(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数の基板が載置されたボートが反応管に挿入され、前記ボートに載置された前記基板への成膜を行う処理炉を有する基板処理装置において、前記反応管の形状を測定する反応管形状測定方法であって、
前記処理炉は、前記反応管に挿入された前記ボートを回転軸体上に載せて回転させる回転機構を有しており、
前記回転軸体の開口に隙間嵌めする外径を有する柱状の鞘管を設置し、
前記鞘管内にセンサユニットを挿入し、
前記センサユニットの高さ位置を変えながら、所定の速度で1回転させて、前記センサユニットと前記反応管の内表面との距離を計測する反応管形状測定方法。
複数の基板が載置されたボートが反応管に挿入され、前記ボートに載置された前記基板への成膜を行う処理炉を有する基板処理装置において、前記反応管の形状を測定する反応管形状測定方法であって、
前記処理炉は、前記反応管に挿入された前記ボートを回転軸体上に載せて回転させる回転機構を有しており、
前記回転軸体の開口に隙間嵌めする外径を有する測定支柱とセンサとを有するセンサ治具を設置し、
前記センサの高さ位置を変えながら、前記センサ治具を所定の速度で1回転させて、前記センサと前記反応管の内表面との距離を計測する反応管形状測定方法。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本実施の形態では、形状測定装置により処理炉の回転軸を基準として反応管(内管)の内表面の形状を計測する。そして計測された形状を高さ位置において円筒にフィッティングして得られた円筒の軸を仮想中心軸とし、移載ロボットは、ボートの中心軸ではなく、反応管(内管)の仮想中心軸を基準にウェーハをボートに搬入する。反応管の仮想中心軸に対して、ウェーハが設置されていることで、ヒータ加熱によるウェーハ面内温度及び面間温度の温度均一性、ウェーハに対するガス流の均一性アップが期待できる。
【0014】
反応管内にボートを搭載した状態で形状測定装置により回転軸とボート中心軸とのズレを計測して、ウェーハ載置位置を決定してもよい。縦型処理炉のボートは回転及び昇降可能に構成されているため、形状測定装置は、それらの機構を用いて反応管の3次元形状を、測定するように構成することも可能であり、または、先端にミラーを取り付けた細長い石英管を回転軸から反応管へ挿入し、真空中、もしくは高温下で使用できるようにすることもできる。
【0015】
図1に、半導体装置の製造装置(基板処理装置)の斜視図を示す。基板処理装置100は、半導体装置の製造における熱処理工程を実施する縦型熱処理装置として構成され、複数のウェーハ(基板)を収容する基板収容器であるポッド110を搬入出するロードポート114と、ポッド110のキャップを着脱するポッドオープナ121と、ポッド110を一時的に保管する回転棚105と、ポッド110を搬送するポッド搬送装置118と、ウェーハを積層するように搭載するボート21と、ポッドオープナ121の載置台122に載置されたポッド110とボート21との間でウェーハの移載を行うウェーハ移載機125と、処理室(不図示)やヒータ(不図示)を備えた縦型処理炉2と、ボート21を処理炉2内に搬入、及び搬出するボートエレベータ27と、記憶部(不図示)等の基板処理装置の各構成部と、各構成部を制御する制御部(不図示)とを備えている。そして、制御部が、記憶部に記憶したプロセスレシピに基づき、熱処理等のウェーハ処理を実行する。
【0016】
図2Aに基板処理装置の縦型処理炉2とその周辺の構造を示す。処理炉2は、処理炉2を均一に加熱するために、複数のヒータユニットからなるヒータ3を有する。ヒータ3は円筒形状であり、保持板としてのヒータベース(不図示)に支持されることにより、基板処理装置100の設置床に対して垂直に据え付けられている。ヒータ3は、ガスを熱で活性化(励起)させる活性化機構(励起部)としても機能する。
【0017】
ヒータ3の内側に、反応容器(処理容器)を構成する反応管4が配設されている。反応管4は、例えば石英(SiO
2)または炭化シリコン(SiC)等の耐熱性材料からなり、上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成されている。反応管4は、下端のフランジ部4Cにおいて互いに結合した外管4Aと内管4Bとを有する2重管構造を有する。外管4Aと内管4Bの上端は閉じられ、内管4Bの下端は開口している。フランジ部4Cは、外管4Aよりも大きな外径を有し、外側へ突出している。反応管4の下端寄りには、外管4A内と連通する排気ポート4Dが設けられる。これらを含む反応管4全体は単一の材料で一体に形成される。外管4Aは、内側を真空にしたときの圧力差に耐えうるように、比較的肉厚に構成されている。
【0018】
マニホールド5は、円筒又は円錐台形状で金属製又は石英製であり、反応管4の下端を支えるように設けられる。マニホールド5の内径は、反応管4の内径(フランジ部4Cの内径)よりも大きく形成されている。これにより、反応管4の下端(フランジ部4C)と後述するシールキャップ19との間に円環状の空間が形成される。この空間もしくはその周辺の部材を炉口部と総称する。
【0019】
内管4Bは、排気ポート4Dよりも反応管の奥側で、その側面において内側と外側を連通させる主排気口4Eを有し、また、主排気口4Eと反対の位置において供給スリット4Fを有する。主排気口4Eは、ウェーハ7が配置されている領域に対して開口する単一の縦長の開口である。供給スリット4Fは、円周方向に伸びたスリットであり、各ウェーハ7に対応するように垂直方向に複数並んで設けられている。
【0020】
内管4Bは更に、排気ポート4Dよりも反応管4の奥側で且つ主排気口4Eよりも開口側の位置に、処理室6と排気空間S(外管4Aと内管4Bの間の空間を排気空間Sと呼ぶ)とを連通させる複数の副排気口4Gが設けられる。また、フランジ部4Cにも、処理室6と排気空間S下端とを連通させる複数の底排気口4Hが形成される。言い換えれば、排気空間Sの下端は、フランジ部4Cによって底排気口4Hやノズル導入孔を除き閉塞されている。副排気口4G、底排気口4Hは、後述する軸パージガスを排気するように機能する。
【0021】
排気空間Sには、供給スリット4Fの位置に対応させて、原料ガス等の処理ガスを供給する1本以上のノズル8が設けられている。ノズル8には、処理ガス(原料ガス)を供給するガス供給管9がマニホールド5を貫通してそれぞれ接続されている。
【0022】
それぞれのガス供給管9の流路上には、上流方向から順に、流量制御器であるマスフローコントローラ(MFC)10および開閉弁であるバルブ11が設けられている。バルブ11よりも下流側では、不活性ガスを供給するガス供給管12がガス供給管9に接続されている。ガス供給管12には、上流方向から順に、MFC13およびバルブ14が設けられている。主に、ガス供給管9、MFC10、バルブ11により、処理ガス供給系である処理ガス供給部が構成される。
【0023】
ノズル8は、反応管4内に、反応管4の下部から立ち上がるように設けられている。ノズル8の側面や上端には、ガスを供給する1ないし複数のノズル孔8Hが設けられている。複数のノズル孔8Hは、供給スリット4Fのそれぞれの開口に対応させて、反応管4の中心を向くように開口させることで、内管4Bを通り抜けてウェーハ7に向けてガスを噴射することができる。
【0024】
排気ポート4Dには、処理室6内の雰囲気を排気する排気管15が接続されている。排気管15には、処理室6内の圧力を検出する圧力検出器(圧力計)としての圧力センサ16および圧力調整器(圧力調整部)としてのAPC(Auto Pressure Controller)バルブ17を介して、真空排気装置としての真空ポンプ18が接続されている。APCバルブ17は、真空ポンプ18を作動させた状態で弁を開閉することで、処理室6内の真空排気および真空排気停止を行うことができる。更に、真空ポンプ18を作動させた状態で、圧力センサ16により検出された圧力情報に基づいて弁開度を調節することで、処理室6内の圧力を調整することができるように構成される。主に、排気管15、APCバルブ17、圧力センサ16により排気系が構成される。真空ポンプ18を排気系に含めて考えてもよい。
【0025】
マニホールド5の下方には、マニホールド5の下端開口を気密に閉塞可能な炉口蓋体としてのシールキャップ19が設けられている。シールキャップ19は、例えばステンレスやニッケル合金等の金属からなり、円盤状に形成されている。シールキャップ19の上面には、マニホールド5の下端と当接するシール部材としてのOリング19Aが設けられている。
【0026】
また、シールキャップ19上面には、マニホールド5の下端内周より内側の部分に対し、シールキャップ19を保護するカバープレート20が設置されている。カバープレート20は、例えば、石英、サファイヤ、またはSiC等の耐熱耐蝕性材料からなり、円盤状に形成されている。カバープレート20は、機械的強度が要求されないため、薄い肉厚で形成されうる。カバープレート20は、シールキャップ19と独立して用意される部品に限らず、シールキャップ19の内面にコーティングされた或いは内面が改質された、窒化物等の薄膜或いは層であってもよい。カバープレート20はまた、円周の縁からマニホールド5の内面に沿って立ち上がる壁を有しても良い。
【0027】
基板保持具としてのボート21は、複数枚、例えば25〜200枚のウェーハ7を、水平姿勢で、かつ、互いに中心を揃えた状態で垂直方向に整列させて多段に支持する。そこではウェーハ7は、一定の間隔を空けて配列させる。ボート21は、例えば石英やSiC等の耐熱性材料からなる。反応管4は、ボート21を安全に搬入出可能な最小限の内径を有することが望ましい。
【0028】
ボート21の下部には断熱アセンブリ22が配設されている。断熱アセンブリ22は、上下方向の熱の伝導或いは伝達が小さくなるような構造を有し、通常、内部に空洞を有する。内部は軸パージガスによってパージされうる。反応管4において、ボート21が配置されている上部分を基板処理領域A、断熱アセンブリ22が配置されている下部分を断熱領域Bと呼ぶ。
【0029】
シールキャップ19の処理室6と反対側には、ボート21を回転させる回転機構23が設置されている。回転機構23には、軸パージガスのガス供給管24が接続されている。ガス供給管24には、上流方向から順に、MFC25およびバルブ26が設けられている。このパージガスの1つの目的は、回転機構23の内部(例えば軸受け)を、処理室6内で用いられる腐食性ガスなどから守ることである。パージガスは、回転機構23から軸に沿って排出され、断熱アセンブリ22内に導かれる。
【0030】
ボートエレベータ27は、反応管4の外部下方に垂直に備えられ、シールキャップ19を昇降させる昇降機構(搬送機構)として動作する。これにより、シールキャップ19に支えられたボート21およびウェーハ7が、処理室6内外に搬入出される。なお、シールキャップ19が最下位置に降りている間、シールキャップ19の代わりに反応管4の下端開口を塞ぐシャッタ(不図示)が設けられうる。
【0031】
外管4Aの外壁には、温度検出器28が設置されている。温度検出器28は、上下に並んで配列された複数の熱電対によって構成されうる。温度検出器28により検出された温度情報に基づきヒータ3への通電具合を調整することで、処理室6内の温度が所望の温度分布となる。
【0032】
コントローラ29は、基板処理装置100全体を制御するコンピュータであり、本構成については後述する。
【0033】
図2Bに断熱アセンブリ22及び回転機構23の断面を示す。回転機構23は、上端が開口し下端が閉塞した略円筒形状に形成されたケーシング(ボディ)23Aを備えており、ケーシング23Aはシールキャップ19の下面にボルトで固定される。ケーシング23Aの内部では、内側から順に、円筒形状の内軸23Bと、内軸23Bの直径よりも大きな直径の円筒形状に形成された外軸23Cが、同軸に設けられる。そして、外軸23Cは、内軸23Bとの間に介設された上下で一対の内側ベアリング23D,23Eと、ケーシング23Aとの間に介設された上下で一対の外側ベアリング23F,23Gとによって回転自在に支承されている。一方、内軸23Bは、ケーシング23Aと固定され、回転不能になっている。
【0034】
内側ベアリング23Dおよび外側ベアリング23Fの上(処理室6側)には、真空と大気圧の空気とを隔てる磁性流体シール23H,23Iが設置されている。外軸23Cは、電動モータ(不図示)等によって駆動されるウオームホイール或いはプーリ23Kが装着される。
【0035】
内軸23Bの内側には、処理室6内にてウェーハ7を下方から加熱する第1の補助加熱機構としてのサブヒータ支柱33が、垂直に挿通されている。サブヒータ支柱33は、石英製のパイプであり、その上端においてキャップヒータ34を同心に保持する。サブヒータ支柱33は、内軸23Bの上端位置において耐熱樹脂で形成された支持部23Nによって支持される。更に下方において、サブヒータ支柱33は、真空用継手23Pによって内軸23Bとの間が密封される。更に下方に固定ブロック23Qが設けられ、内軸23Bをシールキャップ19に対して回転不能に固定する。
【0036】
フランジ状に形成された外軸23Cの上面には、下端にフランジを有する円筒形状の回転軸体36が固定されている。回転軸体36の空洞を、サブヒータ支柱33が貫いている。回転軸体36の上端部には、サブヒータ支柱33を貫通させる貫通穴が中心に形成された円盤形状の回転台37が、カバープレート20と所定の間隔h
1を空けて固定されている。
【0037】
回転台37の上面には、断熱体40を保持する断熱体保持具38と、円筒部39が同心に載置され、ネジ等によって固定されている。断熱アセンブリ22は、回転台37、断熱体保持具38、円筒部39および断熱体40により構成されており、回転台37は底板(受け台)を構成する。回転台37には、直径(幅)h
2の排気孔37Aが、縁寄りに回転対称に複数形成されている。
【0038】
断熱体保持具38は、中心にサブヒータ支柱33を貫通させる空洞を有する円筒形状に構成される。断熱体保持具38の下端には、回転台37よりも小さな外径の外向きフランジ形状の足38Cを有する。一方、断熱体保持具38の上端は、そこからサブヒータ支柱33が突き出させるように開口し、パージガスの供給口38Bを構成している。
【0039】
断熱体保持具38とサブヒータ支柱33との間に、断熱アセンブリ22内の上部に軸パージガスを供給する、円環状の断面を有する流路が形成される。供給口38Bから供給されたパージガスは、断熱体保持具38と円筒部39の内壁との間の空間を下向きに流れて、排気孔37Aから円筒部39外へ排気される。排気孔37Aを出た軸パージガスは、回転台37とカバープレート20との間の隙間を半径方向に流れて炉口部に放出され、そこで炉口部をパージする。
【0040】
断熱体保持具38の柱には、断熱体40として複数の反射板40Aと断熱板40Bが、同軸に設置されている。
【0041】
円筒部39は、内管4Bとの間隙h
6が所定の値となるような外径を有する。間隙h
6は、処理ガスや軸パージガスの通り抜けを抑制するために、狭く設定することが望ましく、例えば、7.5mm〜15mmとするのが好ましい。
【0042】
円筒部39の上端は、平坦な板で閉じており、そこにボート21が設置される。また、円筒部39の上面の中心部に、後述するように反応管の形状測定時にサブヒータ支柱33やキャップヒータ34を取り外したり、形状測定装置を貫通させたりするための開口39Aを設ける。開口39Aは、後述する形状測定装置による内管4Bの形状測定時以外は、開口39Aにぴったりはまる蓋39Bによって塞がれ、このとき円筒部39の上面の外側表面には段差が生じることなく平坦が保たれるものとする。
【0043】
図3に、水平に切断された反応管4の斜視図が示される。なお、この図ではフランジ部4Cは省略されている。内管4Bには、処理室内に処理ガスを供給するための供給スリット4Fが縦方向にウェーハ7と同数、横方向に3個、格子状に並んで形成されている。供給スリット4Fの横方向の並びの間や両端の位置において、外管4Aと内管4Bの間の排気空間Sを区画するように縦方向に伸びた仕切り板41が、それぞれ設けられる。複数の仕切り板41によって、主たる排気空間Sから分離された区画は、ノズル室(ノズルバッファ)42を形成する。結果的に排気空間Sは、断面においてC字型に形成されることになる。ノズル室42と内管4B内を直接つなぐ開口は、供給スリット4Fだけである。
【0044】
仕切り板41は、内管4Bとは連結されるものの、外管4Aと内管4Bの温度差に起因する応力を避けるために外管4Aとは連結させず、わずかな隙間を有するように構成することができる。ノズル室42は、排気空間Sから完全に隔離される必要はなく、特に上端や下端において排気空間Sと通じた開口もしくは隙間を有しうる。ノズル室42は、その外周側が外管4Aによって区画されるものに限らず、外管4Aの内面に沿った仕切り版を別途設けても良い。
【0045】
内管4Bには、断熱アセンブリの側面に向かって開口する位置に、3個の副排気口4Gが設けられている。副排気口4Gの1つは、排気ポート4Dと同じ向きに設けられ、その開口の少なくとも1部が、排気ポート4Dの管と重なるような高さに配置されている。また、残りの2つの副排気口4Gは、ノズル室42の両側部付近に配置されている。或いは、3個の副排気口4Gが、内管4Bの円周上で180度間隔となるような位置に配置されうる。
【0046】
図4を用いてボートエレベータ27によるシールキャップ19の担持構造を説明する。シールキャップ19には、下面から垂直にリニアブッシュ(リニアガイド)の軸51A〜Cの3本が設けられる。一方、ボートエレベータ27は、そのアームの上に平板状の支持板27Bを有し、支持板27Bにはシールキャップ19側と係合するリニアブッシュ52A〜Cの3個が備えられる。また、支持板27Bとシールキャップ19との間には、コイル状バネ等の弾性体53A〜Cの3個が備えられる。そしてリニアブッシュ52A〜Cのそれぞれに軸51A〜Cが嵌挿されると、シールキャップ19は、ボートエレベータ27のアーム及び支持板27Bに対し、上下動のみ可能な様態(1軸自由度)で担持される。なお、ボートエレベータ27のアーム及び支持板は鋳造などにより一体に構成されうる。またそれらは十分な剛性を有しており、ボート21等の荷重やマニホールド5への押さえ圧によってそれらが撓み、ボート21の中心軸が垂直から傾いたり、揺動したりすることがないようになっている。なお、リニアブッシュ52と支持板27Bとの間にX−Y微動ステージを設けて、軸の水平位置を調整できるようにしてもよい。あるいは、反応管4をマニホールド5へ設置する水平位置をボルトなどで調整できるようにしてもよい。
【0047】
図5に示すように、コントローラ29は、MFC10,13,25、バルブ11,14,26、圧力センサ16、APCバルブ17、真空ポンプ18、ヒータ3、キャップヒータ34、温度検出器28、回転機構23、ボートエレベータ27等の各構成と電気的に接続され、それらを自動制御する。コントローラ29は、CPU(Central Processing Unit)212、RAM(Random Access Memory)214、記憶装置216、I/Oポート218を備えたコンピュータとして構成される。RAM214、記憶装置216、I/Oポート218は、内部バス220を介して、CPU212とデータ交換可能なように構成される。I/Oポート218は、上述の各構成に接続されている。コントローラ29には、例えばタッチパネル等との入出力装置222が接続されている。
【0048】
記憶装置216は、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)等で構成されている。記憶装置216内には、基板処理装置100の動作を制御する制御プログラムや、処理条件に応じて基板処理装置100の各構成に成膜処理等を実行させるためのプログラム(プロセスレシピやクリーニングレシピ等のレシピ)が読み出し可能に格納されている。RAM214は、CPU212によって読み出されたプログラムやデータ等が一時的に保持されるメモリ領域(ワークエリア)として構成されている。
【0049】
CPU212は、記憶装置216から制御プログラムを読み出して実行すると共に、入出力装置222からの操作コマンドの入力等に応じて記憶装置216からレシピを読み出し、レシピに沿うように各構成を制御する。
【0050】
コントローラ29は、外部記憶装置(例えば、USBメモリやメモリカード等の半導体メモリ、CDやDVD等の光ディスク、HDD)224に持続的に格納された上述のプログラムを、コンピュータにインストールすることにより構成することができる。記憶装置216や外部記憶装置224は、コンピュータ読み取り可能な有体の媒体として構成されている。以下、これらを総称して、単に、記録媒体ともいう。なお、コンピュータへのプログラムの提供は、外部記憶装置224を用いず、インターネットや専用回線等の通信手段を用いて行ってもよい。
【0051】
図6に反応管4(内管4B)の形状測定を行う形状測定装置を示す。形状測定装置は、レーザ光を照射して距離の変化を測定するセンサユニット201と、センサユニット201の鞘管202と、センサユニット201を駆動しながら測長結果を収集するオートプロファイラ203と、オートプロファイラ203による測長結果に対して演算処理を行う計算機(不図示)とを有する。
【0052】
鞘管202は、一端が半球状に閉じられ、他端が開放する石英円筒管であり、高精度の円筒形状及び直線性を有する。根元(開放端)付近では内軸23Bの中心穴(開口)に対して所定の公差で隙間嵌めするような外径を有し、その他の部分は開放端付近よりもわずかに小さい外径を有する。
【0053】
図7にセンサユニット201の構成例を示す。集束レーザモジュール81と、ビームスプリッタ(ハーフミラー)82と、参照ミラー83と、45°ロッドミラー84と、光強度検出器85と、駆動回路86と、測長制御部87と、ユニットケース88を有し、位相差方式(干渉方式)の距離計を構成している。ユニットケース88は、集束レーザモジュール81から光強度検出器85までの構成を、剛体的に固定する剛体固定部材、あるいはそれらを光路長が変化しないような様態で接続する可撓性パイプ状ケースであり、鞘管202内に挿通可能に構成される。なお鞘管202内には少なくとも45°ロッドミラー84が挿入されればよく、ユニットケース88の先端部は、鞘管202内面との隙間嵌めによって45°ロッドミラー84を上下及び回転運動のみ可能となるように保持する。あるいはセンサユニット201全体を鞘管202に挿入可能な直径に構成してもよい。
【0054】
集束レーザモジュール81は、適度のコヒーレンスを有する平行光を発射する。内管4Bの内表面は完全な鏡面ではないものの、反射光にはコヒーレンス性が残る程度の平滑性を有している。駆動回路86は、集束レーザモジュール81のレーザ発振器に電気エネルギーを与えて励起する。駆動電流(電圧)を変化させることで、集束レーザモジュール81から発射される光の強度や波長を変調させることができる。ビームスプリッタ(ハーフミラー)82と、参照ミラー83により干渉計を構成する。45°ロッドミラー84は、測定対象(内管4Bの内表面)への照射光およびそこからの反射光の方向を90度曲げる。光強度検出器85は、照射光と内管4Bの内表面からの反射光との位相差を、両者の干渉による光の強度の変化によって検出する。測長制御部87は、FMCWもしくは振幅変調によって集束レーザモジュール81からの発射光の周波数を変化させながら、光強度検出器85の出力を解析し、距離を計算する。FMCWであれば、光強度検出器85の出力の周波数スペクトルによって、各反射経路の絶対距離が一意に決定される。また、発射光に光コム(Optical Combs)を用いるものでもよい。もし内管4Bの内周全体が滑らかであれば、測長制御部87は、干渉縞計数型のように距離の変化を算出できるものでもよい。
【0055】
形状測定装置のセットアップは、処理炉2からサブヒータ支柱33及びキャップヒータ34を取り外し、ボートエレベータ27をロード位置に静止させ、鞘管202をサブヒータ支柱33の代わりに回転機構23に設置する。具体的には、サブヒータ支柱33と同様に、内軸23Bに支持部23N、真空用継手23P、固定ブロック23Qによって固定される。鞘管202が固定されると、その中にセンサユニット201を挿入し、さらにセンサユニット201をオートプロファイラ203に固定する。
【0056】
形状測定装置のセットアップが完了すると、オートプロファイラ203に計測プログラムを実行させる。計測プログラムは、オートプロファイラ203により、センサユニット201を所定の速度で1回転させ、鞘管202内を所定量上昇又は下降させる、という動作を複数回反復し、その間に得られた測定結果を記録する。
【0057】
次に、測定結果を最小二乗法等により真円もしくは円筒モデルにフィッティングさせる。モデルの中心位置が内管4Bの仮想中心軸であり、これにより各高さ位置(i)における回転軸体36の回転軸と内管4Bの仮想中心軸との差DA
iが算出される。なお、1つの直円筒モデルにフィッティングさせたほうが、より高い精度が得られる場合がある。
【0058】
また、フィッティングの際、内管4Bには主排気口4Eや供給スリット4Fが設けられているため、これらを通り抜けてレーザ(発射光)が外管4Aまで到達し、内管4Bまでの距離ではない値が得られることがある。フィッティングにあたっては、そのような外れ値及び外れ値が得られた付近の測定値は除外する。
【0059】
また、鞘管202がレーザのコヒーレンス性に悪影響を及ぼす場合、鞘管202の側面に所定間隔で開口を複数設け、その開口を通して計測するようにするか、鞘管202先端付近に設けた開口を設け、その開口に45°ロッドミラー84を固定し、鞘管202と45°ロッドミラー84との隙間を密封する。後者の場合は、測定の際に、オートプロファイラ203により、鞘管202ごと回転、上下させるようにする。
【0060】
図8に、反応管4(内管4B)の形状測定を行う形状測定装置の別構成例を示す。
図6に示した形状測定装置ではオートプロファイラ203によりセンサユニット201を回転させて形状測定を行ったのに対し、本構成例では、基板処理装置の回転機構23及びボートエレベータ27を利用して、センサを回転、上下動させることにより、内管4Bの形状測定を行う。このため、通常使用時には内軸23Bはケーシング23Aと固定されて回転不能になっているところ、内軸23Bを回転不能に固定している固定ブロック(脱落防止具)23Qを取り外すとともに、連結具を用いて内軸23Bと外軸23Cとを連結する。この状態で外軸23Cを回転駆動させることにより、内軸23Bが回転する。これにより、内軸23Bを回転させるためのモータを別途用意する必要がなくなる。
【0061】
センサ治具60は、センサヘッド61、センサヘッド61を搭載する支持板62、測定支柱63を有している。支持板62は円盤形状をしており、その中心に測定支柱63が接続されている。測定支柱63はステンレス製のパイプであり、サブヒータ支柱33の外径、もしくは内軸23Bの内径と略同一の直径を有し、サブヒータ支柱33の代わりに内軸23Bの開口に隙間嵌めの様態で挿入され、真空用継手23Pもしくはそれに代わるより強固な固定具で固定される。なお、支持板62を設けることなく、センサヘッド61を直接、測定支柱63の上端部に取り付けてもよい。いずれの場合も、センサヘッド61の上端がボートエレベータ27を最上位置に持ち上げたときに、断熱アセンブリ22及びボート21が搭載されたときのボートの上端とほぼ同じ高さになるように配置される。
【0062】
センサヘッド61は、産業用途で一般的な三角測量式のレーザ距離計(変位計)であり、レーザ光線を発射し、受光部に入射してくる被計測体からの反射光(正反射光)の角度を検知し、算出した距離を示す電気信号をシリアルインターフェースから出力する。センサヘッド61が測定できる距離範囲は、10〜20cm程度で十分である。センサヘッド61からのケーブルは適宜測定支柱63内を通り、I/Oポート218(
図6参照)もしくは外部の計算機等に接続される。
【0063】
センサヘッド61の発射光及び入射光の光路は、一例として、水平(回転軸に垂直)な面内とし、ある半径線(回転軸の垂線)に対して略対称を成すようなジオメトリとしたり、回転軸と同じ面内とし、水平面に対して略対称を成すようなジオメトリとしたり、他の例では、発射光もしくは入射光の少なくとも一方が、半径線と一致するジオメトリとすることができる。
【0064】
形状測定装置のセットアップが完了すると、コントローラ29に計測プログラムを実行させる。本形状測定装置は基板処理装置の機構を用いるため、計測プログラムはコントローラ29で実行することが望ましいが、外部の計算機を用いることも可能である。ボートエレベータ27は最初、アンロード位置(下)にあるとする。計測プログラムは、回転軸体36を所定の速度で1回転させ、ボートエレベータを所定量上昇させる、という動作を、複数回反復し、その間センサヘッド61から得られた測定結果を記録する。あるいは、センサヘッド61はらせん状に上昇させてもよい。このとき、ボートエレベータ27のアームが撓み振動しないように、昇降の加減速は穏やかに行われる。
【0065】
次に、コントローラ29のCPU212は、その測定結果に基づき、形状測定装置の第1の例と同様のフィッティングにより、各高さ位置(i)における回転軸体36の回転軸と内管4Bの仮想中心軸との差DA
iを算出する。
【0066】
なお、内管4Bの形状測定はレーザ光を用いるものには限られず、磁気リニアスケールを用いることも可能である。磁気リニアスケールは2ピースあり、一方は測定支柱63内に、所定の規則的な磁気バターンを発生させる磁石として構成され、他方は真空用継手23P上に磁気センサとして構成される。真空用継手23Pは、測定支柱63をその自重で落ちないが、人の力で上下させることができる程度の強さで保持する。
【0067】
また、円筒部39に開口39Aを設けている場合(
図2B参照)、ボート21、断熱アセンブリ22を設置したまま、
図8に示したセンサ治具60を内軸23Bに装着し、形状測定装置として動作させることで、センサ治具60を、ボート21に対して相対的に回転可能にし、回転軸を基準としてボート21の形状を測定できる。これにより、ボートの柱の位置から、ボートの中心位置あるいは各ウェーハの挿入可能範囲を測定することもできる。
【0068】
以上説明した内管4Bの形状測定によって求めた、反応管4の各高さ位置における回転軸体36の回転軸と内管4Bの仮想中心軸との差DA
iを用いて、ウェーハ移載機がウェーハをボートに挿入する位置を適正化する方法を説明する。
【0069】
図9にウェーハ移載位置を算出するフローチャートを示す。
図9のフローチャートは、回転軸体36の回転軸とボート21の中心軸とが比較的良好に一致しており、ボートの製作精度もしくはオートティーチングの精度の問題により、ウェーハが最適な挿入位置からずれている場合に好適である。
【0070】
前提として、内管4Bを形状測定して得た反応管4の各高さ位置における回転軸体36の回転軸と内管4Bの仮想中心軸との差DA
iはコントローラ29の記憶装置216に保持されている(ステップS70)。
【0071】
まず、ボート21を反応管4からアンロードした状態で、従来と同様の方法により、ボート21にウェーハを安全に挿入できる移載位置座標P0
iを把握する(ステップS71)。具体的には、移載位置座標P0
iは、ボート21の中心軸上にウェーハ中心がくるようにウェーハを載置するときのウェーハ中心位置の座標となる。ボート21は鉛直方向に設置される3本の柱を有し、柱に設けられた溝にウェーハが挿入されるようになっている。コントローラ29によって、ボート21の3本の柱の内の中央の一本がウェーハ移載機125の移載ロボット125aから最も遠くなるような回転位置(移載用位置)でボート21を静止させた状態で、移載ロボット125aに取り付けられたセンサを用いて、計測(オートティーチング)が行われる。これによりボート21におけるウェーハを収容する高さ位置の機差や、ボート21の傾きによる水平位置ズレなどが考慮された挿入すべき移載位置座標P0
iが、移載ロボットの座標系で1乃至複数のウェーハ毎に測定される。この1測定当たりのウェーハの枚数は、移載ロボット125aが1回の動作で移載する枚数に対応する。また、このときに、移載位置に加えて、所定以上の安全率(所定以下のウェーハ破損率)で挿入できる、移載位置座標P0
i(ボートの中心軸)からの上下及び左右方向の範囲M
iを把握しておくことが望ましい。これは、ボート21の支柱に彫られたウェーハが係合する溝の幅や深さに基づいて与えられうる。
【0072】
次に、移載ロボット125aの座標系における回転軸の位置PRを決定する(ステップS72)。ボート21の傾きがないと認められる(ボート21の傾きを無視できる)場合は、ステップS71で得られた挿入すべき移載位置座標P0
iを、任意の垂直線にフィッティングして求めればよい。一方、ボート21の傾きを考慮する場合には、ステップ71の測定(オートティーチング)の結果を、移載ロボット125aが1回の動作で移載するウェーハ毎に、ウェーハに対応する直径の円筒にフィッティングし、その中心軸の座標を移載ロボット125aの座標系における回転軸の位置PR
iとする。
【0073】
次に、回転軸と内管4Bの仮想中心軸とのずれを考慮して、実際に移載ロボット125aがウェーハを移載する移載位置座標P1
iを求める(ステップS73)。ここで、移載ロボット125aの座標系は、回転軸の延伸方向をZ軸方向とし、これに対して垂直な面内においてX軸方向、Y軸方向とが定義されているものとする。まず、ステップS72で求めた回転軸の位置PR(または、PR
i)のX軸及びY軸成分に、その高さ位置での差DA
iのX軸及びY軸成分をそれぞれ加算し、仮の移載位置座標P1
i’とする。なお、差DA
iが定義される座標系が移載ロボット125aの座標系とは異なる場合には、移載ロボット125aの座標系に変換しておく。仮の移載位置座標P1
i’の全てが、ステップS71で得た許容範囲M
i内であれば、仮の移載位置座標P1
i’を移載位置座標P1
iとして決定する。一方、1つでも許容範囲M
i外となる座標があれば、それらについては許容範囲M
i内におさまるような移載位置座標P1
iを求める。例えば、α(0<α<1)を変数として、
P1
i=αP1
i’+(1−α)P0
i
とおき、αの値を変化させながら、ボート21の中心軸と反応管4の内管4Bの仮想中心軸との間で、かつ許容範囲M
i内となる移載位置座標P1
iを求める。すべての高さ位置で許容範囲M
i内となる移載位置座標P1
iが求まればフローは終了する。
【0074】
以上のフローに加えて、各高さ位置における回転軸体36の回転軸の位置を移載ロボット125aによって測定すれば、回転軸体36の回転軸とボート21の中心軸とにずれが生じている場合においても、形状測定装置による測定結果をウェーハの移載に高精度に反映させることができる。この場合のフローを、
図9のフローとの差分を中心に説明する。
【0075】
この場合、形状測定装置による形状測定の前または後に、移載ロボット125aに搭載されたセンサで、形状測定装置(具体的には鞘管202(
図6参照)、測定支柱63(
図8参照を指し、ここでは以下、鞘管等という)の位置座標を測定する。移載ロボット125aは、自身のセンサ(通常、移載ロボット125aの設置位置(旋回位置)と回転軸とを結ぶ水平線の上に設けられる)から、鞘管等の円筒面上の最短位置を探し、その位置及び距離を計測する。この計測は異なる高さの2点以上で行われる。鞘管等の軸は回転軸と十分一致していることが期待できるため、鞘管等を回転させて複数回計測する必要はないが、精度を高めるため、例えば120度ずつ3回回転させて、3回の測定結果の平均をとってもよい。
【0076】
続いて
図9のフローを実施するが、ステップS72の内容を実施するとき、移載ロボット125aの座標系における回転軸の位置PR
iを決定するにあたり、移載ロボット125aで測定した鞘管等の異なる高さでの2点以上の測定結果を補間あるいはフィッティングして、移載ロボット125aの座標系における回転軸の位置PR
iを求める。
【0077】
以上のフローでは、移載ロボット125aにより回転軸の位置座標を計測したが、これに対して形状測定装置が移載のためのボート計測(オートティーチング)を行ってもよい。前述したように、ボート21、断熱アセンブリ22を設置したまま、形状測定を行うことで、回転軸を基準としてボート21の形状を測定できる。そこで、形状測定装置は回転軸を基準にして(すなわち、回転軸座標系で)、ボート計測(オートティーチング)及び内管4Bの形状計測を一括して行う。続いて、移載ロボット125aのセンサによって回転軸の位置座標を移載ロボット125aの座標系で計測し、形状測定装置で計測した結果を回転軸座標系から移載ロボット125aの座標系に変換する。これらの変換された計測結果を用いて、移載位置座標P1
iを求める。
【0078】
本実施形態によれば、半導体装置の製造工場などに据え付けられ、ヒートランを行った後の基板処理装置において、成膜の均一性の観点でより好ましい位置にウェーハを配置できる。