(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記検知部は、前記保護層の前記変換層と対向する面とは反対側の面の一部の領域に対応する位置に設けられており、前記保護層は、前記透過領域の割合が、前記一部の領域と前記一部の領域外とで異なる、
請求項4に記載の放射線検出装置。
前記保護層と前記検知部との間に、前記変換層により変換された可視光が不透過であり、前記検知部における前記第2検知素子の位置に対応する領域に、前記可視光を透過する透過部が設けられた不透過部材をさらに備えた、
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の放射線検出装置。
前記検知部は、前記変換層により変換された可視光を検知して検知した可視光が増加するほど大きくなる電気信号を出力する前記第2検知素子を複数含み、複数の前記第2検知素子の各々から出力された電気信号が表す値の平均値を検知結果として出力する、
請求項1から請求項19のいずれか1項に記載の放射線検出装置。
前記検知部は、前記変換層により変換された可視光を検知して検知した可視光が増加するほど大きくなる電気信号を出力する前記第2検知素子を複数含み、複数の前記第2検知素子の各々から出力された電気信号が表す値の合計値を検知結果として出力する、
請求項1から請求項19のいずれか1項に記載の放射線検出装置。
前記検出部は、前記検知結果が第1閾値を越えた場合または前記第1閾値以上の場合に、前記照射開始を検出し、前記検知結果が第2閾値以下または前記第2閾値未満の場合に、前記照射停止を検出する、
請求項22に記載の放射線検出装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の技術では、放射線の照射に関する状態の検知について、感度が充分に得られない場合があった。例えば、特許文献1に記載の技術では、検知部の検知範囲外に放射線が照射された場合、放射線を検知できない懸念があった。また、特許文献2に記載の技術では、変換層により変換され、基板を透過した可視光を検知部が検知するため、基板により遮蔽されてしまい、検知部に到達する可視光の光量が低下してしまう場合がある。
【0006】
本開示は、以上の事情を鑑みて成されたものであり、放射線の照射に関する状態の高感度な検知を可能とする放射線検出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本開示の放射線検出装置は、放射線を可視光に変換する変換層と、変換層により変換された可視光を検知する第1検知素子を含む画素が画素領域に2次元状に配置された基板と、変換層により変換された可視光を透過し、画素領域に対応する領域を除く領域は、変換層により変換された可視光が不透過であり、かつ変換層を保護する保護層と、変換層により変換された可視光を検知する第2検知素子を含む検知部と、を備え、放射線の入射側から順に、基板、変換層、保護層、及び検知部が配置されており、検知部は、全体が画素領域に対応する領域内に含まれる位置に設けられている。
【0008】
また、本開示の放射線検出装置は、基板の画素領域に対応する場所に開口部を有し、かつ変換層の端部を封止する封止部材をさらに備えてもよい。
【0009】
また、本開示の放射線検出装置の保護層は、変換層の端部を覆っていてもよい。
【0010】
また、本開示の放射線検出装置の保護層の画素領域に対応する領域を除く領域は、変換層により変換された可視光が不透過であってもよい。
【0011】
また、本開示の放射線検出装置の保護層は、検知部における第2検知素子の位置に対応する領域が、変換層により変換された可視光を透過してもよい。
【0012】
また、本開示の放射線検出装置の保護層は、変換層により変換された可視光を透過する複数の透過領域が設けられていてもよい。
【0013】
また、本開示の放射線検出装置の検知部は、保護層の変換層と対向する面とは反対側の面の一部の領域に対応する位置に設けられており、保護層は、透過領域の割合が、一部の領域と一部の領域外とで異なっていていもよい。
【0014】
また、本開示の放射線検出装置の検知部は、少なくとも端部が封止されていてもよい。
【0015】
また、本開示の放射線検出装置は、
保護層と検知部との間に、変換層により変換された可視光が不透過であり、検知部における第2検知素子の位置に対応する領域に、可視光を透過する透過部が設けられた不透過部材をさらに備えてもよい。
【0016】
また、本開示の放射線検出装置は、保護層と不透過部材とは、
少なくとも一部が非接着状
態であってもよい。
【0017】
また、本開示の放射線検出装置は、
保護層と、不透過部材との間に設けられ、変換層により変換された可視光を第2検知素子に導光する第1導光部をさらに備えてもよい。
【0018】
また、本開示の放射線検出装置の第1導光部は、変換層の端部から検知部に向けて光を導光してもよい。
【0019】
また、本開示の放射線検出装置は、検知部の保護層と対向する面とは反対側の面に、変換層により変換された可視光が不透過な不透過部材を備えてもよい。
【0020】
また、本開示の放射線検出装置は、変換層により変換された可視光が不透過な不透過部材をさらに備え、保護層の変換層と対向する面とは反対側の面は、検知部と対向する領域、及び不透過部材と対向する領域を含んでいてもよい。
【0021】
また、本開示の放射線検出装置の不透過部材は、変換層により変換された可視光を鏡面反射または拡散反射してもよい。
【0022】
また、本開示の放射線検出装置は、変換層と保護層とは、
少なくとも一部が非接着状
態であってもよい。
【0023】
また、本開示の放射線検出装置は、変換層と保護層との間に、変換層により変換された可視光を第2検知素子に導光する第2導光
部をさらに備えてもよい。
【0024】
また、本開示の放射線検出装置の第2導光
部は、変換層の端部から第2検知素子に向けて可視光を導光してもよい。
【0025】
また、本開示の放射線検出装置の検知部は、画素領域の中央部に対応する位置に設けられていてもよい。
【0026】
また、本開示の放射線検出装置は検知部が、複数設けられていてもよい。
【0027】
また、本開示の放射線検出装置の複数の検知部は、画素領域の中央部に対して、対称となる位置に設けられていてもよい。
【0028】
また、本開示の放射線検出装置の検知部は、変換層により変換された可視光を検知して検知した可視光が増加するほど大きくなる電気信号を出力する第2検知素子を複数含み、複数の第2検知素子の各々から出力された電気信号が表す値の平均値を検知結果として出力してもよい。
【0029】
また、本開示の放射線検出装置の検知部は、変換層により変換された可視光を検知して検知した可視光が増加するほど大きくなる電気信号を出力する第2検知素子を複数含み、複数の第2検知素子の各々から出力された電気信号が表す値の合計値を検知結果として出力してもよい。
【0030】
また、本開示の放射線検出装置は、検知結果に基づいて、放射線の照射開始及び放射線の照射停止の少なくとも一方を検出する検出部をさらに備えてもよい。
【0031】
また、本開示の放射線検出装置の検出部は、検知結果が第1閾値を越えた場合または第1閾値以上の場合に、照射開始を検出し、検知結果が第2閾値以下または第2閾値未満の場合に、照射停止を検出してもよい。
【0032】
また、本開示の放射線検出装置の第1検知素子は、検知した可視光を電荷に変換し、画素は、オン状態とされた場合に電荷を出力するスイッチング素子を含み、検出部の検出結果に基づいて、スイッチング素子のオン状態及びオフ状態の切り替えを制御する制御部をさらに備えてもよい。
【0033】
また、本開示の放射線検出装置の制御部は、検出結果が照射開始を検出したことを示す場合に、スイッチング素子をオン状態からオフ状態に切り替えてもよい。
【発明の効果】
【0034】
本開示によれば、放射線の照射に関する状態の高感度な検知を可能とする。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態例を詳細に説明する。
【0037】
[第1実施形態]
まず、
図1を参照して、本実施形態の放射線検出装置10を備えた放射線画像撮影システム1の構成について説明する。
図1に示すように、放射線画像撮影システム1は、放射線照射装置2、コンソール4、及び放射線検出装置10を備えている。
【0038】
本実施形態の放射線照射装置2は、例えばエックス線(X線)等の放射線Rを撮影対象の一例である被検体Wに、放射線源(図示省略)から照射する。なお、放射線照射装置2に対して放射線Rの照射を指示する方法は、特に限定されない。例えば、放射線照射装置2が照射ボタン等を備えている場合は、医師及び放射線技師等のユーザが照射ボタンにより放射線Rの照射の指示を行うことで、放射線照射装置2から放射線Rを照射してもよい。また、例えば、ユーザが、コンソール4を操作して放射線Rの照射の指示を行うことで、放射線照射装置2から放射線Rを照射してもよい。
【0039】
放射線照射装置2は、放射線Rの曝射開始の指示を受信すると、管電圧、管電流、及び照射期間等の曝射条件に従って、放射線Rを照射する。
【0040】
本実施形態の放射線検出装置10は、放射線照射装置2から照射され、被検体Wを透過した放射線Rを検出することにより、被検体Wの放射線画像を撮影する。
【0041】
次に、
図2を参照して、本実施形態の放射線検出装置10の電気系の要部構成について説明する。
図2に示すように、本実施形態の放射線検出装置10は、TFT(Thin Film Transistor)基板14、検知部22、制御部40、ゲート配線ドライバ42、及び信号処理部44を備える。
【0042】
図2に示すように、TFT基板14には、画素15が一方向(
図2の行方向)及び一方向に交差する交差方向(
図2の列方向)に2次元状に複数設けられている。画素15は、センサ部30及び電界効果型薄膜トランジスタ(TFT、以下、単に「薄膜トランジスタ」という)34を含む。本実施形態のTFT基板14が、本発明の基板の一例であり、センサ部30が本発明の第1検知素子の一例である。
【0043】
センサ部30は、図示しない上部電極、下部電極、及び光電変換膜等を含み、シンチレータ16(
図3参照、詳細後述)により変換された可視光を検知して、電荷を発生させ、発生させた電荷を蓄積する。センサ部30により発生される電荷は、検知した可視光が多くなるほど増加する。電荷を蓄積する。薄膜トランジスタ34は、センサ部30に蓄積された電荷を制御信号に応じて読み出して出力する。
【0044】
また、TFT基板14には、上記一方向に配設され、各薄膜トランジスタ34のオン状態及びオフ状態を切り替えるための複数本のゲート配線36が設けられている。また、TFT基板14には、上記交差方向に配設され、オン状態の薄膜トランジスタ34により読み出された電荷が出力される複数本のデータ配線38が設けられている。
【0045】
また、TFT基板14の隣り合う2辺の一辺側にゲート配線ドライバ42が配置され、他辺側に信号処理部44が配置されている。TFT基板14の個々のゲート配線36はゲート配線ドライバ42に接続され、TFT基板14の個々のデータ配線38は信号処理部44に接続されている。
【0046】
TFT基板14の各薄膜トランジスタ34は、ゲート配線ドライバ42からゲート配線36を介して供給される制御信号により各ゲート配線36毎(本実施形態では、
図2に示した行単位)で順にオン状態とされる。そして、オン状態とされた薄膜トランジスタ34によって読み出された電荷は、電気信号としてデータ配線38を伝送されて信号処理部44に入力される。これにより、電荷が各ゲート配線36毎(本実施形態では、
図2に示した行単位)に順次、読み出され、二次元状の放射線画像を示す画像データが取得される。
【0047】
信号処理部44は、個々のデータ配線38毎に、入力される電気信号を増幅する増幅回路及びサンプルホールド回路(いずれも図示省略)を備えており、個々のデータ配線38を伝送された電気信号は増幅回路で増幅された後にサンプルホールド回路に保持される。また、サンプルホールド回路の出力側にはマルチプレクサ、及びA/D(Analog/Digital)変換器(いずれも図示省略)が順に接続されている。そして、個々のサンプルホールド回路に保持された電気信号はマルチプレクサに順に(シリアルに)入力され、マルチプレクサにより順次選択された電気信号がA/D変換器によってデジタルの画像データへ変換され、制御部40に出力される。
【0048】
制御部40は、CPU(Central Processing Unit)40A、ROM(Read Only Memory)とRAM(Random Access Memory)等を含むメモリ40B、及びフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶部40Cを備えている。制御部40の一例としては、マイクロコンピュータ等が挙げられる。CPU40Aは、放射線検出装置10の全体動作を制御する。メモリ40Bには、後述する撮影処理プログラムを含む各種プログラムが記憶されている。本実施形態の制御部40が、本発明の制御部及び検出部の一例である。
【0049】
通信部46は、制御部40に接続され、無線通信及び有線通信の少なくとも一方により、放射線照射装置2及びコンソール4等の外部の装置との間で、放射線画像の画像データを含む各種情報の送受信を行う。
【0050】
次に、
図3〜
図7を参照して、本実施形態の放射線検出装置10の構成についてさらに説明する。
図3は、本実施形態の放射線検出装置10の一例を示す断面図である。
【0051】
図3に示すように、放射線検出装置10は、放射線Rを透過する筐体12内に、TFT基板14、シンチレータ16、保護層18、中板20、及び検知部22が放射線Rの入射側から、この順に設けられている。すなわち、放射線検出装置10は、TFT基板14側から放射線Rが照射される表面読取方式(所謂ISS(Irradiation Side Sampling)方式)の放射線検出装置である。
【0052】
本実施形態のシンチレータ16は、放射線Rを可視光Vに変換する。本実施形態のシンチレータ16は、本発明の変換層の一例である。保護層18は、シンチレータ16により変換された可視光Vを透過し、かつシンチレータ16を保護する。
【0053】
ここで、放射線検出装置10は、放射線Rの入射側からTFT基板14、シンチレータ16、及び保護層18の順に積層されていればよく、その具体的な積層状態は、特に限定されない。なお、本実施形態において「積層」とは、放射線検出装置10における放射線Rの入射側または出射側から目視した場合に、重なって視認される状態のことをいう。なお、各層、例えば、TFT基板14及びシンチレータ16は、互いに接触した状態で重なっていてもよいし、積層方向に空間を有した状態で重なっていてもよい。
【0054】
ただし、TFT基板14、シンチレータ16、及び保護層18の積層状態は、シンチレータ16の組成に応じた積層状態であることが好ましい。
【0055】
例えば、シンチレータ16の組成が、GOS(ガドリニウム硫酸化物)を主成分として含む場合、
図4Aに示した例のように、シンチレータ16と保護層18とが一体化されたフィルム17を、接着層50によりTFT基板14と接着してもよい。
【0056】
この場合、シンチレータ16と保護層18とは、フィルム17として一体的に形成される。フィルム17の形成方法としては、例えば、保護層18として機能する数百μm程度の厚さを有するPET(Poly Ethylene Terephthalate)等のベースフィルム上に、数十μm程度の厚さを有し、かつ可視光Vを透過する接着層52を塗布し、その上に、シンチレータ16として機能するGOS蛍光体を塗布する方法が挙げられる。そして、フィルム17のシンチレータ16上に、一例として数μm〜数十μm程度の厚さを有する接着層50を形成し、TFT基板14と張り合わせることにより、
図4Aに示した状態とすることができる。
【0057】
なお、フィルム17は、
図4Bに示した例のように、接着層50を設けずに、物理的な押圧により、フィルム17とTFT基板14とを接着(密着)してもよい。
【0058】
また、シンチレータ16の組成がGOSを主成分として含み、シンチレータ16自体が接着層としての機能を有する場合、
図3に示した例のように、保護層18として機能する上記ベースフィルム上に、直接、シンチレータ16を塗布し、かつ、シンチレータ16とTFT基板14とを直接、接着してもよい。
【0059】
また例えば、シンチレータ16の組成がCsI(Tl)(タリウムが添加されたヨウ化セシウム)を主成分として含む場合、一般に、TFT基板14に対して蒸着により、一例として数百μm程度の厚さを有する柱状のCsIをシンチレータ16として形成する。そこで、
図5Aに示した例のように、TFT基板14に蒸着されたシンチレータ16と保護層18とを、一例として数μm〜数十μm程度の厚さを有し、かつ可視光Vを透過する接着層54により張り合わせてもよい。なお、CsIは、GOSに比べて、水分に弱く、通常の環境下においても、潮解する懸念があるため、シンチレータ16が主成分としてCsIを含む場合、防湿機能を有する保護層18を用いる。
【0060】
また、この場合、
図5Bに示した例のように、保護層18及び接着層54により、シンチレータ16の端部を覆うことで、水分(湿気)に対する封止効果を向上させてもよい。なお、本実施形態において「端部」とは、そのものの側面を少なくとも含み、この側面近傍の放射線Rの照射される側の面及びこれと対向する側の面も含む範囲のことをいう。例えば、「シンチレータ16の端部」とは、シンチレータ16の側面を少なくとも含み、この側面近傍の放射線Rの照射される側の面及びこれと対向する側の面も含む範囲のことをいう。
【0061】
また、シンチレータ16の組成がCsIを主成分として含む場合、
図5Cに示した例のように、ガラス等、防湿性の高い部材を保護層18として設けてもよい。この場合、
図5Cに示した例のように、放射線Rが照射される側から目視した場合の保護層18の大きさ(面積)を、シンチレータ16の大きさ(面積)よりも大きくし、保護層18の端部をシンチレータ16の端部よりも外側とすることにより、防湿効果が高まる。
【0062】
また、シンチレータ16の組成がCsIを主成分として含む場合、
図5Dに示した例のように、パリレン膜等の防湿膜を保護層18として、TFT基板14及びシンチレータ16の全体を覆ってもよい。この場合、保護層18が可視光V及び放射線Rを透過させることはいうまでもない。
【0063】
一方、本実施形態の検知部22は、シンチレータ16により変換された可視光Vを検知し、検知した可視光Vが増加するほど大きくなる電気信号を出力するフォトダイオード23を複数備えている。本実施形態では、一例として、
図6に示すように、検知部22は、9個のフォトダイオード23を備えている。
図6は、
図3に示した中板20及び検知部22を、放射線Rの入射側から見た平面図を示している。
【0064】
なお、検知部22が備えるフォトダイオード23の数は、本実施形態の数に限定されず、1個であってもよいし、9個以外の複数個であってもよい。本実施形態のフォトダイオード23が、本発明の第2検知素子の一例である。
【0065】
検知部22は、各フォトダイオード23から出力された電気信号に基づく検知結果を制御部40に出力する。なお、本実施形態の検知部22は、上記電気信号から検知結果を導出し、導出した検知結果を出力するが、検知結果の導出方法は特に限定されない。例えば、検知部22は、複数(本実施形態では9個)のフォトダイオード23の各々から出力された電気信号が表す値(以下、単に「電気信号」という)の合計値を導出し、導出した合計値を検知結果として出力してもよい。また例えば、検知部22は、複数のフォトダイオード23の各々から出力された電気信号の平均値を導出し、導出した平均値を検知結果として出力してもよい。また例えば、検知部22は、複数のフォトダイオード23の各々から出力された電気信号のうち、特異点(例えば、最大や最小)となるものを除いた他の電気信号の合計値や平均値を検知結果として出力してもよい。
【0066】
また、本実施形態の放射線検出装置10は、一例として
図7に示すように、4個の検知部22を備えている。このように、放射線検出装置10が複数の検知部22を備える場合、一例として
図7に示すように、放射線検出装置10、より具体的には、TFT基板14の画素15が設けられた画素領域25の中央部Cに対して、点対称、または線対称な位置に各検知部22を配置することが好ましい。このように検知部22を配置することにより、シンチレータ16(TFT基板14)の放射線Rが照射される面の全体に対する可視光Vの検知をより高感度に行うことができる。
【0067】
なお、放射線検出装置10が備える検知部22の数は、本実施形態の数に限定されず、1個であってもよいし、4個以外の複数個であってもよい。放射線検出装置10が備える検知部22が1個の場合は、
図8に示した例のように、画素領域25の中央部Cに対応する位置、具体的には、中央部Cまたは、中央部Cの近傍に配置することが好ましい。このように検知部22を配置することにより、検知部22が中央部Cまたは中央部Cの近傍に配置しない場合に比較して、シンチレータ16(TFT基板14)の全面に対する可視光Vの検知をより高感度に行うことができる。
【0068】
一方、中板20は、ほぼ全面がシンチレータ16により変換された可視光Vが不透過であるが、検知部22におけるフォトダイオード23の位置に対応する領域(より具体的には、フォトダイオード23の受光部の位置に対応する領域)には、可視光Vを透過する透過部21が設けられている。なお、本実施形態において、可視光Vが「不透過」であるとは、可視光Vが全く透過しない場合に限定されず、ほとんど透過しないとみなせる程度(例えば、透過率が1%未満)の場合も含む。本実施形態の中板20が、本発明の不透過部材の一例である。中板20は、支持部13により、筐体12の放射線Rが照射される側の反対側に支持されている。
【0069】
本実施形態の中板20は、放射線Rの入射側の面が可視光Vを反射する機能を有し、かつシンチレータ16を封止する機能を有する。そのため、中板20の材質としては、金属が好ましく、例えば、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、SUS(Steal Use Stainless)、カーボン、及びこれらを含む合金類等が好ましい。また、中板20の材質としては、例えば、特開2012−73186号公報に記載されている炭素繊維積層板を用いてもよい。さらに、中板20の表面は、可視光Vに対する反射機能を高めるための反射層を有していてもよいし、保護層18及び中板20の少なくとも一方や、接着層54を含む場合は、接着層等に反射機能を有する粒子等が含まれていてもよい。
【0070】
なお、中板20における可視光Vの反射は、鏡面反射及び拡散反射のいずれであってもよい。
【0071】
本実施形態では、一例として
図3及び
図6に示すように、中板20の透過部21は、フォトダイオード23毎に設けられており、透過部21の開口部21Aは、フォトダイオード23の受光領域よりも小さい。本実施形態では、一例として、透過部21は、可視光Vを透過する部材(例えば、ポリカーボネート等)により形成されているが、可視光Vを透過するものであれば特に限定されないが、シンチレータ16の主成分がCsIの場合、シンチレータ16の発光スペクトルの中心波長である540nm近傍の光(可視光V)に対する透過率が高いことが好ましい。なお、本実施形態において、可視光Vが「透過」するとは、分光透過率計により測定された可視光Vの透過率(以下、単に「透過率」という)が100%の場合に限定されず、透過率が10%を越える場合をいうが、透過率が50%を越えることが好ましい。
【0072】
また透過部21は、本実施形態に限定されず、空洞(空気が充填されている状態)であってもよい。
【0073】
本実施形態では、
図3に示した一例のように、シンチレータ16により変換され、保護層18を透過した可視光Vは、保護層18を透過し、シンチレータ16と保護層18との境界面、及び保護層18と中板20との境界面で反射を繰り返し、透過部21を介してフォトダイオード23に到達する。
【0074】
次に、本実施形態の放射線検出装置10による放射線画像の撮影動作について説明する。本実施形態の放射線画像撮影システム1では、放射線画像の撮影を行う場合、ユーザがコンソール4から撮影開始の指示を行う。また、上述したように、ユーザは、放射線照射装置2に対して、放射線Rの曝射開始の指示を行う。
【0075】
放射線検出装置10の制御部40では、撮影開始の指示をコンソール4から受信すると、制御部40のCPU40Aによって撮影処理プログラムが実行されることにより、
図9に示した撮影処理が実行される。
図9は、放射線検出装置10の制御部40により実行される、撮影処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0076】
図9のステップS100で制御部40は、各検知部22の検知結果を取得する。本実施形態では、4個の検知部22の各々の検知結果を取得する。上述したように、放射線検出装置10に放射線Rが照射されると、照射された放射線Rの線量の増加に応じてシンチレータ16により変換された可視光Vの光量が増加し、検知部22のフォトダイオード23から出力される電気信号が大きくなる。
【0077】
次のステップS102で制御部40は、各検知部22の検知結果毎に、放射線Rの照射開始を検出するために予め定められた第1閾値と、検知結果とを比較し、検知結果が第1閾値を越えたか否かを判定することにより、放射線Rの照射開始を検出する。なお、第1閾値は、予め実機を用いた実験や、放射線画像撮影システム1の設計仕様等に基づくコンピュータシミュレーション等により得ておき、記憶部40Cに記憶させておけばよい。
【0078】
本実施形態では、4個の検知部22の検知結果の全てが第1閾値以下の場合、ステップS102の判定が否定判定となりステップS100に戻る。一方、4個のうち1つでも検知部22の検知結果が第1閾値を越えた場合、放射線Rの照射開始を検出したこととなり、ステップS102の判定が肯定判定となってステップS104へ移行する。なお、本実施形態に限定されず、判定条件に用いる検知部22の数は任意であり、例えば、全ての検知部22の検知結果が第1閾値を越えた場合、放射線Rの照射開始を検出したとしてもよい。
【0079】
ステップS104で制御部40は、TFT基板14の各画素15を、電荷蓄積状態に移行させる。具体的には、制御部40は、各画素15の薄膜トランジスタ34を全てオフ状態にさせる制御信号を、ゲート配線ドライバ42から出力させる。これにより、各画素15のセンサ部30では、可視光Vに応じて発生された電荷を蓄積した状態となる。
【0080】
次のステップS106で制御部40は、上記ステップS100と同様に、各検知部22の検知結果を取得する。本実施形態では、4個の検知部22の各々の検知結果を取得する。放射線Rの照射が停止する場合、放射線検出装置10に照射される放射線Rの線量の減少に応じてシンチレータ16により変換された可視光Vの光量が減少し、検知部22のフォトダイオード23から出力される電気信号が小さくなる。
【0081】
次のステップS108で制御部40は、各検知部22の検知結果毎に、放射線Rの照射停止を検出するために予め定められた第2閾値と、検知結果とを比較し、検知結果が第2閾値以下か否かを判定することにより、放射線Rの照射停止を検出する。なお、第2閾値は、予め実験等により得ておき、記憶部40Cに記憶させておけばよい。
【0082】
本実施形態では、4個の検知部22の検知結果の全てが第2閾値を越える場合、ステップS108の判定が否定判定となりステップS106に戻る。一方、4個のうち1つでも検知部22の検知結果が第2閾値以下の場合、放射線Rの照射停止を検出したこととなり、ステップS108の判定が肯定判定となってステップS110へ移行する。なお、本実施形態に限定されず、放射線Rの照射開始の判定と同様に、判定条件に用いる検知部22の数は任意であり、例えば、全ての検知部22の検知結果が第2閾値以下の場合、放射線Rの照射停止を検出したとしてもよい。
【0083】
ステップS110で制御部40は、TFT基板14の各画素15を、電荷蓄積状態から電荷読出状態に移行させる。具体的には、制御部40は、各画素15の薄膜トランジスタ34を上述したように、順次、オフ状態からオン状態に切り替えさせる制御信号を、ゲート配線ドライバ42から出力させる。これにより、ゲート配線36毎に各画素15のセンサ部30に蓄積された電荷がデータ配線38に順次、読み出され、読み出された電荷に応じた電気信号が信号処理部44に流れる。上述したように信号処理部44からは、画像データが制御部40へ出力される。
【0084】
次のステップS112で制御部40は、信号処理部44から入力された画像データに対して、予め定められた画像処理を行う。ここで制御部40が画像データに対して行う画像処理は特に限定されないが、例えば、シェーディング補正処理や、欠陥画素により得ることができなかった画像データを補正する欠陥補正処理等が挙げられる。
【0085】
次のステップS114で制御部40は、以上の処理によって得られた放射線画像を表す画像データを、記憶部40Cに記憶し、かつコンソール4に出力した後、本撮影処理を終了する。
【0086】
このように、本実施形態の放射線検出装置10は、放射線Rを可視光Vに変換するシンチレータ16と、シンチレータ16により変換された可視光Vを検知するセンサ部30を含む画素15が画素領域25に2次元状に配置されたTFT基板14と、シンチレータ16により変換された可視光Vを透過し、かつシンチレータ16を保護する保護層18と、シンチレータ16により変換された可視光Vを検知するフォトダイオード23を含む検知部22と、を備える。そして、放射線検出装置10は、放射線Rの入射側から順に、TFT基板14、シンチレータ16、保護層18、及び検知部22が配置されている。また、本実施形態の放射線検出装置10は、保護層18の検知部22と対向する面に、シンチレータ16により変換された可視光Vが不透過であり、検知部22におけるフォトダイオード23の位置に対応する領域に、可視光Vを透過する透過部21が設けられた中板20をさらに備える。
【0087】
なお、本実施形態では、制御部40が、検知部22の検知結果が第1閾値を越えた場合に、放射線Rの照射開始を検出する形態について説明したが、本形態に限定されず、検知部22の検知結果が第1閾値以上となった場合に、放射線Rの照射開始を検出する形態としてもよい。また、本実施形態では、制御部40が、検知部22の検知結果が第2閾値以下の場合に、放射線Rの照射停止を検出する形態について説明したが、本形態に限定されず、検知部22の検知結果が第2閾値未満となった場合に、放射線Rの照射停止を検出する形態としてもよい。
【0088】
[第2実施形態]
本実施形態の放射線検出装置10は、第1実施形態の放射線検出装置10と放射線検出装置10の構成が異なるため、異なる構成について図面を参照して説明する。
図10は、本実施形態の放射線検出装置10の一例を示す断面図である。
【0089】
図10に示すように、本実施形態の放射線検出装置10は、シンチレータ16の端部を覆う封止部材60を備えている点で、第1実施形態の放射線検出装置10(
図3参照)と異なっている。
【0090】
本実施形態の放射線検出装置10では、
図10に示すように、TFT基板14の画素領域25に対応する場所に開口部を有し、かつシンチレータ16及び保護層18の端部を覆う封止部材60が設けられている。本実施形態の放射線検出装置10では、このように、TFT基板14の画素領域25に対応する場所に開口部を有した封止部材60を設けることにより、画素領域25に照射された放射線Rまたは、可視光Vを封止部材60が遮るのを防止する。なお、放放射線検出装置10を放射線Rの入射側から見た場合における封止部材60の形状は、シンチレータ16及び保護層18の端部周囲の少なくとも一部を囲う形状であればよい。
【0091】
なお、
図10に示した例のように、封止部材60は、シンチレータ16及び保護層18の端部を直接覆うのではなく、離れた位置に設けられることにより間接的に覆っていてもよい。また、
図10に示した例と異なり、封止部材60は、シンチレータ16及び保護層18の端部付近に設けられることにより、シンチレータ16及び保護層18の端部を直接覆っていてもよい。
【0092】
このように本実施形態の放射線検出装置10では、シンチレータ16の放射線Rが入射する側と反対側の面に保護層18及び中板20が設けられているため、防湿性能が向上する。さらに、本実施形態の放射線検出装置10では、シンチレータ16の側面に封止部材60を設けることにより、シンチレータ16の側面から侵入する湿気(水分)を抑制することができる。特に、第1実施形態において上述したように、シンチレータ16の組成がCsIを主成分とする場合、水分に弱いため、防湿性能を向上させるために、本実施形態の放射線検出装置10のように、封止部材60を設けることが好ましい。
【0093】
第1実施形態において上述したように、シンチレータ16の端部を保護層18が覆っている場合(
図5B及び
図5D参照)であっても、本実施形態の放射線検出装置10のように封止部材60を設けることにより、防湿効果をより高めることができる。
【0094】
また、本実施形態の放射線検出装置10では、封止部材60がシンチレータ16及び保護層18の両方の端部を覆う形態について説明したが、当該形態に限らず、封止部材60は、少なくともシンチレータ16の端部を覆っていればよい。例えば、
図11には、第1実施形態において
図5Cを用いて説明した形態において、封止部材60を設けた場合の一例を示す。
図11に示した例の放射線検出装置10では、TFT基板14と保護層18との間に、シンチレータ16を覆う封止部材60が設けられている。
【0095】
[第3実施形態]
本実施形態の放射線検出装置10は、第1実施形態の放射線検出装置10と放射線検出装置10の構成が異なるため、異なる構成について図面を参照して説明する。
図12は、本実施形態の放射線検出装置10の一例を示す断面図である。
【0096】
図12に示すように、本実施形態の放射線検出装置10の保護層18は、放射線Rの入射側から順に、第1の保護層18Aと、第2の保護層18Bとが設けられている点で、第1実施形態の放射線検出装置10(
図3参照)と異なっている。さらに、第2の保護層18Bの端部、より具体的には、画素領域25を除く領域に、可視光Vが不透過な不透過部18Cが設けられている点で、第1実施形態の放射線検出装置10(
図3参照)と異なっている。
【0097】
本実施形態の放射線検出装置10では、保護層18が、第1の保護層18Aと第2の保護層18Bとを備えることにより、
図12に示すように、第1の保護層18A及び第2の保護層18Bの各々が、シンチレータ16の端部からフォトダイオード23に向けて可視光Vを導光する導光路として機能する。
【0098】
図13(
図13A〜13C)には、放射線検出装置10に不透過部18Cを設ける構成例を示す。なお、
図13では、図示の便宜上、放射線Rの入射側が図の下側の状態、すなわち、
図12と上下が逆の状態を示す。
【0099】
図13Aに例示した保護層18は、第2の保護層18Bの一層である。第2の保護層18Bは、シンチレータ16の端部を覆う不透過部18Cと、画素領域25を覆い、かつ可視光Vを透過する透過部18Dとを有する。
【0100】
また、
図13Bに例示した保護層18は、第1の保護層18A及び第2の保護層18Bの二層である。第1の保護層18Aは、シンチレータ16を覆い、かつ全面的に可視光Vを透過する。第2の保護層18Bは、第一層上に設けられたシンチレータ16の端部近傍に設けられ、シンチレータ16の端部を覆う不透過部18Cである。
【0101】
また、
図13Cに例示した保護層18は、第1の保護層18A及び第2の保護層18Bの二層である。第1の保護層18Aは、シンチレータ16を覆い、かつ全面的に可視光Vを透過する。第2の保護層18Bは、シンチレータ16の端部を覆う不透過部18Cと、画素領域25を覆い、かつ可視光Vを透過する透過部18Dとを有する。
【0102】
不透過部18Cは、上述したように一般的に、防湿性能が高い有色の材質が適用でき、例えば、アルミニウム等の金属を用いることができる。本実施形態の放射線検出装置10によれば、防湿性能が高い不透過部18Cによりシンチレータ16の端部を覆うため、防湿性能を高くすることができる。
【0103】
従って本実施形態の放射線検出装置10では、保護層18が、画素領域25を除く領域に設けられた不透過部18Cを備えるため、防湿性能が向上する。特に、第1実施形態において上述したように、シンチレータ16の組成がCsIを主成分とする場合、水分に弱いため、防湿性能を向上させるために、本実施形態の放射線検出装置10のように、保護層18が、画素領域25を除く領域に設けられた不透過部18Cを備えることが好ましい。
【0104】
また、本実施形態の放射線検出装置10では、不透過部18Cを、画素領域25を除く領域に設けることにより、不透過部18Cにより遮られる放射線Rまたは可視光Vを抑制することができる。
【0105】
[第4実施形態]
本実施形態の放射線検出装置10は、第1実施形態の放射線検出装置10と放射線検出装置10の構成が異なるため、異なる構成について図面を参照して説明する。
図14は、本実施形態の放射線検出装置10の一例を示す断面図である。
【0106】
図14に示すように、本実施形態の放射線検出装置10の保護層18は、可視光Vが不透過な不透過領域18Eと、検知部22のフォトダイオード23の位置に対応する領域に設けられた、可視光Vを透過する透過領域18Fと、を有する点で、第1実施形態の放射線検出装置10(
図3参照)と異なっている。
【0107】
なお、透過領域18Fには、可視光Vを透過する部材(例えば、ポリカーボネート等)が充填されていてもよいし、例えば空洞(空気が充填されている状態)であってもよい。
【0108】
図14に示すように、本実施形態の放射線検出装置10では、保護層18の大部分が不透過領域18Eであるため、シンチレータ16と保護層18との間が、シンチレータ16の端部からフォトダイオード23に向けて可視光Vを導光する導光路として機能する。そして、この導光路により導光された可視光Vは、透過領域18F及び透過部21をさらに導光し、フォトダイオード23の受光部に到達する。
【0109】
不透過領域18Eは、上述したように一般的に、防湿性能が高い有色の材質が適用でき、例えば、アルミニウム等の金属を用いることができる。このように本実施形態の放射線検出装置10によれば、シンチレータ16の放射線Rの入射側と反対側の面について、フォトダイオード23の位置に対応する領域以外を不透過領域18Eにより覆うため、防湿性能が向上する。特に、第1実施形態において上述したように、シンチレータ16の組成がCsIを主成分とする場合、水分に弱いため、防湿性能を向上させるために、本実施形態の放射線検出装置10のように、シンチレータ16の大部分を不透過領域18Eで覆うことが好ましい。
【0110】
なお、透過領域18Fを設ける数等は、
図14に示した形態に限定されない。例えば、
図15に示すように、シンチレータ16の放射線Rが入射される面と反対側の面に、透過領域18F間を均一にして複数の透過領域18Fを設けてもよい。
【0111】
また、
図16に示すように、透過領域18Fの割合は、検知部22、特にフォトダイオード23の受光部の位置に対応する保護層18の一部の領域74と、一部の領域外75とで異なっていてもよい。この場合、
図15に示した放射線検出装置10に比べて、不透過領域18Eが多くなるため、
図15示した放射線検出装置10よりも防湿性能が高くなる。
【0112】
[第5実施形態]
本実施形態の放射線検出装置10は、第1実施形態の放射線検出装置10と放射線検出装置10の構成が異なるため、異なる構成について図面を参照して説明する。
図17は、本実施形態の放射線検出装置10の一例を示す断面図である。
【0113】
図17に示すように、本実施形態の放射線検出装置10の検知部22は、端部が封止部材62により、封止されている点で、第1実施形態の放射線検出装置10(
図3参照)と異なっている。
【0114】
なお、検知部22は、少なくとも端部が封止部材62により封止されていれば
図17に示した形態に限定されない。例えば、封止部材62により、検知部22の中板20と接する面以外の全面を覆ってもよい。
【0115】
[第6実施形態]
本実施形態の放射線検出装置10は、第1実施形態の放射線検出装置10と放射線検出装置10の構成が異なるため、異なる構成について図面を参照して説明する。
図18〜
図20は、本実施形態の放射線検出装置10の一例を示す断面図である。
【0116】
図18〜
図19に示すように、本実施形態の放射線検出装置10は、中板20が設けられている位置が、第1実施形態の放射線検出装置10(
図3参照)と異なっている。
【0117】
図18に示した例では、中板20が、検知部22の保護層18と対向する面とは反対側の面に設けられている。
図18に示した放射線検出装置10では、保護層18がシンチレータ16の端部からフォトダイオード23に向けて可視光Vを導光する導光路として機能する。
図18に示した放射線検出装置10では、上記各実施形態の放射線検出装置10と比べて、シンチレータ16と検知部22との距離が近くなるため、より高感度に可視光Vの検出が行える。
【0118】
また、
図19に示した例では、中板20と保護層18との間に、緩衝材19が設けられている点で、
図18に示した放射線検出装置10と異なっている。
図19に示した放射線検出装置10では、保護層18がシンチレータ16の端部からフォトダイオード23に向けて可視光Vを導光する導光路として機能する。そのため、緩衝材19の材質は特に限定されないが、保護層18に対向する面が可視光Vを反射する機能を有していることが好ましい。また、
図19に示した放射線検出装置10では、緩衝材19により、保護層18と中板20との間が安定するとともに、検知部22が衝撃等により破損するのを抑制することができる。
【0119】
また、
図20に示した例では、保護層18のシンチレータ16と対向する面とは反対側の面が、検知部22と対向する領域70、及び中板20と対向する領域71を含む場合を示している。
図20に示した放射線検出装置10では、保護層18がシンチレータ16の端部からフォトダイオード23に向けて可視光Vを導光する導光路として機能する。
図20に示した放射線検出装置10では、上記各実施形態の放射線検出装置10と比べて、シンチレータ16と検知部22との距離が近くなるため、より高感度に可視光Vの検出が行える。また、
図20に示すように、中板20中に検知部22が埋め込まれた状態となるため、検知部22が衝撃等により破損するのを抑制することができる。
【0120】
以上説明したように、上記各実施形態の放射線検出装置10は、放射線Rを可視光Vに変換するシンチレータ16と、シンチレータ16により変換された可視光Vを検知するセンサ部30を含む画素15が画素領域25に2次元状に配置されたTFT基板14と、シンチレータ16により変換された可視光Vを透過し、かつシンチレータ16を保護する保護層18と、シンチレータ16により変換された可視光Vを検知するフォトダイオード23を含む検知部22と、を備える。そして、放射線検出装置10は、放射線Rの入射側から順に、TFT基板14、シンチレータ16、保護層18、及び検知部22が配置されている。
【0121】
このように、上記各実施形態の放射線検出装置10は、TFT基板14がシンチレータ16に対して、検知部22と反対側に設けられているため、シンチレータ16により変換された可視光VがTFT基板14により遮られることなく検知部22に到達する。
【0122】
また、上記各実施形態の放射線検出装置10によれば、シンチレータ16の端部から、検知部22のフォトダイオード23の受光部に向けて可視光Vを導光する導光路が設けられている。そのため、検知部22は、シンチレータ16(TFT基板14)の全面に対して、シンチレータ16により放射線Rが変換された可視光V(放射線R)を検知することができる。
【0123】
従って、上記各実施形態の放射線検出装置10によれば、放射線Rの照射に関する状態の高感度な検知を可能とすることができる。
【0124】
また、上記各実施形態の放射線検出装置10によれば、検知部22により可視光Vの検知を行う。そのため、例えば、TFT基板14の画素15の一部を、放射線Rの検知用の画素とする場合に比べて、欠陥画素が生じるのを抑制するため、撮像された放射線画像の画質が低下するのを抑制することができる。また、放射線検出装置10の構成を簡易な構成とすることができる。
【0125】
また、上記各実施形態の放射線検出装置10によれば、シンチレータ16よりも放射線Rの入射側から離れた位置に、検知部22を設けている。そのため、シンチレータ16よりも、放射線Rの入射側に検知部22を設けた場合に比べて、検知部22によりシンチレータ16に到達する放射線Rが減衰するのを抑制することができ、撮像された放射線画像の画質が低下するのを抑制することができる。
【0126】
なお、上記各実施形態の放射線検出装置10は、放射線Rの照射に応じてセンサ部30で発生した電荷(電気信号)に基づいて放射線Rを検知して、画素15における電荷の蓄積の開始または停止等を行わせるAEC(Automatic Exposure Control)にも適用することができる。
【0127】
また、上記各実施形態における放射線Rは、特に限定されるものではなく、X線やγ線等を適用することができる。
【0128】
その他、上記各実施形態で説明した放射線画像撮影システム1及び放射線検出装置10等の構成及び動作等は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において状況に応じて変更可能であることはいうまでもない。
【0129】
例えば、保護層18と中板20とは、接着(密着)状態及び非接着状態のいずれであってもよいし、一部が接着された状態であってもよい。この場合の一例として、
図21は、保護層18と中板20とが非接着状態の放射線検出装置10を示している。
図21に示した放射線検出装置10では、保護層18と中板20との間の空間(空気の層)が導光路28として機能する。この場合の導光路28が、本発明の第1導光部の一例である。従って、
図21に示した放射線検出装置10では、保護層18及び導光路28の各々が、シンチレータ16の端部からフォトダイオード23に向けて可視光Vを導光する導光路として機能する。
【0130】
また例えば、シンチレータ16と保護層18とは、接着(密着)状態及び非接着状態のいずれであってもよいし、一部が接着された状態であってもよい。この場合の一例として、
図22は、シンチレータ16と保護層18とが非接着状態の放射線検出装置10を示している。
図22に示した放射線検出装置10では、シンチレータ16と保護層18との間の空間(空気の層)が導光路29として機能する。この場合の導光路29が、本発明の第2導光部の一例である。従って、
図22に示した放射線検出装置10では、保護層18及び導光路29の各々が、シンチレータ16の端部からフォトダイオード23に向けて可視光Vを導光する導光路として機能する。
【0131】
また、上記第1実施形態では、放射線検出装置10による放射線画像の撮影動作について、検知部22の検知結果に基づいて、放射線Rの照射開始及び照射停止の両方を検出する形態について説明したが、これに限定されず、照射開始及び照射停止のいずれか一方を検出してもよい。
図23には、放射線Rの照射開始のみを検出する場合の、放射線検出装置10の制御部40で実行される撮影処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図23に示した撮影処理は、第1実施形態で説明した撮影処理(
図9参照)のステップS106及びステップS108の処理に代わり、ステップS109の処理が設けられている点で異なっている。
【0132】
図23に示した撮影処理では、ステップS109で制御部40は、予め定められた時間が経過したか否かを判定することにより、放射線Rの照射停止を判定する。ここで予め定められた時間とは、例えば、放射線照射装置2から放射線検出装置10に放射線Rを照射する照射時間が挙げられる。予め定められた時間が経過していない場合、ステップS109の判定が否定判定となり本ステップを繰り返す。一方、予め定められた時間が経過した場合、ステップS109の判定が肯定判定となってステップS110へ移行する。この場合、制御部40は、放射線Rの照射停止を検出したこととなる。
【0133】
なお、上記
図21に示した導光路28及び
図22に示した導光路29に、可視光Vを透過する部材(例えば、ポリカーボネート等)を用いてもよい。