(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
アクリル酸塩系ポリマーが、アクリル酸塩の単独重合物、またはアクリル酸塩と2−ヒドロキシ−3−アリロキシプロパンスルホン酸および/またはその塩との共重合物である、請求項1に記載の不粘着化剤。
【背景技術】
【0002】
ヘクトライト、ベントナイトなどの層状珪酸塩のスラリは、様々な分野においての使用が期待されている。
例えば、特許文献1は、ヘクトライトクレー物質、稀釈剤、水溶性ポリリン酸塩水コンディショニング剤、アルミナ、モンモリロナイトクレーおよび消泡剤を含有するスラリを開示し、塗料スプレイブース排液の粘着防止および清澄化のためにポンプ搬送で使用することを提案している。
【0003】
特許文献2は、有機酸塩構造または有機酸アニオン構造を有する水溶性有機高分子、へクトライトなどのケイ酸塩、および重量平均分子量が200乃至2万であり且つ耐加水分解性を有する分散剤を含む自己支持性を有するヒドロゲルを形成することができるヒドロゲル形成性組成物を開示している。
【0004】
特許文献3は、少なくとも10重量%のベントナイトなどの層状珪酸塩と、水性の懸濁媒体と、約200〜約70000の平均分子量を有する少なくとも1つの自由酸形態のポリアクリル酸からなる分散補助剤とを含んだスラリあるいは懸濁物を開示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、長期間貯蔵においても粘度上昇、ゲル化または析出物生成が抑制されたヘクトライトの水性懸濁液を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために検討した結果、以下の形態を包含する本発明を完成するに至った。
【0008】
〔1〕 重量平均分子量1000〜10000のアクリル酸塩系ポリマーからなる分散剤、水、およびヘクトライト1〜20質量%を含有する水性懸濁液。
【0009】
〔2〕 アクリル酸塩系ポリマーが、アクリル酸塩の単独重合物、またはアクリル酸塩と2−ヒドロキシ−3−アリロキシプロパンスルホン酸および/またはその塩との共重合物である〔1〕に記載の水性懸濁液。
〔3〕 pHが7〜11である、〔1〕または〔2〕に記載の水性懸濁液。
〔4〕 アクリル酸塩系ポリマーの含有量が0.01〜5質量%である、〔1〕〜〔3〕のいずれかひとつに記載の水性懸濁液。
〔5〕 粘度が400〜3000mPa・sである、〔1〕〜〔4〕のいずれかひとつに記載の水性懸濁液。
【0010】
〔6〕 前記の〔1〕〜〔5〕のいずれかひとつに記載の水性懸濁液からなる湿式塗装ブース循環水中の未塗着塗料の不粘着化剤。
【発明の効果】
【0011】
本発明の水性懸濁液は、長期間貯蔵においても粘度上昇またはゲル化がほとんどなく、析出物の生成もほとんどない。
本発明の水性懸濁液からなる不粘着化剤は、ポンプ搬送が可能であり、湿式塗装ブース循環水中の未塗着塗料の不粘着化に有効である。本発明の水性懸濁液は、レオロジーコントロール剤、増粘剤、粘度調整剤、バインダ、皮膜形成剤、織物柔軟剤、製紙用定着補助添加剤などとしても有用である。
【0012】
ベントナイト、すなわちモンモリロナイトを主成分とする粘土は、2八面体型スクメタイトの一種であり、Alなどの3価陽イオン2個が八面体に組み入れられている。これに対してヘクトライトは3面体型スクメタイトの一種であり、Ca、Mgなどの2価陽イオン3個が八面体に組み入れられている。先行技術文献等に記載されているようなリン酸系分散剤や自由酸形態のカルボン酸系分散剤を使用すると、低溶解度のリン酸アルミニウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウムなどが析出したり、ヒドロゲル化したりして、水性懸濁液の安定性を害することがある。これに対して本願発明の水性懸濁液は析出物の生成がほとんどなく、ゲル化せず、貯蔵安定性に優れている。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明に係る水性懸濁液は、ヘクトライト、分散剤および水を含有する。
【0014】
本発明に用いられるヘクトライトは、3八面体型スクメタイトの一種である。ヘクトライトは、天然に産するものであっても、人工的に合成されたものであってもよい。合成ヘクトライトとしては、BYK社製のラポナイトEP、RD、RDS、SL25、およびS482; コープケミカル社製のルーセンタイトSWNおよびSWF;エレメンティススペシャリティーズ社製のベントンSD−3、HC、EW、MA、LTなどを挙げることができる。
【0015】
本発明に用いられるヘクトライトは、その体積平均粒子径が、好ましくは0.01〜2μm、より好ましくは0.01〜1μmである。粒子径が大きすぎると懸濁状態の維持が困難になる傾向がある。粒子径が小さすぎると凝集によって沈降またはゲル化する傾向がある。
【0016】
本発明の水性懸濁液に含まれるヘクトライトの量は、水性懸濁液の質量に対して、1〜20質量%、好ましくは3〜20質量%、より好ましくは3〜15質量%である。
【0017】
本発明に用いられる分散剤は、アクリル酸塩系ポリマーである。
アクリル酸塩系ポリマーは、好ましくはアクリル酸塩のホモポリマーまたはアクリル酸塩と他の単量体とのコポリマーである。
アクリル酸塩としては、アクリル酸ナトリウム、アクリル酸カリウム、アクリル酸アンモニウムなどを挙げることができる。アクリル酸塩系ポリマーは、アクリル酸塩に由来する構造単位の量が、全構造単位に対して、好ましくは70〜100モル%である。
【0018】
他の単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸およびその塩、イタコン酸およびその塩、マレイン酸、マレイン酸ナトリウム、マレイン酸アンモニウム;アクリル酸メチル、アクリル酸エチルなどのアクリル酸エステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルなどのメタクリル酸エステル;スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレンなどの芳香族ビニル;アクリロニトリル、メタクリロニトリル;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド;N−プロピルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−o−クロロフェニルマレイミド;2−ヒドロキシ−3−アリロキシプロパンスルホン酸およびその塩、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸およびその塩;イソブチレン、酢酸ビニルなどを挙げることができる。これら他の単量体のうち、2−ヒドロキシ−3−アリロキシプロパンスルホン酸およびその塩が好ましい。
【0019】
アクリル酸塩系ポリマーは、その重量平均分子量が、1000〜10000、好ましくは1200〜9000、より好ましくは1500〜8000、さらに好ましくは1700〜7000である。重量平均分子量がこの範囲にあるアクリル酸塩系ポリマーはヘクトライトの水中での均一分散を助け、貯蔵中の水性懸濁液の粘度の上昇を抑制する。
【0020】
本発明の水性懸濁液に含まれるアクリル酸塩系ポリマーの量は、水性懸濁液の質量に対して、好ましくは0.01〜5質量%、より好ましくは0.09〜3質量%であり、ヘクトライトの質量に対して、好ましくは0.1〜25質量%、より好ましくは0.3〜20質量%である。
【0021】
本発明に用いられる水は、その硬度によって特に制限されないが、析出物の抑制という観点から、硬度が、好ましくは0〜120mg/l、より好ましくは0〜60mg/l、さらに好ましくは0〜10mg/l、最も好ましくは0mg/lである。本発明においては、RO水、脱イオン水、蒸留水などの純水が、最も好ましく用いられる。本発明の水性懸濁液に含まれる水の量は、好ましくは75〜98.89質量%、より好ましくは82〜96.9質量%である。
【0022】
本発明の水性懸濁液は、その調製方法によって特に限定されない。例えば、容器に入れた常温の純水に所定量のアクリル酸塩系ポリマーを添加し、撹拌することによって溶液を得る。この溶液を強く撹拌しながら所定量のヘクトライトを少しずつ添加する。容器内壁に付着する物質を少量の純水で洗い流しながら均一になるまで撹拌することによって水性懸濁液を得ることができる。
【0023】
本発明の水性懸濁液は、その粘度が、好ましくは400〜3000mPa・s、より好ましくは700〜2000mPa・sである。また、本発明の水性懸濁液は、そのpHが、好ましくは7〜11、より好ましくは9〜11である。pHが低い場合には、アクリル酸塩系ポリマー中の塩形態が減り、自由酸形態が増える傾向があり、さらにプラスの電荷を持ったedge部分が、edge to face結合(カードハウス構造)を形成しやすく、ゲル化が進みやすい傾向がある。
【0024】
本発明の水性懸濁液は、例えば、不粘着化剤、レオロジーコントロール剤などとして使用することができる。
【0025】
本発明の不粘着化剤は、湿式塗装ブース循環水に添加して、未塗着塗料の粘着性を低下させるために使用することができる。
湿式塗装ブース循環水中の未塗着塗料を除去するために、本発明の不粘着化剤に加えて、カチオン性凝結剤、カチオン性凝集剤などのカチオン性薬剤を湿式塗装ブース循環水に添加することが好ましい。
【0026】
カチオン性凝結剤としては、カチオン性無機凝結剤である、硫酸アルミニウム(硫酸バンド)、ポリ塩化アルミニウム(PAC)、塩基性塩化アルミニウム、硝酸アルミニウムなどのアルミニウム塩;カチオン性有機凝結剤である、ポリエチレンイミン、カチオン変性ポリアクリルアミド、ポリアミン、ポリアミンスルホン、ポリアミド、ポリアルキレン・ポリアミン、アミン架橋重縮合体、ポリアクリル酸ジメチルアミノエチル、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合物(DADMAC)、アルキルアミンとエピクロルヒドリンとの重縮合物、アルキレンジクロライドとポリアルキレンポリアミンとの重縮合物、ジシアンジアミドとホルマリンとの重縮合物、ジメチルアミノエチルメタアクリレート(DAM)のホモポリマー又はコポリマー、ポリビニルアミジン、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドとアクリルアミドとの共重合物、メラミンとアルデヒドとの重縮合物、ジシアンジアミドとアルデヒドとの重縮合物、ジシアンジアミドとジエチレントリアミンとの重縮合物などのカチオン系高分子凝結剤を挙げることができる。アルキルアミンとエピクロロヒドリンの重縮合物におけるアルキルアミンとしては、モノメチルアミン、モノエチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミンなどを挙げることができる。メラミン・アルデヒド縮合物およびジシアンジアミド・アルデヒド重縮合物におけるアルデヒドとしては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ホルムアルデヒドの3量体であるパラホルムアルデヒドなどを挙げることができる。なお、カチオン系高分子凝結剤は、例えば、重量平均分子量が、好ましくは1千以上100万以下、より好ましくは5千以上30万以下である。これらカチオン性凝結剤は、1種単独で若しくは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0027】
カチオン性ポリマーからなる高分子凝集剤としては、(メタ)アクリル酸エステルの第四級アンモニウム塩由来のカチオン性構成単位を有するポリマー(例えば、アクリルアミド/[2−(アクリロイルオキシ)エチル]ベンジルジメチルアンモニウムクロリド/[2−(アクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリドの共重合体、アクリルアミド/[3−(アクリロイルオキシ)プロピル]ベンジルジメチルアンモニウムクロリド/[2−(アクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリドの共重合体、アクリルアミド/[2−(アクリロイルオキシ)エチル]ベンジルジメチルアンモニウムクロリド/[3−(アクリロイルオキシ)プロピル]トリメチルアンモニウムクロリドの共重合体、アクリルアミド/[3−(アクリロイルオキシ)プロピル]ベンジルジメチルアンモニウムクロリド/[3−(アクリロイルオキシ)プロピル]トリメチルアンモニウムクロリドの共重合体など)、ポリアミノアルキルアクリレート、ポリアミノアルキルメタクリレートなどを挙げることができる。カチオン性ポリマーの重量平均分子量は、好ましくは600万以上、より好ましくは700万〜1,100万である。
【0028】
湿式塗装ブース循環水中の未塗着塗料の除去を効率的に行えるようにするために、他の薬剤を湿式塗装ブース循環水にさらに添加することができる。その他の薬剤としては、例えば、非カチオン性不粘着化剤、非カチオン性凝結剤、非カチオン性高分子凝集剤、pH調節剤などを挙げることができる。
【0029】
非カチオン性不粘着化剤は、湿式ブース循環水中の未塗着塗料を不粘着化することができる公知の化合物である。非カチオン性不粘着化剤として公知のものを用いることができるが、不粘着化性能の観点からアニオン性不粘着化剤が好ましく、フェノール系樹脂若しくはカルボン酸系重合体がより好ましい。非カチオン性不粘着化剤は、1種単独で若しくは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0030】
非カチオン性凝結剤としては、アルギン酸ソーダ;アルミン酸ソーダ、ベントナイト、セピオライト;TKF04株、BF04などのバイオ凝結剤などを挙げることができる。
【0031】
非カチオン性高分子凝集剤としては、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸ソーダ・アミド誘導体、ポリアクリルアミド部分加水分解物、部分スルホメチル化ポリアクリルアミド、ポリ(2−アクリルアミド)−2−メチルプロパン硫酸塩などのアニオン性ポリマーからなる高分子凝集剤;(メタ)アクリルアミドと4級アンモニウムアルキル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸ナトリウムとの共重合体などの両性ポリマーからなる高分子凝集剤を挙げることができる。非カチオン性高分子凝集剤は、重量平均分子量が、好ましくは100万超、より好ましくは500万以上である。両性ポリマーからなる高分子凝集剤は、アニオン/カチオンのモル比が、好ましくは0.2〜2.0である。
【0032】
次に、実施例及び比較例を示して、本発明をより具体的に説明する。但し、以下の実施例は本発明の一実施形態を示すに過ぎず、本発明を以下の実施例に限定するものでない。
【0033】
実施例1
撹拌機を具備した容器に、23℃の純水を入れ、これに重量平均分子量約5500のアクリル酸ナトリウムホモポリマー(Poly-NaAA)を濃度0.3質量%になるように添加し、撹拌することによって溶液を得た。この溶液を700rpmで撹拌しながら、ヘクトライト粉末30gを少しずつ添加した。容器内壁に付着する物質を少量の純水で洗い流しながら均一になるまで40分間撹拌することによって水性懸濁液300gを得た。
水性懸濁液を室温および40℃にてそれぞれ放置した。放置から1日間、1週間、1か月間、および3か月間経過したときに、水性懸濁液を目視観察して流動性の有無を評定した。室温にて放置したときの流動性の結果を表1に示す。40℃にて放置したときの流動性は表1に示す結果と同じであった。
【0034】
実施例2および3
アクリル酸ナトリウムホモポリマー(Poly-NaAA)の濃度を0.5質量%および0.7質量%に変えた以下は実施例1と同じ方法で水性懸濁液を得、流動性の有無を評定した。室温にて放置したときの流動性の結果を表1に示す。40℃にて放置したときの流動性は表1に示す結果と同じであった。
【0035】
実施例4
アクリル酸ナトリウムホモポリマーをアクリル酸ナトリウムと2−ヒドロキシ−3−アリロキシプロパンスルホン酸とのコポリマー(Poly-NaAA/HAPS、重量平均分子量5000)に変えた以外は実施例1と同じ方法で水性懸濁液を得、流動性の有無を評定した。室温にて放置したときの流動性の結果を表1に示す。40℃にて放置したときの流動性は表1に示す結果と同じであった。
【0036】
実施例5〜6
アクリル酸ナトリウムと2−ヒドロキシ−3−アリロキシプロパンスルホン酸とのコポリマー(Poly-NaAA/HAPS)の濃度を0.5質量%、および0.7質量%に変えた以下は実施例1と同じ方法で水性懸濁液を得、流動性の有無を評定した。室温にて放置したときの流動性の結果を表1に示す。1週間経過したときまでの評定において40℃にて放置したときの流動性は表1に示す結果と同じであった。1ヶ月間経過したときの評定において40℃にて放置したときの流動性は「無」であった。よって、以降の評定を行わなかった。
【0037】
実施例7〜9
重量平均分子量5500のアクリル酸ナトリウムホモポリマーを重量平均分子量2000のアクリル酸ナトリウムホモポリマーに変えた以外は実施例1〜3と同じ方法で水性懸濁液を得、流動性の有無を評定した。室温にて放置したときの流動性の結果を表1に示す。40℃にて放置したときの流動性は表1に示す結果と同じであった。
【0038】
比較例1〜3
重量平均分子量5500のアクリル酸ナトリウムホモポリマーを重量平均分子量20000のアクリル酸ナトリウムホモポリマーに変えた以外は実施例1〜3と同じ方法で水性懸濁液を得、流動性の有無を評定した。室温にて放置したときの流動性の結果を表1に示す。1日間経過したときの評定において流動性が「無」であったので、以降の評定を行わなかった。
【0039】
比較例4
重量平均分子量5500のアクリル酸ナトリウムホモポリマーを重量平均分子量10000のアクリル酸ホモポリマー(Poly-AA)に変えた以外は実施例2と同じ方法で水性懸濁液を得、流動性の有無を評定した。室温にて放置したときの流動性の結果を表1に示す。初日の評定において流動性が「無」であったので、以降の評定を行わなかった。
【0040】
比較例5
重量平均分子量5500のアクリル酸ナトリウムホモポリマーを重量平均分子量1000のマレイン酸ナトリウムホモポリマー(Poly-NaMA)に変え、濃度を0.25質量%に変えた以外は実施例1と同じ方法で水性懸濁液を得、流動性の有無を評定した。室温にて放置したときの流動性の結果を表1に示す。初日の評定において流動性が「無」であったので、以降の評定を行わなかった。
【0042】
実施例10
撹拌機を具備した容器に、23℃の純水を入れ、これに重量平均分子量5500のアクリル酸ナトリウムホモポリマーを濃度0.475質量%になるように添加し、撹拌することによって溶液を得た。この溶液を700rpmで撹拌しながら、ヘクトライト粉末28.5gを少しずつ添加した。容器内壁に付着する物質を少量の純水で洗い流しながら均一になるまで40分間撹拌することによって水性懸濁液300gを得た。
得られた直後の水性懸濁液を蓋つきガラス瓶に入れ、BL型回転粘度計(東機産業製)にセットし、ロータNo.3、23℃、30rpm→係数40の条件で、粘度を測定した。水性懸濁液を常温下に放置した。放置から1日間、2日間、15日間経過したときに、粘度測定を行った。また、3週間経過したときに、析出物の有無を目視観察で評定した。結果を表2に示す。
【0043】
実施例11
ヘクトライト粉末の量を24gに変え、アクリル酸ナトリウムホモポリマーの濃度を0.4質量%に変えた以外は実施例10と同じ方法で水性懸濁液を得、粘度測定、および目視観察を行った。結果を表2に示す。
【0044】
実施例12
アクリル酸ナトリウムホモポリマーをアクリル酸ナトリウムと2−ヒドロキシ−3−アリロキシプロパンスルホン酸とのコポリマー(重量平均分子量5000)に変えた以外は実施例10と同じ方法で水性懸濁液を得、粘度測定、および目視観察を行った。結果を表2に示す。
【0045】
実施例13
ヘクトライト粉末の量を24gに変え、アクリル酸ナトリウムと2−ヒドロキシ−3−アリロキシプロパンスルホン酸とのコポリマーの濃度を0.4質量%に変えた以外は実施例12と同じ方法で水性懸濁液を得、粘度測定、および目視観察を行った。結果を表2に示す。
【0047】
以上の結果から、本発明の水性懸濁液は、長期間貯蔵においても、粘度上昇がほとんどなく、ポンプによる搬送が可能なほどの流動性を維持できることがわかる。