(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、実施の形態について、添付の図面を参照して説明する。
【0014】
実施形態を説明する前に、基礎となる予備的事項について説明する。
【0015】
図1〜
図3は、予備的事項に係る固体撮像装置の課題を説明するための図である。予備的事項の記載は、発明者の個人的な検討内容であり、公知技術ではない技術内容を含む。
【0016】
図1(a)に示すように、予備的事項に係る固体撮像装置は、上面側に形成された凹部140と、周縁に立設する側壁部120とを備えた容器100を有する。そして、容器100の凹部140の底面に固体撮像素子200が搭載されている。
【0017】
固体撮像素子200は、金属ワイヤ(不図示)によって容器100に形成された電極(不図示)に接続され、容器100の下面に配置されたはんだバンプSBに電気的に接続されている。
【0018】
さらに、容器100の側壁部120の上面に接着層300によってガラス蓋400が接着されている。これにより、容器100に搭載された固体撮像素子200がガラス蓋400によって気密封止されている。
【0019】
図1(b)には、
図1(a)の固体撮像装置がマザーボードなどの実装基板に接続される様子が示されている。
図1(b)に示すように、
図1(a)の固体撮像装置のはんだバンプSBを実装基板500の接続電極520に配置し、リフロー加熱することにより、固体撮像装置のはんだバンプSBを実装基板500の接続電極520に接続する。リフロー加熱は、例えば、260℃程度の温度で行われる。
【0020】
このとき、リフロー加熱によって固体撮像装置の内部の空気が膨張する。このため、容器100の側壁部120とガラス蓋400との接着層300による接着強度が弱いと、ガラス蓋400が容器100から剥離してしまう。
【0021】
この対策として、
図2に示すように、容器100の側壁部120の幅を広げて接着面積を大きくすることにより、接着強度を強くする構造が考えられる。
【0022】
しかし、この構造では、固体撮像装置のサイズが大型化し、外形サイズが制約されるため、小型化に対応できなくなる。また、固体撮像装置の大型化に伴って、容器100、接着層300及びガラス蓋400の各材料コストが上昇してしまう。さらには、固体撮像装置が大型化すると、反りが発生するリスクが増加する。
【0023】
また、別の対策としては、
図3に示すように、ビーズ入り接着層320を使用する手法がある。ビーズ入り接着層320は、接着樹脂320aの中にシリコンやガラスフィラーなどのビーズ320bが含有されている。ビーズ入り接着層320を使用する場合は、ビーズ入り接着層320の厚みは含有されたビーズ320aの直径とほぼ同じ厚みになる。ビーズ320の直径は20μm〜30μmであり、ビーズなしの接着層よりも厚みを厚くすることができる。
【0024】
ビーズ入り接着層320は厚みが厚いため、適度な緩衝性や柔軟性を有し、リフロー加熱時に熱変形しにくくなる。このため、リフロー加熱時に容器100の内部の空気が膨張しても、それに耐えることができ、ガラス蓋400の剥離が防止される。
【0025】
しかし、ビーズ入り接着層320を使用するには、ビーズ粒度を厳密に管理する必要があり、コスト上昇を招く。また、容器100の側壁部120の上面の幅が0.5mm程度で小さい場合は、それに合わせて細いノズルを備えたディスペンサを使用して、ペースト状のビーズ入り接着剤を塗布する必要がある。
【0026】
ディスペンサのノズルが細いと、複数のビーズのかたまりによってノズルが詰まりやすく、作業に支障をきたし、生産効率の低下を招く。
【0027】
さらには、ビーズ入り接着層320は、接着樹脂320aとビーズ320bとの間で線熱膨張係数が異なるため、硬化させる際に、接着樹脂320aとビーズ320bとの界面でクラックが発生しやすい。
【0028】
また、ビーズ入り接着層320は、多数のビーズ320aの間で直径がばらついているため、固体撮像素子200からガラス蓋400の裏面までの寸法やガラス蓋400の傾きの公差が大きくなる。
【0029】
以下に説明する実施形態の固体撮像装置及びその製造方法では、前述した課題を解消することができる。
【0030】
(第1実施の形態)
図4〜
図8は第1実施形態の固体撮像装置の製造方法を説明するための図、
図9及び
図10は第1実施形態の固体撮像装置を示す図である。以下、固体撮像装置の製造方法を説明しながら、固体撮像装置の構造について説明する。
【0031】
第1実施形態の固体撮像装置の製造方法では、
図4(a)に示すように、まず、固体撮像素子を収容するための容器10を用意する。容器10は、好適な一例としては、酸化アルミニウムなどのセラミックスから形成される。あるいは、絶縁樹脂などの絶縁材料から容器10を形成してもよい。
【0032】
容器10は、底板部12と、底板部12の周縁に立設する枠状の側壁部14とから形成される。底板部12と側壁部14とによって凹部Cが形成されている。
【0033】
図4(b)は、
図4(a)を上側からみた縮小平面図である。
図4(a)は
図4(b)のX1−X1に沿った断面に相当する。
【0034】
図4(a)の容器10の側壁部14に注目すると、側壁部14の上面の外周に段差部Sが形成されている。
図4(b)の縮小平面図を加えて参照すると、側壁部14の段差部Sは、平面視において、四角形の枠状で形成されている。
【0035】
また、側壁部14に形成された段差部Sは、側壁部14の上面14aの外端から垂直方向に配置された側面S1と、側面S1の下端から水平方向に配置された段差面S2とから形成される。このように、段差部Sは、側壁部14の上面14aよりも低い場所に位置する段差面S2及び側壁部14の上面14aと段差面S2とをつなぐ側面S1を有する。
【0036】
例えば、容器10の底板部12の厚みTは1mm程度であり、凹部Cの高さH1は0.8mm程度である。また、容器10の側壁部14の幅W1は0.5mm〜4.0mmである。また、側壁部14の段差部Sの高さH2は100μm程度であり、段差部Sの幅W2は側壁部14の幅W1の半分程度に設定される。
【0037】
このようにして、容器10の側壁部14の上面の外周に環状に繋がる段差部Sが形成されている。
【0038】
さらに、同じく
図4(a)に示すように、容器10の底板部12の上面に第1電極20が形成されている。また、容器10の底板部12の下面に第2電極22が形成されている。容器10の底板部12には厚み方向に貫通するスルーホールTHが形成されており、スルーホールTH内に貫通導体TCが充填されている。
【0039】
そして、第1電極20と第2電極22とが貫通導体TCを介して相互接続されている。
図4(b)の例では、第1電極20は、容器10の底板部12の周縁部に島状のパッドとして配置されている。
【0040】
第1電極20、第2電極22及び貫通導体TCは、例えば銅から形成され、フォトリソグラフィ及び電解めっき技術などを使用して形成される。
【0041】
また、容器10の下面に形成された第2電極22にはんだバンプSBが形成されている。はんだバンプSBは外部接続端子の一例であり、銅(Cu)や金(Au)などの各種の金属からなるバンプ電極を形成してもよい。
【0042】
次いで、
図5(a)に示すように、固体撮像素子30を用意する。固体撮像素子30として、CMOSイメージセンサ又はCCDイメージセンサなどが使用される。固体撮像素子30は、上面の中央部に受光部(不図示)を備え、周縁側に接続端子32を備えている。
【0043】
固体撮像素子30の受光部には、被写体が放出した光を電気信号に変換する画素(ピクセル)が縦横に敷き詰められており、それぞれの画素が出力した信号を再構成することで画像を再現する。
【0044】
そして、容器10の底板部12の上に受光部を上側に向けて固体撮像素子30を接着剤(不図示)で接着して搭載する。
【0045】
続いて、
図5(b)に示すように、ワイヤボンディング法により、固体撮像素子30の接続端子32と容器10の第1電極20とを金属ワイヤWで接続する。
【0046】
次いで、
図6に示すように、透明なガラス蓋40を用意する。ガラス蓋40の平面サイズは、平面視において、容器10の側壁部14の段差部Sの側面S1を外周とする四角形に対応している。
【0047】
そして、容器10の側壁部14の上面14aに第1接着層42をディスペンサのノズル(不図示)から塗布する。第1接着層42の好適な一例としては、紫外線照射と加熱処理とにより硬化する紫外線・熱硬化併用型の接着材料が使用される。
【0048】
次いで、
図7(a)に示すように、容器10の側壁部14の上面14aの第1接着層42にガラス蓋40を配置する。さらに、透明なガラス蓋40を通して第1接着層42に紫外線を照射して、半硬化させて仮固定する。
【0049】
さらに、必要に応じてガラス蓋40を位置合わせした後に、紫外線照射が届かない部位を含め、温度が180℃程度の加熱処理によって第1接着層42を完全に硬化させる。これにより、ガラス蓋40が容器10の側壁部14の上面14aに位置精度よく第1接着層42によって固定される。第1接着層42の厚みは、例えば、10μm程度である。
【0050】
図7(b)は
図7(a)の構造体を上側からみた縮小平面図である。
図7(a)は
図7(b)のX2−X2に沿った断面に相当する。
【0051】
図7(b)において、容器10の側壁部14の上面14aは斜線領域で示され、ガラス蓋40は太線で描かれている。
【0052】
図7(b)に示すように、容器10の側壁部14の上面14aは、平面視において、四角形の枠状に形成されている。そして、容器10の側壁部14の上面14aに第1接着層42(
図7(a))によって四角状のガラス蓋40の周縁部が接着される。
【0053】
また、容器10の側壁部14の段差部Sがガラス蓋40から露出した状態となる。そして、
図7(a)に示すように、容器10の側壁部14の段差部Sの側面S1の上に、第1接着層42の側面42aと、ガラス蓋40の外周面40aとが配置されて、L字状の外周段差Rが構築される。容器10の側壁部14の段差部Sの側面S1と、第1接着層42の側面42aと、ガラス蓋40の外周面40aとがほぼ面一の垂直面を構築する。
【0054】
後述するように、
図7(a)の構造体のL字状の外周段差Rは、ガラス蓋40の接着強度を補強する接着補強領域として機能する。
【0055】
続いて、
図8(a)に示すように、カバー枠体50を用意する。
図8(b)は
図8(a)のカバー枠体50を上側からみた縮小平面図である。
図8(a)のカバー枠体50は
図8(b)のX3−X3に沿った断面に相当する。
【0056】
図8(a)に示すように、カバー枠体50は、枠本体52と、枠本体52の上端の内面から内側に突出する突出枠部54とから形成される。
図8(b)の縮小平面図に示すように、平面視において、枠本体52及び突出枠部54は四角形の枠状で形成され、突出枠部54は枠本体52の内面に環状に繋がって形成される。
【0057】
カバー枠体50の枠本体52は、上記した
図7(a)の構造体の外周段差R(容器10の側壁部14の段差部S)に対応するように形成されている。また、カバー枠体50の枠本体52の下面から突出枠部54の下面の位置までの高さが、上記した
図7(a)の構造体の外周段差Rの高さと同じに設定されている。
【0058】
また、カバー枠体50の突出枠部54の突出寸法は、容器10の側壁部14の上面14aの幅と同じに設定されている。
【0059】
このようにして、カバー枠体50の枠本体52が、上記した
図7(a)の構造体の外周段差Rに嵌るようになっている。また、カバー枠体50の突出枠部54の下面がガラス蓋40の上面周縁部に配置されるように高さが調整されている。
【0060】
カバー枠体50の好適な一例としては、耐熱性プラスチックが使用される。耐熱性プラスチックは、例えば、エポキシ樹脂にガラスフィラーなどを混合した複合材料を用いることができる。
【0061】
耐熱性プラスチックの射出成形加工により、カバー枠体50が形成される。耐熱性プラスチックは、金属に比べて安価で軽く、耐熱性や強度に優れている。
【0062】
また、カバー枠体50として、線熱膨張係数が容器10及びガラス蓋40の各線熱膨張係数と近似した材料を使用することが好ましい。容器10が酸化アルミニウムからなる場合は、線熱膨張係数は8〜10ppm/℃程度である。また、ガラス蓋40の線熱膨張係数は7〜10ppm/℃である。
【0063】
上述のエポキシ樹脂にガラスフィラーなどを混合した複合材料も同様の線熱膨張係数であるものを用いることが好ましい。
【0064】
あるいは、カバー枠体50として、銅板などの金属板を使用してもよい。銅板を使用する場合は、線熱膨張係数が16〜20ppm/℃と多少高くなるが、十分に使用することができる。
【0065】
または、カバー枠体50として、酸化アルミニウムなどのセラミックスを使用してもよい、この場合は、カバー枠体50が容器10と同じ材料から形成されるため、容器10とカバー枠体50とが同じ線熱膨張係数に設定される。
【0066】
容器10とガラス蓋40とカバー枠体50との間で線熱膨張係数を近似させることにより、後工程での各種の加熱処理による熱応力の発生が抑制されるため、信頼性を向上させることができる。
【0067】
以上のようなカバー枠体50を用意し、
図8(a)の構造体の外周段差Rに第2接着層56をディスペンサのノズル(不図示)から塗布する。
【0068】
次いで、
図9に示すように、上記したカバー枠体50を
図8(a)の構造体の外周段差R(容器10の側壁部14の段差部S)に第2接着層56を介して配置して搭載する。第2接着層56として、紫外線・熱硬化併用型の接着材料、又は、熱硬化性の接着材料を使用できる。
【0069】
紫外線・熱硬化併用型の接着材料を使用する場合は、カバー枠体50を通して第2接着層56に紫外線を照射して半硬化させて仮固定する。さらに、必要に応じてカバー枠体50を位置合わせした後に、180℃程度の温度で加熱処理することにより、第2接着層56を完全に硬化させる。
【0070】
熱硬化型の接着材料を使用する場合は、加熱処理のみによって完全に硬化させる。
【0071】
このようにして、
図9の部分拡大図に示すように、カバー枠体50が容器10の側壁部14の段差部Sの段差面S2及び側面S1と、ガラス蓋40の外周面40a及び上面周縁部40bとに第2接着層56によって接着される。
【0072】
第2接着層56は、カバー枠体50の接着面の全体に第2接着層56が流動するボリュームで塗布され、最終的に得られる第2接着層56の厚みは、例えば、5〜10μmである。
【0073】
カバー枠体50が容器10とは別体であるため、第1接着層42と第2接着層56とがそれぞれ用途に応じて特性の異なる材料を使用することができる。
【0074】
例えば、ガラス蓋40の下面を容器10に接着する場合は、加熱による接着材料の容器10の内側への流れ出しや容器10の内部の空気が膨張することによるガラス蓋40の位置ずれを避けるため、第1接着層42に紫外線・熱硬化併用型の接着材料を用いることが好ましい。
【0075】
また、カバー枠体50を容器10の側壁部14の段差部Sに接着する場合は、ガラス蓋40の下面を容器10に接着する場合とは異なり、接着材料の流れ出しや位置ずれをあまり考慮する必要がない。このため、第2接着層56に、紫外線・熱硬化併用型の接着材料よりも強固な接着力が得られる熱硬化型の接着材料を用いることが好ましい。
【0076】
本実施形態では、第1接着層42に紫外線・熱硬化併用型の接着材料を用い、第2接着層56に熱硬化型の接着材料を用いている。これにより、容器10の内側への接着材料の流れ出しやガラス蓋40の位置ずれがなく、かつ強固にガラス蓋40を固定することができる。
【0077】
以上により、
図9に示すように、第1実施形態の固体撮像装置1が製造される。
図10は
図9の固体撮像装置1を上側からみた縮小平面図である。
図10では、
図9のカバー枠体50が太線で描かれている。
【0078】
図9に示すように、第1実施形態の固体撮像装置1は、前述した
図4(a)で説明した容器10を備えている。容器10は、底板部12と、底板部12の周縁に立設する枠状の側壁部14とから形成される。底板部12と側壁部14とによって容器10の上面側に凹部Cが形成されている。
【0079】
また、容器10の底板部12の上面に第1電極20が形成されている。さらに、容器10の底板部12の下面に第2電極22が形成されている。容器10の底板部12には厚み方向に貫通するスルーホールTHが形成されており、スルーホールTH内に貫通導体TCが充填されている。
【0080】
そして、第1電極20と第2電極22とが貫通導体TCを介して相互接続されている。
【0081】
さらに、容器10の底板部12の上に固体撮像素子30が搭載されている。固体撮像素子30の上面側の接続端子32が金属ワイヤWによって容器10に配置された第1電極20に接続されている。
【0082】
また、容器10の底板部12の下面に配置された第2電極22にはんだバンプSBが形成されている。はんだバンプSBは外部接続端子の一例である。
【0083】
図9の部分拡大図と
図10の縮小平面図を参照すると、容器10の側壁部14の上面14aの外周にリング状に繋がった段差部Sが形成されている。段差部Sは、側壁部14の上面14aの外端から垂直方向に配置された側面S1と、側面S1の下端から水平方向に配置された段差面S2とから形成される。
【0084】
このように、段差部Sは、側壁部14の上面14aよりも低い場所に位置する段差面S2及び側壁部14の上面14aと段差面S2とをつなぐ側面S1を有する。
【0085】
また、容器10の側壁部14の上面14aに第1接着層42によってガラス蓋40の下面の周縁部が接着されている。これにより、容器10に搭載された固体撮像素子30がガラス蓋400によって気密封止されている。
【0086】
図10に示すように、ガラス蓋40は、容器10の側壁部14の段差部Sの側面S1を外周とする四角形と同じ平面サイズで形成されている。
【0087】
これにより、容器10の側壁部14の段差部Sの側面S1と、ガラス蓋40の外周面40aとが水平方向の同じ位置に配置されている。容器10の側壁部14の段差部Sの側面S1と、第1接着層42の側面42aと、ガラス蓋40の外周面40aとがほぼ面一の垂直面となって配置されている。
【0088】
このようにして、容器10の側壁部14の段差部Sの側面S1の上に、第1接着層42の側面42aとガラス蓋40の外周面40aとが配置されてL字状の外周段差Rが構築されている。外周段差Rはガラス蓋40の接着を補強する接着補強領域として機能する。
【0089】
そして、上記した外周段差Rの内面にカバー枠体50が第2接着層56によって接着されている。
図10の縮小平面図を加えて参照すると、カバー枠体50は、平面視において、四角形の枠本体52と、枠本体52の上端の内面から内側に突出する四角形の突出枠部54とから形成される。
【0090】
図9の部分拡大図に示すように、カバー枠体50の枠本体52の下面52aが容器10の側壁部14の段差部Sの段差面S2に第2接着層56で接着されている。また、カバー枠体50の枠本体52の内側側面52bが、容器10の側壁部14の段差部Sの側面S1と、第1接着層42の側面42aと、ガラス蓋40の外周面40aとに第2接着層56によって接着されている。
【0091】
さらに、カバー枠体50の突出枠部54の下面54aがガラス蓋40の上面周縁部40bに第2接着層56によって接着されている。
【0092】
このように、カバー枠体50は、容器10の側壁部14の段差部Sに配置され、段差部Sの内面とガラス蓋40の外周面40aとに接着されている。
【0093】
以上のように、本実施形態の固体撮像装置1では、第1の接着構造として、ガラス蓋40の下面周縁部が第1接着層42によって容器10の上面14aに側壁部14の段差部Sが露出するように接着される。
【0094】
また、第2の接着構造として、ガラス蓋40の外周面40aと容器10の側壁部14の段差部Sの側面S1とに、第2接着層56によってカバー枠体50の内面側面52bが接着される。このように、カバー枠体50は、ガラス蓋40の外周面40aと容器10の側壁部14の段差部Sとを結合する結合冶具として機能する。
【0095】
さらに、ガラス蓋40は、カバー枠体50の突出枠部54で下側に押え込まれるように、容器10の側壁部14に第2接着層56によって接着される。
【0096】
本実施形態では、容器10の側壁部14に段差部Sを形成することで、水平方向(幅方向)だけではなく垂直方向(側面方向)にも3次元的に接着領域を確保している。このため、容器10の側壁部14の幅を大きくすることなく、接着領域を実質的に大きく確保することができる。
【0097】
このように、ガラス蓋40の接着強度を強くするために容器10の側壁部14の幅を大きくする必要がないため、容器10の側壁部14の幅の制約が回避される。よって、容器10の外形サイズを小さくできるため、固体撮像装置の小型化を図ることができる。
【0098】
また、固体撮像装置の外形サイズを小さくできるため、各材料のコスト上昇を抑制することができ、コスト削減を図ることができる。さらには、固体撮像装置の大型化が回避されるため、反りが発生するリスクを低減させることができる。
【0099】
また、ガラス蓋の接着強度を強くするために、予備的事項で説明したビーズ入り接着層を使用する必要がない。
【0100】
このため、容器10の側壁部14の幅が小さい場合であっても、ディスペンサの細いノズルから安定してペースト状の接着剤を塗布することができるため、生産効率が低下することもない。また、ビーズ入り接着層を使用しないため、コスト削減を図ることができる。
【0101】
また、容器10の側壁部14の上面14aにビーズを含有しない薄膜の第1接着層42によってガラス蓋40を接着している。このため、ビーズの直径のばらつきの影響を受けないため、固体撮像素子30からガラス蓋40の裏面までの寸法やガラス蓋40の傾きの公差を低減させることができる。
【0102】
図11には、
図9の固体撮像装置1がマザーボードなどの実装基板に接続される様子が示されている。
図11に示すように、
図9の固体撮像装置1のはんだバンプSBを実装基板60の接続電極62上のはんだ(不図示)に配置する。そして、リフロー加熱することにより、固体撮像装置1のはんだバンプSBを実装基板60の接続電極62に接続する。はんだとしては、例えば、錫(Sn)・銀(Ag)・銅(Cu)はんだなどの鉛フリーはんだが使用され、リフロー加熱は、260℃程度の温度で行われる。
【0103】
このとき、リフロー加熱によって固体撮像装置1の内部の空気が膨張する。しかし、本実施形態の固体撮像装置1では、前述したように、ガラス蓋400はカバー枠体50の結合冶具としての作用により容器10の側壁部14に強い接着力で固定される。このため、ガラス蓋40が容器10の側壁部14から剥離することが防止される。
【0104】
(第2実施形態)
図12は第2実施形態の固体撮像装置の製造方法を示す図、
図13は第2実施形態の固体撮像装置を示す図である。
【0105】
第2実施形態が第1実施形態と異なる点は、カバー枠体の形状である。第2実施形態では、第1実施形態と同一要素については、同一符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0106】
図12(a)に示すように、第2実施形態では、前述した第1実施形態の
図8(a)の工程において、突出枠部54が省略されたカバー枠体50xを用意する。
【0107】
図12(b)は
図12(a)のカバー枠体50xを上側からみた縮小平面図である。
図12(b)を加えて参照すると、カバー枠体50xは前述した
図8(a)及び(b)のカバー枠体50の枠本体52のみから形成される。
【0108】
カバー枠体50xの高さH1は、外周段差Rの高さH2(容器10の側壁部14の段差部Sの段差面S2上からガラス蓋40の上面までの高さ)と同じに設定される。
【0109】
以上のようなカバー枠体50xを用意し、
図12(a)の構造体の外周段差Rに第2接着層56をディスペンサのノズル(不図示)から塗布する。
【0110】
次いで、
図13に示すように、上記したカバー枠体50xを
図12の構造体の外周段差Rに第2接着層56を介して配置する。さらに、前述した
図9の工程と同様に、第2接着層56に紫外線を照射した後に、加熱処理することにより、第2接着層56を完全に硬化させる。
【0111】
これにより、カバー枠体50xが外周段差Rに嵌められ、外周段差Rの内面に第2接着層56によって接着される。
【0112】
カバー枠体50xの上面50aは、ガラス蓋40の上面40cの高さ位置と同じ位置に配置される。
【0113】
以上により、
図13(a)に示すように、第2実施形態の固体撮像装置1aが製造される。
図13(b)は
図13(a)の固体撮像装置1aを上側からみた縮小平面図である。
【0114】
図13(a)及び(b)に示すように、第2実施形態の固体撮像装置1aでは、前述した第1実施形態の
図9の固体撮像装置1において、カバー枠体50の突出枠部54が省略されている。そして、カバー枠体50xの上面50aとガラス蓋40の上面40cとが同じ高さに配置されて面一になっている。これにより、ガラス蓋40の上面40cの全体がカバー枠体50xから露出している。
図13(b)の縮小平面図では、カバー枠体50xが太線で描かれている。
【0115】
第2実施形態の固体撮像装置1aでは、ガラス蓋40の上面40cの高さ位置からカバー枠体50xが上側に突出しない構造のため、固体撮像装置1aの全体の厚みを極力薄くすることができる。
【0116】
また、カバー枠体50xが外周段差Rの内面に第2接着層56によって接着されている。カバー枠体50xの下面が容器10の側壁部14の段差部Sの段差面S2に第2接着層56によって接着されている。また、カバー枠体50xの内側側面が容器10の側壁部14の段差部Sの側面S1とガラス蓋40の外周面40aとに第2接着層56によって接着されている。
【0117】
そして、
図13(b)の縮小平面図に示すように、平面視において、ガラス蓋40の外周とカバー枠体50xの内周との間に第2接着層56が四角形の枠状で露出している。
【0118】
以上により、第1実施形態と同様に、カバー枠体50xはガラス蓋40の外周面40aと容器10の側壁部14の段差部Sとを結合する結合冶具として作用するため、ガラス蓋40と容器10の側壁部14とが強い接着力で固定される。
【0119】
よって、側壁部14の幅を大きくすることなく、接着面積を実質的に増やすことができるため、ガラス蓋40の接着強度を強くすることができる。
【0120】
第2実施形態の固体撮像装置1aは、第1実施形態の固体撮像装置1と同様な効果を奏すると共に、薄型化を図ることができる。