(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1外部機器に前記放熱素材を複数個のスタティックミキサーで注入するとき、それぞれの前記スタティックミキサーの容量は、一つの前記スタティックミキサー当たり前記工程単位時間当たりの注入量Q、前記工程単位時間td、および前記スタティックミキサーから流出される前記放熱素材の粘度が初期混合粘度の2倍になる時間t2に基づいて決定される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の放熱素材の混合方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、放熱素材によってスタティックミキサーの容量を最適化できる放熱素材の混合方法を提供することを解決しようとする課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記した課題を解決するために、本発明の一態様によれば、常温硬化用フィラーを含む放熱素材をスタティックミキサー(static mixer)で混合する方法であって、前記スタティックミキサーで第1および第2外部機器に順次放熱素材がそれぞれ注入されるとき、工程単位時間は、第2外部機器に放熱素材の注入が始まる時点と、第1外部機器に放熱素材の注入が始まる時点との差異であり、工程単位時間当たりの注入量Q、工程単位時間td、およびスタティックミキサーから流出される放熱素材の粘度が初期混合粘度の2倍になる時間t2に基づいてスタティックミキサーの容量Vを決定する段階を含む放熱素材の混合方法が提供される。
【0010】
スタティックミキサーの容量Vは、下記一般式1により決定され得る。
【0011】
[一般式1]
V<(t2/td)×Q
【0012】
一般式1で、スタティックミキサーの容量の単位は、mlであってもよく、注入量Qの単位は、mlであってもよく、工程単位時間tdおよび初期混合粘度の2倍になる時間t2の単位は、minであってもよい。
【0013】
前記混合方法は、レイノルズ数Reが10〜1000で放熱素材の混合を行う段階をさらに含むことができる。
【0014】
また、スタティックミキサーは、エレメント(element)の個数が5〜25個であってもよい。
【0015】
また、初期混合粘度の2倍になる時間t2は、1〜10分であってもよい。一方、初期混合粘度の2倍になる時間t2は、次のような方法で測定され得る。例えば、スタティックミキサーから流出された放熱素材を1分以内にレオロジー特性測定装置であるARES(Advanced Rheometric Expansion System)を利用して周波数掃引モード(frequency sweep mode)で測定し、かつ、2.5/s伝達率(shear rate)での混合粘度を測定し、以後、時間経過に伴って3回以上混合粘度を測定した後、測定された混合粘度に基づいてsplotを通じて初期粘度に対して粘度が2倍になる時間を求めることができる。
【0016】
また、放熱素材は、熱伝導度が1.0W/mK以上であってもよい。
【0017】
また、放熱素材は、粘度が10〜30万cPであってもよい。
【0018】
また、第1および第2外部機器は、それぞれバッテリーモジュールであってもよい。
【0019】
また、第1外部機器に放熱素材を複数個のスタティックミキサーで注入するとき、それぞれのスタティックミキサーの容量は、一つのスタティックミキサー当たり工程単位時間当たりの注入量Q、工程単位時間td、およびスタティックミキサーから流出される放熱素材の粘度が初期混合粘度の2倍になる時間t2に基づいて決定され得る。
【0020】
また、複数個のスタティックミキサーで注入するとき、それぞれのスタティックミキサーの容量は、同一に決定され得る。
【発明の効果】
【0021】
以上説明したように、本発明の一実施例に係る放熱素材の混合方法は、次のような効果を有する。
【0022】
一つのスタティックミキサー当たり工程単位時間当たりの注入量Q、工程単位時間td、および初期混合粘度の2倍になる時間t2に基づいてスタティックミキサーの容量Vを決定することができ、これに伴い、放熱素材に対応してスタティックミキサーの容量を最適化することができる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の一実施例による放熱素材の混合方法を添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0025】
また、図面符号に関係なく、同一または対応の構成要素は、同一または類似の参照番号を付与し、これに関する重複説明は省略することとし、説明の便宜のために図示された各構成部材のサイズおよび形状は、誇張又は縮小され得る。
【0026】
図1は、本発明の一実施例に係る放熱素材の混合方法に使用されるディスペンシング装置10を示す概略図であり、
図2は、ディスペンシング装置10’の他の実施例を示す概略図であり、
図3および
図4は、第1外部機器200に放熱素材を注入する実施例を示す概略図である。
【0027】
また、
図5は、
図1に示されたスタティックミキサー100の概略図である。
【0028】
本発明の一実施例に係る放熱素材の混合方法は、常温硬化用フィラーを含む放熱素材を複数個のスタティックミキサー(static mixer)で混合する方法である。
【0029】
図1を参照すると、本発明に係る放熱素材は、ディスペンシング装置10を介して外部機器200、300に注入され得る。前記ディスペンシング装置10は、ディスペンシング部20と、ディスペンシング部20と連結された一つ以上のスタティックミキサー100とを含む。
【0030】
前記外部機器は、バッテリーモジュールであってもよい。
【0031】
本文書で、第1外部機器は、第1バッテリーモジュールを指し、第2外部機器は、第2バッテリーモジュールを指す。第1および第2バッテリーモジュールは、順に行われる工程単位を説明するために、区分して指す用語に過ぎず、同じ構造を有する。
【0032】
バッテリーモジュールの製造方法は、バッテリーモジュールを設ける段階と、放熱素材の混合段階と、放熱素材の注入段階とを含むことができる。この際、放熱素材の混合および注入は、スタティックミキサーを介して行われる。また、放熱素材の混合は、それぞれのスタティックミキサー100で行われ、一つのバッテリーモジュールに対する放熱素材の注入は、複数個のスタティックミキサー100を用いて行われ得る。
【0033】
図6は、バッテリーモジュールを構成するモジュールケース210の概略図であり、
図7は、バッテリーモジュール200を示す概略図であり、
図8は、モジュールケースの注入ホール230を説明するための概略図である。
【0034】
バッテリーモジュール200は、モジュールケース210と、モジュールケース210内に配置された複数個のバッテリーセル220とを含む。前記バッテリーセル220は、パウチタイプの二次電池であってもよい。前記バッテリーセル200は、通常、電極組立体、電解質およびパウチ外装材を含むことができる。前記放熱素材は、モジュールケース内、バッテリーセル間の空間に注入され、バッテリーセル220で発生する熱を放熱させる機能を行う。
【0035】
モジュールケース210は、例えば、直六面体の形状を有することができ、底面211、側面212および上部面213を有することができる。この際、上部面213には、一つ以上の注入ホール230が形成され得る。この際、一つの注入ホール230に一つのスタティックミキサー100が接続されて、スタティックミキサー100から流出される放熱素材が注入ホール230を介してバッテリーモジュール200内に注入され得る。
【0036】
また、放熱素材の注入段階は、複数個のバッテリーモジュールに対して順次行われ得る。例えば、
図1を参照すると、第1バッテリーモジュール200に放熱素材の注入が完了した後、第2バッテリーモジュール300に放熱素材の注入が行われ得る。第1および第2バッテリーモジュール200、300は、移送部(例えば、ベルトコンベア)により移送され、順にディスペンシング装置100を通過し、放熱素材が注入され得る。
【0037】
放熱素材の注入段階は、
図3を参照すると、一つのスタティックミキサーを介して一つのバッテリーモジュール(例えば第1バッテリーモジュール200)に放熱素材が注入されてもよく、
図4を参照すると、複数個のスタティックミキサー100を介して一つのバッテリーモジュール(例えば第1バッテリーモジュール200)に放熱素材が注入されてもよい。
【0038】
本発明に係る放熱素材の混合および注入のためのディスペンシング装置100は、ディスペンシング部20と、該ディスペンシング部20と連結された一つ以上のスタティックミキサー100とを含む。
【0039】
また、スタティックミキサーを介して混合され、バッテリーモジュールに注入される放熱素材は、熱伝導性樹脂組成物に関するものである。前記樹脂組成物は、樹脂成分と熱伝導性フィラーを含むことができる。
【0040】
前記ディスペンシング部20は、第1供給カートリッジ部21および第2供給カートリッジ部22を含む。この際、第1供給カートリッジ部21および第2供給カートリッジ部22は、個別にスタティックミキサー100と連結される。また、第1供給カートリッジ部21は、前記樹脂組成物を形成するための主剤樹脂および熱伝導性フィラーをスタティックミキサー100に供給し、第2供給カートリッジ部22は、硬化剤および熱伝導性フィラーをスタティックミキサー100に供給する。
【0041】
図5を参照すると、スタティックミキサー100は、流入部101および流出部102を有する。前述したように、流入部101は、第1供給カートリッジ部21および第2供給カートリッジ部22と個別に接続されるように設けられ、流出部102は、バッテリーモジュール200のモジュールケース210に設けられた注入ホール230に接続されるように設けられる。
【0042】
スタティックミキサー100は、混合および移送のためのスクリュー部120を含む。前記スクリュー部120は、複数個のエレメント121から構成され、一つのエレメント121が一つの段Bを形成し、エレメント121の個数は、段数と称され得る。
【0043】
この際、スタティックミキサー100のエレメント121の個数は、5〜25個であってもよい。エレメント121の個数が十分でない場合、ミキシング効率が劣り、硬化速度、接着力、絶縁性などに影響を与えるか、信頼性に問題が発生するおそれがある。これとは異なって、エレメント121の個数が過度に多い場合、同一のミキサー容量を維持するために、直径が小さく、長さが長いミキサーを使用するので、工程速度が劣る。
【0044】
一実施態様として、スタティックミキサー100は、スクリュー部120が配置されるミキサー内径Dが約9mmであり、スクリュー部120の幅が5mmであり、流出部102の直径Aが3mmであり、ミキサーの長さLが225mmであり、段数が24個であってもよい。
【0045】
本発明の一実施例は、常温硬化用フィラーを含む放熱素材をスタティックミキサーで混合および注入する方法を提供する。
【0046】
前記スタティックミキサーで第1および第2外部機器に順次放熱素材がそれぞれ注入されるとき、工程単位時間は、第2外部機器に放熱素材の注入が始まる時点と、第1外部機器に放熱素材の注入が始まる時点との差異である。例えば、第1外部機器(第1バッテリーモジュール200)に放熱素材を注入する時点が0:00であり、第1外部機器に対する注入が完了した後、第2外部機器(第2バッテリーモジュール300)に放熱素材を注入する時点が3:30であり、工程単位時間は、3分になる。
【0047】
この際、放熱素材の混合方法は、工程単位時間当たりの注入量Q、工程単位時間td、およびスタティックミキサー100から流出される放熱素材の粘度が初期混合粘度の2倍になる時間t2に基づいてスタティックミキサーの容量Vを決定する段階を含む。
【0048】
すなわち、工程単位時間当たりスタティックミキサーでバッテリーモジュールに放熱素材を注入する注入量Q、工程単位時間td、およびスタティックミキサー100から流出される放熱素材の粘度が初期混合粘度の2倍になる時間t2によってスタティックミキサー100の容量Vが決定され得る。
【0049】
スタティックミキサーの容量Vは、下記一般式1により決定され得る。
【0050】
[一般式1]
V<(t2/td)×Q
【0051】
一般式1で、スタティックミキサーの容量の単位は、mlであってもよく、注入量Qの単位は、mlであってもよく、工程単位時間tdおよび初期混合粘度の2倍になる時間t2の単位は、minであってもよい。
【0052】
前記混合方法は、レイノルズ数Reが10〜1000で放熱素材の混合を行う段階をさらに含むことができる。
【0053】
また、スタティックミキサーは、前述したように、エレメント(element)の個数が5〜25個であってもよい。
【0054】
また、放熱素材は、熱伝導度が1.0W/mK以上であってもよく、また、放熱素材は、粘度が10〜30万cPであってもよい。
【0055】
また、
図4のように、第1外部機器(第1バッテリーモジュール200)に放熱素材を複数個のスタティックミキサー100で注入するとき、それぞれのスタティックミキサーの容量100は、一つのスタティックミキサー100当たり工程単位時間当たりの注入量Q、工程単位時間td、およびスタティックミキサー100から流出される放熱素材の粘度が初期混合粘度の2倍になる時間t2に基づいて決定され得る。
【0056】
また、複数個のスタティックミキサーで注入するとき、それぞれのスタティックミキサーの容量は、同一に決定され得る。
【0057】
それぞれのスタティックミキサーの容量Vは、スタティックミキサーの容量Vは、下記一般式1により決定され得る。
【0059】
一般式1で、スタティックミキサーの容量の単位は、mlであってもよく、注入量Qの単位は、mlであってもよく、工程単位時間tdおよび初期混合粘度の2倍になる時間t2の単位は、minであってもよい。
【0060】
一方、スタティックミキサーの容量Vが一般式1を満たす容量より大きい場合、容量Vが単位工程当たりの使用量を超過するようになり、これに伴い、スタティックミキサー内に放熱素材が滞留する時間が増加して粘度が上昇し、工程速度が遅くなるか、激しい場合、スタティックミキサー100が詰まる可能性がある。
【0061】
一方、放熱素材は、熱伝導性樹脂組成物に関するものである。前記樹脂組成物は、樹脂成分と熱伝導性フィラーを含むことができる。
【0062】
一例として、前記樹脂組成物は、接着剤組成物、例えば硬化反応などを経て接着剤を形成できる組成物であってもよい。このような樹脂組成物は、溶剤タイプ樹脂組成物、水系樹脂組成物または無溶剤タイプ樹脂組成物であってもよい。例えば、公知のアクリル系接着剤、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤、オレフィン系接着剤、EVA(エチレン酢酸ビニル;Ethylene vinyl acetate)系接着剤またはシリコン系接着剤を形成できる樹脂組成物に後述する熱伝導性フィラーを配合して、前記樹脂組成物を製造することができる。
【0063】
用語「樹脂成分」は、一般的に樹脂と知られている成分はもちろん、硬化反応や重合反応を経て樹脂に転換され得る成分も含む意味として使用される。
【0064】
一例として、前記樹脂成分としては、接着剤樹脂または接着剤樹脂を形成できる前駆体を適用することができる。このような樹脂成分の例としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、オレフィン樹脂、EVA(エチレン酢酸ビニル;Ethylene vinyl acetate)樹脂またはシリコン樹脂などや、ポリオールまたはイソシアネート化合物などの前駆体などがあるが、これに制限されるものではない。
【0065】
樹脂組成物は、樹脂成分と共に熱伝導性フィラーを含むことができる。用語「熱伝導性フィラー」は、熱伝導度が約1W/mK以上、約5W/mK以上、約10W/mK以上または約15W/mK以上の素材を意味する。熱伝導性フィラーの熱伝導度は、約400W/mK以下、約350W/mK以下または約300W/mK以下であってもよい。熱伝導性フィラーの種類は、特に制限されないが、絶縁性などを考慮してセラミックフィラーを適用することができる。例えば、アルミナ、AlN(窒化アルミニウム;aluminum nitride)、BN(窒化ホウ素;boron nitride)、窒化ケイ素(silicon nitride)、SiCまたはBeOなどのようなセラミック粒子が使用され得る。絶縁特性が確保され得る場合、グラファイト(graphite)等の炭素フィラーの適用も考慮することができる。
【0066】
樹脂組成物は、前記樹脂成分100重量部に対して約600重量部以上の前記熱伝導性フィラーを含むことができる。他の例として、前記フィラーの比率は、前記樹脂成分100重量部に対して650重量部以上または700重量部以上であってもよい。前記比率は、前記樹脂成分100重量部に対して約2,000重量部以下、約1,500重量部以下または約1,100重量部以下であってもよい。前記フィラーの比率の範囲内で目的とする熱伝導度と絶縁性などの物性を確保することができる。
【0067】
熱伝導度と絶縁性の確保のために、上記のように過量のフィラーを適用する場合、樹脂組成物の粘度が大きく上昇し、それにより、取り扱い性が劣り、樹脂材料を形成した後にも、気泡ないし空隙を含むようになって、熱伝導度が劣ることがある。
【0068】
これに伴い、樹脂組成物には、少なくとも3種の異なる粒径を有するフィラーが所定の割合で適用されることもできる。
【0069】
前記フィラーの形態は、特に制限されず、樹脂組成物の粘度およびチキソ性、組成物内での沈降可能性、目的とする熱抵抗ないしは熱伝導度、絶縁性、充填効果または分散性などを考慮して選択され得る。例えば、充填される量を考慮すると、球形のフィラーを使用することが有利であるが、ネットワークの形成や導電性、チキソ性などを考慮して非球形のフィラー、例えば、針状や板状などのような形態のフィラーも使用され得る。
【0070】
樹脂組成物は、前記成分、すなわち樹脂成分と熱伝導性フィラーを基本的に含み、必要に応じて、他の成分も含むことができる。例えば、樹脂組成物は、粘度の調節、例えば粘度を増減させるために、またはせん断力による粘度の調節のために、粘度調節剤、例えば、揺変性付与剤、希釈剤、分散剤、表面処理剤またはカップリング剤などをさらに含んでいてもよい。
【0071】
揺変性付与剤は、樹脂組成物のせん断力による粘度を調節してバッテリーモジュールの製造工程が効果的に行われ得るようにすることができる。使用できる揺変性付与剤としては、フュームドシリカなどが例示され得る。
【0072】
希釈剤または分散剤は、通常、樹脂組成物の粘度を低減するために使用されるものであって、前記のような作用を示すことができるものであれば、当業界において公知となっている多様な種類のものを制限なく使用することができる。
【0073】
表面処理剤は、樹脂組成物に導入されているフィラーの表面処理のためのものであり、上記のような作用を示すことができるものであれば、当業界において公知となっている多様な種類のものを制限なく使用することができる。
【0074】
カップリング剤の場合は、例えば、アルミナのような熱伝導性フィラーの分散性を改善するために使用され得、前記のような作用を示すことができるものであれば、当業界において公知となっている多様な種類のものを制限なく使用することができる。
【0075】
樹脂組成物は、難燃剤または難燃補助剤などをさらに含むことができる。このような樹脂組成物は、難燃性樹脂組成物を形成することができる。難燃剤としては、特別な制限なく、公知の多様な難燃剤が適用され得、例えば、固状のフィラー形態の難燃剤や液状の難燃剤などが適用され得る。難燃剤としては、例えば、メラミンシアヌレート(melamine cyanurate)等のような有機系難燃剤や水酸化マグネシウムなどのような無機系難燃剤などがあるが、これらに制限されるものではない。
【0076】
樹脂組成物に充填されるフィラーの量が多い場合、液状タイプの難燃材料(TEP;トリエチルホスフェート;Triethyl phosphateまたはTCPP;トリス(1,3−クロロ−2−プロピル)ホスフェート;tris(1,3−chloro−2−propyl)phosphateなど)を使用することもできる。また、難燃上昇剤の作用ができるシランカップリング剤を追加してもよい。
【実施例】
【0077】
放熱素材は、放熱フィラー高粘度二液型常温硬化型ウレタンであってもよい。また、放熱素材は、熱伝導度が1.0W/mK以上であってもよく、放熱素材は、粘度が10〜30万cPであってもよい。また、比重は、3g/cm
3、ミキサーの直径は、10mm、流速は、0.25cm
3/secであってもよい。
【0078】
また、粘度10万の計算時に、レイノルズ数Reは、58であり、エレメントの個数は、12個であってもよい。この際、粘度が低いほど必要なエレメントの個数は、少なくなる。例えば、粘度が10万〜100万である場合、エレメントの個数は、12個〜25個であってもよい。
【0079】
また、初期混合粘度の2倍になる時間t2は、1〜10分であり、工程単位時間tdは、3分、一つのスタティックミキサー当たり注入量Qは、30mlであってもよい。この際、初期混合粘度の2倍になる時間t2を3分とするとき、一般式1による計算時に、スタティックミキサーの最大容量Vは、30mlである。
【0080】
硬化速度は、目標のミキシング比率(例えば、二液型1:1)での正常な硬化速度を100とし、これを基準として同一硬化条件で硬化時間による速度を相対化することができる。また、工程性は、目標工程時間と実際工程単位時間とを比較して、実際工程単位時間が目標工程時間と同等であるかまたは速い場合、「O」であり、遅い場合、「X」で区分される。
【0081】
エレメントの個数、硬化速度、t2、td、Q、Vによる工程性は、下記の表1に示された通りである。
【0082】
【表1】
【0083】
前記表1を通じて、一般式1を満たす場合、工程性を確保することができることを確認することができる。
【0084】
上記で説明された本発明の好ましい実施例は、例示の目的のために開示されたものであり、本発明に関する通常の知識を有する当業者であれば、本発明の思想と範囲内で多様な修正、変更、付加が可能であり、このような修正、変更および付加は、下記の特許請求範囲に属するものと見なすべきである。