特許第6981727号(P6981727)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 一般財団法人電力中央研究所の特許一覧

<>
  • 特許6981727-産業設備 図000002
  • 特許6981727-産業設備 図000003
  • 特許6981727-産業設備 図000004
  • 特許6981727-産業設備 図000005
  • 特許6981727-産業設備 図000006
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6981727
(24)【登録日】2021年11月22日
(45)【発行日】2021年12月17日
(54)【発明の名称】産業設備
(51)【国際特許分類】
   F02C 7/224 20060101AFI20211206BHJP
   F01K 9/00 20060101ALI20211206BHJP
   F01K 23/10 20060101ALI20211206BHJP
   F02C 3/22 20060101ALI20211206BHJP
   F02C 7/16 20060101ALI20211206BHJP
   F02C 7/22 20060101ALI20211206BHJP
   F23R 3/30 20060101ALI20211206BHJP
   F28B 9/06 20060101ALI20211206BHJP
【FI】
   F02C7/224
   F01K9/00 D
   F01K23/10 V
   F02C3/22
   F02C7/16 Z
   F02C7/22 B
   F23R3/30
   F28B9/06
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-218489(P2017-218489)
(22)【出願日】2017年11月13日
(65)【公開番号】特開2019-90352(P2019-90352A)
(43)【公開日】2019年6月13日
【審査請求日】2020年9月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000173809
【氏名又は名称】一般財団法人電力中央研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100101236
【弁理士】
【氏名又は名称】栗原 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100166914
【弁理士】
【氏名又は名称】山▲崎▼ 雄一郎
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 武治
【審査官】 松浦 久夫
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−061227(JP,A)
【文献】 特開2003−343211(JP,A)
【文献】 特開昭62−223422(JP,A)
【文献】 国際公開第2008/047489(WO,A1)
【文献】 特開昭48−008653(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02C 7/224
F01K 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
LNGを燃料として用いる機器と、
冷却水により被冷却媒体を冷却する冷却水熱交換機器と、
前記冷却水熱交換機器に送られる前記冷却水の少なくとも一部を前記LNGで冷却するLNG熱交換器とを備え、
前記機器はLNGを燃料として燃焼ガスを得る燃焼器であり、
前記燃焼器で得られた燃焼ガスを膨張して発電動力を得る膨張タービンと、
前記膨張タービンの排気ガスの排熱により蒸気を得る排熱回収ボイラと、
前記排熱回収ボイラで得られた蒸気を膨張して発電動力を得る蒸気タービンとを備え、
前記冷却水は海水であり、
前記冷却水熱交換機器は、海水により前記蒸気タービンの排気蒸気を凝縮して前記排熱回収ボイラに供給される給水を得る復水器であり、
前記LNG熱交換器で冷却される前記海水が少なくとも前記復水器に送られ、
前記復水器の状態を導出する状態導出手段と、
前記燃料の温度・流量を検出する燃料ガス状態検出手段と、
前記状態導出手段により検出された前記復水器の状態、及び、前記燃料ガス状態検出手段により検出された前記燃料の温度・流量による前記LNGの状態に応じて、前記LNG熱交換器に送る前記海水の量を制御する制御手段とを備えた
ことを特徴とする産業設備。
【請求項2】
請求項1に記載の産業設備において、
前記状態導出手段は、
少なくとも、前記復水器を流れる前記海水の流量、前記復水器を流れる前記海水の温度、前記復水器の真空度合いのいずれか一つを含む
ことを特徴とする産業設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発電設備や化学プラント等の産業設備に関する。
【背景技術】
【0002】
産業設備の一つとして、例えば、LNGを燃料として燃焼器やボイラで燃焼させて燃焼ガスや蒸気を得て、燃焼ガスや蒸気をタービンで膨張させて発電動力を得る発電設備が知られている。発電設備では、機器の温度制御や蒸気の凝縮等に大量の海水を冷却水として使用している。また、産業設備として化学プラント等では、機器の温度制御に大量の海水を冷却水として使用している(例えば、特許文献1)。
【0003】
海水は自然環境により温度や取水量が変化することが考えられるため、季節や設備の負荷に応じて冷却(凝縮)が十分に行えない虞が生じることを考慮する必要があった。特許文献1では、復水器の冷却水である海水の温度が高い場合、LNGを復水器内の排気に直接接触させることで温度を低下させ、海水の温度が高くなった場合に復水器内の冷却水(海水)の温度を低下させている。このため、海水の温度や取水量が変化しても、復水器での冷却(凝縮)を適切に実施することができる。
【0004】
しかし、復水器の内部にLNGを供給するラインやノズル等の機器を備える必要があり、適用できる設備に制約を受けるのが実情であった。また、発電設備では、軸受け等の機器の冷却を行う冷却水の冷却媒体としても海水を使用しているが、LNGの冷熱を復水器の海水の温度制御に使用している特許文献1の技術では、他の機器の冷却を行う熱交換器の冷媒に対しては、LNGの冷熱を利用することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−182212号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、大掛かりな設備を用いることなく、LNGの冷熱(気化冷熱)の一部もしくは全部を有効に利用して冷却水の温度制御が的確に行える産業設備を提供することを目的とする。
【0007】
特に、LNGを燃料として用い、燃焼ガスや蒸気を得て発電動力を得る発電設備を産業設備として適用することで、LNGの冷熱の一部もしくは全部を有効に利用して冷却水の温度制御が的確に行える発電設備を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための請求項1に係る本発明の産業設備は、LNGを燃料として用いる機器と、冷却水により被冷却媒体を冷却する冷却水熱交換機器と、前記冷却水熱交換機器に送られる前記冷却水の少なくとも一部を前記LNGで冷却するLNG熱交換器とを備え、前記機器はLNGを燃料として燃焼ガスを得る燃焼器であり、前記燃焼器で得られた燃焼ガスを膨張して発電動力を得る膨張タービンと、前記膨張タービンの排気ガスの排熱により蒸気を得る排熱回収ボイラと、前記排熱回収ボイラで得られた蒸気を膨張して発電動力を得る蒸気タービンとを備え、前記冷却水は海水であり、前記冷却水熱交換機器は、海水により前記蒸気タービンの排気蒸気を凝縮して前記排熱回収ボイラに供給される給水を得る復水器であり、前記LNG熱交換器で冷却される前記海水が少なくとも前記復水器に送られ、前記復水器の状態を導出する状態導出手段と、前記燃料の温度・流量を検出する燃料ガス状態検出手段と、前記状態導出手段により検出された前記復水器の状態、及び、前記燃料ガス状態検出手段により検出された前記燃料の温度・流量による前記LNGの状態に応じて、前記LNG熱交換器に送る前記海水の量を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項1に係る本発明では、冷却水熱交換機器に送られる冷却水がLNG熱交換器に送られ、LNGの冷熱の一部もしくは全部により冷却水が冷やされる。このため、環境の変化により冷却水の温度が高くなっても、大掛かりな設備を用いることなく、LNGの冷熱の一部もしくは全部を有効に利用して冷却水の温度制御を的確に行うことが可能になる。
そして、燃焼器で得られた燃焼ガスを膨張して発電動力を得る膨張タービンと、蒸気を膨張して発電動力を得る蒸気タービンとを備えた複合発電設備の冷却水の温度制御を的確に行うことができる。
また、LNG熱交換器で冷却された海水が復水器に送られることで、複合発電設備の復水器の凝縮用(蒸気の冷却用)の海水の温度制御を的確に行うことができる。
また、状態導出手段により検出された復水器の状態に応じてLNG熱交換器に送られる海水の量が制御されるので、復水器の状態によりLNG熱交換器で冷却される海水の量を制御して海水の温度を調整することができる。
【0016】
また、請求項2に係る本発明の産業設備は、請求項1に記載の産業設備において、前記状態導出手段は、少なくとも、前記復水器を流れる前記海水の流量、前記復水器を流れる前記海水の温度、前記復水器の真空度合いのいずれか一つを含むことを特徴とする。
【0017】
請求項2に係る本発明では、復水器を流れる海水の流量、復水器を流れる海水の温度、復水器の真空度合いのいずれか一つの状態に応じて、LNG熱交換器に送られる海水の量を制御することができる。
【0018】
例えば、復水器を流れる海水の流量の増加に応じてLNG熱交換器に送られる海水の量を増加させたり、復水器を流れる海水の温度の上昇に応じてLNG熱交換器に送られる海水の量を増加させたり、復水器の真空度合いの低下に応じてLNG熱交換器に送られる海水の量を増加させたりして、LNG熱交換器に送られる海水の量を制御して温度を調整する(低下させる)ことができる。
【0019】
また、本発明に係る産業設備は、前記冷却水は海水であり、前記冷却水熱交換機器は、前記膨張タービン、前記蒸気タービンの少なくともいずれか一方の軸受冷却水を冷却する軸受冷却器であり、前記LNG熱交換器で冷却される前記海水が少なくとも前記軸受冷却器に送られるようにすることができる。
【0020】
これにより、LNG熱交換器で冷却された海水が軸受冷却器に送られることで、複合発電設備の膨張タービン、もしくは、蒸気タービンの少なくともいずれか一方の軸受冷却水を冷却するための海水の温度制御を的確に行うことができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明の産業設備は、大掛かりな設備を用いることなく、LNGの冷熱の一部もしくは全部を有効に利用して冷却水の温度制御を的確に行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の参考例に係る産業設備である発電設備の概略系統図である。
図2】本発明の実施例に係る産業設備である発電設備の概略系統図である。
図3】本発明の参考例に係る産業設備である発電設備の概略系統図である。
図4】本発明の参考例係る産業設備である発電設備の概略系統図である。
図5】本発明の参考例に係る産業設備である発電設備の概略系統図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1から図5に基づいて本発明の産業設備を説明する。図に示した参考例および実施例は、産業設備として、膨張タービンと蒸気タービンの駆動により発電動力を得る複合発電設備を適用した例を示してあり、海水により排気蒸気を冷却(凝縮)したり、海水により軸受冷却水を冷却したりする設備を示してある。産業設備としては、化学品製造プラント等他の設備を適用することが可能で、機器の温度制御に海水(冷却水)を用いる設備に適用することができる。
【0024】
図1に基づいて参考例を説明する。図1には本発明の参考例に係る発電設備の概略系統を示してある。
【0025】
図に示すように、複合発電設備1のガスタービン2は、圧縮機3、及び、膨張タービン4を備え、圧縮機3で圧縮された圧縮空気が燃焼器5に送られる。燃焼器5には燃料(後述する天然ガス:NG)が供給されて燃焼ガスが得られる(LNGを燃料として用いる機器)。膨張タービン4では燃焼器5からの燃焼ガスが膨張されて動力が回収され、発電機6が駆動される(発電動力が得られる)。
【0026】
膨張タービン4で仕事を終えた排気ガスの熱回収を行う排熱回収ボイラ7が備えられ、排熱回収ボイラ7で発生した蒸気は蒸気タービン8に送られて動力が回収され、発電機9が駆動される(発電動力が得られる)。排熱回収ボイラ7で熱回収された排気ガスは排煙処理が施されて大気に放出される。蒸気タービン8で仕事を終えた排気蒸気は復水器11(冷却水熱交換器)で復水されて排熱回収ボイラ7に循環される。
【0027】
復水器11には海水流入路12から海水(冷却水)が供給され、蒸気タービン8で仕事を終えた排気蒸気が海水で冷却されて凝縮され、凝縮された復水が図示しない給水ポンプにより排熱回収ボイラ7に給水される。海水流入路12をバイパスするバイパス路13が備えられ、バイパス路13にはLNG熱交換器14が備えられている。
【0028】
LNG熱交換器14には燃料路18を介してLNGタンク16からのLNGが送られ、冷却媒体として海水との間で熱交換される。LNG熱交換器14で熱交換されたLNGは燃料(NG)として燃焼器5に供給される。バイパス路13に送られた海水はLNG熱交換器14で冷却され、復水器11に送られる。バイパス路13を流通しない海水は、軸受冷却用の冷却器に送られる。
【0029】
上述したように、燃焼器5で得られた燃焼ガスを膨張して発電動力を得る膨張タービン4と、蒸気を膨張して発電動力を得る蒸気タービン8とを備えた複合発電設備1において、復水器11に送られる海水がLNG熱交換器14に送られ、LNGの冷熱の一部もしくは全部により海水が冷却される。
【0030】
このため、環境の変化により海水の温度が高くなっても、復水器11に冷却機能を持たせる等の大掛かりな設備を用いることなく、LNGの冷熱の一部もしくは全部を有効に利用して、復水器11の凝縮用(蒸気の冷却用)の海水の温度制御(温度上昇の抑制)を的確に行うことが可能になる。
【0031】
図2に基づいて実施例を説明する。
【0032】
図2には本発明の実施例に係る発電設備の概略系統を示してある。実施例は、復水器11の状態に応じて海水の量を制御する実施例であり、図1に示した部材と同一部材には同一符号を付して重複する説明は省略してある。
【0033】
図に示すように、複合発電設備1Bには、復水器11の状態を導出する状態導出手段として、復水器11に送られる(復水器11を流れる)海水の流量を検出する流量検出手段21、及び、復水器11に送られる(復水器11を流れる)海水の温度を検出する温度検出手段22が備えられている。そして、復水器11の真空度合いを検出する真空度合い検出手段23が復水器11に備えられている。また、燃焼器5に送られる燃料ガスの温度・流量が燃料ガス状態検出手段24で検出される。
【0034】
海水流入路12のバイパス路13の並列部位には流量調整弁25が設けられ、流量調整弁25の開閉により、バイパス路13への海水の流通量、即ち、LNG熱交換器14に送られる海水の量(冷却度合い)が調整される。流量検出手段21、温度検出手段22、真空度合い検出手段23、燃料ガス状態検出手段24の検出情報が、制御手段26に入力され、流量調整弁25は制御手段26の指令により開閉制御される。
【0035】
つまり、復水器11の状態に応じてLNG熱交換器14に送られる海水の量が制御され、復水器11の状態によりLNG熱交換器14で冷却される海水の量を制御して海水の温度を調整することができる。具体的には、復水器11を流れる海水の流量、復水器11を流れる海水の温度、復水器11の真空度合いの状態に応じて、LNG熱交換器14に送られる海水の量が制御される。
【0036】
流量検出手段21の検出状況に基づき、復水器11を流れる海水の流量の増加に応じてLNG熱交換器14に送られる海水の量を増加させることができる。また、温度検出手段22の検出状況に基づき、復水器11を流れる海水の温度の上昇に応じてLNG熱交換器14に送られる海水の量を増加させることができる。更に、真空度合い検出手段23の検出状況に基づき、復水器11の真空度合いの低下に応じてLNG熱交換器14に送られる海水の量を増加させることができる。
【0037】
この場合、燃料ガスの温度・流量が燃料ガス状態検出手段24で検出され、LNGの状態(気化の状態等)により、LNG熱交換器14に送られる海水の量が調整される。
【0038】
これらにより、復水器11の状況によりLNG熱交換器14に送られる海水の量が制御され、海水の温度を調整する(低下させる)ことができる。尚、復水器11の状態は、流量検出手段21、温度検出手段22、真空度合い検出手段23の少なくとも一つに基づいて検出(導出)することができる。
【0039】
尚、図3に示す参考例のように、海水流入路12にLNG熱交換器14を直接設け、海水を復水器11だけに供給する複合発電設備1Cとすることも可能である。
【0040】
図4に基づいて他の参考例を説明する。
【0041】
図4には本発明の参考例に係る発電設備の概略系統を示してある。参考例は、軸受冷却水を冷却する軸受冷却器を備えた参考例であり、図1に示した部材と同一部材には同一符号を付して重複する説明は省略してある。
【0042】
図に示すように、複合発電設備1Dは、膨張タービン4には軸受の冷却水(軸受冷却水)が循環する軸受冷却経路31が備えられ、軸受冷却経路31には軸受冷却水を冷却する軸受冷却器32(冷却水熱交換器)が設けられている。また、蒸気タービン8には軸受の冷却水(軸受冷却水)が循環する軸受冷却経路33が備えられ、軸受冷却経路33には軸受冷却水を冷却する軸受冷却器34(冷却水熱交換器)が設けられている。
【0043】
海水流入路12には冷却路36が分岐して設けられ、冷却路36は軸受冷却器32、34につながっている。軸受冷却器32、34には冷却路36から海水が送られ、軸受冷却水が海水により冷却される。冷却路36にはLNG熱交換器14が設けられ、冷却路36の海水がLNG熱交換器14で冷却される。
【0044】
LNG熱交換器14の上流側の冷却路36には流量調整弁37が設けられ、流量調整弁37は制御手段38の指令により開閉制御される。また、軸受冷却器32、34への海水の分配が制御手段38の指令により開閉制御される。制御手段38には軸受けの温度の状況等の情報が入力され、流量調整弁37の開閉制御、軸受冷却器32、34への海水の分配制御が軸受けの温度の状況等に基づいて制御される。
【0045】
尚、本願発明は、軸受冷却器32、34の、少なくともいずれか一方が備えられる複合発電設備に適用することができる。また、冷却水熱交換機器として、他の機器の冷却用の冷却器を適用することも可能である。
【0046】
複合発電設備1Dは、LNG熱交換器14で冷却された海水が軸受冷却器32、34に送られることで、複合発電設備1Dの膨張タービン4、もしくは、蒸気タービン8の少なくともいずれか一方の軸受冷却水を冷却するための海水の温度制御を的確に行うことができる。
【0047】
尚、図5に示す参考例のように、海水流入路12と冷却路36を個別に設け、独立した(分岐されていない)冷却路36にLNG熱交換器14を設けた複合発電設備1Eとすることも可能である。
【0048】
上述した複合発電設備1は、復水器11に冷却機器等を備える等、大掛かりな設備を用いることなく、LNGの冷熱の一部もしくは全部を有効に利用して排気蒸気を凝縮させるための(冷却用の)海水の温度制御を的確に行うことが可能になる。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明は、発電設備や化学品製造プラント等の産業設備の産業分野で利用することができる。
【符号の説明】
【0050】
1 複合発電設備
2 ガスタービン
3 圧縮機
4 膨張タービン
5 燃焼器
6、9 発電機
7 排熱回収ボイラ
8 蒸気タービン
11 復水器
12 海水流入路
13 バイパス路
14 LNG熱交換器
16 LNGタンク
18 燃料路
21 流量検出手段
22 温度検出手段
23 真空度合い検出手段
24 燃料ガス温度・流量検出手段
25、37 流量調整弁
26、38 制御手段
31、33 軸受冷却経路
32、34 軸受冷却器
36 冷却路

図1
図2
図3
図4
図5