特許第6975916号(P6975916)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6975916
(24)【登録日】2021年11月11日
(45)【発行日】2021年12月1日
(54)【発明の名称】発光装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/62 20100101AFI20211118BHJP
   H01L 33/48 20100101ALI20211118BHJP
【FI】
   H01L33/62
   H01L33/48
【請求項の数】5
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2018-150552(P2018-150552)
(22)【出願日】2018年8月9日
(65)【公開番号】特開2020-27827(P2020-27827A)
(43)【公開日】2020年2月20日
【審査請求日】2019年10月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】000226057
【氏名又は名称】日亜化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108062
【弁理士】
【氏名又は名称】日向寺 雅彦
(74)【代理人】
【識別番号】100168332
【弁理士】
【氏名又は名称】小崎 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100146592
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100157901
【弁理士】
【氏名又は名称】白井 達哲
(74)【代理人】
【識別番号】100172188
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 敬人
(72)【発明者】
【氏名】若木 亮輔
【審査官】 百瀬 正之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−209367(JP,A)
【文献】 特開2015−226063(JP,A)
【文献】 特開2015−230953(JP,A)
【文献】 特開2013−125776(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/062289(WO,A1)
【文献】 特開2013−058739(JP,A)
【文献】 特開2015−056591(JP,A)
【文献】 特開2010−123908(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00−33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部と延伸部とを有する一対のリードと、前記一対のリードを保持する樹脂部と、を備えるパッケージであって、前記一対のリードの上面が露出する底面を有する凹部を備え、前記延伸部は前記本体部の外縁から前記パッケージの外側面まで延伸するパッケージと、
前記凹部の底面に実装される発光素子と、
を備え、
前記本体部は、前記凹部の側壁に埋設される部分に溝と前記溝に連続している貫通孔とを有し、
上面視において、前記貫通孔は、前記延伸部の近傍で前記本体部の外縁の内側に設けられ、
前記本体部は、前記本体部の上面の反対側に設けられ、前記樹脂部から露出した下面を有し、
下面視において、前記貫通孔は、前記本体部の前記下面と前記延伸部との間に位置し、前記下面に重ならず、
前記リードは前記下面側に形成されたくぼみを有し、
前記くぼみは前記貫通孔と前記延伸部に跨がって位置し、且つ、前記樹脂部に覆われる、発光装置。
【請求項2】
前記樹脂部の一部は、前記貫通孔内に入り込んでいる、請求項1記載の発光装置。
【請求項3】
前記貫通孔は、前記一の外側面に沿って延びる形状を有する、請求項1または2に記載の発光装置。
【請求項4】
前記貫通孔における前記一の外側面に沿った方向の長さは、前記延伸部の前記一の外側面に沿った方向の長さよりも長い、請求項3記載の発光装置。
【請求項5】
前記貫通孔は、前記延伸部と前記発光素子とを結ぶ直線に対して交差する方向に延びる形状を有する、請求項1〜4のいずれか1つに記載の発光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
樹脂成形体とリードフレームとが一体に形成された樹脂付リードフレームを準備して、リード部同士を連結している部分(連結部)を樹脂成形体とともに切断し、複数の発光装置を得る発光装置の製造方法が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−135489号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、樹脂部とリードとの剥離が抑制された発光装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、発光装置は、本体部と延伸部とを有する一対のリードと、前記一対のリードを保持する樹脂部と、を備えるパッケージであって、前記一対のリードの上面が露出する底面を有する凹部を備え、前記延伸部は前記本体部の外縁から前記パッケージの外側面まで延伸するパッケージと、前記凹部の底面に実装される発光素子と、を備える。前記本体部は、前記凹部の側壁に埋設される部分に溝と前記溝に連続している貫通孔とを有する。上面視において、前記貫通孔は、前記延伸部の近傍で前記本体部の外縁の内側に設けられる。前記本体部は、前記本体部の上面の反対側に設けられ、前記樹脂部から露出した下面を有する。下面視において、前記貫通孔は、前記本体部の前記下面と前記延伸部との間に位置し、前記下面に重ならない。前記リードは前記下面側に形成されたくぼみを有し、前記くぼみは前記貫通孔と前記延伸部に跨がって位置し、且つ、前記樹脂部に覆われる。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、樹脂部とリードとの剥離が抑制された発光装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の実施形態の発光装置の斜視図である。
図2】本発明の実施形態の発光装置の上面図である。
図3図2におけるA−A断面図である。
図4】本発明の実施形態の発光装置におけるパッケージの上面図である。
図5】本発明の実施形態の発光装置におけるリードの上面図である。
図6図5におけるB−B断面図である。
図7】本発明の実施形態の発光装置におけるリードの下面図である。
図8】本発明の実施形態の発光装置におけるリードを含む樹脂付きリードフレームの上面図である。
図9図8に示す樹脂付きリードフレームの切断工程を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照し、実施形態について説明する。なお、各図面中、同じ要素には同じ符号を付している。
【0009】
図1は、本発明の実施形態の発光装置1の斜視図である。
図2は、その発光装置1の上面図である。図2において隠れている要素(発光素子50、第1〜第3リード10、20、30)を破線で表している。
図3は、図2におけるA−A断面図である。
【0010】
発光装置1は、パッケージ80と発光素子50とを備える。
【0011】
図4は、発光素子50を配置する前のパッケージ80の上面図である。図4において発光素子50の配置位置を2点鎖線で仮想的に表している。
【0012】
パッケージ80は、少なくとも一対のリード(第1リード10と第2リード20)と、樹脂部60とを備える。実施形態では、パッケージ80は、さらに第3リード30を備えている。
【0013】
樹脂部60は、第1リード10、第2リード20、および第3リード30を保持している。図3に示すように、樹脂部60の一部は、第1リード10と第3リード30との間、および第2リード20と第3リード30との間に設けられている。
【0014】
パッケージ80は凹部62を有する。第1リード10の上面11aの一部、第2リード20の上面21aの一部、および第3リード30の上面31aの一部は、凹部62の底面に露出している。
【0015】
発光素子50は、凹部62の底面に実装される。発光素子50は、例えば、LED(Light Emitting Diode)またはLD(Laser Diode)である。凹部62内に、発光素子50を覆うように透光性樹脂部70が設けられている。
【0016】
透光性樹脂部70は、例えば蛍光体粒子を含む蛍光体層である。透光性樹脂部70は、さらに散乱材を含んでいてもよい。
【0017】
第1リード10は、本体部11と延伸部13とを有する。図2で示すパッケージ80、2つの延伸部12をさらに備える。延伸部12、13は、本体部11の外縁から、図1および図2に示すように、パッケージ80の外側面まで延伸している。
【0018】
図2において、延伸部13は、Y軸方向に沿って、第3リード30に向かう方向の反対方向に延伸している。2つの延伸部12は、X軸方向に沿って、互いに逆方向に延伸している。
【0019】
本体部11は、上面11aと、上面11aの反対側に設けられた下面11bとを有する。上面11aは、図3、4に示すように、凹部62を形成する側壁61(樹脂部60により形成される)に埋設される部分を有する。溝14および貫通孔15は、側壁61に埋設される本体部11の上面11aの部分に位置している。
【0020】
貫通孔15は、本体部11の厚さ方向(Z軸方向)に貫通している。また、溝14は、本体部11を貫通していない有底の溝である。貫通孔15は溝14に連続する。これにより、貫通孔15および溝14に入り込む樹脂部60が連続するため、貫通孔15近傍における第1リード10と樹脂部60との密着性を向上させることができる。図3に示すように、樹脂部60の一部は、貫通孔15内に入り込んでいる。
【0021】
図5は、第1リード10、第2リード20、および第3リード30の上面図である。
図6は、図5におけるB−B断面図である。
図7は、第1リード10、第2リード20、および第3リード30の下面図である。
【0022】
図5において、第1リード10と第3リード30とはY軸方向に離間し、第3リード30と第2リード20とはY軸方向に離間している。第3リード30は、第1リード10と第2リード20との間に位置している。
【0023】
第1リード10、第2リード20、および第3リード30は、金属材料である。第1リード10、第2リード20、および第3リード30は、例えば、銅材料に銀めっきを施した部材である。
【0024】
図5に示すように、貫通孔15は、第1リード10の上面視において、延伸部13の近傍で、かつ、本体部11の外縁の内側に設けられている。また、図2に示すように、貫通孔15は、発光素子50よりも延伸部13に近い位置にある。
【0025】
図2において、貫通孔15は、上面視において、パッケージ80の外側面に沿って延びる形状を有する。貫通孔15は、上面視において、延伸部13と発光素子50とを結ぶ直線に対して交差する方向に沿って延びる形状を有する。上面視において、外側面に沿う方向の貫通孔15の長さは、外側面に沿う方向の延伸部13の長さよりも長いことが好ましい。このような貫通孔15は、パッケージ80の外側面に沿う方向に応力が加わった場合に、長い距離に渡ってその応力を低減することができる。例えば、複数のパッケージ80を含む集合基板を準備して、その集合基板をダイシングブレード等による切断によりパッケージ80の外側面を形成する場合、パッケージ80には外側面に沿う方向に応力が加わる。このような場合に、パッケージ80が外側面に沿って延びる貫通孔15を有することで、効果的にその切断による応力を低減することができる。なお、貫通孔15は、パッケージ80の外側面に沿って延びる形状でなくてもよい。また、図2では、延伸部13と発光素子50とを結ぶ直線の方向において、貫通孔15の幅と溝14の幅とが同じであるが、貫通孔15の幅と溝14の幅は異なっていてもよい。
【0026】
上面視において、延伸部13から凹部62への最短の経路内に貫通孔15が位置することが好ましい。また、パッケージ80の外側面に沿った方向において、貫通孔15の長さは上記経路の幅よりも長いことがより好ましい。これにより、大気中の硫黄等の成分が延伸部13から入ってきた場合に、硫黄等の成分が凹部62内に到達する経路を長くすることができる。その結果、凹部62の底面に位置するリードが硫黄等の成分により劣化することを抑制することができる。
【0027】
図3に示すように、第1リード10の本体部11の下面11bは、樹脂部60から露出している。第2リード20の下面21bおよび第3リード30の下面31bも同様に、樹脂部60から露出している。図7に示すように、第1リード10にある貫通孔15は、回路基板等に接合される下面11bに重ならないように、下面11bと延伸部13との間に位置することが好ましい。これにより、回路基板等に接合される下面11bの形状は変わらないため、回路基板等の配線の形状を変える必要がない。
【0028】
また、図2で示す第2リード20および第3リード30は、溝24および溝34を有している。溝24は、側壁61に埋設される本体部21の上面21aの部分に形成されている。また、溝34は、側壁61に埋設される本体部31の上面31aの部分に形成されている。
【0029】
樹脂部60は、母材となる樹脂材料として、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂などを用いることができる。具体的には、エポキシ樹脂組成物、シリコーン樹脂組成物、シリコーン変性エポキシ樹脂などの変性エポキシ樹脂組成物、エポキシ変性シリコーン樹脂などの変性シリコーン樹脂組成物、変性シリコーン樹脂組成物、不飽和ポリエステル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂組成物、変性ポリイミド樹脂組成物等の硬化体、ポリフタルアミド(PPA)、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ABS樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、PBT樹脂等の樹脂を用いることができる。特に、樹脂部60の樹脂材料として、耐熱性および耐光性に優れたエポキシ樹脂組成物やシリコーン樹脂組成物の熱硬化性樹脂を用いることが好ましい。
【0030】
樹脂部60は、上記の母材となる樹脂材料に、光反射性物質を含有することが好ましい。光反射性物質としては、発光素子50からの光を吸収しにくく、且つ、母材となる樹脂材料に対して屈折率差の大きい部材を用いることが好ましい。このような光反射性物質は、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム等である。
【0031】
また、樹脂部60は、発光装置1のコントラストを向上させるために、発光装置1の外光(多くの場合、太陽光)に対して光反射率が低い充填剤を含有してもよい。この場合、樹脂部60は、例えば、黒色ないしそれに近似した色である。充填剤としては、アセチレンブラック、活性炭、黒鉛などのカーボンや、酸化鉄、二酸化マンガン、酸化コバルト、酸化モリブデンなどの遷移金属酸化物、もしくは有色有機顔料などを目的に応じて利用することができる。
【0032】
各リード10、20、30は、導電性を有し、発光素子50に給電するための電極として機能する。各リード10、20、30は、母材として、例えば、銅、アルミニウム、金、銀、鉄、ニッケル、又はこれらの合金、燐青銅、鉄入り銅などの金属を用いることができる。これらは単層であってもよいし、積層構造(例えば、クラッド材)であってもよい。特に、母材には安価で放熱性が高い銅を用いることが好ましい。各リード10、20、30は、表面に銀含有層を有することができる。また、各リード10、20、30は、母材と銀含有層との間に中間層を有することができる。中間層は、例えば、アルミニウム、ニッケル、パラジウム、ロジウム、金、銅、又はこれらの合金などを含む。なお、銀含有層または中間層は、各リード10、20、30の全面に設けられていてもよいし、部分的に設けられていてもよい。また、例えば、各リード10、20、30の上面側に形成される銀含有層または中間層は、各リード10、20、30の下面側に形成される銀含有層または中間層よりも厚くすることができる。
【0033】
各リード10、20、30の最表面(例えば、銀含有層の表面)には、酸化ケイ素等の保護層を設けることができる。銀含有層の表面に保護層を設けることで、例えば、凹部62内に硫黄等が進入した場合に、銀含有層の劣化の進行を保護層によって効果的に阻害することができる。保護層の成膜方法は、例えばスパッタ等の真空プロセスによって成膜することができるが、その他の既知の方法を用いてもよい。
【0034】
パッケージ80は、少なくとも第1リード10と第2リード20を備えていればよい。第3リード30は、電極として機能してもよいし、放熱部材として機能してもよい。
【0035】
発光素子50には、発光ダイオード素子などを用いることができる。発光素子50は、例えば、可視域の発光が可能な窒化物半導体(InAlGa1−x−yN、0≦x、0≦y、x+y≦1)を好適に用いることができる。発光装置1は、少なくとも1つの発光素子50を備えていればよく、発光素子50の個数は目的や用途に応じて変更可能である。
【0036】
発光装置1が複数の発光素子を備える場合は、複数の発光素子は、例えば、青色光を出射する複数の青色発光素子、青色光、緑色光および赤色光をそれぞれ出射する3つの発光素子、または、青色光を出射する発光素子と緑色光を出射する発光素子とを組み合わせたものを含むことができる。発光装置1を液晶表示装置等の光源として用いる場合、発光素子として、青色光を出射する発光素子、または、青色光を出射する発光素子と緑色光を出射する発光素子との組み合わせを用いることが好ましい。青色光を出射する発光素子と緑色光を出射する発光素子は、いずれも半値幅が40nm以下の発光素子を用いることが好ましく、半値幅が30nm以下の発光素子を用いることがより好ましい。これにより、青色光および緑色光が容易に鋭いピークを持つことができる。その結果、例えば、発光装置1を液晶表示装置等の光源として用いる場合、液晶表示装置は高い色再現性を達成することができる。
【0037】
透光性樹脂部70は、発光素子50等を外力、埃、水分などから保護することができる。透光性樹脂部70は、例えば、発光素子50から出射される光の60%以上を透過するもの、さらに90%以上を透過するものが好ましい。透光性樹脂部70の母材としては、樹脂部60で用いられる樹脂材料を用いることができる。母材となる樹脂材料として、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂などを用いることができ、例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂またはこれらを1つ以上含む樹脂を用いることができる。透光性樹脂部70は単一層から形成することもでき、また、複数層から構成することもできる。また、透光性樹脂部70には、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウムなどの光散乱粒子を分散させることができる。
【0038】
透光性樹脂部70は、発光素子50からの光の波長を変換する1種または複数種の蛍光体を含むことができる。蛍光体は、発光素子50の光で励起する蛍光体であればよく、例えば、(Ca,Sr,Ba)(PO(Cl,Br):Eu、(Sr,Ca,Ba)Al1425:Eu、(Ca,Sr,Ba)MgSi16(F,Cl,Br):Eu、(Y,Lu,Gd)(Al,Ga)12:Ce、(Sr,Ca)AlSiN:Eu、3.5MgO・0.5MgF・GeO:Mn、(x-s)MgO・(s/2)Sc・yMgF・uCaF・(1-t)GeO・(t/2)M:zMn、CaScSi12:Ce、CaSc:Ce、(La,Y)Si11:Ce、(Ca,Sr,Ba)Si:Eu、(Ca,Sr,Ba)Si12:Eu、(Ba,Sr,Ca)Si:Eu、(Ca,Sr,Ba)Si:Eu、(Ca,Sr,Ba)S:Eu、(Ba,Sr,Ca)Ga:Eu、K(Si,Ti,Ge)F:Mn、Si6−zAl8−z:Eu(0<z<4.2)、の蛍光体を用いることができる。
【0039】
特に、蛍光体として、Si6−zAl8−z:Eu(0<z<4.2)とK(Si,Ti,Ge)F:Mnとの2種の蛍光体を組み合わせたものを用いることが好ましい。これらの2種の蛍光体と青色発光素子とを組み合わせることで、色再現性が良好な発光装置1とすることができる。また、Si6−zAl8−z:Eu(0<z<4.2)とK(Si,Ti,Ge)F:Mnとの2種の蛍光体に加えて、(Sr,Ca)AlSiN:Euの蛍光体を組み合わせることがより好ましい。蛍光体として、(Sr,Ca)AlSiN:Euの蛍光体を組み合わせることで、例えば、発光装置1の残光を低減することができる。
【0040】
光散乱粒子および/又は蛍光体の含有量は、例えば、透光性樹脂部70の全重量に対して9〜60重量%程度であることが好ましい。
【0041】
図8は、実施形態の樹脂付きリードフレーム100の上面図である。
図9は、発光素子50等を配置した後の樹脂付きリードフレーム100の切断工程を示す上面図である。なお、本明細書において、樹脂付きリードフレームの用語は発光素子等を配置する前と後で同じ用語を使うことがある。
【0042】
樹脂付きリードフレーム100は、X軸方向およびY軸方向に連結された複数の第1リード部10a、第2リード部20a、および第3リード部30aを含む。これら複数の第1リード部10a、第2リード部20a、および第3リード部30aは、図示しないフレームに連結されている。樹脂付きリードフレーム100の切断後、第1リード部10aは第1リード10となり、第2リード部20aは第2リード20となり、第3リード部30aは第3リード30となる。
【0043】
互いに連結された第1リード部10a、第2リード部20a、および第3リード部30aは、例えば成形金型にセットされ、樹脂部60と一体にされる。具体的には、樹脂部60は、上記金型内に流動性をもつ状態で供給された後、硬化される。貫通孔15を溝14に連続させることで、樹脂部60の成形時に、溝14を通じて貫通孔15内に樹脂部60が流れやすくなる。これは、樹脂部60のひずみを抑えた成形を可能にする。樹脂部60には、凹部62が形成される。
【0044】
樹脂部60は、第1リード部10aに形成された貫通孔15に入り込むため、樹脂部60と第1リード部10aとの密着力が高まる。
また、樹脂部60は、第1リード部10aに形成された溝14、第2リード部20aに形成された溝24、および第3リード部30aに形成された溝34に食い込むことで、樹脂部60と各リード部10a、20a、30aとの密着力が高まる。さらに、第1リード部10aにおいて、溝14と貫通孔15とに入り込む樹脂部60が連続して設けられるため、貫通孔15の近傍において、第1リード部10aと樹脂部60との密着性を向上させることができる。また、貫通孔15を溝14に連続させることで、連結部101(延伸部13)の近傍に、強度の弱い部分が途切れずに連続して存在させることができ、応力の吸収効果を高めることができる。
【0045】
また、図3に示すように、各リード10、20、30における下面11b、21b、31b側に形成されたくぼみ(各リードの側面にあるくぼみであり、エッチング加工やプレス加工により形成される)にも樹脂部60が入り込むことで、樹脂部60と各リード10、20、30との密着力が高まる。
【0046】
例えば、Y軸方向で隣り合う第2リード部20aと第1リード部10aは、連結部101によって連結されている。X軸方向で隣り合う第1リード部10a同士は、連結部102によって連結されている。X軸方向で隣り合う第2リード部20a同士は、連結部103によって連結されている。X軸方向で隣り合う第3リード部30a同士は、連結部104によって連結されている。
【0047】
樹脂付きリードフレーム100は、発光素子50等が配置された後、図9に示すように、X軸方向およびY軸方向に切断され、複数のパッケージ80に分離される。図8に示す連結部101〜104が切断される。
【0048】
連結部101が切断され、第1リード10の延伸部13と第2リード20の延伸部23が形成される。連結部102が切断され、第1リード10の延伸部12が形成される。連結部103が切断され、第3リード30の延伸部32が形成される。連結部104が切断され、第2リード20の延伸部22が形成される。
【0049】
連結部101〜104は、例えばダイシングブレードを用いて切断される。または、プレス金型により連結部101〜104を切断してもよい。連結部101を切断する際に、第1リード10および第2リード20における連結部101の近傍に応力が生じ、その応力が連結部101近傍の樹脂部60にクラックを生じさせる可能性がある。
【0050】
これに対して、実施形態によれば、連結部101(延伸部13)の近傍に貫通孔15を設け、その貫通孔15内に金属よりも柔らかい樹脂部60が入り込んでいる。連結部101の切断の際に生じる応力は、貫通孔15内の樹脂部60で緩和される。連結部101(延伸部13)の近傍に設けた金属が無い部分(貫通孔15およびその中の樹脂部60)は、連結部101切断時の応力の吸収部として機能する。これにより、連結部101切断時の樹脂部60のクラック発生を抑制することができる。
【0051】
なお、貫通孔15は、内部に樹脂部60を設けず、空洞であってもよい。貫通孔15内が空洞の場合は、貫通孔15内に樹脂部60を設ける場合と比較して、連結部101を切断する際における応力をさらに緩和することが可能である。この場合、例えば、樹脂部60の成形金型の下金型に凸部を設け、その凸部を貫通孔15内に位置させ、貫通孔15内に樹脂が入らないようにする必要がある。
【0052】
貫通孔15内に樹脂部60を設ける場合、そのような別途工夫が不要であり、簡易に製造できる。また、貫通孔15内に樹脂部60を設けることで、上記切断応力を緩和しつつ、パッケージ80の強度低下を抑えることができる。
【0053】
なお、図9に示す連結部101以外の他の連結部102〜104の近傍にも貫通孔を設けることができる。これにより、連結部を切断する際の応力を緩和して、樹脂部60に発生するクラックを抑制することが可能となる。この場合も、貫通孔内に樹脂部60を設けると、製造方法が簡易になり、またパッケージ80の強度低下を抑えることができる。例えば、第2リード部20aにおいて連結部101の近傍部分に貫通孔を設けてもよい。また、第1リード部10aにおいて連結部102の近傍部分に貫通孔を設けてもよい。また、第3リード部30aにおいて連結部103の近傍部分に貫通孔を設けてもよい。また、第2リード部20aにおいて連結部104の近傍部分に貫通孔を設けてもよい。
【0054】
貫通孔15は、上面視において、パッケージ80の外側面に沿って延びる形状を有している。また、パッケージ80の外側面に沿った方向(X軸方向)において、貫通孔15の長さは、延伸部13(連結部101)の長さよりも長くなっている。これにより、貫通孔15が延伸部13近傍の広い範囲にわたって存在し、連結部101を切断する際の応力を確実に緩和できる。
【0055】
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。本発明の上述した実施形態を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての形態も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0056】
1…発光装置、10…第1リード、11…本体部、13…延伸部、14…溝、15…貫通孔、20…第2リード、30…第3リード、50…発光素子、60…樹脂部、80…パッケージ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9