特許第6971539号(P6971539)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6971539
(24)【登録日】2021年11月5日
(45)【発行日】2021年11月24日
(54)【発明の名称】フッ素含有量が少ないタングステン膜
(51)【国際特許分類】
   C23C 16/14 20060101AFI20211111BHJP
   C23C 16/455 20060101ALI20211111BHJP
   H01L 21/28 20060101ALI20211111BHJP
   H01L 21/285 20060101ALI20211111BHJP
   H01L 21/768 20060101ALI20211111BHJP
【FI】
   C23C16/14
   C23C16/455
   H01L21/28 301R
   H01L21/285 C
   H01L21/90 P
【請求項の数】16
【外国語出願】
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2016-105216(P2016-105216)
(22)【出願日】2016年5月26日
(65)【公開番号】特開2017-14615(P2017-14615A)
(43)【公開日】2017年1月19日
【審査請求日】2019年5月22日
(31)【優先権主張番号】14/723,275
(32)【優先日】2015年5月27日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】特許業務法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ローレンス・シュロス
(72)【発明者】
【氏名】シャオラン・バ
【審査官】 内藤 康彰
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−009298(JP,A)
【文献】 特開2014−049747(JP,A)
【文献】 特開2009−144242(JP,A)
【文献】 特開2011−192680(JP,A)
【文献】 特表2004−536960(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C23C 16/00−16/56
H01L 21/285
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
フッ素含有タングステン前駆体と還元剤との交互のパルスに基板を曝露し、これによってタングステン含有膜を前記基板に堆積させることを含み、
前記フッ素含有タングステン前駆体がパルスを発生させている間、前記基板を収容しているチャンバのチャンバ圧力はトル未満であり、前記タングステン含有膜中のフッ素濃度は、1018原子/cm未満である、方法。
【請求項2】
前記チャンバ圧力はトル未満である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記タングステン含有膜はタングステン核形成層である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記タングステン含有膜は、フッ素を含まないプロセスを介して堆積された第1のタングステン含有膜上に堆積される、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記タングステン含有膜は、バリア層上に堆積される、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記還元剤は、シリコン含有還元剤、ホウ素含有還元剤、およびゲルマニウム含有還元剤から選択される、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記フッ素含有タングステン前駆体のパルスは、水素(H)を含んでいる、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記タングステン含有膜の抵抗率は130μΩ/cm未満である、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記タングステン含有膜の抵抗率は110μΩ/cm未満である、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記タングステン含有膜上への化学気相堆積(CVD)によってタングステンバルク層を堆積させることをさらに含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
方法であって、
フッ素を含まないプロセスによって第1のタングステン含有膜を基板上に堆積させることと、
フッ素含有前駆体を用いる原子層の堆積によって第2のタングステン含有膜を前記第1のタングステン含有膜に堆積させることと
を含み、
前記第2のタングステン含有膜の堆積中に前記基板を収容しているチャンバのチャンバ圧力がトル未満であり、前記第2のタングステン含有膜中のフッ素濃度は、1018原子/cm未満である、方法。
【請求項12】
前記第1のタングステン含有膜は、バリア層上に堆積される、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記第1のタングステン含有膜は、酸化シリコン上に堆積される、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記チャンバ圧力はトル未満である、請求項1または1に記載の方法。
【請求項15】
前記第2のタングステン含有膜中のフッ素濃度のプロフィールは、前記フッ素濃度が1018原子/cm未満である第1のプロフィール部分を有することを特徴とし、前記第1のプロフィール部分は、前記第2のタングステン含有膜の厚みの大半を示す、請求項1または1に記載の方法。
【請求項16】
基板を処理する装置であって、
(a)基板を保持するように構成された基台を備える少なくとも1つの処理チャンバと、
(b)真空空間に連結させるための少なくとも1つの出口と、
(c)1つ以上の処理ガス供給源に連結している1つ以上の処理ガス入口と、
(d)前記装置内の動作を制御するためのコントローラであって、還元剤およびフッ素含有タングステン前駆体を交互にパルスした状態で前記処理チャンバに導入して1018原子/cm未満の合計フッ素濃度を有するタングステン含有膜を堆積するための機械可読命令を含む、コントローラと、を備え、
前記チャンバの圧力はトル未満である、装置。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
化学気相堆積(CVD)技術を用いるタングステン含有材料の堆積は、多くの半導体製造プロセスに不可欠な部分である。このような材料は、水平方向の相互接続、隣接する金属層間のビア、シリコン基板上の第1の金属層とデバイスとの間の接触、およびアスペクト比の高い特徴部に対して使用され得る。従来の堆積プロセスでは、基板が堆積チャンバ内で所定の処理温度まで加熱され、シードまたは核形成層としての役割を果たすタングステン含有材料の薄層が堆積される。その後、残りのタングステン含有材料(バルク層)は、核形成層上に堆積される。通常、タングステン含有材料は、六フッ化タングステン(WF6)の還元によって形成される。
【発明の概要】
【0002】
本明細書に記載した主題の一態様は、低フッ素のタングステン含有膜を基板上に堆積させる方法に関する。本方法は、フッ素含有タングステン前駆体と還元剤との交互のパルス(pulse)に基板を曝露し、これによってタングステン含有膜を基板に堆積させることを含み、フッ素含有タングステン前駆体がパルスを発生させている間、基板を収容しているチャンバのチャンバ圧力は10トル未満である。タングステン含有膜中のフッ素濃度は、1019原子/cm3未満であってよい。実施形態によっては、タングステン膜中のフッ素濃度は1018原子/cm3未満である様々な実施形態によれば、チャンバ圧力は、7トル未満または5トル未満であってよい。実施形態によっては、タングステン含有膜は、タングステン核形成層である。実施形態によっては、タングステン含有膜は、フッ素を含まないプロセスを介して堆積された第1のタングステン含有膜上に堆積される。実施形態によっては、タングステン含有膜は、バリア層上に堆積される。還元剤の例には、シリコン含有還元剤、ホウ素含有還元剤、およびゲルマニウム含有還元剤がある。実施形態によっては、フッ素含有タングステン前駆体のパルスは水素(H2)を含んでいる。様々な実施形態によれば、タングステン含有膜は抵抗率が低く、例えば130μΩ/cm未満または110μΩ/cm未満であってよい。本方法は、タングステン含有膜上への化学気相堆積(CVD)によってタングステンバルク層を堆積させることをさらに含む。
【0003】
本明細書に記載した主題の別の態様は、フッ素を含まないプロセスによって第1のタングステン含有膜を基板上に堆積させることと、フッ素含有前駆体を用いる原子層の堆積によって第2のタングステン含有膜を第1のタングステン膜に堆積させることとを含む方法であって、第2のタングステン含有膜の堆積中、基板を収容しているチャンバのチャンバ圧力が10トル未満である、方法に関する。実施形態によっては、第1のタングステン含有膜は、バリア層上に堆積される。実施形態によっては、第1のタングステン含有膜は、酸化シリコン上に堆積される。様々な実施形態によれば、チャンバ圧力は、7トル未満または5トル未満であってよい。様々な実施形態によれば、第2のタングステン含有膜中のフッ素濃度は、1019原子/cm3未満または1018原子/cm3未満である。
【0004】
本明細書に記載のいずれかの方法を実施するように構成された装置には、さらに他の態様を実施できる。例えば、本明細書に記載した主題の別の態様は、基板を処理する装置であって、(a)基板を保持するように構成された基台を備える少なくとも1つの処理チャンバと、(b)真空空間に連結させるための少なくとも1つの出口と、(c)1つ以上の処理ガス供給源に連結している1つ以上の処理ガス入口と、(d)装置内の動作を制御するためのコントローラであって、還元剤とフッ素含有タングステン前駆体とを交互にパルスした状態で処理チャンバに導入するための機械可読命令を含むコントローラと、を備える装置において、チャンバ圧力は10トル未満である、装置に関する。
【0005】
これらの態様およびその他の態様を、図面を参照してさらに説明する。
【0006】
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1A】本明細書に記載のプロセスに従い、フッ素含有前駆体を用いて低フッ素層を堆積させてよい様々構造の概略例の図である。
図1B】本明細書に記載のプロセスに従い、フッ素含有前駆体を用いて低フッ素層を堆積させてよい様々構造の概略例の図である。
図1C】本明細書に記載のプロセスに従い、フッ素含有前駆体を用いて低フッ素層を堆積させてよい様々構造の概略例の図である。
図1D】本明細書に記載のプロセスに従い、フッ素含有前駆体を用いて低フッ素層を堆積させてよい様々構造の概略例の図である。
図1E】本明細書に記載のプロセスに従い、フッ素含有前駆体を用いて低フッ素層を堆積させてよい様々構造の概略例の図である。
図1F】本明細書に記載のプロセスに従い、フッ素含有前駆体を用いて低フッ素層を堆積させてよい様々構造の概略例の図である。
図1G】本明細書に記載のプロセスに従い、フッ素含有前駆体を用いて低フッ素層を堆積させてよい様々構造の概略例の図である。
【0008】
図2】タングステン核形成層を堆積させる方法の一例における特定の作業を示すプロセスの流れ図である。
【0009】
図3】タングステン(W)/窒化チタンTiN/非ドープシリコンガラス(USG)の積層に対するフッ素(F)濃度のプロフィールを、様々なW堆積方法に対してF濃度を比較して示しているグラフである。
【0010】
図4】TiNの薄層を含むW/TiN/熱酸化物のスタックに対するF濃度のプロフィールを示して様々なW堆積方法に対するF濃度を比較しているグラフである。
【0011】
図5】W/TiN/熱酸化物のスタックに対するF濃度のプロフィールを示して様々なW堆積方法に対するF濃度を比較しているグラフである。
【0012】
図6】40トルのALDプロセス(バックグラウンドでH2あり)およびH2なしでの3トルのALDプロセスに対する抵抗率の測定値を示す図である。
【0013】
図7】タングステンを堆積させる方法の一例における特定の動作を示す流れ図である。
【0014】
図8】開示した実施形態を実施する一例の処理ツールの概略図である。
【0015】
図9】開示した実施形態を実施する一例のステーションの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の説明では、本発明を徹底して理解してもらうために、数多くの具体的な詳細を記載している。本発明は、そのような具体的な詳細の一部または全部がなくとも実施され得る。また、本発明を無駄に不明瞭にしないように、公知の処理作業は記載していない。本発明を具体的な実施形態とともに説明していくが、それは本発明をその実施形態に限定することを意図するものではないことが理解されるであろう。
【0017】
本明細書に記載するのは、タングステン堆積方法ならびにそれに関連するシステムおよび装置である。適応例には、ロジックとメモリとの接点の充填、DRAM埋め込みワード線の充填、垂直に埋め込まれたメモリゲート/ワード線の充填、およびシリコン貫通ビア(TSV)による三次元集積化などがある。実施形態によっては、本方法は、タングステンの特徴部を充填するために使用されてよい。そのような特徴部として、ビアなどの垂直方向の特徴部、および垂直方向のNAND(VNAND)ワード線などの水平特徴部を挙げることができる。本方法は、等角式またはボトムアップ/インサイドアウト式の充填に使用されてよい。
【0018】
本明細書に記載の方法および装置の態様は、タングステン核形成層などのタングステン含有層の堆積に関する。本方法の様々な実施形態では、基板を低チャンバ圧力でタングステン前駆体と還元剤とのパルスに交互に曝露し、それによってタングステン核形成層を基板の表面に堆積させることを必要とする。様々な実施形態によれば、チャンバ圧力は、10トル以下に維持されてよい。実施形態によっては、チャンバ圧力は、7トル以下、あるいはそれよりも低い5トル以下などに維持されてよい。本方法は、フッ素含有タングステン前駆体を用いて実施されてもよいが、堆積された核形成層中のフッ素は極めて少量または検出不可能な量になることがある。
【0019】
図1A〜1Gは、本明細書に記載のプロセスに従い、フッ素含有前駆体を用いて低フッ素層を堆積させてよい様々構造の概略例の図である。実施形態によっては、構造は、タングステンまたはタングステン含有材料が充填される特徴部を備えている。実施形態によっては、特徴部は、以下のうちの1つ以上を特徴とすることができる:狭い開口が、凹型の開口、窮屈な特徴部内部、高アスペクト比。図1Aは、タングステンが充填される垂直方向の特徴部101の断面図の一例を示している。特徴部は、基板103に特徴部の穴105を備えることができる。基板は、シリコンウエハであってよく、例えば、基板上に堆積される誘電性、導電性、または半導電性の材料などの層を1つ以上有するウエハを含む200−mmのウエハ、300−mmのウエハ、または450−mmのウエハであってよい。特徴部は、1つ以上のこれらの層で形成されてよい。例えば、特徴部は、少なくとも部分的に誘電層に形成されてよい。実施形態によっては、特徴部の穴105は、アスペクト比が少なくとも約2:1、少なくとも約4:1、少なくとも約6:1またはこれ以上であってもよい。特徴部の穴105は、開口、例えば開口の直径またはライン幅に近い寸法であってもよく、約10nm〜500nm、例えば約25nm〜300nmであってもよい。特徴部の穴105を、未充填の特徴部または単に特徴部と呼ぶことができる。特徴部101、および任意の特徴は、部分的に、特徴部の長さに沿って延びる軸118を特徴とすることができ、垂直方向を向いている特徴部は垂直軸を有し、水平方向を向いている特徴部は水平軸を有する。
【0020】
図1Bは、凹状の輪郭を有する特徴部101の一例を示している。凹状の輪郭とは、底、閉じた端部、または特徴部の内部から特徴部の開口まで狭くなる輪郭である。様々な実施形態によれば、輪郭は、徐々に狭くなり、かつ/または特徴部の開口に隆起部を備えていてよい。図1Bは、後者の一例を示しており、特徴部の穴105の側壁または内面を内張する下層113がある。下層113は、例えば、拡散障壁層、接着層、核形成層、これらの組み合わせ、またはその他の任意の適用可能な材料であり得る。下層の非限定的な例として、誘電層および導電層、例えば酸化シリコン、窒化シリコン、炭化シリコン、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、および金属の層などが挙げられる。特定の実施形態では、下層は、1つ以上のTi、TiN、WN、TiAl、およびWであり得る。下層113は、下層113が特徴部101の開口近くで特徴部101の内部よりも厚くなるように隆起部115を形成する。
【0021】
実施形態によっては、特徴部内に1つ以上のくびれ部を有する特徴部が充填されてもよい。図1Cは、くびれ部を有する特徴部に充填した様々な図の例を示している。図1Cの例(a)、(b)および(c)の各々は、特徴部内の中間点にくびれ部109を備えている。くびれ部109は、例えば幅が約15nm〜20nmであり得る。くびれ部は、従来の技術を用いて特徴部にタングステンを堆積させる過程でピンチオフを起こすことができ、堆積されたタングステンが、特徴部のその部分が充填される前に新たな堆積物がくびれ部を通って特徴部にボイドができてしまうのを阻止する。例(b)は、特徴部の開口にライナー/バリア隆起部115をさらに備えている。このような隆起部は、潜在的なピンチオフ点でもあり得る。例(c)は、例(b)の隆起部115よりもフィールド領域から離れているくびれ部112を備えている。
【0022】
3Dメモリ構造などの水平特徴部を充填することもできる。図1Dは、くびれ部151を備えている水平特徴部150の一例を示している。例えば、水平特徴部150は、VNAND構造内のワード線であってよい。
【0023】
実施形態によっては、くびれ部は、VNANDまたはその他の構造に支柱があることによって発生し得る。例えば図1Eは、VNANDまたは垂直に集積したメモリ(VIM:vertically integrated memory)の構造148にある支柱125の平面図を示し、図1Fは、支柱125の簡易な概略断面図を示している。図1E内の矢印は、材料の堆積を表している。支柱125は領域127とガスの入口またはその他の堆積源との間に配置されるため、隣接する支柱どうしがくびれ部151をもたらすことができ、このくびれ部は、領域127にボイドなしで充填する際の課題を備えている。
【0024】
構造148は、例えば、層間絶縁層154と犠牲層(図示せず)が基板100上で交互になっているスタックを堆積し、犠牲層を選択的にエッチングすることによって形成され得る。層間絶縁層は、例えば、エッチング液を用いて選択的にエッチング可能な材料の犠牲層を含む酸化シリコンおよび/または窒化シリコンの層であってよい。これに、支柱125を形成するためのエッチングおよび堆積プロセスが続いてよく、この支柱は、完成した記憶装置のチャネル領域を備えることができる。
【0025】
基板100の主表面は、x方法およびy方向に広がることができ、支柱125はz方向を向いている。図1Eおよび1Fの例では、支柱125は、ずれるように配置され、これによって、x方向にあるすぐ隣の支柱125は互いにy方向にずれ、この逆もまた同様である。様々な実施形態によれば、支柱(および隣接する支柱で形成されたそのくびれ部)は、どのような数で配置されてもよい。さらに、支柱125は、円形、正方形など、どのような形状であってもよい。支柱125は、環状の半導電性材料、または円形(または正方形)の半導電性材料を含むことができる。ゲート誘電体が半導電性材料を包囲していてよい。各々の層間絶縁層129の間の領域にはタングステンを充填できる。そのため、構造148は、充填されるxおよび/またはy方向に広がる積層された水平向き特徴部を複数有する。
【0026】
図1Gは、例えばVNANDまたは支柱くびれ部151を含むその他の構造である水平特徴部の図の別の例を示している。図1Gの例は、端部が開口し、堆積される材料が、矢印で示したように両側から水平に進入できる。(図1Gの例は、2Dをレンダリングした3D特徴部の構造とみなすことができ、図1Gは充填領域の断面図であり、図示した支柱くびれ部は、断面図よりもむしろ平面図で見られるくびれ部を表していることに注意されたい)実施形態によっては、3D構造は、充填領域が二次元または三次元(例えば、図1Fの例でのxおよびy方向、またはx、yおよびz方向)に沿って広がっていることを特徴とすることができ、一次元または二次元に沿って広がっている穴または溝を充填するよりも多くの課題を抱えていることがある。例えば、3D構造の充填を制御することは、堆積用ガスが複数の次元から特徴部に進入することがあるために、困難なことがある。
【0027】
水平向きおよび垂直向きの特徴部に対する特徴部充填の例を以下に説明する。ほとんどの場合、この例は、水平向き特徴部または垂直向き特徴部の両方に適用可能であることに注意されたい。さらに、以下の説明では、「横(lateral)」という用語は、特徴部の軸に対して全体的に直角の方向を指すのに使用されてよく、「垂直(vertical)」という用語は、全体的に特徴部の軸に沿った方向を指すのに使用されてよいことにも注意されたい。
【0028】
特徴部内への材料分配は、そのステップカバレッジを特徴としていてよい。本明細書に対して、「ステップカバレッジ」を、2つの厚みの比率、すなわち、特徴部の内部にある材料の厚みを開口近くの材料の厚みで除算したものと定義する。本明細書に対して、「特徴部の内部」という用語は、特徴部の軸に沿った特徴部の中間点の辺りに位置している特徴部の中間点、例えばその距離の約25%〜75%の領域、または、特定の実施形態では、特徴部の開口から測定した特徴部の深さに沿った距離の約40%〜60%、または開口から測定した特徴部の軸沿いの距離の約75%〜95%の所に位置する特徴部の端部を表す。「特徴部の開口近く(near the opening of the feature)」または「特徴部の開口の近く(near the feature’s opening)」という用語は、開口の縁または開口の縁を表すその他の部材の25%、または、さらに具体的には10%以内に位置する特徴部の上部を表す。例えば、特徴部の開口よりも広い、特徴部の中間または底部近くにある特徴部を充填することで、100%を上回るステップカバレッジを達成できる。
【0029】
以下の説明は、タングステンによる特徴部充填に焦点を当てているが、本開示の態様は、その他の材料で特徴部を充填することで実施されてもよい。例えば、本明細書に記載の1つ以上の技術を用いる特徴部充填を用いて、他のタングステン含有材料(例えば窒化タングステン(WN)および炭化タングステン(WC))、チタン含有材料(例えばチタン(Ti)、窒化チタン(TiN)、チタンシリサイド(TiSi)、炭化チタン(TiC)およびチタンアルミナイド(TiAl))、タンタル含有材料(例えばタンタル(Ta)、および窒化タンタル(TaN))、およびニッケル含有材料(例えばニッケル(Ni)およびニッケルシリサイド(NiSi)などの他の材料で特徴部を充填してもよい。さらに、本明細書に開示した方法および装置は、特徴部充填に限定されず、平坦な表面にブランケット膜を形成することを含め、任意の適切な表面にタングステンを堆積することに使用され得る。
【0030】
実施形態によっては、本明細書に記載の方法は、バルク層を堆積する前にタングステン核形成層を堆積することが必要である。核形成層は、通常、後に大量のタングステン含有材料をその上に堆積することを容易にする薄い共形層である。様々な実施形態によれば、特徴部に充填する前、かつ/または特徴部にタングステンまたはタングステン含有材料を充填する過程のその後の時点で核形成層を堆積してもよい。
【0031】
特定の実施形態では、核形成層は、パルス核形成層(PNL)技術を用いて堆積される。PNL技術では、還元剤のパルス、任意選択のパージガス、およびタングステン含有前駆体が反応チャンバに順次注入され、この反応チャンバからパージされる。このプロセスは、所望の厚みが達成されるまで周期的に繰り返される。PNLは、原子層堆積(ALD)技術を含む、半導体基板上で反応させるための反応体を順次添加する周期的プロセスを広く実現する。タングステン核形成層を堆積するためのPNL技術が、米国特許第6,635,965号、第7,005,372号、第7,141,494号、第7,589,017号、第7,772,114号、第7,955,972号および第8,058,170号、ならびに米国特許出願第2010−0267235号に記載されており、これらすべてを参照することによりその全容を本願に援用する。核形成層の厚みは、核形成層の堆積方法によって異なるほか、所望するバルク堆積の量によっても異なることがある。一般に、核形成層の厚みは、高質で均質のバルク堆積を支持するのに十分なものである。例としての範囲は5Å〜100Åとしてよい。
【0032】
堆積されたタングステン膜およびタングステン前駆体中のフッ素(F)は、反応性の高いフッ化水素酸(HF)を形成する動作をさらに組み入れる過程で反応してよい。HFは、例えば酸化物スタック中の酸化物を侵食するか、あるいは組み入れに負の影響を及ぼすことがある。六フッ化タングステン(WF6)などのフッ素化前駆体を使用する、タングステン核形成層を堆積する従来の方法では、核形成層にある程度のフッ素が生じる。図2は、タングステン核形成層を堆積させる方法の一例における特定の動作を示すプロセスの流れ図である。図2を参照して説明する本方法では、フッ素含有量が低いタングステン核形成層が生じる。
【0033】
図2を参照して以下に説明する方法は、基板を還元剤とフッ素含有タングステン前駆体との交互のルスに曝露することを必要とする。様々な実施形態によれば、この交互のパルスに曝露することは、時間的な切り替えまたは空間的な切り替えを必要としてよい。時間的な切り替えは、基板がチャンバなどの特定の環境で静止したままである場合に実施されてよい。空間的な切り替えは、基板を異なる環境に移動させることを必要としてよい。以下の説明は主に時間的な切り替えに言及しているが(よって、基板は、堆積中に特定のチャンバ環境にとどまっていると仮定する)、本方法を空間的な切り替えで実施することもできることが理解される。
【0034】
ブロック202でプロセスは、ウエハまたはその他の基板を収容するチャンバ内で還元剤にパルスすることを必要とする。還元剤は、タングステン前駆体を還元して(かつ/または還元できる分解生成物を形成して)タングステン(W)を形成できる化合物である。還元剤は、水素(H2)よりも強力な還元剤であってよく、その例には、シランなどのシリコン含有還元剤、ボランなどのホウ素含有還元剤、およびゲルマンなどのゲルマニウム還元剤がある。具体的な例には、シラン(SiH4)、ジシラン(Si26)、ボラン(BH3)、ジボラン(B26)、ゲルマン(GeH4)およびジゲルマン(Ge26)がある。ヒドラジンなどのその他の還元剤を用いてもよい。実施形態によっては、還元剤またはその分解生成物は、吸収されてもよいし、あるいは基板面の上に堆積されて反応に利用可能であってもよい。ブロック204では、基板面に堆積されない余分な還元剤がチャンバからパージされる。実施形態によっては、パージ動作が実施されなくてもよい。
【0035】
ブロック206では、WF6などのフッ素含有タングステン前駆体が、基板を収容しているチャンバ内でパルスされ、チャンバは、パルス中は低チャンバ圧力である。低圧力は10トル未満である。実施形態によっては、圧力は7トル未満、5トル未満、または3トル未満である。
【0036】
図2の例では、基板は、プロセス過程で単一のチャンバにとどまっている。このように、チャンバは、図2のどの動作過程でも低圧力であってよい。実施形態によっては、チャンバ圧力は、プロセス過程で実質的に一定である。当業者は、実質的に一定のチャンバ圧力には、異なるガス流が導入されるなどの理由で揺動が少ないチャンバ圧力が含まれることを理解するであろう。ただし、実施形態によっては、チャンバ圧力がブロック202でブロック206よりも高くなることがある。フッ素含有タングステン前駆体は、還元剤または分解生成物と反応してタングステン膜の層またはサブ層を形成する。以下にさらに詳細に説明するように、ブロック206を低圧で実施することによって、膜の中に組み込まれるフッ素の量は著しく減少する。ブロック202〜206は、所望の厚みのタングステンを形成するために、任意選択で1回以上繰り返されてよい。ブロック208。図2に描いたプロセスには様々な修正を加えてよい。実施形態によっては、例えば、ブロック206は、フッ素含有タングステン前駆体を還元剤のパルスよりも前にパルスしてもよいように、ブロック202よりも前に実施されてもよい。このように、フッ素含有前駆体またはその分解生成物は、還元剤の入力パルスと反応するために利用可能な基板上で吸収されてよい。
【0037】
図3は、タングステン(W)/窒化チタンTiN/非ドープシリコンガラス(USG)のスタックに対するフッ素(F)濃度のプロフィールを示すグラフであり、ALDによって3トル、10トルおよび40トルでそれぞれ堆積されたW層を含むスタックに対するプロフィールを示している。六フッ化タングステンおよびジボランをそれぞれタングステン前駆体および還元剤として使用した。各プロフィールは、深さ約275Åまでの部分が比較的平坦で、続いてW/TiNインターフェースの所でF濃度が上昇し、TiN/USGインターフェースおよびUSG層で深さが増すにつれて低下していることが特徴的である。W層に示された上昇は、測定プロセスのアーチファクトであり、TiN層中のF含有量を反映していると思われる。このように、W層中のF含有量は、プロフィールの平坦部分で最もよく示されている。
【0038】
当然ながら、10トルの膜(線304)は、40トルの膜(線306)よりもフッ素含有量が大幅に少ないが、10トル未満で堆積されたALD膜(線302)は、10トル(線304)および40トル(線306)で堆積された膜と比較してフッ素含有量が100分の1未満に減少している。線302の平坦部分は、1017原子/cm3で、フッ素を測定するのに使用した道具の検出レベルを下回っており、これは、フッ素レベルが1017原子/cm3よりも低い可能性があることを示している。この測定レベルは、フッ素を含まない前駆体を使用して堆積したタングステンにも相当し、これは、フッ素含有前駆体を用いて本質的にフッ素を含まないタングステン核形成層を堆積するために低圧(<10トル)プロセスを用いてよいことを示している。
【0039】
低圧プロセスは、実施形態によっては、下地誘電層でフッ素の量も減少させる。図4は、タングステンW/TiN/熱酸化物に対するフッ素F濃度のプロフィールを示しているグラフであり、WはALDによって薄い(30Å)TiNバリア層に堆積されている。300ÅのW核形成/30ÅのTiN/1000Åの熱酸化物の3スタックのプロフィールを示しており、300ÅのWタングステン核形成層は、3トル、10トルおよび40トルのそれぞれで堆積されている。ここで、3トルのW層中のF濃度は、(図3のように)F検出レベルを下回っている。さらに、圧力が下がると、熱酸化物層中のF濃度が低くなっている。
【0040】
前述したように、フッ素含有タングステン前駆体を用いてタングステン核形成層を低圧でALD堆積すると、フッ素を含まない前駆体を用いて、または固体タングステンの物理気相堆積(PVD)によって堆積した膜と対等のフッ素含有量になる。図5は、W/TiN/熱酸化物のスタックに対するF濃度のプロフィールを示しているグラフである。プロフィールは、以下のW堆積方法を示している:WF6を用いて40トルでALD(線506)、WF6を用いて10トルでALD(線504)、WF6を用いて3トルでALD(線502)、フッ素を含まないタングステン(FFW)前駆体を用いて40トルでALD(線505)、およびPVD(線503)。
【0041】
図5は、WのALD膜のバルク中にあるFの割合が40トルのALDプロセスで最も多く、10トルのALDプロセスがそれに続いていることを示している。10トルのALD膜中にあるF含有量は、FFW膜中のF含有量とほぼ等しい。F含有量は、3トルのALDおよびPVD膜で最も低い。当然ながら、3トルのWF6膜で測定したFはFFW膜よりも少ない。
【0042】
TiN/酸化物のインターフェースでは、F含有量は、40トルのALD膜で最も高く、これに10トルのALD膜、3トルのALD膜、ならびにFFWおよびPVD膜が(順に)続く。
【0043】
図3〜5に見られるフッ素含有量とチャンバ圧力との非線形的な相関関係は、予想外であった。なぜなら、WF6系のALDで堆積した膜中のフッ素は一般に、温度などの他のプロセスパラメータの変化にはほとんど反応しないからというのがその理由の一部である。基板の温度を上昇させることで、フッ素含有量をある程度減少させることができるが、FFW膜のフッ素含有量に近づけるには十分ではない。さらに、温度が上昇すると、ステップカバレッジが縮小してしまう。これとは対照的に、本明細書に開示した低圧プロセスでは、良好なステップカバレッジ(例えば少なくとも90%)を得ることができる。フッ素系のタングステン前駆体を用いるCVD堆積は、図3〜5に示したようにチャンバ圧力に反応しないことにも注意されたい。特定の理論に拘束されるものではないが、ALDプロセス過程での低チャンバ圧力で、フッ素(F2)または反応から生じるその他のF含有副生成物をW膜から拡散させるか、またはW膜の表面を堆積された通りに残すことが可能になってよいと思われる。
【0044】
図2のプロセスでは、反応体をチャンバに供給するのにキャリアガスを使用してよい。使用した場合、キャリアガスの流速は通常、チャンバ圧力がキャリアガスの分圧に近づいてよいように反応体よりも遙かに速い。キャリアガスは、反応体のパルスの間でパージガスとして機能してもよいし、あるいは別のパージガスを使用してもよい。アルゴン、キセノン、クリプトン、窒素、またはヘリウムなどの不活性成分をキャリアガスとして使用してもよい。
【0045】
様々な実施形態によれば、別のキャリアガスに加えて、またはその代わりに水素をバックグラウンドで流してもよいし流さなくてもよい。実施形態によってはバックグラウンドで水素を流さず、それによって核形成層堆積は水素(H2)のないプロセスになる。H2を添加すると、おそらくHFの生成によりフッ素の減少を向上させることができる。
【0046】
フッ素汚染の有害な作用を防止することに加えて、低圧プロセスで抵抗率を低下させることができる。図6は、40トルのALDプロセス(バックグラウンドでH2あり)およびH2なしの3トルのALDプロセスに対する抵抗率の測定値を示している。WF6を、タングステン含有前駆体として使用し、B26を還元剤として使用した。抵抗率は低圧プロセスで著しく低下しており、これは、膜中のF不純物の量が減少したことが原因であってよい。図6のデータ生成時に堆積された膜は非晶質で、3トルの膜の抵抗率が非晶質膜にしては極めて低かったことに注意されたい。
【0047】
図3〜6のデータを生成するのに使用した3トルのALD堆積は、10トルおよび40トルで堆積するのに使用する道具に限りがあるため、10トルおよび40トルのALD堆積とは異なる道具で実施されたことに注意されたい。
【0048】
実施形態によっては、フッ素含有タングステン前駆体を使用して低圧でALDによってタングステン層を堆積させる前に、フッ素を含まないプロセスで第1のタングステン層を堆積させてよい。このようなプロセスは、例えば、下地層内または層間のインターフェースでフッ素含有量を減少させるのに有用としてよい。図7は、タングステンを堆積する方法の一例における特定の動作を示すプロセスの流れ図である。本方法は、フッ素を含まないプロセスで第1のタングステン層を堆積する(702)ことを含む。第1のタングステン層は、例えば、チタン(Ti)、TiN、Ti/TiN、窒化タングステン(WN)などのバリア層もしくは接着層、またはその他の層に堆積されてよい。実施形態によっては、第1のタングステンは、酸化シリコン層などの誘電層に直接堆積されてよい。
【0049】
非フッ素プロセスの例には、フッ素含有前駆体を使用しないALDおよびCVDプロセスなどがある。使用されてよいフッ素を含まないタングステン前駆体の例には、タングステンヘキサカルボニル(W(CO)6)、六塩化タングステン(WCl6)および五塩化タングステン(WCl5)などのタングステン塩化物、ならびにW2(NMe26、W(OEt)6、W(OnPr)6、(tBuN=)2W(NMe22、(tBuN )2W(NEtMe)2、W(Cp)22、W(NEt22(NEt)2、W(iPrCp)22、(tBuN=)2W(HNMe)2、W(EtCp)22およびこれらの誘導体などの有機タングステンの前駆体がある。さらに他の例には、Praxair社が販売するエチルシクロペンタジエニル−ジカルボニルニトロシル−タングステン(EDNOW)、メチルシクロペンタジエニル−ジカルボニルニトロシル−タングステン(MDNOW)、およびエチルシクロペンタジエニル−トリカルボニル水素化タングステン(ETHW)、ならびに、下記の構造を有すウルタングステンビス(アルキルイミノ)ビス(アルキルアミノ)化合物がある。
【化1】
式中、各Rは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基およびtert−ブチル基から個別に選択されてよい。これらの基は置換されていてもよいし置換されていなくてもよいが、通常は置換されていない。例えば、タングステン含有前駆体は、ビス(tert−ブチルイミノ)ビス(ジメチルアミノ)タングステン(W[N(C49)]2[N(CH322である。
【0050】
第1のタングステン層は、後続の堆積でフッ素含有タングステンプロセスから生じたフッ素が下地材料に達するのを防ぐのに十分な厚みになるように堆積されてよい。厚み範囲の例は、10Å〜100Åであってよいが、この範囲以外の厚みを実現してもよい。
【0051】
本方法は続いて、フッ素含有前駆体を使用する低圧のALDで第2のタングステン層を堆積する。ブロック704。第2のタングステン層は、第1のタングステン層に直接堆積されたタングステン核形成層であってよい。ブロック704は、図2に関して前述したプロセスを必要としてもよい。
【0052】
ブロック704の堆積速度は、ブロック702よりも遙かに速くてよい。このように、ブロック702では、下地層をフッ素から保護するフッ素を含まない層になってよく、ブロック704では、極めて少ないフッ素含有量でより速い堆積になる。
【0053】
実施形態によっては、タングステン核形成層の堆積に続いて、1つ以上の処理動作を行ってからタングステンのバルク堆積を行ってもよい。堆積したタングステン核形成層をより低い抵抗率で処理することが、例えば米国特許第7,772,114号および第8,058,170号および米国特許公報第2010−0267235号に記載され、これらを参照することにより本願に援用する。
【0054】
タングステン層の低圧でのALD堆積に続いて、タングステンのバルク堆積を行ってよい。タングステンのバルク堆積はCVDプロセスで実行でき、このプロセスでは、還元剤およびタングステン含有前駆体が堆積チャンバに流れ込んで特徴部にバルク充填層を堆積する。反応体の流束を1つ以上供給するために不活性キャリアガスを使用してよく、この流束は、事前に混合されていてもいなくてもよい。PNLまたはALDプロセスとは異なり、CVDの動作は一般に、反応体を所望量が堆積されるまで連続的に一緒に流すことを必要とする。特定の実施形態では、CVDの動作は、複数の段階で、反応体が連続的かつ同時に流れる複数の期間がある状態で、この期間が、1つ以上の反応体が反れて流れる期間で分離されている状態で行われてよい。
【0055】
上記に列挙したWF6、WCl6、WCl5、W(CO)6または有機タングステン前駆体などだがこれに限定されない様々なタングステン含有ガスを、タングステン含有前駆体として使用できる。特定の実施形態では、タングステン含有前駆体は、WF6などのハロゲン含有化合物である。特定の実施形態では、還元剤は水素ガスだが、他の還元剤を使用してもよく、それにはシラン(SiH4)、ジシラン(Si26)ヒドラジン(N24)、ジボラン(B26)およびゲルマン(GeH4)などがある。多くの実施形態では、CVDプロセスで水素ガスガスが還元剤として使用される。その他の実施形態によっては、バルクタングステン層を形成するために分解できるタングステン前駆体を使用できる。バルク堆積は、ALDプロセスなどの他の種類のプロセスを用いて行われてもよい。引き続きさらに、バルク堆積は、連続したCVDプロセスを用いて行われてよい。このようなプロセスの説明が、同時出願された米国特許出願(代理人整理番号LAMRP184/3601)に記載されている。温度範囲の例は200℃〜500℃であってよい。様々な実施形態によれば、本明細書に記載したCVDのW動作のいずれも、例えば約250℃〜350℃または約300℃などの低温でのCVDのW充填を用いることができる。
【0056】
堆積は、様々な実施形態によれば、特定の特徴部の輪郭が達成され、かつ/または特定量のタングステンが堆積されるまで進行してよい。実施形態によっては、堆積時間およびその他の関連パラメータは、モデリングおよび/または試行錯誤によって決定されてよい。例えば、ピンチオフになるまでタングステンを特徴部にコンフォーマルに堆積できるインサイドアウト式の充填プロセスで最初に堆積させる場合、特徴部の寸法に基づいて、ピンチオフを達成するタングステンの厚みおよびその堆積時間を決定することが率直なことがある。実施形態によっては、処理チャンバには、堆積動作のエンドポイントを検出するために、in−situ計測測定を実施する様々なセンサを備えてよい。in−situ計測の例には、堆積された膜の厚みを算出する光学顕微鏡法および蛍光X線(XRF)などがある。
【0057】
本明細書に記載したタングステン膜のいずれも、使用する特定の前駆体およびプロセスに応じて、他の化合物、ドーパントおよび/または窒素、炭素、酸素、ホウ素、リン、硫黄、シリコン、ゲルマニウムなどの不純物を含んでいてよいことを理解されたい。膜中のタングステン含有量の範囲は、20%〜100%の(原子)タングステンであってよい。多くの実施形態では、膜はタングステンが豊富で、少なくとも50%の(原子)タングステン、あるいは少なくとも約60%、75%、90%、または99%の(原子)タングステンを含んでいる。実施形態によっては、膜は、金属または元素状態のタングステン(W)と、炭化タングステン(WC)、窒化タングステン(WN)などのその他のタングステン含有化合物との混合物であってよい。
【0058】
これらの材料のCVD、ALDおよび低圧ALD堆積は、任意の適切な前駆体を使用することを含むことができる。例えば、窒化タングステンのCVDおよびALD堆積は、以下にさらに詳細に説明するように、ハロゲン含有化合物と、ハロゲンがなくタングステン含有かつ窒素含有の化合物とを使用することを含むことができる。チタン含有層のCVDおよびALD堆積は、チタンを含有する前駆体、例としてテトラキス(ジメチルアミノ)チタン(TDMAT)および塩化チタン(TiCl4)と、必要であれば1つ以上の共反応体とを使用することを含むことができる。タンタル含有層のCVDおよびALD堆積は、ペンタキス−ジメチルアミノタンタル(PDMAT)およびTaF5などの前駆体と、必要であれば1つ以上の共反応体とを使用することを含むことができる。コバルト含有層のCVDおよびALD堆積は、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)コバルト、ビス(シクロペンタジエニル)コバルト、およびジコバルトヘキサカルボニルブチルアセチレンなどの前駆体と、1つ以上の共反応体とを使用することを含むことができる。ニッケル含有層のCVDおよびALD堆積は、シクロペンタジエニルアリルニッケル(CpAllylNi)およびMeCp2Niなどの前駆体を使用することを含むことができる。共反応体の例には、N2、NH3、N24、N26、SiH4、Si36、B26、H2、およびAlCl3があり得る。本明細書に記載の方法は、フッ素含有前駆体を使用する様々な膜のALDに使用されてよい。
装置
【0059】
開示した実施形態を実施するために、任意の適切なチャンバを使用してよい。例としての堆積装置には様々なシステムがあり、例えば、米国カリフォルニア州フリーモント市所在のLam Research Corp.,が販売しているALTUS(登録商標)およびALTUS(登録商標)Max、またはその他の多岐にわたる市販の処理システムがある。実施形態によっては、低圧ALDは、単一の堆積チャンバ内に設置された2つ、5つ、あるいはそれよりも多くの堆積ステーションのうちの1つであるステーションで実施されてよい。そのため、例えば、ジボランおよび六フッ化タングステンは、基板表面に局所的な雰囲気を生み出す別個のガス供給システムを使用して、ステーションで半導体基板の表面に交互に導入されてよい。フッ素を含まないタングステン堆積、またはCVDに対して別のステーションを使用してよい。並列処理でタングステンを堆積するために2つ以上のステーションを使用してよい。その代わりに、様々な動作を2つ以上のステーションにわたって順に実施させるためにウエハを割り出ししてよい。
【0060】
図8は、実施形態に従ってタングステン薄膜を堆積させるプロセスを実行するのに適している処理システムのブロック図である。システム800は、搬送モジュール803を備えている。搬送モジュール803は、様々な反応モジュールどうしの間を移動するため、清潔な加圧環境を提供して処理されている基板が汚染されるリスクを最小に抑える。搬送モジュール803に取り付けられているのは、実施形態によるALDおよびCVDを実施する能力があるマルチステーション反応装置809である。マルチステーション反応装置809は、実施形態によっては、低圧でのタングステンALDおよび/またはタングステンCVDを実施するのに使用されてもよい。マルチステーション反応装置809は、開示した実施形態による動作を順に実施してよい複数のステーション811、813、815、および817を備えていてよい。例えば、マルチステーション反応装置809は、ステーション811がALDによるフッ素を含まない核形成層の堆積を実施し、ステーション813が低圧ALDを実施し、ステーション815および817がCVDを実施するように構成されることが可能である。ステーションは、加熱された基台もしくは基板支持体、1つ以上のガス入口もしくはシャワーヘッドまたは散布プレートを備えていてよい。基板支持体902およびシャワーヘッド903を備えている堆積ステーション900の一例を図9に示している。基台部分901にヒータを設けてよい。基台901は、ウエハを固定するためのチャックを備えていてよい。特定の実施形態では、低圧環境を用意しやすくするために、真空チャックよりも静電チャックまたは機械チャックを用いてよい。ガスは、排気管(図示せず)を介して堆積ステーション900の外へ排出されてよい。
【0061】
また、搬送モジュール803には、プラズマまたは化学的な(プラズマではない)プレクリーンを実施する能力がある1つ以上の単一ステーションモジュールまたはマルチステーションモジュール807を取り付けてもよい。モジュールは、例えば堆積プロセス用に基板を準備するための様々な処理に使用されてもよい。システム800は、1つ以上のウエハ供給源モジュール801も備え、このモジュールにウエハが処理前後に格納される。空気搬送チャンバ819にある空気ロボット(図示せず)が、まずウエハを供給源モジュール801からロードロック821に移動させてよい。搬送モジュール803にあるウエハ搬送装置(一般にはロボットアームユニット)が、ウエハをロードロック821から搬送モジュール803に取り付けられたモジュールに移動させ、かつ同モジュールの中に移動させる。
【0062】
様々な実施形態では、堆積過程でプロセスの条件を制御するためにシステムコントローラ829が用いられる。コントローラ829は通常、1つ以上の記憶装置および1つ以上のプロセッサを備える。Aプロセッサは、CPUまたはコンピュータ、アナログおよび/またはデジタル入力/出力接続部、ステッパモータの制御盤などを備えていてよい。
【0063】
コントローラ829は、堆積装置の全動作を制御してよい。システムコントローラ829は、タイミング、ガスの混合、チャンバの圧力、チャンバの温度、ウエハの温度、ウエハのチャックまたは基台の位置、および特定のプロセスの他のパラメータを制御する命令セットを含んでいるシステム制御ソフトウェアを実行する。実施形態によっては、コントローラ829に接続している記憶装置に格納されたその他のコンピュータプログラムを用いてよい。
【0064】
通常は、コントローラ829に接続しているユーザインターフェースがある。ユーザインターフェースは、表示画面、装置のグラフィックソフトウェアディスプレイおよび/またはプロセス条件、ならびにポインティングデバイス、キーボード、タッチ画面、マイクロフォンなどのユーザ入力デバイスを備えていてよい。
【0065】
システム制御ロジックは、任意の適切な方法で構成されてよい。一般に、ロジックは、ハードウェアおよび/またはソフトウェアに設計または構成され得る。ドライブ回路を制御するための命令は、ハードコードされてもよいし、ソフトウェアとして提供されてもよい。命令は、「プログラミング」によって提供されてよい。このようなプログラミングは、デジタルシグナルプロセッサ、特定用途集積回路、およびハードウェアとして実装された特別なアルゴリズムを有するその他のデバイスにハードコードされたロジックなど、任意の形態のロジックを含むことが理解される。プログラミングは、汎用プロセッサ上で実行されてよいソフトウェアまたはファームウェアの命令を含むことも理解される。システム制御ソフトウェアは、任意の適切なコンピュータ可読プログラミング言語でコード化されてよい。
【0066】
ゲルマニウム含有還元剤のパルス、水素の流れ、およびタングステン含有前駆体のパルス、ならびに一連のプロセスにあるその他のプロセスを制御するためのコンピュータプログラムコードは、任意の従来のコンピュータ可読プログラミング言語、例えばアセンブリ言語、C、C++、Pascal、Fまたはtranなどで記述され得る。プログラムで識別されたタスクを実施するために、コンパイルされたオブジェクトコードまたはスクリプトがプロセッサによって実行される。また、前述したように、プログラムコードはハードコードされてよい。
【0067】
コントローラのパラメータは、プロセスの条件、例えば、処理ガスの組成および流速、温度、圧力、冷却ガスの圧力、基板の温度、ならびにチャンバの壁の温度などに関連している。これらのパラメータは、レシピの形態でユーザに提供されており、ユーザインターフェースを用いて入力されてよい。
【0068】
プロセスを監視する信号が、システムコントローラ829のアナログおよび/またはデジタル入力接続部を介して提供されてよい。プロセスを制御するための信号は、システム800のアナログおよびデジタル出力接続部に出力される。
【0069】
システムソフトウェアは、多くの異なる方法で設計または構成されてよい。例えば、様々なチャンバ構成要素のサブルーチンまたは制御オブジェクトは、開示した実施形態に従って堆積プロセスを実行するのに必要なチャンバ構成要素の動作を制御するために記述されてよい。そのためのプログラムまたはプログラムの一部の例には、基板位置決めコード、処理ガス制御コード、圧力制御コード、およびヒータ制御コードがある。
【0070】
実施形態によっては、コントローラ829はシステムの一部であり、このシステムは、前述した例の一部であってよい。このようなシステムは、半導体処理設備を備えることができ、これには、処理用の1つまたは複数の処理ツール、1つまたは複数のチャンバ、1つまたは複数のプラットフォーム、および/または特定の処理用構成要素(ウエハの基台、ガス流システムなど)がある。これらのシステムは、半導体のウエハまたは基板を処理する前、その最中および後に動作を制御するための電子機器と一体化していてよい。電子機器は、「コントローラ」と呼んでよく、このコントローラは、1つまたは複数のシステムの様々な構成要素またはサブ部分を制御してよい。コントローラ829は、処理要件および/またはシステムの種類に応じて、本明細書に開示した任意のプロセスを制御するようにプログラムされてよく、それには、処理ガスの供給、温度設定(例えば加熱および/または冷却)、圧力設定、真空設定、電力設定、流束設定、流体供給設定、位置決めおよび動作の設定、ツールおよびその他の搬送機へのウエハの搬送およびそこからの搬出、ならびに/または特定のシステムに接続しているか、同システムとインターフェースで接続しているロードロックがある。
【0071】
概して、コントローラは、様々な集積回路、ロジック、メモリ、および/または命令を受け取り、命令を出し、動作を制御し、洗浄動作を可能にし、エンドポイント測定を可能にするソフトウェアなどを有する電子機器であると定義されてよい。集積回路は、プログラム命令を格納するファームウェア形態のチップ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)と定義されたチップ、および/または1つ以上のマイクロプロセッサ、またはプログラム命令(例えばソフトウェア)を実行するマイクロコントローラを備えていてよい。プログラム命令は、様々な個別設定(またはプログラムファイル)の形態でコントローラに通信される命令であってよく、半導体ウエハ上で、もしくは半導体ウエハに対して、またはシステムに対して特定のプロセスを実行するための動作パラメータを規定する。動作パラメータは、実施形態によっては、1つ以上の層、材料、金属、酸化物、シリコン、二酸化シリコン、表面、回路、および/またはウエハのダイの製造過程で1つ以上の処理工程を達成するために、プロセスのエンジニアが規定するレシピの一部であってよい。
【0072】
コントローラ829は、実施形態によっては、システムと一体化して同システムに連結しているか、そうでなければシステムにネットワークで接続しているか、これらの組み合わせであるコンピュータの一部であってもよいし、同コンピュータに連結していてもよい。例えば、コントローラ829は、「クラウド」にあってもよいし、工場ホストコンピュータシステムの全体または一部にあってもよく、これによって、ウエハの処理へのリモートアクセスが可能になり得る。コンピュータは、システムへのリモートアクセスを可能にして、現在の製造動作の進捗を監視したり、過去の製造動作の履歴を調べたり、複数の製造動作から傾向または性能の指標を調べたり、現在の処理のパラメータを変更したり、現在の処理に続く処理工程を設定したり、新たなプロセスを開始したりしてよい。いくつかの例では、リモートコンピュータ(例えばサーバ)が、プロセスのレシピをネットワーク上でシステムに提供でき、このネットワークには、ローカルネットワークまたはインターネットがあってよい。リモートコンピュータは、パラメータおよび/または設定の入力またはプログラミングを可能にするユーザインターフェースを備えていてよく、このパラメータおよび/または設定はその後、リモートコンピュータからシステムに通信される。いくつかの例では、コントローラは、データの形態で命令を受け取り、この命令は、1つ以上の動作過程で実施される処理工程の各々に対してパラメータを指定する。パラメータは、実施されるプロセスの種類、および、コントローラがインターフェースで接続されるか制御するように構成されているツールの種類に特有のものであってよいことを理解されたい。そのため、前述したように、一緒にネットワーク接続され、本明細書に記載のプロセスおよび制御などの共通の目的に向けて機能する1つ以上の別々のコントローラを備えることなどによって、コントローラは分配されてよい。このような目的のために分配されたコントローラの一例が、チャンバにある1つ以上の集積回路が、(例えばプラットフォームレベルで、またはリモートコンピュータの一部として)チャンバでのプロセスを制御するために協働する遠隔に位置している1つ以上の集積回路と通信している例である。
【0073】
非限定的に、例としてのシステムには、プラズマエッチングチャンバまたはモジュール、堆積チャンバまたはモジュール、スピンリンスチャンバまたはモジュール、金属めっきチャンバまたはモジュール、洗浄チャンバまたはモジュール、ベベルエッジエッチングチャンバまたはモジュール、PVDチャンバまたはモジュール、CVDチャンバまたはモジュール、ALDチャンバまたはモジュール、原子層エッチング(ALE)チャンバまたはモジュール、イオン注入チャンバまたはモジュール、トラックチャンバまたはモジュール、ならびに、半導体ウエハの製造および/または生産に関連するか使用されてよい任意のその他の半導体処理システムがあってよい。
【0074】
上記のように、ツールによって実施される1つまたは複数の処理工程に応じて、コントローラは、1つ以上の他のツールの回路またはモジュール、他のツールの構成要素、クラスタツール、他のツールのインターフェース、隣接しているツール、近辺にあるツール、工場全体にあるツール、主コンピュータ、別のコントローラ、または、ツールの場所および/または半導体製造工場内のロードポートへウエハの容器を運搬し、そこから搬出する材料輸送に使用するツールと通信していることがある。
【0075】
コントローラ829は、様々なプログラムを備えていてよい。基板位置決めプログラムは、基板を基台またはチャックの上にロードし、基板とガスの入口および/またはターゲットなどのチャンバの他の部分との間の空間を制御するのに使用されるチャンバ構成要素を制御するためのプログラムコードを含んでいてよい。処理ガス制御プログラムは、ガスの組成、流束、パルス時間を制御するため、かつ任意選択で、チャンバ内の圧力を安定させるために堆積前にチャンバにガスを流すためのコードを含んでいてよい。圧力制御プログラムは、例えばチャンバの排出システムにあるスロットルバルブを調節することでチャンバ内の圧力を制御するためのコードを含んでいてよい。ヒータ制御プログラムは、基板を加熱するのに使用される加熱ユニットへの電流を制御するためのコードを含んでいてよい。その代わりに、ヒータ制御プログラムは、ヘリウムなどの熱伝達ガスをウエハのチャックに供給するのを制御してもよい。
【0076】
堆積過程で監視されてよいチャンバセンサの例には、質量流コントローラ、マノメータなどの圧力センサ、および基台またはチャックに位置している熱電対がある。所望のプロセス条件を維持するために、これらのセンサから得られたデータを用いて、適切にプログラムされたフィードバックおよび制御アルゴリズムを使用してよい。
【0077】
以下は、半導体処理ツールの単一または複数のチャンバにおいて開示した実施形態の実施を説明している。本明細書に記載の装置およびプロセスは、例えば半導体デバイス、ディスプレイ、LED、光起電性パネルなどの製造または生産用に、リソグラフィパターニングのツールまたはプロセスと合わせて使用されてよい。通常は、必ずしも必要ではないが、そのようなツール/プロセスは、共通の製造設備で一緒に使用または実行される。膜のリソグラフィパターニングは通常、以下の工程の一部または全部を含み、各工程には多数の可能なツールが備わっている:(1)スピンオン用のツールまたはスプレイオン用のツールを用いて、ワークピース、すなわち基板上にフォトレジストを塗布する;(2)ホットプレートまたは炉またはUV硬化用のツールを用いてフォトレジストを硬化させる;(3)ウエハステッパなどのツールを用いてフォトレジストを可視光線またはUVまたはX線に曝露する;(4)レジストを選択的に除去するようにレジストを露光し、それによってウェットベンチなどのツールを用いてそれをパターニングする;(5)ドライエッチングまたはプラズマ支援エッチング用のツールを用いてレジストパターンを下地膜またはワークピースに転写させる;および(6)RFまたはマイクロ波のプラズマレジストストリッパなどのツールを用いてレジストを除去する。本発明は以下の適用例としても実現できる。
[適用例1]
方法であって、
フッ素含有タングステン前駆体と還元剤との交互のパルスに基板を曝露し、これによってタングステン含有膜を前記基板に堆積させることを含み、
前記フッ素含有タングステン前駆体がパルスを発生させている間、前記基板を収容しているチャンバのチャンバ圧力は10トル未満であり、前記タングステン含有膜中のフッ素濃度は、1019原子/cm未満である、方法。
[適用例2]
前記チャンバ圧力は7トル未満である、適用例1に記載の方法。
[適用例3]
前記チャンバ圧力は5トル未満である、適用例1に記載の方法。
[適用例4]
前記タングステン含有膜はタングステン核形成層である、適用例1に記載の方法。
[適用例5]
前記タングステン含有膜は、フッ素を含まないプロセスを介して堆積された第1のタングステン含有膜上に堆積される、適用例1〜4のいずれか一項に記載の方法。
[適用例6]
前記タングステン含有膜は、バリア層上に堆積される、適用例1〜4のいずれか一項に記載の方法。
[適用例7]
前記還元剤は、シリコン含有還元剤、ホウ素含有還元剤、およびゲルマニウム含有還元剤から選択される、適用例1〜4のいずれか一項に記載の方法。
[適用例8]
前記フッ素含有タングステン前駆体のパルスは、水素(H)を含んでいる、適用例1〜4のいずれか一項に記載の方法。
[適用例9]
前記タングステン含有膜の抵抗率は130μΩ/cm未満である、適用例1〜4のいずれか一項に記載の方法。
[適用例10]
前記タングステン含有膜の抵抗率は110μΩ/cm未満である、適用例1〜4のいずれか一項に記載の方法。
[適用例11]
前記タングステン含有膜上への化学気相堆積(CVD)によってタングステンバルク層を堆積させることをさらに含む、適用例1〜4のいずれか一項に記載の方法。
[適用例12]
前記タングステン含有膜中のフッ素濃度は1018原子/cm未満である、適用例1〜4のいずれか一項に記載の方法。
[適用例13]
方法であって、
フッ素を含まないプロセスによって第1のタングステン含有膜を基板上に堆積させることと、
フッ素含有前駆体を用いる原子層の堆積によって第2のタングステン含有膜を第1のタングステン含有膜に堆積させることと
を含み、
前記第2のタングステン含有膜の堆積中に前記基板を収容しているチャンバのチャンバ圧力が10トル未満である、方法。
[適用例14]
前記第1のタングステン含有膜は、バリア層上に堆積される、適用例13に記載の方法。
[適用例15]
前記第1のタングステン含有膜は、酸化シリコン上に堆積される、適用例13に記載の方法。
[適用例16]
前記チャンバ圧力は7トル未満である、適用例13または14に記載の方法。
[適用例17]
前記チャンバ圧力は5トル未満である、適用例13または14に記載の方法。
[適用例18]
前記第2のタングステン含有膜中のフッ素濃度は、1019原子/cm未満である、適用例13または14に記載の方法。
[適用例19]
前記第2のタングステン含有膜中のフッ素濃度は、1018原子/cm未満である、適用例13または14に記載の方法。
[適用例20]
基板を処理する装置であって、
(a)基板を保持するように構成された基台を備える少なくとも1つの処理チャンバと、
(b)真空空間に連結させるための少なくとも1つの出口と、
(c)1つ以上の処理ガス供給源に連結している1つ以上の処理ガス入口と、
(d)前記装置内の動作を制御するためのコントローラであって、還元剤およびフッ素含有タングステン前駆体を交互にパルスした状態で前記処理チャンバに導入するための機械可読命令を含む、コントローラと、を備え、
前記チャンバの圧力は10トル未満である、装置。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図1G
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9