(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
印刷媒体の各属性を示す第1の印刷媒体データが格納されている第1の印刷媒体データベースを有し、第2の印刷媒体データが格納されている第2の印刷媒体データベースを有する印刷装置と接続された情報処理装置であって、
前記情報処理装置で利用可能である印刷媒体の分類を示す媒体分類データが格納された第1のリストを記憶する第1の記憶手段と、
前記第1の印刷媒体データベースと前記第2の印刷媒体データベースとの間で同期の対象外とする印刷媒体データが格納された第2のリストを記憶する第2の記憶手段と、
前記第1の印刷媒体データベースに格納されている各印刷媒体データと前記第2の印刷媒体データベースに格納されている各印刷媒体データとが、前記第2のリストに格納されている印刷媒体データを除き、それぞれ一致しているか否かを判定する第1の判定手段と、
前記第1の判定手段により一致していないと判定された場合において、前記第2の印刷媒体データベースを同期元とする場合、前記第1のリストを参照して、前記第2の印刷媒体データベースに格納されている各印刷媒体データのそれぞれが、前記情報処理装置で利用可能であるか否かを判定する第2の判定手段と、
前記第1の印刷媒体データベースに格納されている印刷媒体データと前記第2のリストに格納されている印刷媒体データとを削除した上で、前記第2の印刷媒体データベースに格納されている印刷媒体データのうち、前記第2の判定手段により前記情報処理装置で利用可能であると判定された印刷媒体データを前記第1の印刷媒体データベースに格納させると共に、前記第2の判定手段により前記情報処理装置で利用可能であると判定されなかった印刷媒体データを前記第2のリストに格納させる格納手段と、
を有する情報処理装置。
前記第1の判定手段により一致していないと判定された場合、前記第1の印刷媒体データベース又は前記第2の印刷媒体データベースのいずれを同期元とするかの選択を受け付ける受付手段を有し、
前記第2の判定手段は、
前記第1の判定手段により一致していないと判定された場合において、前記受付手段により前記第2の印刷媒体データベースを同期元とすることを示す選択を受け付けた場合、前記第1のリストを参照して、前記第2の印刷媒体データベースに格納されている各印刷媒体データのそれぞれが、前記情報処理装置で利用可能であるか否かを判定する、請求項1乃至6の何れか一項に記載の情報処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0011】
<システム構成>
まず、本実施形態に係る印刷システム1のシステム構成について、
図1を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係る印刷システム1の一例のシステム構成を示す図である。
【0012】
図1に示すように、本実施形態に係る印刷システム1は、画像処理装置10と、1台以上の端末装置20とを有し、LAN(Local Area Network)等のネットワーク50を介して通信可能に接続されている。
【0013】
画像処理装置10は、例えば、プロダクションプリンタ等であり、制御装置30と印刷装置40とが含まれる。また、制御装置30と印刷装置40とは、専用線60を介して通信可能に接続されている。
【0014】
制御装置30は、例えば、DFE(Digital Front End)等であり、RIP処理等を行う情報処理装置である。制御装置30には、ユーザにより登録された用紙の種類に関するデータ(用紙データ)を管理する用紙データベース(以降、データベースを「DB」と表す。)を有している。なお、制御装置30は、「コントローラ」や「プリントコントローラ」とも称される。
【0015】
印刷装置40は、例えば、複合機やデジタル印刷機等であり、制御装置30のRIP処理等により作成された印刷ジョブを実行して、用紙等の印刷媒体に印刷を行う画像形成装置である。印刷装置40には、ユーザにより登録された用紙データを管理する用紙DBを有している。なお、印刷装置40は、「エンジン」や「プリントエンジン」とも称される。
【0016】
ここで、本実施形態に係る画像処理装置10では、例えば、画像処理装置10の起動時に、制御装置30の用紙DBに格納されている用紙データと、印刷装置40の用紙DBに格納されている用紙データとを同期させる。このとき、本実施形態に係る画像処理装置10は、制御装置30がサポートしていない用紙の用紙データが、印刷装置40の用紙DBに登録されている場合でも、当該用紙データを同期の対象外とすることで、それぞれの用紙DBを適切に同期させることができる。
【0017】
端末装置20は、ユーザが利用するノート型PC(パーソナルコンピュータ)、デスクトップ型PC、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話等の情報処理装置である。ユーザは、端末装置20を用いて、例えば、制御装置30の用紙DBから所望の用紙データを選択した上で、制御装置30に対して印刷要求を行うことで、所望の電子データを印刷媒体に印刷することができる。
【0018】
なお、
図1に示す印刷システム1は、一例であって、他の構成であっても良い。例えば、印刷システム1は、端末装置20を有しない構成であっても良い。また、例えば、印刷システム1は、複数の画像処理装置10を有する構成であっても良い。
【0019】
<ハードウェア構成>
次に、本実施形態に係る制御装置30のハードウェア構成について、
図2を参照しながら説明する。
図2は、本実施形態に係る制御装置30の一例のハードウェア構成を示す図である。
【0020】
図2に示すように、制御装置30は、入力装置31と、表示装置32と、RAM(Random Access Memory)33と、ROM(Read Only Memory)34と、CPU(Central Processing Unit)35とを有する。また、制御装置30は、外部I/F36と、通信I/F37と、専用I/F38と、HDD(Hard Disk Drive)39とを有する。さらに、これら各ハードウェアは、バスB1により相互に接続されている。
【0021】
入力装置31は、キーボードやマウス、タッチパネル等であり、各種操作を入力するのに用いられる。表示装置32は、ディスプレイ等であり、各種の処理結果を表示する。なお、入力装置31及び表示装置32の少なくとも一方は、必要なときにバスB1に接続して利用する形態であっても良い。
【0022】
RAM33は、プログラムやデータを一時保存する揮発性の半導体メモリである。ROM34は、電源を切ってもデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリである。CPU35は、例えば、HDD39やROM34等からプログラムやデータをRAM33上に読み出して、各種処理を実行する演算装置である。
【0023】
外部I/F36は、外部装置とのインタフェースである。外部装置には、例えば、CD(Compact Disk)やDVD(Digital Versatile Disk)、SDメモリカード(SD memory card)、USBメモリ(Universal Serial Bus memory)等の記録媒体36aがある。制御装置30は、外部I/F36を介して、記録媒体36aの読み取りや書き込みを行うことができる。
【0024】
通信I/F37は、制御装置30をネットワーク50に接続するためのインタフェースである。制御装置30は、通信I/F37を介して、端末装置20から印刷要求等を受信することができる。
【0025】
専用I/F38は、制御装置30を専用線60に接続するためのインタフェースである。制御装置30は、専用I/F38を介して、印刷装置40との間で用紙DBを同期させるための各種データの送受信等を行うことができる。
【0026】
HDD39は、プログラムやデータを格納している不揮発性のメモリである。HDD39に格納されるプログラムやデータには、制御装置30の全体を制御する基本ソフトウェアであるOS(Operating System)やOS上で動作する各種アプリケーションプログラム等がある。
【0027】
本実施形態に係る制御装置30は、
図2に示すハードウェア構成により、後述する各種処理を実現することができる。なお、端末装置20は、専用I/F38を有しない点を除けば、制御装置30と同様のハードウェア構成を有する。
【0028】
次に、本実施形態に係る印刷装置40のハードウェア構成について、
図3を参照しながら説明する。
図3は、本実施形態に係る印刷装置40の一例のハードウェア構成を示す図である。
【0029】
図3に示すように、印刷装置40は、RAM41と、ROM42と、CPU43と、専用I/F44と、外部I/F45と、操作パネル46と、HDD47と、プロッタ48とを有する。これら各ハードウェアは、バスB2により相互に接続されている。
【0030】
RAM41は、プログラムやデータを一時保存する揮発性の半導体メモリである。ROM42は、電源を切ってもデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリである。CPU43は、例えば、HDD47やROM42等からプログラムやデータをRAM41上に読み出して、各種処理を実行する演算装置である。
【0031】
専用I/F44は、印刷装置40を専用線60に接続するためのインタフェースである。印刷装置40は、専用I/F44を介して、制御装置30との間で用紙DBを同期させるための各種データの送受信等を行うことができる。
【0032】
外部I/F45は、外部装置とのインタフェースである。外部装置には、例えば、CDやDVD、SDメモリカード、USBメモリ等の記録媒体45aがある。印刷装置40は、外部I/F45を介して、記録媒体45aの読み取りや書き込みを行うことができる。
【0033】
操作パネル46は、各種操作を入力するためのタッチパネルと、各種の処理結果を表示するディスプレイとを備える入出力装置である。
【0034】
HDD47は、プログラムやデータを格納している不揮発性のメモリである。HDD47に格納されるプログラムやデータには、印刷装置40の全体を制御する基本ソフトウェアであるOSやOS上で動作する各種アプリケーションプログラム等がある。
【0035】
プロッタ48は、画像形成部を備えており、用紙等の印刷媒体に出力画像を形成する。出力画像を形成する方式には、例えば、電子写真方式やインクジェット方式等がある。
【0036】
本実施形態に係る印刷装置40は、
図3に示すハードウェア構成により、後述する各種処理を実現することができる。
【0037】
<機能構成>
次に、本実施形態に係る制御装置30及び印刷装置40の機能構成について、
図4を参照しながら説明する。
図4は、本実施形態に係る制御装置30及び印刷装置40の一例の機能構成を示す図である。
【0038】
図4に示すように、本実施形態に係る制御装置30は、入力受付部301と、同期処理部302と、出力部303と、送受信部304とを有する。これら各機能部は、制御装置30にインストールされた1以上のプログラムが、CPU35に実行させる処理により実現される。
【0039】
また、本実施形態に係る制御装置30は、サポート定形サイズリスト310と、同期対象外リスト320とを有する。これらのリストは、例えば、HDD39等に記憶されている。
【0040】
さらに、本実施形態に係る制御装置30は、用紙DB330を有する。当該DBは、例えば、HDD39を用いて実現可能である。なお、当該DBは、例えば、制御装置30とネットワークを介して接続される記憶装置等を用いて実現されていても良い。
【0041】
入力受付部301は、ユーザからの各種操作の入力を受け付ける。例えば、入力受付部301は、制御装置30の用紙DB330と、後述する印刷装置40の用紙DB410とを同期させる際に、用紙DB330又は用紙DB410のいずれを使用するか(すなわち、いずれのDBを同期元とするか)の選択操作を受け付ける。
【0042】
同期処理部302は、例えば、画像処理装置10の起動等に応じて、制御装置30の用紙DB330と、印刷装置40の用紙DB410とを同期させるための処理を行う。
【0043】
出力部303は、各種画面を出力する。例えば、出力部303は、用紙DB330又は用紙DB410のいずれのDBを同期元とするかの選択操作をユーザが行うための選択画面を表示装置32に出力する。
【0044】
送受信部304は、用紙DB330と用紙DB410とを同期させるために、印刷装置40との間で用紙データの送受信を行う。例えば、送受信部304は、印刷装置40の用紙DB410に格納されている用紙データを受信する。また、例えば、送受信部304は、後述する取得部307により用紙DB330から用紙データが取得されると、用紙データを印刷装置40に送信する。
【0045】
ここで、同期処理部302は、同期済判定部305と、サポート判定部306と、取得部307と、登録部308とを有する。
【0046】
同期済判定部305は、同期対象外リスト320を参照して、用紙DB330と用紙DB410とが同期しているか否かを判定する。ここで、同期対象外リスト320とは、印刷装置40の用紙DB410に格納されている用紙データのうち、制御装置30の用紙DB330に同期させない用紙データのリストである。
【0047】
したがって、同期済判定部305は、同期対象外リスト320に格納されている用紙データを除き、用紙DB330に格納されている用紙データと、用紙DB410に格納されている用紙データとが一致しているか否かを判定する。なお、同期対象外リスト320の詳細については後述する。
【0048】
サポート判定部306は、サポート定形サイズリスト310を参照して、送受信部304により受信した用紙データ(印刷装置40の用紙DB410に格納されている用紙データ)が、制御装置30でサポートされているか否かを判定する。
【0049】
ここで、サポート定形サイズリスト310は、制御装置30でサポートされている用紙分類(すなわち、制御装置30で利用可能な用紙の定型サイズの分類)を示すデータ(サポート定形サイズデータ)が格納されている。サポート定形サイズリスト310について、
図5を参照しながら説明する。
図5は、サポート定形サイズリスト310の一例を示す図である。
【0050】
図5に示すように、サポート定形サイズリスト310に格納されているサポート定形サイズデータには、制御装置30がサポートしている定型サイズの分類の名称を示す用紙分類と、当該用紙分類の用紙サイズとが関連付けられている。このように、サポート定形サイズリスト310には、制御装置30でサポートされている定型サイズの分類が管理されている。なお、サポート定形サイズリスト310は、例えば、制御装置30の開発者等により予め作成される。
【0051】
取得部307は、用紙DB330を同期元にすると選択された場合、用紙DB330に格納されている用紙データを取得する。なお、取得部307により取得された用紙データは、上述したように、送受信部304により印刷装置40に送信される。これにより、印刷装置40の用紙DB410は、制御装置30の用紙DB330に同期される。
【0052】
登録部308は、用紙DB410を同期元にすると選択された場合、サポート判定部306によりサポートされていないと判定された用紙データを除いて、印刷装置40の用紙DB410を、制御装置30の用紙DB330に同期させる。すなわち、登録部308は、用紙DB330に格納されている用紙データを削除した上で、送受信部304により受信した用紙データのうち、サポート判定部306によりサポートされていると判定された用紙データを用紙DB330に登録(格納)する。
【0053】
ここで、用紙DB330には、制御装置30のユーザにより登録された用紙データが格納されている。用紙DB330について、
図6を参照しながら説明する。
図6は、制御装置30の用紙DB330の一例を示す図である。
【0054】
図6に示すように、用紙DB330は、最大N件の用紙データが格納(登録)可能なDBである。また、用紙DB330に格納されている用紙データには、定型サイズ又は不定型サイズの分類の名称を示す用紙分類と、当該用紙分類の用紙サイズ、紙種、紙厚等の各属性値が関連付けられている。なお、用紙DB330に格納されている用紙データには、これら以外にも、例えば、色や光沢、紙送り方向等、用紙の様々な属性が関連付けられていても良い。
【0055】
このように、用紙DB330には、制御装置30のユーザにより登録された用紙データが管理されている。なお、用紙DB330に格納されている用紙データの紙種は、紙に限られず、例えば、布、樹脂等のシート材、プラスチック、銅箔、プリプレグ等であっても良い。すなわち、本実施形態に係る印刷システム1では、印刷媒体は紙に限られず、上記のように、布、樹脂等のシート材、プラスチック、銅箔、プリプレグ等であっても良い。
【0056】
図4に示すように、本実施形態に係る印刷装置40は、同期処理部401と、送受信部402とを有する。当該機能部は、印刷装置40にインストールされた1以上のプログラムが、CPU43に実行させる処理により実現される。
【0057】
また、本実施形態に係る印刷装置40は、用紙DB410を有する。当該DBは、例えば、HDD47を用いて実現可能である。なお、当該DBは、印刷装置40とネットワークを介して接続される記憶装置等を用いて実現されていても良い。
【0058】
同期処理部401は、例えば、画像処理装置10の起動等に応じて、制御装置30の用紙DB330と、印刷装置40の用紙DB410とを同期させるための処理を行う。
【0059】
送受信部402は、用紙DB330と用紙DB410とを同期させるために、制御装置30との間で用紙データの送受信を行う。例えば、送受信部402は、後述する取得部403により取得された用紙データを制御装置30に送信する。また、例えば、送受信部402は、制御装置30の用紙DB330に格納されている用紙データを受信する。
【0060】
ここで、同期処理部401は、取得部403と、登録部404とを有する。取得部403は、例えば、画像処理装置10の起動等に応じて、用紙DB410に格納されている用紙データを取得する。登録部404は、送受信部402により用紙データ(制御装置30の用紙DB330に格納されている用紙データ)を受信すると、用紙DB410に格納されている用紙データを削除した上で、送受信部402により用紙データを用紙DB410に登録(格納)する。
【0061】
ここで、用紙DB410には、印刷装置40のユーザにより登録された用紙データが格納されている。用紙DB410について、
図7を参照しながら説明する。
図7は、印刷装置40の用紙DB410の一例を示す図である。
【0062】
図7に示すように、用紙DB410は、最大M件の用紙データが格納(登録)可能なDBである。また、用紙DB410に格納されている用紙データには、用紙DB330に格納されている用紙データと同様に、用紙分類と、当該用紙分類の用紙サイズ、紙種、紙厚等の各属性値が関連付けられている。このように、用紙DB410には、印刷装置40のユーザにより登録された用紙データが管理されている。
【0063】
<処理の詳細>
次に、本実施形態に係る印刷システム1において、画像処理装置10に含まれる制御装置30の用紙DB330と、印刷装置40の用紙DB410とを同期させる処理について、
図8を参照しながら説明する。
図8は、制御装置30と印刷装置40の用紙DBを同期させる全体処理の一例を示す図である。
【0064】
まず、例えば、画像処理装置10が起動等されると、印刷装置40の取得部403は、用紙DB410に格納されている全ての用紙データを取得する。そして、印刷装置40の送受信部402は、取得部403により取得された用紙データを制御装置30に送信する(ステップS801)。
【0065】
なお、画像処理装置10の起動は、例えば、制御装置30及び印刷装置40の電源をユーザが投入することにより行うことができる。また、画像処理装置10の起動は、例えば、ユーザが端末装置20を操作することにより行うことができても良い。
【0066】
次に、制御装置30の同期済判定部305は、送受信部304により用紙データを受信すると、同期対象外リスト320に格納されている用紙データを除き、用紙DB330と用紙DB410とが同期しているか否かを判定する(ステップS802)。すなわち、同期済判定部305は、同期対象外リスト320に格納されている用紙データを除き、送受信部304により受信した用紙データと、用紙DB330に格納されている用紙データとが一致しているか否かを判定する。
【0067】
ステップS802において、同期対象外リスト320に格納されている用紙データを除き、用紙DB330と用紙DB410とが同期していないと判定された場合、制御装置30の出力部303は、例えば
図9に示す用紙DBの選択画面G100を表示装置32に出力する(ステップS803)。
【0068】
ここで、同期元の用紙DBを選択するための用紙DBの選択画面G100について、
図9を参照しながら説明する。
図9は、用紙DBの選択画面G100の一例を示す図である。
【0069】
図9に示すように、用紙DBの選択画面G100には、制御装置30の用紙DB330を同期元と選択するための選択ボタンG110と、印刷装置40の用紙DB410を同期元と選択するための選択ボタンG120とが含まれる。これにより、ユーザは、制御装置30又は印刷装置40のいずれの用紙DBを同期元とするかを選択することができる。
【0070】
なお、本実施形態に係る印刷システム1では、
図9に示す用紙DBの選択画面G100が、制御装置30の表示装置32に出力されるものとしたが、これに限られず、例えば、端末装置20の表示装置に出力されても良い。
【0071】
次に、制御装置30の入力受付部301は、
図9に示す用紙DBの選択画面G100で選択された同期元の用紙DBが、制御装置30の用紙DB330又は印刷装置40の用紙DB410のいずれであるかを判定する(ステップS804)。すなわち、入力受付部301は、
図9に示す用紙DBの選択画面G100において、選択ボタンG110又は選択ボタンG120のいずれが選択されたかを判定する。
【0072】
ステップS804において、入力受付部301により用紙DB330が同期元として選択された場合(すなわち、選択ボタンG110が選択された場合)、制御装置30の取得部307は、用紙DB330に格納されている全ての用紙データを取得する。そして、制御装置30の送受信部304は、取得部307により取得された用紙データを印刷装置40に送信する(ステップS805)。
【0073】
次に、印刷装置40の登録部404は、送受信部402により用紙データ(制御装置30の用紙DB330に格納されている用紙データ)を受信すると、用紙DB410を、制御装置30の用紙DB330に同期させる(ステップS806)。
【0074】
ここで、上記のステップS806における同期処理(制御装置30の用紙DB330を同期元として、印刷装置40の用紙DB410を同期させる処理)について、
図10を参照しながら説明する。
図10は、制御装置30の用紙DB330を同期元として、印刷装置40の用紙DB410を同期させる処理の一例を示す図である。
【0075】
まず、印刷装置40の登録部404は、送受信部402により用紙データ(制御装置30の用紙DB330に格納されている用紙データ)を受信すると、用紙DB410に格納されている用紙データを全て削除する(ステップS1001)。
【0076】
次に、印刷装置40の登録部404は、送受信部402により受信した用紙データを、用紙DB410に登録(格納)する(ステップS1002)。これにより、制御装置30の用紙DB330に格納されている用紙データが、印刷装置41の用紙DB410に登録される。すなわち、制御装置30の用紙DB330を同期元として、当該用紙DB330と、印刷装置40の用紙DB410とが同期される。
【0077】
図8に戻る。ステップS804において、入力受付部301により用紙DB410が同期元として選択された場合(すなわち、選択ボタンG120が選択された場合)、制御装置30の登録部308は、用紙DB330を、印刷装置40の用紙DB410に同期させる(ステップS807)。
【0078】
ここで、上記のステップS807における同期処理(印刷装置40の用紙DB410を同期元として、制御装置30の用紙DB330に同期させる処理)について、
図11を参照しながら説明する。
図11は、印刷装置40の用紙DB410を同期元として、制御装置30の用紙DB330を同期させる処理の一例を示す図である。
【0079】
まず、制御装置30の登録部308は、同期対象外リスト320をクリアする(ステップS1101)。すなわち、登録部308は、同期対象外リスト320に格納されている全ての用紙データを削除する。
【0080】
次に、制御装置30の登録部308は、用紙DB330に格納されている用紙データを全て削除する(ステップS1102)。
【0081】
次に、制御装置30の登録部308は、送受信部304により受信した用紙データ(印刷装置40の用紙DB410に格納されている用紙データ)のうち、1件の用紙データを取得する(ステップS1103)。
【0082】
次に、制御装置30のサポート判定部306は、サポート定形サイズリスト310を参照して、上記のステップS1103で取得した用紙データがサポートされているか否かを判定する(ステップS1104)。すなわち、サポート判定部306は、上記のステップS1103で取得した用紙データに含まれる用紙分類及び用紙サイズが、サポート定形サイズデータとしてサポート定形サイズリスト310に格納されているか否かを判定する。
【0083】
例えば、上記のステップS1103で取得した用紙データに含まれる用紙分類及び用紙サイズが「定型サイズA3」及び「4200×2970」であるとする。この場合、当該用紙分類及び用紙サイズのサポート定形サイズデータがサポート定形サイズリスト310に格納されているため、サポート判定部306は、当該用紙データがサポートされていると判定する。
【0084】
一方、例えば、上記のステップS1103で取得した用紙データに含まれる用紙分類及び用紙サイズが「定型サイズC5」及び「2290×1620」であるとする。この場合、当該用紙分類及び用紙サイズのサポート定形サイズがサポート定形サイズリスト310に格納されていないため、サポート判定部306は、当該用紙データがサポートされていないと判定する。
【0085】
ステップS1104において、サポート判定部306により用紙データがサポートされていないと判定された場合、制御装置30の登録部308は、当該用紙データを同期対象外リスト320に格納する(ステップS1105)。
【0086】
ここで、同期対象外リスト320について、
図12を参照しながら説明する。
図12は、同期対象外リスト320の一例を示す図である。
【0087】
図12に示すように、同期対象外リスト320には、同期元が用紙DB410である場合において、当該用紙DB410に格納されている用紙データのうち、制御装置30でサポートされていない用紙データが格納されている。すなわち、同期対象外リスト320には、同期元の用紙DB410に格納されている用紙データのうち、サポート定形サイズリスト310に格納されている用紙分類及び用紙サイズでない用紙データが格納される。
【0088】
次に、制御装置30の登録部308は、用紙DB330に登録可能な用紙データの件数(登録可能件数)を1減じる(ステップS1106)。すなわち、例えば、用紙DB330の登録可能件数がN件である場合、登録部308は、用紙DB330の登録可能件数をN−1件とする。なお、登録部308は、例えば、用紙DB330において、用紙データが格納されていない領域を、使用不可領域に設定することにより、登録可能件数を減じることができる。
【0089】
一方、ステップS1104において、サポート判定部306により用紙データがサポートされていると判定された場合、制御装置30の登録部308は、上記のステップS1103で取得した用紙データを用紙DB330に登録(格納)する(ステップS1107)。
【0090】
続いて、制御装置30の登録部308は、送受信部304により受信した用紙データ(印刷装置40の用紙DB410に格納されている用紙データ)のうち、次の用紙データが存在するか否かを判定する(ステップS1108)。すなわち、登録部308は、送受信部304により受信した用紙データのうち、上記のステップS1103でIDがm(1≦m≦M)である用紙データを取得した場合、IDがm+1である用紙データが存在するか否かを判定する。
【0091】
ステップS1108において、次の用紙データが存在すると判定された場合、制御装置30は、ステップS1103に戻る。一方で、ステップS1108において、次の用紙データが存在しないと判定された場合、制御装置30は、同期処理を終了する。
【0092】
これにより、サポート定形サイズリスト310に格納されている用紙分類及び用紙サイズに対応する用紙データを除いて、印刷装置40の用紙DB410に格納されている用紙データが、制御装置30の用紙DB330に登録される。言い換えれば、印刷装置40の用紙DB410に格納されている用紙データのうち、制御装置30がサポートしている用紙データが、用紙DB330に登録される。
【0093】
図8に戻る。ステップS802において、同期対象外リスト320に格納されている用紙データを除き、用紙DB330と用紙DB410とが同期していると判定された場合、制御装置30の登録部308は、同期対象外リスト320に用紙データが格納されているか否かを判定する(ステップS808)。
【0094】
ステップS808において、同期対象外リスト320に用紙データが格納されていると判定された場合、制御装置30の出力部303は、例えば
図13に示す警告画面G200を表示装置32に出力する(ステップS809)。
【0095】
ここで、同期対象外リスト320に用紙データが格納されている場合において、表示装置32に表示される警告画面G200について、
図13を参照しながら説明する。
図13は、警告画面G200の一例を示す図である。
【0096】
図13に示すように、警告画面G200は、同期対象外リスト320に格納されている用紙データに含まれる用紙分類が表示される。これにより、画像処理装置10のユーザは、制御装置30の用紙DB330と、印刷装置40の用紙DB410との間で、同期対象外リスト320に格納されている用紙データを除いて、用紙データが同期されていることを知ることができる。言い換えれば、画像処理装置10のユーザは、制御装置30がサポートしていない用紙分類及び用紙サイズの用紙データが、印刷装置40の用紙DB410に格納されていることを知ることができる。
【0097】
したがって、ユーザは、例えば、印刷装置40の用紙DB410に格納されている用紙データを確認した上で、制御装置30でサポートしていない用紙データの削除等を行うことができるようになる。
【0098】
<まとめ>
以上のように、本実施形態に係る印刷システム1では、画像処理装置10に含まれる制御装置30及び印刷装置40の間で、用紙DB330及び用紙DB410を同期させることができる。
【0099】
このとき、本実施形態に係る画像処理装置10は、同期元が用紙DB330である場合には、用紙DB330の用紙データを、用紙DB410に格納させることで、用紙DB330と用紙DB410を同期させる。
【0100】
一方で、本実施形態に係る画像処理装置10は、同期元が用紙DB410である場合には、用紙DB410の用紙データのうち、制御装置30がサポートしている用紙データを用紙DB330に格納させることで、用紙DB330と用紙DB410を同期させる。しかも、本実施形態に係る画像処理装置10は、用紙DB410の用紙データのうち、制御装置30がサポートしていない用紙データを同期対象外リスト320に格納することで、用紙DB330と用紙DB410の同期判定(
図8のステップS802)の対象外とする。
【0101】
これにより、本実施形態に係る印刷システム1では、画像処理装置10に含まれる制御装置30及び印刷装置40の間で、制御装置30がサポートしていない用紙データを除いて、適切に用紙データの同期を行うことができるようになる。
【0102】
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は斯かる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形や変更が可能である。