特許第6973561号(P6973561)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6973561
(24)【登録日】2021年11月8日
(45)【発行日】2021年12月1日
(54)【発明の名称】撮像素子および撮像装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/347 20110101AFI20211118BHJP
   H04N 5/374 20110101ALI20211118BHJP
【FI】
   H04N5/347
   H04N5/374
【請求項の数】25
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2020-82238(P2020-82238)
(22)【出願日】2020年5月7日
(62)【分割の表示】特願2018-131819(P2018-131819)の分割
【原出願日】2013年11月28日
(65)【公開番号】特開2020-115697(P2020-115697A)
(43)【公開日】2020年7月30日
【審査請求日】2020年5月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004112
【氏名又は名称】株式会社ニコン
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】有井 卓
【審査官】 松永 隆志
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−212769(JP,A)
【文献】 特開2011−239070(JP,A)
【文献】 特開2013−138327(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/225−5/378
H04N 9/00−9/11
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光が入射される第1領域において隣りに並んで配置され、第1分光特性を有するフィルタを透過した光を電荷に変換する複数の第1光電変換部と、
前記複数の第1光電変換部でそれぞれ変換された電荷が転送される第1電荷電圧変換部と、
光が入射される第2領域において隣りに並んで配置され、前記第1分光特性を有するフィルタを透過した光を電荷に変換する複数の第2光電変換部と、
前記複数の第2光電変換部でそれぞれ変換された電荷が転送される第2電荷電圧変換部と、
前記複数の第1光電変換部のうち、前記第1電荷電圧変換部に電荷を転送する前記第1光電変換部の数と、前記複数の第2光電変換部のうち、前記第2電荷電圧変換部に電荷を転送する前記第2光電変換部の数とが異なる数となるように前記第1光電変換部から前記第1電荷電圧変換部に電荷を転送する動作と、前記第2光電変換部から前記第2電荷電圧変換部に電荷を転送する動作とを制御する駆動回路と、
を備える撮像素子
【請求項2】
記駆動回路は、前記第1光電変換部からの電荷を前記第1電荷電圧変換部に転送している期間に前記第2光電変換部からの電荷を前記第2電荷電圧変換部に転送する請求項1に記載の撮像素子
【請求項3】
前記駆動回路は、
前記複数の第1光電変換部のうち2以上の前記第1光電変換部から前記第1電荷電圧変換部に電荷を転送する場合、2以上の前記第1光電変換部でそれぞれ変換された電荷を同じタイミングで前記第1電荷電圧変換部に転送し、
前記複数の第2光電変換部のうち2以上の前記第2光電変換部から前記第2電荷電圧変換部に電荷を転送する場合、2以上の前記第1光電変換部でそれぞれ変換された電荷を同じタイミングで前記第2電荷電圧変換部に転送する請求項1又は請求項2に記載の撮像素子。
【請求項4】
前記第1電荷電圧変換部と前記第2電荷電圧変換部とを接続する接続部を備える請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の撮像素子。
【請求項5】
前記接続部は、前記第1電荷電圧変換部と前記第2電荷電圧変換部とを接続するためのトランジスタを有する請求項に記載の撮像素子
【請求項6】
前記駆動回路は、前記第1電荷電圧変換部に電荷を転送する前記第1光電変換部の数と、前記第2電荷電圧変換部に電荷を転送する前記第2光電変換部の数とが異なる数となる場合、前記接続部により前記第1電荷電圧変換部と前記第2電荷電圧変換部とを接続させる請求項又は請求項に記載の撮像素子
【請求項7】
光が入射される第3領域において隣りに並んで配置され、第2分光特性を有するフィルタを透過した光を電荷に変換する複数の第3光電変換部と、
前記複数の第3光電変換部でそれぞれ変換された電荷が転送される第3電荷電圧変換部とを備え、
前記第3領域は、列方向において前記第1領域と前記第2領域との間に配置される請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の撮像素子。
【請求項8】
光が入射される第4領域において隣りに並んで配置され、前記第2分光特性を有するフィルタを透過した光を電荷に変換する複数の第4光電変換部と、
前記複数の第4光電変換部でそれぞれ変換された電荷が転送される第4電荷電圧変換部とを備え、
前記第2領域は、前記列方向において前記第3領域と前記第4領域との間に配置される請求項7に記載の撮像素子。
【請求項9】
前記複数の第1光電変換部は、前記第1領域において前記列方向に並んで配置され、
前記複数の第2光電変換部は、前記第2領域において前記列方向に並んで配置され、
前記複数の第3光電変換部は、前記第3領域において前記列方向に並んで配置され、
前記複数の第4光電変換部は、前記第4領域において前記列方向に並んで配置される請求項8に記載の撮像素子。
【請求項10】
が入射される第3領域において隣りに並んで配置され、前記第1分光特性を有するフィルタを透過した光を電荷に変換する複数の第3光電変換部と、前記複数の第3光電変換部でそれぞれ変換された電荷が転送される第3電荷電圧変換部を有し、
前記駆動回路は、前記複数の第2光電変換部のうち、前記第2電荷電圧変換部に電荷を転送する前記第2光電変換部の数と、前記複数の第3光電変換部のうち、前記第3電荷電圧変換部に電荷を転送する前記第3光電変換部の数とが異なる数となるように前記第2光電変換部から前記第2電荷電圧変換部に電荷を転送する動作と、前記第3光電変換部から前記第3電荷電圧変換部に電荷を転送する動作とを制御する請求項1に記載の撮像素子
【請求項11】
記駆動回路は、
記第1光電変換部からの電荷を前記第1電荷電圧変換部に転送している期間に、前記第3光電変換部からの電荷を前記第3電荷電圧変換部に転送し、
前記第2光電変換部からの電荷を前記第2電荷電圧変換部に転送している期間に、前記第3光電変換部からの電荷を前記第3電荷電圧変換部に転送する請求項10に記載の撮像素子
【請求項12】
前記駆動回路は、
前記複数の第1光電変換部のうち2以上の前記第1光電変換部から前記第1電荷電圧変換部に電荷を転送する場合、2以上の前記第1光電変換部でそれぞれ変換された電荷を同じタイミングで前記第1電荷電圧変換部に転送し、
前記複数の第2光電変換部のうち2以上の前記第2光電変換部から前記第2電荷電圧変換部に電荷を転送する場合、2以上の前記第2光電変換部でそれぞれ変換された電荷を同じタイミングで前記第2電荷電圧変換部に転送し、
前記複数の第3光電変換部のうち2以上の前記第3光電変換部から前記第3電荷電圧変換部に電荷を転送する場合、2以上の前記第3光電変換部でそれぞれ変換された電荷を同じタイミングで前記第3電荷電圧変換部に転送する請求項10又は請求項11に記載の撮像素子。
【請求項13】
前記撮像素子は、前記第1電荷電圧変換部、前記第2電荷電圧変換部及び前記第3電荷電圧変換部を接続する接続部を有する請求項10から請求項12のいずれか一項に記載の撮像素子
【請求項14】
前記接続部は、前記第1電荷電圧変換部と前記第2電荷電圧変換部とを接続するための第1トランジスタと、前記第2電荷電圧変換部と前記第3電荷電圧変換部とを接続するための第2トランジスタとを有する請求項13に記載の撮像素子
【請求項15】
前記駆動回路は、前記第1電荷電圧変換部に電荷を転送する前記第1光電変換部の数と、前記第2電荷電圧変換部に電荷を転送する前記第2光電変換部の数と、が異なる数となる場合、前記接続部により前記第1電荷電圧変換部と前記第2電荷電圧変換部とを接続させる請求項13又は請求項14に記載の撮像素子
【請求項16】
前記駆動回路は、前記第2電荷電圧変換部に電荷を転送する前記第2光電変換部の数と、前記第3電荷電圧変換部に電荷を転送する前記第3光電変換部の数と、が異なる数となる場合、前記接続部により前記第2電荷電圧変換部と前記第3電荷電圧変換部とを接続させる請求項13から請求項15のいずれか一項に記載の撮像素子
【請求項17】
光が入射される第1領域において隣りに並んで配置され、第1分光特性を有するフィルタを透過した光を電荷に変換する複数の第1光電変換部と、
前記複数の第1光電変換部でそれぞれ変換された電荷が転送される第1電荷電圧変換部と、
光が入射される第2領域において隣りに並んで配置され、前記第1分光特性を有するフィルタを透過した光を電荷に変換する複数の第2光電変換部と、
前記複数の第2光電変換部でそれぞれ変換された電荷が転送される第2電荷電圧変換部と、を備え、
前記複数の第1光電変換部のうち、前記第1電荷電圧変換部に電荷を転送する前記第1光電変換部の数と、前記複数の第2光電変換部のうち、前記第2電荷電圧変換部に電荷を転送する前記第2光電変換部の数とは異なる撮像素子。
【請求項18】
前記第1電荷電圧変換部と前記第2電荷電圧変換部とを接続する接続部を備える請求項17に記載の撮像素子。
【請求項19】
前記接続部は、前記第1電荷電圧変換部と前記第2電荷電圧変換部とを接続するトランジスタを有する請求項18に記載の撮像素子。
【請求項20】
前記第1電荷電圧変換部は、前記第1電荷電圧変換部に電荷を転送する前記第1光電変換部の数と、前記第2電荷電圧変換部に電荷を転送する前記第2光電変換部の数とが異なる場合、前記接続部により前記第2電荷電圧変換部と接続される請求項18又は請求項19に記載の撮像素子。
【請求項21】
光が入射される第3領域において隣りに並んで配置され、第2分光特性を有するフィルタを透過した光を電荷に変換する複数の第3光電変換部と、
前記複数の第3光電変換部でそれぞれ変換された電荷が転送される第3電荷電圧変換部とを備え、
前記第3領域は、列方向において前記第1領域と前記第2領域との間に配置される請求項17に記載の撮像素子。
【請求項22】
光が入射される第4領域において隣りに並んで配置され、前記第2分光特性を有するフィルタを透過した光を電荷に変換する複数の第4光電変換部と、
前記複数の第4光電変換部でそれぞれ変換された電荷が転送される第4電荷電圧変換部とを備え、
前記第2領域は、前記列方向において前記第3領域と前記第4領域との間に配置される請求項21に記載の撮像素子。
【請求項23】
前記第1電荷電圧変換部と前記第2電荷電圧変換部とを接続する第1接続部と、
前記第3電荷電圧変換部と前記第4電荷電圧変換部とを接続する第2接続部と
を備える請求項22に記載の撮像素子。
【請求項24】
光が入射される第3領域において隣りに並んで配置され、前記第1分光特性を有するフィルタを透過した光を電荷に変換する複数の第3光電変換部と、
前記複数の第3光電変換部でそれぞれ変換された電荷が転送される第3電荷電圧変換部とを備え、
前記複数の第光電変換部のうち、前記第2電荷電圧変換部に電荷を転送する前記第光電変換部の数と、前記複数の第3光電変換部のうち、前記第3電荷電圧変換部に電荷を転送する前記第3光電変換部の数とは異なる請求項17に記載の撮像素子。
【請求項25】
請求項1から請求項24のいずれか一項に記載の撮像素子を備える撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像素子および撮像装置に関する。
【0002】
撮像素子の光電変換部において光電変換された電荷は、電圧信号に変換されて、信号線に出力される。当該電圧信号は、光電変換部が設けられていない領域にある処理回路に送られる。従来、当該処理回路において、間引きおよび加算等の処理が施されていた(例えば、特許文献1参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2012−19491号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
光電変換部から処理回路に送られる電圧信号の情報量が多くなると、情報を処理する処理回路の負担が大きくなる。例えば、一つの光電変換部の情報を受け取る場合よりも三つの光電変換部の情報をそれぞれ受け取る場合の方が、間引きおよび加算等の処理をする処理回路の負担は大きい。そこで、処理回路の処理負担を軽減することが求められる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1の態様においては、光を電荷に変換する複数の第1光電変換部と、第1光電変換部毎に1つずつ配置され、第1光電変換部の電荷を転送するための複数の第1転送ゲートと、光を電荷に変換する複数の第2光電変換部と、第2光電変換部毎に1つずつ配置され、第2光電変換部の電荷を転送するための複数の第2転送ゲートと、を有する撮像素子と、複数の第1光電変換部のうち、第1転送ゲートにより電荷が転送される第1光電変換部の数と、複数の第2光電変換部のうち、第2転送ゲートにより電荷が転送される第2光電変換部の数と、が異なる数となるように第1転送ゲートと第2転送ゲートとを駆動する駆動回路と、を備える撮像装置を提供する。
【0005】
本発明の第2の態様においては、光を電荷に変換する複数の第1光電変換部と、第1光電変換部毎に1つずつ配置され、第1光電変換部の電荷を転送するための複数の第1転送ゲートと、光を電荷に変換する複数の第2光電変換部と、第2光電変換部毎に1つずつ配置され、第2光電変換部の電荷を転送するための複数の第2転送ゲートと、を備え、複数の第1光電変換部のうち、第1転送ゲートにより電荷が転送される第1光電変換部の数と、複数の第2光電変換部のうち、第2転送ゲートにより電荷が転送される第2光電変換部の数と、は異なる撮像素子を提供する。
【0006】
本発明の第3の態様においては、第2の態様に係る撮像素子を有する撮像装置を提供する。
【0007】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一眼レフカメラ400の断面図である。
図2】第1の実施形態における撮像素子10の回路構成を示す模式図である。
図3】撮像素子10における回路構成を部分的に拡大した図である。
図4】撮像素子10におけるカラーフィルタの配置を示す図である。
図5】撮像素子10の領域37において重み付けモードの例を示す図である。
図6】撮像素子10の領域38において重み付けモードの例を説明するタイミングチャート図である。
図7】撮像素子10の領域37においてダイナミックレンジモードの例を説明する図である。
図8】第2の実施形態における撮像素子40の回路構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0010】
図1は、一眼レフカメラ400の断面図である。撮像装置としての一眼レフカメラ400は、撮像素子部200を有する。一眼レフカメラ400は、レンズユニット500およびカメラボディ600を備える。カメラボディ600には、レンズユニット500が装着される。レンズユニット500は、その鏡筒内に、光軸410に沿って配列された光学系を備え、入射する被写体光束をカメラボディ600の撮像素子部200へ導く。
【0011】
カメラボディ600は、レンズマウント550に結合されるボディマウント660の後方にメインミラー672およびサブミラー674を備える。メインミラー672は、レンズユニット500から入射した被写体光束に斜設される斜設位置と、被写体光束から退避する退避位置との間で回動可能に軸支される。サブミラー674は、メインミラー672に対して回動可能に軸支される。
【0012】
メインミラー672が斜設位置にある場合、レンズユニット500を通じて入射した被写体光束の多くはメインミラー672に反射されてピント板652に導かれる。ピント板652は、撮像チップの受光面と共役な位置に配されて、レンズユニット500の光学系が形成した被写体像を可視化する。ピント板652に形成された被写体像は、ペンタプリズム654およびファインダ光学系656を通じてファインダ650から観察される。斜設位置にあるメインミラー672に入射した被写体光束の一部は、メインミラー672のハーフミラー領域を透過しサブミラー674に入射する。サブミラー674は、ハーフミラー領域から入射した光束の一部を、合焦光学系680に向かって反射する。合焦光学系680は、入射光束の一部を焦点検出センサ682に導く。
【0013】
ピント板652、ペンタプリズム654、メインミラー672、サブミラー674は、構造体としてのミラーボックス670に支持される。撮像素子部200は、ミラーボックス670に取り付けられる。メインミラー672およびサブミラー674が退避位置に退避し、シャッタユニット340の先幕および後幕が開状態となれば、レンズユニット500を透過する被写体光束は、撮像チップの受光面に到達する。
【0014】
撮像素子部200の後方には、ボディ基板620および背面表示部634が順次配置される。液晶パネル等が採用される背面表示部634は、カメラボディ600の背面に現れる。ボディ基板620には、CPU622、画像処理ASIC624等の電子回路が実装される。撮像チップの出力は、上述のガラス基板に電気的に接続された可撓性基板を介して画像処理ASIC624へ引き渡される。
【0015】
上述の実施形態においては、撮像装置として一眼レフカメラ400を例に説明したが、カメラボディ600を撮像装置と捉えても良い。また、撮像装置は、ミラーユニットを備えるレンズ交換式カメラに限らず、ミラーユニットを持たないレンズ交換式カメラ、ミラーユニットの有無に関わらずレンズ一体式カメラであっても良い。
【0016】
図2は、第1の実施形態における撮像素子10の回路構成を示す模式図である。撮像素子10は、第1の光電変換ユニット26、第2の光電変換ユニット27、第3の光電変換ユニット29、第4の光電変換ユニット28、信号線25、相関二重サンプリング回路(以下、CDS(Correlated Double Sampling)回路32と略記する)およびAD変換回路34を複数備える。また、撮像素子10は、駆動回路30および制御部35を備える。
【0017】
第1の光電変換ユニット26、第2の光電変換ユニット27、第3の光電変換ユニット29および第4の光電変換ユニット28の各々は、特に、光電変換された電荷を蓄積する複数の光電変換部を有する。本例では、第1の光電変換ユニット26、第2の光電変換ユニット27、第3の光電変換ユニット29および第4の光電変換ユニット28は、第1の方向に沿って設けられた2つの光電変換部を各々有する。
【0018】
なお、本明細書において第1の方向とは、いわゆる列方向または垂直方向であってよい。また、当該第1の方向に垂直な第2方向は、いわゆる行方向または水平方向であってよい。
【0019】
少なくとも2以上の光電変換ユニットに設けられた光電変換部12に対応して、同一の分光特性を有するフィルタが設けられる。本例では、第1の光電変換ユニット26、第2の光電変換ユニット27、第3の光電変換ユニット29および第4の光電変換ユニット28の各々には、同一の分光特性を有するフィルタが設けられる。
【0020】
複数の第1の光電変換ユニット26には、第1の分光特性を有する第1フィルタが対応して各々設けられる。本例では、第1フィルタは赤色のカラーフィルタであってよい。また、第1の分光特性は、620nmから750nmまでの波長帯域の電磁波だけを透過する特性であってよい。
【0021】
複数の第2の光電変換ユニット27および複数の第4の光電変換ユニット28には、第2の分光特性を有する第2フィルタが対応して各々設けられる。本例では、第2フィルタは緑色のカラーフィルタであってよい。また、第2の分光特性は、495nmから570nmまでの波長帯域の電磁波だけを透過する特性であってよい。
【0022】
複数の第3の光電変換ユニット29には、第3の分光特性を有する第3フィルタが対応して各々設けられる。本例では、第3フィルタは青色のカラーフィルタであってよい。また、第3の分光特性は、450nmから495nmまでの波長帯域の電磁波だけを透過する特性であってよい。
【0023】
第1の光電変換ユニット26と第2の光電変換ユニット27とは、第1の方向に沿って交互に配置される。したがって、第1の方向において最も近接する3つの第1の光電変換ユニット26において、第2番目の第1の光電変換ユニット26−2は、第1番目の第1のユニット26−1と第3番目の第1のユニット26−3との間に設けられる。つまり本例では、第1の方向に沿って、第1の光電変換ユニット26−1、第2の光電変換ユニット27−1、第1の光電変換ユニット26−2、第2の光電変換ユニット27−2、および、第1の光電変換ユニット26−3の順に設けられる。
【0024】
第4の光電変換ユニット28−1は、第1の方向と垂直な第2の方向において、第1のユニット26−1に隣接して設けられる。第4の光電変換ユニット28−1と第3の光電変換ユニット29−1とは、第1の方向に沿って交互に配置される。つまり本例では、第1の方向に沿って、第4の光電変換ユニット28−1、第3の光電変換ユニット29−1、第4の光電変換ユニット28−2、第3の光電変換ユニット29−2、および、第4の光電変換ユニット28−3の順に設けられる。
【0025】
なお、光電変換ユニットは、第1の方向において5個ずつ設けられるように描かれているが、第1の方向に沿って配置される光電変換ユニットの数は5つには限定されない。
【0026】
図3は、撮像素子10の回路構成を部分的に拡大した図である。本図は特に、第1の光電変換ユニット26と第2の光電変換ユニット27とが第1の方向に沿って交互に配置された部分の拡大図である。本例では、光電変換部12において蓄積した電荷を重み付けして出力する重み付けモードについて説明する。
【0027】
第1の光電変換ユニット26および第2の光電変換ユニット27の各々は、光電変換部12、転送部14、電荷排除部16、増幅部18、出力部20、高電位部21および電荷電圧変換部23を有する。
【0028】
光電変換部12には、予め定められた分光特性を有するフィルタが近接して設けられる。光電変換部12は、当該フィルタを介して入射した光の光量に応じて電荷を生成(光電変換)する。また、光電変換部12は、光電変換された電荷を蓄積する。なお、蓄積される電荷は、例えば電子である。
【0029】
転送部14は、光電変換部12と電荷電圧変換部23との間に設けられる。本例では、転送部14は、ゲート、ソースおよびドレインを有するトランジスタである。駆動回路30から転送部14のゲートに制御信号が与えられると、転送部14は、光電変換部12に蓄積された電荷を電荷電圧変換部23に転送する。
【0030】
転送部14は、対応する光電変換部に電気的に接続される。本例では、2つの第1の転送部14−1および14−2は、第1番目の第1の光電変換ユニット26−1にある2つの光電変換部12−1および12−2に各々電気的に接続される。また、2つの第2の転送部14−5および14−6は、第2番目の第1の光電変換ユニット26−2にある2つの光電変換部12−5および12−6に各々電気的に接続される。さらに、2つの第3の転送部14−9および14−10は、第3番目の第1の光電変換ユニット26−3にある2つの光電変換部12−9および12−10に各々電気的に接続される。
【0031】
転送部14は、光電変換部12で蓄積された電荷を光電変換ユニットの電荷電圧変換部23へ転送する。2つの第1の転送部14−1および14−2は、第1番目の第1の光電変換ユニット26−1にある2つの光電変換部12−1および12−2で蓄積された電荷を各々第1電荷電圧変換部23−1へ転送する。また、2つの第2の転送部14−5および14−6は、第2番目の第1の光電変換ユニット26−2にある2つの光電変換部で蓄積された電荷を各々第2電荷電圧変換部23−2へ転送する。さらに、2つの第3の転送部14−9および14−10は、第3番目の第1の光電変換ユニットにある2つの光電変換部12−9および12−10で蓄積された電荷を各々第3電荷電圧変換部23−3へ転送する。
【0032】
電荷排除部16は、高電位部21と電荷電圧変換部23との間に設けられる。本例では、電荷排除部16は、ゲート、ソースおよびドレインを有するトランジスタである。駆動回路30から電荷排除部16のゲートに制御信号が与えられると、電荷排除部16は、電荷電圧変換部23の電位を高電位部21とほぼ同じ電位にする。本例では、電荷排除部16は、電荷電圧変換部23に蓄積された電子を排除する。
【0033】
増幅部18は、出力部20と高電位部21との間に設けられる。本例では、増幅部18は、ゲート、ソースおよびドレインを有するトランジスタである。増幅部18のゲートは、電荷電圧変換部23に電気的に接続される。これにより、増幅部18は、電荷電圧変換部23の電圧を、増幅した電圧で電流を出力部20に出力する。
【0034】
出力部20は、増幅部18と信号線25−1との間に設けられる。本例では、出力部20は、ゲート、ソースおよびドレインを有するトランジスタである。駆動回路30から出力部20のゲートに制御信号が与えられると、出力部20は、増幅部18が増幅した電圧で電流を信号線25−1に出力する。これにより、増幅された電荷電圧変換部23の電圧に応じた信号が、信号線25−1に信号として出力される。これにより、出力部20は、光電変換部12で蓄積された電荷に応じた信号を信号線25−1へ出力する。
【0035】
第1の出力部20−1は、第1の光電変換ユニット26−1にある2つの光電変換部12−1および12−2に蓄積された電荷に応じた信号を信号線25−1へ出力する。また、第2の出力部20−2は、第2の光電変換ユニット27−1にある2つの光電変換部12−3および12−4に蓄積された電荷に応じた信号を信号線25−1へ出力する。
【0036】
高電位部21は、電源電圧(VDD)に電気的に接続される。高電位部21は、電荷排除部16および増幅部18に高電位を供給する。当該高電位は、電荷排除部16の電荷排除動作および増幅部18の増幅動作を実行できれば任意の電位としてよい。なお、光電変換ユニット26−1、27−1、26−2、27−2および26−3には、共通の電源電圧(VDD)が電気的に接続される。
【0037】
電荷電圧変換部23には、転送部14から転送された電荷が蓄積される。第1電荷電圧変換部23−1には、2つの第1の転送部14−1および14−2が電気的に接続される。また、第2電荷電圧変換部23−3には、2つの第2の転送部14−5および14−6が電気的に接続される。さらに、第3電荷電圧変換部23−5には、2つの第3の転送部14−9および14−10が電気的に接続される。
【0038】
本例では、電荷電圧変換部23は、いわゆる浮遊拡散(Floating Diffusion)領域である。電荷電圧変換部23は、一端が転送部14の出力に電気的に接続され、かつ、他の一端が接地されたコンデンサであってよい。転送部14から転送された電荷は、電荷電圧変換部23の当該他の一端に蓄積される。これにより、電荷電圧変換部23において、蓄積された電荷が電位に変換される。なお、増幅部18のゲートの電位は、電荷電圧変換部23の当該一端の電位と等しくなる。
【0039】
電荷加算部22は、2以上の光電変換ユニットを電気的に接続する。電荷加算部22−1は、駆動回路30により選択された1以上の光電変換部12において蓄積された電荷を、少なくとも2以上の第1の光電変換ユニット26間で加算する。同様に電荷加算部22−2は、駆動回路30により選択された1以上の光電変換部12において蓄積された電荷を、少なくとも2以上の第2の光電変換ユニット27間で加算する。
【0040】
電荷加算部22−1は、第1電荷電圧変換部23−1と、第2電荷電圧変換部23−3と、第1電荷電圧変換部23−1および第2電荷電圧変換部23−3を接続する第1接続部と、第2電荷電圧変換部23−3および第3電荷電圧変換部23−5を接続する第2接続部とを有する。同様に、電荷加算部22−2は、電荷電圧変換部23−2と、電荷電圧変換部23−4と、電荷電圧変換部23−2よび電荷電圧変換部23−4を接続する接続部等を有する。
【0041】
なお、接続部とは、複数の電荷電圧変換部23ならびに複数の電荷電圧変換部23を接続する配線および切替部を含む概念である。本例では、第1接続部は、電荷電圧変換部23−1および23−3、電荷電圧変換部23−1および23−3を接続する配線、ならびに、第1切替部24−1を含む。また、第2接続部は、荷電圧変換部23−3および23−5、電荷電圧変換部23−3および23−5を接続する配線、ならびに、第2切替部24−3を含む。
【0042】
第1切替部24−1は、第1電荷電圧変換部23−1および第2電荷電圧変換部23−3が電気的に接続される接続状態と、第1電荷電圧変換部23−1および第2電荷電圧変換部23−3が電気的に切断される切断状態とを切り替える。同様に、第2切替部24−3は、第2電荷電圧変換部23−3および第3電荷電圧変換部23−5が電気的に接続される接続状態と、第2電荷電圧変換部23−3および第3電荷電圧変換部23−5が電気的に切断される切断状態とを切り替える。
【0043】
切替部24がオン状態の場合、複数の光電変換ユニットの各々における電荷電圧変換部23は電気的に接続されてほぼ同電位となる。一方、切替部24がオフ状態の場合、複数の光電変換ユニットの各々における電荷電圧変換部23は電気的に接続されない。
【0044】
信号線25には、第1の方向に沿って配置された複数の光電変換ユニットにおける各出力部20から画素信号が出力される。出力された画素信号は、CDS回路へ入力される。
【0045】
CDS回路32は、一つの信号線25に対応して一つ設けられる。CDS回路32は、あるタイミングにおいて、電荷排除部16をオンすることにより電荷電圧変換部23に一旦蓄積された電荷が排除された状態(リセット状態)の出力部20の出力信号(S)を記録する。次に、電荷排除部16をオフ、かつ、転送部14、増幅部18および出力部20をオンすることにより、リセット状態の後、CDS回路32は電荷電圧変換部23に電荷が蓄積された状態(蓄積状態)における出力部20の出力信号(S)を記録する。
【0046】
そして、CDS回路32は、SとSとの差を計算する。当該SとSとの差を画像の信号として用いることにより、複数の光電変換ユニット間での増幅部18の閾値バラつきに起因する画像劣化を低減することができる。なお、以降の実施例の説明において、CDS回路の動作について言及しないが、各実施例の撮像素子はCDS回路32を利用して動作してよい。
【0047】
AD変換回路34は、CDS回路32ごとに一つ設けられる。AD変換回路34は、CDS回路32が出力したアナログ信号(SとSとの差)をデジタル信号に変換する。これにより、光電変換部12への入射光量に応じたアナログ情報が、デジタル情報に変換される。最終的には、各光電変換部12に対応するデジタル情報が、画像としてディスプレイに表示される。
【0048】
制御部35は、駆動回路30を制御することにより、転送部14、電荷排除部16、出力部20および切替部24を動作させる。つまり、制御部35は、転送部14、電荷排除部16、出力部20および切替部24におけるゲートへのパルスタイミングを制御することにより、転送部14、電荷排除部16、出力部20および切替部24を制御する。
【0049】
制御部35は、複数の光電変換ユニットのうち少なくとも2以上の光電変換ユニットの各々において1以上の光電変換部12を選択する。同様に、制御部35は、複数の光電変換ユニットのうち少なくとも2以上のユニットの各々において1以上の光電変換部12を選択する。以下では、複数の光電変換ユニットにおける光電変換部12を選択する場合について述べる。
【0050】
制御部35は、第1番目の第1の光電変換ユニット26−1にある1つの光電変換部12、第2番目の第1の光電変換ユニット26−2にある2つの光電変換部12、および、第3番目の第1の光電変換ユニット26−3にある1つの光電変換部12をそれぞれ選択して電荷を出力させる。光電変換部12各々は、ほぼ同一の機能および性能を有する。したがって、第1電荷電圧変換部23−1、第2電荷電圧変換部23−3および、第3電荷電圧変換部23−5には、1:2:1の比で電荷が出力される。
【0051】
制御部35は、第1切替部24−1および第2切替部24−3の切替動作を行うタイミングを制御する。制御部35は、切替部24−1および24−3をオン状態にすることにより、選択された光電変換部12から電荷加算部22−1の電荷電圧変換部23−1、23−3および23−5に出力された電荷を加算させる。
【0052】
例えば、それぞれの光電変換部12は予め定められた電荷蓄積期間に電荷(Q)を蓄積するとする。ここで、第1電荷電圧変換部23−1および第2電荷電圧変換部23−3の容量はそれぞれ等しいCであると仮定する。転送部14−1、転送部14−5および14−6、ならびに14−10が同時にオンされることにより、第1電荷電圧変換部23−1に電荷(Q)、第2電荷電圧変換部23−3に電荷(2Q)、および、第2電荷電圧変換部23−5に電荷(Q)がそれぞれ転送される。なお、転送部14および切替部24におけるトランジスタのオン抵抗は無視できると仮定する。第1電荷電圧変換部23−1、第2電荷電圧変換部23−3、および第3電荷電圧変換部23−5の電圧は、それぞれV(=Q/C)、2V(=2Q/C)、および、V(=Q/C)となる。
【0053】
ここで、切替部24−1および切替部24−3がオンされることにより、電荷加算部22において電荷(Q)、電荷(2Q)、および、電荷(Q)が混合される。電荷加算部22において電荷は合計4Q存在する。第1電荷電圧変換部23−1、第2電荷電圧変換部23−3、および、第3電荷電圧変換部23−5の合計容量は3Cであるので、第1電荷電圧変換部23−1、第2電荷電圧変換部23−3、および、第3電荷電圧変換部23−5はそれぞれ4V/3(=4Q/3C)の電圧となる。そして、増幅部18−3および出力部20−3がオンされると、電荷電圧変換部23−3の電圧に応じた電流が、信号線25−1に信号として出力される。
【0054】
ここで、制御部35は、AD変換回路34よりも後段に設けられる処理回路に、切替部24−1および24−3をオンにしたことを伝えてよい。これにより処理回路は、第1の光電変換ユニット26−1、26−2および26−5において電荷混合がされたこと、および、電荷電圧変換部23−3に蓄積された電荷についての信号が出力されたことがわかる。
【0055】
したがって、信号線25−1に信号を入力する段階において、第1の光電変換ユニット26−2に蓄積された電荷を、第1の光電変換ユニット26−1に蓄積された電荷および第1の光電変換ユニット26−3に蓄積された電荷に対して重み付けることができる。隣接する3つの光電変換ユニットにおいて、電荷を読み込む光電変換部12の数が1:2:1である本例では、第1の光電変換ユニット26−1:第1の光電変換ユニット26−2:第1の光電変換ユニット26−3の重み付けの比が1:2:1となる。これにより、重み付け処理をするに当たり、後段回路の処理を簡単にすることができる。また、読み出すべき信号が少なくなるので、後段回路が高速に動作することができる。
【0056】
制御部35は、第1の方向および第2の方向において、複数の光電変換ユニットを同様に重み付け動作させてよい。また、制御部35は、CDS回路32およびAD変換回路34等の動作を制御する。
【0057】
(変形例:全画素読み出しモード)制御部35は、全画素読み出しモードで撮像素子10を制御してもよい。当該全画素読み出しモードでは、光電変換ユニット間での画素加算はしない点が、第1の実施形態と異なる。
【0058】
全画素読み出しモードでは、1つの光電変換ユニット内の2つの光電変換部12をそれぞれ独立に読み出す。例えば合制御部35は、第1の光電変換ユニット26−1にある2つの光電変換部12−1および12−2を各々異なるタイミングで選択する。そして制御部35は、電荷電圧変換部23−1に蓄積された電荷を各々独立に出力部20−1へ出力させる。
【0059】
また、制御部35は、第2の光電変換ユニット27−1にある2つの光電変換部12−3および12−4を、第1の光電変換ユニット26−1を選択したタイミングとはさらに各々異なるタイミングで選択する。そして制御部35は、電荷電圧変換部23−2蓄積された電荷を各々独立に出力部へ出力させる。
【0060】
なお、制御部35は、重み付けモードと全画素読み出しモードとを組み合わせて、撮像素子10を制御してもよい。重み付けモードと全画素読み出しモードとを組み合わせることによっても、後段処理回路の負担を軽減させることができる。
【0061】
なお、制御部35は、出力部20から出力された各々のアナログ信号を、CDS回路およびAD変換回路で処理した後に、信号処理部36において加算処理させてもよい。例えば制御部35は、光電変換ユニットにおいて選択された1以上の光電変換部12で蓄積された電荷を、電荷電圧変換部23を介して出力部20に出力させて、出力された各々の電荷に応じた各々のアナログ信号を出力部20から信号線25へ出力させる。そして、制御部35は、各光電変換部12の電荷蓄積量に対応するアナログ信号を、信号処理部36に加算処理させてもよい。
【0062】
図4は、撮像素子10におけるカラーフィルタの配置を示す図である。各光電変換ユニットを太線で囲んで示す。
【0063】
第1の光電変換ユニット26−1には、2つの赤色(R)フィルタが設けられる。第2の光電変換ユニット27−1には、2つの緑色(G)フィルタが設けられる。第3の光電変換ユニット29−1には、2つの青色(B)フィルタが設けられる。第4の光電変換ユニット28−1には、2つの緑色(G)フィルタが設けられる。第1の光電変換ユニット26−1および第2の光電変換ユニット27−1は、第1の方向において隣接する。第1の光電変換ユニット26−1および第4の光電変換ユニット28−1は、第2方向において隣接する。また、第2の光電変換ユニット27−1および第3の光電変換ユニット29−1は、第2方向において隣接する。
【0064】
本例において、2つの赤色(R)フィルタ、2つの緑色(G)フィルタ、2つの緑色(G)フィルタ、および、2つの青色(B)フィルタを有するブロック39(点線)は、撮像素子10のフィルタが設けられる表面を詰められる単位ユニットである。なお、ブロック39を第1の方向に並べた領域を領域37と表記する。
【0065】
図5は、撮像素子10の領域37において重み付けモードの例を示す図である。なお、光電変換部12の位置については、図3も合わせて参照する。制御部35は、第1番目の第1の光電変換ユニット26−1において、第2番目の第1の光電変換ユニット26−2側にある光電変換部12−2を選択して電荷を出力させ、第3番目の第1の光電変換ユニット26−3において、第2番目の第1の光電変換ユニット26−2側にある光電変換部12−9を選択して電荷を出力させる。そして、電荷加算部22−1は、出力された電荷を加算する。当該制御方法により、各色の画素情報に対応する信号を1:2:1で重み付けることができる。
【0066】
第1の光電変換ユニット26−1において、第1の光電変換ユニット26−2とは逆側の光電変換部12−1を選択する場合には、第1の光電変換ユニット26−2側の光電変換部12−2は重み付けに寄与することができなくなる。つまり、光電変換部12−2は無駄になる。これに対して、第1の光電変換ユニット26−1において、第1の光電変換ユニット26−2側の光電変換部12−2を選択し、かつ、第1の光電変換ユニット26−3において、第1の光電変換ユニット26−2側の光電変換部12−9を選択することにより、重み付けに寄与しない光電変換部12を減らすことができる。
【0067】
なお、第1の方向に等間隔で並ぶ第1の光電変換ユニット26−1、26−2および26−3において、それぞれ第1の光電変換ユニット26−2側の1つの赤色(R)フィルタ、2つの赤色(RおよびR)フィルタおよび第1の光電変換ユニット26−2側の1つの赤色(R)フィルタが設けられた領域を領域38とする。
【0068】
制御部35は、青色(B)フィルタおよび緑色(G)フィルタについても同様に、上述の赤色(R)フィルタにおける領域38の例と同様に、光電変換部12を選択することにより、画素領域全体において、重み付けに寄与しない光電変換部12を減らすことができる。
【0069】
図6は、撮像素子10の領域38において重み付けモードの例を説明するタイミングチャート図である。なお、光電変換部12、転送部14、電荷排除部16および出力部20の位置については、図3も合わせて参照する。ここでは、特に赤色(R)フィルタR、R、R、および、Rに対応して設けられた光電変換部12−2、12−5、12−6および12−9に蓄積された電荷が電荷加算される例を説明する。
【0070】
制御部35は、駆動回路30を通じて転送部14−2(TX_R)、転送部14−5(TX_R)、転送部14−6(TX_R)および転送部14−9(TX_R)のゲートにパルス信号を与える。当該パルス信号により、各転送部14はオンまたはオフする。
【0071】
制御部35は、駆動回路30を通じて電荷排除部16−1、16−3および16−5(RST 1,RST 3,RST 5)のゲートにパルス信号を与える。電荷排除部16は、電荷電圧変換部23に蓄積された電荷を排除する。
【0072】
制御部35は、駆動回路30を通じて出力部20のゲートにパルス信号を与える。当該パルス信号により、出力部20はオンまたはオフする。本例では、オンされる出力部は、光電変換部12−2、12−5、12−6および12−9に対応して設けられたいずれかの出力部20であればよい。例えば、出力部20−3(SEL 3)のゲートがオンする。
【0073】
制御部35は、駆動回路30を通じて切替部24−1および24−3のゲートにパルス信号を与える。当該パルス信号により、切替部24―1および24−3のゲートはオンまたはオフする。切替部24―1および24−3は、赤色(R)フィルタR、R、R、および、Rに対応して設けられた光電変換部12−2、12−5、12−6および12−9に蓄積された電荷を電荷加算する。
【0074】
光電変換部12−2に電気的に接続された転送部14−2(TX_R)は、タイミングtでオンする。これにより転送部14−2は、光電変換部12−2に蓄積された電荷を電荷電圧変換部23−1に排除する(電荷排除動作)。そして、当該電荷は、電荷電圧変換部23−1に蓄積される。当該電荷排除動作のタイミングから、光電変換部12−1における電荷蓄積期間が開始する。
【0075】
電荷排除部16−1(RST 1)は、タイミングtでオンする。これにより電荷排除部16−1は、電荷排除動作により電荷電圧変換部23−1に排除された電荷を排除する。
【0076】
転送部14−2(TX_R)は、タイミングtで再びオンする。これにより転送部14−1は、光電変換部12−1に蓄積された電荷を電荷電圧変換部23−1に転送する(電荷転送動作)。タイミングtまでで、光電変換部12−1における電荷蓄積期間が終了するする。つまり、転送部14−2(TX_R)がオンするタイミング(タイミングt)から転送部14−1(TX_R)が次にオンするタイミング(タイミングt)までの期間が、赤色(R)フィルタRに対応して設けられた光電変換部12−1の電荷蓄積期間となる。
【0077】
同様に、光電変換部12−5、12−6および12−9における電荷蓄積期間もまた、転送部14がオンするタイミング(タイミングt)から、転送部14が次にオンするタイミング(タイミングt)までの期間となる。本例では、光電変換部12−2、12−5、12−6および12−9における電荷蓄積期間は同一である。
【0078】
タイミングtにおいては、切替部24−1(CON 1,2_5,6)および切替部24−3(CON 5,6_7,8)が同時にオンする。したがって、電荷電圧変換部23−1および23−3に蓄積された電荷は互いに加算される。よって、電荷電圧変換部23−1および23−3の電圧は等しくなる。
【0079】
なお、タイミングtにおいては、出力部20−3(SEL 3)がオン状態である。したがって、混合された電荷に応じた信号が信号線25−1へ出力される。これにより、赤色(R)フィルタR、R、R、および、Rに対応して設けられた光電変換部12−2、12−5、12−6および12−9に蓄積された電荷を加算することができる。よって、R、RおよびR、ならびにRを用いて、赤色(R)フィルタに対応する画素信号を1:2:1の比で重み付けすることができる。
【0080】
図7、撮像素子10の領域37においてダイナミックレンジモードの例を説明する図である。光電変換部12、転送部14、増幅部18および出力部20の位置については、図3も合わせて参照する。
【0081】
本例において、制御部35は、第1の光電変換ユニット26−1にある2つの光電変換部12−1および12−2を選択し、各々の光電変換部12−1および12−2に蓄積された電荷を加算する。なお、撮像素子10において転送部14−1および14−2は、ともに電荷電圧変換部23に電気的に接続されている。したがって、転送部14−1および14−2のトランジスタがオンすれば、光電変換部12−1および12−2に蓄積された電荷は、電荷電圧変換部23−1へ出力されて、かつ、加算される。制御部35は、増幅部18−1のトランジスタをオンさせることにより、当該加算された電荷を第1の出力部20−1に出力させる。
【0082】
同様に、制御部35は、第2の光電変換ユニット27−1にある2つの光電変換部12−3および12−4を選択し、各々の光電変換部12−3および12−4に蓄積された電荷を加算する。制御部35は、増幅部18−2のトランジスタをオンさせることにより、当該加算された電荷を第2の出力部20−2に出力させる第1の出力部20−1および第2の出力部20−2からそれぞれ出力される画素信号は、異なるタイミングで、ともに信号線25−1へ出力される。
【0083】
図8は、第2の実施形態における撮像素子40の回路構成を示す模式図である。第2の実施形態の撮像素子40において、電荷排除部16、増幅部18、出力部20および電荷電圧変換部23の各1つに対して、同一の分光特性を有するフィルタが設けられた光電変換部12が4つずつ設けられる点が、第1の実施形態の撮像素子10と異なる。加えて、当該4つの光電変換部12は、第1の方向において、2つの光電変換部12を有する2つの第1の光電変換ユニット26の間に、2つの光電変換部12を有する第2の光電変換ユニット27を備える点が異なる。
【0084】
本例では、第1の方向において順に、第1の光電変換ユニット26−1、第2の光電変換ユニット27−1、第1の光電変換ユニット26−2、および、第2の光電変換ユニット27−2が設けられている。第1の光電変換ユニット26−1は、赤色(R)のフィルタが設けられた光電変換部12−1および12−2を有する。第2の光電変換ユニット27−1は、緑色(G)のフィルタが設けられた光電変換部12−3および12−4を有する。第1の光電変換ユニット26−2は、赤色(R)のフィルタが設けられた光電変換部12−5および12−6を有する。第2の光電変換ユニット27−2は、緑色(G)のフィルタが設けられた光電変換部12−7および12−8を有する。
【0085】
光電変換部12−1、12−2、12−5および12−6は、それぞれ転送部14−1、14−2、14−5および14−6に接続される。転送部14−1、14−2、14−5および14−6は、電荷電圧変換部23−1に共通に接続される。電荷排除部16−1、増幅部18−1、出力部20−1および高電位部21の構成は、第1の実施形態における撮像素子10と同様である。
【0086】
光電変換部12−3、12−4、12−7および12−8は、それぞれ転送部14−3、14−4、14−7および14−8に接続される。転送部14−3、14−4、14−7および14−8は、電荷電圧変換部23−2に共通に接続される。電荷排除部16−2、増幅部18−2、出力部20−2および高電位部21の構成は、第1の実施形態における撮像素子10と同様である。
【0087】
また、第1の方向において順に、第1の光電変換ユニット26−3、第2の光電変換ユニット27−3、第1の光電変換ユニット26−4、および、第2の光電変換ユニット27−4が設けられている。第1の光電変換ユニット26−3は、赤色(R)のフィルタが設けられた光電変換部12−9および12−10を有する。第2の光電変換ユニット27−3は、緑色(G)のフィルタが設けられた光電変換部12−11および12−12を有する。第1の光電変換ユニット26−4は、赤色(R)のフィルタが設けられた光電変換部12−13および12−14を有する。第2の光電変換ユニット27−4は、緑色(G)のフィルタが設けられた光電変換部12−15および12−16を有する。
【0088】
光電変換部12−9、12−10、12−13および12−14は、それぞれ転送部14−9、14−10、14−13および14−14に接続される。転送部14−9、14−10、14−13および14−14は、電荷電圧変換部23−3に共通に接続される。電荷排除部16−3、増幅部18−3、出力部20−3および高電位部21の構成は、第1の実施形態における撮像素子10と同様である。
【0089】
光電変換部12−11、12−12、12−15および12−16は、それぞれ転送部14−11、14−12、14−15および14−16に接続される。転送部14−11、14−12、14−15および14−16は、電荷電圧変換部23−4に共通に接続される。電荷排除部16−4、増幅部18−4、出力部20−4および高電位部21の構成は、第1の実施形態における撮像素子10と同様である。
【0090】
電荷加算部22は、同色のカラーフィルタが設けられた第1の光電変換ユニット26同士または第2の光電変換ユニット27同士を電気的に接続する。本例では、電荷加算部22−1は、電荷電圧変換部23−1、切替部24−1および電荷電圧変換部23−3を有する。切替部24−1は、電荷電圧変換部23−1および電荷電圧変換部23−3の間に設けられる。電荷加算部22−1は、電荷電圧変換部23−1および23−3に蓄積された電荷を、切替部24−1を通じて加算する。これにより、光電変換部12−1、12−2、12−5および12−6、ならびに、光電変換部12−9、12−10、12−13および12−14において蓄積された電荷が加算される。
【0091】
電荷加算部22−2は、電荷電圧変換部23−2、切替部24−2および電荷電圧変換部23−4を有する。切替部24−2は、電荷電圧変換部23−2および電荷電圧変換部23−4の間に設けられる。電荷加算部22−2は、電荷電圧変換部23−2および23−4に蓄積された電荷を切替部24−2を通じて加算する。これにより、光電変換部12−3、12−4、12−7および12−8、ならびに、光電変換部12−11、12−12、12−15および12−16において蓄積された電荷が加算される。
【0092】
なお、電荷排除部16、増幅部18、出力部20、電荷電圧変換部23、高電位部21、信号線25、駆動回路30、CDS回路32、AD変換回路34および制御部35の接続関係および機能は、第1の実施形態の撮像素子10と同じである。
【0093】
本例では、電荷排除部16、増幅部18、出力部20および電荷電圧変換部23の各1つに対して、4つの光電変換部12を設けた。4つの光電変換部12からの信号を出力するために7つのトランジスタ(光電変換部12に4つのトランジスタ、電荷排除部16、増幅部18、出力部20および電荷電圧変換部23の各1つのトランジスタ)を用いた、いわゆる1.75トランジスタの構成である。
【0094】
なお、第1の実施形態は、2つの光電変換部12からの信号を出力するために5つのトランジスタ(光電変換部12に2つのトランジスタ、電荷排除部16、増幅部18、出力部20および電荷電圧変換部23の各1つのトランジスタ)を用いたので、いわゆる2.5トランジスタの構成である。本例のように、1.75トランジスタの構成にすることにより、光電変換部12一つあたりに必要なトランジスタの数を減らすことができる。また、これにより、消費電力を減らすことができる。
【0095】
なお本例では、電荷排除部16、増幅部18、出力部20および電荷電圧変換部23の各1つずつに対して、同一の分光特性を有するフィルタが設けられる4つの光電変換部12が配置された。しかし、同一の分光特性を有するフィルタが設けられる光電変換部12の数は、4つに限定されない。例えば、4つではなく5つとしてもよい。
【0096】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0097】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順序で実施することが必須であることを意味するものではない。
[項目1]
光が入射される第1領域において並んで配置され、第1分光特性を有するフィルタを透過した光を電荷に変換する複数の第1光電変換部と、上記第1光電変換部毎に配置され、上記第1光電変換部の電荷を転送するための第1転送ゲートと、光が入射される第2領域において並んで配置され、上記第1分光特性を有するフィルタを透過した光を電荷に変換する複数の第2光電変換部と、上記第2光電変換部毎に配置され、上記第2光電変換部の電荷を転送するための第2転送ゲートと、を有する撮像素子と、
上記複数の第1光電変換部のうち、上記第1転送ゲートにより電荷が転送される上記第1光電変換部の数と、上記複数の第2光電変換部のうち、上記第2転送ゲートにより電荷が転送される上記第2光電変換部の数と、が異なる数となるように上記第1転送ゲートと上記第2転送ゲートとを駆動する駆動回路と、
を備える撮像装置。
[項目2]
上記撮像素子は、上記第1転送ゲートにより上記第1光電変換部からの電荷が転送される第1電荷電圧変換部と、上記第2転送ゲートにより上記第2光電変換部からの電荷が転送される第2電荷電圧変換部と、を有し、
上記駆動回路は、上記第1転送ゲートにより上記第1光電変換部からの電荷を上記第1電荷電圧変換部に転送している期間に上記第2転送ゲートにより上記第2光電変換部からの電荷を上記第2電荷電圧変換部に転送するように上記第1転送ゲートと上記第2転送ゲートとを駆動する項目1に記載の撮像装置。
[項目3]
上記撮像素子は、上記第1電荷電圧変換部と上記第2電荷電圧変換部とを接続する接続部を有する項目2に記載の撮像装置。
[項目4]
上記接続部は、上記第1電荷電圧変換部と上記第2電荷電圧変換部とを接続するためのトランジスタを有する項目3に記載の撮像装置。
[項目5]
上記駆動回路は、上記第1転送ゲートにより電荷が転送される上記第1光電変換部の数と、上記第2転送ゲートにより電荷が転送される上記第2光電変換部の数と、が異なる数となる場合、上記接続部により上記第1電荷電圧変換部と上記第2電荷電圧変換部とを接続させる項目3又は項目4に記載の撮像装置。
[項目6]
上記撮像素子は、光が入射される第3領域において並んで配置され、光を電荷に変換する複数の第3光電変換部と、上記第3光電変換部毎に配置され、上記第3光電変換部の電荷を転送するための第3転送ゲートと、を有し、
上記駆動回路は、上記複数の第2光電変換部のうち、上記第2転送ゲートにより電荷が転送される上記第2光電変換部の数と、上記複数の第3光電変換部のうち、上記第3転送ゲートにより電荷が転送される上記第3光電変換部の数と、が異なる数となるように上記第2転送ゲートと上記第3転送ゲートとを駆動する項目2に記載の撮像装置。
[項目7]
上記撮像素子は、上記第1転送ゲートにより上記第1光電変換部からの電荷が転送される第1電荷電圧変換部と、上記第2転送ゲートにより上記第2光電変換部からの電荷が転送される第2電荷電圧変換部と、上記第3転送ゲートにより上記第3光電変換部からの電荷が転送される第3電荷電圧変換部と、を有し、
上記駆動回路は、上記第1転送ゲートにより上記第1光電変換部からの電荷を上記第1電荷電圧変換部に転送している期間に上記第3転送ゲートにより上記第3光電変換部からの電荷を上記第3電荷電圧変換部に転送し、上記第2転送ゲートにより上記第2光電変換部からの電荷を上記第2電荷電圧変換部に転送している期間に上記第3転送ゲートにより上記第3光電変換部からの電荷を上記第3電荷電圧変換部に転送するように上記第1転送ゲート、上記第2転送ゲート及び上記第3転送ゲートを駆動する項目6に記載の撮像装置。
[項目8]
上記撮像素子は、上記第1電荷電圧変換部、上記第2電荷電圧変換部及び上記第3電荷電圧変換部を接続する接続部を有する項目7に記載の撮像装置。
[項目9]
上記接続部は、上記第1電荷電圧変換部と上記第2電荷電圧変換部とを接続するための第1トランジスタと上記第2電荷電圧変換部と上記第3電荷電圧変換部とを接続するための第2トランジスタとを有する項目8に記載の撮像装置。
[項目10]
上記駆動回路は、上記第1転送ゲートにより電荷が転送される上記第1光電変換部の数と、上記第2転送ゲートにより電荷が転送される上記第2光電変換部の数と、が異なる数となる場合、上記接続部により上記第1電荷電圧変換部と上記第2電荷電圧変換部とを接続させる項目8又は項目9に記載の撮像装置。
[項目11]
上記駆動回路は、上記第2転送ゲートにより電荷が転送される上記第2光電変換部の数と、上記第3転送ゲートにより電荷が転送される上記第3光電変換部の数と、が異なる数となる場合、上記接続部により上記第2電荷電圧変換部と上記第3電荷電圧変換部とを接続させる項目8から項目10のいずれか一項に記載の撮像装置。
[項目12]
光が入射される第1領域において並んで配置され、第1分光特性を有するフィルタを透過した光を電荷に変換する複数の第1光電変換部と、
上記第1光電変換部毎に配置され、上記第1光電変換部の電荷を転送するための第1転送ゲートと、
光が入射される第2領域において並んで配置され、上記第1分光特性を有するフィルタを透過した光を電荷に変換する複数の第2光電変換部と、
上記第2光電変換部毎に配置され、上記第2光電変換部の電荷を転送するための第2転送ゲートと、を備え、
上記複数の第1光電変換部のうち、上記第1転送ゲートにより電荷が転送される上記第1光電変換部の数と、上記複数の第2光電変換部のうち、上記第2転送ゲートにより電荷が転送される上記第2光電変換部の数と、は異なる撮像素子。
[項目13]
上記第1転送ゲートにより上記第1光電変換部からの電荷が転送される第1電荷電圧変換部と、
上記第2転送ゲートにより上記第2光電変換部からの電荷が転送される第2電荷電圧変換部と、
上記第1電荷電圧変換部と上記第2電荷電圧変換部とを接続する接続部と、
を有する項目12に記載の撮像素子。
[項目14]
上記接続部は、上記第1電荷電圧変換部と上記第2電荷電圧変換部とを接続するトランジスタを有する項目13に記載の撮像素子。
[項目15]
上記第1電荷電圧変換部は、上記第1転送ゲートにより電荷が転送される上記第1光電変換部の数と上記第2転送ゲートにより電荷が転送される上記第2光電変換部の数とが異なる場合、上記接続部により上記第2電荷電圧変換部と接続される項目13又は項目14に記載の撮像素子。
[項目16]
光が入射される第3領域において並んで配置され、上記第1分光特性を有するフィルタを透過した光を電荷に変換する複数の第3光電変換部と、
上記第3光電変換部毎に配置され、上記第3光電変換部の電荷を転送するための第3転送ゲートと、を備え、
上記複数の第1光電変換部のうち、上記第1転送ゲートにより電荷が転送される上記第1光電変換部の数と、上記複数の第3光電変換部のうち、上記第3転送ゲートにより電荷が転送される上記第3光電変換部の数と、は異なる項目12に記載の撮像素子。
[項目17]
上記複数の第2光電変換部のうち、上記第2転送ゲートにより電荷が転送される上記第2光電変換部の数と、上記複数の第3光電変換部のうち、上記第3転送ゲートにより電荷が転送される上記第3光電変換部の数と、は異なる項目16に記載の撮像素子。
[項目18]
項目12から項目17のいずれか一項に記載の撮像素子を備える撮像装置。
【符号の説明】
【0098】
10 撮像素子、12 光電変換部、14 転送部、16 電荷排除部、18 増幅部、20 出力部、21 高電位部、22 電荷加算部、23 電荷電圧変換部、24 切替部、25 信号線、26 第1の光電変換ユニット、27 第2の光電変換ユニット、28 第4の光電変換ユニット、29 第3の光電変換ユニット、30 駆動回路、32 CDS回路、34 AD変換回路、35 制御部、36 信号処理部、37 領域、38 領域、39 ブロック、40 撮像素子、200 撮像素子部、340 シャッタユニット、410 光軸、400 一眼レフカメラ、500 レンズユニット、550 レンズマウント、600 カメラボディ、620 ボディ基板、622 CPU、624 画像処理ASIC、634 背面表示部、650 ファインダ、652 ピント板、654 ペンタプリズム、656 ファインダ光学系、660 ボディマウント、670 ミラーボックス、672 メインミラー、674 サブミラー、680 合焦光学系、682 焦点検出センサ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8