(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明に係る撮像装置用の結像レンズ、撮像装置の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0009】
第1の実施形態
以下、本発明に係る結像光学系たる結像レンズたるレンズ系10の実施形態について説明する。
本実施形態おいて、撮像装置100は、
図1に示すように、被写体たる対象物WKを撮影して画像認識により対象物WKの位置や形状等を特定するための産業用カメラである。
撮像装置100は、対象物WKの像を結像するために複数のレンズで構成された結像光学系たる結像レンズとしてのレンズ系10と、レンズ系10によって結像された光を画像として認識する撮像素子たる撮像部20と、を有している。
なお、レンズ系10においては、像面Imに結像させた像を撮像部20で撮像する場合が想定されており、
図2において符号CGは「撮像素子のカバーガラス」を示している。
また、
図2において、図中左方向を対象物WKが置かれる「物体側」、図中右方向を「像側」として呼称する。かかる符号は、後述する他の数値実施例におけるレンズ構成を示した
図6、
図10、
図14、
図18においても共通である。
【0010】
撮像部20は、レンズ系10の像面Im上に受光面がくるように配置された撮像素子である。
【0011】
カバーガラスCGは「平行平板状」で、撮像部20の受光面は像面Imに合致している。
【0012】
カバーガラスCGは、撮像部20の受光面をシールドして保護する機能を持つが、赤外線カットフィルタ等の機能を併せ持つとしても良い。
【0013】
レンズ系10は、物体側から順に、正又は負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、開口絞りたる絞り30と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正又は負の屈折力を有する第3レンズ群G3とを配設されたレンズ群である。
レンズ系10は、無限遠から近距離へのフォーカシング時において、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2と絞り30とが一体として物体側へ移動し第3レンズ群G3との間隔を増大することでフォーカスを調整する。
【0014】
第1レンズ群G1は、
図2のように、物体側から像側へ向かって順に、負の屈折力を有し像側に凹面を向けた第1レンズたる負レンズL
11、第2レンズたる正レンズL
12、第3レンズたる正レンズL
13、像側に凹面を向けた第4レンズたる負レンズL
14、で構成される。
すなわち第1レンズ群G1は、本実施形態においては4枚のレンズで構成され、それぞれのレンズの屈折力が、物体側から像側に向かって順に負、正、正、負となるように配置されている。
なお、後述する数値実施例5において説明するように、第1レンズ群G1は、最も物体側に配置される負レンズL
11を省略し、正、正、負の屈折力配置となる3枚構成のレンズ群であるとしても良い。
【0015】
第2レンズ群G2は、物体側から像側へ向かって順に、物体側に凹面を向けた第5レンズたる負レンズL
21、第6レンズたる正レンズL
22、第7レンズたる正レンズL
23、の3枚構成のレンズ群である。第2レンズ群G2の負レンズL
21の物体側レンズ面S
21aの曲率半径をR
L2gaとする。
第2レンズ群G2は、全体として正の屈折力を有している。
【0016】
第3レンズ群G3は、物体側から像側へ向かって順に、像側へ凸面を向けた第8レンズたる正レンズL
31、第9レンズたる負レンズL
32、第10レンズたる正レンズL
33、で構成された3枚構成のレンズ群である。
このように、第3レンズ群G3を3枚構成のレンズ群とすることで、収差補正能力が向上するとともに、屈折力の配置が正、負、正の所謂トリプレットタイプとすることで、レンズ枚数を最低限に抑えながらも、無限遠から近距離へのフォーカシング時に生じる各種収差の変動をバランスよくとることを可能とする。
第3レンズ群の最も像側に配置された正レンズL
33と、第3レンズ群の負レンズL
32との間には、
図2においてd(≠0)で示した間隙が形成されている。かかるdは、『第3レンズ群G3の負レンズL
32の像側レンズ面から正レンズL
33の物体側レンズ面までの光軸上の距離』であり、負レンズL
32と正レンズL
33との間のレンズ間隔である。
【0017】
本実施形態に示す構成のレンズ系10において、レンズ系10は、次の条件式(1)〜(3)を満足する。ただし、無限遠に合焦した状態における全系の焦点距離:f、第1レンズ群と第2レンズ群の合成焦点距離:f
1g2g、第3レンズ群の焦点距離:f
3g、第3レンズ群G3の負レンズL
32の像側レンズ面から正レンズL
33の物体側レンズ面までの光軸上の距離:d、第3レンズ群G3の最も物体側のレンズ面から最も像側のレンズ面までの光軸上の距離:D
3gとして表記している。
【0019】
条件式(1)は、全系の焦点距離に対する第1レンズ群G1と第2レンズ群G2の合成焦点距離の比を規定するものである。
条件式(1)の上限を超えると、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との合成パワーが、全系のパワーに対して過小となるため、フォーカス群としての機能が弱まってしまう。従ってフォーカシング時における移動量の増大とそれに伴うレンズの大型化を招いてしまうため好ましくない。
また、条件式(1)の下限を下回ると、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2の合成パワーが、全系のパワーに対して過大となるため、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2とで収差が生じやすくなる。そのため、フォーカシング時の収差補正がより困難となり、フォーカシング時のレンズ性能の変動が大きくなりやすくなるため好ましくない。
本実施形態においては、レンズ系10が条件式(1)を満足することで、良好な収差補正を行いつつも少ない移動量でフォーカシングを行うことができる。
【0020】
また、本実施形態におけるレンズ系10は、条件式(2)を満足する。
【0022】
条件式(2)は、第3レンズ群G3の焦点距離に対するレンズ系10全系の焦点距離の比を規定するものである。第3レンズ群G3は、軸外光線の像面への入射角を小さくする役割や、第1レンズ群G1および第2レンズ群G2で発生する残存収差を良好に補正して結像性能を向上する役割を有している。
かかる条件式(2)の範囲外になると、第3レンズ群G3のパワーが、レンズ系10全系のパワーに対して過大となるため、フォーカス群である第1レンズ群G1、第2レンズ群G2との収差のやり取りのバランスが良好に取れなくなり、フォーカシング時のレンズ性能の変動が大きくなりやすいという問題がある。
本実施形態では、かかる条件式(2)を満足することで、良好な収差補正を行いつつも、フォーカシング時の収差の変動を抑制する。
【0023】
また本実施形態におけるレンズ系10は、条件式(3)を満足する。
【0025】
条件式(3)は、第3レンズ群G3の最も物体側レンズ面から、第3レンズ群G3の最も像側レンズ面までの距離に対する負レンズL
32の像側レンズ面から正レンズL
33の物体側レンズ面までの距離の比を規定するものである。
言い換えると、条件式(3)は、第3レンズ群G3のレンズ長に対する負レンズL
32と正レンズL
33との間のレンズ間隔の比である。
かかる条件式(3)から明らかなように、本実施形態においては、何れの数値実施例においても、d≠0である。
このように、負レンズL
32と正レンズL
33との間隔が有限の値をとることで、負レンズL
32と正レンズL
33との間の空間が空気レンズとしてはたらき、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2で発生する残存収差を良好に補正することが可能となる。
【0026】
条件式(3)の上限を超えると、負レンズL
32と正レンズL
33の間隔が第3レンズ群G3のレンズ長に対して過大となってしまう。そのため、第3レンズ群G3を構成する各レンズL
31、L
32、L
33の形状に制限が生じてしまい、良好な収差補正を行うことが困難となる。
また、条件式(3)の下限を下回ると、負レンズL
32と正レンズL
33の間隔が第3レンズ群G3のレンズ全長に対して過小となってしまう。そのため、空気レンズとしての効果が十分に得られず、特に球面収差やコマ収差の良好な収差補正が難しくなるため、好ましくない。
【0027】
本実施形態においては、条件式(1)〜(3)を満足することで、フォーカシング時のレンズ性能の変動を十分に抑制することが可能となる。
【0028】
なお、条件式(1)については、さらに、0.80<f
1g2g/f<1.05の範囲内であることがより好ましい。
かかる範囲とすることで、更に良好な収差補正を行いつつ、少ない移動量でフォーカシングを行うことができる。
また、第3レンズ群G3の正レンズL
31と、負レンズL
32とは接合レンズとして一体に形成されることが望ましい。
第3レンズ群G3において、正のパワーを有する正レンズL
31と負のパワーを有する負レンズL
32とは収差をやり取りしており、特にコマ収差の低減に寄与している。
かかる2つのレンズを接合レンズとすることで、組み立て時に生じる製造誤差の影響を受けにくくし、安定した性能の確保が可能となる。
【0029】
また、正レンズL
31は、物体側レンズ面S
31aが、物体側に凹面を向けていることが好ましい。また、正レンズL
33は、物体側レンズ面S
31aの曲率半径R
s31aが、像側レンズ面S
31bの曲率半径R
s31bの絶対値よりも小さいことが望ましい。
球面収差とコマ収差のやりとりを行うレンズ面を、上述のように設定することで、フォーカシングに伴う球面収差とコマ収差の変動をさらに抑制することができる。
【0030】
また、レンズ系10は、正レンズL
31の焦点距離:f
L31、正レンズL
33の焦点距離:f
L33、としたとき、条件式(4)を満足する。
【0032】
条件式(4)は、正レンズL
31の焦点距離に対する正レンズL
33の焦点距離の比を規定する。
条件式(4)の範囲内にあることで、第3レンズ群G3における正のパワーの分配が適正な範囲内でバランスよく分担されるから、特に球面収差とコマ収差の補正を良好に補正することができる。
条件式(4)の範囲外になってしまうと、第3レンズ群G3における正のパワーのバランスが片方に偏ってしまうため、収差のバランスが崩れて性能の劣化が生じやすくなる。
【0033】
さらに、レンズ系10は、負レンズL
32の焦点距離:f
L32、正レンズL
31の焦点距離:f
L31としたとき、条件式(5)を満足する。
【0035】
条件式(5)は、正レンズL
31の焦点距離に対する負レンズL
32の焦点距離の比を規定する。
条件式(5)の上限を超えると、負レンズL
32のパワーが過大となって最も像側に配置されている正レンズL
33との収差のやり取りが過剰となって、良好な収差補正が難しくなる。
条件式(5)の下限を下回ると、負レンズL32の負のパワーが過小となり、正レンズL
31と負レンズL
33との間での収差補正が不十分になり好ましくない。
【0036】
条件式(5)を満足することで、第3レンズ群G3の収差補正を良好に補正することができる。
【0037】
またレンズ系10では、負レンズL
32の像側レンズ面の曲率半径:R
L32b、正レンズL
33の物体側レンズ面の曲率半径:R
L33a、としたとき、条件式(6)を満足する。
【0039】
条件式(6)では、負レンズL
32、正レンズL
33で作られるレンズ面の光学的形状を規定するものである。
条件式(6)の上限を超えると、負レンズL
32の像側レンズ面の曲率半径と正レンズL
31の物体側レンズ面の曲率半径とが近い値になりすぎてしまい、球面収差と像面湾曲の補正が不足気味になってしまうとともに、外向きのコマ収差が発生しやすくなる。
逆に条件式(6)の下限を下回ると、球面収差がオーバー側に発生しやすくなったり、内向きのコマ収差が発生しやすくなる。
【0040】
また、レンズ系10は、フォーカシング時に第1レンズ群G1は像面に対して固定されていることが望ましい。
かかる構成とすることで、フォーカシング用の移動機構を簡略化して、メカを含めたレンズ全体の小型化が容易となる。
【0041】
さらに第1レンズ群G1は、像側に凹面を向けた負レンズL
14を有し、負レンズL
14よりも物体側に配置された少なくとも2つの正レンズL
12、L
13と、最も物体側に配置された負レンズL
11と、を有している。
また、第2レンズ群G2は、物体側から像側へ向けて順に、物体側に凹面を向けた負レンズL
21、正レンズL
22、正レンズL
23を有している。
このような構成とすることで、絞り30に対して対称型のガウスタイプに近い配置となるから、フォーカス群で発生する各種収差を十分に小さい値に抑えることができる。
【0042】
なお第1レンズ群G1は、既に述べたように屈折力が物体側から像側へ向かって順に正、正、負の3枚構成とするとしても良い。
かかる構成とすれば、更に少ないレンズ枚数で、各種収差を十分に小さい値に抑えることができる。
【0043】
レンズ系10は、第1レンズ群G1の最も像側に配置された負レンズL
14の像側レンズ面の曲率半径:R
L1gb、第2レンズ群G2の負レンズL
21の物体側レンズ面S
21aの曲率半径:R
L2gaとしたとき、条件式(7)を満足する。
【0045】
条件式(7)は、絞りを挟んで第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との隣接面で形成される「負の空気レンズ」の形状を規制するものである。
条件式(7)の上限を超えると、第1レンズ群G1の最も像側に配置された負レンズL
14の像側レンズ面S
14bの曲率半径が過大になってしまう。
他方、条件式(7)の下限を下回ると、第2レンズ群G2の負レンズL
21の物体側レンズ面S
21aの曲率半径が過大となってしまう。
【0046】
本実施形態では、かかる条件式(7)の範囲内とすることで、絞り30を挟んだ物体側の凹面と像側の凹面とのパワー配分が適切に行われ、特にコマ収差の良好な補正を容易にする。
【0047】
さらにレンズ系10は、正レンズL
22の像側レンズ面の曲率半径:R
L22b、正レンズL
23の物体側のレンズ面の曲率半径:R
L23a、とすると条件式(8)を満足する。
【0049】
かかる条件式(8)は、正レンズL
22と正レンズL
23との間に形成される形状を規制することで、かかる空気レンズの形状を規制する。
条件式(8)の上限を超えると、正レンズL
22の像側レンズ面の曲率半径が過大になるため、内向きのコマ収差が生じやすくなったり、球面収差の補正がオーバー側に生じやすい。
条件式(8)の下限を下回ると、正レンズL
23の物体側レンズ面の曲率半径が過大になるため、外向きのコマ収差が生じやすくなったり、球面収差がアンダー側に生じやすい。
このように、条件式(8)の範囲内に収めることで、レンズ系10は、球面収差とコマ収差を良好に補正することができる。
【0050】
また、レンズ系10は、絞り30の像側に隣接されるレンズが負レンズである場合には、当該負レンズのd線に対する屈折率:nd
n、d線に対するアッベ数:νd
n、g線、F線、C線に対する屈折率n
g,n
F,n
cとしたときの部分分散比:θg,F(=((n
g-n
F)/(n
F-n
c))としたとき、以下の条件式(9)〜(11)を満足する。
【0054】
条件式(9)〜(11)は何れも、第2レンズ群G2の負レンズL
21の硝材の屈折率、アッベ数、異常分散性を示すものであり、高屈折率でありながら、高分散、かつ異常分散性を有するから、単色収差を補正しつつ色収差を十分に補正することが可能である。
また、本発明の結像レンズは、レンズ系10を構成するすべてのレンズが球面レンズであることが望ましい。
非球面や回折面を備えたレンズであっても良いが、かかるレンズ系10を球面レンズのみで構成することで、成形用の金型などのコスト低減に寄与する。
【0055】
また、本発明の結像レンズは、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2とを構成するすべてのレンズ材質が、無機固体材料であることが望ましい。
有機材料や有機無機ハイブリッド素材では、一般に温度や湿度の変化に弱く、光学性能の低下につながる恐れがあるが、無機固体材料であれば、安定しているため温度・湿度等による光学性能の低下を受けにくい。
【0056】
以上述べた各構成により、本発明の結像レンズを用いることでフォーカシング時に性能の劣化を招くことなく無限遠から近距離まで良好に収差補正可能な高性能な撮像装置が得られる。
【0057】
以下、本発明の結像レンズとして、レンズ系10の具体的な数値実施例として示す。実施例1〜5に示す通り、いずれのレンズ系10においても、収差は十分に補正され、非常に良好な像性能を確保し得る。
実施例における記号の意味は以下の通りである。
【0058】
F:Fナンバ
Y’:像高
R:曲率半径
D:面間隔
Nd:d線に対する屈折率
νd:d線に対するアッベ数
BF:バックフォーカス
θg,F:部分分散比
WD:ワーキングディスタンス(物体から最も物体側に位置するレンズの物体側レンズ面の頂点までの距離)
【0059】
また、以下に示す収差図において、球面収差の図中の破線は正弦条件を表している。
非点収差の図中の実線はサジタル、破線はメリディオナルを示している。
【0060】
各実施例の収差図に示されるように、各実施例とも収差は高いレベルで補正され、フォーカシングによる球面収差が十分に抑制されている。コマ収差、像面湾曲の変化も最周辺部まで良好に抑制されている。
また歪曲収差も絶対値で至近から無限までの測定で0.8%となっている。
すなわち、実施例1〜5のレンズは、何れも各種収差が十分に低減されており、画角24〜38°Fナンバ1.8程度で、800万画素程度の撮像素子にまで対応した解像力を有し、無限遠物体からワーキングディスタンス0.1mの至近距離を、直線を直線として描画可能であり、フォーカシング時の性能の変化が少ない高精度は結像レンズである。
以上の通りに、本発明に係る結像レンズは、数値実施例1乃至5に示した具体的な構成において、収差が十分に補正されている。良好な光学性能を確保し得ることは、各実施例より明らかである。
【0061】
(数値実施例1)
図2は、実施例1に係るレンズ系10の光学配置図を示している。物体側(紙面左側)から順番に、第1レンズL
11から第10レンズL
33で構成され、絞り30は第4レンズたる負レンズL
14と第5レンズたる負レンズL
21との間に設置される。
かかる実施例1において、無限遠に合焦した状態での収差図を
図3、ワーキングディスタンス:0.25mに合焦した状態での収差図を
図4、ワーキングディスタンス:0.10mに合焦した状態での収差図を
図5、にそれぞれ示す。
【0064】
表2に記した間隔Aは、それぞれのワーキングディスタンスの値にフォーカシングした時の表1に示したAに対応するレンズ間隔である。
上記に示した各条件式(1)〜(11)に関する数値は、表3に示す通りである。
【0065】
焦点距離f:16.00
Fナンバ:1.84
半画角ω: 19.0
【0067】
(数値実施例2)
図6は、実施例2に係るレンズ系10の光学配置図を示している。物体側(紙面左側)から順番に、第1レンズL
11から第10レンズL
33で構成され、絞り30は第4レンズL
14と第5レンズL
21の間に設置される。
かかる実施例2において、無限遠に合焦した状態での収差図を
図7、ワーキングディスタンス:0.25mに合焦した状態での収差図を
図8、ワーキングディスタンス:0.10mに合焦した状態での収差図を
図9、にそれぞれ示す。
【0070】
表5に記した間隔Aは、それぞれのワーキングディスタンスの値にフォーカシングした時の表4に示したAに対応するレンズ間隔である。
上記に示した各条件式(1)〜(11)に関する数値は、表6に示す通りである。
【0071】
焦点距離f:16.01
Fナンバ:1.84
半画角ω:19.0
【0073】
(数値実施例3)
図10は、実施例3に係るレンズ系10の光学配置図を示している。物体側(紙面左側)から順番に、第1レンズL
11から第10レンズL
33で構成され、絞り30は第4レンズL
14と第5レンズL
21の間に設置される。
かかる実施例3において、無限遠に合焦した状態での収差図を
図11、ワーキングディスタンス:0.25mに合焦した状態での収差図を
図12、ワーキングディスタンス:0.10mに合焦した状態での収差図を
図13、にそれぞれ示す。
【0076】
表8に記した間隔Aは、それぞれのワーキングディスタンスの値にフォーカシングした時の表7に示したAに対応するレンズ間隔である。
上記に示した各条件式(1)〜(11)に関する数値は、表9に示す通りである。
【0077】
焦点距離f:16.00
Fナンバ:1.84
半画角ω: 19.0
【0079】
(数値実施例4)
図14は、実施例4に係るレンズ系10の光学配置図を示している。物体側(紙面左側)から順番に、第1レンズL
11から第10レンズL
33で構成され、絞り30は第4レンズL
14と第5レンズL
21の間に設置される。
かかる実施例4において、無限遠に合焦した状態での収差図を
図15、ワーキングディスタンス:0.25mに合焦した状態での収差図を
図16、ワーキングディスタンス:0.10mに合焦した状態での収差図を
図17、にそれぞれ示す。
【0082】
表11に記した間隔Aは、それぞれのワーキングディスタンスの値にフォーカシングした時の表10に示したAに対応するレンズ間隔である。
上記に示した各条件式(1)〜(11)に関する数値は、表12に示す通りである。
【0083】
焦点距離f:16.00
Fナンバ:1.84
半画角ω: 19.0
【0085】
(数値実施例5)
図18は、実施例5に係るレンズ系10の光学配置図を示している。物体側(紙面左側)から順番に、第1レンズL
11から第9レンズL
33で構成され、絞り30は第3レンズと第4レンズとの間に設置される。
かかる実施例5において、無限遠に合焦した状態での収差図を
図19、ワーキングディスタンス:0.25mに合焦した状態での収差図を
図20、ワーキングディスタンス:0.10mに合焦した状態での収差図を
図21、にそれぞれ示す。
【0088】
表14に記した間隔Aは、それぞれのワーキングディスタンスの値にフォーカシングした時の表13に示したAに対応するレンズ間隔である。
上記に示した各条件式(1)〜(11)に関する数値は、表15に示す通りである。
【0089】
焦点距離f:24.98
Fナンバ:1.84
半画角ω: 12.4
【0091】
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、本発明は、上述の各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上述の実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに異なる実施形態や変形例を適宜に組み合わせてもよい。