(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【0013】
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1に係る収容カセットを図面に基いて説明する。
図1は、実施形態1に係る収容カセットが用いられる加工装置の一例である切削装置を示す斜視図である。
図2は、実施形態1に係る収容カセットが収容するウエーハの斜視図である。
図3は、実施形態1に係る収容カセットの構成例を示す斜視図である。
図4は、
図3に示された収容カセットの分解斜視図である。
図5は、
図3に示された収容カセットのウエーハを出し入れする状態を示す斜視図である。
【0014】
実施形態1に係る収容カセット1は、
図1及び
図2に示すように、粘着テープ101を介して環状フレーム102の開口103内に保持されたウエーハ100を複数枚収容可能な収容カセットであって、半導体製造工程等で用いられる複数のウエーハ100に加工を施す各種の加工装置において用いられる。加工装置は、例えば、ウエーハ100を切削する
図1に示す切削装置200、ウエーハ100を研削する研削装置、ウエーハ100を研磨する研磨装置、又はウエーハ100をレーザー加工するレーザー加工装置である。
【0015】
ウエーハ100は、シリコン、サファイア、ガリウムなどを母材とする円板状の半導体ウエーハや光デバイスウエーハ等のウエーハである。ウエーハ100は、
図2に示すように、表面110の格子状の分割予定ライン111に区画された複数の領域にデバイス112が形成されている。また、ウエーハ100は、結晶方位を示すノッチ113が外縁に形成されている。ウエーハ100は、表面110の裏側の裏面114に粘着テープ101が貼着され、粘着テープ101の外縁部が環状フレーム102に貼着されて、環状フレーム102の開口103内に保持される。環状フレーム102は、ウエーハ100よりも厚みが厚い。
【0016】
なお、環状フレーム102の外縁は、直線状の直線部104と、円弧状の円弧状部105とが周方向に交互に設けられている。実施形態1において、環状フレーム102は、直線部104と、円弧状部105とが4つずつ設けられ、ウエーハ100の中心を挟んで互いに逆側に位置する直線部104は、互いに平行である。また、環状フレーム102は、先端である一つの直線部104(以下、符号104−1で記す)の両端部に環状フレーム102の母材を切り欠いた切欠部106が設けられている。ウエーハ100を保持した環状フレーム102は、直線部104−1が後方に位置した状態で、直線部104−1の隣の直線部104と平行なY軸方向に沿って収容カセット1に挿入される。ウエーハ100は、環状フレーム102の開口103に保持された状態で収容カセット1に複数枚収容され、収容カセット1が加工装置に設置され、加工装置により各種の加工が施される。
【0017】
加工装置の一例としての切削装置200は、
図1に示すように、ウエーハ100を保持面211で吸引保持するとともに回転駆動源により軸心回りに回転可能なチャックテーブル210と、チャックテーブル210に保持されたウエーハ100を切削ブレード221で切削(加工)する加工手段である切削ユニット220と、チャックテーブル210をX軸方向に移動させる図示しないX軸移動ユニットと、切削ユニット220をY軸方向に移動させるY軸移動ユニット230と、切削ユニット220をZ軸方向に移動させるZ軸移動ユニット240とを備える。また、切削装置200は、切削後のウエーハ100を洗浄する洗浄ユニット250と、切削前後のウエーハ100を収容した収容カセット1を載置する載置手段であるカセットエレベータ260と、搬送手段である搬送ユニット270と、各構成要素を制御するコンピュータである図示しない制御ユニットとを備える。
【0018】
搬送ユニット270は、少なくとも切削ユニット220により切削されるウエーハ100を保持するチャックテーブル210とカセットエレベータ260に置かれた収容カセット1との間においてウエーハ100を搬送するものである。搬送ユニット270は、収容カセット1からウエーハ100を出し入れする仮置きユニット271と、図示しないウエーハ搬送ユニットとを備える。
【0019】
仮置きユニット271は、カセットエレベータ260に載置された収容カセット1から切削前のウエーハ100を一枚取り出すとともに、切削後のウエーハ100を収容カセット1内に収容するものである。仮置きユニット271は、切削前のウエーハ100を収容カセット1から取り出すとともに切削後のウエーハ100を収容カセット1内に挿入する搬出入ユニット272と、切削前後のウエーハ100を一時的に載置する一対のレール273とを含んで構成されている。
【0020】
搬出入ユニット272は、環状フレーム102の直線部104−1を把持してY軸方向に沿って収容カセット1から離れる方向に移動して、切削前のウエーハ100を収容カセット1から取り出してレール273上に一時的に載置する。搬出入ユニット272は、切削後のレール273上に一時的に載置されたウエーハ100を保持した環状フレーム102の直線部104−1を把持してY軸方向に沿って収容カセット1に近付く方向に移動して、ウエーハ100を収容カセット1内に挿入する。ウエーハ搬送ユニットは、レール273とチャックテーブル210と洗浄ユニット250との間においてウエーハ100を搬送する。
【0021】
切削装置200は、切削ユニット220からウエーハ100に切削水を供給しながら、X軸移動ユニット、回転駆動源、Y軸移動ユニット230及びZ軸移動ユニット240にチャックテーブル210と切削ユニット220とを分割予定ライン111に沿って相対的に移動させながら切削ユニット220のスピンドル222により回転される切削ブレード221でウエーハ100の分割予定ライン111を切削する。切削装置200は、ウエーハ100の全ての分割予定ライン111を切削すると、ウエーハ100を洗浄ユニット250で洗浄した後に収容カセット1内に収容する。
【0022】
収容カセット1は、
図3及び
図4に示すように、カセット本体10と、ウエーハ挿入ガイド20と、ウエーハ落下防止機構30とを備える。
【0023】
カセット本体10は、
図4に示すように、対向する一対の側壁11と、底板12と、天板13と、複数対の収容棚14とを有する。一対の側壁11と、底板12と、天板13とは、平板状に形成されている。一対の側壁11は、収容カセット1がカセットエレベータ260に載置された際に、左右方向であるX軸方向に沿って相対対向する。底板12は、一対の側壁11の下端同士を連結し、天板13は、一対の側壁11の上端同士を連結している。天板13は、各種の加工装置のオペレータ等が掴んで収容カセット1を搬送するため持ち手16が設けられている。
【0024】
複数対の収容棚14は、一対の側壁11の内面に形成され、かつZ軸方向に間隔をあけて配置されている。各対の収容棚14のうちの一方の収容棚14は、一方の側壁11から他方の側壁11に向かって凸に形成され、他方の収容棚14は、他方の側壁11から一方の側壁11に向かって凸に形成されている。各対の収容棚14のうちの一方の収容棚14と他方の収容棚14とは、X軸方向でZ軸方向の高さが揃った位置に配置されている。即ち、各対の収容棚14のうちの一方の収容棚14と他方の収容棚14とは、収容カセット1がカセットエレベータ260に載置された際に、Z軸方向の高さが互いに等しい。各対の収容棚14のうちの一方の収容棚14と他方の収容棚14とは、ウエーハ100が収容カセット1に出し入れされる際に移動するY軸方向に沿って直線状に延びている。各収容棚14は、一方の収容棚14と他方の収容棚14上にウエーハ100を保持した環状フレーム102が載置されて、
図3及び
図5に示すように、カセット本体10内にウエーハ100を収容する。
【0025】
また、カセット本体10は、収容棚14にウエーハ100を出し入れする開口部15を一対の側壁11間の前面である
図3、
図4及び
図5中の手前側に有している。カセット本体10は、開口部15を通してウエーハ100がY軸方向に移動されることにより、
図5に示すように、ウエーハ100が出し入れされる。また、カセット本体10は、一対の側壁11の開口部15が設けられた前面の逆側の端同士を連結する平板状の奥板17を備える。なお、
図3及び
図5は、ウエーハ100の分割予定ライン111とデバイス112とを省略している。
【0026】
次に、ウエーハ挿入ガイド20を図面に基いて説明する。
図6は、
図3に示された収容カセットのウエーハ挿入ガイドの正面図である。
図7は、
図6に示されたウエーハ挿入ガイドの貫通溝を模式的に示す正面図である。
図8は、
図7に示された挿入ガイドにウエーハが上下方向に傾けられて挿入された状態を示す要部の断面図である。
図9は、
図7に示された貫通溝にウエーハを挿入し始めた状態を示すウエーハ挿入ガイドとウエーハの平面図である。
図10は、
図9に示されたウエーハ挿入ガイドの貫通溝とウエーハを模式的に示す正面図である。
図11は、
図7に示された貫通溝にウエーハの中央部を挿入した状態を示すウエーハ挿入ガイドとウエーハの平面図である。
図12は、
図11に示されたウエーハ挿入ガイドの貫通溝とウエーハを模式的に示す正面図である。
【0027】
ウエーハ挿入ガイド20は、カセット本体10に着脱可能に装着される。ウエーハ挿入ガイド20は、板状に形成され、かつカセット本体10に装着されると、カセット本体10の開口部15を覆う板状物である。実施形態1において、ウエーハ挿入ガイド20は、X軸方向の両端において、
図4等に示すように、Z軸方向の両端がねじ21によりカセット本体10の一対の側壁11に固定されることにより、カセット本体10に着脱可能に装着されるが、カセット本体10に装着されるための構成はねじ21に限定されない。
【0028】
ウエーハ挿入ガイド20は、
図6に示すように、複数対の収容棚14の高さに対応した位置に複数個の貫通溝22が形成されている。各貫通溝22は、ウエーハ挿入ガイド20を貫通しており、
図5に示すように、内側にウエーハ100が通されることで、ウエーハ100をカセット本体10に出し入れする。
【0029】
各貫通溝22は、各対の収容棚14と対応している。各貫通溝22は、Z軸方向の高さが対応する一対の収容棚14と同一又は略同一となる位置に配置されて、カセット本体10内に挿入されるウエーハ100を保持する環状フレーム102を対応する一対の収容棚14上に案内する。なお、貫通溝22が、複数対の収容棚14の高さに対応した位置に形成されているとは、貫通溝22の軸方向の高さが対応する一対の収容棚14と同一又は略同一となる位置に配置されて、カセット本体10内に挿入されるウエーハ100を保持する環状フレーム102を対応する一対の収容棚14上に案内する位置に配置されていることをいう。
【0030】
貫通溝22は、
図7に示すように、X軸方向の中央部分に設けられた厚み部23と、厚み部23のX軸方向の両端に連なった厚み縮小部24とを一体に備える。厚み部23は、X軸方向の全長に亘ってZ軸方向の厚み23−1が一定に形成されている。厚み縮小部24の厚み部23から離れた側の端部24−1は、貫通溝22内に通される環状フレーム102を貫通溝22が対応する一対の収容棚14上にガイドするとともに、厚み部23から離れるのにしたがってZ軸方向の厚みが徐々に縮小する。このように、厚み部23と厚み縮小部24とを備えることにより、貫通溝22は、中央部分から環状フレーム102をガイドする両端部24−1,24−1にかけてZ軸方向の厚みが狭まる傾斜25が厚み縮小部24の内縁に形成されている。
【0031】
貫通溝22のX軸方向の幅22−1は、環状フレーム102の幅107(
図2に示す)よりも若干大きい。厚み部23のX軸方向の幅23−2は、環状フレーム102の直線部104−1の幅108(
図2に示す)よりも大きいのが望ましい。厚み部23のZ軸方向の厚み23−1は、ウエーハ挿入ガイド20の剛性がウエーハ挿入ガイド20自体の形状を維持できない程小さくならなくかつ対応する一対の収容棚14上にウエーハ100を案内できる範囲内で広い方が望ましい。
【0032】
厚み縮小部24の端部24−1のZ軸方向の厚み24−2は、環状フレーム102の厚み109(
図2に示す)よりも大きい。また、厚み縮小部24の端部24−1のZ軸方向の厚み24−2は、カセット本体10に挿入されるウエーハ100のバタツキを抑制しながらも環状フレーム102を対応する一対の収容棚14に案内できる厚みであるのが望ましい。また、厚み縮小部24の傾斜25のX軸方向とのなす角度θは、貫通溝22内に通されるウエーハ100を保持した環状フレーム102が、Y軸方向の両端部がZ軸方向に変位して、
図8に示すように、Y軸方向に対して交差する上下方向に傾いた際にウエーハ100が貫通溝22の内縁と間隔をあけて接触しない(接触することを規制する)角度であることが望ましい。
【0033】
即ち、厚み縮小部24の傾斜25のX軸方向とのなす角度θは、貫通溝22内に通されるウエーハ100を保持した環状フレーム102が、
図8に示すように、上下方向に傾いた際にウエーハ100が貫通溝22の内縁に接触する角度よりも大きいことが望ましい。また、厚み縮小部24の傾斜25のX軸方向とのなす角度θは、ウエーハ100が貫通溝22に挿入される際に、環状フレーム102が既に接触可能な角度に形成される。
【0034】
前述したように構成されたウエーハ挿入ガイド20は、カセット本体10に装着されて、
図9及び
図10に示すように、カセット本体10に挿入されるウエーハ100を保持した環状フレーム102の直線部104から貫通溝22内にウエーハ100を通す。このとき、
図9に示すように、ウエーハ挿入ガイド20は、貫通溝22内にウエーハ100を通す前に、
図10に示すように、環状フレーム102が傾斜25に接触可能となる。そして、ウエーハ挿入ガイド20は、
図11に示すように、貫通溝22内にウエーハ100の中央部を通す際には、
図12に示すように、環状フレーム102が傾斜25の両端部24−1に接触可能となり、ウエーハ100を保持した環状フレーム102を収容棚14上に案内する。なお、
図9及び
図11は、ウエーハ100ので分割予定ライン111及びデバイス112を省略している。
【0035】
また、ウエーハ挿入ガイド20は、
図3、
図4及び
図5に示すように、カセット本体10内に収容したウエーハ100を保持する環状フレーム102の直線部104−1を露出させる切りかけ部26をさらに備える。切りかけ部26は、カセット本体10に装着された際にウエーハ挿入ガイド20の収容カセット1の外側に露出する前面27のX軸方向の中央部が切り欠かれて形成されている。切りかけ部26は、前面27から凹に形成されてカセット本体10内に収容したウエーハ100を保持する環状フレーム102の直線部104−1を露出させる。切りかけ部26は、カセット本体10内に収容したウエーハ100を保持する環状フレーム102の直線部104−1を露出させることで、切削装置200の搬送ユニット270の搬出入ユニット272がウエーハ100を保持した環状フレーム102の直線部104−1を把持して、ウエーハ100を収容カセット1から搬出及び収容カセット1に搬入できるようにしている。
【0036】
次に、収容カセット1のウエーハ落下防止機構30を図面に基づいて説明する。
図13は、
図3に示された収容カセットのウエーハ落下防止機構を示す要部の断面図である。
【0037】
ウエーハ落下防止機構30は、カセット本体10内に収容したウエーハ100が貫通溝22を通してカセット本体10外に排出されることを規制するものである。ウエーハ落下防止機構30は、
図3及び
図4に示すように、ウエーハ挿入ガイド20の上面から底面まで貫通する貫通孔31と、貫通孔31に抜き差し可能な抜き差し部材32とを備えている。実施形態において、貫通孔31は、切りかけ部26を互いの間に挟む位置に二つ設けられ、それぞれがZ軸方向と平行である。
【0038】
抜き差し部材32は、
図4に示すように、一対の棒部材33と、棒部材33の一端同士を連結した持ち手部材34とを一体に備える。棒部材33は、直線状に延びて形成され、互いに平行に配置されている。また、棒部材33は、貫通孔31内に抜き差し可能である。持ち手部材34は、一対の連結部341と、持ち手部342とを一体に備える。連結部341は、それぞれ、棒部材33の一端に連結している。持ち手部342は、一対の連結部341間に配置され、これら一対の連結部341に連結している。持ち手部342は、オペレータが掴んで、抜き差し部材32の棒部材33を貫通孔31に抜き差し可能にする。
【0039】
前述した構成のウエーハ落下防止機構30は、抜き差し部材32の棒部材33がウエーハ挿入ガイド20の上面から底面に亘って貫通孔31内に挿入されると、
図13に示すように、カセット本体10内に収容されたウエーハ100を保持した環状フレーム102と干渉して、カセット本体10内のウエーハ100が貫通溝22を通してカセット本体10外に排出されることを規制する。なお、実施形態1において、ウエーハ落下防止機構30は、貫通孔31と抜き差し部材32とを備えて構成されているが、本発明では、貫通孔31と抜き差し部材32とを備える構成に限定されずに、例えば、特許第5982128号公報に記載されたウエーハ規制部と第一の圧縮バネと当接部と第二の圧縮バネとを備える構成でも良い。
【0040】
実施形態1に係る収容カセット1は、ウエーハ挿入ガイド20にX軸方向に高さの揃った各対の収容棚14に対応し、かつ貫通溝22が挿入されるウエーハ100を対応する一対の収容棚14上に案内する貫通溝22を設けている。このために、収容カセット1は、オペレータがウエーハ100をカセット本体10内に挿入する場合には、ウエーハ挿入ガイド20の貫通溝22を通してウエーハ100を挿入するため、段違いの収容棚14に跨ってウエーハ100を収容することを抑制できる。その結果、収容カセット1は、ウエーハ100及び加工装置の一例である切削装置200の搬送ユニット270の搬出入ユニット272を破損させてしまう恐れを抑制することができる。
【0041】
また、収容カセット1は、貫通溝22が中央部分にX軸方向の幅23−2が直線部104−1の幅108よりも大きい厚み部23を設けているので、貫通溝22内にウエーハ100を挿入しやすい。
【0042】
また、収容カセット1は、貫通溝22が中央部分に設けられた厚み部23から環状フレーム102をガイドする両端部24−1,24−1にかけてZ軸方向の厚みが狭まる傾斜25が厚み縮小部24の内縁に形成されているために、カセット本体10に挿入される環状フレーム102を傾斜25によりガイドでき、挿入時のウエーハ100のバタツキを抑制することができる。
【0043】
また、収容カセット1は、貫通溝22が中央部分に設けられた厚み部23から環状フレーム102をガイドする両端部24−1,24−1にかけてZ軸方向の厚みが狭まる傾斜25が厚み縮小部24の内縁に形成されていることで、挿入時のウエーハ100の角度が斜めになっても環状フレーム102が常に先にウエーハ挿入ガイド20に接触するためウエーハ100の表裏面がウエーハ挿入ガイド20に接触することを抑制することができる。
【0044】
また、収容カセット1は、カセット本体10に収容されたウエーハ100を保持する環状フレーム102の直線部104−1を露出させる切りかけ部26をウエーハ挿入ガイド20の前面27に設けているので、ウエーハ挿入ガイド20でカセット本体10の開口部15を覆っても、開口部15側から切削装置200等がウエーハ100を出し入れすることができる。このために、収容カセット1は、ウエーハ挿入ガイド20を設けても、搬出入ユニット272を備える加工装置にも用いることができる。
【0045】
また、収容カセット1は、カセット本体10にウエーハ挿入ガイド20が着脱自在であるので、カセット本体10からウエーハ挿入ガイド20を取り外すことで、ウエーハ挿入ガイド20を装着した収容カセット1に対応することができない加工装置にも用いることができる。
【0046】
また、収容カセット1は、ウエーハ落下防止機構30を更に備えるので、カセット本体10に収容したウエーハ100がカセット本体10から不意に脱落することを抑制することができる。
【0047】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、本発明は、収容カセット1の変形例を示す
図14のように、奥板17を設けなくても良い。なお、
図14は、
図3に示された収容カセットの変形例を示す斜視図であり、実施形態1と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。