調整する。具体的には、第3の位相シフタ143及び第4の位相シフタ144により伝搬している光の位相を調整することにより、マッハツェンダ干渉計がクロス状態となるように調整する。
【0045】
更に、本実施の形態においては、マッハツェンダ干渉計の出力側の第2の光カプラ80の後段に、偏波コンバイナ160を設け、第2の光カプラ80の出力ポート86bと偏波コンバイナ160との間には、第2の偏波ローテータ122が設けられている。これは、得られた2つのTE偏波成分の増幅光のうちの一方をTM偏波に戻し、偏波コンバイナ160により偏波多重された光に戻して、光増幅回路から出力するためである。
【0046】
(光増幅器の詳細)
次に、本実施の形態における光増幅器の詳細についてより詳細に説明する。
図4は、第1の光導波路50の断面図であり、
図3における一点鎖線3A−3Bにおいて切断した断面図である。本実施の形態における光増幅器は、Si基板110の上に形成されており、光が伝搬する第1の光導波路50は、Siにより形成されたコア111により形成されており、コア111の周囲は、酸化シリコンにより形成されたクラッド112により覆われている。コア111の光が伝搬する方向に垂直な断面は、幅W1が約0.5μm、厚さt1が約220nmとなるように形成されている。コア111は、Si基板110の上の厚さt2が約2μmのクラッド112の上に形成されており、コア111の上及び横には、クラッド112が形成されており、コア111の上のクラッド112の厚さt3は、約3μmである。第2の光導波路60についても同様である。
【0047】
次に、位相シフタについて説明する。
図5は、第1の位相シフタ141の断面図であり、
図3における一点鎖線3C−3Dにおいて切断した断面図である。第1の位相シフタ141は、第1の光導波路50の上方に、TiやTiN等により形成されており、断面の幅W2が約3μm、厚さt4が約200nmとなるように形成されている。第1の位相シフタ141を形成しているTiやTiN等は電流を流すと発熱するためヒータとして機能する。よって、第1の位相シフタ141に電流を流し、コア111等の温度を変化させて屈折率を変化させることにより、コア111内を伝搬している光の位相を調整することができる。第2の位相シフタ142、第3の位相シフタ143、第4の位相シフタ144についても同様である。
【0048】
次に、SOAについて説明する。
図6は、SOAアレイ130の一方の光導波路部分の断面図であり、
図3における一点鎖線3E−3Fに相当する部分の断面図である。
【0049】
SOAアレイ130は、n−InP基板131の上に形成されており、一方の光導波路となるコアは、n−InP基板131の上の多重量子井戸(MQW:multi quantum well)活性層132により形成されている。具体的には、多重量子井戸活性層132は、InPとInGaAsPを交互に積層したMQWにより形成されており、波長1.55μm帯に利得を有している。多重量子井戸活性層132は、断面の幅W3が約1.5μm、厚さt5が約300nmのストライプ状に形成されており、多重量子井戸活性層132の両側は、半絶縁性のInP(SI−InP)により形成された埋め込み層133により埋め込まれている。多重量子井戸活性層132の上には、p−InP層134、p−InGaAsP等により形成されたコンタクト層135が積層されている。本実施の形態においては、n−InP基板131及びp−InP層134はクラッドとして機能するものであり、コンタクト層135の上には、P電極136が形成されており、n−InP基板131の裏面にはN電極137が形成されている。P電極136は、できるたけコンタクト層135のみと接するように、埋め込み層133の上には、酸化シリコン等によりパッシベーション膜138が形成されている。
【0050】
このようなSOAアレイ130は、
図7に示すように、n−InP基板131が上になるように、上下反転させて取り付けられている。
図7は、SOAアレイ130を一方の光導波路に沿って切断した断面の断面図である。具体的には、Si基板110において、SOAアレイ130が取り付けられる領域には、凹部110aが形成されており、凹部110aの底面110bには、SOAアレイ130が、N電極137が上、P電極136が下になるように取り付けられている。Si基板110の凹部110aの底面110bには、金スズにより形成されたバンプ139が設けられており、SOAアレイ130のP電極136は、フリップチップ実装によりバンプ139と接続されている。
【0051】
一般的には、n−InP基板131は厚さにバラツキ等があるが、p−InP層134、コンタクト層135及びP電極136の厚さは、比較的精密に制御することができる。従って、本実施の形態においては、SOAアレイ130をn−InP基板131を上にしてSi基板110の凹部110aの底面110bに取り付けている。これにより、一点鎖線7Aで示される部分のSOAアレイ130の光導波路となる多重量子井戸活性層132の高さと、第1の光導波路50の高さの位置合わせが容易となる。尚、SOAアレイ130は、長さL1が、例えば、約600μmとなるように形成されており、SOAアレイ130の端面は、不要な反射を抑制するため、例えば、端面の法線方向に対し、約7°傾いた形状で形成されている。これにより、SOAアレイ130を安定して動作させることができる。また、SOAアレイ130の光導波路が形成されている両側の端面には、反射防止膜(ARコート)が形成されている。
【0052】
尚、
図6及び
図7では、SOAアレイ130の一方の光導波路部分を示しているが、他方の光導波路部分についても同様の構造であり、第1の実施の形態における第1のSOA30及び第2のSOA40についても略同様の構造のものである。
【0053】
次に、偏波スプリッタ及び偏波コンバイナについて説明する。
図8(a)は、偏波スプリッタ10の上面図であり、
図8(b)は、
図8(a)における一点鎖線8A−8Bにおいて切断した断面図である。偏波スプリッタ10は、幅W1が0.5μmの2本の光導波路により形成されており、2本の光導波路となる第1の光導波路50と第2の光導波路60は、間隔D1が約0.35μm、長さL2が約4μmとなるように形成されたものである。このように、2本の光導波路、即ち、第1の光導波路50と第2の光導波路60とを近接して配置することにより方向性結合器を形成することができる。尚、偏波コンバイナ160も同様の構造のものである。
【0054】
次に、偏波ローテータについて説明する。
図9(a)は、第1の偏波ローテータ121の上面図であり、
図9(b)は、
図9(a)における一点鎖線9A−9Bにおいて切断した断面図である。第1の偏波ローテータ121は、光導波路61の幅を変化させることにより、光導波路61に入力されたTMモードの光を高次のTEモードの光に変換した後、後段の方向性結合器により、基本TEモードの光として取り出し、光導波路62より出力するものである。第1の偏波ローテータ121の前段の光導波路61の長さL3が約100μmの領域では、光導波路61のコア111aの部分は、幅W4は0.5μmから1.4μmまで徐々に広がっている。また、コア111aの両側には厚さt6が95nmのスラブ111bが形成されている。また、第1の偏波ローテータ121の後段では、光導波路61に近接して光導波路62が設けられており、近接している領域における光導波路61と光導波路62との間隔D2は約120nm、長さL4は約50μmである。また、この領域における光導波路61の幅W5は1.25μmであり、光導波路62の幅W6は0.61μmである。このような第1の偏波ローテータ121では、光導波路61にTM偏波の光が入力すると、光導波路62よりTE偏波の光が出力される。尚、第2の偏波ローテータ122についても同様である。
【0055】
次に、受光素子について説明する。第1の受光素子151、第2の受光素子152、第3の受光素子153、第4の受光素子154、第5の受光素子155、第6の受光素子156は、ゲルマニウム(Ge)により形成されている。第1の受光素子151、第3の受光素子153、第5の受光素子155は、第1の光導波路50の近傍に配置されており、第1の光導波路50の各々の領域において伝搬している光の強度をモニタすることができる。第2の受光素子152、第4の受光素子154、第6の受光素子156は、第2の光導波路60の近傍に配置されており、第2の光導波路60の各々の領域において伝搬している光の強度をモニタすることができる。
【0056】
尚、偏波スプリッタ10と第1の偏波ローテータ121は、2つの機能を同時に備える1つの偏波分離回転素子に置き換えることができる。また、第2の偏波ローテータ122と偏波コンバイナ160も、2つの機能を同時に備える1つの偏波分離回転素子に置き換えることができる。
【0057】
(光増幅装置)
次に、本実施の形態における光増幅装置について説明する。本実施の形態における光増幅装置は、
図10に示されるように、本実施の形態における光増幅器100に制御・駆動回路170が接続されている。制御・駆動回路170から光増幅器100には、SOAアレイ130に流すための電流や、第1の位相シフタ141、第2の位相シフタ142、第3の位相シフタ143、第4の位相シフタ144において位相調整のための電流が供給されている。また、光増幅器100から制御・駆動回路170には、モニタとなる第1の受光素子151、第2の受光素子152、第3の受光素子153、第4の受光素子154、第5の受光素子155、第6の受光素子156における出力信号が入力している。
【0058】
尚、上記以外の内容については、第1の実施の形態と同様である。
【0059】
〔第3の実施の形態〕
次に、第3の実施の形態における光増幅器200について、
図11に基づき説明する。本実施の形態における光増幅器200は、第2の実施の形態における光増幅器100より、第2の偏波ローテータ122、偏波コンバイナ160を除き、第5の受光素子155に代えて、高速受光素子である第5の受光素子250を設けた構造のものである。
【0060】
本実施の形態においては、第6の受光素子156において検出される光強度が0となるように、第3の位相シフタ143及び第4の位相シフタ144を調整する。これにより、2つの偏波成分の光は、第5の受光素子250により検出することができる。
【0061】
図12に基づき、第5の受光素子250を形成している高速受光素子について説明する。
図12(a)は、第5の受光素子250の上面図であり、
図12(b)は、
図12(a)における一点鎖線12A−12Bにおいて切断した断面図である。第5の受光素子250は、第2の光カプラ80の一方の出力ポートの端部に接続されており、第2の光カプラ80の端部に接続されるSi層251、Ge受光層252等を有している。Si層251は、P
−領域251aとP
+領域251bとを有しており、Si層251のP
−領域251aの上には、Ge受光層252が形成されている。Ge受光層252の上の部分には、N
+領域252aが形成されており、N
+領域252aの上には、一方の電極253が形成されている。また、Si層251のP
−領域251aの上には、他方の電極254が形成されている。一方の電極253及び他方の電極254はアルミニウムにより形成されており、Ge受光層252に光が入射すると、光信号が検出される。
【0062】
(光受信装置)
次に、本実施の形態における光受信装置について説明する。本実施の形態における光受信装置は、
図13に示されるように、本実施の形態における光増幅器200に制御・駆動回路270が接続されている。制御・駆動回路270から光増幅器200には、SOAアレイ130に流すための電流や、第1の位相シフタ141、第2の位相シフタ142、第3の位相シフタ143、第4の位相シフタ144において位相調整のための電流が供給されている。また、光増幅器200から制御・駆動回路270には、モニタとなる第1の受光素子151、第2の受光素子152、第3の受光素子153、第4の受光素子154、第6の受光素子156における出力信号及び、第5の受光素子250が受信した信号が送られる。
【0063】
尚、上記以外の内容については、第2の実施の形態と同様である。
【0064】
〔第4の実施の形態〕
次に、第4の実施の形態における光増幅器300について、
図14に基づき説明する。本実施の形態における光増幅器300は、第2の実施の形態におけるSOAアレイ130の2本の光導波路を、伝搬する光が互いに結合する程度まで近接させ、活性領域を共有するカプラ型半導体光増幅器330を用いたものである。本実施の形態においては、カプラ型半導体光増幅器330におけるSOA領域331において活性領域を1つとし、入力光がどのような偏波であっても活性領域への総入力パワーが一定となるようにした構造の光増幅器である。
【0065】
カプラ型半導体光増幅器330には、SOA領域331と、SOA領域331の前段の半導体光導波路領域332、後段の半導体光導波路領域333とを有している。カプラ型半導体光増幅器330は、多モード干渉カプラや方向性結合器等から構成され、入力ポートと出力ポートをそれぞれ2つ備え、入力ポートと出力ポートを結ぶ2つの光路が交差するように結合が調整されており、伝搬する光を増幅することができる。
【0066】
カプラ型半導体光増幅器330には、前段の半導体光導波路領域332の2つの入力ポートに入力された光は、SOA領域331において増幅され、後段の半導体光導波路領域333の2つの出力ポートより出力される。本実施の形態においては、SOA領域331における1つの活性領域334で増幅を行うことで、光増幅器の入力光の偏波に依存することなく光増幅を行うことができる。
【0067】
尚、上記以外の内容については、第1または第2の実施の形態と同様であるが、本実施の形態においては、活性領域が1つであるためどのような入力偏波であっても活性領域への総入力パワーは一定であり、第1または第2の実施の形態のような位相調整は必要ない。
【0068】
〔第5の実施の形態〕
次に、第5の実施の形態について説明する。本実施の形態は、偏波無依存型光スイッチである。
図14に示される第4の実施の形態における光増幅器300は、前段部300Aと後段部300Bとにより形成されており、本実施の形態は、この前段部300Aと後段部300Bとの間に光スイッチを設けた光スイッチ装置である。
【0069】
本実施の形態における光スイッチ装置について、
図15に基づき説明する。本実施の形態における光スイッチ装置は、第1の光増幅器の前段部301A及び後段部301B、第2の光増幅器の前段部302A及び後段部302B、第1の光スイッチ410、第2の光スイッチ420等を有している。前段部301A及び後段部301Bにより形成される第1の光増幅器、前段部302A及び後段部302Bにより形成される第2の光増幅器は、前段部300Aと後段部300Bとにより形成される第4の実施の形態における光増幅器300と同様のものである。
【0070】
図15に示される光スイッチ装置では、第1の光増幅器の前段部301Aの一方の出力311aは、第1の光スイッチ410の一方の入力411aに接続されており、他方の出力311bは、第2の光スイッチ420の一方の入力421aに接続されている。また、第2の光増幅器の前段部302Aの一方の出力312aは、第1の光スイッチ410の他方の入力411bに接続されており、他方の出力312bは、第2の光スイッチ420の他方の入力421bに接続されている。
【0071】
また、第1の光スイッチ410の一方の出力412aは、第1の光増幅器の後段部301Bの一方の入力311cに接続されており、他方の出力412bは、第2の光増幅器の後段部302Bの一方の入力312cに接続されている。また、第2の光スイッチ420の一方の出力422aは、第1の光増幅器の後段部301Bの他方の入力311dに接続されており、他方の出力422bは、第2の光増幅器の後段部302Bの他方の入力312dに接続されている。
【0072】
尚、第1の光スイッチ410及び第2の光スイッチ420は、TE偏波に対して動作するものである。
【0073】
第1の光増幅器の前段部301Aに入力された第1の入力光は、第1の光増幅器の前段部301Aにおいて偏波分離及び光増幅された後出力され、第1の光スイッチ410の一方の入力411aと、第2の光スイッチ420の一方の入力421aに入力する。また、第2の光増幅器の前段部302Aに入力された第2の入力光は、第2の光増幅器の前段部302Aにおいて偏波分離及び光増幅された後出力され、第1の光スイッチ410の他方の入力411bと、第2の光スイッチ420の他方の入力421bに入力する。
【0074】
ここで、2つの光スイッチがクロス状態に設定されているとすると、前記第2の入力光の成分である第1の光スイッチ410の一方の出力412aと、第2の光スイッチ420の一方の出力422aより出力された光は、第1の光増幅器の後段部301Bにおいて偏波合波された後、第1の出力光として出力される。また、前記第1の入力光の成分である第1の光スイッチ410の他方の出力412bと、第2の光スイッチ420の他方の出力422bより出力された光は、第2の光増幅器の後段部302Bにおいて偏波合波された後、第2の出力光として出力される。このようにして、任意の偏波の入力光に対して、クロス状態の経路が設定される。同様に2つの光スイッチがバー状態に設定されていると、任意の偏波の入力光に対してバー状態の経路が設定される。
【0075】
また、本実施の形態における光スイッチ装置は、
図16に示されるように、第2の実施の形態における光増幅器を用いたものであってもよい。具体的には、この光スイッチは、第1の光増幅器の前段部101A及び後段部101B、第2の光増幅器の前段部102A及び後段部102B、第1の光スイッチ410、第2の光スイッチ420等を有している。前段部101A及び後段部101Bにより形成される第1の光増幅器、前段部102A及び後段部102Bにより形成される第2の光増幅器は、ともに、第2の実施の形態における光増幅器100と同様のものである。
【0076】
尚、
図16に示される光スイッチ装置では、第1の光増幅器の前段部101Aの一方の出力181aは、第1の光スイッチ410の一方の入力411aに接続されており、他方の出力181bは、第2の光スイッチ420の一方の入力421aに接続されている。また、第2の光増幅器の前段部102Aの一方の出力182aは、第1の光スイッチ410の他方の入力411bに接続されており、他方の出力182bは、第2の光スイッチ420の他方の入力421bに接続されている。
【0077】
また、第1の光スイッチ410の一方の出力412aは、第1の光増幅器の後段部101Bの一方の入力181cに接続されており、他方の出力412bは、第2の光増幅器の後段部102Bの一方の入力182cに接続されている。また、第2の光スイッチ420の一方の出力422aは、第1の光増幅器の後段部101Bの他方の入力181dに接続されており、他方の出力422bは、第2の光増幅器の後段部102Bの他方の入力182dに接続されている。
【0078】
以上、実施の形態について詳述したが、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。
【0079】
上記の説明に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
偏波スプリッタと、
偏波ローテータと、
第1の光カプラと、
第1の半導体光増幅素子と、
第2の半導体光増幅素子と、
第2の光カプラと、
を有し、
前記第1の光カプラは、2×2光カプラにより形成されており、
前記偏波スプリッタにより分波された光のTE偏波は、前記第1の光カプラの一方の入力ポートに入力され、
前記偏波スプリッタにより分波された光のTM偏波は、前記偏波ローテータによりTE偏波に変換されて、前記第1の光カプラの他方の入力ポートに入力され、
前記第1の光カプラの一方の出力ポートから出力された光は、前記第1の半導体光増幅素子において増幅されて、前記第2の光カプラの一方の入力ポートに入力され、
前記第1の光カプラの他方の出力ポートから出力された光は、前記第2の半導体光増幅素子において増幅されて、前記第2の光カプラの他方の入力ポートに入力され、
前記第2の光カプラの出力ポートより光が出力されることを特徴とする光増幅器。
(付記2)
前記第2の光カプラは、2×2光カプラであることを特徴とする付記1に記載の光増幅器。
(付記3)
前記偏波ローテータは、第1の偏波ローテータであり、
第2の偏波ローテータと、
偏波コンバイナと、
を有し、
前記第2の光カプラの一方の出力ポートから出力された光は、前記第2の偏波ローテータによりTM偏波に変換され、前記第2の光カプラの他方の出力ポートから出力された光とともに、前記偏波コンバイナにおいて合波されることを特徴とする付記2に記載の光増幅器。
(付記4)
前記偏波スプリッタと前記第1の光カプラの一方の入力ポートとの間、または、前記偏波ローテータと前記第1の光カプラの他方の入力ポートとの間には、伝搬する光の位相を変化させる位相シフタが設けられていることを特徴とする付記1から3のいずれかに記載の光増幅器。
(付記5)
前記第1の半導体光増幅素子と前記第2の光カプラの一方の入力ポートとの間、または、前記第2の半導体光増幅素子と前記第2の光カプラの他方の入力ポートとの間には、伝搬する光の位相を変化させる位相シフタが設けられていることを特徴とする付記1から4のいずれかに記載の光増幅器。
(付記6)
前記第1の光カプラの一方の出力ポートと前記第1の半導体光増幅素子との間、及び、前記第1の光カプラの他方の出力ポートと前記第2の半導体光増幅素子との間には、伝搬する光の強度を測定する光検出素子が設けられていることを特徴とする付記1から5のいずれかに記載の光増幅器。
(付記7)
前記第1の光カプラの一方の入力ポートの側、及び、前記第1の光カプラの他方の入力ポートの側には、伝搬する光の強度を測定する光検出素子が設けられていることを特徴とする付記1から6のいずれかに記載の光増幅器。
(付記8)
前記第2の光カプラの一方の出力ポートの側、及び、前記第2の光カプラの他方の出力ポートの側には、伝搬する光の強度を測定する光検出素子が設けられていることを特徴とする付記1から7のいずれかに記載の光増幅器。
(付記9)
前記第1の半導体光増幅素子及び前記第2の半導体光増幅素子は、同一基板上に集積一体形成されていることを特徴とする付記1から8のいずれかに記載の光増幅器。
(付記10)
前記第1の半導体光増幅素子、前記第2の半導体光増幅素子、前記第1の光カプラ及び前記第2の光カプラは、一体化されカプラ型半導体光増幅器が形成されていることを特徴とする付記1から9のいずれかに記載の光増幅器。
(付記11)
付記10に記載の光増幅器を有し、
前記カプラ型半導体光増幅器の後段には、偏波コンバイナが設けられており、
前記カプラ型半導体光増幅器と前記偏波コンバイナとの間には、光スイッチが設けられていることを特徴とする光スイッチ装置。
(付記12)
付記3に記載の光増幅器を有し、
前記第1の半導体光増幅素子、または、前記第2の半導体光増幅素子と、前記偏波コンバイナとの間には、光スイッチが設けられていることを特徴とする光スイッチ装置。
(付記13)
付記1から10のいずれかに記載の光増幅器を有する光受信装置。