(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記基板の基材は、エポキシ樹脂、ビスマレイミドトリアジン(BT)樹脂、ポリイミド樹脂、シアネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、フェノキシ樹脂、アクリル樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン樹脂のうちいずれか1つである、請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の発光装置の製造方法。
前記第1補強部材又は前記第2補強部材は、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、ハイブリッドシリコーン樹脂、エポキシ樹脂のうちいずれか1つである請求項2〜請求項8のいずれか1項、または請求項2を引用する請求項9に記載の発光装置の製造方法。
前記第1補強部材又は前記第2補強部材はフィラーを含有し、前記フィラーはアルミナ、シリカ、チタニア、アルミノほう珪酸ガラスのうち少なくとも1つを含む請求項2〜請求項8のいずれか1項、または請求項2を引用する請求項9、または請求項10に記載の発光装置の製造方法。
前記第1補強部材又は前記第2補強部材はフィラーを含有し、前記フィラーの配合量は、1重量%以上80重量%以下である請求項2〜請求項8のいずれか1項、または請求項2を引用する請求項9、または請求項10、または請求項11に記載の発光装置の製造方法。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、発明の実施の形態について適宜図面を参照して説明する。但し、以下に説明する発光装置の製造方法は、本発明の技術思想を具体化するためのものであって、特定的な記載がない限り、本発明を以下のものに限定しない。また、図面が示す部材の大きさや位置関係は、説明を明確にするため、誇張していることがある。また、基板、基体、透光性部材、透光性樹脂等の部材は、硬化の前後において、また、切断の前後において、同じ名称を用いるものとする。
【0009】
図1は、実施形態の発光装置の製造方法を用いて作製した一例である発光装置100の概略斜視図であり、
図2は
図1のII−II線における概略断面図である。
【0010】
発光装置100は、基板10と発光素子30と透光性部材50と封止部材70とを含む。基板10は、基体18と、導電部材とを有する。導電部材として、基体18の上面に設けられた第1ランド電極1及び第2ランド電極2と、基体18の下面に設けられた第1端子電極1t及び第2端子電極2tと、接続電極2cと、を有する。第1ランド電極1は、第1下部電極1bと第1下部電極1bの上に設けられた第1凸部1aとを含む。第2ランド電極2は、第2下部電極2bと第2下部電極2bの上に設けられた第2凸部2aとを含む。また、第1ランド電極1は、第1ランド電極1の直下に設けられた基体18を貫通する貫通孔の側面に形成された接続電極1cによって第1端子電極1tに接続されている。第2ランド電極2は、第2ランド電極2の直下に設けられた基体18を貫通する貫通孔の側面に形成された接続電極2cによって第2端子電極2tに接続されている。ここで、接続電極1c、2cはそれぞれ貫通孔の内壁に設けられており、貫通孔において接続電極1c、2cの内側にはそれぞれ、例えば、エポキシ樹脂等の充填材が設けられている。
【0011】
発光素子30は、例えば、素子基板34と素子基板34の一方の主面に設けられた半導体積層部33とを含む。また、発光素子30は、同一面側である半導体積層部33の表面に設けられたp側電極31とn側電極32とを有してなり、そのp側電極31が第1凸部1aに導電性接着部材20を介して接続され、n側電極32が第2凸部2aに導電性接着部材20を介して接続されるようにフリップチップ実装されている。尚、
図2には、簡略化して図示しているが、p側電極31とn側電極32とは電気的に分離されており、p側電極31は半導体積層部33のp型半導体層に接触し、n側電極32は半導体積層部33のn型半導体層に接触している。また、発光素子30において、p側電極31とn側電極32とが形成された面の反対側の素子基板34の表面が発光素子30の主発光面である。また、発光素子30は、X方向に長くY方向に短い長方形の発光ダイオードチップである。
【0012】
透光性部材50は、発光素子30からの光を透過させることができる部材であり、発光装置100の発光面を構成する。透光性部材50は、発光素子30からの光を異なる波長に変換する波長変換物質を含んでもよい。また、透光性部材50は、単層又は複数層であってもよい。例えば、透光性部材50として、樹脂からなる母材51a中に波長変換物質51bを含んでなる第1透光性部材51と、実質的に波長変換物質を含んでいない第2透光性部材52との積層構造であってもよい。
【0013】
封止部材70は、発光素子30を保護する部材であり、例えば、樹脂からなる母材中に白色顔料を含む光反射性の樹脂部材である。封止部材70は、基板上において発光素子30の側面を被覆する。
図2に示す発光装置100では、導光部材40及び透光性部材50を備えており、被覆部材70は、これらの側面を被覆している。封止部材70は、発光素子30及び透光性部材50等の側面を全周にわたって包囲している。また、透光性部材50の上面と封止部材70の上面は、実質的に同一面を構成している。
【0014】
以下、実施形態に係る発光装置の製造方法について、図面を参照しながら説明する。実施形態に係る発光装置の製造方法は、それぞれ発光素子を含む複数の発光装置を集合状態で形成した後に個々の発光装置に分離する発光装置の製造方法である。詳細には、発光装置の製造方法は、基板準備工程と、補強部材形成工程と、実装工程と、透光性部材形成工程と、封止部材形成工程と、切断工程と、を含む。
以下、各工程について詳細に説明する。
【0015】
<基板準備工程>
基板準備工程は、基体18と、その基体18の上面に配線電極12等の導電部材と、を備える基板10を準備する工程である。
図3Aは、実施形態に係る発光装置の製造方法に使用する基板10の全体構成を示す概略平面図である。
図3Bは、
図3Aの一部拡大図であり、
図3Cは
図3BのIIIC−IIIC線における概略端面図である。
【0016】
基板10は、例えば、上面視形状が
図3Aに示すような四角形であり、第1領域11と、第1領域11を囲む第2領域16と、を備える。第1領域11は、発光素子が実装される実装領域を含む領域である。第2領域16は、発光素子が実装されない領域であり、個片化された発光装置には含まれない領域である。
【0017】
図3Aに示す基板10は、第1領域11を複数備えており、ここでは、6つの第1領域11を例示している。このように、第1領域11が複数配置されている場合は、その複数の第1領域11の全てを囲む領域を第2領域16とする。また、
図3Aに示すように、第2領域16に囲まれた領域に、複数の第1領域11を備える場合は、第1領域11と隣接する第1領域11の間の領域を第3領域17と称する。
【0018】
複数の第1領域11は、例えば、1又は複数の行及び列をなして配列される。本明細書において、X方向に配列されたものを列といい、Y方向に配列されたものを行という。
図3Aに示す例では、第1領域11は、3行2列に配置されている。また、各第1領域11のそれぞれは、1つの発光装置100に対応して設けられた単位実装領域11uを複数含む。
図3Aに示す例では、1つの単位実装領域11uは横長の長方形で図示しており、各第1領域11において複数の行及び列をなして配列される。例えば、1つの第1領域11には、40行×24列の単位実装領域11uを備えることができる。
【0019】
基板10の単位実装領域11uにはそれぞれ、
図3Bに示すように、第1ランド電極1及び第2ランド電極2が設けられる。また、第1ランド電極1と第2ランド電極2はそれぞれ、
図3Cに示すような、第1下部電極1bと第1下部電極1bの上に設けられた第1凸部1aと第2下部電極2bと第2下部電極2bの上に設けられた第2凸部2aとを含む。また、単位実装領域11uにおいて基板10の下面には、それぞれ第1端子電極1t及び第2端子電極2tが設けられる。各単位実装領域11uにおいて、第1ランド電極1及び第2ランド電極2はそれぞれ基板10に設けられた貫通孔の側面に形成された接続電極1c、2cによって第1端子電極1t及び第2端子電極2tに接続されている。第1ランド電極1及び第2ランド電極2は、基板10上において、
図3Bに示すように、配線電極12の一部として設けられている。尚、
図3Bは、基板10の上面の一部を示す平面図であって断面図ではないが、連続して形成された配線電極12の形状が理解しやすいように、基板10の表面が露出した部分にはハッチングを付して示している。
図3Bにおいて、ハッチングを付していない部分が配線電極12である。
【0020】
基板10は、主に切断工程において用いられるアライメントマーク3を備えることが好ましい。アライメントマーク3は、例えば、
図3Bに示すように、2つのアライメントマーク3x、3yを組み合わせたものを用いることができる。アライメントマーク3xは、長手方向がX方向に一致するように形成され、アライメントマーク3yは、長手方向がY方向に一致するように形成される。具体的には、例えば、アライメントマーク3xは、X方向に延びる対向する長辺と、その長辺の端部をそれぞれ接続する半円形状の端辺とを有するX方向に長い形状である。また、アライメントマーク3yは、Y方向に延びる対向する長辺と、その長辺の端部をそれぞれ接続する半円形状の端辺とを有するY方向に長い形状である。アライメントマーク3(3x、3y)は、例えば、
図3Aに示すように、そのいずれかまたは双方が、各第1領域11の外側の隅部近傍の第2領域16内に配置される。
【0021】
基板10としては、以下のような材料を用いることができる。基板10の母材である基体18は、線膨張係数が、例えば、20ppm/℃程度以下が好ましく、10ppm/℃程度以下がより好ましく、8ppm/℃程度以下、7ppm/℃程度以下、6ppm/℃程度以下、5ppm/℃程度以下、4ppm/℃程度以下、3.5ppm/℃程度以下がより好ましい。基体18の具体的な材料としては、エポキシ樹脂、ビスマレイミドトリアジン(BT)樹脂、ポリイミド樹脂、シアネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、フェノキシ樹脂、アクリル樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン樹脂等を用いることができる。基体18の厚みは、用いる材料、載置する発光素子の種類及び構造等にもよるが、例えば、470μm程度以下が好ましく、370μm程度以下、320μm程度以下、270μm、200μm、150μm、100μm程度以下がより好ましい。また、強度等を考慮すると、基体18の厚みは20μm程度以上が好ましい。基体18の大きさは、例えば、1辺が90mm〜60mmの四角形とすることができる。第1領域11の大きさは、例えば、1辺が36mm〜14mmの四角形とすることができる。第2領域16は、第1領域11を囲む枠の幅が、75mm〜90mmとすることができる。第3領域17は、幅が50mm〜78mmとすることができる。
【0022】
<補強部材形成工程>
補強部材形成工程は、基板10上の第1領域11を囲む第2領域16に、液状の樹脂材料である補強部材を塗布などにより形成し、硬化する工程である。
図5Aは、
図3Aに示す基板10に、補強部材を形成した状態の一例を示す概略断面図である。尚、
図5Aは、第3領域を省略し、第1ランド電極1と第2ランド電極2とが3対配置された第1領域11と、その外側に配置された第2領域16と、を備える基板10を例示している。さらに、
図5A〜
図5Hにおいては、第1下部電極1bと第1凸部1aとを区別することなく、簡略化して第1ランド電極1のみを図示している。同様に、第2下部電極2bと第2凸部2aとを区別することなく、簡略化して第2ランド電極2のみを図示している。また、
図5A〜
図5Hにおいて、導電性接着部材20は図示していない。
【0023】
図3Aに示す例では、第2領域16に囲まれた領域に、第1領域11が複数配置されており、隣接する第1領域11の間に第3領域17を有する。補強部材として、第2領域16に形成される補強部材を第1補強部材とも称する。また、第3領域17に形成される補強部材を第2補強部材とも称する。
【0024】
まず、補強部材の材料として、液状の樹脂材料を準備する。樹脂材料は、例えば、シリコーン樹脂に、フィラー、ナノフィラー等を添加した材料であり、撹拌によりフィラー等を均一に混合する。その後、例えば、遠心撹拌脱泡装置等を用いて脱泡処理を施すことができる。これにより、気泡の無い樹脂材料とすることができる。次に、準備した樹脂材料を、基板10上の第2領域や第3領域上に塗布などにより形成する。補強部材の形成方法としては、ディスペンサのノズルから吐出しながら描画する塗布する方法が挙げられる。また、マスク等を用いて印刷してもよい。あるいは、スプレーを用いて噴霧する方法を用いてもよい。
【0025】
ディスペンサを用いて塗布することで補強部材を形成する場合、シリンジ内に充填する硬化前の補強部材の粘度は、例えば1Pa・s〜50Pa・s程度とすることができる。補強部材の幅は、シリンジの移動速度やシリンジに印加する圧力によって調整することができる。例えば、シリンジの移動速度は0.1mm/s〜5mm/s、シリンジに印加する圧力は0.01MPa〜0.3MPaとすることができる。
【0026】
印刷を用いて補強部材を形成する場合、硬化前の補強部材の粘度は、50Pa・s〜200Pa・s程度とすることができる。補強部材の幅は、仕様するメタルマスクの抜き加工幅により調整することができる。
【0027】
スプレーを用いて噴霧する場合、シリンジ内に充填する硬化前の補強部材の粘度は、例えば、1Pa・s〜100mPa・sとすることができる。補強部材の幅は、スプレーノズルの移動速度や、スプレーノズルと基板との距離、またシリンジに印加する圧力によって調整することができる。例えば、スプレーノズルの移動速度は0.1mm/s〜5mm/s、スプレーノズルと基板との距離は1mm〜10mm、シリンジに印加する圧力は0.01MPa〜0.5MPaとすることができる。
【0028】
補強部材の硬化方法としては、オーブンでの加熱、紫外線照射等が挙げられる。加熱硬化する場合、硬化温度としては、補強部材の材料や、補強部材の厚み等にもよるが、例えば、80℃〜150℃とすることができる。また、加熱時間は、1時間〜8時間程度とすることができる。オーブン内の雰囲気は、窒素、空気等とすることができる。
【0029】
また、加熱硬化後は、自然冷却、又は強制冷却させることができる。なお、加熱時および冷却時は、基板10は、熱によって反り等の影響を受けにくい材料、例えば、ステンレス、アルミニウム、等の平坦なプレート上に、テープ又はクランプで固定させておくことが好ましい。硬化後の補強部材の線膨張係数は、基板の線膨張係数よりも同じが好ましい。例えば、10ppm/℃程度以下が好ましく、4ppm/℃程度以下がより好ましい。これにより、温度変化によって基板10や封止部材70の膨張又は収縮による反りを低減することができる。
【0030】
補強部材は、X方向又はY方向において、少なくとも1つの第1領域11の長さの少なくとも60%以上の長さで形成することが好ましく、より好ましくは、1つの第1領域11の長さの少なくとも100%以上の長さで形成することが好ましい。
【0031】
また、補強部材の高さは、後述の工程において形成される封止部材70よりも低くなるように形成することが好ましい。例えば、10μm〜300μmの高さとすることが好ましい。補強部材の断面視形状は、例えば、
図5Aに示すように、上面が凸曲面で側面が略垂直な形状とすることができる。これに限らず、補強部材の断面視形状は、半円形、半楕円形、放物曲面、等の形状や、上面が凹面である形状や、上面が平面な四角形、台形等の形状であってもよい。また、補強部材の厚みは、基板10より厚くてもよい。この場合、基板補強の效果が基板10より薄い補強材よりも大きく、基板反りに対してもより有効に働く。
【0032】
また、補強部材の幅(硬化後)は、例えば、1mm〜5mmとすることができる。第2領域16にアライメントマーク3が形成されている場合は、補強部材でアライメントマーク3を覆うことがないように、形成位置を調整する。後述のアライメントマーク3保護用の透光性樹脂80を形成する場合は、補強部材は、透光性樹脂80が形成できるような位置に形成する。また、補強部材は、基板10の外周端部以内に収まるように形成する。
【0033】
また、補強部材は、第1領域11により近い位置に形成することが好ましく、例えば、第1領域11の端部から補強部材の端部までの距離が8mm以下であることが好ましい。また、補強部材は、基板10の上面において、線対称となる位置に形成することが好ましい。これにより、基板10の反りを効率よく抑制し、平坦性の高い基板10とすることができる。
【0034】
上記で例示した種々の形状の補強部材として、熱硬化性樹脂、または、紫外線硬化樹脂のいずれかを用いることができる。例えば、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、ハイブリッドシリコーン樹脂、エポキシ樹脂または、これらの2種以上を含む材料を用いることもできる。特に、シリコーン変性樹脂を用いることが好ましい。また、補強部材は、これらの樹脂に、フィラー等を含んでいてもよい。例えば、また、線状フィラー、球状フィラー、ナノサイズのフィラー(ナノフィラー)のいずれか、又は複数を組み合わせて適宜添加することができる。これにより、粘度の調整や、チクソ比の調整をすることができる。これにより、補強部材を所定の幅で所定の厚さで形成し易くすることができる。
【0035】
線状フィラーとしては、アルミノほう珪酸ガラスが好ましい。線状フィラーの粒子サイズは、線長は5μm〜60μmが好ましく、より好ましくは10μm〜30μmであり、線径は3μm〜20μmが好ましく、より好ましくは5μm〜15μmである。球状フィラーとしては、アルミナ、チタニア、シリカが好ましい。球状フィラーの粒子サイズとしては、平均粒径が20μm〜80μmであり、より好ましくは30μm〜70μmである。ナノフィラーとしては、シリカのナノ粒子であることが好ましい。補強部材は、硬化後の硬度が、ショアD30〜ショアE70程度であることが好ましい。補強部材の線膨張件数としては、基板同等程度が好ましい。補強部材に含有する前記フィラーの配合量は、1重量%以上80重量%以下である。
【0036】
図4A〜
図4Gは、
図3Aに示す基板10に、補強部材を形成した状態の変形例をそれぞれ例示した概略平面図である。なお、これらの形状を組み合わせた形状等を用いることもできる。
【0037】
図4Aに示す例では、基板10の外周領域にある四角枠状の第2領域16において、Y方向に延伸する2つの領域に形成された2つの第1補強部材81Aを備える。各第1補強部材81Aは、3つの第1領域11にわたる長さで連続して形成されている。2つの第1補強部材81Aは、同じ長さ及び同じ太さで形成することが好ましい。これにより、基板10の反りを効率よく抑制することができる。
【0038】
さらに、各第1補強部材81Aは、アライメントマーク3と重ならないように、アライメントマーク3よりも外側に形成されている。これにより、切断工程においてアライメントマーク3を認識でき、高精度で個片化することができる。また、第1補強部材81Aは、Y方向における上端及び下端は、内側(X方向)に向けて延出した部分を備える。これにより、第1補強部材81Aの上端及び下端が基板10から剥離しにくくすることができる。
【0039】
図4Bに示す例では、枠状の第2領域16に、1つの枠状の第1補強部材81Bが配置されている。このように、第1領域11の周囲に連続した枠状の第1補強部材81Bを備えることで、基板の反りを抑制することができる。
【0040】
図4Cに示す例では、
図4Aに例示した2つの第1補強部材81Aに加え、X方向に配置された第1領域11の間の第3領域17に、第1補強部材81Aと離間した1つの第2補強部材82Aを備える。第2補強部材82Aは、第1補強部材81Aと同様に、Y方向に延伸し、3つの第1領域11にわたる長さで連続して形成されている。第2補強部材82AのY方向における上端及び下端は、左右方向(X方向)に向けて延出した部分を備える。これにより、第2補強部材82AのY方向における上端及び下端が基板10から剥離しにくくすることができる。尚、第2補強部材82AのY方向における上端及び下端は、第1領域16にまで延在して形成されているため、その部分は第1補強部材であるともいえる。第2補強部材82Aは、第1補強部材81Aの幅(太さ)と同じ幅、又は異なる幅とすることができる。第1補強部材81Aに加えて、第2補強部材82Aを備えることで、基板の反りを効果的に抑制することができる。
【0041】
図4Dに示す例では、第2領域17の全体にわたって枠状(環状)に形成された第1補強部材81Bと、この第1補強部材81Bと連続した(繋がった)第2補強部材82Bと、を備える。第2補強部材82Bは、Y方向に延伸しており、その上端と下端が、それぞれ1補強部材81Bと繋がっている。このような領域に補強部材を形成することで、基板10のX方向、及びY方向の両方向に対して反りを抑制することができる。
【0042】
図4Eは、
図4Cに例示した第1補強部材81A、第2補強部材82Aに加え、基板10のY方向における上辺及び下辺に配置される第2領域16に第1補強部材81Cを備える。第1領域16に形成される第1補強部材81A、81C、及び第2補強部材81Aの一部を、それぞれ離間して形成することで、基板10の反りを低減すると共に、封止樹脂70を成形する際に、封止樹脂70の樹脂材料の供給通路を確保することができ、成形を容易にすることができる。
【0043】
さらに、Y方向に配置された第1領域11の間の第3領域17のそれぞれに、第2補強部材82Cを備える。第3領域17に形成された4つの第2補強部材82Cは、第1補強部材81Aから離間し、第2補強部材82Aからも離間している。そして、各第2補強部材82Cは、X方向における長さが、第1領域11よりも短い。このような長さの第2補強部材82Cを形成することで、封止樹脂70の成形を容易にすることができる。第1補強部材81Cは、第1補強部材81Aと同じ幅とすることが好ましい。また、第2補強部材82Cは、第2補強部材82Aと同じ幅とすることが好ましい。
【0044】
図4Fに示す例では、
図4Dに示す環状の第1補強部材81Bと、Y方向に延伸して第1補強部材81Bと繋がる第2補強部材82Bに加え、X方向に延伸する第2補強部材82Dを備える。このように、全ての第1領域11において、その全周にわって環状に囲む補強部材を形成することで、反りに対してより強固に抑制することができる。第2補強部材82Dは、第2補強部材82Bと同じ幅とすることが好ましい。
【0045】
図4Gに示す例では、X方向に延伸する2つの第1補強部材81Dと、X方向に延伸する2つの第2補強部材82Eと、を備える。2つの第1補強部材81Dは、2つの第1領域11にわたる長さよりも長い。2つの第2補強部材82Eは、2つの第1領域11にわたる長さと同じ程度の長さであり、第1補強部材81Dよりも短い長さである。さらに、第1補強部材81Dは、第2補強部材82Eよりも幅が小さい。これにより、特に長手方向に反りが強い基板に対して、効果的に反りを抑制することができる。
【0046】
<実装工程>
実装工程は、発光素子30を基板10上の第1領域11のそれぞれ所定の位置に実装する工程である。実装工程では、
図5Bに示すように、基板10上の第1領域11に配置される第1ランド1及び第2ランド2上に1つの発光素子30をフリップチップ実装する。詳細には、まず、溶融性の導電性接着部材20を、
図3Cに示す第1凸部1a上と第2凸部2a上とに配置する。導電性接着部材20としては、例えば、PbSn等の共晶はんだや、AuSn合金等が用いられる。AuSn合金の具体的な材料としては、AuSn合金、SnAgCu合金等が挙げられる。AuSn合金は、ボール状、半球状に形成することができる。また、導電性接着部材を、ボール状で形成する場合(AuSn合金の場合)、その上に載置する発光素子の姿勢を安定させるために、AuSn合金のボールの上に仮止材を配置してもよい。仮止材としては、加熱により揮発する部材を用いることが好ましく、例えば、高沸点溶剤等が挙げられる。尚、AuSn合金がボール状でない場合、例えば、上面が平坦な導電性接着部材の場合は、仮止材の配置は、省略することができる。
【0047】
次に、発光素子30のp側電極31とn側電極32(
図2参照)とが、それぞれ第1凸部1aと第2凸部2aに対向するように、発光素子30を基板10上に載置する。そして、発光素子30を載置した基板10を、リフロー炉などの加熱装置内に配置し、加熱することで導電性接着部材を溶融させた後、冷却して硬化させる。加熱温度は、導電性接着部材の融点よりも高い温度であり、例えば、290〜330℃程度とすることができる。この加熱溶融させたとき、第1凸部1aと第2凸部2aとによるセルフアライメント効果により、第1凸部1aと第2凸部2aに対して、高い位置精度で発光素子30が実装される。このような加熱工程及び冷却工程を経た後においても、基板10上に補強部材を備えているため、基板10の反りは低減されている。
【0048】
<透光性部材配置工程>
透光性部材配置工程は、
図5Cに示すように、透光性部材50を発光素子30上にそれぞれ配置する工程である。ここでは、透光性部材50を配置する方法として、あらかじめ成形された透光性部材50を、発光素子30上に載置する方法を例に挙げて図示している。この場合、発光素子30の上に、接着剤となる液状の導光部材40を塗布して、その上に透光性部材50を載置して、導光部材40を加熱処理により硬化させる。導光部材40は、ピンを用いて転写する方法、ディスペンサを用いてポッティングする方法等を挙げることができる。なお、本明細書における「液状」は、ゾル状、スラリー状を含むものとする。このような透光性部材を実装する際に、補強部材があることで、基板の反りが抑制される。これにより、透光性部材の実装精度を確保することができる。
【0049】
あらかじめ成形された透光性部材50は、X方向に長くY方向に短い直方体状の小片であり、例えば、発光素子30より一回り大きさである。小片の透光性部材50は、例えば、大判の透光性部材を切断して得ることができ、この小片の透光性部材をコレット等によって吸着してピックアップし、発光素子30の発光面上の接着剤(導光部材)上に載置した後、接着剤を硬化することで接合される。硬化方法は、加熱又は紫外線照射が挙げられる。
【0050】
透光性部材50は、単一の層又は複数の層を備えていてもよい。例えば、波長変換物質を含む層と、実質的に波長変換物質を含まない層と、を2以上積層させた積層構造の透光性部材とすることができる。
【0051】
透光性部材が積層構造体の場合、上側に実質的に波長変換物質を含まない層とすることが好ましい。これにより、例えば、後述する封止部材形成工程において、透光性部材50上の封止部材を研削等によって除去する際に、波長変換物質51bを含む層まで研削することなく封止部材を除去できる。これにより、発光素子30上に存在する波長変換物質51bの量のバラツキを小さくでき、発光装置の発光色のバラツキを小さくできる。波長変換物質51bを含む場合、母材となる樹脂に対して、例えば、80重量%〜120重量%の波長変換物質を混合させることができる。
【0052】
波長変換物質としては、例えば、緑色発光する蛍光体としては、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えばY
3(Al,Ga)
5O
12:Ce)、ルテチウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えばLu
3(Al,Ga)
5O
12:Ce)、テルビウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体(例えばTb
3(Al,Ga)
5O
12:Ce)系蛍光体、シリケート系蛍光体(例えば(Ba,Sr)
2SiO
4:Eu)、クロロシリケート系蛍光体(例えばCa
8Mg(SiO
4)
4Cl
2:Eu)、βサイアロン系蛍光体(例えばSi
6−zAl
zO
zN
8−z:Eu(0<z<4.2))、SGS系蛍光体(例えばSrGa
2S
4:Eu)などが挙げられる。黄色発光の蛍光体としては、αサイアロン系蛍光体(例えばM
z(Si,Al)
12(O,N)
16(但し、0<z≦2であり、MはLi、Mg、Ca、Y、及びLaとCeを除くランタニド元素)などが挙げられる。このほか、上記緑色発光する蛍光体の中には黄色発光する蛍光体もある。また例えば、イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体は、Yの一部をGdで置換することで発光ピーク波長を長波長側にシフトさせることができ、黄色発光が可能である。また、これらの中には、橙色発光が可能な蛍光体もある。
【0053】
赤色発光する蛍光体としては、窒素含有アルミノ珪酸カルシウム(CASN又はSCASN)系蛍光体(例えば(Sr,Ca)AlSiN
3:Eu)などが挙げられる。このほか、マンガン賦活フッ化物系蛍光体(一般式(I)A
2[M
1−aMn
aF
6]で表される蛍光体である(但し、上記一般式(I)中、Aは、K、Li、Na、Rb、Cs及びNH
4からなる群から選ばれる少なくとも1種であり、Mは、第4族元素及び第14族元素からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素であり、aは0<a<0.2を満たす))が挙げられる。このマンガン賦活フッ化物系蛍光体の代表例としては、マンガン賦活フッ化珪酸カリウムの蛍光体(例えばK
2SiF
6:Mn)がある。
【0054】
あらかじめ成形された透光性部材50を発光素子30上にそれぞれ接着した後、透光性部材50の外形を所定のサイズに調整する加工工程を含んでいてもよい。この加工工程は、例えば、ダイサーを用いて、水を吹き付けることなくドライ研削により透光性部材50の側面を研削することが好ましい。ドライ研削によると、水分による波長変換物質の変色を防止することができる。また、この加工工程では、研削用のブレードをアライメントマーク3x、3yにより位置決めして精度よく実施できる。また、加工後の削り屑の洗浄は、例えば、ドライアイスを使用し洗浄することにより、波長変換物質の水分による変色を防止することができる。
【0055】
また、透光性部材50は、液状の透光性部材50を発光素子30上に滴下又はスプレー等によって配置し、硬化させる方法を用いて形成してもよい。このような方法の場合、後述の封止部材70を形成した後に、透光性部材50を形成してもよい。
【0056】
<アライメントマーク被覆工程>
アライメントマーク被覆工程は、アライメントマークを透光性樹脂80で覆う工程である。尚、この工程は省略することができる。
ここでは、
図5Dに示すように、例えば、アライメントマーク3を透光性樹脂80で被覆する。透光性樹脂80は、例えば、シリコーン樹脂、シリコーン変性樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、トリメチルペンテン樹脂もしくはポリノルボルネン樹脂、または、これらの2種以上を含む材料を用いることができ、その中でもシリコーン樹脂を用いることが好ましい。また、アライメントマーク被覆工程では、透光性樹脂80を所定の幅で所定の厚さに形成するために、透光性樹脂80にナノサイズのフィラーを添加して粘度調整して塗布することが好ましい。透光性樹脂80にナノフィラーを添加した後、例えば、遠心撹拌脱泡装置により、泡を含まないようにして透光性を維持した状態でアライメントマーク3上に塗布することが好ましい。
【0057】
<封止部材形成工程>
封止部材形成工程は、発光素子30の光を反射する反射性の樹脂材料を含む封止部材70で、基板10の第1領域11及び第2領域16を覆う工程である。この時、封止部材70は、発光素子30上の透光性部材50の上面が被覆される高さで形成する。さらに、第2領域16に配置される補強部材も封止部材70で被覆する。また、上述の透光性樹脂80を備える場合は、透光性樹脂80の表面の少なくとも一部が露出するように発光素子30の周りに形成する。また、図示しないが、基板10が第3領域17を備える場合は、第3領域17も第1領域11及び第2領域16と一体的に封止部材70で被覆してもよい。あるいは、第3領域17は、封止部材70によって一部又は全部が被覆されていてもよい。その際、第2補強部材の一部又は全部が封止部材70に被覆されていてもよい。
【0058】
この封止部材形成工程は、例えば、(a)封止部材70を、発光素子30及び透光性部材50を覆うように形成して、封止部材70を硬化させるA工程と、(b)硬化させた封止部材70を、透光性部材50の表面が露出するように除去するB工程と、を含むことができる。以下、A工程とB工程とを含む場合について説明する。
【0059】
1.A工程(封止部材形成工程)
A工程では、
図5Eに示すように、例えば、基板10上の第1領域11、第2領域16に封止部材70を形成する。詳細には、第1領域11の発光素子30等と、第2領域16の補強部材を覆うよう、液状の封止部材70を配置する。封止部材70を配置する方法として、例えば、トランスファ成形、圧縮成形、ポッティング、印刷等の方法を用いることができる。
【0060】
例えば、圧縮成形の場合、撹拌装置を用いて液状の封止部材70を撹拌した後、遠心脱泡充填機を用いてシリンジに充填する。次に、シリンジに充填された液状の封止部材70を、圧縮成形機の金型にセットされた、発光素子30及び透光性部材50等が配置された基板10上に供給する。その後、上下の金型で基板等を挟み込み、封止部材を圧縮硬化させる。圧縮成形の場合、封止部材の厚みは、供給する封止部材の量によって決められる。トランスファ成形の場合は、金型内に基板と載置し、シリンジ内に充填された液状の封止部材を金型内のプランジャーに供給する。その後、上金型を下降させ基板を挟み込むことで、金型と基板の間にできた隙間にプランジャーにより封止樹脂を押し込み供給し、硬化させる。トランスファ成形の場合は、封止部材の厚みは金型の形状によって決められる。
【0061】
封止部材70としては、母材である樹脂と、光反射材と、を含む樹脂材料を用いることができる。封止部材70は、硬化後の線膨張係数が、基板10とできるだけ近い材料が好ましい。例えば、基板10の線膨張係数に対して、±100ppm/℃程度とすることが好ましい。また、封止部材70の線膨張係数は、例えば、120ppm/℃程度以下が好ましく、110ppm/℃程度以下がより好ましい。樹脂の具体的な材料としては、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等を用いることができる。光反射材の具体的な材料としては、酸化チタン、酸化ケイ素、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム等を挙げることができる。光反射材の含有量としては、樹脂に対して10重量%〜70重量%とすることができる。
【0062】
2.B工程(封止部材除去工程)
B工程では、透光性部材50が露出するように、透光性部材50の上方の封止部材70を除去する。具体的には、
図5Fに示すように、研削若しくはブラストなどによって透光性部材50の上面(発光装置の発光面)が露出するまで、封止部材70を上面から除去する。透光性樹脂80を備える場合は、その表面が露出するまで、封止部材70を除去する。尚、封止部材70を除去する際に、同時に透光性部材50の一部を除去してもよい。そのような場合は、もともとの透光性部材50の上面とは異なる面が、発光装置の発光面となる。
【0063】
封止部材70と基板10との線膨張係数の差により、液状の封止部材70が硬化する際または硬化した後に、基板10及び封止部材70とが反る場合がある。本実施形態では、補強部材を備えることで、封止部材70が硬化する前または硬化した後の、基板10及び封止部材70の反りを抑制することができる。
【0064】
以上のようにして、発光素子30の側面及び透光性部材の側面を覆う封止部材70を形成する。この工程は、光取り出し面となる透光性部材50を露出させると共に、発光装置100の高さを決める工程でもある。本実施形態にかかる製造方法によれば、補強部材を備えることで、基板10及び封止部材70の反りを抑制することができる。そのため、封止部材70の除去量を一定とすることができるため、高さのバラつきを抑制した発光装置100とすることができる。
【0065】
以上の説明では、透光性樹脂80の上面及び発光装置の発光面が同時に露出するように封止部材70を除去する例を示したが、透光性樹脂80と透光性部材50とを、別の工程で露出させるようにしてもよい。
【0066】
また、上述のA工程において、透光性部材の上面の少なくとも一部が露出するように封止部材を形成する場合は、B工程を省略することができる。このような場合であっても、補強部材を備えることで基板10の反りが低減されているため、透光性部材の厚み等を均一にすることができる。
【0067】
また、透光性部材50を、ポッティング法やスプレー法で形成することもできる。この場合は、発光素子30の上面が露出するように封止部材70を形成した後、又は、発光素子30の上面を埋設する封止部材70を形成した後、研削等によって発光素子30の上面を露出させた後に、透光性部材50をポッティング法やスプレー法で形成する。このような方法においても、補強部材を備えることで、基板10の反りが抑制されているため、発光素子30の上面が精度よく露出されており、発光装置の厚みが均一であり、発光強度または、色調ばらつきの小さな発光装置とすることができる。
【0068】
<切断工程>
切断工程は、単位実装領域11u間において封止部材70及び基板10を切断して個々の発光装置に分離する工程である。透光性樹脂80を有する場合は、それを介してアライメントマーク3x、3yの位置を認識し、認識したアライメントマーク3x、3yを基準にして切断する。
【0069】
切断工程では、
図5Gに示すように、隣接する発光素子30の封止部材70及び基板10を、ブレード90を用いて切断する。基板10及び封止部材70を切断する際、補強部材81を備えることで、基板10及び封止部材70は反りが抑制されているため、所望の切断位置で精度よく切断することができる。これにより、発光装置100のサイズのバラつきを抑制することができる。特に、透光性部材50の側面及び発光素子30の側面に形成される封止部材70の幅(厚み)を均一に切断し易い。これにより、
図5Hに示すように、小片化された発光装置100を得ることができる。
【0070】
また、基板10上に補強部材81により基板10の反りが抑制されることで、アライメントマーク3x、3yの位置ずれが抑えられる。これにより、アライメントマーク3をより精度よく認識することができ、所望の切断位置で精度よく切断することができる。
【0071】
以上のように、補強部材81により位置精度よく切断工程を行うことで、透光性部材50の側面及び発光素子30の側面を所定の幅で被覆する封止部材70を形成することが可能になる。
【0072】
また、アライメントマーク3は第1領域11の周囲の第2領域16のうち、第2領域16の内側近傍であって、1領域11の角部近傍に設けられることが好ましい。これにより、隣接する一対のアライメントマーク3の距離が近くなり、アライメントマーク3の認識時に生じる誤差を抑制し、切断位置の精度を高めることができる。
【0073】
この切断工程は、例えば、ダイサーを用いて行うことができる。その際、水を吹き付けることなく行ってもよいし、水を吹き付けながら行ってもよい。透光性部材50が、発光素子側に、実質的に波長変換物資51bを含む第2透光性部材52を有している場合は、水を吹き付けることなく切断することが好ましい。これにより、第1透光性部材51に含まれる波長変換物質51bが耐湿性の低い材料であった場合でも、その変質を抑制できる。
【0074】
以上説明した実施形態の発光装置の製造方法によれば、透光性部材50の側面及び発光素子30の側面を所定の幅で被覆する封止部材70を厚さのバラツキを小さくして形成することが可能になる。これにより、発光素子30の側面部について、切断位置の精度のバラツキを考慮して封止部材70を必要以上の厚さに形成する必要がなく、小型の発光装置を製造することが可能になる。
【実施例1】
【0075】
<基板準備工程>
まず、基板準備工程として、
図3Aに示すような、上面視形状が四角形の基板10を準備する。基板10は、母材である基体と、発光素子に通電するための導電部材と、を備える。基体18は、X方向の長さが90mm、Y方向の長さが60mm、厚みが150μmのBT樹脂の略平板状である。基体18の線膨張係数は3ppm/℃程度である。基体18は、Cuを主成分とする導電部材を備える。導電部材は、基体18の上面の第1ランド電極1と第2ランド電極2と、基体18の下面の第1端子電極1と第2端子電極2tと、を備える。さらに、基体18には直径が120μmの貫通孔を備えており、その内部には接続端子1c、2cを備える。貫通孔において接続電極1c、2cの内側にはそれぞれ、エポキシ樹脂が充填されている。
【0076】
基板10は、6つの第1領域11を囲む第2領域16を備えている。各第1領域11は、X方向の長さが36mm、Y方向の長さが14mmである。第2領域16は、6つの第1領域11を囲む枠状である。X方向に延伸する第2領域16は、X方向の幅が90mmであり、Y方向に延伸する第2領域16は、X方向の幅が60mmである。また、基板10は、隣接する第1領域11の間に配置される第3領域17を備えている。X方向に延伸する2つの第3領域17は、X方向の幅が78mmである。Y方向に延伸する1つの第3領域17は、Y方向の幅が50mmである。
【0077】
<補強部材形成工程>
次に、
図4Cに示すように、第1補強部材81と、第1補強部材82、を形成する。第1補強部材81は、第2領域16に塗布する。ここでは、6つの第1領域11を挟んで左右に配置されている第2領域16に、それぞれ第1補強部材81を形成する。
【0078】
補強部材81、82として、変性シリコーン樹脂を用い、添加剤フィラーとして線状珪酸ガラス、球状アルミナ、及び球状ナノシリカを添加する。配合の重量比は変性シリコーン樹脂:線状珪酸ガラス:球状アルミナ:球状ナノシリカ=10:15:10:0.5である。
【0079】
補強部材は、エアーディスペンス方法を用いて形成する。ここでは、容量5ccのシリンジと、その先端に開口径1mmのノズルを備えたディスペンサを用いる。シリンジ内に液状の補強部材を充填しておく。基板10は、平坦な支持台上に静置させておき、その上方に配置したディスペンサを移動させる。移動させる際、ディスペンサは、シリンジ内を0.1Paで加圧して、ノズルから液状の補強部材を吐出ながら、移動速度を1mm/sで移動させる。
【0080】
上述のように塗布することで、
図4Cに示すような、第2領域16に2つの第1補強部材81Aと、第3領域17の1つの第2補強部材82Aと、を形成する。このとき、第1補強部材81Aの幅は3mm、高さは0.2mmであり、第2補強部材82Aの幅は3mm、高さは0.2mmである。いずれの補強部材とも、断面視形状は半円に近い形状である。
【0081】
次に、補強部材81A、82Aを形成した基板10を、オーブン内に入れて、加熱する。このとき、オーブンの温度は、80℃〜150℃、加熱時間は、1時間〜8時間であり、オーブン内の雰囲気は窒素、または空気である。その後、オーブンから基板を取り出し、2〜8時間、自然冷却させる。加熱時及び冷却時は、ステンレス製のプレート上に、基板10をテープで固定しておく。
【0082】
<実装工程>
次に、基板10の第1領域11の第1ランド電極1及び第2ランド電極2上に、接合部材としてボール状のAuSn(AuSnボール)を配置する。また、ボール径は、126μmである。さらに、AuSnボール上に、仮止材を配置する。
【0083】
発光素子をAuSnボール等を介して第1ランド電極及び第2ランド電極上に載置し、リフロー炉において320℃で0.2時間加熱する。そして、冷却することで、発光素子30と第1ランド電極1及び第2ランド電極2とが接合される。
【0084】
<透光性部材配置工程>
次に、
図5Cに示すように、発光素子30の上に透光性部材50を配置する。透光性部材50は、あらかじめ成形された1200μm×240μm×225μmの直方体状のものを用いる。ピン転写法によって、発光素子30の上に液状の接着剤(導光部材)を配置し、その上に、透光性部材50を配置する。接着剤は、発光素子30の上面に加え、側面に配置してもよい。接着剤としては、シリコーン樹脂を用いる。
【0085】
透光性部材50は、透光性の樹脂材料であり、母材としてシリコーン樹脂を含む。ここでは、積層構造の透光性部材50であり、上側は実質的に波長変換物質を含まない第2透光性部材52であり、下側は波長変換物質を含む第1透光性部材51である。波長変換物質としては、βサイアロン系蛍光体(Si
6−zAl
zO
zN
8−z:Eu(0<z<4.2))と、マンガン賦活フッ化珪酸カリウムの蛍光体(例えばK
2SiF
6:Mn)とを含む。
【0086】
透光性部材50を、コレットで吸着し、発光素子30上の接着剤上に配置する。その際に透光性部材50と発光素子30の接合面からはみ出した接着材の一部が発光素子30の側面に形成され、フィレット形状が形成される。その後、オーブンを用いて170℃で加熱して、接着剤を硬化させる。
【0087】
次に、透光性部材50の外周部の一部を、ダイサーを用いてドライ研削する。その後、透光性部材50の側面に、ドライアイスを噴霧して透光性部材50の屑を除去する。
【0088】
<アライメントマーク被覆工程>
次に、アライメントマーク3を被覆する透光性樹脂80を形成する。透光性樹脂80の高さは、透光性部材50の上面よりも高い。
【0089】
<封止部材形成工程>
次に、
図5Eに示すように、基板10上の第1領域11及び第2領域16に、封止部材70を形成する。このとき、第1領域11の発光素子30の上に配置されている透光性部材50も埋まるよう、0.5mm程度の高さの封止部材を形成する。封止部材70は、トランスファモールド成形により形成する。封止部材70は、シリコーン樹脂に酸化チタンを60重量%含有させた樹脂材料である。
【0090】
封止部材を硬化後、第2透光性部材52の一部が露出するよう、封止部材70の一部を研削する。
【0091】
<切断工程>
最後に、ダイサーを用いて基板10及び封止部材70を切断し、個々の発光装置100に分割する。1つの第1領域11において、約5000個の発光装置100が得られる。発光装置100は、
図1に示すような略直方体の外形であり、設計値としては、X方向の長さ(幅)1.5mm、Y方向の長さ(奥行)0.3mm、Z方向の長さ(高さ)0.46mmである。これに対し、得られた発光装置100のうち、規格内のサイズとなった良品は98%以上である。